JP2021011623A - 積層構造物の製造方法 - Google Patents

積層構造物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021011623A
JP2021011623A JP2019127493A JP2019127493A JP2021011623A JP 2021011623 A JP2021011623 A JP 2021011623A JP 2019127493 A JP2019127493 A JP 2019127493A JP 2019127493 A JP2019127493 A JP 2019127493A JP 2021011623 A JP2021011623 A JP 2021011623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
material powder
laser
carrier gas
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019127493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7169255B2 (ja
Inventor
宏紀 天野
Hiroki Amano
宏紀 天野
佐藤 豊幸
Toyoyuki Sato
豊幸 佐藤
佐々木 智章
Tomoaki Sasaki
智章 佐々木
祐典 山口
Sukenori Yamaguchi
祐典 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Nippon Sanso Corp filed Critical Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority to JP2019127493A priority Critical patent/JP7169255B2/ja
Publication of JP2021011623A publication Critical patent/JP2021011623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7169255B2 publication Critical patent/JP7169255B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】原料粉末の供給量が安定し、機械強度の低下が少なく、外観が均一であり、品質に優れる積層構造物の製造方法を提供する。【解決手段】エネルギー線の照射によって造形される層を順次積層する積層構造物の製造方法であって、前記層の積層が行われるベースプレートに、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末を供給しながら、前記ベースプレート上に供給された前記原料粉末にエネルギー線を照射することで、前記層を造形する、積層構造物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、積層構造物の製造方法に関する。
Additive Manufacturingと称される付加製造技術がある。付加製造技術は、任意の形状の立体構造物を任意の材料で製造できるため、航空機産業及び医療等の先端技術分野で有望な技術として注目されている(特許文献1)。
付加製造技術においては、熱源としてレーザー、電子ビーム等のエネルギー線を使用することが知られている。レーザーを使用する場合、チャンバー内に取り付けられた上下方向に移動可能な造形テーブル上にベースプレートを配置する。次いで、造形プレートを覆う薄い粉末層を形成するように原料粉末を供給し、材料粉末層の所定箇所にレーザーを照射する。これによりレーザーが照射された部分の材料粉末を焼結させて焼結層を所定の形状に造形する。そして、焼結層の上側に新たに粉末層を形成し、レーザーを照射する。粉末の供給及びレーザーの照射を繰り返すことで、造形プレート上に所望の積層構造物を製造する。
例えば、特許文献1にはレーザー肉盛溶接方法が記載されている。特許文献1に記載のレーザー肉盛溶接方法においては、粉末供給装置から溶加材の粉末を肉盛対象物に供給し、ガス供給装置からシールドガスを肉盛対象物に供給する。これにより、レーザーの照射領域の周囲の酸素濃度を低減できるため、粉末である金属材料の変質が低減され、所要のエネルギーのレーザーを常時安定して照射できる。
特開2015−155110号公報
しかしながら、特許文献1に記載のレーザー肉盛溶接方法においては、シールドガスの組成について何ら検討されていない。そのため、粉末供給装置による溶加材の粉末の供給量が安定しない場合がある。よって、原料粉末の供給量が安定しないことから、レーザー肉盛溶接によって得られる積層構造物の機械強度の低下、積層構造物の外観が不均一になる等の問題が生じ、品質が低下する可能性がある。
本発明は、原料粉末の供給量が安定し、機械強度の低下が少なく、外観が均一であり、品質に優れる積層構造物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は以下の構成を備える。
[1] エネルギー線の照射によって造形される層を順次積層する積層構造物の製造方法であって、前記層の積層が行われるベースプレートに、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末を供給しながら、前記ベースプレート上に供給された前記原料粉末にエネルギー線を照射することで、前記層を造形する、積層構造物の製造方法。
[2] 前記エネルギー線を照射する際に、ヘリウムを含むセンターガスを前記エネルギー線の周囲を覆うように供給する、[1]の積層構造物の製造方法。
[3] 前記キャリアガスがヘリウム及びアルゴンを含む混合ガスである、[1]又は[2]の積層構造物の製造方法。
[4] 前記キャリアガス中のヘリウムの含有量が、前記キャリアガス100体積%に対して、95体積%以下である、[3]の積層構造物の製造方法。
本発明によれば、原料粉末の供給量が安定し、機械強度の低下が少なく、外観が均一であり、品質に優れる積層構造物の製造方法が提供される。
一実施形態の積層構造物の製造方法に適用可能な積層構造物の製造装置の構成を示す模式図である。 図1の製造装置の粉末供給ラインとキャリアガス供給ラインの接続部分を拡大して示す模式断面図である。
本明細書において、数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
以下、本実施形態に係る積層構造物の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態の積層構造物の製造方法に適用可能な積層構造物の製造装置20の構成を示す模式図である。図1に示すように、積層構造物の製造装置20は、図示略のレーザー発振機とチャンバー1と粉末供給ライン2とキャリアガス供給ライン3と粉末供給ノズル4,4と造形テーブル5とベースプレート6とを備える。
レーザー発振機はチャンバー1内にレーザーLを照射できる形態であれば、特に限定されない。粉末供給ノズル4,4により供給される原料粉末MにレーザーLが照射されると、レーザーLが照射された位置の原料粉末Mを焼結又は溶融固化することができる。その結果、原料粉末Mの焼結物又は原料粉末Mの溶融固化物を含む層(以下、単に「層」と記す。)がチャンバー1内のベースプレート6上で造形される。
原料粉末Mとしては、カーボン、ホウ素、マグネシウム、カルシウム、クロム、銅、鉄、マンガン、モリブテン、コバルト、ニッケル、ハフニウム、ニオブ、チタン、アルミニウム等の各種の金属及びこれらの合金の粉末が例示される。
原料粉末Mが粒子状である場合、原料粉末Mの金属粒子の粒径は特に限定されない。原料粉末Mの金属粒子の粒径は、例えば10〜200μm程度とすることができる。
チャンバー1は、原料粉末MにレーザーLを照射して層を造形し、層を積層する操作が繰り返し行われる筐体である。
チャンバー1の内部は、粉末供給ライン2及び図示略のセンターガス供給ラインと接続されている。
センターガス供給ラインは、レーザーLを照射する際にセンターガスGをレーザーLの周囲を覆うように供給するためのラインである。センターガスGは、レーザーLの照射領域の周囲の酸素濃度を低減するために供給される。これにより、原料粉末の変質が低減され、所定のエネルギーのレーザーLを常時安定して照射できる。また、原料粉末MへのレーザーLの照射で発生するヒューム、スパッタ等によるレーザーLの減衰を抑制できる。
粉末供給ライン2は、チャンバー1内に粉末供給ノズル4,4を介して原料粉末Mを供給する。粉末供給ライン2は、チャンバー1外でキャリアガス供給ライン3と接続されている。キャリアガス供給ライン3は、アルゴンを含むキャリアガスを供給するためのラインである。
図2は、粉末供給ライン2とキャリアガス供給ライン3の接続部分を拡大して示す模式断面図である。図2中の矢印は、キャリアガスが流れる向きを示している。製造装置20においては、鉛直上方に延びる粉末供給ライン2から原料粉末Mが供給される。これにより、製造装置20においては、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末Mをチャンバー1内に供給できる。
図1に示す粉末供給ノズル4,4は、チャンバー1内で二つに分岐した粉末供給ライン2のそれぞれの端部に接続されている。粉末供給ノズル4,4は、造形テーブル5の上面に配置されたベースプレート6に向けてキャリアガスとともに原料粉末Mを供給する。
造形ステージ5は、層の造形と造形した層の積層とを繰り返すための場である。造形ステージ5の上面にはベースプレート6が配置されている。ベースプレート6は、積層構造物を載置するための板である。ベースプレート6には、粉末供給ノズル4,4のそれぞれから原料粉末Mが供給される。そして、図示略のレーザー発振機からレーザーLが照射される。
造形ステージ5は、造形ステージ5はあらかじめ入力された所定のデータに基づいて、チャンバー1内で図1中の左右方向及び上下方向に移動する。
レーザーLの照射による層の造形に際しては、造形ステージ5が左右方向に移動するため、原料粉末MにおけるレーザーLの照射位置が相対的に移動する。そのため、造形ステージ5上で任意の形状の層を造形できる。
レーザーLの照射による層の積層に際しては、造形ステージ5が下方向に移動するため、造形した層の上側に新たな原料粉末Mが供給される。次いで、新たに供給された原料粉末MにレーザーLを照射することで、すでに造形した層の上側に新たな層が造形され、積層される。このように、造形ステージ5が左右方向の移動、下方向の移動を繰り返しながら、レーザーLを原料粉末Mに照射することで、層の造形、造形した層の積層を繰り返すことができる。
以上説明したように、層の造形と造形した層の積層とを繰り返すことで、レーザーLの照射によって造形される層を順次積層できる。その結果、ベースプレート6上で任意の形状の積層構造物が造形される。
次いで、上述の製造装置20を用いて、本実施形態に係る積層構造物の製造方法について、具体的に説明する。
本実施形態の積層構造物の製造方法では、エネルギー線であるレーザーLの照射によって造形される層を順次積層する。レーザーLの照射前には、チャンバー1内の雰囲気をアルゴン等の不活性ガスに置換してもよい。
レーザーLの照射によって層を造形する際には、層の積層が行われるベースプレート6上に、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末Mを供給しながら、ベースプレート6上に供給された原料粉末MにレーザーLを照射する。
レーザーLの照射により、レーザーLを照射した部分の原料粉末Mが焼結され、原料粉末Mの焼結物がレーザーLの描画線に沿って任意の形状に造形される。その結果、層が任意の形状に造形される。
層の造形が終わると、造形ステージ5が下方に移動する。次いで、造形した層の上側に粉末供給ノズル4,4のそれぞれから新たな原料粉末Mが供給される。この新たに供給された原料粉末MにレーザーLを再度照射することで、新たな層が任意の形状に造形されるとともに、すでに造形した層の上側に新たな層が積層される。
このように、レーザーLの照射と造形ステージ5の下方への移動と新たな原料粉末の供給と層の積層とをこの順で繰り返すことで、任意の形状の層が順次積層される。その結果、任意の形状の立体構造物として積層構造物を製造できる。
また、造形ステージの移動ではなくても、ノズルが移動するような層の積層が可能な形態であれば、本実施形態に限定されない。さらに、粉末供給ノズル数や形状は、粉末供給が可能であれば、本実施形態に限定されない。
キャリアガスはアルゴンを含む。本実施形態においてはキャリアガスがアルゴンを含むため、後述の実施例で示すように、原料粉末の供給量が安定する。
キャリアガスは、ヘリウムをさらに含むことが好ましい。すなわち、キャリアガスは、ヘリウム及びアルゴンを含む混合ガスであることが好ましい。
積層構造物の製造においては、溶接効率の向上(すなわち、溶接により積層される層間の接着スピードの向上)とポロシティ等の溶接欠陥の低減を両立する点から、適度な溶け込み深さが求められる。
キャリアガスがヘリウム及びアルゴンを含む混合ガスであると、適度な溶け込み深さが実現できる傾向がある。このように、適度な溶け込み深さを実現できるため、溶接効率が充分であり、かつ、ポロシティ等の溶接欠陥が少なくなる。
キャリアガスは、ヘリウム及びアルゴン以外の他の成分をさらに含んでもよい。キャリアガスの他の成分としては、例えば、窒素等の不活性ガスが挙げられる。
キャリアガス中のアルゴンの含有量は、キャリアガス100体積%に対して、5〜100体積%が好ましく、5〜80体積%がより好ましく、5〜50体積%がさらに好ましい。
キャリアガス中のアルゴンの含有量が前記下限値以上であると、原料粉末の供給量がさらに安定する傾向がある。キャリアガス中のアルゴンの含有量が前記上限値以下であると、溶け込み深さが充分となり、溶接効率がよくなる傾向がある。
キャリアガスがヘリウム及びアルゴンを含む混合ガスである場合、キャリアガス中のヘリウムの含有量は、キャリアガス100体積%に対して、0〜95体積%が好ましく、20〜95体積%がより好ましく、50〜95体積%以下がさらに好ましい。
キャリアガス中のヘリウムの含有量が前記下限値以上であると、溶け込み深さが充分となり、溶接効率がよくなる傾向がある。キャリアガス中のヘリウムの含有量が前記上限値以下であると、原料粉末の供給量がさらに安定する傾向がある。
本実施形態の積層構造物の製造方法では、レーザーLを原料粉末Mに照射する際に、ヘリウムを含むセンターガスGをレーザーLの周囲を覆うように供給することができる。
センターガスGは、ヘリウム以外の他の成分をさらに含んでもよい。センターガスGの他の成分としては、例えば、水素、窒素、ネオン、アルゴン、キセノンが例示される。
本実施形態の積層構造物の製造方法では、センターガスはヘリウムを含むため、センターガスのレーザーLの照射に際し、溶け込み深さが深くなる傾向がある。そのため、一度のレーザーLの照射によって、溶接できる原料粉体、層又は積層構造物の厚みを厚くすることができるため、溶接効率がよくなる。
センターガスはアルゴンをさらに含んでもよい。センターガスがアルゴンを含むと、溶け込み深さが深くなり過ぎず、ポロシティ等の溶接欠陥が低減される傾向がある。
センターガス中のヘリウムの含有量は、センターガス100体積%に対し20〜100体積%が好ましく、50〜100体積%がより好ましく、90〜100体積%がさらに好ましい。センターガス中のヘリウムの含有量が前記下限値以上であると、充分な溶け込み深さが実現でき、溶接効率がよくなる傾向がある。センターガス中のヘリウムの含有量が、前記上限値以下であると、溶け込み深さが深くなり過ぎず適度であり、ポロシティ等の溶接欠陥が低減される傾向がある。
センターガスがアルゴンをさらに含む場合、センターガスのアルゴンの含有量は、センターガス100体積%に対し0〜80体積%が好ましく、0〜50体積%がより好ましく、0〜10体積がさらに好ましい。センターガス中のアルゴンの含有量が、前記下限値以上であると、溶け込み深さが深くなり過ぎず適度であり、ポロシティ等の溶接欠陥が低減される傾向がある。センターガス中のアルゴンの含有量が、前記上限値以下であると、充分な溶け込み深さが実現でき、溶接効率がよくなる傾向がある。
本実施形態の積層構造物の製造方法では、原料粉末Mの種類に合わせて、センターガスGの組成を選択することが好ましい。
例えば、オーステナイト系ステンレス鋼及びニッケル合金等のオーステナイト組織の金属は水素脆性感受性が低い。原料粉末Mがオーステナイト組織の金属を含む場合、原料粉末Mは酸化しやすく、これにより耐食性等が劣化しやすい。そのため、原料粉末Mがオーステナイト系ステンレス鋼、及びニッケル合金等のオーステナイト組織の金属を含む場合には、酸化防止の点から、センターガスGの他の成分として水素ガス等の還元性ガスを使用することが好ましい。
原料粉末Mが鉄を主成分とする合金を含む場合には、水素脆性防止の点から、センターガスG中の他の成分として水素ガスが含まれていないことが好ましい。原料粉末Mがアルミ、チタン又は、これらを主成分とする合金を含む場合には、ブローホールの形成を防止する点から、センターガスG中に水素ガスが含まれていないことが好ましい。
センターガスの供給量のキャリアガスの供給量に対する比率は、1以上が好ましく、2以上がより好ましく、3以上がさらに好ましい。前記比率が前記下限値以上であると、レーザーLの減衰を抑制できる傾向がある。
(作用効果)
以上説明した本実施形態に係る積層構造物の製造方法にあっては、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末を供給するため、後述の実施例で示すように、原料粉末の供給量が安定する。そのため、積層構造物の機械強度が低下しにくく、積層構造物の外観が均一になり、積層構造物の品質がよくなる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が加えられてよい。
<実施例>
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(測定方法及び評価方法)
「原料粉末の供給量」は、粉末供給ノズルからの粉末を回収容器に回収して測定した。また、原料粉末の供給量の安定性は下記の評価基準に基づいて評価した。
〇:3回の測定誤差が±10%以下であった。
×:3回の測定誤差が±10%を超えた。
「溶け込み深さ[μm]」は、造形後のベースプレート6を取り出し、各例で造形した層とともにベースプレート6に対して垂直な方向に切断し、層及びベースプレート6の断面を観察することで測定した。
(実施例1)
積層構造物の製造装置20を使用して、原料粉末の供給量の安定性を評価した。具体的には、下記の原料粉末、キャリアガスA1を使用した。
原料粉末:LPW technology社製「SUS316L(平均粒径:100μm)」を使用した。
キャリアガスA1:アルゴンの含有量が100体積%である一成分ガス。
レーザーLの照射前には、チャンバー1内の気体をアルゴンガスで置換した。
実施例1では、キャリアガスA1とともに原料粉末Mをベースプレート6上に供給した。
ここで、粉末供給ノズル4,4による原料粉末Mの供給時間を1分間とした。
上記の条件下で、原料粉末Mの供給量を3回測定した。3回分の各測定値及び平均値を表1に示す。
Figure 2021011623
(実施例2〜4、比較例1)
表1に示すように、実施例1におけるキャリアガスA1の代わりに下記のキャリアガスA2〜A5を使用した以外は、実施例1と同様にして、原料粉末の供給量を3回測定した。3回分の各測定値及び平均値を表1に示す。
・キャリアガスA2:アルゴンの含有量が75体積%であり、ヘリウムの含有量が25体積%である混合ガス。
・キャリアガスA3:アルゴンの含有量が50体積%であり、ヘリウムの含有量が50体積%である混合ガス。
・キャリアガスA4:アルゴンの含有量が25体積%であり、ヘリウムの含有量が75体積%である混合ガス。
・キャリアガスA5:ヘリウムの含有量が100体積%である一成分ガス。
表1に示すように、キャリアガスがアルゴンを含む実施例1〜4の場合、原料粉末の供給量のばらつきが少なく、供給量が安定した。
これに対し、キャリアガスがアルゴンを含まない比較例1の場合、原料粉末の供給量のばらつきが多く、供給量が安定しなかった。
(実施例5〜8、比較例2)
表2に示すように、実施例1におけるキャリアガスA1の代わりに表2の各例の欄に示すキャリアガスを使用した。レーザーを照射する際には、下記のセンターガスB1をレーザーの周囲を覆うように供給した。また、レーザーの出力値を400W、レーザーの走査速度を10mm/sとした。
各例で使用したセンターガスの組成の詳細を下記に示す。
・センターガスB1:ヘリウムの含有量が100体積%である一成分ガス。
・センターガスB2:アルゴンの含有量が50体積%であり、ヘリウムの含有量が50体積%である混合ガス。
・センターガスB3:アルゴンの含有量が100体積%である一成分ガス。
Figure 2021011623
表2に示すように、センターガスがヘリウムを含む場合の実施例5では実施例8に比して深い溶け込み深さを実現できた。
以上、実施例の結果から、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末を供給することにより、原料粉末の供給量のばらつきが少なくなり、原料粉末の供給量が安定することを確認できた。また、センターガスがヘリウムを含む場合、溶け込み深さが深くなることを確認できた。
加えて、センターガスがアルゴンを含む場合の実施例8では、溶け込み深さが実施例5と比較して小さくなった。よって、センターガス中のヘリウム及びアルゴンの含有量の組成を変更することで、溶け込み深さを調節することができる可能性が示唆された。
1…チャンバー、2…粉末供給ライン、3…キャリアガス供給ライン、4…粉末供給ノズル、5…造形ステージ、6…ベースプレート、G…センターガス、L…レーザー(エネルギー線)、M…原料粉末、20…積層構造物の製造装置

Claims (4)

  1. エネルギー線の照射によって造形される層を順次積層する積層構造物の製造方法であって、
    前記層の積層が行われるベースプレートに、アルゴンを含むキャリアガスを用いて原料粉末を供給しながら、前記ベースプレート上に供給された前記原料粉末にエネルギー線を照射することで、前記層を造形する、積層構造物の製造方法。
  2. 前記エネルギー線を照射する際に、ヘリウムを含むセンターガスを前記エネルギー線の周囲を覆うように供給する、請求項1に記載の積層構造物の製造方法。
  3. 前記キャリアガスがヘリウム及びアルゴンを含む混合ガスである、請求項1又は2に記載の積層構造物の製造方法。
  4. 前記キャリアガス中のヘリウムの含有量が、前記キャリアガス100体積%に対して、95体積%以下である、請求項3に記載の積層構造物の製造方法。
JP2019127493A 2019-07-09 2019-07-09 積層構造物の製造方法 Active JP7169255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019127493A JP7169255B2 (ja) 2019-07-09 2019-07-09 積層構造物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019127493A JP7169255B2 (ja) 2019-07-09 2019-07-09 積層構造物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021011623A true JP2021011623A (ja) 2021-02-04
JP7169255B2 JP7169255B2 (ja) 2022-11-10

Family

ID=74227119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019127493A Active JP7169255B2 (ja) 2019-07-09 2019-07-09 積層構造物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7169255B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022163152A1 (ja) 2021-01-28 2022-08-04 旭化成株式会社 ゴム状重合体、ゴム状重合体の製造方法、ゴム組成物、及びタイヤ用トレッド

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61232086A (ja) * 1985-04-09 1986-10-16 Nippon Kokan Kk <Nkk> レ−ザ溶接方法
US5837960A (en) * 1995-08-14 1998-11-17 The Regents Of The University Of California Laser production of articles from powders
US20010002287A1 (en) * 1998-01-12 2001-05-31 University Of Central Florida One-step rapid manufacturing of metal and composite parts
JP2004314168A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Katsushige Yamada ポンプ機器類のレーザ肉盛装置及び肉盛方法
JP2012245523A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Mitsubishi Electric Corp レーザ溶接方法
US20150041025A1 (en) * 2012-03-19 2015-02-12 Bae Systems Plc Additive layer manufacturing
CN105033460A (zh) * 2015-07-14 2015-11-11 中国兵器科学研究院宁波分院 一种中厚度镁合金的激光-变极性等离子复合焊接方法
WO2016135907A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 光加工用ノズルおよび光加工装置
JP2017154159A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 公立大学法人大阪府立大学 金属間化合物合金、金属部材及びクラッド層の製造方法
JP2018526220A (ja) * 2015-08-04 2018-09-13 オートテック・エンジニアリング・アグルパシオン・デ・インテレス・エコノミコAutotech Engineering A.I.E. 補強された構造部品

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61232086A (ja) * 1985-04-09 1986-10-16 Nippon Kokan Kk <Nkk> レ−ザ溶接方法
US5837960A (en) * 1995-08-14 1998-11-17 The Regents Of The University Of California Laser production of articles from powders
US20010002287A1 (en) * 1998-01-12 2001-05-31 University Of Central Florida One-step rapid manufacturing of metal and composite parts
JP2004314168A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Katsushige Yamada ポンプ機器類のレーザ肉盛装置及び肉盛方法
JP2012245523A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Mitsubishi Electric Corp レーザ溶接方法
US20150041025A1 (en) * 2012-03-19 2015-02-12 Bae Systems Plc Additive layer manufacturing
WO2016135907A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 光加工用ノズルおよび光加工装置
CN105033460A (zh) * 2015-07-14 2015-11-11 中国兵器科学研究院宁波分院 一种中厚度镁合金的激光-变极性等离子复合焊接方法
JP2018526220A (ja) * 2015-08-04 2018-09-13 オートテック・エンジニアリング・アグルパシオン・デ・インテレス・エコノミコAutotech Engineering A.I.E. 補強された構造部品
JP2017154159A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 公立大学法人大阪府立大学 金属間化合物合金、金属部材及びクラッド層の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022163152A1 (ja) 2021-01-28 2022-08-04 旭化成株式会社 ゴム状重合体、ゴム状重合体の製造方法、ゴム組成物、及びタイヤ用トレッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP7169255B2 (ja) 2022-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107971489B (zh) 铜合金粉末、层叠造型物的制造方法和层叠造型物
CN114134427B (zh) 造型用的不锈钢粉末
Kenel et al. Evolution of Y2O3 dispersoids during laser powder bed fusion of oxide dispersion strengthened Ni-Cr-Al-Ti γ/γ’superalloy
EP3191243A1 (en) Additive manufacturing method and powder
JP2016023351A (ja) 合金構造体
JP2012214826A (ja) 金属ガラス成形体の製造方法
Ozel et al. Microstructural characteristic of NiTi coating on stainless steel by plasma transferred arc process
JP2017186653A (ja) 三次元形状造形物及びその製造方法
JP2018154850A (ja) 粉体材料、積層造形体及び積層造形体の製造方法
JP2021011623A (ja) 積層構造物の製造方法
Terner et al. The response surface methodology for optimizing the process parameters of selective laser melting
EP4048463A1 (en) Printable powder material of fecral for additive manufacturing and an additive manufactured object and the uses thereof
JP6491289B2 (ja) 金属作製物の製造方法
JP3997123B2 (ja) 鉄基焼結体形成用の鉄系粉末材料および鉄基焼結体の製造方法
JP2016023364A (ja) 合金構造体
JPWO2019065605A1 (ja) 金属造形物の製造装置及び金属造形物の製造方法
JP6912927B2 (ja) 積層構造物の製造方法
JP6720400B1 (ja) 積層造形システム、積層造形方法
US20210060644A1 (en) Method for manufacturing metal printed object
JP2023155425A (ja) 金属造形物の製造方法
JP2021123750A (ja) Cr−Ni系合金部材およびその製造方法
JP2016028821A (ja) 鋳込み合金の製造方法
JP6889744B2 (ja) レーザ積層造形装置及びレーザ積層造形方法
JP2016023368A (ja) 溶融積層造形に用いる合金粉末
JPWO2019065591A1 (ja) 金属造形物の製造装置、金属造形物の製造方法、及び金属粉末回収方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200702

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20201106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210708

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220201

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220201

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220209

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220215

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20220408

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20220412

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220419

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220607

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20220913

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20221018

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20221018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7169255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150