JP2021018957A - ソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイヤフラムの体格を小型化しつつ、液体に対する固定接点及び可動接点の防水性を確保する。【解決手段】ソレノイド10では、ボビン28とターミナルベース32との間に、ヨーク44が設けられており、ヨーク44によって、アッパハウジング部12Uの内部が上下方向に区画されている。また、ヨーク44は、上側へ開放された収容凹部44Bと、ボビン28の内部と収容凹部44Bとを連通する連通孔44Cと、を有している。そして、ダイヤフラム46が、収容凹部44Bに設けられており、ダイヤフラム46によって連通孔44Cが閉塞されている。これにより、ダイヤフラム46の体格を小型化しつつ、液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を確保することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、ソレノイドに関する。
下記特許文献1に記載のダイヤフラムスイッチでは、特許文献1の図4に示されるように、ボディ(ハウジング)の内部が、ダイヤフラムによって圧力室と動作室とに区画されている。また、圧力室にプランジャ及び移動子が配置され、動作室に固定接点及び可動接点が配置されている。そして、プランジャが変位することで、可動接点が固定接点に接近して、スイッチがオフからオンに切替わる。また、ダイヤフラムの外周部は、ボディの開口部側に配置されたターミナルベースと、ボディの段差部と、の間に配置されて、両者に挟持されている。これにより、ダイヤフラムによって動作室をシールすることもできる。
ところで、車両(自動車)に搭載されるソレノイドは、上記ダイヤフラムスイッチのように可動接点及び固定接点から構成されたスイッチ構造を有するものもある。このソレノイドは、一対のコイルを有しており、ソレノイドの作動時にスイッチがオンからオフに切り替わることで、一方のコイルの通電が遮断され、他方のコイルのみが通電されるようになっている。これにより、例えば、ソレノイドの消費電力を低減することができる。
特許第3840366号
しかしながら、スイッチ構造を有するソレノイドにおいて、水や油等の液体に対する可動接点及び固定接点の防水性を確保するために、上記特許文献1に記載されたシール構造を適用した場合には、以下に示す問題点がある。すなわち、この場合には、ダイヤフラムによって、ソレノイドのハウジングを、圧力室と動作室とに区画する。そして、ソレノイドのプランジャやボビン等の構成部品が圧力室に配置され、固定接点及び可動接点が動作室に配置される。さらに、ダイヤフラムの外周部が、ハウジングの段差部とターミナルベースによって挟持されるようになる。
ここで、上述のように、ソレノイドでは、ハウジングの径寸法を、プランジャやボビン等の構成部品を収容できる寸法にする必要がある。このため、液体に対する可動接点及び固定接点の防水性を確保するために、ダイヤフラムによってハウジングの内部を区画する構成にすると、ダイヤフラムの体格が大きくなるという問題がある。
本発明は、上記事実を考慮して、ダイヤフラムの体格を小型化しつつ、液体に対する固定接点及び可動接点の防水性を確保することができるソレノイドを提供することを目的とする。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、軸方向一方側へ開口された段付き筒状に形成され、大径部と、前記大径部から軸方向他方側へ延出され且つ軸方向他端部に開口孔を有する小径部と、を含んで構成されたハウジングと、前記大径部の内部に収容されると共に、筒状に形成され、コイルが巻き回されたボビンと、前記小径部及び前記ボビンの内部に配置され、前記開口孔から前記ハウジングの軸方向他方側へ突出されると共に、作動することで前記ハウジングの軸方向一方側へ移動するプランジャと、前記ボビンに対して前記ハウジングの軸方向一方側に設けられ、固定接点を有するターミナルベースと、前記固定接点に対して前記ハウジングの軸方向一方側において前記固定接点に当接された可動接点を有すると共に、作動することで前記ハウジングの軸方向一方側へ移動する接点部材と、前記ハウジングの開口部を閉塞するカバーと、前記ハウジングの軸方向一方側に設けられ、前記カバーに固定されたコネクタと、前記ターミナルベースと前記ボビンとの間に設けられて前記大径部の内部を軸方向に区画すると共に、前記ターミナルベース側へ開放された収容凹部と、前記ボビンの内部と前記収容凹部の内部とを連通する連通孔と、を有する区画壁と、前記収容凹部の内部に設けられ、前記連通孔を閉塞すると共に、前記プランジャの作動時に前記プランジャによって押圧されることで弾性変形すると共に前記接点部材を作動させるダイヤフラムと、を備えたソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ボビンは、樹脂製とされており、前記区画壁は、金属製とされると共に、前記ハウジングの軸方向を板厚方向とするプレート状に形成されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記区画壁及び前記ハウジングが、金属製とされると共に、前記区画壁の外周部が、前記ハウジングに当接しており、前記区画壁には、アース端子が設けられ、前記アース端子が、前記コイルの一端部と接続されて、前記コイルの一端部が前記アース端子を介して前記ハウジングに接地されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ターミナルベースには、前記ハウジングの軸方向一方側へ開放され且つ底面に前記固定接点が配置された接点収容部と、前記接点収容部の底面に形成され且つ前記接点収容部の内部と前記収容凹部の内部とを連通する挿通孔と、を有しており、前記接点部材は、前記接点収容部内に収容されると共に、前記挿通孔内に挿通された作動突起を有しており、前記接点収容部が前記カバーによって閉塞されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ターミナルベースが前記ボビンに固定され、前記区画壁が前記ターミナルベース及び前記ボビンに挟持されており、前記ダイヤフラムの外周部が、前記区画壁及び前記ターミナルベースに挟持されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記大径部の軸方向一方側の部分には、径方向外側へ張出された段差部が形成され、前記大径部の軸方向一端部には、径方向内側へ屈曲された固定フランジ部が形成されており、前記区画壁、前記ターミナルベース、及び前記カバーのそれぞれの外周部が、前記段差部及び前記固定フランジ部によって挟持されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ダイヤフラムは、円形シート状に形成されると共に、前記ダイヤフラムの外周部を構成し且つ前記ターミナルベースと前記区画壁とによって挟持された固定部と、前記ダイヤフラムの中央部を構成し且つ前記プランジャによって押圧される押圧部と、前記固定部と前記押圧部との間に設けられ且つ前記プランジャによる押圧時に弾性変形する変形可能部と、を含んで構成され、前記ターミナルベースにおける前記収容凹部との対向面には、前記ダイヤフラム側へ突出したリング状の当接部が形成されており、前記プランジャの前記押圧部の押圧時には、弾性変形した前記変形可能部の外周部が、前記当接部に当接するソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記カバーに対して前記ハウジングの軸方向一方側には、前記コイルに接続された接続端子部が設けられており、前記カバーは、前記ハウジングの軸方向一方側へ突出した支持部を有し、前記コネクタは、前記コネクタを前記カバーに固定する前の仮組状態において前記支持部に回転可能に組付けられた支持孔を有するコネクタ本体と、前記コネクタ本体に一体に形成され、端子固定ネジによって前記接続端子部と共に前記カバーに共締めされた固定端子部を有するコネクタターミナルと、を含んで構成され、前記固定端子部が前記ハウジングの周方向に延在されて、前記仮組状態の前記コネクタの組付位置の変更が許容されており、前記ハウジングにおける開口端部側の外周部、前記端子固定ネジ、前記固定端子部、及び前記支持孔が、モールド部によって被覆されているソレノイドである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態のソレノイドによれば、ダイヤフラムの体格を小型化しつつ、液体に対する固定接点及び可動接点の防水性を確保することができる。
(A)は、本実施の形態に係るソレノイドを示す上側から見た平面図であり、(B)は、(A)のソレノイドを第1方向一方側から見た側面図であり、(C)は、(A)のソレノイドを第2方向他方側から見た側面図である。 図1に示されるソレノイドを第1基準線に沿って切断した縦断面図(図1の2−2線断面図)である。 図1に示されるソレノイドを傾斜基準線に沿って切断した縦断面図(図1の3−3線断面図)である。 図3に示される接点機構を分解した分解斜視図である。 (A)は、図4に示されるソレノイド本体がハウジングのアッパハウジング部内に収容された状態を示す平面図であり、(B)は、(A)に示されるターミナルベースに形成された第1給電ターミナル、第2給電ターミナル、及びスイッチ用ターミナルを示す平面図である。 (A)は、図2に示されるヨークの平面図であり、(B)は、(A)のヨークの第2方向他方側から見た側面図である。 図2に示されるコネクタの組付前の状態を示す分解斜視図である。 (A)は、図7に示されるコネクタがカバーに組付けられた状態を示す、カバーベース部を破断した平断面図であり、(B)は、コネクタターミナルの給電接続部と第1給電端子部との圧着状態を示す縦断面図(図8(A)の8B−8B線断面図)である。 図7に示されるコネクタターミナルの全体を示す平面図である。 (A)は、図3に示されるダイヤフラムの周辺を拡大して示す縦断面図であり、(B)は、(A)に示されるダイヤフラムが、作動位置のプランジャによって押圧され且つコンタクトアッシーが非接続位置に配置された状態を示す縦断面図である。 (A)は、仮組状態のコネクタが第1組付位置に配置された状態を示す平面図であり、(B)は、仮組状態のコネクタが第2組付位置に配置された状態を示す平面図である。
以下、図面を用いて、本実施の形態に係るソレノイド10について説明する。図1(A)〜(C)に示されるように、ソレノイド10は、全体として略段付き円柱状に形成されている。そして、以下の説明では、ソレノイド10の軸方向一方側(図1(B)及び(C)の矢印A方向側)をソレノイド10の上側とし、ソレノイド10の軸方向他方側(図1(B)及び(C)の矢印B方向側)をソレノイド10の下側としている。また、上側から見た平面視で、上下方向に対して直交する方向を第1方向(図1(A)及び(C)の矢印C及び矢印Dを参照)としており、ソレノイド10の軸線ALを通過し且つ第1方向に沿った架空線を第1基準線L1としている。さらに、平面視で、第1方向に対して直交する方向を第2方向(図1(A)及び(B)の矢印E及び矢印Fを参照)としており、軸線ALを通過し且つ第2方向に沿った架空線を第2基準線L2としている。
ソレノイド10は、車両(自動車)に搭載され、車両のコントロールラックピンに連結されている。そして、ソレノイド10が作動することで、コントロールラックピンが駆動するようになっている。図1〜図3に示されるように、ソレノイド10は、ハウジング12と、ソレノイド本体20と、接点機構50と、カバー62と、コネクタ70と、モールド部80と、を含んで構成されている。以下、ソレノイド10の各構成について説明する。
(ハウジング12について)
ハウジング12は、ソレノイド10の外郭を構成している。ハウジング12は、金属の板材によって構成され、プレス加工等によって、上側へ開放された有底の段付き円筒状に形成されている。具体的には、ハウジング12の下部が、「小径部」としてのロアハウジング部12Lとして構成され、ハウジング12の上部が、「大径部」としてのアッパハウジング部12Uとして構成されており、ロアハウジング部12Lの直径が、アッパハウジング部12Uの直径よりも小さく設定されている。
ロアハウジング部12Lの上端部における径方向外側には、固定プレート14が設けられている。固定プレート14は、上下方向を板厚方向とし、平面視で、略ひし形状に形成されて、ロアハウジング部12Lの上端部に固定されている。また、固定プレート14は、平面視で、ハウジング12に対して第2方向一方側(図1(A)及び(B)の矢印E方向側)及び第2方向他方側(図1(A)及び(B)の矢印F方向側)へ突出しており、この突出した部分には、固定孔14A(図1(A)参照)が上下方向に貫通形成されている。そして、固定孔14A内にボルト等の締結部材が挿入されて、固定プレート14(すなわち、ソレノイド10)が車両に固定されている。
アッパハウジング部12Uの上端側部分には、径方向外側へ張出された段差部12Aが形成されており、段差部12Aは、ハウジング12の周方向全周に亘って形成されている。また、アッパハウジング部12Uの上端部には、固定フランジ部12Bが形成されている。固定フランジ部12Bは、ハウジング12の径方向内側へ屈曲されると共に、ハウジング12の周方向全周に亘って形成されている。また、固定フランジ部12Bは、後述するソレノイド本体20、接点機構50、及びカバー62のハウジング12内への組付後に、曲げ加工等によって形成されている。さらに、ロアハウジング部12Lの底壁には、開口孔12Cが上下方向に貫通形成されており、開口孔12Cが軸線ALと同軸上に配置されている。
ロアハウジング部12Lの内部には、後述するプランジャ22をガイドするためのガイドパイプ16が嵌入されている。ガイドパイプ16は、上側へ開放された有底円筒状に形成されている。ガイドパイプ16の底壁には、ガイド孔16Aが上下方向に貫通形成されており、ガイド孔16Aは、軸線ALと同軸上に配置されている。これにより、ハウジング12の内部と外部とが、開口孔12C及びガイド孔16Aによって連通されている。なお、ハウジング12の底壁とガイドパイプ16の底壁との間には、略円環シート状のパッキン18が配置されている。
(ソレノイド本体20について)
図2及び図3に示されるように、ソレノイド本体20は、プランジャ22と、コイルベースアッシー26と、を含んで構成されている。
<プランジャ22について>
プランジャ22は、磁性体によって構成されて、上下方向を軸方向とした略段付き円柱状に形成されている。具体的には、プランジャ22は、プランジャ22の上部を構成するプランジャ本体22Aと、プランジャ本体22Aから下側へ延出された連結軸22Bと、を含んで構成されており、連結軸22Bの直径がプランジャ本体22Aの直径よりも小さく設定されている。そして、プランジャ本体22Aの下部が、ガイドパイプ16内に上下方向に相対移動可能に挿入されると共に、連結軸22Bが、ハウジング12の開口孔12C及びガイドパイプ16のガイド孔16A内に上下方向に相対移動可能に挿入されている。そして、連結軸22Bが、車両のコントロールラックピンに連結されている。
プランジャ本体22Aの外周部における上下方向中間部には、径方向内側へ一段下がった段部22Cが形成されており、段部22Cは、プランジャ本体22Aの周方向全周に亘って形成されている。そして、プランジャ本体22Aの上部には、圧縮コイルスプリングとして構成されたリターンスプリング24が装着されている。リターンスプリング24の下端部は、プランジャ本体22Aの段部22Cに係止され、リターンスプリング24の上端部は、後述するヨーク44に係止されており、リターンスプリング24が、プランジャ22を下側へ付勢している。これにより、プランジャ22が、ガイドパイプ16の底壁に当接した位置に配置されている(図2及び図3に示される位置であり、以下、プランジャ22における、この位置を「非作動位置」という)。なお、詳細については後述するが、ソレノイド10の作動時には、プランジャ22が非作動位置から上昇した位置(図10(B)に示される位置であり、以下、プランジャ22における、この位置を「作動位置」という)に配置される構成になっている。
また、プランジャ22の上端部には、作動軸部22Dが形成されており、作動軸部22Dは、プランジャ本体22Aよりも小径の円柱状に形成されて、プランジャ本体22Aから上側へ突出している。
<コイルベースアッシー26について>
コイルベースアッシー26は、ボビン28と、ターミナルベース32と、「区画壁」としてのヨーク44と、ダイヤフラム46と、を含んで構成されている。
[ボビン28について]
ボビン28は、絶縁材(樹脂材)によって構成され、上下方向を軸方向とする略円筒状に形成されている。そして、ボビン28が、アッパハウジング部12Uの内部に収容されて、プランジャ本体22Aの上部及びリターンスプリング24の径方向外側に配置されている。これにより、プランジャ22が、ボビン28の内部において、非作動位置と作動位置との間を移動する構成になっている。なお、ボビン28のアッパハウジング部12Uへの収容状態では、ボビン28の下面がアッパハウジング部12Uの底壁に隣接して配置されている。
ボビン28の外周部には、上端部及び下端部を除いて、径方向外側へ開放されたコイル収容凹部28Aが形成されており、コイル収容凹部28Aは、ボビン28の周方向全周に亘って形成されている。このコイル収容凹部28A内には、銅線によって構成された「コイル」としての吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bが巻き回されている。吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bの一端部は、互いに接続されて、グランド接地されている。また、吸引用コイル30Aの他端部は、後述するスイッチ用ターミナル40に接続されており、保持用コイル30Bの他端部は、後述する第1給電ターミナル34に接続されている。
また、ボビン28の上端部には、一対の固定ボス28Bが形成されている。固定ボス28Bは、上側へ開放された略円筒状に形成されると共に、第1基準線L1に沿って配置されると共に、第2基準線L2に対して第1方向において対称の位置に配置されている。この固定ボス28Bの内周面には、雌ネジ部が形成されている。
さらに、ボビン28の下面には、内周側の部分において、第1溝28Cが形成されている。第1溝28Cは、下側へ開放された凹状に形成され、ボビン28の周方向に沿って延在されると共に、ボビン28の周方向全周に亘って形成されている。そして、第1溝28Cが、アッパハウジング部12Uの底壁によって閉塞されている。また、ボビン28の上面には、内周側の部分において、第2溝28Dが形成されている。第2溝28Dは、上側へ開放された凹状に形成され、ボビン28の周方向に沿って延在されると共に、ボビン28の周方向全周に亘って形成されている。
[ターミナルベース32について]
図2〜図5に示されるように、ターミナルベース32は、絶縁材(樹脂材)によって構成され、上下方向を板厚方向とする略円板状に形成されている。そして、ターミナルベース32が、ボビン28の上側に配置されて、アッパハウジング部12Uの上端部内に嵌入されている。詳しくは、ターミナルベース32の外周部が、ハウジング12の段差部12Aと固定フランジ部12Bとの間に配置されている。ターミナルベース32には、一対の取付孔32Aが上下方向に貫通形成されており、一対の取付孔32Aは、ボビン28の固定ボス28Bに対応する位置に配置されている。そして、ベース固定ネジS1が、取付孔32A内に上側から挿入されて、ボビン28の固定ボス28Bに螺合されることで、ターミナルベース32がボビン28に固定されている。
ターミナルベース32の中央部には、後述するコンタクトアッシー52を収容するための接点収容部32Bが一体に形成されている。接点収容部32Bは、ターミナルベース32から上側へ突出した筒状に形成されると共に、平面視で第1方向に対して傾斜する方向に沿って延在されている。具体的には、接点収容部32Bは、平面視で、軸線ALを通過し且つ第1基準線L1に対して反時計回りに鋭角に傾斜した架空線である傾斜基準線L3に沿って延在されている(図5(A)参照)。なお、以下の説明では、平面視で、傾斜基準線L3に沿った方向を傾斜方向と称する。そして、接点収容部32Bは、平面視で、傾斜方向を長手方向とし、傾斜方向に対して直交する方向を幅方向とする略矩形筒状に形成されている。また、ターミナルベース32の中央部には、挿通孔32Cが貫通形成されており、挿通孔32Cは軸線ALと同軸上に配置されている。
図4及び図5に示されるように、ターミナルベース32には、第1給電ターミナル34、第2給電ターミナル36、及びスイッチ用ターミナル40が、インサート成形によって一体に形成されており、これらのターミナルは、金属の板材によって構成されている。
第1給電ターミナル34は、略長尺板状に形成されて、接点収容部32Bの傾斜方向一方側(図4及び図5の矢印G方向側)の部分に対して、接点収容部32Bの幅方向一方側(図5の矢印J方向側)に配置されている。第1給電ターミナル34は、上側へ開放された略逆U字形状に屈曲されており、第1給電ターミナル34の長手方向中間部が、ターミナルベース32に埋設されている。第1給電ターミナル34の一端部は、「接続端子部」としての第1給電端子部34Aとして構成されており、第1給電端子部34Aは、ターミナルベース32から上側へ突出している。この第1給電端子部34Aは、平面視で、接点収容部32Bの幅方向を板厚方向として配置されている。また、第1給電端子部34Aの先端部(上端部)には、第1端子溝34B(図4参照)が形成されており、第1端子溝34Bは、第1給電端子部34Aの板厚方向から見て、傾斜方向他方側(図4の矢印H方向側)へ開放された略C字形状に形成されている。一方、第1給電ターミナル34の他端部は、コイル側端子部34Cとして構成されており、コイル側端子部34Cは、ターミナルベース32から上側へ突出している。このコイル側端子部34Cは、傾斜方向を板厚方向として配置されている。
第2給電ターミナル36は、略L字形板状に形成されて、軸線ALに対して傾斜方向他方側に配置されている。そして、第2給電ターミナル36の基端部が、接点収容部32Bにおける傾斜方向他方側の部分に埋設されている。なお、第2給電ターミナル36の基端部は、接点収容部32Bの内部において上側へ露出している。第2給電ターミナル36の基端部には、金属製の固定接点38が設けられている。この固定接点38は、略円板状に形成されて、第2給電ターミナル36にカシメ等によって固定されている。そして、固定接点38が、第2給電ターミナル36の基端部よりも上側へ突出しており、接点収容部32B内において上側へ露出している。一方、第2給電ターミナル36の先端部は、「接続端子部」としての第2給電端子部36Aとして構成されており、第2給電端子部36Aは、接点収容部32Bの幅方向他方側(図5の矢印K方向側)において、ターミナルベース32から上側へ突出している。また、第2給電端子部36Aは、第1給電端子部34Aと同一形状に形成されて、平面視で、軸線ALに対して点対称の位置に配置されている。すなわち、第2給電端子部36Aの先端部(上端部)には、第2端子溝36B(図4参照)が形成されており、第2端子溝36Bは、第2給電端子部36Aの板厚方向から見て、傾斜方向一方側へ開放された略C字形状に形成されている。
スイッチ用ターミナル40は、第1方向に沿った略長尺板状に形成され、平面視で第1基準線L1に対して第2方向一方側に配置されて、ターミナルベース32に埋設されている。なお、スイッチ用ターミナル40は、接点収容部32Bの内部において上側へ露出しており、スイッチ用ターミナル40の一端部が、接点収容部32Bにおける傾斜方向一方側の部分内に配置されている。スイッチ用ターミナル40の一端部には、金属製の固定接点42が設けられている。この固定接点42は、第2給電ターミナル36の固定接点38と同様に構成されている。すなわち、固定接点42は、略円板状に形成されて、スイッチ用ターミナル40の一端部にカシメ等によって固定されている。そして、固定接点42が、スイッチ用ターミナル40よりも上側へ突出しており、接点収容部32Bの一端部内において上側へ露出している。また、固定接点38及び固定接点42は、平面視で、軸線ALに対して点対称となる位置に配置されている。一方、スイッチ用ターミナル40の他端部は、コイル側端子40Aとして構成されている。コイル側端子40Aは、接点収容部32Bの幅方向一方側において、上側へ屈曲されて、ターミナルベース32から上側へ突出している。また、コイル側端子40Aは、接点収容部32Bの幅方向を板厚方向として配置されている。
図5(A)に示されるように、ターミナルベース32の外周部には、軸線ALに対して接点収容部32Bの幅方向一方側において、一対のスリット32D,32Eが形成されており、一対のスリット32D,32Eは、傾斜方向に並んで配置されている。このスリット32D,32Eは、接点収容部32Bの幅方向に沿って延在されると共に、接点収容部32Bの幅方向一方側へ開放されている。一方のスリット32D内には、保持用コイル30Bの他端側の部分が配置されて、保持用コイル30Bの他端部が、第1給電ターミナル34のコイル側端子部34Cに半田付けされている。また、他方のスリット32E内には、吸引用コイル30Aの他端側の部分が配置されて、吸引用コイル30Aの他端部が、スイッチ用ターミナル40のコイル側端子40Aに半田付けされている。
図10(A)に示されるように、ターミナルベース32の下面の中央部には、下側へ開放された第1凹部32Fが形成されている。第1凹部32Fは、下側から見て、挿通孔32Cよりも大径の円形状に形成されると共に、軸線ALと同軸上に配置されている。また、第1凹部32Fの頂面の中央部には、下側へ開放された第2凹部32Gが形成されている。第2凹部32Gは、下側から見て、挿通孔32Cよりも大径の円形状に形成されると共に、軸線ALと同軸上に配置されている。これにより、接点収容部32Bの内部と第2凹部32Gの内部とが挿通孔32Cによって連通されている。さらに、第1凹部32Fの頂面には、内周側の縁部において、下側へ突出した当接部32Hが形成されている。当接部32Hは、下側から見て、リング状(円環状)に形成されると共に、縦断面視で下側へ凸となる略半円状に形成されている。
[ヨーク44について]
図2、図3、及び図6に示されるように、ヨーク44は、金属によって構成されると共に、上下方向を板厚方向とした略円板状に形成されている。ヨーク44の外周部における第1方向両端部には、第1切欠部44Aがそれぞれ形成されている。第1切欠部44Aは、平面視で、ヨーク44の径方向外側へ開放された略U字形状に形成されている。そして、ヨーク44が、ボビン28とターミナルベース32との間に配置されて、ボビン28及びターミナルベース32に固定されている。具体的には、ボビン28の固定ボス28Bが、ヨーク44の第1切欠部44A内に下側から嵌入されて、ヨーク44が、ボビン28及びターミナルベース32によって上下に挟持されている。これにより、金属製のヨーク44が、樹脂製のボビン28の上面を覆うように配置されて、ボビン28の第2溝28Dがヨーク44によって閉塞されている。また、コイルベースアッシー26のハウジング12への収容状態では、ヨーク44の外周部が、ハウジング12の段差部12Aの上面に当接している。これにより、ハウジング12の内部が、ヨーク44によって上下方向に区画されている。
また、ヨーク44の上面の中央部には、上側へ開放された収容凹部44Bが形成されており、収容凹部44Bは、平面視で、円形状に形成されている。収容凹部44Bの直径は、ターミナルベース32の第1凹部32Fの直径と略一致しており、収容凹部44Bと第1凹部32Fとが上下方向に対向して配置されている。これにより、ターミナルベース32の接点収容部32Bの内部と収容凹部44Bの内部とが、挿通孔32C及び第2凹部32Gによって連通されている。また、収容凹部44Bの底面には、連通孔44Cが貫通形成されており、連通孔44Cは、軸線ALと同軸上に配置されている。これにより、収容凹部44Bの内部とボビン28の内部とが、連通孔44Cによって連通されている。そして、プランジャ22が作動位置へ上昇するときには、プランジャ22の作動軸部22Dが、連通孔44C内を挿通して、収容凹部44B内に突出する構成になっている。
図6(A)に示されるように、ヨーク44の外周部には、前述したターミナルベース32のスリット32D、32Eに対応する位置において、一対の第2切欠部44D、44Eが形成されている。この第2切欠部44D、44Eは、ターミナルベース32のスリット32D、32Eと同様に、平面視で傾斜方向に対して直交する方向に沿って延在されている。そして、第2切欠部44D内に、保持用コイル30Bの他端側の部分が挿通し、第2切欠部44E内に吸引用コイル30Aの他端側の部分が挿通している。
図6(B)にも示されるように、ヨーク44の外周部には、第2方向他方側の端部において、第3切欠部44Fが形成されており、第3切欠部44Fは、平面視で、ヨーク44の径方向外側へ開放された略台形状に形成されている。また、ヨーク44の上面には、第3切欠部44Fの近傍において、金属製のアース端子45が設けられている。アース端子45は、上下方向を板厚方向とし且つヨーク44の周方向を長手方向とした略長尺板状に形成されると共に、平面視でヨーク44の周方向に沿って湾曲している。そして、アース端子45の一端部が、ヨーク44の上面にカシメ等によって固定されている。また、アース端子45の長手方向中間部には、下側へ一段下がったクランク状の屈曲部が形成されており、アース端子45の他端部が、第3切欠部44Fの内部に配置されている。そして、アース端子45の他端部が、吸引用コイル30A又は保持用コイル30Bの一端部にハーネスを介して接続されている。また、前述したように、ヨーク44の外周部は、ハウジング12の段差部12Aに当接されている。このため、吸引用コイル30A又は保持用コイル30Bの一端部が、アース端子45、ヨーク44、及びハウジング12を介して車両のボディにグラント接地されている。
[ダイヤフラム46について]
図10(A)に示されるように、ダイヤフラム46は、ゴム等の弾性体によって構成されている。また、ダイヤフラム46は、上下方向を厚み方向とした、略円形シート状に形成されて、ダイヤフラム46の径方向中間部が上側へ隆起している。具体的には、ダイヤフラム46は、ダイヤフラム46の外周部を構成するリング状の固定部46Aと、ダイヤフラム46の中央部を構成する円板状の押圧部46Bと、ダイヤフラム46の径方向中間部を構成する「変形可能部」としてのベローズ部46Cと、を含んで構成されている。そして、ベローズ部46Cの厚みが、固定部46A及び押圧部46Bの厚みよりも薄く設定されている。
ダイヤフラム46の直径は、ターミナルベース32の第1凹部32F及びヨーク44の収容凹部44Bの直径よりも僅かに小さく設定されている。そして、ダイヤフラム46が収容凹部44B内に収容されて、固定部46Aが、第1凹部32Fの頂面及び収容凹部44Bの底面によって上下に挟持されている。これにより、ダイヤフラム46が、ターミナルベース32及びヨーク44によって固定されて、コイルベースアッシー26がユニット化されている。また、ヨーク44の連通孔44Cがダイヤフラム46よって塞がれている。したがって、ヨーク44の連通孔44Cとターミナルベース32の挿通孔32Cとの間が、ダイヤフラム46によってシールされている。すなわち、プランジャ22が配置されたボビン28の内部と、ターミナルベース32の接点収容部32Bの内部と、がダイヤフラム46によってシールされている。
ベローズ部46Cは、固定部46Aの下部からダイヤフラム46の径方向内側へ延出されており、縦断面視で、上側へ凸となる円弧状に湾曲されている。また、ベローズ部46Cの外周部(径方向外側部分)は、ターミナルベース32の当接部32Hの下側に近接して配置されており、ベローズ部46Cの頂部が、ターミナルベース32の第2凹部32G内に配置されている。
押圧部46Bは、ベローズ部46Cの内周端部(径方向内側端部)に接続されて、ベローズ部46Cよりも下側へ突出している。押圧部46Bは、軸線ALと同軸上に配置されており、押圧部46Bの下面が、固定部46Aの下面と面一に配置されている。また、押圧部46Bの直径は、プランジャ22の作動軸部22Dの直径よりも小さく設定されている。そして、プランジャ22が非作動位置から作動位置へ上昇するときには、押圧部46Bがプランジャ22の作動軸部22Dによって上側へ押圧されて、ベローズ部46Cが弾性変形する構成になっている。また、ベローズ部46Cが弾性変形するときには、ベローズ部46Cの外周部分が、ターミナルベース32の当接部32Hに当接する構成になっている(図10(B)参照)。
(接点機構50について)
図2〜図4に示さるように、接点機構50は、「接点部材」としてのコンタクトアッシー52と、コンタクトスプリング60(広義には、「付勢部材」として把握される要素である)と、を含んで構成されている。
<コンタクトアッシー52及びコンタクトスプリング60について>
コンタクトアッシー52は、コンタクトベース54と、接点プレート56と、を含んで構成されている。また、コンタクトアッシー52の外形は、平面視で、ターミナルベース32の接点収容部32Bと相似形を成しており、コンタクトアッシー52が、ターミナルベース32の接点収容部32B内に上下方向に相対移動可能に収容されている。
コンタクトベース54は、樹脂材によって構成されている。コンタクトベース54は、上側へ開放された有底の段付き円筒状に形成されて、軸線ALと同軸上に配置されている。コンタクトベース54における上部内には、圧縮コイルスプリングとして構成されたコンタクトスプリング60が収容されている。そして、コンタクトスプリング60の下端部が、コンタクトベース54に係止され、コンタクトスプリング60の上端部が、後述するカバー62によって係止されて、コンタクトスプリング60が、コンタクトベース54(すなわち、コンタクトアッシー52)を下側へ付勢している。これにより、コンタクトアッシー52が、図2及び図3に示される接続位置に配置されている。なお、コンタクトアッシー52の接続位置では、コンタクトベース54の上端部が、ターミナルベース32の接点収容部32Bの上端部よりも上側へ若干突出している。
コンタクトベース54の下部は、作動突起54Aとして構成されており、作動突起54Aは、上側へ開放された有底円筒状に形成されている。作動突起54Aは、ターミナルベース32の挿通孔32C内に上下方向に相対移動可能に挿入されている。また、コンタクトアッシー52の接続位置では、作動突起54Aの下端部が、ターミナルベース32の第2凹部32G内に配置されており、作動突起54Aの下面が、ダイヤフラム46の押圧部46Bの上面に当接している。
接点プレート56は、金属の板材によって構成されている。接点プレート56は、上下方向を板厚方向とした略矩形板状に形成されて、接点プレート56の長手方向中間部が、インサート成形等によってコンタクトベース54と一体に形成されている。具体的には、接点プレート56の一端部がコンタクトベース54の上部における下端部から傾斜方向一方側へ延出しており、接点プレート56の他端部がコンタクトベース54の上部における下端部から傾斜方向他方側へ延出している。
接点プレート56の長手方向両端部には、金属製の可動接点58がそれぞれ設けられている。この可動接点58は、略円板状に形成され、接点プレート56にカシメ等によって固定されており、接点プレート56よりも下側に突出している。そして、前述したコンタクトスプリング60が、平面視で、一対の可動接点58の間に配置されている。換言すると、一対の可動接点58が、コンタクトスプリング60の中心(すなわち、軸線AL)に対して傾斜方向において対称の位置に配置されている。そして、一方の可動接点58が、スイッチ用ターミナル40における固定接点42と上下方向に対向配置され、他方の可動接点58が、第2給電ターミナル36における固定接点38と上下方向に対向配置されている。さらに、コンタクトアッシー52の接続位置では、コンタクトスプリング60の付勢力によって、可動接点58が、固定接点38、42に圧接されている。これにより、コンタクトアッシー52の接続位置では、第2給電ターミナル36とスイッチ用ターミナル40とが、コンタクトアッシー52によって電気的に接続されている。
また、詳細については後述するが、プランジャ22の作動位置では、プランジャ22の作動軸部22Dによってコンタクトアッシー52が上側へ押圧されて、接続位置から上昇するようになっている(図10(B)に示される位置であり、以下、コンタクトアッシー52における、この位置を「非接続位置」という)。コンタクトアッシー52の非接続位置では、可動接点58が、固定接点38、42に対して上側へ離間して、可動接点58と固定接点38、42との圧接状態が解除される構成になっている。つまり、コンタクトアッシー52の非接続位置では、第2給電ターミナル36とスイッチ用ターミナル40との接続が遮断される構成になっている。
(カバー62について)
カバー62は、絶縁材(樹脂材)によって構成されている。カバー62は、下側へ開放された有底円筒状に形成されて、ターミナルベース32及びコンタクトベース54の上側に配置されている。カバー62の下端部における外周部には、径方向外側へ張出されたカバー側フランジ部62Aが形成されており、カバー側フランジ部62Aは、カバー62の周方向全周に亘って形成されている。そして、カバー側フランジ部62Aが、ターミナルベース32の外周部の上側に隣接して配置されている。さらに、ヨーク44の外周部、ターミナルベース32の外周部、及びカバー側フランジ部62Aが、ハウジング12の段差部12A及び固定フランジ部12Bよって上下方向に挟持されて、ソレノイド本体20のコイルベースアッシー26及びカバー62が、ハウジング12に固定されている。
カバー62の頂壁の中心部には、上側へ突出した支持部62Bが形成されている。支持部62Bは、上下方向を軸方向とする円柱状に形成されて、軸線ALと同軸上に配置されている。また、カバー62の頂壁の下面には、前述したコンタクトベース54に対応する位置において、ガイド溝62Cが形成されており、ガイド溝62Cは、下側へ開放されたリング状に形成されている。そして、コンタクトスプリング60の上端部が、ガイド溝62Cの径方向内側部分に挿入されて、カバー62に係止されている。また、ガイド溝62Cの径方向外側部分には、コンタクトベース54の上端部が挿入されている。これにより、コンタクトアッシー52が接続位置と非接続位置との間を移動するときには、ガイド溝62Cによってコンタクトアッシー52の移動がガイドされる構成になっている。
カバー62の上面には、支持部62Bの径方向外側において、一対の端子用凹部62Dが形成されている。端子用凹部62Dは、カバー62の上面よりも下側へ一段下がった凹状に形成されると共に、平面視で略扇形状に形成されている。また、端子用凹部62Dは、カバー62の径方向外側へ開放されている。さらに、一対の端子用凹部62Dは、軸線ALに対して第2方向一方側及び第2方向他方側にそれぞれ配置されて、平面視で軸線ALに対して点対称となる位置に配置されている。
カバー62には、端子用凹部62Dの位置において、ナット64が埋設されている。ナット64は、上側へ開放された有底円筒状に形成されており、ナット64の上面が、端子用凹部62D内において上側へ露出している。
また、カバー62の端子用凹部62Dには、一対の端子用孔部62Eが上下方向に貫通形成されている。端子用孔部62Eは、ターミナルベース32の第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aに対応する位置にそれぞれ配置されている。この端子用孔部62Eは、傾斜方向を長手方向とする矩形状に形成されており、端子用孔部62Eの外形が、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの平面視における外形よりも大きく設定されている。そして、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aが、それぞれ端子用孔部62E内に下側から挿入されている。
また、図7に示されるように、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの先端部は、端子用孔部62Eへの挿入後、直角に屈曲されて、端子用凹部62Dの上面に隣接して配置されている。具体的には、第1給電端子部34Aの先端部が、接点収容部32B(図7では、不図示)の幅方向一方側へ屈曲され、第2給電端子部36Aの先端部が、接点収容部32Bの幅方向他方側へ屈曲されている。また、この状態では、第1給電端子部34Aの第1端子溝34Bが、一方のナット64と同軸上に配置されており、第2給電端子部36Aの第2端子溝36Bが、他方のナット64と同軸上に配置されている。さらに、この状態では、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの先端部の上面が、カバー62の上面よりも若干上側に配置されている。
カバー62の外周部には、一対のナット64の径方向外側において、規制突起62Fがそれぞれ形成されている。規制突起62Fは、カバー62の外周部から径方向外側へ突出しており、規制突起62Fの下端部が、カバー側フランジ部62Aの上面に接続されている。
(コネクタ70について)
図2、図3、及び図7〜図9に示されるように、コネクタ70は、カバー62の上側に配置されて、カバー62に固定されている。このコネクタ70は、コネクタ本体72と、一対のコネクタターミナル78と、を含んで構成されており、コネクタターミナル78がコネクタ本体72にインサート成形によって一体に形成されている。
コネクタ本体72は、樹脂材によって構成されている。コネクタ本体72は、カバー62に組付けられたコネクタベース部74と、コネクタベース部74から第1方向一方側(図2及び図7の矢印C方向側)へ突出したコネクタ部76と、を含んで構成されている。
コネクタベース部74は、下側へ開放された略有底円筒状に形成されている。コネクタベース部74の頂壁には、中央部において、円形状の支持孔74Aが上下方向に貫通形成されており、支持孔74Aは軸線ALと同軸上に配置されている。そして、カバー62の支持部62Bが支持孔74A内に下側から挿入されている。これにより、コネクタ70がカバー62に固定される前の状態(以下、この状態を「仮組状態」という)では、コネクタ70が支持部62Bによって回転可能に支持されている。すなわち、コネクタ70の仮組状態では、コネクタ70が、軸線AL回りにカバー62に対して相対回転可能に構成されている。
図8(A)に示されるように、コネクタベース部74の側壁は、カバー62の外周面の径方向外側に配置されており、コネクタベース部74の第1方向一方側及び第1方向他方側の内周面が、カバー62の外周面に対して径方向外側に隣接して配置されている。なお、コネクタベース部74における第1方向一方側の側壁は、他の部分よりも第1方向一方側且つ下側へ延出されている。
コネクタベース部74の側壁における第2方向一方側及び第2方向他方側の部分は、径方向外側に隆起されると共に、コネクタベース部74の周方向に延在されている。これにより、コネクタベース部74の第2方向一方側及び第2方向他方側の内周面が、カバー62の外周面に対して径方向外側に離間して配置されている。すなわち、コネクタベース部74の第2方向一方側及び第2方向他方側の内周面には、径方向内側へ開放された規制溝74Bが形成されており、規制溝74Bが、コネクタベース部74の周方向に沿って延在されている。そして、カバー62の規制突起62Fが、規制溝74B内に配置されている。
ここで、コネクタ70の仮組状態において、コネクタ70を平面視で軸線AL回りに回転方向一方側(時計回り)に回転させると、規制溝74Bの周方向他方側の端部が、カバー62の規制突起62Fに当接して、コネクタ70の回転方向一方側の回転が規制される構成になっている。一方、コネクタ70の仮組状態において、コネクタ70を平面視で軸線AL回りに回転方向他方側(反時計回り)に回転させると、規制溝74Bの周方向一方側の端部が、カバー62の規制突起62Fに当接して、コネクタ70の回転方向他方側の回転が規制される構成になっている。すなわち、コネクタ70の仮組状態では、コネクタ70が、第1組付位置(図11(A)に示される位置)と第2組付位置(図11(B)に示される位置)との間を回転可能に構成されている。
図3及び図7に示されるように、コネクタベース部74には、一対のターミナル用溝部74Cが上下方向に貫通形成されている。一対のターミナル用溝部74Cは、第1基準線L1に対して、第2方向一方側及び第2方向他方側に配置されて、平面視で、コネクタベース部74の周方向に延在された円弧状に形成されている。すなわち、一対のターミナル用溝部74Cが、平面視で、規制溝74Bの径方向内側にそれぞれ配置されている。また、一対のターミナル用溝部74Cは、第1基準線L1に対して、第2方向において対称となる位置に配置されている。
コネクタ部76は、略楕円筒状に形成されて、コネクタベース部74における第1方向一方側の側壁から第1方向一方側へ突出している。そして、コネクタ部76に、車両側の外部コネクタが嵌合されるようになっている。
図2、図7、及び図9に示されるように、一対のコネクタターミナル78は、金属製の板材によって構成され、第1方向に延在された略長尺板状に形成されると共に、上下方向を板厚方向として配置されている。また、一対のコネクタターミナル78は、第1基準線L1に対して第2方向において対称の位置に配置されている。コネクタターミナル78の長手方向一端部は、外部接続部78Aとして構成されており、外部接続部78Aは、コネクタ部76の内部に配置されて、コネクタ部76に嵌合された外部コネクタに接続されている。また、コネクタターミナル78の長手方向中間部は、外部接続部78Aから上側に2段のクランク状に屈曲されて、コネクタベース部74に埋設されている。
コネクタターミナル78の長手方向他端部は、「固定端子部」としての給電用接続部78Bとして構成されて、コネクタベース部74に一体に形成されている。この給電用接続部78Bは、コネクタベース部74のターミナル用溝部74Cに対応して、平面視で、コネクタベース部74の周方向に沿って延在された円弧状に形成されている。給電用接続部78Bの幅方向中央部には、接続孔78Cが貫通形成されており、接続孔78Cは、給電用接続部78Bの長手方向に沿った長孔状に形成されている。
そして、給電用接続部78Bの下面は、コネクタベース部74の頂壁の下面と面一に配置されて、コネクタベース部74に対して下側へ露出されている。また、給電用接続部78Bの上面は、外周部を除いて、ターミナル用溝部74Cによって上側へ露出されている。
給電用接続部78Bは、カバー62の端子用凹部62D内に配置された第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの先端部の上側にそれぞれ隣接して配置されて、給電用接続部78Bと、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの先端部と、が上下方向に対向して配置されている。さらに、給電用接続部78Bの接続孔78Cと、第1給電端子部34Aの第1端子溝34B(第2給電端子部36Aの第2端子溝36B)とが、平面視で重なって配置されている。具体的には、接続孔78Cの長手方向中間部が、第1給電端子部34Aの第1端子溝34B(第2給電端子部36Aの第2端子溝36B)と重なって配置されている。そして、端子固定ネジS2が、接続孔78C、及び第1給電端子部34Aの第1端子溝34B内(第2給電端子部36Aの第2端子溝36B内)に挿入され、ナット64に螺合されることで、コネクタ70がカバー62に固定されている。
また、前述したように、コネクタ70の仮組状態では、コネクタ70が、第1組付位置と第2組付位置との間を回転可能に構成されている。そして、コネクタ70の第1組付位置及び第2組付位置においても、給電用接続部78Bの接続孔78Cと、第1給電端子部34Aの第1端子溝34B(第2給電端子部36Aの第2端子溝36B)とが、平面視で重なって配置されている。このため、コネクタ70の組付位置を、第1組付位置と第2組付位置との間の任意の位置に設定して、コネクタ70をカバー62に固定できる構成になっている(図11参照)。
また、図8(B)に示されるように、コネクタ70の固定状態では、第1給電端子部34A(第2給電端子部36A)と給電用接続部78Bとが、端子固定ネジS2の頭部とナット64とによって挟み込まれて挟着されている。換言すると、端子固定ネジS2の締付力によって、第1給電端子部34A(第2給電端子部36A)と給電用接続部78Bとが圧着されている。これにより、外部コネクタと第1給電ターミナル34及び第2給電ターミナル36とが、一対のコネクタターミナル78によって電気的に接続されて、ソレノイド本体20の吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bに電流が供給されるようになっている。
(モールド部80について)
図1〜図3に示されるように、モールド部80は、樹脂材によって構成されている。モールド部80は、コネクタ70におけるコネクタベース部74の外周部及びハウジング12の開口部の外周部を被覆している。これにより、コネクタベース部74のターミナル用溝部74C内にモールド部80が入り込んで、端子固定ネジS2、給電用接続部78B、及びコネクタ70の支持孔74Aがモールド部80によって被覆されている。よって、ハウジング12内の気密性が確保された状態で、ハウジング12の開口部が閉塞されている。
(作用効果)
次に、ソレノイド10の動作及び組立手順を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
<ソレノイド10の動作について>
図3に示されるように、ソレノイド10の非作動状態では、プランジャ22が非作動位置に配置され、コンタクトアッシー52が接続位置に配置されている。このため、ソレノイド本体20の固定接点38,42とコンタクトアッシー52の可動接点58とが圧接されて、スイッチ用ターミナル40及び第2給電ターミナル36が電気的に接続されている。この状態で、外部コネクタからソレノイド10に電流が供給されると、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bが通電される。これにより、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bによって磁界が発生して、この磁界によってプランジャ22が上側へ吸引される。よって、プランジャ22が、リターンスプリング24の付勢力に抗して、非作動位置から上昇する。
プランジャ22が非作動位置から上昇すると、プランジャ22の作動軸部22Dが、ヨーク44の連通孔44C内を挿通して、ダイヤフラム46の押圧部46Bを上側へ押圧する。このため、ダイヤフラム46のベローズ部46Cが弾性変形しながら、押圧部46Bが上側へ変位する。これにより、コンタクトアッシー52の作動突起54Aが押圧部46Bによって押圧されて、コンタクトアッシー52がコンタクトスプリング60の付勢力に抗して接続位置から上側へ移動する。このとき、コンタクトアッシー52が、ターミナルベース32の接点収容部32B及びカバー62のガイド溝62Cによってガイドされながら、接続位置から上側へ移動する。
そして、図10(B)に示されるように、プランジャ22が、作動位置に配置されることで、コンタクトアッシー52が非接続位置に到達する。これにより、コンタクトアッシー52の可動接点58が、固定接点38,42に対して上側へ離間して、固定接点38,42と可動接点58との圧接状態が解除される。すなわち、第2給電ターミナル36とスイッチ用ターミナル40との接続が遮断される。これにより、吸引用コイル30Aへの通電が遮断されて、保持用コイル30Bのみが通電される。したがって、保持用コイル30Bによって発生した磁界によって、プランジャ22の作動位置に配置された状態が維持されて、コンタクトアッシー52が非接続位置に保持される。
一方、外部コネクタからコネクタターミナル78への電流の供給を遮断すると、第1給電ターミナル34及び第2給電ターミナル36への電流供給が遮断される。これにより、保持用コイル30Bにおいて磁界が発生しなくなる。よって、プランジャ22がリターンスプリング24の付勢力によって作動位置から下降して非作動位置に復帰する。また、このときには、コンタクトアッシー52がコンタクトスプリング60の付勢力によって非接続位置から下降して接続位置に復帰する。これにより、図3に示されるように、固定接点38,42と可動接点58とが再び圧接して、第2給電ターミナル36とスイッチ用ターミナル40とが再び接続される。
<ソレノイド10の組立手順について>
ソレノイド10の組立では、初めに、ハウジング12におけるロアハウジング部12Lの内部にガイドパイプ16を嵌入し、ガイドパイプ16の内部にプランジャ22を挿入する。そして、プランジャ22のプランジャ本体22Aにリターンスプリング24を装着する。この状態で、コイルベースアッシー26をハウジング12のアッパハウジング部12Uの内部に挿入する。具体的には、ボビン28の内部にプランジャ本体22Aの上部及びリターンスプリング24を挿入させながら、コイルベースアッシー26をアッパハウジング部12Uの内部に挿入する。これにより、ヨーク44の外周部が、ハウジング12の段差部12Aの上側に設置されて、アッパハウジング部12Uの内部が上下に区画される。また、ボビン28が、上下に区画されたアッパハウジング部12Uの下部内に収容される。
次に、コンタクトアッシー52を、ターミナルベース32の接点収容部32Bの内部に上側から収容すると共に、コンタクトスプリング60をコンタクトベース54の内部に上側から収容する。この状態で、カバー62をターミナルベース32の上側へ組付ける。具体的には、カバー62のガイド溝62Cの内部に、コンタクトスプリング60の上端部を挿入させながら、カバー62のカバー側フランジ部62Aをターミナルベース32の外周部の上側に隣接配置する。また、このときには、ターミナルベース32の第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aを、カバー62の端子用孔部62E内に下側から挿入する。
この状態で、ハウジング12の開口端部に曲げ加工を施して、固定フランジ部12Bを形成する。これにより、カバー62のカバー側フランジ部62A、ターミナルベース32の外周部、及びヨーク44の外周部が、ハウジング12の固定フランジ部12B及び段差部12Aによって上下に挟み込まれて、コイルベースアッシー26及びカバー62がハウジング12に固定される。
カバー62をハウジング12に固定した後、ターミナルベース32の第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの各々の先端部に曲げ加工を施して、当該先端部を直角に屈曲させる。これにより、第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aの先端部が、カバー62の端子用凹部62D内に配置されると共に、ナット64の上側に配置される(図7参照)。
次に、コネクタ70をカバー62の上側に配置して、カバー62の支持部62Bをコネクタ70の支持孔74A内に挿入する。これにより、コネクタ70が、カバー62に支持された仮組状態になる。つまり、図11(A)及び(B)に示されるように、カバー62が、第1組付位置と第2組付位置との間で回転可能になる。そして、ソレノイド10の仕様に対応して、ハウジング12の周方向におけるコネクタ70の位置を調整する。本実施の形態では、コネクタ部76の位置がハウジング12から第1方向一方側へ突出した位置であるため、ハウジング12に対するコネクタ70の位置を、この位置に調整する。そして、端子固定ネジS2を、コネクタターミナル78の接続孔78C内に挿入し、カバー62のナット64に螺合する。これにより、コネクタターミナル78の給電用接続部78Bがカバー62に固定されて、コネクタ70が本組される。
コネクタ70をカバー62に固定した後、アウトサート成形によってモールド部80を成形する。これにより、モールド部80によってコネクタ70におけるコネクタベース部74の外周部及びハウジング12の開口端部の外周部が被覆される。以上により、ソレノイド10の組立が完了する。
このように、本実施の形態のソレノイド10では、ボビン28が、ハウジング12のアッパハウジング部12Uの内部に収容されており、ボビン28には、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bが巻き回されている。また、ボビン28の内部には、プランジャ22が配置されており、ボビン28の上側には、固定接点38を有するターミナルベース32が設けられている。さらに、固定接点38の上側には、コンタクトアッシー52が設けられており、コンタクトアッシー52の可動接点58が固定接点38,42に当接されている。
ここで、ボビン28とターミナルベース32との間には、ヨーク44が設けられており、ヨーク44によって、アッパハウジング部12Uの内部が上下方向に区画されている。また、ヨーク44は、上側へ開放された収容凹部44Bと、ボビン28の内部と収容凹部44Bとを連通する連通孔44Cと、を有している。そして、ダイヤフラム46が、収容凹部44Bに設けられており、ダイヤフラム46によって連通孔44Cが閉塞されている。これにより、ダイヤフラム46の体格を小型化しつつ、水や油等の液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を確保することができる。
すなわち、ソレノイド10のアッパハウジング部12Uでは、ソレノイド10の構成部品である、プランジャ22、吸引用コイル30A、保持用コイル30B、及びボビン28等を収容するために、アッパハウジング部12Uの内径をボビン28の外径よりも大きくする必要がある。このため、液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を確保するために、仮に、ダイヤフラム46のみによって、アッパハウジング部12Uの内部を、ボビン28等が配置された空間と、固定接点38,42を有するターミナルベース32が配置された空間と、に区画した場合には、ダイヤフラム46の直径をアッパハウジング部12の内径に合わせて大きくする必要がある。このため、ダイヤフラム46の体格が大型化される傾向になる。
これに対して、本実施の形態のソレノイド10では、上述のように、ボビン28とターミナルベース32との間に、ヨーク44が設けられており、ヨーク44によってアッパハウジング部12の内部を上下方向に区画されている。これにより、アッパハウジング部12内をヨーク44によって上下に区画しつつ、ボビン28等をアッパハウジング部12内に収容することができる。また、上述のように、ヨーク44は、上側へ開放された収容凹部44Bと、ボビン28の内部と収容凹部44Bとを連通する連通孔44Cと、を有している。そして、ダイヤフラム46が、収容凹部44Bに設けられて、ダイヤフラム46によって連通孔44Cが閉塞されている。これにより、作動時にプランジャ22が挿通する連通孔44Cからターミナルベース32の固定接点38,42側へ液体(異物)が浸入することをダイヤフラム46によって抑制できる。つまり、ダイヤフラム46の外径をアッパハウジング部12Uの内径に合わせて大きくすることなく、液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を確保することができる。以上により、本実施の形態のソレノイド10によれば、ダイヤフラム46の体格を小型化しつつ、液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を確保することができる。
また、ボビン28は、樹脂製とされており、ヨーク44は、金属製とされている。さらに、ヨーク44は、ボビン28の上側に配置されると共に、上下方向を板厚方向とした円板状に形成されている。このため、ソレノイド10の作動時に吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bによって発生する磁束を、ヨーク44によって集めることができる。これにより、アッパハウジング部12Uを上下方向に区画するためのヨーク44を活用して、ソレノイド10の作動時におけるプランジャ22に対する吸引力及び保持力を効果的に高くすることができる。
また、ヨーク44及びハウジング12は、金属製とされると共に、ヨーク44の外周部が、ハウジング12に当接している。また、ヨーク44には、アース端子45が設けられている。そして、アース端子45が、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bの一端部と接続されて、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bの一端部が、アース端子45、ヨーク44、及びハウジング12を介してグランド接地されている。これにより、アッパハウジング部12の内部を上下方向に区画するためのヨーク44を活用して、吸引用コイル30A及び保持用コイル30Bの一端部を、グランド接地させることができる。
また、ターミナルベース32には、上側へ開放された接点収容部32Bが形成されている。この接点収容部32Bには、コンタクトアッシー52が収容されており、固定接点38,42が接点収容部32Bの底面に配置されている。そして、接点収容部32Bの開口部が、カバー62によって閉塞されている。これにより、液体(異物)が接点収容部32Bの開口側から接点収容部32B内に浸入することをカバー62によって抑制することができる。また、接点収容部32Bの底面には、接点収容部32Bの内部とヨーク44の収容凹部44Bの内部とを連通する挿通孔32Cが形成されており、コンタクトアッシー52の作動突起54Aが、挿通孔32Cに挿通されている。このため、接点収容部32Bの挿通孔32Cを作動突起54Aによって塞ぎつつ、接点収容部32Bの内部において、可動接点58を固定接点38,42に対して接離させることができる。以上により、液体に対する固定接点38,42及び可動接点58の防水性を効果的に確保することができる。
また、ヨーク44が、ボビン28及びターミナルベース32によって挟持されて、両者に固定されている。さらに、ダイヤフラム46の外周部が、ターミナルベース32及びヨーク44によって挟持されて、両者に固定されている。したがって、コイルベースアッシー26(ボビン28、ヨーク44、ターミナルベース32、及びダイヤフラム46)を、ユニット化した状態でハウジング12に組付けることができる。これにより、ソレノイド10の組付性を向上することができる。
また、カバー62のハウジング12への組付後では、ハウジング12の開口部に曲げ加工が施されて、固定フランジ部12Bが形成される。そして、カバー62のカバー側フランジ部62A、ターミナルベース32の外周部、及びヨーク44の外周部が、ハウジング12の固定フランジ部12B及び段差部12Aによって上下に挟持されて、ソレノイド本体20(コイルベースアッシー26)及びカバー62がハウジング12に固定される。これにより、コネクタ70を組付けるときには、カバー62がハウジング12に固定されているため、コネクタ70のカバー62への組付性を向上することができる。
また、ダイヤフラム46は、ダイヤフラム46の外周部を構成する固定部46Aと、ダイヤフラム46の中央部を構成する押圧部46Bと、固定部46Aと押圧部46Bとの間に設けられたベローズ部46Cと、を含んで構成されている。また、ターミナルベース32の下面には、下側へ突出したリング状の当接部32Hが形成されている。そして、ソレノイド10の作動時にプランジャ22が押圧部46Bを押圧するときには、ベローズ部46Cが、弾性変形すると共に、当接部32Hに当接する。これにより、ベローズ部46Cが弾性変形するときに、過度の引張力がダイヤフラム46の固定部46Aに作用することを抑制できる。したがって、固定部46A(ダイヤフラム46)の固定状態を良好に維持することができる。
また、当接部32Hは、下側へ突出されると共に、下側から見て、ターミナルベース32の第1凹部32Fの周方向に沿ったリング状に形成されている。このため、仮に、液体(異物)が、ダイヤフラム46の固定部46Aとターミナルベース32の第1凹部32Fとの間から第1凹部32F側へ浸入した場合でも、浸入した液体(異物)を当接部32Hによって塞き止めることができる。これにより、第1凹部32F側へ浸入した液体(異物)が、第1凹部32Fの頂面をつたって、ターミナルベース32の挿通孔32C側へ浸入することを、当接部32Hによって抑制できる。
また、カバー62の頂壁には、支持部62Bが形成されており、仮組状態において、コネクタ70の支持孔74Aが支持部62Bによって回転可能に支持されている。さらに、コネクタ70のコネクタターミナル78の他端部には、端子固定ネジS2によってターミナルベース32の第1給電端子部34A及び第2給電端子部36Aに固定される給電用接続部78Bが設けられており、給電用接続部78Bは、ハウジング12の周方向に延在されている。これにより、コネクタ70の仮組状態において、ハウジング12の周方向におけるコネクタ70の組付位置の変更を許容することができる。
また、ソレノイド10の外周部には、モールド部80が設けられている。そして、モールド部80が、コネクタ70におけるコネクタベース部74の外周部及びハウジング12の開口部の外周部を被覆すると共に、端子固定ネジS2、給電用接続部78B、及びコネクタ70の支持孔74Aを被覆している。これにより、コネクタ70の仮組状態において、コネクタ70の組付位置の変更を許容する構造にしても、液体(異物)がハウジング12の内部に侵入することを抑制できる。
また、ボビン28の下面には、下側へ開放された第1溝28Cが形成されており、第1溝28Cは、アッパハウジング部12Uの底壁によって閉塞されている。このため、仮に、水や油等の液体が、毛細管現象等によって、ボビン28とアッパハウジング部12Uの底壁との間に浸入した場合でも、浸入した液体を第1溝28Cによって留めて、当該液体がヨーク44側へ浸入することを抑制できる。
また、ボビン28の上面には、上側へ開放された第2溝28Dが形成されており、第2溝28Dは、ヨーク44によって閉塞されている。このため、仮に、水や油等の液体が、毛細管現象等によって、ボビン28とヨーク44との間に浸入した場合でも、浸入した液体を第2溝28Dによって留めて、当該液体がヨーク44とターミナルベース32との間に浸入することを抑制できる。
10 ソレノイド
12 ハウジング
12L ロアハウジング部(小径部)
12U アッパハウジング部(大径部)
12A 段差部
12B 固定フランジ部
12C 開口孔
22 プランジャ
28 ボビン
30A 吸引用コイル(コイル)
30B 保持用コイル(コイル)
32 ターミナルベース
32B 接点収容部
32C 挿通孔
32H 当接部
34A 第1給電端子部(接続端子部)
36A 第2給電端子部(接続端子部)
38 固定接点
42 固定接点
44 ヨーク(区画壁)
44B 収容凹部
44C 連通孔
45 アース端子
46 ダイヤフラム
46A 固定部
46B 押圧部
46C ベローズ部(変形可能部)
52 コンタクトアッシー(接点部材)
54A 作動突起
58 可動接点
62 カバー
62B 支持部
70 コネクタ
72 コネクタ本体
74A 支持孔
78 コネクタターミナル
78B 給電用接続部(固定端子部)
S2 端子固定ネジ

Claims (8)

  1. 軸方向一方側へ開口された段付き筒状に形成され、大径部と、前記大径部から軸方向他方側へ延出され且つ軸方向他端部に開口孔を有する小径部と、を含んで構成されたハウジングと、
    前記大径部の内部に収容されると共に、筒状に形成され、コイルが巻き回されたボビンと、
    前記小径部及び前記ボビンの内部に配置され、前記開口孔から前記ハウジングの軸方向他方側へ突出されると共に、作動することで前記ハウジングの軸方向一方側へ移動するプランジャと、
    前記ボビンに対して前記ハウジングの軸方向一方側に設けられ、固定接点を有するターミナルベースと、
    前記固定接点に対して前記ハウジングの軸方向一方側において前記固定接点に当接された可動接点を有すると共に、作動することで前記ハウジングの軸方向一方側へ移動する接点部材と、
    前記ハウジングの開口部を閉塞するカバーと、
    前記ハウジングの軸方向一方側に設けられ、前記カバーに固定されたコネクタと、
    前記ターミナルベースと前記ボビンとの間に設けられて前記大径部の内部を軸方向に区画すると共に、前記ターミナルベース側へ開放された収容凹部と、前記ボビンの内部と前記収容凹部の内部とを連通する連通孔と、を有する区画壁と、
    前記収容凹部の内部に設けられ、前記連通孔を閉塞すると共に、前記プランジャの作動時に前記プランジャによって押圧されることで弾性変形すると共に前記接点部材を作動させるダイヤフラムと、
    を備えたソレノイド。
  2. 前記ボビンは、樹脂製とされており、
    前記区画壁は、金属製とされると共に、前記ハウジングの軸方向を板厚方向とするプレート状に形成されている請求項1に記載のソレノイド。
  3. 前記区画壁及び前記ハウジングが、金属製とされると共に、前記区画壁の外周部が、前記ハウジングに当接しており、
    前記区画壁には、アース端子が設けられ、
    前記アース端子が、前記コイルの一端部と接続されて、前記コイルの一端部が前記アース端子を介して前記ハウジングに接地されている請求項1又は請求項2に記載のソレノイド。
  4. 前記ターミナルベースには、前記ハウジングの軸方向一方側へ開放され且つ底面に前記固定接点が配置された接点収容部と、前記接点収容部の底面に形成され且つ前記接点収容部の内部と前記収容凹部の内部とを連通する挿通孔と、を有しており、
    前記接点部材は、前記接点収容部内に収容されると共に、前記挿通孔内に挿通された作動突起を有しており、
    前記接点収容部が前記カバーによって閉塞されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のソレノイド。
  5. 前記ターミナルベースが前記ボビンに固定され、
    前記区画壁が前記ターミナルベース及び前記ボビンに挟持されており、前記ダイヤフラムの外周部が、前記区画壁及び前記ターミナルベースに挟持されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のソレノイド。
  6. 前記大径部の軸方向一方側の部分には、径方向外側へ張出された段差部が形成され、前記大径部の軸方向一端部には、径方向内側へ屈曲された固定フランジ部が形成されており、
    前記区画壁、前記ターミナルベース、及び前記カバーのそれぞれの外周部が、前記段差部及び前記固定フランジ部によって挟持されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のソレノイド。
  7. 前記ダイヤフラムは、円形シート状に形成されると共に、前記ダイヤフラムの外周部を構成し且つ前記ターミナルベースと前記区画壁とによって挟持された固定部と、前記ダイヤフラムの中央部を構成し且つ前記プランジャによって押圧される押圧部と、前記固定部と前記押圧部との間に設けられ且つ前記プランジャによる押圧時に弾性変形する変形可能部と、を含んで構成され、
    前記ターミナルベースにおける前記収容凹部との対向面には、前記ダイヤフラム側へ突出したリング状の当接部が形成されており、
    前記プランジャの前記押圧部の押圧時には、弾性変形した前記変形可能部の外周部が、前記当接部に当接する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のソレノイド。
  8. 前記カバーに対して前記ハウジングの軸方向一方側には、前記コイルに接続された接続端子部が設けられており、
    前記カバーは、前記ハウジングの軸方向一方側へ突出した支持部を有し、
    前記コネクタは、
    前記コネクタを前記カバーに固定する前の仮組状態において前記支持部に回転可能に組付けられた支持孔を有するコネクタ本体と、
    前記コネクタ本体に一体に形成され、端子固定ネジによって前記接続端子部と共に前記カバーに共締めされた固定端子部を有するコネクタターミナルと、
    を含んで構成され、
    前記固定端子部が前記ハウジングの周方向に延在されて、前記仮組状態の前記コネクタの組付位置の変更が許容されており、
    前記ハウジングにおける開口端部側の外周部、前記端子固定ネジ、前記固定端子部、及び前記支持孔が、モールド部によって被覆されている請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のソレノイド。
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