JPH10175658A - 注出中栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】内容物の液切れが良く、そのうえ、脈流を抑え
る機能をもつ小型容器用の注出中栓を提供する。 【解決手段】容器の口部に嵌着する注出中栓であって、
リング状注ぎ部110 と周壁120 と底部130 とからなるカ
ップ形状で、前記リング状注ぎ部は、上面111 が上方に
凸状の曲面を形成して内面112 に連続し、且つ、外面11
3 が内側へ食い込んだ曲面を形成して前記上面と接線11
4 をもって連続し、前記周壁の外面は、上方外面121 の
径より下方外面122 の径を小さくして二段に形成し、前
記底部には、外周から内側へ複数個の注出孔131 を放射
状に等間隔に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、卓上用の調味料な
どの小型容器の口部に嵌着して使用する注出中栓に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、醤油などの例えば卓上用小型ボト
ルには、図２に示すように、口部に注出中栓を嵌着し、
その上からキャップを装着して密封したものが使用され
ていた。そして、内容物を注出するときは、キャップを
取り外し、注出中栓を付けたまま傾斜して内容物を注出
していた。この注出中栓には、注出していた内容物を止
めるために容器を正立に戻したとき、注出している内容
物の切れ（以降、液切れ）を良くして、内容物が容器の
外面に液垂れすることを防ぐため、注出中栓の注ぎ部の
形状にいろいろな工夫が施されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
注出中栓においては、液切れが必ずしも良いものばかり
でなく、また、小型容器であるため口部内径が小さく、
内容物注出時の容器内への空気の導入がうまく行われず
に、注出する内容物に脈流を起こすことがあった。

【０００４】本発明は、上述の従来の注出中栓の問題を
解決するものであり、内容物の液切れが良く、そのう
え、脈流を抑える機能をもつ小型容器用の注出中栓を提
供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の発明は、
図１（ａ）乃至（ｄ）に示すように、容器（２００）の
口部（２１０）に嵌着する注出中栓（１００）であっ
て、リング状注ぎ部（１１０）と周壁（１２０）と底部
（１３０）とからなるカップ形状で、前記リング状注ぎ
部（１１０）は、上面（１１１）が上方に凸状の曲面を
形成して内面（１１２）に連続し、且つ、外面（１１
３）が内側へ食い込んだ曲面を形成して前記上面（１１
１）と接線（１１４）をもって連続し、前記周壁（１２
０）の外面は、上方外面（１２１）の径より下方外面
（１２２）の径を小さくして二段に形成し、前記底部
（１３０）には、外周から内側へ複数個の注出孔（１３
１，１３１，１３１）を放射状に等間隔に設けたことを
特徴とする注出中栓（１００）である。

【０００６】次に、本発明の第２の発明は、容器の口部
に嵌着する注出中栓であって、リング状注ぎ部と周壁と
底部とからなるカップ形状で、前記リング状注ぎ部は、
上面が上方に凸状の曲面を形成して内面に連続し、且
つ、外面が内側へ食い込んだ曲面を形成して前記上面と
接線をもって連続し、前記周壁の外面は、上方外面の径
より下方外面の径を小さくして二段に形成し、図４に示
すように、前記周壁（１２０）の下方外面（１２２）よ
り前記底部（１３０）の外周から内側へ連続する複数個
の注出孔（１３１，１３１）を放射状に等間隔に設けた
ことを特徴とする注出中栓（１００）である。

【０００７】

【作用】本発明の注出中栓は、容器の口部に嵌着して容
器を傾斜させて内容物を注出させたのち、容器を正立さ
せて内容物の注出を止めたときに、図１（ｃ）に示すよ
うに、リング状注ぎ部（１１０）の上面（１１１）が上
方に凸状の曲面を形成し、外面（１１３）が内側へ食い
込んだ曲面を形成して上面と接線（１１４）をもって連
続しており、この接線で両曲面が反転しているため、内
容物の液切れが良好となり、容器の外面に内容物が液垂
れすることがない。

【０００８】また、本発明の注出中栓（１００）には、
図１（ａ）及び（ｄ）に示すように、底部（１３０）の
外周から内側へ複数個の注出孔（１３１）が放射状に等
間隔に設られるか、または、図４に示すように、周壁
（１２０）の下方外面（１２２）より底部（１３０）の
外周から内側へ連続する複数個の注出孔（１３１，１３
１）を放射状に等間隔に設けられているため、容器を傾
斜させて内容物を注出するときに、内容物を注出する注
出孔以外の注出孔が、容器への空気を導入をスムーズに
行うため、注出する内容物の脈流を防ぐことができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の注出中栓は、プラスチッ
クボトル、ガラス瓶又は液体用紙容器の口栓などの小型
容器の口部に嵌着して使用するものであり、リング状注
ぎ口と周壁と底部とからなるカップ形状である。そし
て、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなど
の熱可塑性樹脂を用いて射出成形法で作製するものであ
る。

【００１０】リング状注ぎ部（１１０）の形状は、図１
（ｃ）に示すように、上面（１１１）が上方に凸状の曲
面を形成して内面（１１２）に連続し、外面（１１３）
が内側へ食い込んだ曲面を形成して上面と接線（１１
４）をもって連続したものであり、上面の曲面に対して
外面の曲面が接線で反転するように形成するものであ
る。なお、注出中栓を容器口部に嵌着したときに、注ぎ
部の接線の容器口部上面からの位置を、例えば口内径が
１４ｍｍ以上の容器では、０．５ｍｍ以上になるように
設計すると良い。

【００１１】また、周壁（１２０）の外面は、図１
（ｂ）及び（ｄ）に示すように、上方外面（１２１）の
径より下方外面（１２２）の径を小さくして二段に形成
するするものである。上方外面の径寸法は、容器の口部
に嵌着して密着するように定めるものであり、下方外面
の径寸法は、容器の口部の内面とに間隙をもたせるよう
に定めるものである。

【００１２】そして、図１（ｄ）に示すように、底部
（１３０）に外周から内側へ複数個の注出孔（１３１）
を放射状に等間隔に設けか、または、図４に示すよう
に、周壁（１２０）の下方外面（１２２）より底部（１
３０）の外周から内側へ連続する複数個の注出孔（１３
１，１３１）を放射状に等間隔に設けるものである。こ
の注出孔（１３１）は、通常、図１（ａ）及び図３に示
すように、３個から６個設けるものである。

【００１３】

【発明の効果】本発明の注出口栓を口部に嵌着して用い
た小型容器は、内容物を注出するときの脈流が防げ、ま
た、内容物の注出を止めたときの液切れが良好であり、
容器の外面に液垂れを生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本発明の一実施例の注出中栓の平面
図であり、（ｂ）は、断面図で、（ｃ）は、（ｂ）図の
Ａ部分の拡大断面図であり、（ｄ）は、一部を切欠いた
斜視図である。

【図２】注出中栓を卓上用小型ボトルに用いた状態を示
す説明図である。

【図３】本発明の他の一実施例の注出中栓の平面図であ
る。

【図４】本発明の他の一実施例の注出中栓の一部を切欠
いた斜視図である。

【符号の説明】

１００……中栓 １１０……注ぎ部 １１１……上面 １１２……内面 １１３……外面 １１４……接線 １２０……周壁 １２１……上方外面 １２２……下方外面 １３０……底部 １３１……注出孔 ２００……容器又はボトル ２１０……口部 ３００……キャップ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器の口部に嵌着する注出中栓であって、
   リング状注ぎ部と周壁と底部とからなるカップ形状で、
   前記リング状注ぎ部は、上面が上方に凸状の曲面を形成
   して内面に連続し、且つ、外面が内側へ食い込んだ曲面
   を形成して前記上面と接線をもって連続し、前記周壁の
   外面は、上方外面の径より下方外面の径を小さくして二
   段に形成し、前記底部には、外周から内側へ複数個の注
   出孔を放射状に等間隔に設けたことを特徴とする注出中
   栓。
2. 【請求項２】容器の口部に嵌着する注出中栓であって、
   リング状注ぎ部と周壁と底部とからなるカップ形状で、
   前記リング状注ぎ部は、上面が上方に凸状の曲面を形成
   して内面に連続し、且つ、外面が内側へ食い込んだ曲面
   を形成して前記上面と接線をもって連続し、前記周壁の
   外面は、上方外面の径より下方外面の径を小さくして二
   段に形成し、前記周壁の下方外面より前記底部の外周か
   ら内側へ連続する複数個の注出孔を放射状に等間隔に設
   けたことを特徴とする注出中栓。