JP2021003760A - 吸着装置 - Google Patents

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山田 一幸
Kazuyuki Yamada
一幸 山田
圭介 浅田
Keisuke Asada
圭介 浅田
健一 武政
Kenichi Takemasa
健一 武政
大樹 磯野
Daiki ISONO
大樹 磯野
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Abstract

【課題】真空度の調整が容易な吸着装置、微小素子用に微細化することができる吸着ユニットを備えた吸着装置、又は、安定して素子をピックアップ又はリリースすることができる吸着装置を提供すること。【解決手段】吸着装置は、内部に体積可変な空間を有する圧力調整ユニットと、内部に中空室を有し、第1面に中空室と連通する第1開口部を有し、第2面に複数の突起部を有する吸着ユニットと、を含み、複数の突起部の各々は、幅が5μm以上200μm以下であるヘッド面と、中空室と連通する第2開口部と、を含み、空間と中空室とが連結され、空間の体積の増減により中空室の圧力が調整される。【選択図】図1

Description

本発明は、素子を吸着して移載することができる吸着装置に関する。
スマートフォン等の中小型ディスプレイにおいては、液晶やOLED(Organic Light Emitting Diode)を用いたディスプレイが既に製品化されている。なかでも、自発光型素子であるOLEDを用いたOLEDディスプレイは、液晶ディスプレイと比べて、高コントラストでバックライトが不要という利点を有する。しかしながら、OLEDは有機化合物で構成されるため、有機化合物の劣化によってOLEDディスプレイの高信頼性を確保することが難しい。
一方、次世代ディスプレイとして、マトリクス状に配列された画素内に微小なマイクロLEDを配置した、いわゆるマイクロLEDディスプレイの開発が進められている。マイクロLEDは、OLEDと同様の自発光型素子であるが、OLEDと異なり、ガリウム(Ga)、インジウム(In)などを含む無機化合物で構成される。そのため、OLEDディスプレイと比較すると、マイクロLEDディスプレイは高信頼性を確保しやすい。さらに、マイクロLEDは、発光効率が高く、高輝度である。したがって、マイクロLEDディスプレイは、高信頼性、高輝度、高コントラストの次世代ディスプレイとして期待されている。
マイクロLEDは、一般的なLEDと同様にサファイア等の基板の上に形成され、基板をダイシングすることによって個々のマイクロLEDに分離される。マイクロLEDディスプレイにおいては、回路基板(バックプレーン、TFT基板ともいう)の画素内にダイシングされたマイクロLEDを配置する必要がある。回路基板にマイクロLEDを配置する方法の一つとして、転写用基板を用いて、素子基板から複数のマイクロLEDをピックアップした後、転写用基板を回路基板と貼り合わせ、複数のマイクロLEDを回路基板にマイクロLEDを移載する方法が知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。また、素子や基板のピックアップにおいては真空吸着を用いる方法が知られている(例えば、特許文献3又は特許文献4参照)。
米国特許出願公開第2016/0240516号明細書 米国特許出願公開第2017/0047306号明細書 米国特許出願公開第2013/0309792号明細書 米国特許出願公開第2011/0018158号明細書
しかしながら、マイクロLEDのような微小素子用の転写用基板は、素子基板や回路基板と比較して小さく、従来の真空ポンプを用いた真空吸着では、転写用基板内の微量な空気を排気することが難しい場合がある。また、微小素子では、転写用基板の吸着ヘッドの微細化も必要である。
本発明は、上記問題に鑑み、真空度の調整が容易な吸着装置を提供することを課題の一つとする。また、微小素子用に微細化することができる吸着ヘッドを備えた吸着装置を提供することを課題の一つとする。さらに、安定して素子をピックアップ又はリリースすることができる吸着装置を提供することを課題の一つとする。
本発明の一実施形態に係る吸着装置は、内部に体積可変な空間を有する圧力調整ユニットと、内部に中空室を有し、第1面に中空室と連通する第1開口部を有し、第2面に複数の突起部を有する吸着ユニットと、を含み、複数の突起部の各々は、幅が5μm以上200μm以下であるヘッド面と、中空室と連通する第2開口部と、を含み、空間と中空室とが連結され、空間の体積の増減により中空室の圧力が調整される。
本発明の一実施形態に係る吸着装置は、第1面及び第2面を含む吸着本体と、第3面及び第3面の反対側に位置する第4面を含む吸着ヘッドと、を含み、吸着本体の第2面は、吸着ヘッドの第3面と接し、吸着本体の第1面は、第1開口部を含み、吸着本体は、中空室を含み、吸着ヘッドの第4面は、複数の突起部を含み、複数の突起部の各々は、第2開口部を含み、第1開口部と前記第2開口部とは、中空室を通じて貫通している。
本発明の一実施形態に係る吸着装置は、第1面及び第1面の反対側に位置する第2面を含む吸着本体と、吸着本体の第1面の上に設けられる吸着ヘッドと、吸着本体の第2面の上に設けられる弾性体と、を含み、吸着本体は、中空室を含み、記弾性体は、第1開口部を含み、吸着ヘッドは、複数の突起部を含み、複数の突起部の各々は、第2開口部を含み、第1開口部と第2開口部とは、中空室を通じて貫通している。
本発明の一実施形態に係る吸着装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの構成の一例である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面拡大図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸着装置の吸着ユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法に用いる素子基板の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法に用いる回路基板のレイアウト構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る素子の移載方法を示す概略断面図である。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者が、発明の主旨を保ちつつ適宜変更することによって容易に想到し得るものについても、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。しかし、図示された形状はあくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
本発明の各実施形態において、説明の便宜上、「上」又は「下」という語句を用いて説明するが、説明における上下関係が逆になる場合があってもよい。例えば、基板の上の素子という表現は、基板と素子との上下関係を説明しているにすぎず、基板と素子との間に他の部材が配置されていてもよい。
本明細書において「αはA、B又はCを含む」、「αはA,B及びCのいずれかを含む」、「αはA,B及びCからなる群から選択される一つを含む」、といった表現は、特に明示が無い限り、αがA〜Cの複数の組み合わせを含む場合を排除しない。さらに、これらの表現は、αが他の要素を含む場合も排除しない。
本明細書において、素子とは、例えば、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)、レーザーダイオード(LD)、ミニLED、又はマイクロLEDなどであるが、これに限られない。
<第1実施形態>
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係る吸着装置について説明する。
[構造]
図1は、本発明の一実施形態に係る吸着装置10の概略断面図である。図1に示すように、吸着装置10は、吸着ユニット100及び圧力調整ユニット400を具備する。吸着装置10は、圧力調整ユニット400で吸着ユニット100の内部の真空度を調整し、吸着ユニット100に素子610を吸着することができる。
吸着ユニット100は、吸着ヘッド110を含む。吸着ヘッド110の内部には、中空室160が設けられている。また、吸着ヘッド110の側面には、第1開口部170が設けられている。さらに、吸着ヘッド110の一表面には、複数の突起部150が設けられている。複数の突起部150の各々には、第2開口部180が設けられている。また、第1開口部170は吸着ヘッド110のいずれかの面に設けられていればよい。第1開口部170の位置は、吸着ヘッド110の側面に限らず、例えば、後述する図2に示す複数の突起部150が設けられる吸着ヘッド150の一表面の反対側の面に設けられるものであってもよい。
圧力調整ユニット400は、内部に体積可変な空間を有する。例えば、図1に示す圧力調整ユニット400は、シリンダ410及びピストン420を含む。シリンダ410は、内部に体積可変な空間としてシリンダ室が設けられている。シリンダ410の一端は、第1開口部170を塞ぐように連結されている。また、シリンダ410の他端には、ピストン420が配置されている。ピストン420は、ピストン420の外周面がシリンダ410の内周面に摺接するようにシリンダ室に対して可動する。
吸着装置10においては、突起部150の第2開口部180を塞ぐように素子610を密着させ、シリンダ410内の体積を増加させるようにピストン420を動かすと、中空室160は減圧となり、素子610を吸着することができる。逆に、素子610をリリースする場合は、シリンダ410内の体積を減少させるようにピストン420を動かす。中空室160内の圧力が大気圧又は大気圧以上になると、素子610は、突起部150の先端から離れる。
図2及び図3を用いて、吸着ユニット100Aについて、具体的に説明する。なお、吸着ユニット100Aは、吸着ユニット100の変形例であり、突起部150が設けられた面(第2面102)の反対側の面(第1面101)に第1開口部170が設けられている。
図2A及び図2Bの各々は、本発明の一実施形態に係る吸着装置10の吸着ユニット100Aの概略斜視図である。図2Aは、吸着ユニット100Aの第1面101側から眺めた概略斜視図である。一方、図2Bは、吸着ユニット100Aの第2面102側から眺めた概略斜視図である。
吸着ユニット100Aの大きさは、素子が形成される基板(以下、「第1基板」とする)又は素子が移載される基板(以下、「第2基板」とする)を考慮して適宜決定することができる。吸着ユニット100Aの大きさは、第1基板及び第2基板の大きさよりも大幅に小さくすることもできる。吸着ユニット100Aの大きさとしては、例えば、50mm角であるが、これに限られない。また、吸着ユニット100Aの形状は、例えば、矩形であるが、これに限られない。吸着ユニット100Aの形状は、多角形、円形、楕円形などの形状が可能である。
第1面101側から見ると、吸着ヘッド110に、第1開口部170が設けられている。図2Aでは、第1開口部170は、吸着ヘッド110の面の中心に設けられているが、これに限られない。第1開口部170は圧力調整ユニット400と連結されるため、第1開口部170は圧力調整ユニット400と連結することができる位置に設けられていればよい。
一方、第2面102側から見ると、吸着ヘッド110に、複数の突起部150がマトリクス状に設けられている。また、複数の突起部150の各々には、第2開口部180が設けられている。
突起部150は、第1方向(図2のX方向)及び第2方向(図2のY方向)に一定の幅を有し、吸着ヘッド110の平坦面に対して垂直方向(X方向及びY方向に対して垂直方向)に一定の高さを有するように、吸着ヘッド110の平坦面から突出して設けられている。突起部150の第1方向及び第2方向の幅は、第1基板からピックアップする素子の大きさを考慮して適宜決定することができる。突起部150の第1方向及び第2方向の幅は、例えば、5μm以上200μm以下である。また、突起部150の高さ(垂直方向の距離)は、第1基板からピックアップする素子の高さを考慮して適宜決定することができる。突起部150の高さは、例えば、5μm以上100μm以下である。突起部150の高さが100μmを超えると、吸着装置10を用いてピックアップされた素子を第2基板に転写する場合に、突起部150が垂直方向以外へ変形し、素子の第2基板への接着位置がずれやすくなる。また、突起部の高さが1μmより小さいと、吸着装置10が第1基板から素子をピックアップする場合に、突起部150だけでなく、吸着ヘッド110の平坦面にも素子が密着してしまう。したがって、突起部150の高さの範囲は、上記範囲であることが好ましい。
吸着ユニット100Aは、真空又は減圧によって素子を吸着するが、素子と接する突起部150の上面(以下、「ヘッド面151」とする)は、粘着性を有していることが好ましい。真空吸着に加えて、ヘッド面151の粘着力でも素子を吸着(密着)することができるため、安定して素子をピックアップすることができるようになる。ヘッド面151の幅は、突起部150の幅と同様であり、例えば、5μm以上200μm以下である。ヘッド面151が平坦であると、ヘッド面151と素子との接触面積が増加するため、ヘッド面151と素子との密着力を高めることができる。言い換えると、ヘッド面151の表面粗さを小さくすることで粘着力を高めることができる。そのため、ヘッド面151は、可能な限り平坦であることが好ましく、ヘッド面151の表面粗さは、例えば、1μm以下であり、好ましくは、0.5μm以下である。
突起部150は、第1方向及び第2方向に一定の幅を有していればよく、突起部150の断面形状は矩形でなくてもよい。例えば、突起部150の断面形状は、多角形、円形、楕円形などの形状が可能である。すなわち、突起部150は、多角柱、円柱、楕円柱など、様々な形状が可能である。また、突起部150は、ヘッド面151に向かってテーパーが設けられていてもよい。
突起部150の本数や間隔は、ピックアップする素子の大きさや転写される第2基板の素子の配置の間隔を考慮して適宜決定することができる。例えば、突起部150は、図2Bに示すマトリクス状だけでなく、千鳥状に設けることもできる。
図3A及び図3Bの各々は、本発明の一実施形態に係る吸着装置10の吸着ユニット100Aの概略断面図である。具体的には、図3Aは、図2BのA−A’線に沿って切断した概略断面図であり、図3Bは、図2BのB−B’線に沿って切断した概略断面図である。
吸着ヘッド110の内部には中空室160が設けられている。図3Aに示すように、第2開口部180は、中空室160と連通している。また、図7Bに示すように、中空室160は、第1開口部170と連通している。すなわち、第1開口部170と第2開口部180とは、中空室160を通じて貫通している。第2開口部180の開口面が素子によって塞がれると、第1開口部170及び中空室160の空間の出口は第1開口部170のみとなる。そのため、第1開口部170に圧力調整ユニット400を連結し、圧力調整ユニット400内部の体積を増加させるようにピストン420を動かすと、第1開口部170及び中空室160の空間は減圧となり、素子を吸着することができる。
第2開口部180の第1方向又は第2方向の幅(又は第2開口部の開口径)は、例えば、10μm以上30nm以下であるが、これに限られない。第2開口部180の幅がヘッド面151の幅よりも小さければよい。また、素子の大きさを考慮して第2開口部180の幅を決定することもできる。
吸着ヘッド110は、複数の部品が組み合わされて構成されていてもよい。例えば、図4に示すように、吸着ヘッド110は、第1部品111と第2部品112とで構成することができる。第1部品111には、突起部150及びおよび第2開口部180が形成されている。一方、第2部品112には、第1開口部170及び溝161が形成されている。第1部品111と第2部品112とを貼り合わせ、溝161を第1部品111で塞ぐことで、吸着ヘッド110の内部に中空室160を形成することができる。第2部品112は、接着剤を用いて、第2部品112と貼り合わせることができる。
[材料]
吸着ヘッド110は、中空室160が設けられる一方、吸着ユニット100Aの剛性を高める必要がある。そのため、吸着ヘッド110は、比較的固い材料であることが好ましい。吸着ヘッド110の材料としては、例えば、石英、ガラス、サファイア、シリコン、又はステンレスなどを用いることができる。
また、図4に示す吸着ヘッド110の場合、第1部品111と第2部品112とを異なる材料で形成することができる。第2部分112の材料は、例えば、上述のような比較的固い材料で形成し、第1部分111(複数の突起部180及び第2開口部180を含む)は、例えば、フォトリソグラフィープロセスにより加工することができる感光性材料とすることができる。感光性材料は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、又はシロキサン樹脂などを用いることができる。また、第1部分111は、第2部分112の溝161に対向する側に溝(図示せず)を形成し、中空室160を広げるような構造を有していてもよい。第1部分111の溝161に対向する溝(中空室160の一部)もフォトリソグラフィ―プロセスで加工・形成されることになる。
本実施形態に係る吸着装置10によれば、圧力調整ユニット400が微量な空気を排出し、また、導入することができる。そのため、吸着ユニット100又は100Aの中空室160の中の微量な空気を排出することができる。また、真空ポンプのような大きな排気装置を必要せず、真空度の制御も圧力調整ユニット400のピストン420を動かすだけであり、非常に容易である。したがって、吸着装置10を用いた素子のピックアップ又はリリースにおいて、製造タクト及び製造歩留りが向上する。
<第2実施形態>
図5〜図9を用いて、本発明の一実施形態に係る吸着装置20について説明する。
[構造]
図5は、本発明の一実施形態に係る吸着装置20の概略断面図である。図5に示すように、吸着装置20は、吸着ユニット200及び圧力調整ユニット400Aを具備する。吸着装置20は、圧力調整ユニット400Aで吸着ユニット200の内部の真空度を調整し、吸着ユニット200に素子610を吸着することができる。
吸着ユニット200は、吸着本体210及び吸着ヘッド220を含む。吸着本体210の内部には、中空室260が設けられている。また、吸着本体210の側面には、第1開口部270が設けられている。吸着ヘッド220の一表面には、複数の突起部250が設けられている。複数の突起部250の各々には、第2開口部280が設けられている。
圧力調整ユニット400Aは、配管430及びバルブ440を含む。配管430の一端は、第1開口部270を塞ぐように連結されている。また、配管430の他端は、真空ポンプに接続されている。バルブ440は、配管430を開閉することができ、真空度を調整することができる。なお、本実施形態に係る吸着装置20における真空度の調整は、圧力調整ユニット400Aに限られない。吸着装置20では、第1実施形態の圧力調整ユニット400を用いることもできる。
吸着装置20においては、突起部250の第2開口部280を塞ぐように素子610を密着させ、配管430を通じて真空ポンプにより排気を行うと、中空室260は減圧となり、素子610を吸着することができる。逆に、素子610をリリースする場合は、中空室260に空気が流入するようにバルブを開く。中空室260内の圧力が大気圧又は大気圧以上になると、素子610は、突起部150の先端から離れる。
図6及び図7を用いて、吸着ユニット200Aについて、具体的に説明する。なお、吸着ユニット200Aは、吸着ユニット200の変形例であり、突起部250が設けられた面(第2面202)の反対側の面(第1面201)に第1開口部270が設けられている。
図6A及び図6Bの各々は、本発明の一実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニット200Aの概略斜視図である。図6Aは、吸着ユニット200Aの第1面201側から眺めた概略斜視図である。一方、図6Bは、吸着ユニット200Aの第2面202側から眺めた概略斜視図である。
第1面201側から見ると、吸着本体210に、第1開口部270が設けられている。図6Aでは、第1開口部270は、吸着本体210の面の中心に設けられているが、これに限られない。第1開口部270は圧力調整ユニット400Aと連結されるため、第1開口部270は圧力調整ユニット400Aと連結することができる位置に設けられていればよい。
一方、第2面202側から見ると、吸着ヘッド220に、複数の突起部250がマトリクス状に設けられている。また、複数の突起部250の各々には、第2開口部280が設けられている。
図7A及び図7Bの各々は、本発明の一実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニット200Aの概略断面図である。具体的には、図7Aは、図2BのA−A’線に沿って切断した概略断面図であり、図7Bは、図2BのB−B’線に沿って切断した概略断面図である。
吸着本体210の内部には中空室260が設けられている。図7Aに示すように、第2開口部280は、吸着ヘッド220を貫通し、中空室260と連通している。また、図7Bに示すように、中空室260は、第1開口部270と連通している。すなわち、第1開口部270と第2開口部280とは、中空室260を通じて貫通している。第2開口部280の開口面が素子によって塞がれると、第1開口部270及び中空室260の空間の出口は第1開口部270のみとなる。そのため、第1開口部270に圧力調整ユニット400Aを連結して排気すると、第1開口部270及び中空室260の空間は減圧となり、素子を吸着することができる。
[材料]
吸着本体210は、中空室260が設けられる一方、吸着ユニット200Aの剛性を高める必要がある。そのため、吸着本体210の材料は、吸着ヘッド110(又は第2部分112)と同様の比較的固い材料を用いることができる。
吸着ヘッド220(複数の突起部250及び第2開口部280を含む)は、フォトリソグラフィープロセスにより作製することができる。そのため、吸着ヘッド220は、感光性材料であることが好ましい。吸着ヘッド220の材料としては、上述の吸着ヘッド110の第1部分111の材料と同様に、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、又はシロキサン樹脂などを用いることができる。
[変形例1]
図8を用いて、本実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニットの変形例について説明する。
図8は、本実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニット200Bの概略拡大断面図である。吸着ユニット200Bにおいては、吸着本体210に中空室260Bが設けられ、吸着ヘッド220の突起部250に第2開口部280Bが設けられている。吸着ユニット200Aと比べると、吸着ユニット200Bは、中空室260Bのうち、第2開口部280Bと連通する開口部分の幅が大きくなっている。一方、吸着ユニット200Bの第2開口部280Bの幅(開口面積)は、吸着ユニット200Aの第2開口部280の幅(開口面積)よりも小さい。
吸着ヘッド220は、フォトリソグラフィープロセスにより作製することができるため、吸着ユニット200Bの第2開口部280Bのように微細化することが可能である。
[変形例2]
図9を用いて、本実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニットの別の変形例について説明する。
図9は、本実施形態に係る吸着装置20の吸着ユニット200Cの概略断面図である。吸着ユニット200Cにおいては、吸着本体210に中空室260Cが設けられ、吸着ヘッド220の突起部250に第2開口部280が設けられている。
吸着ユニット200Cは、吸着本体210の全面に溝を設け、吸着ヘッド220を貼り合わせることで中空室260Cを形成することができる。吸着本体210に対して複雑な加工を必要としないため、吸着ユニット200Cの製造コストを抑制することができる。なお、吸着ユニット200Cの剛性を高めるため、吸着本体210の溝の中に、吸着ヘッド220を支持するスペーサを設けることもできる。
また、図示しないが、吸着ヘッド220の突起部250のある面と反対側の面に溝を設け、吸着本体210を貼り合わせて中空室260Cを形成することもできる。
本実施形態に係る吸着装置20によれば、吸着ユニット200、200A、200B、又は200Cに示すように、吸着本体210が、中空室260、260B、又は260Cを含み、吸着ヘッド220の突起部250が、第2開口部280又は280Bを含む。すなわち、中空室260、260B、又は260Cと、第2開口部280又は280Bとを、異なる構造体の中に形成することが可能である。そのため、吸着本体210を剛性の高い材料とし、吸着ヘッド220を加工の容易な材料とすることができる。また、吸着ヘッド220をフォトリソグラフィープロセスにより加工できる材料とすることで、第2開口部280又は280Bの微細化が可能となる。したがって、吸着装置20は、素子の大きさに合わせた最適な吸着ユニットを提供することができる。また、吸着ユニット200、200A、200B、又は200Cの加工が容易であるため、吸着装置20の製造コストを抑制することができる。
<第3実施形態>
図10〜図14を用いて、本発明の一実施形態に係る吸着装置30について説明する。
[構造]
図10は、本発明の一実施形態に係る吸着装置30の概略断面図である。図10に示すように、吸着装置30は、吸着ユニット300及び圧力調整ユニット400Aを具備する。吸着装置30は、圧力調整ユニット400Aで吸着ユニット300の内部の真空度を調整して吸着ユニット300で素子610をピックアップし、所定の位置で素子610をリリースすることができる。
吸着ユニット300は、吸着本体310、吸着ヘッド320、及び弾性体330を含む。吸着本体310の内部には、中空室360が設けられている。また、吸着本体310の側面には、第1開口部370が設けられている。吸着ヘッド320の一表面には、複数の突起部350が設けられている。複数の突起部350の各々には、第2開口部380が設けられている。
図10では、吸着本体310が、吸着ヘッド320と弾性体330との間に位置するが、弾性体330が、吸着本体310と吸着ヘッド320との間に位置していてもよい。その場合、弾性体330には中空室360と第2開口部380とを連通する貫通孔が設けられる。
吸着装置30においても、突起部350の第2開口部380を塞ぐように素子610を密着させ、配管430を通じて真空ポンプにより排気を行うと、中空室360は減圧となり、素子610を吸着することができる。逆に、素子610をリリースする場合は、中空室260に空気が流入するようにバルブを開く。中空室260内の圧力が大気圧又は大気圧以上になると、素子610は、突起部150の先端から離れる。
図11及び図12を用いて、吸着ユニット300Aについて、具体的に説明する。なお、吸着ユニット300Aは、吸着ユニット300の変形例であり、突起部350が設けられた面(第2面302)の反対側の面(第1面301)に第1開口部370が設けられている。
図11A及び図11Bの各々は、本発明の一実施形態に係る吸着装置30の吸着ユニット300Aの概略斜視図である。図11Aは、吸着ユニット300Aの第1面301側から眺めた概略斜視図である。一方、図11Bは、吸着ユニット300Aの第2面302側から眺めた概略斜視図である。
第1面301側から見ると、弾性体330に、第1開口部370が設けられている。図11Aでは、第1開口部370は、弾性体330の面の中心に設けられているが、これに限られない。第1開口部370は圧力調整ユニット400Aと連結されるため、第1開口部370は圧力調整ユニット400Aと連結することができる位置に設けられていればよい。
一方、第2面202側から見ると、吸着ヘッド320に、複数の突起部350がマトリクス状に設けられている。また、複数の突起部350の各々には、第2開口部380が設けられている。
吸着本体310の内部には中空室360が設けられている。図12Aに示すように、第2開口部380は、吸着ヘッド320を貫通し、中空室360と連通している。また、図12Bに示すように、中空室360は、第1開口部370と連通している。すなわち、第1開口部370と第2開口部380とは、中空室360を通じて貫通している。第2開口部380の開口面が素子によって塞がれると、第1開口部370及び中空室360の空間の出口は第1開口部370のみとなる。そのため、第1開口部370に圧力調整ユニット400Aを連結して排気すると、第1開口部370及び中空室360の空間は減圧となり、素子を吸着することができる。
[材料]
吸着本体310は、中空室260が設けられる一方、吸着ユニット300Aの剛性を高める必要がある。そのため、吸着本体310の材料は、吸着ヘッド110と同様の材料を用いることができる。
吸着ヘッド220は、フォトリソプロセスにより作製することができる。そのため、吸着ヘッド320の材料は、吸着ヘッド220と同様の材料を用いることができる。
弾性体330は、吸着ユニット300Aが素子をピックアップ又はリリースする場合に、素子と吸着装置30との平行度を調整することができる。すなわち、弾性体330は、素子のピックアップ又はリリースの際に、緩衝層としての機能する。そのため、弾性体330は、力が加えられると変形し、力が除かれると元に戻る性質を有する弾性材料であることが好ましい。弾性体330の材料としては、例えば、天然ゴム(NR)、シリコーンゴム(SI)、ポリウレタンゴム(PUR)、フッ素ゴム(FPM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム(ACM)、又はイソブチエン・イソプレンゴム(IIR)などであり、これらのゴムを単独又は混合して使用することができる。特に、高耐熱性を必要とする場合、弾性体330の材料としては、シリコーンゴム又はフッ素ゴムであることが好ましい。なお、本明細書におけるシリコーンゴムには、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane:PDMS)が含まれるものとする。
[変形例1]
図13を用いて、本実施形態に係る吸着装置30の吸着ユニットの変形例について説明する。
図13は、本実施形態に係る吸着装置30の吸着ユニット300Bの概略断面図である。吸着ユニット300Bにおいては、吸着本体310に中空室360Bが設けられ、吸着ヘッド320の突起部350に第2開口部380が設けられている。
吸着ユニット300Bは、吸着本体310の一方の面を吸着ヘッド320と貼り合わせ、その反対側の面を弾性体330と貼り合わせて作製することができる。吸着本体310においては、吸着本体310の一方の面に開口部分を設け、その反対側の面に溝を設ける。吸着本体310の開口部分は、吸着ヘッド320の突起部350の第2開口部380と連通する。また、吸着本体310の溝を、弾性体330で覆うことにより、中空室360Bを形成することができる。吸着本体310に対して複雑な加工を必要としないため、吸着ユニット300Bの製造コストを抑制することができる。なお、吸着ユニット300Bの剛性を高めるため、吸着本体310の溝の中に、弾性体330を支持するスペーサを設けることもできる。
また、図示しないが、弾性体330に溝を設けて、吸着本体310で覆うこともできる。
[変形例2]
図14を用いて、本実施形態に係る吸着装置30の吸着ユニットの別の変形例について説明する。
図14は、本実施形態に係る吸着装置30の吸着ユニット300Cの概略断面図である。吸着ユニット300Cにおいては、吸着本体310に中空室360Cが設けられ、吸着ヘッド320の突起部350に第2開口部380が設けられている。
吸着ユニット300Cは、吸着本体310の枠を間に挟み、吸着ヘッド320と弾性体330とを貼り合わせることで中空室360Cを形成することができる。吸着本体310に対して複雑な加工を必要としないため、吸着ユニット300Cの製造コストを抑制することができる。なお、吸着ユニット300Cの剛性を高めるため、弾性体330に、吸着ヘッド320を支持するスペーサを設けることもできる。また、吸着ヘッド320に、弾性体330を支持するスペーサを設けることもできる。
本実施形態に係る吸着装置30によれば、吸着ユニット300、300A、300B、又は300Cに、素子と吸着ユニット300、300A、300B、又は300Cとの平行度を調整するための弾性体330を設ける。素子のピックアップ又はリリースにおいて、弾性体330は緩衝層として機能することができる。そのため、吸着装置30は、素子との位置合わせが容易となる。したがって、吸着装置30を用いた素子のピックアップ又はリリースにおいて、製造タクト及び製造歩留りが向上する。
<第4実施形態>
図15〜図18を用いて、本発明の一実施形態に係る素子の移載方法について説明する。本実施形態では、吸着装置10を用いて、素子が形成された素子基板(第1基板)から素子を駆動する回路が形成された回路基板(第2基板)へ素子を移載する方法について説明する。
[素子基板(第1基板)]
図15は、本発明の一実施形態に係る素子の移載方法に用いる素子基板60の概略斜視図である。
図15に示すように、素子基板60は、支持基板600及び複数の素子610を含む。図15では、複数の素子610は、支持基板600の上にマトリクス状に配置されているが、これに限られない。複数の素子610は、支持基板600の上に千鳥状に配置されていてもよい。素子基板60は、吸着装置10が素子610をピックアップできるように、支持基板600上に素子610が分離されて配置されていればよい。
支持基板600は、石英、ガラス、シリコン、サファイアなどの剛性基板、ポリイミド、アクリル、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフレキシブル基板を用いることができる。また、支持基板600は、基板に限られず、フィルム又はシートであってもよい。
また、支持基板600は、素子610を形成するために用いられる基材又はウェハであってもよく、ダイシングフィルム又はダイシングシートであってもよい。
[回路基板(第2基板)]
回路基板70は、支持基板700の上に、素子610を駆動する回路が形成されている。支持基板700としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、ポリイミド基板、アクリル基板、シロキサン基板、又はフッ素樹脂基板などの透光性基板を用いることができる。また、透光性を必要としない場合には、支持基板700としては、シリコン基板、炭化シリコン基板、又は化合物半導体基板などの半導体基板や、ステンレス基板などの導電性基板を用いることもできる。また、支持基板700は、剛性を有する硬質基板であってもよく、可撓性を有するフレキシブル基板であってもよい。
回路基板70の一例として、表示装置に用いることができる回路基板70について説明する。図16は、本発明の一実施形態に係る素子の移載方法に用いる回路基板70のレイアウト構成を示すブロック図である。
図16に示すように、支持基板700の上には、画素領域710、ドライバ回路領域720、及び端子領域730が設けられている。ドライバ回路領域720及び端子領域730は、画素領域710の周辺に設けられている。
画素領域710は、マトリクス状に配置された複数の、赤色発光画素710R、緑色発光画素710G、及び青色発光画素710Bを含む。各画素には、画素回路711が設けられている。なお、図示しないが、各画素には、素子610と電気的に接続する電極が設けられている。さらに、素子610と電極とを接着するため、電極の上に導電性接着剤を設けることもできる。
ドライバ回路領域720は、ゲートドライバ回路720G及びソースドライバ回路720Sを含む。画素回路711とゲートドライバ回路720Gとは、ゲート配線721を介して接続される。また、画素回路711とソースドライバ回路720Sとは、ソース配線722を介して接続される。赤色発光画素710R、緑色発光画素710G、及び青色発光画素710Bは、ゲート配線721とソース配線722とが交差する位置に設けられている。
端子領域730は、外部機器との接続のための端子部730Tを含む。端子部730Tとゲートドライバ回路720Gとは、接続配線731を介して接続される。また、端子部730Tとソースドライバ回路720Sとは、接続配線732を介して接続される。外部装置と接続したフレキシブルプリント回路基板(FPC)などが端子部730Tに接続されることで、外部機器と回路基板70とが接続される。外部機器からの信号により、回路基板に設けられた各画素回路711を駆動することができる。
[移載方法]
図17は、本発明の一実施形態に係る素子の移載方法のフローチャートである。
本実施形態に係る素子の移載方法は、吸着装置10を用いて素子基板60の素子610を吸着装置10に吸着する工程(S100)と、素子基板60から素子610をピックアップする工程(S200)と、ピックアップした素子610を回路基板70に移載する工程(S300)と、回路基板70に素子610をリリースする工程(S400)と、を含む。
以下では、図18を用いて、素子の移載方法について詳細に説明する。
図18A〜図18Dは、本発明の一実施形態に係る素子の移載方法を示す概略断面図である。
図18Aは、ステップS100において、吸着装置10が、素子基板60の素子610に押し当てた状態を示す。吸着装置10の突起部150は、素子基板60の素子610と密着し、第2開口部180が塞がれている。また、第1開口部170はシリンダ410と連結されている。この状態において、シリンダ410の内部の体積が増加するようにピストン420を動かすと、中空室160は減圧となり、素子610が突起部150に吸着される。
図18Bは、ステップS200において、吸着装置10が素子基板60から離れた状態を示す。素子基板60において、素子610は支持基板600に接着されている。素子610を支持基板600より剥離するためには、素子610と支持基板600との接着力よりも大きい力で素子610を持ち上げる必要がある。そのため、吸着装置10の突起部150の吸着力は、素子610と支持基板600との接着力よりも大きい。また、突起部150のヘッド面151が一定の粘着力を有している場合には、突起部150の吸着力とヘッド面151の粘着力との和が、素子610と支持基板600との接着力よりも大きくてもよい。いずれにせよ、素子610は、素子610と支持基板600との接着力よりも大きい力で突起部150に持ち上げられ、支持基板600から剥離される。言い換えれば、素子610は、吸着装置10の突起部150にピックアップされる。
図18Cは、ステップS300において、吸着装置10が、ピックアップした素子610を回路基板70に押し当てた状態を示す。回路基板70には導電性接着剤790が設けられている。導電性接着剤790は、例えば、導電性フィラーを含有した接着剤である。また、導電性接着剤790は、熱硬化型接着剤であってもよく、光硬化型接着剤であってもよい。導電性接着剤790は、素子610を回路基板70に固定するとともに、素子610と回路基板70に設けられた配線とを電気的に接続する。さらに、導電性接着剤790は、銀ペーストなどの時効硬化のものであってもよい。
吸着装置10がピックアップした素子610は、導電性接着剤790と接するが、導電性接着剤790の大きさや高さには、ばらつきが存在している。そのため、導電性接着剤790のばらつきを考慮し、吸着装置10は、一定の力を加えて素子610を回路基板70に押し当てる。
図14Dは、ステップS400において、吸着装置10が、素子610をリリースして回路基板70から離れた状態を示す。シリンダ410の内部の体積が増加するようにピストン420を動かすと、中空室160は大気圧又は大気圧以上の圧力となり、素子610は突起部150から離れる。また、素子610と導電性接着剤790とは一定の接着力を有するため、中空室160が大気圧以下であっても素子をリリースすることが可能である。
回路基板70に複数の素子610が必要な場合には、ステップS100〜S400を繰り返す。例えば、素子610がマイクロLEDである場合、吸着装置10を用いて、赤色マイクロLED、緑色マイクロLED、及び青色マイクロLEDのピックアップとリリースを繰り返し、フルカラー表示の表示装置を作製することができる。
また、素子610がマイクロ紫外LEDである場合、光が射出される側に、赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体を設け、マイクロ紫外LEDから射出された紫外光を蛍光体で変換することでフルカラー表示の表示装置を作製することができる。
本実施形態に係る素子の移載方法によれば、大規模な真空装置を用いることなく、吸着装置10内の空間の圧力調整を行い、素子をピックアップし、又はリリースすることができる。そのため、素子を含む半導体装置、例えば、マイクロLED表示装置をコストを抑えて製造することができる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
10、20、30:吸着装置、 60:素子基板、 70:回路基板、 100、100A:吸着ユニット、 101:第1面、 102:第2面、 110:吸着ヘッド、 111:第1部品、 112:第2部品、 150:突起部、 151:ヘッド面、 160:中空室、 161:溝、 170:第1開口部、 180:第2開口部、 200、200A、200B、200C:吸着ユニット、 201:第1面、 202:第2面、 210:吸着本体、 220:吸着ヘッド、 250:突起部、 260、260B、260C:中空室、 270:第1開口部、 280、280B:第2開口部、 300、300A、300B、300C:吸着ユニット、 301:第1面、 302:第2面、 310:吸着本体、 320:吸着ヘッド、 330:弾性体、 350:突起部、 360、360B、360C:中空室、 370:第1開口部、 380:第2開口部、 400、400A:圧力調整ユニット、 410:シリンダ、 420:ピストン、 430:配管、 440:バルブ、 600:支持基板、 610:素子、 700:支持基板、 710:画素領域、 710B:青色発光画素、 710G:緑色発光画素、 710R:赤色発光画素、 711:画素回路、 720:ドライバ回路領域、 720G:ゲートドライバ回路、 720S:ソースドライバ回路、 721:ゲート配線、 722:ソース配線、 730:端子領域、 730T:端子部、 731、732:接続配線、 790:導電性接着剤

Claims (20)

  1. 内部に体積可変な空間を有する圧力調整ユニットと、
    内部に中空室を有し、第1面に前記中空室と連通する第1開口部を有し、第2面に複数の突起部を有する吸着ユニットと、を含み、
    前記複数の突起部の各々は、
    幅が5μm以上200μm以下であるヘッド面と、
    前記中空室と連通する第2開口部と、を含み、
    前記空間と前記中空室とが連結され、前記空間の体積の増減により前記中空室の圧力が調整される吸着装置。
  2. 前記圧力調整ユニットは、シリンダと、外周面が前記シリンダの内周面に摺接して可動するピストンとを含む請求項1に記載の吸着装置。
  3. 前記第2面は、前記第1面の反対側に位置する請求項1に記載の吸着装置。
  4. 前記吸着ユニットの材料は、ガラスである請求項1に記載の吸着装置。
  5. 第1面及び第2面を有し、内部に中空室を有する吸着ユニットを含む吸着装置であって、
    前記吸着ユニットは、
    前記第1面の側に設けられ、前記中空室と連通する第1開口部を有する吸着本体と、
    前記第2面の側に設けられ、複数の突起部を有する吸着ヘッドと、を含み、
    前記複数の突起部の各々は、前記中空室と連通する第2開口部を含む吸着装置。
  6. 前記中空室は、前記吸着本体の内部に設けられている請求項5に記載の吸着装置。
  7. 前記中空室の壁の一部は、前記吸着ヘッドである請求項5に記載の吸着装置。
  8. 第1面及び第2面を有し、内部に中空室を有する吸着ユニットを含む吸着装置であって、
    前記吸着ユニットは、
    前記第1面に設けられ、前記中空室と連通する第1開口部を有する吸着本体と、
    前記第2面の側に設けられ、複数の突起部を有する吸着ヘッドと、
    前記吸着本体に接して設けられる弾性体と、を含み、
    前記複数の突起部の各々は、前記中空室と連通する第2開口部を含む吸着装置。
  9. 前記中空室は、前記吸着本体の内部に設けられている請求項8に記載の吸着装置。
  10. 前記吸着本体は、前記吸着ヘッドと前記弾性体の間に位置する請求項8に記載の吸着装置。
  11. 前記中空室の壁の一部は、前記吸着ヘッドである請求項10に記載の吸着装置。
  12. 前記中空室の壁の一部は、前記弾性体である請求項10に記載の吸着装置。
  13. 前記弾性体は、前記吸着本体と前記吸着ヘッドの間に位置する請求項8に記載の吸着装置。
  14. 前記弾性体は、貫通孔が設けられている請求項13に記載の吸着装置。
  15. 前記弾性体の材料は、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム)、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、アクリルゴム、イソブチエン・イソプレンゴムからなる群より選ばれる請求項8乃至請求項14のいずれか一に記載の吸着装置。
  16. 前記吸着ヘッドの材料は、感光性材料であり、前記吸着ヘッドの前記複数の突起部と前記第2開口部はフォトリソグラフィ―プロセスにより形成される請求項5乃至請求項15のいずれか一に記載の吸着装置。
  17. 前記感光性材料は、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、又はシロキサン樹脂からなる群より選ばれる請求項16に記載の吸着装置。
  18. 前記吸着本体の材料は、ガラスである請求項5乃至請求項17のいずれか一に記載の吸着装置。
  19. さらに、内部に体積可変な空間を有する圧力調整ユニットを含む請求項5乃至請求項18のいずれか一に記載の吸着装置。
  20. 前記第2面は、前記第1面の反対側に位置する請求項5乃至請求項18のいずれか一に記載の吸着装置。
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