JP2021004130A - 昇降機監視方法、及び昇降機監視装置 - Google Patents

昇降機監視方法、及び昇降機監視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】昇降機で生じている走行ロスを検出する。【解決手段】実施形態の昇降機監視方法は、昇降機監視装置200で実行される昇降機監視方法であって、昇降機監視装置200は、昇降機が走行開始時において、昇降機のかごのアンバランスを補償するトルクを示した第1のトルク情報を記憶する記憶部を備え、所定時以降に昇降機が定常走行している時における、昇降機を駆動させる駆動源におけるトルクを示した第2のトルク情報を受信する受信制御ステップと、第2のトルク情報と第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する送信制御ステップと、を含む。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、昇降機監視方法、及び昇降機監視装置に関する。
従来から、昇降機は、継続的な利用に伴う経年劣化や、当該昇降機が設けられた建物の傾き、伸縮によって、運転環境に変化が生じる。当該運転環境の変化としては、例えば、昇降機の乗りかごにおけるローラガイドやレールの接触状況や、左右のレール幅、メインシーブ・コンペンシーブとの接触状況の変化が考えられる。
これら運転環境の変化が生じた場合には、走行ロスが大きくなる。走行ロスが大きくなりすぎると、機器の故障が発生する可能性が大きくなる。
上述した運転環境の変化が生じた場合の走行ロスを、カメラを用いた遠隔監視で検出するのは難しい。このため、保守員の目視による、昇降機のチェックで行われている。しかしながら、当該チェック手法は、保守員が、昇降機が設置された場所まで行く必要があるため、遠隔監視したいという要望がある。
ところで、地震の発生などにより昇降機が停止した場合に、診断走行時において、定常走行時におけるトルクが所定の閾値以上か否か判断し、異常と判定した場合に、乗りかごを強制的に停止させる技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、地震の発生などにより昇降機が停止した際に、モータのトルクの異常を正確に検出し、運転の安全性を確保した上で自動復旧する技術が記載されている。当該技術によれば、保守員が、昇降機の設置された場所まで行くことなく、自動復旧を行うことができる。
また、引用文献2には、ブレーキ引き摺りを検出するために、定常走行中のトルク指令値を用いる技術が提案されている。
特開2008−156078号公報 特許第6157924号
このように、従来技術においては、地震の発生などにより昇降機が停止した場合に、トルクが所定の閾値以上か否かに応じて故障検出する技術や、ブレーキ引き摺りを検出する技術が提案されている。しかしながら、例えば、昇降機の乗りかごにおけるローラガイドやレールの接触状況や、左右のレール幅、メインシーブ・コンペンシーブとの接触状況の変化等の環境が変化した場合に発生する走行ロスを、トルクを用いて検出する技術は提案されていない。走行ロスをトルクで検出可能であれば、遠隔監視が可能となる。このため、トルクに基づいて走行ロスを検出したいという要求が高まっている。
実施形態の昇降機監視方法は、昇降機監視装置で実行される昇降機監視方法であって、昇降機監視装置は、昇降機が走行開始時において、昇降機のかごのアンバランスを補償する第1のトルク情報を記憶する記憶部を備え、所定時以降に昇降機が定常走行している時における、昇降機を駆動させる駆動源におけるトルクを示した第2のトルク情報を受信する受信制御ステップと、第2のトルク情報と第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する送信制御ステップと、を含む。
図1は、実施形態におけるエレベータ制御システムの全体構成の一例を示した模式図である。 図2は、実施形態の制御盤及び遠隔監視装置のソフトウェア構成を示したブロック図である。 図3は、実施形態の運転制御部が診断運転指令に従って乗りかごを移動させた場合の速度変化を示した図である。 図4は、走行ロスが小さい場合における、実施形態の運転制御部がモータを制御する際に出力するトルク指令値を示した図である。 図5は、走行ロスが大きい場合における、実施形態の運転制御部がモータを制御する際に出力するトルク指令値を示した図である。 図6は、実施形態の遠隔監視装置における全体的な処理手順を示したフローチャートである。
以下に、実施形態に係る昇降機監視方法、及び昇降機監視装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれ、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態におけるエレベータ制御システムの全体構成の一例を示した模式図である。図1に示されるように、エレベータ制御システム1は、昇降路2と、乗りかご3と、カウンターウェイト4と、メインロープ5と、シーブ6と、巻上機7と、モータ8と、制御盤10と、を備える。エレベータ制御システム1では、制御盤10によって各部の駆動が制御されて乗りかご3が昇降路2内を昇降することで、任意の目的階のホールに移動することができる。
本実施形態では、昇降機の一例としてエレベータに適用した例について説明するが、昇降機をエレベータに制限するものではない。
エレベータ制御システム1は、乗りかご3と、カウンターウェイト4とをメインロープ5で連結した、いわゆるつるべ式のエレベータとして構成される。昇降路2は、エレベータ制御システム1が設けられた建物の鉛直方向に沿って設けられており、鉛直方向が昇降方向になるように建物内の複数の階床に渡って設けられている。また、昇降路2の昇降方向上側には、乗りかご3を昇降移動させる巻上機7(モータ8、シーブ6等を含む)が設けられている。また、昇降路2には、乗りかご3やカウンターウェイト4が昇降する際のガイドとなる昇降方向に延びるガイドレール(図示省略)がそれぞれ設置されている。
乗りかご3は、利用者や荷物を乗せることが可能な例えば箱形状とする。カウンターウェイト4は、メインロープ5を介して乗りかご3に連結された釣り合いおもりであり、昇降路2内で乗りかご3と連動して昇降する。カウンターウェイト4は、ウェイト用ガイドレール(図示省略)に沿って昇降する。このカウンターウェイト4は、乗りかご3が所定積載量(例えば、最大積載量に対して1/2程度)の場合に、巻上機7を挟んで、乗りかご3と釣り合うように重量が設定されている。
巻上機7は、例えばモータ(駆動源の一例)8と、モータ8に連結されたシーブ6を有し、モータ8で発生する動力でメインロープ5を巻き上げる。巻上機7は、制御盤10により駆動制御が可能になっている。
制御盤10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)等を備える。制御盤10は、種々のセンサー、検出器やエレベータ制御システム1の各部と電気的に接続され、各部の動作を統括的に制御する。
図2は、本実施形態の制御盤及び遠隔監視装置のソフトウェア構成を示したブロック図である。図2に示されるように、制御盤10及び遠隔監視装置200は、ROMに記憶されている制御プログラムをCPUが実行する。制御盤10は、通信制御部101と運転制御部102とを実現する。遠隔監視装置200は、第1の通信制御部201と、判定部203と、第2の通信制御部204と、を実現する。また、遠隔監視装置200のトルク情報記憶部202は、読み書き可能なROM等に格納される。
制御盤10について説明する。通信制御部101は、運転制御部102がモータ8を制御するためのトルク指令値や、後述するロジック信号、各種センサーから取得した情報を、遠隔監視装置200に送信する。
運転制御部102は、乗り場操作盤からの乗り場呼び登録やかご内操作盤からのかご呼び登録にしたがい、乗りかご3を目的階に移動させるように、トルク指令値に基づいてモータ8を制御する。
図3は、本実施形態の運転制御部102が診断運転指令に従って乗りかごを移動させた場合の速度変化を示した図である。診断運転指令は遠隔監視装置200から制御盤10に送信されるものとする。当該速度変化は、運転制御部102が診断運転指令に基づいて乗りかご3を走行制御する際に、モータ8を制御するための制御タイミングが示されたロジック信号に基づいている。
運転制御部102は、診断運転指令に従ってエレベータの乗りかご3が最上階と最下階との間を走行させる(換言すれば最も長い距離を走行させる)ことで、所定の速度で走行している時間が一定時間以上確保できるようする。本実施形態の運転制御部102は、当該走行制御を一往復行う。図3に示される例は、往路又は復路の速度変化を示している。
図3に示されるように、移動開始時から時刻t1までは、乗りかご3の速度が高くなっていく。その後、時刻t1〜時刻t2までの間は、所定の速度で走行して、速度変化の生じない期間であって、本実施形態では定常走行時と称する。
本実施形態においては、乗りかご3を定常走行させるために、乗りかご3とカウンターウェイト4のアンバランスを補償するために、モータ8が出力するトルクを、吊り合いトルクとも称する。
図2に戻り、遠隔監視装置200について説明する。
第1の通信制御部201は、公衆ネットワーク210を介して、制御盤10に対して、定期的に診断運転指令を送信する。
第1の通信制御部201は、診断運転指令を送信した後、制御盤10から、運転制御部102がモータ8を制御するためのトルク指令値や各種センサーからの情報等を受信する。さらに、第1の通信制御部201は、運転制御部102が診断運転指令に基づいて乗りかご3を走行制御する際に、モータ8を制御するための制御タイミングが示されたロジック信号を受信する。
トルク情報記憶部202は、エレベータ制御システム1における走行開始時に、昇降機の乗りかご3のアンバランスを補償するための吊り合いトルクのトルク指令値を示した開始時トルク値(第1のトルク情報)を記憶する。当該開始時トルク値は、走行開始時に制御盤10から受信したものとする。
第1の通信制御部201は、エレベータ制御システム1における走行開始時以降、診断運転指令に基づいて、エレベータの乗りかご3が定常走行している時における、モータ8における吊り合いトルクを示したトルク指令値(第2のトルク情報)を受信する。
判定部203は、第1の通信制御部201が受信したモータ8に対するトルク指令値と、トルク情報記憶部202が記憶している開始時トルク値と、のトルク差を算出する。なお、トルク差は、絶対値として算出する。
本実施形態の判定部203は、定常走行時に、第1の通信制御部201が受信した複数のトルク指令値に基づいて、開始時トルク値とのトルク差の平均値を算出する。トルク差の平均値は、換言すれば走行ロスを示す値である。そこで、判定部203は、トルク差の平均値が、所定の閾値以上か否かを判定する。
図4は、走行ロスが小さい場合における、本実施形態の運転制御部102がモータ8を制御する際に出力するトルク指令値を示した図である。図4に示される例では、時刻t1までの時間帯において、定常走行まで速度を上昇させるためのトルクが出力される。
そして、定常走行時(時刻t1〜時刻t2)においては、第1の通信制御部201は、トルク指令値To_1を受信する。そして、判定部203が判定する際、第1の通信制御部201が受信したトルク指令値To_1と、開始時トルク値(第1のトルク情報)トルク指令値To_0と、のトルク差の平均値が、所定の閾値より小さい値となる。判定部203は、トルク差の平均値が、所定の閾値より小さいため、正常状態と判定する。
図5は、走行ロスが大きい場合における、本実施形態の運転制御部102がモータ8を制御する際に出力するトルク指令値を示した図である。図5に示される例では、時刻t1までの時間帯において、定常走行まで速度を上昇させるためのトルクが出力される。
そして、定常走行時(時刻t1〜時刻t2)においては、第1の通信制御部201は、トルク指令値To_2を受信する。定常走行時(時刻t1〜時刻t2)における、第1の通信制御部201が受信したトルク指令値To_2と、開始時トルク値(第1のトルク情報)トルク指令値To_0と、のトルク差の平均値が、所定の閾値より大きい値となる。判定部203は、トルク差の平均値が、所定の閾値以上のため、異常状態と判定する。
なお、本実施形態は、定常走行時に受信した複数のトルク指令値に基づいて、トルク差の平均値を算出する例について説明するが、複数のトルク指令値に基づいたトルク差の平均値を用いることに制限するものではなく、定常走行時に1回だけ受信したトルク指令値に基づいたトルク差を用いて判定を行ってもよい。
なお、所定の閾値は、トルク差を判定するための基準であればよく、例えば、モータ8の定格トルクの20%を超える値を設定することが考えられる。これは一般的にはモータ8がギアレスの場合、システム効率が80〜90%となるためである。
第2の通信制御部204は、遠隔モニタリング装置250との間で情報を送受信する。例えば、第2の通信制御部204は、判定部203によって、トルク差の平均値が、所定の閾値以上のため、異常状態と判定された場合に、異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信する。
遠隔モニタリング装置250は、管理者がエレベータの異常状態を監視している装置とする。当該遠隔モニタリング装置250は、異常状態である旨の通知を受信した場合に、管理者に対して通知内容を表示する。これによってエレベータ制御システム1の状態を把握できる。
本実施形態においては、第2の通信制御部204は、走行ロスが上昇したことによる異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信するものの、運転制御部102は、乗りかご3のモータ8による駆動を継続させ、運転制御の停止等については行わない。
当該通知のよって、保守員が当該エレベータ制御システム1に派遣された際に、ローラガイドやレールの調整を行う。これによって、走行ロスを低減させることができる。保守員が当該エレベータ制御システム1に派遣するタイミングは、実施の態様に応じて定められるものとし、定期的な保守点検時でもよいし、保守点検時より早いタイミングで派遣してもよい。
図6は、本実施形態の遠隔監視装置200における全体的な処理手順を示したフローチャートである。
まず第1の通信制御部201は、制御盤10に対して診断運転指令を送信する(S601)。これにより制御盤10の運転制御部102は、乗りかご3を最上階と最下階との間を一往復させる運転制御を行う。
次に、第1の通信制御部201が、定常走行時におけるモータ8の複数のトルク指令値とロジック信号等を、制御盤10から受信する(S602)。
そして、判定部203は、定常走行時における、第1の通信制御部201が受信した複数のトルク指令値と、開始時トルク値とのトルク差の平均値を算出する(S603)。
そして、判定部203は、トルク差の平均値が、所定の閾値以上か否かを判定する(S604)。トルク差の平均値が、所定の閾値より小さいと判定した場合(S604:No)、特に処理を行わずに終了する。
一方、判定部203は、トルク差の平均値が、所定の閾値以上と判定した場合(S604:Yes)、第2の通信制御部204が、異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信する(S605)。
上述した処理手順によって、遠隔監視装置200のような、乗りかご3等を含むエレベータと離れた場所であっても、当該エレベータ制御システム1で生じている走行ロスを把握できる。
本実施形態の遠隔監視装置200においては、トルク差の平均値が、所定の閾値以上と判定した場合に、異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信するが、制御盤10に対して乗りかご3の駆動制御を停止させるための通知は行なわず、乗りかご3の駆動制御は継続させる。これは、走行ロスの増大で故障リスクが生じているが、乗りかご3の故障等は生じていないためである。
さらに、遠隔監視装置200において、走行ロスが増大しているか否かを判定するための所定の閾値を、複数設けてもよい。例えば、判定部203が第1の閾値以上と判断した場合、遠隔モニタリング装置250に対して、保守員に定期点検時に走行ロスを点検することを促すような通知を行い、判定部203が第2の閾値(第2の閾値>第1の閾値)以上と判断した場合、遠隔モニタリング装置250に対して、保守員に定期点検時より早く走行ロスを点検することを促す通知を行うことが考えられる。
さらには、本実施形態の制御盤10は、判定部203が第1の閾値以上と判定した場合に、上記の診断を行う間隔を短くするよう制御を行ってもよい。
例えば、走行開始時から、遠隔監視装置200の第1の通信制御部201は、診断運転指令を、第1の所定間隔ごとに制御盤10に対して送信する。そして、判定部203が、トルク差の平均値が第1の閾値以上と判定した場合、第1の通信制御部201は、第1の所定間隔より短い、第2の所定間隔ごと、診断運転指令を送信する。
換言すれば、本実施形態においては、トルク差が第1の閾値以上の場合に、トルク差に基づいた判定を行う周期を、トルク差が第1の閾値以上と判定される前の周期より短くする。これにより、走行ロスを把握できるので、故障リスクの把握が容易となる。
本実施形態においては、走行開始時の定常走行時におけるトルク指令値と、走行開始時以降の定常走行時におけるトルク指令値と、のトルク差に基づいて判断する例について説明した。しかしながら、本実施形態は、トルク指令値で判断する手法に制限するものではなく、トルクセンサーで検出したトルク値で判断してもよい。
(変形例1)
上述した実施形態のエレベータ制御システム1によれば、所定時の例として、走行開始時のトルクを示した開始時トルク値を記憶する例について説明したが、走行開始時のトルクを記憶する手法に制限するものではなく、所定時としては、例えば、据え付け調整時や、前回の診断運転時(前回のトルク差が所定の閾値以上か否かの判定時)であってもよい。このような場合には、トルク情報記憶部202が、据え付け調整時のトルク指令値や、前回の診断運転時のトルク指令値を記憶する。そして、判定部203が、第1の通信制御部201が受信したトルク指令値と、据え付け調整時のトルク指令値、又は前回の診断運転時のトルク指令値と、のトルク差を算出する。以降の処理は、第1の実施形態と同様とする。
(変形例2)
変形例2は、トルク差を判定する所定の閾値を、乗りかご3の走行方向に応じて異ならせる例について説明する。
本変形例では、乗りかご3が下降している場合、判定部203が、下降による定常走行時における、第1の通信制御部201が取得した複数のトルク値と、開始時トルク値とのトルク差の平均値が、下降用閾値以上と判定した場合に、第2の通信制御部204が、異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信する。
一方、乗りかご3が上昇している場合、判定部203が、上昇による定常走行時における、第1の通信制御部201が取得した複数のトルク値と、開始時トルク値とのトルク差の平均値が、上昇用閾値以上と判定した場合に、第2の通信制御部204が、異常状態である旨の通知を、遠隔モニタリング装置250に対して送信する。
本変形例では、下降用閾値と上昇用閾値とを設けることで、乗りかご3の走行方向により適した判定を行うことができる。これにより、走行ロスの検出精度が向上するので、故障リスクをより低減させることができる。
(変形例3)
エレベータ制御システム1においては、乗りかご3とカウンターウェイト4との間に(図示しない)コンペンロープが設けられている場合がある。このような場合に、メインロープ5とコンペンロープの重量差に基づいたアンバランスに基づくトルクが発生する。そこで、変形例3では、当該トルクを考慮した場合について説明する。
本変形例では、第1の通信制御部201は、トルク指令値の他に、メインロープ5とコンペンロープの重量差で発生するアンバランスを補償するためのコンペン補償量トルク指令値(補償量トルク情報)を、制御盤10から受信する。このため、制御盤10は、コンペン補償量トルク指令値を予め取得しておく。当該コンペン補償量トルク指令値の取得手法は、周知の手法を問わずどのような手法を用いてもよい。
そして、判定部203は、第1の通信制御部201が受信したトルク指令値からコンペン補償量トルク指令値を引いた値を、吊り合いトルク指令値とし、複数の吊り合いトルク指令値と、開始時トルク値と、のトルク差の平均値を算出する。そして、判定部203は、当該トルク差の平均値が、所定の閾値以上か否かを判定する。
本変形例では、上述した算出を行うことで、コンペンローブが設けられている場合における、走行ロスが生じているか否かの判定精度をより向上させることができる。
(変形例4)
変形例4では、定常走行時において乗りかご3の位置に応じた走行ロスを検出する例とする。
本変形例の判定部203はトルク差の平均値が、所定の閾値以上と判定した場合に、第1の通信制御部201が、昇降路2における乗りかご3の位置情報を取得する。そして、第2の通信制御部204は、異常状態である旨の通知を、乗りかご3の位置情報とともに、遠隔モニタリング装置250に対して送信する。
これにより、遠隔モニタリング装置250は、乗りかご3の位置における走行ロスを認識できる。例えば、最下階、中間階、最上階といった特定の乗りかご3の位置に基づく異常判定を実現できる。
本実施形態及び変形例の制御盤10を含むエレベータ制御システム1によれば、所定時の例として、走行開始時のトルクを示した開始時トルク値を記憶する例について説明したが、走行開始時のトルクを記憶する手法に制限するものではなく、所定時として、例えば、引き渡し時や、走行ロスを低減させる保守点検がなされた時等であってもよい。
本実施形態及び変形例の制御盤10を含むエレベータ制御システム1によれば、継続的な利用に伴う経年劣化や、当該昇降機が設けられた建物の傾き、伸縮によって、運転環境に変化が生じる。当該運転環境の変化としては、例えば、昇降機の乗りかごにおけるローラガイドやレールの接触状況や、左右のレール幅、シーブとの接触状況の変化で生じる走行ロスの増大を、エレベータが定常走行している時におけるトルクに基づいて検出できる。
本実施形態及び変形例の制御盤10を含むエレベータ制御システム1によれば、走行開始時のような所定時のモータ8のトルクと、現在のモータ8のトルクと、のトルク差に基づいた比較で、所定時と比べてどの程度走行ロスが生じたか否かを判定している。つまり、本実施形態は、地震自動復旧時に行われる、トルクがリミッタを超えたか否かのような故障判断とは異なる。つまり、本実施形態及び変形例の制御盤10を含むエレベータ制御システム1によれば、走行ロスが生じているか否かの判定を行うことで、故障リスクが生じているか否かを予め把握する点に違いがある。
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…エレベータ制御システム、2…昇降路、3…乗りかご、4…カウンターウェイト、5…メインロープ、6…シーブ、7…巻上機、8…モータ、10…制御盤、101…通信制御部、102…運転制御部、200…遠隔監視装置、201…第1の通信制御部、202…トルク情報記憶部、203…判定部、204…第2の通信制御部、210…公衆ネットワーク、250…遠隔モニタリング装置。
実施形態の昇降機監視方法は、昇降機監視装置で実行される昇降機監視方法であって、昇降機監視装置は、昇降機が走行開始時において、昇降機のかごのアンバランスを補償する第1のトルク情報を記憶する記憶部を備え、所定時以降に昇降機が定常走行している時における、昇降機を駆動させる駆動源におけるトルクを示した第2のトルク情報を受信する受信制御ステップと、定常走行を開始した第1の時刻と定常走行を終了した第2の時刻との間で受信した複数の第2のトルク情報と第1のトルク情報とのトルク差の平均値が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する送信制御ステップと、を含む。

Claims (6)

  1. 昇降機監視装置で実行される昇降機監視方法であって、
    前記昇降機監視装置は、昇降機が走行開始時において、前記昇降機のかごのアンバランスを補償するトルクを示した第1のトルク情報を記憶する記憶部を備え、
    前記昇降機が定常走行している時における、前記昇降機を駆動させる駆動源におけるトルクを示した第2のトルク情報を受信する受信制御ステップと、
    前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する送信制御ステップと、
    を含む昇降機監視方法。
  2. 前記所定の閾値は、前記昇降機が定常走行する方向に応じて異ならせる、
    請求項1に記載の昇降機監視方法。
  3. 前記受信制御ステップは、昇降機のメインロープと、昇降機の乗りかごとカウンターウェイトとの間に設けられたコンペンロープと、の重量差で発生するアンバランスを補償するためのコンペン補償量トルクを示した補償量トルク情報を、さらに受信し、
    前記送信制御ステップは、前記第2のトルク情報から前記補償量トルク情報を引いた値と、前記第1のトルク情報と、のトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する、
    請求項1又は2に記載の昇降機監視方法。
  4. 前記受信制御ステップは、さらに、前記昇降機の位置情報を受信し、
    前記送信制御ステップは、前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨と、異常状態となった時の前記位置情報を送信する、
    請求項1乃至3のいずれか一つに記載の昇降機監視方法。
  5. 前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差に基づいた判定を行う周期を、前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上と判定される前の周期より短くする、
    請求項1乃至4のいずれか一つに記載の昇降機監視方法。
  6. 昇降機が走行開始時において、前記昇降機のかごのアンバランスを補償するトルクを示した第1のトルク情報を記憶する記憶部と、
    前記所定時以降に前記昇降機が定常走行している時における、前記昇降機を駆動させる駆動源におけるトルクを示した第2のトルク情報を受信する受信制御部と、
    前記第2のトルク情報と前記第1のトルク情報とのトルク差が所定の閾値以上の場合に、異常状態である旨の送信する送信制御部と、
    を備える昇降機監視装置。
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