JP2020514432A - 半導電性発光ナノ粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、半導電性発光ナノ粒子、半導電性発光ナノ粒子を合成するための方法、半導電性発光ナノ粒子の組成物、配合物および使用、光学媒体、ならびに光学装置に関する。

Description

本発明は、半導電性発光ナノ粒子、半導電性発光ナノ粒子を合成するためのプロセス、半導電性発光ナノ粒子の組成物、配合物および使用、光学媒体、ならびに光学装置に関する。
コアおよび少なくとも1つのシェル層を含む半導電性発光ナノ粒子は、公知文献において知られている。
例えば、Hens, Chem. Materials, 2015, 27, 4893-4898, Jeongら, Applied Physics Letters, 2012, 101, 7, 073107, Charら, ACS Nano,2016,10(4), pp 4754-4762, US 9109163 B2, ACS Nano, 2013, 7(10), pp 9019-9026, Chem. Mater.,2011,23(20), pp 4459-4463、およびWO 2016/146719 A1に記載されているとおり。
米国特許9,109,163B2 WO2016/146719A1
Hens et al., Chem. Materials, 2015, 27, 4893-4898 Jeong et al., Applied Physics Letters, 2012, 101, 7, 073107, Char e al., ACS Nano,2016,10(4), pp 4754-4762 ACS Nano, 2013, 7(10), pp 9019-9026 Chem. Mater.,2011,23(20), pp 4459-4463.
しかしながら、発明者らは、以下に挙げたように、改良が必要とされる1以上の考慮すべき問題が未だ存在することを新たに見出した。
1.低い自己吸収値を有するコアおよび少なくとも1つのシェル層を含む新規の半導電性発光ナノ粒子が所望されている。
2.半導電性発光ナノ粒子のコアとシェルとの間の体積比が改善されたコアおよび少なくとも1つのシェル層とを含む新規な半導体発光ナノ粒子が求められている。
3.より良好な量子収率を有するコアおよび少なくとも1つのシェル層とを含む新規の半導体発光ナノ粒子は、依然として改良が必要である。
4.半導電性発光ナノ粒子のコアとシェルとの間の体積比をより正確に制御することができる、コアおよび少なくとも1つのシェル層を含む半導電性発光ナノ粒子を合成するための新規な方法が所望されている。
5.コアと少なくとも1つのシェル層とを含む半導電性発光ナノ粒子を合成するための新規な方法で、またシェルの結晶化度を制御することができる方法が求められている。
6.コアと少なくとも1つの高結晶質シェル層とを含む新規な半導体発光ナノ粒子が所望されている。
発明者らは、上述の問題1〜6の1以上を解決することを目的とした。
次に、コアと少なくとも1つのシェル層とを含む新規な半導電性発光ナノ粒子が見出され、ここで、半導電性発光ナノ粒子は、0.35以下、好ましくは0.30〜0.01、より好ましくは0.25〜0.05、さらにより好ましくは0.23〜0.12の範囲の自己吸収値を有する。
別の側面において、本発明は、以下のステップ(a)および(b)を含むナノ粒子を合成するための方法に関する。
(a)少なくとも第1および第2のコア前駆体を任意選択で溶媒中で提供することによってコアを調製し、好ましくは前記第1のコア前駆体は第12族または第13族の元素の塩であり、前記第2のコア前駆体は周期律表第15族の元素の供給源であり、より好ましくは第13族元素がIn、Gaまたはそれらの混合物であり、第12族元素がCd、Znまたはそれらの混合物であり、および第15族元素がP、またはAsであり、さらにより好ましくは、前記第1のコア前駆体は、InまたはGaまたはそれらの混合物から選択される第13族元素の塩である。
(b)ステップ(a)で得られたコア、および少なくとも第1のカチオンおよび第1のアニオンシェル前駆体を、任意選択で溶媒中で提供して、コア上にシェル層を形成し、好ましくは前記第1のカチオンシェル前駆体は、周期律表の第12族の元素の塩であり、および第1のアニオンシェル前駆体は、周期律表の第16族の元素の供給源でコア上にシェル層を形成し、ここで、ステップ(b)で使用される全シェル前駆体とステップ(a)で使用される全コア前駆体のモル比は、6以上、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜30、さらにより好ましくは9〜27の範囲である。
別の側面において、本発明は、さらに該方法から得られ得るか、得られる半導電性発光ナノ粒子に関する。
別の側面において、本発明は半導電性発光ナノ粒子と少なくとも1つの追加の材料とを含むか、それらからなる組成物に関し、好ましくは追加の材料は、有機発光材料、無機発光材料、電荷輸送材料、拡散粒子、およびマトリクス材料からなる群から選択される材料を含み、好ましくはマトリクス材料は光学的に透明な材料である。
別の側面において、本発明は、半導電性発光ナノ粒子または組成物、および少なくとも1つの溶媒を含むか、それらからなる配合物に関し、好ましくは溶媒が芳香族、ハロゲン化および脂肪族炭化水素からなる群の1つ以上のメンバーから選択され、より好ましくは、溶媒はトルエン、キシレン、エーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタンおよびヘプタン、精製水、酢酸エステル、アルコール、スルホキシド、ホルムアミド、窒化物、ケトンからなる群の1つ以上のメンバーから選択される。
別の側面において、本発明は、電子装置、光学装置、または生物医学装置における半導電性体発光ナノ粒子、または組成物、または配合物の使用に関する。
別の側面において、本発明は、電子装置、光学装置、または生物医学装置における半導電性体発光ナノ粒子、または組成物、または配合物の使用に関する。
別の側面において、本発明はさらに、前記半導電性発光ナノ粒子、または組成物を含む光学媒体に関する。
別の側面において、本発明はさらに、前記光学媒体を含む光学装置に関する。
図1は、例1において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。 図2は、比較例1において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。 図3は、例3において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。 図4は、比較例2において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。 図5は、例4において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。 図6は、比較例3において得られた試料の光ルミネッセンススペクトルおよび光学密度を示す。
発明の詳細な説明
−半導電性発光ナノ粒子
本発明によれば、コアと少なくとも1つのシェル層を含む前記半導電性発光ナノ粒子は、0.35以下、好ましくは0.30〜0.01、より好ましくは0.25〜0.05、さらにより好ましくは0.23〜0.12の範囲の自己吸収値を有する。
−自己吸収値の計算
本発明によれば、半導電性発光ナノ粒子の光学密度(以下、“OD”)は島津UV−1800二重ビームスペクトロメーターを使用し、トルエンベースラインを使用して350〜800nmの範囲において測定される。
光ルミネッセンススペクトル(以下“PL”)は、Jasco FPフルオリメータを使用して、460〜800nmの範囲において、450nm励起を使用して測定される。
OD(λ)およびPL(λ)は、波長λにおいて測定された光学密度および光ルミネッセンスである。
式(III)によって表されるODは、450nmにおける光学密度に正規化された光学密度で、式(IV)によって表されるαは、正規化された光学密度に対応する吸収である。
式(V)で表されるナノ粒子の自己吸収値は、ODおよびPLの生データに基づいて計算される。
本発明によれば、ナノ粒子の低自己吸光度値は高エミッタ濃度におけるQY減少を防ぐように期待されていると考えられる。
本発明によれば、用語「半導体」は、室温において導電体(銅などの)の電導度と絶縁体(ガラスなどの)の電導度の間の程度の電導度を有する材料を意味する。好ましくは、半導体はその電導度が温度に伴って増加する材料である。
用語「ナノサイズの」は、0.1nmと999nmの間、好ましくは1nm〜
150nm、より好ましくは3nm〜50nmのサイズを意味する。
したがって、本発明によれば、「半導体発光ナノ粒子」は、0.1nmと999nmとの間、好ましくは1nm〜150nm、より好ましくは3nm〜50nmのサイズの発光材料が、室温で導電体(銅など)と絶縁体(ガラスなど)の導電率の間の程度の導電率を有すること、好ましくは半導体は導電率が温度と共に増加する材料であり、サイズは0.1nmと999nmの間、好ましくは0.5〜150
nm、より好ましくは1nm〜50nmであることを意味すると解釈される。
本発明によれば、用語「サイズ」は、半導電性ナノサイズの発光粒子の長軸の平均直径を意味する。
半導電性ナノサイズ発光粒子の平均直径は、Tecnai G2 Spirit Twin T-12 透過型電子顕微鏡によって作成されたTEM画像中の100個の半導電性発光ナノ粒子に基づいて計算される。
本発明の好ましい態様において、本発明の半導電性発光ナノ粒子は量子サイズの材料である。
本発明によれば、用語「量子サイズ」は、例えば ISBN:978-3-662-44822-9に記載されているように、量子閉じ込め効果を示すことができる、配位子または他の表面修飾を含まない半導電性材料自体のサイズを意味する。
一般に、量子サイズの材料は、「量子閉じ込め」効果により、調整可能で鮮明で鮮やかな色の光を放射することができると言われている。
本発明のいくつかの態様において、量子サイズ材料の全体構造のサイズは、1
nmから50nmであり、より好ましくは1nmから30nmであり、さらにより好ましくは5nmから15nmである。
本発明によれば、半導電性発光ナノ粒子の前記コアは変動し得る。
例えば、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnSeS、ZnTe、ZnO、GaAs、GaP、GaSb、HgS、HgSe、HgSe、HgTe、InAs、InP、InPS、InPZnS、InPZn、InPZnSe、InCdP、InPCdS、InPCdSe、InGaP、InGaPZn、InSb、AlAs、AlP、AlSb、CuS、CuSe、CuInS2、CuInSe、Cu(ZnSn)S、Cu(InGa)S、TiO合金およびこれらのいずれかの組合せが使用され得る。
本発明の好ましい態様において、コアは周期律表の第13族の1つの元素と、周期律表の第15族の1つの元素とを含み、好ましくは第13族の元素はInであり、第15族の元素はPであり、より好ましくはコアは下記式(I)または式(I’)で表される。
In1−xGaZnP・・・・(I)

ここで、0≦x≦1、0≦z≦1、さらにより好ましくはコアはInP、InZnP、またはIn1−xGaPである。
当業者は、コアの内部または周囲に対イオンがあり、したがって化学式(I)が電気的に中性であることを容易に理解することができる。

In1−x−2/3zGaZnP・・・(I’)

式中、0≦x≦1、0≦z≦1、さらにより好ましくはコアはInP、In1−2/3zZnP、またはIn1−xGaPである。
In1−2/3zZnPの場合、xは0であり、0≦z≦1である。そして、Zn原子は、コアの表面上に直接存在するか、またはInPと合金化することができる。ZnとInとの間の比は、0.05と5の間の範囲である。好ましくは、0.07と1の間である。
本発明によれば、半導電性発光ナノ粒子のコアの形状タイプ、合成される半導電性発光ナノ粒子の形状は特に限定されない。
例えば、球状、長尺状、星状、多面体状、ピラミッド状、テトラポッド状、四面体状、小板状、円錐状、不規則形状のコアおよび/または半導電性発光ナノ粒子は合成することができる。

本発明のいくつかの態様において、コアの平均直径は1.5nmから3.5nmの範囲にある。
本発明のいくつかの態様において、シェル層は、周期律表の第12族の第1元素と周期律表の第16族の第2元素とを含むかまたはそれらからなり、好ましくは、第1元素はZnであり、第2元素はS、Se、またはTeである。
本発明の好ましい態様において、シェル層は以下の式(II)によって表される、
ZnSSeTez,・・・・(II)

ここで、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、およびx+y+z=1、好ましくは、シェル層は、ZnSe、ZnSSe、ZnSeTeまたはZnSTeである。
いくつかの態様において、前記シェル層は、合金シェル層、または傾斜シェル層であり、好ましくは前記傾斜シェル層は、ZnSSe、ZnSeTe、またはZnSTe、より好ましくは、それはZnSSeである。
y/x比は、好ましくは0.5より大、より好ましくは1より大、そしてさらにより好ましくは2より大である。
y/z比は、好ましくは1より大、そしてより好ましくは2より大、そしてさらに好ましくは4より大である。
本発明のいくつかの態様において、半導電性発光ナノ粒子は、前記シェル層上に第2のシェル層をさらに含み、好ましくは、第2のシェル層は、周期律表の第12族の第3元素および周期律表の第16族の第4元素を含み、 前記第4元素と前記第2元素とが同一ではないという条件で、より好ましくは第3元素がZnであり、および第4元素はS、Se、またはTeである。
本発明の好ましい態様において、第2のシェル層は、以下の式(II’)で表される、
ZnSSeTe、・・・・・・(II’)
ここで、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、およびx+y+z=1、好ましくはシェル層は、シェル層および第2シェル層が同じでないことを条件に、ZnSe、ZnSSe、ZnSeTeである。
本発明のいくつかの態様において、前記第2のシェル層は合金シェル層または傾斜シェル層であり得、好ましくは、前記傾斜シェル層はZnSSe,ZnSeTe、またはZnSTe、より好ましくはそれはZnSSeである。
本発明のいくつかの態様において、半導電性発光ナノ粒子は、さらに第2のシェル層の上に多重シェルとして1以上の追加のシェル層を含み得る。
本発明によれば、用語「多重シェル」は、3以上のシェル層からなる積み重ねシェル層を表す。
例えば、CdSe/CdS、CdSeS/CdZnS、CdSeS/CdS/ZnS、ZnSe/CdS、CdSe/ZnS、InP/ZnS、InP/ZnSe、InP/ZnSe/ZnS、InZnP/ZnS、InZnP/ZnSe、InZnP/ZnSe/ZnS、InGaP/ZnS、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnSe/ZnS、InZnPS/ZnS、InZnPS/ZnSe、InZnPS/ZnSe/ZnS、ZnSe/CdS、ZnSe/ZnSまたはそれらのいずれかの組合せを使用し得る。好ましくは、InP/ZnS、InP/ZnSe、InP/ZnSe1−x、InP/ZnSe1−x/ZnS、InP/ZnSe/ZnS、InZnP/ZnS、InP/ZnSeTe1−x/ZnS、InP/ZnSeTe1−x、InZnP/ZnSe、InZnP/ZnSe/ZnS、InGaP/ZnS、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnSe/ZnSである。
本発明のいくつかの態様において、半導電性発光ナノ粒子のシェルとコアの体積比は、5以上、好ましくは、それは5〜40の範囲にあり、より好ましくはそれは10〜30である。
本発明によれば、前記シェル/コア比は、以下の式(VI)を使用して計算される。
−元素分析
本発明によれば、第12族元素と第13族元素との間のモル比を決定するために以下の元素分析が使用される。

半導電性発光ナノ粒子をトルエンに溶解し、得られた溶液を希釈する。希釈溶液の一滴を、極薄非晶質炭素層を有するCu/C TEMグリッド上に垂らす。グリッドを80℃で1.5時間真空中で乾燥して、溶媒の残留物および可能な有機残留物を除去する。
EDS測定は、EDAXエネルギー分散型X線分光計を備えた200kVで動作する高分解能TEM、Tecnai F20 G2機を使用してSTEMモードで実施される。TIAソフトウェアはスペクトルの取得と計算に使用され、標準は使用されていない。
周期律表の第12族元素と第13族元素の原子比は、シェル/コア比計算に使用される。

例えば、半導電性発光ナノ粒子がInP/ZnSeである場合、計算は以下のように行われる、
本発明のいくつかの態様において、半導電性発光ナノ粒子の表面は、1種類以上の表面配位子でオーバーコートすることができる。

理論に縛られることを望むものではないが、そのような表面配位子は、ナノサイズの蛍光材料を溶媒中により容易に分散させることができると考えられる。
一般的に使用される表面配位子としては、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、トリオクチルホスフィン(TOP)、およびトリブチルホスフィン(TBP)などのホスフィンおよびホスフィンオキシド;ドデシルホスホン酸(DDPA)、トリデシルホスホン酸(TDPA)などのホスホン酸;オレイルアミン、ドデシルアミン(DDA)、テトラデシルアミン(TDA)、ヘキサデシルアミン(HDA)、オクタデシルアミン(ODA)などのアミン;オレイルアミン(OLA); 1−オクタデセン(ODE);ヘキサデカンチオール、ヘキサンチオールなどのチオール類;メルカプトプロピオン酸、メルカプトウンデカン酸などのメルカプトカルボン酸類;オレイン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸などのカルボン酸;酢酸およびこれらのいずれかの組み合わせを包含する。さらに配位子は、Zn−オレエート、Zn−アセテート、Zn−ミリステート、Zn−ステアレート、Zn−ラウレートおよび他のZn−カルボン酸塩を包含し得る。そしてまた、ポリエチレンイミン(PEI)も好ましく使用することができる。
表面配位子の例は、例えば、国際公開特許出願第2012/059931号Aに記載されている。
−方法
別の態様において、本発明は、以下のステップ(a)および(b)を含む半導電性発光ナノ粒子を合成するための方法に関する。

(a)少なくとも第1および第2のコア前駆体を任意選択で溶媒中で提供することによってコアを調製すること、好ましくは前記第1のコア前駆体は第12族または第13族の元素の塩であり、前記第2のコア前駆体は周期律表第15族の元素の供給源であり、より好ましくは第13族元素がIn、Gaまたはそれらの混合物であり、第12族元素がCd、Znまたはそれらの混合物であり、そして第15族元素がP、またはAs、さらにより好ましくは、前記第1のコア前駆体は、InまたはGaまたはそれらの混合物から選択される第13族元素の塩である。
(b)ステップ(a)で得られたコアおよび少なくとも第1のカチオンおよび第1のアニオンシェル前駆体を、任意選択で溶媒中で提供し、コア上にシェル層を形成すること、好ましくは前記第1のカチオンシェル前駆体は、周期律表の第12族元素の塩であり、および第1のアニオンシェル前駆体は、周期律表の第16族の元素の供給源であり、コア上にシェル層を形成し、ここで、ステップ(b)で使用される全シェル前駆体とステップ(a)で使用される全コア前駆体とのモル比は、半導電性発光ナノ粒子のより良好なコア/シェル比およびより低い自己吸収値を実現するために、6以上、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜30、さらにより好ましくは9〜27の範囲である。
本発明の好ましい態様において、前記シェルは、280℃〜350℃、より好ましくは300℃〜340℃の範囲の温度で形成される。
−ステップ(a)
さらにより好ましくは、前記第1のコア前駆体は、Inおよび/またはGaから選択される周期律表の第13族の元素の塩であり、そして前記周期律表の第15族の化学元素は、As、P、またはSbである。
本発明のいくつかの態様において、コアは、さらにZnまたはCdから選択される周期律表の第12族の化学元素を含む。
さらに好ましくは、ステップ(a)で調製されるコアは、InP、InZnP、InGaP、InGaZnP、InPZnS、InPZnSe、InCdP、InPCdS、InPCdSe、InAs、InSb、AlAs、AlP、ならびにAlSbからなる群から選択される。
さらにより好ましくは、ステップ(a)で得られたコアは、InPまたはInZnPであり、Zn原子は、コアの表面に直接存在するか、InPと合金化される。ZnとInの比は、0.05と5の間の範囲にある。好ましくは0.3と1の間にある。
本発明のいくつかの態様において、InP、InZnP、InGaP、InGaZnP、InPZnS、またはInPZnSeなどのInPベースのコアは、以下化学の式(VII)で表されるアニオン前駆体としてアミノホスフィンを、以下の化学式(VIII)で表されるカチオン前駆体として金属ハライド前駆体を使用して調製され得る。
(RN)P・・・・・・(VII)
式中、RおよびRは、各繰り返しにおいて、独立してまたは従属してハロゲン原子または1〜25個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケン鎖である。
MX ・・・・・(VIII)
式中、Mは、InまたはGa、Xは、Cl、BrおよびIからなる群から選択されるハロゲンである。
本発明の好ましい態様において、化学式(VIII)で表される1以上の金属ハライドは、コアを調製するためにステップ(a)で使用される。
−溶媒
本発明のいくつかの態様において、ステップ(a)および/または(b)における溶媒は、スクアレン、スクアラン、ヘプタデカン、オクタデカン、オクタデセン、ノナデカン、イコサン、ヘニコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサトリアコンタン、オレイルアミン、およびトリオクチルアミンからなる群のうちの1つ以上のメンバーから選択される溶媒であり得る。
いくつかの態様において、前記溶媒のアルキル鎖長はC〜C30であり得、鎖は直鎖状または分枝状であり得る。
本発明において、溶媒としては、ステップ(a)において、以下の化学式(VIII)で表される有機溶媒が好ましく使用され得る。

ZR (IX)

式中、Rは水素原子または1〜20個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケン鎖であり、Rは水素原子または1〜20個の炭素原子を有するアルキルまたはアルキン鎖であり、Rは2〜20個の炭素原子を有するアルキン鎖であり、ZはN、またはPである。

本発明の好ましい態様において、ZはNである。
より好ましくは、RおよびRは水素原子であり、Rは2〜20個の炭素原子を有するアルキン鎖であり、そしてZはNである。

さらに好ましくは、化学式(IX)で表される有機溶媒はオレイルアミンである。

言い換えれば、ステップ(a)におけるコアの表面には、化学式(XI)によって記載される少なくとも1つの配位子が結合している。

本発明のいくつかの態様において、化学式(IX)で表される少なくとも1つの配位子、および化学式(VIII)で表されるIn−ハロゲン化物またはZn−ハロゲン化物前駆体から送達されるハロゲン化物イオンがコアの表面に結合する。
−ステップ(b)
−シェル層コーティングステップ(b)のためのカチオン前駆体
本発明によれば、ステップ(b)のカチオン前駆体として、周期律表第12族元素または周期律表第13族元素を含む1以上のシェル層合成用の公知のカチオン前駆体が好ましくは用いられ得る。
例えば、第1および第2のカチオンシェル前駆体として、Zn−オレエート、Zn−カルボキシレート、Zn−アセテート、Zn−ミリステート、Zn−ステアレート、Zn−ウンデシレネート、Zn−アセテート−アルキルアミン錯体、Zn−ホスホナート、ZnCl、ZnI、ZnBr
Zn−パルミテート、Cd−オレエート、Cd−カルボキシレート、Cd−アセテート、Cd−ミリステート、Cd−ステアレートおよびCd−ウンデシレネート、Cd−ホスホネート、CdCl、Ga−オレエート、Ga−カルボキシレート、Ga−アセテート、Ga−ミリステート、Ga−ステアレート、Ga−ウンデシレネート、Ga−アセチルアセトネートからなる群の1以上のメンバーを使用することができ、より好ましくは、Zn−オレエート、Zn−カルボキシレート、Zn−アセテート、Zn−ミリステート、Zn−ステアレート、Zn−ウンデシレネートおよびZn−アセテート−オレイルアミン錯体からなる群の1以上のメンバーが、前記シェル層をコア上に被覆するために使用される。
さらにより好ましくは、Zn−オレエートがシェル層コーティングステップ(b)のための第1のカチオン前駆体として使用される。
本発明のいくつかの態様において、化学式(X)で表される金属ハロゲン化物はまた、上記のカチオン前駆体の代わりに、または上記のカチオン前駆体に加えて、カチオン前駆体の1つとして使用することができる。

・・・・(X)
式中、MはZnまたはCdであり、XはCl、BrおよびIからなる群から選択されるハロゲンであり、nは2である。
いくつかの態様において、金属ハロゲン化物とカチオン前駆体とを混合することができ、または必要に応じて、シェル層コーティングステップのためのカチオン前駆体の欄に述べられたカチオン前駆体の代わりに金属ハロゲン化物を単一カチオン前駆体として使用できる。
−シェル層コーティングのためのアニオン前駆体
本発明によれば、シェル層コーティング用のアニオンシェル前駆体としては、周期律表第16族元素を含む公知のシェル層合成用アニオン前駆体を好ましく使用することができる。

例えば、シェル層コーティングのための第1および第2のアニオン前駆体として、Seアニオン:Se、Se−トリオクチルホスフィン、Se−トリブチルホスフィン、Se−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、Se−オクタデセン錯体、Se−オクタデセン懸濁液、Sアニオンおよびチオール、例えばオクタンチオール、ドデカンチオール、tert−ドデカンチオール:S、S−トリオクチルホスフィン、S−トリブチルホスフィン、S−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、S−オクタデセン錯体、およびS−オクタデセン懸濁液、Teアニオン:Te、Te−トリオクチルホスフィン、Te−トリブチルホスフィン、Te−オレイルアミン錯体、テレノ尿素、Te−オクタデセン錯体、およびTe−オクタデセン懸濁液からなる群の1つ以上のメンバーから選択され得る。
本発明のいくつかの態様において、少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体がステップ(b)で同時に添加され、好ましくは前記第1のアニオンシェル前駆体は、Seアニオン:Se、Se−トリオクチルホスフィン、Se−トリブチルホスフィン、Se−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、Se−オクタデセン錯体、およびSe−オクタデセン懸濁液からなる群から選択され、および第2のアニオンシェル前駆体は、Sアニオン:S、S−トリオクチルホスフィン、S−トリブチルホスフィン、S−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、S−オクタデセン錯体、およびS−オクタデセン懸濁液、Teアニオン:Te、Te−トリオクチルホスフィン、Te−トリブチルホスフィン、Te−オレイルアミン錯体、テレノ尿素、Te−オクタデセン錯体、およびTe−オクタデセン懸濁液からなる群から選択される。
理論に束縛されることを望むものではないが、前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体の添加は、Seアニオンの反応速度およびSまたはTeの反応速度が互いに異なるという理由のために、傾斜シェルをもたらし得ると考えられる。
本発明のいくつかの態様において、少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体がステップ(b)で連続的に添加され、好ましくは前記第1のアニオンシェル前駆体がSeアニオン:Se、Se−トリオクチルホスフィン、Se−トリブチルホスフィン、Se−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、Se−オクタデセン錯体、およびSe−オクタデセン懸濁液からなる群から選択され、および第2のアニオンシェル前駆体は、Sアニオン:S、S−トリオクチルホスフィン、S−トリブチルホスフィン、S−オレイルアミン錯体、セレノ尿素、S−オクタデセン錯体、およびS−オクタデセン懸濁液、Teアニオン:
Te、Te−トリオクチルホスフィン、Te−トリブチルホスフィン、Te−オレイルアミン錯体、テレノ尿素、Te−オクタデセン錯体、およびTe−オクタデセン懸濁液からなる群から選択される。
ステップ(b)における反応温度、およびステップ(b)において使用される前駆体の総量を変えることによって、コアとシェルとの間の体積比がより好ましく制御される。

本発明の好ましい態様において、ステップ(b)は250℃以上、好ましくは250℃〜350℃、より好ましくは280℃〜320℃の範囲で行われ、半導電性発光ナノ粒子のより良いシェル/コア体積比およびより低い自己吸収値を実現することができる。
シェルコーティングステップ(b)の他の条件は、例えば、US8679543 B2およびChem. Mater. 2015, 27, pp 4893-4898に記載されている。

このプロセスもまたシェル層の結晶化度を制御し得ると考えられる。例えば、高結晶質ZnSeシェルはこの方法を用いて得られると考えられている。
ステップ(b)のための溶媒
本発明のいくつかの態様において、「溶媒」の項に記載されているように、スクアレン、スクアラン、ヘプタデカン、オクタデカン、オクタデセン、ノナデカン、イコサン、ヘニコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサトリアコンタン、オレイルアミンおよびトリオクチルアミンからなる群の1つ以上のメンバーから選択される溶媒、好ましくは、スクアレン、スクアラン、ヘプタデカン、オクタデカン、オクタデセン、ノナデカン、イコサン、ヘニコサン、ドコサン、トリコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサトリアコンタン、オレイルアミン、およびトリオクチルアミン、より好ましくはスクアラン、ペンタコサン、ヘキサコセン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、オクタデセン、またはオレイルアミンが、ステップ(b)において好ましく使用され得る。
いくつかの態様において、前記溶媒のアルキル鎖長は、C〜C25であり得、鎖は直鎖状または分枝状であり得る。
本発明のいくつかの態様において、ステップ(a)およびステップ(b)は、同じ容器内で連続して、または分離された異なる容器内で行われ得る。
−ステップ(c)
本発明のいくつかの態様において、該方法はさらに以下のステップ(c)をステップ(a)の後でステップ(b)の前に含む。
(c)ステップ(a)で得られた溶液と本発明の洗浄液とを混合して混合溶液を調製し、混合溶液中で懸濁液を調製し、懸濁液から未反応のコア前駆体および配位子を分離する。

本発明の好ましい態様において、ステップ(c)はさらに以下のステップ(C1)を含む。

(C1)懸濁液を抽出し、それを溶媒に分散させ、好ましくは懸濁液を遠心分離して懸濁液を抽出し、遠心分離された懸濁液を溶媒に分散させる。

本発明の好ましい態様において、ステップ(C1)の溶媒は、上記の「溶媒」の項に記載の溶媒から選択される。
−洗浄液
本発明のいくつかの態様において、ステップ(c)のための洗浄液は、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールなどのアルコール類;ヘキサン;クロロホルム;アセトニトリル;キシレンおよびトルエンからなる群の1つ以上のメンバーから選択される少なくとも1つの溶媒を含む。
本発明の好ましい態様において、洗浄液は、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、およびシクロヘキサノンなどのケトン;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールなどのアルコール類;ヘキサン;クロロホルム;キシレンおよびトルエンからなる群の1つ以上のメンバーから選択される。
本発明の好ましい態様において、ステップ(a)で得られた溶液から未反応のコア前駆体をより効果的に除去し、溶液中に残った配位子を除去するために、1以上のアルコールを含む洗浄液が使用される。
より好ましくは、洗浄溶液は、アセトニトリル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、およびヘキサノールからなる群から選択される1つ以上のアルコール、およびキシレンまたはトルエンから選択される1つ以上の溶液を、ステップ(a)において得られた溶液から未反応のコア前駆体を除去し、溶液中に残った配位子を効果的に除去するために含有する。
より好ましくは、洗浄液は、メタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールから選択される1以上のアルコール類、およびトルエンを含有する。
本発明のいくつかの態様において、アルコールとトルエンまたはキシレンの混合比は1:1〜20:1のモル比であり得る。好ましくは、それは、ステップ(a)において得られた未反応のコア前駆体を除去し、溶液中に残った配位子を除去するために、5:1〜10:1である。
より好ましくは、洗浄液は、余分の配位子と未反応の前駆体を除去する。
本発明の好ましい態様において、該方法はさらにステップ(d)をステップ(b)の前で、ステップ(c)の後に含む。
(d)下記化学式(I)で表される金属ハロゲン化物および下記化学式(II)で表されるアミノホスフィンからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を加える。

n・・・・(I)
式中、MはZnまたはCdであり、XはCl、BrおよびIからなる群から選択されるハロゲンであり、nは2である。

(RN)P・・・・(II)

式中、RおよびRは、それぞれ独立にまたは従属して、水素原子、または1〜25個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケン鎖である。
本発明の好ましい態様において、ステップ(a)、(b)、および任意選択でステップ(c)および/または(d)は、N2雰囲気などの不活性条件中で行われる。
より好ましくは、全てのステップ(a)、(b)ならびに任意選択でステップ(c)および(d)は前記不活性条件中で行われる。
−半導電性発光ナノ粒子
別の側面において、本発明は、本発明の方法から得られ得るか、得られる半導電性発光ナノ粒子に関する。
こうして、本発明は以下のステップ(a)および(b)から得られ得るか、得られる半導電性発光ナノ粒子に関する。
(a)少なくとも第1および第2のコア前駆体を任意選択で溶媒中に提供することによってコアを調製し、好ましくは前記第1のコア前駆体は第12族または第13族の元素の塩であり、前記第2のコア前駆体は周期律表第15族の元素の供給源であり、より好ましくは第13族元素がIn、Gaまたはそれらの混合物であり、第12族元素がCd、Znまたはそれらの混合物であり、そして第15族元素が、P、またはAsであり、さらにより好ましくは、前記第1のコア前駆体は、InまたはGaから選択される第13族元素の塩またはそれらの混合物であり、
(b)ステップ(a)で得られたコアと、少なくとも第1のカチオンおよび第1のアニオンシェル前駆体とを任意選択で溶媒中において提供し、コア上にシェル層を形成し、好ましくは、前記第1のカチオンシェル前駆体は周期律表の第12族の元素の塩であり、および第1のアニオンシェル前駆体は、コア上にシェル層を形成するための周期律表の第16族の元素の供給源であり、ここで、ステップ(b)で使用される総コア前駆体のステップ(a)で使用される総コア前駆体のモル比は6以上、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜30、さらにより好ましくは9〜27の範囲である。

前記方法の詳細については、「プロセス」の項に記載されている。
−組成物
別の側面において、本発明はまた、半導電性発光ナノ粒子を含むか、それからなる組成物、および少なくとも1つの追加の材料に関し、好ましくは追加の材料は、有機発光材料、無機発光材料、電荷輸送材料、拡散粒子ならびにマトリクス材料からなる群から選択され、好ましくはマトリクス材料は、任意選択で透明ポリマーである。
例えば、前記活性剤は、Sc3+、Y3+、La3+、Ce3+、Pr3+、Nd3+、Pm3+、Sm3+、Eu3+、Gd3+、Tb3+、Dy3+、Ho3+、Er3+、Tm3+、Yb3+、Lu3+、Bi3+、Pb2+、Mn2+、Yb2+、Sm2+、Eu2+、Dy2+、Ho2+およびこれらの任意の組合せからなる群から選択でき、および前記無機蛍光材料は、硫化物、チオガレート、窒化物、酸窒化物、ケイ酸塩、アルミン酸塩、アパタイト、ホウ酸塩、酸化物、リン酸塩、ハロリン酸塩、硫酸塩、タングステン酸塩、タンタル酸塩、バナジン酸塩、モリブデン酸塩、ニオブ酸塩、チタン酸塩、ゲルミネート、ハロゲン化物系リン光体、およびこれらのいずれかの組合せからなる群から選択できる。
かかる適切な上記無機蛍光材料は、リン光体ハンドブック第2版(CRC Press, 2006),pp.155-pp.338(W.M.Yen、S.ShionoyaおよびH.Yamamoto)、WO2011/147517A、WO2012/034625A、およびWO2010/095140Aに記述されているようなナノサイズリン光体、量子サイズ材料を含有するよく知られているリン光体であり得る。
本発明によれば、前記有機発光材料、電荷輸送材料としては、公知のいかなる材料も好ましく用いることができる。例えば、よく知られている有機蛍光材料、有機ホスト材料、有機染料、有機電子輸送材料、有機金属錯体、および有機正孔輸送材料である。
散乱粒子の例としては、SiO、SnO、CuO、CoO、Al、TiO、Fe、Y、ZnO、MgOのような無機酸化物の小粒子、重合ポリスチレン、重合PMMAなどの有機粒子、中空シリカのような無機中空酸化物またはこれらの任意の組み合わせが好ましく使用できる。
−マトリクス材料
本発明によれば、光学装置に適した公知の各種透明マトリクス材料を好ましく使用することができる。

本発明によれば、「透明(な)」という用語は、少なくとも約60%の入射光が光学媒体に使用される厚さおよび光学媒体の動作中に使用される波長または波長範囲で透過することを意味する。それは、好ましくは70%超、より好ましくは
75%超、最も好ましくはそれは80%超である。

本発明の好ましい態様において、前記マトリクス材料として、例えば国際公開第2016/134820号Aに記載されている任意の種類の公知の透明マトリクス材料を使用することができる。
本発明のいくつかの態様において、透明マトリクス材料は透明ポリマーであり得る。

本発明によれば、用語「ポリマー」は、繰り返し単位を有し、かつ1000g/mol以上の重量平均分子量(Mw)を有する材料を意味する。

分子量Mwは、内部ポリスチレン標準に対するGPC(=ゲル浸透クロマトグラフィー)によって決定される。
本発明のいくつかの態様において、透明ポリマーのガラス転移温度(Tg)は70℃以上250℃以下である。

Tgは、http://pslc.ws/macrog/dsc.htm; Rickey J Seyler, Assignment of the Glass Transition, ASTM publication code number (PCN) 04-012490-50に記載されているような示差走査熱量測定で観察される熱容量の変化に基づいて測定される。
例えば、透明マトリクス材料用の透明ポリマーとして、ポリ(メタ)アクリレート、エポキシ、ポリウレタン、ポリシロキサンを好ましく使用することができる。

本発明の好ましい態様において、透明マトリクス材料としてのポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1,000から300,000g/molの範囲内であり、より好ましくはそれは10,000から250,000g/molである。
−配合物
別の側面において、本発明は、半導電性発光ナノ粒子、または組成物、少なくとも1つの溶媒を含むか、それらからなり、好ましくは溶媒は、芳香族、ハロゲン化および脂肪族炭化水素溶媒からなる群の1以上のメンバーから選択され、より好ましくはトルエン、キシレン、エーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタンおよびヘプタン、精製水、酢酸エステル、アルコール、スルホキシド、ホルムアミド、窒化物、ケトンからなる群の1以上のメンバーから選択される。
配合物中の溶媒の量は、組成物を被覆する方法に従って自由に制御することができる。例えば、組成物がスプレー被覆される場合、それは90重量%以上の量で溶媒を含有することができる。また、大型基材の被覆によく採用されるスリットコーティング法を実施すべき場合、溶媒の含有量は通常60重量%以上、好ましくは70重量%以上である。
−使用
別の側面において、本発明は、電子装置、光学装置または生物医学的装置における、半導電性発光ナノ粒子、または組成物、または配合物の使用に関する。
−光学媒体
別の側面において、本発明はさらに、前記半導電性発光ナノ粒子または組成物を含む光学媒体に関する。

本発明のいくつかの態様において、光学媒体は光学シート、例えばカラーフィルター、色変換フィルム、遠隔リン光体テープ、または別のフィルムもしくはフィルターであり得る。

本発明によれば、「シート」という用語は、構造化媒体のようなフィルムおよび/または層を含含する。
−光学装置
別の側面において、本発明はさらに、光学媒体を含む光学装置に関する。

本発明のいくつかの態様において、光学装置は、液晶表示装置(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、光学ディスプレイ用のバックライトユニット、発光ダイオード装置(LED)、マイクロエレクトロメカニカルシステム(Micro Electro Mechanical Systems、以後、‘MEMS’と言う)、エレクトロウェッティングディスプレイ、または電気泳動ディスプレイ、照明装置および/または太陽電池のであり得る。
別の側面において、本発明はまた、コア/シェル構造を含むナノサイズの発光半導体材料を調製するための方法に関し、この方法は、以下の工程(c)、(d)および(e)をこの順序で含む。

(c)溶液中でのコアの合成、
(d)コアから余分な配位子を除去する、
(e)ステップ(d)で得られた前記溶液を使用してコアを少なくとも1つのシェル層で被覆する。
ここで、前記コアはInPおよびZnを含み、シェルの厚さは0.8nm以上である。
本発明のいくつかの態様において、前記シェルは周期律表の第12族および第16族の元素を含む。

好ましい態様において、前記シェルはZnSeである。

本発明の好ましい態様において、該方法は、ステップ(f)をステップ(e)の前でステップ(d)の後にさらに含む。
(f)下記化学式(I)で表される金属ハロゲン化物および下記化学式(II)で表されるアミノホスフィンからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を添加し、

n (I)
式中、MはZnまたはCdであり、XはCl、BrおよびIからなる群から選択されるハロゲンであり、nは2である。

(RN)P (II)

式中、RおよびRは、それぞれ独立にまたは従属して、水素原子、または1〜25個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルケン鎖である。
本発明の好ましい態様は、以下の段落において特定される。
1.コアおよび少なくとも1つのシェル層を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる半導電性発光ナノ粒子であって、半導電性発光ナノ粒子は、0.35以下、好ましくは0.30〜0.01、より好ましくは0.25〜0.05、さらにより好ましくは0.23〜0.12の範囲内の自己吸収値を有する。
2.前記コアが、周期律表の第13族の1つの元素および周期律表の第15族の1つの元素を含むか、本質的にそれらからなるか、それらからなり、好ましくは、第13族の元素はInであり、第15族の元素はPであり、より好ましくはコアは以下の式(I)で表される、段落1に記載のナノ粒子。
In1−xGaZnP・・・・(I)

式中、0≦x≦1、0≦z≦1、さらにより好ましくはコアはInP、
InZnP、またはIn1−xGaPである。
3.前記シェル層が、周期律表の第12族の第1元素および周期律表の第16族の第2元素を含むか、またはそれらからなり、好ましくは、第1元素はZnであり、第2の元素はS、Se、またはTeである、段落1または2に記載のナノ粒子。
4.シェル層が以下の式(II)で表される段落1〜3のいずれか1つに記載のナノ粒子、

ZnSSeTe・・・(II)

式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、かつx+y+z=1であり、好ましくはシェル層はZnSe、ZnSSe、ZnSeTe、または
ZnSTeである。
5.前記シェル層が、合金シェル層または傾斜シェル層であり、好ましくは前記傾斜シェル層がZnSSe、ZnSeTe、またはZnSTeであり、より好ましくはZnSSeである、段落1〜4のいずれか1つに記載のナノ粒子。
6.半導電性発光ナノ粒子が、前記シェル層の上に第2のシェル層をさらに含み、好ましくは第2のシェル層が周期律表の第12族の第3元素および周期律表の第16族の第4族元素を含むかまたはそれらからなり、より好ましくは第3元素はZnであり、第4元素はS、Se、またはTeであり、ただし、第4元素と第2元素は同一ではない、段落1〜5のいずれか1つに記載のナノ粒子。
7.シェルとコアとの間の体積比が5以上、好ましくはそれは5〜40、より好ましくはそれは10〜30の範囲にある、段落1〜6のいずれか1つに記載のナノ粒子。
8.以下のステップ(a)および(b)を含む、段落1〜7のいずれか1つに記載のナノ粒子を合成するための方法、
(a)少なくとも第1および第2のコア前駆体を任意選択で溶媒中に提供することによってコアを調製し、好ましくは前記第1のコア前駆体は第12族または第13族の元素の塩であり、前記第2のコア前駆体は周期律表の第15族の元素の供給源であり、より好ましくは第13族元素がIn、Gaまたはそれらの混合物であり、第12族元素がCd、Znまたはそれらの混合物であり、そして第15族元素がP、またはAsであり、さらにより好ましくは、前記第1のコア前駆体は、InまたはGaまたはそれらの混合物から選択される第13族元素の塩であり、
(b)ステップ(a)で得られたコアおよび少なくとも第1のカチオンおよび第1のアニオンシェル前駆体を、任意選択で溶媒中で提供して、コア上にシェル層を形成し、好ましくは前記第1のカチオンシェル前駆体は周期律表の第12族の塩、および第1のアニオンシェル前駆体はコア上にシェル層を形成するための周期律表の第16族の元素の供給源であり、ここで、ステップ(b)で使用される全シェル前駆体とステップ(a)で使用される全コア前駆体のモル比は6以上、好ましくは7〜30、より好ましくは8〜30、さらにより好ましくは9〜27の範囲にある。
9.ステップ(b)が250℃以上、好ましくは250℃〜350℃、より好ましくは280℃〜320℃の範囲内で行われる、段落8に記載の方法。
10.ステップ(b)において、少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体が同時に添加される、段落8または9に記載の方法。
11.ステップ(b)において、少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体が連続的に添加される、段落8または9に記載の方法。
12.段落8〜11のいずれか1つに記載の方法から得られ得るか、または得られる半導電性発光ナノ粒子。
13.段落1〜7、12のいずれか1つに記載の半導電性発光ナノ粒子、少なくとも1つの追加の材料を含むか、またはそれらからなる組成物で、好ましくは追加の材料は、有機発光材料、無機発光材料、電荷輸送材料、散乱粒子、およびマトリクス材料からなる群から選択され、好ましくはマトリクス材料は光学的に透明なポリマーである。
14.段落1〜7、12のいずれか1つに記載の半導電性発光ナノ粒子および段落13に記載の組成物、
および少なくとも1つの溶媒を含むか、またはそれらからなる配合物で、好ましくは溶媒は芳香族、ハロゲン化および脂肪族炭化水素溶媒からなる群の1つ以上のメンバーから選択され、より好ましくはトルエン、キシレン、エーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、およびヘプタン、精製水、酢酸エステル、アルコール、スルホキシド、ホルムアミド、窒化物、ケトンからなる群の1つ以上のメンバーから選択される。
15.電子装置、光学装置または生物医学装置における、段落1〜7、12のいずれか1つに記載の半導体発光ナノ粒子、または段落13に記載の組成物、または段落14に記載の配合物の使用。
16.段落1〜7、12のいずれか1つに記載の前記半導体発光ナノ粒子、または段落13に記載の組成物を含む光学媒体。
17.段落16に記載の前記光学媒体を含む光学装置。
発明の効果
本発明は、以下を提供する:
1.コアと、より低い自己吸収値を有する少なくとも1つのシェル層とを含む新規な半導電性発光ナノ粒子、

2.半導電性発光ナノ粒子のコアとシェルとの間の改善された体積比を有する、コアと少なくとも1つのシェル層とを含む新規な半導電性発光ナノ粒子、

3.より良好な量子収率を有する、コアと少なくとも1つのシェル層とを含む新規の半導電性発光ナノ粒子、

4.半導電性発光ナノ粒子のコアとシェルとの間の体積比をより正確に制御することができる、コアおよび少なくとも1つのシェル層を含む半導電性発光ナノ粒子を合成するための新規な方法、

5.シェルの結晶化度も制御することができる、コアおよび少なくとも1つのシェル層を含む半導電性発光ナノ粒子を合成するための新規な方法、

6.コアと少なくとも1つの高結晶質シェル層とを含む新規な半導電性発光ナノ粒子。

以下の例1〜6は、本発明の説明、ならびにそれらの作製の詳細な説明を提供する。
例1:半導電性発光ナノ粒子の作製
−コア合成
1gのInCl、3gのZnClおよび50mLのオレイルアミンをフラスコに入れ、そして脱気する。次いでフラスコの温度を190℃に上げる。
190℃にて、4.5mLのトリス−ジエチルアミノホスフィンをフラスコに注入し、それを190℃にて26分間保持する。
−コア洗浄
次に、コアをトルエンおよびエタノールで洗浄する。該プロセスを2回繰り返し、その後、半分のコアをシェル合成に採取し、オレイルアミン25ml中に溶解し、コア溶液を得る。
−シェル合成
使用されるカチオンおよびアニオンシェル前駆体は、室温で混合することによって調製されたアニオンシェル前駆体としての(2Mトリオクチルホスフィン(TOP):Se)、およびカチオンシェル前駆体としてZn:オレイルアミン比1:2のZn−酢酸塩 オレイルアミン前駆体を、アルゴン下100℃で0.4M濃度でオクタデセン(以下、ODE)中で混合する。
次にコア溶液をフラスコに移す。

次に、1.5gのカチオン前駆体(ZnCl)および5.5mLのアニオン前駆体(2Mトリオクチルホスフィン(TOP):Se)をフラスコのコア溶液にゆっくり添加する。
次いで、溶液を段階的に加熱し、続いて以下の表に記載されているように、別のカチオンシェル前駆体(オクタデセン(以下、ODE)中の24mLの0.4M Zn(オレエート))およびアニオンシェル前駆体(3.8mLの2M TOP:Se)を連続注入する。
最後に、得られた溶液を不活性条件下で室温まで冷却する。
合成の終わりに、フラスコを室温に冷却する。そして試料1の光学密度、光ルミネッセンススペクトルの測定および自己吸収値の計算のためにフラスコから試料を取り出す(試料1)。

例1で得られた試料1の自己吸光度値を図1に示す。
比較例1:半導電性発光ナノ粒子の作製
半導電性発光ナノ粒子を75分後に反応を停止させること以外は例1と同様にして合成する。次いで、試料2を得る。
例2:光学密度および光ルミネッセンススペクトルの測定、ならびに自己吸収値の計算
例1で得られた試料1および比較例で得られた試料2のナノ粒子の光学濃度(以下、‘OD’)を、島津UV−1800、二重ビーム分光光度計を使用し、トルエンベースラインを使用して350〜800nmの範囲で測定する。

試料1および試料2のナノ粒子の光ルミネッセンススペクトル(以下、‘PL’)を、460〜800nmの範囲で、450nmの励起を使用して、Jasco FP蛍光光度計を用いて測定する。
−自己吸収値の計算
式(V)で表される試料1および試料2のナノ粒子の自己吸収値を、段落0016に記載の“自己吸収値の計算”のセクションに記載のとおり計算する。
例3:半導電性発光ナノ粒子の作製
シェル合成前にコアクリーニングプロセスを行わず、シェル前駆体を同じフラスコに注入することを除いて、例1に記載したのと同じ方法で半導電性発光ナノ粒子を合成する。さらに、例1で述べたZn−酢酸塩−オレイルアミンの代わりに、ODE中のZn−ステアリン酸塩を、Zn−前駆体として使用する。次いで、試料3を得る。
例4:半導電性発光ナノ粒子の作製
In前駆体としてInIを、Zn−前駆体としてODE中のZn−オレエートを使用した以外は、例3に記載したのと同様にして半導電性発光ナノ粒子を合成した。次いで試料4を得る。
比較例2:半導電性発光ナノ粒子の作製
反応を280℃で210分後に終了することを除いて、例3に記載したのと同様にして半導電性発光ナノ粒子を合成する。次いで試料5を得る。
比較例3:半導電性発光ナノ粒子の作製
反応が280℃で210分後に終了することを除いて、例4に記載したのと同様にして半導電性発光ナノ粒子を合成する。次いで試料6を得る。
例5:光学密度および光ルミネッセンススペクトルの測定、および自己吸収値の計算
試料3〜6のナノ粒子の光学密度(以下‘OD’)を、島津UV−1800、二重ビーム分光光度計を使用し、トルエンベースラインを使用して350〜800nmの範囲で測定する。

サンプル3〜6のナノ粒子の光ルミネッセンススペクトル(以下‘PL’)を、Jasco FP蛍光光度計を使用して、460〜800nmの範囲で450nmの励起を使用して測定する。
−自己吸収値計算
試料3〜6のナノ粒子の自己吸収値を、例2に記載されたのと同様にして計算する。
表2は計算の結果を示す。
例5:半導電性発光ナノ粒子の作製
−コア合成
0.224gのInI、0.15gのZnClおよび2.5gのオレイルアミンをフラスコに入れる。 次いでフラスコの温度を180℃に上げる。
180℃にて、0.445mLのトリス−ジエチルアミノホスフィンをフラスコに注入し、それを180℃で20分間維持する。
−シェル合成
次いで、ODE中のTOP:Se、TOP:S、およびZn−オレエートを以下に記載のように続けて添加する。
例6:半導電性発光ナノ粒子の作製
−コア合成
0.224gのInI、0.15gのZnClおよび2.5gのオレイルアミンをフラスコに入れ、そして脱気する。次いでフラスコの温度を180℃に上げる。
180℃にて、0.445mLのトリス−ジエチルアミノホスフィンをフラスコに注入し、それを180℃にて20分間維持する。
−シェル合成
次いで、ODE中のTOP:Se、TOP:S、およびZn−オレエートを以下に記載するとおり続けて添加する。


−自己吸収値の計算
試料7および8の自己吸収値計算を、例2に記載されるのと同様にして実施する。
表3は、計算の結果を示す。

Claims (17)

  1. 半導電性発光ナノ粒子が0.35以下の自己吸収値を有する、コアおよび少なくとも1つのシェル層を含む前記半導電性発光ナノ粒子。
  2. コアが、周期律表の第13族の1元素、および周期律の第15族の1元素を含む、請求項1に記載のナノ粒子。
  3. シェル層が、周期律表の第12族の第1元素、および周期律表の第16族の第2元素を含む、またはからなる、請求項1または2に記載のナノ粒子。
  4. シェル層が、以下の式(II)
    ZnSSeTe・・・・・・(II)
    式中、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、およびx+y+z=1、
    で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  5. 前記シェル層が、合金系シェル層または傾斜シェル層である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  6. 半導電性発光ナノ粒子が、前記シェル層の上に第2のシェル層をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  7. シェルとコアとの体積比が5以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  8. 以下のステップ(a)および(b)
    (a)少なくとも第1および第2のコア前駆体を、任意選択で溶媒中で提供することによりコアを調製すること、
    (b)ステップ(a)で得られたコアと、少なくとも第1のカチオンおよび第1のアニオンシェル前駆体とを、任意選択で溶媒中で提供し、コア上にシェル層を形成すること、
    を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載のナノ粒子を合成する方法。
  9. ステップ(b)が250℃以上、好ましくは250℃〜350℃、より好ましくは280℃〜320℃の範囲で行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体がステップ(b)において同時に添加される、請求項8または9に記載の方法。
  11. 少なくとも前記第1のアニオンシェル前駆体および第2のアニオンシェル前駆体がステップ(b)において連続的に添加される、請求項8または9に記載の方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法から得られ得る、または得られる半導電性発光ナノ粒子。
  13. 請求項1〜7、12のいずれか1項に記載の半導電性発光ナノ粒子と少なくとも1つの追加の材料を含む、またはからなる組成物であって、好ましくは前記追加の材料が、有機発光材料、無機発光材料、電荷輸送材料、拡散粒子、およびマトリクス材料からなる群から選択される前記組成物。
  14. 請求項1〜7、12のいずれか1項に記載の半導電性発光ナノ粒子、または請求項13に記載の組成物、および少なくとも1つの溶媒を含むまたはからなる配合物。
  15. 請求項1〜7、12のいずれか1項に記載の半導電性発光ナノ粒子、または請求項13に記載の組成物、または請求項14に記載の配合物の電子装置、光学装置または生物医学装置における使用。
  16. 請求項1〜7、12のいずれか1項に記載の前記半導電性発光ナノ粒子、または請求項13に記載の組成物を含む光学媒体。
  17. 請求項16に記載の前記光学媒体を含む光学装置。
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