JP2013216973A - 引抜銅線、引抜銅線の製造方法及びケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】耐屈曲特性を向上させた引抜銅線及び引抜銅線の製造方法並びに引抜銅線を用いたケーブルを提供する。
【解決手段】銅または銅合金で構成される引抜銅線11であって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることを特徴とする。また、銅または銅合金で構成される引抜銅線11の製造方法であって、焼鈍を行った後、減面率2%以上95%以下となる引抜を行い、さらに熱処理を行い、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織を発現させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】銅または銅合金で構成される引抜銅線11であって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることを特徴とする。また、銅または銅合金で構成される引抜銅線11の製造方法であって、焼鈍を行った後、減面率2%以上95%以下となる引抜を行い、さらに熱処理を行い、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織を発現させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、電線、ボンディングワイヤ、産業用ロボットケーブル、自動工作機械等に用いられるケーブルとして使用される引抜銅線、引抜銅線の製造方法、及び、この引抜銅線を用いたケーブルに関するものである。
従来、電線、産業用ロボットケーブル、自動工作機械等に用いられるケーブルにおいては、芯材としてタフピッチ銅からなる銅線が広く使用されている。
この種の用途の銅線においては、使用態様によっては繰返し曲げや振動が負荷されるため、これら繰返し曲げや振動によって亀裂等が容易い発生しないように、耐屈曲特性が求められる。
この種の用途の銅線においては、使用態様によっては繰返し曲げや振動が負荷されるため、これら繰返し曲げや振動によって亀裂等が容易い発生しないように、耐屈曲特性が求められる。
そこで、耐屈曲特性の向上ために、例えば特許文献1に開示される固溶硬化型のCu−Sn合金や、特許文献2に開示される析出硬化型のCu−Zr合金、Cu−Fe−P合金等が用いたものが提案されている。これら種々の合金を用いた銅線は、銅線の引張強さを向上させることで、耐屈曲特性を向上させようとするものである。
また、タフピッチ銅を含む、いずれの銅及び銅合金の場合でも、ケーブルの取扱性を向上させるために、適度な伸びを有する軟質の銅線(軟銅線)が用いられている。
また、タフピッチ銅を含む、いずれの銅及び銅合金の場合でも、ケーブルの取扱性を向上させるために、適度な伸びを有する軟質の銅線(軟銅線)が用いられている。
ところで、従来のタフピッチ銅の軟銅線を芯材にしたケーブルは、導電率が約100%IACSと優れているものの、耐屈曲特性が不十分である。
Cu−Sn合金を用いた場合、Snを0.3質量%固溶させると導電率が80%IACS,Snを0.7質量%固溶させると導電率が65%IACSという具合に、Sn添加量の増加と共に導電率が低下する。耐屈曲特性は、タフピッチ銅より優れているが、さらなる向上が望まれている。
Cu−Sn合金を用いた場合、Snを0.3質量%固溶させると導電率が80%IACS,Snを0.7質量%固溶させると導電率が65%IACSという具合に、Sn添加量の増加と共に導電率が低下する。耐屈曲特性は、タフピッチ銅より優れているが、さらなる向上が望まれている。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、耐屈曲特性を向上させた引抜銅線及び引抜銅線の製造方法並びに引抜銅線を用いたケーブルを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の引抜銅線は、銅または銅合金で構成される引抜銅線であって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることを特徴としている。
この構成の引抜銅線によれば、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされており、特殊粒界が多く存在していることになる。このように特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が高い場合には、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)が増加することにより転位が蓄積しても破断しにくくなり、耐屈曲特性が大幅に向上することになる。なお、この明細書において、引抜銅線とは、製造工程のいずれかにおいて、ダイスを用いて引抜加工された銅線のことである。
なお、本発明における特殊粒界長さ比率(Lσ/L)は、電界放出型走査電子顕微鏡を用いたEBSD測定装置によって、結晶粒界、特殊粒界を特定し、その長さを算出することで得られるものである。
結晶粒界は、二次元断面観察の結果、隣り合う2つの結晶間の配向方位差が15°以上となっている場合の当該結晶間の境界として定義される。
また、特殊粒界とは、結晶学的にCSL理論(Kronberg et al:Trans.Met.Soc.AIME,185,501(1949))に基づき定義されるΣ値で3≦Σ≦29に属する対応粒界であって、かつ、当該対応粒界における固有対応部位格子方位欠陥Dqが、Dq≦15°/Σ1/2(D.G.Brandon:Acta.Metallurgica.Vol.14,p.1479,(1966))を満たす結晶粒界であるとして定義される。
結晶粒界は、二次元断面観察の結果、隣り合う2つの結晶間の配向方位差が15°以上となっている場合の当該結晶間の境界として定義される。
また、特殊粒界とは、結晶学的にCSL理論(Kronberg et al:Trans.Met.Soc.AIME,185,501(1949))に基づき定義されるΣ値で3≦Σ≦29に属する対応粒界であって、かつ、当該対応粒界における固有対応部位格子方位欠陥Dqが、Dq≦15°/Σ1/2(D.G.Brandon:Acta.Metallurgica.Vol.14,p.1479,(1966))を満たす結晶粒界であるとして定義される。
ここで、前記銅または銅合金が、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅の中のいずれか1種としてもよい。
タフピッチ銅は、JIS−C1100に規定されたものであり、通常、酸素含有量が0.01〜0.05質量%の範囲内とされている。
無酸素銅は、JIS−C1011、JIS−C1020に規定されたものであり、通常、酸素含有量が0.001質量%以下とされている。
燐脱酸銅は、JIS−C1201、JIS−C1220、JIS−C1221に規定されたものであり、通常、0.004〜0.04質量%の燐を含有するものである。
このようなタフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅といった銅材料は、銅の純度が高いことから導電率が高く、導電材料として適している。
タフピッチ銅は、JIS−C1100に規定されたものであり、通常、酸素含有量が0.01〜0.05質量%の範囲内とされている。
無酸素銅は、JIS−C1011、JIS−C1020に規定されたものであり、通常、酸素含有量が0.001質量%以下とされている。
燐脱酸銅は、JIS−C1201、JIS−C1220、JIS−C1221に規定されたものであり、通常、0.004〜0.04質量%の燐を含有するものである。
このようなタフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅といった銅材料は、銅の純度が高いことから導電率が高く、導電材料として適している。
また、前記銅または銅合金が、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成とされていてもよい。ここで、希土類元素とは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luのことである。
銅中には、不可避不純物としてS(硫黄)が存在している。銅中に存在するSは、上述の特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を低下させる作用を有する。
Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素といった元素は、不可避不純物として存在するSと反応して硫化物を生成し、Sの影響を抑制する作用効果を有する。
そこで、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲内で含有することにより、銅中のSの影響を抑制して特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となるとともに、導電率を確保することができる。
Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素といった元素は、不可避不純物として存在するSと反応して硫化物を生成し、Sの影響を抑制する作用効果を有する。
そこで、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲内で含有することにより、銅中のSの影響を抑制して特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となるとともに、導電率を確保することができる。
なお、前述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0003質量%以上0.002質量%以下の範囲で含有することが好ましい。
また、銅中の酸素含有量が多くなると、上述の元素と酸素が反応して酸化物を生成し、引抜銅線の機械特性が劣化してしまうおそれがあるため、酸素含有量を0.001質量%以下とすることが好ましい。
また、銅中の酸素含有量が多くなると、上述の元素と酸素が反応して酸化物を生成し、引抜銅線の機械特性が劣化してしまうおそれがあるため、酸素含有量を0.001質量%以下とすることが好ましい。
さらに、前記銅または銅合金が、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成とされていてもよい。
これらの元素を添加することにより、固溶硬化によって強度が向上し、耐屈曲特性も向上することになる。ここで、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量が0.01質量%未満の場合には、耐屈曲特性を十分に向上できない。また、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量が5質量%を超えると、導電率が大幅に低下してしまう。以上のことから、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲内で含有することが好ましい。また、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量を0.05質量%以上3質量%以下の範囲内とすることがより好ましい。
これらの元素を添加することにより、固溶硬化によって強度が向上し、耐屈曲特性も向上することになる。ここで、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量が0.01質量%未満の場合には、耐屈曲特性を十分に向上できない。また、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量が5質量%を超えると、導電率が大幅に低下してしまう。以上のことから、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲内で含有することが好ましい。また、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量を0.05質量%以上3質量%以下の範囲内とすることがより好ましい。
本発明の引抜銅線の製造方法は、銅または銅合金で構成される引抜銅線の製造方法であって、焼鈍を行った後、減面率2%以上95%以下となる引抜を行い、さらに熱処理を行い、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織を発現させる工程を含むことを特徴としている。
この構成の引抜銅線の製造方法によれば、焼鈍を行った銅線に対して減面率2%以上95%以下となる引抜加工を実施し、熱処理を行うことにより、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)が増加し、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となる。
この構成の引抜銅線の製造方法によれば、焼鈍を行った銅線に対して減面率2%以上95%以下となる引抜加工を実施し、熱処理を行うことにより、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)が増加し、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となる。
ここで、焼鈍後の引抜加工における減面率が2%未満、あるいは、95%を超えた場合には、その後に熱処理を実施しても、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を34%以上とすることが困難である。なお、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)をさらに高めるには、焼鈍後の引抜加工における減面率を5%以上90%以下とすることが好ましく、減面率を5%以上85%以下とすることがさらに好ましい。
また、引抜加工後の熱処理としては、例えば、バッチ炉、パイプ炉、通電焼鈍等を適用することができる。なお、熱処理条件は、特に限定されないが、バッチ炉で行う場合は、熱処理温度は100℃以上が望ましく、150℃以上がより望ましく、200℃以上がさらに望ましい。
また、引抜加工後の熱処理としては、例えば、バッチ炉、パイプ炉、通電焼鈍等を適用することができる。なお、熱処理条件は、特に限定されないが、バッチ炉で行う場合は、熱処理温度は100℃以上が望ましく、150℃以上がより望ましく、200℃以上がさらに望ましい。
本発明のケーブルは、上述の引抜銅線を用いて、単線材あるいは撚線材を形成したこととしている。
この構成のケーブルによれば、上述の引抜銅線を用いているので、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされ、耐屈曲特性が大幅に向上することになる。よって、繰返し曲げや振動が負荷される使用環境であっても、ケーブルが早期に劣化することを抑制できる。
この構成のケーブルによれば、上述の引抜銅線を用いているので、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされ、耐屈曲特性が大幅に向上することになる。よって、繰返し曲げや振動が負荷される使用環境であっても、ケーブルが早期に劣化することを抑制できる。
また、本発明のケーブルにおいては、前記単線材あるいは前記撚線材の周囲を覆う絶縁被覆を備えていてもよい。
本発明によれば、耐屈曲特性を向上させた引抜銅線及び引抜銅線の製造方法並びに引抜銅線を用いたケーブルを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して説明する。
まず、本発明の第一の実施形態に係る引抜銅線11及びケーブル10について、図1及び図2を参照して説明する。
ケーブル10は、図1に示すように、断面が概略円形状をなす丸線とされた引抜銅線11からなる芯材12と、この芯材12の外周側に形成された絶縁被覆13と、を備えている。本実施形態では、芯材12は、複数の引抜銅線11を撚り込んだ撚線材とされている。
まず、本発明の第一の実施形態に係る引抜銅線11及びケーブル10について、図1及び図2を参照して説明する。
ケーブル10は、図1に示すように、断面が概略円形状をなす丸線とされた引抜銅線11からなる芯材12と、この芯材12の外周側に形成された絶縁被覆13と、を備えている。本実施形態では、芯材12は、複数の引抜銅線11を撚り込んだ撚線材とされている。
引抜銅線11は、銅または銅合金で構成されており、本実施形態では、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅、あるいは、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下、好ましくは0.0003質量%以上0.002質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成されている。また、不可避不純物中のSの含有量が0.003質量%以下とされている。
ここで、希土類元素とは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luのことである。また、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金においては、酸素含有量が0.001質量%以下とされている。
ここで、希土類元素とは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luのことである。また、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金においては、酸素含有量が0.001質量%以下とされている。
そして、引抜銅線11は、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされており、本実施形態では、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が45%以上とされていることが望ましい。なお、耐屈曲特性の観点から、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)は55%以上であることがより望ましい。
ここで、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)は、電界放出型走査電子顕微鏡を用いたEBSD測定装置によって、結晶粒界、特殊粒界を特定し、その長さを算出することにより得られるものである。すなわち、本実施形態である引抜銅線11においては、通常の結晶粒界よりも特殊粒界の方がより多く存在しているのである。
ここで、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)は、電界放出型走査電子顕微鏡を用いたEBSD測定装置によって、結晶粒界、特殊粒界を特定し、その長さを算出することにより得られるものである。すなわち、本実施形態である引抜銅線11においては、通常の結晶粒界よりも特殊粒界の方がより多く存在しているのである。
結晶粒界は、二次元断面観察の結果、隣り合う2つの結晶間の配向方位差が15°以上となっている場合の当該結晶間の境界として定義される。
また、特殊粒界とは、結晶学的にCSL理論(Kronberg et al:Trans.Met.Soc.AIME,185,501(1949))に基づき定義されるΣ値で3≦Σ≦29に属する対応粒界であって、かつ、当該対応粒界における固有対応部位格子方位欠陥Dqが、Dq≦15°/Σ1/2(D.G.Brandon:Acta.Metallurgica.Vol.14,p.1479,(1966))を満たす結晶粒界であるとして定義される。
また、特殊粒界とは、結晶学的にCSL理論(Kronberg et al:Trans.Met.Soc.AIME,185,501(1949))に基づき定義されるΣ値で3≦Σ≦29に属する対応粒界であって、かつ、当該対応粒界における固有対応部位格子方位欠陥Dqが、Dq≦15°/Σ1/2(D.G.Brandon:Acta.Metallurgica.Vol.14,p.1479,(1966))を満たす結晶粒界であるとして定義される。
次に、本実施形態であるケーブル10及び引抜銅線11の製造方法について、図2のフロー図を用いて説明する。
本実施形態においては、例えばベルト・ホイール式連続鋳造機と連続圧延装置とを備えた連続鋳造圧延設備を用いて、銅荒引線を製造し、この銅荒引線を素材として引抜銅線11を製造する。
本実施形態においては、例えばベルト・ホイール式連続鋳造機と連続圧延装置とを備えた連続鋳造圧延設備を用いて、銅荒引線を製造し、この銅荒引線を素材として引抜銅線11を製造する。
まず、溶解炉において、銅原料を投入して溶解し、銅溶湯を得る。溶解炉で得られた銅溶湯をタンディシュに移送し、タンディシュ内の銅溶湯に脱酸処理等を実施したり、あるいは、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上の元素を添加したりして、所定の組成の銅溶湯を溶製する(銅溶湯生成工程S01)。
このように成分調整された銅溶湯は、ベルト・ホイール式連続鋳造機に供給され、棒状鋳塊が連続的に製出される(連続鋳造工程S02)。
棒状鋳塊は、連続圧延装置に供給されてロール圧延加工が施され、所定の外径(本実施形態では直径3〜100mm)の銅荒引線が製出される(連続圧延工程S03)。この連続圧延工程S03においては、400〜900℃の範囲で圧延が実施される。
棒状鋳塊は、連続圧延装置に供給されてロール圧延加工が施され、所定の外径(本実施形態では直径3〜100mm)の銅荒引線が製出される(連続圧延工程S03)。この連続圧延工程S03においては、400〜900℃の範囲で圧延が実施される。
このようにして得られた銅荒引線に対して引抜加工を実施し、所定の外径(本実施形態では直径0.005〜20mm)の銅素線を製出する(1次加工工程S04)。
次に、この銅素線に対して焼鈍を実施し、軟銅線を得る(焼鈍工程S05)。この焼鈍工程S05では、1次加工工程S04において生じた加工組織を再結晶させ、銅素線を軟化させる。
次に、この銅素線に対して焼鈍を実施し、軟銅線を得る(焼鈍工程S05)。この焼鈍工程S05では、1次加工工程S04において生じた加工組織を再結晶させ、銅素線を軟化させる。
そして、焼鈍工程S05によって得られた軟銅線に対して、減面率2%以上95%以下となる引抜加工を実施する(仕上引抜工程S06)。この仕上引抜加工工程S06においては、減面率を5%以上90%以下とすることが好ましく、さらに、減面率を5%以上85%以下とすることがより好ましい。
なお、焼鈍工程S05と仕上引抜加工工程S06は繰り返し実施してもよい。この仕上引抜加工工程S06によって、断面円形の丸線(銅線)が製造されることになる。
なお、焼鈍工程S05と仕上引抜加工工程S06は繰り返し実施してもよい。この仕上引抜加工工程S06によって、断面円形の丸線(銅線)が製造されることになる。
そして、最終形状とされた銅線に対して、熱処理を行う(仕上熱処理工程S07)。なお、この仕上熱処理工程S07は、バッチ炉、パイプ炉、通電焼鈍のいずれの方法で実施してもよい。バッチ炉で行う場合には、熱処理温度は、100℃以上が望ましく、150℃以上がより望ましく、200℃以上がさらに望ましい。
この仕上引抜加工工程S06と仕上熱処理工程S07とによって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織が発現することになる。
以上のような手順によって、本実施形態である引抜銅線11が製出される。
この仕上引抜加工工程S06と仕上熱処理工程S07とによって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織が発現することになる。
以上のような手順によって、本実施形態である引抜銅線11が製出される。
このようにして得られた複数の引抜銅線11に対して撚り線加工S08を実施することにより、撚線材とされた芯材12が形成される。
そして、この芯材12の外周側に、絶縁被覆13を形成する(絶縁被覆工程S09)。これにより、引抜銅線11からなる芯材12と絶縁被覆13とを備えたケーブル10が製造される。引抜銅線11の最終直径は、0.005〜20mmとすることができる。特に、最終直径0.01〜1mmの細線に適用することが望ましい。
そして、この芯材12の外周側に、絶縁被覆13を形成する(絶縁被覆工程S09)。これにより、引抜銅線11からなる芯材12と絶縁被覆13とを備えたケーブル10が製造される。引抜銅線11の最終直径は、0.005〜20mmとすることができる。特に、最終直径0.01〜1mmの細線に適用することが望ましい。
以上のような構成とされた本実施形態である引抜銅線11及びケーブル10によれば、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることから、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)が多く存在していることになり、転位が蓄積しても破断しにくく、耐屈曲特性を大幅に向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、引抜銅線11が、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅、あるいは、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上の添加元素を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成されている。
引抜銅線11を、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅で構成した場合には、導電率が高くなり、導電性及び耐屈曲特性に優れる。
また、引抜銅線11を、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上の添加元素を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成した場合には、上述の元素が、不可避不純物のひとつとして銅中に存在するS(硫黄)と反応して金属間化合物を生成し、Sの影響を抑制することが可能となる。よって、引抜銅線11の特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となる。
引抜銅線11を、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅で構成した場合には、導電率が高くなり、導電性及び耐屈曲特性に優れる。
また、引抜銅線11を、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上の添加元素を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金で構成した場合には、上述の元素が、不可避不純物のひとつとして銅中に存在するS(硫黄)と反応して金属間化合物を生成し、Sの影響を抑制することが可能となる。よって、引抜銅線11の特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることが可能となる。
さらに、本実施形態では、不可避不純物中のSの含有量が0.003質量%以下とされているので、Sの影響を確実に抑えることができ、確実に特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることができる。
また、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金の場合、酸素含有量が0.001質量%以下とされているので、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素といった元素が酸素と反応して酸化物を生成することが抑制され、引抜銅線11の特性への悪影響を抑えることができる。
また、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金の場合、酸素含有量が0.001質量%以下とされているので、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素といった元素が酸素と反応して酸化物を生成することが抑制され、引抜銅線11の特性への悪影響を抑えることができる。
また、本実施形態である引抜銅線11の製造方法によれば、焼鈍工程S05によって得られた軟銅線に対して、減面率2%以上95%以下となる引抜加工を実施する仕上引抜加工工程S06と、仕上引抜加工工程S06において最終形状とされた銅線に対して熱処理を行う仕上熱処理工程S07と、を備えているので、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)を増加させ、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を高くすることができ、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織を発現させることが可能となる。
以下に、本発明の第二の実施形態に係る引抜銅線111及びケーブル110について、添付した図面を参照して説明する。
ケーブル110は、図3に示すように、断面が概略円形状をなす丸線とされた引抜銅線111からなる芯材112と、この芯材112の外周側に形成された絶縁被覆113と、を備えている。本実施形態では、芯材112が1本の引抜銅線111からなる単線材とされている。
ケーブル110は、図3に示すように、断面が概略円形状をなす丸線とされた引抜銅線111からなる芯材112と、この芯材112の外周側に形成された絶縁被覆113と、を備えている。本実施形態では、芯材112が1本の引抜銅線111からなる単線材とされている。
引抜銅線111は、銅または銅合金で構成されており、本実施形態では、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の固溶強化型の銅合金で構成されている。なお、より好ましくは、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素の合計含有量が0.05質量%以上3質量%以下の範囲内とされている。
そして、引抜銅線111は、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされており、本実施形態では、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が45%以上とされていることが望ましい。なお、耐屈曲特性の観点から、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)は55%以上であることがより望ましい。
次に、本実施形態であるケーブル110及び引抜銅線111の製造方法について、図4のフロー図を用いて説明する。
本実施形態においては、連続鋳造機によって断面円形の鋳塊を製造し、この鋳塊に対して押出加工を行い、得られた押出素線を素材として引抜銅線111を製造する。
本実施形態においては、連続鋳造機によって断面円形の鋳塊を製造し、この鋳塊に対して押出加工を行い、得られた押出素線を素材として引抜銅線111を製造する。
まず、溶解炉において、銅原料を溶解し、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pといった元素を適宜添加することにより、所定の組成の銅溶湯を溶製する(銅溶湯生成工程S101)。
成分調整された銅溶湯は、連続鋳造機に供給され、断面円形をなす鋳塊が製造される(鋳造工程S102)。
得られた鋳塊を所定の長さに切断して再加熱し、熱間押出機を用いて押出加工を行う
(押出工程S103)。なお、この押出工程S103は、800℃以上の温度条件で実施することが好ましい。これにより、直径10〜200mmの押出素線が製造される。
成分調整された銅溶湯は、連続鋳造機に供給され、断面円形をなす鋳塊が製造される(鋳造工程S102)。
得られた鋳塊を所定の長さに切断して再加熱し、熱間押出機を用いて押出加工を行う
(押出工程S103)。なお、この押出工程S103は、800℃以上の温度条件で実施することが好ましい。これにより、直径10〜200mmの押出素線が製造される。
このようにして得られた押出素線に対して引抜加工を実施し、所定の外径(本実施形態では直径0.005〜20mm)の銅素線を製出する(1次加工工程S104)。
次に、この銅素線に対して焼鈍を実施し、軟銅線を得る(焼鈍工程S105)。この焼鈍工程S105では、1次加工工程S104において生じた加工組織を再結晶させ、銅素線を軟化させるのである。
次に、この銅素線に対して焼鈍を実施し、軟銅線を得る(焼鈍工程S105)。この焼鈍工程S105では、1次加工工程S104において生じた加工組織を再結晶させ、銅素線を軟化させるのである。
そして、焼鈍工程S105によって得られた軟銅線に対して、減面率2%以上95%以下となる引抜加工を実施する(仕上引抜加工工程S106)。この仕上引抜加工工程S106においては、減面率を5%以上90%以下とすることが好ましく、さらに、減面率を5%以上85%以下とすることがより好ましい。
なお、焼鈍工程S105と仕上引抜加工工程S106は繰り返し実施してもよい。この仕上引抜加工工程S106によって、断面円形の銅線(丸線)が製造されることになる。
なお、焼鈍工程S105と仕上引抜加工工程S106は繰り返し実施してもよい。この仕上引抜加工工程S106によって、断面円形の銅線(丸線)が製造されることになる。
そして、最終形状とされた銅線に対して、熱処理を行う(仕上熱処理工程S107)。なお、この仕上熱処理工程S107は、バッチ炉、パイプ炉、通電焼鈍のいずれの方法で実施してもよい。バッチ炉で行う場合には、熱処理温度は、100℃以上が望ましく、150℃以上がより望ましく、200℃以上がさらに望ましい。
この仕上引抜加工工程S106と仕上熱処理工程S107とによって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織が発現することになる。
以上のような手順によって、本実施形態である引抜銅線111が製出されることになる。引抜銅線111の最終直径は、0.005〜20mmとすることができる。特に、最終直径0.01〜1mmの細線に適用するのが望ましい。
この仕上引抜加工工程S106と仕上熱処理工程S107とによって、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織が発現することになる。
以上のような手順によって、本実施形態である引抜銅線111が製出されることになる。引抜銅線111の最終直径は、0.005〜20mmとすることができる。特に、最終直径0.01〜1mmの細線に適用するのが望ましい。
このようにして得られた引抜銅線111を芯材112とし、この芯材112の外周側に、絶縁被覆113を形成する(絶縁被覆工程S109)。これにより、引抜銅線111からなる芯材112と絶縁被覆113とを備えたケーブル110が製造される。
以上のような構成とされた本実施形態である引抜銅線111及びケーブル110によれば、第一の実施形態と同様に、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることから、結晶性の高い粒界(原子配列の乱れが少ない粒界)が多く存在していることになり、転位が蓄積しても破断しにくく、耐屈曲特性を大幅に向上させることが可能となる。
また、本実施形態においては、引抜銅線111が、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成とされているので、固溶硬化によって引抜銅線111の強度が上昇して耐屈曲特性が向上するとともに、導電率を確保することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、引抜銅線からなる芯材を、単線材としてもよいし撚線材としてもよい。撚線材の撚り本数等や、絶縁被覆の構造についても本実施形態に限定されることはなく、適宜設計変更してもよい。
例えば、引抜銅線からなる芯材を、単線材としてもよいし撚線材としてもよい。撚線材の撚り本数等や、絶縁被覆の構造についても本実施形態に限定されることはなく、適宜設計変更してもよい。
また、第一の実施形態で例示したタフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅、あるいは、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金からなる引抜銅線を、第二の実施形態で例示したように押出加工によって製造してもよい。
同様に、第二の実施形態で例示したSn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金からなる引抜銅線を、第一の実施形態で例示したようにベルト・ホイール式連続鋳造機を用いて製造してもよい。
同様に、第二の実施形態で例示したSn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金からなる引抜銅線を、第一の実施形態で例示したようにベルト・ホイール式連続鋳造機を用いて製造してもよい。
以下に、本発明に係る引抜銅線について評価した評価試験の結果について説明する。
<実施例1〜47>
表1〜5に記載された組成の銅荒引線(直径8mm)を、第一の実施形態で例示した連続鋳造圧延設備を用いて製造した。なお、無酸素銅はJIS−C1020に規定されたものとし、燐脱酸銅はJIS−C1220に規定されたものとした。また、銅合金は、上述の無酸素銅(JIS−C1020)を溶解原料として使用した。
得られた銅荒引線に対して一次引抜加工を行って、直径80μmから320μmの銅素線を製造し、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜5に示す条件で焼鈍した。
次に、表1〜5に示す減面率で仕上引抜加工を行い、表1〜5に示す最終線径の銅線を製造した。
この銅線に対して、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜5に示す条件で仕上熱処理を行い、表1〜5に示す引張強度の軟銅線を得た。
表1〜5に記載された組成の銅荒引線(直径8mm)を、第一の実施形態で例示した連続鋳造圧延設備を用いて製造した。なお、無酸素銅はJIS−C1020に規定されたものとし、燐脱酸銅はJIS−C1220に規定されたものとした。また、銅合金は、上述の無酸素銅(JIS−C1020)を溶解原料として使用した。
得られた銅荒引線に対して一次引抜加工を行って、直径80μmから320μmの銅素線を製造し、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜5に示す条件で焼鈍した。
次に、表1〜5に示す減面率で仕上引抜加工を行い、表1〜5に示す最終線径の銅線を製造した。
この銅線に対して、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜5に示す条件で仕上熱処理を行い、表1〜5に示す引張強度の軟銅線を得た。
<従来例1〜3>
表1〜3に記載された組成の銅荒引線(直径8mm)を、第一の実施形態で例示した連続鋳造圧延設備を用いて製造した。なお、従来例2、3においては、無酸素銅(JIS−C1020)を溶解原料として使用した。
得られた銅荒引線に対して減面率99.992%の引抜加工を行って直径70μmの銅線を製造した。
この銅線に対して、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜3に示す条件で焼鈍を行い、表1〜3に示す引張強度の軟銅線を得た。
すなわち、従来例1〜3においては、焼鈍後の仕上引抜加工、仕上熱処理を実施しなかったものである。
表1〜3に記載された組成の銅荒引線(直径8mm)を、第一の実施形態で例示した連続鋳造圧延設備を用いて製造した。なお、従来例2、3においては、無酸素銅(JIS−C1020)を溶解原料として使用した。
得られた銅荒引線に対して減面率99.992%の引抜加工を行って直径70μmの銅線を製造した。
この銅線に対して、バッチ炉を用いてAr雰囲気で、表1〜3に示す条件で焼鈍を行い、表1〜3に示す引張強度の軟銅線を得た。
すなわち、従来例1〜3においては、焼鈍後の仕上引抜加工、仕上熱処理を実施しなかったものである。
<特殊粒界長さ比率>
得られた引抜銅線について、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を算出した。各試料について、引抜方向に垂直な断面に対して、耐水研磨紙、ダイヤモンド砥粒を用いて機械研磨を行った後、コロイダルシリカ溶液を用いて仕上げ研磨を行った。
そして、EBSD測定装置(HITACHI社製 S4300−SEM、EDAX/TSL社製 OIM Data Collection)と、解析ソフト(EDAX/TSL社製 OIM Data Analysis ver.5.2)によって、結晶粒界、特殊粒界を特定し、その長さを算出することにより、平均結晶粒径及び特殊粒界長さ比率の解析を行った。
まず、走査型電子顕微鏡を用いて、試料表面の測定範囲内の個々の測定点(ピクセル)に電子線を照射し、電子線を試料表面に2次元で走査させ、後方散乱電子線回折による方位解析により、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とした。
また、測定範囲における結晶粒界の全粒界長さLを測定し、隣接する結晶粒の界面が特殊粒界を構成する結晶粒界の位置を決定するとともに、特殊粒界の全特殊粒界長さLσと、上記測定した結晶粒界の全粒界長さLとの粒界長さ比率Lσ/Lを求め、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)とした。
得られた引抜銅線について、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)を算出した。各試料について、引抜方向に垂直な断面に対して、耐水研磨紙、ダイヤモンド砥粒を用いて機械研磨を行った後、コロイダルシリカ溶液を用いて仕上げ研磨を行った。
そして、EBSD測定装置(HITACHI社製 S4300−SEM、EDAX/TSL社製 OIM Data Collection)と、解析ソフト(EDAX/TSL社製 OIM Data Analysis ver.5.2)によって、結晶粒界、特殊粒界を特定し、その長さを算出することにより、平均結晶粒径及び特殊粒界長さ比率の解析を行った。
まず、走査型電子顕微鏡を用いて、試料表面の測定範囲内の個々の測定点(ピクセル)に電子線を照射し、電子線を試料表面に2次元で走査させ、後方散乱電子線回折による方位解析により、隣接する測定点間の方位差が15°以上となる測定点間を結晶粒界とした。
また、測定範囲における結晶粒界の全粒界長さLを測定し、隣接する結晶粒の界面が特殊粒界を構成する結晶粒界の位置を決定するとともに、特殊粒界の全特殊粒界長さLσと、上記測定した結晶粒界の全粒界長さLとの粒界長さ比率Lσ/Lを求め、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)とした。
<引張強度>
得られた引抜銅線について、引張強度を、JIS C3002に準拠して測定した。
<屈曲性評価>
得られた引抜銅線について、株式会社安田精機製作所製極細線用屈曲試験器254−Sを用いて、荷重を20MPaおよび40MPaの2条件とし、曲率半径R=5mm、左右に90°の曲げを繰り返し行い、破断までの回数を屈曲回数として評価した。
得られた引抜銅線について、引張強度を、JIS C3002に準拠して測定した。
<屈曲性評価>
得られた引抜銅線について、株式会社安田精機製作所製極細線用屈曲試験器254−Sを用いて、荷重を20MPaおよび40MPaの2条件とし、曲率半径R=5mm、左右に90°の曲げを繰り返し行い、破断までの回数を屈曲回数として評価した。
評価結果を表1〜5に示す。
表1に示すように、タフピッチ銅によって構成された引抜銅線を比較すると、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施しなかった従来例1では、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が28%であり、荷重20MPaでの屈曲回数が735回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が260回であった。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例1〜8においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1200回を超えており、特に実施例1〜6においては荷重40MPaでの屈曲回数が400回を超え、従来例1に比べて耐屈曲特性が大幅に向上していることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が72%とされた実施例2では、荷重20MPaでの屈曲回数が2330回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が486回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例1〜8においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1200回を超えており、特に実施例1〜6においては荷重40MPaでの屈曲回数が400回を超え、従来例1に比べて耐屈曲特性が大幅に向上していることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が72%とされた実施例2では、荷重20MPaでの屈曲回数が2330回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が486回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
表2に示すように、Cu−10ppmMgによって構成された引抜銅線を比較すると、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施しなかった従来例2では、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が32%であり、荷重20MPaでの屈曲回数が594回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が337回であった。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例9〜15においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1500回を超えており、特に実施例9〜13においては、荷重40MPaでの屈曲回数が430回を超え、耐屈曲特性に優れていることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が73%とされた実施例10では、荷重20MPaでの屈曲回数が2526回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が485回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例9〜15においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1500回を超えており、特に実施例9〜13においては、荷重40MPaでの屈曲回数が430回を超え、耐屈曲特性に優れていることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が73%とされた実施例10では、荷重20MPaでの屈曲回数が2526回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が485回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
表3に示すように、Cu−0.4%Snによって構成された引抜銅線を比較すると、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施しなかった従来例3では、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が29%であり、荷重20MPaでの屈曲回数が1050回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が398回であった。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例16〜23においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1900回を超えており、特に実施例16〜21では荷重40MPaでの屈曲回数が570回を超え、耐屈曲特性に優れていることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が72%とされた実施例17では、荷重20MPaでの屈曲回数が3946回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が647回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
これに対して、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例16〜23においては、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、荷重20MPaでの屈曲回数が1900回を超えており、特に実施例16〜21では荷重40MPaでの屈曲回数が570回を超え、耐屈曲特性に優れていることが確認される。さらに、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が72%とされた実施例17では、荷重20MPaでの屈曲回数が3946回であり、荷重40MPaでの屈曲回数が647回となっており、耐屈曲特性が特に優れていた。
表4に示すように、無酸素銅、燐脱酸銅等の純銅、あるいは、Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金からなる引抜銅線においては、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例24〜38のいずれについても、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、耐屈曲特性に優れていることが確認された。
表5に示すように、Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成の銅合金からなる引抜銅線においては、焼鈍工程後に、仕上引抜加工及び仕上熱処理を実施し、仕上引抜加工における減面率を2%以上95%以下の範囲内とした実施例39〜47のいずれについても、特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上となり、耐屈曲特性に優れていることが確認された。
10、110 ケーブル
11、111 引抜銅線
13、113 絶縁被覆
S06、S106 仕上引抜工程
S07、S107 仕上熱処理工程
11、111 引抜銅線
13、113 絶縁被覆
S06、S106 仕上引抜工程
S07、S107 仕上熱処理工程
Claims (7)
- 銅または銅合金で構成される引抜銅線であって、
EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上とされていることを特徴とする引抜銅線。 - 前記銅または銅合金が、タフピッチ銅、無酸素銅、燐脱酸銅の中のいずれか1種であることを特徴とする請求項1に記載の引抜銅線。
- 前記銅または銅合金が、Mg,Ca,Sr,Ba,Zr,Ti,Mn又は希土類元素のうち少なくとも1種以上を合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成とされていることを特徴とする請求項1に記載の引抜銅線。
- 前記銅または銅合金が、Sn,Mg,Zn,Al,Ag,In,Ni,Pのうち少なくとも1種以上を合計で0.01質量%以上5質量%以下の範囲で含有し、残部が銅及び不可避不純物とされた組成とされていることを特徴とする請求項1に記載の引抜銅線。
- 銅または銅合金で構成される引抜銅線の製造方法であって、
焼鈍を行った後、減面率2%以上95%以下となる引抜を行い、さらに熱処理を行い、EBSD法にて測定した全ての結晶粒界長さLに対する特殊粒界長さLσの比率である特殊粒界長さ比率(Lσ/L)が34%以上の組織を発現させる工程を含むことを特徴とする引抜銅線の製造方法。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の引抜銅線を用いて、単線材あるいは撚線材を形成したことを特徴とするケーブル。
- 前記単線材あるいは前記撚線材の周囲を覆う絶縁被覆を備えていることを特徴とする請求項6に記載のケーブル。
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