JP2021001665A - パルサー部材のクランク軸取付け構造 - Google Patents

パルサー部材のクランク軸取付け構造 Download PDF

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Abstract

【課題】パルサー部材によるタイミング検出精度を維持したまま、小型化と、加工や組立て工数の削減を可能とするパルサー部材のクランク軸取付け構造。【解決手段】内燃機関4のクランク軸41の回転を検出する回転センサー8に対応してクランク軸に設けられるパルサー部材6のクランク軸取付け構造において、クランク軸は、連続した円筒形状部52を有するクランクウエイト部51を備え、円筒形状部は、その外周面52aに一体に取付けられて径方向に貫通する貫通孔63が周方向に複数設けられた帯板リング60からなるパルサー部材6を備え、帯板リングは、環状に形成された平板部材61からなる。【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関のクランク軸の回転を検出するためのパルサー部材のクランク軸取付け構造に関する。
内燃機関のクランク軸の回転を検出する回転センサーに対応して前記クランク軸に設けられるパルサー部材に関し、周縁に複数の突起部が形成された円盤状のパルサー部材に、取付けボルト孔と位置決め用帯状突起部とが設けられ、そのパルサー部材が回転するクランクウエイトの側面に位置決めされて取付けられたものが、例えば、下記特許文献1に示されている。
しかし、パルサー部材がそのような形状と取付け構造を採った場合、加工や組み立てコストを多く要する恐れがあり、パルサー部材によるタイミング検出精度を維持したまま、小型化と、加工や組立て工数の削減を可能とするパルサー部材とその取付け構造が求められている。
特許4700629号公報(図1〜図3)
本発明は、かかる従来技術に鑑み成されたものであり、パルサー部材によるタイミング検出精度を維持したまま、小型化と、加工や組立て工数の削減を可能とするパルサー部材のクランク軸取付け構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、
内燃機関のクランク軸の回転を検出する回転センサーに対応して前記クランク軸に設けられるパルサー部材のクランク軸取付け構造において、
前記クランク軸は、連続した円筒形状部を有するクランクウエイト部を備え、前記円筒形状部(52)は、その外周面に一体に取付けられて径方向に貫通する貫通孔が周方向に複数設けられた帯板リングからなるパルサー部材を備え、
前記帯板リングは、環状に形成された平板部材からなることを特徴とするパルサー部材のクランク軸取付け構造である。
上記構成によれば、
パルサー部材の周方向に複数設けられた貫通孔を回転センサーが検出して、パルサー部材のタイミング検出精度を維持しつつ、パルサー部材を平板部材からなる帯板リングとしたことで小型化がなされ、また、回転センサーが検出する対象が貫通孔なので、貫通孔は平板部材の孔加工で精度高く容易に成型でき、加工や組立て工数の削減が可能となる。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記帯板リングは、平板部材の一端部と他端部とが接合されて環状に形成されてなるものである。
そのため、帯板リングは、平板状態で貫通孔を打ち抜き孔加工した平板部材を丸めて、その一端部と他端部を接合して環状に形成することができ、高精度の加工、組立てが容易である。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記円筒形状部の前記外周面は、一部に前記貫通孔の大きさより大きく凹設された逃げ溝を有し、前記パルサー部材の所定の一つの前記貫通孔は、前記逃げ溝の範囲内に位置し、前記パルサー部材は前記逃げ溝を覆う。
そのため、パルサー部材の位置合わせのため所定の一つの貫通孔を挿通する位置合わせピンの先端を、逃げ溝内に位置させることができるので、円筒形状部との干渉なしに位置合わせピンを所定の一つの貫通孔に容易に位置させることができ、パルサー部材のクランク軸への組付け精度を向上できる。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記貫通孔は前記パルサー部材の周方向に同じピッチで設けられるとともに、前記一端部に最も近い貫通孔と前記他端部に最も近い貫通孔とは、前記平板部材の前記一端部と前記他端部との接合部位を挟んで前記ピッチの整数倍ピッチなして位置する。
そのため、パルサー部材によるクランク軸の回転位置の相対的なパルス発生の起点位置の判別部を、パルサー部材の接合部位に形成した貫通孔の整数倍ピッチ部と共用させたので、パルサー部材の検出機能の確立と低コスト化との両立が可能となる。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記接合部位は、前記クランクウエイト部におけるクランクピン孔寄りの位置に配置される。
そのように、接合部位がクランクピン孔寄りの位置に配置されたので、接合部位とピストンスカート部との距離を確保でき、接合部位の自由度が向上して生産性と強度との両立が図れる。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記パルサー部材は、前記クランク軸の前記円筒形状部を支持するクランク位置決め基準治具と、嵌装前の前記パルサー部材をその円周中心をクランク軸心と一致させて支持するパルサー部材位置決め治具とが、クランク軸周りの相互の回転位相が固定された状態で、前記パルサー部材位置決め治具に設けられ所定の一つの前記貫通孔に挿通し前記逃げ溝内に至るまで出没する位置合わせピンにより、前記クランク軸に対して回転位相を位置決めされるものであって、
前記位置合わせピンは、前記貫通孔のクランク軸回転方向における一方向向き内縁と当接するクランク軸半径方向の平面をなす基準面と、前記貫通孔のクランク軸回転方向における他方向向き内縁に対向するテーパ面とを備えた先細形状をなし、
前記クランク位置決め基準治具上の前記円筒形状部の外周面に取付けられる前記パルサー部材は、前記パルサー部材位置決め治具上で前記位置合わせピンの前記基準面に所定の一つの前記貫通孔の前記一方向向き内縁が当接し一致した状態のものである。
そのように、位置合わせピンが、貫通孔のクランク軸回転方向における一方向向き内縁と当接するクランク軸半径方向の平面をなす基準面を備えたので、基準面に一方向向き内縁が当接し一致した状態で、パルサー部材とクランクウエイト部の円筒形状部とが所定の位相関係となり、その状態で円筒形状部の外周面に取付けられたパルサー部材の検知によってクランク軸の位相が特定できる。
本発明の好適な実施形態によれば、
前記円筒形状部の前記外周面上に取付けられた前記パルサー部材のクランク軸端側端面は、前記外周面のクランク軸端側の端縁から隙間を空けて同外周面上に位置する。
そのため、ハンマリングによるパルサー部材の変形が避けられ、ハンマリングによるクランク軸の捻じれ修正作業が支障なく行える。
本発明のパルサー部材のクランク軸取付け構造によれば、
パルサー部材の周方向に複数設けられた貫通孔を回転センサーが検出して、パルサー部材のタイミング検出精度を維持しつつ、パルサー部材を平板部材からなる帯板リングとしたことで小型化がなされ、また、回転センサーが検出する対象が貫通孔なので、貫通孔は平板部材の孔加工で精度高く容易に成型でき、加工や組立て工数の削減が可能となる。
本発明の一実施形態に係るパルサー部材のクランク軸取付け構造を適用した内燃機関を搭載した自動二輪車の左側面図である。 図1中II−II矢視による、パワーユニットの内燃機関のコンロッドを備えた状態のクランク軸の断面図である。 図2中III部の、拡大図である。 図2中の帯板リングからなるパルサー部材を取出して示す斜視図である。 図4中V部の、拡大図である。 図2中の帯板リングからなるパルサー部材の、他の形成例の説明図である。 コンロッドを備えた状態のクランク軸の、右クランク軸側から見た斜視図である。 クランクピンが嵌合される前の右クランクウエブを備えた右クランク軸の、クランク位置決め基準治具上に支持された状態の、クランク軸心に沿った断面図である。 図8中IX−IX矢視による、右クランク軸とパルサー部材位置決め治具とパルサー部材の断面図である。なお、図8は、本図中概ねVIII−VIII矢視による断面図に相当する。 図8中X−X矢視による、位置合わせピンの貫通孔差し込み状態の模式的断面図である。 パルサー部材位置決め治具の三つ爪チャックを図示から除いて、位置合わせピンの貫通孔への挿入状態を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るパルサー部材のクランク軸取付け構造について図1ないし図11に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るパルサー部材のクランク軸取付け構造を適用した内燃機関3を搭載した鞍乗型車両の一例である自動二輪車1の左側面図である。
なお、特許請求の範囲および明細書において、前後左右上下の向きは、本実施形態に係る自動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を、UPは上方を、LHは左方を、RHは右方を示すものとする。
本実施形態の自動二輪車1は、スイング式パワーユニット(以下、単に「パワーユニット」という)3を備えるスクータ型自動二輪車である。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配設された連結フレーム22を介して、左右一対のメインパイプ23が連結され、メインパイプ23は連結フレーム22から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜を緩めるように屈曲して後方に延びている。
メインパイプ23により燃料タンク11等が支持され、その上方から前方にかけてシート12が配置されている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びて、その下端に前輪15が軸支されている。
メインパイプ23の傾斜部の下端付近にブラケット24が突設され、ブラケット24にリンク部材16を介してパワーユニット3が上下揺動可能に連結支持されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの水冷式内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)4であり、左側と右側の左右割り構造のクランクケース30にクランク軸41を左右方向に、すなわち車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダブロック42を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、クランクケース30の下端から前方に突出したハンガアーム31の端部が、メインパイプ23のブラケット24に取付けられたリンク部材16に、ピボット軸17を介して連結されている。
パワーユニット3には、クランクケース30の前方に略水平に大きく前傾して内燃機関4のシリンダブロック42、シリンダヘッド43、シリンダヘッドカバー44が順次積み上げられるように締結されるほか、内燃機関4から後方にかけて左側のクランクケース30が延設されて符号のみ図示するベルト式無段変速機71と減速機構72を内設した伝動部7が形成されている。
伝動部7の後部に設けられた減速機構72の出力軸である後車軸73に後輪17が設けられている。
伝動部7、すなわち左側のクランクケース30の後部に立設されたブラケット33と、メインパイプ23の後部との間にリヤクッション18が介装されている。
自動二輪車1は車体カバー10を備え、車体前部1Aは、フロントカバー10aとレッグシールド10bにより前後から覆われ、フロントロアカバー10cにより下部を前方から左右側方にかけて覆われ、ハンドル13の中央部はハンドルカバー10dによって覆われる。
フロア部1Cはサイドカバー10eにより覆われ、また車体後部1Bは左右側方からボデイカバー10fによって覆われる。
図2は、図1中II−II矢視による、パワーユニット3の内燃機関4のコンロッド45を備えた状態のクランク軸41の断面図であり、図3は、図2中III部の、拡大図である。
クランク軸41の支持構造、クランク軸41に装着される部品、コンロッド45に接続する図示しないピストンやピストンが往復摺動するシリンダブロック42のシリンダスリーブ等は、公知の一般的なものである。
図2に示されるように、クランク軸41は、左クランク軸41Lの左クランクウエブ50Lと右クランク軸41Rの右クランクウエブ50Rを向かい合わせ、両クランクウエブ50L、50Rに両端が嵌合されるクランクピン55を介して結合され同芯に一体に形成される。
クランクピン55は、コンロッド45の大端部45aに挿通されている。
なお、左右を特に特定しない場合は、以下、L、Rを付さず単にクランク軸41、クランクウエブ50と記載する。
本実施形態の内燃機関4においては、内燃機関4における燃焼サイクルの状態、燃焼が正常で加速されているか、失火して加速が行われていないか等を知るために、クランク軸41の回転位置、回転速度および回転加速度等を回転センサー8で検出することが行われている。回転センサー8は、失火検知器としても用いられる。
そのため、クランク軸41のクランクウエブ50に形成される回転部材として、クランクウエイト部51が連続した円筒形状部52を有し、クランク軸41の回転を検出する回転センサー8に対応するパルサー部材6が回転部材としての円筒形状部52に設けられる。
一般的に、クランク軸41とともに回転するパルサー部材に対して、回転する側面に直角に回転センサー8を向ける場合、すなわちクランク軸41と平行に回転センサー8を向けて配置する場合、クランクケース30内部のクランク軸41近傍に回転センサー8を取り付ける必要がある。
したがって、回転センサー8の配線をクランクケース30の外まで引き出す構造が必要となるとともに、クランク軸41周りに取付けられるACG等の機器、駆動用のギヤ、スプロケット等を避けてレイアウトする必要があり、レイアウト上の困難が生じやすい。
そのため、回転センサー8が、回転するパルサー部材を半径方向から検知する配置がより好ましい。その場合、パルサー部材を取り付けたクランクウエブ50の半径方向において他の部品との干渉のない位置で、クランクケース30内に、又はクランクケース30を貫通させて回転センサー8を設けることができ、レイアウト上の自由度を増すことができる。
半径方向から回転センサー8に検知させるパルサー部材の例としては、上述した特許文献1に示されるような周縁に複数の検出用突起部が形成された円盤状のパルサー部材があるが、その場合は加工や組み立てコスト上の課題を生じる。
また、クランクウエブ50に形成されたクランクウエイト部51が連続した円筒形状部52を備える場合、円筒形状部52の外周面52aにL字断面、またはコの字断面の帯材を環状に形成して取り付け、パルサー部材となして、L字断面、またはコの字断面の外端周縁に複数の検出用突起部を形成することが考えられる。
しかしその場合は、L字断面、またはコの字断面の帯材の、円筒形状部52の半径方向の高さによって、クランクケース30内のクランクウエブ50周りのスペース上の制約を受けやすい上、複数の検出用突起部を形成しなければならないため、精度や、加工および組み立てのコスト等の課題を生じる。
それらに対して本実施形態のパルサー部材6は、図2に示されるように、クランクピン55を挟んで両側にあるクランクウエブ50のうちの右方の右クランクウエブ50Rに形成されたクランクウエイト部51の連続した円筒形状部52の外周面52aに、一体に取付けられた帯板リング60である。
図2中に2点鎖線で示される回転センサー8は、パルサー部材6とのクランク軸41方向の位置関係を示すものであって、パルサー部材6やクランクピン55とのクランクウエイト部51の周方向の位置関係を示すものではない。回転センサー8は、クランク軸41周りの好適な条件の位置でクランクケース30に取付けられる。
本実施形態では、パルサー部材6が取付けられるクランクウエブ50は、ACGが取付けられる右クランク軸41R側の右クランクウエブ50Rである。したがって、右クランクウエブ50Rの半径方向の周囲の右側のクランクケース30に、回転センサー8が取付けられる。
一方、左クランクウエブ50L側の左クランク軸41Lにはベルト式無段変速機71の図示しない駆動プーリが取付けられ、左側のクランクケース30は後方に延出して伝動部7を形成するので、左クランクウエブ50Lの周囲に回転センサー8を取付ける箇所を設定するのが困難な場合が多い。
しかしながら、本発明においては、パルサー部材6が取付けられるクランクウエブ50を、本実施形態のように右クランクウエブ50Rに限定するものではなく、左クランクウエブ50Lに取付けることも可能である。
図4は、図2中の帯板リング60からなるパルサー部材6を取出して示す斜視図である。
また、図5は、図4中V部の拡大図である。
図4、図5に示されるように、パルサー部材6となる帯板リング60は、平板部材61の一端部61aと他端部61bとが接合されて環状に形成されたものである。
図4中、Cは帯板リング60、すなわちパルサー部材6の円周中心である。
平板部材61の一端部61aと他端部61bとの接合部位65の突合せ溶接部62には、溶接がはみ出さないように、逃げ形状62aが設けられている。
帯板リング60には、周方向に等ピッチpで、径方向に貫通する貫通孔63が周方向に複数設けられているが、接合部位65を挟んだ貫通孔63同士の間隔は倍ピッチ2pとしてあり、その間に貫通孔63を設けず、クランク軸41の回転角度検出の基準となる孔間引き部66としている。
すなわち、パルサー部材6によるクランク軸41の回転位置の相対的なパルス発生の起点位置の判別部を、パルサー部材6の接合部位65に形成した孔間引き部66である貫通孔63の倍ピッチ2p部とした。そのため、パルサー部材6の検出機能の確立が低コスト化される。
したがって、貫通孔63間は、プレス打ち抜き孔加工で精度高く等ピッチpが維持されるとともに、孔間引き部66を設けた貫通孔63の間隔は突合せ溶接部62の突合せ構造によって倍ピッチ2pに精度高く形成されている。
したがって、回転センサー8によるパルサー部材6のタイミング検出精度が高いものが得られる。
なお、孔間引き部66の貫通孔63の間隔は、実施形態の倍ピッチ2pに限らず、3倍ピッチ3p等の整数倍ピッチnpとしてもよい。
パルサー部材6となる帯板リング60は、図4、図5に示されるものでは、平板部材61の一端部61aと他端部61bとが接合されて環状に形成されたが、例えば、図6に示されるような他の形成例によるものであってもよい。
すなわち、図6中(A)に示す平板部材61を、絞りプレス加工によって(B)の縁付き有底円筒形(帽子形)68に形成し、ピアス加工によって(C)のように円筒底部(帽子頂部)68aを除去して開口部68bを設け、孔開け加工によって(D)に示すように円筒部68cに貫通孔63を設け、トリム加工によって(E)のように縁部(帽子の鍔状部)68dを除いて、帯板リング60に形成し、パルサー部材6としてもよい。
この場合、図4、図5に示される貫通孔63間のピッチpや、接合部位65に形成した孔間引き部66に相当するものは、孔開け加工(D)時の貫通孔63の位置によって設定される。
また、回転センサー8は、パルサー部材6をなす帯板リング60の貫通孔63を検知してクランク軸41の回転位置情報を得るが、帯板リング60を構成する平板部材61の厚さが薄すぎると回転センサー8はクランクウエイト部51の円筒形状部52を検知して正確な回転位置情報が得難くなるので、本実施形態では帯板リング60の板厚を2mm以上に設定している。
図2、図3に示されるように、パルサー部材6となる帯板リング60は、円筒形状部52の外周面52aに嵌装されるが、パルサー部材6の幅方向の中心、パルサー部材センター6aは、右クランクウエブ50Rのクランク軸41方向の中心、ウエブセンター50aに対し、コンロッド45と反対側に位置させている。
回転センサー8はパルサー部材センター6aに合わせて配置されるので、回転センサー9とコンロッド45とのクリアランスが確保しやすくなり、レイアウトが容易になっている。
また、嵌装されたパルサー部材6のクランク軸端側端面6bは、クランクウエブ50のクランクウエイト部51の円筒形状部52の外周面52aのクランク軸端側の端縁52bより図3図示の隙間dだけ、円筒形状部52の外周面52aの内側に位置している。
これは、クランク軸41の製造時に、左クランク軸41Lとクランクピン55と右クランク軸41Rとを嵌合したとき、左右のクランク軸41L、41R間に僅かながら捻じれが見出された場合、クランクウエブ50をハンマリング(ハンマーでクランクウエブ50を叩くこと)によって矯正することが行われる場合があるが、その際にパルサー部材6のクランク軸端側端面6bが隙間dだけ内側にあることで、パルサー部材6にハンマーが当たることを回避し、ハンマリングによるパルサー部材6の変形を防止するものである。
以上のように、パルサー部材6が、平板部材61を環状に形成したものをクランクウエイト部51の円筒形状部52に取付けたものなので、クランク軸41に出っ張り部が無く、クランク軸41の組立体の搬送、取回し時においてもパルサー部材6や回転センサー8等の周囲部材の変形等が回避される。
図7は、コンロッド45を備えた状態のクランク軸41の、右クランク軸41R側から見た斜視図であり、パルサー部材6が、右クランクウエブ50Rに形成されたクランクウエイト部51の連続した円筒形状部52の外周面52aに嵌装された状態を示す。
なお、図7においては、パルサー部材6を円筒形状部52の外周面52aに嵌装する際、相互の回転位相関係を合わせるために所定の一つの貫通孔63に挿入される後述の位置合わせピン92が、参照のため記入されている。
すなわち、図7に示すクランク軸41が組上げられた状態では、位置合わせピン92は外されているが、図示はその挿入状態を示すためのものである。
パルサー部材6となる帯板リング60は、クランクウエイト部51の円筒形状部52の外周面52aに圧入または組込まれた後、3点点溶接されるが、溶接部位64はクランク中心41aとクランクピン中心55aとを結んだ仮想線Lのクランクピン中心55a側から角度θ=60度以上、周方向前後に離れた部位の2か所としている。残りの1か所の溶接部位64は、クランク中心41aに対してクランクピン中心55aと反対側に位置させている。
このことにより、溶接部位64とクランクピン孔50bとの距離をとることができ、パルサー部材6の3点点溶接によるクランクピン55の圧入部への熱影響が防止される。
また、パルサー部材6の平板部材61の接合部位65は、クランクウエイト部51におけるクランクピン孔50b寄りの位置に配置されている。
接合部位65がクランクピン孔50b寄りの位置に配置されたので、クランクピン55と図示しないピストンを結ぶコンロッド45の長さによって、接合部位65と図示しないピストンスカート部との距離を確保でき、接合部位65の自由度が向上して生産性と強度との両立を図ることができる。
以下、パルサー部材6をクランク軸41に組付ける工程の説明により、本発明の一実施形態に係るパルサー部材のクランク軸取付け構造を説明する。
図8は、クランクピン55が嵌合される前の右クランクウエブ50Rを備えた右クランク軸41Rを、クランク位置決め基準治具90上に支持した状態の、クランク軸心Xに沿った断面図であり、図9は、図8中IX−IX矢視による、右クランク軸41Rとパルサー部材位置決め治具91とパルサー部材6の断面図である。
図8に示されるように、クランクピン55が嵌合される前の右クランクウエブ50Rを備えた右クランク軸41Rが、クランク位置決め基準治具90上に、右クランクウエブ50Rに形成されたクランクウエイト部51の連続した円筒形状部52を支持されて固定される。
図4、図5に示す帯板リング60に形成されたパルサー部材6が、図8、図9に示されるように、突出する右クランク軸41Rを中央に通して、パルサー部材6の円周中心Cをクランク軸心Xと一致させて、パルサー部材位置決め治具91に支持される。
パルサー部材位置決め治具91は、クランク位置決め基準治具90と相互の回転位相が固定されており、且つクランク軸心X方向に移動可能に構成されている。
また、パルサー部材位置決め治具91は、三つ爪チャック91aを備え、パルサー部材6を、その円周中心Cをクランク軸心Xと一致させ且つ回転位相を固定して挟持する。
したがって、パルサー部材6を、クランク位置決め基準治具90上の右クランク軸41Rとの回転位相関係を一定に維持したまま、クランクウエイト部51の円筒形状部52に向かって移動することができる。
三つ爪チャック91aの一つには、クランク軸心Xに向けて半径方向に出没する位相合わせのための位置合わせピン92が備えられており、パルサー部材6をパルサー部材位置決め治具91に支持させるにあたっては、支持したパルサー部材6の所定の一つの貫通孔63に位置合わせピン92を外側から挿通させる。
一方、円筒形状部52の外周面52aの所定の位置には、貫通孔63の大きさより大きく凹設され、半径方向に凹む逃げ溝53が設けられている。
パルサー部材位置決め治具91の三つ爪チャック91aがパルサー部材6を完全に固定しない状態で、予備的な位置合わせを行なう。
すなわち、パルサー部材6が、所定の一つの貫通孔63を、所定位置に設けられた逃げ溝53の範囲内に位置するようにして逃げ溝53を覆うように位置したとき、クランク軸51とパルサー部材6が概ね所定の回転位相関係の範囲となるように設定されており、さらに位相合わせのための位置合わせピン92によって、正確な回転位相合わせがなされる。
なお、図9は、パルサー部材位置決め治具91の三つ爪チャック91aの位置合わせピン92と、円筒形状部52の逃げ溝53と、パルサー部材6の貫通孔63との関係を示すものであり、貫通孔63の数は他の図と異なって表現されている。
三つ爪チャック91aの一つに備えられた位置合わせピン92は、パルサー部材6の所定の一つの貫通孔63を挿通し、逃げ溝53内に至るまで出没する。
図10は、図8中X−X矢視による、位置合わせピン92の貫通孔63差し込み状態の模式的断面図である。
図10に示されるように、位置合わせピン92は、貫通孔63のクランク軸回転方向Rにおける本発明の一方向向き内縁、すなわち本実施形態では、クランク軸回転方向Rに向く前方向向き内縁63aと当接するクランク軸半径方向の平面をなし、三つ爪チャック91aに対する出没摺動面92bとなる基準面Aを有する。また、貫通孔63のクランク軸回転方向Rにおける本発明の他方向向き内縁、すなわち本実施形態では、クランク軸回転方向Rと逆を向く後方向向き内縁63bにクリアランス63cをもって対向し、位置合わせピン92を先細形状とするテーパ面Bを有する。
基準面Aに、貫通孔63の前方向向き内縁(本実施形態において本発明における「一方向向き内縁」)63aが当接して一致すると、クランク軸51とパルサー部材6が正確に所定の回転位相関係となるように、設定されている。
また、位置合わせピン92のテーパ面Bによって、貫通孔63の後方向向き内縁(本実施形態において本発明における「他方向向き内縁」)63bとのクリアランス63cが得られる。
また、位置合わせピン92の基準面Aに貫通孔63の前方向向き内縁63aが当接して一致した状態で、位置合わせピン92を貫通孔63に深く挿入してテーパ面Bを貫通孔63の後方向向き内縁63bに当接させると、位置合わせ状態が安定する。
したがって、位置合わせピン92の基準面Aに対する一方向向き内縁、すなわち前方向向き内縁63aの位置合わせ作業が、容易に精度良くなされるようになる。
位置合わせピン92の基準面Aに前方向向き内縁63aを位置合わせした状態で、位置合わせピン92がパルサー部材6の所定の一つの貫通孔63を挿通してその先端92aが突出したままで、パルサー部材位置決め治具91の三つ爪チャック91aがパルサー部材6を固定し、

その状態の三つ爪チャック91aとパルサー部材6を、圧入押し部材95によってクランク軸心X方向に右クランク軸41Rの円筒形状部52側に移動させ、円筒形状部52の外周面52a上に圧入嵌装する。
この時、パルサー部材位置決め治具91の三つ爪チャック91aを図示から除いて、位置合わせピン92の貫通孔63への挿入状態を示す斜視図である図11に示されるように、位置合わせピン92をパルサー部材6の貫通孔63に差し込んだ状態でも、位置合わせピン92の先端92aは円筒形状部52の逃げ溝53内に位置して(図8も参照)、右クランク軸41R側の円筒形状部52との干渉が回避される。
なお、本実施形態と反対に、図示しない変形例として、貫通孔63のクランク軸回転方向Rと逆を向く後方向向き内縁63bを、本発明における「貫通孔63のクランク軸回転方向Rにおける一方向向き内縁」とし、貫通孔63のクランク軸回転方向Rに向く前方向向き内縁63aを、本発明における「貫通孔63のクランク軸回転方向Rにおける他方向向き内縁」として、
位置合わせピン92の基準面Aを後方向向き内縁63bと当接する側に設け、基準面Aに後方向向き内縁(変形例において本発明における「一方向向き内縁」)63bが当接して一致すると、クランク軸51とパルサー部材6が正確に所定の回転位相関係となるように設定されてもよい。
圧入押し部材95は、図8に示されるように、パルサー部材位置決め治具91の三つ爪チャック91aと挟持されたパルサー部材6とに、ともに当接するようなクランク軸心Xと同心の環状部95aを有している。環状部95aは、クランク軸心X方向に前後移動し、三つ爪チャック91aと挟持されたパルサー部材6とを、ともに円筒形状部52の外周面52a上に圧入嵌装する操作を行うことができる。
本実施形態に係るパルサー部材のクランク軸取付け構造は、上述のようなパルサー部材6のクランク軸41への組付けを可能とする構成を有しており、その構成と作用の特徴を以下まとめて述べる。
すなわち、クランク軸41は、連続した円筒形状部52を有するクランクウエイト部51を備え、円筒形状部52は、その外周面52aに一体に取付けられて径方向に貫通する貫通孔63が周方向に複数設けられた帯板リング60からなるパルサー部材6を備え、帯板リング60は、環状に形成された平板部材61からなっている。
そのため、パルサー部材6の周方向に複数設けられた貫通孔63を回転センサー8が検出して、パルサー部材6のタイミング検出精度を維持しつつ、パルサー部材6を平板部材61からなる帯板リング60としたことで小型化がなされた。また、回転センサー8が検出する対象が貫通孔63なので、貫通孔63は平板部材61の孔加工で精度高く容易に成型でき、加工や組立て工数の削減が可能となっている。
また、帯板リング60は、平板部材61の一端部61aと他端部61bとが接合されて環状に形成されたものである。
そのため、帯板リング60は、平板状態で貫通孔63を打ち抜き孔加工した平板部材61を丸めて、その一端部61aと他端部61bを接合して環状に形成することができ、高精度の加工、組立てが容易である。
円筒形状部52の外周面52aは、一部に貫通孔63の大きさより大きく凹設された逃げ溝53を有し、パルサー部材6の所定の一つの貫通孔63は、逃げ溝53の範囲内に位置し、パルサー部材6は逃げ溝53を覆っている。
そのため、パルサー部材6の位置合わせのため所定の一つの貫通孔63を挿通する位置合わせピン92の先端92aを逃げ溝53内に位置させることができるので、円筒形状部52との干渉なしに位置合わせピン92を所定の一つの貫通孔63に容易に位置させることができ、パルサー部材6のクランク軸41への組付け精度を向上することができる。
貫通孔63はパルサー部材6の周方向に同じピッチpで設けられるとともに、パルサー部材6をなす帯板リング60を形成する平板部材61の一端部61aに最も近い貫通孔63と、平板部材61の他端部61bに最も近い貫通孔63とは、平板部材61の一端部61aと他端部61bとの接合部位65を挟んで他の貫通孔63間のピッチpの整数倍ピッチnpをなして位置している。
そのため、パルサー部材6によるクランク軸41の回転位置の相対的なパルス発生の起点位置の判別部を、パルサー部材6の接合部位65に形成した貫通孔63の整数倍ピッチnp部と共用させたので、パルサー部材6の検出機能の確立と低コスト化との両立が可能となる。
なお、本実施形態では、整数倍ピッチnp部は、パルサー部材6の接合部位65を挟んで貫通孔63の2倍ピッチ2p部を形成している。
パルサー部材6の平板部材61の接合部位65は、クランクウエイト部51におけるクランクピン孔50b寄りの位置に配置されている。
接合部位65がクランクピン孔50b寄りの位置に配置されたので、接合部位65と図示しないピストンスカート部との距離を確保でき、接合部位65の自由度が向上して生産性と強度との両立が図れる。
パルサー部材6は、クランク軸41の円筒形状部52を支持するクランク位置決め基準治具90と、嵌装前のパルサー部材6をその円周中心Cをクランク軸心Xと一致させて支持するパルサー部材位置決め治具91とが、クランク軸41周りの相互の回転位相が固定された状態で、パルサー部材位置決め治具91に設けられ所定の一つの前記貫通孔63に挿通し逃げ溝53内に至るまで出没する位置合わせピン92により、クランク軸41に対して回転位相を位置決めされるものである。
位置合わせピン92は、貫通孔63のクランク軸回転方向Rに向く前方向向き内縁(本実施形態において本発明における「一方向向き内縁」)63aと当接するクランク軸半径方向の平面をなす基準面Aと、貫通孔63のクランク軸回転方向Rと逆を向く後方向向き内縁(本実施形態において本発明における「他方向向き内縁」)63bに対向するテーパ面Bとを備えた先細形状をなしている。
クランク位置決め基準治具90上の円筒形状部52の外周面52aに取付けられるパルサー部材6は、パルサー部材位置決め治具91上で位置合わせピン92の基準面Aに所定の一つの貫通孔63の前方向向き内縁63aが当接し一致した状態のものである。
位置合わせピン92が、貫通孔63のクランク軸回転方向Rに向く前方向向き内縁63aと当接するクランク軸半径方向の平面をなす基準面Aを備えたので、基準面Aに前方向向き内縁63aが当接し一致した状態でパルサー部材6とクランクウエイト部51の円筒形状部52とが所定の位相関係となり、その状態で円筒形状部52の外周面52aに取付けられたパルサー部材6の検知によってクランク軸41の位相が特定できる。
また、円筒形状部52の外周面52a上に取付けられたパルサー部材6のクランク軸端側端面6aは、外周面52aのクランク軸端側の端縁52bから隙間dを空けて外周面52a上に位置している。
そのため、ハンマリングによるパルサー部材6の変形が避けられ、ハンマリングによるクランク軸41の捻じれ修正作業が支障なく行える。
以上、本発明のパルサー部材のクランク軸取付け構造の一実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、上述したもののほか、本発明の要旨の範囲でその他種々の変更が可能である。例えば、本発明のパワーユニットの内燃機関は、実施形態の単気筒4ストロークサイクルの水冷式内燃機関に限られず他種の多気筒内燃機関であってもよく、搭載されるのは自動二輪車に限定されず他種の鞍乗型車両等であってもよい。
なお、説明の便宜上、装置の左右配置は図示の実施形態に沿って説明したが、それに限定されず、左右配置が逆であってもよい。
1…自動二輪車、2…車体フレーム、3…パワーユニット、4…内燃機関、6…パルサー部材、6a…パルサー部材センター、6b…クランク軸端側端面、8…回転センサー、30…クランクケース、41…クランク軸、41a…クランク中心、41L…左クランク軸、41R…右クランク軸、45…コンロッド、50…クランクウエブ、50a…ウエブセンター、50b…クランクピン孔、50L…左クランクウエブ、50R…右クランクウエブ、51…クランクウエイト部、52…円筒形状部、52a…外周面、52b…端縁、53…逃げ溝、55…クランクピン、55a…クランクピン中心、60…帯板リング、61…平板部材、61a…一端部、61b…他端部、62…突合せ溶接部、62a…逃げ形状、63…貫通孔、63a…前方向向き内縁(実施形態において本発明における「一方向向き内縁」)、63b…後方向向き内縁(実施形態において本発明における「他方向向き内縁」)、63c…クリアランス、64…溶接部位、65…接合部位、66…孔間引き部、90…クランク位置決め基準治具、91…パルサー部材位置決め治具、91a…三つ爪チャック、92…位置合わせピン、92a…先端、92b…出没摺動面、95…圧入押し部材、95a…環状部、X…クランク軸心、C…(パルサー部材6の)円周中心、R…クランク軸回転方向、A…基準面、B…テーパ面、L…仮想線

Claims (7)

  1. 内燃機関(4)のクランク軸(41)の回転を検出する回転センサー(8)に対応して前記クランク軸(41)に設けられるパルサー部材(6)のクランク軸取付け構造において、
    前記クランク軸(41)は、連続した円筒形状部(52)を有するクランクウエイト部(51)を備え、
    前記円筒形状部(52)は、その外周面(52a)に一体に取付けられて径方向に貫通する貫通孔(63)が周方向に複数設けられた帯板リング(60)からなるパルサー部材(6)を備え、
    前記帯板リング(60)は、環状に形成された平板部材(61)からなることを特徴とするパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  2. 前記帯板リング(60)は、平板部材(61)の一端部(61a)と他端部(61b)とが接合されて環状に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  3. 前記円筒形状部(52)の前記外周面(52a)は、一部に前記貫通孔(63)の大きさより大きく凹設された逃げ溝(53)を有し、
    前記パルサー部材(6)の所定の一つの前記貫通孔(63)は、前記逃げ溝(53)の範囲内に位置し、前記パルサー部材(6)は前記逃げ溝(53)を覆うことを特徴とする請求項2に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  4. 前記貫通孔(63)は前記パルサー部材(6)の周方向に同じピッチ(p)で設けられるとともに、前記一端部(61a)に最も近い貫通孔(63)と前記他端部(61b)に最も近い貫通孔(63)とは、前記平板部材(61)の前記一端部(61a)と前記他端部(61b)との接合部位(65)を挟んで前記ピッチ(p)の整数倍ピッチ(np)をなして位置することを特徴とする請求項3に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  5. 前記接合部位(65)は、前記クランクウエイト部(51)におけるクランクピン孔(50b)寄りの位置に配置されたことを特徴とする請求項4に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  6. 前記パルサー部材(6)は、前記クランク軸(41)の前記円筒形状部(52)を支持するクランク位置決め基準治具(90)と、嵌装前の前記パルサー部材(6)をその円周中心(C)をクランク軸心(X)と一致させて支持するパルサー部材位置決め治具(91)とが、クランク軸(41)周りの相互の回転位相が固定された状態で、前記パルサー部材位置決め治具(91)に設けられ所定の一つの前記貫通孔(63)に挿通し前記逃げ溝(53)内に至るまで出没する位置合わせピン(92)により、前記クランク軸(41)に対して回転位相を位置決めされるものであって、
    前記位置合わせピン(92)は、前記貫通孔(63)のクランク軸回転方向(R)における一方向向き内縁(63a)と当接するクランク軸半径方向の平面をなす基準面(A)と、前記貫通孔(63)のクランク軸回転方向(R)における他方向向き内縁(63b)に対向するテーパ面(B)とを備えた先細形状をなし、
    前記クランク位置決め基準治具(90)上の前記円筒形状部(52)の外周面(52a)に取付けられる前記パルサー部材(6)は、前記パルサー部材位置決め治具(91)上で前記位置合わせピン(92)の前記基準面(A)に所定の一つの前記貫通孔(63)の前記一方向向き内縁(63a)が当接し一致した状態のものであることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
  7. 前記円筒形状部(52)の前記外周面(52a)上に取付けられた前記パルサー部材(6)のクランク軸端側端面(6a)は、前記外周面(52a)のクランク軸端側の端縁(52b)から隙間(d)を空けて同外周面(52a)上に位置することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のパルサー部材のクランク軸取付け構造。
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