JP2021014651A - 交撚糸および織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】清涼感のある風合いと優れたハリ・コシ感を有する織編物が得られる交撚糸およびこれを用いた織編物の提供。【解決手段】無捲縮ポリエステルモノフィラメントと、セルロース系フィラメントとが交撚されている交撚糸、及び交撚糸を含み、交撚糸の混用率が40〜100質量%である織編物。望ましくは、撚係数が5000〜15000であり、セルロース系フィラメントがアセテート、レーヨンまたはキュプラであり、無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度が10〜35dtexであり、セルロース系フィラメントの単繊維繊度が0.8〜7.0dtexである。【選択図】なし

Description

本発明は、交撚糸および織編物に関する。
従来から、梳毛調やシルキー調と称する、ハリ感やコシ感(反発感)(以下、これらを総称して「ハリ・コシ感」ともいう。)を有する各種の差異化された糸条が提案されている。
最近の消費者ニーズの多様化に伴って、従来の特徴をできるだけ維持しつつ、更なるハリ・コシ感、膨らみ感、並びに、軽さ等を織編物に付与することの可能な糸条が求められている。
かかる要求に対し、マルチフィラメントに強撚をいれてハリ・コシ感を表現した強撚糸や、ウーリー分繊のモノフィラメントとマルチフィラメントおよび/または紡績糸が交撚された交撚糸(特許文献1)が提案されている。
特開平8−92836号公報
しかし、マルチフィラメントの強撚糸では、十分なハリ・コシ感が得られない。
特許文献1に記載の交撚糸では、仮撚加工した後分繊した捲縮を有するモノフィラメントを使用しているため、ハリ・コシ感は得られるが十分ではなく、清涼感のある風合いは得られない。
本発明は、清涼感のある風合いと優れたハリ・コシ感を有する織編物が得られる交撚糸およびこれを用いた織編物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
〔1〕無捲縮ポリエステルモノフィラメントと、セルロース系フィラメントとが交撚されている交撚糸。
〔2〕撚係数が5000〜15000である前記〔1〕の交撚糸。
〔3〕前記セルロース系フィラメントがアセテート、レーヨンまたはキュプラである前記〔1〕または〔2〕の交撚糸。
〔4〕前記無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度が10〜35dtexである前記〔1〕〜〔3〕のいずれかの交撚糸。
〔5〕前記セルロース系フィラメントの単繊維繊度が0.8〜7.0dtexである前記〔1〕〜〔4〕のいずれかの交撚糸。
〔6〕前記無捲縮ポリエステルモノフィラメントの混用率が10〜35質量%である前記〔1〕〜〔5〕のいずれかの交撚糸。
〔7〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれかの交撚糸を含み、
前記交撚糸の混用率が40〜100質量%である織編物。
〔8〕ドレープ係数が0.35〜0.75である前記〔7〕の織編物。
〔9〕目付が60〜130g/mである前記〔7〕または〔8〕の織編物。
〔10〕単位目付当たりのドレープ係数が3.5×10−3〜7.0×10−3(g/m−1である前記〔7〕〜〔9〕のいずれかの織編物。
〔11〕単位カバーファクター当たりのドレープ係数が1.6×10−4〜4.0×10−4である前記〔7〕〜〔10〕のいずれかの織編物。
本発明の交撚糸によれば、清涼感のある風合いと優れたハリ・コシ感を有する織編物が得られる。
本発明の織編物は、清涼感のある風合いと優れたハリ・コシ感を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明において、「織編物」は、織物または編物を示す。
なお、数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
〔交撚糸〕
本発明の交撚糸(以下、「本交撚糸」とも記す。)は、無捲縮ポリエステルモノフィラメントと、セルロース系フィラメントとが交撚されているものである。
無捲縮ポリエステルモノフィラメントを用いることで、本交撚糸の形態安定性や強度保持性が優れ、織編物に優れたハリ・コシ感を付与できる。
セルロース系フィラメントは適度な水分を含有しており、セルロース系フィラメントを用いることで、織編物に清涼感のある風合いを付与できる。
(無捲縮ポリエステルモノフィラメント)
無捲縮ポリエステルモノフィラメントとしては、仮撚捲縮、機械捲縮(押し込み等)等の捲縮が無いものであれば、その製法や種類、断面形状、表面形状、艶、染料染着特性等は特に限定されず、得ようとする織編物を考慮して任意に選定すればよい。
無捲縮ポリエステルモノフィラメントを構成するポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が挙げられる。
無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度は、10〜35dtexであることが好ましい。無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度が10dtex以上であれば、優れたハリ・コシ感が得られ易く、また交撚糸生産時の作業性がよい。無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度が35dtex以下であれば、適度なしなやかさのある織編物が得られ易い。これらの観点から、無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度は、15〜25dtexがより好ましい。
(セルロース系フィラメント)
セルロース系フィラメントは、セルロースを原料としたフィラメントであれば、その製法や種類、単糸の断面形状、表面形状、艶等は特に限定されず、得ようとする織編物を考慮して任意に選定すればよい。
セルロース系フィラメントとしては、例えば再生繊維、半合成繊維が挙げられる。再生繊維としては、例えばレーヨン、キュプラ、テンセルが挙げられる。半合成繊維としては、例えばジアセテート、トリアセテート等のアセテートが挙げられる。
セルロース系フィラメントとしては、取扱い易さの点で、アセテート、レーヨンまたはキュプラが好ましく、その低屈折率からくる鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、分散染料可染性等を有する点で、アセテートがより好ましい。
アセテートのなかでも、適度な吸湿性と速乾性を有し、沸水収縮率も約2〜3%と少ない点で、ジアセテートまたはトリアセテートが好ましく、風合いや光沢の高級感の点から、トリアセテートが特に好ましい。なお、ジアセテートの公定水分率は約6.5%、トリアセテートの公定水分率は約3.5%である。
セルロース系フィラメントの単繊維繊度は、0.8〜7.0dtexであることが好ましい。セルロース系フィラメントの単繊維繊度が0.8dtex以上であれば、毛羽の少ない清涼感ある質感が得られ、7.0dtex以下であれば、肌触りのよい質感が得られ易い。これらの観点から、セルロース系フィラメントの単繊維繊度は、1.0〜5.0dtexであることがより好ましい。
単繊維繊度とは、総繊度(dtex)をフィラメント数で除したものである。
本交撚糸において、無捲縮ポリエステルモノフィラメントの混用率は、10〜35質量%であることが好ましい。前記混用率が10質量%以上であれば、構築感のある適度なハリ・コシ感が得られる。前記混用率が35質量%以下であれば、清涼感のある風合いが得られ易い。また、しなやかさを有するシルエットの構築が可能となる。これらの観点から、無捲縮ポリエステルモノフィラメントの混用率は、12〜30質量%であることがより好ましい。
本発明において混用率とは、正量混用率である。混用率は、JIS−L−1030−2により測定される。
本交撚糸の撚係数は、5000〜15000であることが好ましい。撚係数が5000以上であれば、清涼感のある風合いが得られ易く、15000以下であれば、肌触りのよい質感が得られ易い。これらの観点から、本交撚糸の撚係数は、6000〜13000であることがより好ましく、7000〜12000であることがさらに好ましい。
撚係数は、繊度と撚り数から次式により算出される。
撚係数=(繊度(dtex))1/2×撚数(T/m)
本交撚糸は、無捲縮ポリエステルモノフィラメントと、セルロース系フィラメントとを交撚することにより製造できる。
交撚方法は特に限定されず、一般的に使われる撚糸機を用いればよい。撚糸機としては、例えばイタリー撚糸機、ダブルツイスター、リング撚糸機、合撚機、カバーリングが挙げられる。
〔織編物〕
本発明の織編物(以下、「本織編物」とも記す。)は、本交撚糸を含む。
本織編物は、本交撚糸以外の他の糸をさらに含んでいてもよい。
他の糸の製法や種類、単糸の断面形状、表面形状、艶等は特に限定されず、得ようとする織編物を考慮して任意に選定すればよい。
他の糸としては、ストレッチ性付与の点で、PETやPBT、PTT糸のコンジュゲートタイプが好ましい。またナチュラルな表情感を付与する点で、天然繊維の綿や紡績糸を用いることが好ましい。
本織編物における本交撚糸の混用率は、40〜100質量%である。本交撚糸の混用率が40質量%以上であれば、織編物のハリ・コシ感が優れ、織編物の輪郭が際立つものとなり、衣服としたときに立体感のあるシルエットが容易に得られ易い。この観点から、本交撚糸の混用率は45〜100質量%であることがより好ましく、50〜100質量%であることがさらに好ましい。
本織編物が織物である場合の織物組織、本織編物が編物である場合の編物組織はそれぞれ特に限定されない。織物組織の例としては、平織、サテン織、綾織、経二重織、平二重織が挙げられる。編物組織の例としては、天竺、鹿の子、スムース、ポンチローマ、モックロディが挙げられる。
本織物の好ましい一態様は、経糸および緯糸の少なくとも一方が本交撚糸である織物である。
本織編物の目付は、60〜130g/mであることが好ましい。目付が60g/m以上であれば、織編物のハリ・コシ感がより優れ、130g/m以下であれば、織編物が適度な透け感を有し、より清涼感のある風合いとなる。また、軽い製品を作製できる。これらの観点から、本織編物の目付は65〜120g/mであることがより好ましく、70〜110g/mであることがさらに好ましい。
本織編物のドレープ係数は、0.35〜0.75であることが好ましい。ドレープ係数とは、織編物のハリ・コシ感を評価する指標である。ドレープ係数が0.35以上であれば、織編物のハリ・コシ感が優れ、その優れたハリ・コシ感によって織編物の輪郭を際だたせることができる。ドレープ係数が0.75以下であれば、織編物が適度にしなやかさのあるものとなる。これらの観点から、本織編物のドレープ係数は0.40〜0.70がより好ましく、0.45〜0.65がさらに好ましい。
ドレープ係数は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
本織編物の単位目付当たりのドレープ係数は、3.5×10−3〜7.0×10−3(g/m−1であることが好ましい。単位目付当たりのドレープ係数が3.5×10−3(g/m−1以上であれば、よりエアリー感を感じるシルエットを構築でき、7.0×10−3(g/m−1以下であれば、よりしなやかで軽やかなシルエットを構築できる。これらの観点から、本織編物の単位目付当たりのドレープ係数は、4.0×10−3〜6.5×10−3(g/m−1であることがより好ましい。
単位目付(g/m)当たりのドレープ係数は、ドレープ係数を目付(g/m)で除して算出した値である。
本織編物の単位カバーファクター当たりのドレープ係数は、1.6×10−4〜4.0×10−4であることが好ましい。単位カバーファクター当たりのドレープ係数が1.6×10−4以上であれば、よりエアリー感のあるシルエットを構築でき、4.0×10−4以下であれば、よりしなやかで軽やかなシルエットを構築できる。これらの観点から、本織編物の単位カバーファクター当たりのドレープ係数は、2.0×10−4〜3.8×10−4であることがより好ましい。
単位カバーファクター当たりのドレープ係数は、ドレープ係数をカバーファクターで除して算出した値である。
カバーファクターは、織編物の面積に対する糸の占める面積の割合である。カバーファクターは、経の(繊度(dtex))1/2×密度(本/inch)+緯の(繊度(dtex))1/2×密度(本/inch)により算出される。
本織編物は、本交撚糸および必要に応じて他の糸を製織または製編することにより製造できる。その製織または製編にあたっては、公知の製織方法、製編方法を採用できる。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
(ドレープ係数の測定)
織編物のドレープ係数は、JIS L 1096(2010)8.21剛軟度 G法(ドレープ係数法)に準拠して測定した。織編物のハリ・コシ感は、ドレープ性の程度を示すドレープ係数により評価され、ドレープ係数の数値が大きいほど、ドレープ性が高く、ハリ・コシ感が増し、構築的なシルエットの構築が可能となる。
(風合い評価)
織編物について、テキスタイル販売に携わる5名により、シルクのオーガンジー調の清涼感のある風合いを5段階で評価した。その平均値を風合い評価とした。数値が大きいほど風合いが優れることを示す。
(実施例1)
トリアセテートマルチフィラメント(110dtex26フィラメント(以下、「f」と表記する。))と無捲縮ポリエステルモノフィラメント(22dtex1f、セミダル、PET)を用いて、撚数900T/m(撚係数10340)の撚をS方向またはZ方向に施し、トリアセテート83質量%、ポリエステル17質量%の交撚糸を得た。
得られた交撚糸を経糸および緯糸共にS方向の交撚糸とZ方向の交撚糸を1対1に配列し、経糸規格70本/インチ、緯糸規格60本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し、経糸密度73本/インチ、緯糸密度63本/インチの織物を得た。
得られた織物のドレープ係数は0.524であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、シルクのオーガンジーのような清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有するものであった。
(実施例2)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸はポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとがサイドバイサイドに複合されたマルチフィラメント(84dtex24f)のウーリー加工糸に撚数1400T/mの撚をS方向に施した糸を配列して、経糸規格74本/インチ、緯糸規格70本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度100本/インチ、緯糸密度73本/インチの織物を得た。
得られた織物に対する交撚糸の混率は63質量%であり、ドレープ係数は0.613であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯方向にストレッチ性を有する機能性にも優れたものであった。
(実施例3)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸はポリトリメチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとがサイドバイサイドに複合されたマルチフィラメント(84dtex36f)のウーリー加工糸に撚数800T/mの撚をS方向に施した糸を配列して、経糸規格100本/インチ、緯糸規格70本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度128本/インチ、緯糸密度70本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は66質量%であり、ドレープ係数は0.599であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯方向にストレッチ性を有する機能性にも優れたものであった。
(実施例4)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸はトリアセテートマルチフィラメント(66dtex80f)2本を引き揃えた後に撚数300T/mの撚をS方向に施した糸を配列して、経糸規格100本/インチ、緯糸規格55本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度110本/インチ、緯糸密度56本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は62質量%であり、ドレープ係数は0.388であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有するものであった。
(実施例5)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸はトリアセテートマルチフィラメント(50dtex34f)とポリエステルマルチフィラメントの高収縮糸(33dtex24f)とを引き揃えた後にエアー交絡し、このエアー交絡した糸2本を引き揃えた後に撚数300T/mの撚をS方向に施した糸を配列して、経糸規格96本/インチ、緯糸規格55本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度109本/インチ、緯糸密度56本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は57質量%であり、ドレープ係数は0.480であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯糸の異収縮性から得られる膨らみ感に優れたものであった。
(実施例6)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸は芯糸としてポリエステル(PET)モノフィラメント(22dtex)とトリアセテートマルチフィラメント(66dtex80f)を用い、鞘糸としてトリアセテートマルチフィラメント(40dtex34f)を用い、2ヒーター型仮撚加工機により芯糸の仮撚加撚域に鞘糸をオーバーフィードする仮撚加工を行ったスラブ糸(平均繊度165デシテックス)を配列して、経糸規格95本/インチ、緯糸規格67本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度102本/インチ、緯糸密度67本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は53質量%であり、ドレープ係数は0.430であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、シルクのオーガンジーのような清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯糸のスラブ糸の効果により麻調のナチュラルな表情感を有するものであった。
(実施例7)
経糸は実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸は綿の80番手(74dtex)の糸を配列して、経糸規格100本/インチ、緯糸規格74本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて分散染料を用い120℃で染色後、反応染料を用い60℃で染色加工を実施し経糸密度117本/インチ、緯糸密度75本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は69質量%であり、ドレープ係数は0.491であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには天然繊維の綿のナチュラルな表情感を有するものであった。
(実施例8)
実施例1と同様に交撚糸を経糸および緯糸に配列し、経糸規格170本/インチ、緯糸規格77本/インチのサテン織物を製織し、精練後、液流染色機にて分散染料を用い120℃で染色加工を実施し、経糸密度186本/インチ、緯糸密度80本/インチの織物を得た。
得られた織物のドレープ係数は0.474であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらにはサテン組織による上質な光沢感を有するものであった。
(実施例9)
実施例3と同様に経糸と緯糸を配列し、経糸規格177本/インチ、緯糸規格97本/インチの綾織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度213本/インチ、緯糸密度101本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は73質量%であり、ドレープ係数は0.595であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯方向にストレッチ性を有する機能性にも優れたものであった。
(実施例10)
実施例1と同様に交撚糸を経糸および緯糸に配列し、経糸規格226本/インチ、緯糸規格104本/インチの経二重織物を製織し、精練後、液流染色機にて分散染料を用い120℃で染色加工を実施し、経糸密度240本/インチ、緯糸密度110本/インチの織物を得た。
得られた織物のドレープ係数は0.559であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有するものであった。
(実施例11)
経糸に実施例1と同様に交撚糸を配列し、緯糸にポリエステルマルチフィラメント(220dtex72f)のウーリー加工糸を配列して、経糸規格227本/インチ、緯糸規格80本/インチの経二重織物を製織し、精練後、液流染色機にて分散染料を用い120℃で染色加工を実施し、経糸密度258本/インチ、緯糸密度90本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は63質量%であり、ドレープ係数は0.588であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには適度な膨らみ感を有するものであった。
(実施例12)
実施例3と同様に経糸と緯糸を用い、S方向の交撚糸とZ方向の交撚糸を2対2で配列し、経糸規格155本/インチ、緯糸規格120本/インチの平二重織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し、経糸密度215本/インチ、緯糸密度126本/インチの織物を得た。
得られた織物における交撚糸の混用率は65質量%であり、ドレープ係数は0.708であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いと構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を有し、さらには緯方向にストレッチ性を有する機能性にも優れたものであった。
(比較例1)
トリアセテートマルチフィラメント(84dtex20f)とポリエステルマルチフィラメント(22dtex12f、セミダル)を合わせて、撚数1600T/m(撚係数16473)の撚をS方向とZ方向に施し、トリアセテート79質量%、ポリエステル21質量%の交撚糸を得た。
得られた交撚糸を経糸と緯糸共にS方向の交撚糸とZ方向の交撚糸を1対1に配列し、経糸規格87本/インチ、緯糸規格69本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で染色加工を実施し経糸密度98本/インチ、緯糸密度80本/インチの織物を得た。
得られた織物のドレープ係数は0.281であった。詳細は表1に示す。
得られた織物は、清涼感ある風合いを有していたが、ハリ・コシ感はなく、構築的なシルエットを可能にできるものではなかった。
Figure 2021014651
表1中、経糸構成および緯糸構成における略号の意味は表2に示すとおりである。
Figure 2021014651
本発明の交撚糸によれば、織編物に、シルクのオーガンジー調の清涼感のある風合いと、構築的なシルエットを可能にする優れたハリ・コシ感を付与できる。

Claims (11)

  1. 無捲縮ポリエステルモノフィラメントと、セルロース系フィラメントとが交撚されている交撚糸。
  2. 撚係数が5000〜15000である請求項1に記載の交撚糸。
  3. 前記セルロース系フィラメントがアセテート、レーヨンまたはキュプラである請求項1または2に記載の交撚糸。
  4. 前記無捲縮ポリエステルモノフィラメントの繊度が10〜35dtexである請求項1〜3のいずれか一項に記載の交撚糸。
  5. 前記セルロース系フィラメントの単繊維繊度が0.8〜7.0dtexである請求項1〜4のいずれか一項に記載の交撚糸。
  6. 前記無捲縮ポリエステルモノフィラメントの混用率が10〜35質量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の交撚糸。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の交撚糸を含み、
    前記交撚糸の混用率が40〜100質量%である織編物。
  8. ドレープ係数が0.35〜0.75である請求項7に記載の織編物。
  9. 目付が60〜130g/mである請求項7または8に記載の織編物。
  10. 単位目付当たりのドレープ係数が3.5×10−3〜7.0×10−3(g/m−1である請求項7〜9のいずれか一項に記載の織編物。
  11. 単位カバーファクター当たりのドレープ係数が1.6×10−4〜4.0×10−4である請求項7〜10のいずれか一項に記載の織編物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4844547A (ja) * 1971-10-09 1973-06-26
JP2010236108A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Mitsubishi Rayon Textile Co Ltd 織物
KR20170027957A (ko) * 2015-09-03 2017-03-13 배성철 모노사를 이용한 레이온 복합사와 레이온 복합사를 이용한 직물 제조방법

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