JP2021006471A - 生肉輸送方法、輸送用生肉包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】パックセンターから小売店への輸送中の菌数増加を抑制でき、しかも小売店到着後に速やかに鮮赤色の発色を促進できる生肉輸送方法、輸送用生肉包装体の提供。【解決手段】25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m2・day以上のフィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体10を輸送用外装体30に収容し輸送用外装体30の内部の酸素濃度を0%以上18%未満に保った状態で輸送した後、生肉包装体10を輸送用外装体30から取り出して大気接触させる生肉輸送方法、輸送用生肉包装体を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、生肉輸送方法、輸送用生肉包装体に関する。
小売店にて販売される食肉(生肉)は、食肉処理業者から小売店へ輸送された部分肉を小売店のバックヤード等にて精肉(カット、ミンチ等)し樹脂フィルム等を用いて包装し、陳列して販売に供されることが一般的である(例えば特許文献1)。
なお、本明細書において「食肉」は鳥獣の生肉であり、塩漬、加熱、燻煙、発酵、乾燥等が施された加工品を含まない。本明細書においては食肉を生肉とも言う。
近年、生肉の流通形態は多様化しており、精肉及び包装を行うパックセンターから小売店へ、精肉済み生肉を樹脂フィルム等を用いて包装したパック商品(以下、生肉パック商品、とも言う)を出荷、供給することも拡がっている。
パックセンターから小売店へ供給される生肉パック商品は、樹脂トレーに載せた生肉をポリエチレンフィルム等の酸素バリア性が低い透明樹脂フィルムを用いて樹脂トレーごと包装(シュリンク包装等)したもの(以下、非バリア包装商品)や、酸素バリア性が高い樹脂フィルムを用い真空引きしながら深絞り包装,スキンパック包装等を行なったもの(以下、バリア包装商品)がある。
特許第6370290号公報
ところで、生肉は、酸素との接触により鮮赤色を呈することが知られている。生肉が酸素との接触により鮮赤色を呈することは、肉中のミオグロビンと酸素との結合によりオキシミオグロビンが増加することに依る。
日本国内の消費者は鮮赤色を呈している生肉を好む傾向がある。日本国内においては、鮮赤色を呈している生肉は、オキシミオグロビンの生成が不充分で暗赤色を呈する状態の生肉や、オキシミオグロビンが酸化されたメトミオグロビンの増加により褐色を呈する状態の生肉に比べて商品価値が高い。
生肉パック商品のうち非バリア包装商品は、パックセンターから小売店への輸送中も生肉に酸素が接触するため、小売店での販売時に生肉が鮮赤色を呈するようにする点で有利である。しかしながら、非バリア包装商品は、パックセンターから小売店への輸送中の生肉に、酸素との接触によりある程度の菌数増加を余儀なくされる。
一方、バリア包装商品は、非バリア包装商品に比べてパックセンターから小売店への輸送中の生肉の菌数増加を格段に少なく抑えることができる。しかしながら、バリア包装商品の生肉は酸素との接触が殆ど無いため、鮮赤色を発色させることができないまま、小売店での陳列販売に供することとなる。
本発明の態様が解決しようとする課題は、パックセンターから小売店への輸送中の菌数増加を抑制でき、しかも小売店到着後に速やかに鮮赤色の発色を促進できる生肉輸送方法、輸送用生肉包装体を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では以下の態様を提供する。
第1の態様の生肉輸送方法は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上のフィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体を輸送用外装体に収容し前記輸送用外装体の内部の酸素濃度を0%以上18%未満に保った状態で輸送した後、前記生肉包装体を前記輸送用外装体から取り出して大気接触させる。
前記輸送用外装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満のフィルムであっても良い。
第2の態様の輸送用生肉包装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上の一次包装フィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体が、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満の二次包装フィルムを用いて包装され、前記二次包装フィルムの内側の酸素濃度が0%以上18%未満である。
本発明によれば、生肉包装体の輸送中は生肉包装体の生肉の菌数増加を抑制でき、しかも輸送後は大気接触により速やかに生肉包装体の生肉の鮮赤色の発色を促進できる。
本発明の1実施形態に係る輸送用生肉包装体の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の1実施形態に係る生肉包装体の一例を示す断面図である。 本発明の1実施形態に係る生肉包装体に使用する一次包装フィルムの構造例を示す断面図である。 本発明の1実施形態に係る輸送用生肉包装体に使用する二次包装フィルムの構造例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る生肉輸送方法、輸送用生肉包装体について、図面を参照して説明する。
なお、以降の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、輸送用生肉包装体10の一例を示す。
図1に示す輸送用生肉包装体10は、一次包装フィルムを含む一次包装材を用いて生肉を包装した生肉包装体20を、一次包装フィルムに比べて酸素バリア性が高い二次包装フィルムによって形成された二次包装袋30に複数収容し、二次包装袋30内側の酸素濃度を0%以上18%未満としたものである。
二次包装袋30は生肉包装体20を通過させて収容するための開口部(収容用開口部)が封止され、袋内外への空気の自由流通を可能にする孔等の開口部が存在しない袋である。
なお、本明細書において、二次包装袋30内側の酸素濃度は二次包装袋30内側の容積に対する酸素濃度を指す。
一次包装フィルムは、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上の樹脂フィルムである。
二次包装フィルムは、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満の樹脂フィルムである。
輸送用生肉包装体10は、例えば、精肉及び包装を行なうパックセンターから小売店への生肉の輸送(生肉輸送方法)等に利用できる。
但し、輸送用生肉包装体10は、二次包装袋30内側の酸素濃度が0%以上18%未満の状態を保ったまま生肉の輸送に使用する。
図2は生肉包装体20の具体例を模式的に示す断面図である。
図2に示す生肉包装体20は、底フィルム、厚紙、トレー等の底材21の収容物載置面21aの中央部に配置された生肉Mを一次包装フィルム50によって覆ってスキンパック包装したものである。
図2に示す生肉包装体20において、一次包装フィルム50及び底材21は、生肉Mを包装する一次包装材を構成する。
底材21として用いるトレーは、樹脂フィルムの成形によって得られた成形品(硬質トレー)を好適に用いることができる。
トレーは、収容物載置面21aを形成する底板部を有する。
底材21は、底フィルム、厚紙等のシート材、あるいはトレーを採用できる。
図2において、一次包装フィルム50は生肉Mの底材21側以外の外面全体に密着されている。
また、一次包装フィルム50における生肉Mに密着された部分の周りの周囲部分は、底材21の収容物載置面21aにおける生肉Mの周囲全周にシールされている。
図3に示すように、一次包装フィルム50は、その片面側の最表層を形成するシーラント層51を有する。
生肉Mをスキンパック包装した生肉包装体20を製造するには、まず、一次包装フィルム50は、加熱軟化させた状態で、生肉M及び底材21の収容物載置面21aに対して、シーラント層51が形成する主面58(図2参照。以下、接合面、とも言う)が臨む向きで被せる。
次いで、一次包装フィルム50と底材21との間を真空引きし、この真空引きによって一次包装フィルム50を生肉M及び底材21の収容物載置面21aにおける生肉Mの周囲に位置する部分(以下、生肉無し領域、とも言う)に密着させる。底材21の収容物載置面21aの生肉無し領域には、一次包装フィルム50のシーラント層51が密着され、シール(ヒートシール)される。その結果、一次包装フィルム50が底材21の収容物載置面21aの生肉無し領域にヒートシールされる。
一次包装フィルム50は、一次包装フィルム50と底材21との間を真空引きを開始すると、接合面58とは逆の側の大気圧によって生肉M及び底材21に向かって押圧され、生肉M及び底材21に対して密着される。
図2に示すように、一次包装フィルム50は生肉包装体20の一次包装材によって包装する収容物(生肉)の外形に対する追従性に優れており、生肉M及び底材21の収容物載置面21aに対して被せた一次包装フィルム50と底材21との間の真空引きによって生肉M外形に沿った形状となり生肉Mに密着する。
生肉M及び底材21の収容物載置面21aに対して被せた一次包装フィルム50と底材21との間を真空引きしたとき、底材21の収容物載置面21aの生肉無し領域には一次包装フィルム50の加熱、軟化された状態のシーラント層51が圧接、密着され、ヒートシールされる。
図3は、一次包装フィルム50の構造を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、一次包装フィルム50は多層フィルムである。
一次包装フィルム50は、シーラント層51と、アイオノマーを含む第1機能層52と、第1接着剤層53と、ポリエチレンを含む接着用中間樹脂層54と、第2接着剤層55と、アイオノマーを含む第2機能層56と、ポリエチレンを含む保護層57とがこの順で積層、一体化されたものである。
一次包装フィルム50において、保護層57は一方の最表層であり、シーラント層51は他方の最表層である。
一次包装フィルム50の総厚は50〜150μmであることが好ましい。
シーラント層51の厚みは、一次包装フィルム50総厚の2〜90%であることが好ましい。
第1機能層52の厚みは、一次包装フィルム50総厚の2〜90%であることが好ましい。
接着用中間樹脂層54の厚みは、一次包装フィルム50総厚の2〜50%であることが好ましい。
第2機能層56の厚みは、一次包装フィルム50総厚の2〜90%であることが好ましい。
保護層57の厚みは、一次包装フィルム50総厚の2〜90%であることが好ましい。
<シーラント層>
シーラント層51は、エチレン酢酸ビニル共重合体を含む。シーラント層51がエチレン酢酸ビニル共重合体を含むことにより、被着体との擬似接着性発現によるイージーピール性が向上する。
シーラント層51は、エチレン酢酸ビニル共重合体のみを含んでいてもよい(すなわち、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるものであってもよい)し、エチレン酢酸ビニル共重合体と、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、エチレン酢酸ビニル共重合体と、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
シーラント層51が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、エチレン酢酸ビニル共重合体以外の樹脂である。
樹脂成分である前記他の成分は、1種のモノマーの重合体である単独重合体であってもよいし、2種以上のモノマーの重合体である共重合体であってもよい。
樹脂成分である前記他の成分として、より具体的には、例えば、エチレンメタクリル酸共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレンプロピレン共重合体等のオレフィン系共重合体等が挙げられる。これら他の成分(樹脂成分)を含むシーラント層51は、被着体との擬似接着性発現によるイージーピール性がより向上する。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
シーラント層51が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
シーラント層51における、シーラント層51の全質量に対する、エチレン酢酸ビニル共重合体の含有量の割合は、4質量%以上であることが好ましく、7質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、被着体との擬似接着性発現によるイージーピール性がより向上する。
シーラント層51は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるもの(シーラント層が複数積層されたもの)であってもよい。シーラント層51が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
なお、本明細書においては、シーラント層51の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層の構成材料が同一であってもよいし、すべての層の構成材料が互いに異なっていてもよく、一部の層のみ構成材料が互いに同一であってもよい」ことを意味する。さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
シーラント層51の厚さは、4μm以上96μm以下であることが好ましく、7μm以上93μm以下であることがより好ましく、10μm以上90μm以下であることがさらに好ましい。シーラント層51の厚さが前記下限値以上であることで、シーラント層51の強度がより高くなる。シーラント層51の厚さが前記上限値以下であることで、シーラント層51が過剰な厚さとなることが抑制されるとともに、一次包装フィルム50を加熱によりシールしたときに、シール強度がより高くなる。
ここで、「シーラント層51の厚さ」とは、シーラント層51全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるシーラント層51の厚さとは、シーラント層51を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<機能層>
本明細書において、第1機能層52及び第2機能層56に共通の事項を説明する場合に、第1機能層52及び第2機能層56を、機能層、と総称する場合がある。
これら2箇所の機能層52、56は、互いに同一の構成であってもよいし、異なっていてもよい。
機能層52、56は、アイオノマーを含むことにより、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に架橋密度を向上できる。その結果、機能層52、56は一次包装フィルム50のスキンパック時の収容物(生肉)に対する追従性を高めることができる。
一次包装フィルム50は、保護層57側からの電子線照射によって、2つの機能層52、53の両方の架橋密度を向上させることも可能であるが、必ずしも一次包装フィルム50の2つの機能層52、53の両方の架橋密度を向上させる必要は無い。
一次包装フィルム50は、保護層57側から電子線照射を行った場合、2つの機能層52、53のうち少なくとも保護層57に近い側の第2機能層56の架橋密度を向上させることができれば良い。
この点、第1機能層52は必ずしもアイオノマーを含む層でなくても良い。
一次包装フィルム50は、第1機能層52にかえて例えばエチレン酢酸ビニル共重合体を含むシーラント層を有する構成、すなわち複数層のシーラント層が積層された構成のシーラント層を有する構成も採用可能である。
機能層52、56は、アイオノマーのみを含んでいてもよい(すなわち、アイオノマーからなるものであってもよい)し、アイオノマーと、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、アイオノマーと、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
機能層52、56が含むアイオノマーとしては、例えば、エチレンとそれ以外のモノマーとの共重合体構造を有するエチレン系アイオノマーが挙げられる。
機能層52、56が含むアイオノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
機能層52、56が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、アイオノマー以外の樹脂である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、シーラント層51が含む他の成分として先に挙げた添加剤と同じものが挙げられる。
機能層52、56が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
機能層52、56における、機能層52、56の全質量に対する、アイオノマーの含有量の割合は、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、機能層52、56の架橋密度をより向上させることができる。
機能層52、56は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。機能層52、56が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
機能層52、56の厚さは、2μm以上140μm以下であることが好ましく、3μm以上135μm以下であることがより好ましく、4μm以上130μm以下であることがさらに好ましい。機能層52、56の厚さが前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、機能層52、56の架橋密度をより向上させることができる。機能層52、56の厚さが前記上限値以下であることで、機能層52、56が過剰な厚さとなることが抑制される。
ここで、「機能層の厚さ」とは、機能層52、56全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる機能層52、56の厚さとは、機能層52、56のそれぞれについてその全ての構成層の厚さの合計を意味する。
<接着用中間樹脂層>
接着用中間樹脂層54はポリエチレンを含む。
接着用中間樹脂層54はポリエチレンを含むことにより、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、接着用中間樹脂層54の架橋密度を向上させることができる。
接着用中間樹脂層54は、ポリエチレンのみを含んでいてもよい(すなわち、ポリエチレンからなるものであってもよい)し、ポリエチレンと、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、ポリエチレンと、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
接着用中間樹脂層54が含むポリエチレンは、密度0.945g/cm以下の低密度ポリエチレンであることが好ましく、密度0.943g/cm以下の低密度ポリエチレンであることがより好ましく、密度0.941g/cm以下の低密度ポリエチレンであることがさらに好ましい。このような低密度のポリエチレンを含むことで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、保護層57の架橋密度をより向上させることができる。
接着用中間樹脂層54が含むポリエチレンは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着用中間樹脂層54が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、ポリエチレン以外の樹脂である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、シーラント層51が含む他の成分として先に挙げた添加剤と同じものが挙げられる。
接着用中間樹脂層54が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着用中間樹脂層54における、接着用中間樹脂層54の全質量に対する、ポリエチレンの含有量の割合は、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、接着用中間樹脂層54の架橋密度をより向上させることができる。
接着用中間樹脂層54は単層構造であり、2層以上の複数層からなるものを含まない。
接着用中間樹脂層54の厚さは、2μm以上140μm以下であることが好ましく、3μm以上135μm以下であることがより好ましく、4μm以上130μm以下であることがさらに好ましい。保護層57の厚さが前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線照射を行った場合に、接着用中間樹脂層54の架橋密度をより向上させることができる。接着用中間樹脂層54の厚さが前記上限値以下であることで、接着用中間樹脂層54が過剰な厚さとなることが抑制される。
<保護層>
保護層57は、ポリエチレンを含む。保護層57がポリエチレンを含むことにより、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、保護層57の架橋密度を向上させることができる。
保護層57は、ポリエチレンのみを含んでいてもよい(すなわち、ポリエチレンからなるものであってもよい)し、ポリエチレンと、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、ポリエチレンと、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
保護層57が含むポリエチレンは、密度0.945g/cm以下の低密度ポリエチレンであることが好ましく、密度0.943g/cm以下の低密度ポリエチレンであることがより好ましく、密度0.941g/cm以下の低密度ポリエチレンであることがさらに好ましい。このような低密度のポリエチレンを含むことで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、保護層57の架橋密度をより向上させることができる。
保護層57が含むポリエチレンは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
保護層57が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、ポリエチレン以外の樹脂である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、シーラント層51が含む他の成分として先に挙げた添加剤と同じものが挙げられる。
保護層57が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
保護層57における、保護層57の全質量に対する、ポリエチレンの含有量の割合は、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、保護層57の架橋密度をより向上させることができる。
保護層57は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。保護層57が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
保護層57の厚さは、2μm以上140μm以下であることが好ましく、3μm以上135μm以下であることがより好ましく、4μm以上130μm以下であることがさらに好ましい。保護層57の厚さが前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50に保護層57側から電子線を照射した場合に、保護層57の架橋密度をより向上させることができる。保護層57の厚さが前記上限値以下であることで、保護層57が過剰な厚さとなることが抑制される。
ここで、「保護層57の厚さ」とは、保護層57全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる保護層57の厚さとは、保護層57を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<接着剤層>
本明細書において、第1接着剤層53及び第2接着剤層55に共通の事項を説明する場合に、第1接着剤層53及び第2接着剤層55を、接着剤層、と総称する場合がある。
接着剤層53、55は、接着剤を含む。
接着剤層53、55は、その両面に隣接する2層を接着する。
一次包装フィルム50において、第1接着剤層53は第1機能層52と接着用中間樹脂層54とを接着している。第2接着剤層55は、接着用中間樹脂層54と第2機能層56とを接着している。
これら2箇所の接着剤層53、55は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
接着剤層53、55が含む前記接着剤は、接着対象の2層を十分な強度で接着できるものであれば、特に限定されない。
前記接着剤としては、例えば、オレフィン系樹脂(すなわち、1種又は2種以上のモノマーであるオレフィンの重合体)等の接着樹脂が挙げられる。
前記オレフィン系樹脂として、より具体的には、例えば、エチレン系共重合体、プロピレン系共重合体、ブテン系共重合体等が挙げられる。
前記エチレン系共重合体とは、エチレンと、エチレン以外のモノマーと、の共重合体である。
前記プロピレン系共重合体とは、プロピレンと、プロピレン以外のモノマーと、の共重合体である。
前記ブテン系共重合体とは、ブテンと、ブテン以外のモノマーと、の共重合体である。
前記エチレン系共重合体としては、例えば、エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体等が挙げられる。
エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体としては、例えば、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、アイオノマー、エチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。前記アイオノマーとは、エチレンと少量のアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体を、酸部分と金属イオンとの塩形成によってイオン橋かけ構造にしたものを意味する。
接着剤層53、55は、接着剤のみを含んでいてもよい(すなわち、接着剤からなるものであってもよい)し、接着剤と、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、接着剤と、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
接着剤層53、55が含む接着剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着剤層53、55が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
接着剤層53、55が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着剤層53、55における、接着剤層53、55の全質量に対する、接着剤の含有量の割合は、例えば、50質量%以上100質量%以下であってもよい。
接着剤層53、55は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。接着剤層53、55が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
接着剤層53、55の厚さは、2μm以上96μm以下であることが好ましく、3μm以上93μm以下であることがより好ましく、4μm以上90μm以下であることがさらに好ましい。接着剤層53、55の厚さが前記下限値以上であることで、接着対象の2層の接着強度がより高くなる。接着剤層53、55の厚さが前記上限値以下であることで、接着剤層53、55が過剰な厚さとなることが抑制される。
ここで、「接着剤層の厚さ」とは、接着剤層53、55の個々の総厚を意味する。
<一次包装フィルムの製造方法>
一次包装フィルム50は、例えば、数台の押出機を用いて、各層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法等により、製造できる。
また、一次包装フィルム50は、その中のいずれかの層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を、一次包装フィルム50を構成するための別の層の表面にコーティングして、必要に応じて乾燥させることにより、一次包装フィルム50中の積層構造を形成し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
また、一次包装フィルム50は、そのうちのいずれか2層以上を構成するための2枚以上のフィルムをあらかじめ別々に作製しておき、接着剤を用いてこれらフィルムを、ドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート法及びウェットラミネート法のいずれかによって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。このとき、接着剤として、前記接着剤層を形成可能なものを用いてもよい。
また、一次包装フィルム50は、上記のように、あらかじめ別々に作製しておいた2枚以上のフィルムを、接着剤を用いずに、サーマル(熱)ラミネート法等によって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
一次包装フィルム50の製造は、ここまでに挙げた、多層フィルム中のいずれかの層(フィルム)の形成方法を、2以上組み合わせてもよい。
一次包装フィルム50は、吸収線量20kGy以上130kGy以下の条件で電子線照射されたものであることが好ましい。一次包装フィルム50に20kGy以上130kGy以下で電子線を照射することにより、一次包装フィルム50(特に、保護層57及び第2機能層56)の架橋密度を向上させることができる。その結果、一次包装フィルム50全体として、耐熱性及び溶融張力を向上させることができる。
電子線照射により一次包装フィルム50の架橋密度が向上する理由は定かではないが、以下のように考えられる。すなわち、一次包装フィルム50に電子線が照射されると、一次包装フィルム50の保護層57のポリエチレン中の炭素−水素結合が切断され、切断された結合末端にラジカルが発生する。発生したラジカルは、分子鎖の分子運動により、他のポリエチレン分子鎖に接触し、水素原子を引き抜いてポリエチレン分子鎖中の炭素原子と結合し、その結果、架橋構造が形成されるものと考えられる。第2機能層52でも同様の現象が起きているものと推測される。
電子線照射の吸収線量は、20kGy以上130kGy以下であることがより好ましく、25kGy以上125kGy以下であることがさらに好ましい。電子線照射の吸収線量が前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50の架橋密度をより向上させることができる。電子線照射の吸収線量が前記上限値以下であることで、一次包装フィルム50が過剰な強度となることが抑制される。
電子線照射の加速電圧は、100kV以上300kV以下であることが好ましく、120kV以上280kV以下であることがより好ましく、140kV以上260kV以下であることがさらに好ましい。電子線照射の加速電圧が前記下限値以上であることで、一次包装フィルム50の架橋密度をより向上させることができる。電子線照射の加速電圧が前記上限値以下であることで、一次包装フィルム50が過剰な強度となることが抑制される。
一次包装フィルム50の保護層57及び第2機能層56は、電子線照射による架橋密度向上に伴い若干の体積収縮を生じる。
一次包装フィルム50は、保護層57側からの電子線照射による保護層57及び第2機能層56の体積収縮に伴い面方向寸法が若干縮小する。
また、一次包装フィルム50は、保護層57側からの電子線照射によって接着用中間樹脂層54にも架橋密度の向上に伴う体積収縮が生じ得る。
接着用中間樹脂層54にも架橋密度の向上に伴う体積収縮も一次包装フィルム50の面方向寸法の縮小に寄与する。
生肉包装体20の製造工程においては、例えば、生肉M及び底材21の収容物載置面21aに対して被せた一次包装フィルム50と底材21との間を真空引きし、底材21の収容物載置面21aの生肉無し領域への一次包装フィルム50のヒートシールを行う。その結果、一次包装フィルム50における生肉Mを覆う部分は、その面方向寸法の縮小によって生肉Mに対する密着度が高められ、生肉M外形に対する追従性が向上する。
<他の層>
一次包装フィルム50は、シーラント層51、第1機能層52、第1接着剤層53、接着用中間樹脂層54、第2接着剤層55、第2機能層56、保護層57、のいずれにも該当しない、他の層を備えていてもよい。
前記他の層は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
また、一次包装フィルム50は、前記他の層を備えている場合、前記他の層をそれ以外の層と接着するための接着剤層をさらに備えていてもよい。
<生肉包装体の他の例>
生肉包装体は、底材21と一次包装フィルム50とを用いて生肉Mをスキンパック包装したものに限定されず、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上の一次包装フィルムを含む一次包装材を用いて生肉を包装し、一次包装フィルムを介して一次包装材の内外への酸素移動が可能な構成であれば良い。
生肉包装体は、シュリンク包装、深絞り包装、真空パック等、種々の包装形態を採用可能である。
一次包装フィルムは、上述のものに限定されず、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上で生肉Mの包装に使用可能なものであれば良く、図3に例示した一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
<二次包装フィルム>
次に、輸送用生肉包装体10(図1参照)の包装袋10を構成する二次包装フィルム60について説明する。
図4に例示した二次包装フィルム60は、図3の一次包装フィルム50について、接着用中間樹脂層54を酸素バリア層61に変更したものである。
図4において、図3の一次包装フィルム50の構成層と構成材料が同様の層については共通の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
図4に例示した二次包装フィルム60は、シーラント層51と、アイオノマーを含む第1機能層52と、第1接着剤層53と、酸素バリア層61と、第2接着剤層55と、アイオノマーを含む第2機能層56と、ポリエチレンを含む保護層57とがこの順で積層、一体化されたものである。
二次包装フィルム60において、保護層57は一方の最表層であり、シーラント層51は他方の最表層である。
二次包装フィルム60の総厚は20〜300μmであることが好ましい。
シーラント層51の厚みは、二次包装フィルム60総厚の2〜90%であることが好ましい。
第1機能層52の厚みは、二次包装フィルム60総厚の2〜90%であることが好ましい。
酸素バリア層61の厚みは、二次包装フィルム60総厚の2〜50%であることが好ましい。
第2機能層56の厚みは、二次包装フィルム60総厚の2〜90%であることが好ましい。
保護層57の厚みは、二次包装フィルム60総厚の2〜90%であることが好ましい。
<酸素バリア層>
二次包装フィルム60は、酸素バリア層61を含む。二次包装フィルム60は、酸素バリア層61を含むことにより、強い酸素バリア性(換言すると、酸素ガスの透過を抑制する性質)を付与することができる。
二次包装フィルム60は、酸素バリア層61を含むことにより、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量を800cc/m・day未満とすることができる。
酸素バリア層61は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(別名:エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、本明細書においては、「EVOH」と略記することがある)を含むことが好ましい。
酸素バリア層61は、EVOHのみを含んでいてもよい(すなわち、EVOHからなるものであってもよい)し、EVOHと、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、EVOHと、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
酸素バリア層61が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、EVOH以外の樹脂である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、シーラント層51が含む他の成分として先に挙げた添加剤と同じものが挙げられる。
酸素バリア層61が含む他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
酸素バリア層61における、酸素バリア層61の全質量に対する、EVOHの含有量の割合は、3質量%以上25質量%以下であることが好ましく、4質量%以上24質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上23質量%以下であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることでフィルムを安定して製膜できるようになる。
酸素バリア層61は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。酸素バリア層61が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよい。
酸素バリア層61の厚さは、2μm以上100μm以下であることが好ましく、3μm以上90μm以下であることがより好ましく、4μm以上80μm以下であることがさらに好ましい。酸素バリア層61の厚さが前記下限値以上であることで、二次包装フィルム60により強い酸素バリア性を付与することができる。酸素バリア層61の厚さが前記上限値以下であることで、酸素バリア層61が過剰な厚さとなることが抑制される。
ここで、「酸素バリア層61の厚さ」とは、酸素バリア層61全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる酸素バリア層61の厚さとは、酸素バリア層61を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
なお、二次包装フィルムは、上述のものに限定されず、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満で袋形態として使用可能なものであれば良く、図4に例示した一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
二次包装フィルムは、例えば酸素バリア層が片面側のみあるいは両面側の最表層を形成する構成も採用可能である。
最表層を形成する酸素バリア層を有する二次包装フィルムは、例えば、二次包装フィルムの一方の面側の最表層を形成する基材樹脂層に酸素バリア層が直接あるいは中間樹脂層を介して積層一体化された構成のものも採用可能である。二次包装フィルムの一方の面側の最表層を形成する基材樹脂層の形成樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
一方の面側の最表層を形成する基材樹脂層に他方の面側の最表層を形成する酸素バリア層が直接あるいは中間樹脂層を介して積層一体化された構成の二次包装フィルムとしては、例えば、ポリエチレンを含む基材樹脂層とポリアミドを含む酸素バリア層とを有する構成のもの等を採用できる。
二次包装フィルムは、例えばポリエチレンのように層厚を大きくすれば酸素透過量を低下できる樹脂層(酸素透過抑制層)の層厚確保によって、二次包装フィルム総厚が20〜300μmの範囲で25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満を実現できるようにした構成も採用可能である。
二次包装フィルムは、例えば、図4に例示した層構造において酸素バリア層61をポリエチレンからなる中間樹脂層(例えば接着用中間樹脂層)に変更した構成した構成も採用可能である。
酸素バリア層はEVOHを含むものに限定されない。二次包装フィルムの酸素バリア層は、例えば、EVOH、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンから選択される1種類含むものでもよいし、2種類以上を含むものでもよい。
ポリアミドは脂肪族骨格を含むものを特に好適に用いることができる。
<包装袋>
図1に示す輸送用生肉包装体10の二次包装袋30は、その全体が二次包装フィルム60によって形成されている。二次包装袋30は1枚の二次包装フィルム60によって形成されたもの、複数枚の二次包装フィルム60によって形成されたもの、のいずれも採用可能である。
図1に示す二次包装袋30は、袋外側から生肉包装体20を通過させて袋内側に収容するための開口部(以下、収容用開口部、とも言う)を気密に密閉封止した開口部封止部31を有する。
図1に示す二次包装袋30の開口部封止部31は、二次包装フィルム60における収容用開口部を介して両側に位置する部分同士をヒートシールして気密に密閉封止したものである。二次包装フィルム60における二次包装袋30の収容用開口部の両側に位置する部分は、シーラント層51が形成する主面である接合面62が二次包装袋30内側に位置する向きで配置されている。図1に示す二次包装袋30の開口部封止部31は、二次包装フィルム60における二次包装袋30の収容用開口部を介して両側に位置する部分同士をシーラント層51同士のヒートシールによって気密に密閉封止したものである。
なお、開口封止部31は、二次包装袋30における収容用開口部を気密に密閉封止した構成であればよく、二次包装フィルム60同士のヒートシール部に限定されず、例えば把持具を用いて把持して密閉したものであっても良い。
<輸送用生肉包装体の製造>
輸送用生肉包装体10は、二次包装袋30にその密閉前の開放状態の収容用開口部から生肉包装体20を収容した後、二次包装袋30内の空気を脱気および/または脱酸素剤を投入して酸素濃度を下げ、次いで二次包装袋30の収容用開口部を密閉封止して製造する。
二次包装袋30は、その内側の空気を脱気し収容用開口部を密閉封止し、開口封止部31を形成することによって、袋内側の容積に対する酸素濃度が0%以上18%未満の状態を確保する。
図1では、二次包装袋30内に、複数の生肉包装体20を縦横に配列した段(以下、縦横配列段、とも言う)を多段に積み上げた状態で収容した輸送用生肉包装体10を例示した。
但し、輸送用生肉包装体10は、図1の構成に限定されず、例えば、二次包装袋30内に複数の生肉包装体20をランダムに収容した構成や、生肉包装体20の縦横配列段を1段のみ収容した構成も採用可能である。二次包装袋30内に生肉包装体20の縦横配列段を1段のみ収容した構成では、複数の生肉包装体20をランダムに収容した構成や、縦横配列段を多段に積み上げて収容した構成に比べて、脱気後の二次包装袋30内の空隙率を減少でき、脱気による二次包装袋30内の酸素濃度の低減に有利である。
<生肉輸送方法>
輸送用生肉包装体10を使用する生肉輸送方法は、生肉包装体20を二次包装袋30内に収容し且つ二次包装袋30内側を酸素濃度が0%以上18%未満の状態にした輸送用生肉包装体10を用意し、輸送用生肉包装体10を二次包装袋30内側の酸素濃度が0%以上18%未満の状態を保ったまま出発地から目的地まで輸送する。そして、輸送用生肉包装体10が目的地に到着した後、二次包装袋30から生肉包装体20を取り出して大気接触させる。
なお、輸送用生肉包装体10の輸送は、必要に応じて例えば冷蔵庫、冷凍庫、ドライアイス等の保冷剤を用いることなどによって、生肉Mを10℃以下に冷蔵または冷凍した状態を保って行う。
輸送用生肉包装体10の輸送は、例えばトラックに搭載された冷蔵庫または冷凍庫に入れて冷蔵または冷凍状態で行うことが好適である。
輸送用生肉包装体10は、段ボール箱等の外装箱に入れて輸送しても良いし、トラックに搭載された冷蔵庫または冷凍庫に外装箱を用いずに収容して輸送しても良い。
精肉及び包装を行なうパックセンターから小売店へ生肉を輸送する場合は、パックセンターにて製造した輸送用生肉包装体10をトラック等を用いてパックセンター(出発地)から小売店(目的地)へ輸送し、小売店にて輸送用生肉包装体10の二次包装袋30から生肉包装体20を取り出して陳列販売に供する。生肉包装体20は二次包装袋30から取り出されることで大気接触され、小売店での陳列中も継続して大気接触させる。
二次包装袋30は、生肉包装体20を収容し、且つ輸送用生肉包装体10が目的地に到着するまで二次包装袋30内側の酸素濃度が0%以上18%未満の状態を保つ輸送用外装体の役割を果たす。
輸送用生肉包装体10の二次包装袋30内では、生肉包装体20の一次包装材の一次包装フィルム50を酸素が透過することで、生肉包装体20の一次包装材内側の酸素濃度を一次包装材外側の酸素濃度と同じにすることが可能である。
輸送中の輸送用生肉包装体10の二次包装袋30内の生肉Mは、大気に比べて酸素濃度が低い(0%以上18%未満)環境下に置かれている。このため、輸送用生肉包装体10を利用する生肉Mの輸送は、生肉を二次包装袋30内に収容せず自由に大気接触する状態で輸送した場合に比べて、輸送中における生肉の菌数増加を抑制できる。
輸送中における生肉の菌数増加を抑制する点では、製造する輸送用生肉包装体10の二次包装袋30内の酸素濃度を出来るだけ低くすることが有利である。
製造する輸送用生肉包装体10の二次包装袋30内の酸素濃度は、0%以上18%未満が好ましく、0〜16%が依り好ましく、0〜14%がさらに好ましい。
二次包装袋30は、その内側の酸素濃度が0%以上18%未満の状態を出来るだけ長時間維持できるものであることが好ましい。二次包装袋30を形成する二次包装フィルム60は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満であることが好ましく、700cc/m・day未満であることが依り好ましく、600cc/m・day未満であることがさらに好ましい。
輸送中の輸送用生肉包装体10内の生肉Mは、二次包装袋30内に0%以上18%未満の酸素濃度が保たれることで、大気中に比べてミオグロビンと酸素との結合によるオキシミオグロビンの増加が抑制される。
目的地に到着した輸送用生肉包装体10の二次包装袋30から生肉包装体20を取り出して大気接触させると、生肉包装体20の生肉Mを一次包装フィルム50を介して大気接触させることができ、生肉Mの鮮赤色の発色を促進できる。
輸送用生肉包装体10の二次包装袋30から取り出した生肉包装体20の生肉Mの鮮赤色の発色促進の点では、生肉包装体20の一次包装フィルム50は酸素を透過しやすく生肉Mへの大気接触を充分に行えるものが好ましい。
一次包装フィルム50は25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上であることが好ましく、1000cc/m・day以上であることが依り好ましく、1200cc/m・day以上であることがさらに好ましい。
但し、生肉包装体20の一次包装フィルム50は、切り裂きや穴あきを防いで生肉Mの包装状態を安定維持可能な強度を確保できる厚みや密度を必要とする点で酸素透過量に制約がある。
生肉包装体20の一次包装フィルム50は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が4000cc/m・day以下の樹脂フィルムを好適に採用できる。
小売店等にて輸送用生肉包装体10の二次包装袋30から取り出して大気接触状態で陳列した生肉包装体20は、オキシミオグロビンの増加によって鮮赤色を呈した後、時間の経過とともにオキシミオグロビンが酸化されたメトミオグロビンの増加により褐色を呈するようになる。メトミオグロビンの増加により褐色を呈するようなった生肉Mは消費者が購入を避ける傾向が強く、商品価値が低下する。
輸送中の輸送用生肉包装体10の二次包装袋30内の酸素濃度を0%以上18%未満に保ち生肉Mのオキシミオグロビン増加を抑制することは、生肉を大気接触状態で輸送した場合に比べて、生肉が小売店等にて大気接触状態で陳列してから褐色を呈するまでの時間を長くできる。その結果、生肉が鮮赤色を呈し商品価値が高い状態にある時間を長くすることができる。
生肉包装体20を出発地から目的地まで輸送する輸送方法(生肉輸送方法)は、生肉包装体20を二次包装袋30に収容した輸送用生肉包装体20の輸送に限定されない。
生肉包装体20を出発地から目的地まで輸送する生肉輸送方法は、例えば、真空ポンプ等の減圧装置が接続された減圧装置付き冷蔵庫を使用し、生肉包装体20を収容した減圧装置付き冷蔵庫を輸送することによって実現しても良い。減圧装置付き冷蔵庫を使用する生肉輸送方法は、生肉包装体20を収容した減圧装置付き冷蔵庫を、減圧装置によって庫内容積に対して0%以上18%未満の酸素濃度(庫内酸素濃度)を保ち、且つ10℃以下の庫内温度を維持した状態で輸送する。
生肉包装体20を輸送する生肉輸送方法は、減圧装置付き冷蔵庫にかえて、真空ポンプ等の減圧装置が接続された減圧装置付き冷凍庫を使用して行うことも可能である。
減圧装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)の輸送はトラック等の車両を用いて行うことが好適である。
減圧装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)は、生肉包装体を収容する輸送用外装体の役割を果たす。
また、生肉包装体20を輸送する生肉輸送方法は、脱酸素装置が接続された冷蔵庫(脱酸素装置付き冷蔵庫)を用い、生肉包装体20を収容した脱酸素装置付き冷蔵庫を輸送することよって実現しても良い。生肉包装体20を輸送する生肉輸送方法は、脱酸素装置が接続された冷凍庫(脱酸素装置付き冷凍庫)を用いて実現しても良い。
脱酸素装置は、例えば、冷蔵庫の庫内から吸引した空気を、白金触媒、還元銅触媒と言った酸素除去用触媒に接触させて除去した後、庫内へ戻す構成のもの等を挙げることができる。
脱酸素装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)を使用する生肉輸送方法は、生肉包装体20を収容した脱酸素装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)を、脱酸素装置によって庫内容積に対して0%以上18%未満の酸素濃度(庫内酸素濃度)を保ち、且つ10℃以下の庫内温度を維持した状態で出発地から目的地まで輸送する。脱酸素装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)の輸送はトラック等の車両を用いて行うことが好適である。
脱酸素装置付き冷蔵庫(あるいは冷凍庫)は、生肉包装体を収容する輸送用外装体の役割を果たす。
本発明者は、一次包装フィルムと底材とを用いて生肉をスキンパック包装した生肉包装体を二次包装袋に入れて密封した輸送用生肉包装体を試作し、試作した輸送用生肉包装体を2℃の環境下で5日間保管後、二次包装袋を除去して発色の有無確認及びパネラーによる臭気評価を行なった。
生肉は150gのブロック牛肉を使用した。
生肉包装体は、一次包装フィルムの酸素透過量が互いに異なる複数種類を作製した。
二次包装袋は、二次包装袋を形成する二次包装フィルムの酸素透過量が互いに異なる複数種類を選択使用し、一次包装フィルムの酸素透過量及び二次包装フィルムの酸素透過量の組み合わせが互いに異なる11種類(表1の実施例1〜8、比較例1〜3)の輸送用生肉包装体を得た。但し、輸送用生肉包装体は、二次包装袋に脱酸素剤を投入し開口部をヒートシールして作製した。脱酸素剤は、二次包装袋の開口部のヒートシール完了から24時間後の袋内酸素濃度が1%以下になるように適量を二次包装袋に投入した。
各輸送用生肉包装体は、2℃の環境下で5日間(保管期間)保管し、5日の保管期間経過時点で二次包装袋を開封し、発色の有無確認(目視確認)及びパネラーによる臭気評価を行なった。
その結果を表1に纏めて示した。
Figure 2021006471
生肉(牛肉)は一般生菌数10未満の新鮮な状態のものを使用した。
生肉包装体は、具体的には、10cm×15cmのポリスチレン発泡トレイである底材と、一次包装フィルムとを用いて生肉をスキンパック包装したものである。
一次包装フィルムは、図3に例示した層構造に準拠して、シーラント層51、第1機能層52、第1接着剤層53、接着用中間樹脂層54、第2接着剤層55、第2機能層56、保護層57がこの順で積層、一体化された構成のものを採用した。
一次包装フィルムは、具体的には、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシーラント層と、アイオノマーからなる第1機能層と、第1接着剤層と、ポリエチレンからなる接着用中間樹脂層と、第2接着剤層と、アイオノマーをからなる第2機能層と、ポリエチレンからなる保護層とがこの順で積層、一体化されたものを用いた。
表1に示すように、一次包装フィルムは、総厚が互いに異なる5種類(総厚が150μm、100μm、80μm、50μm、30μmの5種類)を用意してそれぞれ用いた。
一次包装フィルムの各層の厚み(層厚)の一次包装フィルム総厚に占める割合(%)は、シーラント層が20%、第1機能層が14%、第1接着剤層が7%、接着用中間樹脂層が8%、第2接着剤層が7%、第2機能層が24%、保護層20%である。
一次包装フィルムは、その各層の層厚の一次包装フィルム総厚に占める割合(%)が一次包装フィルム総厚に依らず一定になるように、総厚が互いに異なる5種類を形成して用意した。
表1に示すように、総厚が互いに異なる5種類の一次包装フィルムの電子線を照射したときの吸収線量(kGy)及び加速電圧(kV)は、一次包装フィルム総厚に依らず一定であった。
総厚が互いに異なる5種類の一次包装フィルムの酸素透過量(cc/m・day)は、一次包装フィルム総厚が大きいほど少なく、一次包装フィルム総厚が小さいほど多いことを把握した。
生肉包装体は、ハイパック社製ハイマンIIのチャンバー内にブロック生肉を乗せたポリスチレン発泡トレイ(底材)を設置し、成形温度135℃、真空時間20秒の条件にて、一次包装フィルムを用いたスキンパック成形を実施して作製した。
二次包装フィルムは、図4に例示した層構造に準拠して、シーラント層51、第1機能層52、第1接着剤層53、酸素バリア層61、第2接着剤層55、第2機能層56、保護層57がこの順で積層、一体化された構成の第1二次包装フィルムと、一次包装フィルムと同じ層構造を有する第2二次包装フィルムとを用意してそれぞれ用いた。
第1二次包装フィルムは、具体的には、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシーラント層と、アイオノマーからなる第1機能層と、第1接着剤層と、EVOHからなる酸素バリア層と、第2接着剤層と、アイオノマーをからなる第2機能層と、ポリエチレンからなる保護層とがこの順で積層、一体化されたものを用いた。
表1の実施例1〜6,8の「2次包装フィルム構成」欄に左側から順に記載したPE、ION、AD、EVOH、AD、ION、EVAは、順に、ポリエチレンからなる保護層、アイオノマーからなる第2機能層、第2接着剤層、EVOHからなる酸素バリア層、第1接着剤層、アイオノマーからなる第1機能層、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシーラント層を指す。
表1に示すように、第1二次包装フィルムは、総厚が互いに異なる4種類(総厚が200μm、100μm、50μm、20μmの4種類)を用意してそれぞれ用いた。
第1二次包装フィルムの各層の厚み(層厚)の第1二次包装フィルム総厚に占める割合(%)は、シーラント層が20%、第1機能層が14%、第1接着剤層が7%、酸素バリア層が8%、第2接着剤層が7%、第2機能層が24%、保護層20%である。
第1二次包装フィルムは、その各層の層厚の一次包装フィルム総厚に占める割合(%)が一次包装フィルム総厚に依らず一定になるように、総厚が互いに異なる4種類を形成して用意した。
表1の「二次包装フィルム」欄の「酸素透過量(cc/m・day)」欄に示すように、総厚が互いに異なる4種類の第1二次包装フィルムの酸素透過量(cc/m・day)は、第1二次包装フィルム総厚が大きいほど少なく、第1二次包装フィルム総厚が小さいほど多いことを把握した。
第2二次包装フィルムは、具体的には、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシーラント層と、アイオノマーからなる第1機能層と、第1接着剤層と、ポリエチレンからなる接着用中間樹脂層と、第2接着剤層と、アイオノマーをからなる第2機能層と、ポリエチレンからなる保護層とがこの順で積層、一体化されたものを用いた。
表1の実施例7、比較例1〜3の「2次包装フィルム構成」欄に左側から順に記載したPE、ION、AD、PE、AD、ION、EVAは、順に、ポリエチレンからなる保護層、アイオノマーからなる第2機能層、第2接着剤層、ポリエチレンからなる接着用中間樹脂層、第1接着剤層、アイオノマーからなる第1機能層、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシーラント層を指す。
表1に示すように、第2二次包装フィルムは、総厚が互いに異なる3種類(総厚が150μm、100μm、50μmの3種類)を用意してそれぞれ用いた。
第2二次包装フィルムの各層の厚み(層厚)の第2二次包装フィルム総厚に占める割合(%)は、シーラント層が20%、第1機能層が14%、第1接着剤層が7%、接着用中間樹脂層が8%、第2接着剤層が7%、第2機能層が24%、保護層20%である。
第2二次包装フィルムは、その各層の層厚の第2二次包装フィルム総厚に占める割合(%)が第2二次包装フィルム総厚に依らず一定になるように、総厚が互いに異なる3種類を形成して用意した。
表1の「二次包装フィルム」欄の「酸素透過量(cc/m・day)」欄に示すように、総厚が互いに異なる3種類の第2二次包装フィルムの酸素透過量(cc/m・day)は、第2二次包装フィルム総厚が大きいほど少なく、第2二次包装フィルム総厚が小さいほど多いことを把握した。
輸送用生肉包装体は、800mm×600mmの寸法の二次包装袋に、20パックの生肉包装体と脱酸素剤とを入れ、開口部をヒートシールして作製した。
輸送用生肉包装体は、第1二次包装フィルムを使用した実施例1〜6、8の輸送用生肉包装体と、第2二次包装フィルムを使用した実施例7、比較例1〜3の輸送用生肉包装体とを作製した。
作製した輸送用生肉包装体は、2℃環境下で5日間保管し、5日の保管期間経過直前で二次包解除直前の酸素濃度(表1参照)を測定した。また、二次包解除直前の酸素濃度の測定完了後、5日の保管期間経過時点で二次包装袋を開封(二次包装解除)し、生肉包装体内の生肉の発色の有無確認、及び臭気評価を行なった。
なお、生肉包装体の一次包装フィルムは透明なものを使用している。生肉包装体内の生肉は、一次包装フィルムを撤去しなくても、生肉包装体外側から一次包装フィルムを介して目視確認できる。
二次包装袋の開封後の発色有無確認は、目視により行なった。
その結果、表1に示すように、実施例1〜8は全て鮮赤色の発色を確認できた。
なお、実施例1〜8の輸送用生肉包装体について、二次包装袋を開封直後の生肉包装体内の生肉は暗赤色を呈していた。
二次包装袋の開封後の発色有無確認は、二次包装袋の開封から1時間における生肉の暗赤色から鮮赤色への発色の有無を確認するものである。
比較例1〜3については、二次包装袋の開封後の生肉の発色が生じなかった。
比較例1〜3の輸送用生肉包装体の二次包装袋の開封直後の生肉は褐色を呈しており、二次包装袋の開封から1時間の時間範囲において鮮赤色への発色は生じなかった。
臭気評価は、輸送用生肉包装体の開封した二次包装袋内の臭気を10人のパネラーで判断し、10人中2人以上が異臭を感じた場合に腐敗臭の発生を判断した。
表1の「二次包装解除後の臭気」欄の「腐敗」は腐敗臭の発生、「新鮮」は10人のパネラーのうち腐敗臭等の異臭を感じたパネラーが1人未満である場合を示す。
表1に示すように、実施例1〜7の臭気評価はいずれも「新鮮」であった。実施例8及び比較例1〜3のの臭気評価は「腐敗」であった。
実施例8については、二次包装フィルムの酸素透過量は実施例1〜4と同じ、且つ実施例5、6、7よりも低いものを用いているにも拘わらず、腐敗臭の発生が確認された。実施例8は、一次包装フィルムに実施例1〜7に比べて酸素透過量が格段に大きいものを使用している。このため、実施例8の輸送用生肉包装体では、二次包装袋内全体の空気が生肉に接触しやすいことで雑菌の繁殖を招き、腐敗臭の発生に至ったものと想定される。
この点、生肉包装体の一次包装フィルムは、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が4000cc/m・day以下の樹脂フィルムを使用することが好適と考えられる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
一次包装フィルムは、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以下のものであれば良く、上述の実施形態に例示したものに限定されない。
二次包装フィルムは、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満のものであれば良く、上述の実施形態に例示したものに限定されない。
生肉包装体を収容する輸送用外装体は、生肉包装体を収容し、且つ内側の酸素濃度を0%以上18%未満に保つことが可能な容器(袋を含む)であれば良く、二次包装フィルムによって構成された二次包装袋に限定されず、種々構成を採用可能である。
10…輸送用生肉包装体、20…生肉包装体、21…底材、21a…収容物載置面、30…包装袋、31…開口部封止部、50…一次包装フィルム、51…シーラント層、52…第1機能層、53…第1接着剤層、54…接着用中間樹脂層、55…第2接着剤層、56…第2機能層、57…保護層、58…接合面、60…輸送用外装体、二次包装フィルム、61…酸素バリア層、62…接合面。
上記課題を解決するために、本発明では以下の態様を提供する。
第1の態様の生肉輸送方法は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上のフィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体を輸送用外装体に収容し前記輸送用外装体の内部の酸素濃度を0%以上18%未満に保った状態で輸送した後、前記生肉包装体を前記輸送用外装体から取り出して大気接触させる生肉輸送方法であって、前記生肉包装体は、前記生肉と前記生肉が配置される底材と前記フィルムとを有し、ポリエチレンを含む保護層及びエチレン系アイオノマーを含む機能層を有し且つ電子線の照射により前記保護層及び前記機能層の架橋密度を高めた前記フィルムを使用し、前記フィルムと前記底材との間を真空引きして前記フィルムを前記生肉及び前記底材に密着させ前記生肉を前記フィルムによって包装したものを用いる
前記輸送用外装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満のフィルムであっても良い。
第2の態様の輸送用生肉包装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上の一次包装フィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体が、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満の二次包装フィルムを用いて包装され、前記二次包装フィルムの内側の酸素濃度が0%以上18%未満であり、前記生肉包装体は、前記生肉と前記生肉が配置された底材と前記一次包装フィルムとを有し、前記一次包装フィルムはポリエチレンを含む保護層及びエチレン系アイオノマーを含む機能層を有し前記生肉に密着されている。
前記一次包装フィルムは電子線の照射により前記保護層及び前記機能層の架橋密度を高めたものであっても良い。
上記課題を解決するために、本発明では以下の態様を提供する。
第1の態様の生肉輸送方法は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上3000cc/m ・day以下のフィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体を輸送用外装体に収容し前記輸送用外装体の内部の酸素濃度を0%以上18%未満に保った状態で輸送した後、前記生肉包装体を前記輸送用外装体から取り出して大気接触させる生肉輸送方法であって、前記輸送用外装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m ・day未満のフィルムによって形成された二次包装袋であり、前記二次包装袋のヒートシールされた開口部のヒートシール完了から24時間後の袋内酸素濃度を1%以下とする脱酸素剤が投入されており、前記生肉包装体は、前記生肉と前記生肉が配置される底材と前記フィルムとを有し、ポリエチレンを含む保護層及びエチレン系アイオノマーを含む機能層を有し且つ電子線の照射により前記保護層及び前記機能層の架橋密度を高めた前記フィルムを使用し、前記フィルムと前記底材との間を真空引きして前記フィルムを前記生肉及び前記底材に密着させ前記生肉を前記フィルムによって包装したものを用いる。
第2の態様の輸送用生肉包装体は、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上3000cc/m ・day以下の一次包装フィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体が、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満の二次包装フィルムによって形成された二次包装袋を用いて包装され、前記二次包装の内側の酸素濃度が0%以上18%未満であり、前記二次包装フィルムの内側には前記二次包装袋のヒートシールされた開口部のヒートシール完了から24時間後の袋内酸素濃度を1%以下とする脱酸素剤が投入されており、
前記生肉包装体は、前記生肉と前記生肉が配置された底材と前記一次包装フィルムとを有し、前記一次包装フィルムはポリエチレンを含む保護層及びエチレン系アイオノマーを含む機能層を有し前記生肉に密着されている。
前記一次包装フィルムは電子線の照射により前記保護層及び前記機能層の架橋密度を高めたものであっても良い。

Claims (3)

  1. 25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上のフィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体を輸送用外装体に収容し前記輸送用外装体の内部の酸素濃度を0%以上18%未満に保った状態で輸送した後、前記生肉包装体を前記輸送用外装体から取り出して大気接触させる生肉輸送方法。
  2. 前記輸送用外装体が、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満のフィルムである請求項1に記載の生肉輸送方法。
  3. 25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day以上の一次包装フィルムを用いて生肉を包装した生肉包装体が、25℃、60%RHの条件下における酸素透過量が800cc/m・day未満の二次包装フィルムを用いて包装され、前記二次包装フィルムの内側の酸素濃度が0%以上18%未満である輸送用生肉包装体。
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