JP2020521784A - 長時間作用性gipペプチド類似体 - Google Patents

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Abstract

グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)受容体のアンタゴニストであり、拮抗性を維持しながら半減期を増大させるための少なくとも1つの脂肪酸分子を含む、GIP由来ペプチド類似体GIP5−30およびGIP3−30を開示する。【選択図】なし

Description

技術分野
本発明は、GIP受容体のアンタゴニストであり、GIPペプチドおよび拮抗性を維持しながら半減期を増大させるために付着させた少なくとも1つの脂肪酸分子を含むグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)由来ペプチド類似体に関する。
背景
グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)は、食事後の腸のK細胞から分泌されるホルモンである。その姉妹ホルモンであるグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)と同様に、GIPは強力なインスリン分泌促進物である。GLP−1のグルカゴン分泌抑制効果と対照的に3、4、GIPは、一定の条件下でグルカゴン放出特性を示すことが示されている(3、5〜13)。げっ歯類GIPR(GIP受容体)と脂肪過多症との間に関連があることで、GIPの生物学を理解しようとする機運が高まった14〜21。ヒトでは、明確ではないが、脂肪代謝におけるGIPの役割についての同様の証拠があり、脂肪組織におけるGIPR発現22、高BMIとGIPレベルの増加との間の関連22、23、脂肪組織の血流の増加、および高インスリンおよび高グルコースの状態におけるGIP投与後のTAG(トリアシルグリセロール)沈着24、減量中の肥満児において認められる基礎GIPレベルおよび食後GIPレベルの減少25、ならびに高脂肪食を摂取した健康な若年男性において認められた絶食GIPレベルの増加26によって証明されている。
したがって、GLP−1受容体アンタゴニスト(エキセンジン(9−39)27、28)の発見後にGLP−1の理解を深めた研究者による一般的な需要に加えて、抗肥満剤としての可能性から、強力なGIPRアンタゴニストの開発にさらに注目が集まっている。GIPの機能を拮抗するための多数の異なるストラテジー(例えば、小分子受容体アンタゴニスト29、GIPに対する免疫化30〜32、拮抗性を有するGIP分子の種々の短縮物および変異物33〜39、および最近ではGIPRに対する強力なアンタゴニスト抗体40)が試みられている。
生理学的条件下で、42アミノ酸ホルモンであるGIPは、酵素ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP−4)によって分解され、GIP分子の3位が切断されてGIP3−42を生成する。合成ブタGIP3−42は、生理学的濃度でブタの膵臓または還流したラットの膵臓においてアンタゴニスト特性を示さなかったが、in vitroでは、ヒトGIPRを拮抗した41。多数のペプチドホルモンは、翻訳後修飾されて異なる長さおよびアミノ酸修飾を有する種々の生物学的形態になる42、43。したがって、GIP1−30が翻訳後プロセシングの結果として生成され44、GIPRのアゴニストである33、45ことが示されている。GIP1−30がヒトの循環中に分泌される場合、DPP−4によって触媒される切断によってGIP3−30が得られるであろう。
米国特許7,875,587号は、DPP−4による分解耐性が増強されたGIP(1−42)由来のGIP受容体アンタゴニスト、ならびにインスリン抵抗性および肥満の処置のためのその使用が開示されている。WO2004/067548号では、DPP−4代謝産物を、ファルマコフォアの共有結合によって、ペプチド代謝産物に関連する半減期を延長し、切断されたペプチドの、未変性ペプチド(GIPが含まれる)と同様の生物学的活性が保持されるように修飾している。WO2012/055770号は、容易に切断され、かつGIPRアンタゴニスト効果を有する内因性代謝産物としてのGIP(3−42)、およびGIPRアゴニスト活性を有する短縮GIP類似体の例としてのGIP(2−30)を開示している。WO1998/24464号は、アンタゴニストGIP(7−30)を開示している。
WO2016/034186号およびHansenら、2016は、アンタゴニストGIP(3−30)およびGIP(5−30)を開示している。Pathakら、2015は、エキセンジン(1−39)由来の9−アミノ酸Cexおよびパルミトイル修飾されたリジン−残基でC末端が修飾されたGIP(3−30)を開示している。
in vivoでの作用期間を延長するためのGLP−1化合物の構造修飾のために種々の異なるアプローチが使用されてきた。これらのプローチには、アミノ酸残基への親油性置換基の導入(WO96/29342号およびWO98/08871号)およびアシル化GLP−1アナログ(WO00/34331号)が含まれる。WO02/46227号は、in vivo半減期を延長するためにヒト血清アルブミンに融合したGLP−1およびエキセンジン−4アナログを開示している。
概要
本発明者らは、その非常に強力なGIPR拮抗性を保持しながらペプチド半減期(T1/2)を増大させるように脂肪酸アシル化によって修飾されたGIP(3−30)およびGIP(5−30)のGIPペプチド類似体を同定した。驚いたことに、GIPR拮抗性を保持しながらGIP(3−30)およびGIP(5−30)のC末端の30位をアシル化することはできない。
1つの態様では、本発明は、式1:TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)もしくは式2:EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体に関する。
別の態様では、本発明は、医薬品としてのかかるGIPペプチド類似体の使用に関する。
さらに別の態様では、本発明は、GIP受容体を拮抗するか、代謝障害(または代謝症候群)(肥満、過体重、真性糖尿病、インスリン抵抗性、および脂肪酸代謝障害など)を処置する方法におけるかかるGIPペプチド類似体の使用に関する。他の態様では、本発明は、癌を処置する方法に関する。他の態様では、本発明は、骨量/骨密度障害を処置する方法に関する。
図1.GIP(5−30)NHの5位から30位までをC16−二価酸でカップリングしたリジン(Lys)スキャンは、非常に強力で長時間作用するGIP受容体アンタゴニストを開発するのに非常に強力な脂質化部位を示す。ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞におけるcAMP蓄積を、リジンに対してC16−二価酸とカップリングしたlysスキャニングしたGIP(5−30)NHとのインキュベーション後に評価した。 GIP(3−30)NHの5位から30位までをC16−二価酸でカップリングしたリジン(Lys)スキャンは、非常に強力で長時間作用するGIP受容体アンタゴニストを開発するのに非常に強力な脂質化部位を示す。ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞におけるcAMP蓄積を、リジンに対してC16−二価酸とカップリングしたlysスキャニングしたGIP(3−30)NHとのインキュベーション後に評価した。 リンカーの付加(ペプチドに脂肪酸を連結した分子)により、拮抗性プロフィールが改善される。ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞におけるcAMP蓄積を、リンカーを有する異なる脂質化類似体とのインキュベーション後に評価した。アンタゴニストの用量−応答曲線を、脂質化類似体の濃度を増加させて最大受容体活性化の50〜80%に対応する一定量の未変性GIP(1−42)を阻害することによって作成した。曲線を、平均±SEM(n=2)として示す。 脂質化は、GIP類似体の排出半減期(T1/2)を増加させる。ブタにおける脂質化GIP(3−30)NH類似体AT117および非脂質化GIP(3−30)NHの皮下投与。その後に、血液試料を、表示の時点で中心静脈カテーテルから回収した。GIP(3−30)NHおよびAT117の量を、インハウス放射免疫アッセイを使用して測定した。
定義
用語「親和性」は、受容体とそのリガンド(複数可)との間の結合強度を指す。この文脈では、ペプチドアンタゴニストのその結合部位に対する親和性(Ki)は、アゴニスト活性の阻害期間を決定づけるであろう。アンタゴニストの親和性を、機能研究におけるシルド回帰を使用するか、1)Cheng−Prusoffの式を使用した競合的結合実験、2)Scatchardの式を使用した飽和結合実験、または3)オン速度およびオフ速度(それぞれ、KonおよびKoff)を決定する動態研究のような放射性リガンド結合研究によって実験的に決定することができる。
用語「IC50」は、半数阻害濃度(IC50)を表し、これは、特定の生物学的機能または生化学的機能の阻害における物質の有効性の尺度である。この定量的尺度は、どの程度の特定の薬物または他の物質(例えば、アンタゴニスト)が所与の生物学的過程(または過程の構成要素、すなわち、酵素、細胞、細胞受容体、または微生物)を半分阻害するために必要であるかを示す。IC50は、薬力学的研究におけるアンタゴニストの薬効力の尺度として一般に使用される。IC50は、in vitroでの50%阻害に必要な薬物の濃度を表す。この文脈では、IC50値はまた、50%の放射性標識リガンドが受容体から解離する薬物の濃度を指すことができ、これは、競合結合実験で行った薬物親和性の特徴づけである。
この文脈における用語「アゴニスト」は、受容体に結合して活性化することができるペプチドを指す。
この文脈における用語「アンタゴニスト」は、受容体に結合してアゴニスト媒介応答を遮断するか低下させることができる本明細書中に定義のGIPペプチド類似体を指す。アンタゴニストは、通常、受容体への結合の際に生物学的応答自体を誘発しない。アンタゴニストは同族受容体に対して親和性を有するが有効性がなく、結合することによって受容体でのアゴニストまたはインバースアゴニストの相互作用を破壊し、機能を阻害するであろう。アンタゴニストは、受容体上の活性(オルソステリック)部位またはアロステリック部位への結合によってその効果を媒介するか、通常は受容体活性の生物学的制御に関与しない固有の結合部位で相互作用し得る。アンタゴニスト活性は、アンタゴニスト−受容体複合体の寿命に応じて、同様に、アンタゴニスト−受容体結合の性質に応じて、可逆または不可逆であり得る。ほとんどの薬物アンタゴニストは、典型的には、受容体上の構造が定義された結合部位での内因性リガンドまたは基質との競合によってその効力を発揮する。アンタゴニストは、競合性、非競合性、不競合性、サイレントなアンタゴニスト、部分アゴニスト、またはインバースアゴニストであり得る。
競合性アンタゴニスト(克服性アンタゴニストとしても公知)は、内因性リガンドまたはアゴニストと同一の結合部位(すなわち、活性部位)で受容体に可逆的に結合するが、受容体を活性化しない。したがって、アゴニストおよびアンタゴニストは、受容体上の同一の結合部位を「競合する」。結合した時点で、アンタゴニストは、アゴニスト結合を遮断する。受容体の活性レベルは、各分子の部位に対する相対親和性およびその相対濃度によって決定される。高濃度の競合性アンタゴニストは、アンタゴニストが占める受容体の比率を増加させるであろう;同程度の結合部位占有を得るためには、より高い濃度のアゴニストが必要とされるであろう。
用語「非競合性アンタゴニズム」(無克服性または非克服性アンタゴニズムとも呼ばれる)は、機能的に類似の結果をもたらす以下の2つの異なる現象を説明する:アンタゴニストが受容体の活性部位に結合する現象、およびアンタゴニストが受容体のアロステリック部位に結合する現象。最大応答を達成するが、最大応答の規模に影響を及ぼさないために必要なアゴニストの量に影響を及ぼす競合性アンタゴニストと異なり、非競合性アンタゴニストは、任意の量のアゴニストによって達成され得る最大応答の規模を低下させる。
用語「サイレントアンタゴニスト」は、受容体を活性化するための内因活性を全く持たない競合的受容体アンタゴニストを指す。
用語「部分的アゴニスト」は、所与の受容体で、最大受容体占有後に誘発する機能的応答の大きさが異なり得るアゴニストを指す。部分的アゴニストは、完全アゴニストと受容体占有を競合し、それにより、完全アゴニストのみで認められる受容体活性化と比較して正味の受容体活性化が減少するので、部分的アゴニストは完全アゴニスト(またはより効果的なアゴニスト)の存在下で競合性アンタゴニストとして作用することができる。
用語「インバースアゴニスト」は、アンタゴニストの効果と類似する効果を有するが、異なる一連の下流生物学的応答を引き起こすアゴニストを指す。内因活性または基本活性を示す構成性に活性な受容体は、インバースアゴニストを有することができ、古典的なアンタゴニストのようにアゴニストの結合効果を遮断するだけでなく、受容体の基本活性も阻害する。
用語「個体」は、脊椎動物、特に、哺乳動物種のメンバー、好ましくは、ヒトが含まれる霊長類を指す。本明細書中で使用される場合、「被験体」および「個体」を、互換的に使用することができる。
「単離されたペプチド」は、自然界でポリペプチドと会合している夾雑する細胞成分(炭水化物、脂質、または他のタンパク質性不純物など)を本質的に含まない、その天然の、典型的には、細胞、環境の成分から分離および/または回収されたペプチドである。典型的には、単離されたペプチドの調製物は、高度に精製された形態(すなわち、少なくとも純度約80%、少なくとも純度約90%、少なくとも純度約95%、純度95%超、または純度99%超)のペプチドを含む。用語「単離された」は、代替的な物理的形態(二量体、四量体、または代替的にグリコシル化されているか誘導された形態など)の同一のペプチドの存在を排除しない。
「アミノ酸残基」は、ペプチド結合またはペプチド結合と異なる結合によって連結された天然または非天然のアミノ酸残基であり得る。アミノ酸残基は、D−立体配置またはL−立体配置であり得る。アミノ酸残基は、1つの炭素原子、また炭素原子鎖を含む中央部分によって分離されたアミノ末端部分(NH)およびカルボキシ末端部分(COOH)を含み、前述の1つの炭素原子、また炭素原子鎖のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの側鎖または官能基を含む。NHは、アミノ酸またはペプチドのアミノ末端に存在するアミノ基を指し、COOHは、アミノ酸またはペプチドのカルボキシ末端に存在するカルボキシ基を指す。アミノ酸という総称は、天然および非天然のアミノ酸の両方を含む。J.Biol.Chem.,243:3552−59(1969)に列挙され、37C.F.R.、1.822(b)(2)項で採用された標準的な命名法の天然アミノ酸は、以下に列挙したアミノ酸群に属する:Y、G、F、M、A、S、I、L、T、V、P、K、H、Q、E、W、R、D、N、およびC。非天然アミノ酸は、直前に列挙していないアミノ酸である。また、非天然アミノ酸残基には、修飾されたアミノ酸残基、L−アミノ酸残基、およびD−アミノ酸残基の立体異性体が含まれるが、これらに限定されない。
「等価なアミノ酸残基」は、ポリペプチドの構造および/または機能性を実質的に変化させることなくポリペプチド中で別のアミノ酸残基と置換することができるアミノ酸残基を指す。したがって、等価なアミノ酸は、側鎖の嵩高さ、側鎖の極性(極性または非極性)、疎水性(疎水性または親水性)、pH(酸性、中性、または塩基性)、および炭素分子の側鎖構成(芳香族/脂肪族)などの類似の性質を有する。そのようなものとして、「等価なアミノ酸残基」を、「保存的アミノ酸置換」と見なすことができる。
本明細書中に適用される用語「等価なアミノ酸置換」の意味の範囲内で、1つの実施形態では、以下に示すアミノ酸群内の1つのアミノ酸を別のアミノ酸に置換することができる:
i)極性側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu、Lys、Arg、His、Asn、Gln、Ser、Thr、Tyr、およびCys)
ii)非極性側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Trp、Pro、およびMet)
iii)脂肪族側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala Val、Leu、Ile)
iv)環状側鎖を有するアミノ酸(Phe、Tyr、Trp、His、Pro)
v)芳香族側鎖を有するアミノ酸(Phe、Tyr、Trp)
vi)酸性側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu)
vii)塩基性側鎖を有するアミノ酸(Lys、Arg、His)
viii)アミド側鎖を有するアミノ酸(Asn、Gln)
ix)ヒドロキシ側鎖を有するアミノ酸(Ser、Thr)
x)硫黄含有側鎖を有するアミノ酸(Cys、Met)、
xi)中性で弱疎水性のアミノ酸(Pro、Ala、Gly、Ser、Thr)
xii)親水性で酸性のアミノ酸(Gln、Asn、Glu、Asp)、および
xiii)疎水性アミノ酸(Leu、Ile、Val)
L型またはD型(光学異性体)が特定されていない場合、問題のアミノ酸は天然のL型(Pure & Appl.Chem.Vol.(56(5)pp 595−624(1984)を参照のこと)またはD型を有し、その結果、形成されるペプチドは、L型、D型、または一連の混合されたL型およびD型のアミノ酸を構成し得ると理解すべきである。
ペプチドの「機能的バリアント」は、機能的バリアントが起源とするペプチドと同一の機能を本質的に果たすことができるペプチドである。特に、機能的バリアントは、機能的バリアントが起源とするペプチドと同一の分子に本質的に結合することができる。
「生物活性剤」(すなわち、生物学的に活性な物質/薬剤)は、in vivoまたはin vitroで証明することができるいくらかの薬理学的な、しばしば、有益な影響をもたらす任意の薬剤、薬物、化合物、物質の組成物、または混合物である。生物活性剤は、本明細書中に定義のGIPペプチド類似体およびこれらを含む化合物または組成物を指す。本明細書中で使用される場合、この用語には、個体に局所的効果または全身効果をもたらす任意の生理学的にまたは薬理学的に活性な物質がさらに含まれる。
本明細書中で使用される用語「薬物」および「医薬品」には、人体または動物の身体で局所的または全身に作用する生物学的に、生理学的に、または薬理学的に活性な物質が含まれる。
本明細書中で使用される用語「処置(treatment)」および「処置(treating)」は、容態、疾患、または障害と戦うことを目的とした患者の管理およびケアを指す。この用語は、患者が罹患している所与の容態の処置の全範囲が含まれることを意図し、以下の目的のためのペプチドまたは組成物の投与などの治癒的療法、予防的または防止的療法、および改善的または緩和的療法を同様に指す:症状または合併症の改善または軽減;容態の進行の遅延、臨床症状、疾患、または障害の部分的停止;容態、疾患、または障害の治癒または消失;容態または症状の回復または緩和、および寛解(部分的または全体のいずれか)(検出可能または検出不可能);および/または容態、疾患、または障害の罹患の防止または罹患リスクの低下、ここで、「防止(preventing)」または「防止(prevention)」は、容態、疾患、または障害の発症を妨害するための患者の管理およびケアを指すと理解すべきであり、症状または合併症を防止するかその発症リスクを低下させるための活性化合物の投与が含まれる。用語「緩和」およびその異形は、本明細書中で使用される場合、本発明の組成物を投与しない場合と比較して、生理学的容態または症状の範囲および/または望ましくない出現を減少させ、そして/または進行の経時変化を遅延または延長させることを意味する。
処置すべき個体は、好ましくは、哺乳動物、特に、ヒトである。しかし、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、およびブタなどの動物の処置も本発明に含まれる。
「必要とする個体」は、本開示から利益を得ることができる個体を指す。1つの実施形態では、前述の必要とする個体は、罹患個体であり、ここで、前述の疾患は、代謝性疾患または障害(肥満または糖尿病、骨密度障害または癌など)であり得る。
本発明の処置は、予防的、回復的、および/または治癒的であり得る。
生物活性剤の「薬理学的に有効な量」、「薬学的に有効な量」、または「生理学的に有効な量」は、かかる組成物を投与したときに期待される生理学的応答が得られるように処置すべき個体内の血流または作用部位(例えば、肺、胃系、結腸直腸系、前立腺など)内に所望のレベルの活性薬剤を提供するのに必要な本明細書中に記載の医薬組成物中に存在する生物活性剤の量である。この文脈における生物活性剤は、本明細書中に開示のGIPペプチド類似体を指す。
本明細書中で使用される「同時投与(co−administering)」または「同時投与(co−administration)」は、1つまたは複数の本発明のGIPペプチド類似体および最新の医薬組成物の投与を指す。少なくとも2つの成分を、個別に、逐次、または同時に投与することができる。
詳細な説明
GIPは、胃抑制ペプチド(またはポリペプチド)としても公知のグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチドを指す。本明細書中で使用される場合、略語GIPまたはhGIPは、ヒトGIPである(Uniprot受入番号P09681)。GIPは、153−アミノ酸プロタンパク質に由来し、生物学的に活性な42−アミノ酸ペプチドとして循環している。GIPは、十二指腸および胃腸管の空腸の粘膜のK細胞によって合成される。
GIPR(またはGIP受容体)は、胃抑制ポリペプチド受容体を指す。これらの7回膜貫通タンパク質は、少なくとも、膵臓内のβ細胞上で見出される。本明細書中で使用される場合、略語GIPRまたはhGIPRは、ヒトGIPR(Uniprot受入番号P48546)である。
本発明者らは、GIPRのアンタゴニストであり、驚くべき拮抗性を保持しながら半減期およびin vivo安定性を増加させるようにアシル化されたGIPペプチドを同定した。これにより、種々の治療適用において潜在的に有用となる。
GIPペプチド
本発明は、GIPR拮抗性を有するGIP(未変性またはバリアント)のペプチドフラグメント、およびGIPR拮抗性を保持しながら前述のペプチドの半減期を増大させるために付着した1つまたは複数の脂肪酸を含むGIPペプチド類似体に関する。
1つの態様は、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントのグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供することである。
1つの態様はまた、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
および式2(hGIP3−30、配列番号2):

Figure 2020521784
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
からなる群から選択されるグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供することである。
1つの実施形態では、前述のペプチド、すなわち、GIPペプチド類似体は、C末端がアミド化されている(−NH)。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの30位のLys(K)残基に付着していない。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの30位のアミノ酸残基に付着しておらず、ここで、前述の30位のアミノ酸残基は、R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸と置換されている。
1つの実施形態では、
−任意選択的にC末端がアミド化(−NH)されている、TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)およびEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)からなる群から選択されるペプチド、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント、ならびに
−配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着した少なくとも1つの脂肪酸分子
を含むグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
1つの実施形態では、
−TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)からなるか、EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)からなるペプチド、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント、および
−配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着した少なくとも1つの脂肪酸分子
を含むグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
1つの態様はまた、式1(hGIP6−30、配列番号147):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、
−N末端にペプチドT(hGIP5−30、配列番号1)、
−N末端にジペプチドG−T(hGIP4−30、配列番号148)、
−N末端にトリペプチドE−G−T(hGIP3−30、配列番号2)
を任意選択的にさらに含み、
または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つ、または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つ、または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供することである。
したがって、1つの実施形態では、以下:
TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)、
EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)、
FISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP6−30、配列番号147)、および
GTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP4−30、配列番号148)、
または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性有する機能的バリアント
からなる群から選択されるグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つ、または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つ、または配列番号1、配列番号2、配列番号147、または配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を開示する。
機能的バリアント−機能性
本明細書全体で定義のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体は、ペプチド配列(配列番号1または配列番号2、およびそのバリアント)および少なくとも1つの脂肪酸分子を含む。
用語「ペプチド」および「単離されたペプチド」を、本明細書中で互換的に使用することができる。用語「バリアント」および「機能的バリアント」を、本明細書中で互換的に使用することができる。本明細書中に定義のペプチドには、未変性ペプチド配列が含まれ、前述のペプチドの定義のアミノ酸配列の機能的バリアントも含まれる。
1つの実施形態では、TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)、
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドEGを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とし、そして
ここで、前述のペプチドが、GIPRに結合し、そして/または拮抗することができる、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
1つの実施形態では、GIPペプチド類似体は、GIPRに結合することができる。1つの実施形態では、GIPペプチド類似体は、GIPRを拮抗することができる。1つの実施形態では、GIPペプチド類似体は、GIPRに結合して、これを拮抗することができる。いくつかの実施形態では、GIPRは、ヒトGIPR(Uniprot受入番号P48546)、マウスGIPR(Uniprot受入番号Q0P543)、ラットGIPR(Uniprot受入番号P43219)、イヌGIPR(Uniprot受入番号E2RIK5)、ブタGIPR(Uniprot受入番号I3LND8)、および/またはアカゲザルGIPR(Uniprot受入番号A0A1D5QDM0)(霊長類)である。
1つの実施形態では、本明細書中に開示のGIPペプチド類似体は、hGIP受容体のアンタゴニストである。
1つの実施形態では、本明細書中に開示のGIPペプチド類似体は、hGIP受容体の競合性アンタゴニストである。
「ペプチド」またはそれに伴う「GIPペプチド類似体」について言及するとき、この用語は、ペプチド類似体自体についての言及、および本明細書中に定義の治療方法で用いるペプチド類似体についての言及についても含むであろう。
本発明のGIPペプチド類似体のペプチドの機能的バリアントは、前述のペプチド配列の機能的等価物である(すなわち、これらのバリアントは、未変性ペプチド配列に関連する少なくともいくつかの効果を保持している)。
1つの実施形態では、配列番号1または配列番号2(または配列番号147もしくは配列番号148)から選択されるペプチドの機能的バリアントは、未変性ペプチドまたは前述のバリアントが由来するペプチドと同一の生物学的活性または能力を保持している。1つの実施形態では、本明細書中に定義のペプチドおよびその機能的バリアントは、以下のうちの1つまたは複数が可能である:1つまたは複数のGIPRに結合すること;1つまたは複数のGIPRを拮抗すること;GIP1−42および/またはGIP1−30を1つまたは複数のGIPRから解離させること;GIP1−42および/またはGIP1−30よりも所与のGIPRに対してより高いか、同等か、より低い親和性を有すること;未変性GIP、GIP1−42、および/またはGIP1−30によって誘導されたソマトスタチン分泌を拮抗すること;未変性GIP、GIP1−42、および/またはGIP1−30によって誘導されたインスリン分泌を拮抗すること;および未変性GIP、GIP1−42、および/またはGIP1−30によって誘導されたグルカゴン分泌を拮抗すること。
1つの実施形態では、ペプチドおよびその機能的バリアントは、hGIPR(Uniprot受入番号P48546)、rGIPR(Uniprot受入番号P43219)、mGIPR(Uniprot受入番号Q0P543)、イヌGIPR(Uniprot受入番号E2RIK5)、ブタGIPR(Uniprot受入番号I3LND8)、およびアカゲザルGIPR(Uniprot受入番号A0A1D5QDM0)(霊長類)のうちの1つまたは複数に結合することができる(または結合する)。
1つの実施形態では、ペプチドおよびその機能的バリアントは、i)GIP誘導性グルカゴン分泌、ii)GIP誘導性インスリン分泌、iii)GIP誘導性ソマトスタチン分泌、iv)GIP誘導性グルコース摂取、v)GIP誘導性の脂肪酸合成および/または脂肪酸取り込み、vi)高いか増加したGIPRの発現または活性、ならびにvii)食後のGIPの放出(食後GIP放出)のうちの1つまたは複数を抑制(低下、拮抗)することができる。
機能的バリアント−変異体
1つの実施形態では、本明細書中に定義の配列番号1および配列番号2の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する。「同一性」および「配列同一性」を、本明細書中で互換的に使用することができる。
別の実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも80%の配列同一性を有する。
さらに別の実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも85%の配列同一性を有する。
1つの実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも90%の配列同一性を有する。
別の実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも95%の配列同一性を有する。
別の実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号147および配列番号148のうちのいずれか1つと少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、または少なくとも95%の配列同一性を有する。
1つの実施形態では、前述の機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと75%〜80%の配列同一性(配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと80%〜85%の配列同一性など、85%〜90%の配列同一性など、90%〜95%の配列同一性など)を有する。
1つの実施形態では、TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)、
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドEGを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または1〜6つの個別のアミノ酸置換を有する配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
本明細書中で使用される1つの個別のアミノ酸置換は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの任意の他の特徴(例えば、他のアミノ酸置換または脂肪酸修飾)とは独立して置換される、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの任意の1つの特定の位置でのアミノ酸置換と理解される。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの対応する部分または位置(またはバリアントと対応する未変性GIPペプチドとの間)と比較して、1〜6つの個別のアミノ酸置換(1〜2、2〜3、3〜4、4〜5、または5〜6つの個別のアミノ酸置換など)を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号147および配列番号148のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、配列番号147および配列番号148のうちのいずれか1つの対応する部分または位置(またはバリアントと対応する未変性GIPペプチドとの間)と比較して、1〜6つの個別のアミノ酸置換(1〜2、2〜3、3〜4、4〜5、または5〜6つの個別のアミノ酸置換など)を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、1つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、1つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、2つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、2つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、3つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、3つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、4つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、4つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、5つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、5つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、6つの個別のアミノ酸置換を有する。1つの実施形態では、前述の配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、6つ以下の個別のアミノ酸置換を有する。
1つの実施形態では、前述のアミノ酸置換のうちの1つまたは複数またはその全ては、保存的アミノ酸置換(または同義置換)である。保存的置換は、アミノ酸の側鎖が類似の生化学的性質を有し、したがって、ペプチドの機能に影響を及ぼさないアミノ酸の置換である。
一般的なアミノ酸の間の、例えば、「保存的アミノ酸置換」を、以下の各群内のアミノ酸の間の置換によって例示することもできる:(1)グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン、(2)フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン、(3)セリンおよびトレオニン、(4)アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩、(5)グルタミンおよびアスパラギン、ならびに(6)リジン、アルギニン、およびヒスチジン。
1つの実施形態では、本発明のペプチドのセリン残基は、Gln、Asn、およびThr(極性無電荷側鎖を有する全てのアミノ酸)からなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、グリシン残基(Gly)は、Ala、Val、Leu、およびIleからなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、アルギニン残基(Arg)は、LysおよびHis(全て正電荷の側鎖を有する)からなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、リジン残基(Lys)は、ArgおよびHisからなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、メチオニン残基(Met)は、Leu、Pro、Ile、Val、Phe、Tyr、およびTrp(全て疎水性側鎖を有する)からなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、グルタミン残基(Gln)は、Asp、Glu、およびAsnからなる群から選択されるアミノ酸と置換されている;前述とは独立して、アラニン残基(Ala)は、Gly、Val、Leu、およびIleからなる群から選択されるアミノ酸と置換されている。
本明細書中に開示の特定のアミノ酸置換は、KからR、EからD、LからM、QからE、IからV、IからL、AからS、YからW、KからQ、SからT、NからS、MからL、およびQからRである。
アミノ酸配列間の同一性を、BLOSUM30、BLOSUM40、BLOSUM45、BLOSUM50、BLOSUM55、BLOSUM60、BLOSUM62、BLOSUM65、BLOSUM70、BLOSUM75、BLOSUM80、BLOSUM85、またはBLOSUM90などの周知のアルゴリズムを使用するか、比較すべき2つのペプチド配列中の対応する位置に存在する特異的アミノ酸の単純比較によって計算することができる。
相同性を、同一性/配列同一性の同義語として使用することができる。
別の実施形態では、本明細書中に定義の機能的バリアントには、アルキルアミノ酸がアルキルアミノ酸に置換され、芳香族アミノ酸が芳香族アミノ酸に置換され、硫黄含有アミノ酸が硫黄含有アミノ酸に置換され、ヒドロキシ含有アミノ酸がヒドロキシ含有アミノ酸に置換され、酸性アミノ酸が酸性アミノ酸に置換され、塩基性アミノ酸が塩基性アミノ酸に置換され、そして/または、二塩基性モノカルボン酸アミノ酸が二塩基性モノカルボン酸アミノ酸に置換された配列が含まれる。
得られたバリアントが機能を保持する限り、保存的置換を、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つから選択されるペプチドの任意の1つまたは複数の位置に導入することができる。しかし、1つまたは複数の位置に非保存的置換を導入することが望ましい可能性もある(非同義置換)。
1つの実施形態における配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つから選択されるペプチドのバリアントが形成される非保存的置換は、i)極性が実質的に異なるアミノ酸残基の置換(例えば、非極性側鎖を有する残基(Ala、Leu、Pro、Trp、Val、Ile、Leu、Phe、またはMet)への極性側鎖を有する残基(Gly、Ser、Thr、Cys、Tyr、Asn、またはGlnなど)または荷電アミノ酸(Asp、Glu、Arg、またはLysなど)の置換、または荷電残基または極性残基への非極性残基の置換);および/またはii)ペプチド骨格の配向に及ぼす影響が実質的に異なるアミノ酸残基の置換(ProまたはGlyの別の残基への置換またはその逆など);および/またはiii)電荷が実質的に異なるアミノ酸残基の置換(例えば、負電荷の残基(GluまたはAspなど)への正電荷の残基(Lys、His、またはArgなど)の置換(およびその逆));および/またはiv)立体的な嵩高さが実質的に異なるアミノ酸残基の置換(例えば、嵩高い残基(His、Trp、Phe、またはTyrなど)への小さな側鎖を有する残基(例えば、Ala、Gly、またはSer)の置換(およびその逆))を含む。
アミノ酸を、1つの実施形態では、その疎水性親水性値およびアミノ酸側鎖置換基の相対的類似性(電荷およびサイズなどが含まれる)に基づいて置換することができる。
本明細書中に定義のペプチドまたはその機能的バリアント対応物は、タンパク新生アミノ酸または天然アミノ酸(すなわち、ポリペプチド内に天然に組み込まれた22アミノ酸)を含む。これらのうちで、20アミノ酸は、普遍的遺伝暗号によってコードされ、残りの2アミノ酸(セレノシステイン(Sec、U)およびピロリジン(Pyl、O))は、固有の合成機序によってタンパク質内に組み込まれる。
1つの実施形態において本明細書中に定義のペプチドは、1つまたは複数の天然に存在しないアミノ酸残基(非天然アミノ酸、非タンパク質新生アミノ酸、または非標準的アミノ酸)を含む。天然に存在しないアミノ酸には、例えば、制限されないが、β−2−ナフチル−アラニン、トランス−3−メチルプロリン、2,4−メタノプロリン、シス−4−ヒドロキシプロリン、オルニチン(Orn)、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N−メチルグリシン、アロ−トレオニン、メチルトレオニン、ヒドロキシエチルシステイン、ヒドロキシエチルホモシステイン、ニトログルタミン(nitroglutamnine)、ホモグルタミン、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−および4−メチルプロリン、3,3−ジメチルプロリン、tert−ロイシン、ノルロイシン(Nle)、メトキシニン(Mox)、ノルバリン、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン、および4−フルオロフェニルアラニンが含まれる。
1つの実施形態では、アミノ酸Metは、酸化耐性アミノ酸類似体(例えば、その水素結合特性ではなく、疎水性相互作用に重要なアミノ酸側鎖の長さを保持するノルロイシン(Nle);またはメトキシニン(Mox)(Nleと比較してMetの電子特性により酷似する非標準アミノ酸)と置換されている。
本明細書中に定義の任意のアミノ酸は、L−またはD−立体配置であり得る。何も特定されていない場合、好ましくはL−異性体を指す。
標準および/または非標準アミノ酸を、ペプチド結合(直鎖ペプチドが形成される)によって、または非ペプチド結合(例えば、アミノ酸の可変側鎖を介して)によって連結することができる。好ましくは、本明細書中に定義のペプチドのアミノ酸は、ペプチド結合によって連結されている。
ペプチドという用語はまた、当該分野で公知のように、化学反応または酵素触媒反応によって導入された翻訳後修飾を含む。これらには、1つまたは複数のアミノ酸残基のアセチル化、リン酸化、メチル化、グルコシル化、糖化、アミド化、ヒドロキシル化、脱イミノ化、脱アミド、カルバミル化、および硫酸化が含まれ、公知のプロテイナーゼ(リソソームカテプシン(kathepsin)が含まれ、カルパイン、セクレターゼ、およびマトリックス−メタロプロテイナーゼも含まれる)によるタンパク質分解性修飾も含まれる。
1つの好ましい実施形態では、配列番号1および配列番号2またはその機能的バリアントからなる群から選択されるペプチドは、アミド化されている(C末端アミド化(−NH)など)。その1つの例示的な実施形態では、ペプチドは、脂肪酸分子も含むhGIP(5−30)−NHもしくはhGIP(3−30)−NH、またはそのバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2またはその機能的バリアントからなる群から選択されるペプチドは、アセチル化されている(N末端アセチル化など)。
また、ペプチドの機能的等価物は、ユビキチン化、標識化(例えば、放射性核種、種々の酵素での標識化など)、ペグ化(ポリエチレングリコールでの誘導体化)、またはヒトタンパク質で通常は生じない(非タンパク新生)オルニチンなどのアミノ酸の挿入(または化学合成による置換)などの化学修飾物を含み得る。
立体的に類似する化合物を、ペプチド構造の重要部分を模倣するように製剤化することができる。当業者に公知のモデリング技術および化学的設計技術によって製剤化することができる。例えば、エステル化および他のアルキル化を使用して、例えばジ−アルギニンペプチド骨格のアミノ末端を、テトラペプチド構造を模倣するように修飾することができる。全てのかかる立体的に類似する構築物が本発明の範囲内であると理解されるであろう。N末端およびC末端がアルキル化およびエステル化されたペプチドも、本発明の範囲内に含まれる。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、N、Q、およびTからなる群から選択されるアミノ酸がD、E、およびSからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。1つの実施形態では、かかるアミノ酸置換は、得られたペプチドの溶解性を増加させる。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、30位のKが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
本明細書中で使用される任意のアミノ酸は、本明細書中に定義の天然に存在するアミノ酸および天然に存在しないアミノ酸の両方を指す。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、30位のKが保存的アミノ酸置換で置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、疎水性アミノ酸が親水性アミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、30位のKが親水性アミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、30位のKがD、E、S、R、およびAからなる群から選択されるアミノ酸(R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸など)と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、30位のKが脂肪酸分子の付着によって修飾されていないときに30位のKが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、16位のKが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、16位のKが保存的アミノ酸置換で置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、16位のKが、D、E、S、R、およびAからなる群から選択されるアミノ酸(R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸など)と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、16位のKが脂肪酸分子の付着によって修飾されていないときに16位のKが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、16位のKおよび30位のKの両方が、任意のアミノ酸と置換されている(保存的アミノ酸置換など、D、E、S、R、およびAからなる群から選択されるアミノ酸との置換など、R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)バリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、14位のMが任意のアミノ酸と置換されている(L、S、K、ノルロイシン(Nle)、またはメトキシニン(Mox)との置換など)バリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、15位のDが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、15位のDが保存的アミノ酸置換で置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、15位のDがE、A、Orn、およびKからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、18位のHが任意のアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、18位のHが保存的アミノ酸置換で置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、18位のHが、A、R、Orn、およびKからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、11位のSがOrnおよびKからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、12位のIがOrnおよびKからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、13位のAがOrnおよびKからなる群から選択されるアミノ酸と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、11位(Ser)、12位(Ile)、13位(Ala)、14位(Met)、15位(Asp)、16位(Lys)、18位(His)、および30位(Lys)のうちの1つまたは複数にアミノ酸置換(保存的および非保存的アミノ酸置換が含まれる)を有する(含む)バリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、1つまたは複数のアミノ酸残基がオルニチンと置換されているバリアントである。1つの実施形態では、Lys残基との置換に関して言及している本明細書中に定義のバリアントを、Orn残基と同様に置換することができる。LysおよびOrnの両方を、これらの側鎖アミノ基(それぞれε−またはδ−アミノ基)上で修飾することができる。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、1つまたは複数のアミノ酸残基がオルニチンと置換されており、ここで、脂肪酸分子が前述のオルニチン残基に付着しているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントは、1つのアミノ酸残基がオルニチンと置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、配列番号2の機能的バリアントは、3位のE(Glu)がpGlu(ピログルタミン酸)と置換されているバリアントである。
1つの実施形態では、ペプチドは天然に存在しない。
1つの実施形態では、ペプチドは合成である。
1つの実施形態では、ペプチドは、単離されたペプチドである。
GIP(5−30)ペプチド
1つの実施形態では、ペプチドが、配列TFISDYX111213141516IX18QQDFVNWLLAQX30(配列番号3)(式中、
11は、S、K、およびOrnからなる群から選択され、
12は、I、K、およびOrnからなる群から選択され、
13は、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
14は、M、K、L、S、Nle、およびMoxからなる群から選択され、
15は、D、E、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
16は、K、R、A、およびEからなる群から選択され、
18は、H、A、R、K、およびOrnからなる群から選択され、そして
30は、K、R、A、およびEからなる群から選択される)
または前述の配列と少なくとも75%の配列同一性を有するその機能的バリアントを有するGIPペプチド類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、前述の配列の1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子がX30に付着していないことを条件とする、GIPペプチド類似体を提供する。
1つの実施形態では、本発明のGIPペプチド類似体のペプチドは、以下:

Figure 2020521784
Figure 2020521784
Figure 2020521784
からなる群から選択され、
ここで、前述のペプチドが、1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着(1つのアミノ酸残基での1つの脂肪酸分子の付着など)によって修飾され、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、30位のアミノ酸残基に付着していない(30位のアミノ酸残基KまたはRに付着していないなど)ことを条件とする。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1およびそのバリアントの5〜29位内のK残基に付着している。1つの実施形態では脂肪酸分子は、N末端アミノ酸残基(すなわち、配列番号1の5位のT残基)に付着している。
1つの実施形態では、前述のペプチドのC末端がアミド化(−NH)されている。
GIP(3−30)ペプチド
1つの実施形態では、ペプチドが、配列EGTFISDY X111213141516IX18QQDFVNWLLAQX30(配列番号4)(式中、
11は、S、K、およびOrnからなる群から選択され、
12は、I、K、およびOrnからなる群から選択され、
13は、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
14は、M、K、L、S、Nle、およびMoxからなる群から選択され、
15は、D、E、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
16は、K、R、A、およびEからなる群から選択され、
18は、H、A、R、K、およびOrnからなる群から選択され、そして
30は、K、R、A、およびEからなる群から選択される)
または前述の配列と少なくとも75%の配列同一性を有するその機能的バリアントを有するGIPペプチド類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、前述の配列の1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子がX30に付着していないことを条件とする、GIPペプチド類似体を提供する。
1つの実施形態では、本発明のGIPペプチド類似体のペプチドは、以下:

Figure 2020521784
Figure 2020521784
Figure 2020521784
からなる群から選択され、
ここで、前述のペプチドが、1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着(1つのアミノ酸残基での1つの脂肪酸分子の付着など)によって修飾され、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、30位のアミノ酸残基に付着していない(30位のアミノ酸残基KまたはRに付着していないなど)ことを条件とする。
1つの実施形態では脂肪酸分子は、配列番号2およびそのバリアントの4〜29位内のK残基に付着している。
1つの実施形態では、前述のペプチドのC末端がアミド化(−NH)されている。
脂肪酸分子の付着
1つの実施形態では、C末端で任意選択的にアミド化されたペプチド配列TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)、または配列番号1と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントを含むか、からなるグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1、またはその機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が配列番号1の30位のアミノ酸残基に付着していないか、配列番号1と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
別の実施形態では、C末端で任意選択的にアミド化されたペプチド配列EGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)、または配列番号2と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントを含むか、からなるグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号2、またはその機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が配列番号2の30位のアミノ酸残基に付着していないか、配列番号2と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号2の3位のN末端アミノ酸残基に付着していない(配列番号2の3位のN末端Eに付着していないなど)。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1またはそのバリアントの5〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号2またはそのバリアントの4〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号147またはそのバリアントの6〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号148またはそのバリアントの4〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1、またはその機能的バリアントの5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、28位、または29位のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号2、またはその機能的バリアントの4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、28位、または29位のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号147、またはその機能的バリアントの6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、28位、または29位のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの中央領域内の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの11〜21位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの11〜12、12〜13、13〜14、14〜15、15〜16、16〜17、17〜18、18〜19、19〜20、または20〜21位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの11、12、および13位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントのN末端領域の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着しており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号2の3位のアミノ酸残基に付着していないものとする。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1またはその機能的バリアントの5〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1またはその機能的バリアントの5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、または9〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号2またはその機能的バリアントの4〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号2またはその機能的バリアントの4〜5、5〜6、6〜7、6〜8、8〜9、または9〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントのC末端領域の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着しており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの22〜29位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの22〜23、23〜24、24〜25、25〜26、26〜27、27〜28、または28〜29位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、側鎖アミノ−アルキル基(−C2nNH)を有する1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、側鎖アミノ基(NH)を有する1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、アミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、リジン残基(Lys、K)のε(イプシロン)側鎖アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、オルニチン残基(Orn)のδ(デルタ)側鎖アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子が付着しているアミノ酸残基は、LysおよびOrnからなる群から選択される。
1つの実施形態では、脂肪酸分子が付着しているアミノ酸残基はLysである。
1つの実施形態では脂肪酸分子は、Ornアミノ酸残基を含む配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの機能的バリアントのOrn残基のδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントのK残基のε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子が付着しているアミノ酸残基は、最N末端アミノ酸残基(配列番号1、またはそのバリアントの最N末端アミノ酸残基など)である。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、N末端アミノ酸残基のα−アミノ基に付着している。1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、配列番号1、またはその機能的バリアントの5位のN末端アミノ酸残基に付着している。1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、配列番号1、またはその機能的バリアントの5位のTに付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のアミノ酸残基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のKに付着している(配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のKのε−アミノ基への付着など)。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの18位のアミノ酸残基に付着しており、ここで、18位のHは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のK(またはOrn)と置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの18位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの18位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2、またはその機能的バリアントのうちのいずれか1つの位置のK残基のε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの18位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のK、および/または30位のKは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位および30位以外の位置のアミノ酸残基に脂肪酸分子が付着するときに、任意のアミノ酸と個別に置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、

Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの15位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの15位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの11位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントから選択されるペプチドの11位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの12位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、

Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの12位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントから選択されるペプチドの13位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの13位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの9位のアミノ酸残基に付着しており、ここで、9位のDが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの9位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの9位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの21位のアミノ酸残基に付着しており、ここで、21位のDが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの21位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
から選択されるペプチドの21位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号2、またはそのバリアントの5位のアミノ酸残基に付着しており、ここで、5位のTが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントのペプチドの5位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントのペプチドの5位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号2、またはそのバリアントの15位のアミノ酸残基に付着しており、ここで、15位のDが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントのペプチドの15位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列

Figure 2020521784
またはその機能的バリアントのペプチドの15位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列番号2、またはそのバリアントの20位のアミノ酸残基に置換しており、ここで、20位のQが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
のペプチドの20位のKのε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、脂肪酸分子は、配列
Figure 2020521784
またはその機能的バリアントのペプチドの20位のOrnのδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、前述のペプチドは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの1つの(単一の)アミノ酸残基での1つの(a)(1つの(one))脂肪酸分子の付着によって修飾されている。
1つの実施形態では、GIPペプチド類似体のペプチドは、1つ以下のKアミノ酸残基を含み、ここで、Kアミノ酸残基は、Kのε−アミノ基への脂肪酸分子の付着によって修飾されている。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は直鎖脂肪酸である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は分枝鎖脂肪酸である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、1つの脂肪酸を含むモノアシル脂肪酸分子である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子はジアシル脂肪酸分子である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は2つの脂肪酸を含むジアシル脂肪酸分子である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、2つのカルボキシル官能基を含むジアシル脂肪酸分子である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、式CH(CHCO−(式中、nは4〜24の整数である)のアシル基を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、CH(CHCO−、CH(CHCO−、CH(CH10CO−、CH(CH12CO−、CH(CH)14CO−、CH(CH16CO−、CH(CH18CO−、CH(CH20CO−、およびCH(CH22CO−からなる群から選択されるアシル基を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、CH(CH10CO−(ラウリル、C12)、CH(CH12CO−(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO−(パルミトイル、C16)、およびCH(CH16CO−(ステアリル、C18)からなる群から選択されるアシル基を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、CH(CH10CO−(ラウリル、C12)、CH(CH12CO−(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO−(パルミトイル、C16)、およびCH(CH16CO−(ステアリル、C18)からなる群から選択されるモノアシル脂肪酸である。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、CH(CH10CO−(ラウリル、C12)、CH(CH12CO−(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO−(パルミトイル、C16)、およびCH(CH16CO−(ステアリル、C18)からなる群から各々選択される2つの脂肪酸を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、式COOH(CHCO−(ジカルボン酸)(式中、nは、4〜24の整数である)のアシル基を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、COOH(CH14CO−、COOH(CH16CO−、COOH(CH18CO−、およびCOOH(CH20CO−からなる群から選択されるアシル基を含む。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、C12、C14、C16、およびC18から選択される。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は、C14二価酸、C16二価酸、およびC18二価酸から選択される。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子はパルミトイルである。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は1,16−ヘキサデカン二酸/ヘキサデカン二酸である。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子はステアリルである。
1つの実施形態では、前述の脂肪酸分子は1,18−オクタデカン二酸/オクタデカン二酸である。
脂肪酸分子のカルボキシル基がアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成するような方法で、脂肪酸分子をアミノ酸残基に付着することができる。
本明細書中のペプチドへの脂肪酸分子の付着は、直接または間接的に(すなわち、リンカーまたはスペーサーを介して)生じ得る。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、アミノ酸残基に直接付着している。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、アミノ酸残基のα−アミノ基に直接付着しており、ここで、前述のアミノ酸残基はN末端アミノ酸残基である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、Lys残基のε−アミノ基に直接付着している。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、Orn残基のδ−アミノ基に直接付着している。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、リンカーまたはスペーサーを介してアミノ酸残基に付着している。1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、リンカーまたはスペーサーを介してアミノ酸残基のα−アミノ基に付着しており、ここで、前述のアミノ酸残基はN末端アミノ酸残基である。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、リンカーまたはスペーサーを介してLys残基のε−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、本開示の脂肪酸分子は、リンカーまたはスペーサーを介してOrn残基のδ−アミノ基に付着している。
1つの実施形態では、スペーサーのカルボキシル基が脂肪酸分子のアミノ基とアミド結合を形成するような方法で、脂肪酸分子を、スペーサー(またはリンカー)を用いてアミノ酸残基に付着することができる。
1つの実施形態では、スペーサーは、α,ω−アミノ酸である。適切なスペーサーの例は、コハク酸、Lys、Glu、もしくはAsp、またはジペプチド(Gly−Lysなど)である。スペーサーがコハク酸であるとき、その一方のカルボキシル基はアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成することができ、その他方のカルボキシル基は脂肪酸分子のアミノ基とアミド結合を形成することができる。スペーサーがLys、Glu、またはAspであるとき、そのカルボキシル基はアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成することができ、そのアミノ基は脂肪酸分子のカルボキシル基とアミド結合を形成することができる。スペーサーとしてLysを使用するとき、さらなるスペーサーを、場合によっては、Lysのε−アミノ基と脂肪酸分子との間に挿入することができる。1つの実施形態では、かかるさらなるスペーサーは、Lysのε−アミノ基および脂肪酸分子中に存在するアミノ基とアミド結合を形成するコハク酸である。他のスペーサーは、Nε−(γ−L−グルタミル)、Nε−(β−L−アスパラギル)、Nε−グリシル、およびNε−(α−(γ−アミノブタノイル))である。
1つの実施形態では、スペーサーは親水性リンカーである。1つの実施形態では、スペーサーは非天然アミノ酸親水性リンカーである。
1つの実施形態では、スペーサーは、γ−アミノブタノイル(γ−アミノ酪酸)、γ−グルタミル(γ−グルタミン酸)、β−アスパラギル、β−アラニル、およびグリシルからなる群から選択される。1つの実施形態では、スペーサーは、γ−アミノブタノイル(γ−アミノ酪酸)、γ−グルタミル(γ−グルタミン酸)、β−アスパラギル、β−アラニル、およびグリシルのうちの1つまたは複数を含む。
1つの実施形態では、スペーサーは、個別のスペーサー部分の反復である。1つの実施形態では、スペーサーは、同一のスペーサー部分の反復である。1つの実施形態では、スペーサーは、異なるスペーサー部分の反復である。
1つの実施形態では、スペーサーは、γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(γ−Glu)−AEEAc)、またはその反復である。
1つの実施形態では、スペーサーは、γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(γ−Glu)−AEEAc)の1つまたは複数の反復を含む。
1つの実施形態では、スペーサーは、[γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸](γ−Glu)−AEEAc)(式中、nは1と50との間の整数である)である。
1つの実施形態では、スペーサーは、[γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸](γ−Glu)−AEEAc)(式中、nは1と50との間の整数(1〜2、2〜3、3〜4、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、9〜10、10〜11、11〜12、12〜13、13〜14、14〜15、15〜20、20〜25、25〜30、30〜35、35〜40、40〜45、45〜50の間の整数など)である)である。
1つの実施形態では、スペーサーは、[γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸](γ−Glu)−AEEAc)(式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および50からなる群から選択される整数である)である。1つの実施形態では、スペーサーは、Cysを除くアミノ酸残基である。1つの実施形態では、スペーサーは4−Abuである。1つの実施形態では、スペーサーは、γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)である。
別の実施形態では、スペーサーは、ジペプチド(C末端アミノ酸残基がLys、His、またはTrp、好ましくはLysであり、N末端アミノ酸残基が、Ala、Arg、Asp、Asn、Gly、Glu、Gln、Ile、Leu、Val、Phe、およびProからなる群から選択されるジペプチドなど)である。1つの実施形態ではジペプチドスペーサーは、Gly−Lysである。
1つの実施形態では、スペーサーは、γ−アミノブタノイル(γ−アミノ酪酸)、γ−グルタミル(γ−グルタミン酸)、β−アスパラギル、β−アラニル、およびグリシルからなる群から選択される1つまたは複数の部分を含む。1つの実施形態では、スペーサーは、γ−アミノブタノイル(γ−アミノ酪酸)、γ−グルタミル(γ−グルタミン酸)、β−アスパラギル、β−アラニル、グリシル、γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(γ−Glu−AEEAc、式中、nは、1と50との間の整数である)、Cysを除くアミノ酸残基、4−Abu、γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)、およびジペプチドのうちの1つまたは複数を含む。
別の実施形態では、スペーサーは、1〜7つのメチレン基、好ましくは2つのメチレン基を有する非分枝アルカンα,ω−ジカルボン酸基であり、スペーサーは、親ペプチドのアミノ基と脂肪酸分子のアミノ基との間に架橋を形成する。
脂肪酸を有するGIP(5−30)ペプチド
1つの実施形態では、本明細書中に定義のGIP類似体は、以下:

Figure 2020521784
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
からなる群から選択され、
ここで、前述の脂肪酸が、直接付着しているか、本明細書中に定義のリンカー/スペーサーを介して付着している。
C12は脂肪酸CH(CH10CO−(ラウリル)であり;C14は脂肪酸CH(CH12CO−(ミリストイル)であり;C16は脂肪酸CH(CH14CO−(パルミトイル(palmitoy))であり、C18は脂肪酸CH(CH16CO−(ステアリル)であるということになる。接尾辞「−二価酸」は、脂肪酸分子がジアシル脂肪酸分子であることを意味する。かかる接尾辞がない場合は、モノアシル脂肪酸分子を指す。
1つの実施形態では、前述のペプチドのC末端がアミド化(−NH)されている。
1つの実施形態では、GIP類似体は、以下:
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−グルタミン酸、
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)、
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16/K18+β−アラニン、および
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−グルタミン酸+8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸の1つまたは複数の反復からなる群から選択される。
1つの実施形態では、GIP類似体は、以下:
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−グルタミン酸、
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)、
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+β−アラニン、および
hGIP(5−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−グルタミン酸+8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸の1つまたは複数の反復からなる群から選択される。
脂肪酸を有するGIP(3−30)ペプチド
1つの実施形態では、本明細書中に定義のGIP類似体は、以下:
Figure 2020521784
またはその機能的バリアント
からなる群から選択され、
ここで、前述の脂肪酸が、直接付着しているか、本明細書中に定義のリンカー/スペーサーを介して付着している。
1つの実施形態では、前述のペプチドのC末端がアミド化(−NH)されている。
1つの実施形態では、GIP類似体は、以下:
AT164[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−グルタミン酸]、
AT165[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)]、
AT166[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16/K18+β−アラニン]、および
AT167[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16/K18+γ−グルタミン酸+8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸の1つまたは複数の反復]からなる群から選択される。
1つの実施形態では、GIP類似体は、以下:
[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−グルタミン酸]、
[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−アミノ酪酸(y−aminobuturic acid)]、
[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+β−アラニン]、および
[hGIP(3−30)NH2[H18K]−C16−二価酸/K18+γ−グルタミン酸+8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸の1つまたは複数の反復からなる群から選択される。
化合物
さらなる態様は、本明細書中に定義のペプチドを含むか、これからなる化合物を提供することである。1つの実施形態では、前述の化合物は、ペプチド単量体(すなわち、1コピーのペプチドを含む)として製剤化されるのに対して、別の実施形態では、前述の化合物は、ペプチド多量体として製剤化される。
多量体化合物
1つの実施形態では、本開示のペプチドは、多量体として製剤化される。多量体は、複数のペプチド単量体を含むか、これらからなるタンパク質である。多量体は、通常は非共有結合で相互に保持された複数の分子の凝集体である。この定義は、多量体を、共有結合で相互に保持された一連の単量体であるポリマーと区別している。
本開示のペプチド配列は、1つの実施形態では、化学結合によるか、リンカー基を介して本開示の別の(同一または同一でない)ペプチド配列に接続している。いくつかの実施形態では、本開示のペプチドは、単量体のオリゴマーまたは多量体として製剤化され、ここで、各単量体は本開示にしたがって定義されたペプチド配列である。
したがって、本開示によれば、多量体化合物は、1つの実施形態では、2つ以上の本開示のペプチド配列を含むポリマーであり、前述のペプチド配列は同一であるか同一ではなく、ここで、2つ以上のペプチド配列のうちの少なくとも1つが本開示のペプチドである。好ましくは、両方のペプチド配列が本開示のペプチドである。
1つの実施形態では、多量体化合物は、2つの本開示のペプチドを含む二量体であり、前述の2つのペプチドは相互に同一であるか異なる。
別の実施形態では、多量体化合物は、3つの本開示のペプチドを含む三量体であり、前述のペプチドは相互に同一であるか異なる。
別の実施形態では、多量体化合物は、4つの本開示のペプチドを含む四量体であり、前述のペプチドは相互に同一であるか異なる。
1つの実施形態では、多量体化合物は、デンドリマー(四量体デンドリマーまたは八量体デンドリマーなど)である。デンドリマーは、繰り返し分岐し、ほぼ球状の大分子であり、典型的にはコアの周囲が対称であり、しばしば、球状三次元形態を取る。
本開示のデンドリマーは、4個のペプチド、8個のペプチド、16個のペプチド、または32個のペプチドを含み得る。1つの特定の実施形態では、前述のデンドリマーは、4個のペプチド(すなわち、四量体デンドリマー)または8個のペプチド(八量体デンドリマー)を含む。
いくつかの特定の実施形態では、多量体化合物は、2つの同一の本発明のアミノ酸配列を含むか(二量体)、前述の化合物は、本開示のアミノ酸配列の4つの同一のコピーを含む(四量体デンドリマー)。
本開示の多量体は、1つの実施形態では、ペプチド結合またはリンカー基を介した2つ以上のペプチド二量体の連結によって作製される。1つの実施形態では、多量体は、リジン残基などのリジン骨格に連結しているか(各々のペプチド鎖が単一のリジン残基に連結している)、ポリマー担体(例えば、タンパク質担体)にカップリングしている。前述のリンカー基は、1つの実施形態では、複数のリジン残基を含む(3個、7個、15個、またはそれを超えるリジン残基を含むリジンベースのデンドリマー構造などで認められる複数のリジン残基を有するコア部分など)。しかし、当業者に公知のペプチド単量体の任意の他の連結を想定することができる。
連結は、1つの実施形態では、ペプチド単量体のN末端および/またはC末端で生じる。
1つの実施形態では、A)1つまたは複数の、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの
グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体、および
B)任意選択的な1つまたは複数のリンカー基
からなる多量体化合物を提供する。
アンタゴニスト特性および親和性の判定
ペプチドがGIPRのアンタゴニストであるかどうかを判定するために、例えば、ペプチドのIC50を決定することによって、当該分野で公知の方法を使用することができる。用量−応答曲線を構築することおよびアゴニスト活性の逆行に及ぼす異なる濃度のペプチドの影響を試験することによってこれを行うことができる。アゴニストは、GIP1−42(例えば、hGIP−1−42またはhGIP1−30)であり得る。GIPRは、hGIPR、rGIPR、mGIPR、イヌGIPR、ブタGIPR、またはアカゲザルGIPRであり得る。所与のアンタゴニストについてのIC50値を、アゴニストの生物学的最大応答の半分を阻害するために必要な濃度を決定することによって計算することができる。ペプチドがアンタゴニストであるかどうかを判定する方法は、実施例4に記載されているが、当該分野で公知の他の方法も使用することができる。例えば、漸増濃度のGIP由来ペプチドを使用したhGIP1−42cAMP用量−応答曲線においてSchildプロット解析を行うことができる。このような方法で、アンタゴニスト活性のタイプを判定することもできる。
GIPRに対するペプチドの親和性(すなわち、ペプチドがどれくらい効率的に所与のGIP1−42(例えば、hGIP1−42)を解離することができるのか)を測定するために、異種競合結合実験を行うことができる。これらの競合結合実験を、当該分野で公知の方法によって行うことができる。例えば、GIP1−42を、例えば125Iで放射性標識することができる。他の適切な同位体が当業者に公知である。
処置方法
医薬品として使用するための、本明細書中に定義のペプチドまたは前述のペプチドを含む組成物を提供することも1つの態様である。
1つの実施形態では、医薬品として使用するための、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
別の実施形態では、i)GIP誘導性グルカゴン分泌、ii)GIP誘導性インスリン分泌、iii)GIP誘導性ソマトスタチン分泌、iv)GIP誘導性グルコース摂取、v)GIP誘導性の脂肪酸合成および/または脂肪酸取り込み、vi)高いか増加したGIPRの発現または活性、vii)食後GIP放出、viii)遊離脂肪酸および/またはトリグリセリドの血清レベル、ix)GIP誘導性の骨吸収の低下のうちの1つまたは複数を抑制または低下させる方法で用いる、式1(hGIP5−30、配列番号1):

Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
別の実施形態では、代謝症候群、肥満、過体重、肥満関連障害、前糖尿病(空腹時血糖値異常)、真性糖尿病(I型および2型)、糖尿病関連障害、インスリン抵抗性、空腹時血糖値の上昇(高血糖)、空腹時血清トリグリセリド(VLDLトリグリセリド)レベルの上昇、高密度リポタンパク質(HDL)レベルの低下、脂肪酸代謝障害、心血管疾患、血圧上昇、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される容態を処置する方法で用いる、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
1つの特定の実施形態では、肥満を処置する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。
1つの特定の実施形態では、真性糖尿病(真性糖尿病I型およびII型が含まれる)を処置する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。
1つの特定の実施形態では、インスリン抵抗性を処置する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。
別の実施形態では、体重減少を誘導する方法で用いる、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体を提供する。
さらなる態様は、癌を処置するための方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供することである。
1つの実施形態では、癌は、結腸癌、神経内分泌癌、および副腎腺腫からなる群から選択される。
1つのさらなる態様は、骨密度障害(または骨量障害)を処置する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供することである。
1つの実施形態では、骨細胞の活性を阻害する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。1つの実施形態では、GIP誘導性の骨吸収の食後低下を阻害(または拮抗)する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。1つの実施形態では、骨の癌を処置する方法で用いる本明細書中に定義のペプチドを提供する。
1つの実施形態では、骨密度(または骨量)障害は、骨粗鬆症、低骨密度および/または骨量の低下を特徴とする障害、高骨密度および/または骨量の増加ならびに骨粗鬆症を特徴とする障害からなる群から選択される。
1つのさらなる態様は、障害の態様を特徴づけるか試験する方法、および/または障害に関連するヒトの生理学の態様を特徴づけるか試験する方法で用いる本明細書中に定義のGIPペプチド類似体であって、ここで、前述の障害が、1つの実施形態では、代謝障害または代謝症候群(肥満、真性糖尿病、インスリン抵抗性、または脂肪酸代謝障害など)から選択される、GIPペプチド類似体を提供することである。他の態様では、本発明は、癌(結腸癌または副腎腺腫など)を処置する方法に関する。他の態様では、本発明は、高骨密度および/もしくは骨量の増加または骨粗鬆症を特徴とする骨密度障害を処置する方法に関する。他の態様では、本発明は、アテローム性動脈硬化症を処置する方法に関する。
別の実施形態では、
−代謝症候群、肥満、過体重、肥満関連障害、前糖尿病(空腹時血糖値異常)、真性糖尿病(I型および2型)、糖尿病関連障害、インスリン抵抗性、空腹時血糖値の上昇(高血糖)、空腹時血清トリグリセリド(VLDLトリグリセリド)レベルの上昇、高密度リポタンパク質(HDL)レベルの低下、脂肪酸代謝障害、心血管疾患、血圧上昇、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される容態を処置するため、または
−体重減少を誘導ため、または
−癌(結腸癌、神経内分泌癌、および副腎腺腫が含まれるが、これらに限定されない)を処置するため、または
−骨密度障害(骨粗鬆症、低骨密度および/または骨量の低下を特徴とする障害、高骨密度および/もしくは骨量の増加または骨粗鬆症を特徴とする障害が含まれるが、これらに限定されない)を処置するための医薬品の製造における、式1(hGIP5−30、配列番号1):
Figure 2020521784
ここで、前述のペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
ここで、前述のペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、
グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体の使用を提供する。
代謝症候群(肥満、過体重、真性糖尿病、インスリン抵抗性、または脂肪酸代謝障害など);癌(結腸癌または副腎腺腫など);骨密度障害(高骨密度および/または骨量の増加を特徴とする骨密度障害など);またはアテローム性動脈硬化症を処置する方法であって、有効量の本明細書中に定義のペプチドを必要とする個体に投与する工程を含む方法も提供する。
本明細書中で言及している必要とする個体は、本開示のペプチドまたは医薬組成物の投与から恩恵を受け得る個体である。かかる個体は、代謝障害(肥満、過体重、糖尿病、インスリン抵抗性、または脂肪酸代謝障害など)、癌(結腸癌または副腎腺腫など)、骨密度障害を罹患し得るか、罹患リスクがあり得る。個体は、任意のヒト(男性または女性)、乳児、中年、または高齢者であり得る。個体において処置または防止すべき障害は、個体の年齢、個体の全身健康、個体の処置に使用される薬物療法、および個体が代謝障害(肥満、過体重、糖尿病、インスリン抵抗性、または脂肪酸代謝障害など)、癌(結腸癌または副腎腺腫など)、アテローム性動脈硬化症、骨密度障害を有し得るか、引き起こし得る疾患または障害の病歴を有するかどうかに関連し得る。いくつかの実施形態では、処置すべき障害は、GIP誘導性グルカゴン分泌、GIP誘導性インスリン分泌、GIP誘導性ソマトスタチン分泌、GIP誘導性グルコース摂取、GIP誘導性の脂肪酸合成および/または脂肪酸取り込み、GIPRの高発現および/または高活性、食後GIP放出に関連し;ここで、用語「高い」は、処置を必要としない個体で認められた対応レベルより高いレベルを指すと解釈すべきである。
調製方法(ペプチド)
本開示のペプチドを、当該分野で公知の任意の方法によって調製することができる。したがって、GIP由来ペプチドを、標準的なペプチド調製技術(溶液合成またはMerrifieldタイプの固相合成など)によって調製することができる。
1つの実施形態では、本明細書中に定義のペプチドは、天然に存在するタンパク質である未変性GIPに由来する天然に存在しないペプチド(GIP1−42など)である。
1つの実施形態では、本開示のペプチドは、その天然に存在する供給源(血清など)から精製されている。タンパク質精製は、複雑な混合物から単一のタンパク質型を単離することを意図する一連のプロセスである。出発物質は、通常、生物組織である。精製プロセスにおける種々の工程は、タンパク質が閉じ込められているマトリックスからタンパク質を取り出し、混合物のタンパク質部分と非タンパク質部分とを分離し、最後に、所望のタンパク質を他の全てのタンパク質から分離することができる。分離工程は、(例えば)タンパク質のサイズ、物理化学的性質、結合親和性、および生物学的活性の相違を活用することができる。
1つの実施形態では、本開示のペプチドは、合成によって作製されるか生成される。
ペプチドの合成による生成方法は、当該分野で周知である。合成ペプチドの生成についての詳細な説明および実践的な助言を、Synthetic Peptides:A User’s Guide(Advances in Molecular Biology),Grant G.A.ed.,Oxford University Press,2002またはPharmaceutical Formulation:Development of Peptides and Proteins,Frokjaer and Hovgaard eds.,Taylor and Francis,1999で見出すことができる。
1つの実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド配列は合成によって、特に、配列補助的ペプチド合成(SAPS)法、溶液合成、固相ペプチド合成(SPPS)(Merrifieldタイプの固相合成など)、組換え技術(宿主細胞での発現を指示することができる第2の核酸と作動可能に会合されたペプチドをコードする第1の核酸配列を含む宿主細胞よる産生)、または酵素合成によって生成される。これらは、当業者に周知である。
ペプチドを、N−a−アミノ保護基としての9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)またはtert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、および側鎖官能性に適切な一般的保護基を使用して、バッチ式または完全に自動化されたペプチド合成のいずれかで合成することができる。
逆相HPLCなどによる精製後、ペプチドを、例えば、環状またはC末端もしくはN末端を修飾したイソ型を得るためにさらに処理することができる。環状化および末端修飾の方法は、当該分野で周知である。
本発明のペプチドを、単量体または多量体(二量体または四量体など)として合成することができる。
医薬組成物および製剤
本開示の生物活性剤が未処理化学物質(ペプチド)として投与可能である一方で、本開示の生物活性剤を医薬製剤の形態で提供することが好ましいことがある。かかる医薬製剤を、医薬組成物、薬学的に許容され得る組成物、または薬学的に安全な組成物と呼ぶことができる。
したがって、本発明の生物活性剤、またはその薬学的に許容され得る塩もしくはエステル、ならびに薬学的に許容され得る担体、賦形剤、および/もしくは希釈剤を含む医薬製剤をさらに提供する。医薬製剤を、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 2005,Lippincott,Williams & Wilkinsに記載の従来の技術によって調製することができる。
調製することができる本ペプチド化合物の薬学的に許容され得る塩も、本発明の対象とされることが意図される。これらの塩は、薬学的使用への適用においてが許容され得る塩であろう。このことは、前述の塩が親化合物の生物学的活性を保持すること、および、前述の塩が疾患処置におけるその適用および使用において副作用や有害作用を生じないことを意味する。
薬学的に許容され得る塩は、標準的な様式で調製される。親化合物が塩基である場合、親化合物は適切な溶媒中にて過剰量の有機酸または無機酸で処理される。親化合物が酸である場合、親化合物は適切な溶媒中にて無機塩基または有機塩基で処理される。
本明細書中に開示のペプチド化合物を、そのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態で、薬学的に許容され得る担体または希釈剤と並行して、同時に、または一緒に、特に好ましくは、その医薬組成物の形態で、経口、直腸、または非経口(皮下が含まれる)経路によって、有効量を投与することができる。
本発明の医薬組成物で用いる薬学的に許容され得る酸付加塩の例には、鉱酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、および硫酸など)および有機酸(例えば、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸、およびアリールスルホン酸など)に由来する酸付加塩が含まれる。
特定の実施形態では、本開示のペプチドは、酢酸塩またはTFA(トリフルオロ酢酸)塩として製剤化される。
投与および投薬量
本開示によれば、本明細書中に定義のペプチドまたはペプチドを含む組成物を、薬学的に有効量用量または治療有効量で処置を必要とする個体に投与する。投薬量の要件は、使用される特定の薬物の組成、投与経路、および処置される特定の被験体によって変化し、これらは、障害の重症度および種類ならびに被験体の体重および全身状態に依存する。ペプチド化合物の個別の投薬の最適な量および間隔が処置される容態の性質および程度、投与の形態、経路、および部位、ならびに処置される特定の患者によって決定され、かかる最適性を従来の技術によって決定することができることも当業者に認識されるであろう。最適な処置クール(すなわち、定義した日数で1日あたりに投与される化合物の服薬数)を従来の一連の処置決定試験を使用して確認することができることも当業者に認識されるであろう。
1つの実施形態では、生物活性剤を、少なくとも1日1回(1日1回など、1日2回など、1日3回など、1日4回など、1日5回など)投与する。
一用量を、断続的に、すなわち複数の間隔で投与することもでき、それにより、一用量は毎日投与されない。むしろ、1つまたは複数の用量を、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、1週間毎、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、6週間毎に、または前述の範囲内の複数の間隔(2〜4週間毎、または4〜6週間毎など)で投与することができる。
1つの実施形態では、生物活性剤を、少なくとも30000pmol/kg/日(少なくとも60000pmol/kg/日など、少なくとも72000pmol/kg/日など、少なくとも90000pmol/kg/日など、少なくとも120000pmol/kg/日など、少なくとも150000pmol/kg/日など、少なくとも30000pmol/kg/日など、好ましくは少なくとも60000pmol/kg/日など)の用量で投与する。特定の実施形態では、生物活性剤を、72000pmol/kg/日の投薬量で投与する。
1つの実施形態では、生物活性剤を、30000pmol/kg〜40000pmol/kg(40000pmol/kg〜50000pmol/kgなど、50000pmol/kg〜60000pmol/kgなど、60000pmol/kg〜70000pmol/kgなど、70000pmol/kg〜80000pmol/kgなど、80000pmol/kg〜90000pmol/kgなど、90000pmol/kg〜100000pmol/kgなど、100000pmol/kg〜110000pmol/kgなど、110000pmol/kg〜120000pmol/kgなど)の一日投薬量で投与する。特定の実施形態では、生物活性剤はペプチドであり、60000pmol/kgまたは72000pmol/kgの一日用量で投与する。
1つの実施形態では、生物活性剤を、注入によって投与する。1つの実施形態では、生物活性剤はペプチドであり、少なくとも15分間(少なくとも20分間など、少なくとも30分間など、少なくとも40分間など、少なくとも50分間など、少なくとも60分間など、少なくとも90分間など、少なくとも120分間など、好ましくは60分間など)の持続期間にわたって注入する。
1つの実施形態では、生物活性剤を、15分間と120分間との間(15分間と20分間との間など、20分間と30分間との間など、30分間と40分間との間など、40分間と50分間との間など、50分間と60分間との間など、60分間と90分間との間など、90分間と120分間との間など)の持続期間にわたって投与する。
1つの実施形態では、生物活性剤を、60分間の持続期間にわたって1日1回、または30分間の持続期間にわたって1日2回、または20分間の持続期間にわたって1日3回、または15分間の持続期間にわたって1日4回、または12分間の持続期間にわたって1日5回投与し、ここで、持続期間は、個別の投与の持続期間である。
1つの実施形態では、生物活性剤を、少なくとも500pmol/kg/分(少なくとも1000pmol/kg/分など、少なくとも1200pmol/kg/分など、少なくとも1500pmol/kg/分など、少なくとも2000pmol/kg/分など、少なくとも2500pmol/kg/分など、少なくとも5000pmol/kg/分など)の投薬量で投与する。
当業者は、1日の投与数を増加させる場合、結果的に各投与で投与すべき用量が減少され得ることを承知している。同様に、各投与の持続期間が減少される場合、結果的に投薬量を増加させることができる。
投与すべき生物活性剤は、本開示のペプチドである。好ましい実施形態では、ペプチドは、配列番号1または配列番号2、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントであり、ここで、前述のペプチドは、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前述の少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする。
1つの実施形態では、生物活性剤を、1つまたは複数のさらなる有効成分と共に投与する。これらの他の成分は、薬学的活性であり得る。いくつかの実施形態では、生物活性剤は、上記定義のペプチドであり、他の成分は、hGIP1−42またはそのバリアントである。
投与経路
好ましい投与経路が処置すべき被験体の全身状態および年齢、処置すべき容態の性質、処置すべき組織の体内の位置、ならびに選択される有効成分に依存すると認識されるであろう。
全身処置
本開示の全身処置のために、投与経路は、最終的に所望の作用部位を標的にするために生物活性剤を血流内に導入することができる。
かかる投与経路は、任意の適切な経路(腸内経路(経口、直腸、鼻腔内、肺、口内、舌下、経皮、槽内、および腹腔内への投与が含まれる)、および/または非経口経路(皮下、筋肉内、髄腔内、脳内、静脈内、および皮内への投与が含まれる)など)である。
非経口投与
非経口投与は、経口/腸内経路ではない任意の投与経路であり、それにより、医薬品の肝臓内の初回通過分解が回避される。したがって、非経口投与には、任意の注射および注入、例えば、ボーラス注射または連続注入(静脈内投与、筋肉内投与、または皮下投与など)が含まれる。さらに、非経口投与には、吸入および局所投与が含まれる。
したがって、生物活性剤を、生物学的に活性な物質が投与される動物の任意の粘膜、例えば、鼻、膣、眼、口腔、生殖管、肺、胃腸管、または直腸、好ましくは鼻または口腔の粘膜を通過するように局所投与することができ、したがって、非経口投与には、口内、舌下、鼻、直腸、膣、および腹腔内への投与ならびに吸入または点滴注入(installation)による肺および気管支への投与も含まれ得る。また、薬剤を、皮膚を通過させるために局所投与することができる。
局所処置
本発明の生物活性剤を、1つの実施形態では、局所処置として使用することができる(すなわち、作用部位(複数可)に直接導入することができる)。したがって、生物活性剤を、皮膚または粘膜に直接適用することができるか、生物活性剤を、作用部位内に、例えば、罹患組織内または罹患組織に直接通じる終動脈に注射することができる。これらの投与形態は、血液脳関門を回避することが好ましい。
キットオブパーツ
本開示はまた、上記の生物活性剤のうちの1つまたは複数および少なくとも1つの追加のまたはさらなる成分(1つまたは複数の第2の有効成分など)を含むキットオブパーツに関する。
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実施例
本実施例は、以下の結論を支持している:
1)ヒトGIP(3−30)NHの拮抗性は、中央領域内の脂質化(脂肪酸アシル)後に保存されるが、3位および30位では保存されない
2)ヒトGIP(5−30)NHの拮抗性は、N末端(5位)および中央領域での脂質化(脂肪酸アシル)後に保存されるが、30位では保存されない
3)いくつかのアシル化部位は、GIP(3−30)NHおよびGIP(5−30)NHの両方に対して大きな可能性を示す
4)リンカー(脂肪酸をペプチドに連結する分子)の付加により、拮抗性プロフィールを改善することができる
5)脂質化がGIP類似体のアルブミン結合を増加させる
6)脂質化がGIP類似体の排出半減期を増加させる
材料および方法
GIP(3−30)ペプチドおよびGIP(5−30)ペプチド自体の生成および作用は、WO2016/034186号に開示されている。
材料
ヒトGIP(1−42)を、Bachem,Bubendorf,Switzerland(H5645)から購入し、残りのリガンドの合成をCaslo(商標),Lyngby,Denmark and Almac Group,Craigavon,United Kingdomに依頼した。ヒトGIP受容体のcDNAを、Origene,Rockville,Maryland,USA(SC110906)から購入し、pCMV−Scriptベクターにクローン化した。ヨウ化ヒトGIP(1−42)を、PerkinElmer Life Sciences,Skovlunde,Denmark(NEX402025UC)から購入した。
動物
LYH/LYD系統のブタまたはミニブタを、Faculty of Health and Medical Sciencesの動物施設に収容した。
トランスフェクションおよび組織培養
COS−7細胞を、10%ウシ胎児血清、2mMグルタミン、180単位/mlペニシリン、および45g/mlストレプトマイシンを補足したダルベッコ改変イーグル培地1885中にて10%COおよび37℃で培養した。cAMP蓄積および競合結合のためのCOS−7細胞の一過性トランスフェクションを、クロロキンを使用した硫酸カルシウム沈降法を使用して行った46〜47
cAMPアッセイ
ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞を、白色96ウェルプレート中に3.510/ウェルの密度で播種した。翌日に、細胞をHepes緩衝生理食塩水(HBS)で2回洗浄し、HBSおよび1mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBMX)と37℃で30分間インキュベートした。作動性を試験するために、リガンドを添加し、37℃で30分間インキュベートした。拮抗性を試験するために、細胞をアンタゴニストと10分間プレインキュベートし、その後にアゴニストを添加し、次いで、さらに20分間インキュベートした。HitHunter(商標)cAMP XSアッセイ(DiscoveRx)を、製造者の説明書にしたがって実施した。
125I−ヒトGIP競合結合アッセイ
ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞を、トランスフェクションの翌日に、添加した放射性リガンドが5〜10%特異的に結合する細胞数/ウェルを使用して透明96ウェルプレートに播種した。翌日に、細胞を、15〜40pM 125I−ヒトGIPならびに漸増濃度の非標識リガンドを50mM Hepes緩衝液(pH7.2)中にて2%HSAの存在下および非存在下で使用した4℃で3時間の競合結合によってアッセイした。インキュベーション後、細胞を、氷冷結合緩衝液(+/−2%HSA)で2回洗浄し、1%SDSを含む200mM NaOHを使用して30分間溶解した。非特異的結合を、非トランスフェクション細胞への放射性リガンドの結合として決定した。
ブタで評価した排出半減期(T1/2
ブタに、脂質化したGIP(3−30)NH類似体のうちの1つ(化合物AT117)(1〜10nmol/kg、総体積2〜6mL)を皮下投与し、その後に皮下投与前および57時間後までの10〜18の血液試料を、中心静脈カテーテルから採取した。試料採取の間にカテーテルを生理食塩水およびヘパリンでフラッシングした。冷EDTA管に採血し、遠心分離し、血漿を分析するまで−20℃に保持した。実験を完了したとき、動物を屠殺するであろう。
ホルモン分析
ブタ由来の血液試料中の脂質化したGIP(3−30)NH類似体またはGIP(5−30)NH類似体の濃度を、RIAによって分析した。類似体の免疫反応力を、GIP(1−30)NHの中央領域またはGIP(3−30)NHのアミド化したC末端のいずれかに特異的なウサギで惹起した抗血清Ab95234、Ab95235、Ab95236、インハウスポリクローナル抗体を使用して判定した。
データ解析
IC50値、EC50値、およびK値を、非線形回帰によって決定した。GraphPad Prism 6.0ソフトウェア(GraphPad,San Diego,California,USA)およびMicrosoft Excel(商標)を使用してこれらの決定を行った。K値は、相同競合結合研究における結合部位の1クラスについての式およびCheng Prussoffの式にそれぞれ基づいていた(DeBlasiら,1989)。HSA結合可能性を判定するために、親和性(IC50によって決定)の倍率変化を、IC50(+HSA)/IC50(−HSA)として計算した。
実施例1−ヒトGIP(3−30)NHの拮抗性は、選択したアミノ酸位置、例えば中央領域での脂質化後に保存されるが、3位および30位では保存されない
本発明者らは、ヒトおよびブタにおけるGIP(3−30)NHの半減期(T1/2)が7.5分であることを以前に示していた。長時間作用性GIP受容体アンタゴニストを開発するために、GIP(3−30)NHを、異なる長さの脂肪酸(C12〜C18、C16二価酸)を用いて異なる領域で脂質化した。特に、GIP(3−30)NHを、N末端、16位もしくは30位の天然に存在するリジン、または脂質化前にGIP(3−30)NHをリジンに置換した後者のアミノ酸位置のいずれかで脂質化した(図1および表1)。化合物の作動性プロフィールおよび拮抗性プロフィールの両方を、ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞で行ったcAMP蓄積実験で試験した。これらの脂質化した類似体が脂質化後にその拮抗性を依然として保持しているかどうかを調査するために、前述の類似体が最大活性化の50〜80%に相当するGIP媒介性cAMP応答を阻害する能力を試験した。さらに、選択した類似体について、本発明者らは、化合物がヒトアルブミン(HSA)に結合する能力の代用評価として2%ヒトアルブミンの非存在下および存在下での類似体の親和性を測定した。血漿中のアルブミンへの結合が排出を減少させるので、HASに結合する能力が増加することは、in vivoでT1/2を増加させる可能性があると評価されるであろう。

Figure 2020521784
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以下の表(表3b)は、試験した各ペプチドについての2%HSAの非存在下および存在下での親和性の倍率変化および拮抗性効力の初期データをまとめている:
Figure 2020521784
結果:
GIP(3−30)NHのN末端の脂質化は、親和性を減少させ、これは、脂質の長さの増加(GIP(3−30)NHと比較した親和性の減少倍率については、表1を参照のこと)および作動性傾向の増加に起因する拮抗性プロフィールの完全な消滅と相関した(表1)。C末端の脂質化について同一のパターンが認められた(図1および表1)。また、脂質化した類似体の親和性は、GIP(3−30)NHと比較して劇的に減少し、アゴニズム傾向の増加が認められたので、非常に強力な拮抗性プロフィールは得られなかった。他方では、GIP(3−30)NHの5、7、9、11位、および中央領域(15位〜21位)の脂質化により、驚いたことに、高い効力のGIP受容体アンタゴニストが得られた(図1および表1)。5、7、9、11、15、17、19、20、および21位で脂質化した類似体についての拮抗性効力は、それぞれ、14、33、22、69、53、93、132、36、および49nMであった。AT105、AT111、AT114、AT162、およびAT370を16位で脂質化し、対応する拮抗性効力は、それぞれ、24、22、29、26、および25nMであった一方で、18位については、全ての脂質化した類似体は、GIP(3−30)NHと比較して拮抗性効力が改善された(AT116、AT117、AT143、AT158、AT159、およびAT160についてのIC50値は、それぞれ、12、15、15、5、6、および38nM)(図1)。これは、3位および30位はGIP(3−30)NHの脂質化の有用性は低いのに対して、他の領域および特に18位の脂質化により、非常に強いGIP受容体アンタゴニストが得られることを明確に示す。
実施例2−ヒトGIP(5−30)NHの拮抗性は、N末端(5位)および中央領域での脂質化後に保存されるが、30位では保存されない
GIP(3−30)NHで行ったように、長時間作用性GIP受容体アンタゴニストを開発するために、GIP(5−30)NHを、異なる長さの脂肪酸(C12〜C18、C14−C18二価酸)を用いて異なる領域で脂質化した。脂質化したGIP(3−30)NH類似体と同様に、脂質化後のその拮抗性を、ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞で行った最大活性化の50〜80%に相当するGIP媒介性cAMP応答を阻害する能力を研究することによって試験した。さらに、本発明者らは、化合物がヒトアルブミン(HSA)に結合する能力の代用評価として2%ヒトアルブミンの非存在下および存在下での選択した類似体の親和性を測定した(表3)。上記の表3bは、試験した各ペプチドについての2%HSAの非存在下および存在下での親和性の倍率変化および拮抗性効力の初期データをまとめている。
結果:
GIP(3−30)NHのN末端の脂質化と対照的に、GIP(5−30)NHのN末端の脂質化の際にほとんどの類似体について拮抗性が保存された(表1)。AT118、AT121、およびAT293についての拮抗性効力は、それぞれ、29、54、および14nmであった。
脂質化された類似体の多くは、GIP(3−30)NHと比較して親和性が減少し、その拮抗性効力も同様に減少した。AT133、AT135、およびAT138は、GIP媒介性cAMP応答を拮抗できなかった。対照的に、AT118、AT121、AT136、およびAT137は、GIP(3−30)NHと同一範囲の親和性を有し、阻害効力を有する非常に強いアンタゴニストであった。GIP(3−30)NHと同様に、GIP(5−30)NHのC末端(30位)の脂質化は、拮抗性プロフィールを消滅するか、GIP媒介性cAMP応答の阻害能力を非常に減少させる(表1)。
中央領域(16位および18位)を脂質化したGIP(5−30)NH類似体は、いくつかのバリアントがGIP(5−30)NHの拮抗性プロフィールと比較して驚くべき改善を示したので(GIP(5−30)NHのIC50値25.8nMと比較して、AT119、AT156、およびAT157のIC50値は、26、12、および7nm)、印象的な拮抗性を示した。
まとめると、これは、30位はアンタゴニズムを必要とする場合にGIP(5−30)NHの脂質化に最適ではないが、他の領域(N末端領域中の位置が含まれる)は拮抗性プロフィールが保持され、さらには改善されることを示す。
実施例3−GIP(5−30)NH中のいくつかのアシル化部位は大きな可能性を示す
GIP(3−30)NHについて行ったように(実施例1を参照のこと)、GIP(5−30)NH中の最適なアシル化部位を同定するために、C16−二価酸をカップリングしたペプチド全体にわたってリジン(Lys)スキャンを行った。類似体の作動性プロフィールおよび拮抗性プロフィールの両方を、ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞で行ったcAMP蓄積実験で試験した。脂質化したバリアントが単独でcAMP応答を誘導する能力によって作動性を研究したのに対して、最大活性化の50〜80%に相当するGIP媒介性cAMP応答を阻害する能力によって拮抗性を研究した。さらに、本発明者らは、in vivoでT1/2を増加させる可能性の評価として脂質化したバリアントのヒトアルブミン(HSA)への結合能力を測定した。
結果:
全ての試験したバリアントは、GIP媒介性cAMP応答を阻害することができ、10μMでの最大活性が32%である内因性のcAMP活性が低いバリアントはほんの一部であった(表1)。GIP(5−30)NHと比較して、5、11、12、13、18、21位で脂質化した類似体の拮抗性効力が改善された(それぞれ、14、10、23、17、12、および16nM)。AT173、AT174、AT175、およびAT181で最高の拮抗性効力が認められ、これらは全てGIP(5−30)NHの拮抗性効力を凌いでいた。異なる類似体のHSAへの結合能力を調査したとき、ペプチド中の脂質化位置が重要な役割を果たすことが認められた。脂質化部位に依存して、IC50値は、2%HSAの存在下および非存在で異なり、倍率の相違は1.6〜8.3の範囲であった(表3)。7、9、11、13、および21位での脂質化(それぞれ、AT169、AT171、AT173、AT175、およびAT181)は、2%HSAの存在下と非存在下との間のIC50値の倍率変化が最も高く、値はそれぞれ5.8、8.3、7.4、7.8、および5.2であった。7、9、11、12、13、18、および21位での脂質化で最良の拮抗性効力を有する類似体が得られ、これは、これらの脂質化部位が非常に強力な長時間作用性GIP受容体アンタゴニストの開発のための非常に有望な脂質化部位であることを明確に示していた。
以下の表(表4)は、GIP(5−30)NH由来の拮抗性の初期データを倍率変化と共にまとめている(2%HSAの存在下および非存在下での結合研究に由来するIC50値ならびに対応する倍率変化の計算値):

Figure 2020521784
Figure 2020521784
実施例4−リンカー(脂肪酸をペプチドに連結する分子)の付加は拮抗性プロフィールを改善させる
本発明者らは、本発明者らの有望なアンタゴニストの1つ(AT117)のペプチドを脂肪酸に連結する小さな異なる分子を付加した。リンカーは、解離を容易にする可能性を潜在的に増加させることができる。拮抗性を、ヒトGIP受容体を発現する一過性にトランスフェクトしたCOS−7細胞で行った最大活性化の50〜80%に相当するGIP媒介性cAMP応答を阻害する能力を研究することによって試験した。
結果:
AT164(リンカーはγ−グルタミン酸)およびAT167(リンカーは8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸、γ−アミノ酪酸(aminobuturic acid)、およびβ−アラニン)は、これらの類似体が濃度200μMで可溶であったので、溶解性が改善された一方で、AT166(リンカーはγ−アミノ酪酸(aminobuturic acid))およびAT167(リンカーはβ−アラニン)は63.2μMの濃度しか得ることができないことが認められた。さらに、全ての類似体の拮抗性プロフィールがGIP(3−30)NHと比較して改善され(図3)、効力が2.9倍〜14.8倍増加した(表5)ことが認められた。要約すれば、この分析により、脂質化部位への特定のリンカーの付加により驚くべき高い拮抗性効力を有するGIP受容体アンタゴニストが得られることが確認された。
Figure 2020521784
実施例5−脂質化がGIP類似体のアルブミン結合を増加させる
GIP受容体アンタゴニストの脂質化の要点は、より長いT1/2を達成することである。前述のように、本発明者らは、in vivoでT1/2を増加させる可能性を評価するために、脂質化した類似体がヒト血清アルブミン(HSA)に結合する能力を使用した。2%HSAの非存在下および存在下でヒトGIP受容体を一過性に発現するCOS−7細胞で異種競合結合を行った。
結果:
表1、2、および3で認められるように、いくつかの脂質化した類似体は、AT117およびAT136の両方について親和性が15.7倍まで変化するので、アルブミン結合力が非常に高い。
実施例6−脂質化がGIP類似体の排出半減期を増加させる
脂質化がT1/2にどのような影響を及ぼすのかを評価するために、本発明者らは、ブタにおけるAT117、AT159、およびAT175のT1/2を測定した。総体積2〜6mLで1〜10nmol/kgの皮下投与によってこれを行い、その後にAT117の投与15分前から投与57時間後までの時点で血液試料を採取した。図4に示すように、本発明者らは、ヒトにおけるGIP(3−30)NHのT1/2が7.5分であることを以前に決定していた。
結果:
脂質化により、T1/2が、AT117については8時間(図4)、AT159およびAT175については6時間(表3)に増加した。それ故、脂質化は、GIPペプチドの薬物動態学的プロフィールを改善するのに有効なストラテジーであり、したがって、長時間作用性GIP受容体アンタゴニストを開発することができる。
実施例7−ペプチド合成のプロトコール
全てのペプチドを、初期ローディング0.35mmol/gでのRinkアミドMBHA樹脂を使用したFmocベースの手作業の固相ペプチド合成によって調製した。Nα保護のためのFmoc基を、20%ピペリジンを含むN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)での8分間の処理およびその後の同一試薬での10分間の第2の処置によって切断した。Fmoc切断後、ペプチド−樹脂を、DMF(×6)で洗浄した。次いで、次の残基を、DIPC/HOBtカップリングプロトコール(Fmoc−アミノ酸(3当量)、DIPC(3当量)、およびHOBt(3当量))を使用して組み込んだ。穏やかな撹拌(1時間)およびDMF(×6)での洗浄後、ペプチド−樹脂の一部をKaiser試験に供した。Kaiser試験が正の結果を示す場合、再カップリングを行った(Fmoc−アミノ酸(2当量)、HATU(2当量)、およびDIEA(4当量))。全ペプチドのための工程を、ペプチド配列が終了するまで繰り返した。ペプチド配列の終了後にペプチドをアシル化したが、ペプチドは依然として樹脂に結合していた。
ロット番号:P170117−01−08:
配列:(1,16−ヘキサデカン二酸)−TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK−NH
脂肪酸の抱合方法:
最後のN末端N−Fmocを除去後、N末端アミノ基を、3当量のHATUおよび6当量のDIPEAの存在下での3当量の1,16−ヘキサデカン二酸の処理によってアシル化した。
ロット番号:P290716−01−10B
配列:EGTFISDYSIAMDKI−K(Palm)−QQDFVNWLLAQK−NH2
ロット番号:P280317−01−22
配列:TFISDYSIAMDKI−K(1,16−ヘキサデカン二酸)−QQDFVNWLLAQK−NH2
ロット番号:P290716−01−16
配列:TFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(Palm)−NH2
ロット番号:P280317−01−30
配列:EGTFISDYSIAMDKI−K[(γ−Glu)−Palm]−QQDFVNWLLAQK−NH2
ロット番号:P280317−01−31
配列:EGTFISDYSIAMDKI−K[(4−Abu)−Palm]−QQDFVNWLLAQK−NH2
ロット番号:P280317−01−32
配列:EGTFISDYSIAMDKI−K[(β−Ala)−Palm]−QQDFVNWLLAQK−NH2
ロット番号:P280317−01−33
配列:EGTFISDYSIAMDKI−K[(γ−Glu)−AEEAc−Palm]−QQDFVNWLLAQK−NH2
脂肪酸の抱合方法:
Dde保護側鎖を有するリジンを、アシル化位置での固相ペプチド合成のために使用した。ペプチド鎖の集合後、N末端アミノ基を、6当量のDIPEAの存在下で3当量のBoc2Oによってキャッピングした。次いで、保護基Ddeを、2%ヒドラジン/DMF(v/v)での処理によって除去した。
ロット番号P290716−01−10BおよびP290716−01−16について:
3当量のパルミトイルクロリドを、6当量のDIPEAの存在下でのパルミトイル化のために使用した。P280317−01−22について、3当量の1,16−ヘキサデカン二酸をHATU/DIPEAによって活性化し、次いで、リジンの側鎖に抱合した。
ロット番号P280317−01−30/31/32/33について:
Fmoc−γ−Glu(tBu)−OHまたはFmoc−4−Abu−OHまたはFmoc−β−Ala−OHまたはFmoc−AEEAc−OHを、DIC/HOBTの標準的なプロトコールを使用してLysの側鎖に抱合した。次いで、これらの非天然アミノ酸のN末端アミノ基を、6当量のDIPEAの存在下での3当量のパルミトイルクロリドの処理によってパルミトイル化した。
全ペプチドを、最後に、TFAによって樹脂から放出させ、残存する保護基も放出させた。ペプチドを、分取HPLCを使用して精製し、分析HPLCおよびMALDI−TOF質量分析によって品質を管理した。

Claims (62)

  1. 式1(hGIP5−30、配列番号1):
    Figure 2020521784
    ここで、前記ペプチドが、N末端にジペプチドE−Gを任意選択的にさらに含み(hGIP3−30、配列番号2)、
    または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアント
    のグルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体であって、
    ここで、前記ペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
    但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)類似体。
  2. 前記ペプチドがC末端で任意選択的にアミド化されたTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP5−30、配列番号1)、
    または配列番号1と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントであって、ここで、前記ペプチドが、配列番号1、または配列番号1と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
    但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1、または配列番号1と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、請求項1に記載のGIPペプチド類似体。
  3. 前記ペプチドがC末端で任意選択的にアミド化されたEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQK(hGIP3−30、配列番号2)、
    または配列番号2と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントであって、
    ここで、前記ペプチドが、配列番号2、または配列番号2と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、
    但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号2、または配列番号2と少なくとも75%の配列同一性を有する機能的バリアントの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、請求項1に記載のGIPペプチド類似体。
  4. 前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号2の3位のN末端アミノ酸残基に付着していない、例えば、配列番号2の3位のN末端Eに付着していない、請求項3に記載のGIPペプチド類似体。
  5. 配列番号2の3位のE(Glu)が、pGlu(ピログルタミン酸)と置換されている、請求項3および4のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  6. 前記機能的バリアントが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つと少なくとも80%の配列同一性(少なくとも85%の配列同一性など、少なくとも90%の配列同一性など、少なくとも95%の配列同一性など)を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  7. 前記機能的バリアントが、前記バリアントペプチドと対応する未変性GIPペプチドとの間に1〜6つの個別のアミノ酸置換(1つの個別のアミノ酸置換など、例えば、2つの個別のアミノ酸置換、3つの個別のアミノ酸置換など、例えば、4つの個別のアミノ酸置換、5つの個別のアミノ酸置換など、例えば、個別の6つのアミノ酸置換)を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  8. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの30位のKが、任意のアミノ酸に置換されている(保存的アミノ酸置換など、R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  9. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの16位のKが、任意のアミノ酸に置換されている(保存的アミノ酸置換など、R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  10. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの16位のKが、16位のKが脂肪酸分子への付着によって修飾されないときに、任意のアミノ酸と置換されている、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  11. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの16位のKおよび30位のKが、任意のアミノ酸と各々が置換されている(保存的アミノ酸置換など、R、A、およびEからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  12. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの14位のMが、任意のアミノ酸と置換されている(L、S、K、ノルロイシン(Nle)、またはメトキシニン(Mox)との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  13. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの15位のDが、任意のアミノ酸と置換されている(E、A、K、およびOrnからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  14. 前記配列番号1もしくは配列番号2、またはその機能的バリアントの18位のHが、任意のアミノ酸と置換されている(A、R、K、およびOrnからなる群から選択されるアミノ酸との置換など)、先行請求項のいずれか1項に記載のGIPペプチド類似体。
  15. 脂肪酸分子が、配列番号1またはそのバリアントの5〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着しており;そして/または脂肪酸分子が、配列番号2またはそのバリアントの4〜29位のうちのいずれか1つのアミノ酸残基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  16. 脂肪酸分子が、配列番号1またはその機能的バリアントの5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、28位、または29位のアミノ酸残基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  17. 脂肪酸分子が、配列番号2またはその機能的バリアントの4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、28位、または29位のアミノ酸残基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  18. 前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの中央領域内の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着している(配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの11〜21位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基への接着など)、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  19. 前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントのN末端領域の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着しており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号2の3位のアミノ酸残基に付着していないものとする(配列番号1またはその機能的バリアントの5〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基への接着などまたは配列番号2またはその機能的バリアントの4〜10位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基への接着など)、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  20. 前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントのC末端領域の1つまたは複数のアミノ酸残基に付着しており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つの30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする(配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの22〜29位のうちのいずれか1つの1つまたは複数のアミノ酸残基への付着など)、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  21. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または少なくとも1つのK残基を含むその機能的バリアントのK残基のε−アミノ基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  22. 前記脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、または少なくとも1つのOrn残基を含むそのバリアントのOrn残基のδ−アミノ基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  23. 脂肪酸分子が付着しているアミノ酸残基が、最N末端アミノ酸残基(配列番号1、またはそのバリアントの最N末端アミノ酸残基など)である、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  24. 前記脂肪酸分子が、N末端アミノ酸残基のα−アミノ基に付着している(配列番号1、またはその機能的バリアントの5位のN末端アミノ酸残基への付着など、配列番号1の5位のTへの付着など)、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  25. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着している(配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のKへの付着など)、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  26. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの18位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、18位のHが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  27. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの11位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、11位のSが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  28. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの12位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、12位のIが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  29. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの13位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、13位のAが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  30. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの7位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、7位のIが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  31. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの9位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、9位のDが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  32. 脂肪酸分子が、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはそのバリアントの21位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、21位のDが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  33. 脂肪酸分子が、配列番号2、またはそのバリアントの5位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、5位のTが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  34. 脂肪酸分子が、配列番号2、またはそのバリアントの15位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、15位のDが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  35. 脂肪酸分子が、配列番号2、またはそのバリアントの20位のアミノ酸残基の側鎖アミノ基に付着しており、ここで、20位のQが、配列番号2中のKまたはOrnと置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  36. 配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位のKおよび/または30位のKが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの16位および30位以外の位置のアミノ酸残基に脂肪酸分子が付着するときに、任意のアミノ酸と個別に置換されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  37. 前記ペプチドが、配列番号1および配列番号2のうちのいずれか1つ、またはその機能的バリアントの1つのアミノ酸残基での1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  38. 前記ペプチドが1つ以下のKアミノ酸残基を含み、ここで、Kアミノ酸残基が脂肪酸分子の付着によって修飾されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  39. 前記ペプチドが1つ以下のOrnアミノ酸残基を含み、ここで、Ornアミノ酸残基が脂肪酸分子の付着によって修飾されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  40. 前記脂肪酸分子が直鎖脂肪酸である、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  41. 前記脂肪酸分子が分枝鎖脂肪酸である、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  42. 前記脂肪酸分子が、1つの脂肪酸を含むモノアシル脂肪酸分子である、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  43. 前記脂肪酸分子がジアシル脂肪酸分子である、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  44. 前記脂肪酸分子が、式CH(CHCO−(式中、nは、4〜24の整数である)のアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  45. 前記脂肪酸分子が、CH(CHCO−、CH(CHCO−、CH(CH10CO−、CH(CH12CO−、CH(CH14CO−、CH(CH16CO−、CH(CH18CO−、CH(CH20CO−、およびCH(CH22CO−からなる群から選択される1つまたは複数のアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  46. 前記脂肪酸分子が、CH(CH10CO−(ラウリル、C12)、CH(CH12CO−(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO−(パルミトイル、C16)、およびCH(CH16CO−(ステアリル、C18)からなる群から選択されるアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  47. 前記脂肪酸分子が、CH(CH10CO−(ラウリル、C12)、CH(CH12CO−(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO−(パルミトイル、C16)、およびCH(CH16CO−(ステアリル、C18)からなる群から個別に選択される2つのアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  48. 前記脂肪酸分子が、式COOH(CHCO−(ジカルボン酸)(式中、nは、4〜24の整数である)のアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  49. 前記脂肪酸分子が、COOH(CH14CO−、COOH(CH16CO−、COOH(CH18CO−、およびCOOH(CH20CO−からなる群から選択されるアシル基を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  50. 前記脂肪酸分子が、アミノ酸残基に直接付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  51. 前記脂肪酸分子が、スペーサーを介してアミノ酸残基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  52. 前記脂肪酸分子が、スペーサーのカルボキシル基が脂肪酸分子のアミノ基とのアミド結合を形成するように前記スペーサーを介してアミノ酸残基に付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  53. 前記スペーサーが、以下:
    a.1つまたは複数のα,ω−アミノ酸、
    b.コハク酸、Lys、Glu、Aspからなる群から選択される1つまたは複数のアミノ酸、
    c.4−Abu、
    d.γ−アミノ酪酸
    e.ジペプチド、C末端アミノ酸残基が、Lys、His、またはTrp、好ましくはLysであり、N末端アミノ酸残基が、Ala、Arg、Asp、Asn、Gly、Glu、Gln、Ile、Leu、Val、Phe、およびProからなる群から選択されるジペプチドなど(Gly−Lysなど)、
    f.γ−アミノブタノイル(γ−アミノ酪酸)、γ−グルタミル(γ−グルタミン酸)、β−アスパラギル、β−アラニル、およびグリシルのうちの1つまたは複数、ならびに
    g.[γ−グルタミン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸](γGlu−AEEAc,)(式中、nは1と50との間の整数(1〜2、2〜3、3〜4、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、9〜10、10〜11、11〜12、12〜13、13〜14、14〜15、15〜20、20〜25、25〜30、30〜35、35〜40、40〜45、45〜50の間の整数など)である)
    からなる群から個別に選択される1つまたは複数の部分を含む、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  54. 前記ペプチドが、TFISDYX111213141516IX18QQDFVNWLLAQX30(配列番号3)(式中、
    11は、S、K、およびOrnからなる群から選択され、
    12は、I、K、およびOrnからなる群から選択され、
    13は、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
    14は、M、K、L、S、Nle、およびMoxからなる群から選択され、
    15は、D、E、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
    16は、K、R、A、およびEからなる群から選択され、
    18は、H、A、R、K、およびOrnからなる群から選択され、そして
    30は、K、R、A、およびEからなる群から選択される)、
    または前記配列と少なくとも75%の配列同一性を有するその機能的バリアントであり、
    ここで、前記ペプチドが、前記配列の1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子がX30に付着していないことを条件とする、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  55. 前記ペプチドが、以下:
    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    からなる群から選択され、
    ここで、前記ペプチドが、1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着(1つのアミノ酸残基での1つの脂肪酸分子の付着など)によって修飾されており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  56. 前記ペプチドが、EGTFISDY X111213141516IX18QQDFVNWLLAQX30(配列番号4)(式中、
    11は、S、K、およびOrnからなる群から選択され、
    12は、I、K、およびOrnからなる群から選択され、
    13は、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
    14は、M、K、L、S、Nle、およびMoxからなる群から選択され、
    15は、D、E、A、K、およびOrnからなる群から選択され、
    16は、K、R、A、およびEからなる群から選択され、
    18は、H、A、R、K、およびOrnからなる群から選択され、そして
    30は、K、R、A、およびEからなる群から選択される)
    または前記配列と少なくとも75%の配列同一性を有するその機能的バリアントであり、
    ここで、前記ペプチドが、前記配列の1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着によって修飾されており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子がX30に付着していないことを条件とする、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  57. 前記ペプチドが、以下:
    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    からなる群から選択され、
    ここで、前記ペプチドが、1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの脂肪酸分子の付着(1つのアミノ酸残基での1つの脂肪酸分子の付着など)によって修飾されており、但し、前記少なくとも1つの脂肪酸分子が、30位のアミノ酸残基に付着していないことを条件とする、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  58. 以下:

    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    Figure 2020521784
    またはその機能的バリアントからなる群から選択され、
    ここで、前記脂肪酸が、直接付着しているか、本明細書中に定義のリンカー/スペーサーを介して付着している、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  59. 前記ペプチドのC末端がアミド化(−NH)されている、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  60. 前記ペプチドがhGIP受容体のアンタゴニストである、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  61. i)GIP誘導性グルカゴン分泌、ii)GIP誘導性インスリン分泌、iii)GIP誘導性ソマトスタチン分泌、iv)GIP誘導性グルコース摂取、v)GIP誘導性の脂肪酸合成および/または脂肪酸取り込み、vi)高いか増加したGIPRの発現または活性、vii)食後GIP放出、viii)遊離脂肪酸および/またはトリグリセリドの血清レベル、ix)GIP誘導性の骨吸収の低下のうちの1つまたは複数を抑制または低下させる方法で用いる、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
  62. 代謝症候群、肥満、過体重、肥満関連障害、前糖尿病(空腹時血糖値異常)、真性糖尿病(I型および2型)、糖尿病関連障害、インスリン抵抗性、空腹時血糖値の上昇(高血糖)、空腹時血清トリグリセリド(VLDLトリグリセリド)レベルの上昇、高密度リポタンパク質(HDL)レベルの低下、脂肪酸代謝障害、心血管疾患、血圧上昇、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される容態を処置する方法で用いる、先行請求項のいずれかに記載のGIPペプチド類似体。
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