JP2021022532A - 蓄電素子及びその製造方法 - Google Patents

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憲利 前田
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啓 足立
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陽平 渕上
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Abstract

【課題】容器の膨れを容易に抑制することができる蓄電素子を提供する。【解決手段】容器100を備える蓄電素子10であって、容器100は、第一貫通孔312が形成された壁部310と、第一貫通孔312を覆い、かつ壁部310と対向する位置に第二貫通孔322が形成された第一閉塞部材320と、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する第二閉塞部材330と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、容器を備える蓄電素子及びその製造方法に関する。
従来、容器を備える蓄電素子において、容器の膨れを抑制する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、外装部材(容器)に、注液用の第1の開口部と、ガス抜き用の第2の開口部とを形成し、使用中に発生するガスを第2の開口部から放出させて外装部材の膨れを抑制する電池(蓄電素子)が開示されている。
特開2015−60654号公報
上記従来の蓄電素子では、使用中に容器が膨れた場合に、容器に形成された貫通孔(第2の開口部)からガスを放出させる作業を行う必要がある。このため、本願発明者は、使用中に容器からガスを放出させる作業を減らすまたは無くすために、蓄電素子の製造時に容器内を減圧状態にしておくことを考えた。しかしながら、上記従来の蓄電素子では、製造時に容器の貫通孔からガスを抜いて減圧状態にしても、容器内を減圧状態にしたまま当該貫通孔を閉塞するための装置及び作業が必要である。このように、本願発明者は、上記従来の蓄電素子では、容器の膨れを容易に抑制することができないという問題があることを見出した。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、容器の膨れを容易に抑制することができる蓄電素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器を備える蓄電素子であって、前記容器は、第一貫通孔が形成された壁部と、前記第一貫通孔を覆い、かつ前記壁部と対向する位置に第二貫通孔が形成された第一閉塞部材と、前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を閉塞する第二閉塞部材と、を有する。
これによれば、蓄電素子において、容器は、壁部の第一貫通孔を覆い、かつ壁部と対向して第二貫通孔が形成された第一閉塞部材と、第一貫通孔及び第二貫通孔を閉塞する第二閉塞部材と、を有している。このように、第一閉塞部材に第二貫通孔が形成されているため、容器を減圧環境下に置いておくと、第一貫通孔及び第二貫通孔から容器内のガスが放出し、容器内を減圧状態にすることができる。また、減圧状態になった容器を一般環境下(常圧環境下)に戻しても、第一閉塞部材が第一貫通孔を閉塞するため、一時的に容器内を減圧状態に維持することができる。また、第二閉塞部材で第一貫通孔及び第二貫通孔を閉塞することで、容器内を減圧状態に維持することができる。これにより、容器内を減圧状態にしたまま容易に貫通孔(第一貫通孔及び第二貫通孔)を閉塞することができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
また、前記第二貫通孔は、前記第一貫通孔の外周に沿って延設されたスリットであることにしてもよい。
これによれば、第一閉塞部材の第二貫通孔は、壁部の第一貫通孔の外周に沿って延設されたスリットである。このように、第一貫通孔の外周に沿って第二貫通孔が形成されていることで、容器を減圧環境下に置いた際に、容器内のガスを第一貫通孔から第二貫通孔を介して容易に放出することができる。これにより、容器内を容易に(速く)減圧状態にすることができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
また、前記第二閉塞部材は、前記第一閉塞部材に向けて突出する第二閉塞部材凸部を有し、前記第一閉塞部材は、前記第二閉塞部材凸部が挿入される第一閉塞部材凹部を有することにしてもよい。
これによれば、第二閉塞部材は、第二閉塞部材凸部を有し、第一閉塞部材は、第二閉塞部材凸部が挿入される第一閉塞部材凹部を有している。ここで、減圧状態になった容器を一般環境下に戻した場合、第一閉塞部材が第一貫通孔を閉塞するが、当該閉塞は一時的なものであるため、速やかに第二閉塞部材を壁部に配置する必要がある。このため、第二閉塞部材凸部を第一閉塞部材凹部に挿入することで、第二閉塞部材を壁部に速やかに配置することができる。これにより、容器内を減圧状態にしたまま容易に(速く)第二閉塞部材を壁部に配置することができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
また、前記第二閉塞部材凸部は、前記第二貫通孔を覆う位置に配置されることにしてもよい。
これによれば、第二閉塞部材の第二閉塞部材凸部は、第一閉塞部材の第二貫通孔を覆う位置に配置されている。このように、第二閉塞部材凸部が第二貫通孔を覆う位置に配置されていることで、第二閉塞部材凸部で第二貫通孔を閉塞することができる。これにより、容器内を容易に減圧状態に維持することができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
また、前記第一閉塞部材は、前記壁部に形成された凹部に嵌合されて配置されていることにしてもよい。
これによれば、第一閉塞部材は、壁部の凹部に嵌合されて配置されている。ここで、第一閉塞部材は壁部に仮固定できればよいため、第一閉塞部材を簡易に壁部に仮固定することができる構成が好ましい。特に、第一貫通孔として電解液の注液口を活用する場合には、電解液の注液後に第一閉塞部材を壁部に仮固定することになるため、第一閉塞部材を簡易に壁部に仮固定することができる構成であることが重要である。このため、第一閉塞部材を壁部の凹部に嵌合させる構成によって、第一閉塞部材を簡易に壁部に仮固定することができる。これにより、容器内を容易に減圧状態にすることができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
また、本発明は、蓄電素子として実現することができるだけでなく、第一閉塞部材及び第二閉塞部材としても実現することができる。さらに、本発明は、蓄電素子の製造方法(容器内の減圧方法)としても実現することができる。
つまり、本発明の一態様に係る蓄電素子の製造方法は、第一貫通孔が形成された壁部を有する容器を備える蓄電素子の製造方法であって、前記第一貫通孔と、前記第一貫通孔を覆う第一閉塞部材の前記壁部と対向する位置に形成された第二貫通孔とを介して、前記容器内を減圧する減圧工程と、前記減圧工程の後、前記壁部に前記第一閉塞部材が密着することにより、前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を閉塞する第一閉塞工程と、前記第一閉塞工程の後、前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を第二閉塞部材で閉塞する第二閉塞工程とを含む。
これによれば、蓄電素子の製造方法において、容器を減圧環境下に置いておくことで、壁部の第一貫通孔と第一閉塞部材の第二貫通孔とを介して容器内のガスを放出し、容器内を減圧する。そして、減圧状態になった容器を一般環境下(常圧環境下)に戻すと、壁部に第一閉塞部材が密着して第一貫通孔及び第二貫通孔を閉塞する。そして、第一貫通孔及び第二貫通孔を第二閉塞部材で閉塞する。これにより、容器内を減圧状態にしたまま容易に貫通孔(第一貫通孔及び第二貫通孔)を閉塞することができるため、容器の膨れを容易に抑制することができる。
本発明における蓄電素子によれば、容器の膨れを容易に抑制することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子が備える各構成要素を分解して示す分解斜視図である。 実施の形態に係る注液部(壁部、第一閉塞部材及び第二閉塞部材)の構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態に係る注液部の壁部、第一閉塞部材及び第二閉塞部材を組み付けた場合の構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態に係る蓄電素子の製造方法(容器内の減圧方法)を説明する図である。 実施の形態の変形例1に係る第一閉塞部材の構成を示す斜視図である。 実施の形態の変形例2に係る第一閉塞部材の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(変形例を含む)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、または、容器の厚さ方向を、Y軸方向と定義する。蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、図1及び図2を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10が備える各構成要素を分解して示す分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。また、蓄電素子10は、家庭用または発電機用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状または直方体以外の多角柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、蓋体110と容器本体120とを有する容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、を備えている。また、図2に示すように、容器100の内方には、電極体400と、一対(正極側及び負極側)の集電体500と、が収容されている。また、蓋体110と電極端子200及び集電体500との間には、絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されており、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、これらの図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、電極体400の側方や下方に配置されるスペーサ、電極体400等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体120と、容器本体120の当該開口を閉塞する蓋体110とを有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体120は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Y軸方向両側の側面に2つの平板状かつ矩形状の長側面部、X軸方向両側の側面に2つの平板状かつ矩形状の短側面部、並びに、Z軸マイナス方向側に平板状かつ矩形状の底面部を有している。蓋体110は、容器100の蓋部を構成するX軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部材であり、容器本体120のZ軸プラス方向側に配置されている。
具体的には、容器100は、電極体400等を容器本体120の内方に収容後、容器本体120と蓋体110とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。容器100(蓋体110及び容器本体120)の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。なお、蓋体110と容器本体120とは、同じ材質で形成されているのが好ましいが、異なる材質で形成されていてもかまわない。
また、蓋体110には、中央部分にガス排出弁111が設けられ、ガス排出弁111と電極端子200との間に注液部300が設けられている。ガス排出弁111は、容器100の内部の圧力が上昇した場合に、容器100の内部の圧力を開放する部位(安全弁)である。注液部300は、蓄電素子10の製造時に、容器100の内方に電解液を注液するための部位である。本実施の形態では、注液部300は、蓋体110のX軸マイナス方向側及びY軸方向中央位置に配置されているが、注液部300の配置位置は特に限定されず、蓋体110のどの位置に配置されていてもよい。
ここで、図2に示すように、注液部300は、壁部310と、第一閉塞部材320と、第二閉塞部材330と、を有している。壁部310は、電解液が注液される注液口(後述の第一貫通孔)を有する部位であり、本実施の形態では、蓋体110の一部である。第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330は、壁部310の注液口を閉塞する蓋を構成する部位である。つまり、蓄電素子10の製造時に、壁部310の注液口から容器100内に電解液を注液し、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330で当該注液口を塞ぐことで、電解液が容器100内に収容される。この注液部300(壁部310、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330)の構成の詳細な説明については、後述する。
電極体400は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅または銅合金等からなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。また、セパレータは、例えば樹脂からなる微多孔性のシートや、不織布を用いることができる。そして、電極体400は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。
なお、本実施の形態では、電極体400の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状等でもよい。また、電極体400は、図2のようにX軸方向を巻回軸として巻回したいわゆる縦巻きの巻回型であってもよいし、Z軸方向を巻回軸として巻回したいわゆる横巻きの巻回型であってもよい。また、電極体400は、巻回型ではなく、平板状極板を積層した積層型(スタック型)や、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型等であってもよい。
電極端子200は、集電体500を介して、電極体400の正極板及び負極板に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。つまり、電極端子200は、電極体400に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体400に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。また、電極端子200は、かしめ等によって、集電体500に接続され、かつ、蓋体110に取り付けられている。
具体的には、図2に示すように、電極端子200は、軸部210が蓋体110の貫通孔112と集電体500の貫通孔510とに挿入されて、かしめられることにより、集電体500とともに蓋体110に固定される。なお、電極端子200と集電体500とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。
集電体500は、電極体400のX軸方向両側に配置され、電極体400のX軸方向両側の端部と電極端子200とに接続されて、電極体400と電極端子200とを電気的に接続する導電性と剛性とを備えた集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。集電体500と電極体400とを接続(接合)する手法は、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等、どのような溶接が用いられてもよいし、かしめ接合やねじ締結等の機械的接合等が用いられてもよい。集電体500の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の集電体500は、電極体400の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の集電体500は、電極体400の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[2 注液部300の構成の説明]
次に、注液部300(壁部310、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330)の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る注液部300(壁部310、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330)の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図3の(a)は、図2における注液部300の構成を拡大して示す斜視図であり、図3の(b)は、図3の(a)の注液部300をXZ平面に平行かつ注液部300の中心を通る平面で切断した場合の構成を示す断面図である。
図4は、本実施の形態に係る注液部300の壁部310、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330を組み付けた場合の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図4の(a)は、壁部310及び第一閉塞部材320を組み付けた場合の構成を示す斜視図であり、図4の(b)は、図4の(a)の断面図である。図4の(c)は、壁部310、第一閉塞部材320及び第二閉塞部材330を組み付けた場合の構成を示す斜視図であり、図4の(d)は、図4の(c)の断面図である。
壁部310は、上述の通り、本実施の形態では、蓋体110の一部であり、XY平面に平行な板状の部位である。このため、壁部310は、蓋体110と同様の材質、つまり、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板などの金属等で形成されている。なお、壁部310は、蓋体110の一部ではなく、蓋体110と別体で構成されて、蓋体110に溶接等で接合されていることにしてもよい。壁部310が蓋体110と別体で構成されている場合には、壁部310の材質は特に限定されないが、蓋体110と同じ材質である等、蓋体110と溶接可能な材質であるのが好ましい。
図3及び図4に示すように、壁部310は、壁部凹部311と、第一貫通孔312と、壁部凸部313と、を有している。壁部凹部311は、壁部310のZ軸プラス方向側の面がZ軸マイナス方向に凹んで形成された上面視円形状の凹部であり、第一閉塞部材320が挿入される。ここで、上面視とは、Z軸プラス方向側から見た場合のことであり、例えば上面視円形状とは、Z軸プラス方向側から見た場合に円形状を有していることをいう。なお、壁部凹部311の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよい。
第一貫通孔312は、壁部凹部311の底面(Z軸プラス方向側の面)である壁部底面311aの中央部に形成された、壁部310をZ軸方向に貫通する上面視円形状の貫通孔である。本実施の形態では、第一貫通孔312は、電解液の注液時に用いられる貫通孔であり、第一貫通孔312を介して電解液が容器100の内方に注液される。なお、第一貫通孔312の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等、注液可能な形状であればどのような形状を有していてもかまわない。また、本実施の形態では、第一貫通孔312は、Z軸方向に同じ形状で延設されているが、例えば、Z軸プラス方向に向かうほど拡径または縮径していてもよいし、Z軸プラス方向において異なる形状に変化していてもよい。
壁部凸部313は、壁部310のZ軸マイナス方向側の面がZ軸マイナス方向に突出して形成された、上面視円形状の凸部である。壁部凸部313は、壁部310のZ軸プラス方向側の面を凹ませて壁部凹部311を形成する際に、壁部310のZ軸マイナス方向側の面が突出することで形成される。つまり、壁部凸部313は、壁部凹部311の反対側かつ第一貫通孔312の周囲に配置され、壁部凹部311の深さと同程度の突出量を有している。なお、壁部凸部313の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよい。
第一閉塞部材320は、壁部310のZ軸プラス方向側に配置され、壁部310の第一貫通孔312を覆う円板状の部材である。具体的には、第一閉塞部材320は、壁部310に形成された壁部凹部311に嵌合されて配置され、第一貫通孔312を閉塞する(図4の(a)及び(b)参照)。つまり、第一閉塞部材320は、上面視で、外形(外径)が、壁部凹部311の内形(内径)と同じ大きさまたは少し大きく形成されており、壁部凹部311に挿入されて嵌合される。そして、第一閉塞部材320のZ軸マイナス方向側の面が、壁部底面311aと当接することで、第一閉塞部材320が第一貫通孔312を閉塞する。なお、第一閉塞部材320の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよいが、壁部凹部311に対応した形状であるのが好ましい。また、第一閉塞部材320のZ軸方向の厚みは、壁部凹部311の深さよりも小さいのが好ましい。
また、第一閉塞部材320は、壁部310よりも剛性が低い、または、硬度が低い弾性体であるのが好ましい。具体的には、第一閉塞部材320は、壁部310よりもヤング率が小さい素材で形成されている。例えば、第一閉塞部材320は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、または、それらの複合材料等により形成されている。
また、第一閉塞部材320は、これらの素材のうち、壁部310よりも濡れ性が低い素材で形成されているのがさらに好ましい。ここで、濡れ性が低いとは、電解液に対する親液性が低い、電解液が接触した場合の接触角が大きい、または、電解液をはじく度合いが高いと言い換えることもできる。
ここで、第一閉塞部材320は、第一閉塞部材凹部321と、第二貫通孔322と、を有している。第一閉塞部材凹部321は、第一閉塞部材320のZ軸プラス方向側の面がZ軸マイナス方向に凹んで形成された、上面視(Z軸方向から見て)円形状の凹部である。これにより、第一閉塞部材凹部321の底部である第一閉塞部材底部321aは、Z軸方向における厚みが薄い薄肉部となっている。つまり、第一閉塞部材底部321aは、第一閉塞部材320のZ軸マイナス方向側の端部に配置される薄肉部である。また、第一閉塞部材凹部321には、後述する第二閉塞部材330の第二閉塞部材凸部332が挿入される。なお、第一閉塞部材凹部321の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよい。
第二貫通孔322は、第一閉塞部材底部321aに形成された、第一閉塞部材320をZ軸方向に貫通する貫通孔である。第二貫通孔322は、壁部310の壁部底面311aと対向する位置(第一貫通孔312とは対向しない位置)に形成されている。本実施の形態では、第二貫通孔322は、第一貫通孔312の外周に沿って、第一貫通孔312の周囲を囲むように延設されたスリットである。具体的には、第二貫通孔322として、第一閉塞部材底部321aの外周部分に、2つの円弧形状のスリットが形成されている。なお、当該スリットの数は2つには限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよく、また、スリットの長さも特に限定されず、さらに、曲線ではなく直線状のスリットであってもよい。
第二閉塞部材330は、第一閉塞部材320のZ軸プラス方向側に配置されて、第一閉塞部材320を覆う円板状の部材である。具体的には、第二閉塞部材330は、第一閉塞部材320に形成された第一閉塞部材凹部321に嵌合されて配置され、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する(図4の(c)及び(d)参照)。つまり、第二閉塞部材330は、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を塞いだ状態で、壁部310に溶接等によって接合される。これによって、第二閉塞部材330は、容器100を密閉する。第二閉塞部材330の材質は、特に限定されないが、蓋体110の材質と同様に、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板などの蓋体110に溶接可能な金属で形成されているのが好ましい。
ここで、第二閉塞部材330は、第二閉塞部材本体部331と、第二閉塞部材凸部332と、第二閉塞部材凹部333と、を有している。第二閉塞部材本体部331は、壁部310に接合される上面視円形状かつ板状(円盤状)の部位である。つまり、第二閉塞部材本体部331は、壁部310に載置されて、外周部分(外縁部分)がレーザ溶接等で壁部310に接合される。なお、第二閉塞部材本体部331を壁部310に接合する手法は、レーザ溶接には限定されず、抵抗溶接、超音波接合、接着剤または両面テープ等による接着、熱溶着等による溶着、かしめまたはねじ締結等による機械的な接合等が用いられてもよい。また、第二閉塞部材本体部331の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよい。
第二閉塞部材凸部332は、第二閉塞部材本体部331のZ軸マイナス方向側の面の中央部からZ軸マイナス方向に突出する、上面視円形状(円柱形状)の凸部である。つまり、第二閉塞部材凸部332は、第一閉塞部材320に向けて突出し、かつ、第一閉塞部材320の第二貫通孔322を覆う位置に配置されている。具体的には、第二閉塞部材凸部332は、上面視で、外形(外径)が、第一閉塞部材凹部321の内形(内径)と同じ大きさまたは少し大きく形成されている。また、第二閉塞部材凸部332のZ軸方向の厚みは、第一閉塞部材凹部321の深さよりも大きく形成されている。
これにより、第二閉塞部材凸部332は、第一閉塞部材凹部321に挿入されて嵌合される(図4の(c)及び(d)参照)。そして、第二閉塞部材凸部332のZ軸マイナス方向側の面が、第一閉塞部材底部321aのZ軸プラス方向側の面と当接することで、第二閉塞部材凸部332が第二貫通孔322を閉塞する。なお、第二閉塞部材凸部332の形状は、特に限定されず、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等であってもよいが、第一閉塞部材凹部321に対応した形状であるのが好ましい。
第二閉塞部材凹部333は、第二閉塞部材凸部332の周囲に形成され、第二閉塞部材本体部331のZ軸マイナス方向側の面がZ軸プラス方向に凹んだ、上面視円環状の凹部である。
[3 蓄電素子10の製造方法(容器100内の減圧方法)の説明]
次に、蓄電素子10の製造方法(容器100内の減圧方法)について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る蓄電素子10の製造方法(容器100内の減圧方法)を説明する図である。具体的には、図5の(a)は、容器100内の減圧方法を示すフローチャートであり、図5の(b)は、図5の(a)の各工程を説明する図である。
図5に示すように、壁部310の第一貫通孔312を介して、電解液を容器100内に注液する(S102:注液工程)。なお、電解液を容器100内に注液する手法は、従来の公知の種々の手法を用いることができる。
そして、注液工程の後、壁部310の第一貫通孔312と第一閉塞部材320の第二貫通孔322とを介して、容器100内を減圧する(S104:減圧工程)。具体的には、容器100内への電解液の注液が完了した後に、壁部310の壁部凹部311に第一閉塞部材320を嵌合させて、壁部310に第一閉塞部材320を固定する。これにより、第二貫通孔322が、壁部底面311aと対向する位置に配置される。そして、容器100を減圧環境下に置くことで、容器100の外方よりも内方の方が圧力が高くなるため、第一閉塞部材底部321aが壁部底面311aから浮き上がって離れ、ガスの流路が形成される。これにより、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を介して容器100内のガスが放出されて、容器100内が減圧される。なお、通常の減圧工程では、放出されるガスの流量が急激に増加することはないため、通常の嵌め合いであれば、第一閉塞部材320が壁部凹部311から外れることはない。
そして、減圧工程の後、壁部310に第一閉塞部材320が密着することにより、第一閉塞部材320が第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する(S106:第一閉塞工程)。具体的には、容器100内の減圧が完了した後に、容器100を一般環境下(常圧環境下)に戻す。これにより、容器100の内方よりも外方の方が圧力が高くなるため、壁部底面311aに第一閉塞部材底部321aが密着し、第一閉塞部材320が第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する。
そして、第一閉塞工程の後、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を第二閉塞部材330で閉塞する(S108:第二閉塞工程)。具体的には、第一閉塞部材320が第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞している状態で、第一閉塞部材凹部321に第二閉塞部材凸部332を挿入して嵌合させ、壁部310及び第一閉塞部材320に対して第二閉塞部材330を配置する。これにより、第二閉塞部材330が第二貫通孔322を覆う位置に配置される。そして、第二閉塞部材本体部331を壁部310に接合することにより、第二閉塞部材330が第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する。これにより、容器100が密閉される。
なお、第二閉塞工程では、第二閉塞部材本体部331の外縁を壁部310に接合することによって、接合部340が形成される。接合部340は、例えばレーザ溶接によって形成された溶接部である。つまり、接合部340は、第二閉塞部材本体部331の外縁の位置に形成された上面視円環状の溶接部である。なお、接合部340は、第二閉塞部材本体部331の外縁に沿って、連続的に形成されているのが好ましいが、断続的に形成されていてもよい。また、接合部340は、第二閉塞部材本体部331の外縁の位置に形成されるのではなく、当該外縁以外の位置で、第二閉塞部材本体部331を貫通して壁部310に溶接されて形成されることにしてもよい。この場合、接合部340の形状は、第二閉塞部材本体部331の外縁の形状には対応せず、どのような形状であってもかまわない。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、容器100は、壁部310の第一貫通孔312を覆い、かつ壁部310と対向して第二貫通孔322が形成された第一閉塞部材320と、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する第二閉塞部材330と、を有している。このように、第一閉塞部材320に第二貫通孔322が形成されているため、容器100を減圧環境下に置いておくと、第一貫通孔312及び第二貫通孔322から容器100内のガスが放出し、容器100内を減圧状態にすることができる。また、減圧状態になった容器100を一般環境下(常圧環境下)に戻しても、第一閉塞部材320が第一貫通孔312を閉塞するため、一時的に容器100内を減圧状態に維持することができる。また、第二閉塞部材330で第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞することで、容器100内を減圧状態に維持することができる。これにより、容器100内を減圧状態にしたまま容易に第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞することができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、第一閉塞部材320の第二貫通孔322は、壁部310の第一貫通孔312の外周に沿って延設されたスリットである。このように、第一貫通孔312の外周に沿って第二貫通孔322が形成されていることで、容器100を減圧環境下に置いた際に、容器100内のガスを第一貫通孔312から第二貫通孔322を介して容易に放出することができる。これにより、容器100内を容易に(速く)減圧状態にすることができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、第二閉塞部材330は、第二閉塞部材凸部332を有し、第一閉塞部材320は、第二閉塞部材凸部332が挿入される第一閉塞部材凹部321を有している。ここで、減圧状態になった容器100を一般環境下に戻した場合、第一閉塞部材320が第一貫通孔312を閉塞するが、当該閉塞は一時的なものであるため、速やかに第二閉塞部材330を壁部310に配置する必要がある。このため、第二閉塞部材凸部332を第一閉塞部材凹部321に挿入することで、第二閉塞部材330を壁部310に速やかに配置することができる。また、第二閉塞部材330が金属部材であっても、第一閉塞部材320が絶縁部材であれば、第二閉塞部材330を壁部310に配置する際に金属同士が擦れないため、金属粉等のコンタミネーションの発生を考慮する必要がなく、第二閉塞部材330を壁部310に速やかに配置することができる。これにより、容器100内を減圧状態にしたまま容易に(速く)第二閉塞部材330を壁部310に配置することができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、第二閉塞部材330の第二閉塞部材凸部332は、第一閉塞部材320の第二貫通孔322を覆う位置に配置されている。このように、第二閉塞部材凸部332が第二貫通孔322を覆う位置に配置されていることで、第二閉塞部材凸部332で第二貫通孔322を閉塞することができる。これにより、容器100内を容易に減圧状態に維持することができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、第一閉塞部材320は、壁部310の壁部凹部311に嵌合されて配置されている。ここで、第一閉塞部材320は壁部310に仮固定できればよいため、第一閉塞部材320を簡易に壁部310に仮固定することができる構成が好ましい。特に、第一貫通孔312として電解液の注液口を活用する場合には、電解液の注液後に第一閉塞部材320を壁部310に仮固定することになるため、第一閉塞部材320を簡易に壁部310に仮固定することができる構成であることが重要である。このため、第一閉塞部材320を壁部310の壁部凹部311に嵌合させる構成によって、第一閉塞部材320を簡易に壁部310に仮固定することができる。これにより、容器100内を容易に減圧状態にすることができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、第一閉塞部材320を、壁部310よりも濡れ性が低い素材で形成することで、第一閉塞部材320が電解液をはじくため、第二貫通孔322から電解液が這い上がってくるのを抑制することができる。これにより、第二閉塞部材330で第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する際に、電解液に起因する壁部310と第二閉塞部材330との接合不良(溶接不良)を抑制することができる。
また、蓄電素子10の製造方法において、容器100を減圧環境下に置いておくことで、壁部310の第一貫通孔312と第一閉塞部材320の第二貫通孔322とを介して容器100内のガスを放出し、容器100内を減圧する。そして、減圧状態になった容器100を一般環境下(常圧環境下)に戻すと、壁部310に第一閉塞部材320が密着して第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する。そして、第一貫通孔312及び第二貫通孔322を第二閉塞部材330で閉塞する。これにより、容器100内を減圧状態にしたまま容易に第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞することができるため、容器100の膨れを容易に抑制することができる。
また、壁部310に第一閉塞部材320を仮接合(仮溶接)してから容器100内を減圧するような構成も考えられるが、本実施の形態では、容器100内を減圧してから壁部310に第一閉塞部材320を接合(溶接)する構成である。このため、仮接合してから減圧する構成では、減圧時に排出される電解液が仮接合箇所に付着すると電解液の拭き取りが困難になるのに比べ、本実施の形態では、減圧時に電解液が接合箇所に付着しても拭き取りが容易である。また、仮接合してから減圧する構成では、減圧時に放出されるガス流量によって仮接合箇所にクラックが入る等の不具合が生じるおそれがあるが、本実施の形態では、減圧後に接合するため、そのような不具合は生じない。また、本実施の形態では、仮接合する構成と比べ、接合回数を低減することができる。
[5 変形例の説明]
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図6は、本実施の形態の変形例1に係る第一閉塞部材320aの構成を示す斜視図である。なお、図6は、図3の(a)の第一閉塞部材320に対応する図である。
図6に示すように、本変形例における第一閉塞部材320aは、上記実施の形態における第一閉塞部材320が有する第二貫通孔322に代えて、第二貫通孔323を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第二貫通孔323は、第一閉塞部材底部321aに形成された、第一閉塞部材320aをZ軸方向に貫通する上面視円形状の貫通孔である。本変形例では、第二貫通孔323として、第一閉塞部材底部321aの外周部分に、4つの上面視円形状の貫通孔が形成されている。つまり、第二貫通孔323は、壁部310の壁部底面311aと対向する位置(第一貫通孔312とは対向しない位置)に、第一貫通孔312の外周に沿って、第一貫通孔312の周囲を囲むように形成されている。なお、当該貫通孔の数は4つには限定されず、また、大きさも特に限定されず、さらに、形状についても、上面視で楕円形状、長円形状、矩形状、その他の多角形状等、どのような形状であってもよい。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。このように、第一閉塞部材に形成される第二貫通孔の形状、大きさ、個数等は特に限定されない。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図7は、本実施の形態の変形例2に係る第一閉塞部材320bの構成を示す断面図である。なお、図7は、図5の(b)の第一閉塞工程での説明図に対応する図である。
図7に示すように、本変形例における第一閉塞部材320bは、上記実施の形態における第一閉塞部材320が有する構成に加えて、第一閉塞部材凸部324を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第一閉塞部材凸部324は、第一閉塞部材底部321aのZ軸マイナス方向側の面の中央部からZ軸マイナス方向に突出する、上面視円形状(略円柱形状)の凸部である。つまり、第一閉塞部材凸部324は、壁部310の第一貫通孔312内に突出して配置される。具体的には、第一閉塞部材凸部324は、上面視における外形(外径)が、第一貫通孔312の内形(内径)よりも小さく、かつ、Z軸方向における長さ(突出量)が、第一貫通孔312の長さよりも短く形成されている。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、第一閉塞部材320bが第一貫通孔312内に突出した第一閉塞部材凸部324を有することで、第一貫通孔312から電解液が這い上がってくるのを抑制することができる。これにより、第二閉塞部材330で第一貫通孔312及び第二貫通孔322を閉塞する際に、電解液に起因する壁部310と第二閉塞部材330との接合不良(溶接不良)を抑制することができる。また、第一閉塞部材320bを壁部310に配置する際に、第一閉塞部材凸部324を第一貫通孔312に挿入することで、位置決めを行うこともできる。なお、第一閉塞部材凸部324は第一貫通孔312の内面と離間して配置されているため、容器100内を減圧する際に、第一閉塞部材凸部324によって容器100内のガスの放出が妨げられることもない。
(その他の変形例)
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態及びその変形例に限定されない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であり、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、注液部300は、容器100の蓋体110に設けられていることとした。しかし、注液部300は、容器本体120に設けられていてもよい。つまり、注液部300は、容器100の内方に電解液を注液し、かつ、容器100内を減圧状態にできる位置であれば、容器100のどの位置に配置されていてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電解液を注液する部位(注液部300)を用いて、容器100内を減圧状態にすることとした。しかし、注液部300と同様の構成を有していれば、電解液を注液する部位でなくても、容器100内を減圧状態にすることができる。つまり、壁部310の第一貫通孔312は注液口でなくてもよく、その他の目的のための貫通孔であってもよいし、減圧専用の貫通孔であってもよい。また、第一閉塞部材320、320aまたは320b(以下、第一閉塞部材320等という)及び第二閉塞部材330は、注液栓でなくてもよく、第一貫通孔312及び第二貫通孔322または323(以下、第二貫通孔322等という)を閉塞することができればよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第二閉塞部材330は第二閉塞部材凸部332を有し、第二閉塞部材凸部332は第二貫通孔322等を覆い、かつ、第一閉塞部材320の第一閉塞部材凹部321に挿入されて嵌合されることとした。しかし、第二閉塞部材凸部332は、第二貫通孔322等を覆わなくてもよく、また、第一閉塞部材凹部321に挿入されるが嵌合はされない構成でもよい。また、第二閉塞部材330は、第二閉塞部材凸部332を有していなくてもよい。また、第一閉塞部材320についても、第一閉塞部材凹部321を有していなくてもよい。ただし、容器100内のガスを第二貫通孔322等から容易に放出させるために、第一閉塞部材320の第二貫通孔322等が形成される部分(第一閉塞部材底部321aに相当する部分)は、薄肉部であるのが好ましい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、壁部310の壁部凹部311に第一閉塞部材320等を嵌合させて、壁部310に第一閉塞部材320等を固定することとした。しかし、壁部310に第一閉塞部材320等を固定する手法は、嵌合に加えて、または、嵌合に代えて、接着剤または両面テープ等による接着、熱溶着等による溶着、かしめまたはねじ締結等による機械的接合、溶接等が用いられてもよい。ただし、この場合、第一閉塞部材底部321aの第二貫通孔322等よりも外側を壁部310に固定する等、第二貫通孔322等から容器100内のガスを放出できるように、第一閉塞部材320等を壁部310に固定することが必要である。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第一閉塞部材底部321aは、第一閉塞部材320等のZ軸マイナス方向側の端部に配置されていることとした。しかし、第一閉塞部材底部321aは、第一貫通孔312を閉塞することができれば、第一閉塞部材320等のZ軸方向中央部等、Z軸方向のどの位置に配置されていてもよい。また、第一閉塞部材底部321aは、薄肉部であるのが好ましいが、容器100内のガスを第二貫通孔322等から放出可能であれば、薄肉部でなくてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、蓄電素子として実現することができるだけでなく、第一閉塞部材320等及び第二閉塞部材330としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 蓋体
111 ガス排出弁
112、510 貫通孔
120 容器本体
200 電極端子
210 軸部
300 注液部
310 壁部
311 壁部凹部
311a 壁部底面
312 第一貫通孔
313 壁部凸部
320、320a、320b 第一閉塞部材
321 第一閉塞部材凹部
321a 第一閉塞部材底部
322、323 第二貫通孔
324 第一閉塞部材凸部
330 第二閉塞部材
331 第二閉塞部材本体部
332 第二閉塞部材凸部
333 第二閉塞部材凹部
340 接合部
400 電極体
500 集電体

Claims (6)

  1. 容器を備える蓄電素子であって、
    前記容器は、
    第一貫通孔が形成された壁部と、
    前記第一貫通孔を覆い、かつ前記壁部と対向する位置に第二貫通孔が形成された第一閉塞部材と、
    前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を閉塞する第二閉塞部材と、を有する
    蓄電素子。
  2. 前記第二貫通孔は、前記第一貫通孔の外周に沿って延設されたスリットである
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第二閉塞部材は、前記第一閉塞部材に向けて突出する第二閉塞部材凸部を有し、
    前記第一閉塞部材は、前記第二閉塞部材凸部が挿入される第一閉塞部材凹部を有する
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記第二閉塞部材凸部は、前記第二貫通孔を覆う位置に配置される
    請求項3に記載の蓄電素子。
  5. 前記第一閉塞部材は、前記壁部に形成された凹部に嵌合されて配置されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 第一貫通孔が形成された壁部を有する容器を備える蓄電素子の製造方法であって、
    前記第一貫通孔と、前記第一貫通孔を覆う第一閉塞部材の前記壁部と対向する位置に形成された第二貫通孔とを介して、前記容器内を減圧する減圧工程と、
    前記減圧工程の後、前記壁部に前記第一閉塞部材が密着することにより、前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を閉塞する第一閉塞工程と、
    前記第一閉塞工程の後、前記第一貫通孔及び前記第二貫通孔を第二閉塞部材で閉塞する第二閉塞工程と
    を含む蓄電素子の製造方法。
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