JP2021021261A - 金属サイディング - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、このようなフラットな金属サイディングを外壁材に用いた場合、厚み0.35mm程度の金属製薄板材(塗装鋼板等)を成形することより製造されており厚みが非常に薄いために、たとえば屋外から物が外壁に衝突し、金属サイディングの表面が変形するおそれがあったり、充填材が発泡断熱材からなりその膨張圧で表面材が変形するおそれがあったりする。フラットな表面材であるために、このような変形が生じると、その変形が目立ち易い。そのため、フラットな表面材を備えた金属サイディングの場合、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することが難しい。
すなわち、本発明に係る金属サイディングは、発泡材からなる芯材と前記芯材を覆う金属製の表面材とを含む金属サイディングであって、前記表面材は、前記表面材の一端から他端に亘って直線状に延びる屈曲部が形成された平面部を含むことを特徴とする。
さらに好ましくは、前記表面材は、前記直線状に延びる屈曲部と平行な方向に、前記屈曲部よりも表面から離隔する方向に出っ張った凸部を含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記表面材には、前記直線状に延びる屈曲部と垂直な方向において、前記屈曲部と前記凸部とが交互に設けられるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記金属サイディングの全体形状は、略矩形状であって、その長手方向の寸法を4000として、短手方向(働き幅)が360〜580で厚みが14〜23であって、前記屈曲部が形成する前記一対の傾斜面の稜線の高さが0.18〜7.3であるように構成することができる。
図1および図2に示すように、この金属サイディング100は、建築物に用いる外壁10を構成する建築材であって、その全体形状は、正面視で略長方形形状(略矩形形状)であって、その長手方向の寸法Lを4000(相対値であって絶対値ではない)とすると、短手方向(働き幅)Hが360〜580で厚みtが14〜23の形状を備え、たとえばその絶対値としては長手方向L4000mmまたはL3030mmで(以下においてはL3030mmとする)短手方向H430mm(上側嵌合部1200および下側嵌合部1300を除く働き幅400mm)で厚みt16mmである。このような形状を備えるとともに、長手方向が水平方向に一致させた場合に上下端部にオスメス連結構造(オス側の上側嵌合部1200およびメス側の下側嵌合部1300)を有して連結構造が安定する等の特徴を備えた外壁材である。
すなわち、表面材1010は、表面材1010の一端から他端に亘って(ここでは左右方向に亘って)直線状に延びる屈曲部が形成された平面部1100を含んで構成されている。
一方、下側凸部1600Dは、下側嵌合部1300の左右方向全体に亘って形成されているため、この下側嵌合部1300を補強するリブとして作用し、下側嵌合部1300の変形を抑制することができる。また、たとえば、金属サイディング100を手持ちする際、この下側嵌合部1300を保持する場合があるが、その際に下側嵌合部1300が変形するのを抑えることができる。さらに、このように金属サイディング100を手持ちする際には、下側嵌合部1300および下側凸部1600Dとを合わせた厚みとなる金属サイディング100の最も厚い部分を手指を用いて手で把持するために、把持する部分が分厚いために握りやすくハンドリング性が好ましい。
また、図5(A)〜図5(C)に示すように、表面材1010の上下に間隔をあけて凸部1600が形成されているため、雨水がこの凸部1600で縁切りされて雨だれを抑制することができる。
屈曲部が平面部1100の左右両端に亘って補強リブとして作用するため、平面部1100の変形を抑制し、シンプルな平面形状を維持することができる。
また、平面部1100が一対の傾斜面(第1傾斜面1110および第2傾斜面1120)とその境界の稜線1130というシンプルな形状であるため、平面部1100のフラット感を演出することができる。
図6を参照して、第1の変形例に係る金属サイディング110について説明する。
上述した実施の形態に係る金属サイディング100においては、凸部1600の断面が略等脚台形形状であったが、本発明に係る金属サイディングが備える凸部はこれに限定されるものではなく、たとえば、図6に示す第1の変形例に係る金属サイディング110のように、凸部1601の断面が前側に向かって下方に傾斜した略平行四辺形形状であっても構わない。
この第1の変形例に係る金属サイディング110によっても、金属サイディング100と同様にして、建築物に用いる外壁材の一種である金属サイディングであって、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することができる。
図7および図8を参照して、第2の変形例に係る金属サイディング200および第3の変形例に係る金属サイディング300について説明する。
本発明に係る金属サイディングにおける平面部1100には、屈曲部の方向(ここでは左右方向)と直交する方向(ここでは上下方向)に延びる突条が形成されていることも好ましい。
図7を参照して、第2の変形例に係る金属サイディング200は、表面材1010に平面部1100に加えて凸部1600を備える金属サイディング100において、その平面部1100に屈曲部の方向(ここでは左右方向)と直交する方向(ここでは上下方向)に延びる突条が形成されている。この突条は、実線で示す山折りと点線で示す谷折りとを交互に左右方向に繰り返すことにより複数の上下方向に沿った突条(より詳しくは谷折りと谷折りとの間の山折りにより実現される突条)が形成されている。
このような第2の変形例に係る金属サイディング200および第3の変形例に係る金属サイディング300によると、平面部1100に屈曲部と直交するように複数の突条(より詳しくは谷折りと谷折りとの間の山折りにより実現される突条)が平面部1100の全体に亘って形成されているため、この複数の突条により屈曲部以外の部分の変形も抑制することができる。
このように、これらの第2の変形例に係る金属サイディング200および第3の変形例に係る金属サイディング300によっても、金属サイディング100と同様にして、建築物に用いる外壁材の一種である金属サイディングであって、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することができる。
図9を参照して、第4の変形例に係る金属サイディング400について説明する。ここで、図9(A)〜図9(C)は金属サイディングの短手方向が互いに逆になるように積み重ねた側面図である。図9(A)は、金属サイディング100どうしをそれらの表面材1010を対向させて凸部1600の水平位置を合致させて積み重ねた側面図であって、図9(B)は金属サイディング100どうしをそれらの表面材1010を対向させて凸部1600の水平位置をずらせて一方の凸部1600の下側の側面1600Sと他方の凸部1600の下側の側面1600Sとが接するように積み重ねた側面図であって、図9(C)は第4の変形例に係る金属サイディング400どうしをそれらの表面部を対向させて凸部1604の水平位置をずらせて一方の凸部1604の下側の側面1604Sと他方の凸部1604の下側の側面1604Sとが接するように積み重ねた側面図である。このような積み重ねは金属サイディングの施工前に行われる。
図9(B)に示すように金属サイディング100をその凸部1600の位置をずらして積み重ねた場合には、図9(A)に示すような不安定にならないとしても、積み重ねた時の短手方向の長さが長くなり積載効率が劣るために好ましくない。
なお、この第4の変形例に係る金属サイディング400によっても、金属サイディング100と同様にして、建築物に用いる外壁材の一種である金属サイディングであって、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することができる。
図10(C)を参照して第5の変形例に係る金属サイディング500について、図10(D)を参照して第6の変形例に係る金属サイディング600について、図10(E)を参照して第7の変形例に係る金属サイディング700について、図10(F)を参照して第8の変形例に係る金属サイディング800について、図10(G)を参照して第9の変形例に係る金属サイディング810について、図10(H)を参照して第10の変形例に係る金属サイディング800について、説明する。ここで、図10(A)は実施の形態に係る金属サイディング100を示し図10(B)は第1の変形例に係る金属サイディング110を示しており、これらの図10(A)および図10(B)は第2の変形例〜第10の変形例との比較のために示すものである。なお、これらの図10(A)〜図10(H)は、上側嵌合部1200および下側嵌合部1300を除いた模式的な側面図である。
これに対して、図10(C)に示す金属サイディング500の凸部の断面は略半円形形状であり、図10(D)に示す金属サイディング600の凸部の断面は図10(A)に示す金属サイディング100の凸部1600の台形形状の上面1600Aに凹みを設けた断面形状であって、いずれも金属サイディング100および金属サイディング110と異なる意匠性を発現することができるとともに、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することができる。
これに対して、図10(E)に示す金属サイディング700の屈曲部を形成する上下両側の傾斜面(上側の第1傾斜面および下側の第2傾斜面)は、上下方向全体に亘って一定の勾配で延びているものの上下の傾斜面の勾配は同一ではなく、上側の第1傾斜面の勾配が下側の第2傾斜面の勾配よりもかなり緩く、下側の第2傾斜面の勾配が上側の第1傾斜面の勾配よりもかなりきつい。
なお、これらの第5の変形例に係る金属サイディング500〜第10の変形例に係る金属サイディング820によっても、金属サイディング100と同様にして、建築物に用いる外壁材の一種である金属サイディングであって、表面の変形を抑制してフラットな外観を維持することができる。
以下において、図11を参照して、変形例を含む本実施の形態に係る金属サイディングの製造方法について説明する。上述したように、金属サイディングの表面材1010はロールフォーミング等で成形されている。ロールフォーミング等に代表される表面材1010の製造方法は、平面状の金属製薄板材をロール成形、プレス成形、押出成形、切り欠き加工等によって所望の形状(図1〜図10に示される形状)に成形する方法である。このような成形を含む製造方法の中の一部の製造方法について説明する。
図11(A)に示すように、抜ける方向への傾斜を備えた断面が略等脚台形(ここでは略等脚台形の短い方の上辺を平面状の金属製薄板材に当接する側として抜ける方向への傾斜を実現)の治具900を3つ組み合わせて平面状の金属製薄板材に当接させた状態で荷重を黒矢示の方向へ加えることにより金属サイディング100の凸部1600を形成したり、治具910を凸部1600の側面に当接させて適切な荷重を加えることにより金属サイディング110の凸部1601を形成することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 金属サイディング
110 第1の変形例に係る金属サイディング
200〜800 第2の変形例〜第8の変形例に係る金属サイディング
1010 表面材
1100 平面部
1200 上側嵌合部
1300 下側嵌合部
1400 芯材
1500 裏面材
1600 凸部
Claims (5)
- 発泡材からなる芯材と前記芯材を覆う金属製の表面材とを含む金属サイディングであって、
前記表面材は、前記表面材の一端から他端に亘って直線状に延びる屈曲部が形成された平面部を含むことを特徴とする、金属サイディング。 - 前記平面部は、隣り合う一対の傾斜面を含み、
前記一対の傾斜面の稜線により前記屈曲部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の金属サイディング。 - 前記表面材は、前記直線状に延びる屈曲部と平行な方向に、前記屈曲部よりも表面から離隔する方向に出っ張った凸部を含むことを特徴とする、請求項1また請求項2に記載の金属サイディング。
- 前記表面材には、前記直線状に延びる屈曲部と垂直な方向において、前記屈曲部と前記凸部とが交互に設けられることを特徴とする、請求項3に記載の金属サイディング。
- 前記平面部には、前記屈曲部と直交する方向に延びる突条が形成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の金属サイディング。
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