JP2020521577A - 歯列矯正装置 - Google Patents

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Abstract

後顎骨領域のセグメント遠心化のための歯列矯正装置が開示される。歯列矯正装置は、小臼歯または犬歯に取り付けるための近心側基部表面を有する近心側要素と、牽引要素と結合するための突出部と、アームの遠心端に細長い横軸ピンを備えるアームと、臼歯に取り付けるように構成された遠心側基部表面を有する遠心側基部と、横軸ピンを受容するためのレセプタクルとを備える。第1の軸は遠心側基部表面に対して実質的に垂直であると定義され、横軸ピンは近心表面および遠心表面を有し、レセプタクルの内部形状は第1の軸の周りの回転がレセプタクルの内側に接触する近心および/または遠心表面によって制限されるようなものである。本開示はまた、歯列矯正キットに関する。【選択図】図3

Description

本出願は、2017年5月29日に出願された欧州特許出願EP17382306.3の利益を主張する。
本開示は歯列矯正装置に関し、より詳細には、後顎骨セクタのセグメント遠心化のための歯列矯正装置に関する。
患者の不正咬合に応じて、様々な歯列矯正治療が利用可能である。これらの治療のいくつかでは、残りの歯のための空間を作り出すために、歯の抜歯が必要とされ得る。いくつかの治療では、おそらく1つ以上の歯の抜歯と組み合わせて、遠心化要素が使用されてもよい。
本明細書では、歯のセグメントとは、隣接する歯のグループ、すなわち、2つ以上の隣接する歯として定義される。歯のセグメントの遠心化とは、一群の歯を一緒に動かすことに関連する。特に、本開示では、遠心化とは、歯の群を口の遠心方向に移動させることを指す。歯の群は、上顎骨(maxilla)または下顎骨(mandible)に位置してもよい。
特定の遠心化要素は例えば、EP 1 433 435およびEP 1 649 824から公知である。これらの遠心化器は、特に犬歯‐臼歯後上顎領域のセグメント遠心化に適応している。これらの文献の遠心化器はその基部によって上部犬歯に固定され得る近心側要素を含み、さらに、その基部によって上部臼歯、特に第1臼歯に固定され得る遠心側要素を含む。
これらの設計における近心側要素は、基部と、それを遠心側要素に接続するアームとの両方を備える。アームは、実質的にアーチ形状であってもよく、その一端にボール部材を備えてもよい。このボール部材は、ボール部材と相補的な形状を有する遠心側要素のレセプタクル内に受容される。
近心側要素は、フック要素として働くことができる、実質的に前方に延びる鈍い突出部を含むことができる。使用時には、フックを有するブラケットを下顎臼歯に取り付けることができ、(歯列矯正)ゴムバンドをこのフックおよび近心側要素上のフック要素の周りに吊るすことができる。
このようにして、上顎犬歯を後方に引っ張る力が提供される。患者が例えば、堅固なアンカーとして作用し、下顎の歯を適所に固定する副子(または別の固定装置)を着用している場合、下顎の歯が前方に動かないこと、および上顎犬歯が後方に引っ張られることを確実にすることができる。
遠心化器の近心側要素と遠心側要素との間の接続のために、上顎臼歯もまた、このようにして後方に押され得る。同時に、犬歯と臼歯との間のアームの形状および臼歯上の遠心側要素の位置のために、回転力も臼歯に及ぼされる。この回転力は、上顎臼歯の口蓋根の周りの旋回をもたらし得る。また、臼歯の遠心方向の回転(「起立」)が生じ得る。したがって、後方への力および回転力が、同時に臼歯に及ぼされ得る。
上顎臼歯が遠心方向に過度に回転することを回避するために(すなわち、この場合、上顎臼歯は、後方に傾けられる配向をとる)、レセプタクルおよびボール部材の形状は上顎臼歯に対するボール部材の所定の回転によって、ボール部材がレセプタクルの内側に接触し、それ以上回転することができないようなものである。この目的のために、近心側要素および遠心側要素の両方が、臼歯および犬歯上の正しい高さに取り付けられ、歯の表面上の局所的に規定された下顎−上顎(上下垂直)方向に沿って実質的に真っ直ぐに取り付けられる。アームは、ボール部材に対して所定の角度で設けられる。犬歯および臼歯の両方が実際に真っ直ぐである場合、この角度はボール部材または近心側要素のアームがレセプタクルの境界に接触し、それ以上回転できないことを確実にする。
同様に、ボール部材の形状およびレセプタクルの境界は、その口蓋根の周りの上臼歯の回転が制限されるようなものであってもよい。所定の回転に達すると、アームはレセプタクルの境界に接触し、ボール部材はそれ以上回転することができない。
したがって、犬歯−臼歯セグメントの遠心化を、上顎後方領域における歯の組の適切な(再)配向と組み合わせることができることを確実にすることができる。
これらの従来技術の遠心化装置に関連する1つの欠点は、患者の下顎の臼歯と頬の内側との間に十分な空間がないため、多くの患者の下顎には取り付けることができないことである。また、このような遠心化装置が下顎の臼歯に取り付けられると、上顎の臼歯が遠心化装置と衝突する可能性がある。遠心化装置の高さは、いくつかの患者の下顎における治療のために減少される必要がある。
これらの従来技術の遠心化装置に関連するさらなる欠点は、近心側要素のアームに沿ったねじれに適応する能力が制限されることである。アームに沿ったねじれは、例えば、臼歯が近心側要素が取り付けられる犬歯/小臼歯に対して内側に(すなわち、舌方向に)傾斜しているために生じ得る。これらの場合、遠心化装置を正確に位置決めすることは常に可能であるとは限らない。
米国特許出願公開第2011/0244414号は、欧州特許第1 433 435号および欧州特許第1 649 824号に記載された装置と比較して、より低い高さを有するさらなる遠心化装置を提供する。米国特許出願公開第2011/0244414号の遠心化装置は、犬歯/小臼歯および臼歯に連結された単一の要素からなる。ボール部材およびレセプタクルを含むカップリングは、この装置には存在しない。これは高さの減少を可能にし、下顎骨における多くの患者の治療において装置を使用することを可能にするが、遠心側要素に対する近心側要素の回転、およびボール部材またはアームおよびレセプタクルの対応する衝突点が排除されるので、遠心化装置の機能性を制限する。したがって、これらの装置は、「起立」およびねじれの両方において臼歯の位置を調節する能力が限られている。
前述の欠点のいくつかを少なくとも部分的に低減するセグメント遠心化装置が必要とされている。
第1の態様によれば、後顎骨領域のセグメント遠心化のための歯列矯正装置が提供される。
歯列矯正装置は小臼歯または犬歯に取り付けるように構成された近心側基部表面と、牽引要素と結合するための突出部と、遠心端に細長い横軸ピンを備えるアームとを有する近心側要素を具える。歯列矯正装置は、臼歯に取り付けられるように構成された遠心側基部表面を有する遠心側基部と、横軸ピンを受容するためのレセプタクルとをさらに備える。第1の軸は、遠心側基部表面に実質的に垂直であると定義され、第2の軸は遠心側基部表面に実質的に平行であり、第1の軸に実質的に垂直である近心−遠心方向と定義される。第1の態様によれば、横軸ピンは近心面および遠心面を有し、レセプタクルの内部形状は横軸ピンが1°と45°との間の角度にわたって第1の軸の周りで回転することを可能にするものであり、第1の軸の周りの回転は、レセプタクルの内側に接触する近心面および/または遠心面によって制限される。
第1の態様によれば、頬の内側と装置との接触、または上顎の臼歯と装置との接触を回避することができるので、横軸ピンはボール部材と比較して高さを低減することができ、したがって、患者を煩わせることなく患者の下顎にも取り付けることができる。
第1の軸の周りの回転を制限するためにレセプタクルの内側と接触するように入る近心面と遠心面とを有する横軸ピンは、臼歯の起立を制限する機能を提供する。
いくつかの例では、横軸ピンが5°と20°との間、特に8°と12°との間の角度にわたって、第1の軸を中心に回転させることができる。
いくつかの例では、横軸ピンが実質的に円筒形であってもよい。さらなる例では、横軸ピンの断面寸法がアームへの取付けの中心点からピンの両端に向かって漸減してもよい。漸減の一態様は横軸ピンが第1の軸の周りを回転するときに、横軸ピンの遠心面と近心面とレセプタクルの内側との間の接触が滑らかに増加することである。
いくつかの例では、第1の軸に沿った横軸ピンの高さは横軸ピンの長手方向軸に沿った横軸ピンの長さ未満、具体的には長さの3/4未満、より具体的には横軸ピンの長さの1/2未満であってもよい。
いくつかの例では横軸ピンが長手方向軸を有してもよく、レセプタクルは横軸ピンが0°と60°との間、特に15°と45°との間の角度にわたって長手方向軸の周りで回転することができるようなものであってもよい。長手方向軸に沿って許容される回転の度合は、アームがレセプタクルの境界に衝突することによって制限されてもよい。許容される回転の度合は、その口蓋根の周りの臼歯の回転を決定する。第1および第2の軸の周りの回転は、装置の高さの減少と組み合わせて、異なる歯のシナリオ、および異なる不正咬合を有する患者の処置を可能にする。
いくつかの例では横軸ピンが上面および下面を有し、レセプタクルの内部形状は横軸ピンが第2の軸の周りで、1°と30°との間、特に5°と15°との間の角度にわたって回転することを可能にするものであってもよく、第2の軸の周りの回転はレセプタクルの内側に接触する上面および/または下面によって制限される。これらの例では、歯列矯正装置のアームに沿ったねじり力によって引き起こされるモーメントおよび力がレセプタクルによって十分に吸収され得る。
いくつかの例では中心平面が(近心側要素のアームの高さにおける)第1の軸および第2の軸によって画定され、横軸ピンは中心平面に対して非対称である。いくつかの例では中心平面が第1の軸および第2の軸によって画定され、レセプタクルは中心平面に対して非対称であってもよい。装置に非対称性を導入して、ある方向に別の方向よりも多くの回転を可能にすることができる。非対称性は、横軸ピンおよび/またはレセプタクルの内側に存在してもよい。
いくつかの例では第3の軸が第1の軸および第2の軸に垂直に配置され、第3の軸と横軸ピンの長手方向軸との間の角度は0°と15°との間であってもよい。
さらなる態様では、本明細書に開示される実施例のいずれかによる歯列矯正装置と、1つ以上のゴムバンドとを含むキットが提供される。ゴムバンドは、牽引装置の一例である。遠心方向の力を遠心化装置に加えることができる限り、ピストン、ピン、または他の要素を含む代替の牽引装置を使用することができる。任意選択で、キットは、ゴムバンドと結合するための遠心アンカーをさらに含むことができる。いくつかの例では、アンカーはブラケットであってもよい。他の例では、TAD(Temporary Anchorage Devices)を使用することができる。
本発明の実施形態のさらなる目的、利点、および特徴は、説明を検討することによって当業者に明らかになるか、または本発明の実施によって学習され得る。
本発明の特定の実施形態は、添付の図面を参照して、非限定的な例として以下に記載される。
本明細書で使用される用語のいくつかを示す図である。 本明細書で使用される用語のいくつかを示す図である。 患者の上顎における犬歯および臼歯に取り付けられた歯列矯正装置の一例を示す図である。 一実施形態による歯列矯正装置の近心側要素の一例を示す図である。 一実施形態による歯列矯正装置の遠心側要素の一例を示す図である。 異なる例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面上面図を示す図である。 異なる例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面上面図を示す図である。 異なる例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面側面図である。 異なる例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面側面図である。
図1aは、下顎(mandible)における歯の配置を概略的に示す。口110の前方部分は、近心領域と呼ぶことができる。口120の後部は、遠心領域と呼ぶことができる。歯130の背後の口の内側部分は、舌領域と呼ぶことができる。口140の外側部分は、唇側領域と呼ぶことができる。特定の歯(第1臼歯)に対する近心−遠心方向115は図1に概略的に示されており、図1には、同じ歯に対する舌−唇方向135も示されている。この用語は、本開示において遵守される。
図1bは、臼歯を概略的に示す。臼歯の近心側は参照符号110で示され、臼歯の遠心側は参照符号120で示される。参照符号130および140はそれぞれ、臼歯の舌側および唇側を示す。
本開示では、第1の軸が臼歯の舌側表面に取り付けられた遠心側要素の基部表面に実質的に垂直な軸として定義される。図1bでは、第1の軸は参照符号1で示されている。第2の軸は、遠心側要素の基部表面に実質的に平行に近心−遠心方向に沿って延在するものとして定義されてもよい。第2の軸2は、第1の軸1に垂直である。
図1cは、セグメント遠心化に使用される歯列矯正装置の実施を概略的に示す。歯列矯正装置は、近心側要素10と遠心側要素20とを含む。近心側要素10は、犬歯、この特定の例では下顎犬歯51に取り付けられるように構成され得る基部11を有する。遠心側要素20は、臼歯、例えば下顎臼歯53に取り付けられるように構成されてもよい。
近心側要素10は、遠心側要素20のレセプタクル内に配置された横軸ピン14で終端するアーム13を含む。ピン14および遠心側要素20のレセプタクルに関するさらなる詳細は、他の図面を参照して説明される。
近心側要素10は、ゴムバンド40が周囲に配置され得る突出部15を備える。ゴムバンド40はまた、アンカー30上の突出部またはフック32の周りに配置され得、それによって近心側要素15に力を及ぼす。アンカー30は、例えば上顎臼歯に取り付けることができる。いくつかの例では、アンカーはブラケットであってもよい。
このようにして、上顎犬歯を後方に引っ張る力が提供される。患者が例えば、堅固なアンカーとして作用し、下顎の歯を適所に固定する副子(または別の固定装置)を着用している場合、下顎の歯が前方に動かないこと、および上顎犬歯が後方に引っ張られることを確実にすることができる。
近心側要素10と遠心化器の遠心側要素20との間の接続のために、上顎臼歯53もまた、このようにして後方に押され得る。同時に、犬歯と臼歯との間のアームの形状および臼歯上の遠心側要素の位置により、回転力も臼歯53に及ぼされる。この回転力は、上顎臼歯の口蓋根の周りの旋回をもたらし得る。また、臼歯の遠心方向の回転(「起立」)が生じ得る。したがって、後方への力および回転力が、同時に臼歯に及ぼされ得る。
代替構成では、ゴムバンド以外の牽引要素を使用することができる。代替の構成では、異なるアンカー、例えば、口蓋内に配置されたTADを使用することができる。いくつかの例ではアンカーがねじ穴を含むことができ、牽引要素は嵌合ねじを有するピンとすることができる。ピンをねじ穴にねじ込むことによって、牽引力を加えることができる。
図2aは、歯列矯正装置の一例の近心側要素を示す。近心側要素10は、使用時に近心−遠心方向に沿って配置されるアームを備える。アーム13の遠心端には、横軸ピン14が配置されている。近心側要素は、犬歯または小臼歯に取り付けられるように構成された近心側基部表面12を有する近心側基部11を有する。近心側基部表面12は、犬歯に取り付けるための多数の突出部を含んでもよい。この基部表面は取り付ける必要がある特定の歯に適合するように、わずかに凹状であってもよい。
取り付ける前に、歯の表面を清浄にし、場合によってはエッチングし、続いて乾燥させることができる。次に、接着剤を歯の表面に塗布することができる。光を用いて活性化することができる接着剤を使用することが知られている。歯列矯正器具は場合によってはその基部表面上に接着剤も含み、次いで、歯の表面に取り付けられてもよい。例えば光を使用して接着剤を活性化した後、歯列矯正器具を歯にしっかりと固定することができる。例えば、複合樹脂またはガラスアイオノマーセメントのような、異なるタイプの接着剤を使用することができる。このプロセスはまた、「結合」とも呼ばれ、または使用される接着剤に応じて「セメント結合」とも呼ばれる。
図2bは、臼歯表面に固定されるように適合された遠心側基部表面21を有する遠心側要素20を図示する。図2aに示される近心側基部表面と同様に、遠心側基部表面は、臼歯への結合を補助する突出部を含み得る。
アーム13の遠心端は、レセプタクル22内に配置された横軸ピンを含む。横軸ピン14は、ピン14の長手方向軸線の周りを回転するように構成されている。
遠心化装置の組み立てプロセスにおいて、レセプタクルはピンを変形させることなくピンを導入することができるように、もともとピン14に対してわずかに拡大されてもよい。ピンを導入した後、例えば、完全な境界の局所的な変形または変形により、レセプタクルの開口を減少させることができる。特に、コイニングを伴う局所変形が好ましい例である。明確にするために、このような組み立てプロセスは製品を梱包し、出荷する前に、工業的設定で行われる。組み立ては、矯正歯科医によって行われない。
図3aは、一例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面上面図を示す。横軸ピンの長手方向軸線は、参照符号4で示されている。参照符号3で示される第3の軸は、第1の軸および図1bで定義される第2の軸に垂直であると定義されてもよい。すなわち、第3の軸は、使用中、実質的に垂直に配置されてもよい。横軸ピン14の長手方向軸線4と第3の軸線3との間の角度は、0°と20°との間とすることができる。この角度は、臼歯がアーム13によって後方に押されるにつれて、臼歯が回転することにつれて、治療中に変化し得る。臼歯の回転は、第2の軸および第3の軸3に垂直な、第1の軸の周りの回転を生じる。
第1の軸の周りの回転の制限は、レセプタクルの内側の近心壁25に接触する近心表面14bによって制限される。第1の軸の周りの回転の制限はまた、レセプタクルの遠心壁26に接触する遠心表面14aによって制限され得る。
アーム13およびピン14を含む同じ近心側要素の第2の向きは、破線で示されている。
横軸ピンの長手方向軸線とアームの長手方向軸線との間の鋭角βは、70°と90°との間とすることができる。
図3bは、さらなる例による、遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面上面図を示す。図3bに示す例では、横軸ピンが長手方向軸に沿って変化する断面を有する。横軸ピン14がアームに接続されている中心点から、断面寸法は両方向に減少して端部14c及び14dに至る。
この減少の効果は、ピンとレセプタクルとの間の接触の増加(従って、さらなる回転に対する抵抗)がより緩やかであることである。
図4aおよび4bは、異なる実施例による遠心側要素のレセプタクル内の横軸ピンの断面側面図を示す。図4aの例では、横軸ピンは一定の断面を有し、アーム13に対して対称である。しかしながら、レセプタクルは、非対称に形成されている。横軸ピンは、アーム13の軸の周りを一方向にのみ回転することができる。回転限界は、横軸ピンの上面14fとレセプタクルの内側上面27との接触点と、横軸ピンの下面14eと、レセプタクルの内側下面28とによって決定される。
図4bの例では、横軸ピンとレセプタクルの両方がアーム13に対して非対称である。非対称性は、別の方向よりも1つの方向においてより多くの回転を可能にするために使用され得る。
本明細書では本発明のいくつかの特定の実施形態および例のみが開示されているが、本発明の他の別の実施例および/または使用、ならびにそれらの明らかな修正および均等物が可能であることが当業者によって理解されるのであろう。さらに、本発明は、記載された特定の実施形態の全ての可能な組み合わせを包含する。したがって、本発明の範囲は、特定の実施形態によって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきである。

Claims (14)

  1. 小臼歯または犬歯に取り付けるように構成された近心側基部表面と、牽引要素と結合するための突出部と、遠心端に細長い横軸ピンを備えたアームと、を有する近心側要素と、
    臼歯に取り付けるように構成された遠心側基部表面を有する遠心側基部と、
    前記横軸ピンを受容するためのレセプタクルとを備え、
    第1の軸が前記遠心側基部表面に実質的に垂直であるように定義され、第2の軸が前記遠心側基部表面に実質的に平行でありかつ前記第1の軸に実質的に垂直である近心側−遠心側方向として定義され、
    前記横軸ピンは近心側表面および遠心側表面を有し、前記レセプタクルの内部形状は前記横軸ピンが1°と45°との間の角度にわたって前記第1の軸の周りで回転することを可能にするものであり、前記第1の軸の周りの回転は前記レセプタクルの内側に接触する近心側および/または遠心側表面によって制限される、
    後顎骨領域のセグメント遠心化のための歯列矯正装置。
  2. 前記横軸ピンは、5°と20°との間、任意選択で8°と15°との間で、前記第1の軸の周りを回転させることができる、請求項1に記載の歯列矯正装置。
  3. 前記横軸ピンが実質的に円筒形である請求項1または請求項2に記載の歯列矯正装置。
  4. 前記横軸ピンの断面寸法が、前記アームへの取り付けの中心点から前記ピンの両端に向かって徐々に減少する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  5. 前記第1の軸に沿った前記横軸ピンの高さが、前記横軸ピンの長手方向軸に沿った前記横軸ピンの長さ未満、具体的には3/4未満、より具体的には1/2未満である請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  6. 前記横軸ピンは長手方向軸を有し、前記レセプタクルは、前記横軸ピンが0°と60°との間、特に15°と45°との間の角度にわたって、前記長手方向軸の周りで回転することを可能にするものである請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  7. 前記横軸ピンは上面および下面を有し、前記レセプタクルの内部形状は前記横軸ピンが前記第2の軸の周りで、1°と30°との間、特に5°と15°との間の角度にわたって回転することを可能にするものであり、前記第2の軸の周りの回転は前記レセプタクルの内側に接触する前記上面および/または下面によって制限される、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  8. 中心平面が前記第1の軸および前記第2の軸によって画定され、前記横軸ピンが前記中心平面に対して非対称である請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  9. 中心平面が前記第1の軸および前記第2の軸によって画定され、前記レセプタクルが前記中心平面に対して非対称である請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  10. 前記近心側要素の前記突出部がフックである請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  11. 前記横軸ピンの前記長手方向軸と前記アームの前記長手方向軸との間の角度が、70°と90°との間である請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の歯列矯正装置。
  12. 請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の歯列矯正装置と、1つ以上のゴムバンドとを含むキット。
  13. 前記ゴムバンドと結合するためのアンカーをさらに含む、請求項12に記載のキット。
  14. 前記遠心アンカーがブラケットである請求項13に記載のキット。
JP2019566106A 2017-05-29 2018-05-28 歯列矯正装置 Active JP7120551B2 (ja)

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