JP2020523420A - グルカゴン様ペプチド2(glp−2)類似体の投与の投薬方針 - Google Patents

グルカゴン様ペプチド2(glp−2)類似体の投与の投薬方針 Download PDF

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Abstract

例えば胃および腸関連障害の処置および/または防止における、ならびに化学療法および放射線療法の副作用を改善するためのグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の投与の投薬方針および該類似体の医学的使用を開示する。腸の縦成長を誘導するための、例えば短小腸症候群(SBS)の患者を処置するためのグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の投与の投薬方針について記述される。処置に応じてGLP−2類似体による処置を受けている対象に提供される非経口的支援(PS)の体積を調整するための医学的使用およびPS体積変更を決定するためのアルゴリズムも記述される。

Description

本発明は、例えば胃および腸関連障害の処置および/または防止における、ならびに化学療法および放射線療法の副作用を改善するためのグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の投与の投薬方針および該類似体の医学的使用に関する。本発明は、腸の縦成長を誘導するための、例えば短小腸症候群(SBS)の患者の処置のためのグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の投与の投薬方針にさらに関する。本発明は、処置に応じてGLP−2類似体による処置を受けている対象に提供される非経口的支援(PS)の体積を調整するための医学的使用およびPS体積変更を決定するためのアルゴリズムにさらに関する。
ヒトGLP−2は、以下の配列:Hy−His−Ala−Asp−Gly−Ser−Phe−Ser−Asp−Glu−Met−Asn−Thr−Ile−Leu−Asp−Asn−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Asn−Trp−Leu−Ile−Gln−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−OHを持つ33アミノ酸のペプチドである。これは、腸の腸内分泌L細胞および脳幹の特定の領域におけるプログルカゴンの特異的翻訳後プロセシングから得られる。GLP−2は、クラスIIグルカゴンセクレチンファミリーに属する単一のGタンパク質共役受容体に結合する。
GLP−2は、陰窩における幹細胞増殖の刺激、および絨毛におけるアポトーシスの阻害によって小腸粘膜上皮の著しい成長を誘導することが報告されている(Druckerら、1996年、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7911〜7916頁)。GLP−2は、結腸上でも成長効果を有する。さらに、GLP−2は、胃内容物排出および胃酸分泌を阻害し(Wojdemannら、1999年、J.Clin.Endocrinol.Metab.84:2513〜2517頁)、腸のバリア機能を増強し(Benjaminら、2000年、Gut 47:112〜119頁)、グルコース輸送体の上方調節を介して腸のヘキソース輸送を刺激し(Cheeseman、1997年、Am.J.Physiol.R1965〜71頁)、腸の血流を増大させる(Guanら、2003年、Gastroenterology、125:136〜147頁)。GLP−2およびその特性の総説は、http://jn.nutrition.org/content/131/3/709.fullで入手可能である。
グルカゴン様ペプチド2受容体類似体が、腸疾患の処置に対する治療的潜在可能性を有することは、当業者に認められている。しかしながら、33アミノ酸の胃腸ペプチドである天然のhGLP−2は、ヒトにおいて完全長GLP−2[1〜33]の場合にはおよそ7分間および短縮GLP−2[3〜33]の場合には27分間の非常に短い半減期のため臨床背景においては有用でない。主に、短い半減期は、酵素ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)による分解のためである。したがって、より優れた薬物動態学的特徴を持つ、特にGLP−2分子の半減期を改善するGLP−2受容体アゴニストを開発する試みが当業者にあった。例として、例えば7分間(天然のGLP−2)から約2時間に半減期を増大させる2位にGly置換を含有するGLP−2類似体([hGly2]GLP−2、テデュグルチド)など、置換を持つGLP−2類似体が示唆されてきた。脂肪酸鎖を持つペプチド薬物のアシル化も体循環を延長し、生物学的効力を損なうことなく酵素安定性を増大させるのに有益であると立証された。しかしながら、これらの試みはGLP−2類似体の薬物動態を改善し、その類似体は「長時間作用性」として当業者に時々記述されるが、これが、数分間ではなく数時間程度の半減期を持つ天然のhGLP−2に対する比較であることに留意しなければならない。これは、GLP−2類似体が、1日当たり1回以上患者に投与される必要が依然としてあることを意味する。
低費用で、長時間作用性であり、「使い勝手が良い」治療的ペプチドの開発において患者および健康管理提供者の側に大きな関心が存在する。しかしながら、そのような治療的ペプチドの送達に伴う主要な難点は、主に、血漿プロテアーゼの作用による迅速な血清クリアランスおよびタンパク質分解による短い血漿内半減期であり、高頻度で、しばしば毎日の注射を必要とする。患者は注射を好まず、このことが、コンプライアンスの低下および薬物有効性の減少を招く。
WO2006/117565(Zealand Pharma A/S)は、[hGly2]GLP−2と比較してより多くの置換のうち1つを含むGLP−2類似体について記述しており、その置換はin vivoでの生物学的活性を改善し、および/または例えばin vitro安定性アッセイにおいて判定される化学的安定性を改善した。特に、野生型GLP−2配列の8、16、24および/もしくは28位のうち1つ以上、任意選択で2位ならびに3、5、7、10および11位のうち1つ以上のさらなる置換と組み合わせた置換、および/またはアミノ酸31〜33のうち1つ以上の欠失を有するGLP−2類似体が記述されている。これらの置換は、N末端またはC末端安定化ペプチド配列の付加と組み合わせられてもよい。これらGLP−2類似体の1日1回または1日2回の投与についても記述される。WO2006/117565に開示されている分子の中には、液体製剤において安定になるよう設計され、注射ペンを使用する毎日の与薬によって一般に投与されるグレパグルチド(ZP1848)がある。
概して、本発明は、例えばWO2006/117565およびWO2008/056155に開示される型のGLP−2類似体の薬物動態学的(PK)および/または薬力学的(PD)特性が、これまで提唱されてきたものより少ない頻度での投与を可能にするという驚くべき発見に基づく。これまでの実験は、ZP1848などのGLP−2類似体が約17時間の半減期を有し、この時間がGLP−2または他のGLP−2類似体より有意に長いことを示唆したが、患者の処置には毎日の投与が使用されなければならないことを示唆した。しかしながら、GLP−2類似体ZP1848を使用するヒトにおける第2相臨床試験は、分子の末端血漿内半減期が、実際には5〜17日間であることを今回見出した。末端血漿内半減期とは、偽平衡に達した後に血漿中濃度を2で割るのに必要とされる時間である。これは、週1回および週2回の与薬を含めて、本発明のGLP−2類似体の有意により少ない頻度での与薬が有効になろうことを驚くべきことに示唆している。WO2006/117565およびWO2008/056155の内容を、全ての目的のために、特に本文書に開示されるGLP−2類似体と関連して、その全体を明示的に組み込む。
さらなる研究の結果は、ZP1848の両方の代謝産物、すなわちZP2711およびZP2469が、in vivoでの投与後にも存在し、ZP1848と同等のin vitro効力で薬理学的に活性があることも確認した。ZP2711の血漿レベルは、ZP1848と同じ範囲にあるが、ZP2469の血漿レベルは、ZP1848のそれより数倍高い。結果的に、両方の代謝産物がin vivo有効性に寄与するので、全身的曝露を評価する場合にはその両方が含まれ得る。ZP2469の高い血漿レベルのため、この化合物は生物分析検出限界(ZP2469で50pM、ZP1848およびZP2711で25pM)を上回る血漿レベルを有し、それゆえ化合物ZP2469の半減期を決定することが可能になる。5〜17日間の末端血漿内半減期は、例に示すように、ZP1848の週1回または2回の与薬が有効であることを示唆する。
これは、本発明によるGLP−2類似体の投与、例えば週1回または2回の投与を可能にする。これとは別にまたは追加的に、本発明のGLP−2類似体の与薬方針は、複数の用量または2日間、2.5日間、3日間、3.5日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間もしくは12日間単位で時間的に分割された用量の過程を含んでもよい。好ましい実施形態において、用量は、3日間、3.5日間、4日間、5日間、6日間、7日間または8日間単位で時間的に分割される。好ましい実施形態において、用量は、3日間、3.5日間、4日間または7日間単位で時間的に分割される。当業者に認識されるであろうように、用量間の時間はある程度変動してもよく、したがってそれぞれのおよびあらゆる用量は、正確に同じ時間単位では分割されない。これは、医師の裁量下でしばしば指導されることになる。したがって、用量は、臨床的に許容できる時間の範囲、例えば約2日間〜約10日間、または約3もしくは4日間〜約7もしくは8日間単位で時間的に分割されてもよい。これらの結論を支持する臨床試験の結果が、下の例に含まれる。
理論に束縛されるものではないが、週1回または2回の与薬を可能にするGLP−2類似体の予想外に長い半減期は、皮下デポ剤の形成と皮下デポ剤からゆっくり遊離され、GLP−2受容体作動性でもある代謝産物の形成との組合せにより得られる可能性があると今や考えられる。本発明者らは、皮下デポ剤は、類似体、すなわちリジン尾部同士の、および皮下区画のヒアルロン酸との反応によってGLP−2類似体の投与時に形成されると考える。デポ剤のこの型は、2〜4時間の半減期を有するリキシセナチドなどリジン尾部を有する他の化合物には以前に見られなかった。
したがって、第1の態様において、本発明は、ヒト患者における胃および腸関連障害の処置ならびに/または防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
本発明のこの態様において、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体は、潰瘍、消化障害、吸収不全症候群、短腸症候群、盲嚢症候群、炎症性腸疾患、セリアックスプルー(例えばグルテン過敏性腸症またはセリアック病から生じる)、熱帯スプルー、低ガンマグロブリン症スプルー、腸炎、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎、小腸損傷または短小腸症候群(SBS)など、胃および腸関連障害の処置ならびに/または防止に使用されてもよい。これとは別にまたは追加的に、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体は、放射線腸炎、感染性もしくは感染後腸炎または中毒もしくは他の化学療法薬による小腸損傷など、胃および腸関連障害の処置ならびに/または防止に使用されてもよい。この場合、GLP−2類似体による処置は、任意選択で、1つ以上の抗がん治療と組み合わせられてもよく、したがって患者に1つ以上の化学療法薬を投与するまたは放射線療法で患者を処置する工程を含んでもよい。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者における化学療法または放射線処置の副作用の処置および/もしくは防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において腸の縦成長を増大させる方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、
GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、非経口的支援(PS)計画を受けているヒト対象における短小腸症候群(SBS)の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、その方法は:
(i)式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるGLP−2類似体を対象に投与する工程であり、GLP−2類似体が、対象の小腸を延長し、その機能を改善するのに十分な時間、週1回または2回投与される工程と;
(ii)工程(i)の後、小腸の機能の改善に応じて非経口的支援(PS)計画の頻度または体積を減少させる工程と;
(iii)任意選択で、小腸のさらなる縦成長の結果として経時的な機能の改善を示す対象に応じて工程(i)および(ii)を反復する工程とを含む。
さらなる態様において、本発明は、非経口的支援(PS)計画を受けているヒト対象における短小腸症候群(SBS)の処置の方法を提供し、その方法は:
(i)式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるGLP−2類似体を対象に投与する工程であり、GLP−2類似体が、対象の小腸を延長し、その機能を改善するのに十分な時間、週1回または2回投与される工程と;
(ii)工程(i)の後、小腸の機能の改善に応じて非経口的支援(PS)計画の頻度または体積を減少させる工程と;
(iii)任意選択で、小腸の機能の連続的な改善を示す対象に応じて工程(i)および(ii)を反復する工程とを含む。
例として、GLP−2類似体が対象に投与される処置期間は、18〜150週間、例えば18〜100週間、または18〜52週間であり得る。しかしながら、SBSが慢性症状である他の場合において、患者は、一生処置を必要とする場合がある。
本文脈において、用語「非経口的支援」または「PS」は、必要であるがその症状のため完全には吸収できない栄養および/または体液を対象に提供する手段としての、GLP−2治療を受けている対象への栄養および/または体液の提供を含む。PS体積が適時および適切な方法で調整されない場合、患者は、脱水の危険性がある体液量過剰を呈する可能性があり、治療に対して最適な臨床効果を達成しない可能性があるので、GLP−2治療を受けている対象にSBSを提供するためのPSの正しい量または体積の決定が課題である。対象に必要なPS体積は、治療に対する応答に応じてGLP−2治療の過程の間に一般に変動することになるので、これはさらに複雑である。一般に、GLP−2治療の進捗につれて対象に必要とされるPS体積の量の判定は、治療がどれくらい続いたかおよびそれに対する個々の患者の応答性によって決まる。この変化を考慮して、PS体積の初期判定は、GLP−2治療の最初の数日内に実施されてもよく、一般に次いでその後、最初の月の間は毎週判定され、次の1〜3ヵ月間にわたって毎月判定され、その後処置が終了するまで3〜6ヵ月間毎に判定される。例えば腸の長さに何らかの増大が観察される前であっても、対象は、GLP−2治療に対して迅速な初期応答を呈し、小腸の機能を改善する可能性があるので、このことは重要である。これにより、PS体積を減少させ、それによって体液量過剰などの副作用の危険性を回避することが可能になる。
したがって、上述の方法において、工程(ii)は、(a)処置の時点で対象が必要とするPSの体積を決定する工程と、(b)その体積をGLP−2類似体による治療の開始時に決定したベースラインPS体積と比較する工程と、(c)対象が小腸の機能の改善を示す場合にPSの頻度または体積を減少させる工程とを含み得る。任意選択で、工程(ii)における非経口的支援(PS)の頻度または体積の減少は、以下に記述されるアルゴリズムを使用して実行され得る。
患者が必要とする非経口的支援の量と腸の機能における改善の程度の間の関係の実例として、小腸の長さにおける40%の増大が、小腸の機能または吸収能力を少なくともさらなる10%改善するであろうと現在考えられている。一般に、本発明によるGLP−2治療は、小腸の機能または吸収能力を少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも50%改善する。さらにまたは別法として、GLP−2治療の過程にわたる非経口的支援の減少の量は、少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも50%である。好ましい実施形態において、非経口的支援の減少は、少なくとも20%である。
さらなる関連した態様において、本発明は、GLP−2治療を始める際に患者および医師が直面する課題のうちの1つ、すなわち、患者に提供される非経口的支援(PS)の体積の適切で個別化された調整を解決する。PS体積が適時および適切な方法で調整されない場合、患者は、脱水の危険性がある体液量過剰を呈する可能性があり、治療による最適な臨床効果を達成しない可能性があるので、これは重要である。
例えば、GLP−2類似体テデュグルチドによる第3相研究のこれまでの24週間の処置において、尿排出量が、ベースラインから少なくとも10%増大した場合、非経口的栄養体積を1ヵ月につき10%減少させる試みが、処置開始後の最も初期の第4週に行われた。この研究における患者の多くは、体液量過剰を患い、飲むのを止めた(Jeppesenら、2011年、Gut 2011年;60:902〜914頁)。追跡調査第3相研究、皮下テデュグルチドを与えられたSBS患者の24週間の研究(Jeppesenら、2012年、Gastroenterology 2012年;143:1473〜1481頁)において、尿排出量が、ベースラインから少なくとも10%増大した場合、本プロトコールは、2週間の処置後に、非経口的支援体積を少なくとも10%減少させたが、多くとも30%であった。しかしながら、この研究において、患者はまた、特に処置の開始時に体液量過剰を患った。
結果的に、本態様において、本発明は、PS体液必要量の改変の早期判定(例えば、GLP−2治療を始める数日以内)を可能にし、GLP−2治療の過程においてPS体積を調整するアルゴリズムを提供する。PS体積を調整するためのアルゴリズムを使用するこの手法が、各患者についてPS体積を個別に調整することを可能にすると当業者に認識されよう。本発明のこの態様は、本明細書に開示されるGLP−2類似体を使用する、またはテデュグルチドなど、当業の他所で公知のGLP−2類似体を使用するGLP−2治療に適用可能である。
したがって、さらなる態様において、本発明は、毎週非経口的支援の量または体積を受けているヒト対象において非経口的支援(PS)体積を調整する方法を提供し、本方法は、対象に新たなPS体積を提供するために、1週間のPS体積が非経口的支援の現在の1週間の体積から、ベースライン体積(すなわちGLP−2治療始まり時のPS体積)からの1日の尿体積の絶対的増大の7倍を減算することによって算出されるアルゴリズムを使用して新たなPS体積を算出する工程を含む。したがって、対象の新たなPS体積(1週間)は、現在のPS体積(1週間)マイナス7×ベースライン体積からの1日の尿体積の絶対的増大に等しい。
さらなる態様において、本発明は、GLP−2治療を受けているヒト対象の非経口的支援(PS)体積を決定する方法を提供し:
本方法は、GLP−2治療の開始時にベースラインの1日の尿体積を任意選択で決定する工程と;
対象の新たなPS体積(1週間)が、現在のPS体積(1週間)−7×ベースライン体積からの1日の尿体積の絶対的増大に等しいというアルゴリズムを使用して、現在のPS体積(1週間)および1日の尿体積(例えば医師診察から)に基づいて対象のために次週の新たなPS体積(1週間)を算出する工程とを含む。
一部の場合において、1日の尿体積がベースライン尿体積より少なくとも10%高い場合に算出工程が実施される。この方法は、アルゴリズムを使用して新たなPS体積を算出するのに使用する現在のPS体積(1週間)を決定する追加の工程を含んでもよい。
本方法が、対象にPS体積を投与する工程をさらに含んでもよいことは理解されよう。さらに、本方法は、例えば毎週、毎月または医師診察時に反復されてもよく、小腸の機能の連続的な改善を示す対象に応じてPS体積を減少させることが可能になる。一実施形態において、PS体積の調整は、少なくとも1000mL/日(24時間)またはより多くなど、最低800mL/日(24時間)の尿体積をもたらす。本方法の特定の利点は、処置の効果およびPS体積の必然的な調整が、GLP−2治療の非常に早期、例えば処置の最初の数日間に実施され得、それが従来の手法と比較して有意に速いということである。例えば、本発明によると、対象は、0〜4週間の最適化、その後2〜4週間の安定化相を経てもよい。PS体積減少のためのアルゴリズムは、48時間の間に測定される尿体積の変化に基づいてもよい。
本発明のこの態様の一部の実施形態において、GLP−2治療は、本明細書に開示される式によって表されるGLP−2類似体の投与を含んでもよく、特にこれらGLP−2類似体の例を使用する。好ましい実施形態において、GLP−2類似体は、ZP1848である。
好ましくは、本方法は、ベースライン体積を決定しおよび/または1日の尿体積を決定する初期工程を含む。方法の工程のいくつかまたは全ては、対象によって受けられるGLP−2治療の過程の間に反復されてもよい。好ましくは、PS体積調整における第1の判定および変更の決定は、GLP−2治療の開始後2、3、4、5、6、7日目など、GLP−2治療の開始数日後など、GLP−2治療の早期に行われる。好ましくは、PS体積調整における変更を決定するための反復試験間の時間は、最初に週1回、後に約1〜3ヵ月毎である。例えば、一実施形態において、本方法は、GLP−2類似体による処置の開始後1、2、4、8および12週目に使用されてもよく、処置の効果に応じてPS体積を調整する。投与される1週間のPS体積を、GLP−2類似体(例えばグレパグルチド)による処置の全体を通じて監視し、調整して、体液量過剰を回避するべきである。一般に、腸の吸収能力は、GLP−2類似体による処置後に増大するので、通常は小腸伸長または肥厚化によって、PS体積を低下させて、体液量過剰を回避し、患者の処置必要性を改善することができる。
本発明のGLP−2類似体で処置され得る、またはGLP−2類似体が予防的もしくは治療的に有用であり得る他の症状には、放射線腸炎、感染性もしくは感染後腸炎および中毒もしくは他の化学療法薬による小腸損傷がある。これは、下痢、腹部けいれんおよび嘔吐などの化学療法の副作用を減少させ、ならびに化学療法または放射線療法に起因する必然的な腸管上皮の構造的および機能的損傷を減少させるために、化学療法または放射線療法の過程の前、同時もしくは後にGLP−2類似体を投与する必要があり得る。好ましくは、本発明によるGLP−2類似体の投与は、化学療法または放射線サイクルを始める1、2、3、4、5、6もしくは7日前に始められる。好ましくは、本発明によるGLP−2類似体の投与は、化学療法または放射線サイクルによる処置を開始する前日もしくは同日およびその後に週1回もしくは2回始められる。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において胃および腸関連障害を処置ならびに/または防止する医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用を提供し、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において化学療法もしくは放射線処置の副作用を処置および/または防止する医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用を提供し、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において胃および腸関連障害を処置ならびに/または防止する方法を提供し、方法は、患者に式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において化学療法もしくは放射線処置の副作用を処置および/または防止する方法を提供し、方法は、患者に式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において腸の縦成長を増大させる医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用を提供し、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体が、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表され、その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
さらなる態様において、本発明は、ヒト患者において腸の縦成長を増大させる方法を提供し、方法は、患者に式、:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
その方法は、週1回または2回患者にGLP−2類似体を投与する工程を含む。
本発明の全ての態様において、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を投与する方法は、患者に複数の用量のGLP−2類似体を投与する工程を任意選択で含み、用量は、1週間または半週間単位で時間的に分割される。一部の場合において、例えば離れた注射部位で投与する、例えば注射部位を少なくとも5cm離して間隔をあけるために、総用量を複数(例えば2または3つ)の別々の用量に分けることが望ましい場合がある。
好ましくは、本発明に従って使用されるGLP−2類似体の用量は、週1回または2回患者1名当たり0.5mg〜25mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜20mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜10mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜7mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり5mg〜7mg含まれ、または任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜5mg含まれる範囲である。一実施形態において、本発明に従って使用されるGLP−2類似体の用量は、週1回または2回患者1名当たり10mg含まれる。治療過程において、患者が服用する用量は、医師からの指示により同じでも異なってもよい。
好ましくは、グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体は、注射によって、最も一般的には皮下注射または筋肉内注射によって患者に投与される。一部の好ましい実施形態において、GLP−2類似体は、注射ペンを使用して投与されてもよく、そのペンにより、患者は類似体を自己投与することができる。いくつかの態様において、GLP−2類似体の投与は、GLP−2類似体またはその代謝産物が放出される皮下デポ剤の形成を引き起こす。どんな特定の説明にも束縛されることを望まないが、皮下デポ剤は、本発明に従って投与されるGLP−2類似体の相互作用によって、特に類似体がリジン尾部(すなわちZ基および/またはZ基)を含む場合、類似体同士の間および皮下区画のヒアルロン酸との反応によって形成してもよい。
本発明の一部の実施形態において、上述の式において、X5はThrでありおよび/またはX11はAlaである。これらグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の例には:
ZP1848 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2(配列番号1)
ZP2949 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKK-OH(配列番号2)
ZP2711 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKK-OH(配列番号3)
ZP2469 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH(配列番号4)
ZP1857 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2(配列番号5)
ZP2530 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-OH(配列番号6)
がある。
本発明の一部の実施形態において、上述の式において、X5はSerでありおよび/またはX11はSerである。これらグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の例には:
ZP1846 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2(配列番号7)
ZP1855 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2(配列番号8)
ZP2242 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH(配列番号9)
がある。
本発明の実施形態は、例のために次に記述されることになり、制限するためではない。しかしながら、本発明のさらなる様々な態様および実施形態が、本開示を考慮して当業者に明らかになろう。
本明細書において使用される「および/または」は、2つの指定された特色もしくは成分のそれぞれを他と共に含むもしくは含まない特定の開示と見なされる。例えば、「Aおよび/またはB」は、(i)A、(ii)Bならびに(iii)AおよびBのそれぞれについて、ただそれぞれが本明細書において個々に提示される場合と同様に、特定の開示と見なされる。
文脈により別途指示がない限り、上で提示される特色の説明および定義は、本発明のいかなる特定の態様または実施形態にも限定されず、記述される態様および実施形態の全てに等しく適用する。
定義
特に明記しない限り、以下の定義は、上の説明文において使用される特定の用語のために提供される。
説明および請求項の全体を通じて、天然アミノ酸には従来通りの1文字および3文字のコードが使用される。本発明のペプチド中の全てのアミノ酸残基は、好ましくはL配置であるが、D配置アミノ酸が存在してもよい。
本発明の好ましい化合物は、少なくとも1つのGLP−2生物学的活性を有し、特に腸の成長を引き起こす。これはin vivoアッセイで判定され得、例えば、例に記載の通り、腸またはその部分の質量が、試験動物が処置またはGLP−2類似体に曝露された後に決定される。
本発明のGLP−2類似体は、上で定義した天然のGLP−2と比較して1つ以上のアミノ酸置換、欠失、反転または付加を有する。この定義は、同義用語GLP−2模倣体および/またはGLP−2アゴニストも含む。さらに、本発明の類似体は、そのアミノ酸側基、α炭素原子、末端アミノ基、または末端カルボン酸基の1つ以上の化学修飾をさらに有してもよい。化学修飾には、化学的部分の付加、新たな結合の作製、および化学的部分の除去があるが、これに限定されない。アミノ酸側基での修飾には、リジンεアミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジンまたはリジンのN−アルキル化、グルタミン酸またはアスパラギン酸のカルボン酸基のアルキル化、およびグルタミンまたはアスパラギンの脱アミド化があるがこれに限定されない。末端アミノの修飾には、デスアミノ、N−低級アルキル、N−ジ低級アルキル、およびN−アシル修飾があるがこれに限定されない。末端カルボキシ基の修飾には、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、および低級アルキルエステル修飾があるがこれに限定されない。好ましくは本明細書において、低級アルキルはC〜Cアルキルである。さらに、1つ以上の側基または末端基が、通常の熟練したペプチド化学者に公知の保護基によって保護されてもよい。アミノ酸のα炭素は、モノまたはジメチル化されてもよい。
本発明のペプチドが、塩または他の誘導体の形態で提供される可能性があることも理解すべきである。塩は、酸付加塩および塩基性塩など薬学的に許容できる塩を含む。酸付加塩の例には、塩酸塩、クエン酸塩および酢酸塩がある。塩基性塩の例には、陽イオンが、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類金属およびアンモニウムイオンN(R(R)から選択され、RおよびRが、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールをそれぞれ独立に指定する塩がある。薬学的に許容できる塩の他の例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、PA、U.S.A.1985年およびより最近の版、ならびにEncyclopaedia of Pharmaceutical Technologyに記述されている。
本発明のGLP−2類似体の他の誘導体には、Mn2+およびZn2+などの金属イオンとの配位化合物、in vivo加水分解性エステルなどのエステル、遊離酸もしくは塩基、水和物、プロドラッグまたは脂質がある。エステルは、当業者に周知の技術を使用して化合物中に存在するヒドロキシルまたはカルボン酸基と適当なカルボン酸またはアルコール反応パートナーの間で形成され得る。化合物のプロドラッグである誘導体は、in vivoまたはin vitroで親化合物のうちの1つに転換できる。一般に、化合物の生物学的活性のうち少なくとも1つは、化合物のプロドラッグ形態では減少することになり、プロドラッグを転換して、化合物またはその代謝物質を放出することにより活性化され得る。プロドラッグの例には、in situで除去されて活性化合物を放出し得る、またはin vivoで薬物のクリアランスを阻害する働きをし得る保護基の使用がある。
およびZは、それぞれ独立に存在するおよび/もしくは存在しない、またはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列、すなわち1、2、3、4、5もしくは6つのLys残基である。Lys残基は、DまたはL配置のいずれかを有し得るが、L配置を有する。特に好ましい配列Zは、4、5または6つの連続的なリジン残基、特に6つの連続的なリジン残基の配列である。典型的な配列Zは、WO01/04156に示される。特定の実施形態において、Zは存在しない。そのような場合において、Zは存在してもまたは存在しなくてもどちらでもよい。
医薬組成物および投与
本発明のGLP−2類似体またはその塩もしくは誘導体は、貯蔵または投与のために調製される医薬組成物として処方されてもよく、その医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体中に本発明のGLP−2ペプチドまたはその塩もしくは誘導体の治療上有効な量を含む。本発明の投薬方針によると、GLP−2類似体は、患者、例えばヒト患者に週1回または2回投与される。したがって、本発明による投与の過程は、2日間、2.5日間、3日間、3.5日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間または14日間単位で時間的に分割され、より好ましくは3日間、4日間、5日間、6日間、7日間または8日間単位で時間的に分割された用量の過程を患者に投与することを伴い得る。いくつかの特定の状況において、本発明は、患者に例えば10mgの一定用量を週1回または2回投与することを伴い得る。
本発明の化合物の治療上有効な量は、投与経路、処置される哺乳動物の型および考慮すべき特定の哺乳動物の物理的特徴で決まることになる。この量を決定するためのこれら因子およびその関係は、医術に熟練した従事者に周知である。この量および投与の方法は、大腸にペプチドを送達するために最適な有効性を達成するように手直しされ得るが、重量、食事、併用する治療薬などの因子および医術における当業者に周知の他の因子で決まることになる。
医薬組成物を提供することは、本発明の範囲内であり、GLP−2類似体またはその塩は、胃および腸関連障害を処置もしくは防止するまたは腸の縦成長を誘導するのに有効な量で存在する。
酸性部分を有する本発明の化合物の薬学的に許容できる塩は、有機および無機の塩基を使用して形成され得る。塩基で形成される適切な塩には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩などの金属塩、例えばナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩;モルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ、ジ、もしくはトリ低級アルキルアミン(例えば、エチル−tert−ブチル、ジエチル、ジイソプロピル、トリエチル、トリブチルまたはジメチルプロピルアミン)、またはモノ、ジもしくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン(例えば、モノ、ジまたはトリエタノールアミン)と形成される塩などのアンモニア塩および有機アミン塩がある。分子内塩も形成されてもよい。同様に、本発明の化合物が塩基性部分を含有する場合、塩は有機および無機酸を使用して形成され得る。例えば、塩は、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、フタル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸およびカンファースルホン酸、ならびに他の公知の薬学的に許容される酸から形成され得る。アミノ酸付加塩は、リジン、グリシンまたはフェニルアラニンなどのアミノ酸とも形成され得る。
医術に熟練した当業者には明らかであるように、本発明のペプチドまたは医薬組成物の「治療上有効な量」は、年齢、重量および処置される哺乳動物の種、利用する特定の化合物、特定の投与方法ならびに所望の効果および治療的徴候に応じて変動することになる。この量を決定するためのこれら因子およびその関係は、医術において周知なので、治療上有効な投薬レベル、本明細書に記述される腸および胃関連疾患を防止および/または処置する所望の結果を達成するのに必要な量、ならびに腸の縦成長を誘導するための本明細書に開示される他の医療適用の決定は、当業者の領域内であろう。
本明細書では、「治療上有効な量」は、所与の症状または病変の症候を減少させる量であり、好ましくは、症状または病変がある個体において生理学的反応を正常化する量である。症候の減少または生理学的反応の正常化は、当業者にとって日常的な方法を使用して決定することができ、所与の症状または病変により変動する場合がある。一態様において、1つ以上のGLP−2類似体または1つ以上のGLP−2類似体を含む医薬組成物の治療上有効な量とは、症状または病変がない個体におけるパラメータと実質的に同じ値(好ましくは+30%以内、より好ましくは+20%以内、なおより好ましくは、10%以内の値)まで測定可能な生理的パラメータを回復させる量である。
本発明の一実施形態において、本発明の化合物または医薬組成物の投与は、低い投薬レベルで開始され、投薬レベルは、腸および胃関連疾患または腸の縦成長の増大など関連する医療適用を防止/処置する所望の効果が達成されるまで増大される。これが、治療上有効な量を定義することになる。単独にせよまたは医薬組成物の一部分にせよ、本発明に従って使用されるGLP−2類似体の用量は、一般に週1回または2回患者1名当たり0.5mg〜25mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜20mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜10mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜7mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり5mg〜7mg含まれ、または任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜5mg含まれる範囲である。一実施形態において、本発明に従って使用されるGLP−2類似体の治療上有効な量は、週1回または2回患者1名当たり約10mgである。しかしながら、当業者は、本明細書の開示による代替の与薬方針が選択される場合にはこれらの用量を調整できることになる。
腸の縦成長の増大を達成することに関する本発明の態様において、好ましくは、本発明のGLP−2類似体による処置は、対照と比較して少なくとも30%、より好ましくは対照と比較して少なくとも40%、最も好ましくは対照と比較して少なくとも50%まで腸の成長を増大させる。縦成長の増大に伴い、処置の間および処置が終了した後でもある程度吸収能力が増大することが一般に好ましい。短小腸症候群(SBS)の患者など腸の縦成長の増大を得る必要があるヒト患者の処置において、一般に処置は、少なくとも1〜3年間続くことになり、任意選択で週1回または2回、または本明細書に記述される本発明の別の処置方針に従った処置を伴い得る。
SBSヒト患者のクラスには、SBS腸機能障害(SBS−intestinal failure、SBS−IF)患者およびSBS腸機能不全(SBS−intestinal insufficiency、SBS−II)とSBS腸機能障害(SBS−IF)の境界にいる患者がある。一部の場合において、患者が非経口的支援に頼っている場合、SBS腸機能障害(SBS−IF)を有する患者は、SBS−PSとも呼ばれ、患者が非経口的支援に頼らない場合、SBS−腸機能不全(SBS−II)を有する患者は、SBS非PSとも呼ばれる。
SBSの患者型の範囲については、Jeppensen、Journal of Parenteral and Enteral Nutrition 38(1)、8S〜13S頁、2014年5月、doi:10.1177/0148607114520994に概説されている。さらなるSBS患者型の分類については、Schwartzら、Clinical and Translational Gastroenterology(2016年)7、e142頁;doi:10.1038/ctg.2015.69.に記述されている線に従って行うことができる。これは、早期応答者および遅延/緩徐応答者にSBS患者を分割する。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、早期応答者は、他の効果の中でも小腸の幅/直径の増大を引き起こすGLP−2類似体による処置に対して早期の効果を見せる者であり、遅延または緩徐応答者は、小腸の長さの増大を引き起こすGLP−2類似体による処置に対して主にまたは最初に恩恵を受ける患者であると考える。対象が早期または遅延応答者であるかの決定を使用して、GLP−2類似体による処置方針の期間、非経口的支援を減少させるためのあらゆる臨床決定のタイミング、および非経口的支援の減少が可能かどうか決定するための試験間の間隔を決定してもよい。したがって、一実施形態において、患者は遅延または緩徐応答者である。小腸の長さは、例えば、CTスキャン(コンピュータ断層撮影法)、MRI(磁気共鳴映像法)、組織検査、腹腔鏡または当業者に公知の他の測定もしくは技術によって測定されてもよい。
さらなる態様において、本発明は、SBS腸機能不全(SBS−II)の患者の処置および/または防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、処置が、SBS腸機能障害(SBS−IF)の発症を防止または遅延させ、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表される。
一部の実施形態において、本方法は、患者に週1回もしくは2回および/または本明細書に記述される他の処置方針のいずれかに従ってGLP−2類似体を投与する工程を含んでもよい。
他の関連する態様において、本発明は、SBS腸機能不全(SBS−II)の患者の処置および/または防止用医薬の製造のための式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表されるGLP−2類似体の使用を提供し、処置は、SBS腸機能障害(SBS−IF)の発症を防止または遅延させる。
他の関連する態様において、本発明は、SBS腸機能不全の患者を処置および/または防止する方法を提供し、方法が、SBS腸機能障害の発症を防止または遅延させ、GLP−2類似体は、式:
−Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
[式中:
は、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
X5は、SerまたはThrであり;
X11は、AlaまたはSerであり;
は、NHまたはOHであり;
およびZは、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
によって表される。
治療上の使用のために、選択したGLP−2類似体は、薬学的に許容され、選択した投与経路によってペプチドを送達するのに適当な担体と共に処方される。本発明の目的では、末梢非経口経路には、静脈、筋肉内、皮下および腹膜内投与経路がある。一実施形態において、投与経路は、皮下経路または皮下投与である。本医薬組成物は、本発明のGLP−2類似体、またはその塩もしくは誘導体および薬学的に許容可能な担体を含む。適切な薬学的に許容可能な担体は、希釈剤、賦形剤等など、ペプチドに基づく薬物で従来通りに使用されているものである。治療上の使用のために薬学的に許容可能な担体は、医薬品の当業者に周知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.(A.R.Gennaro編、1985年)に記述されている。例えば、弱酸性または生理的pHで無菌の生理食塩水およびリン酸緩衝食塩水が、使用されてもよい。pH緩衝剤は、リン酸、クエン酸、酢酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、重炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、ヒスチジン、これは好ましい緩衝液であり、アルギニン、リジンもしくは酢酸またはその混合物であってもよい。好ましい緩衝範囲は、pH4〜8、pH6.5〜8、より好ましくはpH7〜7.5である。パラ、メタおよびオルト−クレゾール、メチルおよびプロピルパラベン、フェノール、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ベンジル、ソルビン酸、プロパン酸、パラヒドロキシ安息香酸のエステルなどの防腐剤が、医薬組成物に提供されてもよい。例えばアスコルビン酸、メチオニン、トリプトファン、EDTA、アスパラギン、リジン、アルギニン、グルタミンおよびグリシンなど、酸化、脱アミド、異性化、ラセミ化、環化、ペプチド加水分解を防止する安定化剤が、医薬組成物に提供されてもよい。ドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、シクロデキストリンなど、凝集、繊維化および沈殿を防止する安定化剤が、医薬組成物に提供されてもよい。エタノール、酢酸もしくはアセテートおよびその塩など、可溶化または凝集防止のための有機変性剤が、医薬組成物に提供されてもよい。塩、例えば塩化ナトリウム、または最も好ましい炭水化物、例えばデキストロース、マンニトール、ラクトース、トレハロース、ショ糖もしくはその混合物などの等張性メーカーが、医薬組成物に提供されてもよい。
Tween 20、Tween 80、SDS、ポロキサマー、例えばプルロニックF−68、プルロニックF−127などの界面活性剤が、医薬組成物に提供されてもよい。色素およびさらに香料が、医薬組成物に提供されてもよい。別の実施形態において、GLP−2ペプチド類似体の薬学的に許容される酸付加塩が提供される。懸濁化剤が使用されてもよい。
エタノール、第3級ブタノール、2−プロパノール、エタノール、グリセロール、ポリエチレングリコールなどの有機変性剤が、凍結乾燥産物の凍結乾燥のために医薬製剤に提供されてもよい。塩、例えば塩化ナトリウム、炭水化物、例えばデキストロース、マンニトール、ラクトース、トレハロース、ショ糖もしくはその混合物、アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン酸などの増量剤および等張性メーカー、またはシステイン、レシチンもしくはヒト血清アルブミンもしくはその混合物などの賦形剤が、凍結乾燥のために医薬組成物に提供されてもよい。
本発明の医薬組成物は、経口投与用の錠剤、カプセル剤またはエリキシル剤;直腸投与用の坐剤;好ましくは注射可能な投与用の無菌溶液または無菌散剤もしくは懸濁剤;等として処方され、使用されてもよい。投与の用量および方法は、最適な有効性を達成するために手直しされ得るが、重量、食事、併用する治療薬などの因子および医術における当業者が認識していよう他の因子で決まることになる。
投与が、静脈内、皮下または筋肉内など非経口でされる場合、注射可能な医薬組成物は、水溶液または懸濁液のいずれか;使用の直前に再構成するもしくは注射の前に液体に懸濁するのに適切な凍結乾燥された固形形態、または乳液として従来通りの形態で調製され得る。
凍結乾燥産物を再構成するための希釈剤は、上のリスト、水、生理食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトース、トレハロース、ショ糖、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、塩酸システインの適切な緩衝液;あるいはTween 20、Tween 80、ポロキサマー、例えばプルロニックF−68もしくはプルロニックF−127、ポリエチレングリコールなどの界面活性剤を添加し、ならびにまたはパラ、メタおよびオルトクレゾール、メチルおよびプロピルパラベン、フェノール、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ベンジル、ソルビン酸、プロパン酸、パラヒドロキシ安息香酸のエステルなどの防腐剤を添加し、およびまたはエタノール、酢酸、クエン酸、乳酸もしくはその塩などの有機変性剤を添加した注射用水でもよい。
加えて、必要に応じて、注射可能な医薬組成物は、湿潤剤またはpH緩衝剤などの非毒性の補助物質を少量含有してもよい。吸収増強調製物(例えば、リポソーム、界面活性剤および有機酸)が、活用されてもよい。
本発明の一実施形態において、化合物は、例えば、完全非経口的栄養治療中の患者(例えば新生児または悪液質もしく摂食障害を患う患者)用の液体栄養補助剤として使用される場合は注入により、または例えば皮下、腹膜内もしくは静脈内注射により投与されるために処方され、したがって無菌かつ発熱性物質を含まない形態の水溶液として活用され、任意選択で生理的に許容できるpH、例えば弱酸性または生理的pHに緩衝されている。筋肉内投与のための製剤は、植物油、例えばカノーラ油、トウモロコシ油またはダイズ油中の液剤または懸濁剤に基づいてもよい。これらの油に基づく製剤は、酸化防止剤、例えばBHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)およびBHT(ブチルヒドロキシトルエン)によって安定化されてもよい。
したがって、本ペプチド化合物は、蒸留水などの媒体中で、または生理食塩水、リン酸緩衝食塩水、5%デキストロース溶液もしくは油中で投与されてもよい。GLP−2類似体の可溶性は、必要に応じて、界面活性剤および乳化剤などの可溶性増強剤を組み込むことによって増強させ得る。
水溶性担体または媒体は、所望の作用部位にその類似体を徐放するために注射の部位もしくはその近くでGLP−2類似体を貯蔵する働きをする量のゼラチンで補充して、注射可能薬物として使用されてもよい。ヒアルロン酸など代替のゲル化剤も、デポ剤として有用であり得る。
本発明の一実施形態において、製剤は、溶液中に
a.終濃度0.5mM〜300mM、好ましくは3〜200mM、最も好ましくは20〜100mMを得るために水に溶解されたL−ヒスチジン;
b.最高350mM、好ましくは30〜300mM、最も好ましくは100mM〜230mMを得るためにマンニトール;および
c.最高200mM、好ましくは0.05〜100mM、最も好ましくは0.5〜50mMを得るために酢酸を含む。
適当な量の治療的化合物が添加されて、1〜100mg/mL、好ましくは5〜50mg/mL、最も好ましくは10〜30mg/mLの濃度を得る。pHは、最終pH4〜8、好ましくは6.5〜7.5、最も好ましくは6.7〜7.3に調整される。得られた溶液は、医薬用途のために標的重量に調整され、無菌濾過され、ガラス瓶中に適当なアリコートに分注される。製剤は、液体産物または凍結乾燥産物によりさらに加工される。
本発明の別の実施形態において、製剤は、溶液中に
a.終濃度0.5mM〜300mM、好ましくは3〜200mM、最も好ましくは20〜100mM L−ヒスチジンを得るために水に溶解されたL−ヒスチジン;
b.最高200mM、好ましくは0.5〜100mM、最も好ましくは5〜50mMを得るためにL−アルギニン;
c.最高350mM、好ましくは30〜300mM、最も好ましくは100mM〜230mMを得るためにマンニトール;および
d.最高200mM、好ましくは0.05〜100mM、最も好ましくは0.5〜50mMを得るために酢酸を含む。
適当な量の治療的化合物が添加されて、1〜100mg/mL、好ましくは5〜50mg/mL、最も好ましくは10〜30mg/mLの濃度を得る。pHは、最終pH4〜8、好ましくは6.5〜7.5、最も好ましくは6.7〜7.3に調整される。得られた溶液は、医薬用途のために標的重量に調整され、無菌濾過され、ガラス瓶中に適当なアリコートに分注される。製剤は、液体産物または凍結乾燥産物によりさらに加工される。
本発明のさらに別の実施形態において、本製剤は、溶液中に
a.終濃度最高200mM、好ましくは3〜100mM、最も好ましくは5〜50mM L−ヒスチジンを得るために水に溶解したL−ヒスチジン;
b.最高200mM、好ましくは0.5〜100mM、最も好ましくは5〜50mMを得るためにL−アルギニン;
c.最高350mM、好ましくは30〜300mM、最も好ましくは100mM〜230mMを得るためにマンニトール;および
d.最高200mM、好ましくは0.05〜100mM、最も好ましくは0.5〜50mMを得るために酢酸を含む。
適当な量の治療的化合物が添加されて、1〜100mg/mL、好ましくは5〜50mg/mL、最も好ましくは10〜30mg/mLの濃度を得る。pHは、最終pH4〜8、好ましくは6.5〜7.5、最も好ましくは6.7〜7.3に調整される。得られた溶液は、医薬用途のために標的重量に調整され、無菌濾過され、ガラス瓶中に適当なアリコートに分注される。製剤は、液体産物または凍結乾燥産物によりさらに加工される。
本発明のさらに別の実施形態において、製剤は、
a.終濃度最高200mM、好ましくは0.5〜100mM、最も好ましくは5〜50mM L−ヒスチジンを得るために水に溶解したN−アセテート;
b.最高350mM、好ましくは30〜300mM、最も好ましくは100mM〜230mMを得るためにマンニトールを含む。
適当な量の治療的化合物が添加されて、1〜100mg/mL、好ましくは5〜50mg/mL、最も好ましくは10〜30mg/mLの濃度を得る。pHは、最終pH4〜8、好ましくは6.5〜7.5、最も好ましくは6.7〜7.3に調整される。得られた溶液は、医薬用途のために標的重量に調整され、無菌濾過され、ガラス瓶中に適当なアリコートに分注される。製剤は、液体産物または凍結乾燥産物によりさらに加工される。
本発明のGLP−2類似体は、GLP−2ペプチド類似体の延長された持続的投与のための徐放移植デバイスとして処方されてもよい。そのような持続的放出製剤は、身体の外部に配置されるパッチの形態であってもよい。持続的放出製剤の例には、ポリ(乳酸)、ポリ(乳酸−グリコール酸)、メチルセルロース、ヒアルロン酸、シアル酸、ケイ酸、コラーゲン、リポソーム等などの生体適合性ポリマーの複合材がある。本発明のGLP−2類似体を高い局所的濃度で提供することが望ましい場合、持続的放出製剤が、特に興味深いものであり得る。
GLP−2類似体は、単位用量または複数用量いずれかの量で腸栄養性量のペプチドを含有する無菌充填ガラス瓶またはアンプルの形態で活用されてもよい。ガラス瓶またはアンプルは、GLP−2類似体および所望の担体をすぐに投与できる製剤として含有してもよい。別法として、ガラス瓶またはアンプルは、滅菌水またはリン酸緩衝食塩水などの適切な担体中に再構成するのに適切な凍結乾燥形態などの形態でGLP−2ペプチドを含有してもよい。
本発明のペプチド化合物は、単独で、または抗炎症性効果を有する化合物と組み合わせて使用されてもよい。理論に束縛されるものではないが、そのような組合せ処置は、本ペプチド類似体による有益な処置効果を補強し得ると想像される。
患者処置に最も適当な治療的与薬および計画は、処置される疾患または症状によって、および患者パラメータによって当然ながら変動することになる。いかなる特定の理論に束縛されることも望まないが、患者1名当たり0.1〜25mgの用量、およびより短いもしくはより長い期間または頻度の処置が、特に小腸質量における統計的に有意な増大など、治療上有用な結果を生じ得ることが期待される。一部の例において、治療的計画は、初期処置の停止後に起こる組織退行を防止するのに適当な維持用量の投与を含んでもよい。ヒト使用に最も適当な投薬サイズおよび与薬計画は、本発明により得られる結果によって手引きされてもよく、さらなる臨床試験において確認されてもよい。
有効な投薬および処置プロトコールは、研究室動物において低用量で開始され、次いで効果を監視しながら投薬を増大させ、投薬計画を系統的に変動させる従来通りの手段によって同様に決定されてもよい。所定の対象に最適な投薬を決定する場合、数多くの因子が臨床医によって考慮され得る。そのような考慮は、当業者に公知である。
本発明によるGLP−2ペプチドのヒト用量は、約0.01mg/kg〜10mg/kg体重など約0.01mg/kg〜100mg/kg体重、例えば10〜100μg/kg体重の用量で使用されてもよい。さらなる実施形態において、本発明によるGLP−2ペプチドのヒト用量(総用量)は、週1回もしくは2回または2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13もしくは14日間単位で時間的に分割された本明細書に定義される複数の用量で患者1名当たり0.1mg〜25mgの間およびそれを含む、患者1名当たり0.5mg〜20mgの間およびそれを含む、患者1名当たり1mg〜15mgの間およびそれを含む、患者1名当たり1mg〜10mgの間およびそれを含むなど、約〜であってもよい。一部の例において、本発明によるGLP−2ペプチドの一定用量が、本明細書に開示される与薬様式に従って、すなわち患者の体重に関係なく同一の用量で所定の週1回または2回使用されてもよい。例として、一定用量は、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、または15mgの用量でもよい。好都合には、10mgの一定用量が、使用されてもよい。固定化された与薬の使用は、服薬順守を向上させ、投与されるべき重量に基づく用量を誤算する危険性を含めて患者与薬間違いの危険性を減少させるという利点を有する。
医学的症状
本発明のペプチドは、本明細書に記載のGLP−2類似体もしくはその塩の有効量を投与することによって食道の上部消化管を含めた胃腸障害を患う個体を防止または処置するための医薬品として有用である。胃および腸の関連障害には、あらゆる病因論の潰瘍(例えば、ペプチド潰瘍、薬物誘発性潰瘍、感染症または他の病原体に関連する潰瘍)、消化障害、吸収不全症候群、短小腸症候群、盲嚢症候群、炎症性腸疾患、セリアックスプルー(例えばグルテン過敏性腸症またはセリアック病から生じる)、熱帯スプルー、低ガンマグロブリン症スプルー、腸炎、潰瘍性大腸炎、小腸損傷、および化学療法に誘導される下痢/粘膜炎(CID)がある。
上述の通り一般に、小腸質量の増大ならびに結果および/または正常な小腸粘膜構造および機能の維持の恩恵を受けることになる個体は、本GLP−2類似体による処置の候補である。GLP−2類似体で処置され得る特定の症状には、熱によるアルファ−グリアジンに対する中毒反応に起因し、グルテン過敏性腸症またはセリアック病の結果であり得、小腸の絨毛の著しい喪失を特徴とするセリアックスプルーを含めた様々な形態のスプルー;感染症に起因し、絨毛の平坦化を特徴とする熱帯スプルー;分類不能型免疫不全症または低ガンマグロブリン血症の患者において一般に観察され、絨毛の高さの著しい低下を特徴とする低ガンマグロブリン症スプルーがある。GLP−2類似体処置の治療有効性は、絨毛形態構造を調査するための腸生検、栄養吸収の生化学的判定、患者重量の増加、またはこれらの症状と関連する症候の改善によって監視され得る。
本発明のGLP−2類似体で処置され得、またはGLP−2類似体が治療的および/もしくは予防的に有用であり得る別の特定の症状は、外科的切除に起因する短小腸症候群(SBS)、別名短腸症候群もしくは単純に短腸、先天性欠損または患者が従来通りの食事では体液、電解質および栄養バランスをその後維持できない腸における吸収の疾患関連喪失である。切除後2年以内に一般に起こる適応にもかかわらず、SBS患者は食事の摂取が減少し、体液を喪失する。
本発明のGLP−2類似体で処置され得、またはGLP−2類似体が予防的に有用であり得る他の症状には、上記の放射線腸炎に加えて、感染性もしくは感染後腸炎およびがん化学療法または毒物による小腸損傷がある。
GLP−2類似体は、栄養失調症、例えば悪液質および摂食障害の処置に使用されてもよい。
本発明の特定の実施形態は、腸の損傷および機能不全の防止ならびに/または処置に対する本ペプチドの使用に関係する。そのような損傷および機能不全は、がん化学療法処置の周知の副作用である。化学療法投与は、粘膜炎、下痢、バクテリアルトランスロケーション、吸収不良、腹部けいれん、胃腸出血および嘔吐など胃腸系に関連する厄介な副作用をしばしば伴う。これらの副作用は、腸管上皮の構造的および機能的損傷の臨床的結果であり、しばしば化学療法の用量および頻度を低下させる必要がある。本GLP−2ペプチド類似体の投与は、腸陰窩における栄養効果を増強し、新たな細胞を速やかに提供して化学療法後の損傷した腸管上皮を置き換え得る。本ペプチドを投与することによって達成される究極の目的は、がんの処置に最適な化学療法方針を作製すると同時に化学療法処置を受けている患者の胃腸損傷に関連する病的状態を減少させることである。付随する予防または治療的処置が、放射線療法を受けているまたは受けようとしている患者に本発明に従って提供されてもよい。
小腸粘膜の幹細胞は、増殖の速度が速いため、化学療法による細胞傷害性効果に特に感受性がある(Keefeら、Gut 2000年;47:632〜7頁)。小腸粘膜に対する化学療法誘導性損傷は、臨床的に消化管粘膜炎としばしば呼ばれ、小腸の吸収およびバリア異常によって特徴付けられる。例えば、広く使用されている化学療法薬、5−FU、イリノテカンおよびメトトレキサートが、齧歯動物の小腸において絨毛萎縮および陰窩形成不全をもたらすアポトーシスを増大させることが示されている(Keefeら、Gut 47:632〜7頁、2000年;Gibsonら、J Gastroenterol Hepatol.9月;18(9):1095〜1100頁、2003年;Tamakiら、J Int Med Res.31(1):6〜16頁、2003年)。化学療法薬は、ヒトにおいて投与24時間後に腸陰窩におけるアポトーシスを増大させ、その後化学療法3日後に絨毛領域、陰窩長、陰窩当たりの有糸分裂回数、および腸細胞の高さを低下させることが示されている(Keefeら、Gut 2000年;47:632〜7頁)。したがって、小腸内の構造的な変化は、腸の機能不全および一部の場合下痢を直接もたらす。
がん化学療法後の消化管粘膜炎は、徐々に寛解するが、一度確立されたら本質的には処置不能に深刻化する問題である。一般的に使用される細胞増殖抑制性制ガン薬5−FUおよびイリノテカンで行われた研究は、これら薬物による有効な化学療法が、小腸の構造的完全性および機能に大きな影響を及ぼすが、結腸は感受性が小さく、粘液形成の増大で主に応答することを示した(Gibsonら、J Gastroenterol Hepatol.9月;18(9):1095〜1100頁、2003年;Tamakiら、J Int Med Res.31(1):6〜16頁、2003年)。
本発明の新規のGLP−2類似体は、胃腸外傷および化学療法薬の副作用の防止ならびに/または処置に有用であり得る。この潜在的に重要な治療適用は、これに限らないが:5−FU、アルトレタミン、ブレオマイシン、ブスルファン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クリサンタスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エトポシド、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、リポソームドキソルビシン、ロイコボリン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、ペントスタチン、プロカルバジン、ラルチトレキセド、ストレプトゾシン、テガフール−ウラシル、テモゾロミド、チオテパ、ティオグアニン/チオグアニン、トポテカン、トレオサルファン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ブレオマイシン、ブスルファン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クリサンタスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エトポシド、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、リポソームドキソルビシン、ロイコボリン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、ペントスタチン、プロカルバジン、ラルチトレキセド、ストレプトゾシン、テガフール−ウラシル、テモゾロミド、チオテパ、ティオグアニン/チオグアニン、トポテカン、トレオサルファン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビンなど現在使用されている化学療法薬に適用できる。
本発明のさらなる実施形態は、患者、例えばヒト患者において腸の縦成長を増大させるための本ペプチドの使用に関係する。下の例に示すように、本発明のGLP−2類似体は、対照と比較して腸の縦成長を増大させる能力がある。理論に束縛されるものではないが、より長い半減期が、対照と比較して縦成長の増大をもたらすGLP−2受容体のより強力で長期間の刺激を招くと現在考えられている。本発明に従って使用されるGLP−2類似体のより長い末端血漿内半減期により、比較的短い半減期を有することが公知の先行技術の他のGLP−2類似体と比較して腸の縦成長をより強力に刺激することも可能になる。
この能力は、処置を止めた後でも吸収能力の増大をもたらすことになるので、SBSの患者において特に価値があるものである。そのような患者は、腸の縦成長を誘導する目的で少なくとも1〜4年間、1〜10年間、1〜20年間、1〜35年間など少なくとも1〜3年間処置されることになる。
本明細書にすでに記述されているように、腸機能不全(SBS−II)またはSBS−PS患者と腸機能障害(SBS−IF)またはSBS非PSの境界にいるSBS患者は、1〜3年間の処置過程の間に腸が延長し、その後腸機能障害が低下する場合、その危険性は例えば処置期間中に週1回または週2回の与薬に関係することからしたがって特に価値があり得る。これは、中心カテーテルの必要性に対する危険性およびその使用と関連する敗血症の危険性が小さい。
本明細書に開示される投薬方針は、SBSなどの胃および腸関連障害の処置に適用されてもよく、処置の対象は、本発明によるGLP−2類似体による処置を受けている間非経口的支援(PS)で提供される。非経口的支援は、GLP−2類似体で処置されているが、消化管が正常に機能しないまたは障害が起きている患者への栄養および液体の投与を含む。しかしながら、GLP−2治療の過程で患者および医師が直面している課題の1つは、処置される対象に提供されるPSの量または体積の決定および患者に提供されるPSの量または体積の適切で個別化された調整に関する。特に、PSの量または体積が適切な方法で調整されない場合、処置される対象は、脱水の危険性がある体液量過剰を呈する可能性があり、治療による最適な臨床効果を達成しない可能性があるので、このことは重要である。結果として、本発明は、本明細書に開示するGLP−2類似体を使用する処置の過程におけるPSの量または体積を調整するアルゴリズムを提供する。
したがって、さらなる処置関連の態様において、本発明は、非経口的支援(PS)計画を受けているヒト対象における短小腸症候群(SBS)の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体を提供し、その方法は、
(i)本明細書に定義されるGLP−2類似体を対象に投与し、GLP−2類似体が、対象の小腸を延長し、その機能をさらに改善するのに十分な期間、1週間に1〜2回投与される工程と;
(ii)工程(i)の後、小腸の機能の改善に応じて非経口的支援(PS)計画の頻度または量を減少させる工程と;
(iii)任意選択で、小腸の機能の連続的な改善を示す対象に応じて工程(i)および(ii)を反復する工程とを含む。
例として、方法の工程(i)においてGLP−2類似体が投与される時間間隔は、18〜150週間、18〜100週間、または18〜52週間である。一般に、改善された小腸の機能または吸収能力の量は、少なくとも20%など、少なくとも30%など、少なくとも40%など、少なくとも50%など少なくとも10%である。さらにまたは別法として、非経口的支援の減少の量は、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%である。好ましい実施形態において、非経口的支援の減少は、少なくとも20%である。
さらなる態様において、GLP−2治療を受けている対象に提供されるPSの量または体積の決定を補助するために、本発明は、毎週非経口的支援の量または体積を受けているヒト対象において非経口的支援(PS)を調整する方法を提供し、本方法は、対象に新たなPSの量または体積を提供するために、1週間のPSの量または体積が非経口的支援の現在の1週間の体積から、ベースラインからの1日の尿体積の絶対的増大の7倍を減算することによって算出されるアルゴリズムを使用して新たなPSの量または体積を算出する工程を含む。好ましくは、本方法は、ベースライン体積を決定しおよび/または1日の尿体積を決定する初期工程を含む。方法の工程のいくつかまたは全ては、対象によって受けられるGLP−2治療の過程の間に反復されてもよい。好ましくは、PS体積調整における変更を決定するための反復試験間の時間は、約1〜3ヵ月毎である。例えば、一実施形態において、本方法は、GLP−2類似体による処置の開始後1、2、4、8および12週目に使用されてもよく、処置の効果に応じてPSの量または体積を調整する。投与されるPSの1週間の量または体積を、GLP−2類似体(例えばグレパグルチド)による処置の全体を通じて監視し、調整して、流体過剰を回避するべきである。一般に、腸の吸収能力は、GLP−2類似体による処置後に増大するので、通常は小腸伸長または肥厚化によって、PSの量または体積を低下させて、体液量過剰を回避し、患者の処置必要性を改善することができる。
以下の例は、本発明の好ましい態様を例示するために提供され、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記述される投薬方針に従って投与されるGLP−2類似体は、WO2006/117565に記述される固相ペプチド合成などの方法に従って作ることができ、その内容はその全体を参照により明示的に組み込まれる。
実施例1
ZP1848代謝産物の合成
固相ペプチド合成を、標準的なFmoc化学を使用してCEM Libertyペプチド合成装置で実行した。TentaGel S Ram S樹脂(1.33g;0.25mmol/g)を使用前にDMF(10mL)中で膨潤させ、DCMおよびDMFを使用して管と反応容器の間に移した。
カップリング
DMF/DCM(2:1;0.2M;5mL)中のFmoc−アミノ酸を、COMU/DMF(0.5M;2mL)およびDIPEA & DMF(2.0M;1mL)と一緒にCEM Discoverマイクロ波ユニット中の樹脂に添加した。カップリング混合物を、窒素を、混合物を通して泡立たせながら75℃に5分間加熱した。樹脂を、DMF(4×10mL)で次いで洗浄した。Fmoc−Phe−Ser(PsiーMe、Me、Pro)−OHシュードプロリンを、アミノ酸6および7に使用した。
脱保護
ピペリジン/DMF(20%;10mL)を、初期脱保護のために樹脂に添加し、混合物をマイクロ波によって加熱した(30秒間;40℃)。反応容器を排液し、ピペリジン/DMF(20%;10mL)の第2の部分を添加し、再び加熱した(75℃;3分間)。樹脂を、DMF(6×10mL)で次いで洗浄した。
樹脂をEtOH(3×10mL)およびEt2O(3×10mL)で洗浄し、室温(r.t.)で一定重量に乾燥させた。粗ペプチドを、TFA/DODTによる処理(95/5;60mL、2時間;r.t.)により樹脂から切断した。ほとんどのTFAを、減圧で除去し、粗ペプチドを沈殿させ、ジエチルエーテルで3回洗浄し、室温で一定重量に乾燥させた。
粗ペプチドのHPLC精製
粗ペプチドを、Gemini NX5μ C−18 110A、10×250mmカラムおよびフラクションコレクターを備えたPerSeptive Biosystems VISIONワークステーションを使用し、緩衝液A(0.1%TFA、水)および緩衝液B(0.1%TFA、90%MeCN、水)の勾配を用いて35mL/分間で行う分取逆相HPLCによって45%まで最初に精製した。画分を分析HPLCおよびMSによって分析し、関連する画分をプールし、凍結乾燥した。産物(143mg)を、C4 Jupiter 2、12×25cmカラムで2度目の精製をして、HPLCおよびMSによって特徴付けた通り純度89%で27mgを得た。算出したモノアイソトピックMW=3377.61であり、3377.57と判明した。
Figure 2020523420
実施例2
GLP−2R EC50測定
ヒトGLP−2受容体を発現する細胞株の生成
hGLP2−Rを、イメージクローン:5363415(11924−I17)としてMRC−geneservice、Babraham、Cambridgeから購入した。哺乳動物発現ベクターへのサブクローニングのため、サブクローニング用のプライマーを、DNA Technology、Risskov、Denmarkから入手した。PCR反応に使用する5’および3’プライマーは、クローニング用の末端制限部位を含み、5’プライマーのコンテキスト(context)を、ORFにコードされる産物の配列を変えることなくコザック共通配列に修飾する。標準的なPCR反応を、鋳型としてImage clone 5363415(11924−I17)を使用し、上記のプライマーおよびポリメラーゼHerculase II Fusionを用いて総体積50μLで行った。生成されたPCR産物を、GFX PCRおよびGel band精製キットを使用して精製し、制限酵素で消化し、Rapid DNA Ligationキットを使用して哺乳動物発現ベクターにクローニングした。ライゲーション反応物を、XL10 Gold Ultracompetent cellに形質転換し、コロニーをEndofree Plasmid maxiキットを使用するDNA産生のために選抜した。その後の配列分析を、MWG Eurofins、Germanyによって行った。クローンを、hGLP−2受容体、スプライスバリアントrs17681684であると確認した。
HEK293細胞を、リポフェクタミンPLUSトランスフェクション方法を使用してトランスフェクトした。トランスフェクションの前日に、HEK293細胞を、抗生物質を含まない細胞培養培地中に2×10個細胞/T75フラスコの密度で2つのT75フラスコに播種した。トランスフェクション当日に、細胞を1×DPBSで洗浄し、T75フラスコ中の細胞にリポフェクタミン−プラスミド複合体の添加を穏やかに、滴下で添加する前に、培地を5mL/T75フラスコの体積にOptimemで置き換え、3時間後に成長培地と置き換え、24時間後500μg/mL G418で補充した成長培地に再び置き換えた。G418選択中で4週間後に、クローンを選抜し、機能的アッセイで試験した。1つのクローンを、化合物プロファイリングに使用するために選択した。
GLP−2受容体有効性アッセイ
パーキンエルマー製cAMP AlphaScreen(登録商標)アッセイを使用して、GLP2受容体の活性化に対するcAMP応答を定量化した。テデュグルチドを、GLP2受容体活性化の参照化合物として使用した。cAMPの細胞内レベルの増大を誘発する試験化合物のデータを、陽性(テデュグルチド)および陰性対照(媒体)と比較して標準化して、濃度応答曲線からEC50および最大応答を算出した。結果を表2に挙げる。
Figure 2020523420
実施例3
GLP−2類似体の薬物動態および薬力学プロファイリング
ヒトSBS患者において第2相臨床試験を行って、とりわけZP1848および代謝産物のPKプロファイルを決定した。
方法
本研究を、16名のSBS患者における異なる3用量(10mg、1mg、0.1mg)のZP1848による無作為化、交差および二重盲検として設計した。
研究プロトコールは、Danish Medical AgencyおよびThe Danish Committee on Health Research Ethicsによって承認された。
18名のSBS患者(16名の患者が本研究を完了した)を、均等に、6つの交差用量レベルの組合せ:10mg/1mg、10mg/0.1mg、1mg/10mg、1mg/0.1mg、0.1mg/10mg、0.1mg/1mgのZP1848それぞれに二重盲検方式で無作為化した。患者に上の用量のZP1848を1日1回(QD)皮下に注射した。
PK分析用の血液サンプルを、研究期間の全体を通じて数回の研究診察で採集した:本研究は、第1のベースラインバランス試験(4日間)、第1の処置バランス試験(第1の処置期間の最後の4日間)を含む第1の処置期間(21日間)、その後休薬期間(少なくとも4週間);ならびに第2のベースラインバランス試験(4日間)、第2の処置バランス試験(第2の処置期間の最後の4日間)を含む第2の処置期間(21日間)および追跡調査期間(少なくとも4週間)を含んだ。
PKサンプリングを、診察11(第1の処置バランス試験)および診察17(第2のベースライン研究の2日目−休薬期間後)、また診察25(第2の処置バランス試験)および診察29(追跡調査期間の最終日)で実行した。
診察11および診察25の日に、定常状態における完全なPKプロファイルを調査した。ZP1848注射の前、および試作品投与後の以下の時点(+/−10分間):1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間および24時間にPKサンプルを採取した。各PKサンプルは血液2mLを含有し、結果として合計46mLの血液がPK目的で採血された。血漿サンプルを、サンプリング後−80℃で直ちに貯蔵した。
血漿サンプルを、免疫親和性抽出後に液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS/MS)によって分析した。各患者について、Excelにおけるノンコンパートメント手法を使用する薬物動態パラメータの算出に血漿中濃度を使用した。血漿末端消失半減期(T1/2)を、ln(2)/kとして決定し、kは、log濃度対終末相における時間プロファイルのlog一次回帰の傾斜の大きさである。
結果
ZP1848をSC(皮下)区画に注射した場合、2つの機能的に活性がある代謝産物が形成される(ZP2469およびZP2711、両方ともグレパグルチド、ZP1848のC末端短縮類似体)。したがって、ZP1848の全体のPKプロファイルは、ZP1848およびそれの2つの主要な代謝産物の効果を含む。
上で示すように、両方の代謝産物は、ZP1848と同等のin vitro効力で薬理学的に活性がある。ZP2711の血漿レベルは、ZP1848と同じ範囲にあるが、ZP2469の血漿レベルは、ZP1848のそれより数倍高い。結果的に、両方の代謝産物がin vivo有効性に寄与するので、全身的曝露を評価する場合その両方を含めることが必要である。
ZP2469の高い血漿レベルのため、この化合物は、生物分析検出限界(ZP2469で50pM、ZP1848およびZP2711で25pM)を上回る血漿レベルを有し、それゆえに、化合物ZP2469の半減期を決定することが可能になる。5〜17日間の末端血漿内半減期は、表に示すように、ZP1848の週1回の与薬が有効であることを示唆する。
Figure 2020523420
実施例4
ビーグル犬へのZP1848の皮下投与39週間による縦成長、それに続く6週間の回復期
方法
ZP1848(0.25、1、または5mg/kg/日)を、ビーグル犬(22〜24週)へ39週間皮下に与えた。媒体を、対照として使用した。あらゆる効果からの回復を、6週間の回復期の間に評価した。本研究は、United Kingdom Animals(Scientific Procedures)Act 1986年、Amendment Regulations 2012年(Act)の適用可能な項に従って行われた。
39週間後に犬を屠殺し、全ての動物を詳細な解剖に供した。小腸および大腸の長さを、別々に測定し、センチメートルで記録した。消化管(十二指腸で始まり、直腸で終わる)の全長を取り出し、あらゆる過剰な腸間膜、結合または脂肪組織を取り除き、小腸および大腸の測定を、清潔な表面上に小腸および大腸を置き、巻き尺で測定することによって記録した。組織病理に必要な切片は切開せずに残し、水を通して洗浄した。残りを切開して、水できれいにし、計量前に慎重に吸い取り乾燥した。長さおよび重量測定の完了と同時に、この種のための標準的な解剖業務に従って消化管を加工し、10%中性緩衝ホルマリン中で固定した。
結果
39週間の処置後に両性において全ての用量で小腸長さの増大が存在し、増大の程度は、5mg/kg/日を与えた雄および雌において最大であり、雄および雌においてそれぞれ46%および37%の増大が存在した。この所見は、雄および雌においてそれぞれ対照から16および19%の増大で、6週間の回復期の終わりまでに部分的に回復した。同じ研究において、39週間の処置後に両性において全ての用量で小腸重量の増大が存在し、増大の程度は、5mg/kg/日を与えた雄および雌において最大であり、雄および雌においてそれぞれ103%および80%の増大が存在した。この所見は、雄および雌においてそれぞれ対照から78および34%の増大で、6週間の回復期の終わりまでに部分的に回復した。
実施例5
健康なヒト対象における1回の静脈内注射後および複数回の皮下注射後のグレパグルチド(ZP1848)の薬物動態学的プロファイルを評価するための第1相、非盲検、部分的無作為化、3部、並行群試験
健康な対象において週1回および1日1回の皮下(SC)注射後ならびに1回の静脈内(IV)注入後のグレパグルチド(ZP1848)およびその一次活性代謝物の薬物動態学的(PK)プロファイルを特徴付けるために第1相臨床試験を行った。これは、健康な対象におけるSC与薬後の血漿シトルリンレベルに対する薬力学的効果を評価することを含んだ。試験は、GLP−2類似体が週1回の投薬方針で患者に投与される投薬方針の実現可能性を確認し、週1回の投薬方針を毎日の与薬と比較する。
試験設計:
試験設計は、健康な対象において1日1回のSC注射7日間(1部)、週1回のSC注射6週間(2部)によって、および1回のIV注入(3部)として投与されるグレパグルチドのPKプロファイルを特徴付けるための単一施設、非盲検、部分的無作為化、3部、並行群試験であった。
1部において、適格な対象を、AまたはB群に1:1に無作為化し;2部において、適格な対象を、CまたはD群に1:1に無作為化し;3部(E群)において、全ての対象を同じ用量レベルに割り当てた。
対象数:
少なくとも12名の対象が各群を完了することを確実にするために、5つの用量群のそれぞれに15名の対象を含むおよそ75名の男性および女性対象を登録した。
診断および主要な包含基準:
年齢18〜60歳の健康な男性および女性対象を含み、肥満指数(BMI)18.0〜30.0kg/mを含み、好ましくは、対象のBMIは、≦25.0kg/mである。
試験産物、用量および投与の方法:
グレパグルチドを、2および10mg/mL濃度の水溶液として供給した。
A群:グレパグルチド1mgを1日1回、1回のSC注射として1〜7日目に与える。
B群:グレパグルチド5mgを1日1回、1回のSC注射として1〜7日目に与える。
C群:グレパグルチド5mgを週1回、1回のSC注射として1、8、15、22、29および36日目に与える。
D群:グレパグルチド10mgを週1回、1回のSC注射として1、8、15、22、29および36日目に与える。
E群:グレパグルチド1mgを4mg/時間の速度で15分間IV注入として1日目に与える。
処置期間
予定のスクリーニング期間:およそ28日間
総期間(試験の終わりまでスクリーニング):
AおよびB群:71日間
CおよびD群:100日間
E群:51日間
評価の基準:
薬物動態:
血液サンプルを、グレパグルチドおよびその一次活性代謝物であるZP2469(ZP18481−34)およびZP2711(ZP18481−35)の血漿中濃度の分析のために採集し;サンプルを検証された分析方法を使用してアッセイした。以下のPKパラメータ推定値を、標準的なノンコンパートメント方法を使用して算出した:末端消失半減期(t1/2)、静脈内投与後の薬物の全身クリアランス(CL;IV用量、親薬物のみ)、見かけの総クリアランス(CL/F;SC用量、親薬物のみ)、定常状態における分布体積(Vss;IV用量、親薬物のみ)、定常状態における見かけの分布体積(Vss/F;SC用量、親薬物のみ)、分布体積(V;IV用量、親薬物のみ)、見かけの分布体積(V/F;SC用量、親薬物のみ)、観察された最大血漿中濃度(Cmax)、与薬間隔にわたる血漿中濃度−時間曲線(AUC)下領域(AUCτ)、時間0〜無限のAUC(AUCinf)、時間0〜測定可能な最後の濃度の時間のAUC(AUClast)、および観察された最大血漿中濃度の時間(tmax)。代謝物質曝露(Cmax、AUCτおよびAUCinfに基づく)を、グレパグルチド親薬物に対する2つの一次活性代謝物、ZP2469(ZP18481−34)およびZP2711(ZP18481−35)の比として各群について決定した。
薬力学:
血液サンプルを、血漿シトルリンの測定のため(SC用量のみのため)に採集した。
統計的方法:
薬物動態:
グレパグルチド、ZP2469(ZP18481−34)およびZP2711(ZP18481−35)のPKパラメータ推定値を列挙し、標準的な記述統計を使用して要約した。一次PKパラメータは、グレパグルチド、ZP2469(ZP18481−34)およびZP2711(ZP18481−35)のt1/2;ならびにグレパグルチドのCL(IV用量)、CL/F(SC用量)、Vss(IV用量)、Vss/F(SC用量)、V(IV用量)およびV/F(SC用量)である。半減期は、LN(2)/kとして算出され、式中、÷kは、0以外の濃度である最後の3点、次いで最後の4点、最後の5点等を使用するLN(濃度)値の反復回帰によるLN(濃度)対時間曲線の末端部分の傾斜からの推定値である。濃度値0の点は含めない。Cmaxより前の点は使用しない。各回帰について、調整済みRが計算される:調整済みR=1−((1−R)×(n−1))/(n−2);式中、nは回帰におけるデータポイントの数であり、Rは相関係数の二乗である。最大の調整済みRによる回帰を使用するk、および1)調整済みRが改善しないが、最大調整済みR値の0.0001内である場合、より多数の点による回帰が使用される。2)kは少なくとも3つのデータポイントから算出されなければならない。3)推定される勾配は、負でなければならず、したがってその負のkは正である。予備データで実施された算出の結果を表4に示し、完全な最終的なデータセットによる算出の結果を表5に示す。
薬力学:
血漿シトルリン濃度およびベースラインからの変化を列挙し、記述統計を使用して要約した。
結果:
A、B、CおよびD群に登録された対象を選択するための初期の結果および分析から、ZP2469が下の表4に示す時間の半減期を有することが判明した。週1回の与薬を使用して判明した半減期は、週1回または週2回本発明のGLP−2ペプチドの与薬を使用する実現可能性を支持する。
Figure 2020523420
一旦本研究が完了したら、最終的なより完全なデータセットが入手可能になり、半減期を算出するためにも使用した。代謝産物ZP2469の与薬後72〜168時間の特定の期間に算出された半減期(調整済みR値およびデータポイント数にかかわらない)を下の表5に示す。
Figure 2020523420
Figure 2020523420
実施例6
ラットにおける慢性曝露後のグレパグルチドの腸栄養性効果
方法:
ウィスターラットに、媒体、1、3および10mg/kg ZP1848を26週間毎日の原則で皮下(SC)投与した。対照および高用量動物のさらなるサブグループに、与薬期間の完了後に6週間の回復期を与えた。対照および高用量動物のサブグループに、与薬期間の完了後に6週間の回復期を与えた。小腸ならびに大腸の長さおよび重量を、腸栄養性効果の指標として解剖で測定し、腸管を組織学的に評価した。
結果:
ZP1848は、ラットにおいて小腸の長さおよび重量に用量依存的な著しい(p<0.01)増大を誘導した(表5を参照のこと)。さらに、大腸の長さおよび重量も、わずかに増大した。ZP1848は、十二指腸、空腸および回腸の粘膜過形成において用量依存的増大を生じた。興味深いことに、回復期の終わりに部分的な回復が見られたが、高用量群においては著しい腸栄養性効果が依然として存在した。
Figure 2020523420
結論:
著しい用量依存的腸栄養性効果が、ラットにおける26週間のZP1848曝露後に見られた。類似の効果が、ラットにおける7日間の与薬後にも見られた。26週間の研究の全用量において、長さおよび重量の増大、ならびに巨視的な肥厚化および絨毛の肥大が、小腸の全ての区分に見られた。これらの所見は、6週間の回復期後にも依然として存在し、グレパグルチドの長期にわたる腸栄養性効果を示した。
実施例7
SBS−IF/SBS−II患者における絶対的な排出糞便湿重量の絶対的変化
方法
本研究を、16名のSBS患者における異なる3用量(10mg、1mg、0.1mg)のZP1848による無作為化、交差および二重盲検として設計した。研究プロトコールは、Danish Medical AgencyおよびThe Danish Committee on Health Research Ethicsによって承認された。
18名のSBS患者を、均等に、6つの交差用量レベル組合せ:10mg/1mg、10mg/0.1mg、1mg/10mg、1mg/0.1mg、0.1mg/10mg、0.1mg/1mgのZP1848それぞれに二重盲検方式で無作為化した。SBS患者群は、女性9名、男性9名;このうちSBS−IF患者13名およびSBS−II患者5名を含んだ。平均年齢は62歳、平均短腸長さは110cmであり、2名のSBS−IF患者は、>50%の連続的な結腸を有した。患者に上の用量のZP1848を1日1回皮下に注射した。
本研究の目的は、SBS−IIおよびSBS−IF患者における排出糞便湿重量に対するZP1848の効力、したがって各処置期間の最後の3日間より前およびその日の代謝性バランス研究によって測定される排出糞便の湿重量においてベースラインからの絶対的変化を評価することである。
結果:
無作為化し、ZP1848で処置した18名の患者のうち、16名が試験を完了した。絶対的な排出糞便湿重量(g/日)における変化の結果を、下の表7に示す。改善は、全ての患者群、すなわちSBS−II、SBS−IFおよび連続的な結腸を持つ患者において同じ大きさであった。これは、ZP1848が、両方のクラスのSBS患者の処置に対して有効であることを実証するものである。さらに、本発明者らは、この結果が、ZP1848を使用するGLP−2類似体治療が、SBS−II患者がSBS−IFになることを防止または処置するのに有効であることを支持すると考えている。
Figure 2020523420
本発明について、上述した典型的な実施形態と組み合わせて記述してきたが、本開示を与えられた場合、多くの同等の修正および変更が当業者には明らかであろう。したがって、説明してきた本発明の典型的な実施形態は、例示的なものであり、限定するものではないと見なされる。記述されている実施形態に対する様々な変更が、本発明の精神と範囲から逸脱することなく行われてもよい。本明細書に引用される全ての文書は、参照により明示的に組み込まれる。

Claims (95)

  1. ヒト患者における胃および腸関連障害の処置ならびに/または防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体であって、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、GLP−2類似体。
  2. 前記胃および腸関連障害が、潰瘍、消化障害、吸収不全症候群、短腸症候群、盲嚢症候群、炎症性腸疾患、セリアックスプルー(例えばグルテン過敏性腸症またはセリアック病から生じる)、熱帯スプルー、低ガンマグロブリン症スプルー、腸炎、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎、小腸損傷または短小腸症候群(SBS)である、請求項1に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  3. 前記胃および腸関連障害が短小腸症候群である、請求項2に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  4. 前記胃および腸関連障害が、放射線腸炎、感染性もしくは感染後腸炎または中毒もしくは他の化学療法薬による小腸損傷である、請求項1に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  5. 前記GLP−2類似体による処置が1つ以上の抗がん治療と組み合わせられる、請求項4に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  6. 前記抗がん治療の処置が、前記患者に1つ以上の化学療法薬を投与するまたは放射線療法で前記患者を処置する工程を含む、請求項5に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  7. ヒト患者における化学療法または放射線処置の副作用の処置および/もしくは防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体であって、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、GLP−2類似体。
  8. 化学療法の前記副作用が、下痢、腹部けいれん、嘔吐または化学療法処置に起因する腸管上皮の構造的および機能的損傷である、請求項7に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  9. 前記GLP−2類似体の前記投与が、化学療法または放射線処置を始める1、2、3、4、5、6もしくは7日前に始められる、請求項4から8のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  10. 前記GLP−2類似体の前記投与が、化学療法または放射線処置を開始する前日もしくは同日およびその後に週1回もしくは2回始められる、請求項4から8のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  11. ヒト患者において腸の縦成長を増大させる方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体であって、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、GLP−2類似体。
  12. 前記腸が、対照と比較して少なくとも30%増大する、請求項11に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  13. 処置が終了した後に吸収能力の増大が得られる、請求項11または請求項12に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  14. 前記ヒト患者が、週1回または2回少なくとも1〜3年間処置される、請求項11から13のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  15. 前記ヒト患者が、SBS腸機能障害を有する患者である、請求項11から14のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  16. 前記ヒト患者が、SBS腸機能不全患者とSBS腸機能障害の境界にいる患者である、請求項11から14のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  17. 前記方法が、週1回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  18. 前記方法が、週2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  19. 前記方法が、患者に複数の用量のGLP−2類似体を投与する工程を含み、前記用量が、1週間単位で時間的に分割され、任意選択で前記用量が、1〜3年間前記患者に投与される、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  20. 前記方法が、週1回または2回患者1名当たり0.5mg〜25mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜20mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜10mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜7mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり5mg〜7mg含まれ、または任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜5mg含まれる範囲の用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  21. 前記方法が、週1回または2回、5mg、6mg、7mg、8mg、9、mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、または15mgの一定用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  22. 前記方法が、週1回または2回、10mgの一定用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  23. 前記方法が、注射によって前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  24. 前記GLP−2類似体の前記用量が、空間的に分割された注射部位で投与される2つまたは3つの用量に分けられる、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  25. 前記方法が、静脈内注射、皮下注射または筋肉内注射によって前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項23または請求項24に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  26. 前記GLP−2類似体の投与が、前記GLP−2類似体またはその代謝産物が放出される皮下デポ剤の形成を引き起こす、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  27. 前記方法が、注射ペンを使用して前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項23から26のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  28. X5がThrである、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  29. X11がAlaである、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  30. ZP1848 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2
    ZP2949 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKK-OH、
    ZP2711 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKK-OH、
    ZP2469 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH、
    ZP1857 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2、または
    ZP2530 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-OH
    である、前記請求項のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  31. 1848 H−HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK−NH
    である、請求項30に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  32. X5がSerである、請求項1から27のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  33. X11がSerである、請求項1から27または32のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  34. ZP1846 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2
    ZP1855 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2、または
    ZP2242 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH
    である、請求項1から27、32または33のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  35. 1846 H−HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK−NH
    である、請求項34に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体。
  36. ヒト患者において胃および腸関連障害を処置ならびに/または防止する医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用であって、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、使用。
  37. ヒト患者において胃および腸関連障害を処置ならびに/または防止する方法であって、前記患者に式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
    前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、方法。
  38. 前記胃および腸関連障害が、潰瘍、消化障害、吸収不全症候群、短腸症候群、盲嚢症候群、炎症性腸疾患、セリアックスプルー(例えばグルテン過敏性腸症またはセリアック病から生じる)、熱帯スプルー、低ガンマグロブリン症スプルー、腸炎、限局性腸炎(クローン病)、潰瘍性大腸炎、小腸損傷または短小腸症候群である、請求項36または請求項37に記載の使用または方法。
  39. 前記胃および腸関連障害が、短小腸症候群である、請求項38に記載の使用または方法。
  40. 前記胃および腸関連障害が、放射線腸炎、感染性もしくは感染後腸炎または中毒もしくは他の化学療法薬による小腸損傷である、請求項37または請求項38に記載の使用または方法。
  41. 前記GLP−2類似体による処置が、1つ以上の抗がん治療と組み合わせられる、請求項40に記載の使用または方法。
  42. 前記抗がん治療の処置が、前記患者に1つ以上の化学療法薬を投与するまたは放射線療法で前記患者を処置する工程を含む、請求項41に記載の使用または方法。
  43. ヒト患者において化学療法もしくは放射線処置の副作用を処置および/または防止する医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用であって、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、使用。
  44. ヒト患者において化学療法または放射線処置の副作用を処置および/もしくは防止する方法であって、前記患者に式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
    週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、方法。
  45. 化学療法の前記副作用が、下痢、腹部けいれん、嘔吐または化学療法処置に起因する腸管上皮の構造的および機能的損傷である、請求項43または請求項44に記載の使用または方法。
  46. 前記GLP−2類似体の前記週1回または2回の投与が、前記化学療法または放射線処置を始める1、2、3、4、5、6もしくは7日前に始められる、請求項43から45のいずれか一項に記載の使用または方法。
  47. 前記GLP−2類似体の前記投与が、化学療法または放射線処置を開始する前日もしくは同日およびその後に週1回もしくは2回始められる、請求項43または請求項46に記載の使用または方法。
  48. ヒト患者において腸の縦成長を増大させる医薬の製造におけるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の使用であって、前記グルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、使用。
  49. ヒト患者において腸の縦成長を増大させる方法であって、前記患者に式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体の治療上有効な量を投与する工程を含み、
    前記使用または方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、方法。
  50. 前記腸が、対照と比較して少なくとも30%増大する、請求項48または請求項49に記載の使用または方法。
  51. 処置が終了した後に吸収能力の増大が得られる、請求項45から50のいずれか一項に記載の使用または方法。
  52. 前記ヒト患者が、少なくとも1〜3年間週1回または2回処置される、請求項48から51のいずれか一項に記載の使用または方法。
  53. 前記ヒト患者が、SBS腸機能障害を有する患者である、請求項48から52のいずれか一項に記載の使用または方法。
  54. 前記ヒト患者が、SBS腸機能不全の患者とSBS腸機能障害の境界にいる患者である、請求項48から53のいずれか一項に記載の使用または方法。
  55. 週1回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項36から54のいずれか一項に記載の使用または方法。
  56. 週2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項36から54のいずれか一項に記載の使用または方法。
  57. 前記患者に複数の用量の前記GLP−2類似体を投与する工程を含み、前記用量が、1週間単位で時間的に分割される、請求項36から54のいずれか一項に記載の使用または方法。
  58. 週1回または2回患者1名当たり0.5mg〜25mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜20mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり1mg〜10mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜7mg含まれ、任意選択で週1回または2回患者1名当たり5mg〜7mg含まれ、または任意選択で週1回または2回患者1名当たり2mg〜5mg含まれる範囲の用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項36から57のいずれか一項に記載の使用または方法。
  59. 週1回または2回、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mgまたは15mgの一定用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項36から58のいずれか一項に記載の使用または方法。
  60. 週1回または2回、10mgの一定用量で前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項36から59のいずれか一項に記載の使用または方法。
  61. 注射によって前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項38から60のいずれか一項に記載の使用または方法。
  62. 前記GLP−2類似体の前記用量が、空間的に分割された注射部位で投与される2つまたは3つの用量に分けられる、請求項38から61のいずれか一項に記載の使用または方法。
  63. 静脈内注射、皮下注射または筋肉内注射によって前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項61または請求項62に記載の使用または方法。
  64. 前記GLP−2類似体の投与が、前記GLP−2類似体またはその代謝産物が放出される皮下デポ剤の形成を引き起こす、請求項38から63のいずれか一項に記載の使用または方法。
  65. 注射ペンを使用して前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項61から64のいずれか一項に記載の使用または方法。
  66. X5がThrである、請求項38から65のいずれか一項に記載の使用または方法。
  67. X11がAlaである、請求項38から66のいずれか一項に記載の使用または方法。
  68. ZP1848 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2
    ZP2949 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKK-OH、
    ZP2711 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKK-OH、
    ZP2469 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH、
    ZP1857 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2、または
    ZP2530 H-HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITD-OH
    である、請求項38から67のいずれか一項に記載の使用または方法。
  69. ZP1848 H−HGEGTFSSELATILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK−NH
    である、請求項68に記載の使用または方法。
  70. X5がSerである、請求項38から65のいずれか一項に記載の使用または方法。
  71. X11がSerである、請求項38から65または70のいずれか一項に記載の使用または方法。
  72. ZP1846 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK-NH2
    ZP1855 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITD-NH2、または
    ZP2242 H-HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDK-OH
    である、請求項38から65、70または71のいずれか一項に記載の使用または方法。
  73. ZP1846 H−HGEGSFSSELSTILDALAARDFIAWLIATKITDKKKKKK−NH
    である、請求項72に記載の使用または方法。
  74. 非経口的支援(PS)計画を受けているヒト対象における短小腸症候群(SBS)の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体であって、前記方法が、
    (i)式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるGLP−2類似体を対象に投与する工程であり、前記GLP−2類似体が、前記対象の前記小腸を延長し、機能を改善するのに十分な時間、週1回または2回投与される工程と;
    (ii)工程(i)の後、前記小腸の機能の改善に応じて前記非経口的支援(PS)計画の頻度または体積を減少させる工程と;
    (iii)任意選択で、前記小腸のさらなる縦成長の結果として経時的な機能の改善を示す前記対象に応じて工程(i)および(ii)を反復する工程とを含む、GLP−2類似体。
  75. 非経口的支援(PS)計画を受けているヒト対象における短小腸症候群(SBS)の処置の方法であって、
    (i)式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるGLP−2類似体を対象に投与する工程であり、前記GLP−2類似体が、前記対象の前記小腸を延長し、機能をさらに改善するのに十分な時間、週1回または2回投与される工程と;
    (ii)工程(i)の後、前記小腸の機能の改善に応じて前記非経口的支援(PS)計画の頻度または体積を減少させる工程と;
    (iii)任意選択で、前記小腸の機能の連続的な改善を示す前記対象に応じて工程(i)および(ii)を反復する工程とを含む、方法。
  76. 処置が、18〜150週間、18〜100週間、または18〜52週間前記対象に投与される、請求項74または請求項75に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体または方法。
  77. 前記方法が、GLP−2治療の最初の数日内に初期のPS体積を判定し、その後GLP−2治療の最初の月の間は毎週判定し、GLP−2治療の次の1〜3ヵ月にわたって毎月判定し、および/またはGLP−2治療が終了するまで3〜6ヵ月間毎に判定する工程を含む、請求項74から76のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体または方法。
  78. 上述の方法において、工程(ii)が、(a)前記処置の時点で前記対象が必要とするPSの体積を決定する工程と、(b)前記体積をGLP−2治療の開始時に決定したベースラインPS体積と比較する工程と、(c)前記対象が前記小腸の機能の改善を示す場合に前記PSの前記頻度または体積を減少させる工程とを含む、請求項74から77のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体または方法。
  79. 毎週非経口的支援の量または体積を受けているヒト対象において非経口的支援(PS)体積を調整する方法であって、
    前記対象に新たなPS体積を提供するために、1週間のPS体積が非経口的支援の現在の1週間の体積から、ベースライン体積(すなわちGLP−2治療始まり時のPS体積)からの1日の尿体積の絶対的増大の7倍を減算することによって算出されるアルゴリズムを使用して前記新たなPS体積を算出する工程を含み、したがって、前記対象の前記新たなPS体積(1週間)が、前記現在のPS体積(1週間)マイナス7×前記ベースライン体積からの1日の尿体積の絶対的増大に等しい、方法。
  80. GLP−2治療を受けているヒト対象の非経口的支援(PS)体積を決定する方法であって、
    GLP−2治療の開始時にベースラインの1日の尿体積を任意選択で決定する工程と;
    前記対象の新たなPS体積(1週間)が、現在のPS体積(1週間)−7×前記ベースライン体積からの1日の尿体積の絶対的増大に等しいというアルゴリズムを使用して、前記現在のPS体積(1週間)および1日の尿体積(例えば医師診察から)に基づいて前記対象のために次週の前記新たなPS体積(1週間)を算出する工程とを含む、方法。
  81. 前記1日の尿体積がベースライン尿体積より少なくとも10%高い場合に前記算出工程が実施される、請求項80に記載の方法。
  82. 前記アルゴリズムを使用して前記新たなPS体積を算出するのに使用する前記現在のPS体積(1週間)を決定する工程をさらに含む、請求項80または請求項81に記載の方法。
  83. 前記GLP−2治療が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表されるGLP−2類似体を前記対象に投与する工程を含む、請求項79から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項79から83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記対象に前記算出したPS体積を投与する工程を含む、請求項79から請求項84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記対象の前記ベースライン体積を決定する工程および/または前記1日の尿体積を決定する初期工程を含む、請求項79から85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前記対象が受ける前記GLP−2治療の過程の1つ以上の点でアルゴリズムを使用する算出工程を反復する工程を含む、請求項79から86のいずれか一項に記載の方法。
  88. GLP−2治療の前記開始時に1日のベースライン尿体積を決定する工程と、前記GLP−2治療の開始後2、3、4、5、6または7日間内に前記新たなPS体積を算出する工程とを含む、請求項79から87のいずれか一項に記載の方法。
  89. GLP−2治療の前記開始時に1日のベースライン尿体積を決定する工程と、前記GLP−2治療の開始後1、2、3、4、5、6または7週間に前記新たなPS体積を算出する工程とを含む、請求項79から88のいずれか一項に記載の方法。
  90. 高いPS体積に対するaの有害作用の危険性が減少する、請求項79から89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 前記有害作用が、体液量過剰である、請求項90に記載の方法。
  92. SBS腸機能不全(SBS−II)の患者の前記処置および/または防止の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体であって、前記処置が、SBS腸機能障害(SBS−IF)の発症を防止または遅延させ、前記GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表され、前記処置が、前記患者に週1回もしくは2回および/または本明細書に記述される他の処置方針のいずれかに従って前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、グルカゴン様ペプチド2類似体。
  93. SBS腸機能不全(SBS−II)の患者の処置および/または防止用医薬の製造のための、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしく誘導体である]
    によって表されるGLP−2類似体の使用であって、前記処置が、SBS腸機能障害(SBS−IF)の発症を防止または遅延させる、使用。
  94. SBS腸機能不全の患者を処置および/または防止する方法であって、前記SBS腸機能障害の発症を防止または遅延させ、GLP−2類似体が、式:
    −Z−His−Gly−Glu−Gly−X5−Phe−Ser−Ser−Glu−Leu−X11−Thr−Ile−Leu−Asp−Ala−Leu−Ala−Ala−Arg−Asp−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−IIe−Ala−Thr−Lys−Ile−Thr−Asp−Z−R
    [式中:
    が、水素、C1〜4アルキル(例えばメチル)、アセチル、ホルミル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり;
    X5が、SerまたはThrであり;
    X11が、AlaまたはSerであり;
    が、NHまたはOHであり;
    およびZが、それぞれ独立に存在しないまたはLysの1〜6アミノ酸単位のペプチド配列であり;
    または薬学的に許容できるその塩もしくは誘導体である]
    によって表される、方法。
  95. 前記方法が、週1回または2回前記患者に前記GLP−2類似体を投与する工程を含む、請求項91から請求項94のいずれか一項に記載の処置の方法に使用するグルカゴン様ペプチド2(GLP−2)類似体、方法または使用。
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