以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。
(実施形態)
[システムの構成]
図1を用いて、本発明の実施形態に係る配車管理システム1について説明する。図1は、実施形態に係る配車管理システムの一例を示すブロック図である。配車管理システム1は、依頼者の配車注文に基づいて、配車を行うシステムである。配車管理システム1は、複数のクライアント端末100と、複数の車両200と、配車管理装置10と、を備える。
複数のクライアント端末100は、実施形態において、クライアント端末101、102、103、104、105を含む。クライアント端末101、102、103、104、105は、例えば、配車センターのオペレータが操作するパソコン、または依頼者が操作する配車用アプリケーションが搭載されたスマートフォンなどである。クライアント端末101、102、103、104、105は、それぞれインターネットまたは携帯電話回線等の通信ネットワークを介して配車管理装置10と通信可能である。通信ネットワークは、例えば、LTE(Long Term Evolution)などである。以下の説明において、クライアント端末101、102、103、104、105をそれぞれ区別する必要がない場合には、クライアント端末100と記載される。クライアント端末100は、配車管理装置10を介して複数の車両200の状態を監視可能である。クライアント端末100は、配車管理装置10に配車注文を発注可能である。クライアント端末100は、配車管理装置10から配車車両の情報を受け付け可能である。
複数の車両200は、実施形態において、車両201、202、203、204、205を含む。車両201、202、203、204、205は、例えば、タクシーなどの不特定多数の乗客を対象とした業務用車両である。車両201、202、203、204、205は、それぞれ車載装置210を搭載する。以下の説明において、車両201、202、203、204、205をそれぞれ区別する必要がない場合には、車両200と記載される。
車載装置210は、それぞれインターネットまたは携帯電話回線等の通信ネットワークを介して配車管理装置10と通信可能である。通信ネットワークは、例えば、LTEなどである。車載装置210は、車両200の現在地の位置を示す自車位置情報、および車両200の現在の状態を示す自車状態情報を、配車管理装置10に通知する。自車状態は、例えば、空車モード、実車モード、支払モード、迎車モード、回送モードなどの運行モードを含む。車載装置210は、配車管理装置10からの配車注文および配車指示を受け付け可能である。車載装置210は、配車注文の受注の可否の回答を、配車管理装置10に送信可能である。
配車管理装置10は、それぞれインターネットまたは携帯電話回線等の通信ネットワークを介して複数のクライアント端末100および複数の車両200と通信可能なサーバコンピュータ(Server Computer)である。通信ネットワークは、例えば、LTEなどである。配車管理装置10は、車両200の現在地の位置を示す自車位置情報、および車両200の現在の状態を示す自車状態情報を含む車両200の状態を監視可能である。配車管理装置10は、クライアント端末100からの配車注文に基づいて、配車する車両200を選定する。配車管理装置10は、配車車両として決定した車両200に配車指示を行う。配車管理装置10は、配車車両の情報をクライアント端末100に送信する。
[配車管理装置の構成]
図2を用いて、配車管理装置10の詳細な構成について説明する。図2は、実施形態に係る配車管理装置の構成の一例を示すブロック図である。配車管理装置10は、通信部11と、地図情報記憶部13と、車両情報記憶部14と、配車管理制御装置20と、を備える。
通信部11は、通信ユニットである。通信部11は、複数のクライアント端末100、および複数の車両200と通信を行う。通信部11は、例えば、配車注文の注文情報などを、クライアント端末100から受信する。注文情報は、少なくとも配車位置の位置情報を含む。注文情報は、例えば、クライアント端末100によって設定された追加条件を含んでもよい。追加条件は、例えば、最大待ち時間、最大迎車距離、車両の車高、色および乗車定員数、またはペット同乗の可否などを含む。通信部11は、例えば、配車注文が発生したこと示す注文発生通知、配車指示、または配車注文が失注したことを示す失注情報などを、車両200へ送信する。通信部11は、例えば、配車注文の受注可否の回答情報などを、車両200から受信する。通信部11は、例えば、配車する車両200の情報を含む配車情報、または設定された条件による配車ができないことを示す受注不可情報などをクライアント端末100へ送信する。配車する車両200の情報は、例えば、乗務員の氏名、車両のナンバー、および配車場所への到着予定時刻などを含む。通信部11は、配車管理制御装置20の通信制御部21から出力された制御信号に基づいて、各種通信を実行する。
地図情報記憶部13は、地図情報を記憶する。地図情報は、例えば、交差点を含む道路地図である。地図情報記憶部13は、記憶している地図情報を配車管理制御装置20の地図情報取得部23へ出力する。地図情報記憶部13は、配車管理装置10とは別の外部サーバなどの記憶装置であってもよい。地図情報記憶部13が外部サーバなどの記憶装置である場合、地図情報記憶部13は、地図情報を通信制御部21および通信部11などによる通信機能を介して地図情報取得部23へ出力する。
車両情報記憶部14は、車両200から送信された車両情報を記憶する。車両情報は、少なくとも、複数の車両200の自車位置情報を含む。車両情報は、例えば、複数の車両200の自車状態情報などを含んでもよい。自車状態情報は、例えば、空車モード、実車モード、支払モード、迎車モード、回送モードなどの車両200の運行モードの情報を含む。車両情報記憶部14は、記憶している車両情報を配車管理制御装置20の車両情報取得部24へ出力する。車両情報記憶部14は、配車管理制御装置20に含まれる内部メモリであってもよい。車両情報記憶部14は、配車管理装置10とは別の外部サーバなどの記憶装置であってもよい。車両情報記憶部14が外部サーバなどの記憶装置である場合、車両情報記憶部14は、車両情報を通信制御部21および通信部11などによる通信機能を介して車両情報取得部24へ出力する。
配車管理制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置(制御装置)である。配車管理制御装置20は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。配車管理制御装置20には図示しない内部メモリなどが含まれる。内部メモリは、配車管理制御装置20の各部を実現させるためのプログラムが記憶されている。この場合、配車管理制御装置20は、内部メモリなどに記憶されているプログラムを展開して実行することで、各部の機能を実現する。また、内部メモリは、配車管理制御装置20におけるデータの一時記憶などにも用いられる。配車管理制御装置20は、バスBSによって接続された、通信制御部21と、注文情報取得部22と、地図情報取得部23と、車両情報取得部24と、記憶制御部25と、候補車両検索部31と、優先度判断部32と、注文発生通知部41と、受注可否取得部42と、配車車両決定部51と、配車指示部61と、失注情報通知部62と、配車情報通知部63と、受注不可情報通知部64と、を有する。
通信制御部21は、通信部11における通信を制御する。通信制御部21は、例えば、注文発生通知部41、配車指示部61、失注情報通知部62または配車情報通知部63などから出力された通信情報を取得する。通信制御部21は、取得した通信情報を、通信部11へ出力する。通信制御部21は、例えば、通信部11が受信した種々情報を、注文情報取得部22、記憶制御部25または受注可否取得部42などへ出力する。通信制御部21は、例えば、通信部11がクライアント端末100から受信した配車注文の注文情報を、注文情報取得部22へ出力する。通信制御部21は、例えば、通信部11が車両200から受信した車両情報を、記憶制御部25へ出力する。通信制御部21は、例えば、配車注文が発生したことを車両200に通知する通信情報を、注文発生通知部41から取得する。通信制御部21は、例えば、通信部11が車両200から受信した配車注文の受注可否の回答情報を、受注可否取得部42へ出力する。通信制御部21は、例えば、配車指示を車両200に通知する通信情報を、配車指示部61から取得する。通信制御部21は、例えば、配車注文が失注したことを車両200に通知する通信情報を、失注情報通知部62から取得する。通信制御部21は、例えば、配車する車両200の情報である配車情報をクライアント端末100に通知する通信情報を、配車情報通知部63から取得する。通信制御部21は、例えば、設定した条件による配車ができないことを示す受注不可情報をクライアント端末100に通知する通信情報を、受注不可情報通知部64から取得する。
注文情報取得部22は、通信部11がクライアント端末100から受信した配車注文の注文情報を取得する。注文情報取得部22は、取得した注文情報を、地図情報取得部23、候補車両検索部31、注文発生通知部41および配車情報通知部63へ出力する。
地図情報取得部23は、地図情報記憶部13から地図情報を取得する。地図情報取得部23は、注文情報取得部22が取得した配車位置の位置情報に基づいて、配車位置周辺の地図情報を地図情報記憶部13から取得する。配車位置周辺とは、配車位置を起点とする所定範囲である。所定範囲は、例えば、候補車両から配車位置までの直線距離、経路または所要時間などに基づく範囲である。地図情報取得部23は、取得した地図情報を、車両情報取得部24および候補車両検索部31へ出力する。
車両情報取得部24は、車両情報記憶部14から車両情報を取得する。車両情報は、少なくとも、配車位置周辺の車両200の位置情報を含む。車両情報は、複数の車両200の自車状態情報などを含んでもよい。車両情報が自車状態情報を含む場合、車両情報取得部24は、空車モード以外の車両200の車両情報を取得しないようにフィルタリング機能を有していてもよい。車両情報取得部24は、通信部11が車両200から受信した車両情報を、通信制御部21から直接取得してもよい。車両情報取得部24は、取得した車両情報を、候補車両検索部31へ出力する。
記憶制御部25は、通信部11が車両200から受信した車両情報を車両情報記憶部14に記憶させる。
候補車両検索部31は、注文情報の条件に一致する候補車両を複数の車両200から検索する。より詳しくは、候補車両検索部31は、注文情報取得部22が取得した注文情報と、地図情報取得部23が取得した地図情報と、車両情報取得部24が取得した複数の車両200の位置情報とに基づいて、候補車両を検索する。注文情報の条件は、少なくとも、配車位置を起点とする所定範囲に存在することを含む。注文情報の条件は、クライアント端末100によって設定された追加条件を含んでもよい。車両情報記憶部14が記憶する車両情報が自車状態情報を含む場合、候補車両検索部31は、注文情報と、地図情報と、車両情報取得部24が取得した複数の車両200の自車位置情報および車両状態情報とに基づいて、候補車両を検索してもよい。すなわち、候補車両検索部31は、空車モード以外の車両200を候補車両として検索しないようにフィルタリング機能を有していてもよい。候補車両検索部31は、検索した候補車両の情報を、優先度判断部32、注文発生通知部41、配車車両決定部51、失注情報通知部62および受注不可情報通知部64へ出力する。
優先度判断部32は、候補車両検索部31が検索した候補車両の優先順位を、所定条件に基づいて決定する。優先順位とは、受注可否取得部42が候補車両からの複数の受注可の回答を取得した場合、どの候補車両から優先的に配車指示を通知するかの順位を示す。優先度判断部32は、例えば、候補車両から配車位置までの距離、経路または所要時間、候補車両の走行方向、優先フラグの有無などの所定条件に基づいて優先順位を決定する。優先フラグは、例えば、失注があった候補車両、または待機時間が所定時間を超えた候補車両などに付加される。優先度判断部32は、決定した優先順位の情報を、注文発生通知部41および配車車両決定部51へ出力する。
注文発生通知部41は、候補車両検索部31が検索した候補車両に配車注文の発生を通知する。より詳しくは、注文発生通知部41は、配車注文が発生したことを全ての候補車両に通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。注文発生通知部41は、配車注文の発生を、全ての候補車両に一斉に通知する。すなわち、注文発生通知部41は、いずれかの候補車両からの受注可否の回答を待つことなく、全ての候補車両に配車注文の発生を通知する。注文発生通知部41は、優先度判断部32が決定した優先順位の情報を配車注文の発生の通知と同時に通知してもよい。
受注可否取得部42は、通信部11が候補車両から受信した配車注文の受注可否の回答情報を取得する。受注可否取得部42は、取得した配車注文の受注可否の回答情報を、配車車両決定部51、失注情報通知部62および受注不可情報通知部64へ出力する。
配車車両決定部51は、配車注文の発生を通知した候補車両から、配車指示を通知する配車車両を決定する。より詳しくは、配車車両決定部51は、受注可否取得部42が取得した受注可否の回答情報と、優先度判断部32が決定した優先順位の情報とに基づいて、受注可の回答をした候補車両のうち、最も優先順位が高い候補車両を配車車両として決定する。配車車両決定部51は、注文発生通知部41が配車注文の発生を通知してから所定時間内に回答を取得した受注可の候補車両のうち、最も優先順位が高い候補車両を配車車両として決定してもよい。配車車両決定部51は、受注可否取得部42が、受注可の回答を所定数取得した場合、受注可の候補車両のうち、最も優先順位が高い候補車両を配車車両として決定してもよい。配車車両決定部51は、決定した配車車両の情報を、配車指示部61、失注情報通知部62および配車情報通知部63へ出力する。
配車指示部61は、配車車両に配車指示を通知する。より詳しくは、配車指示部61は、配車車両決定部51が決定した配車車両に配車指示を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。配車指示は、少なくとも、配車位置の位置情報を含む。配車指示は、例えば、配車注文をした依頼者の氏名などを含んでもよい。
失注情報通知部62は、配車指示を通知した配車車両以外の候補車両に失注情報を通知する。より詳しくは、失注情報通知部62は、候補車両検索部31が検索した候補車両の情報と、受注可否取得部42が取得した受注可否の回答情報とに基づいて、配車注文が失注したことを配車車両以外の候補車両に通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。配車車両以外の候補車両とは、受注可の候補車両のうち配車車両以外の候補車両と、受注可否の回答を行わなかった候補車両と、を含む。
配車情報通知部63は、クライアント端末100に配車情報を通知する。より詳しくは、配車情報通知部63は、配車車両決定部51が決定した配車車両の情報に基づいて、配車する車両200の情報である配車情報を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。
受注不可情報通知部64は、クライアント端末100に受注不可情報を通知する。より詳しくは、受注不可情報通知部64は、候補車両検索部31が候補車両を見つけなかった場合、または受注可否取得部42が受注可の回答を取得しなかった場合、クライアント端末100に、設定された条件による配車ができないことを示す受注不可情報を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。
[車載装置の構成]
図3を用いて、車載装置210の詳細な構成について説明する。図3は、実施形態に係る車載装置の構成の一例を示すブロック図である。車載装置210は、GPS受信部211と、記憶部212と、操作部213と、通信部214と、表示部215と、報知部216と、制御部220と、を備える。
GPS受信部211は、図示しないGPS衛星から電波を受信する。GPS受信部211は、GPS受信回路、GPS受信アンテナなどから構成される。GPS受信部211は、受信した電波の信号を制御部220の自車位置情報取得部221へ出力する。
記憶部212は、車両200の自車情報を記憶する。自車情報は、少なくとも、例えば、自車状態情報を含む。記憶部212は、記憶している自車状態情報を制御部220の自車状態情報取得部223へ出力する。
操作部213は、制御部220に対する種々操作を受付可能である。操作部213は、例えば、配車注文の受注可否を選択する操作を受け付け可能である。操作部213は、例えば、車両200の自車状態を設定する操作を受け付け可能である。操作部213は、受け付けた操作に応じた操作信号を制御部220の操作受付制御部230へ出力する。操作部213は、例えば、物理的なスイッチや、表示部215に設けられたタッチパネルで実現することができる。
通信部214は、通信ユニットである。通信部214は、配車管理装置10と通信を行う。通信部214は、例えば、配車注文が発生したこと示す注文発生通知、配車指示、または配車注文が失注したことを示す失注情報通知を、配車管理装置10から受信する。通信部214は、例えば、車両200の自車位置情報および自車状態情報、または配車注文の受注可否の回答情報などを、配車管理装置10へ送信する。通信部214は、制御部220の通信制御部240から出力された制御信号に基づいて、各種通信を実行する。
表示部215は、種々の映像を表示する。表示部215は、例えば、通信部214が配車管理装置10から受信した配車注文の発生の通知情報、配車注文に対する自車の優先順位情報、配車指示の情報、または失注情報を表示する。表示部215は、例えば、配車注文を受注するか否かを選択させる選択画面を表示する。表示部215は、例えば、車載装置210に固有の表示装置、または、ナビゲーションシステムを含む他のシステムと共用した表示装置などである。表示部215は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro−Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。表示部215は、本実施形態において、車両の運転者前方の、ダッシュボード、インストルメントパネル、センターコンソールなどに配置されている。表示部215は、制御部220の表示制御部250から出力された映像信号に基づいて、映像を表示する。
報知部216は、種々の情報を報知する。報知部216は、例えば、表示部215に配置されたディスプレイ、音声によって予め定める報知情報を通知するスピーカ等によって構成される。報知部216は、例えば、配車注文の発生の通知情報、配車注文に対する自車の優先順位情報、配車指示の情報、または失注情報を報知する。報知部216は、例えば、乗務員に配車注文の受注の可否を選択するように促す報知情報を報知する。報知部216は、制御部220の報知制御部260から出力された映像信号、音声信号等に基づいて、報知情報を報知する。
制御部220は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置(制御装置)である。制御部220は、記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部220には図示しない内部メモリなどが含まれる。内部メモリは、制御部220の各部を実現させるためのプログラムが記憶されている。この場合、制御部220は、内部メモリなどに記憶されているプログラムを展開して実行することで、各部の機能を実現する。また、内部メモリは、制御部220におけるデータの一時記憶などにも用いられる。制御部220は、バスBSによって接続された、自車位置情報取得部221と、記憶制御部222と、自車状態情報取得部223と、自車状態設定部224と、操作受付制御部230と、通信制御部240と、表示制御部250と、報知制御部260と、を有する。
自車位置情報取得部221は、車両200の現在地の位置を示す自車位置情報を取得する。自車位置情報取得部221は、実施形態において、GPS受信部211が取得した電波の信号に基づいて、車両200の自車位置情報を取得する。自車位置情報取得部221は、取得した自車位置情報を、通信制御部240へ出力する。
記憶制御部222は、自車状態設定部224が設定した自車状態情報を記憶部212に記憶させる。
自車状態情報取得部223は、記憶部212から自車状態情報を取得する。自車状態情報取得部223は、取得した自車状態情報を、通信制御部240および表示制御部250へ出力する。
自車状態設定部224は、自車状態を空車モード、実車モード、支払モード、迎車モード、回送モードなどに設定する。より詳しくは、自車状態設定部224は、操作部213が自車状態を設定する所定操作の操作信号を操作受付制御部230から取得した場合、自車状態を設定する。自車状態設定部224は、配車注文に対して受注可が選択された場合、自車の状態を迎車モードに設定する。より詳しくは、自車状態設定部224は、操作部213が受注可を選択する所定操作の操作信号を操作受付制御部230から取得した場合、自車の状態を迎車モードに設定する。自車状態設定部224は、設定した自車状態情報を、記憶部212へ出力する。
操作受付制御部230は、操作部213が受け付けた操作の操作情報を取得する。操作受付制御部230は、例えば、車両200の自車状態を設定する操作を示す自車状態設定情報を取得して制御信号を出力する。操作受付制御部230は、例えば、配車注文の受注可否を回答する操作を示す受注可否回答操作情報を取得して制御信号を出力する。操作受付制御部230は、取得した制御信号を、自車状態設定部224および通信制御部240へ出力する。
通信制御部240は、通信部214における通信を制御する。通信制御部240は、例えば、自車位置情報取得部221、自車状態情報取得部223または操作受付制御部230などから出力された通信情報を取得する。通信制御部240は、取得した通信情報を、通信部214へ出力する。通信制御部240は、例えば、通信部214が受信した種々情報を、表示制御部250または報知制御部260などへ出力する。通信制御部240は、例えば、車両200の自車位置情報を、自車位置情報取得部221から取得する。通信制御部240は、例えば、車両200の自車状態情報、自車状態情報取得部223から取得する。通信制御部240は、例えば、配車注文の受注可否の回答情報を、操作受付制御部230から取得する。通信制御部240は、例えば、通信部214が受信した注文発生通知、配車指示または失注情報通知などを、表示制御部250または報知制御部260などへ出力する。
表示制御部250は、予め定められた条件および取得した表示情報に基づいて表示部215に表示するよう制御する。表示制御部250は、例えば、通信部214が配車管理装置10から受信した配車注文の発生の通知情報、配車注文に対する自車の優先順位情報、配車指示の情報、または失注情報を、表示部215に表示させる。表示制御部250は、例えば、配車注文を受注するか否かを選択させる選択画面を、表示部215に表示させる。
報知制御部260は、予め定められた条件および取得した報知情報に基づいて報知部216に報知するよう制御する。報知制御部260は、例えば、通信部214が配車管理装置10から受信した配車注文の発生の通知情報、配車注文に対する自車の優先順位情報、配車指示の情報、または失注情報を、報知部216に報知させる。報知制御部260は、例えば、乗務員に配車注文の受注の可否を選択するように促す報知情報を、報知部216に報知させる。
[配車車両の決定方法]
図4から図6を用いて、複数の候補車両から配車車両を決定する方法について説明する。図4は、クライアント端末と車両との位置関係の一例を示す模式図である。図5は、実施形態に係る車載装置における表示部の表示画面の一例を示す模式図である。図6は、実施形態に係る候補車両の優先順位および回答の一覧の一例を示す図である。
図4は、配車位置周辺の地図を示す。配車位置周辺の地図は、配車位置の位置情報と、注文情報の設定条件に一致する複数の車両200の位置情報と、交差点を含む道路および線路などを含む地図情報と、が示される。配車位置周辺の地図情報は、注文情報取得部22が取得した配車位置の位置情報に基づいて、地図情報取得部23によって地図情報記憶部13から取得される。
図4に示す一例の場合、配車注文をしたクライアント端末100は、依頼者が操作する配車用のアプリケーションが搭載されたスマートフォンである。また、依頼者が配車注文した配車位置は、クライアント端末100を操作する依頼者の現在位置であるものとする。すなわち、図4においては、クライアント端末100として表示されている位置が配車位置である。
図4に示す一例の場合、候補車両は、車両201、202、203、204、205である。候補車両は、候補車両検索部31によって、注文情報取得部22が取得した注文情報、地図情報取得部23が取得した地図情報、および車両情報取得部24が取得した車両200の位置情報に基づいて、複数の車両200から検索される。
候補車両である車両201、202、203、204、205は、所定条件に基づいて、優先順位を付けられる。優先順位は、例えば、配車位置からの直線距離に基づいて決定される。図4および図6に示す一例の場合、候補車両の優先順位は、車両203、車両204、車両202、車両205、車両201の順番である。
配車管理装置10は、検索した全ての候補車両に配車注文の発生を通知する。図4および図6に示す一例の場合、車両201、202、203、204、205に対して配車注文の発生を一斉に通知する。この際、配車管理装置10は、車両200に対して、受注の可否を回答することを要求する。車両201、202、203、204、205のそれぞれの車載装置210は、ほぼ同時に配車注文の発生通知を受信する。車両200の車載装置210は、配車注文の発生通知を受信すると、図5に示すような選択画面を表示部215に表示させる。図5に示すNは、優先順位に基づく自然数である。
車両200の乗務員は、車載装置210に受注の可否の回答を配車管理装置10へ通知させる。図6は、車両201、202が、受注可の回答を通知したことを示す。図6は、車両203、205が、受注不可の回答を通知したことを示す。図6は、車両204が、例えば、所定時間内に回答を通知しなかったことを示す。
配車車両決定部51は、受注可と回答した候補車両のうち、最も優先順位の高い車両を配車車両として決定する。図6に示す一例の場合、受注可の回答をした候補車両は、車両201および車両202である。このうち、車両202の方が車両201よりも優先順位が高いので、配車車両決定部51は、車両202を配車車両として決定する。
[配車管理装置の処理]
図7を用いて、配車管理装置10の配車管理制御装置20による処理の流れを説明する。図7は、実施形態に係る配車管理制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す処理は、配車管理制御装置20が、予め定められる制御プログラムおよびデータに基づいて実行する。配車管理制御装置20は、実施形態において、受注可の回答を受け付ける上限数である上限受注可回答数Amaxと、受注可の回答を受け付ける制限時間Tmaxとが、予め設定されているものとする。配車管理制御装置20は、例えば、クライアント端末100から配車注文を受信することによって、図7に示すステップS110に移行して処理を開始する。配車注文は、実施形態において、クライアント端末100によって設定された条件を含む。条件は、車両200から候補車両を検索する所定範囲を含む。条件は、実施形態において、クライアント端末100によって依頼者が設定した設定条件に基づいて設定される。設定条件は、例えば、配車までの最大待ち時間を含む。
配車管理制御装置20は、注文情報を取得する(ステップS110)。より具体的には、注文情報取得部22は、通信部11がクライアント端末100から受信した配車注文の注文情報を取得する。注文情報は、少なくとも配車位置の位置情報を含む。配車管理制御装置20は、ステップS112に移行する。
配車管理制御装置20は、注文情報に基づいて、配車位置周辺の地図情報を取得する(ステップS112)。より具体的には、地図情報取得部23は、注文情報取得部22が取得した配車位置の位置情報に基づいて、配車位置周辺の地図情報を地図情報記憶部13から取得する。配車管理制御装置20は、ステップS114に移行する。
配車管理制御装置20は、車両200の位置情報を含む車両情報を取得する(ステップS114)。より具体的には、車両情報取得部24は、配車位置周辺の車両200の位置情報を含む車両情報を車両情報記憶部14から取得する。配車管理制御装置20は、ステップS116に移行する。
配車管理制御装置20は、注文情報、地図情報、および車両情報に基づいて、注文情報の設定条件に一致する候補車両を検索する(ステップS116)。より具体的には、候補車両検索部31は、注文情報取得部22が取得した注文情報と、地図情報取得部23が取得した地図情報と、車両情報取得部24が取得した複数の車両200の位置情報とに基づいて、車両200から候補車両を検索する。図4に示す一例の場合、候補車両は、車両201、202、203、204、205である。配車管理制御装置20は、ステップS118に移行する。
配車管理制御装置20は、候補車両が1台以上見つかったか否かを判断する(ステップS118)。より具体的には、配車管理制御装置20は、候補車両検索部31が、配車位置周辺の車両200のうち注文情報の設定条件に一致する車両200を候補車両として見つけたか否かを判断する。候補車両が1台以上見つかった場合(ステップS118;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS120に移行する。候補車両が1台も見つからなかった場合(ステップS118;No)、配車管理制御装置20は、ステップS150に移行する。
候補車両が1台以上見つかった場合(ステップS118;Yes)、配車管理制御装置20は、所定条件によって候補車両の優先順位を決定する(ステップS120)。より具体的には、優先度判断部32は、候補車両検索部31が検索した候補車両の優先順位を所定条件に基づいて決定する。図6に示す一例の場合、候補車両の優先順位は、車両203、車両204、車両202、車両205、車両201の順番である。配車管理制御装置20は、ステップS122に移行する。
配車管理制御装置20は、候補車両に配車注文の発生を通知する(ステップS122)。より具体的には、注文発生通知部41は、候補車両検索部31が検索した全ての候補車両に配車注文が発生したことを通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。これにより、通信制御部21は、通信部11に、配車注文が発生したこと示す注文発生通知を車両200へ送信させる。配車管理制御装置20は、ステップS124に移行する。
配車管理制御装置20は、経過時間Tのタイマを初期化する(ステップS124)。より具体的には、配車管理制御装置20は、注文発生通知の完了からの経過時間TをT=0として、カウントアップタイマを開始させる。配車管理制御装置20は、ステップS126に移行する。
配車管理制御装置20は、受注可回答数Aのカウンタ値を初期化する(ステップS126)。より具体的には、配車管理制御装置20は、受注可否取得部42が取得した候補車両からの受注可否を回答のうち、受注可の回答数のカウンタ値である受注可回答数AをA=0として配車管理制御装置20の内部メモリに記憶させる。配車管理制御装置20は、ステップS128に移行する。
配車管理制御装置20は、候補車両から回答があったか否かを判断する(ステップS128)。より具体的には、配車管理制御装置20は、受注可否取得部42が、通信部11が候補車両から受信した受注可否の回答情報を取得したか否かを判断する。受注可否の回答があった場合(ステップS128;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS130に移行する。受注可否の回答がなかった場合(ステップS128;No)、配車管理制御装置20は、ステップS138に移行する。
受注可否の回答があった場合(ステップS128;Yes)、配車管理制御装置20は、回答が受注可か否かを判断する(ステップS130)。より具体的には、配車管理制御装置20は、受注可否取得部42が取得した回答情報に基づいて、候補車両の回答が受注可か受注不可かを判断する。候補車両の回答が受注可である場合(ステップS130;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS132に移行する。候補車両の回答が受注不可である場合(ステップS130;No)、配車管理制御装置20は、ステップS138に移行する。
候補車両の回答が受注可である場合(ステップS130;Yes)、配車管理制御装置20は、受注可と回答した候補車両を記憶する(ステップS132)。より具体的には、配車管理制御装置20は、受注可否取得部42が取得した回答情報に基づいて、受注可と回答した候補車両の情報を、配車管理制御装置20の内部メモリに記憶させる。配車管理制御装置20は、ステップS134に移行する。
配車管理制御装置20は、受注可回答数Aのカウンタ値を1つ加算する(ステップS134)。より具体的には、配車管理制御装置20は、受注可回答数Aのカウンタ値を1つ増やして、A=A+1として配車管理制御装置20の内部メモリに記憶させる。配車管理制御装置20は、ステップS136に移行する。
配車管理制御装置20は、受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達したか否かを判断する(ステップS136)。受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達した場合(ステップS136;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS142に移行する。受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達していない場合(ステップS136;No)、配車管理制御装置20は、ステップS138に移行する。
受注可否の回答がなかった場合(ステップS128;No)、候補車両の回答が受注不可である場合(ステップS130;No)、または受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達していない場合(ステップS136;No)、配車管理制御装置20は、経過時間Tが制限時間Tmaxに達したか否かを判断する(ステップS138)。より具体的には、経過時間Tが制限時間Tmaxに達した場合(ステップS138;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS140に移行する。経過時間Tが制限時間Tmaxに達していない場合(ステップS138;No)、配車管理制御装置20は、ステップS128に移行する。配車管理制御装置20は、ステップS136において受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達するか、またはステップS138において経過時間Tが制限時間Tmaxに達するまで、ステップS128からステップS138の処理を繰り返し実行する。
経過時間Tが制限時間Tmaxに達した場合(ステップS138;Yes)、配車管理制御装置20は、候補車両からの受注可の回答が1つ以上あったか否かを判断する(ステップS140)。より具体的には、配車管理制御装置20は、注文発生通知部41が注文発生通知を通知してから、受注可否取得部42が、候補車両から通信部11が受信した受注可の回答情報を取得したか否かを判断する。候補車両からの受注可の回答が1つ以上あった場合(ステップS140;Yes)、配車管理制御装置20は、ステップS142に移行する。候補車両からの受注可の回答が1つもなかった場合(ステップS140;No)、配車管理制御装置20は、ステップS150に移行する。
受注可回答数Aが上限受注可回答数Amaxに達した場合(ステップS136;Yes)、または経過時間Tが制限時間Tmaxに達した時に候補車両からの受注可の回答が1つ以上あった場合(ステップS140;Yes)、配車管理制御装置20は、受注可と回答した候補車両から配車車両を決定する(ステップS142)。より具体的には、配車車両決定部51は、受注可と回答した候補車両のうち、最も優先順位の高い車両を配車車両として決定する。図6に示す一例の場合、受注可の回答をした候補車両は、車両201および車両202である。このうち、車両202の方が車両201よりも優先順位が高いので、配車車両決定部51は、車両202を配車車両として決定する。配車管理制御装置20は、ステップS144に移行する。
配車管理制御装置20は、配車車両に配車指示を通知する(ステップS144)。より具体的には、配車指示部61は、配車車両決定部51が決定した配車車両に配車指示を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。これにより、通信制御部21は、通信部11に、少なくとも配車位置の位置情報を含む配車指示を車両200へ送信させる。配車指示は、例えば、配車注文をした依頼者の氏名などを含んでもよい。図6に示す一例の場合、配車指示部61は、車両202に配車指示を通知する。配車管理制御装置20は、ステップS146に移行する。
配車管理制御装置20は、クライアント端末100に配車情報を通知する(ステップS146)。より具体的には、配車情報通知部63は、配車車両決定部51が決定した配車車両の情報に基づいて、配車する車両200の情報である配車情報を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。これにより、通信制御部21は、通信部11に、配車する車両200の情報を含む配車情報を車両200へ送信させる。図6に示す一例の場合、配車情報通知部63は、クライアント端末100に、配車する車両202の情報を含む配車情報を通知する。配車管理制御装置20は、ステップS148に移行する。
配車管理制御装置20は、配車車両以外の受注可と回答した候補車両および回答しなかった候補車両に失注情報を通知する(ステップS148)。より具体的には、失注情報通知部62は、候補車両検索部31が検索した候補車両の情報と、受注可否取得部42が取得した受注可否の回答情報とに基づいて、配車注文が失注したことを配車車両以外の候補車両に通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。これにより、通信制御部21は、通信部11に、配車注文が失注したことを示す失注情報を車両200へ送信させる。図6に示す一例の場合、失注情報通知部62は、受注可の回答をし、かつ配車車両ではない車両201と、受注可否の回答をしなかった車両204とに、失注情報を通知する。配車管理制御装置20は、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
候補車両が1台も見つからなかった場合(ステップS118;No)、または候補車両からの受注可の回答が1つもなかった場合(ステップS140;No)、配車管理制御装置20は、クライアント端末100に受注不可情報を通知する(ステップS150)。より具体的には、受注不可情報通知部64は、候補車両検索部31が候補車両を見つけなかった場合、または受注可否取得部42が受注可の回答を取得しなかった場合、クライアント端末100に、設定された条件による配車ができないことを示す受注不可情報を通知する通信情報を、通信制御部21へ出力する。これにより、通信制御部21は、通信部11に、受注不可情報を車両200へ送信させる。配車管理制御装置20は、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
[車載装置の処理]
図8を用いて、車載装置210の制御部220による処理の流れを説明する。図8は、実施形態に係る車載装置における制御部の処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す処理は、制御部220が、予め定められる制御プログラムおよびデータに基づいて実行する。制御部220は、例えば、配車管理装置10から配車注文発生の通知を受信することによって、図8に示すステップS160に移行して処理を開始する。
制御部220は、配車注文発生の通知を報知する(ステップS160)。より具体的には、報知制御部260は、通信部214が配車管理装置10から受信した配車注文の発生の通知情報を報知部216に報知させる。表示制御部250は、通信部214が配車管理装置10から受信した配車注文の発生の通知情報を表示部215に表示させてもよい。制御部220は、ステップS162に移行する。
制御部220は、乗務員に受注の可否を選択するように報知する(ステップS162)。より具体的には、報知制御部260は、乗務員に配車注文の受注の可否を選択するように促す報知情報を、報知部216に報知させる。表示制御部250は、実施形態において、図5に示すような、配車注文を受注するか否かを選択させる選択画面を、表示部215に表示させる。表示制御部250は、実施形態において、自車の優先順位情報を選択画面に表示させる。ステップS162は、ステップS160と同時に実行されてもよい。制御部220は、ステップS164に移行する。
制御部220は、受注の可否が操作されたか否かを判断する(ステップS164)。より具体的には、制御部220は、操作受付制御部230が操作部213によって受注の可否を回答する操作が実行されたか否かを判断する。制御部220は、受注の可否を回答する操作を検出した場合(ステップS164;Yes)、ステップS168に移行する。制御部220は、受注の可否を回答する操作を検出しなかった場合(ステップS164;No)、ステップS166に移行する。
制御部220は、受注の可否を回答する操作を検出しなかった場合(ステップS164;No)、失注情報の通知を受信したか否かを判断する(ステップS166)。より具体的には、制御部220は、配車注文が失注したことを示す失注情報通知を、通信部214が配車管理装置10から受信したか否かを判断する。制御部220は、失注情報の通知の受信を検出した場合(ステップS166;Yes)、ステップS182に移行する。制御部220は、失注情報の通知の受信を検出しなかった場合(ステップS166;No)、ステップS164に移行する。
制御部220は、受注の可否を回答する操作を検出した場合(ステップS164;Yes)、受注可か否かを判断する(ステップS168)。より具体的には、制御部220は、操作受付制御部230が操作部213によって受注可を回答する操作が実行されたか否かを判断する。制御部220は、受注可を回答する操作を検出した場合(ステップS168;Yes)、ステップS172に移行する。制御部220は、受注可を回答する操作を検出した場合(ステップS168;No)、ステップS170に移行する。
制御部220は、受注可を回答する操作を検出した場合(ステップS168;No)、配車管理装置10に受注不可の回答を通知する(ステップS170)。より具体的には、通信制御部240は、操作受付制御部230から取得した受注不可の回答情報を、通信部214に配車管理装置10へ送信させる。制御部220は、図8に示すフローチャートの処理を終了する。
制御部220は、受注可を回答する操作を検出した場合(ステップS168;Yes)、配車管理装置10に受注可の回答を通知する(ステップS172)。より具体的には、通信制御部240は、操作受付制御部230から取得した受注可の回答情報を、通信部214に配車管理装置10へ送信させる。制御部220は、ステップS174に移行する。
制御部220は、自車の状態を迎車モードに設定する(ステップS174)。より具体的には、自車状態設定部224は、配車注文に対して受注可が選択された場合、自車状態情報を迎車モードに設定する。これにより、記憶制御部222は、自車状態設定部224が設定した自車状態情報を迎車モードにして、記憶部212に記憶させる。自車状態を迎車モードに設定することによって、配車指示の待機中に新規の客を乗車させることを抑制することができる。なお、実施形態においては、迎車モードに設定されるが、新規の客を受け入れない状態であれば、どのようなモードに設定されてもよい。制御部220は、ステップS176に移行する。
制御部220は、配車指示の通知を受信したか否かを判断する(ステップS176)。
より具体的には、制御部220は、配車指示の通知を、通信部214が配車管理装置10から受信したか否かを判断する。制御部220は、配車指示の通知の受信を検出した場合(ステップS176;Yes)、ステップS178に移行する。制御部220は、配車指示の通知の受信を検出しなかった場合(ステップS176;No)、ステップS180に移行する。
制御部220は、配車指示の通知の受信を検出した場合(ステップS176;Yes)、配車指示の情報を表示する(ステップS178)。より具体的には、表示制御部250は、通信部214が配車管理装置10から受信した配車指示の情報を、表示部215に表示させる。制御部220は、図8に示すフローチャートの処理を終了する。
制御部220は、配車指示の通知の受信を検出しなかった場合(ステップS176;No)、失注情報の通知を受信したか否かを判断する(ステップS180)。より具体的には、制御部220は、配車注文が失注したことを示す失注情報通知を、通信部214が配車管理装置10から受信したか否かを判断する。制御部220は、失注情報の通知の受信を検出した場合(ステップS180;Yes)、ステップS182に移行する。制御部220は、失注情報の通知の受信を検出しなかった場合(ステップS180;No)、ステップS176に移行する。
制御部220は、制御部220は、失注情報の通知の受信を検出した場合(ステップS166;Yes)、または失注情報の通知の受信を検出した場合(ステップS180;Yes)、失注情報の通知を報知する(ステップS182)。より具体的には、報知制御部260は、通信部214が配車管理装置10から受信した失注情報を、報知部216に報知させてもよい。表示制御部250は、通信部214が配車管理装置10から受信した失注情報を、表示部215に表示させてもよい。制御部220は、ステップS184に移行する。
制御部220は、自車の状態を空車モードに設定する(ステップS184)。より具体的には、自車状態設定部224は、通信部214が失注情報の通知を受信した場合、自車状態情報を空車モードに設定する。これにより、記憶制御部222は、自車状態設定部224が設定した自車状態情報を空車モードとして、記憶部212に記憶させる。自車状態を空車モードに設定することによって、新規の客の乗車を受け入れ可能とする。ステップS184は、ステップS182の前に実行されてもよい。制御部220は、図8に示すフローチャートの処理を終了する。
配車管理装置10の候補車両検索部31が空車モード以外の車両200を除外して候補車両を検索している場合であっても、車両情報取得部24が車両情報を取得した時点と、車載装置210が配車注文発生の通知を受信した時点とでは、自車状態が異なる可能性がある。制御部220は、ステップS160を実行する前に、自車状態情報を取得し、自車状態が空車モード以外である場合、ステップS170に移行してもよい。より具体的には、まず、制御部220は、自車状態情報取得部223に、記憶部212から自車状態情報を取得させる。次に、制御部220は、取得した自車状態情報に基づいて、自車状態が空車モードか否かを判断する。制御部220は、自車状態が空車モードであると判断した場合、ステップS160に移行する。制御部220は、自車状態が空車モードではないと判断した場合、ステップS170に移行する。
本実施形態の車載装置210は、自動的に自車状態を迎車モードまたは空車モードに設定するが、乗務員による手動操作によって自車状態を迎車モードまたは空車モードに設定してもよい。例えば、制御部220は、受注可の回答を通知する操作が実行されたことを検知した場合、迎車モードに変更するように促すメッセージを表示部215に表示させるようにしてもよい。この場合、乗務員による操作によってのみ自車状態の設定操作が可能である車載装置にも適用できる。
以上説明したように、実施形態の配車管理システム1は、配車注文の注文条件に一致する全ての候補車両に対して一斉に注文発生通知を行い、受注可の回答をした候補車両のうち1つの候補車両を配車車両として決定する。これにより、1台ずつ受注可否を取得する動作が必要ないので、配車注文から配車する車両の決定までの時間を短縮させることができ、配車効率を向上させることができる。さらに、実施形態のように、複数の候補車両から1つの候補車両を選択するための所定条件による優先順位付けをし、各候補車両に優先順位を予め通知すれば、受注可の回答をした候補車両の乗務員の失注による不満を抑制することができる。
図示した配車管理装置10、車載装置210および配車管理システム1の構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、記録装置の具体的形態は、図示のものに限られず、記録装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
配車管理装置10および車載装置210の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。