JP2021005769A - 給湯システム、サーバおよびプログラム - Google Patents

給湯システム、サーバおよびプログラム Download PDF

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【課題】複数の携帯端末装置により給湯装置が遠隔制御される場合に、使用者に対する遠隔制御の完了通知をより適切に行うことが可能な給湯システム、サーバおよびプログラムを提供する。【解決手段】給湯システム1は、外部通信網40に接続されたサーバ50と、サーバ50を介して複数の携帯端末装置30により遠隔操作可能な給湯装置10とを備える。サーバ50の制御部は、一の携帯端末装置30から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、所定の動作の完了に応じて、一の携帯端末装置30に通知を行い、その他の携帯端末装置30には通知を行わないよう制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、給湯装置を携帯端末装置によって遠隔制御する給湯システムおよびサーバ、並びに、携帯端末装置の制御部に遠隔制御のための所定の機能を実行させるプログラムに関する。
従来、給湯装置では、浴室やリビング、台所に設置されたリモートコントローラによって各種設定がなされていた。これに対し、最近では、携帯電話機等の携帯端末装置を用いて給湯装置に対する遠隔制御を行うシステムが検討されている。たとえば、以下の特許文献1には、スマートフォンなどのユーザ端末を用いて熱源システムを遠隔制御する遠隔操作システムが記載されている。
特開2017−580260号公報
上記のようなシステムでは、たとえば、家族の各人がそれぞれ所有する複数の携帯端末装置により給湯装置が遠隔制御されることが想定され得る。この場合、一の携帯端末装置から追い焚き操作等の遠隔制御がなされると、その完了に応じて、全ての携帯端末装置に一律に完了通知が送信され得る。しかし、この方法では、遠隔操作を行っていない他の使用者にも逐次通知がなされるため、他の使用者において、煩わしいと感じられる虞があった。
かかる課題に鑑み、本発明は、複数の携帯端末装置により給湯装置が遠隔制御される場合に、使用者に対する遠隔制御の完了通知をより適切に行うことが可能な給湯システム、サーバおよびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、給湯システムに関する。この態様に係る給湯システムは、外部通信網に接続されたサーバと、前記サーバを介して複数の携帯端末装置により遠隔制御が可能な給湯装置と、一の前記携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、前記所定の動作の完了に応じて、前記一の携帯端末装置に通知を行い、その他の前記携帯端末装置には通知を行わないよう制御する制御部と、を備える。
本態様に係る給湯システムによれば、一の携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、当該所定の動作の完了に応じて、一の携帯端末装置に通知が行われ、その他の携帯端末装置には通知が行われない。これにより、遠隔操作を行っていない他の使用者には動作完了の通知が行われないため、他の使用者において、煩わしいと感じられることが回避され得る。また、遠隔操作を行った使用者の携帯端末装置には、動作完了の通知が行われるため、当該使用者は、自身が行った遠隔操作による動作の完了を適切に把握できる。
本態様に係る給湯システムにおいて、前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含み得る。
この構成によれば、遠隔操作を行った使用者は、遠隔操作により給湯装置が追い焚き動作またはふろ自動動作を完了したことを適切に確認できる。
なお、「追い焚き動作」とは、浴槽内の湯を設定温度まで追い焚きする動作を意味する。また、「ふろ自動動作」とは、設定温度および設定湯量で風呂に自動で湯を溜める動作を意味する。
本態様に係る給湯システムにおいて、前記制御部は、前記サーバに配置され得る。
この構成によれば、給湯システムを管理するサーバにより上記制御部の制御が実行されるため、別途、制御部を配置することなく、円滑かつ効率的に、上記制御を行うことができる。
本発明の第2の態様は、複数の携帯端末装置により遠隔操作可能な給湯装置を、外部通信網を介して制御するサーバに関する。この態様に係るサーバは、制御部と、記憶部と、前記通信網を介して前記複数の携帯端末装置および前記給湯装置と通信を行う通信部と、を備える。ここで、前記記憶部は、一の前記携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作の指令通知を受信した場合、前記一の携帯端末装置と前記所定の動作とを対応付けて記憶する。また、前記制御部は、前記給湯装置から前記所定の動作の完了通知を受信したことに応じて、前記一の携帯端末装置に動作完了の通知を行い、その他の前記携帯端末装置には前記動作完了の通知を行わない。
本態様に係るサーバによれば、上記第1の態様と同様、一の携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、当該所定の動作の完了に応じて、一の携帯端末装置に通知が行われ、その他の携帯端末装置には通知が行われない。これにより、遠隔操作を行っていない他の使用者には動作完了の通知が行われないため、他の使用者において、煩わしいと感じられることが回避され得る。また、遠隔制御を行った使用者の携帯端末装置には、動作完了の通知が行われるため、当該使用者は、自身が行った遠隔制御の完了を適切に把握できる。
本態様に係るサーバにおいて、前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含み得る。
この構成によれば、遠隔制御を行った使用者は、遠隔制御により給湯装置が追い焚き動作またはふろ自動動作を実行したことを確認できる。
本発明の第3の態様は、プログラムに関する。この態様に係るプログラムは、外部通信網を介して給湯装置を遠隔制御可能な携帯端末装置の制御部に、所定の動作に関する遠隔制御の指令通知を前記外部通信網に送信した場合に、前記所定の動作を記憶部に記憶させる機能と、前記所定の動作の完了に関する完了通知を前記外部通信網から受信した場合に、前記記憶部に前記所定の動作が記憶されていることに基づいて、前記所定の動作が完了したことを報知部に出力させる機能と、を実行させる。
本態様に係るプログラムによれば、一の携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、当該所定の動作の完了に応じて、当該一の携帯端末装置においてのみ、所定の動作が完了したことが報知され、その他の携帯端末装置では、当該報知は行われない。これにより、遠隔操作を行っていない他の使用者には動作完了の報知が行われないため、他の使用者において、煩わしいと感じられることが回避され得る。また、遠隔操作を行った使用者の携帯端末装置には、動作完了の報知が行われるため、当該使用者は、自身が行った遠隔制御の完了を適切に把握できる。
本態様に係るプログラムにおいて、前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含み得る。
この構成によれば、遠隔制御を行った使用者は、遠隔制御により給湯装置が追い焚き動作またはふろ自動動作を実行したことを確認できる。
また、本態様に係るプログラムにおいて、前記報知部は、表示部を含み得る。
この構成によれば、画像により、使用者に所定の動作の完了が報知される。これにより、使用者は、表示部の画像を参照することにより、円滑かつ確実に、自身が行った遠隔操作の動作が完了したことを把握できる。
以上のとおり、本発明によれば、複数の携帯端末装置により給湯装置が遠隔制御される場合に、使用者に対する遠隔制御の完了通知をより適切に行うことが可能な給湯システム、サーバおよびプログラムを提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態1に係る、給湯システムの構成を示す図である。 図2(a)、(b)は、実施形態1に係る、浴室リモコンおよび台所リモコンに設けられた操作ボタンについて説明するための図である。 図3は、実施形態1に係る、給湯システムを構成する各機器の回路ブロックを示す図である。 図4(a)、(b)は、実施形態1に係る、遠隔操作の際にサーバの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。 図5は、実施形態1に係る、給湯装置に所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)を実行させるための操作が携帯端末装置に対して行われた場合の処理の流れを示すシーケンス図である。 図6(a)は、実施形態1に係る、動作完了を報知する画像の表示例を示す図である。図6(b)は、実施形態1に係る、動作の進捗状況を報知する画像の表示例を示す図である。 図7(a)、(b)は、実施形態2に係る、遠隔操作の際に携帯端末装置の制御部において行われる処理を示すフローチャートである。 図8は、実施形態2に係る、給湯装置に所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)を実行させるための操作が携帯端末装置に対して行われた場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る給湯システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、給湯システム1は、給湯装置10と、サーバ50とを備え、ルータ20および外部通信網40を介して、携帯端末装置30により遠隔制御される。
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13とを備える。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。給湯器11により生成された湯は、給湯口11aにそれぞれ接続された配管を介して、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給される。給湯器11が、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を備える場合、これら機能を実現する機器に対して、給湯器11から湯が供給される。
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12、13は、それぞれ、表示部121、131と、入力部122、132とを備える。操作者は、表示部121、131に表示された画面に従って入力部122、132を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
図2(a)、(b)は、浴室リモコン12および台所リモコン13の入力部122、132に設けられた操作ボタンについて説明するための図である。
図2(a)、(b)に示すように、入力部122、132には、運転ボタン122a、132a、ふろ自動ボタン122b、132b、追い焚きボタン122c、132c、および、足し湯ボタン122d、132dを含む各種操作ボタンが設けられている。
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフモード(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したとしても給湯器11が給湯運転を行わない状態)にあるとき、表示部121、131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132a以外の操作ボタンの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132aが操作され、運転オンモード(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したときに給湯器11が給湯運転を行える状態)になると、表示部121、131が点灯して設定内容が表示されるとともに、運転ボタン122a、132a以外の操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
ふろ自動ボタン122b、132bは、ふろ自動動作を開始および停止させるための操作ボタンである。ふろ自動動作は、設定温度および設定湯量で風呂に自動で湯を溜める動作である。ふろ自動動作は、湯張り動作と、それに続く保温動作とにより構成され得る。あるいは、ふろ自動動作が湯張り動作のみで構成される場合もある。
追い焚きボタン122c、132cは、追い焚き動作を開始および停止させるための操作ボタンである。追い焚き動作は、浴槽内に残っている湯を追い焚きする動作である。浴室リモコン12の追い焚きボタン122cが操作されると、浴室内の湯の温度が所定温度だけ上昇するように追い焚きがなされる。台所リモコン13の追い焚きボタン122cが操作されると、浴室内の湯の温度が設定温度に到達するまで追い焚きがなされる。携帯端末装置30により追い焚きの遠隔操作がなされた場合は、台所リモコン13の追い焚きボタン122cが操作された場合と同様、浴室内の湯の温度が設定温度に到達するまで追い焚きがなされる。
足し湯ボタン122d、132dは、足し湯動作を開始および停止させるための操作ボタンである。足し湯ボタン122d、132dが操作されると、所定量の湯が浴槽に供給される。
浴室リモコン12および台所リモコン13には、音声を出力するための音声出力口12a、13aが設けられている。音声出力口12a、13aは、ふろ自動動作の完了等、給湯装置10に関する所定の動作を通知するためのガイダンス音声の出力等に用いられる。たとえば、浴室リモコン12または台所リモコン13のふろ自動ボタン122b、132bが操作された場合、ふろ自動の動作の完了に応じて、音声出力口12a、13aから、ふろ自動動作の完了を報知するためのガイダンス音声が出力される。
図1に戻り、ルータ20は、建物内(ここでは、宅内H10)に存在する各機器を、外部通信網40を介してサーバ50に接続するための無線ルータである。ルータ20は、宅内H10の機器を外部通信網40に接続するための通信中継器である。
台所リモコン13は、無線通信により、ルータ20に接続される。また、携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、無線通信によりルータ20に接続されて、サーバ50と通信可能である。携帯端末装置30は、たとえば、携帯電話機である。この他、携帯端末装置30が、携帯型のタブレット端末等の他の携帯可能な端末装置であってもよい。外部通信網40は、たとえば、インターネットである。
外部通信網40には、給湯装置10に対する遠隔制御(遠隔操作および遠隔監視)を管理するためのサーバ50が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網40を介して、サーバ50と通信を行う。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、ルータ20および外部通信網40を介してサーバ50と通信を行う。また、携帯端末装置30が宅外にある場合、携帯端末装置30は、外部に設置されたルータ60または基地局70を介して外部通信網40に接続され、サーバ50と通信を行う。
台所リモコン13と携帯端末装置30には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが、サーバ50からダウンロードされ、インストールされている。このアプリケーションプログラムに、サーバ50にアクセスするためのアドレス情報(IPアドレス)が含まれている。台所リモコン13と携帯端末装置30は、このアドレス情報に基づいて、サーバ50にアクセスし、通信を行う。
台所リモコン13のアドレス情報は、初期設定の際に、サーバ50に送信され保持される。このとき同時に、台所リモコン13のID情報(識別情報)が、台所リモコン13からサーバ50に送信される。台所リモコン13のアドレス情報として、たとえば、台所リモコン13の無線通信部137(図3参照)に保持されたMAC(Media Access Control)アドレスが用いられる。台所リモコン13のアドレス情報として、台所リモコン13の無線通信部137のグローバルIPアドレスが用いられてもよい。台所リモコン13のID情報として、たとえば、台所リモコン13の無線通信部137のTHINGが用いられる。台所リモコン13のID情報として、台所リモコン13の無線通信部137のMACアドレスが用いられてもよい。
図1の構成において、操作者は、宅内H10と宅外の何れにおいても、携帯端末装置30を用いて、給湯装置10に対する遠隔制御(遠隔操作および遠隔監視)を行うことができる。
すなわち、携帯端末装置30が宅内H10と宅外の何れにある場合も、操作者から携帯端末装置30に入力された操作に基づく指令通知が、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、指令通知を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10に対して、受信した指令通知を送信する。これにより、指令通知が、外部通信網40およびルータ20を介して、対応する給湯装置10の台所リモコン13に送信される。こうして、操作者が要求する内容の設定または動作が、遠隔操作により、給湯装置10に適用される。
また、給湯装置10の状態情報が、所定周期で随時、台所リモコン13からルータ20を介してサーバ50に送信される。状態情報は、現在の給湯装置10の状態を示す情報である。状態情報には、給湯設定温度や、ふろ自動動作および追い焚き動作の完了等の情報が含まれる。サーバ50は、受信した状態情報を、給湯装置10ごとに管理する。操作者から携帯端末装置30に入力された遠隔監視の閲覧要求は、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、閲覧要求を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10のうち、閲覧要求により指定された給湯装置10の状態情報を、当該携帯端末装置30に送信する。これにより、給湯装置10の状態が、携帯端末装置30において出力される。こうして、操作者は、給湯装置10の状態を、宅内および宅外の両方において確認できる。
図3は、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
給湯器11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、水位センサ114と、循環センサ115と、温度センサ116とを備える。制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶されたプログラムに従って、給湯器11内の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。
水位センサ114は、給湯器11が接続された浴槽の水位を検出する。水位センサ114は、たとえば、浴槽に接続された配管内の水圧によって浴槽の水位を検出する。循環センサ115は、浴槽の循環口を介して浴槽と給湯器11との間を湯または水が循環していることを検出する。循環センサ115は、循環流路を構成する配管のうち給湯器11の内部に配置された配管の部分に設置されている。温度センサ116は、浴槽内の湯の温度を検出する。温度センサ116は、上記循環流路に設置されている。給湯器11には、水位センサ114と、循環センサ115および温度センサ116の他に、湯または水の流量を検出する流量センサ等の各種センサを備えている。
上述のふろ自動動作を実行する場合、制御部111は、まず、浴槽に所定量の水を供給し、浴槽と給湯器11との間で浴槽内の水を循環させる制御を行う。この制御において、循環センサ115により水の循環が検出されなければ、制御部111は、再度所定の水を浴槽に供給する。制御部111は、循環センサ115により水の循環が検出されるまで、上記の制御を繰り返し実行する。水の循環が検出されると、制御部111は、水位センサ114により検出される水位が設定水位となるまで、浴槽に湯を供給する制御を行う。浴槽の水位が設定水位に到達すると、制御部111は、温度センサ116により検出される温度が設定温度となるまで、追い焚きを実行する。こうして、浴槽内の湯の温度が設定温度に到達すると、ふろ自動動作が完了する。その後、制御部111は、保温機能を実行し、浴槽内の湯の温度を設定温度に維持する制御を行う。
また、上述の追い焚き動作を実行する場合、制御部111は、まず、浴槽と給湯器11との間で浴槽内の水を循環させる制御を行う。この制御において、循環センサ115により水の循環が検出されなければ、制御部111は、浴槽内に湯が残っていないと判定して、追い焚き動作を終了する。他方、この制御において、循環センサ115により水の循環が検出されると、制御部111は、温度センサ116により検出される温度が目標温度となるまで、追い焚きを実行する。上記のように、浴室リモコン12に対して追い焚き動作の操作が行われた場合、目標温度は、現在の湯の温度よりも所定温度だけ高い温度に設定される。また、台所リモコン13または携帯端末装置30に対して追い焚き動作の操作が行われた場合、目標温度は、設定温度に等しい温度に設定される。
ふろ自動動作および追い焚き動作が完了すると、制御部111は、これら動作の完了を示す情報を含む状態情報を、通信部113を介して、浴室リモコン12および台所リモコン13に送信する。なお、ふろ自動動作の実行時には、浴槽内の湯の温度が所定の温度に到達した場合に、ふろ自動動作の完了を示す情報が、状態情報に含められて、制御部111から浴室リモコン12および台所リモコン13に送信される。この他、ふろ自動動作の実行時には、動作完了前の、浴槽内の湯の温度が所定の温度よりもやや低い温度に到達したタイミングにおいても、その旨を示す情報が、状態情報に含められて、制御部111から浴室リモコン12および台所リモコン13に送信される。
浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125と、スピーカ126と、を備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部122は、温度設定ボタン等の各種操作ボタンを備える。表示部121が、タッチパネルであってもよい。
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。スピーカ126は、制御部123からの制御に従って、図2(a)に示した音声出力口12aを介して所定の音声を出力する。
台所リモコン13は、上述の表示部131および入力部132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135と、スピーカ136とを備える。表示部131は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部132は、各種操作ボタンを備える。表示部131が、タッチパネルであってもよい。
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部134は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11と通信を行う。スピーカ136は、制御部133からの制御に従って、図2(b)に示した音声出力口13aを介して所定の音声を出力する。
さらに、台所リモコン13は、無線通信部137を備える。ここで、無線通信部137は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部137(無線通信モジュール)には、宅内H10に設定されたLAN(Local Area Network)上の機器を特定するためのIPアドレスが割り振られている。また、無線通信部137は、上述のMACアドレスを保持している。
携帯端末装置30は、表示部301と、入力部302と、制御部303と、記憶部304と、無線通信部305と、スピーカ306とを備える。表示部301は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部132は、各種操作ボタンと、表示部301に積層されたタッチパネルとを備える。
制御部303は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部304に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部304は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
無線通信部305は、制御部303からの制御に従って、ルータ20と通信を行う。無線通信部305は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部305にもIPアドレスが割り振られている。また、無線通信部305は、上述のMACアドレスを保持している。スピーカ306は、制御部303からの制御に従って、所定の音声を出力する。
サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503とを備える。制御部501は、CPUを備え、記憶部502に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部502は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部503は、制御部501からの制御に従って、所定の制御を行う。
本実施形態1では、予め、給湯装置10に対して遠隔制御(遠隔操作および遠隔監視)を行うことが可能な携帯端末装置30が、給湯装置10(台所リモコン13)に対応付けて、サーバ50に登録される。すなわち、予め、給湯装置10(台所リモコン13)と携帯端末装置30とがペアリングされ、ペアリングを示す情報(ペアリング情報)が、サーバ50において管理される。
ペアリング情報は、台所リモコン13のID情報と携帯端末装置30のID情報とを対応付けて構成される。給湯装置10を遠隔制御可能な携帯端末装置30が当該給湯装置10に複数ペアリングされている場合、1つの台所リモコン13のID情報に複数の携帯端末装置30のID情報が対応付けられる。この他、サーバ50は、台所リモコン13および携帯端末装置30のアドレス情報をデータベースに保持している。
ここで、ペアリングは、給湯装置10が設置された建物内において行われることが好ましい。すなわち、携帯端末装置30の所持者は、給湯装置10が設置された建物内に携帯端末装置30を所持して立ち入りことにより、自身の携帯端末装置30と給湯装置10とをペアリングできる。これにより、悪意の第三者によって不当に、携帯端末装置30と給湯装置10とがペアリングされる可能性が減少する。よって、不当に遠隔制御(遠隔制御および遠隔監視)が行われるリスクを抑制できる。
ところで、上記構成の給湯システム1では、たとえば、家族の各人がそれぞれ所有する複数の携帯端末装置30により給湯装置10が遠隔制御されることが想定され得る。この場合、一の携帯端末装置30からふろ自動等の動作を実行させる遠隔操作がなされると、当該動作の完了に応じて、全ての携帯端末装置30に一律に完了通知が送信され、全ての携帯端末装置30において動作完了の報知がなされ得る。しかし、この方法では、遠隔操作を行っていない他の使用者にも逐次報知がなされるため、他の使用者において、煩わしいと感じられる虞がある。
そこで、本実施形態1では、遠隔操作に応じた動作が完了した場合に、その旨の報知が、遠隔操作を行った携帯端末装置30のみにおいてなされる。具体的には、遠隔操作に応じた動作が完了した場合に、その旨の通知が、遠隔操作を行った携帯端末装置30のみに対して、サーバ50から送信され、当該携帯端末装置30おいてのみ、動作完了の報知が出力される。以下、この構成について説明する。
図4(a)、(b)は、遠隔操作の際にサーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。図4(a)は、携帯端末装置30から指令通知を受信した場合にサーバ50により行われる処理であり、図4(b)は、台所リモコン13から完了通知を受信した場合にサーバ50により行われる処理である。
携帯端末装置30に対して遠隔制御に関する操作がなされると、携帯端末装置30は、当該操作に応じた指令通知を、外部通信網40を介して、サーバ50に送信する。このとき、同時に、携帯端末装置30は、自身のID情報をサーバ50に送信する。
図4(a)を参照して、サーバ50の制御部501は、携帯端末装置30から指令通知およびID情報を受信すると(S101:YES)、当該指令通知により指定される制御の内容が、予め決められた所定の動作に対応するものであるか否かを判定する(S102)。
ここで、所定の動作とは、当該動作を完了するまでに時間が掛かるため、動作が完了した時点でその旨を使用者に通知することが好ましいと想定され得る動作である。たとえば、所定の動作には、ふろ自動や追い焚きの動作が含まれる。ただし、所定の動作はこれに限られるものではなく、さらに足し湯等の他の動作が含まれてもよい。あるいは、ふろ自動の動作のみが所定の動作に設定されてもよい。
指令通知により指定される制御の内容が所定の動作に対応する場合(S102:YES)、制御部501は、指令通知と共に受信したID情報と、指令通知により指定される動作とを互いに対応付けて、記憶部502に記憶させる(S103)。このとき、ID情報と動作は、記憶部502に構築されている動作管理テーブルに、互いに対応付けられて登録される。さらに、制御部501は、指令通知とともに受信したID情報にペアリングされている台所リモコン13を、制御先の給湯装置10の台所リモコン13として特定し(S104)、特定した台所リモコン13に指令通知を送信する(S105)。
他方、指令通知により指定される制御の内容が所定の動作に対応しない場合(S102:NO)、制御部501は、ステップS103をスキップし、ステップS104へと処理を進める。この場合、制御部501は、動作管理テーブルに対する登録を行うことなく、指令通知とともに受信したID情報にペアリングされている台所リモコン13を、制御先の給湯装置10の台所リモコン13として特定し(S104)、特定した台所リモコン13に指令通知を送信する(S105)。
台所リモコン13の制御部133は、ステップS105の処理により指令通知を受信すると、指令通知の受取を確認するための応答通知をサーバ50に送信し、指令通知に応じた制御を実行する。具体的には、台所リモコン13の制御部133は、指令通知を受信すると、指令通知により指定される動作を実行するための制御コマンドを、給湯器11と浴室リモコン12に送信する。
たとえば、指令通知により指定される動作が“ふろ自動”の動作である場合、給湯器10の制御部101は、台所リモコン13から制御コマンドを受信したことに基づいて、上述のように、水位センサ114、循環センサ115および温度センサ116からの検出結果を参照しながら、設定水位まで浴槽に湯を供給し、さらに、設定温度まで浴槽内の湯の温度を高める。また、指令通知により指定される動作が“追い焚き”の動作である場合、給湯器10の制御部101は、台所リモコン13から制御コマンドを受信したことに基づいて、上述のように、循環センサ115および温度センサ116からの検出結果を参照しながら、設定温度まで浴槽内の湯の温度を高める。
また、指令通知の内容が給湯温度の変更である場合、台所リモコン13は、給湯温度を指令通知に応じた温度に変更するための制御コマンドを給湯器11および浴室リモコン12に送信する。これにより、給湯装置10の給湯温度が指令通知に応じた温度に変更される。
サーバ50の制御部501は、ステップS105において送信した指令通知に対して、台所リモコン13から応答通知を受信すると、指令通知が適正に受信されたとして、図4(a)の処理を終了する。
指令通知により指定される動作が、ふろ自動や追い焚き等である場合、台所リモコン13の制御部133は、当該動作の完了に応じて、無線通信部137を介して、完了通知をサーバ50に送信する。完了通知には、完了した動作の内容を示す動作情報が含まれている。さらに、制御部133は、完了通知とともに、自身のID情報をサーバ50に送信する。完了通知およびID情報は、上述の状態情報に含まれて、台所リモコン13からサーバ50に送信される。
図4(b)を参照して、サーバ50の制御部501は、完了通知を受信すると(S111:YES)、完了通知とともに受信した動作情報およびID情報と、記憶部502に設定されている動作管理テーブルとを対照する。そして、制御部501は、当該動作情報に対応する動作が、当該ID情報にペアリングされている携帯端末装置30の何れかのID情報に対応付けられて、動作管理テーブルに登録されているか否かを判定する(S112)。S112の判定がNOの場合、制御部501は、図4(b)の処理を終了する。
他方、S112の判定がYESの場合、制御部501は、動作管理テーブルにおいて当該動作情報の動作に対応付けられているID情報の携帯端末装置30を送信先の携帯端末装置30に特定する(S113)。さらに、制御部501は、特定した携帯端末装置30に対して、ステップS111で受信した完了通知を送信する(S114)。これにより、制御部501は、図4(b)の処理を終了する。
図5は、給湯装置10に所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)を実行させるための操作が携帯端末装置30に対して行われた場合に、図4(a)、(b)のフローチャートに従って行われる処理の流れを示すシーケンス図である。ここでは、台所リモコン13に対して2つの携帯端末装置30がペアリングされている場合のシーケンス図が示されている。
一方の携帯端末装置30に対して、所定の動作を実行させるための遠隔操作がなされると、当該動作を指定する指令通知とともに当該携帯端末装置30のID情報が、サーバ50に送信される(SQ1)。これに伴い、当該動作およびID情報が、サーバ50の動作管理テーブルに登録され、さらに、携帯端末装置30から受信された指令通知が、サーバ50から台所リモコン13に送信される(SQ2)。これにより、台所リモコン13において、当該指令通知により指定される動作(ふろ自動、追い焚き等)が実行される(SQ3)。
給湯装置10において当該動作が完了すると、完了通知とともに台所リモコン13のID情報が、台所リモコン13からサーバ50に送信される(SQ3)。これ応じて、サーバ50では、動作管理テーブルに登録されている動作のうち、受信した完了通知の動作に対応する動作が特定され、特定された動作に対応付けられたID情報の携帯端末装置30が完了通知の通知先に設定される。そして、通知先に設定された携帯端末装置30に対して、サーバ50から完了通知が送信される(SQ4)。これに応じて、動作管理テーブルから、当該動作に関連する情報が消去される。
こうして、遠隔操作の入力がなされた一方の携帯端末装置30に対してのみ完了通知が送信され、他方の携帯端末装置30には完了通知は送信されない。このため、一方の携帯端末装置30においてのみ、遠隔操作に応じた動作の完了を報知する処理が行われる(SQ5)。たとえば、携帯端末装置30の表示部301に動作完了を報知する画像を表示させることにより、動作の完了が報知される。
図6(a)は、動作完了を報知する画像の表示例を示す図である。この表示例は、給湯装置10にふろ自動の動作を実行させるための操作が携帯端末装置30に入力された場合の表示例である。
図6(a)に示すように、報知画面600は、遠隔制御の内容を示す項目601と、ふろ自動の動作が完了したことを示すメッセージ602と、了承ボタン603とを含んでいる。使用者は、メッセージ602を参照することにより、自身が設定したふろ自動の動作が完了したことを把握できる。使用者は、メッセージ602を参照した後、了承ボタン603を操作する。これにより、報知画面600が閉じられ、報知画面600が表示される前の画面が表示される。
なお、上記実施形態1では、動作の完了に応じて完了通知がサーバ50から携帯端末装置30に送信されるが、動作の途中で進捗状況を示す状況通知がさらにサーバ50から携帯端末装置30に送信されてもよい。たとえば、ふろ自動の遠隔操作が携帯端末装置30に入力された場合、湯張りが完了した後、湯の温度を設定温度に上昇させる動作へと移行するタイミングにおいて、ふろ自動の動作が間もなく完了することを通知するための状況通知が、サーバ50から携帯端末装置30に送信されてもよい。
この場合、ふろ自動の動作がこの状況に到達したことを示す状況通知が、状態情報に含められて、給湯器11から台所リモコン13に送信される。これにより、台所リモコン13は、受信した状況通知を状態情報に含めてサーバ50に送信する。サーバ50は、図4(b)のステップS112〜S114と同様の処理により、状況通知を携帯端末装置30に送信する。この場合も、状況通知は、ふろ自動の操作が入力された携帯端末装置30に対してのみ送信される。これにより、状況通知に応じた報知が、当該携帯端末装置30において行われる。
図6(b)は、動作の進捗状況を報知する画像の表示例を示す図である。
図6(b)に示すように、報知画面610は、遠隔制御の内容を示す項目611と、ふろ自動の動作が間もなく完了することを示すメッセージ612と、了承ボタン613とを含んでいる。使用者は、メッセージ612を参照することにより、自身が設定したふろ自動の動作が間もなく完了することを把握できる。使用者は、メッセージ612を参照した後、了承ボタン613を操作する。これにより、報知画面610が閉じられ、報知画面610が表示される前の画面が表示される。
図6(a)、(b)には、遠隔操作によりふろ自動の動作が行われる場合の画面の表示例が示されたが、遠隔操作により追い焚き等の他の所定の動作が行われる場合も、同様の画面が表示される。たとえば、遠隔操作により追い焚きが行われる場合、図6(a)の項目601が、追い焚きを示す内容に変更される。メッセージ612および了承ボタン613は、ふろ自動の場合と同様でよい。この場合も、使用者は、自身が設定した遠隔操作の動作の完了を把握することができる。なお、この場合も、図6(b)と同様、追い焚きの進捗状況を示す画像がさらに出力されてもよい。
<実施形態1の効果>
本実施形態1によれば、以下の効果が奏され得る。
一の携帯端末装置30から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、当該所定の動作の完了に応じて、一の携帯端末装置30に通知が行われ、その他の携帯端末装置30には通知が行われない。これにより、遠隔操作を行っていない他の使用者には動作完了の通知が行われないため、他の使用者において、煩わしいと感じられることが回避され得る。また、遠隔操作を行った使用者の携帯端末装置30には、動作完了の通知が行われるため、当該使用者は、自身が行った遠隔操作による動作の完了を適切に把握できる。
図4(a)のステップS102において監視される所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含んでいる。これにより、遠隔操作を行った使用者は、遠隔操作により給湯装置10が追い焚き動作またはふろ自動動作を実行したことを適切に確認できる。
図4(a)、(b)の処理は、サーバ50の制御部501において行われる。このように、給湯システム1を管理するサーバ50に図4(a)、(b)の処理を実行させることにより、別途、図4(a)、(b)の処理を行うための制御部(制御ユニット等)を配置することなく、円滑かつ効率的に、図4(a)、(b)の処理を行うことができる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、サーバ50における処理により、遠隔操作が行われた携帯端末装置30のみにおいて、所定の動作の完了が報知された。これに対し、実施形態2では、携帯端末装置30における処理により、遠隔操作が行われた携帯端末装置30のみにおいて、所定の動作の完了が報知される。
すなわち、実施形態2では、給湯装置10において所定の動作が完了すると、当該給湯装置10(台所リモコン13)にペアリングされている全ての携帯端末装置30に対して、サーバ50から完了通知が送信される。これらの携帯端末装置30では、それぞれ、受信した完了通知に応じた所定の動作の遠隔操作が自身に対して行われたか否かが判定される。そして、当該遠隔操作が自身に対して行われたと判定された携帯端末装置30においてのみ、完了通知に基づく報知が行われる。
図7(a)、(b)は、遠隔操作の際に携帯端末装置30の制御部303において行われる処理を示すフローチャートである。図7(a)は、携帯端末装置30に対して遠隔操作がなされた場合に携帯端末装置30において行われる処理であり、図7(b)は、サーバ50から完了通知を受信した場合に携帯端末装置30において行われる処理である。図7(a)、(b)の処理は、上記のように、サーバ50から携帯端末装置30にダウンロードされた給湯システム1のアプリケーションプログラムによって、携帯端末装置30の制御部303により実行される。
図7(a)を参照して、携帯端末装置30の制御部303は、遠隔操作の入力を受け付けると(S201:YES)、遠隔操作に基づく動作が所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)に対応するか否かを判定する(S202)。ここで、遠隔操作に基づく動作が所定の動作に対応する場合(S202:YES)、制御部303は、遠隔操作に基づく動作を記憶部304に記憶させる(S203)。具体的には、制御部303は、記憶部304に設定された完了待ちテーブルに、当該遠隔操作に基づく動作を登録する。他方、遠隔操作に基づく動作が所定の動作でない場合(S202:NO)、制御部303は、ステップS203をスキップする。その後、制御部303は、遠隔操作に基づく動作を給湯装置10に実行させるための指令通知を、外部通信網40を介してサーバ50に送信する(S204)。
サーバ50は、ステップS204の処理により携帯端末装置30から指令通知を受信すると、当該携帯端末装置30にペアリングされている給湯装置10(台所リモコン13)に対して、指令通知を送信する。これにより、給湯装置10において、指令通知に応じた動作が実行される。この動作が所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)である場合、当該動作の完了に応じて、給湯装置10(台所リモコン13)からサーバ50に完了通知が送信される。サーバ50は、完了通知を受信した給湯装置10(台所リモコン13)にペアリングされている全ての携帯端末装置30に対して、当該完了通知を送信する。
図7(b)を参照して、携帯端末装置30の制御部303は、外部通信網40を介してサーバ50から完了通知を受信すると(S211:YES)、受信した完了通知に対応する動作が、記憶部304に記憶されているか、すなわち、完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されているか否かを判定する(S212)。完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されていない場合(S212:NO)、制御部303は、図7(b)の処理を終了する。他方、完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されている場合(S212:YES)、制御部303は、当該動作の完了を使用者に報知する処理を実行する(S213)。
図8は、給湯装置10に所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)を実行させるための操作が携帯端末装置30に対して行われた場合に、図7(a)、(b)のフローチャートに従って行われる処理の流れを示すシーケンス図である。ここでは、台所リモコン13に対して2つの携帯端末装置30がペアリングされている場合のシーケンス図が示されている。
一方の携帯端末装置30に対して、所定の動作を実行させるための遠隔操作がなされると、完了待ちテーブルに当該動作が登録され、当該動作を指定する指令通知とともに当該携帯端末装置30のID情報が、サーバ50に送信される(SQ11)。その後、当該携帯端末装置30にペアリングされている台所リモコン13に対し、指令通知が、サーバ50から送信される(SQ12)。これにより、台所リモコン13において、当該指令通知により指定される動作(ふろ自動、追い焚き等)が実行される(SQ13)。
給湯装置10において当該動作が完了すると、完了通知とともに台所リモコン13のID情報が、台所リモコン13からサーバ50に送信される(SQ13)。これに応じて、当該ID情報にペアリングされている全ての携帯端末装置30に対して、サーバ50から完了通知が送信される(SQ14)。図8の例では、2つの携帯端末装置30に完了通知が送信される。
その後、各携帯端末装置30において、完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されているか否かが判定される(SQ15)。完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されている携帯端末装置30では、動作完了を使用者に報知するための報知処理が行われる。また、完了通知に対応する動作が完了待ちテーブルに登録されていない携帯端末装置30では、動作完了を使用者に報知するための報知処理は行われない(SQ15)。
図8の例では、遠隔操作の入力が行われた一方の携帯端末装置30においてのみ、遠隔操作に応じた動作が完了したことを報知する処理が行われる(SQ15)。動作完了の報知は、たとえば、図6(a)の場合と同様、携帯端末装置30の表示部301に動作完了を報知する報知画面600を表示させることにより行われる。
なお、この場合も、上記実施形態1と同様、動作完了前に、動作の進捗状況を報知する処理が行われてもよい。この場合、たとえば、図6(b)と同様の報知画面610が、携帯端末装置30の表示部301に表示される。
<実施形態2の効果>
実施形態2の構成によれば、上記実施形態1と同様、一の携帯端末装置30から所定の動作(ふろ自動、追い焚き等)に対する遠隔操作がなされた場合、当該所定の動作の完了に応じて、当該一の携帯端末装置30においてのみ、所定の動作が完了したことが報知され、その他の携帯端末装置30では、当該報知は行われない。これにより、遠隔操作を行っていない他の使用者には動作完了の報知が行われないため、他の使用者において、煩わしいと感じられることが回避され得る。また、遠隔操作を行った使用者の携帯端末装置30には、動作完了の報知が行われるため、当該使用者は、自身が行った遠隔制御の完了を適切に把握できる。
また、実施形態2の構成においても、実施形態1と同様、携帯端末装置30の表示部301が、動作完了を報知するための報知部として用いられる。これにより、使用者は、表示部301の報知画面600を参照することにより、円滑かつ確実に、自身が行った遠隔操作の動作が完了したことを把握できる。
<変更例>
上記実施形態1、2では、携帯端末装置30の表示部301に報知画面600を表示させることにより、遠隔操作に基づく所定の動作が完了したことが報知されたが、報知の方法はこれに限られるものではない。たとえば、携帯端末装置30のスピーカ306から、遠隔操作に基づく所定の動作が完了したことを報知する音声が出力されてもよい。
また、上記実施形態1では、完了通知を送信すべき携帯端末装置30がサーバ50により特定されたが、サーバ50以外の制御部が、この特定を行ってもよい。たとえば、サーバ50と携帯端末装置30との間に両者を中継する中継サーバが介在する場合、この中継サーバの制御部において図4(a)、(b)の処理が行われてもよい。この場合、中継サーバの制御部は、図4(a)のステップS101において、携帯端末装置30から指令通知を受信し、ステップS105において、指令通知をサーバ50に送信する。送信された指令通知は、サーバ50から給湯装置10(台所リモコン13)に送信される。また、中継サーバの制御部は、図4(b)のステップS111において、サーバ50から完了通知を受信し、ステップS112、S113において、完了通知を送信すべき携帯端末装置30を特定する。そして、中継サーバの制御部は、特定した携帯端末装置30に対し、ステップS114において、完了通知を送信する。
この構成によっても、上記実施形態1と同様、遠隔操作が入力された携帯端末装置30においてのみ動作の完了が報知される。これにより、各使用者に適切な報知を行うことができる。
また、上記実施形態1、2では、給湯装置10を構成する台所リモコン13に無線通信部137が設けられたが、無線通信部が給湯器11に設けられて給湯器11がルータ20に接続されてもよい。あるいは、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13以外に無線通信部を備えた制御ユニットが給湯装置10に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。
また、上記実施形態1、2では、遠隔操作に基づく動作が完了した場合に、遠隔操作が入力された携帯端末装置30において動作完了の報知がなされたが、さらにこの場合に、宅内H10の浴室リモコン12および台所リモコン13の少なくとも一方において、動作完了の報知がなされてもよい。この場合、たとえば、浴室リモコン12および台所リモコン13の制御部123、133は、それぞれ、動作完了に応じてスピーカ126、136から動作完了を報知するための音声を出力させる。これにより、たとえば、宅内H10に人がいる場合に、当該人に遠隔操作に基づく動作が完了したことを知らせることができ、当該人は、適宜、宅内H10において、入浴を行う等、遠隔操作に基づく動作の完了に応じた対応をとることができる。
なお、給湯装置10を遠隔制御する端末装置に、携帯性がなく所定の場所に設置される据え置き型の端末装置が含まれてもよい。また、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。給湯装置10は、貯留タンクを用いた貯留式のものであってもよく、燃料電池等の発電ユニットをさらに備えた構成であってもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。
1 給湯システム
10 給湯装置
11 給湯器
13 台所リモコン
30 携帯端末装置
40 外部通信網
50 サーバ
301 表示部(報知部)
303、501 制御部

Claims (8)

  1. 外部通信網に接続されたサーバと、
    前記サーバを介して複数の携帯端末装置により遠隔制御が可能な給湯装置と、
    一の前記携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作がなされた場合、前記所定の動作の完了に応じて、前記一の携帯端末装置に通知を行い、その他の前記携帯端末装置には通知を行わないよう制御する制御部と、を備える、
    ことを特徴とする給湯システム。
  2. 請求項1に記載の給湯システムにおいて、
    前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とする給湯システム。
  3. 請求項1または2に記載の給湯システムにおいて、
    前記制御部は、前記サーバに配置されている、
    ことを特徴とする給湯システム。
  4. 複数の携帯端末装置により遠隔操作可能な給湯装置を、外部通信網を介して制御するサーバであって、
    制御部と、
    記憶部と、
    前記通信網を介して前記複数の携帯端末装置および前記給湯装置と通信を行う通信部と、を備え、
    前記記憶部は、一の前記携帯端末装置から所定の動作に対する遠隔操作の指令通知を受信した場合、前記一の携帯端末装置と前記所定の動作とを対応付けて記憶し、
    前記制御部は、前記給湯装置から前記所定の動作の完了通知を受信したことに応じて、前記一の携帯端末装置に動作完了の通知を行い、その他の前記携帯端末装置には前記動作完了の通知を行わない、
    ことを特徴とするサーバ。
  5. 請求項4に記載のサーバにおいて、
    前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とするサーバ。
  6. 外部通信網を介して給湯装置を遠隔制御可能な携帯端末装置の制御部に、
    所定の動作に関する遠隔制御の指令通知を前記外部通信網に送信した場合に、前記所定の動作を記憶部に記憶させる機能と、
    前記所定の動作の完了に関する完了通知を前記外部通信網から受信した場合に、前記記憶部に前記所定の動作が記憶されていることに基づいて、前記所定の動作が完了したことを報知部に出力させる機能と、
    を実行させるプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記所定の動作は、追い焚き動作およびふろ自動動作の少なくとも一方を含む、
    プログラム。
  8. 請求項6または7に記載のプログラムにおいて、
    前記報知部は、表示部を含む、
    プログラム。
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