JP2021020292A - 把持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークを把持する把持部を回転させる把持装置100を提供する。【解決手段】把持装置100は、ハウジング1と、ハウジング1に収容され、互いに同軸に配置された第1ロータ11b及び第2ロータ12bと、ハウジング1に固定され、第1ロータ11bを回転させる第1ステータ11aと、ハウジング1に固定され、第2ロータ12bを回転させる第2ステータ12aと、ハウジング1に回転自在に支持されて第1ロータ11bとともに回転するナット21と、第2ロータ12bとともに回転する台座30と、ナット21を貫通するねじ軸部22を有し、ナット21との相対回転により軸方向に移動し、かつ台座30に対して相対回転が規制された伝達軸40と、台座30に支持され、かつ伝達軸40の軸方向の移動に応じて、互いの最短距離が変わる複数の把持具66を有する把持部50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、把持装置に関する。
産業用ロボットの一つとして、ワークを把持する把持装置が広く知られている。把持装置は、通常、多関節アームの先端に装着される。そして、多関節アームの作動により把持装置が移動し、把持装置に把持されたワークが所定の位置に搬送される。下記特許文献1の把持装置は、複数のクランプと、各クランプを作動させる複数のモータと、各クランプ及び各モータを支持するハウジングと、を備える。また、下記特許文献1では、多関節アームに設けられた回転軸に把持装置が固定され、回転軸の回転により把持装置が回転する。これにより、把持装置に把持されたワークが回転し、ワークの向きが変更する。
特開2013-121633号公報
上記特許文献1の技術によれば、把持装置自体でワークを回転させることができなかった。よって、ワークを回転させることができる把持装置の開発が望まれている。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ワークを把持する把持部を回転させることができる把持装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係る把持装置は、ハウジングと、前記ハウジングに収容され、互いに同軸に配置された第1ロータ及び第2ロータと、前記ハウジングに固定され、前記第1ロータを回転させる第1ステータと、前記ハウジングに固定され、前記第2ロータを回転させる第2ステータと、前記ハウジングに回転自在に支持されて前記第1ロータとともに回転するナットと、前記第2ロータとともに回転する台座と、前記ナットを貫通するねじ軸部を有し、前記ナットとの相対回転により軸方向に移動し、かつ前記台座に対して相対回転が規制された伝達軸と、前記台座に支持され、かつ前記伝達軸の前記軸方向の移動に応じて、互いの最短距離が変わる複数の把持具を有する把持部と、を備える。
これにより、把持装置自体で、ワークの把持及びワークの把持の解除ができ、ワークを把持する把持部を回転することができる。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、制御部をさらに備え、前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記第1ロータのみが回転することで、前記伝達軸が前記台座に対して前記軸方向に相対的に移動する。
第1ロータが回転すると、ナットが回転する。一方で、第2ロータが回転しないため、台座が回転しない。また、台座との相対回転が規制された伝達軸も回転しない。よって、ねじ軸部はナットに対して相対回転し、伝達軸が軸方向に移動する。これにより、ワークを把持する前では、複数の把持具が互いに狭くなり、ワークを掴むことができる。また、ワークを把持した後では、複数の把持具が互いに広くなることで、把持部で把持されたワークを放すことができる。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、制御部をさらに備え、前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記第1ロータ及び前記第2ロータが回転し、前記第1ロータの角速度と前記第2ロータの角速度とが異なるようにすることで、前記台座が回転しつつ、前記伝達軸が前記台座に対して前記軸方向に相対的に移動する。
第1ロータが回転すると、ナットが回転する。一方で、第2ロータが回転すると、台座が回転する。また、台座との相対回転が規制された伝達軸も回転する。そして、第1ロータの角速度と第2ロータの角速度が異なるため、ねじ軸部はナットに対して相対回転し、伝達軸が軸方向に移動する。これにより、把持部は、複数の把持具が互いに狭まりつつ回転し、ワークを掴む動作を実現できる。または、把持部は、複数の把持具が互いに広がりつつ回転し、ワークを放す動作を実現することができる。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、制御部をさらに備え、前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記台座に対して前記軸方向に前記伝達軸が相対的に移動することを抑制しつつ、前記台座が回転して前記把持部が回転する。
第2ロータが回転すると、台座と、台座に支持される把持部が回転する。また、台座の回転により伝達軸も回転するが、第1ロータの回転により、ナットが伝達軸の回転に伴う軸方向の移動を打ち消すように回転し、ねじ軸部とナットとの相対回転が抑制されている。よって、伝達軸は軸方向に移動せず、把持部が作動しない。これにより、ワークを把持する前では、把持部を回転させて、各把持具を適切な位置に配置することができる。また、ワークを把持した後では、把持部で把持されたワークを回転することができる。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、前記ねじ軸部の一方向の角速度と、前記ナットの一方向の角速度とが同じである。これにより、ねじ軸部とナットとの相対回転が抑制される。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、スプライン嵌合により、前記伝達軸は、前記台座に対して相対回転が規制されるとともに、前記軸方向に相対的に移動可能に支持されている。これにより、部品点数の増加を防止でき、把持装置の大型化及び重量化を回避できる。
一態様に係る把持装置の望ましい態様として、前記把持部は、前記台座及び前記伝達軸に対し取り外し可能となっている。これにより、把持部を取り外し、他のツールを取り付けることが可能となる。よって、把持装置の汎用性が向上する。
本開示の把持装置は、ワークを把持する把持部を回転させることができる。
図1は、実施形態1の把持装置の模式図である。 図2は、実施形態1の把持装置を軸方向の第2方向側から視た模式図である。 図3は、図1のIII−III線で切った断面図である。 図4は、把持部の周辺を拡大した拡大図である。 図5は、実施形態1の把持装置がワークを把持している状態の模式図である。 図6は、実施形態2に係る把持装置の模式図である。 図7は、実施形態2に係る把持部の周辺を拡大した拡大図である。 図8は、実施形態2に係る把持部を軸方向の第2方向側から視た模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の把持装置の模式図である。図2は、実施形態1の把持装置を軸方向の第2方向側から視た模式図である。図3は、図1のIII−III線で切った断面図である。図4は、把持部の周辺を拡大した拡大図である。図5は、実施形態1の把持装置がワークを把持している状態の模式図である。
図1に示すように、把持装置100は、ハウジング1と、動力を生成する動力生成部10と、ボールねじ20と、台座30と、台座30を貫通する伝達軸40と、台座30に支持される把持部50と、を備える。また、把持装置100は、動力生成部10を制御する制御部80を備える。
ハウジング1は、回転軸AX方向に一端部2aが開口する開口部1aと、回転軸AX方向に他端部2bが開口する開口部1bとが内部で連通する筒状の部品である。以下、説明の都合上、回転軸AX方向においてハウジング1の内部から視て、一端部2aが配置される方向を回転軸AX方向の第1方向側と称し、回転軸AX方向においてハウジング1の内部から視て、他端部2bが配置されている方向を第2方向側と称する。
ハウジング1の一端部2aは、回転軸AX方向から視て、外形が円形状に形成されている。ハウジング1における回転軸AX方向の一端部2aは、ハウジング1における回転軸AX方向の他端部2bよりも外径が小さい小径部である。一端部2aは、多関節アーム101に多関節アーム101内に挿入されている。また、一端部2aは、図示しないボルトにより多関節アーム101に締結されており、多関節アーム101から把持装置100が分離しないようになっている。なお、本実施形態において、ハウジング1の固定方法は、ボルトの締結に限定されない。例えば、一端部2aの外周面と多関節アーム101の内周面にねじ溝を形成し、一端部2aが多関節アーム101に螺合するようにしてもよい。
動力生成部10は、第1モータ11と、第2モータ12と、を備える。第1モータ11は、ハウジング1内の第1方向側に配置されている。第2モータ12は、ハウジング1内の第2方向側に配置されている。第1モータ11と、第2モータ12とがハウジング1内で一体に固定されているので、第1モータ11及び第2モータ12は、二軸一体型モータである。
第1モータ11は、第1ステータ11aと、第1ロータ11bと、を備える。第1ステータ11aは、円筒状に形成され、ハウジング1の内周面に固定されている。第1ステータ11aは、内周面に複数のティースが形成された第1ステータコアと、各ティースに巻き回しされた第1コイルと、を有している。第1コイルは、制御部80の第1ドライバ81と電気的に接続し、第1ドライバ81から電流が供給されると励磁する。
第1ロータ11bは、円筒状の第1ロータコアと、第1ロータコアに固定された永久磁石と、により構成されている。永久磁石は、N極とS極とを有する。N極とS極とは、回転方向に交互に等間隔で配置されている。第1ロータ11bは、ボールねじ20のナット21の外周側に嵌め込まれ、第1ステータ11aの内周側に配置される。ナット21の回転は、第1ロータ11bの回転に連動する。
第1ステータ11aから発せられる磁界が回転する回転磁界の場合、この回転磁界に応じて第1ロータ11bが回転する。一方で、第1ステータ11aから発生られる磁界が周方向に回転しない場合、この磁界に応じて第1ロータ11bが回転しないように保持される。
第2モータ12は、第2ステータ12aと、第2ロータ12bと、を備える。第2ステータ12aは、円筒状に形成され、ハウジング1の内周面の第2方向側に固定されている。第2ステータ12aは、内周面に複数のティースが形成された第2ステータコアと、各ティースに巻き回しされた第2コイルと、を有している。第2コイルは、制御部80の第2ドライバ82と電気的に接続し、第2ドライバ82から電流が供給されると励磁する。
第2ロータ12bは、円筒状の第2ロータコアと、第2ロータコアに固定された永久磁石とを有している。永久磁石は、N極とS極とを有する。N極とS極とは、回転方向に交互に等間隔で配置されている。第2ロータ12bは、台座30の外周側に嵌め込まれ、第2ステータ12aの内周側に配置されている。台座30の回転は、第2ロータ12bの回転に連動する。
第2ステータ12aから発せられる磁界が回転する回転磁界の場合、この回転磁界に応じて第2ロータ12bが回転する。一方で、第2ステータ12aから発生られる磁界が周方向に回転しない場合、この磁界に応じて第2ロータ12bが回転しないように保持される。
また、上記した第1ロータ11bと第2ロータ12bは、同軸に配置されている。よって、第1ロータ11bと第2ロータ12bのそれぞれは、回転軸AXを中心に回転する。以下において、第1ロータ11bの回転中心である回転軸AXに平行な方向を回転軸AX方向と称する。
制御部80は、特に図示しないが、第1ドライバ81と、第2ドライバ82と、演算回路83と、を備える。第1ドライバ81及び第2ドライバ82は、それぞれ複数のスイッチング素子を有し、直流電力を交流電力に変換する電力変換回路である。スイッチング素子は、例えば電界効果トランジスタである。演算回路83は、マイクロコンピュータ(マイコン)等のコンピュータであり、入力インターフェースと、出力インターフェースと、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、内部記憶部と、を含んでいる。演算回路83は、第1ドライバ81と第2ドライバ82とのそれぞれに電気的に接続し、独立して制御している。演算回路83は、第1ドライバ81を介して第1ステータ11aの第1コイルに供給する電流を調整し、第1ロータ11bの回転を制御する。演算回路83は、第2ドライバ82を介して第2ステータ12aの第2コイルに供給する電流を調整して、第2ロータ12bの回転を制御する。よって、第1ロータ11bの回転と第2ロータ12bの回転は、独立して制御される。
ボールねじ20は、ナット21と、ねじ軸部22と、複数のボール23と、を備える。ナット21の内周面には、第1ねじ溝が形成されている。ナット21の第2方向側には、ナット大径部24があり、ナット21の第1方向側には、ナット小径部25がある。ナット大径部24は、ナット小径部25よりも外径が大きい。
ナット大径部24は、第1モータ11よりも第2方向側に位置し、ハウジング1の内周面に嵌め込まれた第1軸受3に支持されている。一方で、ナット小径部25は、第1ステータ11aの内周側に配置され、外周側に第1ロータ11bが嵌め込まれている。よって、第1モータ11が駆動し、第1ロータ11bが回転すると、ナット21が回転軸AXを中心に回転する。
ねじ軸部22は、回転軸AX方向に延在し、ナット21を貫通している。ねじ軸部22の外周面には、第2ねじ溝が形成されている。ボール23は、球体状の転動体であり、ナット21の第1ねじ溝と、ねじ軸部22の第2ねじ溝とで形成される転動路を無限循環する。
台座30は、回転軸AX方向から視て外形が円形状に形成された円盤状の部品である。台座30は、ハウジング1内の第2方向側に配置されている。台座30の第2方向側には、台座大径部31があり、第1方向側には、台座小径部32がある。台座大径部31は、台座小径部32よりも外径が大きい。
台座大径部31は、第2モータ12よりも第2方向側に位置し、ハウジング1の内周面に嵌め込まれた第2軸受4に支持されている。これにより、図2に示すように、ハウジング1の開口部1bは、台座大径部31と第2軸受4とによって閉塞される。
図1に示すように、台座小径部32は、第2ステータ12aの内周側に配置され、外周側に第2ロータ12bが嵌め込まれている。よって、第2モータ12が駆動し、第2ロータ12bが回転すると、台座30が回転軸AXを中心に回転する。図3に示すように、台座30の中央部には、伝達軸40を貫通させるための貫通孔33が形成されている。貫通孔33の内周面は、径方向内側に凹み、かつ、回転軸AX方向に延在するスプライン溝34が複数形成されている。
図4に示すように、台座30の他端面30aであって外周側には、複数の支持台35が設けられている。この支持台35は、把持部50のクランプ65を支持するためのものである。図2に示すように、支持台35は、台座30の他端面30aから突出する一対の支持片35a、35aと、一対の支持片35a、35aを貫通する支持ピン36と、を備える。
一対の支持片35a、35aは、互いに離隔している。一対の支持片35a、35aの間にクランプ65が配置されている。支持ピン36は、クランプ65を貫通し、クランプ65を回動自在に支持している。支持ピン36の両端には、図示しないスナップリングが嵌め込まれている。このため、支持ピン36は、一対の支持片35a、35aから抜けないように規制されている。一方で、スナップリングを取り外した場合、支持ピン36を一対の支持片35a、35aから引き抜き、クランプ65を一対の支持片35a、35aから分離することができる。
図1に示すように、伝達軸40は、回転軸AX方向に延在する円柱状の部品である。伝達軸40は、台座30の貫通孔33に挿入されている。このため、伝達軸40は、台座30を回転軸AX方向に貫通している。
図3に示すように、伝達軸40の外周面には、径方向外側に突出し、かつ、回転軸AX方向に延在するスプライン軸42が複数形成されている。よって、伝達軸40の一端部に、ねじ軸部22があり、伝達軸40の他端部に、スプライン部41がある。また、各スプライン軸42は、台座30のスプライン溝34内に入り込み、伝達軸40が台座30にスプライン嵌合している。このため、伝達軸40は、台座30に対し、相対回転しないように規制されている。また、伝達軸40は、台座30に対し、回転軸AX方向に移動可能となっている。
伝達軸40のスプライン部41は、ボールねじ20のねじ軸部22の他端と連続し、伝達軸40では、スプライン部41とねじ軸部22とが一体化している。よって、スプライン部41とねじ軸部22のいずれか一方に、回転軸AX方向の荷重が作用すると、伝達軸40が回転軸AX方向に移動する。また、スプライン部41とねじ軸部22のいずれか一方に、回転軸AXを中心に回転するような荷重が作用すると、伝達軸40が回転軸AXを中心に回転する。
図4に示すように、伝達軸40の他端面40aには、第2方向側に突出する円柱部43が形成されている。円柱部43は、把持部50の連結部51と連結する部位である。円柱部43の外周面には、径方向内側に窪み、かつ、周方向に延在する周溝44が形成されている。周溝44には、スナップリング45の内周部が嵌合している。よって、スナップリング45の外周部は、円柱部43の外周面よりも径方向に突出している。
把持部50は、伝達軸40と連結する連結部51と、連結部51の回転軸AX方向の移動をクランプ65の回動に変換する複数のリンク機構60と、支持台35に支持された複数のクランプ65と、複数の把持具66と、を備える。なお、図2に示すように、リンク機構60とクランプ65と把持具66とは、回転軸AXを中心に、周方向に120°間隔で配置されており、合計3つずつ配置されている。なお、本実施形態において、リンク機構60、クランプ65及び把持具66のそれぞれの個数は、複数であればよく、2つや4つ以上であってもよい。
連結部51は、伝達軸40の回転軸AX方向の移動を各リンク機構60に伝達する部品である。図4に示すように、連結部51は、円筒状の外筒部52と、外筒部52の内周側に配置された第3軸受53と、を備える。
外筒部52の外周面には、リンク機構60の第1リンク61が固定されている。外筒部52と第1リンク61とは、一体に形成されている。なお、第1リンク61は、外筒部52の外周面に挿入され、固定されていてもよい。外筒部52内には、第3軸受53の外輪が嵌め込まれている。第3軸受53の内輪は、伝達軸40の円柱部43に貫通されている。第3軸受53の内輪は、伝達軸40の他端面40aとスナップリング45とにより回転軸AX方向の両側から挟まれている。よって、連結部51は、伝達軸40に対して回転軸AX方向に位置ずれしないように規制されている。その結果、伝達軸40が回転軸AX方向に移動すると、連結部51も回転軸AX方向に移動する。また、連結部51は、伝達軸40の他端面40aとスナップリング45の外周部とにより位置決めされているため、連結部51の移動量と伝達軸40の移動量は常に等しい。
連結部51において、第3軸受53の内輪が回転軸AXを中心に回転するような荷重を伝達軸40から受けたとしても、第3軸受53の内輪のみが回転し、第3軸受53の外輪と外筒部52は回転しない。つまり、台座30にスプライン嵌合する伝達軸40が回転軸AXを中心に周方向にがたついたとしても、このがたつきによる荷重が第3軸受53の外輪及び外筒部52に伝達しない。よって、リンク機構60に対して、がたつきによる荷重が伝達せず、リンク機構60の変形や破損を回避できる。また、本実施形態では、スナップリング45を円柱部43から取り外して連結部51を円柱部43から引き抜くことで、連結部51を伝達軸40から分離させることができる。
リンク機構60は、連結部51の外周面に形成された第1リンク61と、連結ピン63を介して第1リンク61と連結する第2リンク62と、を備える。
図2に示すように、第1リンク61は、連結部51の外筒部52の外周面から突出する一対の第1リンク片61a、61aにより構成されている。図4に示すように、各第1リンク片64aは、水平方向に延在している。各第1リンク片61aには、径方向に切り欠かれてなる長孔64が形成されている。長孔64における回転軸AX方向の幅は、連結ピン63の直径よりも大きい。よって、連結ピン63は、第1リンク61の長孔64に沿って径方向にスライドできる。
第2リンク62は、径方向に延在する棒状の部品である。第2リンク62の径方向の外端は、クランプ65の一端部65aに連続しており、第2リンク62とクランプ65が一体に形成されている。よって、第2リンク62は、支持ピン36を中心に回動自在となっている。また、第2リンク62とクランプ65との成す角度は、90度となっている。第2リンク62の径方向の内端には、第1リンク61の長孔64内に挿入される連結ピン63が形成されている。よって。第2リンク62と第1リンク61は、連結ピン63を介して回動自在に連結している。
クランプ65は、回転軸AX方向に延在する棒状の部品である。クランプ65の一端部65aは、支持ピン36に貫通されて回動自在になっている。クランプ65の他端部であって径方向内側の側面には、把持具66が固定されている。把持具66は、高い摩擦力を発揮するゴムパッドである。そして、図4に示す矢印A方向に、クランプ65が回動した場合、把持具66が径方向内側に移動してワークWを把持するようになっている。
また、連結部51の回転軸AX方向の位置関係と、把持具66の径方向の位置関係は、以下の通りである。
図4に示すように、連結部51が台座30から大きく離隔している場合、第1リンク61が連結ピン63を持ち上げ、連結ピン63が支持ピン36よりも第2方向側に位置している。第2リンク62は、支持ピン36から径方向の外端に向うにつれて第2方向側に位置するように傾斜している。よって、クランプ65は、支持ピン36から回転軸AX方向の第2方向側に向かうにつれて径方向外側に位置するように傾斜し、把持具66は、支持ピン36よりも径方向外側に配置される。
図4に示した状態よりも連結部51が台座30に近接した場合、第1リンク61が連結ピン63を第1方向側に押圧する。そして、連結ピン63と支持ピン36とが同じ高さとなった時、図5に示すように、第2リンク62が水平方向に延在する。この時、クランプ65は、支持ピン36から第2方向側に延出して、台座30に対して垂直となる。また、把持具66は、支持ピン36よりも径方向内側に配置される。
また、図5に示す状態よりも連結部51が台座30に近接し、第1リンク61がさらに連結ピン63を第1方向側に押圧した場合、連結ピン63が支持ピン36よりも第2方向側に配置される。この結果、特に図示しないが、第2リンク62は、支持ピン36から径方向の内端に向うにつれて第1方向側に位置するように傾斜する。一方で、クランプ65は、支持ピン36から第2方向側に向かうにつれて径方向内側に位置するように傾斜し、把持具66は、図5に示す状態よりもさらに径方向内側に配置される。
本実施形態の把持部50は、連結部51が台座30に近接するにつれて、把持具66が径方向内側に位置する。つまり、伝達軸40の回転軸AX方向の移動に応じて各把持具66は、互いの最短距離が変わるようになっている。なお、第2リンク62及びクランプ65の回動時、連結ピン63は、第1リンク61の長孔64に沿ってスライドする。
次に、把持装置100及び多関節アーム101を用いてワークWを搬送する場合を例に挙げて、把持装置100の動作を説明する。なお、搬送対象物であるワークWは、図5に示すように、クランプ65が台座30に対して垂直となった場合に把持できる大きさとする。また、ワークWを搬送する前の把持装置100は、図4に示すように、クランプ65が径方向外側に回動しており、把持具66が支持ピン36よりも径方向外側に位置している。
最初に、多関節アーム101を作動させて、把持装置100をワークWに近づける。また、伝達軸40の円柱部43の第2方向側にワークWが配置されるように、把持装置100を移動させる(図5参照)。
次に、ワークWに対する各把持具66の位置を調整する。把持装置100の制御部80は、第1ステータ11aの第1コイルと第2ステータ12aの第2コイルに電流を供給し、第1コイル及び第2コイルから回転磁場を発生させる。また、制御部80は、第1コイルの回転磁場と第2コイルの回転磁場とが同方向であり、かつ同じ回転速度となるように制御する。つまり、制御部80は、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が同じとなるように電流を供給する。
これにより、ねじ軸部22とナット21とは、同じ速度で同じ方向に回転する。言い換えると、ナット21とねじ軸部22とは、互いのねじ溝が対向した状態で回転し、ナット21が伝達軸40の回転に伴う回転軸AX方向の移動を打ち消すように回転している。よって、ねじ軸部22は、回転軸AX方向に押圧されるような荷重をボール23から受けず、伝達軸40が回転軸AX方向に移動しない。よって、連結部51も回転軸AX方向に移動せず、把持部50が作動しない。
また、第2ロータ12bが回転しているため、台座30に支持された把持部50が回転軸AXを中心に回転する。これにより、複数の把持具66は、回転軸AXを中心に周方向に移動し、所定の位置に配置される。
次に、ワークWを把持部50で把持する。制御部80は、第1ステータ11aの第1コイルと第2ステータ12aの第2コイルに供給する電流を次のように制御する。第1ステータ11aの第1コイルから発生する磁場を回転磁場とし、第1ロータ11bに回転力を与える。また、第1ロータ11bの回転方向は、ねじ軸部22が回転軸AX方向の第1方向側に移動する方向とする。また、第2ロータ12bの回転位置を維持できるだけのトルクが第2ロータ12bに与えられるように、第2コイルに電流が供給される。
第1ロータ11bと一体化されたナット21が回転する。一方で、第2ロータ12bと一体化された台座30は回転しないように保持される。また、台座30に相対回転が規制された伝達軸40(ねじ軸部22)も回転しないように保持される。よって、ねじ軸部22は、ナット21に対して相対回転し、伝達軸40が回転軸AXの第1方向側に移動する。これに伴い、連結部51は回転軸AX方向に第1方向側へ移動する。
連結部51と連結する第1リンク61は、連結ピン63を第1方向側に押圧する。第2リンク62は、径方向外端が台座30に近づくように回動する。クランプ65は、図4の矢印A方向に回動し、各把持具66は、径方向内側に移動する。この結果、各把持具66は、互いの最短距離が小さくなる。
さらに、制御部80は、第1ロータ11bの回転量を制御し、連結ピン63と支持ピン36とが同じ高さとなるように、伝達軸40の移動量を調整する。これにより、図5に示すように、回動後の第2リンク62は水平方向に延在し、回動後のクランプ65は台座30に対して垂直となる。この結果、径方向内側に移動する各把持具66がワークWの側面に当接し、把持部50はワークWを挟持する。また、各把持具66が径方向内側に移動し過ぎないため、ワークWの側面が潰れにくくなる。
次に、多関節アーム101を作動させて把持装置100を移動させる。これにより、把持部50に把持されるワークWが所定の位置に搬送される。また、ワークWの搬送中は、ワークWの重みによる荷重が把持部50に作用する。よって、制御部80は、次のような制御を実行する。
制御部80は、第1ロータ11bの回転位置及び第2ロータ12bの回転位置を維持できるだけのトルクが第1ロータ11b及び第2ロータ12bに与えられるように、第1コイル及び第2コイルへ電流を供給する。これにより、第1ロータ11bに固定力が与えられ、伝達軸40が軸方向AXに移動しない。そして、伝達軸40に対し回転軸AX方向への変位が規制された連結部51も回転軸AX方向に移動しないため、クランプ65の回動が規制される。よって、各把持具66は、ワークWから径方向外側に移動するような荷重を受けたとしても移動しない。また、第2ロータ12bにも固定力が与えられるため、台座30が回転しない。ワークWの搬送中、把持部50によるワークWの把持状態が保持され、把持部50からワークWが脱落しない。また、把持部50が回転することが規制され、ワークWの向きが変わることがない。
次に、把持装置100が所定の位置に移動した後、ワークWの向きを変えるため把持部50を回転させる。制御部80は、第1ステータ11aの第1コイルと第2ステータ12aの第2コイルに電流を供給し、第1コイル及び第2コイルから回転磁場を発生させる。また、制御部80は、第1コイルの回転磁場と、第2コイルの回転磁場は、同方向であり、かつ、同じ回転速度となるように調整する。これにより、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が同じとなり、ねじ軸部22はナット21に対して相対回転しない。
この結果、伝達軸40及び連結部51は回転軸AX方向に移動せず、把持部50が作動しない。また、第2ロータ12bの回転により、台座30に支持された把持部50が回転軸AXを中心に回転する。複数の把持具66は、回転軸AXを中心に周方向に移動する。よって、把持部50に把持されるワークWも回転軸AXを中心に回転し、ワークWの向きが変更される。
次に、ワークWを把持部50から放す。制御部80は、第1ステータ11aの第1コイルから発生する回転磁場の回転方向を、ワークWを把持する場合に発生させた回転磁場と反対方向となるように、電流を供給する。
これにより、伝達軸40が回転軸AX方向の第2方向側へ移動し、連結部51も第2方向側へ移動する。第1リンク61は、連結ピン63を第2方向側へ押圧し、第2リンク62及びクランプ65が回動する。この結果、図4に示すように、各把持具66は、径方向外側に移動し、互いの最短距離が大きくなる。よって、複数の把持具66による挟持が解除され、把持部50からワークWが放される。
尚、本実施形態の把持装置100は、以上説明した以外の動作も実行できる。例えば、ワークWを把持していない状態から、複数の把持具66の位置を調整しつつ、ワークWを把持することも実行できる。この場合において、制御部80は、第1コイルの回転磁場と第2コイルの回転磁場とが同方向であり、かつ、異なる速度となるように電流を供給する。つまり、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が異なるように制御する。そのほか、制御部80は、伝達軸40が移動する方向が回転軸AX方向の第1方向側となるように制御する。
これによれば、第2ロータ12bの回転により台座30が回転し、複数のクランプ65の位置が調整される。また、第1ロータ11bと第2ロータ12bの回転速度が異なるため、ナット21とねじ軸部22の回転速度も異なり、ねじ軸部22は、ナット21に対して相対回転する。このため、伝達軸40は回転軸AX方向に移動する。
そして、伝達軸40の移動に伴い連結部51が第2方向側へ移動し、各把持具66は、互いに近づくように移動してワークWを挟持する。複数の把持具66の位置調整と挟持を同時に実施でき、作業効率の向上を図れる。なお、上記動作は、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が異なればよく、第1コイルの回転磁場と第2コイルの回転磁場は、異なる方向とした場合にも可能である。
さらに、本実施形態の把持装置100は、ワークWを把持している状態から、ワークWを回転させつつ、ワークWを放すことも実行できる。この場合、制御部80は、第1コイルの回転磁場と第2コイルの回転磁場とが同方向であり、かつ、異なる速度となるように電流を供給する。言い換えると、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が異なるように電流を供給する。また、制御部80は、伝達軸40が移動する方向は回転軸AX方向の第2方向側となるように制御する。
これによれば、第2ロータ12bの回転により台座30と把持部50が回転し、ワークWの向きが調整される。そして、第1ロータ11bと第2ロータ12bの回転速度が異なるため、ねじ軸部22はナット21に対して相対回転し、伝達軸40が回転軸AX方向の第2方向側に移動する。そして、連結部51が第2方向側へ移動し、各把持具66の互いの最短距離が大きくなり、把持装置100からワークWが放される。なお、上記動作においても、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が異なればよく、第1コイルの回転磁場と第2コイルの回転磁場は、異なる方向とした場合にも可能である。
以上で説明したように、把持装置100は、ハウジング1と、第1ロータ11bと、第2ロータ12bと、第1ステータ11aと、第2ステータ12aと、ナット21と、台座30と、伝達軸40と、把持部50と、を備える。第1ロータ11b及び第2ロータ12bは、ハウジング1内に収容され、互いに同軸に配置される。第1ステータ11aは、ハウジング1に固定され、第1ロータ11bを回転させる。第2ステータ12aは、ハウジング1に固定され、第2ロータ12bを回転させる。ナット21は、ハウジング1に回転自在に支持されて第1ロータ11bとともに回転する。台座30は、第2ロータ12bとともに回転する。伝達軸40は、ナット21を貫通するねじ軸部22を有し、ナット21との相対回転により回転軸AX方向に移動し、かつ台座30に対して相対回転が規制される。把持部50は、台座30に支持され、かつ伝達軸40の回転軸AX方向の移動に応じて、互いの最短距離が変わる複数の把持具66を有する。
これにより、把持装置100は、ワークWの把持、及びにワークWの把持の解除ができ、さらにワークWを把持する把持部50を回転させることができる。また、従来技術で説明した特許文献1の技術は、ハウジングを含む把持装置全体を回転させているが、把持装置100のハウジング1は、多関節アーム101に固定され、把持部50の回転時に回転しない。よって、把持装置100によれば、従来技術よりも回転する部分が軽量化し、回転がスムーズである。
また、把持装置100は、制御部80をさらに備える。第1ステータ11aは、第1コイルを有し、第2ステータ12aは、第2コイルを有する。制御部80は、第1コイルの励磁と第2コイルの励磁を制御して、第1ロータ11bのみが回転することで、伝達軸40が台座30に対して回転軸AX方向に相対的に移動する。
第1ロータ11bの回転により、ナット21が回転する。一方で、第2ロータ12bが回転しないため、台座30が回転しない。また、台座30との相対回転が規制された伝達軸40も回転しない。よって、ナット21とねじ軸部22が相対回転し、伝達軸40が回転軸AX方向に移動する。そして、ワークWを把持する前では、複数の把持具66が互いに狭くなり、ワークWを掴むことができる。また、ワークWを把持した後では、複数の把持具66が互いに広くなることで、把持部50で把持されたワークWを放すことができる。
また、把持装置100は、制御部80をさらに備える。第1ステータ11aは、第1コイルを有し、第2ステータ12aは、第2コイルを有する。制御部80は、第1コイルの励磁と、第2コイルの励磁を制御して、第1ロータ11b及び第2ロータ12bが回転し、第1ロータ11bの角速度と第2ロータ12bの角速度とが異なるようにする。これにより、台座30が回転しつつ、伝達軸40が台座30に対して回転軸AX方向に相対的に移動する。
第1ロータ11bの回転により、ナット21が回転する。第2ロータ12bの回転により、台座30が回転する。また、台座30との相対回転が規制された伝達軸40も回転する。そして、第1ロータ11bの角速度と第2ロータ12bの角速度が異なるため、ねじ軸部22はナット21に対して相対回転し、伝達軸40が回転軸AX方向に移動する。これにより、把持部50は、複数の把持具66が互いに狭まりつつ回転し、ワークWを掴むことができる。または、把持部50は、複数の把持具66が互いに広がりつつ回転し、ワークWを放すことができる。
また、把持装置100は、制御部80をさらに備える。第1ステータ11aは、第1コイルを有し、第2ステータ12aは、第2コイルを有する。制御部80は、第1コイルの励磁と第2コイルの励磁を制御して、台座30に対して回転軸AX方向に伝達軸40が相対的に移動することを抑制しつつ、台座30が回転して把持部50が回転する。
第2ロータ12bの回転により、台座30と、台座30に支持される把持部50が回転する。また、台座30の回転により伝達軸40も回転するが、第1ロータ11bの回転により、ナット21が伝達軸40の回転に伴う回転軸AX方向の移動を打ち消すように回転し、ねじ軸部22とナット21との相対回転しないように抑制されている。これにより、ワークWを把持する前では、把持部50を回転させて、把持具66を適切な位置に配置することができる。また、ワークWを把持した後では、把持部50で把持されたワークWを回転することができる。
なお、把持されたワークWを回転させるという動作は、対象物をひねる・ねじるという動作に相当する。よって、把持装置100は、ワークWを把持する以外に、例えば、ねじを把持するとともに、ねじを回転させて所定の部位にねじ込む、という仕事を実施できる。従って、把持装置100は、汎用性が高く、多関節アーム101に装着される装置を把持装置からねじ回転装置に交換する、という作業を回避でき、ひいては、ねじ回転装置そのものを不要とすることができる。
また、把持装置100は、ねじ軸部22の一方向の角速度と、ナット21の一方向の角速度とが同じである。これにより、ねじ軸部とナットとの相対回転が抑制される。
また、把持装置100は、スプライン嵌合により、伝達軸40は、台座30に対して相対回転が規制されるとともに、回転軸AX方向に相対的に移動可能に支持されている。スプライン嵌合により、伝達軸40は、台座30に対し、相対回転が規制され、かつ、軸方向に移動可能となる。よって、部品点数の増加を防止でき、把持装置100の大型化及び重量化を回避できる。
また、把持装置100の把持部50は、台座30及び伝達軸40に対し取り外し可能となっている。具体的には、スナップリング45を外して連結部51を円柱部43から取り外すことができる。また、図示しないスナップリングを支持ピン36から外し、クランプ65を支持台35から取り外すことができる。連結部51とリンク機構60とクランプ65と把持具66とから構成される把持部50を把持装置100から分離させることができる。これにより、伝達軸40の円柱部43と、台座30上の支持台35に、他の作業ツールを取り付けることが可能となり、把持装置100の汎用性が向上する。
(実施形態2)
次に実施形態2の把持装置100Aについて説明する。図6は、実施形態2に係る把持装置の模式図である。図7は、実施形態2に係る把持部の周辺を拡大した拡大図である。図8は、実施形態2に係る把持部を回転軸AX方向の第2方向側から視た模式図である。なお、以下の説明においては、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図6に示すように、実施形態2に係る把持装置100Aは、上述した台座30と伝達軸40と把持部50に代えて、台座30Aと伝達軸40Aと把持部50Aとを備える。また、把持装置100Aは、さらにリニアガイド70を備える。
図6に示すように、台座30Aの中央部には、伝達軸40Aを貫通させるための貫通孔37が形成されている。貫通孔37は、回転軸AX方向から視て円形になっている。なお、伝達軸40Aの外形は、回転軸AX方向から視て円形となっている。貫通孔37の径は、伝達軸40Aの外径よりも大径に形成されている。よって、貫通孔37と伝達軸40の間には、環状の隙間が形成され、台座30Aと伝達軸40Aとが互いに当接していない。
図7に示すように、伝達軸40Aの他端面40aには、第2方向側に突出する突起46が形成されている。突起46の端部は、矩形部47を構成している。矩形部47は、把持部50Aの連結部51Aを貫通しており、回転軸AXを垂線とする平面で切った場合の断面形状が四角形となっている。突起46の他端部は、雄ねじ部48を構成している。雄ねじ部48は、外周面にねじ溝が形成されており、ナット49が螺合している。
把持部50Aは、伝達軸40Aと連結する連結部51Aと、連結部51Aにおける回転軸AX方向の移動をクランプの回動に変換する複数のリンク機構60と、各支持台35に支持された複数のクランプ65と、複数の把持具66とを備える。なお、リンク機構60とクランプ65と複数の把持具66は、実施形態1と同じ構成であるため、説明を省略する。
図8に示すように、連結部51Aは、内周側に位置する内環状部55と、内環状部55の外周側を囲む外環状部56と、放射状に延在して内環状部55と外環状部56とを連結する複数の放射部57と、を備える。
図7に示すように、内環状部55の中央部には、伝達軸40の矩形部47が貫通する孔部55aが形成されている。孔部55aは、回転軸AX方向から視て四角形に形成され、矩形部47の断面形状と同形状となっている。このため、連結部51Aは、伝達軸40Aに対して、相対回転しないように規制されている。内環状部55は、伝達軸40の他端面40aとナット49とによって回転軸AX方向の両側から挟まれている。このため、連結部51Aは、伝達軸40Aに対して回転軸AX方向に移動しないように規制されている。
外環状部56の内径は、内環状部55の外径よりも大径に形成されている。よって、内環状部55と外環状部56との間には、周方向に延在する空間が形成されている。図8に示すように、放射部57は、周方向に等間隔で3つ配置されている。よって、内環状部55と外環状部56との間の空間は、周方向に3つに分割されている。
リニアガイド70は、回転軸AXを中心に周方向に120度間隔で設けられている。よって、合計3つのリニアガイド70が設置されている。図7に示すように、リニアガイド70は、台座30Aの他端面30aに設置されたレール71と、内環状部55の外周面に固定されたスライダ72と、レール71の転動面とスライダ72の転動面との間に配置された図示しない複数のボールと、を備える。
レール71は、台座30Aに形成された取付部30bに固定されて回転軸AX方向の第2方向側に延びている。スライダ72は、レール71の延在する方向に移動自在な部品である。よって、スライダ72が固定された連結部51Aは、台座30Aに対し回転軸AX方向に移動自在となっている。一方で、連結部51Aは、台座30Aに対し回転軸AX方向に相対回転しないように規制されている。実施形態2の伝達軸40Aは、連結部51Aとリニアガイド70を介して、台座30Aと連結している。従って、伝達軸40Aは、台座30Aに対し、回転軸AX方向に移動可能となっている。また、伝達軸40Aは、台座30Aに対し、相対回転しないように規制されている。
なお、実施形態2に係る把持装置100Aに各動作を実施させる場合、第1モータ11及び第2モータ12の制御方法は実施形態1と同じである。つまり、制御部80は、第1ステータ11aの第1コイルから回転磁場を発生させ、ねじ軸部22が回転軸AX方向の第1方向側に移動するように電流を供給する。これにより、ねじ軸部22と伝達軸40Aと連結部51Aが第1方向側に移動し、第1リンク61が連結ピン63を第1方向側に押圧する。この結果、第2リンク62は、図8の矢印Bに示すように回動し、クランプ65が台座30Aに対し垂直となり、径方向内側に移動した各把持具66がワークWを挟持する。
また、回転軸AXを中心にワークWを回転させる場合、制御部80は、第1ロータ11bと第2ロータ12bの角速度が同じように、第1コイルと第2コイルのそれぞれに電流を供給する。これにより、台座30Aが回転するため、台座30Aに支持された把持部50Aも回転し、ワークWも回転する。また、台座30Aの回転によりリニアガイド70及び連結部51Aも回転するため、伝達軸40Aも回転する。そして、ねじ軸部22とナット21は、同じ速度で同じ方向に回転するため、ねじ軸部22はナット21に対し相対回転せず、複数の把持具66でワークWを挟持した状態が保持される。
実施形態2の把持装置100Aによっても、ワークWを回転させてワークWの向きを調整することができる。また、ナット49を外して連結部51Aを突起46からから取り外すことができる。また、図示しないスナップリングを支持ピン36から外し、第2リンク62を支持台35から取り外すことができる。連結部51Aとリンク機構60とクランプ65と把持具66とから構成される把持部50Aを把持装置100から分離して、他の作業ツールを取り付けることが可能となり、把持装置100の汎用性を向上している。
以上、実施形態1及び実施形態2について説明したが、本実施形態は、実施形態1及び実施形態2に例示した構成に限定されない。例えば、実施形態1の動力生成部10は、回転軸AX方向の異なる位置に配置された第1モータ11と第2モータ12を有する。この構成とは異なり、本実施形態の動力生成部10は、回転軸AX方向の同じ位置に配置され、第1モータ11の第1ロータ11bの直径と、第2モータ12の第2ロータ12bの直径が異なるように配置されてもよい。
実施形態1と実施形態2は、クランプ65の他端部に固定されたゴムパッドを把持具66としているが、本実施形態は、クランプ65の他端部自体を把持具66としてもよい。
実施形態1と実施形態2のクランプ65は、支持ピン36を中心に回動するように構成されているが、本実施形態のクランプは、径方向にスライドするようにしてもよい。つまり、把持具66を径方向に直線状に移動させるクランプであってもよい。
リンク機構60に関し、実施形態1と実施形態2で説明したものに限定されない。つまり、連結部51における回転軸AX方向の移動をクランプ65の回動に変換できれば、他のリンク機構であってもよい。
実施形態1と実施形態2の連結部51、51Aは、台座30、30Aに対して第2方向側に配置されているが、本実施形態は、連結部51、51Aを台座30、30Aの第1方向側に配置して伝達軸40、40Aに連結してもよい。なお、連結部51、51Aを台座30、30Aの第1方向側に配置する場合、リンク機構60を構成する一部のリンクが台座30、30Aを貫通し、台座30、30Aの第2方向側に配置されたクランプ65を回動できるように設計する必要がある。
また、実施形態1の伝達軸40は台座30を貫通しているが、上記したように連結部51が台座30の第1方向側に配置される場合、台座30の貫通孔33の第2方向側を閉塞し、伝達軸40が台座30を貫通しないようにしてもよい。ただし、このような変形例においては、伝達軸40の移動によって伝達軸40と台座30のスプライン嵌合が解除しないようにするため、貫通孔33における回転軸AX方向の長さを長く形成することが好ましい。一方で、実施形態2の伝達軸40Aは台座30Aとスプライン嵌合していないため、連結部51Aを台座30Aの第1方向側に配置する場合、貫通孔37そのものを形成する必要がなくなる。
また、上述したボールねじ20について、ねじ軸部22を他の種類のねじ軸に変更してもよい。他の種類のねじ軸としては、例えば台形ねじ軸、三角ねじ軸がある。ねじ軸部22の代わりに、台形ねじ軸、三角ねじ軸等の他のねじ軸を適用する場合、ボール23がなく、台形ねじ軸、三角ねじ軸のねじ溝がナット21のねじ溝に直接螺合することとなる。なお、実施形態によれば、ボール23を有しているため、他のねじ軸を適用した場合よりも、ナット21の回転に対しねじ軸部22が円滑に移動する。この結果、複数の把持具66でワークWを挟持する動作などが円滑となるため、好ましい。
100、100A 把持装置
1 ハウジング
10 動力生成部
11 第1モータ
11a 第1ステータ
11b 第1ロータ
12 第2モータ
12a 第2ステータ
12b 第2ロータ
20 ボールねじ
21 ナット
22 ねじ軸部
23 ボール
30、30A 台座
34 スプライン溝
35 支持台
36 支持ピン
40、40A 伝達軸
41 スプライン部
42 スプライン軸
43 円柱部
46 突起
47 矩形部
50 把持部
51、51A 連結部
52 外筒部
53 第3軸受
55 内環状部
56 外環状部
57 放射部
60 リンク機構
61 第1リンク
62 第2リンク
63 連結ピン
64 長孔
65 クランプ
66 把持具
70 リニアガイド
71 レール
72 スライダ

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに収容され、互いに同軸に配置された第1ロータ及び第2ロータと、
    前記ハウジングに固定され、前記第1ロータを回転させる第1ステータと、
    前記ハウジングに固定され、前記第2ロータを回転させる第2ステータと、
    前記ハウジングに回転自在に支持されて前記第1ロータとともに回転するナットと、
    前記第2ロータとともに回転する台座と、
    前記ナットを貫通するねじ軸部を有し、前記ナットとの相対回転により軸方向に移動し、かつ前記台座に対して相対回転が規制された伝達軸と、
    前記台座に支持され、かつ前記伝達軸の前記軸方向の移動に応じて、互いの最短距離が変わる複数の把持具を有する把持部と、
    を備える把持装置。
  2. 制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記第1ロータのみが回転することで、前記伝達軸が前記台座に対して前記軸方向に相対的に移動する請求項1に記載の把持装置。
  3. 制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記第1ロータ及び前記第2ロータが回転し、前記第1ロータの角速度と前記第2ロータの角速度とが異なるようにすることで、前記台座が回転しつつ、前記伝達軸が前記台座に対して前記軸方向に相対的に移動する請求項1に記載の把持装置。
  4. 制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1ステータ及び前記第2ステータを制御して、前記台座に対して前記軸方向に前記伝達軸が相対的に移動することを抑制しつつ、前記台座が回転して前記把持部が回転する請求項1に記載の把持装置。
  5. 前記ねじ軸部の一方向の角速度と、前記ナットの一方向の角速度とが同じである、請求項4に記載の把持装置。
  6. スプライン嵌合により、前記伝達軸は、前記台座に対して相対回転が規制されるとともに、前記軸方向に相対的に移動可能に支持されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の把持装置。
  7. 前記把持部は、前記台座及び前記伝達軸に対し取り外し可能となっている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の把持装置。
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