JP2020536747A - レーザービームを用いて被加工材を加工する装置およびその装置の組み立て方法 - Google Patents

レーザービームを用いて被加工材を加工する装置およびその装置の組み立て方法 Download PDF

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Abstract

本願発明はレーザービーム102を用いて被加工材を気化器加工するための装置100、200、300および方法400を提供する。具体的に、装置100、200、300は加圧液体噴流104を発生させるノズル103と、レーザービーム102を加圧液体噴流104の中に入射させて加圧液体噴流104と結合させる少なくとも一つの光学素子105とを有する。装置100、200、300はさらにノズル103と少なくとも一つの光学素子105とを包囲する密封筐体106を含む。密封筐体106は接合部ユニット108を備える上側部材107と接合部ユニット108により上側部材107に取り外し可能に取り付けられる下側部材109と、を含む。下側部材109は加圧液体噴流104を被加工材101に向けて放出する放出口110を有し、放出口110と加圧液体噴流104は中心軸が一致するように位置合わせされる。装置900は異なる下側部材901を有する。下側部材901は上側部材109に取り付けられ、被加工材に向けて加圧液体噴流を放出する導液路を有し、この導液路の長さのその直径、具体的に一定の直径に対する比は1:1から20:1であり、5:1から15:1の間であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本願発明はレーザービームを用いて被加工材を機械加工するための装置および同装置を組み立てる方法に関する。具体的に、この装置は液体噴流の中に入射させ、その液体噴流と結合させたレーザービームを用いて被加工材を機械加工するためのものである。特に、本願発明の装置は改良された飛散液体防御部を有する、すなわち被加工材から飛散して戻ってきて装置内に入る液体およびその飛沫に対する改良された保護部を有する。さらに、本願発明の方法はこの改良された飛散液体防御保護部を支持する位置合わせ工程を含む。
被加工材に当たる液体噴流の中に入射させ、その液体噴流と結合させたレーザービームを用いてその被加工材を機械加工する従来技術の装置が一般的に知られている。
そのような従来技術の装置の一つでは、その装置の液体噴流の噴出口に飛散液体防御部が備えられている。この飛散液体防御部は薄い金属板で実現され、前記したレーザービームを用いて被加工材を機械加工する時に被加工材から飛散して戻ってきて装置内に入る液体の量を減らす目的を有する。その理由は、飛散して装置内に入る液体が装置の内部にある液体噴流発生部に悪影響を与えるためである。液体噴流は通常、液体ノズルによって発生する。もしも飛散して戻ってくる液体が装置内に入ってノズルに付着すると、液体噴流の発生が妨げられ、液体噴流が断続的になったり、止まったりする。このようになると、被加工材の機械加工が不可能になり、または少なくとも極めて非効率になる。前記した薄い金属板は、比較的安価な解決方法であるが、以下に述べるようないくつかの不利な点がある。
金属板製飛散液体防御部は装置の動作開始前に装置に取り付けられ、液体噴流の噴出口を有さない。装置がその動作を開始する時、レーザービームが薄い金属板の中に孔を穿つことによって、液体噴流が噴出できるようにする。しかし、この噴出口の形状および径は制御できない。特に、結果的にできる噴出口は液体噴流のように丸くなく、楕円形になることが多い。そのため不必要な空間が形成され、その空間を通って被加工材から飛散して戻ってくる液体が装置内に入る。さらに、レーザービームが噴出口を穿つ時、液体噴流は既に発生し、液体が装置内に溜まり始める。この装置内で溜まる液体は装置から排出される必要があり、そのため飛散液体防御部には別の孔がさらに設けられている。
残念ながら、この別に設けられた孔を通して被加工材から飛散して戻ってくる液体が装置内に入り、その液体によって液体噴流の品質が低下する可能性がある。液体噴流の生成が少しでも妨げられると、液体噴流の有効長さが結果として短くなり、被加工材の機械加工の効率が明らかに低下することになる。具体的には、薄い金属板による解決法を採用している従来技術の装置では、この解決法での最も良い場合の値に比べて30%またはそれ以上加工効率が低下する可能性がある。
さらに、レーザービームの吸収により、装置の稼働中に噴出口が変形したり、拡がったりする不都合がある。このような避けることができない噴出口の変形により、液体が飛散して戻ってきて装置内に入る可能性が必ず増大する。また、飛散液体防御部は装置の運転中に金属板が潰食するため、飛散液体防御部をかなり頻繁に交換しなければならない(概ね装置を新たに始動するときはいつも)。
そのため、他の従来技術の装置は動かないように取り付けた保護部材を用いている。この保護部材は被加工材の方向にある装置の少なくとも一部を遮蔽し、あらかじめ穿孔された液体噴流用の噴出口を有する。しかし、このような保護部材は飛散して戻ってくる液体が装置内に入るのを十分に防げるものでない。その理由は、予め穿孔された噴出口が大きすぎるか、または液体もしくは気体を逃がすために別の孔が保護部材中に設けられているためである。
さらに、装置を稼働させる前に既に保護部材が動かないように取り付けられているため、噴出口を液体噴流と位置合わせ、または再位置合わせするのが困難である。実際には、このことがこのような保護部材に(液体噴流の径に比べて)比較的大きな噴出口が設けられている一つの理由である。さらに、例えば、装置を長期間使用した後、保護部材をきれいする必要がある場合や、保護部材を取り換える必要がある場合に、この保護部材を交換するのが可能ではない、または少なくとも困難である。
前記した問題や不都合な点に鑑み、本願発明は従来技術の装置を改良することを目標とする。したがって、液体噴流の中に入射させその液体噴流と結合させたレーザービームによって被加工材を機械加工する装置であって、同被加工材をより効率的に機械加工し、加工工程の安定性を高めた装置を提供することが本願発明の目的である。特に、本願発明は、機械加工を行っている時、特に被加工材を穿孔したり、研削したりする時の液体噴流をより安定にすることを目標としている。この目的のため、本願発明は飛散して戻ってくる液体からの保護を改良し、それによって、装置内での液体噴流の生成が妨げられないことを要求し、その結果として部材の寿命を延ばし、性能も上げるものである。さらに、本願発明はまた、保護気体層を用いて液体噴流を包囲する場合でも気体の使用量を減らすことを目的とする。
本願発明の課題は特許請求の範囲の独立請求項にかかる発明によって解決する。本願発明の有利な実施の態様は特許請求の範囲の従属請求項にかかる発明によって明らかになる。
具体的に、本願発明は改良された飛散液体防御部として作用する筐体を有する装置を提案し、さらに前記筐体の放出口と液体噴流を位置合わせする位置合わせ工程を含む組み立て方法を提案する。前記装置および前記方法の複数の構造的な特徴は協働して利点が生じる。
本願発明の第1の特徴が提供するのは、レーザービームを用いて被加工材を機械加工する装置であって、加圧液体噴流を作るノズルと、レーザービームを前記加圧液体噴流の中に入射させ前記加圧液体噴流と結合させる少なくとも一つの光学素子と、前記ノズルおよび前記少なくとも一つの光学素子を包囲する密封筐体であって、接合部ユニットを備える上側部材および前記接合部ユニットによって前記上側部材に取り外し可能に取り付けられ、前記加圧液体噴流を前記被加工材に向けて放出する放出口を有する下側部材を含む密封筐体と、を有し、前記放出口と前記加圧液体噴流が同心となるように位置合わせされた装置である。
加圧液体噴流はレーザービームの導波管のように作用し、レーザービームを内部に全反射させることによってガイドして伝播させて被加工材に当てる。このようにして、被加工材をレーザービームによって機械加工できる。
「密封筐体」とは前記装置と前記装置を包囲する大気の間での液体および気体のやりとりが前記放出口を通るやりとりを除き防がれる筐体を意味する。そのため、前記上側部材および前記下側部材を構成する材料は液体および気体を通さない。さらに、前記上側部材と前記下側部材の間の接続部は液体および気体を通さない。もちろん、前記装置の中で液体噴流を発生させるには、液体を前記装置の内部に供給する必要がある。また、気体層によって液体噴流が包囲される好ましい場合では、この保護気体も前記装置の内部に供給する必要がある。
しかし、前記装置並びに外部の液体供給源および/または気体供給源が閉じたシステムを構成するように液体および/または気体は供給される。そのため、このように所定の目的のために供給される液体および/または気体は前記装置を包囲する大気とやりとりされるものではないので、前記筐体が密封でないということにはならない。前記密封筐体の好ましい効果は、前記装置の中に入る(液体噴流を発生させる)液体の流量が前記放出口を通って前記装置から出ていく液体の流量に等しいことである。同様に、前記装置の中に入る(液体噴流の周りの保護気体層となる)気体の流量は、前記放出口を通って前記装置から出ていく気体の流量に等しい。
「取り外し可能に取り付けられ」とは前記下側部材が前記上側部材から前記装置のいずれの部材も損傷させることなく、非破壊的に取り外せることを意味する。「取り外し可能に取り付けられ」は、詳しく言えば前記下側部材が故意に取り外されるものであることを意味する。好ましくは、「取り外し可能に取り付けられ」は前記下側部材を前記上側部材から容易に取り外すことができる、すなわち前記装置またはその筐体のそれぞれを複雑でしかも時間のかかる分解する作業をすることなく容易に取り外すことができるということを意味する。
「同心となるように位置合わせされた」とは、前記放出口は丸くなっており(少なくとも真円度からのずれは多くとも5ミクロン以内、好ましくは3ミクロン以内)、丸い放出口の中心が液体噴流の丸くなっていると仮定する断面の中心と位置合わせされることを意味する。具体的には、「同心となるように位置合わせされた」とは、液体噴流が丸い放出口の内部の中心に配置される(少なくとも放出口の真中心からのずれは10ミクロン未満、好ましくは5ミクロン未満である)ことを意味する。
第1の特徴の装置の密封筐体は、被加工材から飛散して戻ってくる液体が装置内に入る可能性を有意に低減する改良された飛散液体保護部として働く。そのため、第1の特徴の装置によれば従来技術の装置で行う機械加工工程よりも、効率的でしかも安定的に被加工材の機械加工を行うことができる。
飛散液体に対する保護が改良されている一つの点(実際に本明細書でいう密封筐体となっている点)は、この筐体は液体および/または気体を放出する余分な開口を有していないということである。そのような放出開口を避けることができているのは、(以下、詳細に説明する)本願発明の組み立て方法、具体的には下側部材を上側部材に組み付ける方法によるものである。この組み立て方法は、放出口と加圧液体噴流の位置合わせ工程を含み、この位置合わせ工程は上側部材から離された下側部材を用いて行うのが有利である。この位置合わせ工程が可能であるのは、下側部材が密封筐体の上側部材と取り外し可能に取り付けられていること、および接合部ユニットと密封接合部の構造によるものである。したがって、位置合わせ工程の間に液体が装置内に溜まらず、そのため液体の放出口を必要としない。
もう一つの理由は、丸い加圧液体噴流と丸い放出口が同心となるように位置合わせされることである。このような位置合わせによって飛散する液体が装置の中に入るのに通る不必要な空間が削減される。同心となるように位置合わせできることは、位置合わせ工程が装置の組み立ての間に行われることによる有利な効果によるものであり、加圧液体噴流の安定性が改善するものである。
下側部材が上側部材から取り外すことができるので、装置の清掃および装置の部品の交換が容易になる。
第1の特徴の装置の一つの好ましい実施の態様では、上側部材と下側部材の間に、例えば、ゴム製Vリングのようなゴム製絶縁ユニット、グリースを介する面同士の接触または超平坦な面同士の面接触により密封接合面が形成される。
上側部材と下側部材が互いに別体の部材であり、しかも互いに簡単に取り外し可能であることが好ましいが、このような密封接合部により密封筐体の密封性が確実になる。
第1の特徴の装置の別の好ましい実施の態様では、前記下側部材を引っ張って前記上側部材から離すことによって、前記下側部材を容易に取り外すことが可能である。
したがって、前記下側部材を取り外すために、ねじを緩めたり、半田を外したりするような機械的な作業は必要ない。前記下側部材は引っ張れば前記上側部材から非破壊的に外れる。このことは、前記下側部材を迅速かつ容易に交換することを可能にするとともに、第1の特徴の装置の組み立て中の位置合わせ工程を支援する。
第1の特徴の装置の別の一つの好ましい実施の態様では、前記下側部材が取り外されたとき、前記下側部材を単に前記上側部材まで近づけることにより前記下側部材を再び取り付けることができる。
前記下側部材と前記上側部材を互いに近づけていくだけで前記下側部材を再び取り付けることが可能にすることにより、第1の特徴の装置の組み立て間の位置合わせ工程はさらに容易に実施できる。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記下側部材が取り外されている時に、前記加圧液体噴流を前記放出口に位置合わせする位置合わせ工程を行う。
この態様では、前記下側部材が取り外された状態の第1の特徴の装置を動作させることができる位置合わせモードを第1の特徴の装置が有することを意味する。この位置合わせモードでは、第1の特徴の装置は加圧液体噴流を供給し、レーザービームを加圧液体噴流の中に入射させてその加圧液体噴流と結合させ、レーザービームを観察して水平面内で加圧液体噴流と放出口の予備位置合わせを行うことができる。具体的には、第1の特徴の装置は一つ以上のレーザービームの反射パターンを観察することによって加圧液体噴流の状況を判定するものでよい。この一つ以上のレーザービームの反射パターンは、加圧液体噴流が機械部品に衝突すると変化する。加圧液体噴流を少なくとも粗く位置合わせして放出口内に入るようにするため、この変化を用いることにより加圧液体噴流が前記下側部材の放出口の縁部に衝突していること、さらにこの衝突がいつおきるかを判定できる。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記放出口を有する前記下側部材の少なくとも一つの放出ノズルは硬質材料、好ましくはサファイア、タングステンカーバイドまたはダイヤモンドでできている。
第1の特徴の装置をその目的にしたがって使用する前に前記放出口はレーザービームにより穿孔されるわけではないので、前記放出口は予め作ることができ、硬質材料で作ることができる。そのため、前記下側部材の放出口を不変なものにすること、すなわち第1の特徴の装置が動作する時にレーザービームの作用によってその形状および/大きさが変化しないようにすることができる。したがって、同心とする位置合わせを長期間維持することによって、機械加工工程を、特にその効率および安定性に関して向上させることになる。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記放出口の直径は、前記加圧液体噴流の直径の1〜6倍、好ましくは1〜3倍である。
このようにすれば、前記放出口との隙間を極めて小さくして加圧液体噴流をガイドでき、加圧液体噴流は気体層により包囲されるのが好ましい。したがって、被加工材から飛散して戻ってきて第1の特徴の装置に入るのに通る不必要な隙間は形成されない。第1の特徴の装置は前記した特別な方法によって組み立てられることによってのみ、このような小さい放出口が可能になるのである。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記接合部ユニットは磁気素子を有し、前記下側部材は前記上側部材に前記磁気素子により磁力によって取り付けられる。
この少なくとも一つの磁気素子は、前記下側部材の前記上側部材への組付け工程を容易にし、それによって加圧液体噴流と前記放出口の位置合わせも容易にする。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記接合部ユニットは機械的素子、好ましくはばね素子を有し、前記下側部材は前記上側部材に前記機械的素子によって機械的に取り付けられる。
この代わりとなる態様の接合部ユニットは前記下側部材の前記上側部材への組付け工程を容易にし、さらに加圧液体噴流と前記放出口の位置合わせも容易にする。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記上側部材は液体噴流発生ノズルを保持するノズルホルダを備える。
このことは前記上側部材が液体噴流発生ノズル用の安定した台座を有する取り外し不能な部材であることが好ましいことを意味する。このようにすることにより、液体噴流の発生がより正確にし、より安定にする。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記液体噴流ノズルの液体開口部は硬質材料でできており、好ましくはサファイアまたはダイヤモンドでできている。
前記液体噴流ノズルの開口部がこれらの好ましい材料の一つでできているため、ノズルの形状および寸法は液体噴流の圧力およびレーザー入射光に対して優れた耐久性を有する。したがって、液体噴流経路は長期間使用しても安定である。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記ノズルは10〜200μmの直径の液体開口を有し、液体噴流の直径はこの液体開口の直径の0.64〜0.94倍である。
このような寸法はレーザービームで被加工材を機械加工するのに有利であり、液体噴流を安定化させる。
より好ましい実施の態様の第1の特徴の装置は、液体噴流が前記放出口から放出される前に液体噴流を包囲する気体を供給する気体供給ユニットを有する。
液体噴流を包囲する気体は液体噴流を安定にし、それによって液体噴流の特性を向上させ、機械加工工程を改良することにつながるものである。前記密封筐体と同心に位置合わせされた小さい放出口のおかげで、液体噴流の安定性を損なうことなく保護気体層を形成する気体の消費量は有意に少なくすることができる。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記気体供給ユニットは前記上側部材を貫通する気体注入孔と前記密封筐体によって包囲された気体供給室を含み、この気体供給室は液体噴流に気体を供給する。
前記気体供給室は前記密封筐体を貫通するものであるが、前記密封筐体の密封性はそれによって影響されるものではないことがわかる。これは、第1の特徴の装置の内部、前記気体供給ユニットおよび外部の気体供給源が、同装置が稼働している間、同装置の内部と同装置を包囲する大気の間でいかなる液体および気体のやりとりができない閉じた系を形成するからである。
より好ましい実施の態様の第1の特徴の装置は、液体が前記下側部材の外面に、特に前記放出口の近くに溜まるのを防ぐ液体防御ユニットをさらに有する。
この液体防御ユニットを用いることによって、前記下側部材の外面から液体を除ける。前記下側部材の外面上に溜まる液体は液体噴流および/またはそれを保護する気体流と影響し合う。このことは、液体噴流の特性に悪影響を及ぼし、機械加工工程の効率を低下させることになる。したがって、液体防御ユニットを用いることは、機械加工工程の効率および安定性を向上させることになる。液体防御ユニットはさらに前記下側部材との接合部の近くの前記上側部材の外面上に液体が溜まるのを防ぐことができるようにしてよい。例えば、前記上側部材は上部結合体と下部結合ナットを含むものでよい。この場合、液体防御ユニットはこの結合ユニットの外面上に液体が溜まるのを防ぐことができる。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記液体防御ユニットが前記下側部材の外面から離れた場所に液体を移す液体吸引ユニットを有する。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記液体防御ユニットは前記下側部材の外面から液体を吸収する毛細管素子を有する。
第1の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記液体防御ユニットは前記下側部材の外面上に撥液体材料を有する。
本願発明のより好ましい実施の態様の装置では、前記液体防御ユニットは前記下側部材の外面を加熱することによって液体を蒸散させる加熱ユニットを有する。
このような好ましい実施の態様の液体防御ユニットを用いることによって、前記下側部材の外面から極めて確実に液体を除くことができる。
本願発明の第2の特徴は、前記した本願発明の第1の特徴にしたがう装置またはその第1の特徴のいずれかの実施の態様にしたがう装置を組み立てる方法を提供するものであり、この方法は、前記下側部材が外された前記装置を用意するステップと、水平面内で、加圧液体噴流を前記放出口に予備位置合わせをするステップと、前記上側部材と前記下側部材を鉛直方向に動かして、前記下側部材が前記上側部材に接合部ユニットによって取り付けられるまで互いに近づけるステップと、前記加圧液体噴流を前記放出口に精密位置合わせするステップと、を含む。
水平面内での液体噴流と前記放出口の精密位置合わせによって、ずれが10ミクロン未満、好ましくは5ミクロン未満にする、これらの中心軸の位置合わせができる。
前記した第2の特徴の方法は予備位置合わせと精密位置合わせを有する位置合わせを含むので、第1の特徴の装置の前記した利点が担保される。例えば、前記上側部材から外された前記下側部材を用いて前記予備位置合わせが行われるので、精密位置合わせを行っている間に液体が装置内に溜まることがなく、そのため前記下側部材は液体放出用の開口を必要としない。その結果、第1の特徴の装置の筐体を密封構造にすることができる。さらに、前記密封筐体の前記上側部材が備える接合ユニットによって、前記上側部材と前記下側部材の取り付けが容易に行える。この構造によって、外された状態の下側部材を用いる予備位置合わせが可能になる。なぜならば、この粗い位置合わせを劣化させることなく、前記下側部材は簡単に前記上側部材に取り付けることができるからである。さらに、この接合ユニットによって液体噴流と前記放出口の精密位置合わせをして、その結果として前述したずれの小さい中心軸の位置合わせ、すなわち液体噴流の中心軸を前記放出口の内部の中心にもってくることが可能になる
第1の特徴の装置が液体防御ユニットを含む場合、この液体防御ユニットは液体噴流と前記放出口の精密位置合わせステップの後に取り付けられる。
このように組み立てられた装置は前記密封筐体を備え、その結果前記した有利な特徴や効果を有するものとなる。前記位置合わせ工程は簡便に、しかも迅速に行うことができる。例えば、予期せず位置ずれがおきた場合や、第1の特徴の装置が清掃またはメンテナンスのために分解された場合は、前記位置合わせ工程は簡単に繰り返し行うことができる。
本願発明の第3の特徴は、レーザービームを用いて被加工材を機械加工する装置を提供するものであって、同装置は加圧液体噴流を作るノズルと、レーザービームを前記加圧液体噴流の中に入射させ前記加圧液体噴流と結合させる少なくとも一つの光学素子と、前記ノズルおよび前記少なくとも一つの光学素子を包囲する密封筐体であって、接合部ユニットを備える上側部材および前記接合部ユニットによって前記上側部材に取り付けられて前記加圧液体噴流を前記被加工材に向けて放出する導液路を有する下側部材を含む密封筐体と、を有し、前記導液路の長さの前記導液路の直径、特に一定の直径に対する比が1:1から20:1の間、好ましくは5:1から15:1の間である。
第3の特徴の装置は、第1の特徴の装置の代替となる解決策である。第3の特徴の装置もまた、前記密封筐体を有しているので、第3の特徴の装置は第1の特徴の装置について説明した有利な特徴および効果をすべてもっている。すなわち、第3の特徴の装置によって優れた飛沫防御がなされる理由の一つは、やはり(本明細書でいうところの)前記筐体の密封性である。
もう一つの理由は、導液路の長さの導液路の直径(幅)に対する比率である。ここで導液路の直径は導液路の全長にわたって一定であることが好ましい。この導液路は前記筐体の内部から前記下側部材の外側の端部まで延設され、この外側の端部では(第1の特徴の装置と同じ)放出口になっている。このような比較的長い導液路(すなわち、長さの幅に対する比率が大きい)ために、被加工材から飛散して戻ってくる液体および飛沫が装置の中、特に前記密封筐体の内部で液体噴流が発生する装置の部分の中に入る可能性は低い。実際、5:1、10:1、15:1または20:1よりも大きい比率になると、液体および/または飛沫が液体噴流発生ノズルまで到達する可能性は極めて低くなる。
また前記導液路を比較的長くした結果、前記導液路の絶対的な直径、すなわち前記下側部材の端部に形成された放出口の絶対的な直径を、例えば第1の特徴の装置の放出口と比べて拡げることができる。このように拡げられた前記導液路/開口によって、液体噴流の位置合わせのばらつき(すなわち、第1の特徴の装置でおきるような液体噴流と前記導液路/開口の同心位置合わせのずれ)が許容され、しかも飛沫防御を劣化させることはない。このように位置合わせの要件が緩和されるため、前記下側部材を引っ張っても簡単に外れないように、従来技術の方法で前記下側部材を前記上側部材に取り付けて、例えば動かないようにすることができる。例えば、前記下側部材はねじ(細かいねじ)を切ったものでよく、前記上側部材にねじ込んで取り付けられるものでよい。
導液路の直径は、液体噴流が気体によって包囲されるときでも、前記下側部材を妨げられることなく通ることができるように、すなわち気体による包囲が妨げられることがないように決めるのが好ましい。第1の特徴の装置の放出口の直径は、第3の特徴の装置直径よりも特に小さい。
第3の特徴の装置の好ましい実施の態様では、前記上側部材に取り付けられる取り付け部と、前記取り付け部から延設され前記導液路をガイドする管部と、を有し、前記管部の長さの前記管部の直径に対する比は2:1よりも大きい。
前記管部が比較的長いので、液体、具体的には水が前記下側部材の外側に溜まるのを防ぎ、それによって液体が前記導液路/開口をブリッジするのが防がれる。したがって、水が装置の筐体内に入る可能性は低くなる。さらに、レーザービームを搬送する液体噴流がそのような液体ブリッジによる悪影響を受けない。
第3の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記管部の直径の前記導液路の直径に対する比は5:1よりも小さい。
前記管部が比較的細いので、前記管部の露出している端部の表面は小さく、液体、具体的には水がその端部の表面に溜まり、さらに/または同表面上で水滴が形成される可能性は低い。
第3の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記管部の端部は尖った縁部を有する。
記管部の端部の縁部が尖っていることにより、液体、具体的には水が隔離されて、液体によって前記導液路/開口がブリッジされ、しかも/または同液体が装置の筐体内に入る可能性が低くなる。
第3の特徴の装置のより好ましい実施の態様では、前記導液路の直径は加圧液体噴流の直径の1〜10倍の間、好ましくは4〜10倍の間である。
この場合、前記導液路の直径は第1の特徴の装置中の放出口の直径よりも大きくなるので好ましい。
第3の特徴の装置はさらに気体供給ユニットおよび/または液体防御ユニットを備えるものでもよいことがわかる。これらのユニットはそれぞれ第1の特徴の装置の好ましい実施の態様で説明したものである。
本願発明の前記した特徴および好ましい実施の態様は、添付した次の図面を参照して以下の所定の実施形態の記載により説明される。
図1は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置を示す。 図2は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置を示す。 図3は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置を示す。 図4は本願発明の一つの実施形態にしたがう方法を示す。 図5は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置について、本願発明の一つの実施形態にしたがう組み立て方法の第1ステップを示す。 図6は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置について、本願発明の一つの実施形態にしたがう組み立て方法の第2ステップを示す。 図7は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置について、本願発明の一つの実施形態にしたがう組み立て方法の第3ステップを示す。 図8は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置について、本願発明の一つの実施形態にしたがう組み立て方法の第4ステップを示す。 図9は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置を示す。 図10は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置の下側部材を示す。
図1は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置100を示す。具体的に、装置100はレーザービーム102を用いて被加工材101を機械加工する。被加工材101は、例えば、金属、セラミックス、ダイヤモンド、半導体、カーバイド、合金、複合材料または超硬材料でできているものでよい。注目すべき点は、被加工材101は装置100の一部でないことである。しかし、被加工材101は機械加工表面上に配置され、該機械加工表面は装置100の一部であってもよいし、そうでなくてもよい。いずれの場合でも、装置100によって機械加工表面上に配置された被加工材101を機械加工できるように装置100は構成される。装置100はまた機械加工表面の3次元までの方向の動きを制御するものでよい。
装置100はノズル103、少なくとも一つの光学素子105と上側部材107および下側部材109を含む密封筐体106とを有する。密封筐体106はノズル103と少なくとも一つの光学素子105を包囲する。密封筐体106はさらに装置100の別のユニットや部品を包囲するものでもよい。
液体噴流発生ノズル103は加圧液体噴流104を発生する。加圧液体噴流104は装置100によって供給されて、被加工材101に当てられる。少なくとも一つの光学素子105はレーザービーム102を具体的には液体噴流発生ノズルの開口を通して、加圧液体噴流104の中に入射させて加圧液体噴流104と結合させ、被加工材101に向かうように伝播させる。少なくとも一つの光学素子105は、例えば一つ以上のレンズ、複数のレンズモジュール、複数の光ガイド素子、複数のビームスプリッタ、複数のミラー、複数のフィルタまたは複数の偏光板を含むものでよい。ノズル103と少なくとも一つの光学素子105は、例えば、光学素子105が液体と接触するのを防ぐために、例えば光窓によって隔離されていてよい。
レーザービーム102は好ましくは細い(すなわち、径がマイクロメータの範囲)加圧液体噴流104によって、原則的に光ファイバ中をレーザービーム102がガイドされるのと同じようにガイドされる。レーザービーム102は被加工材101に向けられ、被加工材101に当たる、そのため、レーザービーム102を用いて、被加工材101を高精度で機械加工することができる。一方、加圧液体噴流104は継続的に被加工材を冷却し、破片を除去することができる。例えば、装置100は具体的には被加工材101を高精度で切断し、またはその形状を変化させることができる。
レーザービーム102はパルスレーザービーム102でも連続レーザービーム102でもよい。レーザービーム102はレーザー光源によって供給される。レーザー光源は装置100の一部でもよいし、装置100の外部にあってもよいが、レーザービーム102を装置100のレーザー供給ポートの中に入射させてレーザー供給ポートと結合させる。レーザービーム102は可視光でよく、好ましくは緑色の波長範囲である。例えば、レーザービーム102は355nmから1064nmまでの範囲の波長、好ましくは515nmまたは532nmの波長とすることができる。
密封筐体106の上側部材107は接合部ユニット108を備える。接合部ユニット108は上側部材107の一部か、上側部材107に接続されているかのいずれでもよい。また、上側部材107はと接合部ユニット108は一体形成されたものでもよい。あまり好ましくはないが代わりとなる実施態様では、接合部ユニット108は上側部材107ではなく、下側部材109に備えられている。接合部ユニット108によって、下側部材109は上側部材107に取り外し可能に取り付けられている。すなわち、下側部材109は実際には接合部ユニット108によって保持されて取り付けられた状態になっている。しかし、下側部材109が上側部材107と接触するように下側部材109は上側部材107に取り付けられていて、その結果下側部材109と上側部材107が合わさって密封筐体106を構成する。
下側部材109は被加工材101に向けて加圧液体噴流104を放出する放出口110を有している。図1に示すように、放出口110は下側部材109を貫通して延設される導液孔によって下側部材109の端部に形成されている。すなわち、下側部材109の外側端部の放出口110の直径は下側部材109に内部のこの導液孔の直径に等しい。しかし、放出口110は下側部材109の専用部材で形成されてもよい。例えば、下側部材109中の導液路よりも直径が小さい専用部材である。少なくとも下側部材109の放出口110は、すなわち放出口110を画定する下側部材109の部分は少なくとも、サファイア、タングステンカーバイドまたはダイヤモンドのような硬い材料でできているか、そのような硬い材料中に作られている。しかし、また下側部材109の全体がそのような材料でできていてもよい。
これらの材料は液体および気体に対する密封性を有している。しかし、下側部材109の一部が別の材料でできているとしても、装置100の内部と装置100を包囲する大気の間での液体および気体のやりとり(放出口110を通るやりとり以外)がおきるのを防ぐため、その材料もまた液体および気体に対して密封性を有する。このことは、上側部材107の材料についても同じである。上側部材107は、例えば金属または硬質樹脂でできたものでよい。もちろん、下側部材109と上側部材107を同じ材料で作ることもできる。
放出口110と加圧液体噴流104は同心となるように位置合わせされ、すなわち加圧液体噴流104は放出口110の内部の中心に位置する。これによって、放出口110は好ましくは加圧液体噴流104を近接して包囲する直径を有する。特に、放出口110の直径は加圧液体噴流104の直径の好ましくは1〜6倍、もっと好ましくは1〜3倍である。加圧液体噴流104の直径はノズル103によって決まる。ノズル103は10〜200μmの直径の開口を有するのが好ましく、加圧液体噴流104の直径はノズルの開口の直径の0.64〜0.94倍であることが好ましい。
図2は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置200を示す。この装置200は図1に示す装置100を発展させたものである。図1中の構成要素と同じ図2中の構成要素は、同じ符号が付され、同様な機能を有する。したがって、図2の装置200も前記した加圧噴流発生ノズル103と少なくとも一つの光学素子105を含む。ノズル103はレーザービーム102をガイドする加圧液体噴流104を供給する。さらに、装置200も接合部ユニット108によって取り外し可能に互いに取り付けられた上側部材107と下側部材109からなる前記した密封筐体106を有する。図2に示すように、接合部ユニット108は加圧液体噴流104を包囲するように形成することができる。接合部ユニット108は単一の部材からなるものでもよいし、複数の部材からなるものでもよく、上側部材107に取り付けられていてもよいし、上側部材107の一部にしてもよい。
図2中で、上側部材107は2つに部材を含むことが示されており、すなわち結合部材107bと結合ナット107aを含む。結合ナット107aは結合部材107bに取り外し可能に取り付けられているものでよい。結合ナット107aと結合部材107bの接合部はOリングによって、グリースを介した面同士の接触により、または超平坦面同士の面接触により密封されている。結合ナット107aは接合ユニット108を有するか、または接合ユニット108と一つのユニットを形成するのが好ましい。下側部材109は接合部ユニット108によって結合ナット107aに取り外し可能に取り付けられるのが好ましい。
図2中ではさらに、上側部材107と下側部材109が接合部ユニット108によって取り付けられ、これら部材が密封接合部207を形成している、すなわち、これら部材が密封状態になるように互いに取り付けられている。密封接合部207は具体的には結合ナット107aと下側部材109の間に形成されている。密封接合部207はVリング、好ましくはゴム製Vリングによって上側部材107、詳しく言えば結合ナット107aと下側部材109の間に形成される。
代わりに、密封接合部207は少なくとも上側部材107の一部、詳しく言えば結合ナット107aと下側部材109のグリースを介した面同士の接触、または超平坦な面同士による面接触によって形成される。ここで、超平坦面接触とは、下側部材109と上側部材107、具体的には結合ナット107aのそれぞれの接続領域の平均表面粗さが0.1μm以下である、好ましくは0.05μm以下であることである。
図2からさらに、下側部材109が専用の放出ノズル208を有し、放出ノズル208内に放出口110が設けられているのがわかる。放出ノズル208は下側部材109と一体的に形成することができる。すなわち、同じ材料で作ることができる。しかし、放出ノズル208は下側部材109の他の部分と異なる材料(もっと好ましくは、より硬い材料)でできていることが好ましい。好ましくは、放出ノズル208と結果として放出口110は、サファイア、タングステンカーバイドまたはダイヤモンドのような硬く、耐久性のある材料でできている。このようにすれば、放出口110の形状および直径の精度を上げ、一定にすることができる。導液路211は密封筐体106の内部から下側部材109を貫通して延設するように形成されており、導液路211は下側部材109の外側端部に設けられている、ここでは放出ノズル208の中に設けられている放出口110で、またはこの放出口110によって終端している。下側部材109内の導液路211の直径は下側部材109の端部の放出口110の直径よりも大きくしてよい。
図2がさらに示すのは、装置200が液体供給ユニット203、204を含むことができることである。液体供給ユニット203、204は液体供給チャンバ203を有し、液体供給チャンバ203の中に外部の液体供給源から上側部材107を貫通して設けられた液体開口を通して液体が供給される。例えば、液体供給ユニット203、204は、さらに液体加速チャンバ204を有し、液体加速チャンバ204は供給された液体が液体噴流発生ノズル103の液体流入口201に流入する前に供給された液体を加速し、その結果加圧液体噴流104が発生する。装置200を使用するとき、外部の液体供給源は液体供給チャンバ203と液体加速チャンバ204とともに閉回路を形成しているので、密封筐体106は液体開口を有しているが、この明細書の「密封」の意味においては密封されていることがわかる。液体加速チャンバ204に供給される液体は水であることが好ましい。液体加速チャンバ204は、液体を十分に加速させるため、平坦な円盤形状を有し、その高さが1mm未満であることが好ましく、0.5mm未満であることがもっと好ましい。加圧液体噴流を発生するノズル103の液体流入口201の直径は10〜200μmであることが好ましい。
図2がさらに、ノズル103を保持し、装置200の一部でもよいノズルホルダ202をさらに示す。ノズルホルダ202は密封筐体106の上側部材107と接続されているのが好ましく、上側部材107の一部としてもよい。ノズルホルダ202は好ましくは上側部材107の結合部材107bに包囲され、すなわち結合部材107bの中に挿入されている。その中で、ノズルホルダ202は結合部材107bに取り付けられた結合ナット107aによって所定の位置に(好ましくは下から)保持されている。すなわち、ノズルホルダ202は結合部材107bと結合ナット107aの間に固定されているものでよい。ノズルホルダ202は金属製であることが好ましい。
装置200の内部に空間210が形成されるような形状をノズルホルダ202が有するのが好ましい。加圧液体噴流104がノズル103の液体流入口201によって生成した後、加圧液体噴流104は空間210を通って進む。空間210を用いて加圧液体噴流104に気体を供給し、この気体が加圧液体噴流104の周りに安定した気体層を形成することができる利点がある。空間210の形状によって加圧液体噴流104を安定させる効果が生じる利点がある。
このような包囲する気体層を形成するために、装置200は図2に示すように空間210に気体を供給し、結果として加圧液体噴流104に気体を供給する気体供給チャンバ205を含むものでよい。加圧液体噴流104が放出口110を通って放出される前は、供給された気体が加圧液体噴流104を包囲する。気体供給チャンバ205と空間210とがこのように一緒になって一つの気体供給ユニットを構成し、この気体供給ユニットでは気体供給チャンバ205は空間210と連通している開口206を有する。この気体供給ユニットはさらに密封筐体106の上側部材107、詳しく言えば結合部材107bを貫通して設けられ、密封筐体106に包囲された装置200の気体供給チャンバ205の内部と連通する気体流入孔を含む。
液体供給ユニット203、204に対して説明したのと同様に、気体は外部気体供給源から供給されて、装置200を使用するとこの外部気体供給源は気体供給ユニット205、210とともに閉回路を形成しているので、装置200の内部と装置200を取り巻く大気との間でいかなる気体の交換も起きないようにしていることは注目すべき点である。結果として、密封筐体106の密封性は気体流入孔があっても影響を受けない。気体流入孔を通して気体供給チャンバに供給される気体はヘリウムであることが好ましい。加圧液体噴流104が放出口110から放出される前に空間210の内部でヘリウムが加圧液体噴流104を包囲することは、加圧液体噴流104を安定化させるのに役立っている。
図2はさらに示すのは、装置200が光窓209を含み、この光窓209が液体噴流発生ノズル103を、レーザービーム102が発生する、具体的にいえば(図2中にはしめされていない)少なくとも一つの光学素子105が配置された装置200の複数の領域と隔離している。光窓209は溶融シリカでできているのが好ましい。さらに、光窓209はノズルホルダ202および液体加速チャンバ204の上方に配置されるのが好ましい。
図2はまた装置200が完全に組み立てられる時、主に接合部ユニット108によって下側部材109が所定の位置に保持されること、さらに密封接合部207を形成することによって下側部材109が上側部材107、具体的には結合ナット107aに取り付けられることを示している。上側部材107自身は下側部材109に保持力をかけないことが好ましい。
図3は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置300を示す。装置300は図1に示す装置100と図2に示す装置200を発展させたものである。図1および/または図2中の構成要素と同じ図3中の構成要素は、同じ符号が付され、同様な機能を有する。すなわち、装置300もまた前記したノズル103と、少なくとも一つの光学素子105と、密封筐体106とを含む。密封筐体106は接合部ユニット108を有する上側部材107を含み、上側部材107は好ましくは図2に示す結合部材107bと結合ナット107aに分けられる。密封筐体106はさらに放出口110を有する下側部材109を含む。
詳しくいえば、図3は装置300にさらに液体防御ユニット301を設けることができることを示す。液体防御ユニット301は液体が下側部材109の外面に、さらにオプションになるが結合ナット107aの外面にも溜まるのを防ぐ。特に、液体防御ユニット301は液体が放出口110の近くに溜まるのを防ぎ、特に放出ノズル208の上や、下側部材109の放出口110の中にも液体が溜まるのを防ぐ。液体防御ユニット301はしたがって外部の液体の滞留を防止するものであり、上側部材107に、具体的には結合ナット107aに取り付けられるのが好ましい。
液体防御ユニット301は下側部材109の外面からの液体を吸収する液体吸引ユニットであることが好ましい。そのような液体吸引ユニットは、例えば真空システムまたは負圧を作り出すモジュールによって実現される。この液体吸引ユニットは下側部材109の外面から液体を吸引して除く。
代わりに、液体防御ユニット301は、下側部材109の外面から液体を吸収する毛細管素子でもよい。詳しくいえば、このような毛細管素子は一種の複数の毛細管開口部または微小構造を有し、液体が下側部材109の外面に溜まり始めると、毛細管現象によって液体が複数の毛細管開口部または微小構造の中に吸引される。毛細管素子はスポンジ状またスポンジでもよく、液体を吸収することができる。
代わりに、液体防御ユニット301は、下側部材109の外面に撥液体材料が、例えば層または塗装として設けられたものでよい。例えば、液体はこの撥液体材料上に付着できないので、この撥液体材料は、液体が下側部材109の外面に溜まるを防ぐ。
最後になるが、液体防御ユニット301はまた下側部材109の外面を加熱して、その結果下側部材109の外面に溜まる液体を蒸発させる加熱ユニットを有するものでよい。本明細書中での液体は水であることが好ましく、液体防御ユニット301はいずれの場合でも、下側部材109の外面から水を吸収または除くものであればよいことがわかる。
図4は本願発明の一つの実施形態にしたがう方法400を示す。方法400は詳しくいえば前記した図中に示す装置100、200または300の少なくともいくつかの部分を組み立てるための方法である。具体的にいえば、方法400は少なくとも下側部材109を上側部材107に組み付ける手順に関するものである。
この組み付け手順は位置合わせ工程を有する。具体的に、方法400は下側部材109が付いていない装置100、200、300を用意する第1ステップを有する。例えば、装置100、200、300が1回目として完全に組み立てられる前に、下側部材109を除くその部品のすべてが組み立てられてもよい。または、装置100、200、300が既に組み立てられた後に下側部材109が除かれ、装置100、200、300が再び組み立てられてもよい。
方法400はさらに加圧液体噴流104を放出口110と水平面内で予備位置合わせをする第2ステップを有する。水平面は鉛直方向に垂直な平面によって定義さる。ここで鉛直方向は加圧液体噴流104が、液体噴流発生ノズル103によって、具体的にはノズル103の液体流入口201によって作られる時の(真っ直ぐな)加圧液体噴流104の方向によって定義される。
方法400はさらに上側部材107と下側部材109を鉛直方向に沿って動かして近づけ、下側部材109を上側部材107に接合部ユニット108によって取り付けるステップ403を有する。ステップ403では、下側部材109を上側部材107に向かって動かすか、上側部材107を下側部材109に向かって動かすか、いずれでもよいし、また、上側部材107と下側部材109の両方を互いに向かって動かしてもよい。
最後になるが、方法400は加圧液体噴流104と放出口110を正確に位置合わせするステップ404を有する。この精密位置合わせステップ404は下側部材109を水平面内で動かすことによって行われるものでよい。高精度で加圧液体噴流104と放出口110を位置合わせすることによって、これらの加圧液体噴流104と放出口110が同心となるような位置合わせが確実になされる。しかし、下側部材109の一部のみ、例えば、放出口110を有する放出ノズル208を水平面内で動かすことも可能である。このようにするために、放出ノズル208は下側部材109の残りの部分に対して少なくとも水平面内で動かすことができるものでよい。
図5乃至図8はそれぞれ図4の方法400のステップ401〜404を図2に示す装置200を用いた図により示す。すなわち、上側部材107は結合部材107bと結合ナット107aに分けられている。もちろん、同じ方法400を図1に示す装置100を用いて行うこともできるし、また、後に続く工程で液体防御ユニット301が取り付けられれば、図3に示す装置300を用いておこなうこともできる。
具体的に、図5は方法400の第1ステップを示し、このステップでは上側部材107から除かれた下側部材109を用意する。この状態の下側部材109は(装置200の下側部材109以外の残りを初めて組み立てた後)下側部材109を組み付けないことにより、または図5に示すように下側部材109を鉛直方向(Z方向)に沿って相対的に動かして上側部材107から離すことによって用意できる。例えば、下側部材109を取り外すため、下側部材109を単に上側部材107から、具体的には結合ナット107aから引き離すことでよい。
図6は方法400の第2ステップ402を示す。具体的に、このステップでは加圧液体噴流104と放出口110の粗い位置合わせが水平面内(xおよびy方向)で行われ、その結果、予備位置合わせステップ402が終わると、加圧液体噴流104が少なくとも放出口110の端部に当たることなく放出口を通過するようになっている。しかし、加圧液体噴流104と放出口110はまだ必ずしも同心になるように位置合わせされているわけではない。
図7は方法400の第3ステップ403を示す。第3ステップでは、下側部材109と上側部材107を鉛直方向(z方向)に動かして一体にする。その結果、下側部材109は接合部ユニット108によって上側部材107に、具体的には結合ナット107aに取り付けられる。加圧液体噴流104が放出口110を通過するように加圧液体噴流104と放出口110の粗い位置合わせが既に水平面内でなされているので、液体が装置200の中に溜まることは避けることができる。密封筐体106はこの取り付けステップ403で形成される。
図8は、方法400の第4ステップを示す。第4ステップでは、加圧液体噴流104と放出口110の精密位置合わせが最後に行われる。具体的には、加圧液体噴流104と放出口110が同心になるように位置合わせされるまで、これらの加圧液体噴流104と放出口110の位置合わせがさらに水平面内で(x方向およびy方向)で行われる。この精密位置合わせステップ404により密封筐体106は影響を受けない。
本願発明における同心とする位置合わせが完了したことは、例えば、非結合状態で伝播する光の量に基づき十分検知可能である。加圧液体噴流104と放出口110のわずかな位置ずれがある場合でも、不規則な非結合状態で伝播する光が観測される。この位置ずれが大きい場合、常に非結合状態が観測される。この非結合状態で伝播する光は、被加工材101(または被加工材101の代わりに用いられる専用較正表面)に当たったレーザービーム102によってできる所定の光パターンとして観測可能である。
図9は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置900を示す。図1中の構成要素と同じ図9中の構成要素は、同じ符号が付され、同様な機能を有する。したがって、図9の装置900も加圧液体噴流を発生する加圧噴流発生ノズル103と、レーザービーム102を加圧液体噴流104の中に入射させ加圧液体噴流104と結合させる少なくとも一つの光学素子105と、加圧噴流発生ノズル103および光学素子105を包囲する密封筐体106を含む。密封筐体106は、上側部材107と、接合部ユニット108と、下側部材901とを含む。
図1の装置100と図9の装置900の違う点は下側部材901である。装置900の下側部材901は接合部ユニット108を介して上側部材107に取り付けられている。下側部材901は上側部材107に動かないように取り付けられているのが好ましい。さらに、下側部材901は加圧液体噴流104を放出する導液路902を有する。導液路902は下側部材901の中に形成され、すなわち、下側部材901を貫通して延設され、下側部材901の外側端部に放出孔を形成するものでよい。導液路902の直径は下側部材901の内部では一定であることが好ましく、下側部材901の外側端部に形成された放出孔の直径は導液路902の端部の直径である。導液路902の長さの、その直径、好ましくはその一定である直径、その平均直径、またはその放出孔における直径に対する比は1:1と20:1(すなわち、導液路902の長さはその幅の20倍)の間の比であり、さらに5:1と15:1の間の比であることが好ましい。
図1の装置100と比較すると、導液路902は導液路/放出口110よりも長い。このことによって、装置100の少なくとも放出口110の直径に比べて導液路902の直径を大きくすることが可能になっている。図2の装置200と比較すると、下側部材109とノズル208内の放出口110とを貫通する導液路211よりも導液路902は長い。
図10は本願発明の一つの実施形態にしたがう装置900の下側部材901の一例を示す。この例は図9の装置900を発展させたものである。図10に示される下側部材901は取り付け部1000を含み、取り付け部1000は下側部材901を密封筐体106の上側部材107に取り付けるのに適している。具体的には、図10中に2つの矢で示される二つの表面の両方またはいずれか(すなわち、取り付け部1000の頂面または側面)が、特に接合部ユニット108に固定され(例えば、ねじが切ってある、ねじ込んで取り付ける、接着剤またはリベット等により)、それによって上側部材107に固定される。さらに、下側部材901は管部1001を有し、管部1001は取り付け部1000から、詳細には取り付け部1000の底面に対して垂直な角度で延設され、導液路902をガイドする。すなわち、導液路902は管部1001を貫通して延びている、さらに/または管部1001が少なくとも導液路902の一部を含んでいる。
下側部材901の寸法は好適な寸法にすることができる。具体的には、複数の有利なアスペクト比は次のとおりである。すなわち、導液路902の長さL(下側部材901の長さに一致する)の導液路902の直径Iに対する比は20から1の範囲(すなわち、20:1から1:1)にするのが好適である。管部1001の直径Oの導液路902の直径Iに対する比は5未満(すなわち、5:1より小)である。管部1001の長さLの管部1001の直径Oに対する比は、2より大きい(すなわち、2:1より大)。導液路902の直径Iの加圧液体噴流104の直径に対する比は1から10の範囲である(すなわち、1:1と10:1の間)であり、好ましいのは4から10である。
図10はまた管部1001の端部(すなわち、下側部材109に取り付けられない、また下側部材109と反対側にあり外側端部であり、すなわち被加工材101の機械加工中は被加工材101の方に向いている外側端部)が、被加工材101から飛散して戻ってきて、下側部材901の外側表面に溜まる液体を隔離するように機能する一つ以上の尖った縁部を有することを示す。
要約すれば、本願発明は装置100、200、300、900と装置100、200、300、900の組み立て方法400を提供し、これらの装置および方法によれば、加圧液体噴流104の中に入射させ、その加圧液体噴流104と結合させたレーザービーム102を用いて被加工材101をより効率的に、しかもより安定した工程で機械加工することを可能になる。さらに詳細にいえば、密封筐体106が提供する改善された飛散液体防御部により、被加工材101を機械加工する時の加圧液体噴流104の安定性が改善されている。
本願発明について複数の実施の態様だけでなく複数の実施例として様々な実施形態を用いて説明した。しかし、当業者で添付した図面、明細書および独立請求項を調べて特許請求の範囲の発明を実施する者ならば他の変更例が可能であることが理解でき、そのような変更例を思いつくことができる。明細書中だけでなく特許請求の範囲中において、「有する(comprising)」は他の要素またはステップが含まれることを除いているわけではなく、さらに、「複数」と記載していない名詞」は複数を除外しているわけではない。単一の要素または他のユニットが、請求項に記載した複数の物または製品の機能を満たしてもよい。複数の所定の手段が互いに異なる請求項に記載されているという事実は、それだけではこれらの手段の組み合わせを有利な実施態様で用いることができないことを示すものではない。

Claims (16)

  1. レーザービーム(102)を用いて被加工材(101)を機械加工する装置(100、200.300)であって、
    加圧液体噴流(104)を作るノズル(103)と、
    レーザービーム(102)を前記加圧液体噴流(104)の中に入射させ前記加圧液体噴流(104)と結合させる少なくとも一つの光学素子(105)と、
    前記ノズル(103)および前記少なくとも一つの光学素子(105)を包囲する密封筐体(106)であって、接合部ユニット(108)を備える上側部材(107)、および前記接合部ユニット(108)によって前記上側部材(107)に取り外し可能に取り付けられ、前記加圧液体噴流(104)を前記被加工材(101)に向けて放出する放出口(110)を有する下側部材(109)を含む密封筐体(106)と、を有し、
    前記放出口(110)と前記加圧液体噴流(104)が同心となるように位置合わせされた装置(100、200.300)。
  2. 上側部材(107)と下側部材(109)の間に、ゴム製Vリング、グリースを介した面同士の面接触または超平坦な面同士の面接触により密封接合部(207)が形成された請求項1に記載した装置(200、300)。
  3. 前記下側部材(109)を前記上側部材(107)から引っ張って離すことによって、前記下側部材(109)を容易に取り外すことが可能な請求項1または2に記載した装置(100、200、300)。
  4. 前記下側部材(109)が取り外されたとき、前記下側部材(109)を前記上側部材(107)まで近づけることにより前記下側部材(109)を再び取り付けることができる請求項1乃至3のいずれかに記載した装置(100、200、300)。
  5. 前記下側部材(109)が取り外されているときに、前記加圧液体噴流(104)を前記放出口(110)に位置合わせする位置合わせ工程(400)を行う請求項1乃至4のいずれかに記載した装置(100、200、300)。
  6. 前記放出口(110)の直径は、前記加圧液体噴流(104)の直径の1〜6倍の間、好ましくは1〜3倍の間である請求項1乃至5のいずれかに記載した装置(100、200、300)。
  7. 前記接合部ユニット(108)は磁気素子を有し、前記下側部材(109)は前記上側部材(107)に前記磁気素子により磁力によって取り付けられる請求項1乃至6のいずれかに記載した装置(100、200、300)。
  8. 前記接合部ユニット(108)は機械的素子、好ましくはばね素子を有し、前記下側部材(109)は前記上側部材(107)に前記機械的素子によって機械的に取り付けられる請求項1乃至7のいずれかに記載した装置(100、200、300)。
  9. レーザービーム(102)を用いて被加工材(101)を機械加工する装置(900)であって、
    加圧液体噴流(104)を作るノズル(103)と、
    レーザービーム(102)を前記加圧液体噴流(104)の中に入射させ前記加圧液体噴流(104)と結合させる少なくとも一つの光学素子(105)と、
    前記ノズル(103)および前記少なくとも一つの光学素子(105)を包囲する密封筐体(106)であって、接合部ユニット(108)を備える上側部材(107)、および前記接合部ユニット(108)によって前記上側部材(107)に取り付けられ、前記加圧液体噴流(104)を前記被加工材(101)に向けて放出する導液路(902)を有する下側部材(901)を含む密封筐体(106)と、を有し、
    前記導液路(902)の長さの前記導液路(902)の直径に対する比が1:1から20:1の間、好ましくは5:1から15:1の間である装置(900)。
  10. 前記下側部材(901)は前記上側部材(107)に取り付けられる取り付け部(1000)と、前記取り付け部(1000)から延設され前記導液路(902)をガイドする管部(1001)と、を有し、前記管部(1001)の長さの前記管部(1001)の直径に対する比は2:1よりも大きい請求項9に記載の装置(900)。
  11. 前記管部(1001)の直径の前記前記導液路(902)の直径に対する比は5:1よりも小さい請求項9または10に記載の装置。
  12. 前記管部(1001)の端部は尖った縁部を有する請求項10または11に記載の装置。
  13. 前記導液路(902)の直径は前記加圧液体噴流(104)の直径の1〜10倍の間、好ましくは4〜10倍の間である請求項9乃至12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記加圧液体噴流(104)が前記放出口(110)を通って放出される前の前記加圧液体噴流(104)を包囲する気体を供給する気体供給ユニット(205、210)をさらに有し、
    特に前記気体供給ユニット(205、210)は、前記上側部材(107)を貫通して設けられた気体流入口(205)と、密封筐体(106)に包囲され、前記加圧液体噴流(104)に気体を供給する気体供給チャンバ(210)と、を含む請求項1乃至13のいずれかに記載の装置(100、900)。
  15. 液体が前記下側部材(109)の上に、特に前記放出口(110)の近くに溜まるのを防ぐ液体防御ユニット(301)をさらに有する請求項1乃至14のいずれかに記載の装置(300)。
  16. 請求項1乃至8のいずれかにしたがう装置(100、200、300)を組み立てる方法(400)であって、
    前記下側部材(109)が外された前記装置(100)を用意するステップ(401)と、
    水平面内で、前記加圧液体噴流(104)を前記放出口(110)に予備位置合わせをするステップ(402)と、
    前記上側部材(107)と前記下側部材(109)を鉛直方向に沿って動かして、前記下側部材(109)が前記上側部材(107)に接合部ユニット(108)によって取り付けられるまで互いに近づけるステップ(403)と、
    前記加圧液体噴流(104)と前記放出口(110)と、を精密位置合わせするステップ(404)と、を含む方法。
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