JP2021018262A - ディスプレイパネル - Google Patents

Abstract

【課題】外部状況判別装置の機能を低下させることなく表示部を車両の外部から見やすくすることができるディスプレイパネルを提供する。【解決手段】ディスプレイパネル２は、車両１の外部に対してミリ波を送受信するミリ波レーダー３を前端部に搭載した車両１に適用され、その前端部に同車両１の前後方向に対し交差する方向に延びるよう設けられる。ディスプレイパネル２は映像を表示するための表示部４、及び、ミリ波レーダー３よりも車両１の外方側（前方側）であって同ミリ波レーダー３に対応して位置するオーナメント５が設けられている。オーナメント５は、同オーナメント５を介してミリ波レーダー３におけるミリ波の送受信が可能な材料によって形成されている。また、表示部４は、オーナメント５に対し隣り合うように位置している。【選択図】図１

Description

本発明は、ディスプレイパネルに関する。

特許文献１に示されるように、自動車等の車両において、その前後方向の端部に広告等の映像（静止画や動画）を表示させるための表示部を有するディスプレイパネルを設けることが考えられている。こうしたディスプレイパネルは、車両の前後方向に対し交差する方向（例えば直交する方向）に延びるように設けられる。また、車両における前後方向の端部には、外部状況を判別するために外部からの電磁波が入力される外部状況判別装置を設ける場合もある。こうした外部状況判別装置としては、ミリ波レーダー、赤外線センサ、及びカメラといったものがあげられる。

なお、上記ミリ波レーダーは、電波（ミリ波）を車外に向けて送信する一方、車外の物体に当たって反射した上記電波（反射波）を受信し、そうした電波の送受信を通じて車外の状況を判別するためのものである。また、上記赤外線センサは、赤外線を車外に向けて送信する一方、車外の物体に当たって反射した上記赤外線を受信し、そうした赤外線の送受信を通じて車外の状況を判別するためのものである。更に、上記カメラは、車外からの可視光線を入力し、そうした可視光線から得られる映像に基づいて車外の状況を判別するためのものである。

特許第６４７７８５６号公報

ところで、車両の前後方向の端部において、ディスプレイパネルをその表示部が車両の外部から見やすくなる位置に設ける一方、外部状況判別装置を車両の外部から見えにくく且つ車両の外部の状況を判別するうえで好ましい位置に設けると、車両の前後方向において外部状況判別装置とディスプレイパネルの表示部とが重なるおそれがある。詳しくは、車両の前後方向においてディスプレイパネルの表示部の裏面側の位置に、外部状況判別装置が設けられるおそれがある。そして、このような状況が生じると、車両の外部から外部状況判別装置に向かう電磁波がディスプレイパネルの表示部と干渉するため、その電磁波に基づき外部状況判別装置によって車両の外部の状況を正確に判別することが難しくなるという問題がある。

また、上述した問題が生じないよう、仮に外部状況判別装置とディスプレイパネルとの一方を他方に対しずらしたとしても、ずらした方の機能が低下することは避けられない。すなわち、外部状況判別装置をずらした場合には、車両の外部の状況を判別するという機能が低下する。一方、ディスプレイパネルをずらした場合には、表示部を車両の外部から見やすくするという機能が低下する。

本発明の目的は、外部状況判別装置の機能を低下させることなく表示部を車両の外部から見やすくすることができるディスプレイパネルを提供することにある。

以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するディスプレイパネルは、外部状況を判別するために外部からの電磁波が入力される外部状況判別装置が前後方向の端部に搭載されている車両に適用され、その車両の上記端部に同車両の前後方向に対し交差する方向に延びるよう設けられる。このディスプレイパネルには、映像を表示するための表示部、及び、外部状況判別装置よりも車両の外方側であって同装置に対応して位置するカバー部が設けられている。そして、上記カバー部は、同カバー部を介して外部状況判別装置が外部からの電磁波を入力することが可能とされている。また、上記表示部は、カバー部に対し隣り合うように位置している。

上記構成によれば、車両の前後方向の端部において、外部状況判別装置を車両の外部の状況を判別するうえで好ましい位置に設けるとともに、ディスプレイパネルをその表示部が車両の外部から見やすくなる位置に設けたとき、ディスプレイのカバー部が外部状況判別装置に対し次のように位置する。すなわち、ディスプレイのカバー部が、外部状況判別装置よりも車両の外方側に位置し、且つ、同装置に対応して位置するようになる。このときの外部状況判別装置は、上記カバー部を介して、外部からの電磁波を入力することが可能となる。このため、外部からの電磁波を外部状況判別装置に入力させるために、同装置を車両の外部の状況を判別するうえで好ましい位置からずらしたり、ディスプレイパネルをその表示部が見やすくなる位置からずらしたりする必要はなくなる。従って、外部状況判別装置の機能を低下させることなくディスプレイパネルの表示部を車両の外部から見やすくすることができる。

なお、上記表示部は、カバー部を囲むように設けられているものとすることが考えられる。
この構成によれば、ディスプレイパネルにおけるカバー部の周り全体を表示部とすることができるため、ディスプレイパネルにおける表示部の割合を大きくすることができる。また、そのようにディスプレイパネルにおける表示部の割合を大きくしても、その表示部が車両の外部から外部状況判別装置に向かう電磁波と干渉することはないため、車両の外部の状況を判別するという外部状況判別装置の機能が低下することを抑制できる。

また、上記カバー部は、オーナメントによって形成されているものとすることが考えられる。
この構成によれば、装飾の施されたオーナメントによって外部状況判別装置が車両の外部から見えないように隠されるため、ディスプレイパネルにおけるカバー部（オーナメント）周りの意匠性が向上する。

ディスプレイパネルが適用される車両を前方側から見た状態を示す正面図。 （ａ）はディスプレイパネルにおけるオーナメント及びその周りに位置する表示部を図１の矢印Ａ−Ａ方向から見た状態を示す断面図、（ｂ）は表示部における（ａ）の一点鎖線で囲んだ部分を示す拡大断面図。

以下、ディスプレイパネルの一実施形態について、図１及び図２を参照して説明する。
図１は、車両１の前端部を同車両１の前方側から見た状態を示している。車両１の前端部には、車両１の前後方向（図１の紙面と直交する方向）に対し交差する方向（例えば直交する方向）に延びて車両１の前端面を覆うようにディスプレイパネル２が設けられている。このディスプレイパネル２は、車両１のヘッドランプ１ａを避けるように形成されている。詳しくは、ディスプレイパネル２の外縁におけるヘッドランプ１ａに対応する部分が、同ヘッドランプ１ａの外縁に沿って湾曲するように形成されている。

車両１の前端部におけるディスプレイパネル２の裏側、言い換えればディスプレイパネル２よりも車両１の後方側には、同車両１の幅方向（図１の左右方向）における中央部に位置するようミリ波レーダー３が設けられている。このミリ波レーダー３は、電波（ミリ波）を車両１の前方に向けて送信する一方、車外の物体に当たって反射した上記電波（反射波）を受信し、そうした電波の送受信を通じて車外の状況を判別するためのものである。なお、ミリ波レーダー３は、外部状況を判別するために車両の外部からの電磁波が入力される外部状況判別装置としての役割を担う。

ディスプレイパネル２におけるミリ波レーダー３に対応する部分には、装飾の施されたオーナメント（この例ではエンブレム）５が設けられている。そして、オーナメント５は、ミリ波レーダー３が送受信するミリ波を透過させることが可能な材料（例えばポリカーボネート）によって形成されている。これにより、ミリ波レーダー３が同オーナメント５を介して車両１の外部からのミリ波（反射波）を受信することが可能となっている。なお、このオーナメント５は、外部状況判別装置（ミリ波レーダー３）よりも車両１の外方側（前方側）に位置し、且つ、同装置に対応するように位置するカバー部としての役割を担う。

また、ディスプレイパネル２には、広告等の映像を表示させるための複数の表示部４が設けられている。ちなみに、この表示部４としては、例えばＬＥＤディスプレイが用いられる。

ディスプレイパネル２における複数の表示部４のうちの幾つかは、オーナメント５に対し隣り合うように位置しており、且つ、同オーナメント５を囲むように設けられている。詳しくは、オーナメント５は略楕円形に形成されている一方、オーナメント５を囲む表示部４においてはその外縁におけるオーナメント５の外周に対応する部分が同外周に沿うように形成されている。そして、表示部４の外縁におけるオーナメント５の外周に対応する部分とその外周との間には僅かな隙間が形成されている。なお、複数の表示部４のうちの幾つかは、車両１のヘッドランプ１ａに隣り合うように位置している。ヘッドランプ１ａに隣り合う表示部４においては、その外縁がヘッドランプ１ａに外縁に沿うように形成されている。

次に、ディスプレイパネル２における表示部４の詳細について説明する。
図２（ａ）は、ディスプレイパネル２におけるオーナメント５及びその周りに位置する表示部４を図１の矢印Ａ−Ａ方向から見た状態を示している。図２（ａ）から分かるように、ディスプレイパネル２は、ミリ波を透過させる材料（例えばポリカーボネート）で形成されたパネルベース６を備えている。ちなみに、このパネルベース６は、車両１の前方（図２（ａ）の左方向）に向けて突出するよう、上下方向において円弧状に湾曲している。そして、パネルベース６における車両１の前方側の面（図２（ａ）の左側の面）に、上記オーナメント５及び上記表示部４が固定されている。

ディスプレイパネル２よりも車両１の後方側（図２（ａ）の右側）に位置する上記ミリ波レーダー３は、車両１の前方側に向けてミリ波を送信する一方、車両１の前方に存在する物体によって反射した上記ミリ波を受信する。こうしたミリ波レーダー３におけるミリ波の送受信を通じて、車両１の前方側における物体の有無等の車両１の外の状況が判別される。また、ミリ波レーダー３よりも車両１の前方側に位置するオーナメント５及びパネルベース６はミリ波を透過させる材料で形成されているため、ミリ波レーダー３における上記ミリ波の送受信がオーナメント５及びパネルベース６における同オーナメント５に対応する部分によって妨げられることはない。

図２（ｂ）は、図２（ａ）の表示部４における一点鎖線で囲んだ部分を拡大して示している。図２（ｂ）から分かるように、表示部４は、パネルベース６に対し固定される樹脂製の基板７と、基板７における車両１の前方側の面（図２（ｂ）の左側の面）に設けられた多数のＬＥＤ（発光ダイオード）８と、ＬＥＤ８を覆うよう基板７における車両１の前方側の面に透明な材料で形成された透明層９と、を備えている。

基板７は、ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレートといった熱可塑性樹脂によって形成されている。そして、基板７は、パネルベース６に当てた状態で熱を加えることによって同パネルベース６に対し面接触するよう湾曲しており、且つ、そのパネルベース６の湾曲に沿った状態で同パネルベース６に対し固定されている。そして、この基板７に対し、多数のＬＥＤ８が互いに所定間隔をおいて取り付けられている。

基板７には、各ＬＥＤ８に対する通電を行うための導電体からなる配線パターンが形成されている。この配線パターンとしては、銀等を含む導電ペーストをウレタンやシリコーンに配合して形成されるものを採用することが考えられる。こうした配線パターンを採用することにより、湾曲する基板７に設けられた各ＬＥＤ８に対し上記配線パターンを介して通電を行うことが可能となる。

そして、図１に示すディスプレイパネル２においては、複数の表示部４（ＬＥＤディスプレイ）の基板７（図２（ｂ））に設けられた各ＬＥＤ８に対する通電の制御を通じて、複数の表示部４を用いた映像の表示が行われる。こうしたディスプレイパネル２では、車両１の前端面の大部分を用いて映像を表示することができるため、その映像が車両１の外部から見えやすくなる。

次に、ディスプレイパネル２の作用について説明する。
ミリ波レーダー３に関しては、車両１の前端部であって同車両１の幅方向における中央部に設けることが、その車両１の外部の状況、すなわち車両１の前方側における物体の有無等を判別するうえで好ましい。更に、ミリ波レーダー３に関しては、車両１の外部から見えにくくすることが、車両１の外観における意匠性を向上させるうえで好ましい。一方、車両１の前端面に表示部４を有するディスプレイパネル２を設ける場合、表示部４を車両１の前端面における広い範囲に亘って配置することが、同表示部４を車両１の外部から見えやすくするうえで好ましい。

以上のことを考慮して車両１の前端部にディスプレイパネル２及びミリ波レーダー３を設けると、両者を車両１の前後方向において重ねること、詳しくはディスプレイパネル２の裏面側にミリ波レーダー３を設けることが必要になる。この場合、仮に車両１の前後方向においてディスプレイパネル２の表示部４の裏面側の位置にミリ波レーダー３が設けられたとすると、同ミリ波レーダー３によって送受信されるミリ波がディスプレイパネル２の表示部４と干渉する。その結果、上記ミリ波に基づきミリ波レーダー３によって車両１の外部の状況、すなわち車両１の前方側における物体の有無等を正確に判別することが難しくなる。

こうした問題に対処するため、ディスプレイパネル２が次のように形成されている。すなわち、パネルベース６がミリ波を透過させることが可能な材料で形成されており、且つ、ディスプレイパネル２におけるミリ波レーダー３よりも車両１の前方側（外方側）であって同ミリ波レーダー３に対応して位置する部分には、同じくミリ波を透過させることが可能な材料で形成されたオーナメント５が設けられている。更に、そのオーナメント５に対し、ディスプレイパネル２の表示部４が隣り合って位置するように設けられている。

従って、車両１の前端部において、ミリ波レーダー３を車両１の外部の状況を判別するうえで好ましい位置に設けるとともに、ディスプレイパネル２をその表示部４が車両１の外部から見やすくなる位置に設けたとしても、同ディスプレイパネル２におけるミリ波レーダー３に対応した部分にはオーナメント５が位置するようになる。このため、ミリ波レーダー３は、オーナメント５及びパネルベース６におけるオーナメント５に対応する部分を介して、ミリ波を送受信することが可能となる。また、ミリ波レーダー３におけるミリ波の送受信を可能とするため、言い換えれば同ミリ波のディスプレイパネル２の表示部４との干渉を回避するため、同ディスプレイパネル２を表示部４が見やすくなる位置からずらしたりする必要もない。

以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
（１）ミリ波レーダー３におけるミリ波の送受信を可能とするために、ミリ波レーダー３を車両１の外部の状況を判別するうえで好ましい位置からずらしたり、ディスプレイパネル２をその表示部４が見やすくなる位置からずらしたりする必要はなくなる。従って、ミリ波レーダー３の機能を低下させることなくディスプレイパネル２の表示部４を車両１の外部から見やすくすることができる。

（２）ディスプレイパネル２の表示部４は、オーナメント５を囲むように設けられている。このため、ディスプレイパネル２におけるオーナメント５の周り全体を表示部４とすることができるため、ディスプレイパネル２における表示部４の割合を大きくすることができる。また、そのようにディスプレイパネル２における表示部４の割合を大きくしても、その表示部４がミリ波レーダー３が送受信するミリ波と干渉することはないため、車両１の外部の状況を判別するというミリ波レーダー３の機能が低下することを抑制できる。

（３）装飾の施されたオーナメント５、すなわちエンブレム等によってミリ波レーダー３が車両１の外部から見えないように隠されるため、ディスプレイパネル２におけるオーナメント５周りの意匠性が向上する。

なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・ディスプレイパネル２は、必ずしも車両１のヘッドランプ１ａを避けるように形成されている必要はなく、ヘッドランプ１ａの前側を覆うように形成されていてもよい。この場合、ディスプレイパネル２におけるヘッドランプ１ａに対応する部分に、そのヘッドランプ１ａからの光を車両の前方に向けて透過させる透過部を形成することが考えられる。なお、この透過部については、ヘッドランプ１ａのランプカバーと一体に形成されていてもよい。
・ディスプレイパネル２の表示部４については、必ずしも複数設ける必要はなく、パネルベース６における車両１の前方側の面の略全体に対し一つの表示部４を取り付けるようにしてもよい。

・ディスプレイパネル２のパネルベース６は、必ずしも湾曲している必要はない。この場合、表示部４の基板７が上記パネルベース６に合わせて平板状とされる。このように基板７を平板状とする場合には、各ＬＥＤ８に対する通電を行うための配線パターンをプリント配線によって形成することも可能である。

・表示部４として、ＬＥＤディスプレイに代えて、液晶ディスプレイを採用することも可能である。
・オーナメント５と隣り合う表示部４の外縁と同オーナメント５の外周との間に、必ずしも隙間を持たせる必要はない。

・必ずしもオーナメント５が表示部４によって囲まれている必要はなく、オーナメント５における外縁が部分的に表示部４と隣り合っているだけでもよい。
・ディスプレイパネルのカバー部は、必ずしも装飾の施されたオーナメントである必要はない。

・ミリ波レーダー３及びディスプレイパネル２を車両１の後端部に設けてもよい。
・外部状況判別装置として、ミリ波レーダー３に代えて、あるいはミリ波レーダー３に加えて赤外線センサやカメラ等を採用してもよい。

１…車両、１ａ…ヘッドランプ、２…ディスプレイパネル、３…ミリ波レーダー、４…表示部、５…オーナメント、６…パネルベース、７…基板、８…ＬＥＤ、９…透明層。

Claims (3)

1. 外部状況を判別するために外部からの電磁波が入力される外部状況判別装置が前後方向の端部に搭載されている車両に適用され、その車両の前記端部に同車両の前後方向に対し交差する方向に延びるよう設けられるディスプレイパネルにおいて、
   映像を表示するための表示部、及び、前記外部状況判別装置よりも車両の外方側であって同装置に対応して位置するカバー部が設けられており、
   前記カバー部は、同カバー部を介して前記外部状況判別装置が外部からの電磁波を入力することが可能とされており、
   前記表示部は、前記カバー部に対し隣り合うように位置している
   ことを特徴とするディスプレイパネル。
2. 前記表示部は、前記カバー部を囲むように設けられている請求項１に記載のディスプレイパネル。
3. 前記カバー部は、オーナメントによって形成されている請求項１又は２に記載のディスプレイパネル。