JP2021017957A - オイルストレーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】内部で大きなエアの塊が発生した場合であっても、このエアがオイルポンプによって吸い込まれないようにできるオイルストレーナを提供すること。【解決手段】オイルストレーナ5は、オイル貯留室23から車両の機械部品に供給されるオイルを濾過するものであって、オイル貯留室23に設けられた箱状の本体50と、本体50の内部に設けられた濾材54及びセパレートプレート53と、これら濾材54及びセパレートプレート53を隔壁の一部として本体50の内部に区画形成されるダストサイド室71及びクリーンサイド室72と、オイル貯留室23内とダストサイド室71内とを接続する流入パイプ61と、クリーンサイド室72内とオイルポンプ31とを接続する流出パイプ62と、を備え、オイルストレーナ5をオイル貯留室23内に設けた状態では、ダストサイド室71はクリーンサイド室72より鉛直方向上方側に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、オイルストレーナに関する。より詳しくは、貯留室内のオイルを濾過し、車両の回転機械に供給するオイルストレーナに関する。
車両に搭載される変速機は、変速機構やデファレンシャル機構等の動力伝達機構と、これら動力伝達機構を収容するケーシングと、を備える。ケーシングの底部は、動力伝達機構を構成する機械部品において作動油や潤滑油として用いられるオイルが溜まるオイル貯留室となっている。またケーシング内には、オイル貯留室に溜まったオイルを吸い上げるオイルポンプや機械部品に供給するオイルの油圧を制御するためのバルブ機構等を備える油圧制御ユニットや、オイル貯留室からオイルポンプによって吸い上げられるオイルに含まれる異物を取り除くオイルストレーナ等が設けられる。
特許文献1には、濾材であるオイルエレメントを、オイルポンプへの連通口が形成された樹脂製の上部ケース部材のフランジとオイル吸込口が形成された樹脂製の下部ケース部材のフランジとで挟み、これらフランジを振動溶着によって接合することによってオイルストレーナを製造する技術が示されている。運転中におけるケーシング内のオイルは、機械部品で攪拌されることにより細かな気泡を含んでいる。このため振動溶着によって製造されるオイルストレーナでは、オイル中の気泡がフランジに溜まってしまい、これがオイルポンプに吸い込まれてしまう場合がある。オイルポンプが大きなエアの塊を吸い込むと、十分な油圧が発生しなかったり異音が発生したりする場合がある。そこで特許文献1のオイルストレーナでは、フランジに切欠きを形成し、気泡を上方に逃がすことにより、フランジに気泡が溜まるのを防止している。
特許第3420541号
ところで運転中であれば、オイルに含まれる気泡は細かく維持されるため、オイルポンプで気泡を含んだオイルを吸い上げても機能上問題となることはない。しかしながらエンジンを一時的に停止すると、オイルストレーナ内でオイルに含まれる細かな気泡が合体し、大きなエアの塊となる場合がある。上述のようにオイルポンプへの連通口は、エアが溜まりやすいオイルストレーナ本体の上部側に形成される場合が多いことから、例えばエンジンの再始動時にオイルポンプが大きなエアの塊を吸い込んでしまう場合がある。
本発明は、内部で大きなエアの塊が発生した場合であっても、このエアがオイルポンプによって吸い込まれないようにできるオイルストレーナを提供することを目的とする。
(1)本発明に係るオイルストレーナ(例えば、後述のオイルストレーナ5)は、貯留室(例えば、後述のオイル貯留室23)から車両の機械部品に供給されるオイルを濾過するものであって、前記貯留室に設けられた箱状の本体(例えば、後述の本体50)と、前記本体の内部に設けられた濾材(例えば、後述の濾材54)と、前記濾材を隔壁の一部として前記本体の内部に区画形成されるダストサイド室(例えば、後述のダストサイド室71)及びクリーンサイド室(例えば、後述のクリーンサイド室72)と、前記貯留室内と前記ダストサイド室内とを接続する流入部材(例えば、後述の流入パイプ61)と、前記クリーンサイド室内とオイルポンプとを接続する流出部材(例えば、後述の流出パイプ62)と、を備え、前記本体を前記貯留室内に設けた状態では、前記ダストサイド室は前記クリーンサイド室より鉛直方向上方側に配置されることを特徴とする。なお本発明において「ダストサイド室」とは、濾材を通過する前であって異物を含んだオイルのオイル室を意味し、「クリーンサイド室」とは、濾材を通過した後であって異物が除かれたオイルのオイル室を意味する。
(2)この場合、前記流入部材は、前記本体の底部(例えば、後述の下部ケース51)及び前記隔壁(例えば、後述のセパレートプレート53)を貫通し、その一端(例えば、後述の吸い口61a)が前記貯留室内に臨み他端(例えば、後述の流出口61b)が前記ダストサイド室内に臨む管部材であり、前記流出部材は、前記本体の上部(例えば、後述の上部ケース52)及び前記隔壁を貫通し、その一端(例えば、後述の流入口62a)が前記クリーンサイド室内に臨み他端(例えば、後述の接続口62b)が前記オイルポンプに接続される管部材であることが好ましい。
(3)この場合、前記底部には鉛直方向下方側へ凹状の凹部(例えば、後述の凹部513)が形成され、前記流出部材の端部は、前記凹部内に臨むことが好ましい。
(4)この場合、前記オイルストレーナは、前記ダストサイド室内の上部と前記本体の外とを連通するエア排出流路(例えば、後述のエア排出流路524)が形成されたエア排出部材(例えば、後述のエア排出パイプ523)と、前記エア排出流路を開閉するエア排出バルブ(例えば、後述のエア排出バルブ56)と、を備えることが好ましい。
(5)この場合、前記エア排出バルブは、前記エア排出流路に設けられた弁体(例えば、後述の弁体561)と、前記オイルポンプが設けられた油路(例えば、後述の油路35)における油圧であるライン圧をパイロット圧として前記弁体を閉弁方向へ付勢するバルブボディ(例えば、後述のバルブボディ562)と、前記弁体を開弁方向へ付勢する付勢部材(例えば、後述のスプリング563)と、を備え、前記付勢部材の弾性力は、前記オイルポンプの停止中における前記ライン圧による荷重よりも大きくかつ前記オイルポンプの作動中における前記ライン圧の最低圧による荷重よりも小さくなるように設定されていることが好ましい。
(1)本発明に係るオイルストレーナは、箱状の本体と、この本体の内部に設けられた濾材と、この濾材を隔壁の一部として本体の内部に区画形成されるダストサイド室及びクリーンサイド室と、オイルの貯留室内とダストサイド室とを接続する流入部材と、クリーンサイド室内とオイルポンプとを接続する流出部材と、を備える。またこの本体を貯留室内に設けた状態では、ダストサイド室はクリーンサイド室より鉛直方向上方側に配置される。以上のようなオイルストレーナにおいて、流入部材によって貯留室内からダストサイド室に導かれたオイルは、濾材を通過し、ダストサイド室より鉛直方向下方側のクリーンサイド室内に流入した後、クリーンサイド室内からオイルポンプに導かれる。このように本発明に係るオイルストレーナでは、クリーンサイド室をダストサイド室よりも鉛直方向下方側に配置することにより、オイルに含まれている気泡をダストサイド室に溜めておき、クリーンサイド室に流入しないようにすることができる。これにより、本体内においてオイルに含まれる気泡が合体し、エアの大きな塊が発生した場合であっても、これがクリーンサイド室に流れ込み、ひいてはオイルポンプに吸い込まれるのを防止できる。
(2)本発明に係るオイルストレーナでは、貯留室内のオイルをダストサイド室内に導く流入部材を、本体の底部及び隔壁を貫通する管部材によって構成し、クリーンサイド室内のオイルをオイルポンプに導く流出部材を、隔壁及び本体の上部を貫通する管部材によって構成する。本発明によれば、オイルストレーナの鉛直方向上方側に設けられたオイルポンプにより、貯留室の底からオイルを吸い込むことができる。また本発明では、流入部材や流出部材を上下に貫通させることにより、これら流入部材や流出部材を左右に貫通させる場合と比較して、オイルストレーナをコンパクトにできる。
(3)本発明に係るオイルストレーナでは、本体の底部に鉛直方向下方側へ凹状の凹部を形成し、隔壁及び本体の上部を貫通する管部材である流出部材の端部を、この凹部内に臨むように設ける。これにより、貯留室内のオイルの油面が下がった場合であっても、オイルポンプによってクリーンサイド室内のオイルを吸い上げ続けることができる。
(4)本発明に係るオイルストレーナは、ダストサイド室の上部と本体の外とを連通するエア排出流路が形成されたエア排出部材と、このエア排出流路を開閉するエア排出バルブと、を備える。上述のようにダストサイド室はクリーンサイド室よりも鉛直方向上方側に配置されることから、本体内のオイルに含まれる気泡は、ダストサイド室の上部に溜まる。これに対し本発明によれば、適宜エア排出バルブを開くことにより、ダストサイド室の上部に溜まったエアを本体の外に排出できる。
(5)本発明に係るオイルストレーナでは、エア排出バルブは、ライン圧をパイロット圧として弁体を閉弁方向に付勢するバルブボディと、弁体を開弁方向に付勢する付勢部材とを備える。また付勢部材の弾性力は、オイルポンプの停止中におけるライン圧による荷重よりも大きくかつオイルポンプの作動中におけるライン圧の最低圧による荷重よりも小さくなるように設定する。よって本発明によれば、オイルポンプが作動している間は、ライン圧によってエア排出流路が閉じられるため、エア排出流路を介して本体の外から内へエアが吸入することがない。またオイルポンプが停止している間は、付勢部材の付勢力によってエア排出流路が開かれるため、ダストサイド室の上部に溜まったエアを、エア排出流路を介して本体の外へ排出させることができる。なおエア排出流路を開くと、本体の外からダストサイド室へオイルが流入する場合があるが、このオイルは、濾材を通過してからオイルポンプに供給されるので、これが問題となることはない。
本発明の一実施形態に係るオイルストレーナを収容する変速機の下部側の構成を示す分解斜視図である。 オイルストレーナの一部を破断した部分破断斜視図である。 オイルポンプが作動中である時におけるオイルストレーナの断面図である。 オイルポンプが停止中である時におけるオイルストレーナの断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るオイルストレーナ3を収容する車両用の変速機1の下部側の構成を示す分解斜視図である。
変速機1は、車両の駆動力発生源であるエンジンからの駆動力を変速する変速機構(図示せず)や変速機構によって変速された駆動力を車軸に伝達するデファレンシャル機構(図示せず)等の動力伝達機構と、これら動力伝達機構を収容するケーシング2と、を備える。
ケーシング2は、上記動力伝達機構を覆うとともに変速機1の上部を構成するケーシング本体21と、変速機1の底部を構成する皿状のオイルパン22と、を備える。変速機1は、図1に示すようにオイルパン22がケーシング本体21よりも鉛直方向下方側に配置されるように、図示しない車体に搭載される。
またオイルパン22をケーシング本体21に取り付けると、これらオイルパン22とケーシング本体21との間には、動力伝達機構において作動油や潤滑油として用いられるオイルが溜まる空間としてのオイル貯留室23が形成される。
このオイル貯留室23内には、エンジンのクランクシャフトによって駆動されオイル貯留室23内のオイルを吸い上げて、動力伝達機構を構成する複数の機械部品に供給するオイルポンプ31と、上記機械部品に供給するオイルの油圧を制御するためのバルブボディ32と、オイル貯留室23からオイルポンプ31によって吸い上げられるオイルを濾過することによりオイルに含まれる異物を取り除くオイルストレーナ5と、が設けられている。図1に示すように、オイルストレーナ5は、エアを吸い込まないようにオイルポンプ31及びバルブボディ32よりも鉛直方向下方側、すなわちオイルパン22側に設けられている。
図2は、オイルストレーナ5の一部を破断した部分破断斜視図である。
図3は、オイルポンプ31が作動中である時におけるオイルストレーナ5の断面図である。
図4は、オイルポンプ31が停止中である時におけるオイルストレーナ5の断面図である。
オイルストレーナ5は、オイル貯留室23に設けられた箱状の本体50と、この本体50の内部に設けられた濾材54と、本体50に設けられた管状の流入パイプ61及び流出パイプ62と、を備える。
本体50は、オイルストレーナ5の底部を構成する皿状の下部ケース51と、オイルストレーナ5の上部を構成する皿状の上部ケース52と、板状のセパレートプレート53と、を組み合わせて構成される。下部ケース51、上部ケース52、及びセパレートプレート53は、例えば樹脂製である。濾材54には、例えば平面視で矩形状の濾紙(例えば、不織布)をひだ折りしたものが用いられるが、本発明はこれに限らない。濾材54には、例えば金属製のメッシュを用いてもよい。
本体50は、下部ケース51と上部ケース52との間にセパレートプレート53及び濾材54の縁部を挟んだ状態で、下部ケース51の外周縁に形成された下部フランジ511と上部ケース52の外周縁に形成された上部フランジ521とを、例えば振動溶着によって接合することによって組み立てられる。以上のように組み立てることにより、箱状の本体50の内部には、セパレートプレート53及び濾材54を隔壁として、2つの空間であるダストサイド室71及びクリーンサイド室72が区画形成される。より具体的には、ダストサイド室71は、上部ケース52とセパレートプレート53と濾材54とによって区画形成され、クリーンサイド室72は、下部ケース51とセパレートプレート53と濾材54とによって区画形成される。また図2に示すように、オイルストレーナ5をオイル貯留室23内に設けた状態では、ダストサイド室71は、クリーンサイド室72より鉛直方向上方側に配置される。
下部ケース51のうち、セパレートプレート53と対向する部分には、流入パイプ61が挿通する貫通孔512と、鉛直方向下方側へ凹状の凹部513(図3及び図4参照)とが形成されている。図3及び図4に示すように、オイルストレーナ5をオイル貯留室23内に設けた状態における本体50の中では、凹部513が最も低い。
セパレートプレート53には、流入パイプ61及び流出パイプ62が挿通する2つの貫通孔531,532が形成されている。貫通孔531は、セパレートプレート53のうち、下部ケース51の貫通孔512と鉛直方向に沿って対向する部分に形成されている。貫通孔532は、セパレートプレート53のうち、下部ケース51の凹部513と鉛直方向に沿って対向する部分に形成されている。
上部ケース52のうち、下部ケース51の凹部513及びセパレートプレート53の貫通孔532と鉛直方向に沿って対向する部分には、流出パイプ62が挿通する貫通孔522が形成されている。また上部ケース52のうち、濾材54と対向する部分には、鉛直方向に沿って延びる管状のエア排出パイプ523が設けられている。エア排出パイプ523の内部には、ダストサイド室71内の上部と本体50の外とを連通するエア排出流路524が形成されている。
流入パイプ61は、オイル貯留室23内とダストサイド室71内とを接続する管部材である。流入パイプ61は、鉛直方向に沿って延び、下部ケース51及びセパレートプレート53を貫通するように本体50に設けられている。より具体的には、流入パイプ61は、その一端側の吸い口61aが本体50の外のオイル貯留室23内に臨み、かつその他端側の流出口61bがダストサイド室71内に臨むように、下部ケース51の貫通孔512及びセパレートプレート53の貫通孔531に挿通されている。流入パイプ61の内部には、オイル貯留室23内とダストサイド室71内とを連通するオイル流路61cが形成されている。
流出パイプ62は、クリーンサイド室72内とオイルポンプ31とを接続する管部材である。流出パイプ62は、鉛直方向に沿って延び、上部ケース52及びセパレートプレート53を貫通するように本体50に設けられている。より具体的には、流出パイプ62は、その一端側の流入口62aがクリーンサイド室72内に臨み、かつその一端側の接続口62bが本体50の外に臨むように、上部ケース52の貫通孔522及びセパレートプレート53の貫通孔532に挿通されている。流出パイプ62の内部には、クリーンサイド室72内とオイルポンプ31とを連通するオイル流路62cが形成されている。図3に示すように、流出パイプ62の流入口62aは、下部ケース51に形成された凹部313内に臨む。また流出パイプ62の接続口62bには、オイルポンプ31が設けられた油路35に接続されている。
図3に示すように、上部ケース52のエア排出パイプ523には、エア排出流路524を開閉するエア排出バルブ56が設けられている。エア排出バルブ56は、エア排出流路524に設けられた弁体561と、オイルポンプ31が設けられた油路35における油圧であるライン圧をパイロット圧として弁体561を閉弁方向へ付勢するバルブボディ562と、弁体561をパイロット圧に抗して開弁方向へ付勢するスプリング563と、を備える。以上のように、エア排出バルブ56は、油路35におけるライン圧に応じて、エア排出流路524を開閉する。より具体的には、ライン圧が所定圧より高くなり、このライン圧によって弁体561に作用する荷重がスプリング563の弾性力よりも大きくなると、弁体561は閉弁方向へ付勢され、これによりエア排出流路524が閉じられる(図3参照)。またライン圧が所定圧より低くなり、このライン圧によって弁体561に作用する荷重がスプリング563の弾性力よりも小さくなると、弁体561は開弁方向へ付勢され、これによりエア排出流路524が開かれる(図4参照)。
またスプリング563の弾性力は、オイルポンプ31の停止中(すなわち、エンジンの停止中)におけるライン圧による荷重よりも大きくかつオイルポンプ31の作動中(すなわち、エンジンの作動中)におけるライン圧の最低圧による荷重よりも小さくなるように設定されている。このため、エア排出バルブ56は、オイルポンプ31の作動中はエア排出流路524を閉じ、オイルポンプ31の停止中はエア排出流路524を開く。
次に、図3及び図4を参照しながらオイルストレーナ5内において形成されるオイルの流れについて説明する。
図3に示すように、オイルポンプ31が作動すると、オイル貯留室23の底部に溜まったオイルがオイルストレーナ5を介して油路35へ吸い上げられる。この際、オイル貯留室23の底部に溜まったオイルは、流入パイプ61に沿って吸い口61aから流出口61bへ鉛直方向上方に向かって流れ、ダストサイド室71内へ流入する。またダストサイド室71内のオイルは、濾材54を通過し、ダストサイド室71より鉛直方向下方側のクリーンサイド室72へ流れる。オイルに含まれる異物は、濾材54を通過する過程で取り除かれる。またクリーンサイド室72内のオイルは、流出パイプ62に沿って流入口62aから接続口62bへ鉛直方向上方に向かって流れ、オイルポンプ31に吸い上げられる。このようにオイルストレーナ5では、クリーンサイド室72をダストサイド室71よりも鉛直方向下方側に配置することにより、オイルに含まれる気泡は、クリーンサイド室72内に溜まらず、ダストサイド室71の上部に溜まる。また上述のようにオイルポンプ31が作動すると、エア排出バルブ56はエア排出流路524を閉じる。このため、オイル貯留室23内のオイルの油面Oがエア排出パイプ523より低くなったとしても、オイル貯留室23内のエアがエア排出流路524を介してオイルストレーナ5内に流入することもない。このため、オイルポンプ31に大きなエアの塊が吸い込まれることもない。
次に、図4に示すように、オイルポンプ31が停止すると、エア排出バルブ56はエア排出流路524を開く。このため、ダストサイド室71及びクリーンサイド室72内のオイルに含まれていた気泡は、鉛直方向上方へ上り、エア排出流路524を介して本体50の外へ排出される。またこの際、オイル貯留室23に溜まったオイルがエア排出流路524を介して本体50内へ流れ込むことにより、本体50内に溜まったエアが本体50外に溜まった未濾過のオイルで置換される。しかしながらこの未濾過のオイルは、始めにダストサイド室71内へ流れ込むため、未濾過のまま直接オイルポンプ31に吸い込まれることはない。
本実施形態に係るオイルストレーナ5によれば、以下の効果を奏する。
(1)オイルストレーナ5は、箱状の本体50と、この本体50の内部に設けられた濾材54と、この濾材54を隔壁の一部として本体50の内部に区画形成されるダストサイド室71及びクリーンサイド室72と、オイル貯留室23内とダストサイド室71とを接続する流入パイプ61と、クリーンサイド室72内とオイルポンプ31とを接続する流出パイプ62と、を備える。またこの本体50をオイル貯留室23内に設けた状態では、ダストサイド室71はクリーンサイド室72より鉛直方向上方側に配置される。これにより、オイルに含まれている気泡をダストサイド室71に溜めておき、クリーンサイド室72に流入しないようにすることができる。これにより、本体50内においてオイルに含まれる気泡が合体し、エアの大きな塊が発生した場合であっても、これがクリーンサイド室72に流れ込み、ひいてはオイルポンプ31に吸い込まれるのを防止できる。
(2)オイルストレーナ5では、オイル貯留室23内のオイルをダストサイド室71内に導く流入パイプ61を、下部ケース51及びセパレートプレート53を貫通する管部材によって構成し、クリーンサイド室72内のオイルをオイルポンプ31に導く流出パイプ62を、セパレートプレート53及び上部ケース52を貫通する管部材によって構成する。これにより、オイルストレーナ5の鉛直方向上方側に設けられたオイルポンプ31により、オイル貯留室23の底からオイルを吸い込むことができる。またオイルストレーナ5では、流入パイプ61や流出パイプ62を上下に貫通させることにより、これら流入パイプ61や流出パイプ62を左右に貫通させる場合と比較して、オイルストレーナ5をコンパクトにできる。
(3)オイルストレーナ5では、下部ケース51に鉛直方向下方側へ凹状の凹部513を形成し、セパレートプレート53及び上部ケース52を貫通する流出パイプ62の流入口62aを、この凹部513内に臨むように設ける。これにより、オイル貯留室23内のオイルの油面Oが下がった場合であっても、オイルポンプ31によってクリーンサイド室72内のオイルを吸い上げ続けることができる。
(4)オイルストレーナ5は、ダストサイド室71の上部と本体50の外とを連通するエア排出流路524が形成されたエア排出パイプ523と、このエア排出流路524を開閉するエア排出バルブ56と、を備える。上述のようにダストサイド室71はクリーンサイド室72よりも鉛直方向上方側に配置されることから、本体50内のオイルに含まれる気泡は、ダストサイド室71の上部に溜まる。これに対しオイルストレーナ5によれば、適宜エア排出バルブ56を開くことにより、ダストサイド室71の上部に溜まったエアを本体50の外に排出できる。
(5)エア排出バルブ56は、ライン圧をパイロット圧として弁体561を閉弁方向に付勢するバルブボディ562と、弁体561を開弁方向に付勢するスプリング563とを備える。またスプリング563の弾性力は、オイルポンプ31の停止中におけるライン圧による荷重よりも大きくかつオイルポンプ31の作動中におけるライン圧の最低圧による荷重よりも小さくなるように設定する。これにより、オイルポンプ31が作動している間は、ライン圧によってエア排出流路524が閉じられるため、エア排出流路524を介して本体50の外から内へエアが吸入することがない。またオイルポンプ31が停止している間は、スプリング563の付勢力によってエア排出流路524が開かれるため、ダストサイド室71の上部に溜まったエアを、エア排出流路524を介して本体50の外へ排出させることができる。なおエア排出流路524を開くと、本体50の外からダストサイド室71へオイルが流入する場合があるが、このオイルは、濾材54を通過してからオイルポンプ31に供給されるので、これが問題となることはない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
1…変速機
2…ケーシング
21…ケーシング本体
22…オイルパン
23…オイル貯留室(貯留室)
31…オイルポンプ
35…油路
5…オイルストレーナ
50…本体
51…下部ケース(底部)
513…凹部
52…上部ケース(上部)
523…エア排出パイプ(エア排出部材)
524…エア排出流路
53…セパレートプレート
54…濾材
56…エア排出バルブ
561…弁体
562…バルブボディ
563…スプリング(付勢部材)
61…流入パイプ(流入部材)
61a…吸い口(一端)
61b…流出口(他端)
62…流出パイプ(流出部材)
62a…流入口(一端)
62b…接続口(他端)
71…ダストサイド室
72…クリーンサイド室

Claims (5)

  1. 貯留室から車両の機械部品に供給されるオイルを濾過するオイルストレーナであって、
    前記貯留室に設けられた箱状の本体と、
    前記本体の内部に設けられた濾材と、
    前記濾材を隔壁の一部として前記本体の内部に区画形成されるダストサイド室及びクリーンサイド室と、
    前記貯留室内と前記ダストサイド室内とを接続する流入部材と、
    前記クリーンサイド室内とオイルポンプとを接続する流出部材と、を備え、
    前記本体を前記貯留室内に設けた状態では、前記ダストサイド室は前記クリーンサイド室より鉛直方向上方側に配置されることを特徴とするオイルストレーナ。
  2. 前記流入部材は、前記本体の底部及び前記隔壁を貫通し、その一端が前記貯留室内に臨み他端が前記ダストサイド室内に臨む管部材であり、
    前記流出部材は、前記本体の上部及び前記隔壁を貫通し、その一端が前記クリーンサイド室内に臨み他端が前記オイルポンプに接続される管部材であることを特徴とする請求項1に記載のオイルストレーナ。
  3. 前記底部には鉛直方向下方側へ凹状の凹部が形成され、
    前記流出部材の端部は、前記凹部内に臨むことを特徴とする請求項2に記載のオイルストレーナ。
  4. 前記ダストサイド室内の上部と前記本体の外とを連通するエア排出流路が形成されたエア排出部材と、
    前記エア排出流路を開閉するエア排出バルブと、を備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のオイルストレーナ。
  5. 前記エア排出バルブは、前記エア排出流路に設けられた弁体と、前記オイルポンプが設けられた油路における油圧であるライン圧をパイロット圧として前記弁体を閉弁方向へ付勢するバルブボディと、前記弁体を開弁方向へ付勢する付勢部材と、を備え、
    前記付勢部材の弾性力は、前記オイルポンプの停止中における前記ライン圧による荷重よりも大きくかつ前記オイルポンプの作動中における前記ライン圧の最低圧による荷重よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載のオイルストレーナ。
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