JP2020531534A - 殺微生物性キノリン(チオ)カルボキサミド誘導体 - Google Patents

殺微生物性キノリン(チオ)カルボキサミド誘導体 Download PDF

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Abstract

式(I)の化合物(式中、置換基は、請求項1に定義されているとおりである)が提供されている。さらに、本発明は、式(I)の化合物を含む農芸化学組成物、これらの組成物の調製、ならびに、特に真菌といった植物病原性微生物による植物、収穫された食品作物、種子または非生体材料の外寄生を駆除、予防または防除するための農業または園芸における化合物または組成物の使用に関する。

Description

本発明は、例えば、特に殺菌・殺カビ活性といった殺微生物活性を有する活性処方成分としての殺微生物性キノリン(チオ)カルボキサミド誘導体に関する。本発明はまた、これらのキノリン(チオ)カルボキサミド誘導体の調製、これらのキノリン(チオ)カルボキサミド誘導体の調製に有用な中間体、これらの中間体の調製、少なくとも1種のキノリン(チオ)カルボキサミド誘導体を含む農芸化学組成物、これらの組成物の調製、および、農業または園芸における、植物、収穫された食品作物、種子または非生体材料に対する特に真菌といった植物病原性微生物による外寄生を防除もしくは予防するためのキノリン(チオ)カルボキサミド誘導体または組成物の使用に関する。
一定の殺菌・殺カビキノリン(チオ)カルボキサミド化合物が国際公開第04039783号パンフレットに記載されている。
意外なことに、一定の新規キノリン(チオ)カルボキサミド誘導体が有利な殺菌・殺カビ特性を有することがここに見いだされた。
本発明は従って、式(I)の化合物
Figure 2020531534
(式中、
XはO又はSであり;
1は、水素、ハロゲン、メチル又はシアノであり;
2は、水素、メチル又はハロゲンであり;
3及びR4は各々、水素、ハロゲン及びメチルから独立して選択され;
5は、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ及びC1〜C3アルキルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
6は、水素、シアノ又はC1〜C4アルキルであり;
7は、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和若しくは部分不飽和二環式炭素環、アリール、アリール(C1〜C4)アルキル、飽和若しくは部分不飽和複素環又はヘテロアリールであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、二環式炭素環、アルキニルは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ;C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3ハロアルキルチオ、C3〜C5シクロアルキル又はフェニルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、アリール、複素環又はヘテロアリールは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ;C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3ハロアルキルチオ又はC3〜C5シクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)
並びに、その塩及び/又はN−オキシドを提供する。
第2の態様において、本発明は、式(I)の化合物を含む農芸化学組成物を提供する。
式(I)の化合物は植物病原性微生物の防除に用いられ得る。それ故、植物病原体を防除するために、本発明に係る式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む組成物は、植物病原体に直接、または、植物病原体の生息地(特に植物病原体による被害を受けやすい植物)に適用され得る。
それ故、第3の態様において、本発明は、植物病原体を防除するための本明細書に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む組成物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、本明細書に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む組成物を、前記植物病原体、または、前記植物病原体の生息地(特に植物病原体による被害を受けやすい植物)に適用するステップを含む植物病原体の防除方法を提供する。
式(I)の化合物は、植物病原性真菌の防除に特に効果的である。
それ故、さらなる態様において、本発明は、植物病原性真菌を防除するための本明細書に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む組成物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、本明細書に記載の式(I)の化合物または式(I)の化合物を含む組成物を、前記植物病原性真菌、または、前記植物病原性真菌の生息地(特に植物病原性真菌による被害を受けやすい植物)に適用するステップを含む植物病原性真菌の防除方法を提供する。
置換基が任意選択により置換されていると示されている場合、これは、これらの置換基が、1個以上の同等もしくは異なる置換基、例えば1〜4個の置換基を有していてもいなくてもよいことを意味する。通常、3個以下のこのような任意選択の置換基が同時に存在する。好ましくは、2個以下のこのような任意選択の置換基が同時に存在する(すなわち、基は、「任意選択」と記載されている1又は2個の置換基によって任意選択により置換されていてもよい)。「任意選択の置換基」が、シクロアルキル又はフェニルなどの大きな基である場合、1個のこのような任意選択の置換基のみが存在していることが最も好ましい。1個の基が置換されていると示されている場合(例えばアルキル)、これは、他の基の一部であるこれらの基を含む(例えばアルキルチオ中のアルキル)。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指し、好ましくはフッ素、塩素または臭素を指す。
アルキル置換基(単独で、又は、アルコキシ−、アルキルチオ−などのより大きな基の一部として)は、直鎖又は分岐であり得る。アルキルそれ自体、又は、他の置換基の一部としてのアルキルは、言及されている炭素原子の数に応じて、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル及びその異性体、例えば、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル又はイソ−アミルである。
アルケニル置換基(単独で、又は、例えばアルケニルオキシといったより大きな基の一部として)は、直鎖又は分岐鎖の形態であることが可能であり、及び、適切な場合、アルケニル部分は、(E)又は(Z)立体配置のいずれかであることが可能である。例はビニル及びアリルである。アルケニル基は、好ましくはC2〜C6、より好ましくはC2〜C4、もっとも好ましくはC2〜C3アルケニル基である。
アルキニル置換基(単独で、又は、例えばアルキニルオキシといったより大きな基の一部として)は、直鎖又は分岐鎖の形態であることが可能である。例は、エチニル及びプロパルギルである。アルキニル基は、好ましくはC2〜C6、より好ましくは、C2〜C4、もっとも好ましくはC2〜C3アルキニル基である。
シクロアルキル置換基は、飽和若しくは部分不飽和、好ましくは完全飽和であり得、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。
飽和二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[1.1.1]ペンタン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.1.0]ペンタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ビシクロ[5.1.0]オクタン、ビシクロ[2.2.0]ヘキサン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、オクタヒドロペンタレン、オクタヒドロインデン、デカリン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、デカヒドロアズレン、ビシクロ[3.3.1]ノナンである。好ましい飽和二環式炭素環は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ[4.1.0]ヘプタン及びビシクロ[3.2.0]ヘプタンである。最も好ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及びビシクロ[3.1.0]ヘキサンである。
部分不飽和二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ[4.1.0]ヘプテン、ビシクロ[5.1.0]オクテン、ビシクロ[3.2.0]ヘプテン、ビシクロ[4.2.0]オクテン、ビシクロ[3.1.1]ヘプテン、ヘキサヒドロペンタレン、テトラヒドロペンタレン、ビシクロ[3.2.1]オクテン、ヘキサヒドロインデン、テトラヒドロインデン、インダン、テトラヒドロナフタレン及びジヒドロナフタレンである。好ましい不飽和二環式炭素環は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、インダン及びテトラヒドロナフタレンである。最も好ましくは、インダン及びテトラヒドロナフタレンである。
ハロアルキル基(単独で、又は、例えばハロアルキルオキシといったより大きな基の一部として)は、1個以上の同等又は異なるハロゲン原子を含有していてもよく、例えば、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、CF3、CF3CH2、CH3CF2、CF3CF2又はCCl3CCl2を指していてもよい。
ハロアルケニル基(単独で、又は、例えばハロアルケニルオキシといったより大きな基の一部として)は、それぞれアルケニル基であり、これらは、1個以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されており、例えば、2,2−ジフルオロビニル又は1,2−ジクロロ−2−フルオロ−ビニルである。
ハロアルキニル基(単独で、又は、例えばハロアルキニルオキシといったより大きな基の一部として)は、それぞれアルキニル基であり、これらは、1個以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されており、例えば、1−クロロ−プロプ−2−イニルである。
アルコキシはラジカル−ORを意味し、式中、例えば上記に定義されているとおり、Rはアルキルである。アルコキシ基としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、1−メチルエトキシ、プロポキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシおよび2−メチルプロポキシが挙げられる。
シアノは−CN基を意味する。
アミノは−NH2基を意味する。
ヒドロキシルまたはヒドロキシは、−OH基を指す。
アリール基(単独で、または、例えばアリールオキシ、アリール−アルキルなどのより大きな基の一部として)は、単環式、二環式または三環式の形態であることが可能である芳香族環系である。このような環の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、インデニルまたはフェナントレニルが挙げられる。好ましいアリール基はフェニルおよびナフチルであり、フェニルが最も好ましい。アリール部分が置換されていると言われる場合、このアリール部分は、好ましくは1〜4個の置換基、最も好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
ヘテロアリール基(単独で、または、例えばヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−アルキルなどのより大きな基の一部として)は、少なくとも1個のヘテロ原子を含有すると共に、単一の環または2つ以上の縮合環から構成される芳香族環系である。好ましくは、単一の環は3個以下のヘテロ原子を含有し、二環系は4個以下のヘテロ原子を含有することとなり、これらは、窒素、酸素および硫黄から好ましく選択されることとなる。単環式基の例としては、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル(例えば[1,2,4]トリアゾリル)、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルおよびチアジアゾリルが挙げられる。二環式基の例としては、プリニル、キノリニル、シノリニル、キノキサリニル、インドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニルおよびベンゾチアゾリルが挙げられる。単環式ヘテロアリール基が好ましく、ピリジルが最も好ましい。ヘテロアリール部分が置換されていると言われる場合、このヘテロアリール部分は、好ましくは1〜4個の置換基、最も好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
ヘテロシクリル基、複素環または複素環(単独で、または、ヘテロシクリル−アルキルなどのより大きな基の一部として)は、O、SおよびNから選択される1個以上(好ましくは1個、2個または3個)のヘテロ原子を含む10個以下の原子を含有する非芳香族環構造である。単環式基の例としては、オキセタニル、4,5−ジヒドロ−イソオキサゾリル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、[1,3]ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、[1,4]ジオキサニル、イミダゾリジニル、[1,3,5]オキサジアジナニル、ヘキサヒドロ−ピリミジニル、[1,3,5]トリアジナニルおよびモルホリニル、または、1−オキソ−チエタニルおよび1,1−ジオキソ−チエタニルなどのこれらの酸化型が挙げられる。二環式基の例としては、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、ベンゾ[1,4]ジオキソラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソラニル、クロメニルおよび2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニルが挙げられる。ヘテロシクリル部分が置換されていると言われる場合、このヘテロシクリル部分は、好ましくは1〜4個の置換基、最も好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
式(I)の化合物中に1個以上の不斉炭素原子の存在が可能であるとは、その化合物が光学異性形態、すなわち、鏡像異性形態またはジアステレオ異性形態をとり得ることを意味する。また、単結合に係る回転の制限によってアストロプ異性体が生じ得る。式(I)は、すべてのこれらの可能性のある異性形態およびその混合物を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべてのこれらの可能性のある異性形態およびその混合物を含む。同様に、式(I)は、すべての可能性のある互変異性体を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべての可能性のある互変異性形態を含む。
各事例において、本発明に係る式(I)の化合物は、遊離形態、N−オキシドとしての酸化型、または、例えば農業経済学的に使用可能な塩形態といった塩形態である。
N−オキシドは、第三級アミンの酸化型、または、窒素含有芳香族複素環式化合物の酸化型である。これらは、例えば、書籍“Heterocyclic N−oxides”,A.Albini and S.Pietra,CRC Press,Boca Raton 1991に記載されている。
X、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7の好ましい値は、いずれかのこれらの組み合わせで、以下に記載されているとおりである。
好ましくは、XはOである。
好ましくは、R1は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメチルである。
より好ましくは、R1は、フルオロ、クロロ又はメチルである。
もっとも好ましくは、R1はフルオロ又はメチルである。
好ましくは、R2は、水素、メチル、クロロ又はフルオロである。
より好ましくは、R2は水素又はフルオロである。
もっとも好ましくは、R2は水素である。
好ましくは、R3及びR4は各々、水素、クロロ及びメチルから独立して選択される。
より好ましくは、R3及びR4は各々、水素及びメチルから独立して選択される。
さらにより好ましくは、R3はメチルであると共にR4は水素であり;又は、R3は水素であると共にR4はメチルであり;又は、R3は水素であると共にR4は水素である。
もっとも好ましくは、R3及びR4は共に水素である。
好ましくは、R5は、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ、メチル、メトキシ及びメチルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
より好ましくは、R5は、C1〜C4アルキル、C1ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
さらにより好ましくは、R5は、C1〜C4アルキル、トリフルオロメチル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、1〜3個のフッ素原子又は1個のメチルで置換されていてもよい。
もっとも好ましくは、R5は、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル又はトリフルオロメチルである。
好ましくは、R6は水素又はC1〜C3アルキルである。
より好ましくは、R6は、水素、メチル又はエチルである。
もっとも好ましくは、R6はメチルである。
好ましくは、R7は、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和二環式炭素環、C5〜C10部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、炭素環及びアルキニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい。
より好ましくは、R7は、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、C6〜C8部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル及びシクロプロピルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
さらにより好ましくは、R7は、C3〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C2)アルキル又はピリジルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、又は、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル及びピリジルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい。
もっとも好ましくは、R7は、C3〜C5アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3〜C4アルケニル、フェニル又はフェニル−CH2−であり、ここで、アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びアルケニルは、任意選択により、1〜3個のフルオロ置換基又は1若しくは2個のメチル置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよい。
本発明に係る実施形態は、以下に記載されているとおり提供されている。
実施形態1は、上記に定義されている式(I)の化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態2は、R1が、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメチルである、実施形態1に係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態3は、R2が、水素、メチル、クロロ又はフルオロである、実施形態1若しくは2に係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態4は、R3及びR4が各々、水素、クロロ及びメチルから独立して選択される、実施形態1、2若しくは3のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態5は、R5が、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ、メチル、メトキシ及びメチルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3若しくは4のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態6は、R6が水素又はC1〜C3アルキルである、実施形態1、2、3、4若しくは5のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態7は、R7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和二環式炭素環、C5〜C10部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、炭素環及びアルキニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5若しくは6のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態8は、R1が、フルオロ、クロロ又はメチルである、実施形態1、2、3、4、5、6若しくは7のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態9は、R2が水素又はフルオロである、実施形態1、2、3、4、5、6、7若しくは8のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態10は、R3及びR4が各々、水素及びメチルから独立して選択される、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8若しくは9のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態11は、R5が、C1〜C4アルキル、C1ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態12は、R6が、水素、メチル又はエチルである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくは11のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態13は、R7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、C6〜C8部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル及びシクロプロピルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11若しくは12のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態14は、R7が、C1〜C4アルキル、C3〜C4シクロアルキル、又はC2〜C4アルケニルであり、ここで、R1はフルオロ又はメチルである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12若しくは13のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態15は、R2が水素である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態16は、R3がメチルであると共にR4が水素であり;又は、R3が水素であると共にR4がメチルであり;又は、R3が水素であると共にR4が水素である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14若しくは15のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態17は、R5が、C1〜C4アルキル、トリフルオロメチル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、1〜3個のフッ素原子又は1個のメチルで置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15若しくは16のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態18は、R6がメチルである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16若しくは17のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態19は、R7が、C3〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C2)アルキル又はピリジルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、又は、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル及びピリジルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17若しくは18のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態20は、R3及びR4が共に水素である、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18若しくは19のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態21は、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態22は、R5が、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル又はトリフルオロメチルである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくは21のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態23は、R7が、C3〜C5アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3〜C4アルケニル、フェニル又はフェニル−CH2−であり、ここで、アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びアルケニルは、任意選択により、1〜3個のフルオロ置換基又は1若しくは2個のメチル置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21若しくは22のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態24は、XがOである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22若しくは23のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
実施形態25は、XがSである、実施形態1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22若しくは23のいずれか一つに係る化合物又はその塩若しくはN−オキシドを提供する。
本発明に係る化合物の一群は、式(I’)のもの:
Figure 2020531534
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、式(I)の化合物について定義されているとおりである)、又は、その塩若しくはN−オキシドである。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7の好ましい定義は、式(I)の化合物について定義されているとおりである。
本発明に係る化合物の一群は、式(I”)のもの:
Figure 2020531534
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、式(I)の化合物について定義されているとおりである)、又は、その塩若しくはN−オキシドである。R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7の好ましい定義は、式(I)の化合物について定義されているとおりである。
本発明に係る化合物の好ましい群は、XがO又はSであり;R1が、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメチルであり;R2が、水素、メチル、クロロ又はフルオロであり;R3及びR4が各々、水素、クロロ及びメチルから独立して選択され;R5が、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ、メチル、メトキシ及びメチルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;R6が水素又はC1〜C3アルキルであり;R7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和二環式炭素環、C5〜C10部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、炭素環及びアルキニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい式(I)の化合物である、式(I−1)のもの又はその塩若しくはN−オキシドである。
本実施形態に係る化合物の一群は、XがOである式(I−1)の化合物である、式(I−1a)の化合物である。
本実施形態に係る化合物の他の群は、XがSである式(I−1)の化合物である、式(I−1b)の化合物である。
本発明に係る化合物のさらに好ましい群は、XがO又はSであり;R1が、フルオロ、クロロ又はメチルであり;R2が水素又はフルオロであり;R3及びR4が各々、水素及びメチルから独立して選択され;R5が、C1〜C4アルキル、C1ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;R6が、水素、メチル又はエチルであり;R7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、C6〜C8部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル及びシクロプロピルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい式(I)の化合物である、式(I−2)のもの又はその塩若しくはN−オキシドである。
本実施形態に係る化合物の一群は、XがOである式(I−2)の化合物である、式(I−2a)の化合物である。
本実施形態に係る化合物の他の群は、XがSである式(I−2)の化合物である、式(I−2b)の化合物である。
本発明に係る化合物のさらに好ましい群は、XがO又はSであり;R1がフルオロ又はメチルであり;R2が水素であり;R3がメチルであると共にR4が水素であり;又は、R3が水素であると共にR4がメチルであり;又は、R3が水素であると共にR4が水素であり;R5が、C1〜C4アルキル、トリフルオロメチル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、1〜3個のフッ素原子又は1個のメチルで置換されていてもよく;R6がメチルであり;R7が、C3〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C2)アルキル又はピリジルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、又は、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、フェニル及びピリジルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい式(I)の化合物である、式(I−3)のもの又はその塩若しくはN−オキシドである。
本実施形態に係る化合物の一群は、XがOである式(I−3)の化合物である、式(I−3a)の化合物である。
本実施形態に係る化合物の他の群は、XがSである式(I−3)の化合物である、式(I−3b)の化合物である。
本発明に係る化合物は、とりわけ、真菌によって引き起こされる病害に対する植物の保護に係る有利なレベルの生物学的活性、または、農芸化学活性処方成分としての使用に係る優れた特性(例えば、高い生物学的活性、有利な活性スペクトル、高い安全プロファイル、向上した物理化学的特性または高い生分解性)を含む、多数の有益性を有し得る。
式(I)の化合物の特定の例が以下の表A1〜A8に例示されており:表A1は、192種の式(I−a)の化合物
Figure 2020531534
を提供し、式中、R1、R2、R3及びR4はすべてHであり、
並びに、式中、R5、R6及びR7の値は以下の表Zに定義されているとおりである。
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
表A2は、R1がCH3であり、並びに、R2、R3及びR4がすべてHであり、並びに、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A3は、R1がFであり、並びに、R2、R3及びR4がすべてHであり、並びに、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A4は、R1がClであり、並びに、R2、R3及びR4がすべてHであり、並びに、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A5は、R1がFであり、R2がFであり、R3及びR4が共にHであり、並びに、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A6は、R1がFであり、R2がHであり、R3がCH3であると共にR4がHであり、並びに、ここで、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A7は、R1がFであり、R2がHであり、R3がHであると共にR4がCH3であり、並びに、ここで、R5、R6及びR7の値が上記の表Zに定義されているとおりである、192種の式(I−a)の化合物を提供する。
表A8は、192種の式(I−b)の化合物
Figure 2020531534
を提供し、式中、R1はFであり、R2、R3及びR4はすべてHであり、並びに、R5、R6及びR7の値は上記の表Zに定義されているとおりである。
本発明の化合物は、以下のスキームにおいて示されているとおり形成可能であり、ここで、別段の定めがある場合を除き、各可変要素の定義は、式(I)の化合物について上記に定義されているとおりである。
スキーム1に示されているとおり、XがOである一般式(I−a)の化合物は、式(II)の化合物と式(III)のアミンとの反応により調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム1
この変換について報告されている種々の方法のうち、もっとも広範に適用されるものは、Chem.Soc.Rev.,2009,606−631、又は、Tetrahedron 2005,10827−10852に記載されている、テトラヒドロフラン(THF)又はジメチルホルムアミド(DMF)のような不活性有機溶剤中における塩化チオニルのような活性化剤又はジシクロヘキシルカルボジイミドのようなアミドカップリング試薬によるカルボン酸(II)の処理、及び、ジメチルアミノピリジンのような触媒の存在下におけるアミン(III)との反応を含む。
或いは、XがOである一般式(I−a)の化合物はまた、Org.Lett.,2014,4296−4299(及び、ここで参照されている文献)に記載されているとおり、及び、スキーム2に示されているとおり、1,4−ジオキサンのような不活性有機溶剤中、20℃〜110℃の温度における、式(III)のアミン、一酸化炭素、トリエチルアミン又は炭酸カリウムのような塩基、及び、パラジウムのような好適に担持された遷移金属触媒を伴う式(IV)の化合物の反応によって調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム2
或いは、XがOである一般式(I−a)の化合物はまた、Angew.Chem.Int.Ed.2012,9173−9175に記載されているとおり、及び、スキーム3に示されているとおり、ジエチルエーテル又はTHFのような不活性有機溶剤中、−78℃〜+40℃の温度における、式(VIa)の有機金属化合物と式(IIIa)のイソシアネートとの反応によって調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム3
s−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム試薬によるリチウム−ハロゲン交換、直接亜鉛挿入、又は、トリn−ブチルマグネセート(tri n−butyl magnesate)によるマグネシウム−ハロゲン交換による、式(IV)の化合物からの式(IVa)の有機金属化合物の調製は当業者に公知であり、March’s Advanced Organic Chemistryなどの合成化学の教科書に記載されている。
スキーム4に示されているとおり、式(III)及び(IIIa)の化合物は、式(Va)又は(Vb)のカルボン酸誘導体から調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム4
イソシアネート(IIIa)へのカルボン酸誘導体(Va)又は(Vb)の変換について報告されている種々のプロトコルのうち、以下のものが、広範な用途を有することが見出された。
1)Aust.J.Chem.,1973,1591−3に記載されている、イソシアネート(IIIa)をもたらす、トルエンのような不活性有機溶剤中、50℃〜120℃の温度における、ジフェニルホスホリルアジド及びトリブチルアミンのようなアミン塩基による酸(Vb)の処理。
2)Synthesis 2011,1477−1483に記載されている、アジ化ナトリウムのようなアジド供給源及びトリエチルアミンのようなアミン塩基の存在下、THFのような不活性溶剤中、20℃〜100℃の温度における塩化チオニル又はプロピルホスホン酸無水物のような活性化剤による酸(Vb)の処理、これに続く、トルエンなどの不活性溶剤中における熱転移。
3)J.Org.Chem.1984,4212−4216に記載されている、アセトニトリル又はジオキサンのような溶剤中、0℃〜100℃の温度における、臭素又はジアセトキシヨードベンゼンなどの酸化剤及びパラトルエンスルホン酸などの酸又は水酸化ナトリウムなどの塩基によるカルボキサミド(Va)の処理。
当業者は、式(Va)及び(Vb)のカルボン酸は対応するエステルから調製可能であることを認識するであろう。同様に、当業者は、March’s Advanced Organic Chemistry,Smith and March,6th edition,Wiley,2007に記載されているとおり、これらのエステルのα位は、THFのような不活性溶剤中、−78℃〜20℃の温度におけるリチウムジイソプロピルアミドのような強塩基による脱プロトン化、これに続く、ハロゲン化アルキルなどの求電子性試薬を伴う反応によって官能基化が可能であることを認識するであろう。この反応を反復し、導入したアルキル、アルケニル及びアルキニル基を、ハロゲン化、シクロプロパン化、酸化又は還元によりさらに官能基化して、市販されているエステルから式(Va)及び(Vb)の酸誘導体を調製することが可能である。
スキーム5に示されているとおり、式(IIIc)の化合物から、Ti(OEt)4のような脱水剤の存在下におけるスルフィンアミド(IIIe)(式中、R9はC2〜C6アルキル又はフェニルであり、並びに、フェニル基はC1〜C4アルキル及びニトロから独立して選択される1〜3個の基で置換されていることが可能である)を伴う縮合によって式(IIIb)のスルフィミンを形成し、次いで、これを、THFのような不活性溶剤中、−78℃〜+70℃の温度において式(IIId)の有機金属試薬(式中、Xは、リチウム、アルミニウム−又はマグネシウム塩である)で処理し、続いて、スルホンアミドを酸性加水分解することが可能であり、これにより、式(III)のアミンを調製可能である。このシーケンスは一般に当業者に公知であり、また、Chem.Rev.2010,3600−3740に記載されている。
或いは、式(III)のアミンは、式(IIIf)の化合物から、上記のものと密接に関連しているシーケンスにより、及び、スキーム5に示されているものによって調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム5
或いは、式(III)のアミンはまた、スキーム6に示されているシーケンスによって調製可能である。
1)Eur.J.Org.Chem.2011,3126−3130に記載されている、式(VIa)のアミノアルコールを形成するためのTHFのような不活性溶剤中におけるLiAlH4などの還元剤による式(VIb)のアミノ酸の還元、これに続く、スルホニル化、式(VI)のアジリジンの閉環、アルコールによるアジリジンの開環、及び、スルホニル基の除去。
2)Org.Lett.,2005,2787−2790に記載されている、スルホンアミド、酸化剤及びロジウム触媒を伴う式(VI)のアジリジンを形成するための式(VIc)のオレフィンのアジリジン化、これに続く、上記に記載されている、アルコールによるアジリジンの開環及びスルホニル基の除去。
Figure 2020531534
スキーム6
幅広い選択肢の式(VIb)のアミノ酸及び式(VIc)のオレフィンが市販されており、その調製のための一般的なプロトコルが、化学文献において報告されていると共に、当業者に公知である。
或いは、式(IIIk)の一定のアミンは、式(VII)のオレフィンから、トリフルオロメチルスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンジアゾニウムフルオロホウ酸塩などのアリールジアゾニウム塩、及び、硝酸銀などの触媒による処理、これに続く、水素雰囲気下、エタノールなどの溶剤中、0℃〜100℃の温度における、ラネーニッケルを伴う得られる式(VIIa)のアゾ化合物の還元によって調製可能である。これはスキーム7に示されており、Chem.Commun.2016,52,8275に記載されている。
Figure 2020531534
スキーム7
或いは、式(I−a)の化合物は、式(VIII)の化合物から、ジメチルホルムアミドなどの不活性溶剤中における、水素化ナトリウムなどの塩基及びアルキル化剤(VIIIa)(式中、Yは、ブロミド、ヨージド又はメタンスルホン酸などの脱離基である)を伴う処理によって調製可能である。式(VIII)の化合物は、プロパンホスホン酸無水物などのアミドカップリング試薬及びトリエチルアミンなどの塩基の存在下における、式(VIa)及び(II)の化合物の反応から容易に入手可能である。これはスキーム8に示されている。
Figure 2020531534
スキーム8
スキーム9に示されているとおり、XがSである一般式(I−b)の化合物は、XがOである一般式(I−a)の化合物から、トルエンのような不活性有機溶剤中、20℃〜150℃の温度における、P410のようなデオキソチオ化剤(deoxothionating agent)又はローソン試薬を伴う処理によって調製可能である。
Figure 2020531534
スキーム9
或いは、式(I−a)の化合物(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、式(I)の化合物について定義されているとおりであり、並びに、XはOである)は、当業者に公知である標準的な合成技術を用いる他の密接に関連している式(I−a)の化合物の変換によって得ることが可能である。非包括的な例としては、酸化反応、還元反応、加水分解反応、カップリング反応、芳香族求核性又は求電子性置換反応、求核置換反応、求核性付加反応、環付加反応及びハロゲン化反応が挙げられる。
上記のスキームに記載の一定の中間体は新規のものであり、従って、本発明のさらなる態様を構成する。
式(I)の化合物は、農業部門および関連する使用分野において、例えば、植物有害生物または非生体材料の防除、ヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物もしくは生物の防除に係る活性処方成分として用いられることが可能である。新規化合物は、低施用量での優れた活性、植物による優れた耐容性、および、環境に対して安全であることにより際だって優れたものである。これらはきわめて有用な治療的特性、予防的特性および浸透移行特性を有すると共に、数多くの栽培植物の保護に用いられ得る。式(I)の化合物は、有用な植物の異なる作物の植物または植物の一部(果実、花、葉、茎、塊茎、根)に生じる有害生物を阻害または駆除するために、他方では、同時に、後に成長する植物のこれらの部位をも例えば植物病原性微生物から保護するために用いられることが可能である。
式(I)の化合物を殺菌・殺カビ剤として用いることも可能である。「殺菌・殺カビ剤」という用語は、本明細書において用いられるところ、真菌の増殖を防除し、変性させ、または、防止する化合物を意味する。「殺菌・殺カビ的に有効な量」という用語は、真菌の増殖に効果をもたらすことが可能である、このような化合物またはこのような化合物の組み合わせの量を意味する。防除または変性効果は、死滅、遅滞等などの自然の発育からの逸脱のすべてを含み、予防は、真菌による感染を予防するための植物におけるバリアまたは他の防御形成を含む。
土壌中で発生する真菌性感染症、ならびに、植物病原性真菌に対する保護のために、例えば果実、塊茎もしくは穀粒などの種子または植物挿穂(例えばイネ)といった植物繁殖体を処理する粉衣剤として式(I)の化合物を用いることも可能である。この繁殖体は、植え付け前に式(I)の化合物を含む組成物で処理することが可能である:例えば、種子は、播種される前に粉衣されることが可能である。式(I)の化合物はまた、種子を液体配合物中に含浸させるか、または、種子を固体配合物でコーティングすることにより穀粒に適用(コーティング)することが可能である。組成物はまた、繁殖体が植え付けられる際に植え付け箇所に適用が可能であり、例えば、播種の最中において蒔き溝に適用が可能である。本発明はまた、このような植物繁殖体の処理方法、および、このようにして処理された植物繁殖体にも関する。
さらに、本発明に係る化合物は、例えば、木材および木材系工業用製品を含む工業用材料の保護、食品保管、衛生管理といった関連する分野における真菌の防除に用いられることが可能である。
加えて、本発明は、例えば材木、壁板および塗料といった非生体材料を真菌による作用から保護するために用いられることが可能である。
これらを含有する式(I)の化合物および殺菌・殺カビ組成物を用いて、広範囲の真菌性植物病原体によって引き起こされる植物病害を防除し得る。これらは、観賞用作物、芝生、野菜、農作物、穀類および果実作物の葉病原体などの広範囲の植物病害の防除において効果的である。
防除され得る、これらの病害に係る真菌および真菌媒介物、ならびに、植物病原性バクテリアおよびウイルスは、例えば以下のとおりである。
アブシジアコリムビフェラ(Absidia corymbifera)、アルテルナリア属の一種(Alternaria spp)、アファノミセス属の一種(Aphanomyces spp)、アスコキタ属の一種(Ascochyta spp)、A.フラバス(A.flavus)、A.フミガーツス(A.fumigatus)、A.ニズランス(A.nidulans)、A.ニガー(A.niger)、A.テルス(A.terrus)を含むアスペルギルス属の一種(Aspergillus spp.)、A.プルランス(A.pullulans)を含むアウレオバシジウム属の一種(Aureobasidium spp.)、ブラストミセスデルマチチディス(Blastomyces dermatitidis)、ブルメリアグラミニス(Blumeria graminis)、ブレミアラクツカエ(Bremia lactucae)、B.ドチデア(B.dothidea)、B.オブツサ(B.obtusa)のボトリオスファエリア属の一種(Botryosphaeria spp.)、B.シネレア(B.cinerea)を含むボトリチス属の一種(Botrytis spp.)、C.アルビカンス(C.albicans)、C.グラブラータ(C.glabrata)、C.クルセイ(C.krusei)、C.ルシタニエ(C.lusitaniae)、C.パラプシロシス(C.parapsilosis)、C.トロピカリス(C.tropicalis)のカンジダ属の一種(Candida spp.)、セファロアスクスフラグランス(Cephaloascus fragrans)、セラトシスチス属の一種(Ceratocystis spp)、C.アラキジコラ(C.arachidicola)を含むセルコスポラ属の一種(Cercospora spp.)、セルコスポリジウムペルソナツム(Cercosporidium personatum)、クラドスポリウム属の一種(Cladosporium spp)、クラビセプスプルプレア(Claviceps purpurea)、
コクシジオイデスイミティス(Coccidioides immitis)、コクリオボルス属の一種(Cochliobolus spp)、C.ムサエ(C.musae)を含むコレトトリカム属の一種(Colletotrichum spp.)、
クリプトコッカスネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ジアポルテ属の一種(Diaporthe spp)、ジディメラ属の一種(Didymella spp)、ドレックスレラ属の一種(Drechslera spp)、エルシノエ属の一種(Elsinoe spp)、
エピデルモフィトン属の一種(Epidermophyton spp)、エルウィニアアミロボラ(Erwinia amylovora)、E.シコラセアルム(E.cichoracearum)を含むエリシフェ種(Erysiphe spp.)、
ユーチパラタ(Eutypa lata)、F.クルモルム(F.culmorum)、F.グラミネアルム(F.graminearum)、F.ラングセチエ(F.langsethiae)、F.モニリホルメ(F.moniliforme)、F.オキシスポルム(F.oxysporum)、F.プロリフェラツム(F.proliferatum)、F.スブグルチナンス(F.subglutinans)、F.ソラニ(F.solani)を含むフザリウム属の一種(Fusarium spp.)、ゲーウマノミセスグラミニス(Gaeumannomyces graminis)、ギベレラフジクロイ(Gibberella fujikuroi)、グロエオデスポミゲナ(Gloeodes pomigena)、グロエオスポリウムムサルム(Gloeosporium musarum)、グロメレラシングレート(Glomerella cingulate)、ガイグナルディアビドウェリイ(Guignardia bidwellii)、ギムノスポランギウム ジュニペリ−ヴィルギニアネ(Gymnosporangium juniperi−virginianae)、ヘルミントスポリウム属の一種(Helminthosporium spp)、ヘミレイア属の一種(Hemileia spp)、H.カプスラツム(H.capsulatum)を含むヒストプラズマ属の一種(Histoplasma spp.)、ラエチサリアフシホルミス(Laetisaria fuciformis)、レプトグラフィウムリンドベルギ(Leptographium lindbergi)、レベイルラタウリカ(Leveillula taurica)、ロフォデルミウムセディチオスム(Lophodermium seditiosum)、コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale)、ミクロスポルム属の一種(Microsporum spp)、モニリニア属の一種(Monilinia spp)、ムコール属の一種(Mucor spp)、コムギ葉枯病菌(M.graminicola)、M.ポミ(M.pomi)を含むミコスファエレラ属の一種(Mycosphaerella spp.)、オンコバシジウムテオブロマエオン(Oncobasidium theobromaeon)、オフィオストマピセエ(Ophiostoma piceae)、パラコジディオイデス属の一種(Paracoccidioides spp)、P.ディジタツム(P.digitatum)、P.イタリクム(P.italicum)を含むペニシリウム属の一種(Penicillium spp.)、ペトリエリジウム属の一種(Petriellidium spp)、P.メイディス(P.maydis)、P.フィリピネンシス(P.philippinensis)およびP.ソルギ(P.sorghi)を含むペロノスクレロスポラ属の一種(Peronosclerospora spp.)、ペロノスポラ属の一種(Peronospora spp)、コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)、ファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フェリヌスイグニアルス(Phellinus igniarus)、フィアロフォラ属の一種(Phialophora spp)、フォーマ属の一種(Phoma spp)、ホモプシスビティコーラ(Phomopsis viticola)、P.インフェスタンス(P.infestans)を含むフィトフトラ属の一種(Phytophthora spp.)、P.ハルステジイ(P.halstedii)、P.ビチコラ(P.viticola)を含むプラスモパラ属の一種(Plasmopara spp.)、プレオスポラ属の一種(Pleospora spp.)、リンゴうどんこ病菌(P.leucotricha)を含むポドスファエラ属の一種(Podosphaera spp.)、ポリミキサグラミニス(Polymyxa graminis)、ポリミキサベタエ(Polymyxa betae)、シュードセルコスポレラヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)、シュードモナス属の一種(Pseudomonas spp)、P.クベンシス(P.cubensis)、P.フムリ(P.humuli)を含むシュードペロノスポラ属の一種(Pseudoperonospora spp.)、シュードペジザトラケイフィラ(Pseudopeziza tracheiphila)、P.ホルデイ(P.hordei)、P.レコンディタ(P.recondita)、P.ストリイホルミス(P.striiformis)、P.トリチシナ(P.triticina)を含むプッシニア属の一種(Puccinia spp.)、ピレノペジザ属の一種(Pyrenopeziza spp)、ピレノフォラ属の一種(Pyrenophora spp)、イネいもち病菌(P.oryzae)を含むピリクラリア属の一種(Pyricularia spp.)、P.ウルチムム(P.ultimum)を含むピシウム属の一種(Pythium spp.)、ラムラリア属の一種(Ramularia spp)、リゾクトニア属の一種(Rhizoctonia spp)、リゾムコールプシルス(Rhizomucor pusillus)、リゾプスアリズス(Rhizopus arrhizus)、リンコスポリウム属の一種(Rhynchosporium spp)、S.アピオスペルムム(S.apiospermum)およびS.プロリフィカンス(S.prolificans)を含むセドスポリウム属の一種(Scedosporium spp.)、スキゾチリウムポミ(Schizothyrium pomi)、
スクレロチニア属の一種(Sclerotinia spp)、スクレロチウム属の一種(Sclerotium spp)、S.ノドルム(S.nodorum)、S.トリティシ(S.tritici)を含むセプトリア属の一種(Septoria spp)、スファエロテカマクラリス(Sphaerotheca macularis)、スファエロテカフスカ(Sphaerotheca fusca)(スファエロテカフリギネア(Sphaerotheca fuliginea))、スポロトリクス属の一種(Sporothorix spp)、スタゴノスポラノドルム(Stagonospora nodorum)、ステムフィリウム属の一種(Stemphylium spp.)、ステレウムヒルスツム(Stereum hirsutum)、タナテホルスククメリス(Thanatephorus cucumeris)、チエラビオプシスバシコラ(Thielaviopsis basicola)、チレチア属の一種(Tilletia spp)、T.ハルジアヌム(T.harzianum)、T.シュードコニンギイ(T.pseudokoningii)、T.ヴィリデ(T.viride)を含むトリコデルマ属の一種(Trichoderma spp.)、
トリコフィトン属の一種(Trichophyton spp)、チフラ属の一種(Typhula spp)、ウンシヌラネカトル(Uncinula necator)、ウロシスチス(Urocystis spp)、ウスチラゴ属の一種(Ustilago spp)、V.イナエクアリス(V.inaequalis)を含むベンチュリア属の一種(Venturia spp.)、ベルチシリウム属の一種(Verticillium spp)およびキサントモナス属の一種(Xanthomonas spp)。
特に、これらを含有する式(I)の化合物および殺菌・殺カビ組成物を用いて、担子菌綱(Basidiomycete)、子嚢菌綱(Ascomycete)、卵菌綱(Oomycete)および/または不完全菌類、ブラソクラディオマイセート(Blasocladiomycete)、ツボカビ綱(Chrytidiomycete)、グロムス門(Glomeromycete)および/またはケカビ綱(Mucoromycete)における広範囲の真菌性植物病原体によって引き起こされる植物病害を防除し得る。
これらの病原体としては以下が挙げられ得る。
卵菌綱(Oomycete)であって、以下を含む。フィトフトラカプシシ(Phytophthora capsici)、フィトフトラインフェスタンス(Phytophthora infestans)、フィトフトラソヤエ(Phytophthora sojae)、フィトフトラフラガリエ(Phytophthora fragariae)、フィトフトラニコチアネ(Phytophthora nicotianae)、フィトフトラシンナモミ(Phytophthora cinnamomi)、フィトフトラシトリコラ(Phytophthora citricola)、フィトフトラシトロフトラ(Phytophthora citrophthora)およびフィトフトラエリトロセプチカ(Phytophthora erythroseptica)によって引き起こされるものなどのフィトフトラ(Phytophthora)病害;ピシウムアファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)、ピシウムアレノマネス(Pythium arrhenomanes)、ピシウムグラミニコラ(Pythium graminicola)、ピシウムイレグラレ(Pythium irregulare)およびピシウムウルチマム(Pythium ultimum)によって引き起こされるものなどのピシウム(Pythium)病害;ペロノスポラデストルクトル(Peronospora destructor)、ペロノスポラパラシティカ(Peronospora parasitica)、プラズモパラビチコーラ(Plasmopara viticola)、プラズモパラハルステジイ(Plasmopara halstedii)、シュードペロノスポラクベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、アルブゴカンジダ(Albugo candida)、スクレログトラマクロスポラ(Sclerophthora macrospora)およびブレミアラクツカエ(Bremia lactucae)などのツユカビ目(Peronosporales)によって引き起こされる病害;ならびに、アファノミセスコクリオイデス(Aphanomyces cochlioides)、ラビリンツラゾステラエ(Labyrinthula zosterae)、ペロノスクレロスポラソルギ(Peronosclerospora sorghi)およびスクレロスポラグラミニコラ(Sclerospora graminicola)などの他のもの。
子嚢菌綱(Ascomycetes)であって、例えば、ステムフィリウムソラニ(Stemphylium solani)、スタゴノスポラタイナネンシス(Stagonospora tainanensis)、スピロカエアオレアギネア(Spilocaea oleaginea)、セトスファエリアツルシカ(Setosphaeria turcica)、ピレノカエタリコペリシチ(Pyrenochaeta lycoperisici)、プレオスポラヘルバルム(Pleospora herbarum)、フォマデストルクティバ(Phoma destructiva)、ファエオスファエリアヘルポトリコイデス(Phaeosphaeria herpotrichoides)、ファエオクリプトクスガエウマンニイ(Phaeocryptocus gaeumannii)、オフィオスファエレラグラミニコラ(Ophiosphaerella graminicola)、オフィボルスグラミニス(Ophiobolus graminis)、レプトスファエリアマクランス(Leptosphaeria maculans)、ヘンデルソニアクレベリマ(Hendersonia creberrima)、ヘルミントスポリウムトリティシレペンティス(Helminthosporium triticirepentis)、セトスファエリアツルシカ(Setosphaeria turcica)、ドレックスレラグリシネス(Drechslera glycines)、ジディメラブリオニエ(Didymella bryoniae)、シクロコニウムオレアギネウム(Cycloconium oleagineum)、コリネスポラカッシイコラ(Corynespora cassiicola)、コクリオボルスサチブス(Cochliobolus sativus)、ビポラリスカクティボラ(Bipolaris cactivora)、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、ピレノホラテレス(Pyrenophora teres)、コムギ黄斑病菌(Pyrenophora tritici−repentis)、アルテルナリアアルテナタ(Alternaria alternata)、アルテルナリアブラッシシコラ(Alternaria brassicicola)、アルテルナリアソラニ(Alternaria solani)およびアルテルナリアトマトフィラ(Alternaria tomatophila)などのプレオスポラ目(Pleosporales);セプトリアトリティシ(Septoria tritici)、セプトリアノドルム(Septoria nodorum)、セプトリアグリシネス(Septoria glycines)、セルコスポラアラキディコーラ(Cercospora arachidicola)、セルコスポラソジナ(Cercospora sojina)、セルコスポラセアエマイディス(Cercospora zeae−maydis)、セルコスポレラカプセラエ(Cercosporella capsellae)およびセルコスポレラヘルポトリコイデス(Cercosporella herpotrichoides)などのカプノディウム目(Capnodiales);クラドスポリウムカルポフィルム(Cladosporium carpophilum)、クラドスポリウムエフスム(Cladosporium effusum)、パッサロラフルバ(Passalora fulva)、クラドスポリウムオキシスポルム(Cladosporium oxysporum)、ドチストロマッセプトスポルム(Dothistroma septosporum)、イサリオプシスクラビスポラ(Isariopsis clavispora)、マイコスファエレラフィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)、コムギ葉枯病菌(Mycosphaerella graminicola)、マイコベロシエラコエプケイイ(Mycovellosiella koepkeii)、ファエオイサリオプシスバタチコラ(Phaeoisariopsis bataticola)、シュードセルコスポラビチス(Pseudocercospora vitis)、シュードセルコスポレラヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)、ラムラリアベチコラ(Ramularia beticola)、ラムラリアコロシグニ(Ramularia collo−cygni)、ゲーウマノミセスグラミニス(Gaeumannomyces graminis)、マグナポルテグリセア(Magnaporthe grisea)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)などのマグナポルテ目(Magnaporthales);アニソグラマアノマラ(Anisogramma anomala)、アピオグノモニアエラブンダ(Apiognomonia errabunda)、サイトスポラプラタニ(Cytospora platani)、ジアポルテファセオロルム(Diaporthe phaseolorum)、ディスクラデストルクティバ(Discula destructiva)、グノモニアフルクティコーラ(Gnomonia fructicola)、グリネリアウビコーラ(Greeneria uvicola)、メランコニウムジュグランディヌム(Melanconium juglandinum)、ホモプシスビティコーラ(Phomopsis viticola)、シロコッカスクラビギグネンティ−ジュグランダセアラム(Sirococcus clavigignenti−juglandacearum)、ツバキアドリイナ(Tubakia dryina)、ディカルペラ属の一種(Dicarpella spp.)、バルサセラトスペルマ(Valsa ceratosperma)などのジアポルテ目(Diaporthales);ならびに、アクチノチリウムグラミニス(Actinothyrium graminis)、アスコキタピシ(Ascochyta pisi)、アスペルギルスフラブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペリスポリウムカリカエ(Asperisporium caricae)、ブルメリエラジャアピイ(Blumeriella jaapii)、カンジダ属の一種(Candida spp.)、カプノジウムラモスム(Capnodium ramosum)、
セファロアスクス属の一種(Cephaloascus spp.)、セファロスポリウムグラミネウム(Cephalosporium gramineum)、セラトシスティスパラドクサ(Ceratocystis paradoxa)、キトミウム属の一種(Chaetomium spp.)、ヒメノシフスシュードアルビヅス(Hymenoscyphus pseudoalbidus)、コッシディオイデス属の一種(Coccidioides spp.)、シリンドロスポリウムパディ(Cylindrosporium padi)、ジプロカルポンマラエ(Diplocarpon malae)、ドレパノペジザカンペストリス(Drepanopeziza campestris)、エルシノエアンペリナ(Elsinoe ampelina)、エピコッカムニグラム(Epicoccum nigrum)、エピデルモフィトン属の一種(Epidermophyton spp.)、ユーチパラタ(Eutypa lata)、ゲオトリクムカンジズム(Geotrichum candidum)、ギベリナセレアリス(Gibellina cerealis)、グロエオセルコスポラソルギ(Gloeocercospora sorghi)、グロエオデスポミゲナ(Gloeodes pomigena)、グロエオスポリウムペレナンス(Gloeosporium perennans)などの他のものによって引き起こされるものといった汚斑病、斑点病、イモチ病または胴枯れ病および/または腐敗病;グロエオチニアテムレンタ(Gloeotinia temulenta)、グリフォスパエリアコルチコラ(Griphospaeria corticola)、カバチエラリニ(Kabatiella lini)、レプトグラフィウムミクロスポルム(Leptographium microsporum)、レプトスファエルリニアクラッスアスカ(Leptosphaerulinia crassiasca)、ロフォデルミウムセディチオスム(Lophodermium seditiosum)、マルソニナグラミニコラ(Marssonina graminicola)、コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale)、モニリニアフルクティコーラ(Monilinia fructicola)、モノグラフェラアルベセンス(Monographella albescens)、モノスポラスクスカノンバルス(Monosporascus cannonballus)、ナエマシクルス属の一種(Naemacyclus spp.)、オフィオストマノボウルミ(Ophiostomanovo−ulmi)、パラコシジオイデスブラジリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis)、ペニシリウムエクソパンスム(Penicillium expansum)、ペスタロチアロドデンドリ(Pestalotia rhododendri)、ペトリエリジウム属の一種(Petriellidium spp.)、ペジクラ属の一種(Pezicula spp.)、フィアロホラグレガタ(Phialophora gregata)、フィラコラポミゲナ(Phyllachora pomigena)、フィマトトリクムオムニボラ(Phymatotrichum omnivora)、フィサロスポラアブディタ(Physalospora abdita)、プレクトスポリウムタバシヌム(Plectosporium tabacinum)、ポリシタルムプスツランス(Polyscytalum pustulans)、シュードペジザメディカギニス(Pseudopeziza medicaginis)、ピレノペジザブラッシカエ(Pyrenopeziza brassicae)、ラムリスポラソルギ(Ramulispora sorghi)、ラブドクリンシュードツガエ(Rhabdocline pseudotsugae)、リンコスポリウムセカリス(Rhynchosporium secalis)、イネ葉しょう腐敗病菌(Sacrocladium oryzae)、スケドスポリウム属の一種(Scedosporium spp.)、スキゾチリウムポミ(Schizothyrium pomi)、スクレロチニアスクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)、スクレロチニアミノル(Sclerotinia minor);スクレロチウム属の一種(Sclerotium spp)、チフライシカリエンシス(Typhula ishikariensis)、セイマトスポリウムマリエ(Seimatosporium mariae)、レプテウチパクプレッシ(Lepteutypa cupressi)、セプトシタルボルム(Septocyta ruborum)、スファセロマペルセー(Sphaceloma perseae)、スポロネマファシディオイデス(Sporonema phacidioides)、スティグミナパルミボラ(Stigmina palmivora)、タペシアヤルンデ(Tapesia yallundae)、タフリナブラタ(Taphrina bullata)、チエビオプシスバシコラ(Thielviopsis basicola)、トリコセプトリアグルクチゲナ(Trichoseptoria fructigena)、ジゴフィアラジャミセンシス(Zygophiala jamaicensis);例えばブルメリアグラミニス(Blumeria graminis)、エリシフェポリゴニ(Erysiphe polygoni)、ウンシヌラネカトル(Uncinula necator)、スファエロテカフリゲナ(Sphaerotheca fuligena)、リンゴうどんこ病菌(Podosphaera leucotricha)、ポドスパエラマクラリス(Podospaera macularis)、ゴロビノマイセスシコラセルム(Golovinomyces cichoracearum)、レベイルラタウリカ(Leveillula taurica)、ミクロスファエラディフッサ(Microsphaera diffusa)、オイディオプシスゴッシピイ(Oidiopsis gossypii)、フィラクチニアグッタタ(Phyllactinia guttata)およびオイジウムアラキディス(Oidium arachidis)などのウドンコカビ目(Erysiphales)によって引き起こされるものといったウドンコ病病害;例えばドチオレラアロマチカ(Dothiorella aromatica)、ジプロディアセリアタ(Diplodia seriata)、ガイグナルディアビドウェリイ(Guignardia bidwellii)、ボトリチスシネレア(Botrytis cinerea)、ボトリオチニアアリイ(Botryotinia allii)、ボトリオチニアファビ(Botryotinia fabae)、フシコクムアミグダリ(Fusicoccum amygdali)、ラシオジプロディアテオブロマエ(Lasiodiplodia theobromae)、マクロフォーマテイコラ(Macrophoma theicola)、マクロフォミナファセオリナ(Macrophomina phaseolina)、フィロスティクタククルビタセアルム(Phyllosticta cucurbitacearum)などのボトリオスフェリア目(Botryosphaeriales)によって引き起こされるものといったかび類;例えばコレトトリカムグロエオスポリオイデス(Colletotrichum gloeosporioides)、コレトトリカムラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium)、コレトトリカムゴッシピイ(Colletotrichum gossypii)、グロメレラシングラタ(Glomerella cingulata)およびコレトトリカムグラミニコラ(Colletotrichum graminicola)などのグロメレラレス属(Glommerelales)によって引き起こされるものといった炭疽病;ならびに、例えばアクレモニウムストリクツム(Acremonium strictum)、クラビセプスプルプレア(Claviceps purpurea)、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウムグラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムビルグリホルメ(Fusarium virguliforme)、フザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウムスブグルチナンス(Fusarium subglutinans)、フザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum f.sp.cubense)、ゲルラキアニバレ(Gerlachia nivale)、ギベレラフジクロイ(Gibberella fujikuroi)、ギベレラゼアエ(Gibberella zeae)、グリオクラジウム属の一種(Gliocladium spp.)、ミロテシウムベルカリア(Myrothecium verrucaria)、ネクトリアラムラライエ(Nectria ramulariae)、トリコデルマビリデ(Trichoderma viride)、トリコテシウムロセウム(Trichothecium roseum)およびベルチシリウムテオブロマエ(Verticillium theobromae)などの肉座菌目(Hypocreales)によって引き起こされるものといった萎凋病または胴枯れ病。
例えばウスチラギノイデアビレンス(Ustilaginoidea virens)、ウスチラゴヌダ(Ustilago nuda)、ウスチラゴトリティシ(Ustilago tritici)、ウスチラゴゼアエ(Ustilago zeae)などのクロボキン目(Ustilaginales)によって引き起こされるものといった黒穂病菌を含む担子菌綱(Basidiomycete)、例えばセロテリウムフィチ(Cerotelium fici)、クリソミクサアルクトスタフィリ(Chrysomyxa arctostaphyli)、コレオスポリウムイポモエアエ(Coleosporium ipomoeae)、ヘミレイアバスタトリクス(Hemileia vastatrix)、プッシニアアラキディス(Puccinia arachidis)、プッシニアカカバタ(Puccinia cacabata)、プッシニアグラミニス(Puccinia graminis)、プッシニアレコンディタ(Puccinia recondita)、プッシニアソルギ(Puccinia sorghi)、プッシニアホルデイ(Puccinia hordei)、プッシニアストリイフォルミス(Puccinia striiformis f.sp.Hordei)、プッシニアストリイフォルミス(Puccinia striiformis f.sp.Secalis)、プッシニアストルムコリリ(Pucciniastrum coryli)などのサビキン目(Pucciniales)、または、クロナルチウムリビコラ(Cronartium ribicola)、ジムノスポランギウムジュニペリ−ビジニアネ(Gymnosporangium juniperi−viginianae)、メランプソラメデュサエ(Melampsora medusae)、ファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フラグミジウムムクロナツム(Phragmidium mucronatum)、フィソペラアンペロシディス(Physopella ampelosidis)、トランスケリアディスコロル(Tranzschelia discolor)およびウロマイセスビシエ−ファビエ(Uromyces viciae−fabae)などのサビキン目(Uredinales)によって引き起こされるものといったサビ病菌;ならびに、クリプトコックス属の一種(Cryptococcus spp.)、エクソバシジウムベクサンス(Exobasidium vexans)、マラスミエルスイノデルマ(Marasmiellus inoderma)、マイセナ属の一種(Mycena spp.)、スファセロテカレイリアナ(Sphacelotheca reiliana)、チフライシカリエンシス(Typhula ishikariensis)、ウロシスチスアグロピリ(Urocystis agropyri)、イテルソニリアペルプレキサンス(Itersonilia perplexans)、クルチシウムインビスム(Corticium invisum)、ラエチサリアフシホルミス(Laetisaria fuciformis)、ワイテアシルシナタ(Waitea circinata)、イネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)、テンサイ根腐病菌(Thanetephorus cucurmeris)、エンチロマダリアエ(Entyloma dahliae)、エンチロメラミクロスポラ(Entylomella microspora)、ネオボシアモリニアエ(Neovossia moliniae)およびチレチアカリエス(Tilletia caries)によって引き起こされるものなどの他の腐敗病および病害。
フィソデルママイディス(Physoderma maydis)などのコウマクノウキン目(Blastocladiomycetes)。
コアネフォラククリビタルム(Choanephora cucurbitarum);ムコール属の一種(Mucor spp.);リゾプスアルヒズス(Rhizopus arrhizus)などのケカビ綱(Mucoromycetes)。
ならびに、上記に列挙されているものと近縁の他の種および属によって引き起こされる病害。
その殺菌・殺カビ活性に追加して、化合物およびこれらを含む組成物はまた、エルウィニアアミロボラ(Erwinia amylovora)、エルウィニアカラトボラ(Erwinia caratovora)、キサントモナスカムペストリス(Xanthomonas campestris)、シュードモナスシリンガエ(Pseudomonas syringae)、ストルプトマイセススカビイス(Strptomyces scabies)などのバクテリアおよび他の関連する種、ならびに、一定の原生動物に対する活性を有し得る。
本発明の範囲内においては、保護されるべき標的作物および/または有用な植物は、典型的には、例えばブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリーおよびイチゴといった液果植物;例えばオオムギ、トウモロコシ(コーン)、キビ、カラスムギ、イネ、ライ麦、モロコシ属(sorghum)ライコムギおよびコムギといった穀類;例えば綿、亜麻、アサ、ジュートおよびサイザルといった繊維植物;例えば糖質および飼料ビート、コーヒー、ホップ、マスタード、アブラナ(カノーラ)、ケシ、サトウキビ、ヒマワリ、チャおよびタバコといった農作物;例えばリンゴ、アンズ、アボカド、バナナ、サクランボ、柑橘類、ネクタリン、モモ、セイヨウナシおよびセイヨウスモモといった果樹;例えばバミューダグラス、イチゴツナギ、ベントグラス、センチピードグラス、ウシノケグサ、ライグラス、アメリカシバおよびノシバといった草;バジル、ルリジサ、チャイブ、コリアンダー、ラベンダー、ラベージ、ミント、オレガノ、パセリ、ローズマリー、セージおよびタイムなどのハーブ;例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメおよびダイズ、インゲンマメといったマメ科植物;例えばアーモンド、カシュー、落花生、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン、ピスタチオおよびクルミといった堅果;例えばアブラヤシといったヤシ;例えば花、低木および高木といった観賞用植物;例えばカカオ、ココナツ、オリーヴおよびゴムといった他の高木;例えばアスパラガス、ナス、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、キュウリ、ニンニク、レタス、ペポカボチャ、メロン、オクラ、タマネギ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイオウ、ホウレンソウおよびトマトといった野菜;ならびに、例えばブドウといったつる植物などの多年生および1年生作物を含む。
本発明に係る有用な植物および/または標的作物は、例えば、昆虫抵抗性(例えばBt.およびVIP品種)ならびに病害抵抗性、除草剤耐性(商品名RoundupReady(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)で市販されている例えばグリホサート−およびグルホシネート−耐性トウモロコシ品種)および線虫抵抗性品種などの従来の品種、ならびに、遺伝子的に強化または遺伝子操作された品種を含む。一例として、好適に遺伝子的に強化または遺伝子操作された品種は、Stoneville 5599BR綿およびStoneville 4892BR綿品種を含む。
「有用な植物」および/または「標的作物」という用語は、従来の交配または遺伝子操作方法によって、ブロモキシニルのような除草剤、または、ある分類の除草剤(例えば、HPPD抑制剤、ALS抑制剤、例えばプリミスルフロン、プロスルフロンおよびトリフロキシスルフロン、EPSPS(5−エノール−ピロビル−シキメート−3−リン酸塩−シンターゼ)抑制剤、GS(グルタミンシンテターゼ)抑制剤またはPPO(プロトポルフィリノーゲン−オキシダーゼ)抑制剤など)に対する耐性がもたらされた有用な植物をも含むと理解されるべきである。従来の交配方法(突然変異誘発)によって、例えばイマザモックスといったイミダゾリノンに対する耐性がもたらされた作物の一例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(カノーラ)である。遺伝子操作方法によって除草剤またはあるクラスの除草剤に対する耐性がもたらされた作物の例としては、商品名RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)で市販されているグリホサート−およびグルホシネート−耐性トウモロコシ品種が挙げられる。
「有用な植物」および/または「標的作物」という用語は、自然発生的なもの、または、有害な昆虫に対する抵抗性が与えられたものを含むと理解されるべきである。これは、トキシン−産生バクテリア由来として公知であるものなどの1種以上の選択的に作用するトキシンの合成能を例えば有するよう、組換えDNA技術を用いることで形質転換された植物を含む。発現されることが可能であるトキシンの例としては、δ−エンドトキシン、栄養型殺虫性タンパク質(Vip)、線虫共生バクテリアの殺虫性タンパク質、ならびに、サソリ、蛛形類、大型のハチ(wasp)および真菌によって産生されるトキシンが挙げられる。バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)トキシンを発現するよう変性された作物の一例は、BtトウモロコシKnockOut(登録商標)(Syngenta Seeds)である。殺虫性耐性をコードする2種以上の遺伝子を含み、それ故、2種以上のトキシンを発現する作物の一例は、VipCot(登録商標)(Syngenta Seeds)である。作物またはその種子材料もまた、複数種の有害生物に対して耐性であることが可能である(いわゆる、遺伝子修飾により形成される場合の重畳的なトランスジェニックイベント)。例えば、植物は、例えばHerculex I(登録商標)(Dow AgroSciences,Pioneer Hi−Bred International)のように除草剤耐性であると同時に、殺虫性タンパク質の発現能を有していることが可能である。
用語「有用な植物」および/または「標的作物」は、例えば、いわゆる「感染特異的タンパク質」(PRP、例えば欧州特許出願公開第0 392 225号明細書を参照のこと)などの選択的な作用を有する抗病原性物質を合成することが可能であるよう組換えDNA技術を用いて形質転換された有用な植物をも含むと理解されるべきである。このような抗病原性物質およびこのような抗病原性物質を合成可能である形質転換植物の例は、例えば、欧州特許出願公開第0 392 225号明細書、国際公開第95/33818号パンフレットおよび欧州特許出願公開第0 353 191号明細書から公知である。このような形質転換植物を製造する方法は一般に当業者に公知であると共に、例えば、上記の公報に記載されている。
形質転換植物によって発現されることが可能であるトキシンとしては、例えば、セレウス菌(Bacillus cereus)またはバチルスポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク質;または、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1もしくはCry9Cといったδ−エンドトキシンなどのバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来の殺虫性タンパク質、または、例えばVip1、Vip2、Vip3もしくはVip3Aといった栄養型殺虫性タンパク質(Vip);または、フォトラブダスルミネッセンス(Photorhabdus luminescens)、ゼノラブダスネマトフィルス(Xenorhabdus nematophilus)などの、例えばフォトラブダス属の一種(Photorhabdus spp.)もしくはゼノラブダス属の一種(Xenorhabdus spp.)といった線虫共生バクテリアの殺虫性タンパク質;サソリトキシン、クモトキシン、大型のハチ(wasp)トキシンおよび他の昆虫特異的神経トキシンなどの動物によって生成されるトキシン;ストレプトミセス(Streptomycete)トキシンなどの真菌によって生成されるトキシン、エンドウマメレクチン、オオムギレクチンまたはマツユキソウレクチンなどの植物レクチン;アグルチニン;トリプシン抑制剤、セリンタンパク分解酵素抑制剤、パタチン、シスタチン、パパイン抑制剤などのプロテイナーゼ抑制剤;リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン、サポリンまたはブリオジンなどのリボソーム−不活性化タンパク質(RIP);3−ヒドロキシステロイドキシダーゼ、エクジステロイド−UDP−グリコシル−トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン抑制剤、HMG−COA−レダクターゼなどのステロイド代謝酵素、ナトリウムまたはカルシウム遮断剤などのイオンチャネル遮断剤、幼虫ホルモンエステラーゼ、利尿ホルモン受容体、スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼおよびグルカナーゼが挙げられる。
さらに、本発明の文脈においては、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1もしくはCry9Cといったδ−エンドトキシン、または、例えばVip1、Vip2、Vip3もしくはVip3Aといった栄養型殺虫性タンパク質(Vip)とは、特にハイブリッドトキシン、切断型トキシンおよび修飾トキシンでもあることが理解されるべきである。ハイブリッドトキシンは、これらのタンパク質の異なるドメインの新たな組み合わせによって組換えで生成される(例えば、国際公開第02/15701号パンフレットを参照のこと)。例えば切断型Cry1Abといった切断型トキシンが公知である。修飾トキシンの場合、天然トキシンの1種以上のアミノ酸が置換される。このようなアミノ酸置換において、好ましくは自然に存在しないタンパク分解酵素認識配列がトキシンに挿入され、例えば、Cry3A055の場合には、カテプシン−G−認識配列がCry3Aトキシンに挿入される(国際公開第03/018810号パンフレットを参照のこと)。
このようなトキシン、または、このようなトキシンを合成可能な形質転換植物のさらなる例が、例えば、欧州特許出願公開第A−0 374 753号明細書、国際公開第93/07278号パンフレット、国際公開第95/34656号パンフレット、欧州特許出願公開第A−0 427 529号明細書、欧州特許出願公開第A−451 878号明細書および国際公開第03/052073号パンフレットに開示されている。
このような形質転換植物の調製プロセスは一般に当業者に公知であり、例えば、上記の刊行物において記載されている。CryI−タイプデオキシリボ核酸およびその調製は、例えば、国際公開第95/34656号パンフレット、欧州特許出願公開第A−0 367 474号明細書、欧州特許出願公開第A−0 401 979号明細書および国際公開第90/13651号パンフレットから公知である。
形質転換植物に含有されるトキシンは、有害な昆虫に対する耐性を植物に付与する。このような昆虫は昆虫の分類群のいずれかのものであることが可能であるが、特に、甲虫(鞘翅目)、双翅昆虫(双翅目)および蝶(鱗翅目)に通例見出される。
殺虫耐性をコードし、1種以上のトキシンを発現する1種以上の遺伝子を含有する形質転換植物は公知であり、そのいくつかは市販されている。このような植物の例は:YieldGard(登録商標)(Cry1Abトキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1トキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard Plus(登録商標)(Cry1AbおよびCry3Bb1トキシンを発現するトウモロコシ品種);Starlink(登録商標)(Cry9Cトキシンを発現するトウモロコシ品種);Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2トキシンおよび酵素ホスフィノトリシンN−アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成されているトウモロコシ品種);NuCOTN 33B(登録商標)(Cry1Acトキシンを発現する綿品種);Bollgard I(登録商標)(Cry1Acトキシンを発現する綿品種);Bollgard II(登録商標)(Cry1AcおよびCry2Abトキシンを発現する綿品種);VipCot(登録商標)(Vip3AおよびCry1Abトキシンを発現する綿品種);NewLeaf(登録商標)(Cry3Aトキシンを発現するジャガイモ品種);NatureGard(登録商標)、Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21グリホサート−耐性形質)、Agrisure(登録商標)CB Advantage(Bt11コーン穿孔性害虫(CB)形質)およびProtecta(登録商標)である。
このような形質転換作物のさらなる例は以下のとおりである。
1.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F−31 790 St.Sauveur,France製Bt11トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。切断型Cry1Abトキシンのトランスジェニック発現により、アワノメイガ(ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)およびセサミアノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))に対する耐性が付与された遺伝子操作されたトウモロコシ(Zea mays)。Bt11トウモロコシはまた、酵素PATをトランスジェニック発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成している。
2.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F−31 790 St.Sauveur,France製Bt176トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。Cry1Abトキシンのトランスジェニック発現によって、アワノメイガ(ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)およびセサミアノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))に対する耐性が付与された遺伝子操作されたトウモロコシ(Zea mays)。Bt176トウモロコシはまた、酵素PATをトランスジェニック発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成している。
3.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F−31 790 St.Sauveur,France製MIR604トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。修飾Cry3Aトキシンのトランスジェニック発現により昆虫耐性が付与されたトウモロコシ。このトキシンは、カテプシン−G−タンパク分解酵素認識配列の挿入により修飾されたCry3A055である。このような形質転換トウモロコシ植物の調製は、国際公開第03/018810号パンフレットに記載されている。
4.Monsanto Europe S.A.270−272 Avenue de Tervuren,B−1150 Brussels,Belgium製MON863トウモロコシ、登録番号C/DE/02/9。MON863は、Cry3Bb1トキシンを発現し、一定の鞘翅目昆虫に対する耐性を有する。
5.Monsanto Europe S.A.270−272 Avenue de Tervuren,B−1150 Brussels,Belgium製IPC531綿、登録番号C/ES/96/02。
6.Pioneer Overseas Corporation,Avenue Tedesco,7 B−1160 Brussels,Belgium製1507トウモロコシ、登録番号C/NL/00/10。一定の鱗翅目昆虫に対する耐性を達成するタンパク質Cry1Fの発現、および、除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成するためのPATタンパク質の発現のために遺伝子操作されたトウモロコシ。
7.Monsanto Europe S.A.270−272 Avenue de Tervuren,B−1150 Brussels,Belgium製NK603×MON810トウモロコシ、登録番号C/GB/02/M3/03。遺伝子操作品種NK603およびMON810を交配させることによる従来交配型ハイブリッドトウモロコシ品種からなる。NK603×MON810トウモロコシは、アグロバクテリウム属の一種(Agrobacterium sp.)の菌株CP4から得られるタンパク質CP4 EPSPSをトランスジェニック発現し、これにより、除草剤Roundup(登録商標)(グリホサートを含有)に対する耐性が付与され、また、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.kurstaki)から得られるCry1Abトキシンをトランスジェニック発現し、これにより、アワノメイガを含む一定の鱗翅目に対する耐性がもたらされる。
本明細書において用いられるところ、「生息地」という用語は、植物が成長している圃場、または、栽培されている植物の種子が播種された圃場、または、種子が土壌に蒔かれることとなる圃場を意味する。これは、土壌、種子および実生、ならびに、確立した植生を含む。
「植物」という用語は、種子、実生、苗、根、塊茎、茎、柄、群葉および果実を含む植物のすべての物理的な部分を指す。
「植物繁殖体」という用語は、その増殖に用いられることが可能である種子などの植物の生殖部、および、挿し木もしくは例えばジャガイモといった塊茎などの栄養体を表すと理解される。例えば種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎および植物の部分が挙げられ得る。発芽後もしくは土壌から出芽した後に移植されることとなる発芽した植物および若芽もまた挙げられる。これらの若芽は、移植前に浸漬による完全または部分的な処置によって保護されてもよい。好ましくは、「植物繁殖体」は種子を表すと理解される。
慣用名を用いて本明細書において言及される有害生物防除剤は、例えば、“The Pesticide Manual”,15th Ed.,British Crop Protection Council 2009から公知である。
式(I)の化合物は、そのままの形態で、または、好ましくは、配合技術分野において簡便に採用される補助剤と一緒に用いられ得る。この目的のためにこれらは、公知の様式で、乳化性濃縮物、コーティング用ペースト、直接噴射可能もしくは希釈可能な溶液または懸濁液、希釈エマルジョン、水和剤、可溶性粉末、粉剤、粒質物、および、例えば高分子物質中のカプセルに簡便に配合され得る。組成物のタイプと同様に、吹付け、霧吹き、散粉、散布、コーティングまたは掛け流しなどの適用方法が、意図される目的およびその時点での状況に応じて選択される。組成物はまた、安定化剤、消泡剤、粘度調節剤、バインダまたは粘着剤、ならびに、肥料、微量元素の供給源、または、特別な効果を得るための他の配合物などのさらなる補助剤を含有していてもよい。
例えば農業に用いられる好適なキャリアおよび補助剤は、固体または液体であることが可能であり、配合技術において有用な物質であり、例えば天然もしくは再生ミネラル物質、溶剤、分散剤、湿潤剤、粘着剤、増粘剤、バインダまたは肥料である。このようなキャリアは、例えば国際公開第97/33890号パンフレットに記載されている。
懸濁液濃縮物は、活性な化合物の微細な固体粒子が懸濁した水性配合物である。このような配合物は沈降防止剤および分散剤を含むと共に、活性を高めるために湿潤剤、ならびに、消泡剤および結晶成長抑制剤をさらに含み得る。使用においては、これらの濃縮物は水中で希釈され、通常は処理されるべき領域にスプレーで適用される。活性処方成分の量は濃縮物の0.5%〜95%の範囲内であり得る。
水和剤は、水または他の液体キャリア中に容易に分散する微細粒子の形態である。これらの粒子は、固体マトリックスに保持された活性処方成分を含有する。典型的な固体マトリックスとしては、フーラー土、カオリンクレイ、シリカおよび他の易湿性の有機もしくは無機固形分が挙げられる。水和剤は通常、5%〜95%の活性処方成分と少量の湿潤剤、分散剤または乳化剤とを含有する。
乳化性濃縮物は水または他の液体中に分散性である均質な液体組成物であって、活性な化合物と液体もしくは固体乳化剤とからのみ構成されていてもよく、または、キシレン、高沸点芳香族ナフサ、イソホロンおよび他の不揮発性有機溶剤などの液体キャリアを含有していてもよい。使用においては、これらの濃縮物は水または他の液体中に分散され、通常は処理されるべき領域にスプレーで適用される。活性処方成分の量は濃縮物の0.5%〜95%の範囲内であり得る。
粒状配合物は押出物および比較的粗大な粒子の両方を含み、通常は、処理が必要とされる領域に希釈されることなく適用される。粒状配合物に係る典型的なキャリアとしては、活性な化合物を吸収するか活性な化合物でコーティング可能である、砂、フーラー土、アタパルジャイトクレイ、ベントナイトクレイ、モンモリロナイトクレイ、バーミキュライト、パーライト、炭酸カルシウム、れんが、軽石、葉ろう石、カオリン、ドロマイト、焼き石膏、木粉、粉砕したトウモロコシ穂軸、粉砕したピーナッツの外殻、砂糖、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ナトリウムケイ酸、ホウ酸ナトリウム、マグネシア、雲母、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン、氷晶石、石膏、珪藻土、硫酸カルシウムおよび他の有機もしくは無機材料が挙げられる。粒状配合物は通常5%〜25%の活性処方成分を含有し、これは、高沸点芳香族ナフサ、ケロシンおよび他の石油留分などの表面活性剤、もしくは、植物油;ならびに/または、デキストリン、膠もしくは合成樹脂などの展着剤を含んでいてもよい。
粉剤は、活性処方成分と、分散剤およびキャリアとして作用するタルク、クレイ、粉末ならびに他の有機および無機固形分などの微細固形分との易流動性の混和物である。
マイクロカプセルは、典型的には、内包された材料を制御された速度で周囲に放出させることが可能である不活性の多孔性シェルに内包された活性処方成分の小滴または顆粒である。カプセル化された小滴は、直径が典型的には1〜50ミクロンである。内包された液体は典型的には、カプセルの重量の50〜95%を構成し、活性な化合物に追加して溶剤を含んでいてもよい。カプセル化された顆粒は一般に、顆粒の孔部開口をシールして、液体形態の活性種を顆粒の孔部内に保持する多孔性メンブランを有する多孔性顆粒である。顆粒は典型的には、直径が1ミリメートル〜1センチメートル、好ましくは1〜2ミリメートルの範囲内である。顆粒は、押出し成形、凝塊もしくはプリルによって形成されるか、または、天然のものである。このような材料の例は、バーミキュライト、焼成クレイ、カオリン、アタパルジャイトクレイ、おがくずおよび粒状炭素である。シェルまたはメンブラン材料は、天然および合成ゴム、セルロース系材料、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレタンおよびデンプンザンデートを含む。
農芸化学用途に係る他の有用な配合物は、アセトン、アルキル化ナフタレン、キシレンおよび他の有機溶剤などの、所望の濃度での完全な溶解が達成される溶剤中における活性処方成分の単なる溶液を含む。低沸点分散剤溶剤キャリアの蒸発に伴って活性処方成分が微細に分離された形態に散布される加圧散布機もまた用いられ得る。
上記の配合物タイプの本発明の組成物の配合に有用である好適な農業用補助剤およびキャリアは、当業者に周知である。
利用可能である液体キャリアとしては、例えば、水、トルエン、キシレン、石油ナフサ油、作物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2−ブタノン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、アルキル酢酸塩、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p−ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールアビエテート、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロキシトール、アルキルピロリジノン、酢酸エチル、2−エチルヘキサノール、エチレンカーボネート、1,1,1−トリクロロエタン、2−ヘプタノン、αピネン、d−リモネン、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、グリセロール、グリセロール二酢酸、グリセロール一酢酸、グリセロールトリアセテート、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、メシチルオキシド、メトキシ−プロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m−キシレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、クタデカン酸、オクチルアミンアセテート、オレイン酸、オレイルアミン、o−キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール(PEG400)、プロピオン酸、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、p−キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、および、アミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール等などの高分子量アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンおよびN−メチル−2−ピロリジノンが挙げられる。濃縮物の希釈には、水が一般的に選択されるキャリアである。
好適な固体キャリアとしては、例えば、タルク、二酸化チタン、葉ろう石クレイ、シリカ、アタパルジャイトクレイ、キースラガー、チョーク、珪藻土、石灰、炭酸カルシウム、ベントナイトクレイ、フーラー土、綿実の外殻、小麦粉、ダイズ粉、軽石、木粉、クルミの外殻粉およびリグニンが挙げられる。
幅広い範囲の表面活性剤が、特に適用前にキャリアで希釈されるよう設計されたものといった、前記液体および固体組成物の両方において有利に利用される。これらの表面活性剤は通常、使用される際、0.1%〜15重量%の配合物を含む。これらはアニオン性、カチオン性、ノニオン性または高分子特性であることが可能であり、乳化剤、湿潤剤、懸濁剤として、または、他の目的のために利用されることが可能である。典型的な表面活性剤としては、ラウリル硫酸ジエタノールアンモニウムなどのアルキル硫酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなどのアルキルアリールスルホネート塩;ノニルフェノール−C.sub.18エトキシレートなどのアルキルフェノール−アルキレンオキシド付加生成物;トリデシルアルコール−C.sub.16エトキシレートなどのアルコール−アルキレンオキシド付加生成物;ステアリン酸ナトリウムなどの石鹸;ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩のジアルキルエステル;ソルビトールオレエートなどのソルビトールエステル;ラウリルトリメチル塩化アンモニウムなどの第4級アミン;ステアリン酸ポリエチレングリコールなどの脂肪酸のポリエチレングリコールエステル;エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマー;ならびに、モノおよびジアルキルリン酸エステルの塩が挙げられる。
農業用組成物において通例利用される他の補助剤としては、結晶化抑制剤、粘度変性剤、懸濁剤、噴霧粒調節剤、顔料、酸化防止剤、発泡剤、消泡剤、遮光剤、相溶化剤、消泡剤、金属イオン封鎖剤、中和剤および緩衝剤、腐食抑制剤、染料、臭気剤、展着剤、浸透助剤、微量元素、緩和剤、潤滑剤および固着剤が挙げられる。
さらに加えて、他の殺生性活性処方成分または組成物を、本発明の組成物と組み合わせ、本発明の方法において用い、および、本発明の組成物と同時にまたは順次に適用してもよい。同時に適用する場合、これらのさらなる活性処方成分は、本発明の組成物と一緒に配合されても、または、例えば、噴霧タンク中で一緒に混合されてもよい。これらのさらなる殺生性活性処方成分は、殺菌・殺カビ剤、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤および/または植物成長調節剤であり得る。
加えて、本発明の組成物はまた、1種以上の全身獲得抵抗性誘導物質(「SAR」誘導物質)と一緒に適用され得る。SAR誘導物質は公知であって、例えば米国特許第6,919,298号明細書に記載されており、例えば、サリチル酸塩および市販されているSAR誘導物質であるアシベンゾラル−S−メチルが挙げられる。
式(I)の化合物は通常組成物の形態で用いられ、処理されるべき作物領域または植物に、さらなる化合物と同時に、または、順次に適用されることが可能である。これらのさらなる化合物は、例えば肥料もしくは微量元素供与物、または、植物の成長に影響を及ぼす他の調製物であることが可能である。これらはまた、選択的な除草剤もしくは非選択的な除草剤、ならびに、殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、殺菌剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤であることが可能であり、または、これらの調製物の数種の混合物であって、所望の場合には配合物の分野において慣例的に利用されるさらなるキャリア、界面活性剤もしくは適用促進補助剤を伴う混合物であることが可能である。
式(I)の化合物は、活性処方成分として少なくとも1種の式(I)の化合物を含む、植物病原性微生物に対する防除もしくは保護のための(殺菌・殺カビ)組成物の形態で用いられ得、または、遊離形態もしくは農芸化学的に使用可能な塩形態の上記に定義されている少なくとも1種の好ましい個別の化合物と、上記の補助剤の少なくとも1種との形態で用いられ得る。
本発明は従って、少なくとも1種の式(I)の化合物、農学的に許容可能なキャリア、および、任意選択により補助剤を含む、組成物、好ましくは殺菌・殺カビ組成物を提供する。農学的に許容可能なキャリアは、例えば農業用途に好適なキャリアである。農業用キャリアは技術分野において周知である。好ましくは、前記組成物は、式(I)の化合物に追加して、少なくとも1種以上の有害生物防除的に活性な化合物、例えば追加の殺菌・殺カビ性活性処方成分を含んでいてもよい。
式(I)の化合物は、組成物における唯一の活性処方成分であってもよく、また、適切な場合、有害生物防除剤、殺菌・殺カビ剤、共力剤、除草剤または植物成長調節剤などの1種以上の追加の活性処方成分と混合されてもよい。追加の活性処方成分は、いくつかの場合において、予期しない相乗的活性をもたらし得る。
好適な追加の有効成分の例としては、以下が挙げられる:1,2,4−チアジアゾール、2,6−ジニトロアニリン、アシルアラニン、脂肪族窒素化合物、アミジン、アミノピリミジノール、アニリド、アニリノ−ピリミジン、アントラキノン、抗生物質、アリール−フェニルケトン、ベンズアミド、ベンゼン−スルホンアミド、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチオジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾイルピリジン、ベンズチアジアゾール、ベンジルカルバメート、ブチルアミン、カルバメート、カルボキサミド、カプロパミド、クロロニトリル、桂皮酸アミド、銅含有化合物、シアノアセタミドオキシム、シアノアクリレート、シアノイミダゾール、シアノメチレン−チアゾリジン、ジカルボニトリル、ジカルボキサミド、ジカルボキシイミド、ジメチルスルファメート、炭酸ジニトロフェノール、ジニトロフェニスル、クロトン酸ジニトロフェニル、リン酸ジフェニル、ジチイノ化合物、ジチオカルバメート、ジチオエーテル、ジチオラン、エチル−アミノ−チアゾールカルボキサミド、エチル−ホスホン酸塩、フランカルボキサミド、グルコピラノシル、グルコピラノキシル、グルタロニトリル、グアニジン、除草剤/植物成長調節剤、ヘキソピラノシル抗生物質、ヒドロキシ(2−アミノ)ピリミジン、ヒドロキシアニリド、ヒドロキシイソキサゾール、イミダゾール、イミダゾリノン、殺虫剤/植物成長調節剤、イソベンゾフラノン、イソキサゾリジニル−ピリジン、イソオキサゾリン、マレイミド、マンデル酸アミド、メクチン誘導体、モルホリン、ノルホリン、n−フェニルカルバメート、有機錫化合物、オキサチインカルボキサミド、オキサゾール、オキサゾリジン−ジオン、フェノール、フェノキシキノリン、フェニル−アセトアミド、フェニルアミド、フェニルベンズアミド、フェニル−オキソ−エチル−チオフェンアミド、フェニルピロール、フェニルウレア、ホスホロチオレート、リン酸、フタルアミド酸、フタルイミド、ピコリンアミド、ピペラジン、ピペリジン、植物抽出物、ポリオキシン、プロピオンアミド、フタルイミド、ピラゾール−4−カルボキサミド、ピラゾリノン、ピリダジノン、ピリジン、ピリジンカルボキサミド、ピリジニル−エチルベンズアミド、ピリミジンアミン、ピリミジン、ピリミジン−アミン、ピリミジオン−ヒドラゾン、ピロリジン、ピロロキノリン、キナゾリノン、キノリン、キノリン誘導体、キノリン−7−カルボン酸、キノキサリン、スピロケタールアミン、ストロビルリン、スルファモイルトリアゾール、スルファミド、テトラゾリルオキシム、チアジアジン、チアジアゾールカルボキサミド、チアゾールカルボキサニド、チオシアネート、チオフェンカルボキサミド、トルアミド、トリアジン、トリアゾベンチアゾール、トリアゾール、トリアゾール−チオン、トリアゾロ−ピリミジルアミン、バリンアミドカルバメート、メチルホスホン酸アンモニウム、砒素含有化合物、ベニイミダゾリルカルバメート(benyimidazolylcarbamates)、カルボニトリル、カルボキサニリド、カルボキシイミドアミド、カルボン酸フェニルアミド、ジフェニルピリジン、フラニリド、ヒドラジンカルボキサミド、酢酸イミダゾリン、イソフタレート、イソキサゾロン、水銀塩、有機水銀化合物、有機リン酸塩、オキサゾリジンジオン、ペンチルスルホニルベンゼン、フェニルベンズアミド、ホスホノチオネート、ホスホロチオエート、ピリジルカルボキサミド、ピリジルフルフリルエーテル、ピリジルメチルエーテル、SDHI、チアジアジナンチオン、チアゾリジン。
本発明のさらなる態様は、作物植物、例えば種子といったその繁殖体、例えば収穫された食品作物といった収穫された作物などの例えば有用な植物といった植物、または、特に真菌性生物といった植物病原性もしくはヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物もしくは生物による非生体材料に係る外寄生を防除もしくは予防する方法に関し、この方法は、式(I)の化合物もしくは上記に定義されている好ましい個別の化合物を、活性処方成分として植物、植物の一部もしくはその生息地、その繁殖体、または、非生体材料のいずれかの部分に適用するステップを含む。
防除もしくは予防とは、昆虫による、または、特に真菌性生物といった植物病原性もしくはヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物もしくは生物による外寄生を、向上が実証されるレベルまで低減させることを意味する。
特に真菌性生物といった植物病原性微生物または昆虫による作物植物の外寄生を防除もしくは予防する好ましい方法であって、式(I)の化合物または前記化合物の少なくとも1種を含有する農芸化学組成物の適用を含む方法は、葉面処理である。適用頻度および適用量は、対応する病原体または昆虫による外寄生のリスクに応じることとなる。しかしながら、式(I)の化合物はまた、植物の生息地に液体配合物を灌注することにより、または、例えば粒状形態(土壌施用)の固体形態で化合物を土壌に適用することにより、土壌(浸透移行作用)を介して根から植物に浸透させることが可能である。水稲作物の場合、このような粒質物を湛水した水田に適用することが可能である。式(I)の化合物はまた、種子または塊茎を殺菌・殺カビ剤の液体配合物に含浸させることにより、または、これらを固体配合物でコーティングすることにより、種子に適用(コーティング)され得る。
例えば、式(I)の化合物と、所望の場合に、式(I)の化合物をカプセル化する固体または液体補助剤またはモノマーとを含有する組成物といった配合物は、公知の様式で、典型的には、化合物を例えば溶剤、固体キャリアおよび任意選択により表面活性化合物(界面活性剤)といった増量剤と一緒に均質に混合し、および/または、粉砕することにより調製され得る。
流行している状況における意図される目的、および、上述の種類の有害生物を防除するための組成物の使用に適合するよう選択されるべきである、吹付け、噴霧、散粉、はけ塗り、粉衣、拡散または流しかけなどの上述の種類の有害生物の防除方法である組成物の適用方法が本発明の他の主題である。典型的な濃度割合は、0.1〜1000ppm、好ましくは0.1〜500ppmの活性処方成分である。1ヘクタール当たりの適用量は、好ましくは1g〜2000gの活性処方成分/ヘクタール、より好ましくは10〜1000g/ha、最も好ましくは10〜600g/haである。種子灌注剤として用いられる場合、簡便な投与量は、1kgの種子に対して10mg〜1gの活性物質である。
本発明の組み合わせが種子の処理に用いられる場合、1kgの種子に対して0.001〜50gの式(I)の化合物、好ましくは、1kgの種子に対して0.01〜10gの量が一般に十分とされる。
好適には、本発明に係る式(I)の化合物を含む組成物は、病害の発生前を意味する予防的に、または、病害の発生後を意味する治療的に適用される。
本発明の組成物は、いずれかの従来の形態、例えば、二液系、乾燥種子処理用粉末(DS)、種子処理用エマルジョン(ES)、種子処理用流動性濃縮物(FS)、種子処理用溶液(LS)、種子処理用水分散性粉末(WS)、種子処理用カプセル懸濁液(CF)、種子処理用ゲル(GF)、エマルジョン濃縮物(EC)、懸濁液濃縮物(SC)、サスポエマルジョン(SE)、カプセル懸濁液(CS)、水分散性顆粒(WG)、乳化性顆粒(EG)、エマルジョン、油中水型(EO)、エマルジョン、水中油型(EW)、マイクロエマルジョン(ME)、油分散体(OD)、油混和性の流動体(OF)、混油性液体(OL)、可溶性濃縮物(SL)、超低体積懸濁液(SU)、超低体積液体(UL)、工業用濃縮物(TK)、分散性濃縮物(DC)、水和剤(WP)、または、農学的に許容可能な補助剤と組み合わされるいずれかの技術的に好ましい配合物の形態で採用され得る。
このような組成物は、従来の様式で、例えば活性処方成分を、適切な不活性配合物(希釈剤、溶剤、充填材、ならびに、界面活性剤、殺生剤、不凍剤、展着剤、増粘剤およびアジュバント活性効果をもたらす化合物などの任意により他の配合成分)と混合することにより、生成され得る。また、従来の緩効性配合物は、長期にわたって持続する効力が意図される場合に採用され得る。特に、水分散性濃縮物(例えばEC、SC、DC、OD、SE、EW、EO等)、水和剤および顆粒などの吹付け形態で適用される配合物は、例えばホルムアルデヒドとナフタレンスルホン酸塩との縮合物、アルキルアリールスルホネート、リグニンスルホン酸塩、脂肪アルキルスルフェート、およびエトキシル化アルキルフェノールおよびエトキシル化脂肪族アルコールといった、湿潤剤および分散剤およびアジュバント効果をもたらす他の化合物などの界面活性剤を含有していてもよい。
種子粉衣配合物は種子にそれ自体公知である様式で適用され、例えば水性懸濁液または種子に良好な接着性を有する乾燥粉末形態といった好適な種子粉衣配合物形態で、本発明の組み合わせおよび希釈剤を利用する。このような種子粉衣配合物は技術分野において公知である。種子粉衣配合物は、単一種の活性処方成分を含有していても、または、例えば緩効性カプセルもしくはマイクロカプセルとしてカプセル化形態で活性処方成分の組み合わせを含有していてもよい。
普通、配合物は、0.01〜90重量%の活性薬剤、0〜20%の農学的に許容可能な界面活性剤、ならびに、10〜99.99%の固体または液体不活性配合物および補助剤を含み、活性薬剤は、少なくとも式(I)の化合物を、コンポーネント(B)および(C)、および、任意により他の活性薬剤、特に殺菌剤または防腐剤等を一緒に伴って構成されている。組成物の濃縮形態は、一般に、約2〜80%、好ましくは約5〜70重量%の活性薬剤を含有する。配合物の適用形態は、例えば0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜5重量%の活性薬剤を含有し得る。市販製品は濃縮物として配合されていることが好ましいであろうが、エンドユーザーは通常希釈した配合物を利用することとなる。
市販の製品を濃縮物として配合することが好ましいが、エンドユーザーは通常配合物を希釈して使用するであろう。
以下の実施例は本発明を例示するものである。本発明の一定の化合物は低施用量でのより高い効力により公知の化合物から区別可能であり、これは、実施例において概説されている実験手法を用い、必要に応じて、例えば50ppm、12.5ppm、6ppm、3ppm、1.5ppm、0.8ppmまたは0.2ppmといったより少ない施用量を用いることで当業者により検証可能である。
本明細書をとおして、温度は摂氏度で記載されており、「m.p.」は融点を意味する。LC/MSは液体クロマトグラフィー質量分光測定を意味し、装置及び方法の説明は以下のとおりである。
方法G:
スペクトルを、エレクトロスプレーソース(極性:陽イオン及び陰イオン)、キャピラリ:3.00kV、コーン範囲:30V、抽出器:2.00V、ソース温度:150℃、脱溶剤温度:350℃、コーンガス流:50l/h、脱溶剤ガス流:650l/h、質量範囲:100〜900Da)及びWaters製のAcquity UPLC:バイナリポンプ、被加熱カラムコンパートメント、ダイオード−アレイ検出器及びELSD検出器を備えるWaters製の質量分光計(SQD、SQDIIシングル四重極型質量分光計)で記録した。カラム:Waters UPLC HSS T3、1.8μm、30×2.1mm、温度:60℃、DAD波長範囲(nm):210〜500、溶剤勾配:A=水+5%のMeOH+0.05%のHCOOH、B=アセトニトリル+0.05%のHCOOH、勾配:1.2分間で10〜100%のB;流量(ml/分間)0.85
方法H:
スペクトルを、エレクトロスプレーソース(極性:陽イオン及び陰イオン)、キャピラリ:3.00kV、コーン範囲:30V、抽出器:2.00V、ソース温度:150℃、脱溶剤温度:350℃、コーンガス流:50l/h、脱溶剤ガス流:650l/h、質量範囲:100〜900Da)及びWaters製のAcquity UPLC:バイナリポンプ、被加熱カラムコンパートメント、ダイオード−アレイ検出器及びELSD検出器を備えるWaters製の質量分光計(SQD、SQDIIシングル四重極型質量分光計)で記録した。カラム:Waters UPLC HSS T3、1.8μm、30×2.1mm、温度:60℃、DAD波長範囲(nm):210〜500、溶剤勾配:A=水+5%のMeOH+0.05%のHCOOH、B=アセトニトリル+0.05%のHCOOH、勾配:2.7分間で10〜100%のB;流量(ml/分間)0.85
方法W:
スペクトルを、エレクトロスプレーソース(極性:陽イオン又は陰イオン、キャピラリ:3.0kV、コーン:30V、抽出器:3.00V、ソース温度:150℃、脱溶剤温度:400℃、コーンガス流:60L/Hr、脱溶剤ガス流:700L/Hr、質量範囲:140〜800Da)、DAD波長範囲(nm):210〜400、及びWaters製のAcquity UPLC:溶剤デガッサ、バイナリポンプ、被加熱カラムコンパートメント及びダイオード−アレイ検出器を備えるWaters製の質量分光計(ACQUITY UPLC)(SQD、SQDIIシングル四重極型質量分光計)で記録した。カラム:Waters UPLC HSS T3、1.8μm、30×2.1mm、温度:60℃、DAD波長範囲(nm):210〜500、溶剤勾配:A=水/メタノール9:1,0.1%ギ酸、B=アセトニトリル+0.1%ギ酸、勾配:2.5分間で0〜100%のB;流量(ml/分間)0.75
配合例
Figure 2020531534
有効成分を補助剤と十分に混合し、この混合物を好適なミル中において十分に粉砕することにより、水による希釈で所望の濃度の懸濁液を得ることが可能である水和剤が得られる。
Figure 2020531534
有効成分を補助剤と十分に混合し、この混合物を好適なミル中において十分に粉砕することにより、種子処理に直接用いられることが可能である粉末が得られる。
乳化性濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4〜5molのエチレンオキシド)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル(35molのエチレンオキシド) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
植物の保護において使用可能であるいずれかの所望の濃度のエマルジョンは、この濃縮物から、水による希釈によって得ることが可能である。
Figure 2020531534
すぐに使用可能な粉剤は、有効成分とキャリアとを混合し、混合物を好適なミル中において粉砕することにより得られる。このような粉末はまた、種子の乾燥粉衣に用いられることが可能である。
押出し顆粒
有効成分[式(I)の化合物] 15%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 82%
有効成分を補助剤と共に混合及び粉砕し、この混合物を水で湿らせる。混合物を押し出し、次いで、空気流中において乾燥させる。
被覆顆粒
有効成分[式(I)の化合物] 8%
ポリエチレングリコール(mol.wt.200) 3%
カオリン 89%
ミキサ中において、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに微細に粉砕した有効成分を均一に適用する。これにより、粉剤を含まない被覆顆粒が得られる。
懸濁液濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 40%
プロピレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル(15molのエチレンオキシド) 6%
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
シリコーン油(水中に75%エマルジョンの形態) 1%
水 32%
細かく粉砕した活性処方成分を補助剤と均質に混合して懸濁液濃縮物を得、水で希釈することによって、この懸濁液を任意の所望の濃度で得ることが可能である。このような希釈を用いることで、吹付け、注ぎかけ、または、浸漬により、微生物による外寄生から、生存している植物ならびに植物繁殖体を処理および保護可能である。
種子処理用流動性濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 40%
プロピレングリコール 5%
コポリマーブタノールPO/EO 2%
トリスチレンフェノール+10〜20モルEO 2%
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(水中に20%溶液の形態) 0.5%
モノアゾ顔料カルシウム塩 5%
シリコーン油(水中に75%エマルジョンの形態) 0.2%
水 45.3%
細かく粉砕した活性処方成分を補助剤と均質に混合して懸濁液濃縮物を得、水で希釈することによって、この懸濁液を任意の所望の濃度で得ることが可能である。このような希釈を用いることで、吹付け、注ぎかけ、または、浸漬により、微生物による外寄生から、生存している植物ならびに植物繁殖体を処理および保護可能である。
緩効性カプセル懸濁液
28部の組み合わせた式(I)の化合物を、2部の芳香族溶剤および7部のトルエンジイソシアネート/ポリメチレン−ポリフェニルイソシアネート混合物(8:1)と混合する。この混合物を、1.2部のポリビニルアルコール、0.05部の脱泡剤および51.6部の水の混合物中において、所望の粒径が達成されるまで乳化させる。このエマルジョンに、5.3部の水中の2.8部の1,6−ジアミノヘキサンの混合物を添加する。この混合物を、重合反応が完了するまで撹拌する。
得られるカプセル懸濁液を、0.25部の増粘剤および3部の分散剤を添加することにより安定化させる。カプセル懸濁液配合物は、28%の活性処方成分を含有する。中程度のカプセル径は8〜15ミクロンである。
得られる配合物を、目的に好適な装置中において、水性懸濁液として種子に適用する。
調製例
実施例1:N−[1−(シクロヘキシオキシメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−メチル−プロピル]−8−フルオロ−キノリン−3−カルボキサミドの調製
ステップ1、2−メチルアリルオキシシクロヘキサンの調製
Figure 2020531534
水素化ナトリウム(60%、1.75g、43.9mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)/ジメチルホルムアミド(4mL)中の懸濁液に、シクロヘキサノール(4.0g、39.9mmol)を5〜10℃で添加した。得られる混合物を室温に温め、30分間撹拌した。3−ブロモ−2−メチル−プロプ−1−エン(5.7g、41.9mmol)をゆっくりと添加し、反応を20℃で24時間エージングした。次いで、水を注意深く添加し、混合物をメチルt−ブチルエーテルで抽出した。有機層を水、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮した。残留する油を短いシリカプラグ(シクロヘキサン/酢酸エチルですすいだ)を通してろ過して、表題の化合物を無色の液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 4.97−4.99(m,1H),4.85−4.87(m,1H),3.91(s,2H),3.22−3.30(m,1H),1.84−1.98(m,2H),1.67−1.82(m,5H),1.13−1.39(m,6H).
ステップ2、[1−(シクロヘキシオキシメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−メチル−プロピル]−フェニル−ジアゼンの調製
Figure 2020531534
2−メチルアリルオキシシクロヘキサン(0.8g、5.0mmol)を、トリフルオロメチルスルフィン酸ナトリウム(2.0g 10mmol)のアセトニトリル(20mL)中の溶液に添加した。これに、ベンゼンジアゾニウムフルオロホウ酸塩(アセトニトリル中に1M、10mL、10mmol)、CuBF4−(MeCN)4(0.08g、0.3mmol)及びH2O2(水性30%、0.06g)を室温で順次に添加した。得られる混合物を室温で18時間撹拌し、その後、さらなるガスの発生は観察されなかった。赤茶色の懸濁液を水で希釈し、シクロヘキサンで抽出した。有機層を、水、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮した。残渣を、シリカゲルを通す中圧クロマトグラフィ(シクロヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題の化合物を粘性の黄色の油として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.59−7.73(m,2H),7.33−7.54(m,3H),3.80(d,1H),3.60(d,1H),3.20−3.25(m,1H),2.74−2.99(m,2H),1.62−1.89(m,4H),1.45(s,3H),1.13−1.38(m,6H).
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −59.4.
ステップ3、1−(シクロヘキシオキシ)−4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブタン−2−アミンの調製
Figure 2020531534
[1−(シクロヘキシオキシメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−メチル−プロピル]−フェニル−ジアゼン(0.32g、0.97mmol)のエタノール(15mL)中の溶液にラネーニッケル(水性スラリー、約0.8g)を添加し、得られる混合物を、65℃、水素雰囲気下(1bar)で1時間撹拌した。得られる無色のエマルジョンを20℃に冷却し、セライトを通してろ過し、ろ液を減圧中で濃縮した。残渣を水性HCl(1M)中にとり、シクロヘキサンで洗浄した。水性層を水性NaOHでpH12に塩基性化し、メチルtブチルエーテルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮して、表題の化合物及びアニリンの混合物を得、これを、そのまま次のステップに用いた。分析的に純粋なサンプルを中圧クロマトグラフィ(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAc)により得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 3.23−3.34(m,2H),3.21(d,1H),2.31(dq,2H),1.65−1.92(m,4H),1.22−1.61(m,6H),1.20(s,3H)
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ −59.9
ステップ4、N−[1−(シクロヘキシオキシメチル)−3,3,3−トリフルオロ−1−メチル−プロピル]−8−フルオロ−キノリン−3−カルボキサミドの調製
Figure 2020531534
8−フルオロキノリン−3−カルボン酸(0.17g、0.87mmol)のアセトニトリル(1.5mL)中の懸濁液を、トリエチルアミン(0.28mL、2mmol)及びプロピルホスホン酸無水物(酢酸エチル中に50%、0.8mL、1.3mmol)により、20℃で処理した。得られる溶液を5分間エージングし、その後、1−(シクロヘキシオキシ)−4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−ブタン−2−アミン(0.16g、0.67mmol)のアセトニトリル(1.5mL)中の溶液を添加した。反応を20℃で1時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水性NaHCO3、NH4Cl及び塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、減圧中で濃縮した。残渣を、中圧クロマトグラフィ(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAc)により精製して、表題の化合物を白色の固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.23(d,1H),8.59(t,1H),7.41−7.82(m,3H),6.74(s,1H),3.74(d,1H),3.61(d,1H),3.34−3.44(m,1H),3.03−3.16(m,1H),2.74−2.95(m,1H),1.69−1.99(m,4H),1.68(s,3H),1.19−1.40(m,6H)
19F NMR(376MHz,CDCl3)δ−60.2,−124.6
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
Figure 2020531534
生物学的実施例
ボトリオチニアフッケリアナ(Botryotinia fuckeliana)(ボトリチス シネレア(Botrytis cinerea))/液体培養(灰色カビ病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(Vogels液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3〜4日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
以下の化合物が、同一の条件下において、大幅な病害の発生が見られた未処理の対照と比した場合に、20ppmでボトリオチニアフッケリアナ(Botryotinia fuckeliana)の少なくとも80%防除をもたらした:
E.001,E.002,E.003,E.004,E.005,E.006,E.007,E.008,E.009,E.010,E.011,E.012,E.013,E.0014,E.015,E.016,E.017,E.018,E.019,E.020,E.021,E.022,E.023,E.024,E.025,E.026,E.027,E.028,E.029,E.030,E.031,E.032,E.033。
グロメレララゲナリウム(Glomerella lagenarium)(コレトトリカムラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium))/液体培養(炭疽病)
低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3〜4日後に、成長の阻害を測光法により計測する。
以下の化合物が、同一の条件下において、大幅な病害の発生が見られた未処理の対照と比して、20ppmで、グロメレララゲナリウム(Glomerella lagenarium)の少なくとも80%防除をもたらした:
E.001、E.002、E.003、E.004、E.005、E.006、E.007、E.008、E.009、E.010、E.011、E.012、E.013、E.014、E.015、E.016、E.017、E.019、E.020、E.021、E.022、E.023、E.024、E.025、E.026、E.027、E.0028、E.029、E.030、E.031、E.033。
フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)/液体培養(胴枯れ病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3〜4日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
以下の化合物が、同一の条件下において、大幅な病害の発生が見られた未処理の対照と比した場合に、20ppmでフザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)の少なくとも80%防除をもたらした:
E.001,E.002,E.003,E.004,E.005,E.006,E.007,E.008,E.009,E.010,E.011,E.012,E.013,E.014,E.015,E.016,E.017,E.018,E.019,E.020,E.021,E.022,E.023,E.024,E.025,E.026,E.027,E.028,E.029,E.030,E.031,E.032,E.033。
フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)/コムギ/小穂予防(胴枯れ病)
コムギ小穂(cv.Monsun)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天の上に載せ、水で希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。適用から1日後に、小穂を真菌の胞子懸濁液で播種する。気候室中において、72時間の半暗闇、これに続く、12時間の光/12時間の暗闇の光環境下、20℃及び60%の相対湿度で播種した小穂をインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害による損傷が未処理の検査用小穂に現れた時点で(適用から6〜8日間)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
以下の化合物が、大幅な病害の発生を示した未処理の対照と同一の条件下で比した場合に、200ppmで、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)の少なくとも80%の防除をもたらした:
E.001、E.002、E.003、E.004、E.005、E.006、E.007、E.008、E.010、E.011、E.012、E.013、E.014、E.016、E.017、E.019、E.020、E.022、E.023、E.024、E.025、E.026、E.027、E.028、E.029、E.031。
ギベレラゼアエ(Gibberella zeae)(フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum))/コムギ/小穂予防(胴枯れ病)
コムギ小穂(cv.Monsun)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天の上に載せ、水で希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。適用から1日後に、小穂を真菌の胞子懸濁液で播種する。気候室中において、72時間の半暗闇、これに続く、12時間の光/12時間の暗闇の光環境下、20℃及び60%の相対湿度で播種したテスト葉片をインキュベートし、化合物の活性を、適当なレベルの病害による損傷が未処理の検査用小穂に現れた時点で(適用から6〜8日間)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
以下の化合物が、大幅な病害の発生を示した未処理の対照と同一の条件下で比した場合に、200ppmで、ギベレラゼアエ(Gibberella zeae)の少なくとも80%の防除をもたらした:
E.001、E.003、E.007、E.008、E.010、E.012、E.014、E.017、E.019、E.020、E.023、E.024、E.025、E.027、E.033。
モノグラフェラニバリス(Monographella nivalis)(コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale))/液体培養(穀類の根腐れ病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から4〜5日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
以下の化合物が、同一の条件下において、大幅な病害の発生が見られた未処理の対照と比した場合に、20ppmでモノグラフェラニバリス(Monographella nivalis)の少なくとも80%防除をもたらした:
E.001,E.002,E.003,E.004,E.005,E.006,E.007,E.008,E.010,E.011,E.012,E.013,E.016,E.018,E.019,E.020,E.022,E.023,E.025,E.026,E.027,E.028,E.029,E.030,E.031,E.033。
マグナポルテ グリセア(Magnaporthe grisea)(イネいもち病菌(Pyricularia oryzae))/液体培養(稲熱病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3〜4日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
以下の化合物が、大幅な病害の発生を示した未処理の対照と同一の条件下で比した場合に、20ppmで、マグナポルテ グリセア(Magnaporthe grisea)の少なくとも80%防除をもたらした:
E.001、E.002、E.003、E.004、E.005、E.006、E.007、E.008、E.009、E.011、E.012、E.015、E.016、E.017、E.018、E.019、E.020、E.021、E.022、E.023、E.024、E.025、E.026、E.027、E.029、E.030、E.031。

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2020531534
    (式中、
    XはO又はSであり;
    1は、水素、ハロゲン、メチル又はシアノであり;
    2は、水素、メチル又はハロゲンであり;
    3及びR4は各々、水素、ハロゲン及びメチルから独立して選択され;
    5は、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ及びC1〜C3アルキルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    6は、水素、シアノ又はC1〜C4アルキルであり;
    7は、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和若しくは部分不飽和二環式炭素環、アリール、アリール(C1〜C4)アルキル、飽和若しくは部分不飽和複素環又はヘテロアリールであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、炭素環、アルキニルは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ;C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3ハロアルキルチオ、C3〜C5シクロアルキル又はフェニルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、前記アリール、複素環又はヘテロアリールは、任意選択により、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルチオ;C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3ハロアルキルチオ又はC3〜C5シクロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)又はその塩若しくはN−オキシド。
  2. 1が、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメチルである、請求項1に記載の化合物。
  3. 2が、水素、メチル、クロロ又はフルオロである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 3及びR4が各々、水素、クロロ及びメチルから独立して選択される、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 5が、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C6シクロアルキルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ、メチル、メトキシ及びメチルチオから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1、2、3又は4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 6が水素又はC1〜C3アルキルである、請求項1、2、3、4、又は5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C3〜C5アルキニル、C5〜C10飽和二環式炭素環、C5〜C10部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル又はピラゾリルであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、炭素環及びアルキニルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、前記フェニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ;C1〜C2フルオロアルコキシ、C1〜C2フルオロアルキルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい、請求項1、2、3、4、5又は6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 1がフルオロ、クロロ又はメチルであり;R2が水素又はフルオロであり;R3及びR4が各々、水素及びメチルから独立して選択され;R5が、C1〜C4アルキル、C1ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;並びに、R6が、水素、メチル又はエチルである、請求項1、2、3、4、5、6又は7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、C6〜C8部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、前記フェニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル及びシクロプロピルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. XがO又はSであり;R1が、フルオロ、クロロ又はメチルであり;R2が水素又はフルオロであり;R3及びR4が各々、水素及びメチルから独立して選択され;R5が、C1〜C4アルキル、C1ハロアルキル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、フルオロ、シアノ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;R6が、水素、メチル又はエチルであり;R7が、C1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C6シクロアルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、C6〜C8部分不飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C3)アルキル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、メトキシ、メチルチオ、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、前記フェニル、ピリジニル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル及びピラゾリルは、任意選択により、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル及びシクロプロピルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物又はその塩若しくはN−オキシド。
  11. XがO又はSであり;R1がフルオロ又はメチルであり;R2が水素であり;R3がメチルであると共にR4が水素であり;又は、R3が水素であると共にR4がメチルであり;又は、R3が水素であると共にR4が水素であり;R5が、C1〜C4アルキル、トリフルオロメチル、C2〜C4アルケニル又はC3〜C4シクロアルキルであり、ここで、前記アルキル、アルケニル及びシクロアルキルは、任意選択により、1〜3個のフッ素原子又は1個のメチルで置換されていてもよく;R6がメチルであり;R7が、C3〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C4アルケニル、C6〜C8飽和二環式炭素環、フェニル、フェニル(C1〜C2)アルキル又はピリジルであり、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル及び炭素環は、任意選択により、フルオロ及びメチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、又は、シクロプロピル及びシクロブチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基で置換されていてもよく、並びに、ここで、前記フェニル及びピリジルは、任意選択により、フルオロ、クロロ及びメチルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物又はその塩若しくはN−オキシド。
  12. XがOである、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1〜12のいずれかに定義されている式(I)の化合物を含む組成物。
  14. 請求項13に記載の組成物であって、少なくとも1種の追加の活性処方成分および/または希釈剤をさらに含む組成物。
  15. 植物病原性真菌の駆除、予防または防除方法であって、植物病原性真菌、前記植物病原性真菌の生息地、または、植物病原性真菌による被害を受けやすい植物、または、その繁殖体に、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1〜12のいずれかに定義されている式(I)の化合物、または、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1〜12のいずれかに定義されている式(I)の化合物を含む組成物を適用するステップを含む方法。
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