JP2021004951A - 眼鏡レンズおよびその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせない眼鏡レンズを提供する。【解決手段】物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、位置Aよりも物体側寄りの位置Bに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、を備える眼鏡レンズであって、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、所定の位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、眼鏡レンズおよびその関連技術を提供する。【選択図】図6B

Description

本発明は、眼鏡レンズおよびその設計方法に関し、特に近視進行抑制レンズおよびその設計方法に関する。
特許文献1(米国出願公開第2017/131567号)には、近視等の屈折異常の進行を抑制する効果(以降、近視進行抑制効果とも称する。)を発揮する眼鏡レンズが記載されている。この眼鏡レンズのことを近視進行抑制レンズとも称する。具体的には、眼鏡レンズの物体側の面である凸面に対し、例えば、直径1mm程度の球形状の微小凸部を形成している。
眼鏡レンズでは、通常、物体側の面から入射した平行光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上(本明細書においては所定の位置A)に焦点を結ぶ。つまり、特許文献1に記載の眼鏡レンズにおける処方度数に対応した形状の部分では、該平行光線を網膜上にて焦点を結ばせる。この位置Aのことを焦点位置Aと称する。
その一方、特許文献1に記載の眼鏡レンズにおける微小凸部を通過した光は、眼鏡レンズに入射した光線を所定の位置Aよりも光軸方向にて物体側寄りの複数の位置Bにて焦点を結ぶ。この位置Bのことを焦点位置Bと称する。微小凸部により与えられるデフォーカスパワーにより、近視の進行が抑制される。
本明細書において、物体側寄りとは、光軸方向において視認すべき物体が存在する前方方向のことを指し、眼球側寄りとは、物体側寄りの逆方向であって、光軸方向において後方すなわち眼鏡レンズから眼球に向かう奥行き方向のことを指す。
米国出願公開第2017/131567号
眼鏡レンズの光学中心(または幾何中心)(以降、まとめてレンズ中心とも称する。)から離れた部分では非点収差とパワーエラーとが発生する。非点収差とパワーエラーとがあるということは、処方度数に対して屈折力誤差が生じることを意味する。この屈折力誤差は、(透過度数−処方度数)で表される。そのため、本明細書においては、特記無い限り、屈折力誤差は透過屈折力誤差のことを指す。また、非点収差とパワーエラーとがあるということは、この屈折力誤差の基となる経線方向(メリジオナル(meridional)方向)の屈折力誤差と円周方向(サジタル(sagittal)方向)の屈折力誤差とが生じることを意味する。
特許文献1に記載の眼鏡レンズでは、背景技術の欄に記載の通り、近視の進行を抑制すべく微小凸部を設け、網膜上の位置Aよりも物体側寄りの複数の位置Bにて光線の焦点を結ばせる(後述の図5参照)。
ところが、レンズ中心から離れた部分だと、経線方向の屈折力誤差と円周方向の屈折力誤差とが生じる。これらの屈折力誤差が、位置Bとは逆方向すなわち網膜上の位置Aよりも眼球側寄り(奥行き方向)の位置Cに向かって光線の焦点を結ばせ得ることが、本発明者らの調べにより明らかとなった。
本来、処方度数を実現するはずの領域において、逆方向の位置Cにて光線の焦点が結ばれることは、せっかく微小凸部によって発現させた近視進行抑制効果を損なわせることを意味する。
なお、特許文献1では微小凸部により近視進行抑制効果を発揮することが記載されている。その一方、微小凸部を微小凹部とすることにより、特許文献1に記載の近視進行メカニズムおよびその抑制メカニズムとは逆のメカニズムにより、遠視進行抑制効果が発揮されることが期待される。この微小凹部を設ける場合においても、上記レンズ中心から離れた部分における不具合が生じ、せっかく微小凹部によって発現させた遠視進行抑制効果を損なうおそれがある。
本発明の一実施例は、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせないことを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った。本発明者らは、まず、レンズ中心から離れた部分において、位置Bとは逆方向すなわち網膜上の位置Aよりも眼球側寄りの位置Cに向かって光線の焦点を結ばせる状況について注目した。
図1Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図1Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
なお、経線方向とは半径方向であってレンズ中心から放射状に延びる方向のことであり、円周方向とは経線方向に対して垂直な方向である。ρは、物体側の面(凸面、外面)における光軸からの距離を示す。
この例の眼鏡レンズだと、図1Bに示すように、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内では、経線方向の屈折力誤差がマイナス方向に増加している。屈折力誤差がマイナス方向に増加するということは、焦点位置が眼球側寄りすなわち奥行き方向へと移動することを意味する。
つまり、本来は処方度数を実現すべき領域(本明細書でいうところの第1領域)であるはずが、レンズ中心から離れることにより、近視進行抑制を阻害する「奥行き方向への焦点位置の移動」が生じるおそれがある、という知見を本発明者らは得た。
この対策についてであるが、屈折力誤差と非点収差とはトレードオフの関係である(例えば特開2012−233959号公報の段落0028、0029)。ただし、非点収差のある程度の増大を許容すれば、眼鏡レンズの表面形状の設計の際に屈折力誤差をコントロールすることは可能である。
本発明者らは、以上の知見に基づき、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内では、例えば近視進行抑制を目指す場合だと、たとえ屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値を設定する、という構成を想到した。
本発明は、上記の知見を基に案出されたものである。
本発明の第1の態様は、
物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも物体側寄りの位置Bまたは眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズであって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、第2領域が位置Bに光線を収束させる場合は位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、または、第2領域が位置Cに光線を収束させる場合は位置Aの近傍から位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、眼鏡レンズである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の態様であって、
第2領域は凸状領域であり、
周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は共に−0.25D以上である。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の態様であって、
第2領域は凸状領域であり、
経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差は、−0.12D以上且つ+0.12D以下であり、且つ、もう一方の屈折力誤差よりも低い値である。
本発明の第4の態様は、第1〜第3のいずれかの態様に記載の態様であって、
経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差は、有限距離にて光線追跡を行うことにより得られる値である。
本発明の第5の態様は、
物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも物体側寄りの位置Bまたは眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズの設計方法であって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、第2領域が位置Bに光線を収束させる場合は位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値に設定する、または、第2領域が位置Cに光線を収束させる場合は位置Aの近傍から位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値に設定する、眼鏡レンズの設計方法である。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の態様であって、
第2領域は凸状領域であり、
周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は共に−0.25D以上とする。
本発明の一実施例によれば、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせないことが可能となる。
図1Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図1Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図2は、本発明の一態様における眼鏡レンズの形状を示す正面図である。 図3は、図2に示す眼鏡レンズの構成例を示す断面図である。 図4は、図2に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その1)である。 図5は、図2に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その2)である。 図6Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例1のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図6Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例1の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図7Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例2のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図7Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例2の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図8Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例3のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図8Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例3の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図9Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例4のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図9Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例4の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図10Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例5のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図10Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例5の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図11Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例6のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図11Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例6の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図12Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例7のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図12Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例7の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。 図13Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例8のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。 図13Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例8の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
以下、本発明の一態様について述べる。以下における説明は例示であって、本発明は例示された態様に限定されるものではない。
[本発明の一態様に係る眼鏡レンズ]
本発明の一態様に係る眼鏡レンズは、特許文献1に記載の眼鏡レンズと同様、近視進行抑制レンズである。具体的な構成は以下の通りである。
「物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも物体側寄りの位置Bに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズであって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、所定の位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、眼鏡レンズ。」
第1領域は、特許文献1における第1の屈折領域に該当する。上記具体的な構成における「物体側の面から入射した光線」は無限遠方からの光線とする。第2領域は、特許文献1における第2の屈折領域に該当する。つまり本態様においては第2領域は凸状領域である。
本発明の一態様においては、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域(以降、単に周辺領域ともいう。)内にて屈折力誤差が生じたとしても、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差を、所定の位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値とする。
なお、所定の位置Aの「近傍」としている理由、すなわち所定の位置Aからわずかに眼球側寄り(奥行き方向)の箇所を許容している理由は以下のとおりである。
周辺領域内の第1領域は、処方度数を実現する形状を有する部分である。そのため、好適には網膜上の所定の位置Aに光線を収束させるべきである。しかしながら、屈折力誤差をゼロにするというのはある一定の条件のもとですることであって、その条件がわずかに崩れると、小さな屈折力誤差が生じることがある。また、実際の設計過程で、完璧にゼロを目指すのは非現実的で、一定範囲内の収めることを目指すのが一般的である。そのため、周辺領域において、ある程度の屈折力誤差を許容するのが合理的である。
そして、本発明の一態様においては、屈折力誤差を許容するにしても、近視進行抑制効果を阻害しないように、周辺領域内の第1領域を設計する、というのが大きな特徴の一つである。
周辺領域の第1領域において、屈折力が処方屈折力から離れた値を示す、すなわち誤差を生じる場合は、眼球の成長が促進または抑制されると考えられる。その促進力または抑制力は屈折力に比例すると考えられる。したがって、屈折力誤差がわずかにしか残らない場合、近視進行抑制への影響は軽微であるといえる。
許容される「わずかな焦点位置の移動」に関してであるが、例えば、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は共に−0.25D(ディオプター)以上(好適には−0.12D以上、更に好適には0D以上)であることが挙げられる。
上記の構成を採用することにより、レンズ中心であるところの光学中心または幾何中心から離れた部分であっても、位置Bとは逆方向すなわち網膜上の位置A近傍よりも眼球側寄りの位置Cに向かって光線の焦点を結ばせることを抑制できる。
その結果、本発明の一態様ならば、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
[本発明の一態様に係る眼鏡レンズの詳細]
以下、本発明の一態様の更なる具体例、好適例および変形例について説明する。
後述の実施例1に係る図6Bに示すように、経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差が−0.12D以上且つ+0.12D以下であり、且つ、もう一方の屈折力誤差よりも低い値であるのが好ましい。
図6Bに示す例だと、経線方向の屈折力誤差を−0.12D以上且つ+0.12D以下(更に詳しくは0D以上)に設定している。つまり、眼鏡レンズの周辺領域であっても経線方向においては、屈折力誤差をほぼゼロとしている、すなわち処方度数が実現されている。この場合、経線方向の屈折力誤差と円周方向の屈折力誤差とが共にゼロから離れた値の場合に比べ、装用者は明瞭な視野が得られる。
それに加え、図6Bに示すように、周辺領域内において円周方向の屈折力誤差を前段落にて設定した経線方向の屈折力誤差よりも大きく設定することにより、所定の位置Aよりも位置Bに向かう方向へと光線を収束させることが可能となる。
つまり、本発明の好適な一態様に係る眼鏡レンズならば、従来に比べて装用者は明瞭な視野を獲得しつつも近視進行抑制効果も享受可能となる。
また、経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差は、有限距離にて光線追跡を行うことにより得られる値であるのが好ましい。
近視抑制効果を発現させる対象者が、近業作業時間の多い視環境である場合、多くの場合、既に近視の兆候が出ていることが多い。そのため、本発明の一態様に係る眼鏡レンズは中間距離(1m〜40cm)ないし近方距離(40cm〜10cm)の物体距離に対応する単焦点レンズである。つまり、本発明の一態様に係る眼鏡レンズの第1領域はこの単焦点レンズとしての機能を発揮する。もちろん無限遠に対応する単焦点レンズであっても本発明の技術的思想は適用可能であるが、本発明の一態様としては中近距離に対応する単焦点レンズを例示する。
本発明の一態様に係る眼鏡レンズは、中近距離に対応する単焦点レンズである場合が多い。そのため、経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差を設定する際も、有限距離にて光線追跡を行うことにより得られる値であれば、最終的にはより実情に即した眼鏡レンズが得られる。この有限距離とは、上記の中間距離ないし近方距離、好適には単焦点レンズとして設定された物体距離のことを指す。
なお、本発明の一態様では眼鏡レンズの周辺領域を距離で表したが、眼球の回旋角(別の言い方だと視角)で表しても構わない。その場合、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲は、凡そ、回旋角10度以上45度以下に相当する。回旋角については例えば特許2131365号明細書等に記載されているため説明は省略する。
以下、本発明の一態様における眼鏡レンズの更なる具体的構成について述べる。
(眼鏡レンズの全体構成)
図2は、本発明の一態様における眼鏡レンズの形状を示す正面図である。
図2に示すように、眼鏡レンズ1は、レンズ中心の近傍に規則的に配列された複数の凸状領域6を有する。この凸状領域6が第2領域である。凸状領域6以外のベースとなる部分が第1領域である。凸状領域6の具体的構成については、詳細を後述する。
図3は、図2に示す眼鏡レンズの構成例を示す断面図である。
図3に示すように、眼鏡レンズ1は、物体側の面3と眼球側の面4とを有する。「物体側の面」は、眼鏡レンズ1を備えた眼鏡が装用者に装用された際に物体側に位置する表面である。「眼球側の面」は、その反対、すなわち眼鏡レンズ1を備えた眼鏡が装用者に装用された際に眼球側に位置する表面である。本発明の一態様において、物体側の面3は凸面であり、眼球側の面4は凹面である。つまり、本発明の一態様における眼鏡レンズ1は、メニスカスレンズである。
また、眼鏡レンズ1は、レンズ基材2と、レンズ基材2の凸面側および凹面側のそれぞれに形成されたハードコート膜8と、各ハードコート膜8のそれぞれの表面に形成された反射防止膜(AR膜)10と、を備えて構成されている。なお、眼鏡レンズ1は、ハードコート膜8および反射防止膜10に加えて、さらに他の膜が形成されてもよい。
(レンズ基材)
レンズ基材2は、例えば、チオウレタン、アリル、アクリル、エピチオ等の熱硬化性樹脂材料によって形成されている。なお、レンズ基材2を構成する樹脂材料としては、所望の屈折度が得られる他の樹脂材料を選択してもよい。また、樹脂材料ではなく、無機ガラス製のレンズ基材としてもよい。
本発明の一態様においては、レンズ基材2の物体側の面3(凸面)には、当該面から物体側に向けて突出するように、複数の凸状領域6aが形成されている。各凸状領域6aは、レンズ基材2の物体側の面3とは異なる曲率の曲面によって構成されている。
このような凸状領域6aが形成されていることで、レンズ基材2の物体側の面3には、平面視したときに、レンズ中心の周囲に周方向および軸方向に等間隔に、略円形状の凸状領域6aが島状に配置されることになる。別の言い方をすると、略円形状の凸状領域6aが、互いに隣接することなく離間した状態、すなわち各凸状領域6aの間にベースとなる第1領域が存在する状態で配置されることになる。
なお、レンズ基材2の物体側の面4(凹面)に複数の凸状領域6aを形成しても構わない。また、両面すなわち凸面および凹面に複数の凸状領域6aを形成しても構わない。説明の便宜上、以降、物体側の面3(凸面)に複数の凸状領域6aを形成する場合を例示する。
(ハードコート膜)
ハードコート膜8は、例えば、熱可塑性樹脂またはUV硬化性樹脂を用いて形成されている。ハードコート膜8は、ハードコート液にレンズ基材2を浸漬させる方法や、スピンコート等を使用することにより、形成することができる。このようなハードコート膜8の被覆によって、眼鏡レンズ1の耐久性向上が図れるようになる。
(反射防止膜)
反射防止膜10は、例えば、ZrO、MgF、Al等の反射防止剤を真空蒸着により成膜することにより、形成されている。このような反射防止膜10の被覆によって、眼鏡レンズ1を透した像の視認性向上が図れるようになる。
(物体側の面形状)
上述したように、レンズ基材2の物体側の面3には、複数の凸状領域6aが形成されている。したがって、その面3をハードコート膜8および反射防止膜10によって被覆すると、レンズ基材2における凸状領域6aに倣って、ハードコート膜8および反射防止膜10によっても複数の凸状領域6bが形成されることになる。つまり、眼鏡レンズ1の物体側の面3(凸面)には、当該面3から物体側に向けて突出するように、凸状領域6aおよび凸状領域6bによって構成される凸状領域6が配置されることになる。
凸状領域6は、レンズ基材2の凸状領域6aに倣ったものなので、当該凸状領域6aと同様に、レンズ中心の周囲に周方向および軸方向に等間隔で、すなわちレンズ中心の近傍に規則的に配列された状態で、島状に配置される。
本発明の別態様として、レンズ基材2に凸状領域6aを設けるのではなく、ハードコート膜8および反射防止膜10の少なくともいずれかにより凸状領域6を形成しても構わない。
なお、特許文献1の図11や本願図2に記載のように、レンズ中心の光軸が通過する箇所に凸状領域6を設けてもよいし、特許文献1の図1に記載のように、光軸が通過する箇所には凸状領域6を設けない領域を確保してもよい。
各々の凸状領域6は、例えば、以下のように構成される。凸状領域6の直径は、0.8〜2.0mm程度が好適である。凸状領域6の突出高さ(突出量)は、0.1〜10μm程度、好ましくは0.7〜0.9μm程度が好適である。凸状領域6の曲率は、50〜250mmR、好ましくは86mR程度の球面状が好適である。このような構成により、凸状領域6の屈折力は、凸状領域6が形成されていない領域の屈折力よりも、2.00〜5.00ディオプター程度大きくなるように設定される。
(光学特性)
以上のような構成の眼鏡レンズ1では、物体側の面3に凸状領域6を有することで、以下のような光学特性が実現され、その結果として眼鏡装用者の近視等の屈折異常の進行を抑制することができる。
図4は、図2に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その1)である。
図4に示すように、眼鏡レンズ1の物体側の面3における凸状領域6が形成されていない領域すなわちベースとなる第1領域に入射した光は、眼球側の面4から出射した後、眼球20の網膜20a上に焦点を結ぶ。つまり、眼鏡レンズ1を透過する光線は、原則的には、眼鏡装用者の網膜20a上に焦点を結ぶ。換言すると、眼鏡レンズ1のベースとなる第1領域は、所定の位置Aである網膜20a上に焦点を結ぶように、眼鏡装用者の処方に応じて曲率が設定されている。
図5は、図2に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その2)である。
その一方で、図5に示すように、眼鏡レンズ1において、凸状領域6に入射した光は、眼球側の面4から出射した後、眼球20の網膜20aよりも物体側寄りの位置Bで焦点を結ぶ。つまり、凸状領域6は、眼球側の面4から出射する光を、焦点位置Aよりも物体側寄りの位置Bに収束させる。この焦点位置Bは、複数の凸状領域6の各々に応じて、位置B、B、B、・・・B(Nは凸状領域6の総数)として存在する。
このように、眼鏡レンズ1は、原則として物体側の面3から入射した光線を眼球側の面4から出射させて所定の位置Aに収束させる。その一方で、眼鏡レンズ1は、凸状領域6が配置された部分においては、所定の位置Aよりも物体側寄りの位置B(B、B、B、・・・B)に光線を収束させる。つまり、眼鏡レンズ1は、眼鏡装用者の処方を実現するための光線収束機能とは別の、物体側寄りの位置Bへの光線収束機能を有する。このような光学特性を有することで、眼鏡レンズ1は近視進行抑制効果を発揮する。
[本発明の一態様に係る眼鏡レンズの設計方法]
本発明の技術的思想は眼鏡レンズの設計方法にも適用可能である。その構成は以下のとおりである。
「物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも物体側寄りの位置Bに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズの設計方法であって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、所定の位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値に設定する、眼鏡レンズの設計方法。」
本発明の一態様に係る眼鏡レンズの設計方法に適用可能な好適例は、先に述べた眼鏡レンズと同様であるため説明を省略する。
[眼鏡レンズの製造方法]
本発明の技術的思想は、上記眼鏡レンズの設計方法を採用した眼鏡レンズの製造方法にも適用可能である。眼鏡レンズ1の製造方法の具体例について説明する。
眼鏡レンズ1の製造にあたっては、まず、レンズ基材2を、注型重合等の公知の成形法により成形する。例えば、複数の凹部が備わった成形面を有する成形型を用い、注型重合による成形を行うことにより、少なくとも一方の表面に凸状領域6を有するレンズ基材2が得られる。
そして、レンズ基材2を得たら、次いで、そのレンズ基材2の表面に、ハードコート膜8を成膜する。ハードコート膜8は、ハードコート液にレンズ基材2を浸漬させる方法や、スピンコート等を使用することにより、形成することができる。
ハードコート膜8を成膜したら、さらに、そのハードコート膜8の表面に、反射防止膜10を成膜する。ハードコート膜8は、反射防止剤を真空蒸着により成膜することにより、形成することができる。
このような手順の製造方法により、物体側に向けて突出する複数の凸状領域6を物体側の面3に有する眼鏡レンズ1が得られる。
[遠視進行抑制効果を発揮する場合]
これまで述べてきた眼鏡レンズおよびその設計方法において、凸状領域を凹状領域と読み替え、物体側寄りの位置Bを眼球側寄りの位置Cと読み替えることにより、遠視進行抑制効果が発揮される。
その遠視進行抑制効果を発揮する一態様は以下のとおりである。
「物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズであって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、所定の位置Aの近傍から位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値を有する。」
遠視進行抑制効果を発揮する一態様の場合、好適例は以下通りである。
「第2領域は凹状領域であり、
周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は共に+0.25D以下である。」
「経線方向の屈折力誤差または円周方向の屈折力誤差(例えば経線方向の屈折力誤差)が−0.12D以上且つ+0.12D以下であり、且つ、もう一方の屈折力誤差(例えば円周方向の屈折力誤差)よりも高い値である。」
なお、凹状領域とは、その名の通り凹みにより形成される領域である。特許文献1に記載の微小凸部の凸形状を反対にへこませた形状であってよい。その他の形状および配置等については、上記(レンズ基材)(物体側の面形状)(光学特性)の欄にて凸を凹と読み替えた内容とする。
次に実施例を示し、本発明について具体的に説明する。もちろん本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
以下の眼鏡レンズを設計した。なお、各実施例の眼鏡レンズはいずれもベースとなる領域である第1領域および凸状領域である第2領域を有している。構成の概要は図2に示したとおりである。
S:−1.00D
C: 0.00D
ベースカーブ:1.0D
n=1.589
物体側の面である外面は球面に設定。
眼球側の面である内面は非球面に設定。
物体距離は無限遠に設定。
外面曲率半径:r1=589.00mm
内面曲率半径:r2=294.407mm
中心肉厚:1.0mm
眼球回旋中心位置:内面頂点から24mm
凸状領域形状:球面
設計目標:経線方向(Meridional:M)の屈折力誤差はほぼゼロに設定。円周方向(Sagittal:S)の屈折力誤差はプラスの値に設定。
なお、内面非球面の式は以下の通りである。
ρは、以下の通りである。
実施例1だと、内面非球面の式の各符号の値は以下の通りとなる。
C=1/r2=0.00339665487762633276740237691002
K= 1.0
A4=−2.3251516E−7
A5=−4.1016978E−9
A6= 5.4002311E−10
A7=−1.4792439E−11
A8= 1.4112335E−13
例えば、A4=−2.3251516E−7は、−2.3251516×10−7を示す。
各実施例間の相違については以下の表にまとめて記載した。
図6Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例1のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図6Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例1の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図6Bに示すように、実施例1では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差はほぼゼロに設定し、且つ、円周方向の屈折力誤差はプラスの値に設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<比較例1>
本発明の一態様の要件を満たさない場合(比較例1)について簡単に説明する。実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
ベースカーブ:3.0D
物体側の面である外面も内面も球面に設定。
外面曲率半径:r1=196.333mm
内面曲率半径:r2=147.041mm
設計目標:両面球面であるため、無し。
図1Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図1Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、後述の比較例1の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図1Bに示すように、比較例1において、レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内では、経線方向の屈折力誤差がマイナス方向に増加している。屈折力誤差がマイナス方向に増加するということは、焦点位置が眼球側寄りすなわち奥行き方向へと移動することを意味する。その結果、比較例1では、近視進行抑制を阻害する「奥行き方向への焦点位置の移動」が生じるおそれがある。
<実施例2>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
S:−4.00D
内面曲率半径:r2=117.785mm
設計目標:経線方向(Meridional:M)の屈折力誤差および円周方向(Sagittal:S)の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定。
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.0084900334854361799660441426146
A4=−8.6406935E−07
A5=−2.4341730E−09
A6= 7.7912471E−10
A7=−1.7568504E−11
A8= 1.3516874E−13
図7Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例2のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図7Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例2の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図7Bに示すように、実施例2では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定した。すなわち、非点収差をほぼゼロに設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例3>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
S:−4.00D
物体距離は400mmに設定。
内面曲率半径:r2=117.785mm
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.0084900334854361799660441426146
A4=−5.1590858E−07
A5= 4.7732903E−09
A6= 1.4614985E−10
A7=−1.3000922E−12
A8=−1.2863666E−14
図8Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例3のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図8Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例3の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図8Bに示すように、実施例3では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差はほぼゼロに設定し、且つ、円周方向の屈折力誤差はプラスの値に設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例4>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
物体距離は400mmに設定。
設計目標:経線方向(Meridional:M)の屈折力誤差および円周方向(Sagittal:S)の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定。
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.01189418447065473684210526315789
A4=−2.5708138E−07
A5= 3.5356031E−09
A6= 4.0566938E−11
A7=−7.5616032E−13
A8=−3.6045394E−15
図9Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例4のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図9Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例4の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図9Bに示すように、実施例4では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定した。すなわち、非点収差をほぼゼロに設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例5>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
S:−4.00D
ベースカーブ:3.0D
外面曲率半径:r1=196.333mm
内面曲率半径:r2=84.075mm
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.01189418447065473684210526315789
A4=−3.8714886E−07
A5=−3.4591069E−09
A6= 5.8607762E−10
A7=−1.4532515E−11
A8= 1.4579488E−13
図10Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例5のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図10Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例5の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図10Bに示すように、実施例5では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差はほぼゼロに設定し、且つ、円周方向の屈折力誤差はプラスの値に設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例6>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
ベースカーブ:3.00D
外面曲率半径:r1=196.333mm
内面曲率半径:r2=147.041mm
設計目標:経線方向(Meridional:M)の屈折力誤差および円周方向(Sagittal:S)の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定。
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.00680080586284488964346349745331
A4=−1.7774001E−07
A5=−6.1130668E−09
A6= 5.8023185E−10
A7=−1.5111573E−11
A8= 1.4122326E−13
図11Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例6のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図11Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例6の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図11Bに示すように、実施例6では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定した。すなわち、非点収差をほぼゼロに設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例7>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
ベースカーブ:3.0D
物体距離は400mmに設定。
外面曲率半径:r1=196.333mm
内面曲率半径:r2=147.041mm
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.00680080586284488964346349745331
A4=−1.4060042E−07
A5= 1.695817E−09
A6= 6.2492899E−11
A7=−1.4892971E−12
A8= 8.663421E−15
図12Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例7のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図12Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例7の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図12Bに示すように、実施例7では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差はほぼゼロに設定し、且つ、円周方向の屈折力誤差はプラスの値に設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
<実施例8>
実施例1の設計から変更したパラメータは以下のとおりである。以下のパラメータ以外のパラメータは実施例1と同じである。
S:−4.00D
ベースカーブ:3.0D
物体距離は400mmに設定。
外面曲率半径:r1=196.333mm
内面曲率半径:r2=84.075mm
設計目標:経線方向(Meridional:M)の屈折力誤差および円周方向(Sagittal:S)の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定。
内面非球面の式の各符号の値において実施例1と異なるものは以下の通りである。
C=1/r2=0.01189418447065473684210526315789
A4=−3.7290196E−07
A5= 5.4200462E−09
A6= 7.0189935E−11
A7=−4.7759548E−13
A8= 9.6189829E−15
図13Aは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例8のレンズ内面(非球面)の表面屈折力(縦軸)との関係を示すプロットである。
図13Bは、レンズ中心からの距離(横軸)と、実施例8の眼鏡レンズの第1領域(ベース部分)の経線方向の透過屈折力誤差および円周方向の透過屈折力誤差(縦軸)との関係を示すプロットである。
図13Bに示すように、実施例8では、設計目標通り、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差をゼロ以上とし且つ両者の差をほぼゼロに設定した。すなわち、非点収差をほぼゼロに設定した。つまり、屈折力誤差が生じたとしても、焦点位置を奥行き方向へと過度に移動させないような屈折力誤差の値が設定された。その結果、眼鏡レンズの周辺領域であっても近視または遠視の進行を抑制する効果を損なわせずに済む。
[総括]
以下、本開示の「眼鏡レンズおよびその設計方法」について総括する。
本開示の一実施例は以下の通りである。
「物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
位置Aよりも物体側寄りの位置Bまたは眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
を備える眼鏡レンズであって、
レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、第2領域が位置Bに光線を収束させる場合は所定の位置Aの近傍から位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、または、第2領域が位置Cに光線を収束させる場合は所定の位置Aの近傍から位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、眼鏡レンズ。」
1…眼鏡レンズ、2…レンズ基材、3…物体側の面、4…眼球側の面、6,6a,6b,61〜72…凸状領域、8…ハードコート膜、10…反射防止膜、20…眼球、20a…網膜、

Claims (6)

  1. 物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
    前記位置Aよりも物体側寄りの位置Bまたは眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
    を備える眼鏡レンズであって、
    レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である前記眼鏡レンズの周辺領域内における前記第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、前記第2領域が前記位置Bに光線を収束させる場合は前記位置Aの近傍から前記位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、または、前記第2領域が前記位置Cに光線を収束させる場合は前記位置Aの近傍から前記位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値を有する、眼鏡レンズ。
  2. 前記第2領域は凸状領域であり、
    前記周辺領域内における前記第1領域では、前記経線方向の屈折力誤差および前記円周方向の屈折力誤差は共に−0.25D以上である、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3. 前記第2領域は凸状領域であり、
    前記経線方向の屈折力誤差または前記円周方向の屈折力誤差は、−0.12D以上且つ+0.12D以下であり、且つ、もう一方の屈折力誤差よりも低い値である、請求項1または2に記載の眼鏡レンズ。
  4. 前記経線方向の屈折力誤差または前記円周方向の屈折力誤差は、有限距離にて光線追跡を行うことにより得られる値である、請求項1〜3のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
  5. 物体側の面から入射した光線を眼球側の面から出射させて装用者の網膜上の所定の位置Aに収束させる第1領域と、
    前記位置Aよりも物体側寄りの位置Bまたは眼球側寄りの位置Cに光線を収束させる機能を有する複数の第2領域と、
    を備える眼鏡レンズの設計方法であって、
    レンズ中心から半径4.5mm〜25mmの範囲である眼鏡レンズの周辺領域内における前記第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は、前記第2領域が前記位置Bに光線を収束させる場合は前記位置Aの近傍から前記位置Bに向かう方向へと光線を収束させる値に設定する、または、前記第2領域が前記位置Cに光線を収束させる場合は前記位置Aの近傍から前記位置Cに向かう方向へと光線を収束させる値に設定する、眼鏡レンズの設計方法。
  6. 前記第2領域は凸状領域であり、
    前記周辺領域内における前記第1領域では、経線方向の屈折力誤差および円周方向の屈折力誤差は共に−0.25D以上とする、請求項5に記載の眼鏡レンズの設計方法。
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