JP2021011108A - 液体を吐出する装置、駆動波形生成装置、ヘッド駆動方法 - Google Patents

液体を吐出する装置、駆動波形生成装置、ヘッド駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サテライトを抑制する。【解決手段】駆動波形Vaは、時系列で連続して生成される、圧力室106の液体を吐出されない程度に加圧する非吐出パルスP1と、圧力室106の液体を吐出させる程度に加圧する吐出パルスP2とで構成され、非吐出パルスP1と吐出パルスP2との時間間隔Tdは、液体吐出ヘッド100の圧力室106の固有振動周期(共振周期)をTcとするとき、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内と、非吐出パルスP1の波高値Vp1は、吐出パルスP2で吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−10%〜+10%の範囲内である。【選択図】図6

Description

本発明は液体を吐出する装置、駆動波形生成装置、ヘッド駆動方法に関する。
液体吐出ヘッドから液体を吐出するとき、主滴の吐出に伴って生じる尾引きによるサテライト滴を抑制することが求められる。
従来、主滴を吐出させる駆動パルスの収縮波形要素の後段にサテライト滴の速度を速くして尾引きを短くするサテライト短縮波形を配置した駆動波形が知られている(特許文献1)。
また、補助パルス印加後に主パルスを印加する構成であって、補助パルスと主パルスとの時間間隔Tdが残留圧力波の周期Tに対して、1/2Tの整数倍、例えばT〜(3/2)Tとするものが知られている(特許文献2)。
特許第5712710号公報 特開2002−326357号公報
しかしながら、更なるサテライトの抑制が求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、サテライトを抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
液体吐出ヘッドに与える複数の駆動パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成手段を備え、
前記駆動波形は、液体を吐出させない非吐出パルスと、液体を吐出させる吐出パルスとを時系列で連続して含み、
前記非吐出パルスの波高値をVp1、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔をTd、前記液体吐出ヘッドの圧力室の固有振動周期をTcとするとき、
前記時間間隔Tdは、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内であり、
前記非吐出パルスの波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−10%〜+10%の範囲内である
構成とした。
本発明によれば、サテライトを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の概略説明図である。 同印刷装置の吐出ユニットの平面説明図である。 ヘッドの一例のノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 同じくノズル配列方向に沿う断面説明図である。 同印刷装置のヘッド駆動制御装置に係る部分のブロック説明図である。 本発明の第1実施形態における駆動波形の説明に供する説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と滴速度と滴量の関係の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値の関係の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値及びサテライト滴の滴速度の変化の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値及びサテライト滴の滴速度の変化の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値及びサテライト滴の滴速度の変化の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値及びサテライト滴の滴速度の変化の一例を示す説明図である。 同じく非吐出パルスの波高値と吐出パルスの波高値及びサテライト滴の滴速度の変化の一例を示す説明図である。 同じくサテライトレスとなる非吐出パルスの波高値の最大値、最小値と、その電圧比率の関係の一例を示す説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 単純Pull波形を使用した場合の電圧特性を示す説明図である。 非吐出パルスと吐出パルスの時間間隔を固有振動周期としたときの電圧特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態におけるサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態におけるサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。 同じくサテライトレスとなる時間間隔Td及び非吐出パルスの波高値の説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置としての印刷装置について図1及び図2を参照して説明する。図1は同印刷装置の概略説明図、図2は同印刷装置の吐出ユニットの平面説明図である。
印刷装置1は、液体を吐出する装置であり、シート材Pを搬入する搬入部10と、前処理部20と、印刷部30と、乾燥部40と、搬出部50とを備えている。印刷装置1は、搬入部10から搬入(供給)されるシート材Pに対し、前処理手段である前処理部20で必要に応じて前処理液を付与(塗布)し、印刷部30で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部40でシート材Pに付着した液体を乾燥させた後、シート材Pを搬出部50に排出する。
搬入部10は、複数のシート材Pを収容する搬入トレイ11(下段搬入トレイ11A、上段搬入トレイ11B)と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12(12A、12B)とを備え、シート材Pを前処理部20に供給する。
前処理部20は、例えばインクを凝集させ、裏写りを防止する作用効果を有する処理液をシート材Pの印刷面に付与する処理液付与手段である塗布部21などを備えている。
印刷部30は、シート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転部材)であるドラム31と、ドラム31に担持されたシート材Pに向けて液体を吐出する液体吐出部32を備えている。
また、印刷部30は、前処理部20から送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム31との間でシート材Pを渡す渡し胴34と、ドラム31によって搬送されたシート材Pを受け取って乾燥部40に渡す受け渡し胴35を備えている。
前処理部20から印刷部30へ搬送されてきたシート材Pは、渡し胴34に設けられた把持手段(シートグリッパ)によって先端が把持され、渡し胴34の回転に伴って搬送される。渡し胴34により搬送されたシート材Pは、ドラム31との対向位置でドラム31へ受け渡される。
ドラム31の表面にも把持手段(シートグリッパ)が設けられており、シート材Pの先端が把持手段(シートグリッパ)によって把持される。ドラム31の表面には、複数の吸引穴が分散して形成され、吸引手段によってドラム31の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
そして、渡し胴34からドラム31へ受け渡されたシート材Pは、シートグリッパによって先端が把持されるとともに、吸引手段による吸い込み気流によってドラム31上に吸着担持され、ドラム31の回転に伴って搬送される。
液体吐出部32は、液体吐出手段である吐出ユニット33(33A〜33D)を備えている。例えば、吐出ユニット33Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット33Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット33Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット33Dはブラック(K)の液体を、それぞれ吐出する。また、その他、白色、金色(銀色)などの特殊な液体の吐出を行う吐出ユニットを使用することもできる。
吐出ユニット33は、例えば、図2に示すように、複数のノズル104を配列したノズル列を複数列有する複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)100をベース部材331に千鳥状に配置したフルライン型ヘッドである。
液体吐出部32の各吐出ユニット33は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラム31に担持されたシート材Pが液体吐出部32との対向領域を通過するときに、吐出ユニット33から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が印刷される。
乾燥部40は、印刷部30でシート材P上に付着した液体を乾燥させる。これにより、液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。
反転機構部60は、乾燥部40を通過したシート材Pに対して両面印刷をおこなうときに、スイッチバック方式で、シート材Pを反転する機構であり、反転されたシート材Pは印刷部30の搬送経路61を通じて渡し胴34よりも上流側に逆送される。
搬出部50は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ51を備えている。乾燥部40から反転機構部60を介して搬送されてくるシート材Pは、搬出トレイ51上に順次積み重ねられて保持される。
次に、ヘッド100の一例について図3及び図4を参照して説明する。図3は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図、図4は同じくノズル配列方向に沿う断面説明図である。
本実施形態の液体吐出ヘッド100は、ノズル板101と、個別流路部材である流路板102と、壁面部材としての振動板部材103とを積層接合している。そして、振動板部材103の振動領域(振動板)130を変位させる圧電アクチュエータ111と、ヘッドのフレーム部材を兼ねている共通流路部材120とを備えている。
ノズル板101は、液体を吐出する複数のノズル104を配列した複数のノズル列を有している。
流路板102は、複数のノズル104に通じる複数の圧力室106と、各圧力室106にそれぞれ通じる流体抵抗部を兼ねる個別供給流路107と、2以上の個別供給流路107に通じる液導入部となる中間供給流路108を形成している。
振動板部材103は、流路板102の圧力室106の壁面を形成する変位可能な複数の振動板(振動領域)130を有する。ここでは、振動板部材103は2層構造(限定されない)とし、流路板102側から薄肉部を形成する第1層103Aと、厚肉部を形成する第2層103Bで構成されている。
そして、薄肉部である第1層103Aで圧力室106に対応する部分に変形可能な振動領域130を形成している。振動領域130内には、第2層103Bで圧電アクチュエータ111と接合する厚肉部である凸部130aを形成している。
そして、振動板部材103の圧力室106とは反対側に、振動板部材103の振動領域130を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生素子)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ111を配置している。
この圧電アクチュエータ111は、ベース部材113上に接合した圧電部材にハーフカットダイシングによって溝加工をして、ノズル配列方向において、所要数の柱状の圧電素子112を所定の間隔で櫛歯状に形成している。そして、圧電素子112は、1つおきに、振動板部材103の振動領域130に形成した厚肉部である凸部130aに接合している。
この圧電素子112は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極(端面電極)に接続され、外部電極にフレキシブル配線部材115が接続されている。
共通流路部材120は共通供給流路110を形成している。共通供給流路110は、振動板部材103に設けたフィルタ部を兼ねる開口部109を介して液導入部となる中間供給流路108に連通し、中間供給流路108を介して個別供給流路107に通じている。
この液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子112に与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子112が収縮し、振動板部材103の振動領域130が引かれて圧力室106の容積が膨張することで、圧力室106内に液体が流入する。
その後、圧電素子112に印加する電圧を上げて圧電素子112を積層方向に伸長させ、振動板部材103の振動領域130をノズル104に向かう方向に変形させて圧力室106の容積を収縮させることにより、圧力室106内の液体が加圧され、ノズル104から液体が吐出される。
次に、ヘッドを駆動するヘッド駆動制御装置に係る部分について図5のブロック説明図を参照して説明する。
ヘッド100に対して駆動波形を与えるヘッド駆動制御装置400は、ヘッド制御部401と、駆動波形生成手段を構成する駆動波形生成部402及び波形データ格納部403と、ヘッドドライバ410と、吐出タイミングを生成するための吐出タイミング生成部404を備えている。
ヘッド制御部401は、吐出タイミングパルスstbを受信すると、駆動波形の生成のトリガーとなる吐出同期信号LINEを駆動波形生成部402へ出力する。また、ヘッド制御部401は、吐出同期信号LINEからの遅延量に当たる吐出タイミング信号CHANGEを駆動波形生成部402へ出力する。
駆動波形生成部402は、吐出同期信号LINEと、吐出タイミング信号CHANGEに基づいたタイミングで共通駆動波形Vcomを生成する。
ヘッド制御部401は、画像データを受け取り、この画像データをもとに、ヘッド100の各ノズル104から吐出させる液体の大きさに応じて共通駆動波形信号Vcomの所定波形を選択するためのマスク制御信号MNを生成する。マスク制御信号MNは吐出タイミング信号CHANGEに同期したタイミングの信号である。
そして、ヘッド制御部401は、画像データSDと、同期クロック信号SCKと、画像データのラッチを命令するラッチ信号LTと、生成したマスク制御信号MNとを、ヘッドドライバ410に転送する。
ヘッドドライバ410は、シフトレジスタ411、ラッチ回路412、階調デコーダ413、レベルシフタ414、及びアナログスイッチアレイ415を備える。
シフトレジスタ411は、ヘッド制御部401から転送される画像データSD及び同期クロック信号SCKを入力する。ラッチ回路412は、シフトレジスタ411の各レジスト値を、ヘッド制御部401から転送されるラッチ信号LTによってラッチする。
階調デコーダ413は、ラッチ回路412でラッチした値(画像データSD)とマスク制御信号MNとをデコードして結果を出力する。レベルシフタ414は、階調デコーダ413のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチアレイ415のアナログスイッチASが動作可能なレベルへとレベル変換する。
アナログスイッチアレイ415のアナログスイッチASは、レベルシフタ414を介して与えられる階調デコーダ413の出力でオン/オフするスイッチである。このアナログスイッチASは、ヘッド100が備えるノズル104毎に設けられ、各ノズル104に対応する圧電素子112の個別電極に接続されている。また、アナログスイッチASには、駆動波形生成部402からの共通駆動波形信号Vcomが入力されている。また、上述したようにマスク制御信号MNのタイミングが共通駆動波形Vcomのタイミングと同期している。
したがって、レベルシフタ414を介して与えられる階調デコーダ413の出力に応じて適切なタイミングでアナログスイッチASのオン/オフが切り替えられることにより、共通駆動波形信号Vcomを構成する駆動パルスの中から各ノズル104に対応する圧電素子112に印加される駆動パルスが選択される。その結果、ノズル104から吐出される滴の大きさが制御される。
吐出タイミング生成部404は、ドラム31の回転量を検出するロータリエンコーダ405の検出結果から、シート材Pが所定量移動される毎に吐出タイミングパルスstbを生成して出力する。ロータリエンコーダ405は、ドラム31と共に回転するエンコーダホイールと、エンコーダホイールのスリットを読取るエンコーダセンサで構成される。
次に、本発明の第1実施形態における駆動波形について図6を参照して説明する。図6は同説明に供する説明図である。
本実施形態の駆動波形Vaは、圧力室106の液体を吐出されない程度に加圧する非吐出パルスP1と、圧力室106の液体を吐出させる程度に加圧する吐出パルスP2とで構成されている。非吐出パルスP1と吐出パルスP2とは、時系列で連続して生成する。
非吐出パルスP1は、圧力室106を膨張させる膨張波形要素a1と、膨張波形要素a1で膨張された状態を保持する保持波形要素b1と、保持波形要素b1で保持されている状態から圧力室106を収縮させる収縮波形要素c1とで構成される。
非吐出パルスP1の膨張波形要素a1は中間電位(又は基準電位)Vmから電位V1まで立ち下がる波形であり、保持波形要素b1は電位V1を保持する波形であり、収縮波形要素c1は電位V1から中間電位Vmまで立ち上がる波形である。この非吐出パルスP1の波高値はVp1とする。
吐出パルスP2は、圧力室106を膨張させる膨張波形要素a2と、膨張波形要素a2で膨張された状態を保持する保持波形要素b2と、保持波形要素b2で保持されている状態から圧力室106を収縮させる収縮波形要素c2とで構成される。
吐出パルスP2の膨張波形要素a2は中間電位(又は基準電位)Vmから電位V2まで立ち下がる波形であり、保持波形要素b2は電位V2を保持する波形であり、収縮波形要素c2は電位V2から中間電位Vmまで立ち上がる波形である。この吐出パルスP2の波高値はVp2(Vp2>Vp1)とする。
非吐出パルスP1の収縮波形要素c1の終了時点から吐出パルスP2の膨張波形要素a2の開始時点までの波形をパルス間保持波形要素dとし、パルス間保持波形要素dの時間(非吐出パルスP1と吐出パルスP2との時間間隔)をTdとする。
ここで、非吐出パルスP1と吐出パルスP2との時間間隔Tdは、液体吐出ヘッド100の圧力室106の固有振動周期(共振周期)をTcとするとき、−(1/3)Tcないし+(1/3)Tcの範囲内としている。
また、非吐出パルスP1の波高値Vp1は、吐出パルスP2で液体を吐出させたときの滴速度Vjの極小値の−10%ないし+10%の範囲内としている。
これにより、吐出パルスP2で吐出する滴のサテライトを抑制することができる。
以下、本実施形態の作用効果について図7以降を参照して具体的に説明する。
先ず、図7は、吐出パルスP2の波高値Vp2を固定値とし、非吐出パルスP1の波高値Vp1を変化させたときの滴速度Vjと滴量Mjの変化の一例を示している。なお、非吐出パルスP1と吐出パルスP2との時間間隔Tdは固有振動周期Tcである。
この図7の結果から、波高値Vp1の値によって大きく3つの範囲S1、S2、S3に分けることができる。
つまり、非吐出パルスP1の波高値Vp1が範囲S1内であるときには、波高値Vp1が大きくなるにつれて滴速度Vjが速くなる。これは、非吐出パルスP1の波高値Vp1を大きくするほど、メニスカス振動も大きくなり、その影響で、吐出パルスP2による滴の滴速度Vjが速くなっていることを示している。
非吐出パルスP1の波高値Vp1が範囲S2内であるときには、範囲S1と範囲S2の境界を極大値とし、滴速度Vjが低下している。これは、メニスカス振動が大きくなりすぎて、メニスカスの単振動を超えた状態、つまり、メニスカスが溢れ気味になっている状態を示している。メニスカスが溢れ気味になっているため、吐出パルスP2によるエネルギーが効率よく伝わらず、滴速度Vjが低下している。
非吐出パルスP1の波高値Vp1が範囲S3内であるときには、範囲S2と範囲S3の境界を極小値(このときの波高値Vp1をピーク波高値Vpp1とする。)とし、滴速度Vjが増加している。
また、範囲S1と範囲S2では滴量Mjは一定の傾きで増加していたのに対し、範囲S3ではその傾きが大きくなっていることが分かる。これは、非吐出パルスP1の波高値Vp1の電圧が大きくなりすぎて、非吐出パルスP1自身でも滴が吐出し始めていることを示している(この場合には、非吐出パルスP1は実質的に吐出パルスとなる。)。
つまり、非吐出パルスP1で滴が吐出しているため、吐出パルスP2は通常の共振による吐出となり、波高値Vp1が大きくなるほど滴速度Vjが速くなっている。それと共に、非吐出パルスP1で吐出している滴と吐出パルスP2による滴の両方が吐出していくために、滴量Mjの傾きも範囲S1、範囲S2よりも大きくなっている。
次に、図8は、滴速度Vjが一定になるようにしたときの非吐出パルスP1の波高値Vp1と吐出パルスP2の波高値Vp2の関係の一例を示している。なお、ここでも、非吐出パルスP1と吐出パルスP2との時間間隔Tdは固有振動周期Tcである。
ここでも、図7の場合と同様に、非吐出パルスP1の波高値Vp1の値によって3つの範囲S1、S2、S3に分けることができる。
まず、範囲S1では、非吐出パルスP1の波高値Vp1を大きくするに従って吐出パルスP2の波高値Vp2が低下する傾向が得られる。これは、非吐出パルスP1の波高値Vp1を大きくするに従ってメニスカス振動も大きくなるため、吐出パルスP2の波高値Vp2を小さくしても、滴速度Vjを一定に保てることを示している。
範囲S2では、範囲S1と範囲S2との境界を極小値とし、滴速度Vjが増大している。これは、メニスカス振動が大きくなりすぎて、メニスカスの単振動を超えた状態、つまり、メニスカスが溢れ気味になっている状態を示している。メニスカスが溢れ気味になっているため、吐出パルスP2によるエネルギーが、効率よく伝わらず、より大きなエネルギーを加えないと滴速度Vjを一定に保てないことを示している。
範囲S3では、範囲S2と範囲S3との境界を極大値とし、滴速度Vjが低下している。こちらも、前記図7の結果と同様に、非吐出パルスP1で滴が吐出しているため、吐出パルスP2は通常の共振による吐出となり、波高値Vp1が大きくなるに従って残留振動が大きくなり、波高値Vp2を小さくしても、滴速度Vjを一定に保てることを示している。
次に、図9は、吐出パルスP2の波高値Vp2を滴速度Mjが一定になるように調整したときのサテライト滴の変化の一例を示している。
サテライト滴速度Vjsは、非吐出パルスP1の波高値Vp1を大きくするに従って僅かに速くなる。しかしながら、吐出パルスP2の波高値Vp2が極大値をとる付近(上記の範囲S2とS3の境界付近)に対応する非吐出パルスP1の波高値Vp1の周辺で、サテライト滴速度Vjsが0になる(サテライトレス)領域S0がある。
以上のサテライトレス領域が得られる説明は、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcと同じ(Td=Tc)にした場合である。そこで、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcと異ならせて、上述したと同様に、吐出パルスP2の波高値Vp2を滴速度Mjが一定になるように調整し、非吐出パルスP1の変化に対するサテライト滴の変化を評価した。
まず、図10は、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcに対して、(2/5)Tc短くした(Td=Tc−(2/5)Tc)場合を示している。
この条件では、サテライトレスとなる非吐出パルスP1の波高値Vp1の条件は見られない。
次に、図11は、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcに対して、(1/4)Tc分短くした(Td=Tc−(1/4)Tc)場合を示している。
この条件では、Td=Tcの場合よりも非吐出パルスP1の波高値Vp1の範囲は狭いが、サテライトレスとなる領域S0が確認された。
次に、図12は、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcに対して、(1/3)Tc分長くした(Td=Tc+(1/3)Tc)場合を示している。
この条件では、Td=Tcの場合よりも非吐出パルスP1の波高値Vp1の範囲は狭いが、サテライトレスとなる領域S0が確認された。
次に、図13は、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdを固有振動周期Tcに対して、(1/2)Tc分長くした(Td=Tc+1/2Tc)場合を示している。
この条件では、サテライトレスとなる非吐出パルスP1の波高値Vp1の条件は見られない。また、時間間隔Tdを(Tc+(1/2)Tc)より長くしても、サテライトレスとなる条件は確認できなかった。
次に、以上の結果に基づき、サテライトレスとできる非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdと固有振動周期Tcとの関係、非吐出パルスP1の波高値Vp1について図14ないし図18を参照して説明する。
図14は、サテライトレス領域S0が生じる非吐出パルスP1の波高値Vp1の最大値、最小値と、その電圧比率の関係を示している。
図14の横軸は、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdの固有振動周期Tc(共振タイミング)からのTc比率差分(Tc比率換算)を表している。例えば、Tc比率差分「0.1」というのは、固有振動周期Tcと同じ時間間隔Tdよりも(0.1×Tc)分だけ長い時間間隔Td(Td=Tc+0.1Tc)での評価結果であることを表している。
図15は、サテライトレスとなる非吐出パルスP1の波高値Vp1の最大値、最小値、吐出パルスP2の波高値Vp2がピークを取るとき(吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるとき)の波高値Vp1(これを「ピーク波高値Vpp1」という。)の値をまとめたものを示している。
図15の横軸は、図14と同じく、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdの固有振動周期Tc(共振タイミング)からのTc比率差分(Tc比率換算)を表している。例えば、Tc比率差分「0.1」というのは、固有振動周期Tcと同じ時間間隔Tdよりも(0.1×Tc)分だけ長い時間間隔Td(Td=Tc+0.1Tc)での評価結果であることを表している。
図16ないし図18は、非吐出パルスP1の波高値Vp1の最大値(最大Vp1)と最小値(最小Vp1)の電圧範囲をピーク波高値Vpp1からの電圧差の比率で表したものである。
図16ないし図18の横軸は、図15と同じく、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdの固有振動周期Tc(共振タイミング)からのTc比率差分(Tc比率換算)を表している。例えば、Tc比率差分「0.1」というのは、固有振動周期Tcと同じ時間間隔Tdよりも(0.1×Tc)分だけ長い時間間隔Td(Td=Tc+0.1Tc)での評価結果であることを表している。
これらより、固有振動周期Tcを中心とし、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdがずれると、サテライトレスとできる非吐出パルスP1の波高値Vp1の電圧範囲が狭くなっていることが分かる。
サテライトレスとできる非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdとしては、固有振動周期Tcを中心に、±1/3Tc(Tc−(1/3)Tc〜Tc+(1/3)Tcの範囲内)である。
また、非吐出パルスP1は、吐出パルスP2で吐出される液体の滴速度Vjが極小値となるとき、つまり、吐出パルスP2の波高値Vp2がピークを取るときの波高値Vp1であるピーク波高値Vpp1の「−10%〜+10%」の範囲内であることが分かる。
ここで、電圧マージンΔ10%(±5%:−5%〜+5%)以上を確保するためには、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは(Tc−(1/4)Tc〜Tc+(1/4)Tc)の範囲内とすることが好ましい。
また、電圧マージンΔ15%(±7.5%:−7.5%〜+7.5%)以上を確保するためには、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは(Tc−(1/6)Tc〜Tc+(1/6)Tc)の範囲内とすることが好ましい。
また、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdを固有振動周期Tc(Td=Tc)とすることで、電圧マージンΔ20%(±10.0%:−10.0%〜+10.0%)以上を確保することができる。
次に、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdごとにサテライトレスとなる非吐出パルスP1の波高値Vp1を固定値とし、吐出パルスP2の波高値Vp2による電圧特性を取得した。
非吐出パルスP1の波高値Vp1の値は、概ね波高値Vp1と波高値Vp2の最大値の中央値としている。より具体的には、吐出パルスP2による滴速度Vjが一定になるように吐出パルスP2の波高値Vp2を調整したときの、波高値Vp2が極大値を取ったときの非吐出パルスP1の波高値Vp1の値としている。
まず、図19には、単純Pull波形(Vp1=0Vに相当)を使用した場合の電圧特性である。
ここでは、吐出する液体としてUVインクを使用している。この例では、滴速度Vjが7m/s程度で、サテライトの滴速度Vjsは約5.7m/sとなっている。
次に、図20は、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdを固有振動周期Tcとしたときの電圧特性である。
ここでは、滴速度Vjが8m/sを超えるまでサテライトが発生していない。
従来のサテライト短縮波形では0.5〜1.0m/s程度のサテライト短縮効果であるの対し、本実施形態では、2.5〜3m/s程度のサテライト短縮効果となっており、飛躍的に短縮効果が向上している。
また、滴速度Vjは着弾位置精度や吐出の安定性から、7〜9m/s程度に設定されることが多く、約8m/sまでサテライトが生じないようにすることができることで、実用的な滴速度範囲でサテライトレスを実現することができる。
なお、非吐出パルスP1は、膨張波形要素a1と収縮波形要素c1のタイミング(保持波形要素b1)の保持時間が固有振動周期Tcでも良く、固有振動周期Tcよりも短い時間でも良い。固有振動周期Tcよりも短い時間に設定すれば、波形長を短くすることができる。
また、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の組み合わせによる波形を、複数の吐出パルスで大きな滴を形成する波形構成の最後に位置づけることで、大きな滴でもサテライトレスやサテライト短縮を実現することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図21ないし図23を参照して説明する。図21ないし図23は同実施形態におけるサテライトレスとできる非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdと固有振動周期Tcとの関係、非吐出パルスP1の波高値Vp1の説明に供する説明図である。
図21ないし図23は、非吐出パルスP1の波高値Vp1の最大値(最大Vp1)と最小値(最小Vp1)の電圧範囲をピーク波高値Vpp1からの電圧差の比率で表したものである。
図21ないし図23の横軸は、前記実施形態と同じく、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdの固有振動周期Tc(共振タイミング)からのTc比率差分(Tc比率換算)を表している。例えば、Tc比率差分「0.1」というのは、固有振動周期Tcと同じ時間間隔Tdよりも(0.1×Tc)分だけ長い時間間隔Td(Td=Tc+0.1Tc)での評価結果であることを表している。
本実施形態では、サテライトレスとできる非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdとしては、Tc−(1/5)Tc〜Tc+(1/3)Tcの範囲内である。
また、非吐出パルスP1は、吐出パルスP2で吐出される液体の滴速度Vjが極小値となるとき、つまり、吐出パルスP2の波高値Vp2がピークを取るときの波高値Vp1であるピーク波高値Vpp1の「−5%〜+10%」の範囲内であることが分かる。
ここで、電圧マージン±5%(−5%〜+5%)以上を確保するためには、図22から非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは、Tc−(1/10)Tc〜Tc+(1/6)Tcの範囲内とすることが好ましい。
また、電圧マージン±7.5%(−7.5%〜+7.5%)以上を確保するためには、図23から非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは、Tc−(1/14)Tc〜Tc+(1/10)Tcの範囲内とすることが好ましい。
次に、本発明の第3実施形態について図24ないし図26を参照して説明する。図24ないし図26は同実施形態におけるサテライトレスとできる非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔Tdと固有振動周期Tcとの関係、非吐出パルスP1の波高値Vp1の説明に供する説明図である。
図24ないし図26は、非吐出パルスP1の波高値Vp1の最大値(最大Vp1)と最小値(最小Vp1)の電圧範囲をピーク波高値Vpp1からの電圧差の比率で表したものである。
図24ないし図26の横軸は、非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdの固有振動周期Tc(共振タイミング)からのTc比率差分(Tc比率換算)を表している。例えば、Tc比率差分「0.1」というのは、固有振動周期Tcと同じ時間間隔Tdよりも(0.1×Tc)分だけ長い時間間隔Td(Td=Tc+0.1Tc)での評価結果であることを表している。
本実施形態では、サテライトレスとできる非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdとしては、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内である。
また、非吐出パルスP1は、吐出パルスP2で吐出される液体の滴速度Vjが極小値となるとき、つまり、吐出パルスP2の波高値Vp2がピークを取るときの波高値Vp1であるピーク波高値Vpp1の「−5%〜+10%」の範囲内であることが分かる。
ここで、電圧マージン±5%(−5%〜+5%)以上を確保するためには、図25から非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは、Tc−0.1Tc〜Tc+0.25Tc、言い換えれば、Tc−(1/10)Tc〜Tc+(1/4)Tcの範囲内とすることが好ましい。
また、電圧マージン±7.5%(−7.5%〜+7.5%)以上を確保するためには、図26から非吐出パルスP1と吐出パルスP2の時間間隔Tdは、Tc−0.07Tc〜Tc+0.2Tcの範囲内、言い換えれば、Tc−(1/14)Tc〜Tc+(1/5)Tcの範囲内とすることが好ましい。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 印刷装置
10 搬入部
20 前処理部
30 印刷部
40 乾燥部
50 搬出部
21 塗布部
33 吐出ユニット
100 液体吐出ヘッド(ヘッド)
106 圧力室
112 圧電素子
400 ヘッド駆動制御部
401 ヘッド制御部
402 駆動波形生成部
403 波形データ格納部
410 ヘッドドライバ

Claims (9)

  1. 液体吐出ヘッドに与える複数の駆動パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成手段を備え、
    前記駆動波形は、液体を吐出させない非吐出パルスと、液体を吐出させる吐出パルスとを時系列で連続して含み、
    前記非吐出パルスの波高値をVp1、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔をTd、前記液体吐出ヘッドの圧力室の固有振動周期をTcとするとき、
    前記時間間隔Tdは、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内であり、
    前記非吐出パルスの波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−10%〜+10%の範囲内である
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記時間間隔Tdは、Tc−0.1Tc〜Tc+0.25Tcの範囲内である
    を特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記時間間隔Tdは、Tc−0.07Tc〜Tc+0.2Tcの範囲内である
    を特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記非吐出パルスの波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−7.5%〜+7.5%の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記非吐出パルスの波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−5.0%〜+5.0%の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記非吐出パルスは、前記圧力室を膨張させる膨張波形要素と、前記圧力室の膨張状態を保持する保持波形要素と、前記圧力室を膨張状態に保持された状態から収縮させる収縮波形要素と、を含み、
    前記保持波形要素の保持時間は、固有振動周期Tcより短い時間である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記吐出パルスは、前記駆動波形に含まれる2以上の吐出パルスの内の最終パルスである
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  8. 液体吐出ヘッドに与える複数の駆動パルスを含む駆動波形を生成する駆動波形生成装置であって、
    前記駆動波形は、液体を吐出させない非吐出パルスと、液体を吐出させる吐出パルスとを時系列で連続して含み、
    前記非吐出パルスの波高値をVp1、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔をTd、前記液体吐出ヘッドの圧力室の固有振動周期をTcとするとき、
    前記時間間隔Tdは、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内であり、
    前記非吐出パルス波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−10%〜+10%の範囲内である
    ことを特徴とする駆動波形生成装置。
  9. 液体吐出ヘッドに与える複数の駆動パルスを含む駆動波形を生成し、前記駆動波形を前記液体吐出ヘッドに与えて液体を吐出させるヘッド駆動方法であって、
    前記駆動波形は、液体を吐出させない非吐出パルスと、液体を吐出させる吐出パルスとを時系列で連続して含み、
    前記非吐出パルスの波高値をVp1、非吐出パルスと吐出パルスとの時間間隔をTd、前記液体吐出ヘッドの圧力室の固有振動周期をTcとするとき、
    前記時間間隔Tdは、Tc−0.2Tc〜Tc+0.45Tcの範囲内であり、
    前記非吐出パルス波高値Vp1は、前記吐出パルスで吐出される液体の滴速度が極小値となるときの波高値Vpp1の−10%〜+10%の範囲内である
    ことを特徴とするヘッド駆動方法。
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