JP2021018257A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図るとともに、虚像の品質を向上させることができる表示装置を提供すること。【解決手段】表示装置10は、3Dディスプレイ30から出射される光を制御する制御部と、視点位置と虚像V上の位置から定まる視線に対する出射光線を、3Dディスプレイ30上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルと、を有する。制御部12は、視認者の視点位置を示す視点位置情報を取得可能である。制御部12は、複数の画素のうち、所定の視点位置と虚像V上の位置に必要な画素だけを点灯させる。【選択図】図4
Description
本発明は、表示部に光を投射し情報を提供することができる表示装置に関する。
一部の車両には、ウィンドシールド等を表示部として表示部に光を投射することにより、運転者(視認者)に必要な情報を提供する表示装置(ヘッドアップディスプレイ装置)が搭載されている。このような、表示装置の従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示される表示装置は、光を出射する投射器と、この投射器から出射された光が通過するスクリーンと、これらの投射器及びスクリーンを収納しているケースと、を備えている。
投射器は、DMD(Digital Mirror Device)等の光学素子を備えるプロジェクタである。スクリーンは、投射器から出射される光の結像位置に配置されている、透過型のスクリーンである。スクリーンの光が通過する面は、投射器の光を出射する面に対して、傾いて設けられている。即ち、スクリーンは、投射器から出射される光の光軸に対して、傾いて設けられている。
スクリーンの光が通過する面が、投射器の光を出射する面に対して傾いて設けられていることにより、奥行きのある虚像を運転者に認識させることができる。
特許文献1の表示装置は、投射器、スクリーン、折り返しミラー、凹面鏡、カバーガラス、外装、制御部とからなる。投射器は、映像をスクリーンに投射し、このスクリーンで反射された映像は、凹面鏡で拡大された後、ウィンドシールドへ出射される。
ところで、表示装置の取付位置には様々な機器が配置されるため、表示装置を小型化することができれば好ましい。しかし、特許文献1の表示装置では、スクリーンを斜めに傾けて配置する必要があるため、斜めに配置したスクリーンの分奥行が長くなることで表示装置全体が大きくなる。そこで本発明者らは、斜めのスクリーンを配置することなく、同等の立体像を生成する3Dディスプレイを使用して表示装置を小型化することを想起するに至った。
一般的には、3Dディスプレイは、平面表示パネルとレンチキュラレンズとを有し、視認者の視点(目)の位置に応じた複数の映像を画素で構成している。
図1を参照する。図1は、一般的な3Dディスプレイの作用を説明する図である。図1に示すように、3Dディスプレイ101単体では車両の左右方向(図中Leは左、Riは右を示す)において、3Dディスプレイ101の画素P1は、視認者の視点E1の位置に応じた映像を生成している。また画素P2は視点E2に応じた映像を生成し、画素P3は視点E3に応じた画素を生成している。
しかし、3Dディスプレイ101を車両で使用すると、例えば図1に示す視点E1の位置で本来視認できないはずの画素P2の虚像が視認されるなど、他の視点位置用の不要な光線(虚像)が僅かながら視認され虚像の品質が低下しうることが分かった。
本発明は、小型化を図るとともに、虚像の品質を向上させることができる表示装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、複数の画素が交互に並んで光を出射する平面表示パネル、及び、所定方向に延びている半円筒形状のシリンドリカルレンズが複数並んだレンチキュラレンズ、からなる3Dディスプレイと、
この3Dディスプレイから出射される光を制御する制御部と、を有し、
前記3Dディスプレイから出射された光を表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記制御部は、前記視認者の視点位置を示す視点位置情報を取得可能であり、
前記視点位置と前記虚像上の位置から定まる視線に対する出射光線を、前記3Dディスプレイ上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルと、を有し、
前記制御部は、前記複数の画素のうち、所定の前記視点位置と前記虚像上の位置に必要な前記画素だけを点灯させることを特徴とする。
この3Dディスプレイから出射される光を制御する制御部と、を有し、
前記3Dディスプレイから出射された光を表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記制御部は、前記視認者の視点位置を示す視点位置情報を取得可能であり、
前記視点位置と前記虚像上の位置から定まる視線に対する出射光線を、前記3Dディスプレイ上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルと、を有し、
前記制御部は、前記複数の画素のうち、所定の前記視点位置と前記虚像上の位置に必要な前記画素だけを点灯させることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、好ましくは、制御部は、所定の視点位置と虚像上の位置がテーブル上に無い組み合わせのときは、テーブルから最も近い視点位置と虚像上の位置の組み合わせを選択する。
請求項3に係る発明では、好ましくは、制御部は、所定の視点位置と虚像上の位置がテーブル上に無い組み合わせのときは、テーブル上から近い複数の視点位置と虚像上の位置の組み合わせを選択して平均することによって補間する。
請求項4に係る発明では、好ましくは、3Dディスプレイは、ライトフィールドディスプレイである。
請求項1に係る発明では、3Dディスプレイは、平面表示パネル、及び、所定方向に延びているシリンドリカルレンズが複数並んだレンチキュラレンズからなる。表示装置は、視認者の視点位置の情報を取得可能な制御部と、視点位置と虚像上の位置から定まる視線に対する出射光線を、3Dディスプレイ上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルと、を有する。制御部は、複数の画素のうち、所定の視点位置と前記虚像上の位置に必要な画素だけを点灯させるので、不要な光線が視点に到達することがなく、虚像の品質を向上させることができる。また、外光が入射した場合に、3Dディスプレイの表面で反射した光が視点に戻らないようにするために、3Dディスプレイは光軸に対して傾斜して配置される。本発明の3Dディスプレイは、外光が入射した場合に表面で反射した光が視点に戻らないようにする程度の小さい傾斜で配置することができるので、従来技術のような斜めのスクリーンを配置することなく、光軸に沿った方向の奥行きを短くすることができ、表示装置全体を小型化することができる。
請求項2に係る発明では、制御部は、所定の視点位置と虚像上の位置がテーブル上に無い組み合わせのときは、テーブルから最も近い視点位置と虚像上の位置の組み合わせを選択するので、視認者の視点がどの位置にあっても虚像の品質を向上させることができる。
請求項3に係る発明では、制御部は、所定の視点位置と虚像上の位置がテーブル上に無い組み合わせのときは、テーブル上から近い複数の視点位置と虚像上の位置の組み合わせを選択して平均することによって補間するので、視認者の視点がどの位置にあっても虚像の品質をより向上させることができる。
請求項4に係る発明では、3Dディスプレイは、ライトフィールドディスプレイであるので、ウィンドシールド(表示部)の直下に配置することができ、従来技術のような斜めに傾けて配置されたスクリーンが不要となり、光軸に沿った奥行を短くすることが可能となり、表示装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。尚、説明中、左右とは、車内の乗員(視認者)を基準として左右をいい、前後とは車両の進行方向を基準として前後をいう。また、図中Leは左、Riは右、Frは前、Rrは後、Upは上、Dnは下、を示している。
本発明の基本構成について説明する。図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ(以下、「表示装置」という。)10は、例えば、車両Veに搭載され、車体の前部にあるウィンドシールド(表示部)WSに光を投射する。ウィンドシールドWSに光が投射されることにより、運転者(視認者)Mnは、ウィンドシールドWSの前方に虚像Vが投影されているように認識する。
表示装置10により投影される虚像Vは、上部が車両Veの前方側に傾いている。この上部が傾いた虚像Vに車速やナビゲーション情報等の情報を含ませることにより、運転者Mnは走行時に必要な情報を得ることができる。
表示装置10は、ケース20と、このケース20に収納され光を出射する3Dディスプレイ(ライトフィールドディスプレイ)30と、この3Dディスプレイ30から出射された光を反射する平面鏡40と、この平面鏡40が反射した光を表示部(ウィンドシールド)WSに向かって反射する凹面鏡50と、この凹面鏡50の上方に配置されたカバーガラス60と、3Dディスプレイ30が出射する光を制御する制御部12と、視認者Mnの視点位置を検出する視点検出カメラ13(視点位置検出手段13)とを有している。視点検出カメラ13で検出された視認者Mnの視点位置及び方向のデータは制御部12に送られている。
ケース20が車両Veに取り付けられることで、3Dディスプレイ30がウィンドシールドWSの直下に配置されている。ケース20は、遮光性を有する合成樹脂によって形成されている。このため、ケース20は、外部から3Dディスプレイ30に入射した光が、車室内に反射することを防ぐ遮光部である、ということができる。更には、ケース20の内壁20aを遮光部ということもできる。
図2及び図3に示すように、3Dディスプレイ30は、複数の画素31が交互に並んで光を出射する平面表示パネル32と、所定方向に延びている半円筒形状のシリンドリカルレンズ33が複数並んだレンチキュラレンズ34を、を有している。
平面表示パネル32は、例えばバックライト32aと、液晶パネル32bとからなることで、シリンドリカルレンズ33に向かって光を出射する画素31を複数有している。尚、平面表示パネル32が出射する光は、各画素31が出射する光の束である。
各画素31は、赤・緑・青の副画素により構成されている。副画素が発光することにより、各シリンドリカルレンズ33に向かって光が出射される。尚、各副画素の発光を組み合わせることで、画素31から出射される光の明度、色相、彩度を異ならせることができる。
レンチキュラレンズ34は、例えば透明なポリカーボネートの平板状のベース板部33aと、このベース板部33aに所定方向に延びて複数配列され画素31から出射された光が通過するシリンドリカルレンズ33と、を有している。シリンドリカルレンズ33が延びている所定方向は、視認者Mnの視点の縦方向である。このように縦方向に延びている複数のシリンドリカルレンズ33が、それぞれ横に周期的に並んで配置されている。
また、レンチキュラレンズ34は、ベース板部33a上に、横断面に関して集光する縦長のシリンドリカルレンズ33が横(左右)に並ぶように切削加工したものである。これにより、シリンドリカルレンズ33はいわゆるカマボコ形状(D字状)であり、縦長のカマボコ形状のシリンドリカルレンズ33が横に並んで配置されたものがレンチキュラレンズ34となる。
このような形状とすることで、レンチキュラレンズ34は、各画素31から出射された光を所定方向に屈折させる。レンチキュラレンズ34は、ケース20の外部からレンチキュラレンズ34に入射した外光を遮光部としての内壁20aに向かって反射するよう、内壁20a側に傾けられている。レンチキュラレンズ34は、例えば、フューズドシリカ、光学ガラス、プラスチック等からなる。
ベース板部33aは、平面表示パネル32の光を出射する面に対して平行に設けられている。シリンドリカルレンズ33の出射側の断面形状は、例えば、凸形状、球面形状及び非球面形状等からなる。各シリンドリカルレンズ33は、各画素31に対応して設けられ、各画素31から出射された光を屈折させる。
ここで、3Dディスプレイ30が出射する光とは、各画素31(平面表示パネル32)から出射された光であってレンチキュラレンズ34を通過した光のことをいう。つまり、各画素31から出射された光がレンチキュラレンズ34を通過することによって、3Dディスプレイ30から光が出射される、ということができる。
レンチキュラレンズ34を光軸Fに対して傾斜して配置することにより、外光Gが入射した場合に、3Dディスプレイ30の表面で反射した光が視点に戻らないようにすることができる。なお、便宜上、模式的に示した図面での3Dディスプレイ30の傾斜角は大きくしたが、実際の傾斜角は、外光Gが入射した場合に3Dディスプレイ30の表面で反射した光が視点に戻らないようにする程度の小さな角度である。
平面鏡40は、平面部分を有するように成形した樹脂、例えばポリカーボネートに、金属、例えばアルミを蒸着したミラーであり、光を単純反射するものである。
凹面鏡50は、凹面を有するように成形した樹脂、例えばポリカーボネートに、金属、例えばアルミを蒸着したミラーであり、平行光を集光するように反射するものである。
カバーガラス60は、透明な樹脂、例えばポリカーボネートのフィルムである。外装1eは,前述の全ての部分を収容する筐体である。
制御部12は、マイクロプロセッサとそれを動作させる為の各種電子部品、基板、ケースからなり、装置外部から入力される車両情報やユーザーの入力を処理し、それに基づいて映像を適切に表示するように3Dディスプレイ30を制御する。具体的には、制御部12は、レンチキュラレンズ34を通過した光がウィンドシールドWSに投射されるように、3Dディスプレイ30が出射する光の方向を制御する。つまり、制御部12は、レンチキュラレンズ34を通過した光が所定方向に向かうよう各画素31が出射する光を制御する。
運転者Mnは、3Dディスプレイ30から出射された光がウィンドシールドWSに投射されることにより、角度がθだけ前方に傾いた虚像Vが投影されているよう認識する。このような虚像Vは、ウィンドシールドWSからの結像位置が異なる光が結像することによって投影される。つまり、奥行きのある虚像Vを運転者Mnに視認させるためには、3Dディスプレイ30が、視点ごとに応じた複数の画素31がそれぞれ点灯することで、複数の視点ごとに適切な視差が付いた映像を投影する必要がある。換言すると、3Dディスプレイ30が、視点ごとに応じた複数の画素31がそれぞれ点灯することで、結像位置の異なる光(虚像Vを形成する光)を出射する必要がある。
制御部12は、3Dディスプレイ30がレンチキュラレンズ34の一端から他端に亘って連続して結像位置の異なる光を出射し、上部が前方に傾いた虚像Vが視認されるよう、各画素31が出射する光を制御する。更に、制御部12は、各画素31から出射される光を制御して、レンチキュラレンズ34から出射される光の結像位置を自由に変化させることもできる。これにより、虚像Vの傾き角度を自由に変えることができる。制御部12が各画素31から出射される光を制御することで、運転者Mnの視認する任意の虚像Vが投影される。
次に実施例に示す表示装置10について説明する。
図3は実施例の表示装置10であり、レンチキュラレンズ34は、ベース板部33a上に、縦方向に延びているシリンドリカルレンズ33が、複数横に並んで配置されている。各シリンドリカルレンズ33の直下にある平面表示パネル32上の画素領域r中の画素31が発光すると、発光した画素31の中心とシリンドリカルレンズ33の中心を通る光線が発生する。制御部12は、斜めの平面の立体像L(図2参照)を構成する光線を、発光した画素31の制御により生成する。
次に本発明の作用を説明する。
図4に示すように、基本作用として、3Dディスプレイ30が生成する立体像Lは、平面鏡40によって凹面鏡50へ反射され、凹面鏡50によってカバーガラス60へ拡大・反射され、カバーガラス60を透過してウィンドシールドWSによって視認者Mnへ拡大・反射され、視認者Mnの視点において虚像Vとして観察される。
図5に示すように、テーブルTには、視認者Mnの様々な視点位置及び虚像上の位置に応じた視線データ(以下、「視線」と記す。)と、視線データのそれぞれに応じた3Dディスプレイ30上の光線の位置及び光線の方向を示す光線データ(以下、「光線」と記す。)と、光線データのそれぞれに応じた平面表示パネル32上の発光画素31(画素31の位置)を示す発光画素データ(以下、「FPD」と記す。)と、が収納されている。視線の視線位置は位置ベクトル(X,Y)であり、虚像上の位置は位置ベクトル(x,y)である。光線の3Dディスプレイ30上の光線の位置(LFD上の位置と記す)は位置ベクトル(U,V)であり、光線の方向(LFD上の方向と記す)は方向ベクトル(u,v)である。FPDの発光画素(発光画素の位置)31は(i,j)である。
図3〜図5に示すように、要部の作用として、視点Eaから虚像V上の点(x0,y0)を見る場合、視線はLa0となる。La0を、ウィンドシールドWS、凹面鏡50、平面鏡40、3Dディスプレイ30の順で光学計算によって辿ると、3Dディスプレイ30のレンチキュラレンズ34から出射する光線を特定することができる。光線は,レンチキュラレンズ34の位置ベクトル(Ua0,Va0)と方向ベクトル(ua0,vb0)が対応する。更に、光線は平面表示パネル32上の画素(ia0,ja0)を発光させることにより生成される。
また制御部12のテーブルTでは、予め、視点位置(X,Y)を一定の領域内(社内の領域内)に仮想の格子点で区画を定義され、虚像V上の位置(x,y)も同様に仮想の格子点を定義されている。視点位置がEb、Ecに移動した場合や、他の虚像V上の位置の全ての組み合わせについて、3Dディスプレイ30の光線Lb0、Lc0等が対応し、光線から平面表示パネル32上の発光画素31(画素31の位置)も同様に求まり、テーブルTを成す。このテーブルTにより、視点位置と虚像V上の座標情報から、平面表示パネル32の発光画素31(画素31の位置)が特定される。これに基づいて虚像Vを構成する為に必要な全ての画素を発光させ、3Dディスプレイ30は立体像Lを生成する。
なお、視線と虚像上の位置の組み合わせがテーブルT上で見つからない場合は、最も近い組み合わせを選択する、または、近い複数の組み合わせを選択し、それらを平均することによって補間しても差し支えない。さらには、テーブルTは,視点位置や虚像V上の位置の格子点のサンプリング間隔を粗くしておき、補間を適用することにしてもよい。
次に、本発明の効果を説明する。
以上に示すように、表示装置10は、視認者Mnの視点位置を検出する視点検出カメラ13と、視点位置と虚像V上の位置から定まる視線に対する出射光線を、3Dディスプレイ30上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルTと、を有する。制御部12は、複数の画素31のうち、所定の視点位置と虚像V上の位置に必要な画素31だけを点灯させるので、不要な光線が視点に到達することがなく、虚像Vの品質を向上させることができる。
また、外光が入射した場合に、3Dディスプレイ30の表面で反射した光が視点に戻らないようにするために、3Dディスプレイ30は光軸に対して傾斜して配置される。本発明の3Dディスプレイ30は、外光が入射した場合に表面で反射した光が視点に戻らないようにする程度の小さい傾斜で配置することができるので、従来技術のような斜めのスクリーンを配置することなく、光軸に沿った方向の奥行きを短くすることができ、表示装置10全体を小型化することができる。
制御部12は、所定の視点位置と虚像V上の位置がテーブルT上に無い組み合わせのときは、テーブルTから最も近い視点位置と虚像V上の位置の組み合わせを選択するので、視認者Mnの視点がどの位置にあっても虚像Vの品質を向上させることができる。
制御部12は、所定の視点位置と虚像V上の位置がテーブルT上に無い組み合わせのときは、テーブルT上から近い複数の視点位置と虚像V上の位置の組み合わせを選択して平均することによって補間するので、視認者Mnの視点がどの位置にあっても虚像Vの品質をより向上させることができる。
3Dディスプレイ30は、ライトフィールドディスプレイであるので、ウィンドシールド(表示部)WSの直下に配置することができ、従来技術のような斜めに傾けて配置されたスクリーンが不要となり、光軸に沿った奥行を短くすることが可能となり、表示装置10の小型化を図ることができる。
3Dディスプレイ30の面は、小さい傾斜で配置することができるので、光軸に沿った方向の奥行きを短くすることができる。また、平面表示パネル32の発光画素の位置を制御することにより斜め面の映像を調整できる為、取り付けの公差が緩和され、製造コストを下げることができる。
テーブルTによって、視点の位置と虚像V上の位置から、平面表示パネル32上の発光画素31を特定するので、光学計算により発光画素31を求めるよりも処理時間を削減することができる。
テーブルTのサンプリング間隔を粗くすることにより、テーブルTに必要とされる記憶容量を少なくすることができる。
尚、本発明によるヘッドアップディスプレイの画像データ処理方法は、四輪車の他、二輪車又は三輪車に適用されても良い。更には、車両以外の乗り物や建機等にも適用が可能である。
更に、実施例において、表示部はウィンドシールドとして説明されている。しかしながら、本発明による表示装置は、いわゆるコンバイナからなる表示部に光を投射することもできる。
また、実施例において、表示装置が視点位置検出手段を有する場合を例示したが、視認者の視点位置を示す視点位置情報が取得可能であればよい。
即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の表示装置は、車両に搭載するのに好適である。
10…ヘッドアップディスプレイ(表示装置)、12…制御部、13…視点検出カメラ(視点位置検出手段)、30…3Dディスプレイ(ライトフィールドディスプレイ)、31…画素、32…平面表示パネル、33…シリンドリカルレンズ、34…レンチキュラレンズ、Mn…視認者(運転者)、Ea、Eb、Ec…視点、La0、Lb0、Lc0…視線、Ve…車両、V…虚像(像)、WS…表示部(ウィンドシールド)、T…テーブル。
Claims (4)
- 複数の画素が交互に並んで光を出射する平面表示パネル、及び、所定方向に延びている半円筒形状のシリンドリカルレンズが複数並んだレンチキュラレンズ、からなる3Dディスプレイと、
この3Dディスプレイから出射される光を制御する制御部と、を有し、
前記3Dディスプレイから出射された光を表示部に投射し、視認者に虚像を視認させる表示装置であって、
前記制御部は、前記視認者の視点位置を示す視点位置情報を取得可能であり、
前記視点位置と前記虚像上の位置から定まる視線に対する出射光線を、前記3Dディスプレイ上の位置及び方向からなる対応データを収納したテーブルと、を有し、
前記制御部は、前記複数の画素のうち、所定の前記視点位置と前記虚像上の位置に必要な前記画素だけを点灯させることを特徴とする表示装置。 - 前記制御部は、所定の前記視点位置と前記虚像上の位置が前記テーブル上に無い組み合わせのときは、前記テーブルから最も近い前記視点位置と前記虚像上の位置の組み合わせを選択することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御部は、所定の前記視点位置と前記虚像上の位置が前記テーブル上に無い組み合わせのときは、前記テーブル上から近い複数の前記視点位置と前記虚像上の位置の組み合わせを選択して平均することによって補間することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記3Dディスプレイは、ライトフィールドディスプレイであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の表示装置。
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