JP2021024249A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度ムラを補正して適切な色の画像を形成する画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置10は、画像データに応じてシートに画像を形成するプリンタ22と、プリンタ22によりシートに形成されたテスト画像を読み取るスキャナ20と、濃度ムラの補正条件に対応して、階調に応じた補正反映率を複数格納する不揮発性メモリ14と、CPU11と、を備える。CPU11は、スキャナ20によるテスト画像の読取結果に基づいて主走査方向の画像濃度を測定して、画像濃度の濃度平均値を算出する。CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の画像濃度との差分を算出し、差分を補正条件に応じた補正反映率により調整する。CPU11は、調整後の差分に応じて画像濃度の濃度ムラを補正する補正データを生成する。画像データは、画像形成時に補正データにより補正される。【選択図】図2
Description
本発明は、形成する画像の濃度ムラを補正する画像形成装置に関する。
電子写真方式による画像形成装置は、レーザ光により感光体を走査することで画像形成を行う。画像形成装置は、露光器により、形成する画像に応じたレーザ光を感光体に照射して、感光体上に静電潜像を形成する。レーザ光の照射位置は、感光体の一方向に移動する。レーザ光の照射位置の移動方向が主走査方向となる。感光体上に形成された静電潜像は、トナーにより現像されてトナー像となる。トナー像は、例えば紙等のシートに転写される。トナー像が転写されたシートは、定着器によって溶融熱定着されることで画像が定着される。以上によりシートに画像が形成された成果物が得られる。
画像形成装置は、温度、湿度等の環境条件の変動や耐久による部材の経年変化等によって、成果物の画像に色味変動が生じることがある。また、感光体の主走査方向の感度ムラ、感光体に照射されるレーザ光量の端部出力落ち、レンズ収差等により、露光器が感光体を均一のエネルギーのレーザ光で露光しても、成果物の画像に濃度ムラや色ムラが生じることがある。一般的に、主走査方向の方が、主走査方向に直交する副走査方向よりも、これらムラの影響が大きくなる。
特許文献1には、主走査方向の濃度ムラを補正するための補正データを、副走査方向の濃度ムラの影響を受けることなく作成する方法が提案されている。この方法では、主走査方向及び副走査方向に画像濃度が一定の1ページ分のテスト画像が、画像濃度をページ毎に段階的に変化させて複数ページ作成される。複数ページのテスト画像の濃度分布の検出結果に基づいて、主走査方向の補正データが作成される。特許文献2には、副走査方向の濃度ムラが軽減されるように、濃度ムラを補正するための補正データを作成する方法が提案されている。この方法では、同色の同一濃度階調値のパッチ画像が、副走査方向に所定の距離だけ離れた2箇所に形成される。これら2箇所に形成された各パッチ画像の画像濃度の測定結果に基づいて補正データが作成される。
特許文献1の方法では、画像形成装置は、画像濃度を測定する階調数と同じ枚数のテストチャート(1ページ分のテスト画像)を出力しなければならない。そのため、多数の階調値について画像濃度を検出するためには、出力するテストチャートの枚数が増加してしまう。特許文献2の方法は、特定の主走査方向の位置(主走査位置)においてのみ画像濃度が検出され、該主走査位置以外の主走査位置では画像濃度が検出されない。そのため、特定の主走査位置以外の主走査位置に発生する副走査方向の濃度ムラについての補正データが作成されない。
本発明は、上記の問題に鑑み、濃度ムラを補正して適切な色の画像を形成する画像形成装置を提供することを主たる課題とする。
本発明の画像形成装置は、主走査方向の異なる位置に対応する複数の変換条件に基づいて、画像データを変換する変換手段と、前記変換手段により変換された画像データに基づいて、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により前記シートに形成されたテスト画像を読み取る読取手段と、前記読取手段による読取結果と前記テスト画像が形成された前記シートの枚数に対応する補正反映率とに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、を有し、前記枚数が第1枚数の場合、前記読取結果と第1補正反映率に基づいて前記変換条件を生成し、前記枚数が前記第1枚数より多い第2枚数の場合、前記読取結果と第2補正反映率に基づいて前記変換条件を生成し、前記第2補正反映率は前記第1補正反映率より高いことを特徴とする。
本発明によれば、濃度ムラを補正して適切な色の画像を形成することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(全体構成)
図1は、本実施形態の濃度ムラ補正の説明図である。図1では、画像形成装置及びテストチャートを説明する。テストチャート50は、画像形成装置10の画像濃度の調整に使用される。画像形成装置は、露光器により、形成する画像に応じて変調されたレーザ光をドラム形状の感光体(以下、「感光ドラム」という。)に照射することで、画像形成を行う。レーザ光の照射位置は、感光ドラムの一方向に移動する。感光ドラムは、ドラム軸を中心に回転する。感光ドラムが回転しつつレーザ光の照射位置が一方向に移動することで、感光ドラム上に2次元の画像が形成される。
図1は、本実施形態の濃度ムラ補正の説明図である。図1では、画像形成装置及びテストチャートを説明する。テストチャート50は、画像形成装置10の画像濃度の調整に使用される。画像形成装置は、露光器により、形成する画像に応じて変調されたレーザ光をドラム形状の感光体(以下、「感光ドラム」という。)に照射することで、画像形成を行う。レーザ光の照射位置は、感光ドラムの一方向に移動する。感光ドラムは、ドラム軸を中心に回転する。感光ドラムが回転しつつレーザ光の照射位置が一方向に移動することで、感光ドラム上に2次元の画像が形成される。
レーザ光の照射位置の移動方向が主走査方向である。主走査方向に直交する方向(感光ドラムの回転方向)が副走査方向である。なお、副走査方向は、画像形成の際に、紙等のシートが搬送経路に沿って搬送される方向(搬送方向)と同じである。テストチャート50は、シートに、主走査方向の濃度ムラを階調毎に検出するためのテスト画像が形成された濃度サンプルシートである。
本実施形態の画像形成装置10は、コピージョブ、スキャンジョブ、プリントジョブ等のジョブを実行可能な複合機である。コピージョブは、原稿の画像を光学的に読み取ってその複製画像をシートに印刷するジョブである。スキャンジョブは、読み取った原稿の画像を表すスキャンデータの保存や外部装置への送信を行うジョブである。プリントジョブは、パーソナルコンピュータ等の外部装置から転送された画像データに基づいて画像をシートに印刷するジョブである。
本実施形態では、濃度ムラを補正する場合、最初に画像形成装置10がシートにテスト画像を形成してテストチャート50を生成する。画像形成装置10は、テストチャート50に形成されたテスト画像を光学的に読み取って画像濃度を測定する。画像形成装置10は、テストチャート50の画像濃度の測定結果(実測値)と、主走査方向の平均濃度との濃度差(濃度ムラ)を算出し、その濃度ムラを補正する補正データを算出する。
(画像形成装置)
図2は、画像形成装置10の構成説明図である。画像形成装置10は、動作制御のためにCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、及びRAM(Random Access Memory)13を備える。画像形成装置10は、上記の各種ジョブを実行するために、ネットワークインタフェース(I/F)19、スキャナ20、プリンタ22、及びファクシミリ通信部23を備える。この他に画像形成装置10は、不揮発性メモリ14、ストレージ15、表示部16、操作部17、画像処理部21、及び濃度センサ18を備える。
図2は、画像形成装置10の構成説明図である。画像形成装置10は、動作制御のためにCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、及びRAM(Random Access Memory)13を備える。画像形成装置10は、上記の各種ジョブを実行するために、ネットワークインタフェース(I/F)19、スキャナ20、プリンタ22、及びファクシミリ通信部23を備える。この他に画像形成装置10は、不揮発性メモリ14、ストレージ15、表示部16、操作部17、画像処理部21、及び濃度センサ18を備える。
CPU11は、オペレーティングシステム上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラム等を実行する。ROM12は、各種コンピュータプログラムを格納する。CPU11は、ROM12に格納される各種コンピュータプログラムを実行することで画像形成装置10の各種機能を実現する。RAM13は、CPU11がコンピュータプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するワークメモリや、外部装置から転送された画像データを格納する画像メモリ等として使用される。本実施形態では、CPU11は、主走査方向の濃度ムラを補正するための補正データを導出し、補正データに基づいて画像信号値を変換する。画像信号値は、画像データに含まれており、画素毎の特徴(色、明度等)を表す信号値である。画像信号値を変換するために用いられる補正データは、画像データを変換するための変換条件として機能する。
不揮発性メモリ14は、画像形成装置10の電源オフ時にも書き込まれたデータを保持できる書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)である。不揮発性メモリ14には、画像形成装置10に固有の情報や各種の設定情報等が記録される。ストレージ15は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の大容量記憶装置である。ストレージ15は、オペレーティングシステムのプログラムや各種アプリケーションプログラム、画像データ、ジョブに関する情報履歴等を格納する。
表示部16は、液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、各種の操作、設定に用いられる画面や、画像形成装置10の状態を表す画面を表示する出力インタフェースである。操作部17は、ユーザからのジョブの投入や設定の変更等、各種の操作を受け付ける入力インタフェースである。操作部17は、入力インタフェースとして、表示部16の画面上に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネル、画面外のテンキー、文字入力キー、及びスタートキー等を備える。
ネットワークI/F19は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されている外部装置等と通信を行う通信インタフェースである。プリントジョブの際には、ネットワークI/F19を介して外部装置から転送された画像データが画像形成に用いられる。ファクシミリ通信部23は、ファクシミリ送信及び受信を行うために、公衆回線を介した通信を行う通信インタフェースである。ファクシミリ受信の際には、ファクシミリ通信部23を介して転送された画像データが画像形成に用いられる。
スキャナ20は、原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った画像を表す画像データを生成する。例えば、スキャナ20は、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受光して原稿を幅方向(主走査方向)に1ラインずつ読み取るラインイメージセンサと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラー等からなる光学系とを備える。スキャナ20は、1ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向(副走査方向)に順次移動させながら原稿の画像を読み取る。スキャナ20は、ラインイメージセンサから出力されるアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する。コピージョブの際には、スキャナ20が生成した画像データが画像形成に用いられる。スキャンジョブの際には、スキャナ20が生成した画像データがストレージ15に保存或いはネットワークI/F19を介して外部装置へ送信される。ファクシミリ送信の際には、スキャナ20が生成した画像データがファクシミリ通信部23を介して送信される。
濃度センサ18は、プリンタ22により形成されたテストチャート50を測定する。そして、CPU11が濃度センサ18の測定結果に基づいてテストチャート50の画像濃度分布を検知する。本実施形態の濃度センサ18は、赤、緑、青の各色の光をテストチャート50に照射する光源と、テストチャート50により反射される反射光を受光するセンサと、を備える。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。センサは、例えばフォトダイオードである。濃度センサ18は、センサで受光した反射光を表す電気信号を出力する。この電気信号は、CPU11により画像濃度に変換される。
濃度センサ18は、画像形成装置10の内部に設けられ、テストチャート50が機外に排出される前に、シートに定着されたテスト画像を1ラインずつ読み取ることができる。スキャナ20は、濃度センサ18と同様に、テストチャート50の画像濃度分布の測定に用いることができる。スキャナ20は、機外に排出されたテストチャート50からテスト画像を読み取ることができる。本実施形態の画像濃度の補正処理では、濃度センサ18及びスキャナ20のいずれでテストチャート50(テスト画像)を読み取ってもよい。以下の説明では、スキャナ20と濃度センサ18とを区別せずに「読取装置」として説明を行う。
プリンタ22は、画像データに基づいて画像をシート上に形成する。本実施形態のプリンタ22は、例えば電子写真プロセスによって画像形成を行う、いわゆるレーザプリンタである。プリンタ22は、シートの搬送機構、感光ドラム、帯電器、露光器、現像器、転写部、クリーナ、及び定着器等を有する。感光ドラムは、帯電器により表面が一様に帯電される。露光器は、レーザ光により感光ドラムの一様に帯電された表面を走査する。レーザ光は、画像データに応じて変調されている。これにより画像データに応じた静電潜像が感光ドラムに形成される。現像器は、静電潜像を現像して感光ドラム上にトナー像を形成する。転写部は、搬送機構により搬送されてきたシートに感光ドラムからトナー像を転写する。転写後に感光ドラムに残留するトナーは、クリーナにより除去される。トナー像が転写されたシートは、定着器によりトナー像が定着される。これによりシートに画像が形成された成果物が得られる。画像形成(印刷)を行う場合、露光器は、感光ドラム上で、主走査方向への1ライン分の静電潜像の形成を繰り返し行う。画像形成の対象物(シート)への転写は、シートを副走査方向へ移動させながら行われる。これにより、シート上に2次元の画像が形成される。
画像処理部21は、画像の拡大縮小、回転等の処理の他に、画像データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理等を行う。画像形成を行う際には、画像処理部21は、画像データに対してラスタライズ処理等の画像処理を行う。ネットワークI/F19やファクシミリ通信部23を介して画像データを送受信する際には、画像処理部21は、通信インタフェースに応じて、画像データに対する圧縮、伸張処理を行う。
画像処理部21は、形成する画像の主走査方向の濃度ムラを補正するために画像データを変換する。画像処理部21は、主走査方向の濃度ムラを補正するために、例えば、主走査方向の複数の位置毎(主走査位置毎)に対応する複数のLUT(Look Up Table)に基づいて画像データを変換する。LUTは、入力画像信号(変換前の画像信号値)と出力画像信号(変換後の画像信号値)との対応関係を示す1次元のテーブルである。図3は、主走査方向の位置毎のLUTの説明図である。
図3(a)は、主走査方向に32分割した場合の主走査位置毎の入力画像信号(変換前の画像信号値)と出力画像信号(変換後の画像信号値)との対応関係を示すLUT(画像信号値補正テーブル)である。この画像信号値補正テーブルは、図1のテストチャート50の画像濃度を測定し、測定結果を主走査方向に32分割して作成される。なお、テストチャート50は主走査方向に直交する副走査方向に16階調のテスト画像が形成されている。画像信号値補正テーブルは、濃度ムラを補正するための補正量を16階調毎に、主走査方向に32個の主走査位置毎の補正テーブルにより構成される。補正量は、主走査方向の32分割した各領域の中心位置の画像濃度に応じて生成される。
図3(b)は、図3(a)の画像信号値補正テーブルの階調間の特性を補間して作成されたLUT(画像信号値補正テーブル)である。例えば画像信号値が10ビットである場合、画像信号値で32ステップおきに階調が存在する。信号値で32ステップの間が補間される。図3(c)は、図3(b)の画像信号値補正テーブルの主走査方向の32分割の間を補間して作成されたLUT(画像信号値補正テーブル)である。そして、この画像信号値補正テーブルは主走査方向の位置毎に生成される。さらに、この画像信号値補正テーブルは色ごとに設けられる。
例えば画像形成装置10が画像形成可能な主走査方向の長さが320[mm]の場合、1200dpiの解像度では画素数が15118画素になる。主走査方向に32の領域に分割される場合、隣り合う領域の中心位置の間隔は472画素である。画像濃度を補正する場合、テストチャート50の画像濃度の測定を行った各領域の中心位置では、画像濃度の測定結果に基づいて作成された画像信号の補正量がそのまま用いられ、その他の主走査位置では両隣の画像信号の補正量が補間されて用いられる。図4は、画素毎の補正量の補間の説明図である。図3(c)のLUTを用いることで、濃度ムラの補正が画素単位で実現される。
図5は、画像濃度の補正処理を表すフローチャートである。
画像処理部21は、画像データを取得する(S101)。画像処理部21は、取得した画像データに対して色処理を行い、画像形成装置10が形成するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像に応じた画像データを生成する(S102)。ここでは、画像処理部21は、ユーザインタフェースを介して指示された色設定に応じて、各色の処理を変更してもよい。
画像処理部21は、画像データを取得する(S101)。画像処理部21は、取得した画像データに対して色処理を行い、画像形成装置10が形成するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像に応じた画像データを生成する(S102)。ここでは、画像処理部21は、ユーザインタフェースを介して指示された色設定に応じて、各色の処理を変更してもよい。
画像処理部21は、各色の画像データを色ごとのγルックアップテーブル(γLUT)に基づいて変換する(S103)。γLUTは画像信号値補正テーブルと異なり、画像形成装置10により形成される画像の階調特性を理想的な階調特性に補正するために用いられる。γLUTは入力画像信号値を出力画像信号値へ変換する1次元テーブルである。しかし、γLUTを用いた階調補正制御が実行されただけでは、主走査方向の濃度ムラは解消されない。
階調補正後に、画像処理部21は、濃度ムラを補正する(S104)。濃度ムラ補正は、γLUTとは別に保持される画像信号値補正テーブル(図3(c)参照)を用いて行われる。γLUT及び画像信号値補正テーブルを用いた各処理は、順序が前後してもよい。本実施形態では、γLUTを用いた処理の後に主走査分割LUTを用いた処理が行われることで、画像データは、主走査方向全体の階調が補正された後に濃度ムラが補正される。また、上記説明において、γLUTと画像信号値補正テーブルとは別のテーブルとして説明したが、γLUTと画像信号値補正テーブルとを予め合成したLUTに基づいて画像処理部21が画像データを変換してもよい。
画像処理部21は、濃度ムラ補正後の画像データに対してディザ処理を行う(S105)。画像処理部21は、ディザ処理により画像データに対する画像処理が終了する。画像処理部21は、画像処理後の画像データを出力する(S106)。プリンタ22は、このように画像処理された画像データに基づいてシートに画像を形成する。
(濃度補正)
図1で説明したように、画像形成装置10は、プリンタ22によりテストチャート50を生成する。画像形成装置10は、テストチャート50の読取装置による読取結果に基づいて、テスト画像の画像濃度分布を測定する。画像形成装置10は、画像濃度分布の測定結果からテスト画像の主走査方向の濃度ムラを検出する。画像形成装置10は、以降の画像形成時(印刷時)に主走査方向の濃度ムラの影響が軽減されるように、画像信号値を補正する補正データ(画像信号値補正テーブル)を生成する。画像処理部21は、画像形成時に画像データに含まれる画像信号値を補正データ(画像信号値補正テーブル)に基づいて補正する。
図1で説明したように、画像形成装置10は、プリンタ22によりテストチャート50を生成する。画像形成装置10は、テストチャート50の読取装置による読取結果に基づいて、テスト画像の画像濃度分布を測定する。画像形成装置10は、画像濃度分布の測定結果からテスト画像の主走査方向の濃度ムラを検出する。画像形成装置10は、以降の画像形成時(印刷時)に主走査方向の濃度ムラの影響が軽減されるように、画像信号値を補正する補正データ(画像信号値補正テーブル)を生成する。画像処理部21は、画像形成時に画像データに含まれる画像信号値を補正データ(画像信号値補正テーブル)に基づいて補正する。
画像形成装置10のCPU11は、補正データ(画像信号値補正テーブル)を算出する際に、テストチャート50の読取結果から生成した画像濃度分布データ(濃度分布プロファイル)に基づいて、補正後の画像濃度分布データを作成する。CPU11は、補正後の画像濃度分布データから濃度ムラを補正するための補正必要量を算出する。
図6は、補正前の濃度分布プロファイルの説明図である。実際に使用されるテストチャート50と濃度分布プロファイルは16階調であるが、ここでは説明のために6階調分のみを示す。CPU11は、補正前の濃度プロファイル(破線)から主走査方向の画像濃度の階調毎の平均値(実線)を算出する。CPU11は、濃度分布プロファイルの補正時に、画像濃度の平均値と主走査方向の各位置の濃度の差分を階調毎に算出する。図7は、算出される濃度差分の例示図である。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。
CPU11は、濃度差分(濃度ムラ)を補正するために必要なΔ信号量(補正量)を算出する。図8は、主走査位置毎の実際の現像特性(濃度特性)を示した実験データである。図8は、主走査方向において18か所の現像特性(濃度特性)のみが抜粋されているが、図1のテストチャート50を読み取った場合には32か所の現像特性(濃度特性)が求められる。CPU11は、画像信号値に応じた濃度特性、いわゆる現像特性の関係が理想的な濃度特性となるように、主走査位置毎の画像信号値に対応するΔ信号量(補正量)を算出する。CPU11は、Δ信号値に基づいて図3(a)に例示する画像信号値補正テーブルを作成してRAM13に記憶させる。CPU11は、作成した画像信号値補正テーブルを補間することで、図3(c)に例示する主走査分割LUTを作成する。これにより、主走査方向の位置毎にLUTが作成される。画像処理部21は、階調補正後に、画像信号値補正テーブルに基づいて画像データを変換することで主走査方向の濃度ムラを補正する。CPU11は、補正後の画像データに基づいてプリンタ22に画像を形成させる。
正確に濃度ムラ補正を行うためには、主走査方向の濃度ムラを正確に検出することが重要である。少ない枚数のテストチャート50により濃度分布データを作成すると、画像形成装置10に発生する非定常的な濃度ムラの影響を受けた状態で濃度ムラの補正データが生成されてしまう。
画像処理部21は、画像信号値補正テーブルに基づいて、定常的に発生する主走査方向の濃度ムラを補正する。定常的な濃度ムラは、例えば、感光ドラムの感光層の厚みムラ(塗工ムラ)、感光ドラム表面を帯電するための帯電ワイヤの傾き、露光器の光量ムラ、感光ドラムと現像器とのアライメント(軸方向の距離差分)等の様々な要因で発生する。
非定常的な濃度ムラは、副走査方向に発生する濃度ムラであり、本実施形態で補正の対象ではない。非定常的な濃度ムラは、例えば、感光ドラムや現像スリーブが真円度に起因する副走査方向の濃度ムラや、感光ドラムの回転周方向の感光層の厚みムラ(塗工ムラ)等の様々な要因で発生する。また、トナー像が転写される際のトナーの飛び散り、シートの搬送時のショック、トナーの帯電ムラ等の要因でも、非定常的な濃度ムラが発生する。
非定常的な濃度ムラは、副走査方向に発生する濃度ムラであり、本実施形態で補正の対象ではない。非定常的な濃度ムラは、例えば、感光ドラムや現像スリーブが真円度に起因する副走査方向の濃度ムラや、感光ドラムの回転周方向の感光層の厚みムラ(塗工ムラ)等の様々な要因で発生する。また、トナー像が転写される際のトナーの飛び散り、シートの搬送時のショック、トナーの帯電ムラ等の要因でも、非定常的な濃度ムラが発生する。
非定常的なムラの影響の受けやすさは、階調(濃度)域に応じて異なることが実験によってわかった。つまり、少ない枚数のテストチャート50から作成された濃度分布データが画像形成装置10の実状を表している確度は、階調域に応じて異なる。図9(a)は、非定常的なムラの影響度と階調域との関係の説明図である。図9(a)は、主走査方向における階調域毎の画像濃度の測定結果のバラツキを示している。階調(濃度)が濃くなるにつれて画像濃度の測定結果のバラツキが大きくなることが分かる。略同じ階調域でのプロット点は、主走査方向の区間毎のデータである。
テストチャート50を読み取る読取装置の繰り返し精度(標準偏差σ)も階調域に応じて異なる。読取装置(濃度センサ18、スキャナ20)は、上述の通り1ラインずつテスト画像を読み取る。そのために読取装置は、読取位置を副走査方向に1ラインずつずらしながら、繰り返し読取動作を行うことになる。この繰り返し行う読取動作の精度が、階調域に応じて異なる。つまり、読取装置の繰り返し精度は、読み取り時に繰り返し発生する定常的なムラに相当する。図9(b)は、読取装置の繰り返し精度と階調域との関係の説明図である。読取装置の構成にも依存するが、図9(b)では、低濃度域で読み取りの繰り返し精度が低く、高濃度域になるにつれて繰り返し精度が向上する読取装置の一例を示している。
非定常的なムラと、画像濃度の測定に用いる読取装置の繰り返し精度との2つ影響により、画像濃度の測定結果には、適宜、階調域毎に補正反映率を設けることが必要になる。画像形成装置10は、本来の濃度ムラよりも濃度検出誤差の影響で補正を過多に行うことで、主走査方向の位置毎の濃度の連続性や階調の連続性が失われて、形成する画像に擬似輪郭が発生する可能性がある。これを抑止するために、補正反映率を用いて補正結果を抑える必要がある。補正反映率は、画像濃度の測定結果から上記の2つの影響を軽減するための、階調毎に設定された係数となる。補正反映率が100%(係数は1)ならば、読取結果としての濃度と理想的な濃度との差分が0となるように変換後の画像信号値が決定される。また、補正反映率が80%ならば、読取結果としての濃度と理想的な濃度との差分の80%(係数は0.8)が補正されるように変換後の画像信号値が決定される。補正反映率は、例えば不揮発性メモリ14に格納され、画像濃度の測定時に用いられる。
図10は、非定常的なムラと、画像濃度の測定に用いる読取装置の繰り返し精度と、の2つ影響を軽減するために、階調に応じて決定された補正反映率の説明図である。実線が階調に応じた補正反映率である。図11は、図10の補正反映率を決定するためのデータの説明図である。図11(a)は、非定常的なムラの影響のみを軽減することを目的とした補正反映率を表す。図11(b)は、読取装置の繰り返し精度の影響のみを軽減することを目的とした補正反映率を表す。図10の補正反映率は、図11(a)、図11(b)の2つの補正反映率を掛け合わせた特性を示す。CPU11は、非定常的なムラの影響のみを軽減することを目的とした補正反映率と、読取装置の繰り返し精度の影響のみを軽減することを目的とした補正反映率とを掛け合わせて、図10の補正反映率を生成する。
本実施形態の画像形成装置10は、濃度差分の検出誤差の影響を軽減し、逆補正や過補正、又は疑似輪等の階調制御の補正不良を抑制しつつ、可能な限り画像の濃度ムラを補正する。そのために、以降の実施例では、テストチャート50の出力枚数、出力条件、テストチャート50の測色条件等の濃度ムラの補正条件によって、補正反映率のカーブ(階調毎の補正反映率)を選択することで、最適な濃度ムラの補正を行う例を説明する。不揮発性メモリ14には、濃度ムラの補正条件に対応して補正反映率が複数格納される。
(第1実施例)
図12は、本実施形態のテストチャート50及び濃度分布プロファイルの説明図である。テストチャート50は、プリンタ22によりテスト画像30がシートに印字されて作成される。濃度分布プロファイル40は、テストチャート50(テスト画像30)の濃度分布を測定して得た実測値をグラフで示している。
図12は、本実施形態のテストチャート50及び濃度分布プロファイルの説明図である。テストチャート50は、プリンタ22によりテスト画像30がシートに印字されて作成される。濃度分布プロファイル40は、テストチャート50(テスト画像30)の濃度分布を測定して得た実測値をグラフで示している。
テスト画像30は、主走査方向に伸びた複数本の濃度の異なる単色の帯が、副走査方向に濃度順に隣接して並んで配置された画像である。帯の色は、最大濃度の色を黒、最小濃度の色を白とし、その間の帯は濃度差が均等になるように順次異なる濃度値とされる。主走査方向の帯の長さは、プリンタ22が主走査方向に画像形成可能な幅にほぼ等しい。副走査方向の帯の幅は、画像濃度が測定可能な範囲で適宜設定される。本実施形態では、白から黒までの16段階の濃度の帯が副走査方向に濃度順に配列されている。
濃度分布プロファイル40は、テストチャート50の主走査方向の位置毎における、テスト画像30の各帯の濃度分布を示す。テスト画像30は、帯が16本あるため、濃度分布プロファイル40も16本の各帯についての主走査方向の位置毎の画像濃度の実測値が示されている。テスト画像30を表す画像データの画像信号値では、各帯の濃度は均一に指定される。そのため、その濃度がそのままシート上に再現されれば、濃度分布プロファイル40の各帯の主走査方向の位置毎の画像濃度は直線で表される。しかし、画像形成される際に主走査方向に濃度ムラが発生すると、濃度分布プロファイル40に示すように、主走査方向の画像濃度が変動する。
図13は、濃度分布プロファイルの比較説明図である。ここでは、非定常的なムラと画像濃度の測定に用いる読取装置の繰り返し精度との2つ影響を除いた濃度分布プロファイル40Aと、該2つの影響を受けている濃度分布プロファイル40Bとが示される。濃度分布プロファイル40Aは、非定常的な濃度ムラと濃度測定時の繰り返し精度との影響を抑制するため、テストチャート50を50枚形成して画像濃度を測定し、その結果得られる50の測定結果を平均して作成される。濃度分布プロファイル40Bは、1枚のテストチャートの測定結果から作成されており、該2つの影響を受けている。そのために濃度分布プロファイル40Bは、濃度分布プロファイル40Aとは異なる結果となってしまう。
濃度分布プロファイル40A、40Bでは、テスト画像30の16本の帯中の6本の測定結果が抜粋して示される。図13では、濃度分布プロファイル40A及び濃度分布プロファイル40Bは、同じ尺度で並べて配置されている。図13では、2つの濃度分布プロファイル40A、40Bにおいて、各帯の濃度分布の平均濃度(濃度平均値)を示す直線(実線)が明示されている。
濃度分布プロファイル40Aと濃度分布プロファイル40Bとを比較すると、テストチャート50上で同じ帯の濃度分布を示す線であるにもかかわらず、主走査方向の濃度分布プロファイルの形状が異なっていることが分かる。このことから、1枚のテストチャート50の読取結果から得られる濃度分布プロファイル40Bでは、非定常的なムラや読取装置の繰り返し精度の影響が抑制されないことが分かる。そのために、この濃度分布プロファイル40Bに基づいて主走査方向の濃度ムラを補正すると、本来の画像形成装置10の特性を補正できない。
本実施例では、補正対象である主走査方向の定常的な濃度ムラを検出しやすくするために、複数枚のテストチャート50から測定した画像濃度の平均値に基づいて、濃度分布プロファイルを作成する。これにより、非定常的に発生する現象の画像濃度の測定結果への影響が低減される。図14は、テストチャート50の枚数毎の濃度分布プロファイルを例示する。ここでは、テストチャート50が1枚、3枚、10枚、50枚のそれぞれの場合の濃度分布プロファイルが例示される。テストチャート50の枚数が増加するにつれ、画像形成装置10の本来の濃度ムラに近いと思われる50枚平均の結果に、濃度分布プロファイルの形が近づいていくことが分かる。
つまり、テストチャート50の枚数が多い程、濃度分布プロファイルを作成する上での2つの誤差要因である非定常的なムラの影響及び読取装置の繰り返し誤差の影響が軽減されている。テストチャート50の枚数を増やして画像濃度の平均化に用いる測定結果数が増加するにつれて、濃度分布プロファイルの結果の確からしさが向上する。そのために、階調域に応じて変化する補正反映率の絶対値自体も、補正反映率を上げる方向に変えることが好ましい。なぜなら、本来、画像形成装置10がもつ濃度ムラを正確に検出できているならば、その検出結果に応じて濃度ムラを補正することで、精度が高い濃度ムラ補正が可能となるためである。
本実施例では濃度分布プロファイルを作成するためのテストチャート50の枚数に応じて、補正反映率のテーブルを変化させる。図15は、濃度ムラの補正処理を表すフローチャートである。図16は、階調に応じた補正反映率の例示図である。以下の処理は、テストチャート50上のテスト画像30の全帯のそれぞれについて行われる処理であるが、ここでは所定の帯に注目して説明する。テストチャート50の枚数は濃度ムラ補正を実行するユーザによって選択可能である。CPU11は、テストチャート50の枚数に応じて、階調に応じて変化する補正反映率のテーブルを変化させる。そのために不揮発性メモリ14には、テストチャート50の枚数に対応して補正反映率が複数格納される。ここで、1回の濃度ムラ補正に使用するテストチャート50の枚数が増加するほど補正反映率は増加する。つまり、テストチャート50が1枚形成される場合の補正反映率はテストチャート50が10枚形成される場合の補正反映率よりも小さい。これによって、少数のテストチャートを用いる場合には非定常な濃度ムラの影響を抑制し、多数のテストチャートを用いる場合には高精度な濃度ムラの補正を実現できる。
濃度ムラの補正処理を開始すると、CPU11は、まず、使用するテストチャート50の枚数を選択する(S201)。テストチャート50の枚数は、例えばユーザが操作部17を操作して設定する。
テストチャート50の枚数が1枚の場合(S202:Y)、CPU11は、プリンタ22により1枚のシートにテスト画像30を印字して1枚のテストチャート50を作成する(S203)。テストチャート50は、読取装置により読み取られる。CPU11は、テストチャート50の読取結果に基づいてテスト画像30の帯の主走査方向の濃度分布を測定する。CPU11は、測定した主走査方向の濃度分布に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S204)。ここで生成される濃度分布プロファイルは、補正の目的とする主走査方向の濃度ムラのみならず、非定常的なムラや読取装置の繰り返し精度の影響を受けている状態である。
CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S205)。CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S206)。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。この濃度差分は、非定常的なムラと、画像濃度の測定に用いる読取装置の繰り返し精度との2つバラツキ要因の影響を含んでいる。CPU11は、この濃度差分の算出値の確からしさが階調に応じて異なるため、図16に示すような1枚用の補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S207)。
CPU11は、濃度差分を補正するために必要なΔ信号量を、図8に例示した画像信号値毎の濃度特性の関係に基づいて導出する(S208)。CPU11は、画像信号値に応じた濃度特性、いわゆる現像特性の関係に基づいてΔ信号量を算出する。CPU11は、算出したΔ信号量に基づいて主走査方向の位置毎に32分割、階調方向に16階調を有する画像信号値補正テーブル(図3(a))から主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S209)。テストチャート50を1枚使用する場合の主走査方向の濃度ムラの補正は、以上のようなS203以降の処理により行われる。
テストチャート50の枚数が3枚の場合(S202:N、S210:Y)、CPU11は、プリンタ22により3枚のシートにテスト画像30を印字して3枚のテストチャート50を作成する(S211)。3枚のテストチャート50は、読取装置により読み取られる。CPU11は、3枚のテストチャート50の各読取結果に基づいて、3枚のテスト画像30の帯の主走査方向の濃度分布をすべて測定する(S212)。CPU11は、測定した3枚分の主走査方向の濃度分布を平均した結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S213)。
CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S214)。CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S215)。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。ここで算出される濃度差分は、1枚のテストチャート50の測定結果から算出される濃度差分よりもバラツキ要因の影響度が減少している。そのためにCPU11は、図16に示すような1枚用の補正反映率のカーブよりも高い値の、3枚用の補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S216)。
CPU11は、濃度差分を補正するために必要なΔ信号量を、図8に例示した画像信号値毎の濃度特性の関係に基づいて導出する(S208)。CPU11は、画像信号値に応じた濃度特性、いわゆる現像特性の関係に基づいてΔ信号量を算出する。CPU11は、算出したΔ信号量に基づいて主走査方向の位置毎に32分割、階調方向に16階調を有する画像信号値補正テーブル(図3(a))から主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S209)。テストチャート50を3枚使用する場合の主走査方向の濃度ムラの補正は、以上のようなS211以降の処理により行われる。
テストチャート50の枚数が5枚の場合(S202:N、S210:N、S217:Y)、CPU11は、プリンタ22により5枚のシートにテスト画像30を印字して5枚のテストチャート50を作成する(S218)。以降のS219〜S222までの処理は、テストチャート50が5枚になるだけで、処理の内容自体はS212〜S215の処理と同様である。CPU11は、図16に示すような1枚用、3枚用の補正反映率のカーブよりも高い値の、5枚用の補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S223)。以降、3枚のテストチャートを使用する場合と同様に、CPU11は、主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S208、S209)。テストチャート50を5枚使用する場合の主走査方向の濃度ムラの補正は、以上のようなS218以降の処理により行われる。
テストチャート50の枚数が10枚の場合(S202:N、S210:N、S217:N)、CPU11は、プリンタ22により10枚のシートにテスト画像30を印字して10枚のテストチャート50を作成する(S224)。以降のS225〜S228までの処理は、テストチャート50が10枚になるだけで処理の内容自体はS212〜S215の処理と同様である。CPU11は、図16に示すような1枚用、3枚用、5枚用の補正反映率のカーブよりも高い値の、10枚用の補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S229)。以降、3枚、5枚のテストチャートを使用する場合と同様に、CPU11は、主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S208、S209)。テストチャート50を10枚使用する場合の主走査方向の濃度ムラの補正は、以上のようなS224以降の処理により行われる。
このように、CPU11は、階調に応じて濃度差分の算出結果に補正反映率等の係数を掛けて、濃度差分を調整する。補正反映率は、濃度差分の算出に用いたテストチャート50の枚数に応じて切り替えられる。これにより、濃度差分の検出誤差の影響が軽減し、逆補正や過補正、または疑似輪等の階調制御の補正不良を抑えることができる。なお、濃度分布プロファイルによる補正は、補正反映率を100%以下にする方向への補正を例にして説明したが、状況に応じては100%以上へ係数掛けをする場合もあり得る。
(第2実施例)
上記したように、少ない枚数のテストチャート50から濃度分布データを生成すると、読取装置の繰り返し精度の影響が画像濃度の測定結果に影響する。本実施例では、主走査方向の定常的な濃度ムラを検出しやすくするため、1枚のテストチャート50を複数回測定することで、画像濃度の測定結果への繰り返し精度の影響を軽減する。
上記したように、少ない枚数のテストチャート50から濃度分布データを生成すると、読取装置の繰り返し精度の影響が画像濃度の測定結果に影響する。本実施例では、主走査方向の定常的な濃度ムラを検出しやすくするため、1枚のテストチャート50を複数回測定することで、画像濃度の測定結果への繰り返し精度の影響を軽減する。
本実施例では、テストチャート50の同一箇所を複数回測定した結果を平均して、濃度分布プロファイルを作成する。つまり濃度分布プロファイルを作成する上での誤差要因である読取装置の繰り返し誤差の影響が軽減され、得られる濃度分布プロファイルの結果の確からしさが向上する。そのため補正反映率の絶対値自体も補正反映率を上げる方向に変更することが望ましい。これは、本来、画像形成装置10がもつ濃度ムラを正確に検出できているならば、その検出結果に応じて濃度ムラを補正することで、第1実施例の場合よりも高精度の濃度ムラ補正が可能となるためである。
本実施例では濃度分布プロファイルを作成するための同一箇所の測定の繰り返し回数に応じて、補正反映率のテーブルを変化させる。測定の繰り返し回数は、ユーザによって選択可能である。ユーザは、操作部17により、濃度ムラの補正条件の設定において「高速補正モード」と「高精度補正モード」等の濃度ムラの補正モードを選択可能である。高速補正モードは、濃度ムラの補正処理を高速に行う補正モードである。高精度補正モードは、濃度ムラの補正処理を高精度に行う補正モードである。ユーザは、これらの濃度ムラの補正モードからいずれかを選択することで、補正条件として測定の繰り返し回数を設定する。不揮発性メモリ14には、補正モード(測定の繰り返し回数)に対応して補正反映率が複数格納される。
本実施例では、読取装置にスキャナ20が用いられる。プリンタ22により作成されたテストチャート50は、スキャナ20によりテスト画像30が読み取られる。「高速補正モード」では、スキャナ20によるテスト画像30の読み取りは、スキャン上流から下流への一方向へのスキャンのみで終了する。一回のテスト画像30の読取結果から濃度分布プロファイルが作成される。「高精度補正モード」では、スキャナ20によるテスト画像30の読み取りは、スキャン上流から下流への一方向に加え、その逆方向でも行われる。つまりテスト画像30は往復することで二回読み取られる。二回のテスト画像30の読取結果の平均から濃度分布プロファイルが作成される。
高精度補正モードでは、スキャンの回数(読み取り回数)は、さらに多くてもよい。また、高精度補正モードでは、スキャン時の読取速度を遅くすることで、スキャナ20のガタツキを抑えて測定精度を向上させてもよい。さらに、高精度補正モードでは、読取速度を遅くすることで、画像濃度の読み取りサンプリング数を増やして測定精度を向上させてもよい。これらの場合、不揮発性メモリ14には、濃度ムラ補正の精度に対応して補正反映率が複数格納される。
図17は、濃度ムラの補正処理を表すフローチャートである。図18は、階調に応じた補正反映率の例示図である。不揮発性メモリ14には、補正モード(高速補正モード、高精度補正モード)に対応して補正反映率が複数格納される。
濃度ムラの補正処理の開始時に、操作部17を用いてユーザにより補正モードが選択される。CPU11は、ユーザによる補正モードの選択結果を表すデータを操作部17から取得する(S301)。CPU11は、選択結果を表すデータに基づいて、補正モードに高速補正モードが選択されているか否かを判定する(S302)。
補正モードが高速補正モードである場合(S302:Y)、CPU11は、プリンタ22によりシートにテスト画像30を印字してテストチャート50を作成する(S303)。テストチャート50は、スキャナ20により一回読み取られる。CPU11は、テストチャート50の一回の読取結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S304)。CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S305)。
CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S306)。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。CPU11は、この濃度差分の算出値の確からしさが階調に応じて異なるため、図18に示す補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S307)。ここでは、高速補正モード用の補正反映率のカーブが用いられる。
補正モードが高精度補正モードである場合(S302:N)、CPU11は、プリンタ22によりシートにテスト画像30を印字してテストチャート50を作成する(S310)。テストチャート50は、スキャナ20により、上記の通りに複数回、或いは高精度に読み取られる。CPU11は、テストチャート50の読取結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S311)。CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S312)。
CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S313)。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。高精度補正モードで算出された濃度差分は、高速補正モードの測定結果よりも測定バラツキの影響度が低減される。CPU11は、図18に示すように、高速補正モードよりも高い補正反映率の、高精度補正モード用の補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S314)。
S307またはS314の処理が終了すると、CPU11は、濃度差分を補正するために必要なΔ信号量を、図8に例示した画像信号値毎の濃度特性の関係に基づいて導出する(S308)。CPU11は、画像信号値に応じた濃度特性、いわゆる現像特性の関係に基づいてΔ信号量を算出する。CPU11は、算出したΔ信号量に基づいて主走査方向の位置毎に32分割、階調方向に16階調を有する画像信号値補正テーブル(図3(a))から主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S309)。以上により、濃度ムラの補正処理が終了する。
このように、CPU11は、濃度差分の算出結果に補正反映率等の係数を掛けて、濃度差分を調整する。補正反映率のカーブは、補正モード(測定方法)に応じて切り替えられる。これにより画像形成装置10は、濃度差分の検出誤差の影響を軽減させ、逆補正や過補正、または疑似輪等の階調制御の補正不良を抑えつつ、濃度ムラを可能な限り抑制することが可能となる。
(第3実施例)
第3実施例では、濃度差分の調整の際に、テストチャート50の作成方法に応じて補正反映率のカーブが切り替えられる。テストチャート50の画像濃度を決定づける要因の一つに、トナー等の現像剤の帯電量がある。現像剤の帯電量が主走査方向で均一でない場合、濃度ムラが発生する。現像剤の帯電量ムラは、非定常的であるため、画像形成装置10の本来の主走査方向の濃度ムラを抑える上での誤差要因の一つとなる。よって、現像剤の帯電量ムラを可能な限り抑えたテストチャート50を作成することが、精度の高い濃度ムラ補正を行う上で必要となる。
第3実施例では、濃度差分の調整の際に、テストチャート50の作成方法に応じて補正反映率のカーブが切り替えられる。テストチャート50の画像濃度を決定づける要因の一つに、トナー等の現像剤の帯電量がある。現像剤の帯電量が主走査方向で均一でない場合、濃度ムラが発生する。現像剤の帯電量ムラは、非定常的であるため、画像形成装置10の本来の主走査方向の濃度ムラを抑える上での誤差要因の一つとなる。よって、現像剤の帯電量ムラを可能な限り抑えたテストチャート50を作成することが、精度の高い濃度ムラ補正を行う上で必要となる。
現像剤の帯電量ムラは、通常の印刷ジョブにおいて印字率の高いジョブが行われ、現像剤が多量に現像器に補給された直後等に発生しやすい。これは現像器内で十分に撹拌が行われて帯電量が高く安定した現像剤と、補給直後で撹拌が不十分な状態で帯電量が低い現像剤とが、主走査方向で不均一に存在するためである。濃度ムラを補正する上では、現像器内の現像剤は十分に撹拌され、全体が均一で安定した帯電量となることが望ましい。そのために、テストチャート50の印字前に現像剤を撹拌する時間を設ける必要がある。しかし、現像剤の撹拌時間を設けることは、濃度ムラの補正を行うための待機時間が長くなることにつながるため、ユーザの作業時間を増やしてしまう。
本実施例では、テストチャート50の作成条件が濃度ムラ補正を実行するユーザによって選択可能である。作成条件に基づいて、補正反映率のテーブルが切り替えられる。テストチャート50の作成条件は、ユーザが操作部17を用いて選択する。例えばユーザは、第2実施例と同様に、濃度ムラの補正モードの設定において「高速補正モード」と「高精度補正モード」とのいずれかの選択により、作成条件を選択する。
第3実施例の濃度ムラの補正処理及び階調反映率は、第2実施例と同様である。そのために第3実施例の濃度ムラの補正処理及び階調反映率は、図17の濃度ムラの補正処理を表すフローチャート及び図18の補正反映率の説明図により説明される。不揮発性メモリ14には、テストチャート50の作成条件(高速補正モード、高精度補正モード)に対応して補正反映率が複数格納される。
このように、CPU11は、濃度差分の算出結果に補正反映率等の係数を掛けて、濃度差分を調整する。補正反映率のカーブは、テストチャート50の作成条件に応じて切り替えられる。これにより画像形成装置10は、濃度差分の検出誤差の影響を軽減させ、逆補正や過補正、または疑似輪等の階調制御の補正不良を抑えつつ、濃度ムラを可能な限り抑制することが可能となる。
(第4実施例)
第4実施例では、テストチャート50に用いるシートの種類に応じて補正反映率が切り替えられる。
テストチャート50に用いられるシートには、普通紙、コート紙、エンボス紙等の様々な種類(以下、「紙種」という。)が使用可能である。紙種毎に表面の凹凸や電気抵抗特性等の表面特性の均一性が異なる。シートの表面特性が異なることは、そのまま形成される画像の濃度ムラにつながる。同一の紙種であっても、1枚毎に表面特性は異なる。このようなシートの表面特性のムラは、非定常的な濃度ムラの原因となる。そのために表面特性のムラは、主走査方向の濃度ムラを補正する上での誤差要因となる。一般的に表面特性の均一性は、その均一度が高い順でコート紙、普通紙、エンボス紙の順である。テストチャート50の読取結果が本来の主走査方向の濃度ムラ特性を現わす確度も、コート紙、普通紙、エンボス紙の順で高くなる。
第4実施例では、テストチャート50に用いるシートの種類に応じて補正反映率が切り替えられる。
テストチャート50に用いられるシートには、普通紙、コート紙、エンボス紙等の様々な種類(以下、「紙種」という。)が使用可能である。紙種毎に表面の凹凸や電気抵抗特性等の表面特性の均一性が異なる。シートの表面特性が異なることは、そのまま形成される画像の濃度ムラにつながる。同一の紙種であっても、1枚毎に表面特性は異なる。このようなシートの表面特性のムラは、非定常的な濃度ムラの原因となる。そのために表面特性のムラは、主走査方向の濃度ムラを補正する上での誤差要因となる。一般的に表面特性の均一性は、その均一度が高い順でコート紙、普通紙、エンボス紙の順である。テストチャート50の読取結果が本来の主走査方向の濃度ムラ特性を現わす確度も、コート紙、普通紙、エンボス紙の順で高くなる。
濃度ムラの補正を行う上では、シートの表面特性が均一な方が望ましい。しかし、濃度ムラ補正に用いるシートを限定することは、濃度ムラ補正を行いたいユーザにとっては、その機会を限定してしまうことになる。本実施例では、テストチャート50に用いるシートが濃度ムラ補正を行うユーザによって選択可能である。濃度ムラ補正を行う際には、シートの紙種に応じて補正反映率のテーブルが切り替えられる。ユーザは、操作部17によりテストチャート50に用いるシートを選択する。例えば、ユーザは、濃度ムラの補正モードの設定において「エンボス紙」、「普通紙」、「コート紙」の中からシートの紙種を選択する。
図19は、濃度ムラの補正処理を表すフローチャートである。図20は、階調に応じた補正反映率の例示図である。不揮発性メモリ14には、テストチャート50に使用可能な紙種に対応して補正反映率が複数格納される。
濃度ムラの補正処理の開始時に、操作部17を用いてユーザによりテストチャート50に用いるシートの紙種が選択される。CPU11は、ユーザによる紙種の選択結果を表すデータを操作部17から取得する(S501)。CPU11は、選択結果を表すデータに基づいて、テストチャート50に用いるシートの紙種に普通紙が選択されているか否かを判定する(S502)。
普通紙が選択されている場合(S502:Y)、CPU11は、プリンタ22により普通紙に所定の画像形成条件でテスト画像30を印字してテストチャート50を作成する(S503)。テストチャート50は、読取装置により読み取られる。CPU11は、テストチャート50の読取結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S504)。CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S505)。
CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S506)。算出される濃度差分が主走査方向の濃度ムラである。この濃度ムラが補正対象(補正必要量)となる。CPU11は、この濃度差分の算出値の確からしさが階調に応じて異なるため、図20に示す、普通紙に応じた補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S507)。
テストチャート50に用いるシートの紙種にコート紙が選択されている場合(S502:N、S510:Y)、CPU11は、プリンタ22によりコート紙に所定の画像形成条件でテスト画像30を印字してテストチャート50を作成する(S511)。テストチャート50は、読取装置により読み取られる。CPU11は、テストチャート50の読取結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S512)。CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S513)。
CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S514)。コート紙で作成されたテストチャート50から得られた濃度差分は、普通紙で作成されたテストチャート50から得られた濃度差分よりも、紙種に起因したバラツキの影響度が少ない。そのためにCPU11は、図20に示すように、普通紙よりも補正反映率の高い、コート紙に応じた補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S515)。
テストチャート50に用いるシートの紙種にエンボス紙が選択されている場合(S502:N、S510:N)、CPU11は、プリンタ22によりエンボス紙に所定の画像形成条件でテスト画像30を印字してテストチャート50を作成する(S516)。テストチャート50は、読取装置により読み取られる。CPU11は、テストチャート50の読取結果に基づいて濃度分布プロファイルを生成する(S517)。CPU11は、図13の実線で示す主走査方向の濃度平均値を階調毎に算出する(S518)。
CPU11は、濃度平均値と主走査方向の各位置の濃度との差分(濃度差分)を階調毎に算出する(S519)。エンボス紙で作成されたテストチャート50から得られた濃度差分は、普通紙で作成されたテストチャート50から得られた濃度差分よりも、紙種に起因したバラツキの影響度が大きい。そのためにCPU11は、図20に示すように、普通紙よりも補正反映率の低い、エンボス紙に応じた補正反映率のカーブを濃度差分に掛け合わせて、濃度差分を調整する(S520)。
S507、S515、またはS520の処理が終了すると、CPU11は、濃度差分を補正するために必要なΔ信号量を、図8に例示した画像信号値毎の濃度特性の関係に基づいて導出する(S508)。CPU11は、画像信号値に応じた濃度特性、いわゆる現像特性の関係に基づいてΔ信号量を算出する。CPU11は、算出したΔ信号量に基づいて主走査方向の位置毎に32分割、階調方向に16階調を有する画像信号値補正テーブル(図3(a))から主走査分割LUT(図3(c))を生成して、不揮発性メモリ14に格納する(S509)。以上により、濃度ムラの補正処理が終了する。
このように、CPU11は、濃度差分の算出結果に補正反映率等の係数を掛けて、濃度差分を調整する。補正反映率のカーブは、テストチャート50に使用するシートの紙種に応じて切り替えられる。これにより画像形成装置10は、濃度差分の検出誤差の影響を軽減させ、逆補正や過補正、または疑似輪等の階調制御の補正不良を抑えつつ、濃度ムラを可能な限り抑制することが可能となる。
本実施形態では、上記の通りテストチャート50を読み取る読取装置は、スキャナ20と濃度センサ18とのいずれであってもよい。また、読取装置は、画像形成装置10の外部に設けられた濃度測定装置であってもよい。この場合、画像形成装置10が作成したテストチャート50は、外部の濃度測定装置で読み取られ、その読取結果が画像形成装置10に送信される。画像形成装置10は、読取結果を受信して主走査方向の濃度ムラの影響を軽減する補正を行う。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
Claims (9)
- 主走査方向の異なる位置に対応する複数の変換条件に基づいて、画像データを変換する変換手段と、
前記変換手段により変換された画像データに基づいて、シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段により前記シートに形成されたテスト画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段による読取結果と前記テスト画像が形成された前記シートの枚数に対応する補正反映率とに基づいて前記変換条件を生成する生成手段と、を有し、
前記枚数が第1枚数の場合、前記読取結果と第1補正反映率に基づいて前記変換条件を生成し、
前記枚数が前記第1枚数より多い第2枚数の場合、前記読取結果と第2補正反映率に基づいて前記変換条件を生成し、
前記第2補正反映率は前記第1補正反映率より高いことを特徴とする、
画像形成装置。 - 複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記複数の補正反映率から前記枚数に対応する前記補正反映率を決定することを特徴とする
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記読取手段は、前記テスト画像を読み取る複数のモードに基づいて制御され、
前記生成手段は、前記読取手段が前記テスト画像を読み取るときのモードと、前記テスト画像が形成された前記シートの枚数とに基づいて補正反映率を決定することを特徴とする
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記読取手段が前記テスト画像を読み取る回数に対応する複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記読取手段が読み取った回数に応じた補正反映率に基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする、
請求項3記載の画像形成装置。 - 前記読取手段が前記テスト画像を読み取る速度に対応する複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記読取手段が前記テスト画像を読み取った速度に応じた補正反映率に基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする、
請求項3記載の画像形成装置。 - 前記読取手段による前記テスト画像の読み取りサンプリング数に対応する複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記読取手段による前記テスト画像の読み取りサンプリング数に応じた補正反映率に基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする、
請求項3記載の画像形成装置。 - 前記画像形成手段による前記シートへの前記テスト画像の作成条件に対応した複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記作成条件に応じた補正反映率に基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記テスト画像が形成される前記シートの紙種に対応した複数の補正反映率を格納した格納手段をさらに有し、
前記生成手段は、前記画像形成手段が前記テスト画像を形成した前記シートの紙種に応じた補正反映率に基づいて前記変換条件を生成することを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記変換条件に基づいて、前記画像形成手段が形成する画像を表す画像データを補正する補正手段をさらに備えており、
前記画像形成手段は、前記補正手段により補正された前記画像データに基づいて画像を形成することを特徴とする、
請求項1〜8のいずれか1項記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019146647A JP2021024249A (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021024249A true JP2021024249A (ja) | 2021-02-22 |
Family
ID=74664246
Family Applications (1)
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JP2019146647A Pending JP2021024249A (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021024249A (ja) |
-
2019
- 2019-08-08 JP JP2019146647A patent/JP2021024249A/ja active Pending
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