JP2021019447A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】制動機構が正常に作動していることを、より正確に判断する。【解決手段】電動アクチュエータは、駆動部と、駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構と、駆動部から変換機構へ駆動力を伝達するように構成された伝達機構と、外力により変換機構が動くことを防止するように構成された制動機構と、駆動部および制動機構を制御する制御装置とを備える。変換機構は、直線運動を外部に出力する軸部材を含む。制御装置は、変換機構が動くことを防止するよう制動機構を制御する第1制御を実行(ステップS116)した後に、駆動部を回転させる第2制御を実行(ステップS121)しているときに、軸部材が動く場合は、制動機構が異常であると判断する(ステップS122)。【選択図】図8

Description

この発明は、電動アクチュエータに関し、特に、駆動部と、駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構と、駆動部から変換機構へ駆動力を伝達するように構成された伝達機構とを備える電動アクチュエータに関する。
従来、車両の自動変速機、ブレーキおよびステアリングなどのシステムに使用される電動アクチュエータがあった。このような電動アクチュエータとして、電動機の回転運動を直線方向の運動に変換する、ボールねじ機構などの変換機構を備えるものがあった。
ボールねじ機構は、電動アクチュエータにより操作される対象装置への駆動力の伝達効率が非常に良い反面、対象装置側からボールねじに外力が入力された場合に、ボールねじ軸が軸方向に移動してしまうことがある。この課題に対して、従来、対象装置側からの逆入力に対してボールねじが動くことを防止するロック機構などの制動機構を備えた電動アクチュエータが提案されている。
特開2018−17368号公報(以下「特許文献1」という)には、変換機構が動くことを防止するロック部材に接触してロック部材の進退位置を検知するロックセンサを備える電動アクチュエータが開示されている。このロックセンサの出力信号に基づいて、伝達機構のギヤに設けられた係合孔にロック部材が係合しているか否かが判定される。
特開2018−17368号公報
しかし、特許文献1に記載の方法のように、ロック部材の進退位置の検知によってロック機構(制動機構の一例)が正常に作動していると判断する場合、ロック部材の先端の破損などでロック部材が係合孔に係合していなくても、係合していることを示す出力信号がロックセンサから出力され、ロック機構(制動機構の一例)が正常に作動していると誤って判断してしまう可能性がある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、制動機構が正常に作動していることを、より正確に判断することが可能な電動アクチュエータを提供することである。
この発明に従う電動アクチュエータは、駆動部と、駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構と、駆動部から変換機構へ駆動力を伝達するように構成された伝達機構と、外力により変換機構が動くことを防止するように構成された制動機構と、駆動部および制動機構を制御する制御装置とを備える。変換機構は、直線運動を外部に出力する軸部材を含む。制御装置は、変換機構が動くことを防止するよう制動機構を制御する第1制御を実行した後に、駆動部を回転させる第2制御を実行しているときに、軸部材が動く場合は、制動機構が異常であると判断する。
好ましくは、制御装置は、第1制御を実行する前に、軸部材の直線運動した位置が、目標位置となるように駆動部を制御し、第2制御において、軸部材の直線運動した位置が、目標位置に対して予め定められた変化許容範囲を超えるように駆動部を制御し、軸部材の直線運動した位置が、目標位置に対して変化許容範囲を超える場合に、制動機構が異常であると判断する。
さらに好ましくは、制御装置は、第2制御において、軸部材の直線運動した位置が確認位置となるように駆動部を制御する。確認位置は、軸部材が外力により目標位置から動く方向に変化許容範囲以上離れた位置である。
好ましくは、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体をさらに備える。伝達機構は、周方向に少なくとも1つの係合部が形成されたギヤを含む。制動機構は、筐体に対してギヤの回転方向に静止し係合部に係合可能なロック部材と、ロック部材と係合部とが係合されたロック状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構とを含む。
好ましくは、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体をさらに備える。伝達機構は、一体に同心回転する円筒面を有するギヤを含む。制動機構は、筐体に対して静止しカム面を有する固定部と、円筒面とカム面との間に配置される係合子と、係合子が円筒面およびカム面に係合された連結状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構とを含む。
好ましくは、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体をさらに備える。制動機構は、伝達機構に属する回転軸または駆動部の駆動軸と一体に同心回転可能な状態で当該回転軸または当該駆動軸に対して軸方向に移動可能な係合部材と、係合部材に軸方向に対向する状態で筐体に対して静止する制動部材と、係合部材が制動部材に押付けられる連結状態、および、当該押付けを解除する解放状態を切替え可能な切替機構とを含む。
さらに好ましくは、係合部材および制動部材は、互いに対向する、摩擦面またはフェーススプラインを有する。
この発明に従えば、制動機構が正常に作動していることを、より正確に判断することが可能な電動アクチュエータを提供できる。
本発明の実施の形態に従う電動アクチュエータの外観斜視図である。 電動アクチュエータを示す縦断面図である。 電動アクチュエータの縦断面図のY−Y線に沿った矢視断面図である。 電動アクチュエータの縦断面図のZ−Z線に沿った矢視断面図である。 ロック部材が第2位置に位置しているときの電動アクチュエータの断面図である。 ロック部材が第3位置に位置しているときの電動アクチュエータの断面図である。 電動アクチュエータが備えるコントローラとその周辺構成とを示すブロック図である。 コントローラにより実行されるアクチュエータ制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。 ロック確認用目標値を説明するための図である。 第2実施形態に係る電動アクチュエータを示す縦断面図である。 第2実施形態の電動アクチュエータの縦断面図のII−II線に沿った矢視断面図である。 第2実施形態の電磁クラッチ付近の拡大図である。 第2実施形態に係る制動機構の分解斜視図である。 第2実施形態のローラ付近の拡大図である。 第3実施形態に係る電動アクチュエータの要部を示す断面図である。 第3実施形態の電磁クラッチの解除状態を示す部分拡大断面図である。 第4実施形態に係る電動アクチュエータの要部を示す断面図である。 第3実施形態および第4実施形態の制動部材および係合部材の変更例を示す斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。また、以下で説明する変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
(電動アクチュエータの構成)
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータ1の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に従う電動アクチュエータ1の外観斜視図である。図2は、電動アクチュエータを示す縦断面図である。なお、図1では、電動アクチュエータの内部構成が分かりやすいように、ケースの一部および一部の部品の図示が省略されている。
図1および図2に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ1は、駆動力を発生させる駆動部2と、駆動部2からの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構3と、駆動部2から運動変換機構3へ駆動力を伝達する伝達ギヤ機構4と、運動変換機構3を支持する運動変換機構支持部5と、運動変換機構3の駆動を防止するロック機構7とを備える。
電動アクチュエータ1を構成する上記の各部は、電動アクチュエータ1のケース内に収容されている。電動アクチュエータ1は、さらに後述するコントローラを備える。以下、電動アクチュエータ1を構成する各部の詳細な構成について説明する。
駆動部2は、運動変換機構3を駆動させる駆動モータ(DCモータ)10と、駆動モータ10の駆動力を減速して出力する減速ギヤ機構16とを含む。駆動モータ10は、ケースの内周面との接触によって支持される。減速ギヤ機構16の詳細な構成については後述する。
運動変換機構3は、ボールねじ22で構成される。ボールねじ22は、回転体としてのボールねじナット23と、直線運動する軸部であるボールねじ軸24と、多数のボール25と、循環部材としてのこま26とを含む。ボールねじナット23の内周面とボールねじ軸24の外周面にそれぞれ螺旋状溝23a,24aが形成されている。螺旋状溝23a,24aの間にボール25が充填され、こま26が組み込まれ、これにより2列のボール25が循環する。
ボールねじナット23は、駆動モータ10からの駆動力を受けて正方向または逆方向に回転する。一方、ボールねじ軸24は、その後端部(図2の右端部)に設けられた回転規制部材27によって回転が規制されている。このため、ボールねじナット23が回転すると、ボール25が螺旋状溝23a,24aおよびこま26に沿って循環し、ボールねじ軸24が軸方向に進退する。
なお、図2には、ボールねじ軸24が初期位置(ボールねじ軸24が最も後退した位置)に配置された状態が示される。また、ボールねじ軸24は、駆動モータ10の出力軸10aと平行に配置されており、駆動モータ10からの回転運動はボールねじ軸24によって出力軸10aと平行な軸方向の直線運動に変換される。
ボールねじ軸24の前進方向の先端部(図2の左端部)が、操作対象装置を操作する操作部(アクチュエータヘッド)6として機能する。たとえば、電動アクチュエータ1が車両のパーキングブレーキに適用される場合、駆動モータ10の駆動により、操作部6(ボールねじ軸24)が、ブレーキオフ位置からブレーキオン位置まで移動し、所望のブレーキ荷重でブレーキケーブル(図示せず)を引くように作動する。
伝達ギヤ機構4は、駆動部2が有する駆動モータ10から運動変換機構3であるボールねじ22へ駆動力を伝達する。伝達ギヤ機構4は、第1歯車としての駆動側のドライブギヤ30と、これと噛み合う第2歯車としての被駆動側のドリブンギヤ31とを有する。
ドライブギヤ30の回転中心部にはギヤボス32が圧入嵌合されている。ドライブギヤ30は、このギヤボス32を介して2つの転がり軸受33,34によって回転可能に支持される。一方、ドリブンギヤ31は、ボールねじナット23の外周面に圧入嵌合され固定されている。駆動モータ10からの駆動力が減速ギヤ機構16を介してドライブギヤ30に伝達されると、ドリブンギヤ31とボールねじナット23が一体的に回転し、ボールねじ軸24が進退する。
電動アクチュエータ1は、ボールねじ軸24のストロークを検出するためのストロークセンサ70を備える(図1参照)。ストロークセンサ70は、ケースの内面に取り付けられる。ボールねじ軸24の外周面には、センサターゲットとしての永久磁石73が取り付けられている(図2参照)。永久磁石73は、周方向の一部で切り離された円筒状の弾性部材74を介してボールねじ軸24に取り付けられている。ボールねじ軸24が進退すると、ストロークセンサ70に対する永久磁石73の位置が変化し、これに伴って変化する磁力線の向きをストロークセンサ70によって検出することで、ボールねじ軸24の軸方向位置を把握することができる。
運動変換機構支持部5は、運動変換機構3のボールねじ22を支持する。運動変換機構支持部5は、外輪42と内輪43とこれらの間に介在する複列のボール44とを主要な構成要素とする背面合わせの複列アンギュラ玉軸受で構成される。
運動変換機構支持部5はケースに固定されている。運動変換機構支持部5は、ボールねじナット23の外周面に対して上記ドリブンギヤ31よりもボールねじ軸24の後端側(図2の右側)に圧入嵌合されて固定される。ボールねじナット23の外周面に固定される運動変換機構支持部5とドリブンギヤ31は、ボールねじナット23のドリブンギヤ31側に設けられた規制突起23bと、運動変換機構支持部5側に装着された規制部材47によって軸方向の移動が規制される。
減速ギヤ機構16は、複数の歯車等から成る遊星歯車減速機構によって構成される。減速ギヤ機構16は、リングギヤ55と、サンギヤ56と、複数の遊星ギヤ57と、遊星ギヤキャリア58とを含む。
リングギヤ55は、ケースに固定されている。リングギヤ55の中央にサンギヤ56が配置され、サンギヤ56には駆動モータ10の出力軸10aが圧入嵌合される。また、リングギヤ55とサンギヤ56との間には各遊星ギヤ57がリングギヤ55およびサンギヤ56と噛み合うように配置されている。各遊星ギヤ57は、遊星ギヤキャリア58によって回転可能に支持されている。遊星ギヤキャリア58はその中央部に円筒部58aを有し、円筒部58aはギヤボス32の外周面と転がり軸受33の内周面との間に圧入嵌合されている。
上記の如く構成された減速ギヤ機構16では、駆動モータ10が回転駆動すると、駆動モータ10の出力軸10aに連結されたサンギヤ56が回転し、これに伴って各遊星ギヤ57が自転しながらリングギヤ55に沿って公転する。遊星ギヤ57の公転運動により遊星ギヤキャリア58が回転する。これにより、駆動モータ10の回転が減速されてドライブギヤ30に伝達され、回転トルクが増加する。減速ギヤ機構16を介して駆動力が伝達されることで、ボールねじ軸24の出力が大きく得られるようになり、駆動モータ10の小型化を図ることが可能である。
(ロック機構の構成)
次に、図1〜図4に基づき、ロック機構7について説明する。図3は、電動アクチュエータ1の縦断面図のY−Y線に沿った矢視断面図である。図4は、電動アクチュエータ1の縦断面図のZ−Z線に沿った矢視断面図である。
図3,4とともに図1,図2も参照して、ロック機構7は、ロック部材60と、滑りねじナット61と、滑りねじ軸62と、ロックモータ(DCモータ)64とを含む。
ロック部材60は、滑りねじナット61に対してボルトにより締結される。ロックモータ64は、ケースに固定される。ロックモータ64の出力軸64aは、滑りねじ軸62に取り付けられる。ロック部材60が取り付けられた滑りねじナット61は、滑りねじ軸62に対して螺合する。これにより、ロックモータ64を駆動することにより、ロック部材60は、滑りねじ軸62の軸方向に沿って移動する。なお、以下では、ロック部材60がドライブギヤ30に向けて移動する場合を「ロック部材60が前進する」と表現し、ロック部材60がドライブギヤ30から離れる方向に移動する場合を「ロック部材60が後退する」と表現する。
ロック部材60が前進する方向(図3の左側)にはドライブギヤ30が配置されている。ドライブギヤ30にはロック部材60の先端部60aが係合可能な係合孔30aが形成されている。図4に示すように、係合孔30aは、ドライブギヤ30の周方向に渡って複数設けられている。ロック部材60の先端部60aがこれらの係合孔30aのうちのいずれかに係合することにより、ドライブギヤ30の回転が規制される。また、各係合孔30aの入口部には傾斜面30bが形成されており、この傾斜面30bに沿ってロック部材60の先端部60aが係合孔30aにスムーズに挿入される。なお、以下では、ロック部材60の先端部60aが係合孔30aに係合した状態を「係合状態」あるいは「ロック状態」と表現し、ロック部材60の先端部60aが係合孔30aから離脱した状態を「非係合状態」あるいは「ロック解除状態」と表現する場合がある。
電動アクチュエータ1は、ロック状態か否かを把握するためにロック部材60の進退位置を検知するマイクロスイッチ69を備える(図3参照)。マイクロスイッチ69は、板バネ等の弾性部材で構成された接触子69aを有している。ロック部材60が前進する際、ロック部材60が接触子69aを押すことにより、マイクロスイッチ69は、ロック状態であることを示すオン信号を出力する。ロック部材60が後退し、接触子69aを押さなくなると、マイクロスイッチ69は、ロック解除状態であることを示すオフ信号を出力する。
図3には、ロック部材60が第1位置に位置しているときの断面図が示される。第1位置とは、ロック部材60の先端部60aがドライブギヤ30の係合孔30aに完全に係合しているときのロック部材60の位置である。ロック部材60が第1位置に位置しているときにロックモータ64を逆回転(ロック部材60を後退させる方向に回転)させると、これに伴って、滑りねじ軸62が回転する。滑りねじ軸62が回転すると、滑りねじナット61が後退し、これと一体的にロック部材60も後退する。これにより、ロック部材60の先端部60aがドライブギヤ30の係合孔30aから離脱し、ロック部材60がドライブギヤ30から離れた第2位置に位置するロック解除状態となる。
図5は、ロック部材60が第2位置に位置しているときの電動アクチュエータ1の断面図である。ロック部材60は、図3に示す第1位置と図5に示す第2位置との間で移動可能である。図5に示されるように、ロック部材60が第2位置に位置しているとき、ロック部材60が接触子69aを押していないため、マイクロスイッチ69はオフ信号を出力する。
ロック部材60が第2位置に位置しているときにロックモータ64を正回転させると、ロック部材60が前進する。ロック部材60が前進すると、ロック部材60の先端部60aの一部分がドライブギヤ30の係合孔30aに係合(挿入)する。
図6は、ロック部材60が第3位置に位置しているときの電動アクチュエータ1の断面図である。第3位置とは、ロック部材60の先端部60aの一部分がドライブギヤ30の係合孔30aに係合し、かつ、ロック部材60が接触子69aを押して、マイクロスイッチ69からオン信号が出力し始めるときのロック部材60の位置である。マイクロスイッチ69は、図6に示す第3位置よりも第1位置(図3参照)側にロック部材60が位置しているロック状態(第1状態)のときにオン信号を出力する。マイクロスイッチ69は、第3位置よりも第2位置(図5参照)側にロック部材60が位置しているロック解除状態(第2状態)のときにオフ信号を出力する。
図6に示す状態からさらにロック部材60が前進すると、図3に示すように、ロック部材60の先端部60aが係合孔30aに完全に係合する。これにより、ドライブギヤ30の回転が規制され、ボールねじ軸24が進退しない状態で保持される。その結果、操作対象装置側からボールねじ軸24側へ外力が入力されたとしても、ボールねじ軸24の位置を所定の位置に保持しておくことができる。当該構成は、特に位置保持が必要なアプリケーションに電動アクチュエータを適用する場合に好適である。
なお、ロック部材60は、ドライブギヤ30に形成された凹部(たとえば、歯間)に係合してもよい。ただし、ドライブギヤ30の係合部を、ドライブギヤ30の歯間ではなく、軸方向と交差する側面に設けられた係合孔30aとすることで、歯面に摩耗や変形が生じるのを回避することができる。
(コントローラの構成)
次に、電動アクチュエータ1が備えるコントローラについて説明する。図7は、電動アクチュエータ1が備えるコントローラ80とその周辺構成とを示すブロック図である。コントローラ80は、たとえばCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを含んで構成される。なお、これらは、内部バスを介して互いに接続される。CPUは、ROMに格納されているプログラムをRAMなどに展開して実行する。ROMに格納されるプログラムは、コントローラ80の処理方法が記されたプログラムである。
図7に示すように、コントローラ80は、加算器82と、ストローク制御部84と、速度算出部86と、ロック制御部88とを含む。
コントローラ80は、上位の制御ユニット(たとえば、電動アクチュエータ1が車両に搭載される場合には、車両のECU(Electronic Control Unit))から目標値を受ける。目標値は、たとえば、上述のECUに操作量が入力された際に、その操作量に基づいてECUが演算したボールねじ軸24の目標ストローク位置である。あるいは、目標値は、駆動モータ10に出力する目標電流値であってもよい。
目標値がコントローラ80に送られると、コントローラ80のストローク制御部84から駆動モータ10に制御信号が送られる。制御信号を受け取った駆動モータ10は回転駆動を開始し、この駆動力が減速ギヤ機構16、ドライブギヤ30、ドリブンギヤ31、ボールねじナット23を介してボールねじ軸24に伝達される。目標値が正値の場合、ボールねじ軸24が前進し、目標値が負値の場合、ボールねじ軸24が後退する。これにより、ボールねじ軸24の先端部側(アクチュエータヘッド側)に配置される操作部6によって操作対象装置が操作される。
このとき、ストロークセンサ70によってボールねじ軸24のストローク位置(軸方向位置)が検出される。上位の制御ユニットから目標ストローク位置を受けた場合、ストローク制御部84は、ストロークセンサ70によって検知されたストローク位置と目標ストローク位置との差分を算出する。そして、ストローク制御部84は、ストローク位置が目標ストローク位置と一致するようになるまで、駆動モータ10を駆動させる。このように、ストロークセンサ70によって検出されたストローク位置がフィードバックされてボールねじ軸24の位置が制御される。
速度算出部86は、ストロークセンサ70によって検知されたストローク位置を時間微分することにより、ボールねじ軸24の速度v(軸方向の移動速度)を算出する。上述したように、ボールねじ軸24は、ドライブギヤ30の回転に伴って移動する。そのため、ボールねじ軸24の速度vは、ドライブギヤ30の回転速度を間接的に示すパラメータ値である。
ロック制御部88は、速度算出部86によって算出された速度vとしきい値vaとを比較する比較処理を行なう。しきい値vaは、ロック部材60の破損を抑制でき、ロック部材60が係合部を有するドライブギヤ30に弾かれずに、ロック部材60によるロックをスムーズに行える速度として任意に設定された設計値である。ロック制御部88は、速度vがしきい値vaよりも小さいときに、ロック部材60を第2位置(図5参照)から第1位置(図3参照)に前進させるようにロックモータ64を制御する。
ここで、ボールねじ軸24の速度vとドライブギヤ30の回転速度rとの相関関係をr=f(v)とするとき、速度vがしきい値vaよりも小さいことは、ドライブギヤ30の回転速度rがしきい値f(va)よりも小さいことを意味する。すなわち、ロック制御部88は、ドライブギヤ30の回転速度rがしきい値f(va)よりも小さいときに、ロック部材60を第2位置から第1位置に前進させるようにロックモータ64を制御する。
これにより、ドライブギヤ30の回転速度が遅い状態のときに、ロック部材60は、ドライブギヤ30に向かって前進する。その結果、ロック部材60の先端部60aがドライブギヤ30の係合孔30aにスムーズに係合しやすくなるとともに、ロック部材60およびドライブギヤ30の破損を抑制することができる。
ロック制御部88は、ボールねじ軸(軸部材)24の位置が所定範囲に到達してから上記の比較処理を行なってもよい。すなわち、ロック制御部88は、ストロークセンサ70によって検知されたストローク位置が所定範囲内であるときに上記の比較処理を行なう。これにより、ボールねじ軸24の位置を所定の位置に保持しておくことができる。
ロック部材60の先端部60aとドライブギヤ30の係合孔30aとの相対位置によっては、先端部60aが係合孔30aに係合しない場合があり得る。そのため、ロック制御部88は、ロック部材60を前進させたにもかかわらずマイクロスイッチ69からの出力信号がオン信号にならない場合、先端部60aと係合孔30aとの相対位置を変化させてから、再度ロック部材60を前進させてもよい。具体的には、ロック制御部88は、所定のオフセット量ΔXcを加算器82に出力することにより、ボールねじ軸24の目標ストローク位置をオフセット量ΔXcだけ変化させる。これにより、ストローク制御部84は、ボールねじ軸24の位置が新たな目標ストローク位置になるように、ドライブギヤ30を回転させる。その結果、ロック部材60の先端部60aとドライブギヤ30の係合孔30aとの相対位置が変化する。
(第1実施形態の特徴点)
上述のように、ロック部材60の進退位置の検知によってロック機構7が正常に作動していると判断する場合、ロック部材60の先端部60aの破損などでロック部材60が係合孔30aに係合していなくても、係合していることを示す出力信号がマイクロスイッチ69から出力され、ロック機構7が正常に作動していると誤って判断してしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態に従う電動アクチュエータ1では、コントローラ80は、運動変換機構3が動くことを防止するようロック機構7を制御した後に、駆動モータ10を回転させる制御を実行しているときに、ボールねじ軸24が動く場合は、ロック機構7が異常であると判断する。これにより、ロック機構7が正常に作動していることを、より正確に判断できる。
図8は、コントローラ80により実行されるアクチュエータ制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図8を参照して、このアクチュエータ制御処理は、上位の処理から所定の制御周期ごとに呼出されて実行される。
まず、コントローラ80は、ロック機構7が異常であるかの「確認制御」中であるか否かを判断する(ステップS111)。この電動アクチュエータにおいては、ボールねじ軸24の先端の操作部6のストローク位置が目標値に達するように制御する「目標値制御」を実行し、ロック機構7をロック状態となるように制御した後、ロック機構7が異常であるかを確認する「確認制御」を実行する。
「確認制御」中でない(ステップS111でNO)と判断した場合、コントローラ80は、「目標値制御」中であるか否かを判断する(ステップS112)。「目標値制御」中でない(ステップS112でNO)と判断した場合、上位の制御ユニットからコントローラ80に目標値が入力されたか否かを判断する(ステップS113)。目標値が入力されていない(ステップS113でNO)と判断した場合、コントローラ80は、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元に戻す。
一方、目標値が入力された(ステップS113でYES)と判断した場合、および、「目標値制御」中である(ステップS112でYES)と判断した場合、コントローラ80は、操作部6のストローク位置が目標値に到達したか否かを判断する(ステップS114)。
操作部6のストローク位置が目標値に到達していない(ステップS114でNO)と判断した場合、コントローラ80は、操作部6のストローク位置が目標値に近付くよう駆動モータ10を制御し(既に制御を実行中であれば制御を継続し)(ステップS115)、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元の処理に戻す。
一方、操作部6のストローク位置が目標値に到達した(ステップS114でYES)と判断した場合、コントローラ80は、ロック処理を実行する(ステップS116)。ロック処理は、ロック部材60を非係合位置から係合位置へ移動させる処理である。次に、コントローラ80は、操作部6のストローク位置の目標値を、ロック確認用目標値に変更する(ステップS117)。
図9は、ロック確認用目標値を説明するための図である。図9を参照して、センサ値は、ストロークセンサ70によって検出される操作部6の位置を示す値である。このセンサ値には、メカ的な誤差(たとえば、ギヤのガタ、ロック部材60が係合位置であるときの係合孔との隙間など)、および、センサ誤差(たとえば、ストロークセンサ70自体の精度、AD変換による誤差など)により、実際の位置とセンサ値で示される位置との間に誤差が生じ得る。このセンサ値に生じ得る誤差を、センサ値変化許容範囲(たとえば、±d)として予め設定しておく。
ロック確認用目標値は、上位の制御ユニットから入力された操作部6の目標値で示される位置に対してセンサ値許容変化範囲外の値、かつ、当該目標値の位置から外力によって操作部6が移動させられる方向の値である。たとえば、目標値がaで、外力に移動させられる方向が負の方向であり、ロック確認用目標値で示される位置をセンサ値変化許容範囲の1.5倍の範囲外の位置とする場合、ロック確認用目標値b=a−1.5dとなる。
図8に戻って、ステップS117の後、および、確認制御中である(ステップS111でYES)と判断した場合、コントローラ80は、操作部6のストローク位置がロック確認用目標値に近付くよう駆動モータ10を制御する(既に制御を実行中であれば制御を継続する)(ステップS121)。
次に、コントローラ80は、ストロークセンサ70からの信号で示される操作部6のストローク位置が、本来の目標値の位置からセンサ値変化許容範囲以上に変化したか否かを判断する(ステップS122)。変化していない(ステップS122でNO)と判断した場合、コントローラ80は、ロック機構7が異常であるかを確認する時間が経過したか否かを判断する(ステップS123)。経過していない(ステップS123でNO)と判断した場合、コントローラ80は、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元の処理に戻す。
ロック機構7が異常であるかを確認する時間が経過した(ステップS123でYES)と破断した場合、ロック機構7が正常に機能しており、ストローク位置が変化しなかったということであるので、コントローラ80は、駆動モータ10の制御を終了し、上位の制御ユニットに制御が正常に終了したことを通知し(ステップS124)、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元の処理に戻す。
一方、ストローク位置がセンサ値許容変化範囲以上に変化した(ステップS122でYES)と判断した場合、コントローラ80は、リトライ回数が設定値を超えたか否かを判断する(ステップS125)。リトライ回数が設定値を超えていない(ステップS125でNO)と判断した場合、コントローラ80は、リトライ回数を1回加算して(ステップS126)、操作部6のストローク位置が本来の目標値に近付くよう駆動モータ10を制御し(ステップS127)、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元の処理に戻す。
リトライ回数が設定値を超えた(ステップS125でYES)と判断した場合、コントローラ80は、コントローラ80に設けられた異常ランプを、たとえば、点滅させて、異常であることを表示し(ステップS131)、上位の制御ユニットに制御が異常終了したことを通知し(ステップS132)、駆動モータ10の制御を終了し(ステップS133)、実行する処理をこのアクチュエータ制御処理の呼出元の処理に戻す。
[第2実施形態]
第1実施形態における、駆動部(駆動モータ10)からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構(運動変換機構3)が外力により動くことを防止するように構成された制動機構は、ロックモータ64で駆動されるロック部材60がドライブギヤ30の係合孔30aに係合することにより、外力により運動変換機構3のボールねじ22が動くことを防止するロック機構7であることとした。第2実施形態における制動機構は、電磁クラッチ150の電磁石152の通電が遮断されることで保持器144のローラ143がドライブギヤ133側の円筒面141および固定部146のカム面142に係合することにより、外力によりボールねじ120が動くことを防止する制動機構(電磁式ローラクラッチによる制動機構)であることとする。以下、第2実施形態に係る電動アクチュエータを図10〜図14に基づいて説明する。図10に示すように、この電動アクチュエータは、モータ110と、モータ110からの回転運動を直線運動に変換するボールねじ120と、モータ110からボールねじ120へ駆動力を伝達する伝達機構(131〜134)と、ボールねじ120の駆動を防止する制動機構(141〜152)と、モータ110と伝達機構と制動機構とを支持するハウジング160と、を備える。
モータ110は、回転を出力する駆動軸111を有する。駆動軸111は、モータ110の内部で回転するロータの回転軸である。モータ110は、直流電源で駆動可能なDCモータである。ハウジング160は、モータ110を収容するモータケース161を有する。
ボールねじ120は、外周に螺旋溝を有するボールねじ軸121と、内周に螺旋溝を有するボールねじナット122と、ボールねじ軸121の螺旋溝とボールねじナット122の螺旋溝との間に介在する多数のボール123とを有し、ボール123を前述の螺旋溝間に循環させることが可能な構造である。
ボールねじ軸121は、その後端部(図10の右端部)に設けられた回転規制部とハウジング160との係合によって回転が規制される。ボールねじナット122は、モータ110からの駆動力を受けて正方向または逆方向に回転する。ボールねじナット122が回転すると、ボール123が循環しつつ、ボールねじ軸121が軸方向に進退する。
ここで、軸方向は、ボールねじナット122とボールねじ軸121の相対回転の軸線に沿った方向である。以下では、軸方向の中心線回りの円周方向を「周方向」といい、軸方向に対して直角な方向を「径方向」という。
モータ110の駆動軸111は、軸方向に向いており、ボールねじ軸121と平行に配置される。なお、図10は、ボールねじ軸121が最も後退した初期位置に配置された状態を示す。モータ110からの回転運動は、ボールねじ120において駆動軸111と平行なボールねじ軸121の軸方向の直線運動に変換される。ボールねじ軸121の前進方向の先端部(図10において左端部)が、操作対象を操作するアクチュエータヘッドとして機能する。
前述の伝達機構は、図10、図11に示すように、モータ110側からボールねじ120側へ順に、ピニオンギヤ131と、減速機132と、ドライブギヤ133と、ドリブンギヤ134とを有する。ピニオンギヤ131は、モータ110の駆動軸111に取り付けられる。
減速機132は、駆動軸111から入力される回転を減速してボールねじ120側に出力するギヤ変速機である。減速機132は、遊星歯車減速機として構成されており、図10、図12に示すように、太陽歯車として回転するピニオンギヤ131と、ピニオンギヤ131の回転に比して減速した回転を出力する遊星キャリア軸132aとを有する。ハウジング160は、減速機132の内歯車を兼ねた減速機ケース162を有する。減速機ケース162とモータケース161とが、ねじ部材(図示省略)によって軸方向に締結される。
ドライブギヤ133は、図10、図11に示すように、モータ110側から伝達される駆動力をボールねじ120側に出力する。ドライブギヤ133は、外歯部133aと、中空軸部133bとを一体に有する外歯車とを含む。ドライブギヤ133の外歯部133aは、ドリブンギヤ134と噛み合う。ドリブンギヤ134は、ボールねじナット122の外周に固定される。
図12に示すように、ドライブギヤ133の中空軸部133bは、段付き穴状であり、外歯部133aに対して軸方向両側に延びる。中空軸部133bの小径穴部分は、遊星キャリア軸132aと一体に同心回転可能に連結される。
図10、図12に示すように、ハウジング160は、軸方向に二分割された軸受ケース163,164を有する。軸受ケース163,164は、ドライブギヤ133、ドリブンギヤ134、ボールねじ軸121の大部分、およびボールねじナット122を収容する。これら軸受ケース163,164同士が、ねじ部材(図示省略)によって軸方向に締結される。また、軸受ケース163と減速機ケース162とが、ねじ部材(図示省略)によって軸方向に締結される。
図12に示すように、遊星キャリア軸132aの外周と、軸受ケース163の内周との間には、転がり軸受171が設けられる。中空軸部133bの大径穴側の外周と、軸受ケース164の内周との間には、転がり軸受172が設けられる。遊星キャリア軸132aおよびドライブギヤ133は、転がり軸受171,172を介してハウジング160に支持される。
図10に示すように、ボールねじナット122と、軸受ケース164との間には、転がり軸受173が設けられる。ボールねじ120は、転がり軸受173を介してハウジング160に支持される。
軸受ケース164には、軸カバー165が取り付けられる。軸カバー165は、ボールねじ軸121の後端側を収容し、ボールねじ軸121をハウジング160に対して回り止めする相手側部分である。軸受ケース164と軸カバー165とが、ねじ部材(図示省略)によって軸方向に締結される。
軸受ケース163と、ボールねじ軸121の前端側との間には、軸方向に伸縮可能なブーツ166が取り付けられる。ブーツ166は、ハウジング160とボールねじ軸121間を水密に密封する。なお、ハウジング160の各カバー(161,162,163,164)間の合せ目は、適宜、インロー構造、Oリング等で水密に密封される。
前述の制動機構は、図11、図12に示すように、ドライブギヤ133と一体に同心回転する円筒面141と、円筒面141との間に周方向中央から周方向両端に向かって次第に狭小となるくさび空間を形成するカム面142と、円筒面141とカム面142との間に配置されたローラ143と、ローラ143を保持する保持器144と、カム面142に対する保持器144の相対回転によって弾性変形させられる中立ばね145と、を有する。
円筒面141は、ドライブギヤ133の中空軸部133bのうち、大径穴部分の内側に形成される。円筒面141は、周方向全周に連続する。カム面142は、ハウジング160に対して静止する固定部146に形成される。カム面142と円筒面141との間の径方向の距離は、カム面142の周方向中央に位置する図11、図12のローラ143の位置から周方向両側(図11において左回りおよび右回り)に向かって次第に小さくなる。なお、カム面142を単一平面で構成した例を示したが、カム面を複数の面で構成してもよいし、単一の曲面で構成してもよい。
固定部146は、図11〜図13に示すように、ハウジング160と別体に形成されたカムリング部材を含む。固定部146の内周にキー溝146aが形成される。軸受ケース164は、軸方向に延びる支持軸部164aを有する。支持軸部164aは、モータ110の駆動軸111と軸方向に対向する位置にある。固定部146は、キー溝146aに打ち込むキー(図示省略)によって、支持軸部164aに固定される。支持軸部164aは、固定部146と、ドライブギヤ133と、モータ110の駆動軸111とを同一軸線上に支持する。なお、固定部146と支持軸部164aの固定手段は特に限定されず、例えば、セレーション嵌合、ねじ締結等が挙げられる。また、固定部146は、軸受ケース164の一部としてハウジング160と一体に形成してもよい。
固定部146の外周は、軸方向中間位置において径方向に突き出た形状であり、その突出部分には、周方向に間隔をおいて複数のカム面142が形成される。すなわち、複数のくさび空間が形成され、各くさび空間にローラ143が配置されている。固定部146の外周のうち、カム面142に対して軸方向両側に位置する両端部の外径は、カム面142よりも小径である。固定部146のモータ110側の端部と、ドライブギヤ133の中空軸部133bの内周との間には、転がり軸受174が設けられる。転がり軸受174は、ドライブギヤ133を固定部146に対して回転自在に支持する。
ローラ143は、円筒面141、カム面142と接触可能な円筒状面を有する。ローラ143は、図14に示すように、固定部146に対する保持器144の相対回転によって円筒面141およびカム面142に係合する係合位置(同図において一点鎖線で描いたローラ143の位置参照)と、当該係合を解除する中立位置(同図において実線で描いたローラ143の位置参照)との間を移動可能に設けられる。ローラ143は、固定部146に対して保持器144が相対回転した際、円筒面141およびカム面142に係合して、カム面142に回転トルクを伝達する。
保持器144は、図12、図13に示すように、各ローラ143をかご形のポケット部144dで保持する係合部材を含む。保持器144の全体的な形状は、例えば、プレス加工によって形成され、その素材として、例えば、鋼板が挙げられる。
保持器144は、転がり軸受174側に位置する内向きのフランジ144aを有する。保持器144は、フランジ144aの内周において固定部146の外周に回転自在に嵌合される。フランジ144aは、転がり軸受174の内輪の端面と、これに軸方向に対向する固定部146の端面との間に位置する。これら端面により、保持器144の軸方向移動が規制される。
中立ばね145は、ローラ143が中立位置となるように保持器144を弾性的に保持する。中立ばね145は、C形のリング部の両端に一対の係合片145aを外向きに形成した金属ばねである。中立ばね145のリング部は、固定部146に形成される凹部146bに嵌合される。凹部146bは、固定部146の端面において軸方向に一定の深さをもつ。一対の係合片145aは、凹部146bの外側壁に形成される切欠部から、保持器144に形成される切欠部144b内に挿入される。一対の係合片145aは、凹部146bの切欠部、保持器144の切欠部144bを周方向の相反する方向に向かって押圧する。その押圧によって、保持器144は、ローラ143が中立位置となる位相に保持される。
前述の制動機構は、円筒面141と異なる位置でドライブギヤ133と一体に同心回転する係合面147と、保持器144に対して回り止めされた状態で係合面147に常に対向するアーマチュア148と、アーマチュア148と係合面147間のトルク伝達と遮断を行う電磁クラッチ150と、を有する。
係合面147は、ドライブギヤ133の軸方向一端側(図12、図13において右側)の端面に位置し、かつ周方向に連続する円環状に形成される。
アーマチュア148は、固定部146に対して軸方向に移動可能に嵌合された環状部材である。アーマチュア148は、その内径面において、固定部146の外周の一端部にスライド自在に嵌合される。
アーマチュア148は、周方向全周で係合面147に軸方向に対向する側面部と異なる部位に係合穴部148aを有する。保持器144は、係合穴部148aに挿入された係合突片144cを有する。アーマチュア148は、係合突片144cと係合穴部148aの周方向係合により、保持器144に対して回り止めされる。なお、係合穴部148aと係合突片144cは、それぞれ一箇所または複数箇所にあればよい。
電磁クラッチ150は、モータ110の非駆動時にアーマチュア148を係合面147に押し付ける離反ばね151と、アーマチュア148に対して離反ばね151と同側でアーマチュア148と軸方向に対向する電磁石152とを有する。
電磁石152は、フィールドコアと、フィールドコアに支持された電磁コイルとを含む。電磁石152は、アーマチュア148と軸方向に対向するように軸受ケース164に対して固定される。
電磁石152は、そのフィールドコアの内周において支持軸部164aに嵌合される。また、電磁石152は、フィールドコアの端面に形成された軸方向の突起を有する。電磁石152は、その突起と、軸受ケース164に形成された穴部との嵌合により、軸受ケース164に対して回り止めされる。
軸受ケース164は、電磁石152を固定するスナップフィット部164bを有する。電磁石152は、フィールドコアの外周に形成された周溝部152aを有する。スナップフィット部164bは、電磁石152のフィールドコア外周に嵌合する筒状であって、その筒内周側に形成された爪部で周溝部152aに係合する。この係合状態では、スナップフィット部164bが、電磁石152の回り止めや支持軸部164aとの嵌合を維持できるように、軸受ケース164に対する電磁石152のアーマチュア148側への軸方向移動を規制する。これにより、電磁石152が軸受ケース164に対して固定される。
離反ばね151は、電磁石152のフィールドコアとアーマチュア148との間に介在する。離反ばね151は、アーマチュア148の内径側に形成された周溝部148bによって径方向に支持される。離反ばね151は、周方向に均等な複数箇所で周溝部148bを軸方向に押圧する。離反ばね151として、ウェーブワッシャを例示したが、コイルばねを採用することも可能である。
コントローラ80が電磁石152の通電を遮断すると、離反ばね151によって、アーマチュア148が係合面147に押し付けられる。このため、電磁クラッチ150は、離反ばね151によってアーマチュア148を係合面147に押し付ける連結状態となる。一方、そのコントローラ80が電磁石152の通電を行うと、電磁石152がアーマチュア148を磁気吸引することによって、アーマチュア148が離反ばね151に抗して係合面147から離れた位置へ移動させられる。このため、電磁クラッチ150は、アーマチュア148の係合面147への押し付けを解除する解放状態となる。このように、電磁クラッチ150は、連結状態と解放状態とを電磁石152の通電制御で切り替え可能に設けられる。その解放状態では、離反ばね151が周溝部148bに収まり、アーマチュア148が電磁石152に磁気吸着される。アーマチュア148が保持器144から軸方向に離反する量は、離反ばね151または電磁石152により制限されることになるが、いずれの場合でも、アーマチュア148が、固定部146の凹部146bからの中立ばね145の脱出を確実に防止可能な位置に制限される。
図10に示す電動アクチュエータの動作について説明する。この電動アクチュエータは、モータ110の通電を行ってモータ110を駆動するとき、電磁クラッチ150の電磁石152の通電も行う一方、モータ110の通電を遮断してモータ110の駆動を停止するとき、電磁石152の通電も遮断する。
モータ110、電磁石152の通電が遮断されている図10、図12のOFF状態では、アーマチュア148が、離反ばね151のばね力により、係合面147に押し付けられる。これに伴って係合面147とアーマチュア148間に作用する摩擦力により、アーマチュア148がドライブギヤ133側に連結される。また、保持器144が、中立ばね145のばね力により、カム面142に対してローラ143を中立位置に保つ位相に保持される。
このとき、外部からボールねじ軸121に与えられた軸方向の逆入力でボールねじナット122が回転させられると、ボールねじナット122と一体にドリブンギヤ134が回転させられる。そのドリブンギヤ134に噛み合うドライブギヤ133も回転させられ、ドライブギヤ133側の係合面147に連結されたアーマチュア148も回転し、アーマチュア148と回り止めされた保持器144が、中立ばね145に抗して回転させられる。このため、中立ばね145は、一対の係合片145a間が狭くなるように弾性変形させられる。それと共に、その保持器144のポケット部144dに保持されたローラ143は、ポケット部144dによって保持器144の回転方向側へ押されることによって係合位置へ移動させられ(図11、図14参照)、ドライブギヤ133側の円筒面141および固定部146のカム面142に係合する状態になる。この係合状態になると、ドライブギヤ133の回転トルクがローラ143を介して固定部146のカム面142に受けられ、ドライブギヤ133の回転が強制的に停止させられる。このため、ドリブンギヤ134の回転も停止させられ、逆入力によるボールねじナット122の回転が停止させられる。
一方、モータ110、電磁石152の通電が行われているON状態では、保持器144が、中立ばね145のばね力により、カム面142に対してローラ143を中立位置に保つ位相に保持される。また、アーマチュア148が、電磁石152の磁気吸引により、離反ばね151に抗して軸方向に移動させられ、ドライブギヤ133側の係合面147から離れ、電磁石152に磁気吸着された状態に保持される。このため、モータ110側から与えられたドライブギヤ133の回転トルクが固定部146のカム面142へ伝達されず、ドライブギヤ133が、図10における左回りまたは右回りのいずれに回転する場合でも自由に回転(フリー回転)する。なお、この状態でもアーマチュア148と保持器144間の回り止めは、係合穴部148aと係合突片144cとによって維持される。
前述のON状態の後、OFF状態に切り替えられた場合、ON状態のときにアーマチュア148によって軸方向に圧縮された離反ばね151が反発し、そのばね力により、アーマチュア148がドライブギヤ133側の係合面147に押し付けられる。
また、前述のOFF状態で逆入力によるドライブギヤ133の回転が停止させられた後、ON状態に切り替えられた場合、逆入力による保持器144の相対回転で弾性変形させられた中立ばね145が反発し、そのばね力により、保持器144が復帰回転させられて、そのポケット部144dに保持されたローラ143が中立位置へ戻される。
ここで、保持器144に回り止めされたアーマチュア148と係合面147が常に対向するため、電磁石152の通電制御により連結状態に切り替えられる際、伝達機構側の係合面147と制動機構側のアーマチュア148との位相合わせを行うモータ110の駆動制御が不要である。したがって、この電動アクチュエータは、ボールねじ120にモータ110からの駆動力を伝達する伝達機構側と、逆入力によるボールねじ120の駆動を防止する制動機構側との位相合わせを行う制御を不要にすることができる。
上述のように、この電動アクチュエータは、伝達機構に属するドライブギヤ133と一体に同心回転する円筒面141と、ハウジング160に対して静止する固定部146に形成されるカム面142と、円筒面141とカム面142との間に配置されるローラ143と、ローラ143が円筒面141およびカム面142に係合可能な連結状態と当該円筒面141および当該カム面142に対する係合を解除可能な解放状態とを電磁石152の通電制御(ON/OFF制御)で切り替え可能に設けられる電磁クラッチ150と、を有する制動機構を採用する。これにより、ボールねじ120にモータ110からの駆動力を伝達する伝達機構側と、逆入力によるボールねじ120の駆動を防止する制動機構側との位相合わせを行う制御が不要な電動アクチュエータを実現することができる。
また、この電動アクチュエータは、電磁クラッチ150がモータ110の非駆動時にアーマチュア148を係合面147に押し付ける離反ばね151を有する。電磁石152がモータ110の駆動時にアーマチュア148を係合面147から離れた位置へ磁気吸引するように設けられている。このため、無励磁形の電磁クラッチ150になり、モータ110の非駆動時には、電磁石152の通電を遮断しても、離反ばね151のばね力でアーマチュア148と係合面147とが連結状態に保たれるので、節電することができる。一方、モータ110の駆動時には、電磁石152の通電を行い、磁気吸引でアーマチュア148が係合面147から離れた解放状態に保たれるので、モータ110の駆動力の摩擦損失を低減することができる。
また、この電動アクチュエータでは、ドライブギヤ133が中空軸部133bを有する外歯車である。制動機構の円筒面141が中空軸部133bの内側に形成されている。係合面147がドライブギヤ133の軸方向一端側に円環状に形成されている。中空軸部133bと固定部146との間に転がり軸受174が設けられる。アーマチュア148が固定部146に対して軸方向に移動可能に嵌合された環状部材である。電磁石152がアーマチュア148と軸方向に対向するようにハウジング160に対して固定される。このため、ドライブギヤ133と制動機構の円筒面141とを単一部材で構成しつつ、ドライブギヤ133と固定部146とアーマチュア148との同心性を転がり軸受174で良好に保つことができる。
また、この電動アクチュエータは、ハウジング160が電磁石152を固定するスナップフィット部164bを有する。このため、電磁石152をハウジング160に簡単に固定することができる。
なお、電磁クラッチ150として、ディスク状のアーマチュア148が係合面147に常に周方向全周で対向する電磁ディスククラッチ形を例示した。しかし、アーマチュアと係合面の形状は互いの周方向の相対位置関係を問わずに対向可能な関係であればよく、例えば、一方を円環面状とし、他方を一方に軸方向に対向する円弧面状にしてもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態における制動機構は、第1実施形態および第2実施形態と異なり、電磁クラッチ220の電磁石223の通電が遮断されることで、ドライブギヤ180にスプライン嵌合された係合部材191が、軸受ケース210に固定された制動部材192に押付けられ、係合部材191と制動部材192との間に作用する摩擦力により、外力によりボールねじ120が動くことを防止する制動機構(摩擦式の無励磁タイプの電磁ブレーキによる制動機構)であることとする。第3実施形態を図15、図16に示す。なお、以下では、第2実施形態との相違点を述べるに留める。
第3実施形態に係る制動機構は、ドライブギヤ180のボス部からなる回転軸181と、回転軸181上に配置された係合部材191と、を有する。
回転軸181は、軸受ケース210との間に介在する転がり軸受200用の軸受嵌め合い面と異なる位置にスプライン軸部181aを有する。スプライン軸部181aは、転がり軸受200を介して軸受ケース210に回転自在に支持される。なお、回転軸181として中空状のボス部を例示したが、外周に係合部材を配置可能な回転軸であればよく、中実軸にしてもよい。
係合部材191は、スプライン軸部181aに対応のスプライン穴部191aを有する。係合部材191は、スプライン穴部191aとスプライン軸部181aとのスプライン嵌合により、回転軸181と一体に同心回転可能かつ回転軸181に対して軸方向に移動可能に配置される。
この制動機構は、係合部材191に常に軸方向に対向する状態で軸受ケース210に対して静止する制動部材192と、係合部材191と制動部材192間のトルク伝達と遮断を行う電磁クラッチ220と、を有する。
制動部材192は、周方向全周で係合部材191と軸方向に対向する環状板である。制動部材192は、軸受ケース210に固定される。この固定は、外歯付きの制動部材192と軸受ケース210のインサート成形、軸受ケース210に対する制動部材192のねじ止め等、適宜の手段を採用すればよい。
係合部材191と制動部材192は、互いに対向する摩擦面191b,192aを有する。摩擦面191b,192aは、それぞれ径方向に沿った平坦な円環面状に形成される。
電磁クラッチ220は、係合部材191に対して制動部材192と反対側の位置で係合部材191に常に軸方向に対向するアーマチュア221と、モータの非駆動時にアーマチュア221を介して係合部材191を制動部材192に押し付ける離反ばね222と、アーマチュア221に対して係合部材191と反対側でアーマチュア221に軸方向に対向する電磁石223と、モータの駆動時に係合部材191を制動部材192から離れた位置へ押し動かす弾性部材224と、を有する。
軸受ケース210は、転がり軸受200よりも大径な係合部材191、アーマチュア221等を収容するため、さらにディスクケース部211と、マグネットケース部212とに分割される。マグネットケース部212は、電磁石223を固定するスナップフィット部212aを有する。アーマチュア221は、マグネットケース部212に形成された支持軸部に対して軸方向に移動可能に嵌合される。そのアーマチュア221と電磁石223のフィールドコア間に離反ばね222が介在する。
弾性部材224は、スプライン軸部181aに遊嵌された環状の金属ばねである。弾性部材224としてコイルばねを例示したが、ウェーブワッシャを採用してもよい。回転軸181には、弾性部材224を軸方向に受ける肩部182が設けられる。弾性部材224は、肩部182と係合部材191との間に介在する。
また、回転軸181には、係合部材191に対してアーマチュア221側の位置に止め輪183が取り付けられる。止め輪183は、弾性部材224のばね力によって押される係合部材191の軸方向移動を規制する。係合部材191と制動部材192が軸方向に接触するとき(図15参照)、止め輪183と係合部材191との間には、僅かな隙間が生じる一方、この隙間に比して大きな隙間がアーマチュア221と電磁石223との間に生じる。これら隙間の大小設定は、図16に示すように、止め輪183によって係合部材191の軸方向移動が規制されたとき、係合部材191の摩擦面191bと制動部材192の摩擦面192a間を非接触の状態とし、かつ係合部材191とアーマチュア221の対向面191c、221a間を非接触の状態にするためのものである。
コントローラ80が電磁石223の通電を遮断すると、離反ばね222によって、アーマチュア221が係合部材191側へ移動させられる。離反ばね222が弾性部材224に比して優勢なばね力を発揮するため、離反ばね222に押されるアーマチュア221によって、係合部材191が弾性部材224に抗して制動部材192に押し付けられる。このため、電磁クラッチ220は、係合部材191の摩擦面191bを制動部材192の摩擦面192aに押し付ける連結状態となる(図15参照)。このとき、係合部材191と制動部材192は、互いの摩擦面191bと摩擦面192a間に作用する摩擦力によって連結される。一方、そのコントローラ80が電磁石223の通電を行うと、電磁石223がアーマチュア221を磁気吸引することによって、アーマチュア221が離反ばね222に抗して電磁石223側へ移動させられる。これに伴って弾性部材224が反発するばね力によって、係合部材191が制動部材192から離れた位置へ移動させられる。これにより、電磁クラッチ220は、係合部材191の制動部材192への押し付けを解除する解放状態となる。このように、電磁クラッチ220は、連結状態と解放状態とを電磁石223の通電制御で切り替え可能に設けられる。その解放状態では、離反ばね222が軸方向に圧縮された状態でアーマチュア221が電磁石223に磁気吸着され、係合部材191が弾性部材224によって止め輪183に当接する状態に保持され、係合部材191、制動部材192およびアーマチュア221の三者が非接触の状態に保たれる(図16参照)。
電磁石223の通電制御がモータと同期する点は第2実施形態と同様である。電磁石223の通電が遮断されている図15のOFF状態では、電磁クラッチ220の離反ばね222により、係合部材191が制動部材192に押し付けられる。これに伴って係合部材191と制動部材192間に作用する摩擦力によって連結される。このとき、逆入力によってドライブギヤ180が回転させられようとすると、その回転トルクが回転軸181を経て係合部材191から制動部材192へ伝達されるため、制動部材192と係合部材191間の摩擦力がブレーキ力として作用し、回転軸181の回転が制動され、ドライブギヤ180の回転が停止させられる。
電磁石223の通電が行われている図16のON状態では、アーマチュア221が電磁石223の磁気吸引により、離反ばね222に抗して軸方向に移動させられ、係合部材191から離れ、電磁石223に磁気吸着される。これと共に、係合部材191が弾性部材224により制動部材192から離れた位置に保持される。このため、ドライブギヤ180が、自由に回転(フリー回転)する。
前述のON状態の後、OFF状態に切り替えられた場合、ON状態のときにアーマチュア221によって軸方向に圧縮された離反ばね222が反発し、そのばね力により、アーマチュア221を介して係合部材191が制動部材192に押し付けられる。
ここで、係合部材191と、これに軸方向に対向する制動部材192とを電磁石223の通電制御で連結状態に切り替えることが可能である。このため、その切り替えの際、伝達機構側の係合部材191と制動機構側の制動部材192との位相合わせを行うモータの制御が不要である。したがって、この電動アクチュエータも、ボールねじにモータからの駆動力を伝達する伝達機構側と、逆入力によるボールねじの駆動を防止する制動機構側との位相合わせを行う制御を不要にすることができる。
また、この電動アクチュエータは、電磁クラッチ220が係合部材191に対して制動部材192と反対側の位置で係合部材191に常に軸方向に対向するアーマチュア221と、モータの非駆動時にアーマチュア221を介して係合部材191を制動部材192に押し付ける離反ばね222と、モータの駆動時に係合部材191を制動部材192から離れた位置へ押し動かす弾性部材224とを有する。電磁石223がモータの駆動時にアーマチュア221を係合部材191から離れた位置へ磁気吸引するように設けられる。このため、無励磁形の電磁クラッチ220になり、モータの非駆動時には、電磁石223の通電を遮断しても、離反ばね222のばね力で間接的に係合部材191と制動部材192とが連結状態に保たれるので、節電することができる。一方、モータの駆動時には、電磁石223の通電を行い、磁気吸引でアーマチュア221が係合部材191から離され、かつ弾性部材224のばね力で係合部材191が制動部材192から離された解放状態に保たれるので、摩擦損失を低減することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態における制動機構は、第1実施形態から第3実施形態と異なり、電磁クラッチ220の電磁石223の通電が遮断されることで、モータ110の駆動軸240にスプライン嵌合された係合部材250が、軸受ケース210に固定された制動部材192に押付けられ、係合部材250と制動部材192との間に作用する摩擦力により、外力によりボールねじ120が動くことを防止する制動機構(摩擦式の無励磁タイプの電磁ブレーキによる制動機構)であることとする。第4実施形態に係る電動アクチュエータを図17に示す。なお、以下では、第3実施形態との相違点を述べるに留める。
第4実施形態では、ドライブギヤ230の回転軸231からスプライン軸部が省略される。モータの駆動軸240が、減速機の出力軸である中空状の遊星キャリア軸132aおよび回転軸231内を貫通し、制動部材192よりも電磁石223の近い位置まで延びている。駆動軸240は、スプライン軸部241を有する。スプライン軸部241は、回転軸231から突き出ている。係合部材250は、スプライン軸部241にスプライン嵌合されている。駆動軸240には、弾性部材251を軸方向に受ける肩部242が設けられる。また、駆動軸240には、係合部材250に対してアーマチュア221側の位置に止め輪243が取り付けられる。
第4実施形態では、逆入力によって伝達機構が作動させられる際、ドライブギヤ230、遊星キャリア軸132aを経由して減速機で減じた逆入力トルクがモータの駆動軸240に伝達する。係合部材250がモータの駆動軸240と一体に同心回転可能な状態で駆動軸240に対して軸方向に移動可能に嵌合されるので、モータ駆動時は、減速機でトルクを増大してボールねじを駆動できる。一方、逆入力に対しては、減速機が増速機となるため、モータの駆動軸240の回転を阻止するために必要な保持トルクを小さくすることができる。ひいては、電磁クラッチの電磁石223、離反ばね222等の小型化や省電力化を図ることができる。
[第3実施形態および第4実施形態の変形例]
上述の第3実施形態や第4実施形態では、電磁クラッチとして、ディスク状の制動部材と係合部材が互いの摩擦面間の摩擦力によって連結される電磁ディスククラッチ形(摩擦式)を例示したが、任意噛み合い形(フェーススプライン式)の電磁クラッチに変更してもよい。
具体的には、図18に示すように、制動部材260と係合部材270が、互いのフェーススプライン部261,271同士の噛み合いによって連結される。制動部材260のフェーススプライン部261は、制動部材260の円環状の中心から放射状に延びる多数の歯262によって構成されている。係合部材270のフェーススプライン部271は、フェーススプライン部261に対応した放射状の多数の歯によって構成される。フェーススプライン部261と271の相対する歯は、係合部材270のいずれの回転位置でも噛み合うことができる。
このように、フェーススプライン部261と271の噛み合いによる連結状態の場合、図15、図17例のように平坦な摩擦面間の摩擦力による保持トルクに比して大きな保持トルクにすることができる。ひいては、電磁石223等の小型化や省電力化を図ることができる。
[その他の変形例]
(1) 前述した実施の形態においては、駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構の一例が、ボールねじ22で構成される運動変換機構3であることとした。しかし、これに限定されず、変換機構は、すべりねじ、静圧空気ねじなどの静圧ねじ、または、磁気ねじなどで構成される運動変換機構であることとしてもよい。
(2) 前述した第2実施形態においては、係合子としてローラを例示した。しかし、これに限定されず、カム面を円筒面状とし、係合子として、係合位置と中立位置との間で傾動可能に配置されたスプラグを採用し、そのカム面に対する保持器の相対回転によりスプラグの傾動位置を制御するようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図8で示したように、リトライ回数が設定値を超えた場合に、制動機構が異常であると判断するようにした。しかし、これに限定されず、一度でもボールねじ22のストローク位置が変化許容範囲以上に変化した場合に、制動機構が異常であると判断してもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図8で示したように、ボールねじ22のストローク位置が変化許容範囲以上に変化した場合に、ロック解除状態とせずに、リトライをするようにした。しかし、ロック解除状態としてから、リトライをするようにしてもよい。
[まとめ]
(1) 図1から図7および図10から図18で示したように、電動アクチュエータ1は、駆動部(たとえば、駆動モータ10、モータ110)と、駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構(たとえば、運動変換機構3、ボールねじ120)と、駆動部から変換機構へ駆動力を伝達するように構成された伝達機構(たとえば、伝達ギヤ機構4、ピニオンギヤ131,減速機132,ドライブギヤ133,ドリブンギヤ134)と、外力により変換機構が動くことを防止するように構成された制動機構(たとえば、ロック機構7、円筒面141,カム面142,ローラ143,保持器144,中立ばね145,固定部146,係合面147,アーマチュア148,電磁クラッチ150,離反ばね151,電磁石152、係合部材191,制動部材192,電磁クラッチ220,アーマチュア221,離反ばね222,電磁石223,弾性部材224、係合部材250)と、駆動部および制動機構を制御する制御装置(たとえば、コントローラ80)とを備える。変換機構は、直線運動を外部に出力する軸部材(たとえば、ボールねじ22、ボールねじ120)を含む。
図8で示したように、制御装置は、ステップS116で、変換機構が動くことを防止するよう制動機構を制御する第1制御を実行した後に、ステップS121で、駆動部を回転させる第2制御を実行しているときに、ステップS122で、軸部材が動く場合は、制動機構が異常であると判断する。
これにより、制動機構で変換機構が動かないようにされているときに、駆動部を回転させて、軸部材が動かないかを確認することで、制動機構が異常であるかを確認できる。その結果、制動機構が正常に作動していることを、より正確に判断できる。また、この場合に、元から備えているストロークセンサ70およびマイクロスイッチ69以外の追加のセンサ無しで、制動機構が正常に作動していることを判断することができる。
(2) 図8で示したように、制御装置は、第1制御を実行する前に、ステップS115で、軸部材の直線運動した位置が、目標位置となるように駆動部を制御し、ステップS121で、第2制御において、軸部材の直線運動した位置が、目標位置に対して予め定められた変化許容範囲を超えるように駆動部を制御し、ステップS122で、軸部材の直線運動した位置が、目標位置に対して変化許容範囲を超える場合に、制動機構が異常であると判断する。
ボールねじなどを含む変換機構やギヤなどを含む伝達機構にはバックラッシュが必要である。ボールねじなどの軸部材の直線運動した位置は誤差を生じ得る。この実施の形態においては、目標位置に対して変化許容範囲を超える場合に、制動機構が異常であると判断する。このため、制動機構が正常に作動していることを、より正確に判断できる。
(3) 図8および図9で示したように、制御装置は、ステップS121で、第2制御において、軸部材の直線運動した位置が確認位置(たとえば、確認用目標値で示される位置)となるように駆動部を制御する。図9で示したように、確認位置は、軸部材が外力により目標位置から動く方向に変化許容範囲以上離れた位置である。
軸部材が外力により動く方向に動かされないか否かを確認する一方、制動機構の働きとして必要性が低い、外力により動く方向と反対方向に軸部材が動かされないか否かを確認しない。このため、制動機構が正常に作動していることを、効率よく判断できる。
(4) 図1から図6で示したように、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体(たとえば、ケース)をさらに備える。伝達機構は、周方向に少なくとも1つの係合部(たとえば、係合孔30a)が形成されたギヤ(たとえば、ドライブギヤ30)を含む。制動機構は、筐体に対してギヤの回転方向に静止し係合部に係合可能なロック部材(たとえば、ロック部材60)と、ロック部材と係合部とが係合されたロック状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構(たとえば、滑りねじナット61,滑りねじ軸62,ロックモータ64)とを含む。
これにより、ロック部材を係合部に係合させるという比較的簡単な機構で、変換機構が外力により動くことを、より確実に防止できる。
(5) 図10から図12で示したように、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体(たとえば、ハウジング160)をさらに備える。図10から図14で示したように、伝達機構は、一体に同心回転する円筒面(たとえば、円筒面141)を有するギヤ(たとえば、ドライブギヤ133)を含む。図10から図14で示したように、制動機構は、筐体に対して静止しカム面(たとえば、カム面142)を有する固定部(たとえば、固定部146)と、円筒面とカム面との間に配置される係合子(たとえば、ローラ143)と、係合子が円筒面およびカム面に係合された連結状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構(たとえば、ドライブギヤ133,保持器144,中立ばね145,係合面147,アーマチュア148,電磁クラッチ150,離反ばね151,電磁石152)とを含む。
このような構成によれば、切替機構により連結状態に切替えられている場合、ギヤと一体に同心回転する円筒面と、筐体に対して静止する固定部のカム面とに、係合子が係合可能な状態である。このため、ギヤが回転させられると、ギヤの回転トルクが係合子を介して筐体側のカム面に受けられることにより、ギヤの回転が停止させられる。一方、切替機構により解放状態に切替えられている場合、係合子がギヤ側の円筒面と筐体側のカム面との係合を解除可能な状態となる。このため、任意の位置でギヤの回転を停止させることができる。その結果、変換機構の軸部材を任意の位置で動かないようにすることができる。
(6) 図10で示したように、電動アクチュエータは、駆動部と変換機構と伝達機構と制動機構とを支持する筐体(たとえば、ハウジング160)をさらに備える。図15から図18で示したように、制動機構は、伝達機構に属する回転軸(たとえば、ドライブギヤ180の回転軸181)または駆動部の駆動軸(たとえば、駆動軸240)と一体に同心回転可能な状態で当該回転軸または当該駆動軸に対して軸方向に移動可能な係合部材(たとえば、係合部材191,250,270)と、係合部材に軸方向に対向する状態で筐体に対して静止する制動部材(たとえば、制動部材192,260)と、係合部材が制動部材に押付けられる連結状態、および、当該押付けを解除する解放状態を切替え可能な切替機構(たとえば、電磁クラッチ220,アーマチュア221,離反ばね222,電磁石223,弾性部材224,弾性部材251)とを含む。
このような構成によれば、切替機構により連結状態に切替えられている場合、係合部材が制動部材に押付けられるので、逆入力が変換機構から伝達機構または駆動部に伝達されると、伝達機構または駆動部と一体的に係合部材が回転しようとし、その係合部材から筐体側の制動部材に回転トルクが伝わり、制動部材と係合部材との間の連結力によって伝達機構または駆動部の回転が制動される。一方、切替機構により解放状態に切替えられている場合、係合部材の制動部材への押付けが解除される。このため、任意の位置で伝達機構または駆動部を停止させることができる。その結果、変換機構の軸部材を任意の位置で動かないようにすることができる。
(7) 図16および図18で示したように、係合部材および制動部材は、互いに対向する、摩擦面(たとえば、摩擦面191b,192a)またはフェーススプライン(たとえば、フェーススプライン部261,271)を有する。
今回開示された各実施の形態は、適宜組合わせて実施することも予定されている。そして、今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動アクチュエータ、2 駆動部、3 運動変換機構、4 伝達ギヤ機構、5 運動変換機構支持部、6 操作部、7 ロック機構、10 駆動モータ、10a,64a 出力軸、16 減速ギヤ機構、22,120 ボールねじ、23,122 ボールねじナット、23a,24a 螺旋状溝、23b 規制突起、24,121 ボールねじ軸、25,44,123 ボール、26 こま、27 回転規制部材、30,133,180,230 ドライブギヤ、30a 係合孔、30b 傾斜面、31,134 ドリブンギヤ、32 ギヤボス、33,34,171,172,173,174,200 軸受、42 外輪、43 内輪、47 規制部材、55 リングギヤ、56 サンギヤ、57 遊星ギヤ、58 遊星ギヤキャリア、58a 円筒部、60 ロック部材、60a 先端部、61 滑りねじナット、62 滑りねじ軸、64 ロックモータ、69 マイクロスイッチ、69a 接触子、70 ストロークセンサ、73 永久磁石、74,224,251 弾性部材、80 コントローラ、82 加算器、84 ストローク制御部、86 速度算出部、88 ロック制御部、110 モータ、111,240 駆動軸、131 ピニオンギヤ、132 減速機、132a 遊星キャリア軸、133a 外歯部、133b 中空軸部、141 円筒面、142 カム面、143 ローラ、144 保持器、144a フランジ、144b 切欠部、144c 係合突片、144d ポケット部、145 中立ばね、145a 係合片、146 固定部、146a キー溝、146b 凹部、147 係合面、148,221 アーマチュア、148a 係合穴部、148b,152a 周溝部、150,220 電磁クラッチ、151,222 離反ばね、152,223 電磁石、160 ハウジング、161 モータケース、162 減速機ケース、163,164,210 軸受ケース、164a 支持軸部、164b,212a スナップフィット部、165 軸カバー、166 ブーツ、181,231 回転軸、181a,241 スプライン軸部、182,242 肩部、183,243 止め輪、191,250,270 係合部材、191a スプライン穴部、191b,192a 摩擦面、191c 対向面、192,260 制動部材、211 ディスクケース部、212 マグネットケース部、261,271 フェーススプライン部、262 歯。

Claims (8)

  1. 駆動部と、
    前記駆動部からの回転運動を直線運動に変換するように構成された変換機構と、
    前記駆動部から前記変換機構へ駆動力を伝達するように構成された伝達機構と、
    外力により前記変換機構が動くことを防止するように構成された制動機構と、
    前記駆動部および前記制動機構を制御する制御装置とを備え、
    前記変換機構は、直線運動を外部に出力する軸部材を含み、
    前記制御装置は、前記変換機構が動くことを防止するよう前記制動機構を制御する第1制御を実行した後に、前記駆動部を回転させる第2制御を実行しているときに、前記軸部材が動く場合は、前記制動機構が異常であると判断する、電動アクチュエータ。
  2. 前記制御装置は、
    前記第1制御を実行する前に、前記軸部材の直線運動した位置が、目標位置となるように前記駆動部を制御し、
    前記第2制御において、前記軸部材の直線運動した位置が、前記目標位置に対して予め定められた変化許容範囲を超えるように前記駆動部を制御し、
    前記軸部材の直線運動した位置が、前記目標位置に対して前記変化許容範囲を超える場合に、前記制動機構が異常であると判断する、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記制御装置は、前記第2制御において、前記軸部材の直線運動した位置が確認位置となるように前記駆動部を制御し、
    前記確認位置は、前記軸部材が外力により前記目標位置から動く方向に前記変化許容範囲以上離れた位置である、請求項2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記駆動部と前記変換機構と前記伝達機構と前記制動機構とを支持する筐体をさらに備え、
    前記伝達機構は、周方向に少なくとも1つの係合部が形成されたギヤを含み、
    前記制動機構は、
    前記筐体に対して前記ギヤの回転方向に静止し前記係合部に係合可能なロック部材と、
    前記ロック部材と前記係合部とが係合されたロック状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構とを含む、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記駆動部と前記変換機構と前記伝達機構と前記制動機構とを支持する筐体をさらに備え、
    前記伝達機構は、一体に同心回転する円筒面を有するギヤを含み、
    前記制動機構は、
    前記筐体に対して静止しカム面を有する固定部と、
    前記円筒面と前記カム面との間に配置される係合子と、
    前記係合子が前記円筒面および前記カム面に係合された連結状態、および、当該係合が解除された解放状態を切替え可能な切替機構とを含む、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記駆動部と前記変換機構と前記伝達機構と前記制動機構とを支持する筐体をさらに備え、
    前記制動機構は、
    前記伝達機構に属する回転軸または前記駆動部の駆動軸と一体に同心回転可能な状態で当該回転軸または当該駆動軸に対して軸方向に移動可能な係合部材と、
    前記係合部材に軸方向に対向する状態で前記筐体に対して静止する制動部材と、
    前記係合部材が前記制動部材に押付けられる連結状態、および、当該押付けを解除する解放状態を切替え可能な切替機構とを含む、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記係合部材および前記制動部材は、互いに対向する摩擦面を有する、請求項6に記載の電動アクチュエータ。
  8. 前記係合部材および前記制動部材は、互いに対向するフェーススプラインを有する、請求項6に記載の電動アクチュエータ。
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