JP2021004830A - レゾルバの異常検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小さい回路規模で、レゾルバからの出力信号の交流成分を低減して、レゾルバの検出巻線の側の異常を検出する。【解決手段】第1誘導信号SS1が入力される第1入力ノードN1と、第2誘導信号SS2が入力される第2入力ノードN2と、第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2の電圧の差分に基づいて差動信号MNTを出力する差動増幅回路57とを備えた角度検出回路に接続される異常検出回路1は、検査信号DIAGが出力される検査信号出力ノードN3と、第1入力ノードN1と検査信号出力ノードN3との間に接続された第1検査用抵抗Rd1と、第2入力ノードN2と検査信号出力ノードN3との間に接続された第2検査用抵抗Rd2とを備える。第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2との抵抗値の大小関係は、第1誘導信号SS1と第2誘導信号SS2との振幅の大小関係と同じである。【選択図】図2

Description

本発明は、回転体の回転を検出するレゾルバの検出巻線の側の異常を検出するレゾルバの異常検出回路に関する。
回転電機などの回転体の回転を検出する回転センサとしてレゾルバが知られている。一般的に、レゾルバは、回転体と共に回転するロータに備えられた1つの一次巻線(励磁巻線)と、ステータに備えられた2つの二次巻線(検出巻線)とを有している。励磁巻線が正弦波交流によって励磁されると、検出巻線に正弦波交流が誘導される。2つの検出巻線は、機械的に90度ずらして配置されており、それぞれの検出巻線に誘導される正弦波交流は、電気的な位相が90度異なる。その位相差を利用して、回転検出回路によりロータの回転位置(回転角度)が検出される。このように、ロータの回転位置の検出には、2つの検出巻線からの出力が必要であり、一方に不具合が生じても正確な検出に支障がある。このため、角度検出回路と共に、検出巻線の断線や短絡、検出巻線と角度検出回路との結線の断線や短絡などを検出する異常検出回路が設けられることがある。
特開2016−223839号公報には、検出巻線から角度検出回路への信号(レゾルバからの出力信号)の異常(検出巻線の断線や短絡、検出巻線と回転検出回路との結線の断線や短絡)を検出するための異常検出回路の一例が開示されている。この回路では、角度検出回路に入力されるレゾルバからの出力信号から分岐させたモニタ信号にオフセット電圧を付加して基準電圧との比較を行うことによって、レゾルバからの出力信号の異常を検出している。今日では、レゾルバから出力されるアナログの出力信号をデジタル変換して、マイクロコンピュータ等で信号処理を行うことも多い。従って、異常検出回路についても、マイクロコンピュータ等と協働することが考えられる。この場合、異常検出回路に入力されるレゾルバからの出力信号に基づくアナログ信号がデジタル変換されることとなるが、レゾルバからの出力信号には励磁成分である交流成分が重畳されている。デジタル変換の応答性等を考慮すると交流成分を小さくすることが望ましく、例えば、フィルタコンデンサによって交流成分が低減される。
特開2016−223839公報
上述したように、一般的には、レゾルバには2つの検出巻線が備えられている。従って、フィルタコンデンサもそれぞれの検出巻線に対応する異常検出回路に備えられることになる。しかし、そのようなフィルタコンデンサを設けると異常検出回路及び角度検出回路を含む回路基板の実装面積が大きくなる可能性がある。
上記背景に鑑みて、より小さい回路規模で、レゾルバからの出力信号の交流成分を低減して、レゾルバの検出巻線の側の異常を検出することができるレゾルバの異常検出回路の提供が望まれる。
上記に鑑みた、回転体の回転を検出するレゾルバの検出巻線の側の異常を検出するレゾルバの異常検出回路は、1つの態様として、前記検出巻線の一方の端部に接続されて第1誘導信号が入力される第1入力ノードと、前記検出巻線の他方の端部が接続されて第2誘導信号が入力される第2入力ノードと、前記第1入力ノードに接続されると共に前記第2入力ノードに接続されて前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号の電圧の差分に基づいて差動信号を出力する差動増幅回路と、を備えた角度検出回路に接続され、直流電圧成分が判定対象となる検査信号が出力される検査信号出力ノードと、前記第1入力ノードと前記検査信号出力ノードとの間に接続された第1検査用抵抗と、前記第2入力ノードと前記検査信号出力ノードとの間に接続された第2検査用抵抗と、を備え、前記第1検査用抵抗と前記第2検査用抵抗との抵抗値の大小関係が、前記第1誘導信号と前記第2誘導信号との振幅の大小関係と同じである。
この構成によれば、第1誘導信号の振幅と第2誘導信号の振幅との関係に応じて、第1検査用抵抗の抵抗値及び第2検査用抵抗の抵抗値が設定される。第1誘導信号と第2誘導信号とは、互いに位相が180度異なる交流信号であるが、振幅が異なるために、検査信号出力ノードにおいて、第1誘導信号と第2誘導信号とが合成された場合に、交流成分が残る。本構成によれば、第1誘導信号を検査信号出力ノードに伝達する経路に配置される第1検査用抵抗、及び、第2誘導信号を検査信号出力ノードに伝達する経路に配置される第2検査用抵抗が、それぞれ、伝達される誘導信号の振幅の大小関係に応じた大小関係となるように設定される。その結果、検査信号出力ノードにおいて、第1誘導信号と第2誘導信号とが合成された場合に、検査信号に残る交流成分を減少させることができる。即ち、第1検査用抵抗及び第2検査用抵抗によって、検査信号の交流成分を減衰させることができるので、検査信号出力ノードにフィルタ用の素子(例えばフィルタコンデンサなど)を付加して検査信号を平滑化する必要性を低減することができる。このように、本構成によれば、より小さい回路規模で、レゾルバからの出力信号の交流成分を低減して、レゾルバの検出巻線の側の異常を検出することができるレゾルバの異常検出回路を提供できる。
レゾルバの異常検出回路のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
レゾルバを用いた回転検出装置の構成を模式的に示すブロック図 異常検出回路の一例を模式的に示す回路ブロック図 検出巻線の誘導信号波形の一例を示す波形図 回転検出信号の一例を示す波形図 異常検出信号の一例を示す波形図 角度検出回路の交流等価回路 比較例の異常検出回路(フィルタ無し)の異常検出信号の例を示す波形図 比較例の異常検出回路(フィルタ有り)の異常検出信号の例を示す波形図 異常検出回路の比較例を模式的に示す回路ブロック図
以下、レゾルバの異常検出回路の実施形態を図面に基づいて説明する。図1のブロック図は、レゾルバ3を用いた回転検出装置10の構成を模式的に示している。回転検出装置10は、レゾルバ3の励磁回路4(AMPC)と、R/Dコンバータ(レゾルバ・デジタル・コンバータ)を中核として構成された角度検出回路5を備えている。制御装置7(CNTL)は、レゾルバ3が回転を検出する対象、例えば回転電機などの回転体を駆動制御する制御装置である。なお、回転電機には、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれもが含まれる。
レゾルバ3は、レゾルバロータ31に備えられた励磁巻線Lrと、互いに電気的に90度の位相差を有して設置された2つの検出巻線(第1検出巻線L1,第2検出巻線L2)とを有して構成されている。レゾルバ3は、回転子(レゾルバロータ31)の励磁巻線Lrに印加された電圧に応じて、複数の固定子の検出巻線(L1,L2)に誘導される電圧に基づいて回転子に同期回転する被検出体(例えば回転電機のロータ)の回転状態(回転速度や回転位置(回転角度))を検出する。
レゾルバ3は、レゾルバロータ31の回転に応じて、2つの検出巻線Ls(L1,L2)に誘導される異なる位相(ここでは90度異なる位相)の信号の相関関係に基づいて、被検出体の回転状態を検出する。90度位相の異なる正弦波状の波形は、一方を余弦波(cos)、他方を正弦波(sin)として扱うことができる。従って、2つの検出巻線Lsは、例えば、余弦波用の第1検出巻線L1,正弦波用の第2検出巻線L2である。角度検出回路5は、余弦波処理部51(COS)と正弦波処理部52(sin)とを備えた角度演算部50(AOP)を有して構成されている。余弦波処理部51及び正弦波処理部52は、図2に例示するように、演算増幅器55を用いた差動増幅回路57を中核として構成されている。角度演算部50は、2つの検出巻線Lsから得られた誘導信号に基づいて、レゾルバロータ31の回転角(電気角)を演算する。この回転角は入出力インターフェース部53(IOIF)を介して外部の制御装置7などにデジタルデータで提供される。
また、角度検出回路5には、励磁巻線Lrを励磁するための励磁信号の元となる励磁源信号を生成する励磁源信号生成部54(GEN)も備えられている。励磁源信号は、例えば波高値(ピーク・トゥ・ピーク)が2[V](振幅が1[V])、周波数が10[kHz]〜20[kHz]の正弦波状の信号である(以下、波高値について、適宜 “2[Vp−p]”などと表記する。)。一般的に、レゾルバ3の励磁巻線Lrを励磁する場合には、波高値が20[Vp−p]程度の正弦波状の信号が必要である。このため、一例として励磁回路4は、角度検出回路5から提供された2[Vp−p]の励磁源信号の振幅を増幅して20[Vp−p]の励磁信号を生成する。
レゾルバ3には、複数の検出巻線Lsが備えられているが、検出巻線Ls及び検出巻線Lsと角度検出回路5とを接続する信号線等に断線や短絡などの異常が生じると、正確に回転を検出することができなくなる。このため、図2に示すように、回転検出装置10には、検出巻線Lsの側の異常(短絡や断線等)を検出するための異常検出回路1が備えられている。異常検出回路1は、それぞれの検出巻線Ls(L1,L2)に対して1つずつ設けられ、角度検出回路5に接続されている。尚、図2は、1つの異常検出回路1が接続される対象、つまり、1つの検出巻線Lsに対する角度演算部50(余弦波処理部51又は正弦波処理部52)の差動増幅回路57、及び、異常検出回路1からの検査信号DIAGが入力される対象である制御装置7も含めて例示している。
図2に示すように、角度検出回路5は、第1入力ノードN1と、第2入力ノードN2と、差動増幅回路57とを備えている。第1入力ノードN1は、検出巻線Lsの一方の端部(例えば、余弦波用の第1検出巻線L1のS1端子又は正弦波用の第2検出巻線L2のS2端子)に接続されて第1誘導信号SS1が入力されるノードである。第2入力ノードN2は、検出巻線Lsの他方の端部(例えば、余弦波用の第1検出巻線L1のS3端子又は正弦波用の第2検出巻線L2のS4端子)が接続されて第2誘導信号SS2が入力されるノードである。差動増幅回路57は、第1入力ノードN1に接続されると共に第2入力ノードN2に接続されて第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2の電圧の差分に基づいて差動信号MNTを出力する。余弦波処理部51からは余弦波差動信号(例えば“COSMNT”)が出力され、正弦波処理部52からは正弦波差動信号(例えば“SINMNT”)が出力される。図3の波形図は、検出巻線Lsの誘導信号波形(第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2)の一例を示している。また、図4の波形図は、差動増幅回路57の出力信号である差動信号MNTの一例を示している。
上述したように、差動増幅回路57は、演算増幅器55を備えて構成されている。演算増幅器55の非反転入力端子は、第1入力抵抗Rin1を介して第1入力ノードN1に接続されると共に、差動増幅回路57の正極と負極との間に設定された基準電圧Vcomに対して第1帰還抵抗Rf1を介して接続されている。演算増幅器55の反転入力端子は、第2入力抵抗Rin2を介して第2入力ノードN2に接続されると共に、演算増幅器55の出力端子と第2帰還抵抗Rf2を介して接続されている。
第1入力抵抗Rin1及び第2入力抵抗Rin2は、差動増幅回路57の出力信号である差動信号MNTの振幅を調整するための抵抗として用いられる。尚、第1入力抵抗Rin1及び第2入力抵抗Rin2の有無に拘わらず、差動増幅回路57は、第1入力ノードN1に接続されると共に第2入力ノードN2に接続されているということができる。つまり、差動増幅回路57は、第1入力ノードN1及び第2入力ノードN2との間のインピーダンス(抵抗値)に拘わらず、第1入力ノードN1に接続されると共に第2入力ノードN2に接続されている。基準電圧Vcomは、差動信号MNTの振幅中心を規定する電圧であり、例えば、差動増幅回路57の正極(Vcc)とグラウンドとの中間電位に設定されている。また、本実施形態において、第1入力抵抗Rin1と第2入力抵抗Rin2とは定格の抵抗値が同じ抵抗であり、第1帰還抵抗Rf1と第2帰還抵抗Rf2とは定格の抵抗値が同じ抵抗である。
異常検出回路1は、角度検出回路5接続される回路であり、検査信号DIAGが出力される検査信号出力ノードN3と、第1検査用抵抗Rd1と、第2検査用抵抗Rd2とを備えている。第1検査用抵抗Rd1は、第1入力ノードN1と検査信号出力ノードN3との間に接続されており、第2検査用抵抗Rd2は、第2入力ノードN2と検査信号出力ノードN3との間に接続されている。つまり、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2を介して、第1入力ノードN1と第2入力ノードN2とは、検査信号出力ノードN3において接続されている。
検査信号DIAGは、検査信号DIAGの直流成分が判定対象となる信号であり、本実施形態では、制御装置7のA/Dコンバータ(アナログデジタルコンバータ)71によりデジタル値に変換されて、制御装置7により異常の有無が判定される。図3に示すように、第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2は、大きな交流成分を有する信号である。本実施形態では、検査信号出力ノードN3にこの交流成分が重畳されないように、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値を設定している。詳細は後述するが、本実施形態では、第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2との抵抗値の大小関係が、第1誘導信号SS1と第2誘導信号SS2との振幅の大小関係と同じとなるように設定されている。
図5の波形図は、本実施形態の異常検出回路1から出力される検査信号DIAGの一例を示している。この例では、第1誘導信号SS1の振幅(図3に示す第1振幅A1)と第2誘導信号(図3に示す第2振幅A2)の振幅との比が、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との比と同じとなるように設定されている。図7の波形図は、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値が適切に設定されていない場合の検査信号DIAGを比較例として示している。図7の波形図は、第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2とが定格の抵抗値が同じ抵抗である場合の検査信号DIAGを例示している。
図7に示すように、第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値が同じ場合には、検査信号DIAGには大きな交流成分が重畳されている。このように、検査信号DIAGに交流成分が大きく重畳されていると、制御装置7において正確に異常の有無を判定することが難しい。しかし、図5に示すように、交流成分が十分に低減された検査信号DIAGであれば、制御装置7において異常の有無を判定することが容易となる。
本実施形態の異常検出回路1では、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との大小関係が、第1誘導信号SS1の第1振幅A1と第2誘導信号SS2の第2振幅A2との大小関係と同じである。つまり、本実施形態では、第2誘導信号SS2の第2振幅A2に比べて、第1誘導信号SS1の第1振幅A1の方が大きい。従って、第2検査用抵抗Rd2の抵抗値に比べて、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値の方が大きくなるように、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値が設定されている。その結果、検査信号DIAGに重畳される交流成分が減衰し、検査信号DIAGの直流成分に基づいて制御装置7等が適切に検出巻線Ls等の異常を判定することができる。
ところで、図7に示すような交流成分は、図9に示す比較例の異常検出回路1Bのように、検査信号出力ノードN3とグラウンド(角度検出回路5(及び差動増幅回路57)の負極)との間にフィルタコンデンサCdを配置することによって減衰させることができる。図8の波形図は、第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2とが定格の抵抗値が同じ抵抗であり、検査信号出力ノードN3にフィルタコンデンサCdを接続した場合の検査信号DIAGの一例を示している。図8に示すように、検査信号DIAGに重畳される交流成分はフィルタコンデンサCdによって平滑化されて減衰する。従って、検査信号DIAGの直流成分に基づいて制御装置7等は適切に検出巻線Lsの異常の有無を判定することができる。しかし、この構成では、フィルタコンデンサCdが必要であり、異常検出回路1の回路規模が大きくなり、コストも上昇する。これに対して、本実施形態の異常検出回路1では、フィルタコンデンサCdを設けることなく、検査信号DIAGに重畳される交流成分を減衰させることができる。
尚、検査信号DIAGの直流成分は、異常がない場合には、概ね差動増幅回路57の基準電圧Vcomとなる。一方、第1入力ノードN1や第2入力ノードN2が角度検出回路5の負極に短絡(地絡)したり、正極に短絡(天絡)したりすると、検査信号DIAGの直流電位が移動する。つまり、制御装置7は、検査信号DIAGの直流成分(直流電位)に基づいて、異常の有無を判定することができる。
ところで、本実施形態では、異常検出回路1は、第1バイアス電圧と第1入力ノードN1との間に接続された第1バイアス抵抗RHと、第1バイアス電圧よりも低い第2バイアス電圧と第2入力ノードN2との間に接続された第2バイアス抵抗RLとを備えている。これらのバイアス抵抗(RH,RL)を備えることによって、異常検出回路1は、検出巻線Lsが断線した場合に、異常を示す信号を出力することができる。検出巻線Lsが断線した場合、検出巻線Lsを介した異常検出回路1の閉回路は遮断される。しかし、バイアス抵抗(RH,RL)を備えることによって、第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に至る閉回路が形成される。検査信号DIAGは、第1バイアス電圧と第2バイアス電圧との電位差を、“第1バイアス抵抗RHと第1検査用抵抗Rd1との和”及び“第2バイアス抵抗RLと第2検査用抵抗Rd2との和”で分圧した直流電位を有する信号となる。
図2に示すように、本実施形態において、第1バイアス電圧は、角度検出回路5(差動増幅回路57)の正極(Vcc)であり、第2バイアス電圧は、角度検出回路5(差動増幅回路57)の負極(グラウンド)である。そして、上述したように、本実施形態では、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値は、それぞれ第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2に基づいて設定された異なる値である。従って、第1バイアス抵抗RHの抵抗値と第2バイアス抵抗RLの抵抗値とが同じ値であったとしても、分圧された電位は、正極と負極とを二等分した電位とはならない。従って、基準電圧Vcomが正極と負極とを二等分した電位であっても、基準電圧Vcomとは異なる電位となる。従って、制御装置7は、検査信号DIAGの直流成分に基づいて、検出巻線Lsが断線したか否かを判定することができる。
尚、当然ながら、基準電圧Vcomが正極と負極とを二等分した電位でなくてもよいし、第1バイアス抵抗RHの抵抗値と第2バイアス抵抗RLの抵抗値とが同じ値でなくてもよい。また、第1バイアス電圧は正極とは異なる電位でもよく、第2バイアス電圧も負極とは異なる電位でもよい。但し、検出巻線Lsが断線したか否かを判定するためには、基準電圧Vcomの負極を基準とした電位と、第1バイアス電圧と第2バイアス電圧との電位差を“第1バイアス抵抗RHと第1検査用抵抗Rd1との和”及び“第2バイアス抵抗RLと第2検査用抵抗Rd2との和”で分圧した電圧の負極を基準とした電位とが異なるように、基準電圧Vcom、第1バイアス抵抗RH、第2バイアス抵抗RLが設定されていると好適である。
上述したように、本実施形態の異常検出回路1では、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との大小関係が、第1誘導信号SS1の第1振幅A1と第2誘導信号SS2の第2振幅A2との大小関係と同じである。さらに、図5を参照して説明したように、第1誘導信号SS1の第1振幅A1と第2誘導信号SS2の第2振幅A2との比が、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との比と同じとなるように設定されていると、交流成分のほとんどを減衰させることができて好適である。
第1振幅A1と第2振幅A2との比が、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との比に近づくに従って、検査信号DIAGの交流成分は小さくなる。但し、比が同じでなくても、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との大小関係が、第1振幅A1と第2振幅A2との大小関係と同じであれば、交流成分は減衰する。例えば、第1振幅A1と第2振幅A2との比と、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との比との差が、第1振幅A1と第2振幅A2との比に対して±15%以下であると好適である。
工業製品において一般的に用いられる抵抗器の定格の抵抗値に対する許容誤差は、10%程度である。また、抵抗値が固定された固定抵抗器の定格値は、E12系列、E24系列等、等比級数的に段階的に設定されている。このため、計算によって求められた第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の理想的な抵抗値が固定抵抗器の定格値に一致するとは限らない。この誤差を考慮すると、上述したように、15%程度の誤差の範囲内で、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値が設定されると実用的である。
尚、本実施形態では、第1入力抵抗Rin1及び第2入力抵抗Rin2は、例えば40〜50[kΩ]程度、第1帰還抵抗Rf1及び第2帰還抵抗Rf2は、例えば10〜30[kΩ]程度、第1バイアス抵抗RH及び第2バイアス抵抗RLは、例えば60〜70[kΩ]程度、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2は、例えば100〜300[kΩ]程度である。また、角度検出回路5の正極(Vcc)は例えば5[V]であり、基準電圧Vcomは例えば2.5[V]である。
以下、誘導信号(SS1,SS2)の振幅(A1,A2)に応じて、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値を設定すること検査信号DIAGの交流成分を抑制できる根拠について説明する。
検出巻線Lsを振幅Vaの交流電圧源と考えると、第1誘導信号SS1の電圧Vss1及び第2誘導信号SS2の電圧Vss2は、下記式(1)、(2)で表すことができる。尚、“Vdc”は直流バイアス成分、“α”、“β”は“α>0”、“β>0”、“α+β=1”の条件を満たす定数である。
Vss1 = α・Va+Vdc ・・・(1)
Vss2 =−β・Va+Vdc ・・・(2)
また、検査信号DIAGの電圧Vdiagは、下記式(3)で表される。
Figure 2021004830
ここで、式(3)の第2項の分子(−Rd1・β+Rd2・α)がゼロであれば、検査信号DIAGの交流成分をゼロにすることができる。即ち、下記式(4)が成り立つと、検査信号DIAGの交流成分をゼロにすることができる。
Rd1・β = Rd2・α ・・・(4)
これを変形すると、下記式(5)となる。
Rd1:Rd2 = α:β ・・・(5)
上記式(1)、式(2)に示したように、“α”及び“β”は、第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2の振幅に相当する。従って、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値の大小関係が、第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2の振幅の比に応じた大小関係に設定されていると、検査信号DIAGの交流成分を小さくすることができる。さらに、第1誘導信号SS1の第1振幅A1と第2誘導信号SS2の第2振幅A2との比が、第1検査用抵抗Rd1の抵抗値と第2検査用抵抗Rd2の抵抗値との比と同じであれば、理論的には交流成分を除去することができる。
ところで、上述したように、本実施形態においては、第1入力抵抗Rin1と第2入力抵抗Rin2とは定格の抵抗値が同じ抵抗であり、第1帰還抵抗Rf1と第2帰還抵抗Rf2とは定格の抵抗値が同じ抵抗である。この場合には、第1振幅A1と第2振幅A2との比を用いず、角度検出回路5に設けられた各抵抗の抵抗値によって第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2との比を規定することができる。ここで、第1入力抵抗Rin1及び第2入力抵抗Rin2の抵抗値を、定格値が同じ“Rin”とし、第1帰還抵抗Rf1及び第2帰還抵抗Rf2の抵抗値を、定格値が同じ“Rf”とする。下記式(6)は、入力抵抗Rin(=Rin1=Rin2)、帰還抵抗Rf(=Rf1,Rf2)、第1バイアス抵抗RH、第2バイアス抵抗RLによって規定される第1検査用抵抗Rd1と第2検査用抵抗Rd2との比を示している。
Figure 2021004830
以下、式(6)が成立する根拠について重ね合わせの理を使って説明する。図6は、図2の角度検出回路5の直流分を除いた交流等価回路を示している。ここでは、“Rin1=Rin2=Rin”、“Rf1=Rf2=Rf”、演算増幅器55の入力インピーダンスを無限大とし、検出巻線Lsに誘導される交流成分を振幅が“Va”の交流電圧源とし、演算増幅器55の出力における交流成分を振幅が“Va・(Rf/Rin)”の交流電圧源としている。また、以下において、中括弧“{}”に囲まれた式中でのパイプ記号“|”は、下記式(7)に示すように、並列抵抗の合成値(並列接続された抵抗r1,r2の合成抵抗値)を計算する演算子とする。
Figure 2021004830
交流電圧源“Va・(Rf/Rin)”を短絡した場合に、検査信号DIAGに現れる電圧は、下記式(8)で表される。
Figure 2021004830
また、交流電圧源“Va”を短絡した場合に、検査信号DIAGに現れる電圧は、下記式(9)で表される。
Figure 2021004830
検査信号DIAGに現れる交流成分がゼロになるのは、式(8)と式(9)との和がゼロになるときである。“式(8)+式(9)”を変形すると、下記式(10)が得られる。
Figure 2021004830
式(10)をさらに変形し、簡略化すると、上記式(6)が得られる。式(6)における“(RL+Rin)・(Rin+Rf)”を“R1”とし、“RH・(Rin−Rf)+Rin・(Rin+Rf)”を“R2”として、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値は、“Rd1/Rd2=(RH/RL)・(R1/R2)”の関係を満足するように設定することができる。
上述したように、一般的に、角度検出回路5には演算増幅器55を用いた差動増幅回路57が用いられる。そして、差動増幅回路57に用いられる2つの入力抵抗(Rin1,Rin2)には、定格値が同じ抵抗器が用いられ、帰還抵抗(Rf1,Rf2)にも定格値が同じ抵抗器が用いられることが多い。第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値は、第1誘導信号SS1及び第2誘導信号SS2の振幅(A1,A2)に応じて設定されるが、このように角度検出回路5が構成される場合には、入力抵抗(Rin1,Rin2)、帰還抵抗(Rf1,Rf2)及び異常検出回路(1)におけるバイアス抵抗(RH,RL)によって、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値を規定することができる。
尚、第1バイアス抵抗RH及び第2バイアス抵抗RLの抵抗値(定格値)は、同じであってもよく、これらが同じ値の場合には、“Rd1/Rd2=(R1/R2)”の関係を満足するように、第1検査用抵抗Rd1及び第2検査用抵抗Rd2の抵抗値を設定することができる。
以上、説明したよういに、本実施形態によれば、より小さい回路規模で、レゾルバ3からの出力信号の交流成分を低減して、レゾルバ3の検出巻線Lsの側の異常を検出することができるレゾルバの異常検出回路1を提供できる。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明したレゾルバの異常検出回路(1)の概要について簡単に説明する。
1つの態様として、回転体の回転を検出するレゾルバ(3)の検出巻線(Ls)の側の異常を検出するレゾルバの異常検出回路(1)は、前記検出巻線(Ls)の一方の端部(S1,S2)に接続されて第1誘導信号(SS1)が入力される第1入力ノード(N1)と、前記検出巻線(Ls)の他方の端部(S3,S4)が接続されて第2誘導信号(SS2)が入力される第2入力ノード(N2)と、前記第1入力ノード(N1)に接続されると共に前記第2入力ノード(N2)に接続されて前記第1誘導信号(SS1)及び前記第2誘導信号(SS2)の電圧の差分に基づいて差動信号(MNT)を出力する差動増幅回路(57)と、を備えた角度検出回路(5)に接続され、直流電圧成分が判定対象となる検査信号(DIAG)が出力される検査信号出力ノード(N3)と、前記第1入力ノード(N1)と前記検査信号出力ノード(N3)との間に接続された第1検査用抵抗(Rd1)と、前記第2入力ノード(N2)と前記検査信号出力ノード(N3)との間に接続された第2検査用抵抗(Rd2)と、を備え、前記第1検査用抵抗(Rd1)と前記第2検査用抵抗(Rd2)との抵抗値の大小関係が、前記第1誘導信号(SS1)と前記第2誘導信号(SS2)との振幅の大小関係と同じである。
この構成によれば、第1誘導信号(SS1)の振幅と第2誘導信号(SS2)の振幅との関係に応じて、第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値及び第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値が設定される。第1誘導信号(SS1)と第2誘導信号(SS2)とは、互いに位相が180度異なる交流信号であるが、振幅が異なるために、検査信号出力ノード(N3)において、第1誘導信号(SS1)と第2誘導信号(SS2)とが合成された場合に、交流成分が残る。本構成によれば、第1誘導信号(SS1)を検査信号出力ノード(N3)に伝達する経路に配置される第1検査用抵抗(Rd1)、及び、第2誘導信号(SS2)を検査信号出力ノード(N3)に伝達する経路に配置される第2検査用抵抗(Rd2)が、それぞれ、伝達される誘導信号(SS1,SS2)の振幅の大小関係に応じた大小関係となるように設定される。その結果、検査信号出力ノード(N3)において、第1誘導信号(SS1)と第2誘導信号(SS2)とが合成された場合に、検査信号(DIAG)に残る交流成分を減少させることができる。即ち、第1検査用抵抗(Rd1)及び第2検査用抵抗(Rd2)によって、検査信号(DIAG)の交流成分を減衰させることができるので、検査信号出力ノード(N3)にフィルタ用の素子(例えばフィルタコンデンサ(Cd)など)を付加して検査信号(DIAG)を平滑化する必要性を低減することができる。このように、本構成によれば、より小さい回路規模で、レゾルバ(3)からの出力信号の交流成分を低減して、レゾルバ(3)の検出巻線(Ls)の側の異常を検出することができるレゾルバの異常検出回路(1)を提供できる。
ここで、前記第1誘導信号(SS1)の振幅(A1)と前記第2誘導信号(SS2)の振幅(A2)との比と、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値と前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値との比との差が、前記第1誘導信号(SS1)の振幅(A1)と前記第2誘導信号(SS2)の振幅(A2)との比に対して±15%以下であると好適である。
第1誘導信号(SS1)の振幅(A1)と前記第2誘導信号(SS2)の振幅(A2)との比が、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値と前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値との比に近づくに従って、検査信号(DIAG)の交流成分は小さくなる。しかし、工業製品において一般的に用いられる抵抗器の定格の抵抗値に対する許容誤差は、10%程度である。また、抵抗値が固定された固定抵抗器の定格値は、等比級数的に段階的に設定されており、計算によって求められた第1検査用抵抗(Rd1)及び第2検査用抵抗(Rd2)の理想的な抵抗値が固定抵抗器の定格値に一致するとは限らない。この誤差を考慮すると、上述したように、15%程度の誤差の範囲内で、第1検査用抵抗(Rd1)及び第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値が設定されると実用的である。これにより、交流成分の少ない検査信号(DAIG)を得ることができる。
また、前記第1誘導信号(SS1)の振幅(A1)と前記第2誘導信号(SS2)の振幅(A2)との比が、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値と前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値との比と同じとなるように設定されていると好適である。
第1誘導信号(SS1)の振幅(A1)と前記第2誘導信号(SS2)の振幅(A2)との比が、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値と前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値との比に近づくに従って、検査信号(DIAG)の交流成分は小さくなる。従って、本構成のように、誘導信号(SS1,SS2)同士の比と検査用抵抗(rd1,RD2)同士の比とが同じとなるように、第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値と第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値が設定されていると、交流成分の少ない検査信号(DAIG)を得ることができる。
ここで、前記差動増幅回路(57)が、演算増幅器(55)を備えて構成され、前記演算増幅器(55)の非反転入力端子が、第1入力抵抗(Rin1)を介して第1入力ノード(N1)に接続されると共に、前記差動増幅回路(57)の正極と負極との間に設定された基準電圧(Vcom)に対して第1帰還抵抗(Rf1)を介して接続され、前記演算増幅器(55)の反転入力端子が、第2入力抵抗(Rin2)を介して前記第2入力ノード(N2)に接続されると共に、前記演算増幅器(55)の出力端子と第2帰還抵抗(Rf2)を介して接続され、当該レゾルバの異常検出回路(1)は、第1バイアス電圧と前記第1入力ノード(N1)との間に接続された第1バイアス抵抗(RH)と、前記第1バイアス電圧よりも低い第2バイアス電圧と前記第2入力ノード(N2)との間に接続された第2バイアス抵抗(RL)と、を備え、前記第1入力抵抗(Rin1)及び前記第2入力抵抗(Rin2)の抵抗値を、定格値が同じ“Rin”とし、前記第1帰還抵抗(Rf1)及び前記第2帰還抵抗(Rf2)の抵抗値を、定格値が同じ“Rf”とし、前記第1バイアス抵抗(RH)の抵抗値を“RH”とし、前記第2バイアス抵抗(RL)の抵抗値を“RL”とし、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値を“Rd1”とし、前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値を“Rd2”とし、式“(RL+Rin)・(Rin+Rf)”を“R1”とし、式“RH・(Rin−Rf)+Rin・(Rin+Rf)”を“R2”として、前記第1検査用抵抗(Rd1)の抵抗値“Rd1”及び前記第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値“Rd2”は、“Rd1/Rd2=(RH/RL)・(R1/R2)”の関係を満たすように設定されていると好適である。
一般的に、角度検出回路には演算増幅器を用いた差動増幅回路が用いられる。そして、差動増幅回路に用いられる2つの入力抵抗(Rin1,Rin2)には、定格値が同じ抵抗器が用いられ、帰還抵抗(Rf1,Rf2)にも定格値が同じ抵抗器が用いられることが多い。上記においては、第1検査用抵抗(Rd1)及び第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値が、第1誘導信号(SS1)及び第2誘導信号(SS2)の振幅に応じて設定される形態を示したが、このように角度検出回路が構成される場合には、入力抵抗(Rin1,Rin2)、帰還抵抗(Rf1,Rf2)及び異常検出回路(1)におけるバイアス抵抗(RH,RL)によって、第1検査用抵抗(Rd1)及び第2検査用抵抗(Rd2)の抵抗値を規定することができる。
1 :異常検出回路
3 :レゾルバ
5 :角度検出回路
55 :演算増幅器
57 :差動増幅回路
A1 :第1振幅(第1誘導信号の振幅)
A2 :第2振幅(第2誘導信号の振幅)
DIAG :検査信号
L1 :第1検出巻線(検出巻線)
L2 :第2検出巻線(検出巻線)
Ls :検出巻線
MNT :差動信号
N1 :第1入力ノード
N2 :第2入力ノード
N3 :検査信号出力ノード
RH :第1バイアス抵抗
RL :第2バイアス抵抗
Rd1 :第1検査用抵抗
Rd2 :第2検査用抵抗
Rf1 :第1帰還抵抗
Rf2 :第2帰還抵抗
Rin1 :第1入力抵抗
Rin2 :第2入力抵抗
SS1 :第1誘導信号
SS2 :第2誘導信号
Vcom :基準電圧

Claims (4)

  1. 回転体の回転を検出するレゾルバの検出巻線の側の異常を検出するレゾルバの異常検出回路であって、
    前記検出巻線の一方の端部に接続されて第1誘導信号が入力される第1入力ノードと、
    前記検出巻線の他方の端部が接続されて第2誘導信号が入力される第2入力ノードと、
    前記第1入力ノードに接続されると共に前記第2入力ノードに接続されて前記第1誘導信号及び前記第2誘導信号の電圧の差分に基づいて差動信号を出力する差動増幅回路と、を備えた角度検出回路に接続され、
    直流電圧成分が判定対象となる検査信号が出力される検査信号出力ノードと、
    前記第1入力ノードと前記検査信号出力ノードとの間に接続された第1検査用抵抗と、
    前記第2入力ノードと前記検査信号出力ノードとの間に接続された第2検査用抵抗と、を備え、
    前記第1検査用抵抗と前記第2検査用抵抗との抵抗値の大小関係が、前記第1誘導信号と前記第2誘導信号との振幅の大小関係と同じである、レゾルバの異常検出回路。
  2. 前記第1誘導信号の振幅と前記第2誘導信号の振幅との比と、前記第1検査用抵抗の抵抗値と前記第2検査用抵抗の抵抗値との比との差が、前記第1誘導信号の振幅と前記第2誘導信号の振幅との比に対して±15%以下である、請求項1に記載のレゾルバの異常検出回路。
  3. 前記第1誘導信号の振幅と前記第2誘導信号の振幅との比が、前記第1検査用抵抗の抵抗値と前記第2検査用抵抗の抵抗値との比と同じとなるように設定されている、請求項1又は2に記載のレゾルバの異常検出回路。
  4. 前記差動増幅回路は、演算増幅器を備えて構成され、
    前記演算増幅器の非反転入力端子は、第1入力抵抗を介して前記第1入力ノードに接続されると共に、前記差動増幅回路の正極と負極との間に設定された基準電圧に対して第1帰還抵抗を介して接続され、
    前記演算増幅器の反転入力端子は、第2入力抵抗を介して前記第2入力ノードに接続されると共に、前記演算増幅器の出力端子と第2帰還抵抗を介して接続され、
    第1バイアス電圧と前記第1入力ノードとの間に接続された第1バイアス抵抗と、
    前記第1バイアス電圧よりも低い第2バイアス電圧と前記第2入力ノードとの間に接続された第2バイアス抵抗と、を備え、
    前記第1入力抵抗及び前記第2入力抵抗の抵抗値を、定格値が同じ“Rin”とし、
    前記第1帰還抵抗及び前記第2帰還抵抗の抵抗値を、定格値が同じ“Rf”とし、
    前記第1バイアス抵抗の抵抗値を“RH”とし、
    前記第2バイアス抵抗の抵抗値を“RL”とし、
    前記第1検査用抵抗の抵抗値を“Rd1”とし、
    前記第2検査用抵抗の抵抗値を“Rd2”とし、
    式“(RL+Rin)・(Rin+Rf)”を“R1”とし、
    式“RH・(Rin−Rf)+Rin・(Rin+Rf)”を“R2”として、
    前記第1検査用抵抗の抵抗値及び前記第2検査用抵抗の抵抗値は、
    “Rd1/Rd2=(RH/RL)・(R1/R2)”
    の関係を満たすように設定されている、請求項1から3の何れか一項に記載のレゾルバの異常検出回路。
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