JP2021015158A - 光学デバイス及び光学デバイスの製造方法 - Google Patents

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充遥 平野
Mitsuharu Hirano
充遥 平野
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Abstract

【課題】製造工程等における取り扱い性を向上させた光学デバイス及び光学デバイスの製造方法を提供すること。【解決手段】光学デバイス1は、第1方向に延在する複数のV溝11が形成されたV溝ガラス基板10と、複数のV溝に配置される複数の光ファイバ20と、V溝ガラス基板との間に複数の光ファイバを挟むファイバ押さえガラス板40と、V溝ガラス基板における第1方向の端面である第1端面12に対向して設けられ、光ファイバから出射される光を反射する反射膜60を備えるガラス基板90と、反射膜と第1端面との間に介在する、所定の厚みを有する空間形成膜70と、反射膜と第1端面との間に充填される樹脂80とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光学デバイス及び光学デバイスの製造方法に関する。
特許文献1には、光ファイバと、シリコンフォトニクス素子のグレーティングカプラとを光学結合させる光学デバイスが記載されている。特許文献1の光学デバイスでは、光ファイバ端面が斜めに研磨されると共に研磨面に反射膜が設けられている。研磨面の反射膜によって光ファイバの側面方向に光が出射(反射)される。そして、特許文献1の光学デバイスでは、光ファイバの側面方向に出射された光がグレーティングカプラに入射するように、シリコンフォトニクス素子が設けられている。このような構成によれば、反射膜が用いられずに光ファイバの延在方向にシリコンフォトニクス素子が設けられる構成と比較して、光学デバイスを低背化することができる。
特開2017−142325号公報
ここで、上述した特許文献1の光学デバイスは、光ファイバ端面に樹脂を塗布すると共に光ファイバ端面及び樹脂を共に研磨し、研磨面に反射膜を押し付けることにより形成されている。反射膜が押し付けられる研磨面は、光ファイバ(ガラス)及び樹脂が共に研磨された面であるので、ガラス及び樹脂の境界部分において凸凹が生じうる。凸凹の研磨面に反射膜を押し付けた場合には反射膜に傷がつくおそれがあることから、反射膜を設ける工程等については慎重に行う必要がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、製造工程等における取り扱い性を向上させた光学デバイス及び光学デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光学デバイスは、第1方向に延在する複数のV溝が形成された第1基板と、複数のV溝に配置される複数の光ファイバと、第1基板との間に複数の光ファイバを挟む第2基板と、第1基板における第1方向の端面である第1端面に対向して設けられ、光ファイバから出射される光を反射する反射膜を備える反射部材と、反射膜と第1端面との間に介在する、所定の厚みを有する空間形成膜と、反射膜と第1端面との間に充填される接着部材と、を備える。
本発明の一態様に係る光学デバイスの製造方法は、第1基板に形成された、第1方向に延在する複数のV溝に複数の光ファイバを配置すると共に、第1基板との間に複数の光ファイバを挟むように第2基板を配置し、第1基板、複数の光ファイバ、及び第2基板を、互いに第1接着部材で接着する工程と、光を反射する反射膜と、前記反射膜に形成された所定の厚みを有する空間形成膜と、を備える反射部材を、第1基板における第1方向の端面である第1端面と反射膜との間に、空間形成膜が介在するように、第2接着部材によって、第1端面に貼り付ける工程と、を備える。
本発明によれば、製造工程等における取り扱い性を向上させた光学デバイス及び光学デバイスの製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る光学デバイスの斜視図である。 図2は、図1の光学デバイスとシリコンフォトニクス素子との光学結合を説明する図である。 図3は、図1の光学デバイスとシリコンフォトニクス素子との光学結合を説明する図である。 図4は、本実施形態に係る光学デバイスの製造工程を説明する図である。 図5は、本実施形態に係る光学デバイスの製造工程を説明する図である。 図6は、空間形成膜の具体的な形成例を示す図である。 図7は、比較例に係る光学デバイスを説明する図である。 図8は、比較例に係る光学デバイスを説明する図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る光学デバイスは、第1方向に延在する複数のV溝が形成された第1基板と、複数のV溝に配置される複数の光ファイバと、第1基板との間に複数の光ファイバを挟む第2基板と、第1基板における第1方向の端面である第1端面に対向して設けられ、光ファイバから出射される光を反射する反射膜を備える反射部材と、反射膜と第1端面との間に介在する、所定の厚みを有する空間形成膜と、反射膜と第1端面との間に充填される接着部材と、を備える。
このような光学デバイスでは、反射部材の反射膜と第1基板の第1端面との間に、所定の厚みを有する空間形成膜が介在している。このように、空間形成膜が、反射膜と第1端面との間のスペーサーとして機能することによって、反射膜と第1端面(及び、反射膜と光ファイバの端面)とが直接接触することを防止することができる。このことで、反射部材を設ける際に反射膜と第1端面とが接触して反射膜が傷つくことを考慮する必要がなくなるため、製造工程における取り扱い性を向上させることができる。また、製造工程において反射膜に傷がつくことを防止できることから、反射部材の傷に起因して光の透過率が低下することを回避することができる。
第1端面は、第1方向に直交する面に対して前記第1方向に傾斜していてもよい。このような光学デバイスでは、第1端面に対向して設けられる反射部材の反射膜についても、第1方向に直交する面に対して第1方向に傾斜して設けられることとなる。この場合、反射膜において反射した光は、光ファイバの側面方向に出射される。このような構成においては、シリコンフォトニクス素子のグレーティングカプラが光ファイバの側面方向に設けられることとなるため、シリコンフォトニクス素子のグレーティングカプラが光ファイバの延在方向に設けられる構成と比較して、光学デバイスの低背化(光ファイバの延在方向における小型化)を実現することができる。
一実施形態に係る光学デバイスの製造方法は、第1基板に形成された、第1方向に延在する複数のV溝に複数の光ファイバを配置すると共に、第1基板との間に複数の光ファイバを挟むように第2基板を配置し、第1基板、複数の光ファイバ、及び第2基板を、互いに第1接着部材で接着する工程と、光を反射する反射膜と、反射膜に形成された所定の厚みを有する空間形成膜と、を備える反射部材を、第1基板における第1方向の端面である第1端面と反射膜との間に、空間形成膜が介在するように、第2接着部材によって、第1端面に貼り付ける工程と、を備える。
これにより、反射部材の反射膜と第1基板の第1端面との間に、所定の厚みを有する空間形成膜が介在した光学デバイスを製造することができる。このような光学デバイスの製造工程においては、空間形成膜が、反射膜と第1端面との間のスペーサーとして機能することによって、反射膜と第1端面(すなわち、反射膜と光ファイバの端面)とが直接接触することを防止することができる。このことで、反射膜を設ける際に反射膜と第1端面とが接触して反射膜が傷つくことを考慮する必要がなくなるため、製造工程における取り扱い性を向上させることができる。また、製造工程において反射膜に傷がつくことを防止できることから、反射部材の傷に起因して光の透過率が低下することを回避することができる。
反射膜に空間形成膜を形成する工程をさらに備え、空間形成膜を形成する工程では、反射膜と第1端面との間において第2接着部材が流れ出る流出領域が形成されるように、反射膜に空間形成膜を形成してもよい。例えば、接着部材の逃げ道が形成されずに空間形成膜が設けられると、第1端面に反射部材を貼り付ける(押し付ける)工程において、押し付ける力を大きくする必要がある。また、接着部材の逃げ道が形成されない場合には、反射膜と第1端面との間に気泡が残りやすくなってしまう。この点、反射膜と第1端面との間において接着部材が流れ出る流出領域が形成されるように(接着部材の逃げ道が形成されるように)空間形成膜が設けられることにより、上述した押し付ける力を低減することができると共に、上述した気泡が残ることを抑制することができる。
空間形成膜を形成する工程では、反射膜の四隅に空間形成膜を形成してもよい。四隅に空間形成膜が形成されることにより、反射膜と第1端面(すなわち、反射膜と光ファイバの端面)とが直接接触することを効果的に抑制しながら、上述した接着部材の流出領域を大きくすることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光学デバイスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光学デバイス1の斜視図である。光学デバイス1は、光ファイバ20と、シリコンフォトニクス素子100のグレーティングカプラ110(図3参照)とを光学結合させる光学部品である。図1に示されるように、光学デバイス1は、V溝ガラス基板10(第1基板)と、複数の光ファイバ20と、樹脂30と、ファイバ押さえガラス板40(第2基板)と、反射膜60と、空間形成膜70と、樹脂80(接着部材)と、ガラス基板90(反射部材)と、を備えている。また、光学デバイス1は、シリコンフォトニクス素子100等の光学素子と光結合するための光結合部2を備える。
V溝ガラス基板10は、光ファイバ20の延在方向(以下、第1方向と記載する場合がある)に延在する複数のV溝11が形成された基板である。複数のV溝11には、光ファイバ20が配置される。V溝ガラス基板10は、第1方向の一端に第1端面12を有する。第1端面12は、斜めに研磨されている。詳細には、第1端面12は、第1方向に直交する面に対して第1方向に傾斜している。斜めに研磨された第1端面12と第1方向とが作る角度は、シリコンフォトニクス素子100のグレーティングカプラ110への入射角が特定の角度になるように定める。当該角度は、例えば41°程度とされる。第1端面12においては、V溝11に配置された光ファイバ20も同様に斜めに研磨されている。
光ファイバ20は、図3に示されるように、コア21と該コア21の周囲を覆うクラッド22とを含んで構成されたシングルモードファイバである。シングルモードファイバとは、光が単一のモードで伝送されるファイバである。図1に示されるように、光ファイバ20は、複数のV溝11のそれぞれに配置されており、V溝11に沿って第1方向に延在している。複数の光ファイバ20には、例えば、入力用の光ファイバと出力用の光ファイバとが含まれている。光ファイバ20は、第1端面12において斜めに研磨されている。また、光ファイバ20は、その側面(具体的には、図3の左図において破線で示したクラッド22の一部)が削られていてもよい。この場合には、図3に示されるように、グレーティングカプラ110とコア21とを近づけることができる。
ファイバ押さえガラス板40は、V溝ガラス基板10との間に複数の光ファイバ20を挟む基板である。ファイバ押さえガラス板40は、光ファイバ20が配置されたV溝ガラス基板10に対して樹脂30により固定されている。樹脂30により固定された、V溝ガラス基板10と、複数の光ファイバ20と、ファイバ押さえガラス板40とによって、ファイバアレイ50が構成されている。
反射膜60は、V溝ガラス基板10の第1端面12に対向して設けられ、光ファイバ20から出射される光を反射する部材である。反射膜60は、ガラス基板90に蒸着されており、第1端面12に対して樹脂80により貼り付けられている。すなわち、ガラス基板90は、反射膜60を備えている。ガラス基板90は、斜め研磨された光ファイバ20の先端を欠けから保護する構成としても機能する。反射膜60の厚みは例えば0.1〜0.5μm程度であり、ガラス基板90の厚みは例えば100〜1000μm程度である。反射膜60は、例えば、SiO2、ZrO2、Al2O3、ZnS、TiO2、Ta2O5等により形成された保護層と、Au、Ag、Al、TiO2、Ta2O5等により形成された反射層と、Ni、Ti、Cr等により形成されたバッファ層とが積層された膜である。保護層は反射層を保護する目的で設けられている。バッファ層はガラス基板90と反射層との間に形成されている。
空間形成膜70は、反射膜60と第1端面12との間に介在する、所定の厚みを有する膜である。空間形成膜70は、反射膜60を第1端面12に貼り付ける際において、反射膜60と第1端面12(ファイバアレイ50)とが直接接触することを回避するスペーサーとして機能する。空間形成膜70は、例えば蒸着又はスパッタリングによって反射膜60に形成される(詳細は後述)。空間形成膜70の材料としては、蒸着又はスパッタリングが可能であり、反射膜と密着性があり、変形しにくく、耐環境性(シリコンフォトニクス素子100に係る環境である温度85℃湿度85%程度の環境への適用性)を有する材料が好ましく、例えばSiO2、ZrO2、Al2O3、ZnS、TiO2、Ta2O5等を採用することができる。密着性の観点からは、空間形成膜70の材料は、反射膜60の表面(例えば、上記保護層)の材料と同じ材料とされることが好ましい。なお、空間形成膜70の材料は、上述した全ての条件を備えたものでなくてもよい。空間形成膜70の厚みは、斜め研磨された第1端面12における凸凹(詳細は後述)の大きさ(例えば0.1μm程度)よりも大きいことが好ましく、例えば0.5〜10μm程度である。
樹脂80は、反射膜60と第1端面12との間に充填される接着部材である。樹脂80の厚みは、例えば5μm以下である。樹脂80は、例えばエポキシ系、アクリレート系、又はシリコン系の樹脂である。また、樹脂80としては、光の反射ロスを低減する観点から、屈折率が光ファイバ20のコア21と同程度のものが用いられてもよい。
次に、図2及び図3も参照しながら、光学デバイス1とシリコンフォトニクス素子100との光学結合について説明する。図2は、光学デバイス1上にシリコンフォトニクス素子100が載置された構成の斜視図である。図3(a)は、第1方向に直交する面における光ファイバ20の断面図、図3(b)は、第1方向に沿った光ファイバ20の断面図である。
図2に示されるように、シリコンフォトニクス素子100は、光ファイバ20の側面方向に出射された光がグレーティングカプラ110に入射するように、光学デバイス1上に設けられている。詳細には、シリコンフォトニクス素子100は、光学デバイス1における光結合部2(図1参照)を覆うように設けられている。図3(a)及び図3(b)に示されるように、光ファイバ20を伝達してきた光は、第1端面12と共に斜め研磨されたファイバ端面から出射し、ファイバ端面と反射膜60との間の樹脂80を透過して、反射膜60において光ファイバ20の側面方向に反射される。そして、光は、光ファイバ20の側面から出て、樹脂150(シリコンフォトニクス素子100を光学デバイス1上に固定する樹脂)を透過してグレーティングカプラ110に特定の角度で入射する。
次に、図4〜図6を参照して、光学デバイス1の製造工程(製造方法)を説明する。なお、図4(c)及び図4(d)においては、空間形成膜70の図示を省略している。図4(a)に示されるように、光学デバイス1の製造工程においては、最初に、V溝ガラス基板10に形成された、第1方向に延在するV溝11に複数の光ファイバ20を配置する。次に、V溝ガラス基板10との間に複数の光ファイバ20を挟むようにファイバ押さえガラス板40を配置する。そして、V溝ガラス基板10の凹部10xに未硬化状態の樹脂を滴下する。滴下した未硬化状態の樹脂は、毛細管現象により、V溝ガラス基板10とファイバ押さえガラス板40との間及びV溝11と光ファイバ20の間に充填される。充填された樹脂は、紫外線、熱又はそれらの組み合わせによって硬化される。硬化された樹脂30により、V溝ガラス基板10、複数の光ファイバ20、及びファイバ押さえガラス板40を固定してファイバアレイ50を組み立てる(樹脂30で接着する工程)。
つづいて、図4(b)に示されるように、V溝ガラス基板10の第1端面12(第1端面12における光ファイバ20の端面を含む)及びファイバ押さえガラス板40の端面を斜めに研磨する。斜めに研磨された第1端面12と第1方向とが作る角度θは、シリコンフォトニクス素子100への入射角が特定の角度になるように定める。角度θは例えば41°程度とされる。
つづいて、図5(a)及び図5(b)に示されるように、光を反射する反射膜60の表面61に所定の厚みを有する空間形成膜70を形成する(空間形成膜を形成する工程)。具体的には、図5(a)に示されるように、ガラス基板90に反射膜60を形成した後に、反射膜60上に空間形成膜70の形状に合わせてマスク200をかけ、蒸着又はスパッタリングにより空間形成膜70を形成する(図5(b)参照)。マスク200は、例えばステンレス鋼等の金属製のメタルマスクを用いることができる。
そして、図4(c)及び図5(c)に示されるように、反射膜60が形成されたガラス基板90を斜め研磨面(第1端面12等)に貼り付ける。すなわち、V溝ガラス基板10における第1方向の端面である第1端面12と表面61との間に空間形成膜70が介在するように、樹脂80によって、第1端面12に反射膜60を貼り付ける(貼り付ける工程)。
最後に、図4(d)に示されるように、ファイバ押さえガラス板40及び光ファイバ20の側面を削り落とし、光結合部2を形成する。以上が、光学デバイス1の製造工程(製造方法)である。
なお、上述した空間形成膜70を形成する工程においては、反射膜60を第1端面12に貼り付けた際に反射膜60と第1端面12との間において樹脂80が流れ出る流出領域69が形成されるように、反射膜60に空間形成膜70を形成してもよい(図6(a)参照)。図6(a)に示される例では、例えば反射膜60が矩形である場合において、四辺のうち対向する一対の辺にのみ空間形成膜70を形成し、残りの2辺には空間形成膜70を形成していない。当該残りの2辺は、流出領域69となる。
さらに、図6(b)に示されるように、空間形成膜70を形成する工程においては、例えば矩形である反射膜60の四隅に空間形成膜70を形成してもよい。この場合には、四隅を除いて各辺に流出領域69が形成されることとなる。
次に、本実施形態に係る光学デバイス1及び光学デバイス1の製造方法の作用効果について説明する。
まず、比較例に係る光学デバイスについて、図7を参照して説明する。図7に示される光学デバイスは、本実施形態に係る光学デバイス1と基本構成が概ね同一であるが、反射膜60に空間形成膜70が形成されていない点で異なっている。ここで、反射膜60が貼り付けられる端面(第1端面12等)は、V溝ガラス基板10及び光ファイバ20と樹脂80とを同時研磨した面であるため、ガラスと樹脂との境界部分において最大0.1μm程度の凸凹が生じている。樹脂厚に斑ができることを回避する観点からは、研磨面に対して反射膜60を強く押し付ける必要があるが、凸凹の研磨面に反射膜60を押し付けた場合には反射膜60に傷がつくおそれがある。このため、比較例に係る光学デバイスを製造する工程においては、反射膜60を設ける作業(反射膜60を貼り付ける工程)を慎重に行う必要がある。
このような構成に対して、本実施形態に係る光学デバイス1は、第1方向に延在する複数のV溝11が形成されたV溝ガラス基板10と、複数のV溝11に配置される複数の光ファイバ20と、V溝ガラス基板10との間に複数の光ファイバ20を挟むファイバ押さえガラス板40と、V溝ガラス基板10における第1方向の端面である第1端面12に対向して設けられ、光ファイバ20から出射される光を反射する反射膜60と、反射膜60と第1端面12との間に介在する、所定の厚みを有する空間形成膜70と、反射膜60と第1端面12との間に充填される樹脂80と、を備える。
このような光学デバイス1では、反射膜60とV溝ガラス基板10の第1端面12との間に、所定の厚みを有する空間形成膜70が介在している。このように、空間形成膜70が、反射膜60と第1端面12との間のスペーサーとして機能することによって、反射膜60と第1端面12(及び、反射膜60と光ファイバ20の端面)とが直接接触することを防止することができる。このことで、反射部材を設ける際に反射膜60と第1端面12とが接触して反射膜60が傷つくことを考慮する必要がなくなるため、製造工程における取り扱い性を向上させることができる。また、製造工程において反射膜60に傷がつくことを防止できることから、反射膜60の傷に起因して光の透過率が低下することを回避することができる。
第1端面12は、図1に示されるように、第1方向に直交する面に対して第1方向に傾斜している(斜め研磨面とされている)。このような光学デバイス1では、第1端面12に対向して設けられる反射膜60についても、第1方向に直交する面に対して第1方向に傾斜して設けられることとなる。この場合、図3(b)に示されるように、反射膜60において反射した光は、光ファイバ20の側面方向に出射される。このような構成においては、シリコンフォトニクス素子100のグレーティングカプラ110が光ファイバ20の側面方向に設けられることとなるため、シリコンフォトニクス素子のグレーティングカプラが光ファイバの延在方向に設けられる構成と比較して、光学デバイスの低背化(光ファイバの延在方向における小型化)を実現することができる。すなわち、図8に示される比較例に係る光学デバイス500は、第1基板510及び第2基板540に挟まれるように複数の光ファイバ20が設けられ樹脂530で固定されたファイバアレイを有している。このような光学デバイス500は、本実施形態に係る光学デバイス1とは異なり反射膜等の構成が設けられていないため、光ファイバ20の延在方向(図中の下方)に光結合部が形成されてシリコンフォトニクス素子が設けられることとなる。このような構成と比較すると、シリコンフォトニクス素子100のグレーティングカプラ110が光ファイバ20の側面方向に設けられる光学デバイス1は、光学デバイスの低背化(光ファイバの延在方向における小型化)を実現することができる。
また、光学デバイス1の製造方法は、V溝ガラス基板10に形成された、第1方向に延在する複数のV溝11に複数の光ファイバ20を配置すると共に、V溝ガラス基板10との間に複数の光ファイバ20を挟むようにファイバ押さえガラス板40を配置し、V溝ガラス基板10、複数の光ファイバ20、及びファイバ押さえガラス板40を、互いに樹脂30で接着する工程と、光を反射する反射膜60と、反射膜60に形成された所定の厚みを有する空間形成膜70と、を備えるガラス基板90を、V溝ガラス基板10における第1方向の端面である第1端面12と反射膜60との間に、空間形成膜70が介在するように、樹脂80によって、第1端面12に貼り付ける工程と、を備える。
このような製造方法によれば、反射膜60とV溝ガラス基板10の第1端面12との間に、所定の厚みを有する空間形成膜70が介在した光学デバイス1を製造することができる。このような光学デバイス1の製造工程においては、空間形成膜70が、反射膜60と第1端面12との間のスペーサーとして機能することによって、反射膜60と第1端面12(すなわち、反射膜60と光ファイバ20の端面)とが直接接触することを防止することができる。このことで、反射膜60と第1端面12とが接触して反射膜60が傷つくことを考慮する必要がなくなるため、製造工程における取り扱い性を向上させることができる。また、製造工程において反射膜60に傷がつくことを防止できることから、反射膜60の傷に起因して光の透過率が低下することを回避することができる。
反射膜60に空間形成膜70を形成する工程をさらに備え、空間形成膜70を形成する工程では、反射膜60と第1端面12との間において樹脂80が流れ出る流出領域69が形成されるように、反射膜60に空間形成膜70を形成してもよい。例えば、樹脂80の逃げ道が形成されずに空間形成膜70が設けられると、第1端面12に反射膜60を貼り付ける(押し付ける)工程において、押し付ける力を大きくする必要がある。また、樹脂80の逃げ道が形成されない場合には、反射膜60と第1端面12との間に気泡が残りやすくなってしまう。この点、反射膜60と第1端面12との間において樹脂80が流れ出る流出領域69が形成されるように(樹脂80の逃げ道が形成されるように)空間形成膜70が設けられることにより、上述した押し付ける力を低減することができると共に、上述した気泡が残ることを抑制することができる。
空間形成膜70を形成する工程では、反射膜60の四隅に空間形成膜70を形成してもよい。四隅に空間形成膜70が形成されることにより、反射膜60と第1端面12(すなわち、反射膜60と光ファイバ20の端面)とが直接接触することを効果的に抑制しながら、上述した樹脂80の流出領域を大きくすることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
1…光学デバイス、2…光結合部、10…V溝ガラス基板(第1基板)、10x…凹部、11…V溝、12…第1端面、20…光ファイバ、21…コア、22…クラッド、30…樹脂(第1接着部材)、40…ファイバ押さえガラス板(第2基板)、50…ファイバアレイ、60…反射膜、61…表面、69…流出領域、70…空間形成膜、80…樹脂(第2接着部材)、90…ガラス基板(反射部材)、100…シリコンフォトニクス素子、110…グレーティングカプラ、150…樹脂、200…マスク。

Claims (5)

  1. 第1方向に延在する複数のV溝が形成された第1基板と、
    前記複数のV溝に配置される複数の光ファイバと、
    前記第1基板との間に前記複数の光ファイバを挟む第2基板と、
    前記第1基板における前記第1方向の端面である第1端面に対向して設けられ、前記光ファイバから出射される光を反射する反射膜を備える反射部材と、
    前記反射膜と前記第1端面との間に介在する、所定の厚みを有する空間形成膜と、
    前記反射膜と前記第1端面との間に充填される接着部材と、を備える光学デバイス。
  2. 前記第1端面は、前記第1方向に直交する面に対して前記第1方向に傾斜している、請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 第1基板に形成された、第1方向に延在する複数のV溝に複数の光ファイバを配置すると共に、前記第1基板との間に前記複数の光ファイバを挟むように第2基板を配置し、前記第1基板、前記複数の光ファイバ、及び前記第2基板を、互いに第1接着部材で接着する工程と、
    光を反射する反射膜と、前記反射膜に形成された所定の厚みを有する空間形成膜と、を備える反射部材を、前記第1基板における前記第1方向の端面である第1端面と前記反射膜との間に、前記空間形成膜が介在するように、第2接着部材によって、前記第1端面に貼り付ける工程と、を備える光学デバイスの製造方法。
  4. 前記反射膜に前記空間形成膜を形成する工程をさらに備え、
    前記空間形成膜を形成する工程では、前記反射膜と前記第1端面との間において前記第2接着部材が流れ出る流出領域が形成されるように、前記反射膜に前記空間形成膜を形成する、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記空間形成膜を形成する工程では、前記反射膜の四隅に前記空間形成膜を形成する、請求項4に記載の製造方法。
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