JP2021004224A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2021004224A
JP2021004224A JP2019120108A JP2019120108A JP2021004224A JP 2021004224 A JP2021004224 A JP 2021004224A JP 2019120108 A JP2019120108 A JP 2019120108A JP 2019120108 A JP2019120108 A JP 2019120108A JP 2021004224 A JP2021004224 A JP 2021004224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
less
oral composition
content
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019120108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6960433B2 (ja
Inventor
戸井 学
Manabu Toi
学 戸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2019120108A priority Critical patent/JP6960433B2/ja
Publication of JP2021004224A publication Critical patent/JP2021004224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960433B2 publication Critical patent/JP6960433B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】良好な保存安定性を保持しつつ、カルシウムの溶出量を効果的に抑制することができる口腔用組成物に関する。【解決手段】次の成分(A)〜(C):(A)フッ化ナトリウム 0.02質量%以上5質量%以下(B)グリセロリン酸カルシウム(C)トリポリリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上 0.01質量%以上2質量%以下を含有し、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))が0.01以上7以下であり、ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の含有量が0.01質量%未満であり、かつプロピレングリコールの含有量が3質量%未満である口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
フッ素イオンの供給が可能なフッ化ナトリウムと、カルシウムイオンの供給が可能なグリセロリン酸カルシウムとを併用すると、優れた再石灰化の促進効果が得られることが知られており、近年においては、さらなる改良もなされている。
例えば、特許文献1では、フッ化ナトリウムとグリセロリン酸カルシウムを併用した液体口腔用組成物において、縮合リン酸又はその塩とカチオン性殺菌剤を用いることにより、再石灰化促進効果とう蝕原因菌に対する持続的な殺菌効果との両立を図っている。
特開2017−66036号公報
しかしながら、そもそも特許文献1には、人工的に脱灰させた表層化脱灰病変に対する再石灰化率向上技術が示されているに留まる。一方、本発明は、口腔内の細菌が産出する酸によって歯のエナメル質やセメント質からカルシウムイオンが溶出してしまうのを有効に抑制し、歯の脆弱化を未然に阻止する技術であり、これら2つの技術は全く別異のものである。
したがって、本発明は、良好な保存安定性を保持しつつ、カルシウムの溶出量を効果的に抑制することができる口腔用組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、フッ化ナトリウムとグリセロリン酸カルシウムを併用しつつ、さらに特定の含有量かつ質量比でトリポリリン酸及びその塩を用い、ピロリン酸及びその塩及びプロピレングリコールの含有を制限することにより、有効かつ効果的にカルシウムの溶出を抑制できる口腔用組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C):
(A)フッ化ナトリウム 0.02質量%以上5質量%以下
(B)グリセロリン酸カルシウム
(C)トリポリリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上 0.01質量%以上2質量%以下
を含有し、
成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))が0.01以上7以下であり、
ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の含有量が0.01質量%未満であり、かつプロピレングリコールの含有量が3質量%未満である口腔用組成物を提供するものである。
本発明の口腔用組成物によれば、カルシウムの溶出量を効果的に抑制することができるため、歯質を充分に強化して、う蝕等の疾病を有効に予防することが可能である。さらに優れた保存安定性をも有するため、有用性の高い口腔用組成物を実現することができる。
実施例7及び比較例7で得られた口腔用組成物について、保存安定性の評価結果を示す写真である。図1(a)は、評価開始時におけるスチロール棒瓶に格納された各口腔用組成物の写真であり、図2(b)は、その後50℃で24時間保存完了させた際におけるスチロール棒瓶に格納された各口腔用組成物の写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の口腔用組成物は、成分(A)として、フッ化ナトリウムを0.02質量%以上5質量%以下含有する。かかる成分(A)は、口腔内において速やかにフッ素イオンを供給し、成分(B)のグリセロリン酸カルシウムが供給するカルシウムイオンとともに、歯表面においてカルシウムの溶出を抑制する。
成分(A)の含有量は、カルシウムの溶出を抑制する観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.02質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。また、成分(A)の含有量は、良好な保存安定性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、5質量%以下であって、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.02質量%以上5質量%以下であって、好ましくは0.1〜3質量%であり、より好ましくは0.2〜1質量%である。
本発明の口腔用組成物は、成分(B)として、グリセロリン酸カルシウムを含有する。かかる成分(B)を含有することにより、後述する成分(C)とも相まって、カルシウムの溶出を有効に抑制することができる。
成分(B)の含有量は、カルシウムの溶出を抑制する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.08質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、良好な保存安定性を保持しつつ、カルシウムの溶出を有効に抑制する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下であり、より好ましくは0.05〜1質量%であり、さらに好ましくは0.08〜0.5質量%である。
成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))は、カルシウムの溶出を有効に抑制する観点から、好ましくは0.04以上であり、より好ましくは0.1以上であり、さらに好ましくは0.4以上であり、またさらに好ましくは1以上である。また、成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))は、良好な保存安定性を確保しつつ、カルシウムの溶出を有効に抑制する観点から、好ましくは3以下であり、より好ましくは2.5以下であり、さらに好ましくは2以下である。そして、成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))は、好ましくは0.04以上3以下であり、より好ましくは0.1〜2.5であり、さらに好ましくは0.4〜2.5であり、またさらに好ましくは1〜2である。
本発明の口腔用組成物は、成分(C)として、トリポリリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上を0.01質量%以上1質量%以下含有する。これにより、歯表面におけるカルシウムの溶出を効果的に抑制することができる。
なお、成分(C)の塩としては、ナトリウム塩、又はカリウム塩等が挙げられる。
成分(C)の含有量は、カルシウムの溶出を有効に抑制する観点、及び良好な保存安定性を確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、0.01質量%以上であって、好ましくは0.03質量%以上であり、より好ましくは0.08質量%以上である。また、成分(C)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、2質量%以下であって、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.7質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。そして、成分(C)の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.01質量%以上2質量%以下であって、好ましくは0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.03〜0.7質量%であり、さらに好ましくは0.08〜0.5質量%である。
本発明の口腔用組成物において、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))は、0.01以上7以下である。これにより、優れたカルシウム溶出抑制効果を確保しつつ、良好な保存安定性も保持することができる。
成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))は、カルシウム溶出量を充分に抑制する観点から、0.01以上であって、好ましくは0.06以上であり、より好ましくは0.15以上であり、さらに好ましくは1.5以上である。また、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))は、カルシウムの溶出を充分に抑制しつつ、良好な保存安定性を確保する観点から、7以下であって、好ましくは6.5以下であり、より好ましくは6以下である。そして、成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))は、0.01以上7以下であって、好ましくは0.06〜6.5であり、より好ましくは0.15〜6であり、さらに好ましくは1.5〜6である。
本発明の口腔用組成物は、水(D)を含有する。かかる水の含有量を調節することにより、各成分を良好に分散又は溶解させて口腔内で良好に拡散させることができ、また成分(A)と成分(B)により、歯表面において優れたカルシウム溶出抑制効果を発揮することができる。なお、成分(D)の水とは、口腔用組成物に配合した精製水等だけでなく、例えば処方する際に用いる70%ソルビトール液(水溶液)のように、配合した各成分に含まれる水分をも含む、口腔用組成物中に含まれる全水分を意味する。
成分(D)の含有量は、歯表面においてカルシウム溶出抑制効果を良好に発揮させる観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは25質量%以上であり、さらに好ましくは28質量%以上であり、好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは45質量%以下であり、さらに好ましくは35質量%以下である。
本発明の口腔用組成物において、ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の含有量は、0.01質量%未満である。すなわち、本発明の口腔用組成物では、ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上が過度に存在すると、成分(C)によるカルシウム溶出抑制効果の発揮が阻害されるおそれがあることが本発明者により判明したため、その含有を制限するものである。
なお、ピロリン酸の塩としては、ナトリウム塩、又はカリウム塩等が挙げられる。
かかるピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、0.01質量%未満であって、好ましくは0.005質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以下であり、或いは本発明の口腔用組成物は、ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上を実質的に含有しないのが好ましい。
本発明の口腔用組成物において、プロピレングリコールの含有量は、3質量%未満である。すなわち、本発明の口腔用組成物では、上記ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上と同様、プロピレングリコールが存在することによっても、成分(C)によるカルシウム溶出抑制効果の発揮が阻害されるおそれがあることが本発明者により判明したため、その含有を制限するものである。
かかるプロピレングリコールの含有量は、本発明の口腔用組成物中に、3質量%未満であって、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、或いは本発明の口腔用組成物は、プロピレングリコールを実質的に含有しないのが好ましい。
本発明の口腔用組成物において、優れたカルシウム溶出抑制効果の発揮を確保する観点、及び良好な保存安定性を保持する観点から、アニオン界面活性剤の含有を制限するのが好ましい。かかるアニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;N−ラウロイルサルコシン塩、N−ミリストイルサルコシン塩等のN−アシルサルコシン塩;N−ラウロイルメチルタウリン塩、N−ミリストイルメチルタウリン塩等のN−メチルアシルタウリン塩;N−ラウロイルタウリン塩、N−ミリストイルタウリン塩等のN−アシルタウリン塩;N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−ミリストイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ココイルグルタミン酸塩等のN−アシルグルタミン酸塩;ラウリルリン酸塩等のアルキルリン酸塩;オレフィンの炭素数が14〜16のα−オレフィン(C14〜16)スルホン酸塩等が挙げられる。
アニオン界面活性剤の含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1.5質量%未満であり、より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下であり、或いは本発明の口腔用組成物は、アニオン界面活性剤を実質的に含有しないのが好ましい。
本発明の口腔用組成物において、成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩の合計含有量が1質量%未満であるのが好ましい。成分(A)以外のフッ素化合物や多価金属塩が過剰に存在すると、本発明の口腔用組成物によりもたらされるカルシウム溶出抑制作用が阻害されるおそれがあり、本発明の口腔用組成物では、成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩の含有を制限するのがよい。
成分(A)以外のフッ素化合物としては、具体的には、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化アンモニウム等のフッ素イオン供給化合物、及びモノフルオロリン酸ナトリウム等の含フッ素化合物である、フッ素化合物が挙げられる。また、多価金属塩としては、具体的には、銅、鉄、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、及び錫から選ばれる1種又は2種以上の塩が挙げられる。これら成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩の合計含有量は、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、さらに好ましくは0.01質量%以下であり、或いは本発明の口腔用組成物は、成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩を実質的に含有しないのが好ましい。
本発明の口腔用組成物は、ポリエチレングリコールを含有するのがよい。これにより、優れたカルシウム溶出抑制効果を充分に発揮し、さらに良好な保存安定性をも確保することができる。かかるポリエチレングリコールの質量平均分子量は、カルシウム溶出抑制効果を良好に発揮させる観点から、好ましくは1000以下であり、より好ましくは850以下であり、良好な泡質の観点から、好ましくは200以上であり、より好ましくは400以上である。
なお、上記ポリエチレングリコールの平均分子量とは、GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ)により測定される質量平均分子量を意味する。
ポリエチレングリコールの含有量は、優れたカルシウム溶出抑制効果とともに、良好な保存安定性をも確保する観点から、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは7質量%以下である。
本発明の口腔用組成物は、成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩の合計含有量の制限内において、研磨剤を含有することができる。かかる研磨剤としては、研磨性シリカ(吸油量50〜150mL/100g、JIS K5101−13−2(2004年制定)により、吸収される煮あまに油の量による)、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、酢酸マグネシウム、第2リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト等の研磨剤等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の口腔用組成物は、上記成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、カチオン界面活性剤やヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油やショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン界面活性剤等である界面活性剤;ソルビトール、ラクトール、エリスリトール等の糖アルコール;アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、及びグアーガム等の粘結剤;増粘性シリカ;サッカリンナトリウム等の甘味剤;グリセリン等の湿潤剤;香料;色素;薬効成分を適宜含有することができる。
本発明の口腔用組成物の25℃におけるpHは、歯表面におけるカルシウムの溶出を有効かつ効果的に抑制する観点から、好ましくは5.5以上であり、より好ましくは5.8以上であり、さらに好ましくは6以上である。また本発明の口腔用組成物の25℃におけるpHは、組成物の変色等を回避する観点から、好ましくは10.5以下であり、より好ましくは10以下であり、さらに好ましくは9.5以下であり、さらに好ましくは9以下である。
なお、本発明の口腔用組成物のpHは、pH電極を用いて25℃で測定した値であり、本発明の口腔用組成物が液体口腔用組成物である場合には、組成物を希釈せずに測定した値を意味し、本発明の口腔用組成物が歯磨組成物である場合には、イオン交換水又は蒸留水からなる精製水により10質量%の濃度の水溶液に調整した後に測定した値を意味する。
本発明の口腔用組成物の形態としては、練歯磨剤や粉歯磨剤等の歯磨組成物、或いは洗口液や液状歯磨剤等の液体口腔用組成物等が挙げられる。なかでも、本発明のもたらすカルシウムの溶出量抑制効果を充分に享受する観点から、歯磨組成物であるのが好ましい。口腔内への適用方法は、歯ブラシによるブラッシング、塗布、又は含嗽のいずれであってもよい。
また、本発明の口腔用組成物の製造方法は、特に制限されず、成分(A)〜(C)について上記含有量及び質量比で配合し、さらに必要に応じてその他の成分を配合すればよく、次いで常法によりこれらを適宜混合すればよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜6、比較例1〜6]
表1に示す処方にしたがって、25℃におけるpHが8.5の各口腔用組成物を製造した。得られた口腔用組成物を用い、下記方法にしたがってカルシウム溶出量を測定した。
結果を表1に示す。
《カルシウム溶出量の測定》
ヒドロキシアパタイト(HAp)粉(HAP−200、太平化学産業(株)製)20mgをマイクロチューブ(容量1.5mL、エッペンドルフ社製)に取り、さらに表1に示す各口腔用組成物を精製水で4倍希釈後、回転数3000rpmで10分間遠心分離したスラリー溶液上清を1000μL添加し、37℃で5分間撹拌した。撹拌後、回転数10000rpm、5分間の遠心分離処理をして上清を除去した。次に、精製水900μLを添加し、10秒間撹拌した後、同様に遠心分離処理を行い、上清を除去して洗浄し、これを3回繰り返した。さらに、残された粉体に0.1M乳酸(水酸化ナトリウムでpH4.0に調整)を1000μL添加し、37℃で30分間撹拌した後に遠心分離処理をして上清を除去し、5倍希釈した。
次いで、カルシウムE-テストワコー(和光純薬(株)製)を用いて溶出したカルシウムイオンを610nmの吸光度にて測定し、カルシウム溶出量とした。
得られたカルシウム溶出量の値を元に、比較例4を基準100とする指数表示とし、評価の指標とした。
[実施例7、比較例7]
表2に示す処方にしたがって、各口腔用組成物を製造した。得られた口腔用組成物を用い、上記と同様にして、カルシウム溶出量の測定値を元に、比較例7を基準100とする指数表示を評価の指標とするとともに、下記方法にしたがって保存安定性の評価を行った。
結果を表2に示す。
《保存安定性の評価》
表2に示す各口腔用組成物を調製後、15g採取して容量25mlのスチロール棒瓶に格納した。なお、瓶に格納された直後(評価開始時)の各口腔用組成物の写真を図1(a)に示す。
次いで、各瓶を50℃の恒温器で24時間保存した後、沈殿物(析出物)の有無や濁りの有無を目視により評価し、保存安定性に優れる場合を「〇」、保存安定性に問題がある場合を「×」として総合評価とした。なお、瓶に格納された保存完了時(評価時)における各口腔用組成物の写真を図1(b)に示す。
表2及び図1の結果より、実施例7で得られた口腔用組成物は、カルシウムの溶出を有効に抑制するうえ、評価開始時から完了時に至るまで良好な透明性を保持しており、完了時においても沈殿物が生じることなく、優れた保存安定性をも有することが確認された。一方、比較例7で得られた口腔用組成物は、完了時には沈殿物が視認され、保存安定性に劣ることが確認された。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)〜(C):
    (A)フッ化ナトリウム 0.02質量%以上5質量%以下
    (B)グリセロリン酸カルシウム
    (C)トリポリリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上 0.01質量%以上2質量%以下
    を含有し、
    成分(B)の含有量と成分(C)の含有量との質量比((B)/(C))が0.01以上7以下であり、
    ピロリン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上の含有量が0.01質量%未満であり、かつプロピレングリコールの含有量が3質量%未満である口腔用組成物。
  2. 成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))が、0.04以上3以下である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 水(D)を20質量%以上55質量%以下含有する請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. アニオン界面活性剤の含有量が、1.5質量%未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  5. 成分(B)の含有量が、0.01質量%以上5質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  6. 成分(A)以外のフッ素化合物及び多価金属塩の合計含有量が、1質量%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  7. 25℃におけるpHが、5.5以上10.5以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  8. 質量平均分子量1000以下のポリエチレングリコールを1質量%以上10質量%以下含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
JP2019120108A 2019-06-27 2019-06-27 口腔用組成物 Active JP6960433B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019120108A JP6960433B2 (ja) 2019-06-27 2019-06-27 口腔用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019120108A JP6960433B2 (ja) 2019-06-27 2019-06-27 口腔用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021004224A true JP2021004224A (ja) 2021-01-14
JP6960433B2 JP6960433B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=74099188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019120108A Active JP6960433B2 (ja) 2019-06-27 2019-06-27 口腔用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6960433B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023063180A1 (ja) * 2021-10-12 2023-04-20 ライオン株式会社 口腔用組成物
WO2023120058A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 ライオン株式会社 口腔用組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017066036A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 ライオン株式会社 液体口腔用組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017066036A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 ライオン株式会社 液体口腔用組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023063180A1 (ja) * 2021-10-12 2023-04-20 ライオン株式会社 口腔用組成物
WO2023120058A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 ライオン株式会社 口腔用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6960433B2 (ja) 2021-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900006827B1 (ko) 구강위생 조성물
JPH02243616A (ja) 安定な過酸化水素放出性歯磨
JPS5826814A (ja) 改良された可溶性弗化物有効性を有する歯磨剤
JPH0784374B2 (ja) 抗歯石練り歯磨
EP1799185A1 (en) Stabilised oxygen releasing composition
JP6960433B2 (ja) 口腔用組成物
JP5720546B2 (ja) 歯磨剤組成物及び歯牙の再石灰化促進剤
JP5397204B2 (ja) 口腔用組成物
KR20020054045A (ko) 연마제로 탄산칼슘을 함유하는 구강용 조성물에서불소이온을 안정화하는 방법 및 이 방법에 의해 안정화된불소이온을 함유하는 구강용 조성물
JP2007527867A (ja) 練り歯磨きにおける結晶形成の防止
JP2008201732A (ja) 歯の美白方法
JPH0832619B2 (ja) 水性練歯みがき組成物
RU2350315C2 (ru) Композиция для чистки зубов, содержащая растворимый кальций-связывающий агент
US5032389A (en) Zinc tripolyphosphate compounds as anticalculus and antiplaque agents
EP2859881B1 (en) Oral composition
JP6825339B2 (ja) 口腔用組成物
JP6960434B2 (ja) 口腔用組成物
JPH0655662B2 (ja) 口腔用組成物
JP3961479B2 (ja) 液体口腔用組成物
WO2017209020A1 (ja) 口腔用組成物
JP5880298B2 (ja) 液体口腔用組成物
JP2013018710A (ja) 歯磨剤
JP6956146B2 (ja) 歯磨組成物
JP2024080770A (ja) 口腔用組成物
EP0086290B1 (en) Dental hygiene compositions and their production

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211011

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6960433

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151