JP2021003563A - ベッドシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】荷重検出器を既存のベッドに容易に外付け可能とする。【解決手段】患者の動きにより変形する電動ベッドの部材(筐体の横パイプ8aやアクチュエータパイプ)に固定される一対の固定部12、14と、該固定部12、14間に加わる荷重の変化を検出するロードセル16と、必要に応じて固定具とを備えた荷重検出器10であって、前記荷重の変化に基づいて、患者の動きや呼吸、心拍、体重に関する生体情報を取得できるようにする。【選択図】図4

Description

本発明は、ベッド用外付け荷重検出器に係り、特に、介護用ベッド、電動ベッド又は介護リフト等の病院又は介護施設の患者用装置又は健常者用ベッド(以下、総称してベッドという)において、荷重を測定して、重量、振動及び呼吸、心拍、体重などの生体情報を得る際に用いるのに好適な、ベッドの所要の箇所の荷重を容易に測定でき、ベッド製造時の他、使用中のベッドに後付けで設置することも容易に可能なベッドシステム等に関する。
近年、認知症の高齢者の徘徊及びベッド周りでの転倒や転落の事故が社会的な問題となっており、その対策が求められている。又、高齢者や術後間もない患者など、長期間にわたってベッドに在床している利用者のベッド上での動きをベッドの荷重情報によって監視することで、異常事態の際に、より迅速な対応ができることが期待されている。
この目的で、例えば特許文献1乃至3には、ベッドの脚部や脚部と床の間に荷重検出器を設けて荷重を直接測定したり、床部の昇降機構に荷重を間接的に測定するトルクセンサを設けることが記載されている。又、特許文献4、5には、荷重検出器をベッドのフレームに設けることが記載されている。
特開平2−280733号公報 特許第3093745号公報 特許第3322632号公報 特許第4818162号公報 特許第4514717号公報 特許第4857156号公報
一方近年、特許文献6に記載されているように、ベッドの背の部分を電動で動かすことができる電動ベッドが実用化されている。このような電動ベッドにおいては、ベッド昇降用アクチュエータに荷重検出器を取り付けることが考えられるが、従来は既存のベッドに容易に外付け可能な荷重検出器が存在しなかった。
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、既存のベッドに容易に外付け可能なベッドシステム等を提供する事を課題とする。
本発明は、ベッド用外付け荷重検出器であって、患者の動きにより変形するベッドの部材に固定される一対の固定部と、該固定部間に加わる荷重の変化を検出するロードセルとを備え、前記荷重の変化に基づいて、患者の動きや呼吸、心拍、体重に関する生体情報を取得できるようにして、前記課題を解決したものである。
ここで、前記一対の固定部をベッドの部材に固定するための各一対の固定具を更に備えることができる。
又、前記患者の動きにより変形するベッドの部材を、ベッドの筐体の一部を構成するパイプ又はベッドのフレームを駆動するためのアクチュエータのロッドパイプとすることができる。
本発明によれば、患者の動きにより変形するベッドの部材(例えばベッドの筐体の一部を構成するパイプ又はベッドのフレームを駆動するためのアクチュエータのロッドパイプ)に一対の固定部を固定し、該固定部間に加わる荷重の変化をロードセルで検出するようにしたので、既存のベッドに対してロードセルを容易に外付け可能であり、前記荷重の変化に基づいて、患者の動きや呼吸、心拍、体重に関する生体情報を容易に取得できる。
第1実施形態における電動ベッドの全体構成を斜め上方から見た斜視図。 第1実施形態における斜め下方から見た斜視図。 第1実施形態の電動ベッドへの取付状態を示す拡大斜視図。 第1実施形態を横パイプに取り付けた状態を示す拡大斜視図。 第1実施形態の構成を示す斜視図。 第1実施形態の測定画面を示す線図。 第1実施形態のソフトウェアで処理後の波形を示す線図。 第1実施形態を用いた異常検出回路の構成例を示すブロック図。 第2実施形態の構成を示す(A)平面図、(B)正面図及び(C)側面図。 第2実施形態における電動ベッドの要部構成を示す斜視図。 第2実施形態における電動ベッドの要部構成の拡大斜視図。 上述した実施形態におけるソフトウェアによる処理を示すフロー図。 第4実施形態における構成を説明するための図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
本実施形態において取り付けられる電動ベッドは、図1及び図2に示す如く、主に、背ボトム2と、腰ボトム4と、膝ボトム5と、足ボトム7を備えている。
又、電動ベッド1の筐体には、横方向に円筒状のパイプ(横パイプと称する)8a、8b、8c、8dが数本設けられている。
前記電動ベッド1は、前記背ボトム2などを支持するフレーム3が、アクチュエータのロッドを構成するパイプ(アクチュエータパイプと称する)9(図2参照)の動きにより上下動するようになっており、これにより、ベッドの高さを調節することができるようになっている。
前記背ボトム2、腰ボトム4、膝ボトム5、及び足ボトム7の下方には、背ボトム2を上げるための背上げ装置(図示省略)と、膝ボトム5を上げるための膝上げ装置(図示省略)が設置されている。
そして、電動ベッド1の筐体の一部を構成する、患者下方の横パイプ8aに、第1実施形態に係る外付け荷重検出器(以下、単に荷重検出器と称する)10が装着されている。
前記荷重検出器10は、図3(電動ベッドへの取付状態を示す拡大斜視図)、図4(パイプに取付けた状態を示す拡大斜視図)、及び図5(荷重検出器の構成を示す斜視図)に詳細に示す如く、横パイプ8aの表面に固定される一対の固定部12、14と、該固定部12、14間に加わる荷重の変化を検出するためのロードセル16と、を備えている。図において配線18は、外部からロードセル16に繋がる配線である。
前記固定部12、14は、例えばエポキシ系接着剤を用いて横パイプ8aに固定されている。
これによりベッド筐体の荷重検出器10取付部分(横パイプ8a)が歪むのを検出することができ、これから、該部分に加わる荷重や、その変化を検出して、電動ベッド1の筐体に伝わってくる、振動(波)を検出し、呼吸と心拍、体重を含む生体情報を検出することができる。従って、電動ベッド1の上に人が寝るだけで、非接触で、寝ている人の呼吸と心拍を検出することができる。
即ち、電動ベッド1の筐体には、寝ている人の呼吸、心拍の振動が伝わって来ているので、荷重検出器10で振動(波)を検出することにより、図6(生波形)及び図7(ソフトウェアによる処理後の波形)に例示する如く、大きな波を呼吸、呼吸の波中に飛び出ているピークを心拍として検出可能となる。図7では、呼吸数や頂点検出機能などを入れて、計測データが見易くなっている。
前記荷重検出器10を利用した異常検出回路の構成例を図8に示す。前記電動ベッド1内又はその外部にはコントローラ30が備えられており、例えば閾値などの判定条件が判定条件設定部32から設定される。するとコントローラ30は荷重検出器10の出力を感知し、判定条件を満足した場合(例えば閾値を超えた場合)には、表示警報部34に出力して監視者に対する表示や警報を行うことができる。
本実施形態においては、電動ベッド1の筐体を構成する横パイプ8aに荷重検出器10を取付けていたので、振動が出やすい。
なお、前記第1実施形態に係る荷重検出器10においては、固定部12、14が接着により横パイプ8aに固定されていたが、固定部12、14の取付対象や、取付対象への固定方法はこれに限定されず、図9に示す第2実施形態に係る荷重検出器40のように、それぞれ一対のC形固定具20、22と、24、26とを用いて、例えばボルト31を用いたねじ止めにより、取付対象(ここではアクチュエータパイプ9)と固定部12、14を挟む形で取付対象に荷重検出器40を固定する事も可能である。
この第2実施形態に係る荷重検出器40は、前出図3中及び図10(第2実施形態が取り付けられた電動ベッドの要部構成を示す斜視図)、図11(同じく拡大斜視図)に示すように、図2に示したアクチュエータパイプ9に取付けることができる。
このようにして、挟み込んだ部分のアクチュエータパイプ9が歪むのを検出することができる。
前記のようにして、既存のベッドに荷重検出器10及び/又は40を取り付けて、その信号により患者の動きや呼吸、心拍、体重に関する生体情報を取得可能となる。
なお、前記実施形態においては、本発明が電動ベッドに適用されていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、電動化されていない介護用ベッドや介護リフト、更には健常者用ベッドにも適用可能である。又、荷重検出器10や40の取付対象も患者下方の横パイプ8aやアクチュエータパイプ9に限定されず、図1、図2中に示した他の部分の横パイプ8b、8c、8dや縦パイプ等、患者の動きや呼吸、心拍による振動が伝わる任意の部分に取付ることができる。
また、荷重検出器10及び/又は40から検出された信号(センサ信号)から、生体信号を取り出す処理として、図12を利用して説明する。
まず、センサ信号が入力されたら(ステップS102)、当該信号を増幅処理を実行する(ステップS104)。例えば、ハードウェアとして差動アンプを利用しても良いし、ソフトウェアとして増幅処理を実行しても良い。
次に、増幅した信号からノイズ除去処理を実行する(ステップS106)。ノイズ除去処理としては、例えば、HPF/LPFや利得調整回路によりノイズ除去を行っても良いし、増幅された信号に対して高速フーリエ変換等の処理を実行して、ノイズ成分を除去しても良い。
つづいて、A/D変換処理によりデジタル信号に変換し(ステップS108)、生体信号フィルタを利用することにより(ステップS110)、生体信号を取り出す(ステップS112)。
このように、荷重検出器から生体情報を判別し、取り出すためには、ハードウェアで実現されても良いし、ソフトウェアで実現されても良い。
また、上述の実施形態では、荷重検出器10を横パイプ8aの中央部分に設けることとして説明したが、ベッドの振動を検出できる、すなわち歪みがでる箇所であれば他の箇所であっても良い。
例えば、横パイプ8aの端部の位置に設けても良いし、図4の部材11のような位置に設けても良い。この位置は、例えば、ベッド装置の3D−CADのデータから、歪みが出やすい位置を算出し、決定しても良いし、実際に荷重検出器10を設けて値を取得することで、好適の位置を決定しても良い。
第3実施形態としては、荷重検出器10を複数設けることとしても良い。例えば、電動ベッド1における歪みの方向として、X方向、Y方向、Z方向の歪みが検出出来る位置に、荷重検出器10を設けることとする。そして、荷重検出器から各方向の歪みを検出し、生体情報を取得することとしても良い。
第4実施形態としては、荷重検出器10を電動ベッド1に複数設けることにより、患者の位置や、離床在床を検出しても良い。例えば、図13は、電動ベッド1を模式的に説明するための図である。この電動ベッド1の3箇所に荷重検出器10a、10b、10cを設けることとする。
例えば、横パイプ8aの中央に荷重検出器10aを、横パイプ8bの左右に荷重検出器10b、10cを設けるとする。そして、各荷重検出器10a、10b、10cにより検出された荷重から、電動ベッド1上における重心を求めることが可能となる。
これにより、例えば、患者の在床/離床状態を検出することが出来たり、更に荷重の重心から患者の位置を検出したりすることができる。また、荷重検出器10a、10b、10cに係る荷重を検出することにより、患者の状態(例えば、仰臥位であったり、端座位であったり等)を判定することができる。
続いて第5実施形態について説明する。上述した荷重検出器10は、配線18により検出された荷重の信号を外部機器(例えば、コントローラ30)に接続することと説明したが、第5実施形態では、例えば通信手段を更に備えている実施形態について説明する。
例えば、荷重検出器10に、無線通信手段(例えば、Bluetooth(登録商標)や、ZigBee(登録商標)、ワイヤレスUSB等)を備えることとする。そして、検出された荷重信号を、管理サーバに送信したり、スマートフォン等の携帯端末装置に送信したりする。
荷重信号を管理サーバに送信することにより、管理サーバ側では、一括して患者の状態や、生体情報を取得し、管理することが可能となる。また、荷重信号を携帯端末装置に送信することにより、容易に患者の状態を把握することが可能となる。
例えば、電動ベッド1が家庭で利用される場合に、家族が利用しているスマートフォン等の携帯端末装置に、荷重検出器10と通信可能なアプリケーションをインストールする。そうすることにより、携帯端末装置で、容易に患者の離床/在床を把握出来たり、患者の状態を把握出来たりすることが可能となる。
このように、上述した実施形態に記載した荷重検出器は、電動ベッドを初めとするベッド装置に、後から容易に荷重検出器を取り付けることが可能となる。また、歪みがでる場所に荷重検出器を設けることにより、従来の荷重センサより、より精度の高い荷重検出を行うことも可能となる。
例えば、アクチュエータに歪みセンサを設ける場合には、アクチュエータ内の部品の影響により荷重の総てが歪みセンサに伝わらない。また、アクチュエータの軸方向へ総ての力が伝わることはないため、荷重分解能は低下してしまう。
また、アクチュエータまでには、介在物が多くなるため、ノイズの影響を受けやすいという問題も生じる。とくに、アクチュエータが動作しているときには、大きなノイズが加わってしまい、信頼性が低下してしまう。
ロードセルをベッド装置に内蔵する方法は信頼性が高いが、コストが高く、現在設置されているベッド装置に後付けで設けるということは難しい。
それに対して、本実施形態の荷重検出器では、ベッド装置の構造を事前に把握することにより、ベッド装置毎に荷重が加わる箇所を求め、当該箇所に荷重検出器を設けることが出来る。また、複数箇所設けることにより、複数方向の荷重を取得することが可能となり、偏荷重も取得可能となる。これにより、信頼性の高いデータを取得することができる。
なお、荷重検出器を設けるものとしては、ベッド装置を例に説明したが、例えば、車椅子等の他の装置においても、歪みが出る位置に設けることにより同様の効果が期待できる。
このように、患者の動きによって変形する箇所、歪みが出る箇所における変形量、歪み量を検出する。そして、検出された変形量等から、荷重を検出することができる。この検出された荷重又は荷重の変化に基づいて、生体情報を取得することができる。
1…電動ベッド
2…背ボトム
3…フレーム
4…腰ボトム
5…膝ボトム
7…足ボトム
8a、8b、8c、8d…横パイプ
9…アクチュエータパイプ
10、40…荷重検出器
12、14…固定部
16…ロードセル
20、22、24、26…固定具
30…コントローラ
31…ボルト

Claims (5)

  1. 筐体の一部を構成するパイプを有するベッドと、
    前記パイプの表面に取り付けられた複数の固定部及び前記固定部の間に加わる荷重の変化を検出するロードセルを有する荷重検出器と、
    前記荷重検出器により検出された前記荷重の変化に基づいて、生体情報を取得するコントローラと、
    を備えたことを特徴とするベッドシステム。
  2. 前記固定部は、前記パイプの歪みが生じる箇所に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のベッドシステム。
  3. 前記固定部は、前記パイプの表面にエポキシ系接着剤を用いて固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のベッドシステム。
  4. ベッドと、
    前記ベッドのフレームを駆動するためのアクチュエータと、
    前記アクチュエータのパイプを挟み込むように取り付けられた固定部及び前記固定部の間に加わる荷重の変化を検出するロードセルを有する荷重検出器と、
    前記荷重検出器により検出された前記荷重の変化に基づいて、生体情報を取得するコントローラと、
    を備えたことを特徴とするベッドシステム。
  5. 前記コントローラは、前記荷重の変化に基づいて、少なくとも患者の動き、呼吸又は心拍の何れかを生体情報として取得することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のベッドシステム。
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