JP2020532557A - ヘアトリートメント用の官能化されたポリペプチド - Google Patents

ヘアトリートメント用の官能化されたポリペプチド Download PDF

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Abstract

本発明は、アミノ酸残基の少なくとも2つの側鎖が官能性マイケルアクセプター基で置換されている塩基性アミノ酸配列を有するポリペプチドに関する。本発明は、さらに、前述のポリペプチドを含む化粧品組成物、ポリペプチドまたは組成物を用いた、損傷した毛髪を修復する方法、およびそのような方法におけるポリペプチドまたは組成物の使用に関する。

Description

本発明は、化粧品の分野、より具合的には、毛髪の保護だけでなく、毛髪のトリートメントと修復に有用な薬剤、組成物および方法に関する。
毛髪繊維は、形態学的に、キューテクル、皮質およびメデュラという3つの成分を有する。毛髪皮質は、いくつかのジスルフィド結合により架橋しているシステインに富むタンパク質(ケラチン)からできており、厚いキューテクルの層で覆われている。メデュラは、毛髪繊維の内部コアである。毛髪繊維が、(例えば、染色、脱色や、熱や光にさらされるなど)物理的あるいは化学的な処理にさらされ損傷した場合、損傷により毛髪繊維の物理特性に変化が生じる。そのような損傷には、早期亀裂、縦方向のフィブリル化、毛髪皮質の分離、強度の低下、つやの低下、および/または、吸収の増加が含まれる。これらの損傷は、最終的に、毛髪のシステインジスルフィド結合の開裂につながり、毛髪繊維に遊離チオールの露出をもたらす。
損傷した毛髪をシリコーン類や他のヘアコンディショナでトリートメントするような一時的な解決が利用可能であるものの、これらのトリートメントは結果として、毛髪にさらに損傷をもたらすかもしれない。還元による方法(チオグリコール酸やアンモニウム塩)および酸化による方法(臭素酸ナトリウム、過酸化水素類)のような他のトリートメントは、日常的に使用されているが、髪を洗う場合やシャンプーする場合に、毛髪に作用する製品はやがて洗い落とされるため、これらのトリートメントは、毛髪繊維を永続的に修復する助けにはならない。
2013年に、永続的な毛髪の修復を助ける合成分子であるジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコール(CAS登録番号162957−82−3)を含む「Olaplex」という名称の製品が、市場に導入された。米国特許2015/0037270もまた、永続的な毛髪の修復に使用できる化合物を開示している。
本発明の目的は、毛髪繊維のトリートメントおよび修復に使用できる化合物を提供することである。さらなる目的は、毛髪をさらなる損傷から保護する毛髪を修復するための化合物を提供することである。この目的は、官能化されたポリペプチドを提供することにより達成される。
したがって、第1の態様によると、本発明は、塩基性アミノ酸配列を含むポリペプチドに関し、アミノ酸残基の少なくとも2つの側鎖が官能性マイケルアクセプター基で置換されている。
第2の態様によると、本発明は、上述のポリペプチドを含む化粧品組成物に関する。
第3の態様によると、本発明は、上述のポリペプチドを用いた損傷した毛髪繊維のトリートメント方法に関する。
第4の態様によると、本発明は、損傷した毛髪繊維のトリートメント方法において、上述のポリペプチドを使用することに関する。
本発明によるポリペプチドが毛髪繊維に結合する概略図である。
本発明によるポリペプチドが毛髪繊維に結合する概略図で、毛髪繊維の損傷の修復および毛髪繊維への保護層の形成を示している。
損傷した毛髪を、本発明によるポリペプチドで処理する前(A)と、後(B)との間の形態学的な差を示す走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
[定義]
マイケル付加またはマイケル反応は、α,β−不飽和カルボニル化合物またはC=C結合へのカルバニオンまたは別の求核剤の求核付加を意味する。これは、より大きい共役付加のクラスに属し、C−C結合を穏やかに形成するための最も有用な方法の1つである。マイケル付加では、マイケルドナーとマイケルアクセプターとがあり、マイケルドナーは、僅かに負の電荷を帯びているため、電子を供与できる。マイケルアクセプターは、僅かに正の電荷を帯びているため、電子を受領し得る。
チオール基は、有機硫黄化合物R−S−Hを意味し、ここで、Rは、アルキルまたは他の有機置換基を表す。本発明の範囲のうち、説明されるチオール基は、ケラチン内のシステイン残基に存在するものである。通常、ケラチンのシステインのチオール基は、ジスルフィド架橋により結合している。ケラチンが損傷した場合、ジスルフィド架橋は切断され、チオール基は、負電荷の基として環境中に遊離するであろう。
損傷した毛髪は、切断されたジスルフィド架橋を有し、結果として毛髪繊維に遊離チオール基がもたらされた毛髪繊維を意味する。
チオール−マイケルクリックケミストリまたはチオール−エン反応は、チオールが電子不足のC=C結合に結合し、チオエステル結合を形成する反応を意味する。したがって、チオールは、マイケルドナーとして作用し、電子不足のC=C結合は、マイケルアクセプターとして作用するであろう。チオールのマイケル付加反応またはチオール−エン反応は、多種多様な触媒、光、熱、または、フリーラジカル開始剤によって開始できる。
チオール反応性基または官能性マイケルアクセプター基は、C=C結合を含み、マイケルアクセプターとして作用できる任意の化学物質を意味する。
マレイミドは、
である基を意図しており、
は、マレイミド基が結合している結合手を示す。
アクリルは、−C(=O)CH=CH基を意図する。例えば、アクリル酸無水物は、化学式がCH=CHC(=O)OC(=O)CH=CHの化合物である。
メタクリルは、−C(=O)C(CH)=CH基を意図する。例えば、無水メタクリル酸は、CH=C(CH)C(=O)OC(=O)C(CH)=CHの化学式の化合物である。
ビニルスルホンは、−S(=O)CH=CH基を意図している。基の定義の、前の「−」は、基の結合点を示している。
塩基性アミノ酸配列は、少なくとも2つのチオール反応性基またはマイケルアクセプター基を備えるかもしれない任意の塩基性アミノ酸配列を意味する。細胞外基質(ECM)タンパク質は、周囲の細胞を構造的かつ生化学的に支える、細胞外基質に天然に存在し得る任意のタンパク質を意味する。
コラーゲンは、動物の体のさまざまな結合組織の細胞外空間内の構造タンパク質で、皮膚および結合組織の主成分、また骨および歯の主な有機成分である。細線維状コラーゲンは、結合組織に見られる特徴的なコラーゲン細線維束を形成する構造的に関連するコラーゲン群に属する。細線維状コラーゲンは、I型、II型、III型、V型、および、XI型のコラーゲンを含む。非細線維状コラーゲンは、大きな細線維束を形成しない構造的に関連した短鎖コラーゲンの群であり、IV型、VI型、IX型、X型、XII型、XIII型、およびXVIII型のコラーゲンならびにエンドスタチンを含む(コラーゲンのMeSHエントリは、https://www.ncbi.nlm.nih.gov/mesh/68003094で利用可能である)。
非共有結合性タンパク質間相互作用は、タンパク質の間の水素結合、イオン性相互作用、ファンデルワース力、または、疎水性結合を意味する。水素結合は、窒素(N)、酸素(O)、または、フッ素(F)のような電気陰性の高い原子に共有結合している水素(H)原子が、近傍の電気陰性の高い別の原子による静電場を受けた場合に生じる2つの極性基の間での静電引力である。ファンデルワース力は、距離に応じた原子間の相互作用である。これらの引力は、イオン性結合や共有結合とは異なり、いずれかの化学的電子結合に起因するものではないため、この力は、より乱されやすく、共有結合と比較して、比較的弱い。イオン性結合は、反対に荷電しているイオン間の静電引力を伴うある種の化学的結合であり、疎水性結合は、水溶液中で凝集し、水分子を排除する非極性物質に観察される傾向である。
本発明は、損傷した毛髪を修復する方法およびそのような方法において使用する化粧品組成物だけでなく、損傷した毛髪繊維を修復するためのヘアケア製品において有用な化合物を提供することを目的とする。さらに、本発明は、毛髪繊維をさらなる損傷から保護するであろうような化合物を提供することを目的とする。
損傷した毛髪の修復に使用されるジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコールのような製品が市販されている。しかしながら、ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコールを用いたトリートメントは、毛髪への効果を長続きさせるには、少なくとも週に1回繰り返さなければならない。これは、ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコールが、静電結合を介して骨格であるポリマーに結合している架橋剤からなることによる。したがって、毛髪の毎日のトリートメントにおいて、静電結合は切断され、したがって、製品によって達成されたジスルフィド架橋の閉鎖もまた破壊されるであろう。したがって、損傷した毛髪を修復し、保護するのに使用できる、より安定した化合物が必要である。
したがって、本発明は、第1の態様では、塩基性アミノ酸配列を有するポリペプチドに関し、塩基性アミノ酸配列は、アミノ酸残基の少なくとも2つの側鎖が官能性マイケルアクセプター基で置換されている。アミノ酸残基の、官能性マイケルアクセプター基で置換された少なくとも2つの側鎖は、好ましくは、ポリペプチド分子の表面にあり、その結果、損傷した毛髪繊維のポリペプチドのような他のポリペプチドの遊離チオール基が前述の官能性マイケルアクセプター基にアクセス可能である。
本発明によるポリペプチドの塩基性アミノ酸配列は、細胞外基質(ECM)または合成ペプチドの通常の構成成分であるタンパク質のような天然タンパク質の配列であってよい。ポリペプチドを用いることにより、損傷した毛髪のトリートメントのための大きな分子が得られ、前述のポリペプチドは、上に挙げた従来技術と比較して、損傷した毛髪のより大きな部分を覆うであろう。大きな分子はまた、多数の官能性マイケルアクセプター基を前述の分子に結合させることを可能とする。
官能性マイケルアクセプター基は、塩基性アミノ酸配列の側鎖にアミノ基またはカルボキシル基を含む任意のアミノ酸残基に共有結合している。アミノ酸残基は、アミノ基またはカルボキシル基の側鎖を有する任意の天然または非天然アミノ酸であってよい。
一実施形態において、アミノ酸残基は、アミノ基を含み、置換されたアミノ酸残基は、
の化学式を有するであろう。
Pは、ポリペプチド、Rは、アミノ酸側鎖、Xは、官能性マイケルアクセプター基である。リシン残基にマイケルアクセプター基が結合している場合は、Rは、CH−CH−CH−CHである。
ポリペプチドに結合している官能性マイケルアクセプター基の数は、さまざまな要因によって決定される。ポリペプチドに結合している官能性マイケルアクセプター基の数を決めるであろう第1の要因は、塩基性アミノ酸配列の長さである。第2の要因は、塩基性アミノ酸配列内の、側鎖アミノ基および/または側鎖カルボン酸基を有するアミノ酸残基の量である。本発明によると、アミノ酸残基の少なくとも2つの側鎖が官能性マイケルアクセプター基で置換されている。その結果として、本発明によると、塩基性アミノ酸配列は、側鎖アミノ基または側鎖カルボキシル基のようなマイケルアクセプター官能基で置換され得る側鎖基を有する少なくとも2つのアミノ酸残基を含むであろう。
官能性マイケルアクセプター基が結合するアミノ酸残基は、好ましくは、リシンである。リシンは、容易にマイケルアクセプター基に誘導体化できるアミノ基の側鎖を有する。したがって、塩基性アミノ酸配列は、好ましくは、少なくとも2つのリシン残基を含み得る。しかしながら、アミノ基またはカルボキシル基を含む任意の非天然アミノ酸もまた、塩基性アミノ酸配列内で使用してよい。
本発明によるポリペプチドに含まれる塩基性アミノ酸配列は、マイケルドナーとしてチオール基と反応し得る官能性マイケルアクセプター基で官能化されている。官能性マイケルアクセプター基は、塩基性アミノ酸配列に結合し得る任意のマイケルアクセプターであってよい。官能性マイケルアクセプター基は、好ましくは、アクリル、メタクリル、マレイミド、または、ビニルスルホン基を含む群から選ばれる。これらのマイケルアクセプター基は、塩基性アミノ酸配列のアミノ基の側鎖に容易に結合する。これらのマイケルアクセプター基は、さらに、塩基性アミノ酸配列内の任意のリシン残基に容易に結合する。
塩基性アミノ酸配列のアミノ酸の数は、好ましくは、約25〜約1000個のアミノ酸である。
塩基性アミノ酸配列は、任意のポリペプチドの配列であってよい。好ましくは、ポリペプチドは、親水性である。好ましくは、塩基性アミノ酸配列は、細胞外基質(ECM)タンパク質、そのフラグメント、または、ECMタンパク質模倣ペプチドの配列である。ECMタンパク質は、さらに、I型、II型、III型、および、IV型のコラーゲン、ゼラチンならびにケラチンを含む群から選ばれてよい。模倣は、模倣するタンパク質をペプチドが構造的に模倣できることを意味する。塩基性アミノ酸配列がECMタンパク質模倣ペプチドの配列である場合、それは、コラーゲン模倣ペプチドの配列が好ましい。この特定の場合、コラーゲン模倣ペプチドが、三重らせんに自己組織化でき、したがって、コラーゲンの三重らせんアセンブリを模倣できることを意味する。
コラーゲン模倣ペプチドは、好ましくは、以下のアミノ酸配列、Gly−(Pro−Lys−GIy)(Pro−Hyp−Gly)(Asp−Hyp−Gly)(配列番号:1)または(Pro−Lys−Gly)(Pro−Hyp−Gly)(Asp−Hyp−Gly)(配列番号:2)を有してよい。
本発明によるポリペプチドの塩基性アミノ酸配列として、上述のコラーゲン模倣ペプチドを使用する場合、アミノ酸残基の2、3、または、4つの側鎖は、官能性マイケルアクセプター基で置換される。好ましくは、2つまたは4つの残基が置換され、より好ましくは、4つの残基が置換される。
本発明の一実施形態によると、塩基性アミノ酸配列としてブタのコラーゲンを使用した場合、官能性マイケルアクセプター基で置換された修飾されたリシン残基の最大数は、114個のリシン残基である。したがって、本発明によると、塩基性アミノ酸配列は、官能性マイケルアクセプター基で置換された2〜114個のアミノ酸残基を含んでよい。
本発明によるポリペプチドの毛髪繊維との相互作用、特に、ポリペプチドが前述の毛髪繊維の遊離チオールに結合することは、マイケルチオールクリック化学反応によって実現する。前述の反応では、毛髪繊維の遊離チオールは、マイケルドナーとして作用する。毛髪繊維のシステインジスルフィド結合の各々の単一の切断点では、ジスルフィド結合が切断された結果として、2つの遊離チオール基が露出するであろう。したがって、2つの遊離チオール基の両方に結合し、これによって、毛髪の空隙および損傷点を閉じることを可能にするためには、本発明によるポリペプチドは、少なくとも2つの官能性マイケルアクセプター基を利用可能でなければならない。したがって、好ましくは、ポリペプチドにはまた、常に偶数個の官能性マイケルアクセプター基があるべきである。本発明によると、ポリペプチドには、2〜114個の官能性マイケルアクセプター基が存在してよい。
毛髪繊維の遊離チオール基と本発明によるポリペプチドのマイケルアクセプター基との間のチオールマイケル付加反応に加え、塩基性アミノ酸配列と、18−メチルエイコサン酸のような脂質類または毛髪繊維の毛髪タンパク質との間の相互作用もまたある。これらの相互作用は、水素結合だけでなく、静電、イオン性、疎水性、または、ファンデルワールス反応のような、タンパク質間相互作用により達成される。
この非共有結合は、本発明によるポリペプチドと毛髪繊維との間の結合をさらに強化する。同じ毛髪繊維の毛髪が、損傷している領域および損傷していない領域のいずれでもタンパク質間相互作用は起こり得る。したがって、損傷した毛髪のトリートメントは、本発明によるポリペプチドと毛髪繊維との間の非共有結合性タンパク質間相互作用だけでなく、毛髪繊維の遊離チオール基が本発明のポリペプチドに共有結合することにより実現する。
図1は、官能性マイケルアクセプター(2)を有する本発明のポリペプチド(1)と、遊離チオール基(4)が存在する毛髪繊維(3)の概略図を示している。図1で示すように、本発明によるポリペプチド(1)の官能性マイケルアクセプター(2)は、ジスルフィド架橋が切断された結果として毛髪繊維(3)に存在する遊離チオール基(4)と一緒に毛髪繊維(3)とポリペプチド(1)との間で共有結合(5)を生じるであろう。さらに、毛髪繊維に存在するタンパク質と、本発明によるポリペプチドとの間でタンパク質間相互作用が生じ、ポリペプチド(1)と毛髪繊維(3)との間の結合をさらに強化するであろう。
加えて、本発明の前述のポリペプチドは、塩基性アミノ酸配列の長さ、したがって、ポリペプチドの長さにより、毛髪繊維の広い部分をより容易に覆うであろうし、最終的に毛髪繊維全体を囲む保護層を形成するかもしれない。そのような保護層は、前述のマイケルチオールクリック化学反応により毛髪繊維に共有結合され、ならびに、上で特定した他の相互作用により毛髪繊維に結合される。したがって、毛髪繊維の切断されたジスルフィド結合のような損傷領域の修復とは別に、形成された保護層によって、さまざまな毛髪への処理のような毛髪繊維へのさらなる損傷に対し、毛髪繊維全体が保護されるであろう。例えば、ブローによる乾燥やヘアスタイリングのための他の加熱器具の使用のような熱による処理によってでなければ引き起こされ得ない損傷から、毛髪繊維は、保護層によって保護されるであろう。
図2は、本発明のポリペプチド(1)による、毛髪繊維(3)上の切断されたジスルフィド架橋の修復(4)、および、タンパク質間相互作用による、本発明のポリペプチド(1)の残りの毛髪繊維への結合を示している。その結果として、毛髪繊維全体の表面に保護層(6)が形成される。
図3は、本発明による官能化されたポリペプチド(マレイミドコラーゲンタイプ1)を用いて毛髪繊維を処理する前(A)と、処理した後(B)の毛髪繊維の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示している。処理前(図3(A))は、毛髪皮質内の切断されたジスルフィド架橋によって引き起こされたぎざぎざの表面が見られる。本発明のポリペプチドを用いて毛髪繊維を処理した後(図3(B))は、硫黄−硫黄の架橋が修復されることにより毛髪繊維の表面は滑らかである。図3(B)による、毛髪繊維を含む毛髪セットは、感触が滑らかなだけでなく光沢とつやがあるであろう。
本発明のポリペプチドは、さらに、マイケルチオールクリック化学反応により成される毛髪繊維への共有結合により、より耐久性がよく、耐摩耗性で、髪を洗ったり、シャンプーしたりする場合でも容易には、毛髪から洗い落とされないであろう。その結果として、形成され、共有結合およびタンパク質間相互作用の両方により結合している保護層もまた、より耐久性があり、容易に洗い落とされないであろう。したがって、従来技術と比較して、本発明のポリペプチドを用いた毛髪のトリートメントは、効果を維持しながら、より低い頻度で行うことができる。
本発明によるポリペプチドのさらなる効果として、毛髪に保湿作用を提供するであろう。保湿作用は、塩基性アミノ酸配列として使用されるタンパク質またはペプチドが親水性であり、したがって、水を吸収するであろうことにより達成される。この保湿特性は、光沢があり、つやがあり、滑らかである毛髪に寄与するであろう。
本発明の第2の態様によると、本発明によるポリペプチドを含む化粧品組成物を提供してよい。そのような化粧品組成物は、任意の美容上許容される賦形剤、および/または、キャリアをさらに含んでよい。
一実施形態において、化粧品組成物は、水性化粧品組成物である。
一実施形態において、水性化粧品組成物のpHは、7.4、8、8.5、9、9.5、または、10のように7.4〜10の範囲にある。
一実施形態において、化粧品組成物は、本発明によるポリペプチドを、1%、2%、3%、4%、または、5%のように1〜5%含む。
一実施形態において、化粧品組成物はさらに光開始剤を含む。例示的な光開始剤は、(イルガキュア2959としても知られる)2−ヒドロキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルプロピオフェノンである。
本発明の第3の態様によると、損傷した毛髪繊維のトリートメントおよび/または修復の方法が提供される。トリートメントの方法は、本発明のポリペプチドまたは本発明による化粧品組成物を損傷した毛髪繊維と接触させることを含む。ポリペプチドのマイケルアクセプター基が、損傷した毛髪繊維の遊離チオール基と反応するのに十分な時間、ポリペプチドを損傷した毛髪と接触させ続けるべきである。時間は、少なくとも15分、例えば、少なくとも20分や、少なくとも30分であってよい。この間、追加の本発明によるポリペプチドまたは組成物を加え、損傷した毛髪と接触させてよい。その後、適切な毛髪清浄組成物を用いて、過剰なポリペプチドを洗い流す。
本発明によるポリペプチドまたは化粧品組成物を用いた毛髪繊維のトリートメントは、少なくとも15分、好ましくは少なくとも20分、より好ましくは少なくとも30分の時間、続けられるべきである。
トリートメントは、毛髪繊維にポリペプチドまたは化粧品組成物を第1の時間適用する第1の適用と、その後のポリペプチドまたは化粧品組成物を第2の時間適用する第2の適用を、2回の適用の間に、毛髪繊維を水ですすがずに行ってよい。第2の時間の後、毛髪繊維を水ですすぎ、任意でシャンプー、また任意でコンディショナーで洗う。毛髪繊維に本発明によるポリペプチドまたは化粧品組成物を第1の適用と第2の適用との両方で適用した後、上で特定された任意の時間にしたがった持続時間、トリートメントを持続させてよい。2回の適用での合計トリートメント時間は、少なくとも30分、好ましくは、少なくとも35分であるべきである。第1の適用の後と比較して、第2の適用の後に、より長い時間そのままにしておくことが有利であり得る。
本発明によるポリペプチドを用いる毛髪のトリートメントは、月に1回、2ヶ月に1回、または、さらに低い頻度で行ってよい。本発明によるポリペプチドを用いて毛髪をトリートメントして2ヶ月後の毛髪は、図3(B)に示される毛髪から形態学的な変化が観察されないことを、本発明者らは見出した。これは、官能性マイケルアクセプター基が塩基性アミノ酸配列に共有結合していることによるもので、共有結合は、毛髪繊維の日々のトリートメントによって容易に切断されない。したがって、ポリペプチドは、毛髪繊維に共有結合されているだけでなく、影響を受けないままである。これは、活性成分において、安定性が低い静電結合が使用され、その結果としてより容易に切断され得ることで、再度ジスルフィド架橋が切断される従来技術と比較される。
いくつかの実施形態において、本発明によるポリペプチドに加え、損傷した毛髪繊維に光開始剤を接触させる。その方法は、次に、損傷した毛髪繊維に紫外光(例えば、365nm)を30秒から5分照射することをさらに含む。
損傷した毛髪繊維の損傷のトリートメントおよび/または損傷した毛髪繊維の損傷の修復の方法は、美容的な方法であってよい。
本発明の第4の態様によると、損傷した毛髪繊維を修復する方法において、本発明によるポリペプチドおよび/または化粧品組成物を使用することが提供される。
[1.材料]
フリーズドライしたブタのコラーゲンは、日本ハム(日本)から購入し、コラーゲン模倣ペプチドである[Gly−(Pro−Lys−Gly)(Pro−Hyp−Gly)(Asp−Hyp−Gly)]および(Pro−Lys−Gly)(Pro−Hyp−Gly)(Asp−Hyp−Gly)は、Symphony自動ペプチド合成装置(Protein Technologies Inc.、米国、アリゾナ州、ツーソン)で合成した。Aタイプブタ皮ゼラチン(ゲル強度、300ブルーム)、水酸化ナトリウム、無水メタクリル酸、2−ヒドロキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルプロピオフェノン、ジチオトレイトール(DTT)、および、チオグリコール酸アンモニウム(ATG)の60%溶液は、Sigma−Aldrich(米国、セントルイス)から購入した。アクリル酸無水物は、abcr GmbH(ドイツ)から購入し、3−(マレイミド)プロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルおよび6−マレイミドヘキサン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルは、Chem−Impex International,Inc.から購入した。ヒトの毛髪を取得し、DTT(3重量%水溶液)またはATG(5重量%水溶液)で15分、30分、および1時間処理し、ジスルフィドに損傷を受けさせた。次に、毛髪を水で2分間すすぎ、その後タオルで乾燥させた。
[2.コラーゲン、コラーゲン模倣ペプチド(CMP)、およびゼラチンの官能化]
[2.1 メタクリル化コラーゲン/コラーゲン模倣ペプチド/ゼラチンおよびアクリル化コラーゲンの合成]
フリーズドライしたコラーゲン/CMP/ゼラチンをMilli Q水に溶解し、静かに撹拌した。2NのNaOHを用いて、その溶液のpHを10に上昇させ、続いて、室温で、アクリル酸無水物/無水メタクリル酸を(コラーゲン/CMPのリシンアミン基の数に対して)5:1のモル比で1滴ずつ加え、3時間撹拌した。12〜14kDaカットオフ透析チューブ(Spectrum Laboratories,Inc.、カリフォルニア州、米国)を用いて、蒸留水に対して反応混合物を2日間透析し、反応副生成物を除去し、フリーズドライし、さらなる使用まで4℃で保存した。
[2.2 マレイミドコラーゲン/コラーゲン模倣ペプチド(CMP)/ゼラチンの合成]
フリーズドライしたコラーゲン/CMP/ゼラチンをMilli Q水に溶解し、2NのNaOHを用いて溶液のpHを10に調整した。そこに、室温で、6−マレイミドヘキサン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルのDMSO溶液を(コラーゲン/CMPのリシンアミン基の数に対して3:1のモル比で)1滴ずつ加え、3時間撹拌した。12〜14kDaカットオフ透析チューブ(Spectrum Laboratories,Inc.、カリフォルニア州、米国)を使用して、蒸留水に対して反応混合物を2日間透析し、反応副生成物を除去し、フリーズドライし、さらなる使用まで4℃で保存した。
[2.3 官能化されたコラーゲン、コラーゲン模倣ペプチド(CMP)、ゼラチンの特性評価]
[トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)アッセイ]
コラーゲン、ゼラチン、および、CMPの修飾の程度をTNBS(2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸)比色アッセイを用いて定量化した。簡潔に言えば、40℃でドライサンプル2mgを、4重量%NaHCO3(pH8.5)1mlと0.5重量%TNBS溶液1mlと、穏やかな振とう下で混合した。混合物を4時間反応させた後、6MのHCl溶液を3mL加え、サンプルのあらゆる残留物を溶解させるように混合物を90℃に昇温した。その後、溶液を降温し、無水ジエチルエーテルで3回抽出し、未反応のTNBS種を除去した。島津UV−Vis分光光度計(UV−2450)を用いて、ブランクに対するサンプルの紫外線吸光度を記録した。ブランクは、TNBSを加える前にHCl溶液を加えた以外は、上述の手順で調製した。遊離アミノ酸基の含有量と官能化度(F)は、以下のように計算した。
ここで、Abs(346)は346nmにおける吸光度値、1.4×10は2,4,6−トリニトロフェニルリシン(l.mol−1、cm−1)のモル吸収係数、bはセル光路長(1cm)、xはサンプル重量であり、moles(Lys)modified collagenおよびmoles(Lys)pristine collagenは、それぞれ、官能化コラーゲンのリシン含有量と、本来のコラーゲンのリシン含有量とを表す。
[核磁気共鳴]
官能化されたコラーゲン/CMP/ゼラチンの構造特性を、凍結探針(データは示さず)を備えた500MHz Varian Inova NMR分光計を用いてH NMR分光法により解析した。
[3.一般的な毛髪の架橋方法]
損傷した毛髪に、ブラシを用いてMilli Q水の官能化ポリペプチド溶液(0.1〜10重量%)を十分に適用した。毛髪をアルミニウム箔上に配置し、15分間経過させた。毛髪に2回目の架橋性溶液を適用し、20分間放置した。次に、毛髪をシャンプーで洗い、水で十分にすすぎ、乾燥させた。洗浄および乾燥するステップを10回繰り返した。
[3.1 マレイミドで官能化されたポリペプチド]
使用した架橋性配合:マレイミドコラーゲン(1%水溶液)
[方法]
ヒトの毛髪を取得し、1cmのみの毛に切断した。毛髪サンプル4つをシャンプーで洗い、タオルで乾燥させた。1つのサンプルにDDT(3%水溶液)を適用する一方、第2のサンプルにATG(5重量%水溶液)を適用し、15分から1時間放置した。次に、毛髪を水で十分に洗い、タオルで乾燥させた。
次に、ブラシまたは噴霧器を用いて毛髪に架橋性配合を、十分に適用し、毛髪を浸漬した。処理するために架橋性溶液を(2〜15分間)放置した。毛髪に2回目の架橋性溶液を適用し、10〜20分間放置した。次に、毛髪をシャンプーで洗い、水で十分にすすぎ、乾燥させた。洗浄および乾燥するステップを10回繰り返した。
比較研究のための対照として、架橋性溶液を適用しないこと以外は、上述のように、1つはDTTで処理し、第2のサンプルはATGで処理した他の2つの毛髪サンプルを使用した。
結果:架橋性配合で処理した毛髪サンプルは、破壊の兆候を示さず、処理されていない毛髪(バージンヘア)と比較して、同様の強度と外見を示した。架橋性配合で処理した毛髪サンプルは、対照試料と比較して、より厚く、より強く、よりつやがあり健康的な外見を示した。
この方法は、また、マレイミドコラーゲン模倣ペプチド(3%水溶液)またはマレイミドゼラチン(1〜3%水溶液)を用いて適用できる。
[3.2 メタクリル化ポリペプチド]
架橋性配合:メタクリル化ゼラチン(3%水溶液、pH8〜9)
[方法]
ヒトの毛髪を取得し、1cmのみの毛に切断した。2つの毛髪サンプルをシャンプーで洗い、タオルで乾燥させた。1つのサンプルにDDT(3%水溶液)を適用する一方、第2のサンプルにATG(5重量%水溶液)を適用し、15分から1時間放置した。次に、毛髪を水で十分に洗い、タオルで乾燥させた。
次に、ブラシまたは噴霧器を用いて毛髪に架橋性配合を十分に適用し、毛髪を浸漬した。処理するために架橋性溶液を(2〜15分間)放置した。毛髪に2回目の架橋性溶液を適用し、10〜20分間放置した。次に、毛髪をシャンプーで洗い、水で十分にすすぎ、乾燥させた。洗浄および乾燥するステップを10回繰り返した。
比較研究のための対照として、架橋性溶液を適用しないこと以外は、上述のように、1つはDTTで処理し、第2のサンプルはATGで処理した他の2つの毛髪サンプルを使用した。
結果:架橋性配合で処理した毛髪サンプルは、破壊の兆候を示さず、処理されていない毛髪(バージンヘア)と比較して、同様の強度と外見を示した。架橋性配合で処理した毛髪サンプルは、対照試料と比較して、より厚く、より強く、よりつやがあり健康的な外見を示した。
この方法は、また、メタクリル化コラーゲン(1%水溶液、pH8〜9)またはメタクリル化コラーゲン模倣ペプチド(3%水溶液、pH8〜9)を用いて適用できる。
[3.3 メタクリル化ゼラチンの光開始剤および紫外光との組み合わせ]
架橋性配合:メタクリル化ゼラチン(3%)+(0.2%)2−ヒドロキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−メチルプロピオフェノン(イルガキュア2959)の水溶液
[方法]
ヒトの毛髪を取得し、1cmのみの毛に切断した。2つの毛髪サンプルをシャンプーで洗い、タオルで乾燥させた。1つのサンプルにDDT(3%水溶液)を適用する一方、第2のサンプルにATG(5重量%水溶液)を適用し、15分から1時間放置した。次に、毛髪を水で十分に洗い、タオルで乾燥させた。
次に、ブラシまたは噴霧器を用いて毛髪に架橋性配合を、十分に適用し、毛髪を浸漬した。浸漬した毛髪サンプルを紫外光(365nm)に30秒か5分間暴露した。処理するために架橋性溶液をさらに(1〜10分間)放置した。次に、毛髪をシャンプーで洗い、水で十分にすすぎ、乾燥させた。洗浄および乾燥するステップを10回繰り返した。
比較研究のための対照として、架橋性溶液を適用しないこと以外は、上述のように、1つはDTTで処理し、第2のサンプルはATGで処理した他の2つの毛髪サンプルを使用した。
結果:架橋性配合で処理した毛髪サンプルは、破壊の兆候を示さず、対照試料と比較して、より厚く、よりつやがあり健康的な外見を示した。
この方法は、また、メタクリル化コラーゲン(1%水溶液)またはメタクリル化コラーゲン模倣ペプチド(3%水溶液)を用いて適用できる。
[4. 毛髪強度の解析]
本発明による官能化されたポリペプチドで処理した後の毛髪の強度を、本発明による官能化されたポリペプチドで処理せず、損傷した(ATG/DTTで処理した)毛髪と比較した。比較は、毛髪の1端を固定し、他端に重りを取り付けて行った。処理した毛髪は、(ATG/DTTで処理した)損傷した毛髪と比較し、約40g多く重りを保持できる。

Claims (15)

  1. 塩基性アミノ酸配列を有するポリペプチドであって、アミノ酸残基の少なくとも2つの側鎖は、官能性マイケルアクセプター基で置換されている、
    ポリペプチド。
  2. 官能性マイケルアクセプター基で置換されているアミノ酸残基の前記側鎖は、アミノ基および/またはカルボキシル基を含む、
    請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 官能性マイケルアクセプター基で置換されている側鎖を有する前記アミノ酸残基は、リシン残基である、
    請求項1または2に記載のポリペプチド。
  4. 前記官能性マイケルアクセプター基は、アクリル基、メタクリル基、マレイミド基、および、ビニルスルホン基から選択される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  5. 前記塩基性アミノ酸配列は、細胞外基質(ECM)タンパク質またはそのフラグメントと一致する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  6. 前記細胞外基質(ECM)タンパク質は、ゼラチン、ケラチン、または、I型、II型、III型、もしくは、IV型のコラーゲン、または、そのフラグメントである、
    請求項5に記載のポリペプチド。
  7. 前記塩基性アミノ酸配列は、Gly−(Pro−Lys−Gly)(Pro−Hyp−GlyMAsp−Hyp−GlyK)または(Pro−Lys−Gly)(Pro−Hyp−Gly)(Asp−Hyp−Gly)であり、かつ、アミノ酸残基の2、3、または4つの側鎖は、官能性マイケルアクセプター基で置換されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のポリペプチド。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、
    化粧品組成物。
  9. pHが、7.4から10の範囲にある水性組成物である、
    請求項8に記載の化粧品組成物。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載のポリペプチドを1〜5%含む、
    請求項8または9に記載の化粧品組成物。
  11. 光開始剤をさらに含む、
    請求項8から10のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
  12. 請求項1から7のいずれか1項に記載のポリペプチドまたは請求項8から11のいずれか1項に記載の化粧品組成物を、損傷した毛髪繊維に接触させる段階を備える、
    損傷した毛髪繊維を修復する方法。
  13. 前記損傷した毛髪繊維に請求項11に記載の化粧品組成物を接触させる段階を含む、請求項12に記載の損傷した毛髪繊維を修復する方法であって、前記方法は、前記損傷した毛髪繊維を紫外光で照射する段階をさらに備える、
    方法。
  14. 損傷した毛髪繊維を修復する方法における請求項1から7のいずれか1項に記載のポリペプチドまたは請求項8から11のいずれか1項に記載の化粧品組成物の使用であって、前記ポリペプチドまたは前記化粧品組成物を前記損傷した毛髪繊維に接触させる段階を備える、
    使用。
  15. 前記方法は、請求項11に記載の化粧品組成物を前記損傷した毛髪繊維に接触させる段階と、前記損傷した毛髪繊維を紫外光で照射する段階とを備える、
    請求項14に記載の使用。
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