JP2021006191A - 美容用具 - Google Patents

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泰斗 小鍛治
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Ryuichi Kiyoe
龍一 清江
朋子 市村
Tomoko Ichimura
朋子 市村
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Abstract

【課題】就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具を提供する。【解決手段】顔面の少なくとも一部と接触可能な接触面11aを有する美容用具本体11と、前記接触面11aに、塗布量20〜150g/m2で塗布された薬剤とを備え、前記薬剤は、二価アルコールを60質量%以上含めることにより防腐性を高めた。【選択図】図3

Description

本発明は、美容用具に関する。
顔面等の肌に接触させて使用する美容用具としては、例えば、保湿剤等の化粧料成分を含む薬剤をしみ込ませたパックやマスク等が挙げられる。このような美容用具は、接触する薬剤による美容効果をより発揮するために、使用時間を長時間化させること、具体的には、就寝中等の比較的長時間にわたっての使用が求められることがある。このような美容用具としては、具体的には、特許文献1に記載のマスク等が挙げられる。
特許文献1には、少なくとも口及び鼻孔を覆う形状を有するマスク本体と、口及び鼻孔を覆った状態の前記マスク本体の側部に接続されており、前記マスク本体を当該マスク本体が口及び鼻孔を覆った状態に保持する一対の保持部と、前記マスク本体の内側に設けられた薬剤からなる薬剤層とを備えるマスクであって、前記薬剤の前記マスク本体の内面への塗布量は、20g/m以上であるマスクが記載されている。特許文献1によれば、就寝中において、薬剤の布団への付着を防止しつつ化粧用マスクのような使用感で顔の美容効果を得ることが可能なマスクを提供することができる旨が開示されている。また、特許文献1には、前記薬剤の塗布量は、150g/m以下であることが好ましく、このようにすれば、就寝中における布団への薬剤の付着が抑制され、かつ、呼吸のしやすさが確保される旨が開示されている。
特開2019−10377号公報
特許文献1に記載のような、薬剤をしみ込ませた美容用具を、顔面に接触させて用いる場合、接触する薬剤による美容効果、例えば、保湿性だけではなく、防腐性も求められる。特に、就寝中等の比較的長期間にわたって使用する美容用具のように、薬剤の塗布量が比較的少ない場合には、防腐性がより求められる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具を提供することを目的とする。
本発明者等は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。
本発明の一態様に係る美容用具は、顔面の少なくとも一部と接触可能な接触面を有する美容用具本体と、前記接触面に、塗布量20〜150g/mで塗布された薬剤とを備え、前記薬剤は、二価アルコールを60質量%以上含むことを特徴とする美容用具である。
このような構成によれば、まず、顔面に接触可能な接触面、すなわち、前記美容用具本体の内面に、前記薬剤が塗布されているので、就寝中における、布団等の寝具への前記薬剤の付着が防止される。さらに、前記薬剤の塗布量が150g/m以下と比較的少ないことからも、就寝中における前記薬剤の寝具への付着が防止される。また、前記薬剤の塗布量が150g/m以下と比較的少ないことから、前記美容用具が口や鼻孔を覆った状態で使用しても呼吸がしやすい。これらのことから、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができる。
このような美容用具において、前記美容用具本体の接触面に塗布される薬剤として、二価アルコールを60質量%以上含む薬剤を用いることによって、防腐性を高めることができる。
以上のことから、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具である。そして、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができ、さらに、前記薬剤の塗布量が20g/m以上であることから、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等を充分に発揮することができる。
また、前記美容用具において、前記二価アルコールが、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
このような構成によれば、優れた保湿性を維持しつつ、防腐性をより高めることができる。
また、前記美容用具において、前記薬剤は、前記二価アルコールを2種以上含むことが好ましい。
このような構成によれば、優れた保湿性を維持しつつ、防腐性をより高めることができる。
本発明によれば、就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る美容用具に示す側面図である。 図2は、図1に示される美容用具を示す正面図である。 図3は、図1に示される美容用具に備えられる美容用具本体を示す分解斜視図である。 図4は、図1に示される美容用具の着用時の様子を概略的に示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る美容用具に備えられる美容用具本体を示す分解斜視図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係る美容用具に示す側面図である。 図7は、図6に示される美容用具を示す正面図である。 図8は、図6に示される美容用具の着用時の様子を概略的に示す図である。
上述したように、本発明者等は、顔面に接触する接触面に、薬剤の塗布量が150g/m以下となるように比較的少ない量で、薬剤を塗布することによって、就寝中のような長時間にわたって使用することができることを見出した。本発明者等がさらに検討したところ、このように塗布量が少ない場合、防腐性が不充分になる場合があることを見出した。すなわち、シートマスクのような、保湿剤等の化粧料成分を含む薬剤をしみ込ませて、顔面に接触させて使用する美容用具は、その薬剤に防腐剤を含有させ、薬剤の塗布量を増やすことで、充分な防腐性を発揮していると考えられる。本発明者等の検討によれば、このような美容用具では、就寝中における前記薬剤の寝具への付着を充分に抑制することができず、一晩中使用することが困難であった。さらに、前記美容用具を口や鼻孔を覆った状態で使用すると、呼吸がしにくくなり、この点でも、一晩中使用することが困難であった。これらのことから、本発明者等は、薬剤の塗布量を増やすのではなく、薬剤の組成を検討することによって、防腐性を高められることを見出し、以下のような本発明を想到するに至った。
本発明に係る美容用具は、顔面の少なくとも一部と接触可能な接触面を有する美容用具本体と、前記美容用具本体の前記接触面に塗布された薬剤とを備える。このような美容用具は、上述したように、まず、顔面に接触可能な接触面、すなわち、前記美容用具本体の内面に、前記薬剤が塗布されているので、就寝中における前記薬剤の寝具への付着が防止される。前記薬剤は、前記接触面に、塗布量20〜150g/mで塗布される。このように、前記薬剤の塗布量が150g/m以下と比較的少ないことからも、就寝中における前記薬剤の寝具への付着が防止される。また、前記薬剤の塗布量が150g/m以下と比較的少ないことから、前記美容用具が口や鼻孔を覆った状態で使用しても呼吸がしやすい。これらのことから、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができる。その一方で、前記薬剤の塗布量が20g/m以上であることから、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等を充分に発揮することができる。これらのことから、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができ、さらに、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等を充分に発揮することができる。
このような美容用具において、前記美容用具本体の接触面に塗布される薬剤として、二価アルコールを60質量%以上含む薬剤を用いることによって、防腐性を高めることができる。よって、前記美容用具は、就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る美容用具1について、図1〜図4を参照しながら、説明する。本美容用具1は、就寝時等に着用されることにより、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等の美容効果等を得ることが可能なものである。
前記美容用具1は、上述したように、美容用具本体11を備える。また、前記美容用具1は、前記美容用具本体11の、顔面の少なくとも一部と接触可能な接触面11aに塗布された薬剤を備える。すなわち、前記美容用具1は、前記薬剤からなる薬剤層40(図3を参照)を備える。また、前記美容用具1は、美容用具本体11を固定する固定部30を備えていてもよい。前記固定部30としては、例えば、一対の保持部31により構成される固定部等が挙げられる。
なお、図1は、本発明の第1実施形態に係る美容用具1に示す側面図である。図2は、図1に示される美容用具1を示す正面図である。図3は、図1に示される美容用具1に備えられる美容用具本体11を示す分解斜視図である。図4は、図1に示される美容用具1の着用時の様子を概略的に示す図である。図1は、美容用具1を中央直線C(図2を参照)に沿って切断することにより現れた断面が示された側面図である。
以下、一対の保持部31同士を結ぶ方向(図2の左右方向)を幅方向と称し、幅方向に直交する方向(図1及び図2の上下方向)を上下方向と称する。
前記美容用具1に備えられる美容用具本体11は、図4に示されるように、顔面の少なくとも一部に接触する。前記美容用具本体11には、図3に示されるように、顔面の少なくとも一部に接触可能な接触面11aを有している。具体的には、本実施形態では、図4に示すように、顔面の少なくとも一部に接触する接触面は、顔面のうち、少なくとも口及び鼻孔と接触可能に設けられている。ただし、本発明は、この構成に限定されず、接触面が、両眼及びその周囲に接触可能に設けられていてもよいし、顔面の実質的に全面に接触可能に設けられていてもよい。
前記美容用具本体11は、図3に示されるように、繊維体10を備える。前記繊維体10は、例えば、不織布及び織布等により構成することができる。前記繊維体10は、本実施形態では、内層10Aと外層10Bとからなる二層構造を有している。前記内層10Aは、顔面(肌)に触れる側の層であり、前記外層10Bは、外気に触れる側の層である。前記内層10A及び前記外層10Bは、後述する溶着部12A及び外縁部分を除いて、互いに接着されることなく、重ね合わされているだけであってもよい。
前記内層10Aとしては、例えば、スパンレース法により形成されたスパンレース不織布等が挙げられる。また、前記スパンレース不織布としては、例えば、スパンレース分割繊維複合不織布等が挙げられ、より具体的には、65質量%のポリエチレンテレフタレート繊維と35質量%のポリアミド繊維で構成されるスパンレース分割繊維複合不織布等が挙げられる。
前記美容用具1は、前記美容用具本体11の接触面に塗布された薬剤を備える。すなわち、前記繊維体10には、前記薬剤が保持されている。具体的には、前記薬剤は、前記美容用具1が顔面に固定されて、前記美容用具本体11の接触面11aが顔面に接触した際に、その接触面11aにおいて、前記薬剤が顔面に接触するように設けられている。前記薬剤は、前記繊維体10のうち、少なくとも前記内層10Aによって保持されている。具体的には、前記薬剤は、前記内層10Aによって保持されている。より具体的には、前記薬剤は、前記内層10Aの内側表面上に前記薬剤層40(例えば、図3において斜線で示されている部位)を構成するように設けられている。また、前記薬剤は、前記内層10Aに含浸されていてもよいし、前記内層10Aの内側表面上に付着していてもよい。例えば、前記薬剤を前記内層10Aに含浸させる場合、前記内層10Aだけではなく、前記外層10Bにも、前記薬剤を含浸させてもよい。寝具への付着を抑制する観点からは、前記内層10Aに前記薬剤を含浸させ、前記外層10Bには、前記薬剤を含浸させないことが好ましい。なお、前記薬剤は、例えば、液体状であってもよいし、クリーム状であってもよい。
前記薬剤は、二価アルコールを60質量%以上含む薬剤であれば、特に限定されない。すなわち、前記薬剤は、二価アルコールを60質量%以上含み、顔面等の肌に接触させることによって、肌に好適な効果を奏する薬剤であればよい。
前記二価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、プロパンジオール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等のブチレングリコール、及びジプロピレングリコール等が挙げられる。前記二価アルコールとしては、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。すなわち、前記二価アルコールは、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記二価アルコールの含有率は、前記薬剤に対して、60質量%以上であり、60〜100質量%であることが好ましく、70〜99.7質量%であることがより好ましい。前記二価アルコールの含有率が低すぎると、防腐性が低下する傾向がある。また、前記二価アルコールの含有率が高すぎると、グリセリン等の三価アルコールの含有率が相対的に低くなりすぎ、保湿性が低下する傾向がある。よって、前記二価アルコールの含有率が上記範囲内であることによって、優れた保湿性を維持しつつ、防腐性を高めることができる。
前記薬剤は、防腐性を高める観点から、前記二価アルコールを2種以上含むことがより好ましい。例えば、前記二価アルコールを2種含む場合、一方の二価アルコールと他方の二価アルコールとの質量比が、10:1〜1:1であることが好ましい。
前記薬剤は、二価アルコール以外の成分(他の成分)を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、三価アルコール、防腐剤、二価アルコール及び三価アルコール以外の保湿剤、美白剤、収斂剤、皮膚保護剤、皮膚栄養剤及び水等が挙げられる。
前記三価アルコールは、特に限定されないが、例えば、グリセリン等が挙げられる。また、前記薬剤に前記三価アルコールを含有する場合、その含有率は、前記薬剤に対して、40〜80質量%であることが好ましく、50〜70質量%であることがより好ましい。また、前記薬剤には、三価アルコールを含まなくてもよく、すなわち、三価アルコールの含有率が実質的に0質量%であってもよい。
前記防腐剤は、特に限定されず、例えば、パラオキシ安息香酸メチル及びパラオキシ安息香酸プロピル等のパラオキシ安息香酸アルキル、フェノキシエタノール、酸化銀、及びブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル等が挙げられる。この中でも、かびや菌への抵抗性に優れているという観点から、酸化銀及びブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルが好ましい。また、前記防腐剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。よって、前記薬剤は、酸化銀及びブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルの少なくとも一方をさらに含むことが好ましい。また、前記防腐剤には、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、フィチン酸、及びヒドロキシプロピルシクロデキストリン等を含有させてもよい。
前記保湿剤は、二価アルコール及び三価アルコール以外の保湿剤であって、特に限定されない。前記保湿剤としては、例えば、コラーゲン、ヒアルロン酸発酵液等のヒアルロン酸、セラミド、及びスクワラン等が挙げられる。この中でも、ヒアルロン酸発酵液等のヒアルロン酸が好ましい。また、前記保湿剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記保湿剤には、フェノキシエタノール、及びエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(EDTA−2Na)等を含有させてもよい。
前記美白剤は、特に限定されず、例えば、ビタミンC誘導体、ハイドロキノン、及びアルブチン等が挙げられる。また、前記美白剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記収斂剤は、特に限定されず、例えば、クエン酸、ミョウバン、及びエタノール等が挙げられる。また、前記収斂剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記薬剤には、上述したように、水を含んでいてもよいが、防腐性を高める観点から、その含有量は少ないほうが好ましい。水の含有率が、30質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。また、前記薬剤には、水を含まなくてもよく、すなわち、水の含有率が実質的に0質量%であってもよい。
前記接触面11aへの前記薬剤の塗布量は、20〜150g/mであり、40〜120g/mであることが好ましく、60〜100g/mであることがより好ましい。前記塗布量が少なすぎると、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等の美容効果等を充分に奏することができない傾向がある。また、前記塗布量が多すぎると、前記薬剤の寝具への付着を充分に抑制できない傾向があり、さらに、前記美容用具1を口や鼻孔を覆った状態で使用したときに、呼吸がしにくくなる傾向がある。よって、前記塗布量が前記範囲内であると、前記美容用具1を、就寝中のような長時間にわたって使用することができ、さらに、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等を充分に発揮することができる。
前記外層10Bは、前記内層10Aの外側に配置されている。前記外層10Bとしては、例えば、不織布、より具体的には、スパンボンド法により形成されたスパンボンド不織布等が挙げられる。また、前記スパンボンド不織布としては、例えば、ポリプロピレンで構成されるスパンボンド不織布等が挙げられる。また、前記外層10Bは、疎水性を有する。具体的には、前記外層10Bは、前記外層10Bの表面上に水を滴下したときに、滴下した水が吸収されない程度の疎水性を有することが好ましい。前記外層10Bは、前記外層10Bの表面上に水を滴下したときに、滴下した水が前記外層10Bの表面で弾かれて水滴が形成される程度の疎水性、いわゆる撥水性を有することがより好ましい。
前記外層10Bの圧力損失は、前記内層10Aの圧力損失より小さいことが好ましい。前記圧力損失は、通気抵抗に相当する。前記内層10Aの圧力損失は、1.0〜2.5mmHO/cmであることが好ましい。前記外層10Bの圧力損失は、0mmHO/cmより大きく0.5mmHO/cm以下であることが好ましい。前記美容用具本体11の圧力損失は、1.3〜3.1mmHO/cmであることが好ましい。
なお、前記圧力損失は、例えば、以下のようにして測定することができる。調湿したサンプルを直径2.5cmの筒状の試料ホルダーに取り付け、ポンプで8L/分の流量で吸引する。この際の圧力損失(mmHO)を測定し、測定面積で割変した値(mmHO/cm)を最終結果とする。現在、廃版であるが、規格試験番号MIL−M−36954Cに則した測定である。
前記内層10Aの曲げ硬さは、前記外層10Bの曲げ硬さよりも小さいことが好ましい。前記外層10Bの曲げ硬さは、0.08g/cm以上であることが好ましい。前記内層10Aの曲げ硬さは、0.08g/cm未満であることが好ましい。前記美容用具本体11の曲げ硬さは、0.50g/cm以下であることが好ましい。
なお、前記曲げ硬さは、例えば、以下のようにして測定することができる。まず、前記美容用具1の前記内層10A及び前記外層10Bを構成する、それぞれのシート材から、縦150mm及び横50mmに切断する。この切断したものを試料として用いる。なお、前記試料は、前記美容用具1から採取したものであってもよいし、前記美容用具1の前記内層10A及び前記外層10Bを構成する、それぞれのシート材から採取したものであってもよい。そして、前記美容用具本体11の曲げ硬さを測定する場合には、各試料を重ね合わせた状態で、例えば、KESFB−2AUTO−A(カトーテック株式会社製)等の自動化純曲げ試験機で一定の曲率を与えながら、縦方向1cm幅あたりの曲げモーメントを計測する。また、内層10A及び前記外層10Bの各層の曲げ硬さを測定する場合には、それぞれの試料を用いて、前記美容用具本体11の曲げ硬さを測定する場合と同様の方法により、縦方向1cm幅あたりの曲げモーメントを計測する。そして、曲率Kが0.5cm−1〜1.5cm−1での曲げモーメントMの平均傾斜(dM/dK)を算出することで、曲げ硬さを測定することができる。
次に、図1、図2及び図4を参照しながら、前記美容用具本体11の形状について説明する。前記美容用具本体11は、中央被覆部12と、側部被覆部16と、内側被覆部20と、外側被覆部22とを有する。図2に示されるように、前記美容用具本体11は、前記美容用具本体11の幅方向の中央を通り、かつ、上下方向に沿って延びる直線である中央直線C(図2を参照)を基準として幅方向について対称な形状を有する。
前記中央被覆部12は、顔面のうち口及び鼻孔の周囲の部位を被覆する部位である。具体的に、前記中央被覆部12は、鼻被覆部13と、口周囲被覆部14とを含む。前記鼻被覆部13は、鼻を被覆する部分である。前記口周囲被覆部14は、口の周囲を被覆する部分である。前記口周囲被覆部14は、鼻被覆部13の下側に接続されている。
前記中央被覆部12は、図1に示されるように、前記中央直線C(図2を参照)に沿って、前記美容用具本体11が折り曲げられた状態において、前記保持部31から離れる方向に凸となるように湾曲する形状を有している。この湾曲している部分の縁部(前記中央被覆部12のうち、前記中央直線Cに沿って、前記美容用具本体11が折り曲げられた状態において前記保持部31から遠い側に位置する端部(図1の左側の端部))には、溶着部12Aが形成されている。
前記側部被覆部16は、前記中央被覆部12の側方に接続されている。前記側部被覆部16は、顔面のうち頬の周囲や顎を被覆する部位である。前記側部被覆部16に、前記保持部31が接続(溶着)されている。
前記内側被覆部20は、前記中央被覆部12の側方で、かつ、前記側部被覆部16の上方に接続されている。前記内側被覆部20は、前記固定部30によって、前記美容用具本体11が口及び鼻孔を覆った状態に保持されたときに、顔面のうち目と頬との間の部位(目の下の部位)を被覆する部位である。本実施形態では、上下方向についての前記内側被覆部20の上側の縁部は、下向きに凸となるように凹状に窪む形状を有している。
前記外側被覆部22は、幅方向について前記内側被覆部20の外側で、かつ、上下方向について前記内側被覆部20の上側に配置されている。前記外側被覆部22は、前記固定部30によって、前記美容用具本体11が口及び鼻孔を覆った状態に保持されたときに、目尻及びその近傍の部位を被覆する部位である。上下方向についての前記外側被覆部22の上側の縁部は、上向きに凸となるように湾曲する形状を有する。上下方向についての前記外側被覆部22の上側の縁部のうち幅方向についての内側の端部は、下向きに凸となるように湾曲する形状を有する。図1に示されるように、前記外側被覆部22は、前記溶着部12Aの上端と下端とを結ぶ直線である基準直線Lに対して垂直でかつ上下方向についての前記内側被覆部20の上側の縁部の下端部を通る直線HLから、上向きに突出する形状を有する。前記外側被覆部22の上側の縁部の前記直線HLからの上方への突出寸法h(前記基準直線Lに対して垂直でかつ前記外側被覆部22の上側の縁部の上端部を通る直線HHと前記直線HLとの距離h)は、5mm以上に設定されることが好ましく、5mm以上30mm以下に設定されることがより好ましく、15mm以上27mm以下に設定されることがさらに好ましく、18mm以上24mm以下に設定されることが特に好ましい。以下、本実施形態では、前記突出寸法hは、19mmに設定されている例について説明する。
前記固定部30を構成している一対の前記保持部31は、前記美容用具本体11を顔面と接触するように固定する部材である。前記保持部31は、口及び鼻孔を覆った状態の前記美容用具本体11の側部に接続されている。一対の前記保持部31は、前記美容用具本体11を前記美容用具本体11が口及び鼻孔を覆った状態に保持する。前記保持部31としては、例えば、耳掛け部等が挙げられる。前記耳掛け部の各端部32は、前記美容用具本体11の前記側部被覆部16に溶着されている。本実施形態では、一対の前記保持部31として、それぞれ、耳掛け部が採用されている。また、前記端部32(各端部32と美容用具本体11との溶着部)は、矩形状である。
以上に説明したように、本実施形態に係る美容用具1によれば、前記美容用具本体11の前記接触面11aに前記薬剤が塗布されているので、就寝中に前記美容用具1を着用した場合であっても、就寝中における前記薬剤の寝具への付着が防止される。さらに、前記薬剤の塗布量を150g/m以下と比較的少ないことからも、就寝中における前記薬剤の寝具への付着が防止される。また、前記薬剤の塗布量を150g/m以下と比較的少ないことから、呼吸のしやすさも確保される。これらのことから、前記美容用具1は、就寝中のような長期間にわたって使用することができる。すなわち、前記美容用具1は、就寝前において、前記薬剤が塗布された前記美容用具本体11を前記固定部30で顔面に固定することにより、就寝中のような長期間にわたって、前記美容用具本体11の前記接触面11aを顔面に接触させた状態で保持することができる。
このような美容用具1において、前記美容用具本体11の接触面11aに塗布される薬剤として、二価アルコールを60質量%以上含む薬剤を用いることによって、防腐性を高めることができる。
以上のことから、前記美容用具1は、就寝中のような長時間にわたって使用することができる美容用具であって、防腐性に優れた美容用具である。さらに、前記薬剤の塗布量が20g/m以上であることから、前記薬剤が顔面に接触することによって奏する効果、例えば、保湿性等を充分に発揮することができる。すなわち、化粧用マスクのような使用感を得ながら顔の美容効果を得ることができる。また、前記美容用具1を用いることにより、就寝時間を利用して長期間にわたって前記美容用具本体11から顔面に前記薬剤を供給し続けることができるため、美容効果をより得ることができる。
前記美容用具1は、成長ホルモンの分泌量が多く、高い美容効果が得られるとされている時間、例えば、22時〜2時の間においても、就寝した状態で好適に用いることが可能となる。したがって、本実施形態に係る美容用具1によれば、より高い美容効果を実現することができる。
本実施形態に係る美容用具1では、一対の前記保持部31が耳に掛けられたとき(一対の前記保持部31によって、前記美容用具本体11が口及び鼻孔を覆った状態に保持されたとき)に、前記薬剤層40のうち前記内側被覆部20の内面に位置する部位が、目の下の部位に接触するとともに、前記薬剤層40のうち前記外側被覆部22の内面に設けられた部位が目尻及びその近傍の部位に接触する。このため、目尻を含む美容のニーズの高い目元近傍の部位の美容効果が得られる。よって、この美容用具1の着用により顔の美容効果が高まる。
本実施形態に係る美容用具1では、前記外側被覆部22の上側の縁部は、上向きに凸となるように湾曲する形状を有する。このため、前記外側被覆部22の上側の縁部に角が形成されている場合に比べて、当該外側被覆部22への指等の引っ掛かりが抑制される。したがって、前記外側被覆部22の剥離(めくれ)が抑制される。また、前記美容用具1の使用感が向上する。
さらに、本実施形態に係る美容用具1では、前記外側被覆部22は、前記直線HLから上向きに5mm以上突出する形状を有する。このため、前記薬剤層40のうち前記外側被覆部22の内面に位置する部位が目尻及びその近傍の部位に有効に接触する。よって、目尻及びその近傍の部位に前記薬剤を好適に供給することができる。したがって、この美容用具1の着用により顔の美容効果がさらに高まる。
本実施形態に係る美容用具1では、上下方向についての前記外側被覆部22の上側の縁部のうち幅方向についての内側の端部は、下向きに凸となるように湾曲する形状を有する。このため、前記薬剤層40のうち前記内側被覆部20及び前記外側被覆部22の内面に位置する部位の目元への密着性が高まる。よって、目元に薬剤を好適に供給することができる。したがって、この美容用具1の着用により顔の美容効果がさらに高まる。
本実施形態に係る美容用具1では、前記内側被覆部20の上側の縁部は、下向きに凸となるように凹状に窪む形状を有する。このため、前記薬剤層40のうち前記内側被覆部20の内面に位置する部位の目元への密着性がより向上する。
前記美容用具1において、前記外層10Bが疎水性を有することが好ましい。このような美容用具1であれば、前記薬剤の蒸発が抑制される。このため、前記薬剤層40による美容効果及び使用感が長時間持続する。よって、就寝中のような長時間にわたって美容効果を得ることが可能となる。
前記美容用具1において、前記外層10Bの圧力損失は、前記内層10Aの圧力損失がより小さいことが好ましい。このような美容用具1であれば、前記美容用具1の着用中において、呼吸により前記美容用具本体11内が陰圧になった際に、前記内層10Aが肌に向かって変形することによって肌に接触するので、美容効果が高まる。また、呼吸時における外層10Bの内側への変形が抑制される。このため、呼吸時に前記外層10Bと前記内層10Aとの間に空間が形成されるので、呼吸のしやすさが確保される。
前記美容用具1において、前記内層10Aの曲げ硬さが前記外層10Bの曲げ硬さよりも小さいことが好ましい。このような美容用具1であれば、呼吸時における前記内層10Aの肌に向かう変形が促進されるので、美容効果がさらに高まる。
本実施形態では、前記美容用具本体11が前記内層10A及び前記外層10Bの二層構造を有している例について説明したが、本発明は、これに限定されない。本発明に係る美容用具は、前記美容用具本体が、1枚の繊維体(例えば、不織布等)により構成されていてもよいし、第1実施形態のように、2枚の繊維体により構成されていてもよいし、3枚以上の繊維体により構成されていてもよい。以下、第2実施形態では、前記美容用具本体が3枚の繊維体により構成されている美容用具について説明する。
(第2実施形態)
次に、図5を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る美容用具1について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態に係る美容用具1では、図5に示されるように、前記美容用具本体11は、前記繊維体10を備える。前記繊維体10は、内層10Aと、外層10Bと、中間層10Cと、からなる三層構造を有している。前記中間層10Cは、前記内層10Aと前記外層10Bとの間に設けられている。各層10A〜10Cは、前記溶着部12A及び外縁部分を除いて、互いに接着されることなく重ね合わされている。なお、図5は、本発明の第2実施形態に係る美容用具1に備えられる美容用具本体11を示す分解斜視図である。
前記中間層10Cとしては、例えば、エアスルー法により形成されたエアスルー不織布等が挙げられる。また、前記エアスルー不織布としては、例えば、ポリプロピレンのみからなるエアスルー不織布等が挙げられる。
前記美容用具1では、前記薬剤を前記内層10Aに含浸させる場合、前記内層10Aだけではなく、前記中間層10Cにも前記薬剤を含浸させてもよいし、前記外層10Bにも前記薬剤を含浸させてもよい。寝具への付着を抑制する観点からは、前記外層10Bには、前記薬剤を含浸させずに、前記内層10A及び前記中間層10Cに前記薬剤を含浸させることが好ましく、前記内層10Aにのみ前記薬剤を含浸させることがより好ましい。
前記美容用具1において、前記中間層10Cの圧力損失は、前記外層10Bの圧力損失よりも小さく、前記外層10Bの圧力損失は、前記内層10Aの圧力損失よりも小さいことが好ましい。このような美容用具1であれば、前記中間層10Cは、呼吸時における前記外層10Bから前記内層10Aへ向かう通気をほぼ阻害することなく、前記外層10Bの内側への変形を抑制することができる。よって、呼吸時に前記外層10Bと前記内層10Aとの間により確実に空間が形成されるので、呼吸のしやすさがさらに確保される。前記中間層10Cの圧力損失は、0mmHO/cmよりも大きく0.3mmHO/cm以下である。
(第3実施形態)
次に、図6〜図8を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る美容用具1について説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。なお、図6は、本発明の第3実施形態に係る美容用具1に示す側面図である。図7は、図6に示される美容用具1を示す正面図である。図8は、図6に示される美容用具1の着用時の様子を概略的に示す図である。
本実施形態に係る美容用具1は、第3実施形態における美容用具本体11の形状が第1実施形態における美容用具本体11の形状と異なる。第3実施形態における美容用具本体11の形状は、図6に示されるように、特に、中央被覆部12及び内側被覆部20の形状が第1実施形態の中央被覆部12及び内側被覆部20の形状と異なる。
中央被覆部12のうち鼻被覆部13と口周囲被覆部14との境界は、中央直線Cに沿って美容用具本体11が折り曲げられた状態において前記鼻被覆部13から固定部30(耳掛け部)側に向かうように窪む形状を有している。このため、一対の耳掛け部が耳に掛けられたときに、前記鼻被覆部13と前記口周囲被覆部14との境界が鼻の下の部位に密着しやすくなる。よって、鼻の下の部位の美容効果が高まる。
前記内側被覆部20は、略直線状に形成されている。本実施形態では、前記外側被覆部22の前記直線HLからの上方への突出寸法hは、22.5mmに設定されている。
なお、今回開示された上記実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、第3実施形態においても、前記内側被覆部20の上側の縁部の形状が第1実施形態のそれと同じに設定されてもよい。
前記一対の保持部31は、耳掛け部に限られない。例えば、保持部31は顔面に貼り付けられることが可能な粘着部でもよく、当該粘着部は幅方向について前記美容用具本体11の側部から外向きに突出する構造でもよく、前記美容用具本体11の一部を構成する構造でもよい。
例えば、本発明において、就寝時用美容用具は、美容用具本体及び固定部以外の部材をさらに備えていてもよい。
本発明に係る美容用具は、就寝時のような長時間用いることができるが、これは就寝時以外の期間にも使用できることを除外するものではない。例えば、就寝時よりも早い時刻に前記美容用具を装着し、前記美容用具を装着したまま過ごした後に就寝してもよい。また、前記美容用具を装着して就寝し、起床した後においても前記美容用具を装着したまま過ごしてもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
本実施例は、前記美容用具に備えられる前記美容用具本体を構成する不織布に薬剤を塗布した際の防腐性について検討した。
[実施例1〜4、及び比較例1〜3]
本実施例において、用いられる薬剤に含有される各成分について説明する。
(三価アルコール)
グリセリン:グリセリン(阪本薬品工業株式会社製の化粧品用濃グリセリン)
水:精製水(日局グレード)
(二価アルコール)
DPG:ジプロピレングリコール(SKC Co., Ltd製のDPG)
PG:プロピレングリコール(AGC株式会社製のPG)
BG:1,3−ブチレングリコール(株式会社ダイセル製の1,3−BG)
(保湿剤:二価アルコール及び三価アルコール以外の保湿剤)
発酵ヒアルロン酸−K:ヒアルロン酸発酵液99.4質量%、フェノキシエタノール0.5%、及びエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(EDTA−2Na)0.1質量%の混合液(株式会社テクノーブル製の発酵ヒアルロン酸−K)
(防腐剤)
メッキンス−M:メチルパラベン(上野製薬株式会社製のメッキンス−M)
上記各成分を表1に示す組成(質量%)となるように混合させた。そうすることによって、薬剤が得られる。この得られた薬剤を、5cm角の不織布(65質量%のポリエチレンテレフタレート繊維と35質量%のポリアミド繊維で構成されるスパンレース分割繊維複合不織布、クラレクラフレックス株式会社製のD0822)の一方の面上に、塗布量が、60g/mとなるように塗布した。そうすることによって、試料が得られた。このようにして得られたサンプルを下記防腐性の試験で評価した。
[防腐性(初期品)]
上記のようにして得られた直後の試料、すなわち、初期品を用いた。この試料(初期品)の前記薬剤を塗布した側の面に対して、C.albicans、A.brasiliensis、及びP.citrinumを、10の7乗接種した。その後、温度20〜30℃、相対湿度70〜100%RHの環境下で、4週間培養した後の菌数の測定を行った。その結果、初期接種菌数より、2オーダー以上減少していたときは、「≦1%」と評価した。また、初期接種菌数より、1オーダー以上2オーダー未満減少していたときは、「≦10%」と評価した。また、初期接種菌数と比較した減少分が1オーダー未満であって、菌の増殖が確認できない場合は、「≦100%」と評価した。また、初期接種菌数と比較した減少分が1オーダー未満であって、菌の増殖が確認できる場合は、「100%≦」と評価した。なお、「≦1%」であれば、防腐性(防腐効果)が高いと評価でき、「≦10%」であれば、防腐性(防腐効果)があると評価できる。「≦100%」であれば、防腐性(防腐効果)が「≦10%」よりは低いが、防腐性(防腐効果)があると評価でき、「100%≦」であれば、防腐性(防腐効果)がないと評価される。
[防腐性(経変品)]
上記のようにして得られた試料を、温度50℃、相対湿度30%RHの環境下で、一か月放置した試料、すなわち、経変品を用いた。初期品の代わりに経変品を用いたこと以外、上記「防腐性(初期品)」と同様に評価した。なお、この経変品は、製造後1.5年間経過後の試料に相当する。
これらの防腐性の評価結果は、表1に示す。
Figure 2021006191
表1からわかるように、二価アルコールを60質量%以上含む薬剤を用いた場合(実施例1〜4)は、そうでない場合(比較例1〜3)と比較して、防腐性が高かった。
1 美容用具
10 繊維体
10A 内層
10B 外層
10C 中間層
11 美容用具本体
11a 接触面
12 中央被覆部
12A 溶着部
13 鼻被覆部
14 口周囲被覆部
16 側部被覆部
20 内側被覆部
22 外側被覆部
30 固定部
31 保持部
32 端部
40 薬剤層

Claims (3)

  1. 顔面の少なくとも一部と接触可能な接触面を有する美容用具本体と、
    前記接触面に、塗布量20〜150g/mで塗布された薬剤とを備え、
    前記薬剤は、二価アルコールを60質量%以上含むことを特徴とする美容用具。
  2. 前記二価アルコールが、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の美容用具。
  3. 前記薬剤は、前記二価アルコールを2種以上含む請求項1又は請求項2に記載の美容用具。
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