JP2021022667A - 抵抗器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、抵抗値変動を抑制できる抵抗器を提供することを目的とするものである。【解決手段】本発明の抵抗器は、金属で構成された抵抗体11と、前記抵抗体11の両端部の一面(下面)11aに位置する一対の電極12と、前記一対の電極12の周囲に設けられたバリア層13と、前記バリア層13を覆う低融点金属層14とを備え、前記バリア層13はタングステンまたはニッケルタングステン合金を主成分としている。また、バリア層13はタングステンまたはニッケルタングステン合金を主成分とする層とニッケルとの2層で構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、各種電子機器の電流値検出等に使用される高電力の金属板を抵抗体とした抵抗器に関する。
従来のこの種の抵抗器は、図2に示すように、板状の金属で構成された抵抗体1と、この抵抗体1の両端部に形成され銅で構成された一対の電極2と、一対の電極2の周囲に設けられためっき層3とを備えていた。
めっき層3はニッケルめっき層3aとニッケルめっき層3aを覆うすずめっき層3bとで構成されていた。また、めっき層3と実装用はんだによって実装用基板に抵抗器を実装していた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
上記従来の抵抗器は、高温下で大電流が流れると、ニッケルめっき層3aのニッケルが実装用はんだに拡散して、ニッケルめっき層3aの一部が喪失し、これにより、めっき層3と一対の電極2との間にクラックが発生し、この結果、抵抗値が高くなる可能性があるという課題を有していた。
なお、高温下での大電流通電によってニッケルが実装用はんだに拡散するのは、プラス電位側の電子の流れがニッケルを実装用はんだに押し出すことによって拡散を加速しているからだと考えられる。
そして、ニッケルが拡散してニッケルが喪失した部分では、抵抗体1、一対の電極2の銅と、すずめっき層3b、実装用はんだ中のすずとが相互拡散しており、拡散速度が違うため、ニッケルめっき喪失部分と一対の電極2との間にボイドが発生し、このボイドを起点にクラックが成長して抵抗値が変化してしまう。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、抵抗値変動を抑制できる抵抗器を提供することを目的とする。
第1の態様に係る抵抗器は、金属で構成された抵抗体と、前記抵抗体の両端部に位置する一対の電極と、前記一対の電極の周囲に設けられたバリア層と、前記バリア層を覆う低融点金属層とを備え、前記バリア層はタングステンが含有されている。
第2の態様に係る抵抗器では、第1の態様において、前記バリア層はタングステンを主成分としている。
第3の態様に係る抵抗器では、第1の態様において、前記バリア層はニッケルタングステン合金で構成されている。
第4の態様に係る抵抗器では、第1の態様において、前記バリア層はタングステンまたはニッケルタングステン合金を主成分とする第1層と、前記第1層を覆いニッケルで構成される第2層とで構成されている。
以上のように本開示の抵抗器は、バリア層に融点が高いタングステンを含有させているため、大電流が通電されてもバリア層が実装用はんだに拡散したり、その一部が喪失したりするのを抑制でき、これにより、バリア層と一対の電極との間にクラックが発生して抵抗値が変動するのを低減できる。
図1は本開示の一実施の形態における抵抗器の断面図である。
本開示の一実施の形態における抵抗器は、図1に示すように、金属で構成された抵抗体11と、抵抗体11の一面(下面)11aの両端部に位置する一対の電極12と、一対の電極12の周囲に設けられたバリア層13と、バリア層13を覆う低融点金属層14と、抵抗体11の一面(下面)11aと対向する他面(上面)11bを覆う絶縁層15とを備えている。
上記構成において、前記抵抗体11は、板状または箔状で矩形状の抵抗温度特性が良いCuNi、CuMn、NiCr等の金属で構成されている。
前記一対の電極12は、抵抗体11の一面(下面)11aの両端部に接続され、Cuを主成分とした金属で構成され、また、一対の電極12は、別体の金属板を抵抗体11に溶接、クラッド接合したり、抵抗体11に別の金属材料を直接めっき、スパッタ、印刷したりして形成する。
前記バリア層13は、その主成分がタングステンで、CVD法またはスパッタリングで形成する。バリア層13は、一対の電極12の周囲(下面、端面、側面)と抵抗体11の一対の端面に一体的に形成されている。
また、バリア層13は、ニッケルタングステン合金を主成分としてもよい。この場合、生産性がよい湿式めっきで形成することができる。
さらに、バリア層13は、タングステンまたはニッケルタングステン合金を主成分とする第1層と、第1層を覆うニッケル層で構成された第2層との2層で形成してもよい。タングステンまたはニッケルタングステン合金は、実装用はんだ(以下、図示せず)との密着性がよくないため、ニッケルで覆うことによって、実装用はんだとの密着性を向上させることができる。このニッケル層はめっきによって形成する。
前記低融点金属層14は、すず等をめっきすることによって構成され、バリア層13を覆い、バリア層13が露出しないように形成されている。
この低融点金属層14と実装用基板の実装用はんだによって、抵抗器が実装用基板に実装される。
導電性向上のためにバリア層13の厚みは、低融点金属層14の厚みより薄い方が好ましい。
前記絶縁層15は、アルミナ基板、あるいはエポキシ樹脂、ガラスエポキシなどの樹脂基板であり、抵抗体11の他面(上面)11bに形成されている。このとき、抵抗体11全体が絶縁層15に接着される。
さらに、抵抗体11の一面(下面)11aのうち一対の電極12が形成されていない露出箇所に保護膜16が設けられている。保護膜16はエポキシ樹脂等の樹脂で構成されている。なお、絶縁層15を保護膜16で覆ってもよい。
本開示の一実施の形態における抵抗器においては、バリア層13に融点が高く拡散されにくいタングステンを含有させているため、大電流が通電されてもバリア層13のタングステンが実装用はんだに拡散したり、その一部が喪失したりするのを抑制でき、これにより、バリア層13と一対の電極12との間にクラックが発生するのを抑制できるため、抵抗値が変動するのを低減できる。
本発明に係る抵抗器は、抵抗値変動を抑制できるという効果を有するものであり、特に各種電子機器の電流値検出等に使用される高電力の金属板を抵抗体とした抵抗器等に適用することにより有用となるものである。
11 抵抗体
12 一対の電極
13 バリア層
14 低融点金属層
12 一対の電極
13 バリア層
14 低融点金属層
Claims (4)
- 金属で構成された抵抗体と、前記抵抗体の両端部に位置する一対の電極と、前記一対の電極の周囲に設けられたバリア層と、前記バリア層を覆う低融点金属層とを備え、前記バリア層はタングステンが含有されている抵抗器。
- 前記バリア層はタングステンを主成分としている請求項1に記載の抵抗器。
- 前記バリア層はニッケルタングステン合金で構成されている請求項1に記載の抵抗器。
- 前記バリア層はタングステンまたはニッケルタングステン合金で構成されている第1層と、前記第1層を覆いニッケルで構成される第2層とで構成されている請求項1に記載の抵抗器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019138764A JP2021022667A (ja) | 2019-07-29 | 2019-07-29 | 抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019138764A JP2021022667A (ja) | 2019-07-29 | 2019-07-29 | 抵抗器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021022667A true JP2021022667A (ja) | 2021-02-18 |
Family
ID=74574432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019138764A Pending JP2021022667A (ja) | 2019-07-29 | 2019-07-29 | 抵抗器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021022667A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022270399A1 (ja) * | 2021-06-24 | 2022-12-29 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ジャンパーチップ部品 |
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2019
- 2019-07-29 JP JP2019138764A patent/JP2021022667A/ja active Pending
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WO2022270399A1 (ja) * | 2021-06-24 | 2022-12-29 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ジャンパーチップ部品 |
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