JP2021011089A - 透光板 - Google Patents

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祐樹 水向
Yuki Mimukai
祐樹 水向
拓弥 伊西
Takuya Inishi
拓弥 伊西
酒井 純
Jun Sakai
純 酒井
渉 古市
Wataru Furuichi
渉 古市
友紀 木村
Yuki Kimura
友紀 木村
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Abstract

【課題】 ハードコート層を有する透光板において、ハードコート層が剥離しにくく、相互貫入層の外観が良好である透光板を提供する。【解決手段】 樹脂基材と、上記樹脂基材の上に形成されたプライマー層と、上記プライマー層の上に形成されたハードコート層とからなる透光板であって、上記プライマー層と上記ハードコート層との間には相互貫入層が形成されており、上記相互貫入層の内部には微粒子が存在することを特徴とする透光板。【選択図】 図1

Description

本発明は、透光板に関する。
ポリカーボネート樹脂板は透明性、耐衝撃性、耐熱性、難燃性等に優れ道路資材や建築資材などに広く用いられており今後も用途の拡大が期待されている。しかしながら、金属やガラスなどに比べると表面硬度や耐摩耗性、耐擦傷性、耐溶剤性等各種表面特性に劣るところからその用途が制限され、ポリカーボネート樹脂板の表面特性を改良することが強く要望されている。
特許文献1では、表面硬度と紫外線暴露による着色や劣化を同時に改良された表面硬化ポリカーボネート樹脂板として、紫外線吸収剤含有ポリカーボネート樹脂板にプライマー層及び表面硬化層(ハードコート層)が順に積層されてなる表面硬化ポリカーボネート樹脂板が開示されている(請求項1及び2)。
また、特許文献1には、このようなポリカーボネート樹脂板では、紫外線吸収剤含有ポリカーボネート樹脂被覆層と基材部ポリカーボネート樹脂板の間に被覆層紫外線吸収剤含有ポリカーボネート樹脂と基材部ポリカーボネート樹脂とがお互いくい込んだ混合層(相互貫入層)が形成されることも記載されている(請求項4等)。
特開平9−174783号公報
特許文献1における、ポリカーボネート樹脂において、上記混合層は、被覆層紫外線吸収剤含有ポリカーボネート樹脂と基材部ポリカーボネート樹脂の両成分をくい込ませ接合を強化する効果を発揮しているものの、充分な接合強度であるとはいえなかった。そのため、剥離が生じることがあった。
また、上記混合層は透明性が充分といえなかった。
本発明では、ハードコート層を有する透光板において、ハードコート層が剥離しにくく、相互貫入層の外観が良好である透光板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の透光板は、樹脂基材と、上記樹脂基材の上に形成されたプライマー層と、上記プライマー層の上に形成されたハードコート層とからなる透光板であって、上記プライマー層と上記ハードコート層との間には相互貫入層が形成されており、上記相互貫入層の内部には微粒子が存在することを特徴とする。
本発明の透光板は、樹脂基材とハードコート層との間にプライマー層が形成されているので、ハードコート層の剥離が抑制されている。
さらに、プライマー層とハードコート層との間には相互貫入層が形成されており、相互貫入層の内部には微粒子が存在しているので剥離防止に効果が発揮される。
また、相互貫入層に含まれる微粒子は、光を散乱させにくく、相互貫入層の透明性を維持することができ、さらに柔軟性が高く、層間に応力が蓄積しづらく、剥離を抑制することができる。
なお、本明細書において「透光板」とは、可視光が透過できる板の事を意味し、0%を超える透過率を有する板のことを意味する。なお、透光板は透明であってもよい。
本発明の透光板では、上記微粒子の平均粒子径は、10〜500nmであることが望ましい。
微粒子の平均粒子径が500nmを超えるであると光の波長と同等以下であるので光を遮る作用が小さく透明性を維持することができる。
微粒子の平均粒子径が10nm未満であると、相互貫入層を構成する分子より充分大きいので、微粒子が入っている効果を十分に発揮することができる。
本発明の透光板では、上記微粒子は、上記プライマー層の内部にも存在していることが望ましい。
プライマー層の内部に微粒子が存在している場合、相互貫入層の内部の微粒子と同様に作用し、剥離防止の効果がさらに発揮される。
本発明の透光板では、上記プライマー層と上記相互貫入層との間には、上記微粒子が存在し、上記相互貫入層側の上記プライマー層の表面は、上記微粒子により凹凸が形成されていることが望ましい。
すなわち、本発明の透光板では、プライマー層と相互貫入層との界面にも微粒子が存在していることが望ましい。
また、微粒子の平均粒子径が10nm以上であると低弾性である効果が期待できる。
本発明の透光板では、上記プライマー層は、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むことが望ましい。
本発明の透光板において、プライマー層が、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むと、プライマー層の透明性が高くなる。また、プライマー層中の炭素−炭素不飽和結合が少なくなり耐候性が高くなる。
本発明の透光板では、上記微粒子は、上記相互貫入層の母材を構成する樹脂と同一の成分を含むことが望ましい。
本発明の透光板において、微粒子が、前記相互貫入層の母材を構成する樹脂と同一の成分を含むと、これらの化学的な親和性が高くなる。そのため、プライマー層と相互貫入層との界面におけるこれらの接合力が強くなる。その結果、微粒子の存在による強度への影響を少なくすることができる。
本発明の透光板では、上記微粒子は、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有することが望ましい。
本発明の透光板において、上記微粒子が、ウレタン結合又はウレア結合を有する微粒子であると、微粒子が比較的柔らかくなり、プライマー層および相互貫入層の柔軟性が向上する。
本発明の透光板では、上記プライマー層及び上記微粒子は、ポリメタクリル酸エステル誘導体、ブロックイソシアネート、並びに、アルコール及び/又はアミンを含む溶媒を含有する塗布液が、加熱されることにより形成され、さらに前記相互貫入層は、前記ハードコート層の成分が浸入して形成されていることが望ましい。
このような塗布液を用いてプライマー層を形成することにより微粒子が形成されるので、本発明の透光板においては、ハードコート層が剥離しにくくなる。
本発明の透光板では、上記樹脂基材は、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが望ましい。
本発明の透光板において、樹脂基材がこれらの化合物である場合、これらの化合物は、溶媒に対する耐久性に優れているので、プライマー層の形成に起因して樹脂基材が変質しにくく、透光性に優れるので、プライマー層との密着性に優れた樹脂基材となる。
本発明の透光板では、上記ハードコート層は、シリコーン系樹脂を含むことが望ましい。
本発明の透光板において、ハードコート層が、シリコーン系樹脂であると、ハードコート層として充分な硬さを有するとともに、耐候性、透光性にも優れ、ハードコート層として最適である。
本発明の透光板は、プライマー層とハードコート層との間に相互貫入層を有し、相互貫入層に微粒子を有しているので剥離防止に効果が発揮される。
図1は、本発明の透光板の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の透光板の別の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、実施例1に係る透光板の断面を示すTEM画像である。 図4は、比較例2に係る透光板の断面を示すTEM画像である。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明の透光板について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の透光板の一例を模式的に示す断面図である。
なお、図1に示す各層の厚さは、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の厚さの関係を表してはいない。
図1に示す本発明の透光板10は、樹脂基材11と、樹脂基材11の上に形成されたプライマー層12と、プライマー層12の上に形成されたハードコート層13とからなる。
また、プライマー層12とハードコート層13との間には相互貫入層14が形成されており、プライマー層12及び相互貫入層14の内部には微粒子15が存在する。
さらに、プライマー層12と相互貫入層14との間には、微粒子15が存在し、相互貫入層14側のプライマー層12の表面には、微粒子15により凹凸16が形成されている。
透光板10では、樹脂基材11とハードコート層13との間にプライマー層12が形成されているので、ハードコート層13の剥離が抑制されている。
さらに、プライマー層12とハードコート層13との間には相互貫入層14が形成されており、プライマー層12及び相互貫入層14の内部には微粒子15が存在しているので相互の接触面積が増大し分子間相互作用が大きくなることから密着力が強くなる上に、柔軟(低弾性率)な微粒子の存在によって、内部にたまる応力が低減することから、剥離防止に効果が発揮される。
透光板10では、相互貫入層14側のプライマー層12の表面に凹凸16が形成されているので、相互貫入層14側のプライマー層12の表面積が大きくなる。そのため、剥離防止の効果がさらに発揮される。
また、プライマー層12及び相互貫入層14に含まれる微粒子15は、粒子径が充分に小さく、プライマー層や相互貫入層の母材と同一成分を含んでいる同質の成分であるので屈折率差が小さいため、光を散乱させにくく、プライマー層12及び相互貫入層14の透明性を維持することができる。
また、プライマー層および相互貫入層に含まれる微粒子を可視光の波長よりも小さいサイズで分散させることによって高い透明性を維持することができる。
なお、「同質の成分を含んでいる」とは、互いに混じり合うことができるよう共通の分子を含んでいることを示している。本実施の形態においては、同質の成分とは、例えば、ポリメタクリル酸エステルなどが挙げられる。
これに対して同質の成分を含んでいない場合とは、樹脂の母材に対してセラミックの微粒子、金属の微粒子である場合が挙げられる。これらの組み合わせは、互いに母材と微粒子が混ざり合わない。
透光板10において、樹脂基材11は、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが望ましい。
これらの化合物は、溶媒に対する耐久性に優れているので、プライマー層12の形成に起因して樹脂基材が変質しにくく、透光性に優れるので、プライマー層12との密着性に優れた樹脂基材となる。
樹脂基材11の形状は、特に限定されるものではなく、平板、曲板、半円筒、円筒状の他、その断面の外縁の形状は、楕円形、多角形等の任意の形状であってもよい。
例えば、本発明の透光板を自動車用等のガラスとして使用する場合、樹脂基材は、曲面状に湾曲していることが望ましい。
本発明の透光板において、樹脂基材11は、無色であってもよく、有色であってもよい。
本発明の透光板においては、サンドブラスト処理や化学薬品等によって樹脂基材11の表面が粗化されていてもよい。樹脂基材11の表面が粗化されていても、プライマー層12及びハードコート層13によって平滑化され、光が散乱されにくくすることができる。
本発明の透光板において、樹脂基材の厚さは、1〜30mmであることが望ましい。
樹脂基材の厚さが上記範囲であると、例えば自動車用等のガラスとして使用する場合の機械的強度を確保することができ、さらに、透光板の全体に歪み等が発生しにくくなる。
透光板10において、プライマー層12は、樹脂基材11と異質の材料であるハードコート層13との接合性を確保するため、その中間層として形成されている。
プライマー層12としては、透明な材料であればよく、アクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等からなっていてもよい。
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチルなどが挙げられる。これらは一部が別の官能基に置き換えられた誘導体であってもよく、一部架橋した構造をとっていてもよい。
これらの中ではアクリル系樹脂であることが望ましく、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むことが望ましい。
プライマー層12が、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むと、プライマー層の透明性が高くなる。また、プライマー層中の炭素−炭素不飽和結合が少なくなり耐候性が高くなる。
なお、ポリメタクリル酸エステル誘導体としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等が挙げられる。
本発明の透光板において、プライマー層12を構成する樹脂の数平均分子量は、2,000を超え、300,000以下が望ましい。
本発明の透光板において、プライマー層12の厚さは、樹脂基材及びハードコート層との接合性の観点から、1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。
透光板10において、ハードコート層13は、特に限定されないがシリコーン系樹脂を含むことが望ましい。
シリコーン系樹脂を含むハードコート層は耐候性があり、紫外線が照射されても劣化しにくい。また、ハードコート層の硬度が充分に高くなる。
なお、シリコーン系樹脂としてはポリシロキサンが挙げられる。
ハードコート層13の厚さは特に限定されないが、高い表面硬度を得る観点から、1〜30μmが望ましく、5〜15μmがより望ましい。
透光板10では、相互貫入層14は、プライマー層12及びハードコート層13の両方の成分を含むものである。
このような相互貫入層14は、プライマー層12及びハードコート層13の両方に親和性があるので、ハードコート層13が剥離しにくくなる。
相互貫入層の14の厚さは特に限定されないが、剥離防止作用を確保する観点から、0.5〜2.0μmが望ましい。
本発明の透光板10では、微粒子15の平均粒子径は、10〜500nmであることが望ましく、20〜200nmであることがより望ましい。
微粒子15の平均粒子径が10〜500nmであると、微粒子15の大きさが大きすぎず、小さすぎないので、プライマー層12がより弾力性を有し、かつ、透光性を維持することができる。光を散乱させにくく、プライマー層12の透明性を維持することができる。
また、微粒子15の平均粒子径が10nm以上であると低弾性である効果が期待できる。
なお、微粒子15が球形である場合は直径を粒子径とし、微粒子15が球形でない場合は長径を粒子径として平均粒子径を算出する。
微粒子15は、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有することが望ましい。
微粒子15が、ウレタン結合又はウレア結合を有する微粒子であると、微粒子が比較的柔らかくなり、透光板10全体の柔軟性が向上する。
微粒子がウレタン結合又はウレア結合を有することは、例えば、赤外吸収スペクトルにより確認することができる。
また、微粒子15は、ブロックイソシアネートとアルコール又はアミンとの反応により生成するウレタン結合又はウレア結合を有するオリゴマーであることが望ましい。
上記アルコールとしては、モノオールであってもよく、ポリオールであってもよい。上記アルコールの具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジアセトンプロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
上記アミンとしては、モノアミンであってもよく、ポリアミンであってもよい。上記アミンの具体例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、アニリン、トルイジン、ベンジジン、N,N−ジメチル−2−プロパンアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
上記ブロックイソシアネートとしては、イソシアネート基を含む部分が、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等からなるものが挙げられる。
これらのブロックイソシアネートを用いると、加熱してイソシアネート基からブロック剤を解離させることにより、上記したアルコール又はアミンとの縮合反応を進行させることができる。
ブロックイソシアネートは、1官能であっても、2官能以上であってもよいが、ある程度の分子量とするためには、2官能以上であることが望ましい。
また、アルコール又はアミン中にモノオール又はモノアミンを含ませることにより、モノオール又はモノアミンが縮合のストッパーとなり、分子量の小さなウレタン結合又はウレア結合を有するオリゴマーを得ることができる。
透明板10では、微粒子15は、プライマー層12を構成する樹脂と同一の成分を含むことが望ましい。
微粒子15が、相互貫入層14の母材を構成する樹脂と同一の成分を含むと、互いに混じり合いやすく、これらの化学的な親和性が高くなると考えられる。そのため、界面におけるこれらの接合力が強くなる。その結果、微粒子15の存在による強度への影響を少なくすることができる。
上記の樹脂基材の厚さ、プライマー層の厚さ及びハードコート層の厚さ、並びに、微粒子の大きさは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて透光板の断面を観察したTEM画像から測定することができる。
本発明の透光板において、プライマー層、相互貫入層及びハードコート層は、樹脂基材の片面に設けられていてもよく、両面に設けられていてもよい。また、ハードコート層の上には、セラミック層が設けられていてもよい。
上記透光板10では、微粒子15は、プライマー層12及び相互貫入層14の両方に存在していたが、本発明の透光板では、微粒子は、相互貫入層のみに存在していてもよい。
このような透光板について、以下に図面を用いて説明する。
図2は、本発明の透光板の別の一例を模式的に示す断面図である。
図2に示す本発明の透光板110は、樹脂基材111と、樹脂基材111の上に形成されたプライマー層112と、プライマー層112の上に形成されたハードコート層113とからなる。
また、プライマー層112とハードコート層113との間には相互貫入層114が形成されており、相互貫入層114の内部のみに微粒子115が存在する。
透光板110では、相互貫入層114の内部に微粒子115が存在しているので剥離防止に効果が発揮される。
次に、本発明の透光板の製造方法の一例を以下に説明する。
本発明の透光板の製造方法は、(1)プライマー層形成工程と、(2)ハードコート層形成工程とを含んでいてもよい。
各工程について以下に説明する。
(1)プライマー層形成工程
本工程では、まず樹脂基材を準備する。
樹脂基材の望ましい構成は上記の通りであるのでここでの説明は省略する。
次に、プライマー層となる樹脂と微粒子を形成するための原料となる化合物とを含む塗布液を準備する。
プライマー層となる樹脂としては、アクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチルなどが挙げられる。これらは一部が別の官能基に置き換えられた誘導体であってもよく、一部架橋した構造をとっていてもよい。
これらの中では、アクリル系樹脂であることが望ましく、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むことが望ましい
微粒子を形成するための原料としては、ブロックイソシアネートとアルコール又はアミンのほか、プライマー層となる樹脂が挙げられる。プライマー層となる樹脂は、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基を有している樹脂であることが望ましく、加水分解などでこれらの官能基が生成するものであってもよい。
上記アルコールとしては、モノオールであってもよく、ポリオールであってもよい。上記アルコールの具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ジアセトンプロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
上記アミンとしては、モノアミンであってもよく、ポリアミンであってもよい。上記アミンの具体例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、アニリン、トルイジン、ベンジジン、N,N−ジメチル−2−プロパンアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
上記ブロックイソシアネートとしては、イソシアネート基を含む部分が、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等からなるものが挙げられる。
これらのブロックイソシアネートを用いると、後述する(1)プライマー層形成工程において、塗布層を加熱する際に、イソシアネート基からブロック剤が解離され、上記したアルコール又はアミンとの縮合反応が進行されることになる。
この反応により微粒子を形成することができる。
塗布液には、他に溶媒、レベリング剤、UV吸収剤、赤外吸収剤等が含まれていてもよい。
なお、微粒子を形成するための原料として、ブロックイソシアネートを含む場合、塗布液には、ブロックイソシアネートの解離温度以上に加熱しても、完全に蒸発しない高沸点溶媒が含まれることが望ましい。
塗布液が高沸点溶媒を含む場合、後述するように硬化時に、プライマー層中に良好に分散した微粒子を好適に形成することができる。
高沸点溶媒としては、水、アルキレングリコールアルキルエーテル、アルコール類などが挙げられる。アルキレングリコールアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM、1−メトキシ−2−プロパノールともいう、沸点121℃)等が挙げられる。アルコール類としては、n−ブタノール(沸点117℃)、ジアセトンアルコール(沸点166℃)などが挙げられる。アルコールの代わりにアミンを含有させてもよく、アルコールとアミンとを共存させてもよい。
次に、樹脂基材に塗布液を塗布し、塗布層を形成する。
塗布方法は特に限定されず、塗布の方法は特に限定されず、例えば、スプレーコート、ディップコート等が挙げられる。
塗布層の厚さは、特に限定されないが、1〜10μmであることが望ましい。
次に、樹脂基材に形成された塗布層を、加熱することにより硬化させ、プライマー層を形成する。
また、塗布液に微粒子を形成するための原料として、ブロックイソシアネート及びアルコール又はアミンが含まれている場合には、上記加熱によりこれらの化合物が反応し、相分離してウレタン結合及び/又はウレア結合を有する微粒子が生成される。この際、プライマー層となる樹脂も反応し、生成される微粒子がプライマー層を構成する樹脂と同一の成分を含むことになってもよい。
微粒子がプライマー層を構成する樹脂と同一の成分を含むと、これらの化学的な親和性が高くなる。そのため、界面におけるこれらの接合力が強くなる。その結果、微粒子の存在による強度への影響を少なくすることができる。
加熱の条件としては、特に限定されないが、80〜150℃、10〜60分であることが望ましい。
(2)ハードコート層形成工程
次に、ハードコート層を形成するための溶液を準備し、当該溶液をプライマー層の上に塗布する。
ハードコート層を形成するための溶液は、シリコーン系樹脂、アルコール系有機溶媒、カルボン酸系有機溶媒などの有機溶媒と、水とを含む溶液であることが望ましい。
このようなハードコート層を形成するための溶液を、プライマー層に塗布すると、当該溶液が、硬化したプライマー層の内部に浸透し、相互貫入層を形成することになる。
この際、相互貫入層が形成される位置に、微粒子が存在するようにする。
相互貫入層が形成される位置に微粒子が存在するようにするためには、ハードコート層を形成するための溶液の浸透性、接触時間を制御することにより、相互貫入層が形成する範囲を調整すればよい。
また、ここでプライマー層の一部が相互貫入層となるため、相互貫入層の母材を構成する樹脂と同質の成分が微粒子にも含まれるようになる。
次に、ハードコート層を形成するための溶液を加熱して硬化させることにより、相互貫入層及びハードコート層を形成する。
ハードコート層を形成するための溶液がシリコーン系樹脂を含む場合、シリコーン系樹脂同士が架橋されることによりハードコート層が形成される。
このようなハードコート層は、プライマー層との物性差が大きく、ハードコート層が剥離する原因となるが、相互貫入層を形成することによりハードコート層をしっかりと接合することができる。
加熱の条件としては、特に限定されないが、80〜150℃、10〜120分であることが望ましい。
以上の工程を経て、本発明の透光板を製造することができる。
上記透光板の製造方法では、プライマー層となる樹脂と微粒子を形成するための原料となる化合物を含む塗布液を用いて、(1)プライマー層形成工程において、プライマー層を形成するとともに、微粒子を形成していた。しかし、本発明の透光板の製造方法では、当該塗布液は、微粒子を形成するための原料となる化合物を含まなくてもよい。
この場合、微粒子をあらかじめ含む塗布液を用いてプライマー層を形成することにより、プライマー層に微粒子を存在させることができる。
上記透光板の製造方法では、ハードコート層を形成するための溶液をプライマー層に浸透させることにより相互貫入層を形成していた。しかし、本発明の透光板の製造方法では、(1)プライマー層形成工程を行った後に、プライマー層となる樹脂と微粒子を形成するための原料となる化合物とを含む塗布液と、ハードコート層を形成するための溶液とを混合して混合液を作製し、当該混合液をプライマー層に塗布し、加熱することにより、硬化させて相互貫入層を形成する相互貫入層形成工程を行ってもよい。
このような方法では、相互貫入層を形成した後に、ハードコート層を形成するための溶液を塗布し、加熱することにより硬化させてハードコート層を形成してもよい。
また、相互貫入層にのみ微粒子が存在する透光板を製造する方法としては以下の方法が挙げられる。
上記(1)プライマー層形成工程において、微粒子を含まない塗布液を用い、プライマー層を形成する。この塗布液はプライマー層となる樹脂と微粒子を形成するための原料となる化合物とを含む塗布液から微粒子を形成するための原料となる化合物を除いたものと同じ成分である。
次に、プライマー層となる樹脂と微粒子を形成するための原料となる化合物とを含む塗布液と、ハードコート層を形成するための溶液とを混合して混合液を作製し、当該混合液をプライマー層に塗布し、加熱することにより、硬化させて相互貫入層を形成する相互貫入層形成工程を行ってもよい。
相互貫入層を形成した後に、ハードコート層を形成するための溶液を塗布し、加熱することにより硬化させてハードコート層を形成してもよい。
このような方法により、相互貫入層にのみ微粒子が存在する透光板を製造することができる。
次に、本発明の透光板の用途について説明する。
本発明の透光板は、自動車用のガラスとして使用されることが望ましく、具体的には、自動車用の窓、ランプカバー又はランプレンズに使用されることが望ましい。
自動車用の窓としては、前後左右の窓、ルーフ等が挙げられる。中でも、リアウインドウに使用されることが好ましい。
ランプカバーとしては、ヘッドランプカバー、スモールランプカバー、ウィンカーカバー、フォグランプカバー、テールランプカバー、ブレーキランプカバー、バックランプカバー、車内灯カバー等が挙げられる。
ランプレンズとしては、ヘッドランプレンズ、スモールランプレンズ、ウィンカーレンズ、フォグランプレンズ、テールランプレンズ、ブレーキランプレンズ、バックランプレンズ、車内灯レンズ等が挙げられ、ランプカバーと一体化したものであってもよい。
本発明の透光板は、自動車用のガラス以外の用途として、列車、航空機、船舶、二輪車、自転車等の自動車以外の輸送用機器用のガラス(窓、ランプカバー、各種ランプレンズ等);家屋、オフィスビル等の建築物用のガラス(窓等);室内照明(LED照明、蛍光灯)、信号機、道路灯、歩道灯、防犯灯、公園灯等の各種照明のカバー等に使用することができる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
以下のように、樹脂基材の表面にプライマー層を形成した後、ハードコート層を形成することにより、実施例1の透光板を作製した。
(1)プライマー層形成工程
樹脂基材として、100mm×100mm×5mmのポリカーボネート板を準備し、アルコールで表面洗浄を行った。
アクリル系樹脂100重量部、ブロックイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)1.90重量部、溶剤900重量部、紫外線吸収剤を混合することでプライマー溶液を準備した。なお、アクリル系樹脂の分子量は170,000程度のものを用いた。
次に、当該プライマー溶液を満たした槽に樹脂基材を浸漬して、引き上げることにより、プライマー塗布層を形成した。その後、135℃で40分間加熱することにより、溶剤分を揮発させた。再度樹脂基材をディップし、同様に加熱する操作を繰り返し、計2回の一連の操作を行った。この過程でプライマー層及びプライマー層中に微粒子を形成させた。
(2)ハードコート層形成工程
次に、シリカナノ粒子とシリコーン系樹脂、紫外線吸収剤が溶剤中に含有されたシリコーン系ハードコート溶液を準備した。さらに、当該ハードコート溶液を満たした槽に、プライマー層が形成された樹脂基材をディップして、プライマー層中にハードコート成分が浸透するよう2分浸漬させた後、引き上げることにより、ハードコート塗布層を形成した。その後、135℃で60分間熱硬化させることで、ハードコート層を形成した。この際、ハードコート成分がプライマー層に浸透して形成された層が相互貫入層となる。以上により実施例1の透光板を作製した。
[実施例2]
アクリル系樹脂100重量部、ブロックイソシアネート0.95重量部、溶剤1500重量部、紫外線吸収剤を混合することでプライマー溶液を準備した。なお、アクリル系樹脂の分子量は160,000程度のものを持いた。次に、当該プライマー溶液を樹脂基材上へスプレーコートすることにより、プライマー塗布層を形成した。その後、135℃で40分間加熱することにより、溶剤分を揮発させた。この過程でプライマー層及びプライマー層中に微粒子を形成させた。
次にシリカナノ粒子とシリコーン系樹脂が溶剤中に含有されたシリコーン系ハードコート溶液をプライマー層が形成された樹脂基材上にスプレーコートすることにより、ハードコート塗布層を形成した。その後、135℃で60分間熱硬化させることで、ハードコート層を形成した。この際、ハードコート成分がプライマー層に浸透して形成された層が相互貫入層となる。以上により実施例2の透光板を作製した。
[実施例3]
プライマー溶液中のブロックイソシアネート重量部を0.95重量部としたことを除いて、実施例1と同様にプライマー層を形成した。またハードコート層の熱硬化条件を140℃で120分としたことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、実施例3の透光板を作製した。
[実施例4]
プライマー溶液中のブロックイソシアネート重量部を0.95重量部としたことを除いて、実施例1と同様にプライマー層を形成した。またハードコート層の熱硬化条件を100℃で30分としたことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、実施例4の透光板を作製した。
[実施例5]
プライマー溶液中のブロックイソシアネート重量部を0.95重量部としたこと、およびプライマー層の加熱条件を125℃で40分としたことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により実施例5の透光板を作製した。
[実施例6]
プライマー溶液中のブロックイソシアネート重量部を0.95重量部としたことを除いて、実施例1と同様にプライマー層を形成した。またハードコート溶液への浸漬時間を4分から6分としたことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、実施例6の透光板を作製した。
[実施例7]
ハードコート溶液をプライマー層が形成された樹脂基材上に2回スプレーコートしたことを除いて、実施例2と同様にハードコート層を形成した。以上により、実施例7の透光板を作製した。
[比較例1]
ハードコート溶液を満たした槽に、プライマー層が形成された樹脂基材をディップして、10秒で引き上げることにより、ハードコート塗布層を形成したことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、比較例1の透光板を作製した。
[比較例2]
微粒子となるイソシアネートを加えなかったことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、比較例2の透光板を作製した。
[比較例3]
プライマー層の加熱条件を60℃で2時間、80℃で2時間、120℃で1時間、135℃で1時間としたことを除いて、実施例1と同様にハードコート層を形成した。以上により、比較例3の透光板を作製した。
<耐久密着性の評価>
以下に示す煮沸密着試験を行い、ハードコート層の接合性を評価することにより、各サンプルの耐久密着力を評価した。
各サンプルのハードコート層に碁盤目のクロスカット(1mmのマス目を100個)を施した後、常圧下において、100℃のイオン交換水に4時間浸漬させた。その後、JIS Z 1522適合品のセロハン粘着テープ(ニチバン社製)をハードコート層の上に貼り付け、指で強く押し付けた後、90°方向に剥離し、ハードコート層が剥離した個数により評価を行った。結果を表1に示す。
<透光性の評価>
ヘーズメーター(日本電色工業株式会社製NDH4000)を用いて、JIS K 7105に則り、各サンプルに対してスポット径Φ7mmで光透過率の測定を行った。結果を表1に示す。
<促進耐候性の評価>
超促進耐候試験基(岩崎電気製SUV−W161)を用いて、各サンプルに対してメタルハライド式促進耐試験を実施した。促進耐候試験は、照射時、暗黒時、結露時の3つのモードを設定し、1サイクル12時間で評価した。各サンプルは,5サイクル毎に目視によるクラック発生の確認、およびセロハン粘着テープ(ニチバン社製)での密着性テストによる剥離が発生するサイクルを確認した。
結果を表1に示す。
<TEM観察>
透過型電子顕微鏡(日本電子社製 JEM2010)を用いて、加速電圧は200kVとし、各実施例及び各比較例に係る透光板の断面を観察し、相互貫入層の厚さ及び微粒子の平均粒子径を測定した。結果を表1に示す。
また、各実施例及び各比較例に係る透光板の断面の代表例として、図3及び図4に実施例1及び比較例2に係る透光板のTEM画像を示す。
図3は、実施例1に係る透光板の断面を示すTEM画像である。
図4は、比較例2に係る透光板の断面を示すTEM画像である。
なお、図3及び図4では、ハードコート層に縞状の模様が形成されているが、これは、分析試料作製時に細かなクラックが形成された為に形成された模様であると考えられる。
相互貫入層を有し、相互貫入層の内部に微粒子を有する実施例の透光板は、微粒子あるいは、相互貫入層のない比較例1〜3の透光板に対し、耐久密着性あるいは促進耐候性で優れていた。これらの比較より、相互貫入層で微粒子の凹凸を形成することが密着性に有効であると言える。また、適切な厚みの相互貫入層の形成と内部に微粒子が存在することは、促進耐候性の向上にも有効であると言える。
10、110 透光板
11、111 樹脂基材
12、112 プライマー層
13、113 ハードコート層
14、114 相互貫入層
15、115、 微粒子
16 凹凸

Claims (10)

  1. 樹脂基材と、前記樹脂基材の上に形成されたプライマー層と、前記プライマー層の上に形成されたハードコート層とからなる透光板であって、
    前記プライマー層と前記ハードコート層との間には相互貫入層が形成されており、
    前記相互貫入層の内部には微粒子が存在することを特徴とする透光板。
  2. 前記微粒子の平均粒子径は、10〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載の透光板。
  3. 前記微粒子は、前記プライマー層の内部にも存在していることを特徴とする請求項1又は2に記載の透光板。
  4. 前記プライマー層と前記相互貫入層との間には、前記微粒子が存在し、前記相互貫入層側の前記プライマー層の表面は、前記微粒子により凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透光板。
  5. 前記プライマー層は、ポリメタクリル酸エステル誘導体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透光板。
  6. 前記微粒子は、前記相互貫入層の母材を構成する樹脂と同一の成分を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透光板。
  7. 前記微粒子は、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに1項に記載の透光板。
  8. 前記プライマー層及び前記微粒子は、ポリメタクリル酸エステル誘導体、ブロックイソシアネート、並びに、アルコール及び/又はアミンを含む溶媒を含有する塗布液が、加熱されることにより形成され、さらに前記相互貫入層は、前記ハードコート層の成分が浸入して形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透光板。
  9. 前記樹脂基材は、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル及びポリスチレンからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の透光板。
  10. 前記ハードコート層は、シリコーン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の透光板。
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