JP2021003346A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】横漏れを良好に防止することができ、柔らかい肌触りを有する吸収性物品を提供する。【解決手段】液不透過性のバックシート11と、フラッフパルプ13及び第1高吸収性ポリマー14を含む第1吸収体12と、第1吸収体12上の幅方向Xの両端近傍に長手方向Yに沿って設けられた、第2高吸収性ポリマー18が担持されたセルロースアセテートトウ17を含む第2吸収体16と、第2吸収体16a上から第2吸収体16b上に亘って設けられた液透過性不織布からなるトップシート19と、第2吸収体16の幅方向Xの外側に設けられ、幅方向Xの外側端20bがバックシート11と接合され、幅方向Xの内側端20aが第2吸収体16上でトップシート19と接合される液不透過性不織布20と、バックシート11とトップシート19との間であって、第2吸収体16の幅方向Xの外側に長手方向Yに沿って配置された弾性部材22とを備える吸収性物品10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。これらの吸収性物品には、テープタイプの紙おむつ、パンツタイプの紙おむつ、尿取りパッド、軽失禁パッドなど、用途に応じて様々な種類が存在する。
これらの吸収性物品において、尿や軟便等の横漏れを防止するために、幅方向に一対の立体ギャザーを備えることが一般的である。一般的な立体ギャザーは、不織布を折り曲げて二重に重ね合わせ、二重の不織布の間に糸ゴムなどの弾性伸縮部材を長手方向に伸長させた状態で接着剤を介して固定した構造を有している。このため、折り返した自由端側が固くなっている。さらに、使用時のギャザーは部分的に弛緩しているため、シート表面に凹凸が生じている。立体ギャザーは体の敏感な部分の肌に直接接触するものであるため、硬くかつ凹凸構造を有するギャザーが動作時に肌に長時間触れると、摩擦が加わり、不快感を生じることがあった。このような問題を解決するために種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1には、吸収性本体の両側に配された内側立体ギャザーと内側立体ギャザーよりも幅方向外方にある外側立体ギャザーとを有し、吸収性コアの非肌当接面側から、外側立体ギャザー、内側立体ギャザーへと亘って撥水性フィルムが連続的に配されている吸収性物品が開示されている。この吸収性物品は、立体ギャザーに撥水性フィルムが連続的に配されていることにより、横漏れ防止機能が更に向上し、かつ、肌に接する立体ギャザーの肌触りを柔らかく肌への負担を軽減することができる。
また、特許文献2には、一対の立体ギャザーそれぞれは、スパンボンド不織布、又はスパンボンドの層とメルトブローンの層との積層不織布の少なくとも一部を起毛しているシートを用いて形成されている吸収性物品が開示されている。この吸収性物品は、立体ギャザーが起毛しているため、着用時の肌触りが向上する。
さらに、特許文献3には、立体ギャザーを構成する不織布のうち少なくとも立ち上がり部先端側の肌側構成部分に柔軟化エンボス加工が施されている吸収性物品が開示されている。この吸収性物品は、エンボス加工が施されることにより、立体ギャザーの肌触りを柔軟化することができる。
特開2013−252323号公報 特開2013−5879号公報 特開2017−23782号公報
しかしながら、上記のような立体ギャザーを有する吸収性物品においては、肌触りの更なる改善は容易ではない。そこで、吸収性物品において、柔軟性を有し、かつ横漏れ防止機構として立体ギャザーに替わる手段が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、横漏れを良好に防止することができ、柔らかい肌触りを有する吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、鋭意研究の結果、吸収性物品の長手方向に立体的な吸収体を設けることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、液不透過性のバックシートと、前記バックシート上に設けられた、フラッフパルプ及び第1高吸収性ポリマーを含む第1吸収体と、前記第1吸収体上の幅方向の両端近傍に長手方向に沿って設けられた、第2高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウを含む第2吸収体と、一方の前記第2吸収体上から他方の前記第2吸収体上に亘って前記第1吸収体上に設けられた液透過性不織布からなるトップシートと、前記第2吸収体の幅方向の外側に設けられ、幅方向の外側端が前記バックシートと接合され、幅方向の内側端が前記第2吸収体上で前記トップシートと接合される液不透過性不織布と、を備える吸収性物品である。
前記トップシートと前記液不透過性不織布との接合部は、前記第2吸収体の幅方向中心より内側にあることが好ましい。
前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記第1吸収体と前記第2吸収体との間、又は前記第2吸収体の幅方向の外側に長手方向に沿って弾性部材が配置されていてもよい。
前記第2吸収体間に、長手方向に沿って一対の圧搾溝を有し、前記圧搾溝のそれぞれが、前記第2吸収体の内側端から、前記第2吸収体の一方の内側端から他方の内側端までの距離の30%の領域に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、横漏れを良好に防止することができ、柔らかい肌触りを有する吸収性物品を提供することができる。
本発明の吸収性物品の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の吸収性物品の一実施形態を示す概略平面図である。 本発明の吸収性物品における第2吸収体のX方向の断面図である。 第2吸収体における液体の流れを説明する断面図である。 第2吸収体の液体による膨張を示す概略断面図である。 本発明の吸収性物品の別の実施形態を示す概略平面図である。 図6におけるX2−X2断面図である。 本発明の吸収性物品のさらに別の実施形態を示す概略平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付する。
また、本明細書の説明において、吸収性物品10の着用時とは、吸収性物品10の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。吸収性物品10の長手方向とは、吸収性物品10が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品10の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、非肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらに、吸収性物品10としては、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁パッド、パンツタイプ紙おむつ、テープ止めタイプ紙おむつが例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。
[吸収性物品]
図1に本実施形態の吸収性物品10の概略断面図を示す。図1は、図2におけるX1−X1断面図である。
図1に示すように、本実施形態の吸収性物品10は、液不透過性のバックシート11と、バックシート11上に設けられた、フラッフパルプ13及び第1高吸収性ポリマー14を含む第1吸収体12と、第1吸収体12上に設けられた液拡散性シート15と、液拡散性シート15上に配置され、幅方向Xの両端近傍に長手方向Yに沿って設けられた、第2高吸収性ポリマー18が担持されたセルロースアセテートトウ17を含む第2吸収体16(16a、16b)と、一方の第2吸収体16a上から他方の第2吸収体16b上に亘って第1吸収体12上に設けられた液透過性不織布からなるトップシート19と、第2吸収体(16a、16b)の幅方向Xの外側に設けられ、幅方向Xの外側端がバックシート11と接合され、幅方向Xの内側端が第2吸収体(16a、16b)上でトップシート19と接合される(図中、符号21の領域)液不透過性不織布20と、バックシート11とトップシート19の間であって、第1吸収体12と第2吸収体(16a、16b)との間、又は第2吸収体(16a、16b)の幅方向Xの外側に長手方向Yに沿って配置された弾性部材と、を備える。
吸収性物品10のトップシート19が肌当接面であり、バックシート11が非肌当接面である。吸収性物品10の、長手方向Yの最大寸法L10は100mm以上800mm以下であり、幅方向Xの最大寸法W10は50mm以上500mm以下であることが好ましい(図2参照)。吸収性物品10の寸法を上記の範囲に調整することにより、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等に適した吸収性物品10を得ることができる。
以下、吸収性物品10の各構成について説明する。
(トップシート)
トップシート19は、図1に示すように、一方の第2吸収体16a上から他方の第2吸収体16b上に亘って第1吸収体12上に設けられている。トップシート19が、液透過性不織布からなることにより、トップシート19上に流出した体液は、第1吸収体12へと拡散し、第1吸収体12ですばやく吸収される。また、トップシート19が、第2吸収体16a及び16b上に配置されていることにより、幅方向Xに流れた体液がすばやく第2吸収体16a及び16bに吸収され、横漏れを防止することができる。
トップシート19は、第2吸収体16上で、液不透過性不織布20と接合される。
トップシート19は、体液が第1吸収体12及び第2吸収体(16a、16b)へと移動するような液透過性を備えた不織布から形成されることが好ましい。トップシート19は、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドの2層の積層複合不織布、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成されることが好ましい。また、トップシート19には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工が施されてもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート19には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
強度、加工性及び液戻り量の点から、トップシート19の坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート19の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を第1吸収体12へと誘導するために必要とされる、第1吸収体12を覆う形状であればよい。
(バックシート)
バックシート11は、第1吸収体12が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されることが好ましく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー若しくはスパンボンド/メルトブロー/スパンボンドなどの積層複合不織布、及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシート11の坪量は、15g/m以上60g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート11には、通気性を持たせることが好ましい。バックシート11に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート11にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を用いることができる。
(第1吸収体)
第1吸収体12は、バックシート11上であって、液拡散性シート15との間に配置されており、フラッフパルプ13及び第1高吸収性ポリマー14を含むものである。以下、第1高吸収性ポリマー14及びフラッフパルプ13について説明する。
−第1高吸収性ポリマー−
第1高吸収性ポリマー(以下、高吸収性ポリマーを単にSAPと記載する場合がある)としては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
第1吸収体12における第1高吸収性ポリマー14の坪量は、240g/m以上450g/m以下であることが好ましく、245g/m以上445g/m以下であることがより好ましい。第1高吸収性ポリマー14の坪量を上記の数値範囲内とすることにより、第1吸収体12におけるゲルブロッキングを防止し、かつ、第1吸収体12において多量の体液を吸収させることができる。
また、第1吸収体12において、フラッフパルプ13の質量に対する、第1高吸収性ポリマー14の質量の比率である、第1高吸収性ポリマーの質量/フラッフパルプの質量×100(%)が、40%以上120%以下であることが好ましく、50%以上100%以下であることがより好ましい。
第1吸収体12における、フラッフパルプ13及び第1高吸収性ポリマー14の形態は、フラッフパルプ13中に高吸収性ポリマー粒子を混合して形成したものでもよく、フラッフパルプ13間に高吸収性ポリマー粒子を固着した高吸収性ポリマーシートでもよい。また、高吸収性ポリマー粒子の漏洩防止や第1吸収体12の形状の安定化の目的から、第1吸収体12をキャリアシートに包んでもよい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、複数のキャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
−フラッフパルプ−
フラッフパルプとしては、木材パルプ(例えば、サウザンパインやダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(N−BKP))、合成繊維、樹脂繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
(液拡散性シート)
本実施形態では、第1吸収体12上であって、トップシート19との間に、液拡散性シート15を有するものである。本発明の吸収性物品10では、液拡散性シート15を有することにより、肌触りが良くなり、体液の第1吸収体12への拡散性が向上する。なお、本実施形態では、液拡散性シート15を有する態様としたが、液拡散性シート15を有しない態様であってもよい。
液拡散性シート15の基材は、体液の透過速度がトップシート19より速く、体液を第1吸収体12へすばやく拡散するものであればよく、例えば、親水性不織布、特に、エアスルー不織布が好ましい。液拡散性シート15の厚さは、0.1mm以上が好ましく、その坪量は、10g/m以上60g/m以下が好ましく、15g/m以上40g/m以下がより好ましい。厚さ及び坪量が上記範囲であることにより、第1吸収体12の上面全体への液体の拡散が十分に行われる。また、液拡散性シート15の形状は、特に制限はないが、体液が、くまなく第1吸収体12に拡散するように、第1吸収体12の表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
(第2吸収体)
第2吸収体16(16a、16b)は、図2に示すように、液拡散性シート15上の幅方向Xの両端近傍に長手方向Yに沿って設けられており、第2高吸収性ポリマー18が担持されたセルロースアセテートトウ17を含むものである。第2吸収体16は液拡散性シート15にホットメルトなどで接合されている。本実施形態では第1吸収体12とトップシート19との間に液拡散性シート15を配置しているが、液拡散性シート15が配置されない場合は、第2吸収体16は第1吸収体12に接合される。
ここで、第2吸収体が形成される領域の、「両端近傍」とは、幅方向の両端からそれぞれ、幅方向の寸法の30%以内の領域を示す。
また、第2吸収体16の長手方向Yの最大寸法L16は、良好に横漏れを防止する観点から、吸収性物品10の長手方向Yの最大寸法L10の70%以上95%以下であることが好ましい(図2参照)。
さらに、第2吸収体16のそれぞれの幅方向Xの最大寸法W16は、良好に横漏れを防止し、かつ柔らかな肌触りを実現するために、5mm以上60mm以下であることが好ましい(図2参照)。
第2吸収体16は、トウ開繊装置を用いて、開繊されるセルロースアセテートトウ繊維に第2高吸収性ポリマー18を分散させた後、筒状に成型することによって作製することができる。また、一旦板状の成形物を作製した後、幅方向に巻く、又は折り畳むことによって作製することもできる。
以下、第2吸収体16を構成するセルロースアセテートトウ17及び第2高吸収性ポリマー18について説明する。
−第2高吸収性ポリマー−
第2高吸収性ポリマー18は、上記第1吸収体12の第1高吸収性ポリマー14と同様のものを用いることができる。
セルロースアセテートトウ17に担持される第2高吸収性ポリマー18の坪量は、100g/m以上600g/m以下であることが好ましく、245g/m以上445g/m以下であることがより好ましい。上記の数値範囲内とすることで、第2吸収体16におけるゲルブロッキングを防止し、かつ、第2吸収体16において多量の体液を吸収させることができる。
また、第2吸収体16において、セルロースアセテートトウ17の重量に対する、第2高吸収性ポリマー18の重量の比率である、高吸収性ポリマーの重量/セルロースアセテートトウの重量×100(%)が、40%以上500%以下であることが好ましく、80%以上300%以下であることがより好ましい。セルロースアセテートトウ17に対する第2高吸収性ポリマー18の重量の比率が40%以上であることにより、排出された体液を十分に吸収することができる。また、上記比率が500%以下であることにより、第2高吸収性ポリマー18がセルロースアセテートトウ17に十分に担持されて移動することがなく、高吸収性ポリマーのざらつきを着用者が感じることがない。
また、セルロースアセテートトウ17に対する第2高吸収性ポリマー18の重量の比率は、排出された尿を十分に吸収でき、かつ、より高吸収性ポリマーのざらつきを感じにくい80%以上300%以下がより好ましい。
−セルロースアセテートトウ−
第2高吸収性ポリマー18が担持されたセルロースアセテートトウ17に用いられるセルロースアセテートトウ17は開繊されていることが好ましい。開繊されたセルロースアセテートトウ17の坪量は、20g/m以上120g/m以下であることが好ましく、45g/m以上85g/m以下であることがより好ましい。上記数値範囲内とすることで、第2吸収体16の形成に支障がなく、かつ、第2高吸収性ポリマー18の保持性能にも問題がない。
また、セルロースアセテートトウ17の繊度は、特に限定されないが、使用上十分な強度を有するようにする点から、例えば、2.5デニール以上3.5デニール以下であることが好ましい。
また、セルロースアセテートトウ17において、繊維間の絡みが弱いため、絡みを融着して固定させる目的で、バインダーを用いることが好ましい。バインダーとしては、トリアセチン等を用いることができる。
なお、親水度を高めるため、酢酸セルロース繊維の原材料は、アセチル基置換度が比較的低く、残存水酸基が比較的多いタイプの酢酸セルロースを選択的に使用してもよい。具体的には、アセチル基置換度が高く水酸基が少ないセルローストリアセテートではなく、アセチル基置換度が低く水酸基が多いセルロースジアセテートを原料として使用することにより、繊維表面を含めた繊維内外部の親水度を高めてもよい。
第2吸収体16において、セルロースアセテートトウ17及び第2高吸収性ポリマー18の形態は、セルロースアセテートトウ17中に高吸収性ポリマー粒子を混合して形成したものでもよく、セルロースアセテートトウ17間に高吸収性ポリマー粒子を固着した高吸収性ポリマーシートでもよい。また、高吸収性ポリマー粒子の漏洩防止や吸収体の形状の安定化の目的から、第2吸収体16をキャリアシートに包んでもよい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、複数のキャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
図3に第2吸収体16aの拡大断面図を示す。図3を用いて、第2吸収体16上に配置されるトップシート19と液不透過性不織布20との接合部21について説明する。
本実施形態では、図3に示すように、接合部21は、液不透過性不織布20の幅方向Xの内側端20aが第2吸収体16a上でトップシート19と接合されている。接合部21は、第2吸収体(16a、16b)の幅方向中心Mより内側にあり、かつ、液不透過性不織布20が、トップシート19の上に配置されている。このような構成を有することにより、接合により硬くなっている接合部21が肌にあたりにくい位置になるとともに、トップシート19の側端19aは肌側ではなく第2吸収体16a側に向くためトップシート19のシートのエッヂが肌に接触せず、肌ストレスが解消されるため好ましい。
一方、液不透過性不織布20は、トップシート19の下に配置してもよい。この場合、トップシート19の側端19aが肌に触れないように、側端19aは、幅方向中心Mより外側まで延在させることが好ましい。
また、図3に示すように、液不透過性不織布20の内側端20aは、第2吸収体16aの内側端16cより幅方向外側に留めておくことが好ましい。液不透過性不織布20を第2吸収体16aの内側端16cより内側に延在させると、第1吸収体12中央から幅方向Xに拡散した尿が第2吸収体16aに吸収されることを遮ってしまう。その結果、第2吸収体16の第2高吸収性ポリマー18が効率よく膨潤せず、横漏れ防止効果が十分機能されないためである。
また、図4に示すように、第2吸収体16aでは、液不透過性不織布20の断面形状がC字型となっており、液不透過性不織布20との間に空隙を有している。このため、吸収性物品10の中央から側方に向かう尿30が、幅方向中央側に押し戻される効果を有し、良好に横漏れを防止することができる。
本発明の吸収性物品10は、高くクッション性のあるセルロースアセテートトウ17を用いた第2吸収体16を配置して、これを横漏れ防止の土手として利用することで、従来の立体ギャザーよりも柔らかい肌触りを得ることができる。
また、トップシート19と液不透過性不織布20の接合部21を第2吸収体16の中心Mから外すことで、肌に接合部21が当たらないためより肌当たりが良くなる。
第2吸収体16は、体液を吸収するにしたがい、体液の吸収前(図5(a)参照)に比べ、膨張して土手が高くなる(図5(b)参照)。さらには、第2吸収体16が体液を繰り返し吸収するにしたがい、吸収速度が低下しても、膨潤した第2吸収体16がブロッキング層となり、幅方向Xへの体液の拡散を抑制することとなる。よって、横漏れを防ぐことができる。
本実施形態では、第2吸収体16の断面形状は略三角形状の場合について記載しているが、第2吸収体16の断面形状は、円形、楕円形、矩形状、及び多角形状のいずれであってもよい。第2吸収体16の断面形状を四角にする場合は、トップシート19と液不透過性不織布20の接合部21は、肌に接触しないように、第2吸収体16の側面に配置することが好ましい。
(液不透過性不織布)
液不透過性不織布20は、図1に示すように、第2吸収体16の幅方向Xの外側に設けられ、幅方向Xの外側端20bがバックシート11と接合され、幅方向Xの内側端20aが第2吸収体16上でトップシート19と接合される。液不透過性不織布20を第2吸収体16の幅方向Xの外側に配置することにより、第2吸収体16(16a、16b)が保持している体液が漏れることを防止することができる。
液不透過性不織布20の材料として、疎水性繊維にて形成された不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブローン不織布、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。また、坪量は、10g/m以上25g/m以下であることが好ましい。
(弾性部材)
弾性部材22は、バックシート11とトップシート19の間であって、第1吸収体12と第2吸収体(16a、16b)との間、又は第2吸収体16の幅方向Xの外側に長手方向Yに沿って配置されている。弾性部材22をこのような位置に配置することにより、体に当たらなくなるため、肌触りが柔らかいものとなる。
弾性部材22としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用される。
図6を参照して、本発明の別の実施態様について説明する。本実施形態では、第2吸収体16間に圧搾溝を設けたことが上記一実施形態と異なる。一実施形態と同要素については同符号を付しその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の吸収性物品40は、第2吸収体16a及び16b間に、長手方向Yに沿って直線状の一対の圧搾溝41を有するものである。図7に示すように、圧搾溝41のそれぞれが、第2吸収体16の一方(16a)の内側端16cから他方(16b)の内側端16cまでの距離Lに対し、第2吸収体16の内側端16cから30%の領域Lに設けられている。
圧搾溝41は、エンボスロールで帯状に加圧することによって形成することができる。また、加圧の際、加熱を同時に行ってもよい。
第2吸収体16は、液拡散性シート15にホットメルト接着などで接合されているが、第2吸収体16は、圧搾溝41を有することにより、さらに位置が固定される。また繰り返し吸収において吸収速度が低下したときでも、圧搾溝41及び第2吸収体16が幅方向Xに内側からこの順に並んでいるため、尿はまず圧搾溝41で横漏れを軽減され、溢れた尿を膨潤した第2吸収体16の堰でさらに軽減することができる。さらに、圧搾溝41の溝深さの分だけ土手の高さが高くなることにより、さらに横漏れを防止することができる。
圧搾溝41は、図8に示す吸収性物品50のように、幅がLに収まるように設けられた波状であってもよい。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態や実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10、40、50 吸収性物品
11 バックシート
12 第1吸収体
13 フラッフパルプ
14 第1高吸収性ポリマー
15 液拡散性シート
16(16a、16b) 第2吸収体
16c (第2吸収体の)内側端
17 セルロースアセテートトウ
18 第2高吸収性ポリマー
19 トップシート
20 液不透過性不織布
20a (液不透過性不織布の)内側端
20b (液不透過性不織布の)外側端
21 接合部
22 弾性部材
41 圧搾溝

Claims (4)

  1. 液不透過性のバックシートと、
    前記バックシート上に設けられた、フラッフパルプ及び第1高吸収性ポリマーを含む第1吸収体と、
    前記第1吸収体上の幅方向の両端近傍に長手方向に沿って設けられた、第2高吸収性ポリマーが担持されたセルロースアセテートトウを含む第2吸収体と、
    一方の前記第2吸収体上から他方の前記第2吸収体上に亘って前記第1吸収体上に設けられた液透過性不織布からなるトップシートと、
    前記第2吸収体の幅方向の外側に設けられ、幅方向の外側端が前記バックシートと接合され、幅方向の内側端が前記第2吸収体上で前記トップシートと接合される液不透過性不織布と、を備える吸収性物品。
  2. 前記トップシートと前記液不透過性不織布との接合部が、前記第2吸収体の幅方向中心より内側にある請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記バックシートと前記トップシートとの間であって、前記第1吸収体と前記第2吸収体との間、又は前記第2吸収体の幅方向の外側に長手方向に沿って弾性部材が配置されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記第2吸収体間に、長手方向に沿って一対の圧搾溝を有し、
    前記圧搾溝のそれぞれが、前記第2吸収体の内側端から、前記第2吸収体の一方の内側端から他方の内側端までの距離の30%の領域に設けられている請求項1から3いずれか1項記載の吸収性物品。
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