JP2021001638A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量ばらつきを軽減することができる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】外周に車体取り付けフランジ2eを有し、内周に複列の外側軌道面2c、2dを有する外輪2と、外周に軸方向に延びる小径段部3aを有するハブ輪3、およびハブ輪3の小径段部3aに圧入された内輪4からなり、ハブ輪3に復列の外側軌道面2c、2dの一方に対向する内側軌道面3cを有し、内輪4に復列の外側軌道面2c、2dの他方に対向する内側軌道面4aを有する内方部材と、外輪2と前記内方部材との両軌道面間2c、4a間および両軌道面間2d、3c間に転動自在に収容された複列のボール列5、6とを備える車輪用軸受装置1であって、外輪2の少なくとも軸方向における車体取り付けフランジ2eからアウター側端部までの第1領域R1の外周面2oが機械加工面であり、外輪2における第1領域R1の外周面2oは、軸方向と平行な面を有している。【選択図】図1

Description

本発明は車輪用軸受装置に関する。
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置を構成する外方部材および内方部材は、一般的に鍛造にて成形した後に一部の面に機械加工を施すことで形成されており、鍛造面が残存している。例えば特許文献1に開示される車輪用軸受装置のハブ輪においては、車輪取り付けフランジのアウター側の側面に旋削加工が施されている。
近年では、自動車等における車両重量のばらつき抑制の要求が高まっており、自動車等の構成部品である車輪用軸受装置においても重量ばらつきを抑制することが望まれている。
特開2015−016777号公報
しかし、外方部材および内方部材の鍛造面は機械加工面に比べて寸法精度が良くないため、鍛造面が多く残存していると外方部材および内方部材の重量ばらつきが大きくなり、車輪用軸受装置の重量ばらつきを抑制することが困難となる。
そこで、本発明においては、重量ばらつきを軽減することができる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
即ち、第一の発明は、外周に車体取り付けフランジを有し、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に圧入された内輪からなり、前記ハブ輪に前記復列の外側軌道面の一方に対向する内側軌道面を有し、前記内輪に前記復列の外側軌道面の他方に対向する内側軌道面を有する内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備える車輪用軸受装置であって、前記外輪の少なくとも軸方向における前記車体取り付けフランジからアウター側端部までの第1領域の外周面が機械加工面であり、前記外輪における前記第1領域の外周面は、軸方向と平行な面を有している。
本発明によれば、車輪用軸受装置の重量ばらつきを軽減することができる。
車輪用軸受装置を示す側面断面図である。 (a)は外輪を示す正面図であり、(b)は図2(a)のA−A断面図である。 外輪の製造方法を示すフローチャートである。 (a)はハブ輪を示す正面図であり、(b)は図4(a)のB−B断面図である。 ハブ輪の製造方法を示すフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
[車輪用軸受装置]
図1に示す車輪用軸受装置1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態であり、自動車等の車両の懸架装置において車輪を回転自在に支持するものである。車輪用軸受装置1は、第3世代と称呼される駆動輪用の軸受装置であり、外方部材である外輪2と、内方部材であるハブ輪3および内輪4と、転動列である二列のインナー側ボール列5およびアウター側ボール列6と、インナー側シール部材9と、アウター側シール部材10とを具備する。
ここで、インナー側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、アウター側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。また、軸方向とは、車輪用軸受装置1の回転軸に沿った方向を表す。
外輪2のインナー側端部には、インナー側シール部材9が嵌合可能なインナー側開口部2aが形成されている。外輪2のアウター側端部には、アウター側シール部材10が嵌合可能なアウター側開口部2bが形成されている。外輪2の内周面には、インナー側の外側軌道面2cと、アウター側の外側軌道面2dとが形成されている。
外輪2の外周面2oには、外輪2を車体側部材(ナックル)に取り付けるための車体取り付けフランジ2eが一体的に形成されている。車体取り付けフランジ2eには、車体側の部材と外輪2とを締結する締結部材が挿通されるボルト孔2fが設けられている。
ハブ輪3の外周面3oにおけるインナー側端部には、アウター側端部よりも縮径された小径段部3aが形成されている。ハブ輪3のアウター側端部には、車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジ3bが一体的に形成されている。車輪取り付けフランジ3bには、ハブボルトが圧入されるボルト孔3fが設けられている。
ハブ輪3には、外輪2のアウター側の外側軌道面2dに対向するようにアウター側の内側軌道面3cが設けられている。また、ハブ輪3においては、車輪取り付けフランジ3bの基部側にアウター側シール部材10が摺接するリップ摺動面3dが形成されている。ハブ輪3の小径段部3aには、内輪4が設けられている。ハブ輪3は、車輪取り付けフランジ3bよりもアウター側にパイロット部3gを有している。
ハブ輪3のインナー側において、内輪4の外周面に形成された内側軌道面4aは、外輪2のインナー側の外側軌道面2cに対向している。
転動列であるインナー側ボール列5とアウター側ボール列6とは、転動体である複数のボール7が保持器8によって保持されることにより構成されている。インナー側ボール列5は、内輪4の内側軌道面4aと、外輪2のインナー側の外側軌道面2cとの間に転動自在に挟まれている。アウター側ボール列6は、ハブ輪3の内側軌道面3cと、外輪2のアウター側の外側軌道面2dとの間に転動自在に挟まれている。
車輪用軸受装置1においては、外輪2と、ハブ輪3および内輪4と、インナー側ボール列5と、アウター側ボール列6とによって複列アンギュラ玉軸受が構成されている。なお、車輪用軸受装置1は、複列円錐ころ軸受によって構成されていてもよい。
[外輪]
図2に示すように、外輪2の外周面2oは、車体取り付けフランジ2eよりもインナー側の外周面であるインナー側外周面2hと、車体取り付けフランジ2eの外周面である第1フランジ外周面2iおよび第2フランジ外周面2jと、車体取り付けフランジ2eよりもアウター側の外周面であるアウター側外周面2kとを有している。
インナー側外周面2hは、外輪2の車体取り付けフランジ2eよりもインナー側に形成されるパイロット部2gの外周面である。車体取り付けフランジ2eは、インナー側面2mおよびアウター側面2nを有している。外輪2は、内径部分におけるインナー側の外側軌道面2cとアウター側の外側軌道面2dとの間に内周面2pを有している。
外輪2において、車体取り付けフランジ2eのインナー側面2mおよびインナー側外周面2hは、車体側部材に取り付けられる部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。ここで、機械加工とは、切削工具または工作機械等を用いて、鍛造により成形された外輪2に対して切削加工、研削加工、または切断等の加工を施すことである。以下においても同様である。
外輪2のインナー側開口部2aおよびアウター側開口部2bは、それぞれインナー側シール部材9およびアウター側シール部材10が嵌合される部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
外輪2のインナー側の外側軌道面2cおよびアウター側の外側軌道面2dは、それぞれボール7が当接する部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。外輪2の内周面2pは、インナー側の外側軌道面2cおよびアウター側の外側軌道面2dに隣接する部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
外輪2においては、さらに車体取り付けフランジ2eの第1フランジ外周面2i、第2フランジ外周面2j、およびアウター側面2n、ならびにアウター側外周面2kが、機械加工が施された機械加工面に形成されている。つまり、外輪2の少なくとも軸方向における車体取り付けフランジ2eからアウター側端部までの第1領域R1の外周面2oが機械加工面となっている。
外輪2の外周面2oのうち、車体取り付けフランジ2eの外周面、および車体取り付けフランジ2eよりもアウター側の外周面は他の部材と当接または干渉する箇所ではなく、さほど寸法制度を要求されることがないため、機械加工を施すことなく鍛造面を残存させておくことが可能である。しかし、鍛造面は寸法制度がさほど良くないため、外輪2に鍛造面が残存していると、外輪2に重量ばらつきが生じる原因となる。
従って、これらの面に機械加工を施して、機械加工面である第1フランジ外周面2i、第2フランジ外周面2j、アウター側面2n、およびアウター側外周面2kを形成することで、各面の寸法ばらつきを抑制することができ、外輪2の重量ばらつきを軽減することが可能となっている。これにより、車輪用軸受装置1の重量ばらつきを軽減することが可能である。
また、外輪2の外周面2oのうち、車体取り付けフランジ2eの外周面、および車体取り付けフランジ2eよりもアウター側の外周面は、鍛造により成形された時点では鍛造金型による抜き勾配を有しているが、第1フランジ外周面2i、第2フランジ外周面2j、およびアウター側外周面2kは、機械加工を施すことにより外輪2の軸方向と平行な面となるように形成されている。
車体取り付けフランジ2eの第1フランジ外周面2iは軸方向から見て径方向外側へ向かって凸となる円弧形状に形成されており、第2フランジ外周面2jは軸方向から見て直線となる形状に形成されている。
車体取り付けフランジ2eにおいて、第1フランジ外周面2iは、互いに対向する二箇所に形成されている。第2フランジ外周面2jは、一方の第1フランジ外周面2iと他方の第1フランジ外周面2iとの間の二箇所に形成されている。このように、車体取り付けフランジ2eの外周面形状は、軸方向から見て径方向外側へ向かって凸となる円弧形状または直線となる形状に形成されている。
第1フランジ外周面2iは、外輪2を鍛造金型により成形する際に、車体取り付けフランジ2eを円盤状に形成し、車体取り付けフランジ2eの外周面を旋削加工することにより、容易に形成することが可能である。このように、第1フランジ外周面2iを、軸方向から見て径方向外側へ向かって凸となる円弧形状とすることにより、第1フランジ外周面2iを形成する際の外輪2に対する機械加工を容易にすることができる。
第2フランジ外周面2jは、円盤状に形成された車体取り付けフランジ2eの外周面を旋削加工した後に、車体取り付けフランジ2eの外周部の一部を直線状に切断することにより容易に形成することが可能である。車体取り付けフランジ2eの外周部の一部を直線状に切断して除去することにより、外輪2の重量を削減することができる。
このように、車体取り付けフランジ2eの外周面は、軸方向から見て直線となる形状の第2フランジ外周面2jが形成される第2領域R2を有しており、第2領域R2における車体取り付けフランジ2eの外周面である第2フランジ外周面2jは機械加工面である。
車体取り付けフランジ2eにはボルト孔2fが四つ設けられており、ボルト孔2fは外輪2の中心軸を中心Cとするピッチ円P上に配置されている。ボルト孔2fは、外輪2の中心軸に直交し、ピッチ円Pの中心Cを通過する基準線Bを挟んで二つずつ配置されている。また、ボルト孔2fは、基準線Bに直交し、ピッチ円Pの中心Cを通過する直線である対称軸Sを挟んで二つずつ配置されている。つまり、車体取り付けフランジ2eにおいては、基準線BをX軸、対称軸SをY軸としたときに、XY平面上の第一象限Q1、第二象限Q2、第三象限Q3、および第四象限Q4にそれぞれ一つずつボルト孔2fが配置されている。
本実施形態の場合、第一象限Q1に配置されるボルト孔2fと第四象限Q4に配置されるボルト孔2fとの周方向における間隔、および第二象限Q2に配置されるボルト孔2fと第三象限Q3に配置されるボルト孔2fとの周方向における間隔よりも、第一象限Q1に配置されるボルト孔2fと第二象限Q2に配置されるボルト孔2fとの間隔、および第三象限Q3に配置されるボルト孔2fと第四象限Q4に配置されるボルト孔2fとの間隔の方が大きく形成されている。
従って、第2フランジ外周面2jを、車体取り付けフランジ2eにおける第一象限Q1のボルト孔2fと第二象限Q2のボルト孔2fとの間の部分、および第三象限Q3のボルト孔2fと第四象限Q4のボルト孔2fとの間の部分を切断することにより形成することで、車体取り付けフランジ2eから除去する部分の分量を大きくすることができ、外輪2の重量を効果的に削減することが可能である。
[外輪の製造方法]
このように構成される外輪2は、次のようにして製造することができる。図3に示すように、外輪2の製造方法は、外輪鍛造工程(S01)、第1機械加工工程(S02)、および第2機械加工工程(S03)を備えている。
外輪2の製造方法においては、まず鍛造金型を用いて素材に対して鍛造処理を施し、素材を成形する外輪鍛造工程を実施する(S01)。外輪鍛造工程においては、車体取り付けフランジ2eは円盤状に形成される。
外輪鍛造工程の後に、外輪2の鍛造面に対して旋削加工または切削加工等の機械加工を施す第1機械加工工程を実施する(S02)。第1機械加工工程においては、外輪2の軸方向における車体取り付けフランジ2eからアウター側端部までの第1領域R1の外周面2oを含む全ての鍛造面に対して機械加工が施される。
外輪2の鍛造面に対して機械加工が施されることにより、車体取り付けフランジ2eの外周面においては、円弧形状の機械加工面である第1フランジ外周面2iが全周にわたって形成される。この場合、車体取り付けフランジ2eは、鍛造工程において円盤状に形成されているため、車体取り付けフランジ2eの外周面は全周にわたって連続的に旋削加工等の機械加工を行うことができる。これにより、車体取り付けフランジ2eが円盤状でない異形状に形成された場合に比べて外周面に対する機械加工を容易に行うことが可能となり、加工コストの削減を図ることができる。
また、外輪2に対して機械加工が施されることにより、機械加工面であるアウター側外周面2k、インナー側外周面2h、アウター側面2n、インナー側面2m、インナー側開口部2a、アウター側開口部2b、外側軌道面2c、2d、および内周面2pが形成される。さらに、外輪2のインナー側端面およびアウター側端面等の他の部分も機械加工面に形成される。
このように、外輪2に対して全面的に機械加工を施すことで、外輪2に鍛造面が残留することがなく、各面の寸法ばらつきを抑制して外輪2の重量ばらつきを軽減することが可能である。
また、外輪2に鍛造面が残留していると、鍛造時に外輪2に付いた打痕および傷等が、外輪2を組み立てて車輪用軸受装置1を構成した際に残り、車輪用軸受装置1の外観上の品質低下が生じるおそれがある。しかし、外輪2に対して全面的に機械加工を施すことにより、外輪2に鍛造面が残留することがなくなるため、車輪用軸受装置1の外観品質を向上させることが可能となる。
外輪2の製造工程においては、第1機械加工工程の後に、車体取り付けフランジ2eの外周部の一部を切断する第2機械加工工程を実施する(S03)。第2機械加工工程においては、車体取り付けフランジ2eの外周部の一部を直線状に切断することにより、機械加工面である第2フランジ外周面2jが形成される。
このように、車体取り付けフランジ2eの外周部の一部を切断して除去することにより、車体取り付けフランジ2eを構成する素材の量を減少させることができ、外輪2の重量を削減することが可能である。また、車体取り付けフランジ2eの外周部の一部は切断加工により除去されるため、切断加工後に現れる第2フランジ外周面2jを機械加工面とすることができ、第2フランジ外周面2jの寸法ばらつきを抑制することが可能である。さらに、切断加工は直線状に行われるため、外輪2に対する機械加工が容易となっている。
なお、車体取り付けフランジ2eに形成されるボルト孔2fは、外輪鍛造工程、第1機械加工工程または第2機械加工工程の何れかの工程において形成することが可能である。
[ハブ輪]
図4に示すように、ハブ輪3の外周面3oは、小径段部3aの外周面である小径段部外周面3hと、内側軌道面3cと、リップ摺動面3dと、車輪取り付けフランジ3bの外周面であるフランジ外周面3kと、小径段部外周面3hと内側軌道面3cとの間に形成される外周面3iと、リップ摺動面3dと車輪取り付けフランジ3bとの間に形成されるフランジ基部外周面3jと、パイロット部3gの外周面であるパイロット部外周面3pとを有している。ハブ輪3は、パイロット部3gにおける内径部分にパイロット部内周面3rを有しており、パイロット部内周面3rよりもインナー側に内周面3qを有している。車輪取り付けフランジ3bは、インナー側面3mおよびアウター側面3nを有している。
ハブ輪3において、車輪取り付けフランジ3bのアウター側面3nおよびパイロット部外周面3pは、車輪に取り付けられる部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。フランジ外周面3kは、車輪用軸受装置1に車輪を取り付けるときに、車輪と干渉することがないように寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
小径段部外周面3hは、内輪4が嵌装される部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。内側軌道面3cは、ボール7が当接する部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
リップ摺動面3dは、アウター側シール部材10が摺接する部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。外周面3iは、内側軌道面3cに隣接する部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。内周面3qは車軸が挿通される部分であって寸法精度が要求される部分であるため、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
ハブ輪3においては、さらに車輪取り付けフランジ3bのインナー側面3m、フランジ基部外周面3j、およびパイロット部内周面3rが、機械加工が施された機械加工面に形成されている。
ハブ輪3において、車輪取り付けフランジ3bのインナー側の側面3m、車輪取り付けフランジ3bのインナー側の基部外周面3j、およびパイロット部3gの内周面3rは、他の部材と当接または干渉する箇所ではなく、さほど寸法制度を要求されることがないため、機械加工を施すことなく鍛造面を残存させておくことが可能である。しかし、鍛造面は寸法制度がさほど良くないため、ハブ輪3に鍛造面が残存していると、ハブ輪3に重量ばらつきが生じる原因となる。
従って、これらの面に機械加工を施して、機械加工面であるインナー側面3m、フランジ基部外周面3j、およびパイロット部内周面3rを形成することで、各面の寸法ばらつきを抑制することができ、ハブ輪3の重量ばらつきを軽減することが可能となっている。これにより、車輪用軸受装置1の重量ばらつきを軽減することが可能である。
ハブ輪3においては、車輪取り付けフランジ3bに軸方向に貫通する貫通孔3eが形成されている。車輪取り付けフランジ3bには四つのボルト孔3fが周方向に沿って形成されており、貫通孔3eはそれぞれのボルト孔3fとボルト孔3fとの間に配置されて四つ設けられている。このように、車輪取り付けフランジ3bに貫通孔3eを形成することで、車輪取り付けフランジ3bを構成する素材の量を減少させることができ、ハブ輪3を軽量化することが可能となっている。
[ハブ輪の製造方法]
このように構成されるハブ輪3は、次のようにして製造することができる。図5に示すように、ハブ輪3の製造方法は、ハブ輪鍛造工程(S11)、孔抜き工程(S12)、および機械加工工程(S13)を備えている。
ハブ輪3の製造方法においては、まず鍛造金型を用いて素材に対して鍛造処理を施し、素材を成形するハブ輪鍛造工程を実施する(S11)。ハブ輪鍛造工程においては、車輪取り付けフランジ3bは円盤状に形成される。また、車輪取り付けフランジ3bにおけるインナー側の側面およびアウター側の側面は、リブ形状のない平坦面に形成される。
外輪鍛造工程の後に、車輪取り付けフランジ3bに孔抜き加工を施して貫通孔3eを形成する孔抜き工程を実施する(S12)。孔抜き工程においては、ボルト孔3fを形成することも可能である。また、貫通孔3eおよびボルト孔3fは、ハブ輪鍛造工程における鍛造加工によって形成することも可能である。
孔抜き工程の後に、ハブ輪3の鍛造面に対して旋削加工または切削加工等の機械加工を施す機械加工工程を実施する(S13)。機械加工工程においては、ハブ輪3における車輪取り付けフランジ3bのインナー側面3m、フランジ基部外周面3j、およびパイロット部内周面3rを含む全ての鍛造面に対して機械加工が施される。
ハブ輪3の鍛造面に対して機械加工が施されることにより、車輪取り付けフランジ3bにおけるインナー側の側面およびアウター側の側面には、インナー側面3mおよびアウター側面3nが全面にわたって形成される。この場合、車輪取り付けフランジ3bにおけるインナー側の側面およびアウター側の側面は平坦面に形成されているため、これらの面を全面にわたって連続的に旋削加工等の機械加工を行うことが可能となる。
これにより、車輪取り付けフランジ3bにおけるインナー側の側面およびアウター側の側面にリブ形状が形成された場合に比べて、車輪取り付けフランジ3bに対する機械加工を容易に行うことが可能となり、加工コストの削減を図ることができる。
また、ハブ輪3に対して機械加工が施されることにより、機械加工面であるフランジ外周面3k、小径段部外周面3h、内側軌道面3c、リップ摺動面3d、外周面3i、フランジ基部外周面3j、パイロット部外周面3p、パイロット部内周面3r、および内周面3qが形成される。さらに、ハブ輪3のインナー側端面およびアウター側端面等の他の部分も機械加工面に形成される。
このように、ハブ輪3に対して全面的に機械加工を施すことで、ハブ輪3に鍛造面が残留することがなく、各面の寸法ばらつきを抑制してハブ輪3の重量ばらつきを軽減することが可能である。また、ハブ輪3に対して全面的に機械加工を施すことにより、ハブ輪3に鍛造面が残留することがなくなるため、鍛造面についた打痕および傷等は全て除去されることとなり、車輪用軸受装置1の外観品質を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態においては、孔抜き工程の後に機械加工工程を実施しているが、機械加工工程を先に実施し、機械加工工程の後に孔抜き工程を実施することも可能である。
[車輪用軸受装置における重量ばらつきの軽減効果]
上述のように、鍛造面に対して全面的に機械加工を施した外輪2およびハブ輪3を用いて車輪用軸受装置1を製造した場合、車輪用軸受装置1全体についても重量ばらつきが軽減される。
例えば、あるサイズの車輪用軸受装置1において、第1フランジ外周面2i、第2フランジ外周面2j、アウター側面2n、およびアウター側外周面2kに相当する面に鍛造面が残留している仕様の外輪2と、インナー側面3m、フランジ基部外周面3j、およびパイロット部内周面3rに相当する面に鍛造面が残留している仕様のハブ輪3とは、設計寸法上において許容される最大重量と最小重量との差がそれぞれ180g程度であった。
一方、同様の外輪2およびハブ輪3を、鍛造面に対して全面的に機械加工を施した仕様にした場合は、設計寸法上において許容される最大重量と最小重量との差がそれぞれ30g程度となり、外輪2およびハブ輪3の重量ばらつきが大幅に軽減されることとなった。
この場合、例えば外輪2とハブ輪3との一方を、鍛造面に対して全面的に機械加工を施した仕様にすると、車輪用軸受装置1の重量ばらつきは150g程度軽減されることとなる。また、外輪2とハブ輪3との両方を、鍛造面に対して全面的に機械加工を施した仕様にすると、車輪用軸受装置1の重量ばらつきは300g程度軽減されることとなる。
このように、外輪2およびハブ輪3を、鍛造面に対して全面的に機械加工を施した仕様にすることで、設計仕様によって車輪用軸受装置1の重量ばらつきを軽減することが可能となる。また、外輪2およびハブ輪3の鍛造加工における仕上がり寸法の工程能力に左右されることなく、車輪用軸受装置1の重量を保証することが容易となる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 車輪用軸受装置
2 外輪
2c (インナー側の)外側軌道面
2d (アウター側の)外側軌道面
2e 車体取り付けフランジ
2i 第1フランジ外周面
2j 第2フランジ外周面
2n アウター側面
2k アウター側外周面
2m インナー側面
3 ハブ輪
3a 小径段部
3c 内側軌道面
4 内輪
4a 内側軌道面
5 インナー側ボール列
6 アウター側ボール列
R1 第1領域
R2 第2領域

Claims (3)

  1. 外周に車体取り付けフランジを有し、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、
    外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に圧入された内輪からなり、前記ハブ輪に前記復列の外側軌道面の一方に対向する内側軌道面を有し、前記内輪に前記復列の外側軌道面の他方に対向する内側軌道面を有する内方部材と、
    前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備える車輪用軸受装置であって、
    前記外輪の少なくとも軸方向における前記車体取り付けフランジからアウター側端部までの第1領域の外周面が機械加工面であり、
    前記外輪における前記第1領域の外周面は、軸方向と平行な面を有していることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記車体取り付けフランジの外周面形状は、軸方向から見て径方向外側へ向かって凸となる形状または直線となる形状である請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記車体取り付けフランジの外周面は、軸方向から見て直線となる形状の第2領域を有し、
    前記車体取り付けフランジの前記第2領域における外周面は、機械加工面である請求項2に記載の車輪用軸受装置。
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