JP2021000036A - シフォンケーキ風焼き菓子 - Google Patents

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Abstract

【課題】オールインミックス製法で製造することができ、ボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無い、シフォンケーキ風焼き菓子及びその製造方法を提供する。【解決手段】卵を乾燥質量で7.5〜11質量%含有し、比容積が4.5〜6.5cm3/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである、シフォンケーキ風焼き菓子。【選択図】なし

Description

本発明は、ボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感のシフォンケーキ風焼き菓子及びその製造方法に関する。
シフォンケーキは、ボリュームがあり、気泡が大きく、“しっとり”、“ふんわり”とした口当たりの良いケーキとして人気の高いケーキである。通常、シフォンケーキは、卵白と砂糖を撹拌して泡立てたメレンゲと、卵黄と砂糖を泡立てたところに小麦粉、サラダ油、ベーキングパウダーなどを加えた卵黄生地とを混合する、所謂別立て製法で製造され、全ての原材料を一緒に混合して泡立てるオールインミックス製法では、上記のようなシフォンケーキを製造することは困難であった。
特許文献1には、すべての原料(全脂大豆粉、糖類、膨張剤、卵、水、植物油脂、製菓用油脂)を、ミキサーボールに入れ、ホイッパーで、生地比重が0.7以下になるまでミキシングをして起泡させた生地を焼成して得られた、オールインミックス製法による、膨らみが良好で、しっとりとした食感のシフォンケーキが開示されている。しかしながら、特許文献1の実施例3及び4に記載されたシフォンケーキは、穀粉100質量部に対して全卵を333質量部添加しているため、コレステロール量が多く、しっとりさは感じられるものの、出来たケーキの気泡は小さく、ふんわりした食感も十分ではなく、しかも大豆粉独特の風味が感じられる。
また、特許文献2には、カゼイン加水分解物及び乳清蛋白質加水分解物を混合して得られた焼成食品用起泡剤、グラニュー糖、薄力粉及びベーキングパウダーを混合して得られた試料に、全卵、サラダ油及び卵白を混合してから、ミキサーで攪拌して得られた生地を焼成して得られた、即ちオールインミックス製法によるシフォンケーキが記載されている。該シフォンケーキ(試験例6)は、生薄力粉100質量部に対して全卵が61質量部、卵白が300質量部含まれており、コレステロール量は少ないものの、出来たケーキの気泡は小さく、しっとりさと、ふんわりした食感も十分ではない。
特開2016−067211号公報 特開2002−354980号公報
本発明は、オールインミックス製法で製造することができ、ボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無い、シフォンケーキ風焼き菓子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を含む。即ち、一態様において、本発明は、卵を乾燥質量で7.5〜11質量%含有し、比容積が4.5〜6.5cm/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである、シフォンケーキ風焼き菓子に関する。好ましい態様において、シフォンケーキ風焼き菓子は、穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、を含む製造方法により製造される。好ましい態様において、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物は、油脂1〜35質量%、乳化剤7〜25質量%、糖質20〜50質量%及び水分15〜45質量%を含むものである。好ましい態様において、前記生地は、穀粉100質量部に対して、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉2〜15質量部を更に含む。好ましい態様において、前記ガスが、二酸化炭素及び窒素を含み、二酸化炭素及び窒素の体積比が10:90〜60:40である。また、一態様において、本発明は、穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、を含む、シフォンケーキ風焼き菓子の製造方法に関する。好ましい態様において、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物は、油脂1〜35質量%、乳化剤7〜25質量%、糖質20〜50質量%及び水分15〜45質量%を含むものである。
本発明によれば、オールインミックス製法で製造することができ、ボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無い、シフォンケーキ風焼き菓子及びその製造方法を提供することができる。また、本発明のシフォンケーキ風焼き菓子は、卵の含有量が少なく、コレステロール含量が少ないので、コスト面でも、健康面でも有益である。
以下、本発明につき、更に詳細に説明する。本発明の一態様に係るシフォンケーキ風焼き菓子は、比容積及び気泡の平均直径が特定の範囲にあることが特徴である。また、焼き菓子中の卵の含有量が通常のシフォンケーキよりも少ない。
本明細書において、シフォンケーキ風焼き菓子とは、シフォンケーキによく似た焼き菓子を意味する。上述したように、本来のシフォンケーキは、卵白と砂糖を撹拌して泡立てたメレンゲと、卵黄と砂糖を泡立てたところに小麦粉、サラダ油、ベーキングパウダーなどを加えた卵黄生地とを混合する、別立て製法で製造されるものである。
これに対し、本発明の一態様に係るシフォンケーキ風焼き菓子は、全ての原材料を一緒に混合して泡立てるオールインミックス製法で製造されるため、厳密にはシフォンケーキとはいえない場合があり、本明細書ではシフォンケーキ風焼き菓子とする。
比容積は、シフォンケーキ風焼き菓子のボリュームを示す指標であり、4.5〜6.5cm/gが好ましく、4.8〜6.3cm/gがより好ましく、5.0〜6.0cm/gが更に好ましい。4.5cm/g未満ではボリュームが小さく、6.5cm/gを超えるとボリュームが大きく、浮き過ぎて形状を保てなくなる場合がある。
比容積(cm/g)は、シフォンケーキ風焼き菓子を超音波カッターで縦2cm×横2cm×高さ2cmにカットした後、質量(g)を測定し、体積(cm)を質量(g)で除して算出する。
気泡の平均直径は、シフォンケーキ風焼き菓子における、シフォンケーキ特有の内相を示す指標であり、1.1〜3.5mmが好ましく、1.15〜3.0mmがより好ましく、1.2〜2.8mmが更に好ましい。1.1mmより小さいと、キメが細かくなり過ぎて、シフォンケーキ特有の内相が損なわれる場合があり、3.5mmを超えると、軟らかくなり過ぎて形状を保てなくなる場合がある。
気泡の平均直径は、シフォンケーキ風焼き菓子を、超音波カッターで縦1.3cm×横7.0cm×厚さ0.5cmにカットした後、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製「VHX−2000)を用い、超小型高性能ズームレンズ(キーエンス社製「VH−Z20R/W」)をセットし、自動面積測定機能で生地カット面を測定することにより算出することができる。
シフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量は、7.5〜11質量%(乾燥質量)が好ましく、7.5〜10質量%がより好ましく、7.5〜9質量%が更に好ましい。卵の含有量が上記の範囲であると、気泡の平均直径が適度になり、しっとりさやふんわりした食感が得られやすい傾向にある。また、低コレステロール量である点においても好ましい。
卵は、レシチン、ビタミンE、コレステロール等を含む。このため、シフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量が上記の範囲である場合、シフォンケーキ風焼き菓子全体中のレシチン量は約0.9〜1.8質量%となる。また、シフォンケーキ風焼き菓子全体中のビタミンE量は約0.00015〜0.001質量%となる。また、シフォンケーキ風焼き菓子全体中のコレステロール量は約0.1〜0.25質量%となる。
したがって、「卵を乾燥質量で7.5〜11質量%含有するシフォンケーキ風焼き菓子」は、「レシチンを0.9〜1.8質量%含有するシフォンケーキ風焼き菓子」、「ビタミンEを0.00015〜0.001質量%含有するシフォンケーキ風焼き菓子」、「コレステロールを0.1〜0.25質量%含有するシフォンケーキ風焼き菓子」等といいかえることができる。
すなわち、本発明の一態様に係るシフォンケーキ風焼き菓子は、コレステロールを0.1〜0.25質量%含有し、比容積が4.5〜6.5cm/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである、シフォンケーキ風焼き菓子であるということができる。シフォンケーキ風焼き菓子のコレステロールの含有量を0.1〜0.25質量%とするためには、卵を乾燥質量で7.5〜10質量%含有させることになる。
前記卵は、割卵して得られる全卵であってもよく、卵黄のみであってもよく、卵白のみであってもよく、卵黄と卵白を混合したものであってもよい。卵黄と卵白を併用して使用する場合、卵黄/卵白(乾燥質量比)は1.5〜3が好ましく、1.7〜2.7がより好ましく、1.5〜2.5が更に好ましい。
比容積及び気泡の平均直径が上述した特定の範囲にあり、特定量の卵を含有するシフォンケーキ風焼き菓子は、生地中の穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物、卵、油脂、糖類、ベーキングパウダーをそれぞれ特定量含む混合物に、特定濃度の二酸化炭素を注入して特定の比重に調整した生地を、加熱することで容易に得られる。加熱方法としては、焼成、蒸し等が挙げられる。
前記穀粉は、食用の穀粉であれば特に限定はないが、例えば、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉、燕麦粉、タピオカ粉・馬鈴薯粉・甘藷粉などの芋粉、大豆粉・アーモンド粉・グリーンピース粉・小豆粉・そら豆粉・インゲン豆粉・エンドウ豆粉などの豆類の粉、蕎麦粉、とうもろこし粉、レンコン粉、ユリ根粉、カボチャ粉等が例示でき、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することができ、中でも小麦粉が好適に用いられる。また大豆粉を用いる場合は、風味の点から穀粉全体中の50質量%以下が好ましく、20質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましく、含有しないことが最も好ましい。
前記起泡性水中油型乳化油脂組成物は、油脂、乳化剤、糖質及び水分を主に含む水中油型に乳化した組成物で、起泡性を有する特徴がある。
前記油脂は、特に限定はないが、常温で結晶化する油脂は起泡力を著しく低下させるので、該食用油脂の曇点は0℃以下であることが好ましい。具体例としては、ナタネ油、コーン油、大豆油、綿実油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマワリ油などの液油が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用できる。
前記油脂の含有量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中1〜35質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%が更に好ましい。1質量%未満では、生地を所定の比重までホイップできなかったり、生地安定性が悪くなる場合があり、35質量%より多いと効果が頭打ちになったり、生地安定性が悪くなる場合がある。
前記乳化剤は、モノグリセリド、モノグリセリドに有機酸がエステル結合したグリセリド誘導体、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用できる。
前記乳化剤の含有量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中7〜25質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましく、12〜20質量%が更に好ましい。7質量%より少ないと、生地を所定の比重までホイップできない場合があり、25質量%より多いと、効果が頭打ちになったり、ケーキ類に苦味や嫌味が付与され、素材の風味が損なわれる場合がある。
本明細書において、「糖類」は単糖類及び二糖類を主に意味する。また「糖質」は、上述した糖類に加えて、澱粉等の多糖類、キシリトール等の糖アルコール等を含めたものを意味する。前記起泡性水中油型乳化油脂組成物が含む糖質は、通常食品に用いられる糖質であればよく、例えば、ショ糖、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、乳糖、オリゴ糖、それらの液糖類、コーンシロップ等の分解糖化液糖類等や、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、還元水飴等の糖アルコールが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用できる。
前記糖質の含有量(乾燥質量)は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中20〜50質量%であることが好ましく、25〜40質量%がより好ましく、30〜36質量%が更に好ましい。
20質量%より少ないと、起泡力の保持が不十分となる場合があり、50質量%より多いと、生地への分散性が悪くなる場合がある。但し、前記糖質の内、ソルビトールなどの糖アルコール及びその液糖類は添加物表示が必要であり、更にその摂取量によってはお腹が緩くなる場合があるため、その含有量は少ない程好ましく、全く含まないことがより好ましい。
前記水分は、水相部を調製する際に添加する水と、各原料に含まれる水の双方の合計である。水分の含有量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中15〜45質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、25〜35質量%が更に好ましい。15質量%未満及び45質量%より多くなると生地への分散性が悪くなったり、生地安定性が十分に発揮されなかったりする場合がある。
前記起泡性水中油型乳化油脂組成物には、本発明の効果を妨げない限り、更に蛋白質、塩類、増粘多糖類、エタノール製剤、着色料等を含んでいても良い。
本態様のシフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれる起泡性水中油型乳化油脂組成物の含有量は、生地中の穀粉100質量部に対して、6〜12質量部が好ましく、7〜11質量部がより好ましく、8〜10質量部が更に好ましい。
6質量部より少ないと生地を起泡する力が不足し所定の比重までホイップできなかったり、ホイップ時間が延長される場合があり、12質量部より多いと乳化剤の異味が感じられ、素材の良好な風味を妨げたりする場合がある。
加熱前のシフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれる卵は、前記シフォンケーキ風焼き菓子の卵と同じものを指し、生地中の含有量は、加熱後に得られる前記シフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量が、好ましくは7.5〜11質量%(乾燥質量)、より好ましくは7.5〜10質量%、更に好ましくは7.5〜9質量%になるように、生地中の穀粉100質量部に対して調整する。具体的には、加熱前のシフォンケーキ風焼き菓子の生地中、穀粉100質量部に対して卵を概ね100〜160質量部、乾燥質量では概ね24〜40質量部含有させればよい。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれる油脂は、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物中の油脂と、それ以外に別添加する油脂を合わせたものをいう。別添加する油脂としては、特にその種類に限定はなく、コーン油、サフラワー油、胡麻油、向日葵油、綿実油、大豆油、米糠油、落花生油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂等の植物油脂や、魚油、牛脂、豚脂、乳脂等の動物油脂、更にはそれらの硬化油、エステル交換油、分別油等が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
前記油脂の含有量は、生地中の穀粉100質量部に対して10〜45質量部が好ましく、10〜32質量部がより好ましく、15〜25質量部が更に好ましい。10質量部よりも少ないと、しっとりさやふんわりした食感が低下する場合があり、45質量部より多いと、食感が油っぽくなり、シフォンケーキ独特のふんわりした食感が失われてしまう場合がある。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれる糖類は、上述した起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる糖類と、生地に直接添加する糖類の双方の合計である。生地に直接添加する糖類としては、例えば、砂糖、異性化糖、ブドウ糖、トレハロース、果糖、麦芽糖、還元麦芽糖、水飴、還元水飴等が例示でき、中でも砂糖(上白糖又はグラニュー糖)が好ましい。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれる糖類の含有量(乾燥質量)は、生地中の穀粉100質量部に対して、80〜130質量部が好ましく、90〜120質量部より好ましく、90〜105質量部が更に好ましい。80質量部より少ないと、パサツキを感じたり、甘さが足りず、淡白な味になる場合があり、130質量部より多いと、甘さが強く、濃厚な味になり過ぎたり、糖の保湿効果が強くなり、生焼けになったり、べたつきが発生する場合がある。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地に含まれるベーキングパウダーは、膨張剤の一種であり、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムをガス発生剤として、それらに酸又は酸性物質(酒石酸、クエン酸、第1リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、グルコノデルタラクトン、ミョウバン等)を配合した混合剤をいう。
ベーキングパウダーの含有量は、生地中の穀粉100質量部に対して、0.5〜4質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましく、0.5〜2質量部が更に好ましい。0.5質量部より少ないと、焼き菓子に気泡孔が十分に生じないために、ふんわりした食感が低下する場合があり、4質量部を超えると気泡が出来すぎて、パサツキ感が感じられる場合がある。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地には、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を更に含有させることが好ましい。生地にヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を含有させることにより、シフォンケーキ風焼き菓子のパサツキ感が感じられにくくなる。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉とは、澱粉に対して、例えば薬剤としてトリメタリン酸ナトリウム又はオキシ塩化リンなどを用いてエステル化し、プロピレンオキサイドなどを用いてエーテル結合でヒドロキシプロピル基を付加した澱粉をいう。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉の含有量は生地中の穀粉100質量部に対して、2〜15質量部が好ましく、3〜12質量部がより好ましく、5〜10質量部が更に好ましい。
2質量部より少ないと、加熱後に得られるシフォンケーキ風焼き菓子がややパサツキ感を感じる場合があり、15質量部を超えると、しっとりさやふんわりした食感が損なわれる場合がある。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地に注入するガス中の二酸化炭素濃度は、10〜60体積%が好ましく、20〜40体積%がより好ましく、25〜40体積%が更に好ましい。10体積%未満では、気泡の平均直径が小さくなる場合があり、60体積%を超えると、ボリュームが小さくなったり、しっとりさが低下する場合がある。
また、前記ガスは、二酸化炭素と窒素との混合ガスが好ましく、二酸化炭素:窒素の体積比は10:90〜60:40が好ましく、20:80〜40:60がより好ましく、25:75〜40:60が更に好ましい。
シフォンケーキ風焼き菓子の生地の比重は、0.3〜0.55g/mlが好ましく、0.35〜0.55g/mlがより好ましく、0.4〜0.5g/mlが更に好ましい。生地の比重が上記範囲を外れると、しっとりさやふんわりした食感が損なわれる場合があり、上述したガスを概ね10〜35L/hrの流量で生地に注入しながらミキシングすれば、生地の比重を上記範囲に容易に調整することができる。
生地の比重(g/ml)は、加熱直前のシフォンケーキ風焼き菓子の生地を計量カップ(100ml)に入れて、質量(g)を測定し、容量(ml)で除して算出する。
シフォンケーキ風焼き菓子には、本発明の効果を損なわない範囲において、副材料成分として、ココアパウダー、チョコレート、コーヒー、抹茶、紅茶、ウーロン茶、プーアル茶、ジャスミン茶、キャラメル、栗、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ、マカダミアナッツ、胡桃、ピーナッツ、ココナッツ、大豆、ピーカンナッツ、松の実、カシューナッツ、パンプキンシード、胡麻、けしの実、乳製品、フルーツ、野菜、ハーブ、スパイス、食塩、保存料、ビタミン、カルシウム等の強化剤、蛋白質、アミノ酸、PH調整剤、色素、香料、酒、竹炭、イカスミ、モルト等を配合することができる。
一態様において、本発明は、穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、を含む製造方法により製造された、シフォンケーキ風焼き菓子に関する。本態様のシフォンケーキ風焼き菓子は、比容積が4.5〜6.5cm/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである。
一態様において、本発明は、穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、を含む、シフォンケーキ風焼き菓子の製造方法に関する。本態様の製造方法により、比容積が4.5〜6.5cm/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである、シフォンケーキ風焼き菓子を製造することができる。
より具体的には、本態様の製造方法は次の通りであってよい。即ち、縦型ミキサーボールに、砂糖、起泡性水中油型乳化油脂組成物、油脂、20℃に温調しておいた液全卵、必要に応じて、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉や副材料成分をそれぞれ所定量入れて混合した後、予め篩っておいた薄力粉とベーキングパウダーを所定量投入し、密閉できるミキサーに装着し、全体が均一に混合するように撹拌する。その後、ミキサーボール内を真空にした後、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスを注入し、ホイッパーで比重0.3〜0.55g/mlになるよう含気調整する。次に、得られた生地を型に流し込み、固定窯で加熱(150〜175℃、30〜40分間)することで、シフォンケーキ風焼き菓子を得ることができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は、特に断らない限り質量基準である。
<シフォンケーキ風焼き菓子のボリュームの評価>
実施例及び比較例の各シフォンケーキ風焼き菓子5個の上部、中部、下部の3カ所(合計15箇所)の比容積を測定し、それらの平均値を比容積とし、以下の基準で評価した。
5点:5.0cm/g以上、6.0cm/g以下
4点:4.8cm/g以上、5.0cm/g未満、又は、6.0cm/gを超えて6.3cm/g以下
3点:4.5cm/g以上、4.8cm3/g未満、又は、6.3cm/gを超えて6.5cm/g以下
2点:4.2cm/g以上、4.5cm3/g未満、又は、6.5cm/gを超えて6.7cm/g以下
1点:4.2cm/g未満、又は、6.7cm/gより大きい
<シフォンケーキ風焼き菓子の気泡の大きさの評価>
実施例及び比較例の各シフォンケーキ風焼き菓子5個の上部、中部、下部の3カ所(合計15箇所)の気泡の平均直径を測定し、それらの平均値を気泡の平均直径とし、以下の基準で評価した。
5点:1.2mm以上、2.8mm以下
4点:1.15mm以上、1.2mm未満、又は、2.8mmを超えて3.0mm以下
3点:1.1mm以上、1.15mm未満、又は、3.0mmを超えて3.5mm以下
2点:0.8mm以上、1.0mm未満、又は、3.5mmを超えて3.7mm以下
1点:0.8mm未満、又は、3.7mmより大きい
<シフォンケーキ風焼き菓子の官能評価>
熟練した10人のパネラーに、実施例及び比較例の各シフォンケーキ風焼き菓子を試食してもらい、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの観点で各々の官能評価を行い、その評価点の平均値を官能評価の評価値として各表に記載した。その際の評価基準は以下の通りであった。
(しっとりさ)
5点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、非常にしっとりさが感じられて大変良い
4点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、しっとりさが感じられて良い
3点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と同等で、しっとりさが若干少なく感じられるが品質的には問題ない
2点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、しっとりさが明らかに少なく感じられて悪い
1点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、しっとりさが全く感じられず大変悪い
(ふんわりした食感)
5点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、非常にふんわりした食感が感じられて大変良い
4点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、ふんわりした食感が感じられて良い
3点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と同等で、ふんわりした食感が若干少なく感じられるが品質的には問題ない
2点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子よりも、ふんわりした食感が明らかに少なく感じられて悪い
1点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、ふんわりした食感が全く感じられず大変悪い
(パサツキ感のなさ)
5点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、パサツキ感が全く感じられなくて大変良い
4点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、パサツキ感が感じられなくて良い
3点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と同等で、パサツキ感が若干少感じられるが品質的には問題ない
2点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、パサツキ感が感じられて悪い
1点:参考例のシフォンケーキ風焼き菓子と比較して、パサツキ感が明らかに感じられて大変悪い
(総合評価)
ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りであった。
A:ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果が全て4.0点以上5.0点以下を満たすもの
B:ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果が全て3.5点以上5.0点以下であって、且つ3.5以上4.0未満が少なくとも一つあるもの
C:ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果が全て3.0点以上5.0点以下であって、且つ3.0以上3.5未満が少なくとも一つあるもの
D:ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果が全て2.0点以上5.0点以下であって、且つ2.0以上3.0未満が少なくとも一つあるもの
E:ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの各評価結果において、2.0未満が少なくとも一つあるもの
[実施例1]
表1の配合にしたがって、実施例1のシフォンケーキ風焼き菓子を作製した。即ち、20Qのミキサーボールに、液全卵:120質量部、砂糖:90質量部、油脂:20質量部、起泡性水中油型乳化油脂組成物:9質量部を投入し、縦型ミキサー(関東混合機工業(株)製「型番:MPI−30M」)にワイヤーホイッパーを取り付け、低速で30秒間撹拌・混合した後、一旦ホイップを停止し、予め篩っておいた薄力粉(商品名:バイオレット、日清製粉(株)社製):100質量部、ベーキングパウダー:1.0質量部投入し再び低速でホイップを再開して30秒間撹拌・混合した。その後、更に中速で混合し、比重が0.88〜0.90g/cmに達するまでホイップしてシフォンケーキ風焼き菓子用プレミックス生地を得た。
次に、ミキサーボールを密閉して真空にした後、20体積%二酸化炭酸と80体積%窒素の混合ガスを注入し、中速で混合して、比重0.50g/cmのシフォンケーキ風焼き菓子用生地を得た。得られた生地を6号缶に340g流し込み、上火175℃、下火150℃の固定窯で35分間加熱しシフォンケーキ風焼き菓子を作製した。得られたシフォンケーキ風焼き菓子は、室温で1時間放置して粗熱をとった後、ビニール袋に入れて封をし、20℃に温調された部屋に24時間静置した後、ボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさを評価し、その結果を表1に示した。表1中の各原材料は次の通りである。
1)薄力粉(商品名「バイオレット」、日清製粉(株)製)
2)砂糖(商品名「上白糖(水分1%)」、東洋精糖(株)製)
3)油脂(商品名「マリーパート」、(株)カネカ製)
4)起泡性水中油型乳化油脂組成物(商品名「クレビスGL」、(株)カネカ製、(油脂:18質量%、乳化剤:16.4質量%、糖類:32.4質量%、水:32.5質量%を含む。)
5)液全卵(商品名「液全卵(殺菌)(水分76%)」、キュピータマゴ(株)製)
6)液卵黄(商品名「液卵黄(殺菌)(水分50%)」、キュピータマゴ(株)製)
7)液卵白(商品名「液卵白(殺菌)(水分89%)」、キュピータマゴ(株)製)
8)ベーキングパウダー(商品名「アイコク ベーキングパウダー(赤缶)」、大宮糧食工業(株)製)
9)ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(商品名「エリアンVC120」、松谷化学(株)製)
[実施例2及び3、比較例1及び2]
表1に示す製造条件にしたがって、二酸化炭素と窒素の混合ガス中の二酸化炭素の割合を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2及び3、比較例1及び2の各シフォンケーキ風焼き菓子を得た。得られたシフォンケーキ風焼き菓子のボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの評価を表1に示した。
[参考例]
表1の配合にしたがって、シフォンケーキ風焼き菓子を作製した。即ち、20Qのミキサーボールに、液卵黄:80質量部、砂糖:40質量部、油脂:20質量部、起泡性水中油型乳化油脂組成物:9質量部を投入し、縦型ミキサー(関東混合機工業(株)製「型番:MPI−30M」)にワイヤーホイッパーを取り付け、比重が0.30〜0.35g/cmに達するまで撹拌・混合した後、一旦ホイップを停止し、予め篩っておいた薄力粉(商品名:バイオレット、日清製粉(株)社製):100質量部、ベーキングパウダー:1.0質量部投入し再び低速でホイップを再開して1分間撹拌・混合して、卵黄生地を作製した。
一方、20Qのミキサーボールに、液卵白:130質量部を投入し、縦型ミキサー(関東混合機工業(株)製「型番:MPI−30M」)にワイヤーホイッパーを取り付け、低速で30秒間撹拌した後、更に中高速で攪拌しているところに、砂糖:50質量部を投入し、比重が0.20〜0.25g/cmに達するまでホイップしてメレンゲを作製した。卵黄生地にメレンゲを3回に分けて添加し、低速で混合して、比重0.50g/cmのシフォンケーキ風焼き菓子用生地を得た。得られた生地を6号缶に340g流し込み、上火175℃、下火150℃の固定窯で35分間加熱し、参考例のシフォンケーキ風焼き菓子を作製した。得られたシフォンケーキ風焼き菓子のボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの評価を表1に示した。
Figure 2021000036
表1から明らかなように、二酸化炭素濃度が10〜60体積%の範囲にあるガスを注入したシフォンケーキ風焼き菓子(実施例1〜3)は、何れもボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無いものであり、別立て作製したシフォンケーキ風焼き菓子(参考例)よりも良好であった。特に、二酸化炭素濃度が20体積%のガスを注入したシフォンケーキ風焼き菓子(実施例1)は、全ての評価項目で非常に良好であった。一方、二酸化炭素濃度が80質量%のガスを注入したシフォンケーキ風焼き菓子(比較例1)は、ボリュームが小さく、しっとりさが劣るものであった。更に、窒素ガス(二酸化炭素濃度が0体積%)を注入したシフォンケーキ風焼き菓子(比較例2)は、気泡の平均直径が小さく、シフォンケーキ独特の内相に欠けるものであった。
[実施例4]
表1の配合にしたがい、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を添加した以外は、実施例1と同様にして実施例4のシフォンケーキ風焼き菓子を得た。得られたシフォンケーキ風焼き菓子のボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの評価を表1に示した。
表1から明らかなように、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を添加したシフォンケーキ風焼き菓子(実施例4)は、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を添加していないシフォンケーキ風焼き菓子(実施例1)に比べ、パサツキ感のなさが非常に良好で、しっとりさ、ふんわりした食感も良好であった。
[実施例5、比較例3及び4]
表2の配合にしたがい、液全卵の添加量を変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5、比較例3及び4の各シフォンケーキ風焼き菓子を得た。得られたシフォンケーキ風焼き菓子のボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの評価を表2に示した。
Figure 2021000036
表1及び2から明らかなように、加熱後に得られるシフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量が7.5〜11質量%(乾燥質量)の範囲にあり、実施例1と同様に作製されたシフォンケーキ風焼き菓子(実施例1及び4)は、どちらもボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無いものであった。一方、加熱後に得られるシフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量が7質量%(乾燥質量)と少ないシフォンケーキ風焼き菓子(比較例3)は、実施例1と同様に作製されたものであっても気泡が小さく、しっとりとふんわりした食感が劣るものであった。更に、加熱後に得られるシフォンケーキ風焼き菓子全体中の卵の含有量が11.7質量%(乾燥質量)と多いシフォンケーキ風焼き菓子(比較例4)は、実施例1と同様に作製されたものであっても気泡が非常に小さくて、シフォンケーキ特有の内相に欠けるものであった。
[実施例6及び比較例5]
表3の配合にしたがい、シフォンケーキ風焼き菓子用生地の比重を変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6及び比較例5の各シフォンケーキ風焼き菓子を得た。得られたシフォンケーキ風焼き菓子のボリューム、気泡の大きさ、しっとりさ、ふんわりした食感及びパサツキ感のなさの評価を表3に示した。
Figure 2021000036
表1〜3から明らかなように、シフォンケーキ風焼き菓子用生地の比重が0.3〜0.55g/mlの範囲にあるシフォンケーキ風焼き菓子(実施例1及び5)は、どちらもボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無いものであった。一方、シフォンケーキ風焼き菓子用生地の比重が0.65g/mlと大きいシフォンケーキ風焼き菓子(比較例4)は、ボリュームが小さく、気泡も小さく、ふんわりした食感が劣るものであった。
本発明によれば、オールインミックス製法で製造することができ、ボリュームがあり、気泡が大きく、しっとり、ふんわりした食感でパサツキ感も無い、シフォンケーキ風焼き菓子及びその製造方法を提供することができる。

Claims (7)

  1. 卵を乾燥質量で7.5〜11質量%含有し、比容積が4.5〜6.5cm/gであり、気泡の平均直径が1.1〜3.5mmである、シフォンケーキ風焼き菓子。
  2. 穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、
    比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、
    を含む製造方法により製造された、請求項1に記載のシフォンケーキ風焼き菓子。
  3. 前記起泡性水中油型乳化油脂組成物が、油脂1〜35質量%、乳化剤7〜25質量%、糖質20〜50質量%及び水分15〜45質量%含む、請求項2に記載のシフォンケーキ風焼き菓子。
  4. 前記生地が、穀粉100質量部に対して、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉2〜15質量部を更に含む、請求項2又は3に記載のシフォンケーキ風焼き菓子。
  5. 前記ガスが、二酸化炭素及び窒素を含み、二酸化炭素及び窒素の体積比が10:90〜60:40である、請求項2〜4のいずれか一項に記載のシフォンケーキ風焼き菓子。
  6. 穀粉100質量部に対して、起泡性水中油型乳化油脂組成物6〜12質量部、油脂10〜45質量部、糖類80〜130質量部、ベーキングパウダー0.5〜4質量部、卵を乾燥質量で24〜40質量部含む生地を、二酸化炭素濃度が10〜60体積%のガスの存在下で混合し、生地の比重を0.3〜0.55g/mlに調整する工程と、
    比重を調整後の前記生地を加熱する工程と、
    を含む、シフォンケーキ風焼き菓子の製造方法。
  7. 前記起泡性水中油型乳化油脂組成物が、油脂1〜35質量%、乳化剤7〜25質量%、糖質20〜50質量%及び水分15〜45質量%含む、請求項6に記載の製造方法。
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