JP2021023209A - 麺線切出し搬送装置及び麺類の製造方法 - Google Patents

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睦 太田
Mutsumi Ota
睦 太田
晃子郎 畠山
Koshiro Hatakeyama
晃子郎 畠山
伊藤 美隆
Yoshitaka Ito
美隆 伊藤
俊男 吉沼
Toshio Yoshinuma
俊男 吉沼
安興 村田
Yasuoki Murata
安興 村田
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Abstract

【課題】本発明は、過度の屈曲が少なく、結着の少ない略直線状の蒸麺または即席麺を製造するための麺線の切出し搬送装置、及び蒸麺または即席麺などの麺類の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】カスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらすことにより同一切刃ロールにより切り出される麺線の位置を異なるものとした一対の切刃ロールとカスリを含む麺線切出し装置と、工程の進行方向側の切刃ロールで切り出される麺線は、工程の進行方向に向けて順走コンベアで搬送し、工程の進行方向と反対側の切刃ロールで切り出される麺線は、工程の進行方向と反対方向に逆走コンベアで搬送した後、工程の進行方向に向けて反転コンベアで搬送する麺線搬送装置とを含む麺線切出し搬送装置を用いることにより、コンベア上に落下する際に麺線の描く軌跡を安定化させることができ、過度の屈曲が少なく、結着の少ない略直線状の蒸麺または即席麺を製造することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、積層された麺線束を作製する麺線切出し搬送装置及び該麺線切出し搬送装置を用いた麺類の製造方法に関する。
従来、機械による麺線の切出し方法は、切刃と呼ばれる複数の環状刃と複数の環状溝部を有し、相互に対向し、噛み合うように並設され、回転する一対のロール(切刃ロール)の間に、圧延ロールにより所定の厚みとした麺帯を通すことにより、麺帯を切断し、麺線を作製する方法が一般的である。切刃には、切り出される麺線の形状や環状刃の形状によって、角刃、丸刃、包丁刃など複数の種類が存在する。
切刃により切断された麺線は、切断された直後、切刃ロールの環状溝部に押し込まれ、切刃ロールとともに回転するが、切刃ロールの環状溝部に挿入配置されたカスリの掻き出し歯に当たることで、環状溝部から掻き出されて、麺線として切り出される。
切刃により切り出された麺線は、即席麺や蒸麺などの麺類では、麺線をα化させるために蒸煮庫で蒸気により蒸煮される。この時、麺線同士の結着を防止し、α化のための蒸気を通しやすくするため、ウェーブボックスと呼ばれる切刃ロールの直下に備えた箱型の導管に切刃により切り出された麺線を通すことにより、麺線にウェーブ(波状のちぢれ)形状を付与することが一般的である。
しかしながら、近年、消費者のニーズの多様化により、ウェーブが少ない、略直線状のいわゆる「ストレート麺」と呼ばれる麺に対する需要も高まっており、ストレート麺を製造するための技術も多数開示されている(例えば、特許文献1〜5)。
特許文献1には、即席麺におけるストレート麺の作製技術として、麺生地から切り出された麺線が、麺線を搬送するコンベア上で、繰り返し輪を描きながら、輪はコンベアの搬送方向と逆方向に順次ずれながら配置され、麺線の描く軌道は、隣り合う麺線同士と同調せず、各麺線は、麺線中の輪の位置が隣り合う麺線の輪の位置とずれた状態で、相互に交差して重なりあった積層状態である束になった即席麺用生麺に関する技術が記載されている。
また、特許文献2〜5には、特許文献1に記載された束になった即席麺用生麺を作製するための切出し装置に関する技術が記載されている。何れの技術も同一の切刃ロールで切り出される隣同士の麺線の位置をずらすことにより、麺線同士の結着を防止する技術である。しかしながら、何れの技術も麺線が搬送されるコンベアは1つであるため、切り出された麺線は切り出される位置によって順次コンベア上に積層していく。麺線の切出される位置が搬送方向側となるほど麺線のコンベア上に描く軌道が不規則となりやすく、麺線の形状が過度に屈曲したり、麺線同士の結着が発生するなどの課題があった。
特許第4381470号公報 特許第4491050号公報 特許第4438018号公報 特許第4951012号公報 特許第5344490号公報
本発明は、蒸麺または即席麺などの麺類を製造するにおいて、過度の屈曲が少なく、麺線同士の結着の少ない略直線状の麺線切出し搬送装置を提供すること、及び過度の屈曲が少なく、麺線同士の結着の少ない略直線状の蒸麺または即席麺などの麺類の製造方法を提供することを目的とする。
発明者は、前記課題に対して、従来法によるストレート麺の製法よりも麺線同士の結着が少なく、均質なストレート状とすべく、できるだけコンベアに積層される麺線の軌跡の状態が一定となるような麺線の切出し方法について鋭意研究した結果、本発明に至った。
すなわち、複数の環状刃及び環状溝部を有し、相互に対向し、噛み合うように並設され、回転することにより、麺帯を麺線に切断するための一対の切刃ロールと、前記一対の切刃ロールにより切断された前記麺線が押し込まれた前記環状溝部から前記麺線を掻き出すためのカスリと、を含む麺線切出し装置と、前記麺線切出し装置によって切り出された前記麺線をコンベア上に乗せて搬送する麺線搬送装置と、を含む麺線切出し搬送装置であって、前記麺線切出し装置は、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部に嵌入される前記カスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらすことにより、前記カスリにより掻き出される前記麺線の位置が、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部で異なるものであり、前記麺線搬送装置は、工程の進行方向側の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を乗せて工程の進行方向に搬送する順走コンベアと、工程の進行方向と反対側の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を乗せて工程の進行方向と反対側に搬送する逆走コンベアと、前記逆走コンベアに乗せられた前記麺線を工程の進行方向へ搬送するための反転コンベアと、を含むことを特徴とする麺線切出し搬送装置である。
また、本発明に係る麺線切出し装置は、同一の切刃ロール上の環状溝部に嵌入されるカスリを2つ備え、それぞれのカスリの掻き出し歯が同一の切刃ロール上の隣同士の環状溝部に交互に嵌入され、環状溝部に嵌入されるそれぞれのカスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらすことにより、カスリにより掻き出される麺線の位置が、同一の切刃ロール上の隣同士の環状溝部で異なることものであることが好ましい。
また、本発明に係る麺線搬送装置は、麺線切出し装置によって切り出される麺線の位置ごとに順走コンベアまたは逆走コンベアを有し、コンベアで搬送された麺線を順走コンベア同士または逆走コンベア同士で乗り移して積層し搬送するものであることが好ましい。
また、本発明に係る麺線搬送装置は、順走コンベアで搬送された麺線を、反転コンベアで搬送された麺線の上に乗り移して積層し搬送するものであることが好ましい。
また、本発明に係る麺線切出し搬送装置を用いて製造する麺類としては、切り出された麺線を蒸煮する工程を有するものが好ましく、特に即席麺及び蒸麺の製造に適している。
また、このような麺類の製造方法としては、原料粉を混捏して作製した生地から麺帯を作製し、本発明に係る麺線切出し搬送装置で麺線に切断し、コンベア上に積層した後、蒸煮し、蒸煮した麺を引き延ばすことで製造することが好ましい。
本発明により、蒸麺または即席麺などの麺類を製造するにおいて、過度の屈曲が少なく、結着の少ない略直線状の麺類を製造するための麺線の切出し搬送装置を提供すること、及び過度の屈曲が少なく、結着の少ない略直線状の蒸麺または即席麺などの麺類の製造方法を提供することができる。
本発明に係る麺線切出し搬送装置Aの説明図である。 本発明に係る麺線切出し搬送装置Aの麺線切出し装置Bの写真である。 本発明に係る麺線切出し装置Bの断面図である。 本発明に係る麺線切出し装置Bの切刃ロール部分の一部を拡大した図であ る。 本発明に係る麺線切出し装置の切刃ロールの変形例(角刃)を示した図であ る。 本発明に係る麺線切出し装置Bのカスリの説明図である。 本発明に係る麺線切出し装置Bの切刃ロールの環状溝部にカスリの掻き出し 歯を嵌入した状態の説明図である。 本発明に係る麺線切出し装置Bの筐体にカスリを設置した時の斜視図であ る。 本発明に係る麺線切出し装置Bのカスリの歯先の設置位置を示した説明図で ある。 本発明に係る麺線切出し装置Bで切り出される麺線の状態を示した説明図 である。 本発明に係る麺線切出し装置Bの設置角度についての説明図である。 本発明に係る麺線切出し装置のカスリを1つにした場合のカスリの変形例 を示した図である。 本発明に係る麺線切出し装置Bで切り出した麺線を本発明に係る麺線搬送 装置Cで搬送した場合の説明図である。 本発明に係る麺線切出し装置Bで切り出した麺線を通常のコンベアで麺線 を搬送した場合の説明図である。 コンベア上に描く麺線の軌跡の状態の例を示した図である。 通常のコンベアと本発明に係る麺線搬送装置Cで搬送した場合の積層する 麺線の各層の軌跡の状態の例を示した図である。 本発明に係る麺線搬送装置の変形例である麺線搬送装置C’を示した図で ある。 本発明に係る麺線搬送装置の変形例である麺線搬送装置C’’を示した図 である。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
本発明に係る麺の種類としては、特に限定はなく、うどん、そば、中華麺またはパスタなどの麺が挙げられる。また、本発明に係る麺類としては、特に限定はなく、生麺、茹で麺、蒸麺、乾麺、半乾麺、即席麺または冷凍麺が挙げられるが、特にストレート状の麺を作製するという点においては、蒸煮工程を有する蒸麺または即席麺が好ましい。
本発明に係る麺類の製造方法としては、まず、小麦粉(デュラム粉を含む)、そば粉、大麦粉及び米粉等の穀粉、並びに馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉及びコーンスターチ等の各種澱粉からなる麺原料粉と、食塩やアルカリ剤、リン酸塩類、各種増粘剤、麺質改良剤、食用油脂、pH調整剤、カロチン色素等の各種色素及び保存料等を溶解または懸濁した練り水とをバッチミキサー、フロージェットミキサー、真空ミキサー等で、均一に混ざるように混捏して麺生地(ドウ)を作製する。
次いで、作製したドウを麺帯化する。麺帯化の方法は、特に限定はなく、整形ロールにより粗麺帯とした後、複合等により麺帯を作製する方法や、エクストルーダーにより麺帯を作製する方法、さらに複数の麺帯を合わせて多層麺帯を作製する方法が挙げられる。作製した麺帯は、圧延ロールにより複数回圧延し、所定の麺帯厚とした後、下記に記載する本発明に係る麺線切出し搬送装置により麺帯を麺線に切出し、搬送する。
(麺線切出し搬送装置の実施形態について)
―麺線切出し搬送装置―
図1で示すように、本発明の実施形態である麺線切出し搬送装置Aは、麺線切出し装置B及び麺線搬送装置Cを含む。
─麺線切出し装置─
本発明の実施形態である麺線切出し搬送装置Aの麺線切出し装置Bは、図1〜4で示すように複数の環状刃(211及び221)及び環状溝部(212及び222)を有し、相互に対向し、噛み合うように並設され、回転することにより、麺帯から麺線を切り出すための一対の切刃ロール(21及び22)と、一対の切刃ロール(21及び22)により切り出された麺線が押し込まれた環状溝部(212及び222)から麺線を掻き出すためのカスリ(31〜34)を備える。
図4は、切刃ロール(21及び22)の一部を拡大した図であるが、図4で示すように、切刃ロール(21及び22)は、ロール上に複数の環状刃(211及び221)、環状溝部(212及び222)及び押し込み部(213及び223)を有する。図4で示すように一対の切刃ロール(21及び22)は、環状溝部(212または222)と押し込み部(223または213)が向かい合うように互いに対向し、互いの環状刃(211及び212)が噛み合うように並設されており、切刃ロール(21及び22)が回転し、作製した麺帯が麺線切出し装置Bの切刃ロール21及び切刃ロール22の間を通過することで切断され、麺線nとなる。この時、通常、麺線nは、押し込み部(213及び223)ではなく、環状溝部(212及び222)に押し込まれる。
図4は、丸刃と呼ばれる切刃ロールの構造であるが、図5で示すように切刃ロールは角刃と呼ばれる構造であってもよい。図5で示すように角刃の場合は、押し込み部(213及び223)はない。図4で示すように丸刃で切断した場合は、麺線nの長手方向に対して垂直に切断した断面は、略楕円状の形状になる。それに対し、図5で示すような角刃で切断した場合には、麺線nの長手方向に対して垂直に切断した断面は、略四角形となる。この他、図では示さないが切刃ロールは包丁刃などの構造であってもよい。
本発明の実施形態である麺線切出し装置Bは、図1〜図3で示すように同一切刃ロールに対して2つの独立したカスリ(31〜34)を有する。カスリ(31〜34)は、切刃ロール(21及び22)で切り出され、環状溝部(212または222)に押し込まれた麺線nを環状溝部(212または222)から掻き出すためのものである。材質は特に限定はないが、切刃ロール(21及び22)よりも柔らかい金属、例えば、切刃ロール(21及び22)がステンレス製であれば、真鍮や銅などの金属などで作製することが好ましい。ステンレス製のカスリ(31〜34)を用いる場合は切刃ロール(21及び22)に直接接触しないような非接触カスリを使用することが好ましい。
図6(a)は第1カスリ31を示した図であるが、第1切刃ロール21の環状溝部212に嵌入する掻き出し歯311と、押し込み部213に嵌入する補助歯313を有しており、図7(a)で示すように掻き出し歯311は、第1切刃ロール21上の環状溝部212に一つ飛びに嵌入するように配置されており、補助歯313は掻き出し歯311が嵌入する両隣の押し込み部213に嵌入するように配置されている。これにより、第1切刃ロール21によって切断され、環状溝部212に押し込まれた麺線nは、第1カスリ31によって一つ飛びに環状溝部212から掻き出される。なお、補助歯313は、ごくまれに第2切刃ロール22側の環状溝部222に押し込まれるはずの麺線nが第1切刃ロール21側の押し込み部213に押し込まれてしまった場合に、麺線nを押し込み部213から掻き出すためのものである。
図6(b)は、第2カスリ32を示した図であるが、第1切刃ロール21の環状溝部212に嵌入する掻き出し歯321を有しており、図7(b)で示すように掻き出し歯321は、環状溝部212の位置が1つ飛びで第1カスリ31の掻き出し歯311が嵌入しない環状溝部212に嵌入するように配置されている。これにより、第1切刃ロール21によって切断され、環状溝部212に押し込まれた麺線nで第1カスリ31によって掻き出されなかった麺線nが第2カスリ32によって環状溝部212から掻き出される。
なお、第2切刃ロール22側で第1カスリ31と対称の位置に配置される第3カスリ33については第一カスリ31と同じ構造であり、第2カスリ32と対称の位置に配置される第4カスリ34は同じ構造である。
図8で示すようにカスリ(31〜34)は、図9で示すように第1カスリ31の歯先312と第3カスリ33の歯先332の位置、及び第2カスリ32の歯先322と第4カスリ34の歯先342位置が、第1切刃ロール21と第2切刃ロール22との噛み合う位置Xから同じ角度(α1=α2=70.5°、β1=β2=180°)だけ、切刃ロール21または切刃ロール22が回転した位置となるように筐体1に固定されている。
本発明の実施形態である麺線切出し装置Bは、角度α1とα2及び角度β1とβ2は同じ角度となっているが、本発明においては、同一の切刃ロール(21または22)上の隣同士の環状溝部(212または222)に嵌入されるカスリの歯先(312と322または332と342)の位置をずらす(α1とβ1またはα2とβ2の角度を変える)ことが必要であり、必ずしもα1とα2及びβ1とβ2は必ずしも同じ角度である必要はない。好ましいα1及びα2の角度としては、5〜90°、より好ましくは、30〜90°、好ましいβ1及びβ2の角度としては、120〜210°、より好ましくは150〜180°である。このよう同一の切刃ロール(21または22)上の隣同士の環状溝部(212または222)に嵌入されるカスリの歯先(312と322または332と342)の位置を大きくずらすことにより、図10で示すように同一の切刃ロール(21または22)上の隣同士の環状溝部(212または222)の掻き出される麺線(n1とn2またはn3とn4)の位置をずらすことができ、麺線(n1〜n4)同士が干渉しあうことなく、麺線(n1〜n4)をコンベアに落下させることができる。
なお、本明細書において麺線が切り出される位置と表現することがあるが、麺線(n1〜n4)がカスリ(31〜34)によって環状溝部(212または222)から掻き出される位置のことである。
また、図1や図10で示すように本発明の実施形態である麺線切出し装置Bは、地面に対して水平に設置されているが図11で示すように麺線切出し装置Bの水平面に対する設置角度γが±60°の範囲で傾いた状態で設置されてもよい。この場合、それぞれの麺線(n1〜n4)が落下される位置が近くなりすぎないように注意することが好ましい。
本発明の実施形態である麺線切出し装置Bは、特許文献4に記載された麺線切出し装置の一実施形態であるが、本発明に係る麺線切出し装置の他の実施形態として、図12や特許文献1または2に記載されているような、同一の切刃ロールに対してカスリが1つであり、隣同士の環状溝部に嵌入するカスリの歯の歯先の位置をずらすことにより、麺線が掻き出される位置をずらすものや、特許文献3〜5に記載されているように同一切刃ロールに対してカスリを2つ設けて隣同士の環状溝部に嵌入するカスリの歯の歯先の位置をずらすものを用いることができる。本発明に係る麺線切出し装置としては、同一の切刃ロールに対して独立したカスリを2つ設ける特許文献3〜5の麺線切出し装置を用いる方が隣同士の麺線間の距離を大きく離すことができるため好ましい。
―麺線搬送装置―
本発明の実施形態である麺線切出し搬送装置Aの麺線搬送装置Cは、図1及び図13で示すように、工程の進行方向側の切刃ロールである第1切刃ロール21から切り出される麺線(n1、n2)を工程の進行方向側に搬送するコンベア4と、工程の進行側と反対側の第2切刃ロール22から切り出される麺線(n3、n4)を工程の進行方向と反対方向に搬送する逆走コンベア5と、逆走コンベア5で搬送された麺線を工程の進行方向へ搬送するための反転コンベア6と、異なるコンベア間で麺線束を乗り移りさせるときに麺線の軌跡や積層状態を保護するための積層保護部材7を含む。
切り出された麺線(n1〜n4)は、麺線を搬送する順走コンベア4または逆走コンベア5上に落下し、搬送される。このとき、麺線の切出し速度(切刃ロール(21、22)の回転速度)よりも順走コンベア4または逆走コンベア5の搬送速度を遅くすることで、図15(a)で示すように繰り返し輪を描く軌跡を描きながら、麺線がコンベア上に乗り搬送される。特に、麺線の切出し速度をコンベアの搬送速度の3〜20倍とすることにより、形状良く麺線が繰り返し輪を描きながら略螺旋状にコンベア上に配置される。このような軌跡を描くことで蒸煮工程を有する麺類を製造するにあたっては、過度の屈曲のない状態で蒸煮されるため、麺線を引き延ばした際には、屈曲した形状が残ることなく略直線状の麺線を得ることができる。
図14で示すように、切り出された麺線の搬送において、通常通り工程の進行方向に搬送する順走コンベア4のみで行う場合には、麺線切出し装置Bにより切り出された麺線(n1〜n4)は工程の進行方向から遠い麺線n4、n3、n1、n2の順にコンベア上に落下し、順次積層していく。そのため、麺線の切出される位置が麺線の搬送方向から一番遠い麺線n4はコンベア上に麺線が落下するが、その他の麺線は、先に落下した麺線の上に落下し、積層していくこととなる。このとき、落下した麺線の軌跡は、落下する場所の状態に影響を受けやすく、積層する順番が遅いほど図15(b)〜(d)、図16(a)で示すように、円の大きさや向きが変わったり、麺線が急に曲がったりして麺線の軌跡が不規則となりやすく、蒸煮工程を有する麺類を製造する場合、麺線の形状が過度に屈曲したり、麺線同士が結着するなどの課題があった。
それに対し、本発明の実施形態である麺線搬送装置Cは、図13で示すように工程の進行方向側の第一切刃ロール21から切り出された麺線(n1、n2)を乗せて工程の進行方向に搬送する順走コンベア4と、工程の進行方向と反対側の第2切刃ロール22から切り出された麺線(n3、n4)を乗せて工程の進行方向と反対側に搬送する逆走コンベア5に分けることで、図16(b)で示すように通常の麺線搬送装置状に積層される数が半減されるため、麺線の軌跡が不規則となりにくい。
また、図13で示すように本発明の実施形態である麺線搬送装置Cでは、逆走コンベア5に落下し、積層した麺線(n4及びn3)は、逆走コンベア5から反転コンベア6に乗り移る。このときは、麺線の搬送向きが180°反転するため、麺線の軌跡や積層状態が崩れないように、積層保護部材7を設けたり、逆走コンベア5と反転コンベア6の距離をなるべく短くしたり、反転コンベア6自体を落下する麺線を受けるような構造とすることが好ましい。また、本発明に係る麺線搬送装置Cの反転コンベアは、1つであるが、図18の本発明の麺線搬送装置の変形例である麺線搬送装置C’’で示すように、反転コンベア61、62と複数設けることにより、急激な方向転換を緩和することで乗り移りの際の積層状態を崩れにくくすることができる。
また、図13で示すように、本件発明の実施形態である麺線搬送装置Cでは、順走コンベア4上に落下し、積層した麺線(n1及びn2)は、反転コンベア6に積層した麺線(n3及びn4)の上に乗り移って積層され、1つの麺線束として次の工程へ搬送される。この乗り移りは、すでに安定した形状の軌跡を描く麺線が積層されたものが乗り移るため、積層状態を崩さないように乗り移りすることが好ましく、順走コンベア4と反転コンベア6との距離を短くしたり、積層保護部材7を設けることが好ましい。そうすることで、1つの搬送コンベアのみを用いた場合と比較して麺線の軌跡が安定した状態で積層した麺線束を得ることができる。そのため、蒸煮工程を有する麺類を製造する場合、積層状態において麺線が過度の屈曲したり、隣同士の麺線が同調することがなく、より安定したストレート形状の麺線やほぐれの良い麺類が得られる。
また、本発明においては、必ずしも順走コンベア4で搬送された麺線(n1及びn2)を、反転コンベア6に積層した麺線(n3及びn4)の上に乗り移す必要はなく、順走コンベア4及び反転コンベア6それぞれが蒸煮工程などの次の工程へと麺線を搬送することもできる。しかしながら、蒸煮工程などの次の工程の設備を2つ設ける必要があるため、本発明の実施形態である麺線切出し装置Cのように順走コンベア4で搬送された麺線(n1及びn2)を反転コンベア6に積層した麺線(n3及びn4)の上に乗り移して積層した麺線束としてから搬送することが好ましい。
図13で示すように本発明に係る麺線搬送装置Cの順走コンベア4または逆走コンベア5は、1つであるが、必ずしも1つである必要はなく、図17の本発明の麺線搬送装置の変形例である麺線搬送装置C’で示すように、麺線の切出し位置ごとに複数の順走コンベア(41、42)または逆走コンベア(51、52)を設けることができる。こうすることで、コンベア数は増えるが、すべての麺線が何もないコンベア上に落下するため、コンベア上に落下した麺線の軌跡は安定する。
また、図17で示すように順走コンベア(41、42)及び逆走コンベア(51,52)は、それぞれ麺線の積層状態を維持したまま、一つの順走コンベア(41)及び逆走コンベア(51)に麺線を乗り移すことができ、さらには、反転コンベア6に乗り移った麺線の上に、順走コンベア(41)の上の麺線を積層状態を維持したままで乗り移すことにより、麺線の軌跡が安定した状態で積層した麺線束を得ることができる。
本発明に係る麺線切出し搬送装置によって積層され、搬送された麺線束は、蒸煮工程を有する麺類を製造する場合には、常法により蒸煮し、麺線をα化する。蒸煮条件は、麺の種類、麺の太さにより好ましい条件が異なるため、目的とする食感に合わせて、好ましい条件を適宜設定すればよい。蒸煮の方法としては、飽和水蒸気による加熱だけでなく、過熱水蒸気により加熱することもでき、シャワーや浸漬などの水分補給工程を組み合わせることもできる。また、調味液やほぐし液を付着することもできる。
蒸煮した麺線束は、蒸煮に用いたコンベアの速度よりも速いコンベアに乗り移らせながら引っ張ることにより、麺線をストレート状にし、切断する。このとき、引っ張りに使用するコンベアは複数あってもよく、最終的に切出し速度に近い速度で引っ張ることにより、麺線が直線化する。切断した麺線は、即席麺の場合には、常法により製造すればよく、例えば、1食毎ごとに計量し、乾燥用容器に入れ、120〜160℃の油で1〜3分間程度フライ乾燥したり、60〜160℃の熱風で3〜120分間程度熱風乾燥することにより、即席麺を製造すればよい。蒸麺の場合には、常法に従って製造すればよく、例えば、必要により油を付与した後、1食毎にポリエチレン袋等の袋に入れて60〜100℃の殺菌庫で10〜60分間程度殺菌して蒸麺を製造すればよい。
本発明に係る麺線切出し搬送装置は、蒸煮工程を有し、蒸煮により麺線の形状が固定される即席麺や蒸麺などの麺類において、ストレート状の麺線を作製することを目的としているが、蒸煮工程のない即席麺や蒸麺以外の麺類を作製する場合にも、本発明に係る麺線切出し搬送装置を使用することができ、例えば、生麺、茹で麺、乾麺、半乾麺、または冷凍麺を製造する場合では、本発明に係る麺線切出し搬送装置により麺線束を作製する以降の工程は、それぞれの麺類の常法に従って麺類を作製すればよい。
以上のように、一対の切刃ロールの内、同一の切刃ロール上の隣同士の環状溝部に嵌入されるカスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらした切出し装置を用いて、同一の切刃ロール上の隣同士の環状溝部で麺線を異なる位置で切り出し、工程の進行方向側の切刃ロールから切り出された麺線は、工程の進行方向に搬送する順走コンベアに乗せ、工程の進行方向と反対側の切刃ロールから切り出された麺線は、工程の進行方向と反対側に搬送する逆走コンベアに乗せた後、工程の進行方向へ搬送する反転コンベアに乗せて搬送する麺線切出し装置を用いることにより、コンベアに積層される麺線の軌跡が安定し、蒸煮工程を有する即席麺や蒸麺などの麺類においては、従来法によるストレート麺よりも過度な屈曲が少なくより均質なストレート状で麺線同士の結着が少ないものを得ることができる。
A 麺線切出し搬送装置
B 麺線切出し装置
C,C’,C’’ 麺線搬送装置
M 麺帯
n,n1〜n4 麺線
1 筐体
21 第1切刃ロール(工程の進行方向側)
211 環状刃
212 環状溝部
213 押し込み部
214 軸
22 第2切刃ロール(工程の進行方向と反対側)
221 環状刃
222 環状溝部
223 押し込み部
224 軸
31 第1カスリ
311 掻き出し歯
312 歯先
313 補助歯
314 留め具
32 第2カスリ
321 掻き出し歯
322 歯先
323 補助歯
324 留め具
33 第3カスリ
331 掻き出し歯
332 歯先
333 補助歯
334 留め具
34 第4カスリ
341 掻き出し歯
342 歯先
343 補助歯
344 留め具
4 順走コンベア
41 第1順走コンベア
42 第2順走コンベア
5 逆走コンベア
51 第1逆走コンベア
52 第2逆走コンベア
6 反転コンベア
61 第1反転コンベア
62 第2反転コンベア
7 積層保護部材
X 第1切刃ロールと第2切刃ロールが噛み合う位置
α1 Xから第1カスリの歯先312が第1切刃ロール21に接している位置までの回転
角度
α2 Xから第2カスリの歯先322が第1切刃ロール21に接している位置までの回転
角度
α1 Xから第3カスリの歯先332が第2切刃ロール22に接している位置までの回転
角度
α2 Xから第4カスリの歯先342が第2切刃ロール22に接している位置までの回転
角度
γ 麺線切出し装置Bの水平面に対する設置角度
白直線矢印 工程の進行方向
点線直線矢印 コンベアの進行方向
白曲線矢印 回転方向
点線曲線矢印 回転角度

Claims (6)

  1. 複数の環状刃及び環状溝部を有し、相互に対向し、噛み合うように並設され、回転することにより、麺帯を麺線に切断するための一対の切刃ロールと、前記一対の切刃ロールにより切断された前記麺線が押し込まれた前記環状溝部から前記麺線を掻き出すためのカスリと、を含む麺線切出し装置と、
    前記麺線切出し装置によって切り出された前記麺線をコンベア上に乗せて搬送する麺線搬送装置と、
    を含む麺線切出し搬送装置であって、
    前記麺線切出し装置は、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部に嵌入される前記カスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらすことにより、前記カスリにより掻き出される前記麺線の位置が、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部で異なるものであり、
    前記麺線搬送装置は、工程の進行方向側の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を乗せて工程の進行方向に搬送する順走コンベアと、工程の進行方向と反対側の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を乗せて工程の進行方向と反対側に搬送する逆走コンベアと、前記逆走コンベアに乗せられた前記麺線を工程の進行方向へ搬送するための反転コンベアと、を含むことを特徴とする麺線切出し搬送装置。
  2. 前記麺線切出し装置は、同一の前記切刃ロール上の前記環状溝部に嵌入される前記カスリを2つ備え、2つの前記カスリの掻き出し歯が同一の前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部に交互になるように嵌入され、前記環状溝部に嵌入される前記カスリの前記掻き出し歯の歯先の位置を前記カスリごとにずらすことにより、前記カスリにより掻き出される前記麺線の位置が、同一の前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部で異なるものであることを特徴とする請求項1記載の麺線切出し搬送装置。
  3. 前記麺線搬送装置は、前記麺線切出し装置によって切り出される前記麺線の位置ごとに前記麺線を搬送する前記順走コンベアまたは前記逆走コンベアを有し、搬送された前記麺線を前記順走コンベア同士または前記逆走コンベア同士で乗り移して積層させてから前記麺線を搬送するものであることを特徴とする請求項1または2記載の麺線切出し搬送装置。
  4. 前記麺線搬送装置は、前記順走コンベアで搬送された前記麺線を、前記反転コンベアで搬送された前記麺線の上に乗り移して積層させてから前記麺線を搬送するものであることを特徴とする請求項1〜3何れか一項記載の麺線切出し搬送装置。
  5. 麺原料粉から麺生地を作製する工程と、
    作製した前記麺生地から麺帯を作製する工程と、
    複数の環状刃及び環状溝部を有し、相互に並設され、回転することにより、前記麺帯を麺線に切断するための一対の切刃ロールと、前記一対の切刃ロールにより切断された前記麺線が押し込まれた前記環状溝部から前記麺線を掻き出すためのカスリと、を含む麺線切出し装置により、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部に嵌入される前記カスリの掻き出し歯の歯先の位置をずらすことにより、前記切刃ロール上の隣同士の前記環状溝部から掻き出される前記麺線の位置が異なるように作製した前記麺帯から前記麺線を切り出す工程と、
    工程の進行方向側の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を順走コンベアに乗せて工程の進行方向に搬送し、
    工程の進行方向側と反対の前記切刃ロールから切り出された前記麺線を逆走コンベアに乗せて工程の進行方向と反対側に搬送した後、工程の進行方向側に進む反転コンベアに前記麺線を乗り移して搬送し、
    前記反転コンベアで搬送された前記麺線の上に、前記順走コンベアで搬送された前記麺線を乗り移させ、積層した麺線束を作製し搬送する工程と、
    積層した前記麺線束を蒸煮する工程と、
    蒸煮した前記麺線束を引き延ばし略直線状とする工程と、
    を含むことを特徴とする麺類の製造方法。
  6. 前記麺類が、蒸麺または即席麺であることを特徴とする請求項5記載の麺類の製造方法。
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