JP2021025084A - アルミニウム合金線の製造方法、これを用いた電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金線の製造方法、これを用いた電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができるアルミニウム合金線の製造方法等を提供すること。
【手段】Feを含むアルミニウム合金で構成されるアルミニウム合金材を加工する加工工程を経てアルミニウム合金線を製造するアルミニウム合金線の製造方法であって、加工工程が、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において下記式(1)で表される加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含む、アルミニウム合金線の製造方法。
加工率=100×(A−A)/A・・・(1)
(上記式(1)中、Aは加工前のアルミニウム合金材の断面積(mm)を表し、Aは加工後のアルミニウム合金材の断面積(mm)を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム合金線の製造方法、これを用いた電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法に関する。
近年、自動車の高性能化や高機能化が急速に進められてきており、自動車に搭載される各種の電気機器、制御機器などの増加に伴い、これらの機器に使用される電線も増加傾向にある。一方、環境対応のために自動車などの搬送機器の燃費を向上させるべく、電線の軽量化が強く望まれている。そのため、電線の導電線として、銅線の代わりにアルミニウム合金線が用いられるようになってきている。また、電線には、優れた耐衝撃性及び耐屈曲性を有することが求められるため、電線の導電線であるアルミニウム合金線には、大きい引張強さと大きい伸びを有することが求められており、このような特性を実現するために、Feを含むアルミニウム合金線が提案されている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2010−285688号公報
しかし、上記特許文献1記載のアルミニウム合金線の製造方法は、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1記載のアルミニウム合金線の製造方法は、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びの点で改善の余地を有していた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができるアルミニウム合金線の製造方法、これを用いた電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者は、Feを含むアルミニウム合金材については、その断面積を一度に減少させる割合を大きくするように加工することで、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びが向上することに気付いた。そこで、本発明者はさらに鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、Feを含むアルミニウム合金で構成されるアルミニウム合金材を加工する加工工程を経てアルミニウム合金線を製造するアルミニウム合金線の製造方法であって、前記加工工程が、前記アルミニウム合金材に対し、一度の加工において下記式(1)で表される加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含む、アルミニウム合金線の製造方法である。
加工率=100×(A−A)/A・・・(1)
(上記式(1)中、Aは加工前の前記アルミニウム合金材の断面積(mm)を表し、Aは加工後の前記アルミニウム合金材の断面積(mm)を表す。)
本発明のアルミニウム合金線の製造方法によれば、加工工程が、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含まない場合に比べて、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができる。
なお、上記効果が得られる理由は定かではないが、本発明者は、上記加工工程が、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において上記式(1)で表される加工率が90%以上になる程度に断面積を低下させる加工を行う加工ステップを含むことが、アルミニウム合金中のFeの存在形態に何らかの影響を与え、その結果、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びがいずれも向上するのではないかと推察している。
上記製造方法においては、前記アルミニウム合金中のFeの含有率が0.4質量%以上であることが好ましい。
この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が0.4質量%未満である場合に比べて、アルミニウム合金線の引張強さ及び伸びをより十分に向上させることができる。
上記製造方法においては、前記アルミニウム合金中のFeの含有率が0.6質量%以上であることがより好ましい。
この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が0.6質量%未満である場合に比べて、アルミニウム合金線の引張強さ及び伸びをより効果的に向上させることができる。
上記製造方法においては、前記加工ステップにおいて、加工は熱間加工であることが好ましい。
この場合、加工が冷間加工である場合に比べて、アルミニウム合金材の加工を容易に行うことができる。
また本発明は、上記アルミニウム合金線の製造方法によってアルミニウム合金線を準備するアルミニウム合金線準備工程と、前記アルミニウム合金線を被覆層で被覆して電線を製造する電線製造工程とを含む電線の製造方法である。
この電線の製造方法は、アルミニウム合金線を上述したアルミニウム合金線の製造方法で準備する工程を含み、上述したアルミニウム合金線の製造方法によれば、アルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができる。このため、本発明の電線の製造方法によれば、得られる電線の耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。
さらに本発明は、上記電線の製造方法によって電線を準備する電線準備工程と、前記電線を複数本用いてワイヤハーネスを製造するワイヤハーネス製造工程とを含む、ワイヤハーネスの製造方法である。
このワイヤハーネスの製造方法は、上記電線の製造方法によって電線を準備する工程を含み、上述した電線の製造方法によれば、得られる電線の耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。このため、本発明のワイヤハーネスの製造方法によれば、得られるワイヤハーネの耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。
本発明によれば、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができるアルミニウム合金線の製造方法、これを用いた電線の製造方法及びワイヤハーネスの製造方法が提供される。
本発明のアルミニウム合金線の製造方法によって得られるアルミニウム合金線の一例を示す断面図である。 本発明の電線の製造方法によって得られる電線の一例を示す断面図である。 本発明のワイヤハーネスの製造方法によって得られるワイヤハーネスの一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明のアルミニウム合金線の製造方法によって得られるアルミニウム合金線の一例を示す断面図である。
[アルミニウム合金線の製造方法]
図1に示すアルミニウム合金線10の製造方法は、Feを含むアルミニウム合金で構成されるアルミニウム合金材を加工する加工工程を経てアルミニウム合金線を製造する方法であり、加工工程が、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において下記式(1)で表される加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含む。
加工率=100×(A−A)/A・・・(1)
(上記式(1)中、Aは加工前のアルミニウム合金材の断面積(mm)を表し、Aは加工後のアルミニウム合金材の断面積(mm)を表す。)
上述したアルミニウム合金線10の製造方法によれば、得られるアルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びを向上させることができる。
次に、上述したアルミニウム合金線10の製造方法について詳細に説明する。
<加工工程>
上述した加工工程は、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において、下記式(1)で表される加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含む。
(アルミニウム合金)
アルミニウム合金材は、Feを含むアルミニウム合金で構成される。
アルミニウム合金中のFeの含有率は特に制限されるものではないが、0.4質量%以上であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が0.4質量%未満である場合に比べて、得られるアルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びをより十分に向上させることができる。
アルミニウム合金中のFeの含有率は0.6質量%以上であることがより好ましい。この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が0.6質量%未満である場合に比べて、得られるアルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びをより効果的に向上させることができる。
アルミニウム合金中のFeの含有率は2.4質量%より大きいことが特に好ましい。この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が2.4質量%以下である場合に比べて、得られるアルミニウム合金線10の引張強さを一層効果的に向上させることができる。
但し、アルミニウム合金中のFeの含有率は、5.0質量%以下であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のFeの含有率が5.0質量%を超える場合に比べて、アルミニウム合金線10の導電性をより向上させることができる。アルミニウム合金中のFeの含有率は、3.0質量%以下であることがより好ましい。
上記アルミニウム合金は、Si、Mg、Cu、Ti、V及びBのうち少なくとも1種をさらに含んでいてもよい。
上記アルミニウム合金中のSiの含有率は0.05〜0.3質量%であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のSiの含有率が0.3質量%を超える場合に比べて、アルミニウム合金線10の導電性をより向上させることができる。また、Siの含有率が0.05質量%未満である場合と比べて、アルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びをより向上させることができる。アルミニウム合金中のSiの含有率はより好ましくは0.1〜0.25質量%である。
上記アルミニウム合金中のMgの含有率は0.1〜0.6質量%であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のMgの含有率が0.6質量%を超える場合に比べて、アルミニウム合金線10の導電性をより向上させることができる。また、Mgの含有率が0.1質量%未満である場合と比べて、アルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びをより向上させることができる。アルミニウム合金中のMgの含有率はより好ましくは0.2〜0.55質量%である。
上記アルミニウム合金中のCuの含有率は0.01〜0.3質量%であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のCuの含有率が0.3質量%を超える場合に比べて、アルミニウム合金線10の導電性をより向上させることができる。また、Cuの含有率が0.01質量%未満である場合と比べて、アルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びをより向上させることができる。アルミニウム合金中のCuの含有率はより好ましくは0.05〜0.2質量%である。
上記アルミニウム合金中のTi、V及びBの合計含有率は、0.05質量%以下であることが好ましい。この場合、アルミニウム合金中のTi、V及びBの合計含有率が0.05質量%を超える場合に比べて、アルミニウム合金線10の導電性をより向上させることができる。アルミニウム合金中のTi、V及びBの合計含有率はより好ましくは0.03質量%以下である。
なお、Ti、V及びBの合計含有率は0質量%であってもよい。すなわち、Ti、V及びBの含有率がいずれも0質量%であってもよい。またTi、V及びBのうちTiの含有率のみが0質量%であってもよく、Vの含有率のみが0質量%であってもよく、Bの含有率のみが0質量%であってもよい。
なお、Si、Mg、Fe及びCuの含有率、並びにTi、V及びBの合計含有率は、アルミニウム合金線10の質量を基準(100質量%)としたものである。
(アルミニウム合金材)
アルミニウム合金材は、荒引線を作製する前の段階のアルミニウム合金材であってもよく、荒引線であってもよく、荒引線を伸線加工した後の伸線加工材であってもよい。荒引線を作製する前の段階のアルミニウム合金材としては、例えば鋳造により得られたアルミニウム合金材(鋳造材)、及び、鋳造材を表面切削加工したアルミニウム合金材などが挙げられる。
(加工ステップ)
加工ステップにおける加工は、アルミニウム合金材の断面積を低下させる加工であればよい。
加工としては、伸線加工及び非伸線加工が挙げられる。非伸線加工とは、アルミニウム合金材をダイスに通す加工などをいう。
また、加工は、熱間加工でも冷間加工でもよいが、熱間加工であることが好ましい。この場合、加工が冷間加工である場合に比べて、アルミニウム合金材の加工を容易に行うことができる。
(加工率)
加工率は、90%以上であればよいが、93%以上であることが好ましい。加工率は、95%以上であることがより好ましく、97%以上であることが特に好ましい。なお、加工率は100%未満である。
上記加工工程は、上記加工ステップ、すなわち加工率が90%以上となる加工を行うステップを少なくとも1つ含めばよい。従って、上記加工工程は、上記加工ステップを1つのみ含んでもよいし、複数含んでもよい。また、上記加工工程は、上記加工ステップに加えて、一度の加工において加工率が90%未満となるように加工を行うステップをさらに含んでもよい。
<その他の工程>
上述したアルミニウム合金線10の製造方法は、上記加工工程に加えて、必要に応じてその他の工程を行ってもよい。
その他の工程としては、例えば熱処理工程が挙げられる。
熱処理工程における熱処理温度は、例えば200〜500℃にすればよい。
熱処理工程における熱処理時間は、例えば1〜24時間にすればよい。
[電線の製造方法]
次に、本発明の電線の製造方法について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の電線の製造方法によって得られる電線の一例を示す断面図である。
図2に示すように、電線20は、上述したアルミニウム合金線10と、アルミニウム合金線10を被覆する被覆層11とを有する。
電線20の製造方法は、上述したアルミニウム合金線10の製造方法によってアルミニウム合金線10を準備するアルミニウム合金線準備工程と、アルミニウム合金線10を被覆層11で被覆して電線20を製造する電線製造工程とを含む。
この電線20の製造方法は、アルミニウム合金線10を上述したアルミニウム合金線の製造方法で準備する工程を含み、上述したアルミニウム合金線10の製造方法によれば、アルミニウム合金線10の引張強さ及び伸びを向上させることができる。このため、電線20の製造方法によれば、得られる電線20の耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。
被覆層11は、例えばポリ塩化ビニル樹脂や、ポリオレフィン樹脂に難燃剤等を添加してなる難燃性樹脂組成物などで構成される。
被覆層11の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜1mmである。
被覆層11でアルミニウム合金線10を被覆する方法は、特に限定されるものではないが、例えばテープ状に成型した被覆層11をアルミニウム合金線10に巻き付ける方法、及び、アルミニウム合金線10に被覆層11を押出被覆する方法が挙げられる。
[ワイヤハーネスの製造方法]
次に、本発明のワイヤハーネスの製造方法について図3を参照しながら説明する。図3は、本発明のワイヤハーネスの製造方法によって得られるワイヤハーネスの一例を示す断面図である。
図3に示すように、ワイヤハーネス30は、複数本の電線20と、複数本の電線20を束ねるテープ31とを備える。テープ31は、複数本の電線20をその長さ方向に沿って全体的に被覆している必要はなく、複数本の電線20をその長さ方向に沿って必要な箇所で部分的に被覆していればよい。
このワイヤハーネス30の製造方法は、上記電線の製造方法によって電線20を準備する工程を含み、上述した電線20の製造方法によれば、得られる電線20の耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。このため、ワイヤハーネス30の製造方法によれば、得られるワイヤハーネ30の耐衝撃性及び耐屈曲性を向上させることができる。
また、ワイヤハーネス製造工程においては、すべての電線20が異なる組成のアルミニウム合金で構成されていてもよいし、同じ組成のアルミニウム合金で構成されていてもよい。
また、ワイヤハーネス製造工程において用いる電線20の本数は、2本以上であれば特に限定されるものではないが、200本以下であることが好ましい。
なお、上記ワイヤハーネス30は、テープ31を備えているが、ワイヤハーネス30はテープ31の代わりに結束帯、コルゲートチューブ等を用いることもできる。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7)
Si、Fe、Mg、Cu、Ti、V、B、並びに、Ti+V+Bを表1に示す含有率(質量%)となるようにAlとともに溶解し、直径75mmのアルミニウム合金からなる鋳造材を作製し、表面切削により直径72mmに加工し、アルミニウム合金材を得た。
次に、アルミニウム合金材に対し、一度の加工において、上記式(1)で表される加工率が98%となるように熱間押出加工を行う加工ステップを行うことによって直径9.5mmの棒状の荒引線を作製した。
次に、荒引線に対して、直径が0.33mmとなるまで30回の伸線加工を行い、230℃で8時間の熱処理を行ってアルミニウム合金線を得た。なお、伸線加工は、1回の加工あたり上記式(1)で表される加工率が15〜30%となるように行った。
(比較例1〜7)
アルミニウム合金材に対して、上記式(1)で表される加工率が30%以下となる冷間加工を行う加工ステップを13回行った後、300℃で5時間の熱処理を行うことにより荒引線を作製したこと以外は、組成が同一の実施例1〜7と同様にしてアルミニウム合金線を作製した。
[特性評価]
(引張強さ及び伸び)
実施例1〜7及び比較例1〜7のアルミニウム合金線について、JIS C3002に準拠した引張試験による引張強さ及び伸びを測定した。結果を表1に示す。
(導電率)
実施例1〜7及び比較例1〜7のアルミニウム合金線について、JIS C3002に準拠して導電率の測定を行った。結果を表1に示す。

Figure 2021025084
表1において、最大加工率とは、アルミニウム合金線を作製する過程で複数回実施する加工ステップの中で最も大きな加工率のことをいう。最大加工率が90%以上であれば、アルミニウム合金線の製造方法における加工工程が、一度の加工において、式(1)で表される加工率が90%以上となる加工を行う加工ステップを含むことが分かる。表1に示す結果より、最大加工率が90%以上となる加工ステップを含む実施例1〜7では、加工工程が、最大加工率が90%以上となる加工ステップを含まない比較例1〜7よりも、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びが向上していることが分かった。
以上より、本発明のアルミニウム合金線の製造方法によれば、得られるアルミニウム合金線の引張強さ及び伸びを向上させることができることが確認された。
10…アルミニウム合金線
11…被覆層
20…電線
30…ワイヤハーネス

Claims (6)

  1. Feを含むアルミニウム合金で構成されるアルミニウム合金材を加工する加工工程を経てアルミニウム合金線を製造するアルミニウム合金線の製造方法であって、
    前記加工工程が、前記アルミニウム合金材に対し、一度の加工において下記式(1)で表される加工率が90%以上となるように加工を行う加工ステップを含む、アルミニウム合金線の製造方法。
    加工率=100×(A−A)/A・・・(1)
    (上記式(1)中、Aは加工前の前記アルミニウム合金材の断面積(mm)を表し、Aは加工後の前記アルミニウム合金材の断面積(mm)を表す。)
  2. 前記アルミニウム合金中のFeの含有率が0.4質量%以上である、請求項1に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  3. 前記アルミニウム合金中のFeの含有率が0.6質量%以上である、請求項2に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  4. 前記加工ステップにおいて、加工が熱間加工である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金線の製造方法によってアルミニウム合金線を準備するアルミニウム合金線準備工程と、
    前記アルミニウム合金線を被覆層で被覆して電線を製造する電線製造工程とを含む電線の製造方法。
  6. 請求項5に記載の電線の製造方法によって電線を準備する電線準備工程と、
    前記電線を複数本用いてワイヤハーネスを製造するワイヤハーネス製造工程とを含む、ワイヤハーネスの製造方法。
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