JP2021001131A - 血管内皮機能増強用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な血管内皮機能増強用組成物の提供。【解決手段】インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血管内皮機能増強用組成物。【選択図】なし
Description
本開示は、血管内皮機能増強用組成物等に関する。
血管内皮は血管の最内層に存在しており、血液成分などの血管透過性、血管の収縮や弛緩反応、凝固線溶系に関与することによる血液凝固性の調節、血小板機能の制御等、様々な機能を有している。これらの機能は、血管内皮細胞が様々な生理活性因子を産生することと深く関与している。中でも、一酸化窒素(NO)は、血管の収縮や弛緩反応、凝固線溶系に関与することによる血液凝固性の調節などに深く関与しており、血管組織の恒常性を維持する重要な因子である。
血管内皮細胞は、血管ずり応力、アセチルコリン、インスリンなどに応じて一酸化窒素を産生し、血管内皮機能を調節している。血管内皮細胞から産生される一酸化窒素は、自由に血小板内に入ることができ、血小板内でcGMPやcAMPを増加させることによって細胞内カルシウム濃度を低下させ血小板凝集を抑制する。また、一酸化窒素は血管平滑筋細胞でcGMPを増加、細胞内カルシウム濃度を低下させることによって血管平滑筋を弛緩させる。一酸化窒素を介したこれら一連の血管内皮機能の調節作用には、L−アルギニンから一酸化窒素を合成する血管内皮型一酸化窒素合成酵素(endothelial NO synthase:eNOS)が重要な役割を果たしており、eNOSの活性が抑制されると高血圧症、脂質異常症、上昇高脂血症、動脈硬化、血栓症などの疾患の発生に影響を与えることが知られている。
例えば、本出願人はこれまでに、圧搾米糠油を水蒸気蒸留処理して得られる圧搾精油米糠油(特許文献1)、セイヨウヤナギ抽出物(特許文献2)などがeNOSの活性化作用を有し、これらの成分が血管内皮機能の改善に有用であることを見出している。
新規な血管内皮機能増強用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の成分がeNOSの発現を亢進する作用を有することを見出し、さらに改良を重ねた。
本開示は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血管内皮機能増強用組成物。
項2.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血小板凝集抑制用、又は血管拡張用組成物。
項3.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、eNOS活性化用組成物。
項4.
経口組成物である、項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
項5.
食品組成物又は医薬組成物である、項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
項1.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血管内皮機能増強用組成物。
項2.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血小板凝集抑制用、又は血管拡張用組成物。
項3.
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、eNOS活性化用組成物。
項4.
経口組成物である、項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
項5.
食品組成物又は医薬組成物である、項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
本開示によれば、血管内皮機能増強用組成物を得ることができる。また本開示によれば、一実施形態において、血小板凝集抑制用組成物を得ることができる。また本開示によれば、一実施形態において、血管拡張用組成物を得ることができる。また本開示によれば、一実施形態において、eNOS活性化用組成物を得ることができる。
以下、本開示に包含される各実施形態について、さらに詳細に説明する。
本開示は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む組成物を包含する。以下、当該組成物を、「本開示の組成物」と表記することがある。本開示の組成物は、血管内皮機能増強用、血小板凝集抑制用、血管拡張用、又はeNOS活性化用に好ましく用いることができる。
本開示の組成物は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
インドール−3−カルビノールは、天然物であっても合成物であってもよく、天然物から精製したものや商業的に入手可能なものなど、特に限定されない。インドール−3−カルビノールを含む天然物としては、例えばブロッコリー、キャベツなどが挙げられる。また、インドール−3−カルビノールとしては、インドール−3−カルビノールを含有する限り、例えばブロッコリー抽出物、キャベツ抽出物などを用いることができる。
3,3’−ジインドリルメタンは、天然物であっても合成物であってもよく、天然物から精製したものや商業的に入手可能なものなど、特に限定されない。3,3’−ジインドリルメタンを含む天然物としては、例えばブロッコリー、キャベツなどが挙げられる。また、3,3’−ジインドリルメタンとしては、3,3’−ジインドリルメタンを含有する限り、例えばブロッコリー抽出物、キャベツ抽出物などを用いることができる。
ヘスペリジンメチルカルコンは、天然物であっても合成物であってもよく、天然物から精製したものや商業的に入手可能なものなど、特に限定されない。ヘスペリジンメチルカルコンを含む天然物としては、例えばみかん、ゆずなどの柑橘類などが挙げられる。また、ヘスペリジンメチルカルコンとしては、ヘスペリジンメチルカルコンを含有する限り、例えばみかん抽出物、ゆず抽出物、柑橘類抽出物などを用いることができる。
オロト酸は、天然物であっても合成物であってもよく、天然物から精製したものや商業的に入手可能なものなど、特に限定されない。オロト酸を含む天然物としては、例えば牛乳、乳清などが挙げられる。また、オロト酸としては、オロト酸を含有する限り、例えば牛乳、乳清などを用いることができる。
オストールは、天然物であっても合成物であってもよく、天然物から精製したものや商業的に入手可能なものなど、特に限定されない。オストールを含む天然物としては、例えば蛇床子などが挙げられる。また、オストールとしては、オストールを含有する限り、例えば蛇床子抽出物などを用いることができる。
本開示の組成物におけるインドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールの総含有量は、例えば、0.001〜95質量%が好ましく、0.01〜90質量%がより好ましく、0.1〜80質量%がさらに好ましい。
本開示の組成物は、経口組成物として利用することができる。経口組成物としては、例えば医薬組成物、食品組成物(飲料組成物及び食品添加物組成物を包含する)などが挙げられる。
本開示の組成物は、上記成分を含み、さらに他の成分を含むことができる。当該他の成分は、当該組成物を用いる分野に応じて適宜選択することができる。例えば、薬学的又は食品衛生学的に許容される担体を用いることができる。
医薬組成物として用いる場合、他の成分としては、薬学的に許容される基剤、担体、及び/又は添加剤(例えば溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等)等が例示できる。また、医薬組成物の形態も特に制限されず、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、クリーム剤、パップ剤等が例示できる。これらの形態の医薬組成物は、必要に応じて当該他の成分とインドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、又はオストールを組み合わせて常法により調製することができる。
食品組成物として用いる場合、他の成分としては、食品衛生学上許容される基剤、担体、添加剤や、その他食品として利用され得る成分・材料などが例示できる。また、食品組成物の形態も特に制限されず、例えば加工食品、健康食品(栄養補助食品、栄養機能食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示商品等)、サプリメント、病者向け食品(病院食、病人食又は介護食等)等が例示できる。これらは常法により調製することができる。特に、健康食品(栄養補助食品、栄養機能食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示商品等)、又はサプリメントとして、食品組成物を調製する場合は、継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒、カプセル、錠剤(チュアブル剤等を含む)、飲料(飲料パウダー、ドリンク剤、スムージー等)等の形態で調製することが好ましく、なかでもカプセル、タブレット、錠剤、飲料パウダー、ドリンク剤、ゼリー、グミの形態が摂取の簡便さの点からは好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。なお、食品組成物の中でも食品添加物組成物として用いる場合には、その形態として、例えば液状、粉末状、フレーク状、顆粒状、ペースト状のものが挙げられる。より具体的には、調味料(醤油、ソース、ケチャップ、ドレッシング等)、フレーク(ふりかけ)、焼き肉のたれ、スパイス、ルーペースト(カレールーペースト等)等が例示できる。
本開示の組成物は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、又はオストールを含有することにより、eNOSの発現を亢進することができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、又はオストールを含有するため、eNOSの発現を亢進することにより、産生された一酸化窒素によって、血小板の凝集を抑制することができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、又はオストールを含有するため、eNOSの発現を亢進することにより、産生された一酸化窒素によって、血管平滑筋が弛緩され、血管を拡張することができる。すなわち、本開示の組成物は、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、又はオストールを含有するため、eNOSの発現を亢進することにより、血管内皮機能を増強することができる。
また、好適な一実施形態において、本開示の組成物は、ヘムオキシゲナーゼ−1(HO−1)の発現を亢進することができる。HO−1は、ヘム代謝の律速酵素であり、血管内皮機能を改善する効果を有することが知られている。すなわち、本開示の組成物は、HO−1の発現を亢進することにより、血管内皮機能を増強することができる。
本開示の組成物は、eNOSを活性化(eNOSの発現を亢進)させるために用いることができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、血小板の凝集を抑制させるために用いることができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、血管を拡張させるために用いることができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、血管内皮機能を増強させるために用いることができる。また、一実施形態において、本開示の組成物は、eNOSの発現を亢進することができるため、血圧降下作用、動脈硬化予防効果、高脂血症や糖尿病に伴う心疾患の予防作用などの作用を発揮することができ、本開示の組成物はこれらの作用を目的とした用途に好ましく用いることができる。例えば、本開示の組成物は、血圧降下(降圧)用、抗動脈硬化用などの用途に用いることができる。また、本開示の組成物は、血管内皮機能を増強することができるため、血管内皮機能の低下に起因する疾患(例えば、高血圧症、動脈硬化症、脂質異常症、上昇高脂血症、血栓症、糖尿病、糖尿病合併症、歯周病など)の予防及び/又は治療に好ましく用いることができる。また、本開示の組成物は、血小板の凝集を抑制することができるため、血小板の凝集に起因する疾患(例えば、動脈硬化症;血栓症;狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患;脳出血、脳梗塞などの脳卒中など)の予防及び/又は治療に好ましく用いることができる。また、本開示の組成物は、血管を拡張することができるため、血管の収縮に起因する疾患(例えば、高血圧症;狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患;脳出血、脳梗塞などの脳卒中など)の予防及び/又は治療に好ましく用いることができる。
本開示の組成物は、その用途、効能、効果、機能、有効成分の種類、機能性成分の種類、摂取方法などに関する記載を表示したものであってもよい。「表示」とは、医薬組成物、健康食品(栄養補助食品、栄養機能食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示商品等)、サプリメント、病者向け食品(病院食、病人食又は介護食等)等のそれぞれに適した表示を意味する。また、「表示」には、消費者に対して本開示の組成物の用途、効能、効果、機能等を知らせるための全ての表示が含まれる。この表示は、前段落の内容を想起・類推させ得るような表示であればよく、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体などに関わらず全ての表示を含み得る。例えば、製品の包装・容器での表示、製品に関する広告・価格表もしくは取引書類への表示およびこれらを展示もしくは頒布すること、またはこれらを電磁気的(インターネットなど)方法により提供すること等が挙げられる。
本開示の組成物が機能性表示食品である場合、例えば、「血管をしなやかに保つのを助ける(サポートする)」、「血管の柔らかさを保つのを助ける(サポートする)」、「血管の柔軟性を保つのを助ける(サポートする)」、「血管の抗酸化力を保つのを助ける(サポートする)」、「血管を若々しく保つのを助ける(サポートする)」、「血管を強くするのを助ける(サポートする)」、「血管力を保つのを助ける(サポートする)」、「血管のしなやかさが気になる方に」、「血管の柔らかさが気になる方に」、「血管の柔軟性が気になる方に」、「血管の抗酸化力が気になる方に」、「血管の若々しさが気になる方に」、「血管力が気になる方に」、「血管年齢が気になる方に」、「血管の老化防止に」、「血のめぐりをスムーズに維持する」、「血のめぐりをスムーズにするのを助ける(サポートする)」、「血流をスムーズにするのを助ける(サポートする)」、「血管本来の力を維持するために」「血管本来の力を引きだすために」、「血管の若返りのために」、「血管機能の維持を助ける(サポートする)」「血管機能の改善を助ける(サポートする)」、「血管内環境を良好にする」「血管内環境の維持を助ける(サポートする)」、「血管内環境の改善を助ける(サポートする)」、「血管の調子を整える」、「血管の調子を維持する」、「血管の調子を助ける(サポートする)」等の表示を付すことができる。なお、上述の例に限定されず、そのような意味と同義である文言を使用することができる。
本開示の組成物は、1回又は複数回(好ましくは2〜3回)に分けて摂取することができる。また、摂取対象としてはヒトが好ましいが、ヒト以外の非ヒト哺乳動物であってもよい。摂取対象としては、例えば、eNOSの発現量が低いヒト、血液中の一酸化窒素量が少ないヒト、血小板凝集の抑制を希望するヒト、血管の拡張を希望するヒト、血管内皮機能の低下に起因する疾患(例えば、高血圧症、動脈硬化症、脂質異常症、上昇高脂血症、血栓症、糖尿病、糖尿病合併症、歯周病など)を有する又は有する疑いがあるヒト、血小板の凝集に起因する疾患(例えば、動脈硬化症;血栓症;狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患;脳出血、脳梗塞などの脳卒中など)を有する又は有する疑いがあるヒト、血管の収縮に起因する疾患(例えば、高血圧症;狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患;脳出血、脳梗塞などの脳卒中など)を有する又は有する疑いがあるヒト、血管内皮機能の亢進を希望するヒトなどが挙げられる。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。また、本開示は、本明細書に説明した構成要件を任意の組み合わせを全て包含する。
また、上述した本開示の各実施形態について説明した各種特性(性質、構造、機能等)は、本開示に包含される主題を特定するにあたり、どのように組み合わせられてもよい。すなわち、本開示には、本明細書に記載される組み合わせ可能な各特性のあらゆる組み合わせからなる主題が全て包含される。
本開示の内容を以下の実施例を用いて具体的に説明する。しかし、本開示はこれらに何ら限定されるものではない。下記において、特に言及する場合を除いて、実験は大気圧及び常温条件下で行っている。また特に言及する場合を除いて、「%」は「質量%」を意味する。
表1に示す各試料をDMSOを溶媒として、濃度が10mMとなるように調製した。得られた調製液2μlを2容量%FBS、および10mM L−グルタミンを含有するMCDB131培地(998μl)に混合し、12ウェルプレートにて培養したヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVECs、三光純薬社製)に添加(最終濃度20μM)し、6時間、又は24時間培養した。対照としては、表1に示す試料を含まないDMSOを用いて同様の処理を行った。
次いで、総RNAをTotal RNA Mini Kit(BIO−RAD社製)を用いて抽出した。1本鎖のcDNAは0.5μgの総RNAよりPrimeScript RT reagent Kit(タカラバイオ社製)を使用して合成した。eNOS及びHO−1のmRNAの定量分析は、リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社製)を使用して実施した。また、Premix Ex Taq(タカラバイオ社製)、Assay−on−Demand、及びGene Expression Products(Hs01574659_m1 for eNOS、Hs01110250_m1 for HO−1、及びHs02387368_g1 for RPS18:Applied Biosystems社製)を定量的リアルタイムPCR分析に使用した。定量データはそれぞれ、Ribosomal protein S18(RPS18)の発現量で補正した。対照における各遺伝子の補正後の発現量を1としたときの、表1に示す試料を用いた場合の各遺伝子の発現量(相対値)を遺伝子発現倍率として表1に示す。
インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールは、対照と比較して、eNOSの遺伝子発現量を1.4倍以上増加させることが分かった。また、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、オロト酸、及びオストールは、対照と比較して、HO−1の遺伝子発現量を1.7倍以上増加させることが分かった。この結果から、インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールは、eNOSの発現を亢進することによって、優れた血管内皮機能増強作用、血小板凝集抑制用、血管拡張用組成物などを奏することが考察される。
Claims (5)
- インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血管内皮機能増強用組成物。
- インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、血小板凝集抑制用、又は血管拡張用組成物。
- インドール−3−カルビノール、3,3’−ジインドリルメタン、ヘスペリジンメチルカルコン、オロト酸、及びオストールからなる群より選択される1種以上を含む、eNOS活性化用組成物。
- 経口組成物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 食品組成物又は医薬組成物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
Priority Applications (1)
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JP2019114779A JP2021001131A (ja) | 2019-06-20 | 2019-06-20 | 血管内皮機能増強用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019114779A JP2021001131A (ja) | 2019-06-20 | 2019-06-20 | 血管内皮機能増強用組成物 |
Publications (1)
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Family
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Family Applications (1)
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JP2019114779A Pending JP2021001131A (ja) | 2019-06-20 | 2019-06-20 | 血管内皮機能増強用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021001131A (ja) |
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2019
- 2019-06-20 JP JP2019114779A patent/JP2021001131A/ja active Pending
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