JP2021011298A - 口栓部の構造、包装体、包装体の閉栓方法 - Google Patents

口栓部の構造、包装体、包装体の閉栓方法 Download PDF

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Tomoya Shinohara
知也 篠原
忠幸 小柳
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忠幸 小柳
田中 秀樹
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秀樹 田中
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Abstract

【課題】包装体に適用可能な口栓部の閉栓過程において、キャップの内周面の雌ネジ山と、注出部の開口との干渉を防止することが可能な口栓部の構造、包装体、及びこうした口栓部の構造を備えた包装体の閉栓方法を提供する。【解決手段】先端に開口が形成された筒状の外周面を有する注出部と、前記注出部を被覆可能な筒状を成し、前記注出部への装着時に前記開口を閉栓するキャップと、を備える口栓部の構造であって、前記注出部の外周面には雄ネジが形成され、前記キャップの内周面には、前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成され、前記雌ネジは、雌ネジ山の頂面と、該頂面から雌ネジ山の基部に向けて広がる雌ネジ山上面または雌ネジ山下面のうち、少なくともいずれか一方との交差部分を面取りしてなる傾斜面を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、口栓部の構造、包装体、包装体の閉栓方法に関する。
流動体からなる内容物を液密に収容し、必要に応じて、内容物を外部に容易に注出できるスパウト付きパウチ(包装体)が知られている。スパウト付きパウチは、パウチ(容器)と、注出部本体(スパウト)とを備え、スパウトの先端部に設けられた注出部に着脱可能に固定されるキャップによって、注出部が開閉可能になっている。こうしたスパウト付きパウチの一例として、注出部の外周面に形成された雄ネジと、キャップの内周面に形成された雌ネジとの螺合によって、注出部を閉栓するものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
スパウト付きパウチは、主として充填機で注出部からパウチ内に例えば飲料等の内容物が充填される。その後、注出部をキャップで閉栓する。スパウト付きパウチの注出部の閉栓にあたっては、開口を下に向けた状態で待機しているキャップを注出部の真上から被せてから注出部の雄ネジとキャップの雌ネジとを螺合させて閉栓する方法や、開口を斜め下に向けた状態で待機しているキャップに、注出部の開口の縁部を引っ掛けるようにスパウト付きパウチを移動させ、キャップを直立させつつ、注出部の雄ネジとキャップの雌ネジとを螺合させて、注出部を閉栓する方法が知られている。
特開2004−331124号公報
スパウト付きパウチの製造にあたっては、環境保護の観点から使用する樹脂量の削減が求められており、キャップの軽量化に取り組む必要がある。使用する樹脂量を削減する手段としては、例えば、キャップの厚みを減らしたり、キャップのネジ山を低くすることが考えられる。しかし、キャップの厚みを減らすと、キャップ自体の強度が低下し、キャップが破損しやすくなる懸念がある。また、キャップのネジ山を低くすると、キャップを締め込んだ時にガタツキが生じやすくなってしまう。このようなガタツキが生じた状態でキャップを締め付けた場合、ネジ山に傷が生じてしまう虞がある。
キャップのネジ山によって傷が生じる場合の例として、内容物を収容したスパウト付きパウチにキャップを取り付ける工程が挙げられる。例えば、開口を斜め下に向けたキャップに対して、注出部の開口の縁部を引っ掛けるようにスパウト付きパウチを移動させることでキャップを直立させ、注出部を閉栓する方法においては、傾斜して保持されたキャップに向けて移動してきた注出部をキャップの内周面に形成された雌ネジ山に衝突させた際に、注出部の開口に傷や凹みなどか生じる場合があった。特に、生産性を上げるために、スパウト付きパウチに対する充填速度を速く(充填機の回転速度を上げる)すると、注出部の傷や凹みの発生頻度が上がり、生じた傷や凹みの程度の大きくなる。
キャップのネジ山によって傷が生じるより詳細な例として、図5に示すように、従来のスパウト付きパウチを構成するキャップ101の内周面101aに形成された雌ネジ山102は、その頂面102sと、頂面102sから雌ネジ山102の基部B2に向けて広がる雌ネジ山下面102bとの交差部分C3が鋭角を成していた。このため、傾斜状態のキャップ101を直立させて注出部を閉栓する過程で、こうした鋭角の交差部分C3によって注出部の開口に傷や凹みなどか生じることによって使用者が口に咥えた時に違和感を覚える場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、キャップの軽量化を達成できること、キャップの強度を十分に確保すること、および口栓部の閉栓過程において、キャップの内周面の雌ネジ山と注出部の開口との干渉を防止することが実現可能な口栓部の構造、及びこうした口栓部の構造を備えた包装体の閉栓方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明の口栓部の構造は、先端に開口が形成された筒状の外周面を有する注出部と、前記注出部を被覆可能な筒状を成し、前記注出部への装着時に前記開口を閉栓するキャップと、を備える口栓部の構造であって、前記注出部の外周面には雄ネジが形成され、前記キャップの内周面には、前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成され、前記雌ネジは、雌ネジ山の頂面と、該頂面から雌ネジ山の基部に向けて広がる雌ネジ山上面または雌ネジ山下面のうち、少なくともいずれか一方との交差部分を面取りしてなる傾斜面を有することを特徴とする。
また、本発明では、前記傾斜面は、前記雌ネジ山の頂面から前記雌ネジ山下面にかけて形成されていてもよい。
また、本発明では、前記雌ネジ山の断面において、前記傾斜面の前記頂面側の始点は、前記雌ネジ山の幅の中間部分から、前記頂面と前記雌ネジ山上面との交差部分までの間にあってもよい。
また、本発明では、前記注出部及び前記キャップは、密度が0.940g/cm以上、0.965g/cm以下の高密度ポリエチレンによって形成されていてもよい。
本発明の包装体は、前記各項に記載の口栓部の構造を備えた包装体であって、前記注出部と、前記キャップと、内容物を収容する容器と、を有することを特徴とする。
本発明の包装体の閉栓方法は、前記各項に記載の口栓部の構造を備えた包装体の閉栓方法であって、前記注出部の中心軸が鉛直方向に沿うように前記注出部を保持し、また、前記キャップの中心軸が鉛直方向に対して所定の角度で傾斜するように前記キャップを保持し、前記注出部と前記キャップとが互いに接近するように相対移動させ、前記キャップの開口を前記注出部の前記開口に引っ掛けて、前記キャップの中心軸が鉛直方向に沿うように前記キャップを直立させる工程を含むことを特徴とする。
本発明によれば、包装体に適用可能な口栓部の閉栓過程において、キャップの軽量化を達成できること、キャップの強度を十分に確保すること、および口栓部の閉栓過程において、キャップの内周面の雌ネジ山と注出部の開口との干渉を防止することが実現可能な口栓部の構造、包装体、及びこうした口栓部の構造を備えた包装体の閉栓方法を提供することができる。
本発明の口栓部の構造が適用された口栓ユニット(口栓部)を含む包装体の一実施形態を示す斜視図である。 キャップの中心軸Qに沿った断面図である。 キャップの雌ネジを構成する雌ネジ山を示す要部拡大断面図である。 本発明の包装体の閉栓方法を示す模式図である。 従来のキャップの雌ネジを構成する雌ネジ山を示す要部拡大断面図である。 本発明の別な実施形態を示す要部拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態の口栓部の構造、包装体、及び包装体の閉栓方法について説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(口栓部の構造、包装体)
図1は、本発明の口栓部の構造が適用された口栓ユニット(口栓部)を含む包装体の一実施形態を示す斜視図である。
内容物を液密に収容する包装体(スパウト付きパウチ)10は、本発明の口栓部の構造を有する口栓ユニット(口栓部)1を備えている。この口栓ユニット(口栓部)1は、包装体(スパウト付きパウチ)10を図1に示すように直立させたときに、容器(パウチ)11の鉛直方向の上部に設けられており、容器11の上端に取り付けられる注出部本体20と、この注出部本体20の上部に形成された筒状の注出部21に螺合され、注出部21を閉栓させるキャップ2とから構成されている。口栓ユニット1はこの注出部本体20の下部が容器11の内部に挿入されるように容器11の上端に取り付けられている。
容器(パウチ)11に収容される内容物として、例えば、清涼飲料やジュース等の液状物、アイスクリーム、ゼリー、化粧品、シャンプー、リンス、液状石鹸等の流動体、あるいは粉状体、顆粒状体、ペースト状体なと、流動性のある液体、固体であれば、どのようなものでも内容物として収容可能である。
注出部本体(スパウト)20は、その上部に形成され一端が開口21aを成す筒状の注出部21と、長細い筒状のストロー部22とを有している。この注出部21とストロー部22との間には、注出部本体20の外周部から外側に向けて水平に張り出す層状の台座23a,23b,23cと、台座23a,23b,23cの下側に、容器11の上端に接着される取付部24とが設けられている。
注出部本体20の下部に形成されたストロー部22は、細長い円筒状に形成されており、容器11の内部に挿入される。このストロー部22は、その下端に開口部22aを有するほか、側面部にもストロー部22の内外を連通している長孔22b,22bが形成されている。
また、ストロー部22には、長孔22b,22bに対応する部位に、外周面から両側方に張り出す板状の部材22c,22cが設けられている。ストロー部22はこのような形状に形成されているので、内容物を注出部21から注出することによって容器11の容積が減少し、容器11の内面がストロー部22に密着するような状態になったとしても、開口部22aに加えて長孔22b,22bからも、内容物をストロー部22の内部に導くことができる。この際、板状の部材22c,22cは容器11の内面同士が密着してしまうことを防止して、内容物が長孔22b,22bへ到達するまでの流路を確保する。
取付部24は、容器11の幅方向に沿って左右に向けて張り出すように形成されている。この取付部24には、その外面に容器11の上縁が接着され、両者の間に隙間が形成されないようヒートシール手段等により液密に接着される。また、台座23a,23b,23cは、上下に3層となるように形成されている。
各台座23a,23b,23cは、左右に横長となる八角形状にそれぞれ形成されており、注出部21を中心にして注出部21の外周面から水平に張り出している。なお、最下部の台座23cは、その下面が容器11の上縁と当接し、製造工程において、当該注出部本体20が容器11の内部に落ち込んでしまうことを防止している。
注出部本体20の上部に位置する注出部21は円筒状に形成されており、その外周面21bには、螺旋状の雄ネジ26が形成されている。この雄ネジ26は、後述するキャップ2に形成された雌ネジ15と噛み合い、注出部21にキャップ2を螺合させる。これにより、キャップ2は注出部21に着脱自在に取り付けられ、注出部21を閉栓することができる。
雄ネジ26を構成し、注出部21の外周面21bから突出する雄ネジ山27は、例えば、注出部21の外周面21bを例えば2〜4周回するように形成されている。雄ネジ山27は、延長方向の始端から終端まで切れ目なく形成されていても、あるいは本実施形態のように、任意の箇所で切れ目が形成されていてもよい。
注出部21の下端部には、注出部21の外周面から外方に向けて張り出す一対のストッパ25,25が形成されている。なお、ストッパ25は、注出部21の外周面の全周や一部だけ形成されていてもよく、その形態は限定されるものではない。
キャップ2は、筒状に形成されたキャップ本体3と、キャップ本体3の下端にて、キャップ本体3の外周から外側に張り出し、キャップ2の周方向に延びるようにして設けられているバンド4とから構成されている。
図2は、キャップの中心軸に沿った断面図である。
キャップ本体3は、中心軸Qに沿った一方の端部である上面3sが閉塞され、他方の端部である下部が開口3cとして開放された、注出部21(図1を参照)を被覆可能な筒状に形成されている。キャップ本体3の内周面3aには、螺旋状の雌ねじ15が形成されており、注出部本体20を構成する注出部21の外周面21b(図1を参照)に形成された雄ネジ26と螺合させることができるように構成されている。
また、キャップ本体3の上面3sの内側には、内周面3aより半径方向内側にて円筒状に形成されたシール体18が下方に向けて突出している。このシール体18は、注出部21にキャップ2を螺合させた際に、注出部21の内周面21d(図1を参照)をシール体18の外面18aに密着させて、内容物が洩れ出すことを防止している。
一方、キャップ本体3の外周面3bには、中心軸Qに平行に延びる複数の溝17…17(図1を参照)が全周に形成されている。この溝17…17は、キャップ本体3の外周面3bに凹凸を形成し、使用者がキャップ2を指先で回動させる際に、滑り止めとして機能する。
キャップ2を構成するバンド4は、その周方向において例えば2分割されており、2つのバンドピース5,5(図1を参照)から構成されている。これら各バンドピース5,5同士は、対向している各端部同士が切断片6,6で接続されている。
図3は、キャップの雌ネジを構成する雌ネジ山を示す要部拡大断面図である。
キャップ本体3の内周面3aに形成された雌ネジ15は、内周面3aから突出するように螺旋状に延びる雌ネジ山16を有する。この雌ネジ山16は、例えば、キャップ本体3の内周面3aを例えば2〜4周回するように形成されている。
雌ネジ15を構成する雌ネジ山16は、その頂面16sと、頂面16sから雌ネジ山16の基部Bに向けて広がる雌ネジ山上面16aまたは雌ネジ山下面16bのうち、少なくともいずれか一方との交差部分が面取りされた傾斜面を有する。本実施形態の雌ネジ山16は、頂面16sと雌ネジ山下面16bとの交差部分C1を面取したような形状の傾斜面の一例である湾曲面(傾斜面)Rを有する。
こうした湾曲面(傾斜面)Rは、雌ネジ山16の頂面16sから雌ネジ山下面16bにかけて形成されている。即ち、湾曲面Rは、中心軸Qに沿った断面において直線状の頂面16sの任意の位置と、断面において直線状の雌ネジ山下面16bの任意の位置との間を、任意の曲率で頂面16sから雌ネジ山下面16bに向けて湾曲するように形成した面であればよい。
湾曲面Rは、交差部分が面取りされたような形状の湾曲面Rを象った金型を用いて射出成形(インジェクション成形)することにより、キャップ2の成型時に形成されるが、後工程で交差部分が面取りされたような形状になるように、雌ネジ山の一部を削るなどして湾曲面Rを形成することもできる。
湾曲面Rは、必ずしも雌ネジ山16の始端から終端までの全長に渡って形成されている必要はなく、例えば、雌ネジ山16の始端(キャップ本体3の開口3c側の端部)から1周程度だけ選択的に形成されていてもよい。
雌ネジ山16の断面(図3を参照)において、湾曲面Rの形成前の頂面16sの幅、即ち、頂面16sと雌ネジ山下面16bとの交差部分C1と、頂面16sと雌ネジ山上面16aとの交差部分C2との間の幅をW1とした時に、湾曲面Rの頂面16s側の始点は、W1の中間部分(本実施形態)から、交差部分C2までの間に設定すればよい。湾曲面Rの頂面16s側の始点を交差部分C2にした場合は、頂面16sの平坦部分は無く、湾曲面Rの一部が雌ネジ山16の頂面を構成する形状となる。
以上のような口栓ユニット1を構成する注出部本体20やキャップ2は、ポリプロピレンやポリエチレンなど、ポリオレフィンによって一体に形成されていればよい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。これらのうち、強度等の観点から高密度ポリエチレン(密度:0.940〜0.965g/cm)を用いることが特に好ましい。
なお、雌ネジ山に形成される傾斜面は、本実施形態のように湾曲面以外にも、雌ネジ山の頂面から雌ネジ山の基部に向けて広がる雌ネジ山上面または雌ネジ山下面のうち、少なくともいずれか一方との交差部分を平面状に面取りしてなる傾斜面としてもよい。
例えば、図6(a)に示す別な実施形態における注出部31の雌ネジ山36には、この雌ネジ山36の頂面36sと雌ネジ山下面36bとの交差部分を平面状に面取りした傾斜面R2を形成している。こうした平坦な傾斜面R2であっても、後述する本実施形態の湾曲面(傾斜面)Rと同様の作用が得られる。
更に、例えば図6(b)に示すように、図6(a)の実施形態における平面状に面取りした傾斜面R2と雌ネジ山36の頂面36sとの角部を更に面取りした面取部37a、および傾斜面R2と雌ネジ山36の雌ネジ山下面16bとの角部を更に面取りした面取部37bを雌ネジ山36に形成することもできる。
(包装体の閉栓方法)
次に、本発明の口栓部の構造の作用と、口栓部の構造が適用された口栓ユニット(口栓部)1を含む包装体10の閉栓方法とを説明する。
なお、以下の説明では、開口を斜め下に向けた状態で待機しているキャップ2に向けて、ターンテーブルの回転に伴ってターンテーブルの周縁部に沿って注出部21を有する容器11が移動し、注出部21の開口21aをキャップ本体3の開口3cに衝突させ、この衝突によってキャップ2を直立させてから注出部21の雄ネジ26とキャップ2の雌ネジ15とを螺合させて口栓部を閉栓する装置(一般的なロータリー式充填機)を用いた場合を例示する。
図4は、本発明の包装体の閉栓方法を示す模式図である。
容器11に内容物として例えば流動体が収容されている包装体10は、中心軸Qが鉛直方向に対して例えば30°の角度で傾斜し、開口3cが斜め下方に向けられた状態で保持されているキャップ2に向けて、充填機の回転するターンテーブル(図示せず)に載置された状態で移動する。そして、注出部21の開口21aをキャップ本体3の開口3cに衝突させる。更に包装体10が移動すると、キャップ本体3の開口3cが注出部21の開口21aの縁部に引っ掛けられて、キャップ2の中心軸Qが鉛直方向に沿うようにキャップ2が直立し、注出部21に対してキャップ2が被覆した状態となる。
こうしたキャップ2が傾斜した状態から直立する過程で、注出部21の開口21aの縁部がキャップ本体3の内周面3aに形成された雌ネジ15の雌ネジ山16に衝突してしまう場合がある。このような場合であっても、雌ネジ山16の頂面16sと雌ネジ山下面16bとの交差部分を面取りしてなる湾曲面(傾斜面)Rが形成されているので(図3を参照)、従来のキャップのように雌ネジ山の頂面と雌ネジ山下面との交差部分が鋭角になっている場合と比較して、注出部21の開口21aが湾曲面Rに沿ってスムーズに雌ネジ山16を乗り越えることができる。
また、傾斜して保持されたキャップ2に向けて注出部21が移動し、キャップ2の内周面に形成された雌ネジ山16に注出部21を衝突してしまう場合であっても、雌ネジ山16の頂面16sと雌ネジ山下面16bとの交差部分を面取りしてなる湾曲面Rが形成されているので、注出部21の開口21aに対して、鋭角な角が衝突することがない。
このように、キャップ本体3の内周面3aに形成された雌ネジ山16に湾曲面Rを形成することによって、注出部21の開口21aと雌ネジ山16との干渉を防止し、開口21a付近に傷や凹みを生じさせることを効果的に防止できる。
これにより、例えば、キャップ本体の厚みを薄くしたり、雄ネジ山や雌ネジ山のネジ高さを低くしてキャップ本体の強度を低下させたりキャッピング性能を低下させることなく、充填速度を速くして生産性を高めることが可能になる。
また、雌ネジ山16に湾曲面(傾斜面)Rを形成することによって、注出部21の成形時の樹脂使用量を低減することができる。こうした樹脂使用量の低減は、近年のプラスチックごみ削減の必要性の観点からも重要である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上述した実施形態では、湾曲面Rは雌ネジ山16の雌ネジ山下面16b側だけに形成しているが、雌ネジ山上面16a側に湾曲面Rを設けたり、あるいはその両方に湾曲面Rを設ける構成であってもよい。
本発明の効果を検証した。
本発明例1、2として、図2に示すような、雌ネジ山に湾曲面を形成したキャップを用いた。そして、本発明例1では充填速度を35rpm、本発明例2では充填速度を50rpmにそれぞれ設定した。
比較例1、2、3として、雌ネジ山の頂面と雌ネジ山下面との交差部分が鋭角を成す従来のキャップを用いた。そして、比較例1、比較例3では充填速度を35rpm、比較例2では充填速度を50rpmにそれぞれ設定した。なお、比較例3は、比較例1、2に対して、雌ネジ山の高さを若干低くした試料を用いた。
そして、本発明例1、2のキャップと、比較例1、2、3のキャップとを、図4に示す方式の充填機でキャッピングを行い、注出部のバリ状の傷が発生したキャップの個数を調べた。この検証結果を表1に示す。
Figure 2021011298
表1によれば、本発明例1、2では、1000個の試料個数のうち、バリ状の傷が発生したキャップは無かった(0個)。一方、比較例1では、試料50個中、40個にバリが生じ、また、比較例2では、試料50個中、45個にバリが生じた。また、比較例3はネジ山が低いためにバリ状の傷は生じていないものの、キャップの軽量化という点では、比較例3が本発明例1、2、比較例1、2よりも0.1g以上重く、軽量化は達成できていない。
よって、本発明例1、2の口栓部の構造により、注出部のバリの発生を防止すること及びキャップの軽量化を達成できることが両立可能であることが確認できた。
1…口栓ユニット(口栓部)
10…包装体(スパウト付きパウチ)
15…雌ネジ
16…雌ネジ山
16a…雌ネジ山上面
16b…雌ネジ山下面
16s…頂面
21…注出部
21a…開口
26…雄ネジ
27…雄ネジ山
R…湾曲面

Claims (6)

  1. 先端に開口が形成された筒状の外周面を有する注出部と、前記注出部を被覆可能な筒状を成し、前記注出部への装着時に前記開口を閉栓するキャップと、を備える口栓部の構造であって、
    前記注出部の外周面には雄ネジが形成され、前記キャップの内周面には、前記雄ネジに螺合する雌ネジが形成され、
    前記雌ネジは、雌ネジ山の頂面と、該頂面から雌ネジ山の基部に向けて広がる雌ネジ山上面または雌ネジ山下面のうち、少なくともいずれか一方との交差部分を面取りしてなる傾斜面を有することを特徴とする口栓部の構造。
  2. 前記傾斜面は、前記雌ネジ山の頂面から前記雌ネジ山下面にかけて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の口栓部の構造。
  3. 前記雌ネジ山の断面において、前記傾斜面の前記頂面側の始点は、前記雌ネジ山の幅の中間部分から、前記頂面と前記雌ネジ山上面との交差部分までの間にあることを特徴とする請求項2に記載の口栓部の構造。
  4. 前記注出部及び前記キャップは、密度が0.940g/cm以上、0.965g/cm以下の高密度ポリエチレンによって形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の口栓部の構造。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載された口栓部の構造を備えた包装体であって、
    前記注出部と、前記キャップと、内容物を収容する容器と、を有することを特徴とする包装体。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載された口栓部の構造を備えた包装体の閉栓方法であって、
    前記注出部の中心軸が鉛直方向に沿うように前記注出部を保持し、また、前記キャップの中心軸が鉛直方向に対して所定の角度で傾斜するように前記キャップを保持し、
    前記注出部と前記キャップとが互いに接近するように相対移動させ、前記キャップの開口を前記注出部の前記開口に引っ掛けて、前記キャップの中心軸が鉛直方向に沿うように前記キャップを直立させる工程を含むことを特徴とする包装体の閉栓方法。
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