JP2020061504A - 抵抗器 - Google Patents

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健一 田鹿
Kenichi Tajika
健一 田鹿
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Abstract

【課題】本発明は、実装性が悪化するのを防止できる抵抗器を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の抵抗器は、金属で構成された抵抗体11と、前記抵抗体11の下面の両端部に設けられた一対の電極12と、前記抵抗体11の上面に設けられた第1の基板13と、前記第1の基板13の上面に設けられた放熱板14と、前記抵抗体11、前記一対の電極12、前記第1の基板13の両端部に下地層19を介して設けられた一対の端面電極15と、前記放熱板14の上面に設けられた第2の基板16とを備え、前記下地層19は前記放熱板14の下面に接し、前記放熱板14、前記第2の基板16の露出した両端面には接しない。【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器の電流値検出等に使用される高電力で低い抵抗値の抵抗器に関する。
従来のこの種の抵抗器は、図5に示すように、板状または箔状の金属で構成された抵抗体1と、この抵抗体1の第1の面の両端部に形成された一対の電極2と、抵抗体1の第2の面に接着用絶縁体3を介して貼付けされた熱伝導が良好な絶縁性の放熱板4とを備えていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2014−60463号公報
上記従来の抵抗器は、実装用基板との接続性を向上させるために抵抗体1、一対の電極2、接着用絶縁体3、放熱板4の両端面にめっきで一対の端面電極を形成しようとすると、接着用絶縁体3、放熱板4が非導電性であるため、まずスパッタをし、その後、スパッタ層を核としてめっきをして一対の端面電極を形成する必要があった。
しかし、スパッタをしようとしても、抵抗器の厚みが厚いとスパッタされた金属が届かない箇所が生じて、放熱板4の端面のスパッタ層の厚みが薄くなる場所が発生してしまう可能性があり、この場合、一対の端面電極に欠損が生じたり剥離したりし、実装性が悪化するという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、実装性を向上させることができる抵抗器を提供することを目的とするものである。
第1の態様に係る抵抗器は、金属で構成された抵抗体と、前記抵抗体の下面の両端部に設けられた一対の電極と、前記抵抗体の上面に設けられた第1の基板と、前記第1の基板の上面に設けられた放熱板と、前記抵抗体、前記一対の電極、前記第1の基板の両端部に下地層を介して設けられた一対の端面電極と、前記放熱板の上面に設けられた第2の基板とを備え、前記下地層は前記放熱板の下面に接し、前記放熱板、前記第2の基板の露出した両端面には接しない。
下地層を放熱板、第2の基板の端面まで伸ばさなくてもよいため、抵抗器の厚みが厚くてもスパッタされた下地層の金属が届かない箇所が生じる可能性を低減でき、これにより、端面の下地層の厚みが薄くなる場所が発生する可能性を低減でるため、実装性が悪化するのを防止できる。
本発明の一実施の形態における抵抗器の断面図 同抵抗器の主要部の上面図 同抵抗器の製造方法を示す断面図 同抵抗器の製造方法を示す断面図 従来の抵抗器の断面図
図1は本開示の一実施の形態における抵抗器の断面図である。
本開示の一実施の形態における抵抗器は、図1に示すように、金属で構成された抵抗体11と、抵抗体11の下面の両端部に形成された一対の電極12と、抵抗体11の上面に形成された第1の基板13と、第1の基板13の上面に形成された放熱板14と、抵抗体11の両端面に形成された一対の端面電極15と、放熱板14の上面に設けられた第2の基板16とを備えている。
上記構成において、前記抵抗体11は、板状または箔状のCuMnNi(マンガニン)で構成されている。CuNi、CuMn、NiCr、CuNiSn等の他の金属材料でもよいが、低TCRのCuMnNiがより好ましい。
また、抵抗体11はエッチング等により蛇行状に形成され、さらに1つまたは複数のトリミング溝(図示せず)が設けられ、これにより抵抗値が調整される。
さらに、前記一対の電極12は、抵抗体11の下面における両端部に形成されている。また、一対の電極12は、Cuを主成分とした金属材料を直接めっきして形成する。別体の金属板を抵抗体11に溶接、クラッド接合したり、抵抗体11に、スパッタ、印刷したりして形成してもよい。
そしてさらに、抵抗体11の下面において、一対の電極12間にエポキシ樹脂またはシリコン樹脂で構成された保護膜17が設けられている。
また、前記第1の基板13は、抵抗体11の上面に直接接するように形成され、エポキシ樹脂にアルミナ粉末を混合させたもので構成された高熱伝導性樹脂基板である。
この第1の基板13は、アルミナ粉末によって熱伝導性がよく、さらに絶縁性を有している。また、樹脂を含有しているため、プレスすることによって抵抗体11、放熱板14との接着性も良好になり、接着剤も不要となる。すなわち、この第1の基板13を用いることによって、熱伝導性と接着性の両方を満たすことができる。
さらに、前記放熱板14は、第1の基板13の上面の両端部に直接形成され、隙間部18を介して2つの放熱板14a、14bに分割されている。この放熱板14は、Cuなどの金属で構成されている。
なお、一方の放熱板14aは、一対の端面電極15のうち一方に、他方の放熱板14bは、一対の端面電極15のうち他方に接続している。
放熱板14は、Cuなどの金属で構成された板を、第1の基板13に貼り付けて形成する。また、放熱板14に隙間部18を形成することによって、放熱板14に電流の経路ができないようにしている。隙間部18は、上面視で抵抗体11の中央部から外れた箇所に位置し、抵抗体11のホットスポットを覆うようにして、放熱性を良くしている。
そして、一対の端面電極15は、抵抗体11、一対の電極12、第1の基板13の両端面に下地層19を介して形成され、ニッケルめっき、すずめっきで構成されている。ここで、端面は、抵抗体11に電流が流れる方向に対して互いに離れる方向(長手方向)に位置する面をいう。さらに、一対の端面電極15は、一対の電極12の下面にも一体的に形成されている。
そして、実装時には一対の端面電極15の表面に実装用のはんだめっき(図示せず)が形成され、これにより、抵抗器を実装用基板(以下、図示せず)に実装する。
下地層19は、抵抗体11、一対の電極12、第1の基板13の両端面、一対の電極12の下面に接し、銅やニクロムをスパッタすることによって設けられたスパッタ層である。
一対の端面電極15、下地層19は、放熱板14の下面には形成されているが、放熱板14の露出した(隙間部18側の端面と対向している)端面には形成されていない。すなわち、放熱板14の露出した端面、第2の基板16の端面は、抵抗体11、第1の基板13の両端面から外方へ突出し、この突出寸法lは、一対の端面電極15と下地層19の厚みの合計寸法と略同一で、放熱板14の露出した両端面と一対の端面電極15は面一となっている。
前記第2の基板16は、放熱板14の上面に設けられ、実装用基板に使用される材料と同じガラスエポキシ(樹脂基板)で構成されている。第2の基板16によって実装時の熱応力を低減できる。
この第2の基板16の露出した両端面にも一対の端面電極15、下地層19が形成されていない。そして、第1の基板13、第2の基板16の厚みは、抵抗体11、放熱板14より厚くなっている。
図2は、一実施の形態における抵抗器の上面図であり、抵抗体11、一対の電極12、第1の基板13、放熱板14を透過して表している。第1の基板13と第2の基板16の幅は略等しく、放熱板14の幅は第1の基板13、第2の基板16の幅より狭くなっている。第1の基板13の長さは、第2の基板16の長さより上記の突出寸法lの分だけ短くなっている。
ここで、図1は図2のA−A線断面図である。
なお、第2の基板16は、樹脂基板ではなく、セラミック、金属であってもよい。また、第2の基板16の上面に、他の放熱板、他の基板を交互に形成してもよい。
また、本明細書では、実装用基板がある側を下方としている。
この抵抗器では、電流が印加されたときに抵抗体11で発生する熱が、第1の基板13を介して放熱板14へ伝わり、放熱板14へ伝わった熱が下地層19、一対の端面電極15を通って実装用基板に放熱され、さらに、一対の電極12を通って実装用基板に放熱され、これにより、抵抗体11の温度を低くすることができる。
次に、上記一実施の形態における抵抗器の製造方法について、図3、図4を参照しながら説明する。
まず、図3(a)に示すように、シート状の抵抗体11、第1の基板13、放熱板14
、第2の基板16に一対の電極12、保護膜17が上記構造になるように形成された1つの抵抗器に対応する部分を、複数形成する。Xは隣接する抵抗器の境界面である。
次に、図3(b)に示すように、隣接する2つの抵抗器の間の境界面Xの、抵抗体11、一対の電極12、第1の基板13に、ダイシングにより第1溝20を形成する。
次に、図4(a)に示すように、第1溝20に露出した抵抗体11、一対の電極12、第1の基板13の両端面と、一対の電極12の下面(図4では上面)に下地層19をスパッタによって形成する。
これにより、下地層19が、放熱板14の下面に接し、放熱板14、第2の基板16の露出した両端面とは接しないようにすることができる。
次に、図4(b)に示すように、第1溝20より幅が狭い第2溝21を、上面視で第1溝20と同じ箇所である境界面Xに形成する。第2溝21は放熱板14、第2の基板16を貫通する。そして、複数の個片状の抵抗器に分割し、この後、めっきによって一対の端面電極15を形成する。
なお、図3、図4では、説明を分かりやすくするために、抵抗器を2つとし、下面側を上方に表している。
一実施の形態における抵抗器においては、下地層(スパッタ層)19を放熱板14、第2の基板16の両端面まで伸ばさなくてもよいため、抵抗器の全体の厚みより小さい寸法でスパッタすればよく、第2の基板16の存在によって抵抗器全体の厚みが厚くなっても、スパッタされた下地層19の金属が届かない箇所が生じる可能性を低減でき、これにより、下地層19の厚みが薄くなってしまう可能性を低減でき、一対の端面電極15に欠損が生じたり剥離したりして、実装性を向上させることができるという効果が得られる。
さらに、放熱板14の下面に直接下地層19を形成しているため、放熱板14と下地層19、一対の端面電極15との接触面積を増やすことができ、実装用基板への放熱性がよくなる。
本発明に係る抵抗器は、実装性が悪化するのを防止できるという効果を有するものであり、特に各種電子機器の電流値検出等に使用される高電力で低い抵抗値の抵抗器等に適用することにより有用となる。
11 抵抗体
12 一対の電極
13 第1の基板
14(14a、14b) 放熱板
15 一対の端面電極
16 第2の基板
18 隙間部
19 下地層

Claims (1)

  1. 金属で構成された抵抗体と、前記抵抗体の下面の両端部に設けられた一対の電極と、前記抵抗体の上面に設けられた第1の基板と、前記第1の基板の上面に設けられた放熱板と、前記抵抗体、前記一対の電極、前記第1の基板の両端部に下地層を介して設けられた一対の端面電極と、前記放熱板の上面に設けられた第2の基板とを備え、前記下地層は前記放熱板の下面に接し、前記放熱板、および前記第2の基板の露出した両端面には接しない抵抗器。
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