JP2021019032A - 熱電素子及びその製造方法 - Google Patents

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Masahiko Kato
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Abstract

【課題】従来より熱電性能を向上させることが可能な熱電素子を提供する。【解決手段】熱電素子100a〜100cは、柱状の形状を有するように形成されており、第一の領域101a〜101cと、第二の領域102a〜102cとを備える。第一の領域101a〜101c及び第二の領域102a〜102cは、熱電素子100a〜100cの長手方向に沿って隣接するように配置されており、第一の領域101a〜101cは、発電時に加熱される高温端103a〜103c側に配置され、第二の領域102a〜102cは、高温端とは逆の低温端104a〜104c側に配置されている。第一の領域101a〜101cと第二の領域102a〜102cとは、同じ熱電材料(例えば、鉄シリサイド)で構成されているが、キャリア濃度が異なっており、第二の領域102a〜102cのキャリア濃度は、第一の領域101a〜101cのキャリア濃度より高くなっている。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電素子、特に、熱電発電に利用される熱電素子に関する。
従来より、熱電発電用の熱電変換モジュールが知られている。このような熱電変換モジュールは、一般に、複数の熱電素子(n型半導体素子及びp型半導体素子)と、複数の熱電素子を電気的に接続するための複数の金属電極と、複数の熱電素子及び複数の金属電極を挟持する一対の絶縁基板(例えば、セラミック基板)とによって構成されている。また、このような熱電変換モジュールで使用される熱電素子は、通常、数mm以上の柱状の形状を有している。
ところで、熱電素子の性能を評価するための指標としては、一般に、以下の式1で表される無次元性能指数ZTが用いられる。また、熱電素子の発電性能を評価する指標としては、以下の式2で表されるパワーファクター(PF)(出力因子)が用いられる。
ZT=(α2σ/κ)T =(α2/(κρ))T ・・・・・(1)
PF=α2σ=α2/ρ(単位:W/mK2) ・・・・・(2)
ここで、αはゼーベック係数(単位:V/K)、σは導電率(単位:S/m)、ρは比抵抗(単位:Ωm)、Tは絶対温度(単位:K)、κは熱伝導率(単位:W/mK)である。
式1及び式2からは、熱電素子の性能を向上させるためには、ゼーベック係数α及び導電率σそれぞれの値を大きくするか、熱伝導率κの値を小さくすればよいことがわかる。
熱電素子を構成する熱電材料はその材料のみでは導電率が低いことが多くことから、通常は、その特性改善のために、ドーパントを含有させることが多い。しかしながら、熱電材料においては、一般的に、ゼーベック係数αと導電率σとはトレードオフの関係にあることが知られている。すなわち、ドーパントの量を調整して、導電率σを高くしようとすると、ゼーベック係数αが小さくなってしまうことなる。
一方、熱伝導率κは、以下の式3に示すように、キャリア熱伝導と格子熱伝導という2つの要因に対応して、キャリア熱伝導率κcと格子熱伝導率κlの2つの成分に分けることができる。
κ=κc+κl ・・・・・(3)
そして、キャリア熱伝導率κcと導電率σとの間には、ウィーデマン=フランツ則により、以下の式4の関係が一般に成り立つことが知られていている。
LT=κc/σ ・・・・・(4)
ここで、Lはローレンツ数(単位:WΩ/K2)、Tは絶対温度(単位:K)である。
ローレンツ数Lは定数であるので、キャリア熱伝導率κcと導電率σもトレードオフの関係にあることになり、ドーパントの量を調整して、導電率σを高くしようとすると、キャリア熱伝導率κcも高くなり、その結果、熱伝導率κも高くなることになる。
以上のように、従来の熱電素子においては、適正範囲のドーパントの量を調整しても、熱電性能の顕著な改善には困難が伴うことが知られていた。
なお、特開2018−6605号公報には、鉄ケイ化物における金属相であるε-FeSi相を低減させ、β-FeSi相の割合を90体積%より多くして、SiサイトにPをドープすることによって、低温域での高いレベルのパワーファクターを実現することができることが記載されている。
特開2018−6605号公報
本発明の目的は、従来より熱電性能を向上させることが可能な熱電素子を提供することにある。
本発明に係る熱電素子は、第一の領域と、当該第一の領域に隣接する第二の領域とを備え、当該第二の領域のキャリア濃度は、前記第一の領域のキャリア濃度より高いことを特徴とする。
この場合において、前記第一の領域側の端部が高温端となり、前記第二の領域側の端部が低温端となるようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記第一の領域は、前記第二の領域より大きいようにしてもよい。更に、前記第一の領域と前記第二の領域との大きさの比は、9対1であるようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記第一の領域及び前記第二の領域は、同じ熱電材料(例えば、鉄シリサイド)で構成されているようにしてもよい。
また、本発明に係る熱電素子は、一方の端部から他方の端部に向かって並ぶように配置された複数の領域を備えた熱電素子であって、前記複数の領域それぞれのキャリア濃度は、一方の端部から他方の端部に向かって順次高くなるように構成されていることを特徴とする。
この場合において、前記一方の端部が高温端となり、前記他方の端部が低温端となるようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記熱電素子は、柱状の形状を有するようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記熱電素子は、鉄シリサイドで構成されているようにしてもよい。
本発明に係る熱電発電装置は、前記熱電素子を備えた熱電発電装置であって、前記熱電素子のキャリア濃度が低い領域側(例えば、前記第一の領域側)の端部は、高温側に配置され、前記熱電素子のキャリア濃度が高い領域側(例えば、前記第二の領域側)の端部は、低温側に配置されていることを特徴とする。
本発明に係る熱電素子の製造方法は、第一の熱電材料を用意する工程と、前記第一の熱電材料よりキャリア濃度が高い第二の熱電材料を用意する工程と、前記第一の熱電材料で構成される第一の領域と、前記第二の熱電材料で構成される第二の領域とが隣接するように配置された成形体を形成する工程と、前記成形体を焼結させる工程とを備えたことを特徴とする。
この場合において、前記第一の熱電材料及び前記第二の熱電材料は同じ熱電材料(例えば、鉄シリサイド)であるようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記第一の熱電材料を用意する工程及び前記第二の熱電材料を用意する工程はそれぞれ、熱電材料の原料の秤量を行う工程を含み、前記第二の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量は、前記第一の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量より多いようにしてもよい。
更に、この場合、前記第一の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量は0であるようにしてもよい。
また、以上の場合において、前記熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量される原料は、鉄、ケイ素及びドーパント元素(例えば、コバルトやマンガン)であるようにしてもよい。
本発明によれば、従来より大きなパワーファクターが得られる熱電素子を提供することが可能となる。
本発明による熱電素子の構成を説明するための図である。 本発明による熱電素子を使用した熱電発電装置の構成を説明するための図である。 本発明による熱電素子の製造方法を説明するための図である。 各熱電素子のゼーベック係数αの測定結果を示す表である。 各熱電素子の比抵抗及びパワーファクター(PF)の測定結果を示す表である。 各熱電素子で得られた両端間の温度差の測定結果を示す表である。 実施例3における温度変化の様子を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明による熱電素子の構成を説明するための図である。同図(a)〜(c)はそれぞれ、熱電素子を構成する各領域の大きさ(比)が異なるものを示している。
同図に示すように、本発明による熱電素子100a〜100cは、柱状(例えば、直方体状)の形状を有するように形成されており、第一の領域101a〜101cと、第二の領域102a〜102cとを備える。
同図に示すように、第一の領域101a〜101c及び第二の領域102a〜102cはそれぞれ、柱状(例えば、直方体状)の形状を有し、熱電素子100a〜100cの長手方向(熱流方向)に沿って隣接するように配置されており、第一の領域101a〜101cは、発電時に加熱される高温端103a〜103c側に配置され、第二の領域102a〜102cは、高温端とは逆の低温端104a〜104c側に配置されている。
第一の領域101a〜101cと第二の領域102a〜102cとは、同じ(同種の)熱電材料(本実施形態においては、鉄シリサイド)で構成されているが、キャリア濃度が異なっている。すなわち、第二の領域102a〜102cのキャリア濃度は、第一の領域101a〜101cのキャリア濃度より高くなっている。以下、第一の領域101a〜101cを低キャリア濃度領域といい、第二の領域102a〜102cを高キャリア濃度領域という。
また、同図(a)及び(b)に示した熱電素子100a及び100bは、低キャリア濃度領域101a,101bと、高キャリア濃度領域102a,102bとでは、大きさ(長手方向の長さ)が異なるように構成されている。すなわち、同図(a)に示した熱電素子100aにおいては、低キャリア濃度領域101aの大きさが、高キャリア濃度領域102aの大きさより大きくなるように構成されている。本実施形態においては、低キャリア濃度領域101aと高キャリア濃度領域102aとのサイズ比(体積比)が、9:1となるように構成されている。
また、同図(b)に示した熱電素子100bにおいては、低キャリア濃度領域101bの大きさが、高キャリア濃度領域102bの大きさより小さくなるように構成されている。本実施形態においては、低キャリア濃度領域101bと高キャリア濃度領域102bとのサイズ比(体積比)が、1:9となるように構成されている。
一方、同図(c)に示した熱電素子100cにおいては、低キャリア濃度領域101cと、高キャリア濃度領域102cとは、大きさ(長手方向の長さ)が同じになるように構成されている。すなわち、低キャリア濃度領域101cと高キャリア濃度領域102cとのサイズ比(体積比)が、5:5となるように構成されている。
熱電素子100a〜100cにおいては、ゼーベック係数が相対的に大きい低キャリア濃度領域101a〜101cと、導電率が相対的に高い高キャリア濃度領域102a〜102cとを備えているので、ゼーベック係数を大きくしつつ、導電率を高くすることが可能となっており、その結果、熱電性能(PF)を向上させることが可能となる。更に、熱伝導率が相対的に低い低キャリア濃度領域101a〜101cを高温側に配置することにより、熱伝導率が相対的に高い高キャリア濃度領域102a〜102cを高温側に配置した場合と比較して、より大きな温度差を得ることが可能となり、熱電性能(PF)をより向上させることが可能となる。
次に、以上のような構成を有する熱電素子を使用した熱電発電装置について説明する。
図2は、上述した熱電素子を使用した熱電発電装置の構成を説明するための図である。同図においては、一例として、上述した熱電素子100aと同様の構成(サイズ比)の熱電素子を使用した場合を示している。
同図に示すように、本発明による熱電発電装置200は、一対の熱電素子210,220と、一対の低温側電極231,232と、高温側電極240とを備える。
熱電素子210,220は、柱状(本実施形態においては、直方体状)の形状を有し、その両端に温度差が与えられると、ゼーベック効果により、起電力を生じさせるものであって、前述した熱電素子100a〜100cと同様に、それぞれ、低キャリア濃度領域211,221と、高キャリア濃度領域212,222とを備えている。
一方の熱電素子210は、n型半導体で構成され、他方の熱電素子220は、p型半導体によって構成される。本実施形態においては、一方の熱電素子210は、コバルト(Co)をドーパントとして使用した鉄シリサイド(FeSi)で構成されており、他方の熱電素子220は、マンガン(Mn)をドーパントとして使用した鉄シリサイド(FeSi)で構成されている。また、低キャリア濃度領域211,221と、高キャリア濃度領域212,222との間のキャリア濃度差は、各ドーパントの量を調整することで実現されている。
低温側電極231,232はそれぞれ、熱電素子210,220の低温端に接続されて、熱電素子210,220によって発電された電力を外部に取り出すためのものであり、本実施形態においては、導電性を有する平板状の部材(金属板)によって構成されている。低温側電極231,232は、電気伝導率が高い金属(例えば、銅)で構成されており、例えば、ろう付けによって、熱電素子210,220の低温端に接合される。
高温側電極240は、熱電素子210,220の高温端に接続されて、熱電素子210,220の高温端を電気的に接続するものであり、本実施形態においては、導電性を有する平板状の部材(金属板)によって構成されている。熱電素子210,220及び高温側電極240によってπ型熱電素子が構成されることになる。高温側電極240は、電気伝導率が高い金属(例えば、銅)で構成されており、例えば、ろう付けによって、熱電素子211及び212の高温端に接合される。
同図に示すように、熱電発電装置200においては、高温側に、各熱電素子210,220の低キャリア濃度領域211,221が配置され、低温側に、各熱電素子210,220の高キャリア濃度領域212,222が配置されるように構成されているので、従来より高い熱電性能(PF)を有する各熱電素子210,220において大きな温度差が得ることが可能となっており、その結果、高い発電性能を有する熱電発電装置200を実現することが可能となっている。
なお、熱電発電装置200については、例えば、板状に並べた複数の熱電発電装置200を、低温側電極によって、電気的には直列に、熱的には並列に接続することによって構成される熱電発電モジュールの構成要素として使用される。
また、ここでは、n型熱電素子及びp型熱電素子の両方の熱電素子で構成されるπ型モジュール構造を採用する場合について説明したが、n型熱電素子及びp型熱電素子のいずれか一方のみの熱電素子で構成されるユニレグ型モジュール構造を採用することも考えられる。
次に、本発明による熱電素子の製造方法について説明する。以下では、鉄ケイ化物であるFeSi熱電素子の製造方法について説明する。
図3は、本発明による熱電素子の製造方法を説明するための図である。
同図に示すように、本発明による熱電素子の製造方法は、秤量工程S1と、合成工程S2と、粉砕工程S3と、造粒工程S4と、成形工程S5と、焼結工程S6と、熱処理工程S7とを備える。
秤量工程S1、合成工程S2、粉砕工程S3及び造粒工程S4は、成形工程S5において使用される熱電材料を用意する工程を構成するものである。本実施形態においては、キャリア濃度が異なる2種類の熱電材料、すなわち、低キャリア濃度領域用の熱電材料と高キャリア濃度領域用の熱電材料とが必要となるので、工程S1〜S4は、低キャリア濃度領域用の熱電材料、及び、高キャリア濃度領域用の熱電材料それぞれについて行われる。つまり、詳細には、低キャリア濃度領域用の熱電材料を用意するための工程S1〜S4と、高キャリア濃度領域用の熱電材料を用意するための工程S1〜S4が存在することになる。
同図に示すように、まず、原料の秤量を行う(S1)。例えば、原料となる鉄(Fe)粉末と、ケイ素(Si)粉末と、ドーパント元素粉末(例えば、n型熱電素子を作製する場合は、コバルト(Co)粉末、p型熱電素子を作製する場合は、マンガン(Mn)粉末)の秤量を行う。
この際、高キャリア濃度領域用の原料については、低キャリア濃度領域用の原料より、ドーパント元素粉末の量が多くなるように、ドーパント元素粉末の秤量を行う。例えば、n型熱電素子を作製する場合は、高キャリア濃度領域用の原料については、化学量論比がFe0.96Si2.0Co0.04となるように秤量を行い、低キャリア濃度領域用の原料については、化学量論比がFe0.98Si2.0Co0.02となるように秤量を行う。また、p型熱電素子を作製する場合は、高キャリア濃度領域用の原料については、化学量論比がFe0.92Si2.1Mn0.08となるように秤量を行い、低キャリア濃度領域用の原料については、化学量論比がFe0.96Si2.1Mn0.04となるように秤量を行う。
次に、秤量工程S1で秤量された原料を熔解させることで、FeSi熱電材料を合成する(S2)。例えば、減圧アルゴン(Ar)雰囲気中、アーク熔解させることで、FeSi熱電材料を合成し、FeSi熱電材料のインゴットを作製する。
次に、合成工程S2で合成されたFeSi熱電材料を粉砕する(S3)。例えば、自動乳鉢やボールミル等によって、所定の粒径(例えば、38μm以下)になるように粉砕する。
次に、粉砕工程S3で粉砕されたFeSi熱電材料が所望の粒径になるように造粒を行う(S4)。例えば、粉砕されたFeSi熱電材料に対して、バインダー(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液)を添加して乾燥させた上で、仮成形及び粗粉砕を行うことで、所望の粒径(例えば、188〜355μm)になるように造粒を行う。
次に、造粒工程S4で造粒されたFeSi熱電材料の粉末を加圧成形することで焼結用成形体を作製する(S5)。より具体的には、高キャリア濃度領域用の熱電材料Dehと低キャリア濃度領域用の熱電材料Delとが所定の体積比で隣接するように配置された成形体が形成される。例えば、冷間プレス治具内に、DehとDelとを、両者が所定の体積比で隣接して配置されるように充填した上で、所定の面圧(例えば、300MPa)で冷間一軸プレス加工を行うことで、焼結用成形体を作製する。
次に、成形工程S5で作製された焼結用成形体の焼結を行う(S6)。例えば、焼結用成形体を電気炉内に入れて、真空雰囲気中、常圧焼結を行う。なお、焼結温度まで昇温する過程で、脱バインダー処理(例えば、PVAの熱分解)についても行われる。
次に、焼結工程S6で得られた焼結体に対して、熱処理を行うことで、半導体化処理(β化処理)を行う(S7)。例えば焼結工程後、焼結温度から所定の温度(例えば、800℃)まで降温させた後、当該所定の温度に、一定時間以上(例えば、25時間程度)保持することで、半導体化処理(β化処理)を行う。
以上のような工程S1〜S7を経て製造されたFeSi熱電素子は、必要に応じて、所望の形状に加工されて使用されることになる。
なお、上述した実施形態においては、秤量工程S1において、低キャリア濃度領域用の原料に対しても、ドーパント元素粉末を添加するようにした上で、高キャリア濃度領域用の原料については、低キャリア濃度領域用の原料より、ドーパント元素粉末の量が多くなるように、ドーパント元素粉末の秤量を行うようにしていたが、低キャリア濃度領域用の原料に対しては、ドーパント元素粉末をまったく添加しないようにすることも考えられる。
また、上述した実施形態においては、成形工程S5において熱電材料の粉末を加圧成形することで焼結用成形体を作製するようにしたが、成形工程S5を独立して設けることなく、焼結工程内において成形と焼結を同時に行うようにすることも考えられる。例えば、焼結治具内に、高キャリア濃度領域用の熱電材料Dehと低キャリア濃度領域用の熱電材料Delとを、両者が所定の体積比で隣接して配置されるように充填した上で、加圧焼結することで、成形と焼結を同時に行うようにすることも考えられる。
以上説明したように、本発明による熱電素子においては、ゼーベック係数が相対的に大きい低キャリア濃度領域と、導電率が相対的に高い高キャリア濃度領域とを備えているので、ゼーベック係数を大きくしつつ、導電率を高くすることが可能となり、その結果、熱電性能(PF)を向上させることが可能となっている。更に、熱伝導率が相対的に低い低キャリア濃度領域を高温側に配置することにより、熱伝導率が相対的に高い高キャリア濃度領域を高温側に配置した場合と比較して、より大きな温度差を得ることが可能となり、熱電性能(PF)をより向上させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、当然のことながら、本発明の実施形態は上記のものに限られない。例えば、上述した実施形態においては、熱電素子をFeSi熱電材料で構成するようにしていたが、本発明は、原料のドーパント量の調整によってキャリア濃度を調整することが可能な任意の熱電材料で構成される熱電素子に適用可能であると考えられる。
また、上述した実施形態においては、熱電素子を低キャリア濃度領域及び高キャリア濃度領域の2つの領域を構成するようにしていたが、熱電素子を、互いに隣接する3以上の複数の領域で構成し、各領域のキャリア濃度が、一方の端部(例えば、高温端)から他方の端部(例えば、低温端)に向かって順次高くなるように構成するようにすることも考えられる。更に、熱電素子のキャリア濃度が、一方の端部(例えば、高温端)から他方の端部(例えば、低温端)に向かって連続的に増加するように構成するようにすることも考えられる。
次に、本発明の実施例について説明する。
まず、以下に示すようにして、鉄シリサイド(FeSi)製のn型熱電素子を作製した。より具体的には、それぞれ低キャリア濃度領域と高キャリア濃度領域との体積比が異なる(図1(a)〜(c)のそれぞれに対応する)3種類の熱電素子を作製した。
《実施例1》
まず、低キャリア濃度領域用原料については、化学量論比がFe0.98Si2.0Co0.02となり、高キャリア濃度領域用原料については、化学量論比がFe0.96Si2.0Co0.04となるように、純度99.9%、粒径2〜3mm程度の塊状鉄(Fe)(株式会社高純度化学研究所製)、純度99.99%、粒径1〜5mmの塊状ケイ素(Si)(株式会社高純度化学研究所製)及び純度99.99%、粒径0.5〜1mmの球状コバルト(Co)(株式会社高純度化学研究所製)の秤量を行い、秤量したものに対して、更に、0.5質量%の純度99.9%、粒径0.25mmの球状銅(Cu)(株式会社高純度化学研究所製)を追加した。
次に、各領域用原料をそれぞれ、−0.05MPaの減圧アルゴン(Ar)雰囲気中で溶解電流50〜100Aの条件でアーク溶解炉(アトーテック株式会社製、ACM−C01)によって溶解し、インゴットを作製した。
次に、作製した各領域用インゴットをそれぞれ、鉄鉢で1mm以下となるように素粉砕した後、自動乳鉢(日陶科学株式会社製、ANG−200WD)によって、38μm以下となるように微粉砕を行った。
次に、粉砕された各領域用原料粉末それぞれに対して、バインダーとして、5質量%の水溶液としたPVAを質量比1質量%となるように添加して、各領域用原料粉末と均一に混合した後、120℃に設定したホットプレート(アズワン株式会社製、HHP−140D)上で水分を蒸発させ、188〜355μmの団粒となるように造粒を行った。
次に、所望の粒径に造粒した高キャリア濃度領域用原料粉末Deh及び低キャリア濃度領域用原料粉末Delを、30×4×4mmの直方体状の冷間プレス冶具内に、体積比Deh:Del=1:9で両者が隣接するように装填した上で、面圧300MPaで10秒間、冷間一軸プレス加工を行い、30×4×4mmの成形体を得た。
次に、得られた成形体を電気炉内に入れ、空気送風中、400℃、5時間の条件でPVAを熱分解させた後、真空雰囲気中、1153℃で2時間焼結を行った後、800℃で25時間、半導体化処理(β化処理)を行い、熱電素子を得た。
《実施例2》
成形工程において、冷間プレス冶具内に、高キャリア濃度領域用原料粉末Deh及び低キャリア濃度領域用原料粉末Delを、体積比Deh:Del=9:1で隣接するように装填した点以外は、上述した実施例1と同様にして、熱電素子を得た。
《実施例3》
成形工程において、冷間プレス冶具内に、高キャリア濃度領域用原料粉末Deh及び低キャリア濃度領域用原料粉末Delを、体積比Deh:Del=5:5で両者が隣接するように装填した点以外は、上述した実施例1と同様にして、熱電素子を得た。
また、以下のようにして、高キャリア濃度領域及び低キャリア濃度領域のいずれか一方のみからなる熱電素子を作製した。
《比較例1》
成形工程において、冷間プレス冶具内に、高キャリア濃度領域用原料粉末Dehのみを装填した点以外は、上述した実施例1と同様にして、熱電素子を得た。
《比較例2》
成形工程において、冷間プレス冶具内に、低キャリア濃度領域用原料粉末Delのみを装填した点以外は、上述した実施例1と同様にして、熱電素子を得た。
次に、上記のようにして作製された各熱電素子の特性の測定を行った。
まず、各熱電素子の一方の端部(例えば、低キャリア濃度領域側端部)をホットプレート上で加熱した状態で、熱電素子の両端の温度差及び出力電圧の測定を行った。更に、各熱電素子の他方の端部(例えば、高キャリア濃度領域側端部)をホットプレート上で加熱した状態で、熱電素子の両端の温度差及び出力電圧の測定を行った。
そして、測定結果に基づいて、温度差1度あたりの出力電圧を、各熱電素子のゼーベック係数αとして算出した。
図4は、各熱電素子のゼーベック係数αの測定結果を示す表である。
実施例1〜3に着目してみると、低キャリア濃度領域が大きいほど、ゼーベック係数αの絶対値が大きくなっている。更に、実施例1については、比較例2よりも、ゼーベック係数αの絶対値が大きくなっている。
また、実施例1〜3のいずれについても、低キャリア濃度領域側を加熱した場合の方が、高キャリア濃度領域側を加熱した場合よりも、ゼーベック係数αの絶対値が大きくなっている。
また、直流4端子法によって、各熱電素子の両端間の抵抗を測定し、測定結果に基づいて、各熱電素子の比抵抗を算出した。そして、算出した比抵抗及びゼーベック係数に基づいて、各熱電素子のパワーファクター(PF)を算出した。
図5は、各熱電素子の比抵抗及びパワーファクター(PF)の測定結果を示す表である。なお、同表では、低キャリア濃度領域側の端部を加熱した場合の結果のみを示している。
同図に示すように、比抵抗については、高キャリア濃度領域が大きいほど、比抵抗が低くなっている。
また、パワーファクターについては、実施例1〜3のいずれについても、比較例1及び2より大きくなっている。特に、実施例1については、比較例2と比較しても、2.2倍以上のパワーファクターが得られている。
実施例1〜3については、ゼーベック係数の絶対値が相対的に大きい低キャリア濃度領域と、比抵抗が相対的に低い高キャリア濃度領域とを備え、低キャリア濃度領域において、素子全体としての大きなゼーベック係数を保ちながら、高キャリア濃度領域において、素子全体としての比抵抗の増加を抑制していると考えられ、その結果、比較例1及び2と比較して、大きなパワーファクターを得られているものと考えられる。
次に、各熱電素子における温度変化の様子を見るため、各熱電素子の一方の端部(例えば、低キャリア濃度領域側端部)をホットプレート上で80℃に加熱した状態で、熱電素子の両端及び長手方向中央部それぞれの温度を測定した。また、各熱電素子の他方の端部(例えば、高キャリア濃度領域側端部)をホットプレート上で80℃に加熱した状態で、熱電素子の両端及び長手方向中央部それぞれの温度を測定した。
図6は、各熱電素子で得られた両端間の温度差ΔT(単位:K)の絶対値の測定結果を示す表である。
また、図7は、実施例3における温度変化の様子を示すグラフである。同図において、グラフ701は、低キャリア濃度領域側の端部を加熱した場合の温度変化の様子を示し、グラフ702は、高キャリア濃度領域側の端部を加熱した場合の温度変化の様子を示す。なお、同図において、横軸は、加熱端からの距離L(単位:mm)を示し、縦軸は、加熱端との温度差ΔT(単位:K)を示す。
図6に示すように、素子両端間の温度差については、低キャリア濃度領域が大きいほど、大きな温度差が得られている。
また、実施例1〜3に着目してみると、低キャリア濃度領域側を加熱した場合の方が、高キャリア濃度領域側を加熱した場合よりも、大きな温度差が得られている。
この点、低キャリア濃度領域と高キャリア濃度領域の大きさが同一である実施例3でより詳しく見てみると、図7に示すように、低キャリア濃度領域を加熱側に配置した場合(グラフ701)は、低キャリア濃度領域において、−15.3Kの温度差が得られ、更に、高キャリア濃度領域において、−12.3Kの温度差が得られているのに対して、高キャリア濃度領域を加熱側に配置した場合(グラフ702)は、高キャリア濃度領域において、−12.1Kの温度差が得られ、更に、低キャリア濃度領域において、−13.4Kの温度差が得られている。すなわち、低キャリア濃度領域及び高キャリア濃度領域のいずれについても、低キャリア濃度領域を加熱側に配置した場合の方が、より大きな温度差が得られてる。
これは、加熱側に近い領域の方が、相対的に、素子内での温度勾配に、より大きな影響を及ぼすと考えられるので、熱伝導率が相対的に低い低キャリア濃度領域を加熱側に配置した場合の方が、熱伝導率が相対的に高い高キャリア濃度領域を加熱側に配置した場合と比較して、温度差が有効に取り出せていることを示しているものと考えられる。
100a〜100c 熱電素子
101a〜101c 低キャリア濃度領域
102a〜102c 高キャリア濃度領域
103a〜103c 高温端
104a〜104c 低温端
200 熱電発電装置
210,220 熱電素子
211,221 低キャリア濃度領域
212,222 高キャリア濃度領域
231,232 低温側電極
240 高温側電極
S1 秤量工程
S2 合成工程
S3 粉砕工程
S4 造粒工程
S5 成形工程
S6 焼結工程
S7 熱処理工程

Claims (15)

  1. 第一の領域と、当該第一の領域に隣接する第二の領域とを備え、
    当該第二の領域のキャリア濃度は、前記第一の領域のキャリア濃度より高い
    ことを特徴とする熱電素子。
  2. 前記第一の領域側の端部が高温端となり、前記第二の領域側の端部が低温端となる
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱電素子。
  3. 前記第一の領域は、前記第二の領域より大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電素子。
  4. 前記第一の領域と前記第二の領域との大きさの比は、9対1である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱電素子。
  5. 前記第一の領域及び前記第二の領域は、同じ熱電材料で構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱電素子。
  6. 一方の端部から他方の端部に向かって並ぶように配置された複数の領域を備えた熱電素子であって、
    前記複数の領域それぞれのキャリア濃度は、一方の端部から他方の端部に向かって順次高くなるように構成されている
    ことを特徴とする熱電素子。
  7. 前記一方の端部が高温端となり、前記他方の端部が低温端となる
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱電素子。
  8. 前記熱電素子は、柱状の形状を有する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱電素子。
  9. 前記熱電素子は、鉄シリサイドで構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱電素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電素子を備えた熱電発電装置であって、
    前記熱電素子のキャリア濃度が低い領域側の端部は、高温側に配置され、
    前記熱電素子のキャリア濃度が高い領域側の端部は、低温側に配置されている
    ことを特徴とする熱電発電装置。
  11. 第一の熱電材料を用意する工程と、
    前記第一の熱電材料よりキャリア濃度が高い第二の熱電材料を用意する工程と、
    前記第一の熱電材料で構成される第一の領域と、前記第二の熱電材料で構成される第二の領域とが隣接するように配置された成形体を形成する工程と、
    前記成形体を焼結させる工程と
    を備えたことを特徴とする熱電素子の製造方法。
  12. 前記第一の熱電材料及び前記第二の熱電材料は、同じ熱電材料である
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱電素子の製造方法。
  13. 前記第一の熱電材料を用意する工程及び前記第二の熱電材料を用意する工程はそれぞれ、熱電材料の原料の秤量を行う工程を含み、
    前記第二の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量は、前記第一の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量より多い
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の熱電素子の製造方法。
  14. 前記第一の熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量されるドーパント元素の量は0である
    ことを特徴とする請求項13に記載の熱電素子の製造方法。
  15. 前記熱電材料の原料の秤量を行う工程において秤量される原料は、鉄、ケイ素及びドーパント元素である
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載の熱電素子の製造方法。
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