JP2021017012A - 防音基材、防音基材製造装置及び防音基材製造方法 - Google Patents

防音基材、防音基材製造装置及び防音基材製造方法 Download PDF

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【課題】 嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料で所要の嵩比重の防音基材に形成する。【解決手段】 基布N1の表面に嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料M1、M2を積層した防音基材である。第1種原料M1は固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の樹脂であり、 第2種原料M2は繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の樹脂であり、前記第1種原料M1及び第2種原料M2は直径5〜30mmの大きさに粉砕されかつ1:9〜5:5の割合で混合している。【選択図】図9

Description

本発明は、車両の内装材等に使用されている防音基材、防音基材を製造する防音基材製造装置及び防音基材製造方法に関する。
車両の内装材等に使用される防音基材(防音材、遮音材等を含む)は、各種内装材の製造時の切れ端や内装材の廃材をリサイクルすることによっても製造することができる。
その製造方法としては、特許文献1に開示されたものがある。この製造方法は、軽量材質のチップ状固形物(車両の廃材等)からなる原材料と熱可塑性バインダとの混合物である処理材を加熱して第1成形体を得る成形工程と、前記第1成形体にフィルムを配置すると共に、該フィルムの前記第1成形体と対向する側に、通気性を有する第2成形体を配置し、成形型を用いてプレス加工によりお互いに接着してなる積層構造の防音材を得るプレス加工工程と、を備える防音材の製造方法であって、前記プレス加工工程では、前記成形工程における加熱により前記第1成形体が蓄熱している状態でプレス加工が行われると共に、前記成形型が有する真空引き機能により前記第1成形体及び前記第2成形体のうち一方の成形体が真空引きされることを特徴とする(請求項1)技術がある。
前記成形工程では、前記処理材を不織布上に積載した状態で加熱して前記第1成形体を得る(請求項2)。
また、樹脂廃材をリサイクルする技術として、特許文献2に開示されているように、熱可塑性樹脂を含む樹脂廃材を粉砕した粉砕片の集合体をシート(不織布)で包囲した状態で、加熱加圧成形して形成することを特徴とする(請求項1)技術がある。
さらに、ポリウレタン樹脂バンパーの廃材をリサイクルする技術として、特許文献3に開示されているように、廃材樹脂部品を一定粒度に微粉砕して、これを繊維シートにより形成した繊維シート袋体に封入すると共に、この繊維シート袋体を予備加熱し、その後、上記廃材樹脂部品の微粉砕廃材を封入した上記繊維シート袋体を金型内にセットして、熱プレス処理を行うことにより、リサイクル成形製品を得るようにしたことを特徴とする(請求項1)技術がある。
特許第3966125号公報 特開平8−142073号公報 特開平6−312427号公報
前記第1〜3の従来技術は、各種廃材を粉砕してリサイクルする技術が開示されているが、廃材には、各種内装材の製造時の切れ端や内装材の廃材等の熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材、ポリウレタン樹脂バンパー等の廃材や内装材の固形部分の廃材があり、これらを粉砕して防音基材に再利用すると、繊維形状部分の多い嵩比重の比較的小の製品となったり、固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の製品となったりして、所要の防音効果を発揮する防音基材を製作することが困難になっている。
防音基材の防音効果の高低は、嵩比重の大小が影響するので、目的の防音効果を出すには嵩比重が目的値になるように設定する必要があるが、従来のように、単一種の廃材樹脂を使用していたのでは、防音基材を目的嵩比重に設定するのが困難である。
また、前記第1従来技術は、成形工程で原材料がホッパ内に一定の充填高さに収納されて、ホッパから不織布上に定量ずつ排出できるようにしているが、ホッパ内に一定の充填高さに収納された状態から下方へ排出するので、不織布の幅方向(移動と直交する方向)においては、幅方向中央では多く、両端では少なくなる傾向があり、不織布上にその略全幅に亘って略均一厚さに載せることが困難になっている。そして、処理材はプレス加工工程で加熱されるまで不織布上に積載した状態であるので、変形し易くなっている。
また、前記第2従来技術は、粉砕片の表裏を不織布で覆うので、粉砕片の成形にはよいが、熱成形型の上に下不織布を配置し、その上に粉砕片を載置し、その粉砕片を上不織布で覆うという工程をとるため、バッチ処理となり、効率のよい連続製造は困難になっている。
さらに、前記第3従来技術は、バンパー等の固形形状部分のみで形成された成形物の廃材を使用するため、繊維シート袋体に封入する使用量を調整しても、単一種の嵩比重のものしか製作困難であり、粉砕した樹脂は繊維シート袋体に封入しなければ基材に成形することはできなく、バッチ処理となり、所要の嵩比重、防音効果の基材を連続製造するのが困難になっている。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした防音基材、防音基材製造装置及び防音基材製造方向を提供することを目的とする。
本発明は、嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料を粉砕しかつ混合することにより、所要の嵩比重に形成した防音基材を提供することを目的とする。
本発明は、粉砕原料を空気搬送して基布上に一定幅に亘って略均一厚さに落下供給しかつ基布上の粉砕原料を上被覆材で上から覆うことにより、粉砕原料を幅方向均一厚さで基布と上被覆材とで挟まれた原反を連続的に形成できるようにした防音基材製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、粉砕原料を空気搬送して基布上に一定幅に亘って略均一厚さに落下供給しかつ基布上の粉砕原料を上被覆材で上から覆うことにより、粉砕原料を幅方向略均一厚さで基布と上被覆材とで挟まれた原反を連続的に形成できるようにした防音基材製造方法を提供することを目的とする。
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
防音基材は第1に、基布N1の表面に嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料M1、M2を積層した防音基材であって、
第1種原料M1は固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の樹脂であり、
第2種原料M2は繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の樹脂であり、
前記第1種原料M1及び第2種原料M2は直径5〜30mmの大きさに粉砕されかつ1:9〜5:5の割合で混合されていることを特徴とする。
防音基材は第2に、前記第1種原料M1は、熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成されており、
前記第2種原料M2は、熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成されており、
前記第1種原料M1と第2種原料M2とは個別に粉砕されてから混合原料が形成されていることを特徴とする。
防音基材は第3に、前記第1種原料M1の嵩比重は100〜250kg/m3であり、
前記第2種原料M2の嵩比重は40〜70kg/m3であり、
前記第1種原料M1と第2種原料M2との混合嵩比重は65〜90kg/m3に設定されていることを特徴とする。
防音基材は第4に、前記基布N1上の2種の原料M1、M2は、熱可塑性樹脂成形物の廃材を粉砕しかつ混合した樹脂で形成され、2種の原料M1、M2の表面に上被覆材N2が積層されており、
前記2種の原料M1、M2は加熱溶融及び圧縮によって2種の原料M1、M2が相互に結合されかつそれらと基布N1及び上被覆材N2とが結合されていることを特徴とする。
防音基材製造装置は第1に、複数種の原料Mの粉砕、混合を行う原料製造部Aと、
この原料製造部Aから空気搬送されてきた粉砕原料Mを一定幅に亘って分散させながら空気と分離する原料空気分離機構4と、
この原料空気分離機構4で分離された粉砕原料Mを受け止めて一定幅に亘って略均一厚さに落下供給する原料供給機構5と、
この原料供給機構5から供給される粉砕原料Mを一定幅に亘って載せる基布N1及びこ
の基布N1上に載せられた粉砕原料Mを上から覆う上被覆材N2を供給して原反Fに形成する原反形成機構6とを備えていることを特徴とする。
防音基材製造装置は第2に、前記原料空気分離機構4は、粉砕原料Mを空気と共に搬入する搬入路21と、この搬入路21から空気を排出する排出路22とを有しており、
前記搬入路21は、中途部に粉砕原料Mを下向きに案内しかつ空気を排出路22側に案内する分岐部24が形成され、前記中途部より入口側には搬入される粉砕原料含有空気を搬入路21の幅方向に分配させる分配手段25を設けていることを特徴とする。
防音基材製造装置は第3に、前記原料供給機構5は、前記原料空気分離機構4で空気から分離された粉砕原料Mを受け止めかつ一定幅に亘って略均一量ずつ下方へ送り出す送り出しローラ23を有しており、
前記送り出しローラ23の軸方向長さは基布N1の幅方向と同方向に長く形成されていることを特徴とする。
防音基材製造装置は第4に、前記原料供給機構5は、送り出しローラ23と基布N1の幅方向両側との間に、粉砕原料Mの落下供給幅を調整自在に設定する落下幅調整手段13を有することを特徴とする。
防音基材製造装置は第5に、前記原料供給機構5は、基布N1上に載せられた粉砕原料Mの重量を計測して送り出しローラ23の回転を制御する計量制御手段15を有することを特徴とする。
防音基材製造装置は第6に、前記原料製造部Aは、複数種の原料M1、M2を個別に粉砕してから混合する又は混合してから粉砕する粉砕機構3と、粉砕後の混合粉砕原料Mを貯溜しかつ所要量を原料空気分離機構4へ空気搬送する供給量調整機構8とを有することを特徴とする。
防音基材製造装置は第7に、前記原反形成機構6によって粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで形成した原反Fを搬送しながら加熱する加熱機構9と、加熱処理後の原反Fを搬送しながら圧縮する圧縮機構10と、圧縮後の原反Fを搬送しながら所要形状に切断する切断機構11とを有することを特徴とする。
防音基材製造方法は第1に、嵩比重の異なる複数種の原料M1、M2を粉砕しかつ混合し、
この粉砕原料Mを空気搬送しながら一定幅に亘って分散させかつ空気から分離し、
空気分離後の粉砕原料Mを基布N1上に幅方向略均一厚さに供給し、
この基布N1上に載せられた粉砕原料Mを上被覆材N2で上から覆って原反Fに形成することを特徴とする。
防音基材製造方法は第2に、前記基布N1を移動させながらその上に載せられた粉砕原料Mの重量を計量し、
この計量値が目的値になるように基布N1上への粉砕原料Mの供給量を調整することを特徴とする。
防音基材製造方法は第3に、粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで形成された原反Fを搬送しながら加熱し、かつ加熱後の原反Fを搬送しながら圧縮し、
圧縮後の原反Fを搬送しながら所要形状に切断することを特徴とする。
防音基材製造方法は第4に、嵩比重の異なる複数種の原料M1、M2をそれぞれ個別に粉砕し、粉砕後の各原料M1、M2を量調整しながら混合することを特徴とする。
防音基材製造方法は第5に、固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の第1種原料M1と繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の第2種原料M2とをそれぞれ個別に直径5〜30mmの大きさに粉砕し、
粉砕後の前記第1種原料M1と第2種原料M2とを個別に量調整しながら1:9〜5:5の割合で混合することを特徴とする。
防音基材製造方法は第6に、熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重100〜250kg/m3に粉砕して前記第1種原料M1を形成し、
熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重は40〜70kg/m3に粉砕して前記第2種原料M2を形成し、
粉砕後の前記第1種原料M1と第2種原料M2とを個別に量調整して混合嵩比重65〜90kg/m3に混合することを特徴とする。
本発明によれば、嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料の粉砕・混合で所要の嵩比重の防音基材に形成できる。また、粉砕原料を幅方向略均一厚さで基布と上被覆材とで挟んだ原反を連続的に形成できる。
即ち、防音基材は第1に、基布N1の表面に、嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料M1、M2を粉砕・混合して積層することにより、所要の嵩比重に形成できる。
防音基材は第2に、第1種原料M1は、熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成され、第2種原料M2は、熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成され、第1種原料M1と第2種原料M2とは個別に粉砕されてから混合原料が形成されているので、廃材を粉砕して形成された各原料M1、M2の嵩比重を個別にかつ正確に設定でき、よって混合割合も正確に設定できる。
防音基材は第3に、第1種原料M1の嵩比重は100〜250kg/m3であり、第2種原料M2の嵩比重は40〜70kg/m3であり、第1種原料M1と第2種原料M2との混合嵩比重は65〜90kg/m3に設定されているので、原料M1、M2が単独で使用される場合よりも、防音効果の発揮できる嵩比重の防音基材に形成できる。
防音基材は第4に、廃材を粉砕して形成された2種の原料M1、M2は、加熱溶融及び圧縮によって2種の原料M1、M2が相互に結合されかつそれらと基布N1及び上被覆材N2とが結合されていて、結合強固な基材に形成できる。
防音基材製造装置は第1に、複数種の原料Mを粉砕混合した粉砕原料Mを、幅方向略均一厚さにして基布N1と上被覆材N2とで挟み、原反Fにして連続的に形成することができる。
防音基材製造装置は第2に、搬入路21は分岐部24を形成しかつ中途部より入口側に搬入される粉砕原料含有空気を搬入路21の幅方向に分配させる分配手段25を設けているので、粉砕原料Mを搬入路21で幅方向に分配させて、幅方向略均一量ずつ下方へ送り出すことができる。
防音基材製造装置は第3に、前記原料空気分離機構4で空気から分離された粉砕原料Mを受け止めかつ一定幅に亘って略均一量ずつ下方へ送り出す送り出しローラ23を設け、かつ搬入路21の幅及び送り出しローラ23の軸方向長さは基布N1の幅方向と同方向に長く形成されているので、粉砕原料Mを基布N1上に幅方向略均一厚さに供給することができる。
防音基材製造装置は第4に、送り出しローラ23と基布N1の幅方向両側との間に落下幅調整手段13を設けているので、粉砕原料Mの落下供給幅を調整することができる。
防音基材製造装置は第5に、基布N1上に載せられた粉砕原料Mの重量を計量制御手段15で計測できるので、原反の粉砕原料Mが目的重量でないときに、送り出しローラ23の回転を制御して、目的重量になるように制御することができる。
防音基材製造装置は第6に、粉砕機構3を設けることによって、複数種の原料M1、M2を粉砕しかつ所要の嵩比重の混合材料にすることができ、かつ供給量調整機構8を設けることによって、粉砕原料Mを貯溜しかつ所要量を原料供給機構5へ空気搬送することができる。
防音基材製造装置は第7に、粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで形成した原反Fを搬送しながら、長尺形状のまま、加熱機構9で加熱し、圧縮機構10で圧縮し、かつ切断機構11で切断でき、長尺原反Fを所要形状まで連続して加工することができる。
防音基材製造方法は第1に、嵩比重の異なる複数種の原料M1、M2を粉砕及び混合して空気搬送し、この原料含有空気を基布N1の幅方向と同方向に分散させ、かつ粉砕原料Mを基布N1の略全幅に亘って分散させるので、粉砕原料Mを基布N1上に幅方向略均一厚さに供給することができ、幅方向略均一厚さの原反Fを形成することができる。
防音基材製造方法は第2に、基布N1上に載せられた粉砕原料Mの重量を計量しながら
粉砕原料Mの供給量を調整するので、原反Fの厚さを長手方向で略均一にすることができる。
防音基材製造方法は第3に、原反Fを搬送しながら加熱、圧縮、所要形状に切断するので、粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで幅方向及び長手方向において略均一厚さの防音基材を形成することができる。
防音基材製造方法は第4に、複数種の原料M1、M2を粉砕してから混合するので、より正確な混合嵩比重の混合粉砕原料にすることができる。
防音基材製造方法は第5に、固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の第1種原料M1と繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の第2種原料M2とをそれぞれ個別に直径5〜30mmの大きさに粉砕し、粉砕後の前記第1種原料M1と第2種原料M2とを個別に量調整しながら1:9〜5:5の割合で混合するので、各原料M1、M2の嵩比重を個別にかつ正確に設定でき、よって混合割合も正確に設定できる。
防音基材製造方法は第6に、熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重100〜250kg/m3に粉砕して前記第1種原料M1を形成し、熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重は40〜70kg/m3に粉砕して前記第2種原料M2を形成し、粉砕後の前記第1種原料M1と第2種原料M2とを個別に量調整して混合嵩比重65〜90kg/m3に混合するので、廃材を粉砕して形成された各原料M1、M2の嵩比重を個別にかつ正確に設定でき、防音効果の発揮できる嵩比重の防音基材に形成できる。
本発明の実施形態を示す全体概略図である。 原料製造部を示す概略図である。 原反製造部を示す概略図である。 原料空気分離機構及び原料供給機構の正面図である。 分配手段の平面図である。 原料供給機構の一部断面正面図である。 原料供給機構の断面側面図である。 加熱機構及び圧縮機構の正面図である。 原料から原反までの製造工程を示す説明図である。 原料製造部の変形例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、システム化された防音基材製造装置1の全体概略図を示しており、防音基材製造装置1は、防音基材の原料素材を製造する原料製造部Aと、原料素材を基布N1と上被覆材N2とで挟んで原反に形成する原反製造部Bとを備えている。
原料製造部Aは、図1〜3に示しており、複数種の原料M1、M2を受け入れて粉砕しかつ混合する粉砕機構3と、この粉砕機構3から排出される複数種の混合した原料(粉砕原料)Mを貯溜しかつ所要量を原料空気分離機構4へ空気搬送する供給量調整機構8と、この供給量調整機構8から空気搬送されてきた粉砕原料Mを一定幅に亘って分散させながら空気と分離する原料空気分離機構4と、この原料空気分離機構4で分離された粉砕原料Mを受け止めて、この粉砕原料Mを原料素材として一定幅に亘って略均一厚さに落下供給する原料供給機構5とを備えている。
また、原反製造部Bは、図1、3〜10に示しており、前記粉砕原料Mを供給する前記原料供給機構5と、この原料供給機構5から供給される粉砕原料Mを載せる基布N1を供給しかつ基布N1上に載せられた粉砕原料Mを上から覆う上被覆材N2を供給する原反形成機構6と、この原反形成機構6によって粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで形成した原反Fを搬送しながら加熱する加熱機構9と、加熱処理後の原反Fを搬送しながら圧縮する圧縮機構10と、圧縮後の原反Fを搬送しながら所要形状に切断する切断機構11とが設けられている。
図1〜3に示す原料製造部Aにおいて、前記粉砕機構3は、原料製造部Aの入口に配置
されていて複数種の原料M1、M2を個別に受け入れるホッパフィーダ28と、この各ホッパフィーダ28に受け入れた原料M1、M2を持ち上げながら解すスパイクコンベヤ29と、スパイクコンベヤ29から落下してくる原料M1、M2を金属検知を行いながら搬送する搬送コンベヤ30と、搬送されてきた原料M1、M2を受け入れて粉砕する粉砕機31と、粉砕後の原料M1、M2を個別に貯溜しておく粉砕物ストックフィーダ32と、各粉砕物ストックフィーダ32から量調整されて空気搬送される少なくとも2種(複数種)の原料M1、M2を混合する混合機33とを有し、この混合機33から送られてくる混合粉砕原料Mを貯溜しかつ原反製造部Bへ必要量ずつ供給する供給量調整機構8に接続されている。
前記粉砕機構3は、各種内装材の製造時の切れ端や内装材の廃材、樹脂バンパー等を大きさ、嵩重量等の種類に区別して個別のホッパフィーダ28に投入し、その種類毎にそれぞれ粉砕機31で必要な大きさまで粉砕し、粉砕した複数種の原料M1、M2を粉砕物ストックフィーダ32で一旦貯蔵し、必要に応じて、また所要混合比になるように量調整しながら混合機33へ搬送し、所要の混合嵩比重の混合粉砕原料Mとして供給量調整機構8に供給する。
防音基材の原料Mは、各種内装材の製造時の切れ端や内装材の廃材、熱可塑性樹脂で成形された樹脂バンパーの廃材等、成形物の不要品又は不要部分が再利用目的のために使用される。
第1種原料M1としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)又はエチレン酢酸ビニルコポス(EVA)のうちの少なくともひとつ又は混合した樹脂で成形された成形物の廃材(例えば、内装材の廃材、樹脂バンパー)を粉砕したものであり、これらの成形物の粉砕物は固形形状物を多く含んでいて嵩比重の比較的大の原料樹脂となる。
第2種原料M2としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)又はポリプロピレン(PP)のうちの少なくともひとつ又は混合した樹脂で成形された成形物の廃材(例えば、内装材の表装部分の廃材、製造時の切れ端)を粉砕したものであり、これらの成形物の粉砕物は繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の原料樹脂となる。
粉砕機31は内部に粉砕ローラ31aを有し、搬送コンベヤ30介して上部から投入される原料M1、M2を、例えば、直径5〜30mmの大きさまで粉砕する。なお、固形形状物の多い第1種原料M1は粉砕粒又は粉砕片の大きさを5〜30mmとし、繊維形状物の多い第2種原料M2は繊維の絡み合った粉砕片又は繊維の丸まったものの大きさを5〜30mmとする。
この粉砕された粉砕原料M(M1、M2)はそれぞれ、第1搬送ファン31bを介して粉砕物ストックフィーダ32の上部に送られ、さらに混合機33に送られて混合される。なお、原料Mは、内装材等の廃材は原料樹脂、粉砕後の原料は粉砕原料、混合後の粉砕原料は粉砕混合原料又は混合粉砕原料とも称する。
例えば、固形形状物の多い第1種原料M1は粉砕機31で粉砕されて嵩比重が100〜250kg/m3となり、繊維形状物の多い第2種原料M2は粉砕機31で粉砕されて嵩比重が40〜70kg/m3となり、これらを例えば1:9〜5:5の割合で搬出して混合機33で混合し、混合嵩比重を65〜90kg/m3の粉砕混合原料にする。
例えば1例として、第1種原料M1を嵩比重125kg/m3、第2種原料M2を嵩比重60kg/m3、略2:8の割合で混合して、混合嵩比重を73kg/m3にする。
前記各粉砕物ストックフィーダ32は、内部にストックフィーダ、ロータリダンパ、フィードローラ32a及びビータロール32b等が設けられており、各粉砕機31から排出される粉砕原料M(M1、M2)を貯溜し、かつ粉砕原料M(M1、M2)が目的混合嵩比重になるように各フィードローラ32aで量調整しながら排出し、ビータロール32bで解繊し、ブローファン及び搬送ファンを介して混合機33の上部へ空気搬送する。
前記混合機33は、複数の粉砕物ストックフィーダ32から個別に空気搬送されてくる粉砕原料M(M1、M2)を旋回流によって混合しながら、下部から第2搬送ファン33aの吸引力で取り出され、混合粉砕原料Mは供給量調整機構8の上部へ空気搬送される。
前記供給量調整機構8には、前記粉砕物ストックフィーダ32と同様な構造であって、
内部にストックフィーダ、ロータリダンパ、フィードローラ39A及びビータロール39B等が設けられており、混合機33から排出される複数種の混合した粉砕原料Mを貯溜し、かつ順次所要量の粉砕原料Mをフィードローラ39Aで排出し、ビータロール39Bで解繊し、ブローファン40を介して原料空気分離機構4及び原料供給機構5の上部へ空気搬送する。
図1、3〜5において、前記原料空気分離機構4は粉砕原料Mを空気と共に搬入する搬入路21と、この搬入路21から空気を排出する排出路22と、搬入路21内に配置された分配手段25とを有している。
原料空気分離機構4の搬入路21及び排出路22は、T字形状のフォーミングシュート45に形成されており、搬入路21の入口側と排出路22とでT字の上部が形成され、搬入路21の後部が中央の垂直管内で落下路46となり、落下路46の下部に、原料空気分離機構4で分離された粉砕原料Mを受け止めて一定幅に亘って略均一厚さに落下供給する原料供給機構5が接続されている。
前記搬入路21の平面視形状は上下寸法より幅広であり、入口から中途部へ末広がりの三角形状になっており、落下路46の幅及び原料供給機構5の送り出しローラ23(供給ローラ23A及びビータ23B)の軸方向長さは、基布N1の幅方向と同方向に長く形成されている。
前記搬入路21は入口から落下路46の下部までが粉砕原料Mを搬入する管路であり、搬入路21の中途部(落下路46の上部)に排出路22が接続されていて可及的に空気のみを排出する。この中途部に分岐部24が形成されている。
この分岐部24は、粉砕原料含有空気を下斜め向きに案内する下向き傾斜部24aと、この下向き傾斜部24aで案内された粉砕原料含有空気が衝突する衝突壁24bと、この衝突壁24bで衝突して風力が低下した空気を排出路22側に案内する上向き傾斜部24cとを有している。
搬入路21の入口から入った空気含有粉砕原料Mは、下向き傾斜部24aで案内されて衝突壁24bに衝突し、この衝突により風力が低下するので粉砕原料Mは空気から分離して落下路46に落下し、搬送してきた空気は軽いので上向き傾斜部24cに流れて排出路22に至る。
前記搬入路21は中途部より入口側に分配手段25が設けられている。搬入路21は上下寸法より左右幅が広く、その左右幅の中央に枢軸48を介して分配ノズル49が枢支されており、この分配ノズル49は搬入路21の外部に装着したモータ50及びクランク51によって一定角度往復揺動するように構成されている。
分配ノズル49はブローファン40を介して供給量調整機構8に接続されており、その左右幅は搬入路21の左右幅より狭く、揺動することにより、供給量調整機構8から供給される空気含有粉砕原料Mを左右に分散し、粉砕原料Mを左右幅内で可及的に均等になるようにして落下路46に落下させる。
前記フォーミングシュート45の落下路46には、原料供給機構5に供給されかつ貯溜された粉砕原料Mの上部を検出する光電管等の検出センサ47が設けられており、この検出センサ47が粉砕原料Mを検出することにより、供給量調整機構8における粉砕原料Mの送り出しを増減又は停止する。
前記原料供給機構5は、搬入路21の下方で粉砕原料Mを受け止めかつ一定幅に亘って略均一量ずつ下方へ送り出す送り出しローラ23と、粉砕原料Mの落下供給幅を調整自在に設定する落下幅調整手段13とを有している。
前記送り出しローラ23は、一対の供給ローラ23Aとビータ23Bとを有しており、前記分配ノズル49によって落下路46内を左右幅略均等に落下した粉砕原料Mは一対の供給ローラ23Aの間に積もることになり、その積もり量は一対の供給ローラ23Aの軸方向で多少の違いのない略均一量となる。そして一対の供給ローラ23Aの回転によって粉砕原料Mは一定量ずつ下方へ送られ、ビータ23Bで解繊しながら落下させる。このビータ23Bで繰り出す量も基布N1の幅方向で略均一となる。
図4、6,7において落下幅調整手段13は、送り出しローラ23と基布N1の幅方向
両側との間に設けられており、基布N1の左右両縁に沿った一対の幅設定板13Aと、両幅設定板13Aの間隔を調整する調整具13Bとを有する。
前記幅設定板13Aは上部が原料供給機構5のケース14に揺動可能に枢支され、中途部に調整具13Bの先端が連結されており、調整具13Bはケースに螺合されたネジ部材であり、この調整具13Bを進退移動することにより、幅設定板13Aの下部を基布N1の幅方向に移動して、ビータ23Bから落下してくる粉砕原料Mの幅方向端部位置を設定する。
前記原料供給機構5は、原反形成機構6の前方に、基布N1上に載せられた粉砕原料Mの重量を計測して送り出しローラ23の回転を制御する計量制御手段15を有している。
前記原反形成機構6は、原料供給機構5の直下に位置する基布供給手段55と、原料供給機構5の下部側方に位置する被覆材供給手段56とを有する。
基布供給手段55は、メッシュ構造のコンベアベルト57を複数個のコロで案内し、モータ58で循環移動できるようにしており、コンベアベルト57に基布N1を巻きロールから繰り出して載せて、送り出しローラ23の直下へ移動供給できるようにしている。基布N1には不織布、ネット等の通気性のある布材が好ましい。
また、基布供給手段55は、コンベアベルト57上の基布N1を送り出しローラ23の直下で張り状態にすべく、移動方向前後一対の押さえローラ62を有している。この前後押さえローラ62は原料供給機構5のケース14に支持されている。
基布供給手段55の内部には送り出しローラ23に向けて開口した吸引具59が配置されており、この吸引具59は吸引ファン60に接続されており、基布N1上に載せられる粉砕原料Mを、基布N1及びメッシュ構造のコンベアベルト57を介して真空吸引する。原料供給機構5から落下してくる粉砕原料Mはその直下で下方へ吸引すると基布N1上に確実に付着することになり、粉砕原料Mを基布N1上面に密にかつ安定的に載置される。
前記吸引具59は原料供給機構5の一部を構成するとも言える。この吸引具59によりビータ23Bによって解繊しながら落下する粉砕原料Mを下向きに吸引するが故に、落下幅調整手段13によって落下幅が設定されても、その幅内で粉砕原料Mは均等厚さに分布されることになる。
なお、吸引ファン60の吸入口は供給量調整機構8の上部にも接続されており、また、吸引ファン60の出口はバグフィルタ61に接続されている。
前記被覆材供給手段56は、基布供給手段55より上側で原料供給機構5と略同等の高さに配置されており、上被覆材N2を巻きロールから繰り出してガイドローラ64で案内して、基布N1上に載せられた粉砕原料Mを上から覆う。
上被覆材N2は基布N1と略同じ不織布を使用しており、基布N1上に載せられた粉砕原料Mはそれらの幅より若干狭く設定され、全面で略均一厚さに形成されており、移動しながら供給される基布N1と上被覆材N2とで粉砕原料Mを挟み、その挟んだ状態が長尺の原反Fとなる。
前記上被覆材N2としては、不織布の他、ネット、樹脂シート等でもよい。
前記原反形成機構6の基布N1の移動方向前方には、原料供給機構5の一部を構成する計量制御手段15が配置されている。この計量制御手段15は、基布N1上に粉砕原料Mを載せかつその上に上被覆材N2を被覆して形成された原反Fの重量を計測するものであり、この計測により供給された粉砕原料Mの重量が計測できる。
そして、粉砕原料Mの重量の計量値が目的値でない場合には、計量制御手段15から原料供給機構5へ指令信号を発して、送り出しローラ23の一対の供給ローラ23Aの回転速度を制御し、目的値になるように基布N1上への粉砕原料Mの供給量を調整する。
計量制御手段15を通過した原反Fが搬入される加熱機構9は、搬送ベルト70の上方のヒータ71と下方から上方に延びる熱風循環体72とを有して熱風循環式加熱炉となっており、搬送ベルト70上の原反Fを搬送しながらヒータ71からの熱風で加熱溶融して、粉砕原料Mと基布N1及び上被覆材N2とを熱融着させ、かつ粉砕原料Mの内部材相互も結合させる。
前記加熱機構9の原反搬送方向前方には圧縮機構10が隣設されている。この圧縮機構
10は加熱溶融直後の原反Fを搬送しながら鎮圧ローラ74で上下から圧縮して、基布N1及び上被覆材N2と粉砕原料Mとを結合し、粉砕原料Mの内部材相互の結合を確実にし、かつ所要の上下寸法(肉厚)に仕上げる。
圧縮後の原反Fは、冷却コンベア75へ搬送されて、冷却ファン76により空気冷却され、切断機構11へ供給される。
この切断機構11は回転刃を有していて、圧縮後の原反Fを搬送しながら所要寸法に切断する。切断機構11は原反Fを搬送しながら長手方向一定寸法に切断することにより、製品又は中間製品の防音基材となる。なお、切断機構11で左右幅方向両端も切り揃えるようにしてもよい。
切断後の製品又は中間製品の防音基材は、金属検出機77に通して、金属片等の混入無きを確認する。
次に、防音基材製造装置1による防音基材製造方法及び防音基材(原反F)を説明する。
嵩比重の異なる少なくとも2種の熱可塑性樹脂で形成された成形物の廃材のうち、固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の樹脂を第1種原料M1として第1のホッパフィーダ28に投入し、スパイクコンベヤ29で解きほぐしながらかつ持ち上げて、搬送コンベヤ30上へ落下して、この搬送コンベヤ30を介して粉砕機31に投入し、粉砕機31で直径5〜30mmの大きさまで粉砕して、嵩比重100〜250kg/m3の粉砕原料M1を形成する(図1、2、図9(a)(b)の状態)。
また、成形物の廃材のうち、繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の樹脂を第2種原料M2として第2のホッパフィーダ28に投入し、スパイクコンベヤ29で解きほぐしながらかつ持ち上げて、搬送コンベヤ30上へ落下して、この搬送コンベヤ30を介して粉砕機31に投入し、粉砕機31で直径5〜30mmの大きさまで粉砕して、嵩比重40〜70kg/m3の粉砕原料M1とする(図1、2、図9(a)(b)の状態)。
前記粉砕して許容の嵩比重となった粉砕原料M1、M2はそれぞれ、第1搬送ファン31bを介して粉砕物ストックフィーダ32の上部に送られて一旦貯溜される。各粉砕物ストックフィーダ32のフィードローラ32a及びビータロール32bを介して、各粉砕原料M1、M2は目的の混合嵩比重65〜90kg/m3になるように、個別排出量が調整されながら混合機33へ送られて、混合機33で混合される(図1、2、図9(b)(c)の状態)。
混合後の粉砕原料Mは第2搬送ファン33aを介して供給量調整機構8へ空気搬送して一旦貯溜する。この供給量調整機構8は貯溜した混合粉砕原料Mをブローファン40を介して所要量ずつ送り出し、空気に含有させて原料空気分離機構4へ搬送する。
原料空気分離機構4の搬入路21へ搬送された原料含有空気は、分配手段25の分配ノズル49が左右に往復揺動することにより、フォーミングシュート45の左右幅一杯まで分散され、即ち、基布N1の幅方向と同方向に分散され、分岐部24で原料含有空気から粉砕原料Mを分離落下させ、原料供給機構5に供給する(図1、3)。
原料供給機構5では、送り出しローラ23上に混合粉砕原料Mを基布N1の全幅に略相当する寸法まで分散され、かつ不織布N1の略全幅に亘って略均一量になるようにして下方へ送り出す。この不織布N1は幅寸法が異なるものがある場合、原料供給機構5の下部の落下幅調整手段13によって粉砕原料Mの落下供給幅も調整される(図3〜7)。
原料供給機構5の下方で原反形成機構6によって移動される基布N1上にその略全幅に亘って略均一厚さに粉砕原料Mを落下供給し、この基布N1上に載せられた粉砕原料Mは基材本体Hとなり、これを上から上被覆材N2で覆い、連続して長尺の原反Fの形状にする(図3、4及び図9(e)の状態)。
粉砕原料Mを基布N1と上被覆材N2とで挟んで形成された原反Fを搬送しながら計量制御手段15では計測して、原料供給機構5に粉砕原料Mの落下供給量をフィードバック制御する。
その後、原反Fを搬送しながら加熱機構9で熱風循環加熱して2種の粉砕原料Mを溶融(融着)し、かつ加熱後の原反Fを搬送しながら圧縮機構10で圧縮して、2種の粉砕原
料Mを相互に溶融結合し、それらと基布N1及び上被覆材N2とを溶融結合する(図1、3、8及び図9(f)の状態)。
溶融、圧縮、結合された原反F(粉砕原料M、基布N1及び上被覆材N2)は前方へ搬送され、切断機構11で所要寸法、所要形状に切断し、金属検出機77に通される。(図9(g)の状態)。
前記製造方法で製造された防音基材(原反F)は、嵩比重の異なる2種の樹脂を粉砕・混合しかつ溶融、圧縮、結合して帯形状に形成した基材本体Hと、この基材本体Hの上下面を覆う帯形状の基布N1と上被覆材N2とを有し、前記基材本体H及び基布N1と上被覆材N2とは加熱されかつ圧縮されて結合されている。
前記基材本体Hの原料Mは、固形樹脂を多く含む嵩比重の比較的大の廃材から形成された第1種原料M1と、繊維樹脂を多く含む嵩比重の比較的小の廃材から形成された第2種原料M2とを有し、この第1種原料M1と第2種原料M2とをそれぞれ個別に計量して所要割合で混合しており、かつ基材本体Hは基布N1上にその幅方向全長に亘って略均一厚さに形成されたものになる。
図10は原料製造部Aの変形例を示しており、原料製造部Aは粉砕機構3と供給量調整機構8とを有し、粉砕機構3は嵩比重の異なる複数種の熱可塑性樹脂原料M1、M2を個別に貯溜しかつ個別に調整した量を排出可能な貯溜機構80と、この貯溜機構80から供給される複数種の原料M(M1、M2)を粉砕しかつ混合する粉砕機31とを有し、供給量調整機構8は粉砕機31から排出される複数種の混合した粉砕原料Mを貯溜しかつ所要量を原料空気分離機構4へ空気搬送する。
前記貯溜機構80は、内下部に撹拌ローラ81及びフィードローラ82を有する2又は3台以上の複数台のタンク83と、この各タンク83の上部へ原料M1、M2等を搬入する原料ホッパ84及び原料搬送コンベヤ85とを有している。
防音基材の原料Mは、固形形状物を多く含む嵩比重が100〜250kg/m3の第1種原料M1と、繊維形状部分を多く含む嵩比重が40〜70kg/m3の第2種原料M2であり、これら第1種原料M1と第2種原料M2とをそれぞれ個別にタンク83に収納する。各タンク83に収納した第1種原料M1及び第2種原料M2をそれぞれフィードローラ82を回転しながら計量して、混合したときの嵩比重が65〜90kg/m3になるように、1:9〜5:5の割合で共通の搬送コンベヤ85上に投下する。
貯溜機構80から粉砕機31へ至る搬送コンベヤ85の途中には金属検出機77が配置されており、粉砕前の原料M1、M2から金属片等を除去する。
粉砕機31は内部に粉砕ローラを有し、前記1:9〜5:5の割合の第1種原料M1及び第2種原料M2を搬送コンベヤ35から粉砕機31へ投入する。粉砕機31に投入された原料M1、M2は、直径5〜30mmの大きさに粉砕され、かつ1:9〜5:5の割合で混合され、混合嵩比重65〜90kg/m3の混合粉砕原料となる。
この粉砕された粉砕原料M(M1、M2)はそれぞれ目的嵩比重の第1種原料M1及び第2種原料M2を目的混合嵩比重に混合されたものとなり、搬送ファン31bを介して供給量調整機構8の上部に送られる。
変形例の原料製造部Aにおいては、粉砕機31及び供給量調整機構8は前記実施形態のものと同等であるが、複数種の原料M1、M2を個別に貯溜しかつ個別に調整した量を混合してから粉砕機31で粉砕する点で異なり、複数種の原料M1、M2を個別粉砕してから混合する実施形態に比して、粉砕機31の台数を減少でき、粉砕物ストックフィーダ32及び混合機33を省略することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、部材の形状、構成及び組み合わせ等を変更したりすることもできる。
例えば、嵩比重の異なる複数種の原料Mとしては、固形形状物と繊維形状物とを半々に含む嵩比重が中間的な大きさの廃材樹脂や、バインダとなる樹脂を加えてもよい。
粉砕物ストックフィーダ32や供給量調整機構8を割愛して、複数台の粉砕機31を混合機33に接続し、混合機33から混合粉砕原料Mを原料空気分離機構4へ直接空気搬送したりしてもよい。
粉砕機構3から原料供給機構5へ至る間に、粉砕原料Mに熱可塑性バインダとなる材料を混入してもよい。
1 防音基材製造装置
3 粉砕機構
4 原料空気分離機構
5 原料供給機構
6 原反形成機構
8 供給量調整機構
9 加熱機構
10 圧縮機構
11 切断機構
13 落下幅調整手段
13A 幅設定板
13B 調整具
15 計量制御手段
21 搬入路
22 排出路
23 送り出しローラ
23A 供給ローラ
23B ビータ
24 分岐部
24a 下向き傾斜部
24b 衝突壁
24c 上向き傾斜部
25 分配手段
45 フォーミングシュート
46 落下路
49 分配ノズル
55 基布供給手段
56 被覆材供給手段
A 原料製造部
B 原反製造部
F 原反
M 原料(粉砕原料)
M1 第1種原料
M2 第2種原料
N1 基布(不織布)
N2 上被覆材

Claims (16)

  1. 基布(N1)の表面に嵩比重の異なる少なくとも2種の樹脂の原料(M1、M2)を積層した防音基材であって、
    第1種原料(M1)は固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の樹脂であり、
    第2種原料(M2)は繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の樹脂であり、
    前記第1種原料(M1)及び第2種原料(M2)は直径5〜30mmの大きさに粉砕されかつ1:9〜5:5の割合で混合されていることを特徴とする防音基材。
  2. 前記第1種原料(M1)は、熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成されており、
    前記第2種原料(M2)は、熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を粉砕して形成されており、
    前記第1種原料(M1)と第2種原料(M2)とは個別に粉砕されてから混合原料が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防音基材。
  3. 前記第1種原料(M1)の嵩比重は100〜250kg/m3であり、
    前記第2種原料(M2)の嵩比重は40〜70kg/m3であり、
    前記第1種原料(M1)と第2種原料(M2)との混合嵩比重は65〜90kg/m3に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防音基材。
  4. 前記基布(N1)上の2種の原料(M1、M2)は、熱可塑性樹脂成形物の廃材を粉砕しかつ混合した樹脂で形成され、2種の原料(M1、M2)の表面に上被覆材(N2)が積層されており、
    前記2種の原料(M1、M2)は加熱溶融及び圧縮によって2種の原料(M1、M2)が相互に結合されかつそれらと基布(N1)及び上被覆材(N2)とが結合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防音基材。
  5. 複数種の原料(M)の粉砕、混合を行う原料製造部(A)と、
    この原料製造部(A)から空気搬送されてきた粉砕原料(M)を一定幅に亘って分散させながら空気と分離する原料空気分離機構(4)と、
    この原料空気分離機構(4)で分離された粉砕原料(M)を受け止めて一定幅に亘って略均一厚さに落下供給する原料供給機構(5)と、
    この原料供給機構(5)から供給される粉砕原料(M)を一定幅に亘って載せる基布(N1)及びこの基布(N1)上に載せられた粉砕原料(M)を上から覆う上被覆材(N2)を供給して原反(F)に形成する原反形成機構(6)とを備えていることを特徴とする防音基材製造装置。
  6. 前記原料空気分離機構(4)は、粉砕原料(M)を空気と共に搬入する搬入路(21)と、この搬入路(21)から空気を排出する排出路(22)とを有しており、
    前記搬入路(21)は、中途部に粉砕原料(M)を下向きに案内しかつ空気を排出路(22)側に案内する分岐部(24)が形成され、前記中途部より入口側には搬入される粉砕原料含有空気を搬入路(21)の幅方向に分配させる分配手段(25)を設けていることを特徴とする請求項5に記載の防音基材製造装置。
  7. 前記原料供給機構(5)は、前記原料空気分離機構(4)で空気から分離された粉砕原料(M)を受け止めかつ一定幅に亘って略均一量ずつ下方へ送り出す送り出しローラ(23)を有しており、
    前記送り出しローラ(23)の軸方向長さは基布(N1)の幅方向と同方向に長く形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の防音基材製造装置。
  8. 前記原料供給機構(5)は、送り出しローラ(23)と基布(N1)の幅方向両側との間に、粉砕原料(M)の落下供給幅を調整自在に設定する落下幅調整手段(13)を有することを特徴とする請求項7に記載の防音基材製造装置。
  9. 前記原料供給機構(5)は、基布(N1)上に載せられた粉砕原料(M)の重量を計測して送り出しローラ(23)の回転を制御する計量制御手段(15)を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の防音基材製造装置。
  10. 前記原料製造部(A)は、複数種の原料(M1、M2)を個別に粉砕してから混合する又は混合してから粉砕する粉砕機構(3)と、粉砕後の混合粉砕原料(M)を貯溜しかつ所要量を原料空気分離機構(4)へ空気搬送する供給量調整機構(8)とを有することを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の防音基材製造装置。
  11. 前記原反形成機構(6)によって粉砕原料(M)を基布(N1)と上被覆材(N2)とで挟んで形成した原反(F)を搬送しながら加熱する加熱機構(9)と、加熱処理後の原反(F)を搬送しながら圧縮する圧縮機構(10)と、圧縮後の原反(F)を搬送しながら所要形状に切断する切断機構(11)とを有することを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の防音基材製造装置。
  12. 嵩比重の異なる複数種の原料(M1、M2)を粉砕しかつ混合し、
    この粉砕原料(M)を空気搬送しながら一定幅に亘って分散させかつ空気から分離し、
    空気分離後の粉砕原料(M)を基布(N1)上に幅方向略均一厚さに供給し、
    この基布(N1)上に載せられた粉砕原料(M)を上被覆材(N2)で上から覆って原反に形成することを特徴とする防音基材製造方法。
  13. 前記基布(N1)を移動させながらその上に載せられた粉砕原料(M)の重量を計量し、
    この計量値が目的値になるように基布(N1)上への粉砕原料(M)の供給量を調整することを特徴とする請求項12に記載の防音基材製造方法。
  14. 粉砕原料(M)を基布(N1)と上被覆材(N2)とで挟んで形成された原反(F)を搬送しながら加熱し、かつ加熱後の原反(F)を搬送しながら圧縮し、
    圧縮後の原反(F)を搬送しながら所要形状に切断することを特徴とする請求項12又は13に記載の防音基材製造方法。
  15. 固形形状物を多く含んで嵩比重の比較的大の第1種原料(M1)と繊維形状物を多く含んで嵩比重の比較的小の第2種原料(M2)とをそれぞれ個別に直径5〜30mmの大きさに粉砕し、
    粉砕後の前記第1種原料(M1)と第2種原料(M2)とを個別に量調整しながら1:9〜5:5の割合で混合することを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の防音基材製造方法。
  16. 熱可塑性樹脂で固形形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重100〜250kg/m3に粉砕して前記第1種原料(M1)を形成し、
    熱可塑性樹脂で繊維形状部分が形成された成形物の廃材を嵩比重は40〜70kg/m3に粉砕して前記第2種原料(M2)を形成し、
    粉砕後の前記第1種原料(M1)と第2種原料(M2)とを個別に量調整して混合嵩比重65〜90kg/m3に混合することを特徴とする請求項15に記載の防音基材製造方法。
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