JP2020512953A - 航空機用のアップロック装置 - Google Patents

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Abstract

航空機部品と共に使用するためのアップロック装置(101)は,航空機部品に取り付けられた捕捉ピン(126)と係合させるフック(102)を備える。フック(102)は,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられている。アップロック装置(101)は,フック(102)が閉鎖位置にあるときにピン(126)がフック(102)と係合しているか否かを検出するためのインジケータシステム(130)を更に備える。【選択図】図3(a)

Description

本発明は,航空機部品用のアップロック装置に関する。より詳細には,限定されるものではないが,本発明は,拘束される航空機部品に取り付けられた捕捉ピンを受け入れるためのフックを含むアップロック装置に関する。すなわち,本発明は,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンをフックで捕捉することにより,当該部品を所定の位置に保持するアップロック装置に関する。本発明はまた,格納式着陸ギヤ装置又は折り畳み式翼端装置と共に使用することのできるアップロック装置に関する。
通常,格納式着陸ギヤ装置を備える航空機には,着陸ギヤ装置が格納されたときに着陸ギヤ装置ベイ内の所定の位置にギヤを保持するアップロック装置が設けられている。図1(a)及び(b)は,典型的なアップロック装置1の(a)開放モード及び(b)ロックモードにおける概略図である。アップロック装置は,図1におけるA点周りで旋回可能なフック2を備えている。フック2は,フック2の上端におけるカム面4と,フック2の両側に延在するアーム6とを含む。アップロック装置1は,図1におけるB点周りで旋回可能なロックレバー8も備えている。レバー8における第1の端部は,アップロック装置が図1(a)の開放モードにあるときにフック2におけるカム面4上に休止するローラ10を含む。レバー8における他方の端部には,センサターゲット12が設けられている。図1(a)に示す開放モードにおいて,センサターゲット12は,アップロック1の本体22に取り付けられた近接センサ14から離隔している。近接センサ14は,図1に破線で概略的に示されるアビオニクスシステム46に対して信号を供給する。レバー8の下側からアーム16が延びている。ばね18がフック2とロックレバー8との間に延在している。油圧アクチュエータ20がロックレバー8に隣接して配置されている。フック2,ロックレバー8,センサ14及びアクチュエータ20は,本体22に取り付けられている。図1(a)において,着陸ギヤ装置(図示せず)の脚部に取り付けられた捕捉ピン26は,右側のフックアーム6の下側でフック2から離隔している。
図1(b)のロックモードにおいて,捕捉ピン26は,図1(a)に示す位置から閉鎖位置まで反時計回りに回動するフック2と係合する。ロックレバー8は,図1(a)に示す位置から時計回りに回動する。ロックレバー8のローラ10がフック2のカム面4の凹部28内に配置され,ロックレバー8のセンサターゲット12がセンサ14に隣接している。
使用中,着陸ギヤ装置が伸展すると,アップロック1装置は図1(a)の開放モードとなり,フック2は開放位置に移動し,ロックレバー8におけるローラ10はフック2のカム面4上に休止する。捕捉ピン26は,フック2から離隔しており,アップロック装置1に対して移動可能である。着陸ギヤ装置を引き込めると,着陸ギヤピン26がフックアーム6の下面に接触してフックアーム6を押し上げ,フック2をピボット点A周りで反時計回りに回転させる。フック2が回動するとカム面4がロックレバー8に対して移動し,この相対運動によりローラ10をカム面4に沿って転動させる。ロックレバー8のローラ10は,ロック凹部28に到達するまでカム面4に沿って転動する。ローラ10がロック凹部28内に落ち込むと,ロックレバー8はB点周りで時計回りに旋回し,センサターゲット12が取り付けられているロックレバー8の部分をセンサ14に向けて移動させる。フック2が閉鎖位置に向けて回転する際,引張ばね18が伸長する。このプロセスの終了時,アップロック装置は図1(b)のロックモードとなる。この場合,ターゲット12はセンサ14に隣接するロックレバー8上にあり,フック2は閉鎖位置にあり,ロックレバー8はロック用凹部28と係合する。捕捉ピン26がフック2により保持され,補足ピンの取り付けられている着陸ギヤ装置は,その移動が防止される。ターゲット12がセンサ14の近傍にある状態で,センサは航空機のアビオニクスシステム46に対して「ロック」信号を供給する。凹部28内にロックレバー8が存在することにより,フック2は,閉鎖位置からの回動が防止される。
着陸ギヤ装置を解放するため,アクチュエータ20は,ロックアーム16においてロックレバー8と係合し,ロックレバー8を反時計回りに回転させてロックレバー8をロック凹部28から解放する。ロックレバー8が解放されると,引張りばね18が,フック2のピン26を介して及ぼされる着陸ギヤ装置の重量と共に作用して,フック2を開放位置に向けて時計回りに回転させ,ピン26を下向きに移動させることができる。
従来技術のアップロック装置では,着陸ギヤ装置(又は他の部品)が「ロック」され,かつ,完全に格納された(「アップ」)位置にあることを示すために「ロック」信号が採用されていた。しかしながら,本出願人は,フック2の特定領域,例えばフック底部に構造的な欠陥がある場合に,ピン26は解放されるが,ロックレバー8がロック位置に留まることを特定した。これにより,ギヤが降ろされて着陸ギヤベイのドア上に休止する場合にセンサがロック状態を示し続けるという,隠された故障モードの潜在的リスクがある。この種の障害が検出できるアップロックを提供することが望ましい。
最近では,使用中における航空機のスパンを可変とするため,折り畳み式の翼端装置を使用することが提案されている。例えば,旅客機には折り畳み式の翼端装置が導入されており,この翼端装置は,飛行中に使用する飛行モードと,地上操作で使用する地上モードとの間で可動である。地上モードでは,翼端装置が飛行モードから移動して航空機の翼スパンを短縮し,空港における既存のゲート及び誘導路を使用可能にすると共に,飛行中はスパンを拡幅させることができる。翼端装置を所定のモードにおいて確実に維持するアップロック機構を提供することが望ましい。装置がアップロック機構により保持されている場合に,翼端装置(又は他の航空機部品)の動きを最小限に抑えるアップロック機構を提供することが望ましい。
本発明の課題は,上述した問題の1つ以上を軽減することである。代替的又は付加的に,本発明の課題は,航空機の構成要素と共に使用するための,改善されたアップロック装置供することである。
本発明は,第1の態様によれば,航空機部品,例えば着陸ギヤ装置又は翼端装置と共に使用するためのアップロック装置を提供する。このアップロック装置は,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合するように構成されたフックを備える。このフックは,閉鎖位置及び開放位置の間を可動とされている。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあるときに捕捉ピンがフックに係合しているか否かを表示する構成とすることができる。ピンがフックと係合しているか否かを検出するインジケータシステムを提供すれば,フック(又はその残部)が閉鎖位置に留まるも,構造的な障害により捕捉ピンが解放されるという,以前には隠されていた障害モードが検出可能である。アップロック装置は,(i)フックが閉鎖位置にロックされていること,及び(ii)ピンがフック内に存在すること,を検出可能なインジケータシステムを備えることができる。
アップロック装置は,捕捉ピンと係合させる(すなわち,受け入れる)ためのフックを備えることができる。フックは,アップロック装置に対するピンの移動を制限しない開放位置と,ピンの移動を制限する閉鎖位置との間を移動できるように取り付けることができる。
アップロック装置は,インジケータ部材を備えることができる。インジケータ部材は,表示システムの一部を形成することができる。インジケータ部材は,第1位置及び第2位置間で移動できるように取り付けることができる。アップロック装置は,フックに係合した捕捉ピンがインジケータを第1位置に維持し,ピンがフックに係合しなくなったときにインジケータ部材が第1位置から第2位置まで移動するように構成することができる。すなわち,アップロック装置は,インジケータ部材を第1位置に維持するために,フック内における捕捉ピンの存在が必要とされるように構成することができる。アップロック装置は,通常の使用において,捕捉ピンがフックと係合したときにインジケータ部材が第1位置のみを占める構成とすることができる。使用中,フックが閉鎖位置にあり,ピンがフックに係合している場合に,インジケータ部材は第1位置を占めるが,フックが閉鎖位置にあり,ピンがフックに係合していない場合には,インジケータ部材は第2位置を占める構成とすることができる。インジケータ部材の位置を使用して,ピンがフック内にあるか否かを判断し,それにより,フックが閉鎖位置に留まるがピンがフックと係合しなくなった故障モードの検出を容易にすることができる。
従って,本発明は,一態様において,着陸ギヤ装置又は翼端装置と共に使用するためのアップロック装置を提供することができる。このアップロック装置は:着陸ギヤ装置又は翼端装置に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成とされたフックを備え,回フックは,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられ;第1位置及び第2位置間で移動できるように取り付けられたインジケータ部材と;インジケータ部材の位置を検出するためのセンサと;を更に備える。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあるときに,フックに係合した捕捉ピンがインジケータ部材を第1位置に維持し,インジケータ部材は,フックが閉じた位置にあるが,ピンがフックに係合していない場合,第1位置から離隔移動する構成とされている。アップロック装置は,ピンがフックに係合しなくなったときに,インジケータが第1位置から第2位置まで移動する構成とすることができる。
用途によっては,インジケータ部材をフックの領域,例えばフックの先端に隣接して取り付けることにより,ピンの解放を引き起こした構造的障害によりインジケータ部材をフックの残部から取り外すのが望ましい場合がある。従って,そのような用途では,インジケータ部材が取り外される際に第1位置から離隔移動するが,これは必ずしも第2位置に向けての移動とは限らない。
アップロック装置は,フックに係合する捕捉ピン,例えばフック内に休止する捕捉ピンが,インジケータ部材に力を及ぼす構成とすることができる。アップロック装置は,ピンがフックに係合したときに捕捉ピンがインジケータ部材に対して例えば直接接触する構成とすることができる。インジケータ部材は,フック内に受け入れられたときに捕捉ピンがインジケータ部材に接触するように,フックに隣接して配置することができる。
インジケータ部材は,通常の使用では,フックに係合した捕捉ピンによりインジケータ部材に及ぼされる力がない場合にインジケータ部材が第2位置に留まるように,第2位置に向けて付勢することができる。アップロック装置は,使用中,フックに係合するピンによりインジケータ部材に及ぼされる力が,バイアス力に打ち勝ち,インジケータを第1位置まで移動させる(及びそこに維持する)のに十分であるように構成することができる。アップロック装置(例えばインジケータシステム)は,インジケータ部材を第2位置に維持するように構成されたバイアス手段,例えばばね又は他の弾性要素を備えることができる。従って,ピンからインジケータ部材に及ぼされる力がない場合,インジケータ部材は第2位置まで移動し,及び/又は第2位置に維持される。バイアス手段を有することは必須ではない点に留意されたい。アップロック装置は,フックに係合したピンによりインジケータ部材が持ち上げられ,ピンがフック内に存在しなくなった場合に,例えば重力の作用下で落下する構成とすることができる。
アップロック装置は,インジケータ部材の位置を検出するためのセンサを備えることができる。センサによりインジケータシステムの一部を形成することができる。センサは,近接センサ又は他の形式のセンサで構成することができる。アップロック装置は,近接センサにより検出可能なセンサターゲットを備えることができる。ターゲットは,インジケータ部材の移動によりターゲットの移動が生じるように,インジケータ部材に接続することができる。ターゲットは,インジケータ部材に取り付けることができ,一連のリンク部材を介してインジケータ部材に接続することもできる(詳細は後述する)。インジケータ部材は,近接センサのターゲットを含むことができる。アップロック装置は,通常の使用において,インジケータ部材が第1位置(ピンが存在する位置)にあるときに,インジケータ部材に関連付けられた(例えば接続された)ターゲットが近接センサにのみ隣接する構成とすることができる。従って,使用中,インジケータ部材に関連付けられたセンサターゲットが「近接」している旨の近接センサからの信号は,ピンがフックに係合していることの表示と見なすことができる。近接センサからの他の信号,すなわちセンサターゲットが「遠い」旨の信号は,ピンがフックに係合していないことを示す挟持と見なすことができる。
インジケータ部材は,回転運動できるように取り付けることができる。インジケータ部材は,アップロック装置の本体に取り付けることができる。インジケータ部材は,フックに取り付けることができる。インジケータ部材がフックに取り付けられる場合,フックの特定の故障モードにより,インジケータ部材がアップロック装置の残部から分離する可能性がある。
付加的又は代替的に,インジケータシステムは,閉鎖位置に向けて付勢されるフックを備えることにより,ピンがフックと係合してピンの重量によりバイアス力に打ち勝つことができない限り,ロック解除された際にフックが解放位置まで移動するのを防止する構成とすることができる。従って,本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置を提供することができ,このアップロック装置は:閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックを備え,該フックは,航空機部品上に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成とされており;フックを閉鎖位置にロックするためのロック手段を更に備える。フックは,ロック解除されたときに閉鎖位置に留まるように付勢され,アップロック装置は,フック内に受け入れられた捕捉ピンによりフックに及ぼされる力が,バイアス力に打ち勝ってフックを閉鎖位置から開放位置に向けて移動させるに十分である構成とされる。通常の使用では,フック上におけるピンの重量がバイアス力に打ち勝ってフックが開放可能となる場合がある。フックがロック解除されたときにピンがフックと係合していなければ,フックは閉鎖位置に留まるが,ピンがフックと係合していないため,航空機部品は新たな位置まで移動可能となる。航空機部品が新たな位置まで移動している間にフックが閉じたままであることは,フックに障害があることを示すものとして使用でき,従ってこの構成により,以前には隠れていた障害モードの検出が容易となる。
アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあることを示すために,航空機におけるアビオニクスシステム(後述)に信号を送信する構成とすることができる。航空機のアビオニクスシステムは,航空機部品が第2位置にある旨の信号を受信する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,(i)フックが閉鎖位置にあり,(ii)航空機部品が第2位置にあることを信号が示す場合に,アップロック装置の障害の可能性をパイロットに警告する構成とすることができる。
アップロック装置は,フックを閉鎖位置に向けて付勢するように配置されたバイアス機構を含むことができる。バイアス機構は,フックが所定のポイントを超えて閉鎖位置から離隔すると(例えば,所定距離だけ変位するか,又は所定角度だけ回転すると),バイアス機構がフックを開放置に復帰させる構成とすることができる。フックは,開放位置及び閉鎖位置の間の移動,例えば回転ができるように取り付けることができる。バイアス機構は,フックが第1の位置範囲にあるとき,例えば,フックが閉鎖位置から5度以内の回転位置にあるとき,フックを閉鎖位置に向けて移動させる構成とすることができる。バイアス機構は,フックが第2の位置範囲にあるとき,例えば,フックが閉鎖位置から5度以上回転しているとき,フックを開放位置に向けて移動させる構成とすることができる。
バイアス機構は,第1のポイントでフックに力を作用させる構成とすることができる。フックは,取り付け点を中心に回転するように取り付けることができる。フックが閉位置にあるとき,第1のポイントは,バイアス機構がフックに作用させる力によりフックが第1の方向に回転するように,取り付け点の一側に位置させることができる。フックが所定のポイントを超えて移動すると,第1のポイントは取り付けポイントの反対側に配置され,バイアス機構がフックに作用させる力によりフックが第2の反対方向に回転する。
バイアス機構は,フックを閉鎖位置に維持するための第1バイアス要素(又は要素のセット),例えばばね又はばねのセットと。フックを開いた位置に移動させるための第2のバイアス要素(又は要素のセット),例えばばね又はばねのセットを備えることができる。アップロック装置は,フックが閉鎖置にあるとき,第1要素(例えば第1のばね)によりフックに作用する力が,第2要素(例えば第2のばね)によりフックに作用する力よりも大きくなる配置とすることができる。第1要素は,フックを第1方向に移動させ,及び/又は反対の第2方向への移動に抵抗するように作用する構成とすることができる。第2要素は,フックを第2方向に移動させるように機能する。第1及び第2要素は,フックに係合したピンにより及ぼされる力が,閉鎖位置に向けてのバイアス力に打ち勝つように平衡させることができる。例えば,第1のばね及び第2のばねによりフックに作用する力の差は,フック内に受け入れられたピンによりフックに作用する力よりも小さくすることができる。
アップロック装置は,フックが所定の量(例えば距離又は角度)だけ閉鎖位置から離れたときに,第2要素,例えば2番目のばねによりフックに及ぼされる力は,第1要素,例えば第1のばねによりフックに及ぼされる力よりも大きい。従って,閉鎖位置から離隔する最初の移動が完了すると,フックは,ピンからの力を必要とせずにフックを開放位置まで復帰させることができる。
付加的又は代替的に,フックは,第1方向(例えば,閉鎖位置から離れる方向,及び/又は開放位置に向かう方向)における移動に対して,異なる第2方向(例えば,閉鎖位置に向かう方向,及び/又は開放位置から離れる方向)における移動よりも,大きな抵抗を作用させるように取り付けることができる。アップロック装置は,フックの第1の方向への移動に対する抵抗を増加させる摩擦発生器を備えることができる。フックが閉鎖位置から離れる方向に回転している場合よりも,フックが閉鎖位置に向かう方向に回転している場合,摩擦発生器はより大きな摩擦力を作用させる構成とすることができる。
あるいは,フックは,上記のように付勢されない構成とすることができる。アップロック装置は,ロック手段,例えばロック部材が解放されたときに,フックが閉鎖位置まで復帰させるように付勢する配置とすることができる。アップロック装置は,ロック部材が解放されたとき(すなわち,ロック解除位置まで移動したとき)に,フックを開放位置まで復帰させる構成とした1つ又は複数のバイアス要素を備えることができる。
付加的又は代替的に,インジケータシステムは,フックに作用する荷重,及び/又はフックからアップロックの残部を介して航空機に伝達される荷重を測定するための荷重検出器を備えることができる。
荷重検出器は,フックと航空機との間の荷重経路に沿う1つ又は複数の点で荷重を測定するように配置されたセンサを備えることができる。荷重検出器はロードセルを備えることができる。ロードセルは,検出された力に依存する出力,例えば変化する電気的出力を生成する構成とすることができる。荷重は,歪みを検出することによりロードセルで測定することができる。ロードセルは歪みゲージを備えることができる。ロードセルは,圧電センサを備えることができる。ロードセルは,ファイバブラッググレーティングを備えることができる。従って,本発明の一態様において,アップロック装置は,アップロック装置の一部における歪みを測定する構成とした歪みゲージを備えることができる。使用中,補足ピンがフックに係合すると,航空機部品からの荷重が,補足ピン,フック,本体(存在する場合),ケーシング(存在する場合)及び少なくとも1つのマウントポイント(存在する場合)を介して,アップロックの取り付けられている航空機構造に伝達される。従って,アップロックは,フックに係合した捕捉ピンからの荷重を,アップロックの取り付けられている航空機構造に伝達する荷重経路を備えることができる。荷重検出器,例えば歪みゲージは,例えば,荷重経路に沿う1つ又は複数の点で歪みを測定することにより,荷重を測定する構成とすることができる。所定の構成では,アップロックフック装置に荷重が作用したときに応力及び/又は歪みを測定可能な,複数の荷重経路を特定することができる。歪みゲージをフックに取り付けて,フックの歪みレベルを測定することができる。荷重検出器,例えば歪みゲージは,その荷重を測定するために本体又はケーシングに取り付けることができる。荷重検出器,例えば歪みゲージは,捕捉ピン,又は航空機部品(あるいはアップロック装置からの荷重,例えばフックが閉鎖位置にあり,ピンがフックと係合したときに生成される荷重に反応する他の航空機構造)における任意の部分に取り付けることができる。そのような航空機部品等には,フックが閉鎖位置にあって捕捉ピンがフックに係合しているときに,フックが閉鎖位置にあって捕捉ピンがフックに係合していない場合と比較して,異なる荷重が作用する。荷重検出器,例えば歪みゲージは,測定された荷重(又は歪み)に対応する信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,所定の閾値を超える測定値を,捕捉ピンがフックに係合していることを示すデータとして判断する構成とすることができる。所定の閾値は,10〜100kN,例えば30〜50kNとすることができる。測定値が所定の閾値を超えない場合,アビオニクスシステムは,パイロットにアップロック装置の障害の可能性を警告する構成とすることができる。
荷重検出器は,検出された荷重及び/又は歪みが障害を示しているか否かを確認する出力を送信する構成とすることができる場合がある(特定の実施形態において検出される実際の歪み又は応力の正確な測定値を表す信号の送信が,荷重検出器にとって不要とされる場合がある)。
従って,本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置を提供することができる。このアップロック装置は:航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成としたフックと;アップロック装置を航空機に取り付けるための少なくとも1つの取り付けポイントと;フックと航空機上の位置との間の荷重経路上(例えば,少なくとも1つの取り付け点を含む荷重経路上)に配置される荷重検出器(例えば,歪みゲージ)と;を備える。例えば,歪みゲージは,フックと少なくとも1つの取り付けポイントとの間の荷重経路上に配置することができる。フック及び航空機の間の荷重経路に歪みゲージを含むアップロック装置を配置すれば,フックの故障(又はフックからのピンの解放につながる他の故障モード)の検出が容易となる場合がある。
荷重経路は,構造内におけるあるポイントから別のポイントへの荷重伝達ルートとして定義することができる。アップロックの荷重経路は,フックの一部,本体,ケーシング(存在する場合),及び/又は取り付けポイント(存在する場合)を備えることができる。荷重検出器のセンサ,例えば歪みゲージは,フック,本体,ケーシング,又は少なくとも1つの取り付けポイントに取り付けて,その歪みを測定することができる。荷重検出器(又は歪みゲージ)は,アビオニクスシステムに信号を送信する構成とすることができる。いくつかの実施形態において,荷重検出器は,アップロック装置が取り付けられる航空機構造の荷重を測定する構成とすることができる。従って,荷重検出器をアップロック装置内に配置する必要のない点に留意されたい。荷重検出器は,アップロック装置に対して取り付けポイント(存在する場合)の反対側の位置で航空機に取り付け可能な場合がある。
付加的又は代替的に,インジケータシステムは,センサワイヤと,該ワイヤの抵抗値を測定するための回路を備えることができる。従って,本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置を提供することができる,このアップロック装置は:航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成としたフックと;センサワイヤと;センサワイヤの抵抗を測定する回路と;を備える。センサワイヤは,フックの少なくとも一部を横切って延在し,フックの一部が故障してセンサワイヤに機械的損傷が生じると,それにより抵抗値が変化する。そのようなシステムは,フックが損傷しているか否かの表示を送信することにより,以前に隠れていた障害(フックのピン保持能力に影響を及ぼしかねない障害)を検出可能とすることができる。アップロック装置は,センサワイヤ及び回路に対して電力を,例えば連続的に供給する構成とすることができる。センサワイヤは,フックの少なくとも一部に亘って,例えばフックの周囲の一部の周り,例えばフックの下部の周りに延在させることができる。センサワイヤは,フックの表面に形成された溝に受け入れられ,通常の使用では,ワイヤが前記溝により損傷から保護される。アップロック装置は,ワイヤの変形及び/又は破損により,回路が測定する抵抗値を変化させるように構成することができる。従って,フックの機械的損傷により,前記ワイヤの抵抗値変化が生じる可能性がある。アップロック装置は,回路からアビオニクスシステムに,抵抗測定値に対応する信号を送信する構成とすることができる(これについては後述する)。アビオニクスシステムは,測定された抵抗値が所定の期間に亘って所定の量を超えて変化する場合,起こりかねないアップロック障害をパイロットに警告する構成とすることができる。回路の抵抗値は,長期間に亘って僅かに変化する場合があるが,本方法は,センサワイヤへの機械的損傷を示す抵抗値変化が発生したか否かの判定を含むことに留意されたい。そのような変化は,10%を超える抵抗値変化(例えば,増加又は減少),例えば20%を超える抵抗値変化,あるいは例えば50%を超える抵抗値変化を含むことができる。そのような変化は,10秒未満,例えば5秒未満,又は例えば1秒未満の期間に亘って起こりかねない。この変化は,短絡を示す抵抗値の低下(例えば,ゼロ又はゼロに近い抵抗値の低下)を含むことができる。この変化は,開放回路を示す増加(例えば,無限抵抗等の非常に高い増加)を含むことができる。
センサワイヤは,第1導体及び第2導体を備えることができる。センサワイヤは,通常の使用では第1導体及び第2導体が互いに絶縁されるも,センサの機械的変形により第1導体及び第2導体が電気的に接触して少なくとも一方の抵抗値が変化する構成とすることができる。ワイヤが損傷を受けていないとき,第1導体及び第2導体は互いに離隔する配置とすることができる。回路は,第1又は第2の導体の一方を含む回路の抵抗を測定する構成とすることができる。代替的又は付加的に,センサワイヤは単一の導体を備えることもできる。
アップロック装置は,フックを閉鎖位置にロックする構成としたロック手段を備えることができる。ロック手段は,アップロック装置における他の1つ又は複数の要素と係合,例えば連携することにより,フックの閉鎖位置からの移動を機械的に防止する構成としたロック部材を備えることができる。アップロック装置は,ロック部材がロック位置にあるときに,ロック部材がフックの開放(すなわち,閉位置からの移動)を防止する構成とすることができる。アップロック装置は,通常の使用では,ロック部材が別の要素,例えばフック又はフックに接続されたカムと係合したときにのみロック位置を占有して,フックの開放を防止する構成とすることができる。アップロック装置は,通常の使用では,フックが閉鎖位置にあるときにのみ,ロック部材がロック位置を占有できる構成とすることができる。従って,アップロック装置がロック部材の位置を検出するためのセンサを含む場合,ロック部材の位置に基づいてフックが閉鎖位置にあるか否かを判断することができる。ロック部材は,フックの移動を防止するロック位置と,フックの移動が可能なロック解除位置との間を移動できるように取り付けることができる。ロック部材,例えばロックレバーは,フックが閉鎖位置にあるときにフックに関連するカム面に係合して,閉鎖位置からのフックの移動を防止する構成とすることができる。カム面により,フックの一部又はフックに接続された別のカムの一部を形成することができる。ロック部材は,ロック部材がカム面と係合するロック位置と,ロック部材がカム面から係合解除されるロック解除位置との間を移動できるように取り付けることができる。ロック部材は,ロック部材をロック位置からロック解除位置に向けて移動させる構成としたアクチュエータを備えることができる。従って,ロック部材は,アクチュエータにより解放することができる。アップロック装置は,通常の使用において,アクチュエータにより解放されない限り,ロック部材をロック位置から離隔移動させない構成とすることができる。
アップロック装置は,ロックアクチュエータが解放され,フックがロック位置にあるときにロック部材がロック位置まで復帰する構成とすることができる。アップロック装置は,通常の使用では,フックが開放位置にあればロック部材がロック位置まで復帰できない構成とすることができる。アップロック装置は,フックが開放位置にあればカム面によりロック部材のロック位置への復帰を防止する構成とすることができる。
アップロック装置は,ロック部材の位置を検出するためのセンサを備えることができる。センサは,近接センサ又は別形式のセンサで構成することができる。アップロックは,近接センサによる検出に適したターゲットを備えることができる。ターゲットは,ロック部材の移動によりターゲットが移動するようにロック部材に接続することができる。ターゲットは,ロック部材に取り付けることができ,一連のリンク部材を介してロック部材に接続することもできる(これについては後述する)。ロック部材は,近接センサのターゲットを含むことができる。アップロックは,通常の使用では,ロック部材がロック位置にあるときに,ロック部材に関連付けられたターゲットが近接センサにのみ隣接する構成とすることができる。
アップロック装置は,フックに関連付けられたカム面を備えることができる。アップロック装置は,ロック部材に対するカム面の位置がフックの位置に依存する構成とすることができる。カム面により,フックの一部を形成することができる。従って,フックはカム面を備えることができる。カム面は,フックとは別個の本体として形成することもできる。従って,アップロック装置は,カム面を有するカムを備えることができる。カム面は,ロック部材が閉鎖位置でフックと係合したときにロック部材の一部を収容するロック凹部を含むことができる。カム面は,ロック部材がロック凹部内に係合するとき(すなわち,ロック部材がロック位置にあるとき),フックの移動を防止するようにフックに接続することができる。凹部におけるカム面の形状により,閉鎖位置から離れる方向におけるフックの移動を生じさせる様式でのカム面のロックレバーに対する移動を防止することができる限り,ロック凹部を広範な形状に形成できることに留意されたい。
アップロック装置は,捕捉ピンを受け入れる構成とした凹部(ピン凹部)を備えることができる。凹部は,アップロック装置の本体に形成することができる。凹部は,アップロック装置のケーシングにより画定することができる。凹部は,使用時にピンを凹部に入れるための開口部を備えることができる。フックが閉鎖置にあるとき,フックは開口部の少なくとも一部に亘って延在させることができる。フックが開放位置にあるとき,フックは,開口部における小さな部分を横切って延在させ,又は全く延在させない配置とすることができる。
アップロック装置は,ケーシングを備えることができる。フック,ロック部材(存在する場合),インジケータ部材(存在する場合),及び/又は近接センサ(存在する場合)は,少なくとも部分的にケーシング内に取り付けることができる。ケーシングは,アップロックを航空機構造,例えば機体の一部に取り付けるための1つ以上の取り付け点を備えることができる。従って,アップロック装置は,アップロック装置を航空機に取り付けるための少なくとも1つの取り付けポイントを備えることができる。
航空機部品は,航空機に取り付けることができる。航空機部品は,捕捉ピンを備えることができる。航空機部品は,第1位置と,異なる第2位置の間を移動できるように取り付けることができる。アップロック装置は,航空機部品を第1位置に保持する構成とすることができ,これを以下では保持位置と呼ぶ場合がある。アップロックは,航空機部品(従って,補足ピン)が保持位置にあるときにフックがピンと係合する構成とすることができる。アップロック装置は,航空機部品が移動すると,従って捕捉ピンが保持位置に向けて移動すると,フックが開放位置から閉鎖位置まで移動する構成とすることができる。アップロック装置は,開放位置から閉鎖位置までのフックの移動により,ロック手段をロック解除位置からロック位置まで移動させる構成とすることができる。フックが閉鎖位置にあってロック手段がロックされている場合,フックは捕捉ピンの移動を制限し,それにより航空機部品の移動を制限する構成とすることができる。フックは,保持位置から離れる方向への捕捉ピンの移動を制限する構成とすることができる。アップロック装置は,ピンが保持位置に向けて移動すると,ピンがフックに接触し,フックを開放位置から閉鎖位置まで回転させる構成とすることができる。フックが突起を備え,ピンによる突起の接触によりフックが回転する構成とすることができる。アップロック装置は,ロック部材が解除されると,保持位置から離れる方向におけるピンの移動により,フックを閉鎖位置から開放位置まで移動させる構成とすることができる。捕捉ピンがフックに係合し(又は保持され),フックが閉鎖位置にロックされると,フックが捕捉ピンの移動を拘束し,それにより捕捉ピンが取り付けられた航空機部品が拘束されることに留意されたい。
捕捉ピンが取り付けられる航空機部品は,格納式着陸ギヤ装置で構成することができる。捕捉ピンは,着陸ギヤ装置におけるメインストラットに取り付けることができる。従って,アップロック装置は,格納式着陸ギヤ装置と共に使用する構成とすることができる。着陸ギヤ装置は,展開モードと格納モードの間を移動できるように航空機に取り付けることができる。使用中,アップロック装置を航空機に取り付けて,着陸ギヤ装置を格納又は「アップ」モードに拘束することができる。従って,保持位置は,格納位置とすることができる。アップロック装置は,通常の使用では,フックが閉鎖位置にロックされているときに,フックにより着陸ギヤ装置の展開を防止する構成とすることができる。格納式着陸ギヤ装置は,当技術分野で周知であり,これ以上の説明は要しない。着陸ギヤ装置は,主着陸ギヤ装置又は前脚で構成することができる。着陸ギヤ装置は,機体又は航空機の翼に取り付けることができる。
捕獲ピンが取り付けられる航空機部品は,翼端装置で構成することもできる。従って,アップロック装置は,例えば,折り畳み式翼端装置等の翼端装置と共に使用する構成とすることができる。アップロック装置は,通常の使用では,飛行中に受ける荷重の作用下で,フックが飛行モードから地上モードへの翼端装置の移動を防止する構成とすることができる。翼端装置は,翼端延長部,例えば平面先端延長部で構成することもできる。他の実施形態において,翼端装置は,小翼等の非平面装置を備え,又はそれから構成することもできる。飛行モードにおいて,翼端装置の後縁は,固定翼の後縁の延長させた構成とするのが好ましい。好ましくは,固定翼から翼端装置へは滑らかに移行させる。固定翼及び翼端装置の間の接合部でスウィープや捩じれに変化がある場合でも,これは滑らかな移行部であり得ることに留意されたい。しかしながら,好ましくは,固定翼と翼端装置との間の接合部は,不連続性を伴わないものとする。翼端装置の上面及び/又は下面は,固定翼の上面及び下面を延長させた構成とすることができる。
飛行中にロックしておく必要があり,かつ,ロック状態が達成されたことの確認が望ましい他の航空機部品も存在する。これには,着陸ギヤ装置ベイドア,カーゴベイドア,フラップ,エンジンカバー,及び/又はカーゴランプが含まれるが,これらに限定されるものではない。
アップロック装置が取り付けられる航空機は,アビオニクスシステムを備えることができる。アップロック装置は,1つ又は複数のセンサからの信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。この信号は,フック,インジケータ部材(存在する場合),ロック部材(存在する場合)及び/又はカム(存在する場合)における1つ又は複数の位置に対応させることができる。航空機部品は,1つ又は複数のセンサからアビオニクスシステムに信号を送信して,例えば部品の現状を表示し,部品が展開されているか又は格納されているか,あるいは飛行モードにあるか地上モードにあるか等を表示する構成とすることができる。
アビオニクスシステムは,アップロック装置及び/又は航空機部品の状態に関する情報をパイロットに送信する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,アップロック装置に障害が発生している可能性があると判断された場合に,パイロットに警告を発する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,ロック部材,フック,インジケータ部材のうちの1つ又は複数における位置及び/又はインジケータシステムの状態に応じて,アップロック装置に障害が生じているか否かを判断する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,ロック部材の位置に応じて,フックが閉鎖位置にあるか否かを判断する構成とすることができる。ロック部材に関連付けられたセンサは,アビオニクスシステムに信号を送信して,ロック部材がロック位置にあるか否かを示す構成とすることができる。インジケータ部材に関連付けられたセンサは,インジケータ部材が第1位置にあるか否かを示す信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。歪みゲージ,荷重検出器,又は他の荷重検出手段は,フックが受ける荷重に対応する信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。抵抗測定回路は,ワイヤの抵抗に対応する信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。アビオニクスシステムにより,ロックメンバがロック位置にあり,インジケータメンバが第1位置にないことを示す1つ以上の信号を受信した場合,アビオニクスシステムは,アップロックに障害がある可能性があることをパイロットに警告する構成とすることができる。
アップロック装置が「安全」であるためには,(i)フックが閉じていること,(ii)フックが閉鎖位置にロックされていること,(iii)捕捉ピンがフック内に受け入れられていること,以上3つの基準を満たす必要がある場合がある。アビオニクスシステムは,上記3つの基準の全てが満たされた場合にのみ,安全信号を送信する構成とすることができる。アップロック装置は,これらの基準のそれぞれに対応する個別信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。すなわち,閉鎖/開放信号,ロック/ロック解除信号,ピンアップ/ピンダウン信号である。アビオニクスシステムは,受信した信号に応じて,アップロックが安全かどうかを判断するように構成できる。代替的に,アップロック装置は,アビオニクスシステムに単一の信号,すなわち安全/不安全信号を送信する構成とすることができる。アップロック装置は,上記3つの基準の全てが満たされた場合にのみ,安全信号を送信し,さもなければ不安全信号を送信する構成とすることができる。アップロック装置は,アップロック装置が不安全である場合に,パイロットに警告を発するように設定することができる。
センサターゲット又はセンサは,上記の要素の2つ以上に関連付けられている(接続されている)場合がある。ターゲットは,フック,カム(存在する場合),ロック部材(存在する場合),インジケータ部材(存在する場合),又はアップロック装置における他の要素の1つ又は複数に関連付けることができる。ターゲットが複数の要素に関連付けられている場合,アップロック装置は,これら要素のそれぞれがアップ又はロックされた(適切な)位置にあるときに,ターゲットをセンサに隣接させる(近傍に位置させる)構成とすることができる。アップロック装置は,次の基準の1つ以上が満たされたときにのみターゲットが近接センサに隣接するように配置できる:ロック手段が係合していること(ターゲットがロックに関連付けられている場合);フックが閉鎖位置にあること(ターゲットがフック,カム,及び/又はロックに関連付けられている場合);及び/又はインジケータ部材が第1位置にあること(ターゲットがリンク部材に関連付けられている場合)。アップロック装置は,これら基準の全てが満たされている場合に,センサ部材上のターゲットを近接センサにのみ隣接させる配置とすることができる。このようなリンク部材を使用すれば,単一のセンサ又はより少数のセンサを使用してアップロック装置の状態を検出することができる。
アップロック装置は,センサターゲットが配置されるセンサ部材を備えることができる。アップロック装置は,センサ部材をフック,カム(存在する場合),ロック部材(存在する場合),インジケータ部材(存在する場合)又はアップロックにおける他の要素の1つ又は複数に接続するための,1つ又は複数のリンク部材を備えることができる。リンク部材は,剛性リンク及び/又は圧縮可能なリンク,例えばばねを備えることができる。センサに隣接するターゲットの存在が,複数の基準が満たされていることを示す場合,リンク部材は,満たされた前記基準のそれぞれに対してセンサをターゲットに接近させる構成とすることができる。
本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置,特に,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合するフックを含むアップロック装置における障害を検出する方法が提供される。本方法は,フックが閉鎖位置にあるときに捕捉ピンがフックに係合しているか否かに応じて,障害が発生したか否かを判定するステップを含み,ピンがフックに係合していない場合,アップロック障害の可能性をパイロットに警告する。フックが閉鎖位置にあるときにピンがフックに存在するか否かを判断すれば,従来のアップロック装置では検出できなかった故障モードの識別が容易になる場合がある。
ピンのフック内における存否を判断するステップは,上記のインジケータ部材を使用することを含むことができる。従って,本発明の別の態様では,航空機部品のアップロックの故障を検出する方法が提供され,この方法は,上述のようにインジケータ部材の位置に応じて障害が発生したか否かを判定するステップを含む。着陸ギヤ装置又は翼端装置のアップロック装置,特に,着陸ギヤ装置又は翼端装置に取り付けられた捕捉ピンと係合可能なフックを含むアップロック装置における障害を検出する方法を提供することができる。この方法は:フックに係合した捕捉ピンがインジケータ部材を第1位置に保持するための(又は存在する場合に保持する筈の)閉鎖位置までフックを移動させるステップと;捕捉ピンがフックに係合されていない場合に,インジケータ部材を別の異なる位置まで移動させる(すなわち,補足ピンがフックから係合解除されている場合,又はフックに係合していない場合に,インジケータを第2位置まで移動させる)ステップと;インジケータ部材の位置に応じて,障害が発生したか否かを判断するステップと;を備える。
本方法は,インジケータ部材が第1位置にある場合,ピンがフックに係合していると判断することを含むことができる。本方法は,インジケータ部材が第2位置,又は第1位置以外の他の位置にある場合,ピンがフックに係合していないと判定することを含むことができる。本方法は,フックが閉鎖位置にロックされているもインジケータ部材が第1位置にない場合,パイロットに警告を提供することを含むことができる。本方法は,インジケータ部材の位置に対応する信号をアビオニクスシステムに送信することを含むことができる。本方法は,インジケータ部材の位置を決定するために近接センサからの信号を使用することを含むことができる。
捕捉ピンは,ピンがフックに係合している場合,インジケータ部材を高い位置で保持することができる。ピンがフックと係合すると,ピンによりインジケータ部材を第2位置から第1位置まで持ち上げることができる。ピンがフックから係合解除されると,インジケータ部材は第1位置から第2位置まで降下させることができる。
ピンがフックに係合しているとき,補足ピンは,インジケータ部材を第1位置まで押圧することができる。ピンがフックと係合すると,ピンはバイアス手段の作用に抗してインジケータ部材を第1位置まで押し込むことができる。バイアス手段は,ピンがフックから係合解除されると,インジケータ部材を第2位置まで復帰させることができる。本方法は,ピンがフックから係合解除された場合,ピンを第2位置まで復帰可能とすることを含むことができる。
付加的又は代替的に,フックにピンが存在するか否かを判断するステップは,上述のように閉鎖位置に向けて付勢されるフックの使用を含むことができる。従って,本発明の別の態様では,閉鎖位置及び解放位置の間で移動可能なフックと,フックを内部に維持するように作用するバイアス機構とを含み,該バイアス機構が,フックに受け入れられた捕捉ピンにより及ぼされる力がバイアス力に打ち勝ってフックを閉鎖位置から開放位置に向けて移動させるのに十分なものとする構成とされているアップロック装置における障害を検出する方法を提供することができる。本方法は,フックを第1位置にロックして航空機部品を閉鎖位置に配置するステップと,フックをロック解除して航空機部品を別の異なる位置まで移動させ,フックの位置と航空機部品の位置に応じて障害が発生したか否かを判断するステップと;を備える。
本方法は,上述のようにフック及び/又はロック部材の位置を示す信号をアビオニクスシステムに送信するステップを含むことができる。本方法は,航空機部品の位置を示す信号をアビオニクスシステムに送信するステップを含むことができる。本方法は,フックが閉鎖位置にあり,航空機部品が第2位置にある場合に,パイロットに警告を送信するステップを更に含むことができる。
本方法は,バイアス機構の作用及びその中に受け入れられたピンによりフックに及ぼされる力の下で,フックを閉鎖位置まで移動させるステップを含むことができる。本方法は,フックに力を及ぼすピンがフックに受け入れられていない場合に,バイアス機構の作用下でフックを閉鎖位置に抑留可能とするステップを含むことができる。
付加的又は代替的に,フックにピンが存在するか否かを判断するステップは,上記の荷重検出器を使用するステップを含むこともできる。従って,本発明の別の態様では,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合するように構成されたフックを含む航空機部品用アップロック装置における障害を検出する方法を提供することができ,本方法は,アップロック装置に作用する荷重を(直接的又は間接的に)測定するステップを含む。例えば,荷重は,アップロック装置における1つ又は複数の領域に生じる歪みを測定して測定することができる。荷重は,アップロック装置に付加が作用したときに,荷重を支える航空機における1つ又は複数の領域に生じる歪みを測定して測定することができる。本方法は,そのように(例えば歪みを測定することにより)測定された荷重に応じて,捕捉ピンがフックに係合しているか否かを判定するステップを含むことができる。本方法は,そのように測定された荷重が所定の閾値を超えるか否かに応じて,捕捉ピンがフックに係合しているか否かを判定するステップを含むことができる。荷重が閾値を超える場合,本方法は,捕捉ピンがフックに係合していると判断するステップを含むことができる。荷重が閾値を超えない場合,本方法は,捕捉ピンがフックに係合していないと判断するステップを含むことができる。航空機のアビオニクスシステムは,このような決定を行う構成とすることができる。例えば,航空機のアビオニクスシステムは,測定された荷重が所定の閾値を超えているか否かに応じて,捕捉ピンがフックに係合しているか否かを判断する(例えば,荷重が閾値を超える場合に,捕捉ピンがフックに係合しているとみなす)ステップを実行し,及び/又は測定された荷重が所定の閾値(同一の閾値又は異なる閾値とすることができる)を下回るか否かに応じて,捕捉ピンがフックに係合していないか否かを判断するステップ−例えば,荷重がその閾値を下回った場合に,捕捉ピンがフックに接続されていないとみなすステップを実行する構成とすることができる。本方法は,捕捉ピンがフックに係合しているか否かについての指示をパイロットに送信するステップ,及び/又は捕捉ピンがフックに係合していないか否かについての指示をパイロットに送信するステップを更に含むことができる。荷重を直接測定するステップは,荷重を測定するために,アップロック装置内に取り付けられた歪みゲージ等の測定装置を使用するステップを含むことができる。荷重を間接的に測定するステップは,アップロック装置から航空機に伝達される荷重を測定するために,アップロック装置を取り付けた航空機構造部に取り付けられた測定装置,例えば歪みゲージを使用するステップを含むことができる。
付加的又は代替的に,ピンがフックに存在するか否かを判断するステップは,上記のセンサワイヤを使用してフックが損傷しているか否かを判断するステップを含むことができる。従って,本発明の別の態様では,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成としたフックを含む航空機部品用アップロック装置の故障を検出する方法が提供される。本方法は,センサワイヤの抵抗値を反復的に測定するステップと,測定された抵抗値の変動に応じてフックが損傷しているか否か判定するステップとを含む。
本方法は,ワイヤの抵抗値に対応する信号をアビオニクスシステムに提送信するステップ含むことができる。本方法は,ワイヤの抵抗値が顕著に変化した場合に,フックが損傷した可能性があることをパイロットに警告するステップを含むことができる。
本方法は,フックが閉鎖位置にロックされているか否かを示す信号,例えば「ロック」信号又は「ロック解除」信号をアビオニクスシステムに送信するステップを含むことができる。ロック信号は,ロック部材に関連付けられたターゲットが近接センサに近接しているという信号を含むことができ,ロック解除信号は,ロック部材に関連付けられたターゲットが近接センサから離隔しているという信号を含むことができ,その逆も同様である。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあり,かつ,ロック部材がフックと係合したときにのみ「ロック」信号を送信する構成とすることができる。アップロック装置は,他の全ての場合に「ロック解除」信号を提供する構成とすることができる。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあるときにのみロックがフックに係合できる構成とされている場合がある。この場合,ロック状態又はロック部材がロック位置にあることを示す信号は,フックが閉鎖位置にあることを示すものである。代替的に,ロック部材の位置を示す第1信号及びフック部材の位置を示す第2信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることもできる。本方法は,ピンがフックに係合しているか否かを示す信号,「ピンアップ」(保持)信号又は「ピンダウン」信号をアビオニクスシステムに送信するステップを含むことができる。ピンアップ信号は,インジケータ部材に関連付けられたターゲットが近接センサに近接しているという信号を含むことができ,及び/又はピンダウン信号は,インジケータ部材に関連付けられたターゲットが近接センサから離隔しているという信号を含むことができ,その逆も同様である。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあってピンがフックに係合しているときにのみ「ピンアップ」信号が送信する構成とすることができる。アップロック装置は,他の全ての場合に「ピンダウン」信号を送信する構成とすることができる。本方法は,フックがロックされているがピンがフックに係合していないことを信号が示す場合,例えば信号が「ロック」信号及び「ピンダウン」信号である場合に,パイロットに警告を送信するステップを含むことができる。フックが閉鎖位置にロックされ,ピンがフックに係合していることを示す単一の信号をアビオニクスシステムに送信することもできる。代替的に,2つの別個の信号,すなわち,フックが閉鎖位置にロックされていることを示す信号と,ピンがフック内にすることを示す別の信号をアビオニクスシステムに送信することもできる。代替的に,3つの別個の信号,すなわち,フックがロックされていることを示す第1信号,フックが閉鎖位置にあることを示す第2信号,及びピンがフック内に存在することを示す第3信号をアビオニクスシステムに送信することもできる。。
本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置が提供され,このアップロック装置は,ストッパと,航空機に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成としたフックとを備え,フック及びストッパは,閉鎖位置及び開放位置の間で相対的に移動可能であり,アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあるときに,フック内に受け入れられている捕捉ピンがフック及びストップの両者に接触する構成とされている。フック及びストッパ間に捕捉ピンが挟持されるアップロック装置によれば,アップロック装置がロックモードにあるときの航空機部品の移動を抑制することができる。これは,航空機部品が翼端装置である場合に特に適用できるものであるが,格納式着陸ギヤ装置及び他の航空機部品と共に有利に適用することが可能である。
フック及び/又はストッパは,相対的に移動できるように取り付けることができる。フックは,開放位置及び閉鎖位置間におけるフックの移動に,フックが開放位置と,ピンがストップから離隔して存在する場所でピンを捕捉する中間位置との間で回転する第1段階が含まれるように取り付けることができる。フックは,開放位置及び閉鎖位置間におけるフックの移動に,フックが中間位置と閉鎖位置との間を移動する第2段階が含まれるように取り付けることができる。この2段階の移動は,ピンの確実な捕捉を容易とすることができる。中間位置では,フックの一部分をストッパから離隔した配置とすることができる。閉鎖位置において,フックの前記部分はストッパに対してより近接する配置とすることができる。第1段階は,開放位置から中間位置までの回転運動を(主に又は全面的に)を含むことができ,中間位置ではフックに受け入れられたピンがストップから離隔している。第2段階は,中間位置から閉鎖位置までのフックの変位(例えば,並進移動)を含むことができ,閉鎖位置では,フックに受け入れられた捕捉ピンは,フックとストップの両者と接触する。従って,第2段階は,フックを変位させてピンをストップと接触させるステップを含むことができる。アップロック装置は,ピンが先ず中間位置においてフックに受け入れられる構成とすることができる。フックが閉鎖位置にあるとき,補足ピンはフック及びストッパの間で圧縮される構成とすることができる。従って,移動の第2段階は,フック及びストッパの間にピンをクランプするステップを含むことができる。
ストッパは,捕捉ピンの一部を受け入れる構成とした停止凹部を備えることができる。従って,フックが閉鎖位置にあるとき,ピンはフックと(少なくとも部分的に)停止凹部の両者に受け入れられる構成とすることができる。ストッパにより,アップロック装置の本体の一部を形成することができる。停止凹部は,アップロック装置の本体及び/又はケーシングにより画定することができる。ストッパにより,アップロック装置の本体又はケーシングの一部を形成することもできる。
アップロック装置は,ストッパに取り付けられたセンサ,例えば圧力センサ又は近接センサを備えることができる。ストッパセンサは,ストッパと接触しているピン,及び/又は停止凹部(存在する場合)内に存在するピンの存在を検出する構成とすることができる。ストッパセンサは,ピンがストッパに接触しているか否かを示す信号をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。
アップロック装置は,ピンがその保持位置に向けて移動する際のピン及びフック間の接触により,フックを第1位置から中間位置まで回転させる構成とすることができる。アップロック装置は,フックを中間位置から閉鎖位置まで移動させる構成としたアクチュエータを備えることができる。従って,フックを開放位置及び閉鎖位置間での移動は,捕捉ピンとの接触によって生じる回転と,アクチュエータの動作により引き起こされる並進とを含むことができる。
フックは偏心運動可能に取り付けることができる。例えば,フックは,第1点の周りの回転のために取り付けることができ,第1点はそれ自体が第2点周りを回転する構成とすることができる。フックを偏心的に取り付けると,機械的に簡単な方法でフックの回転運動と並進運動の両者が可能となる。フックは,偏心ブッシュを使用して取り付けることができる。本方法は,捕捉ピンがその保持位置に向けて移動する際に,捕捉ピンによりフックを第1点周りに回転させ,次に,第1装着点を第2装着点周りに回転させてピンをストッパに接触させるステップを含むことができる。従って,移動の第1段階は,第1点周りでのフックの回転を含むことができる。移動の第2段階は,第2点周りでの第1点の回転を含むことができる。第2段階は,第1点を第2点周りで180度だけ回転させることにより,フックを第2段階の終期にストッパに向けて並進させるステップを含むことができる。
本発明の別の態様では,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成としたストッパ及びフックを含むアップロック装置を使用して航空機部品を保持する方法が提供される。本方法は:フックをストッパに対して回転させてピンを捕捉するステップと;フックを次にストッパに向けて移動させてピンをフック及びストッパの間に挟持するステップとを備える。
本方法は,航空機部品を保持位置に向けて移動させ,捕捉ピンが保持位置に向けて移動する際の捕捉ピンとフックとの間の接触によりフックを回転させるステップを備えることができる。ピンを捕捉するステップは,フックの係止ク部分内にピンを受け入れるステップを備えることができる。
フックをストップに向けて移動させるステップは,偏心的に取り付けられたブッシュをアクチュエータにより回転させるステップを備えることができる。
本発明の別の態様では,捕捉ピンを含む航空機部品と共に使用するためのアップロック装置が提供され,アップロック装置は,捕捉ピンを受け入れる構成としたフックと,フックの一部分を受け入れる構成としたフック凹部とを備える。フック凹部及びフックの前記部分は,該部分が凹部に受け入れられたときにフックの回転を制限又は防止するように形成することができる。上述したとおり,フックは,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けることができる。アップロック装置は,フックが閉鎖位置にあるときにフックの前記部分が凹部内に収容され,フックが開放位置にあるときにフックの前記部分が凹部に収容されない構成とすることができる。このようにフックの一部を凹部内に拘束すれば,アップロック装置の強度を高め,及び/又は航空機部品の移動を減らすことができる。
フックは,開放位置及び閉鎖位置の間におけるフックの移動が,フック凹部に対する回転と並進の両者を含むように取り付けることができる。放位置及び閉鎖位置の間におけるフックの移動は,2つの段階を含むことができる。第1段階は,開放位置から中間位置への移動を含むことができる。開放位置において,フックの前記部分は,フックが自由に回転できるようにフック凹部から離隔させる場合がある。中間位置において,フックは開放位置から回転し,フックの前記部分は,フックがまだ自由に回転できるように,フック凹部から離隔している(より近接させることもできる)場合がある。第2段階は,フックの前記部分がフック凹部に受容される中間位置から閉鎖位置への移動を含み,これによりフックの更なる回転を防止する構成とすることができる。アップロック装置は,移動の第2段階中にフックの一部をフック凹部内に移動させる構成とすることができる。従って,移動の第2段階は,フックの前記部分を凹部に挿入するステップを含むことができる。フック及び凹部は,閉鎖位置において,凹部内に保持されたフックの部分が,例えばフックの回転を制限する構成とすることができる。フックが開放位置にあるとき,小さな部分が凹部内に配置され,又はフックのいずれも部分も凹部内に配置されない構成とすることができる。
フックは,前記部材に対して回転できるようにガイド部材に取り付けることができる。ガイド部材は,フック凹部に対して並進運動できるように取り付けることができる。ガイド部材は,フック凹部に取り付けることができる。フック凹部は,チャネルを備えることができる。ガイド部材は,前記チャネルに沿って往復運動できるようにチャネルに取り付けることができる。移動の第1段階は,フックを開放位置及び中間位置の間でガイド部材に対して回転させるステップを含むことができる。移動の第2段階は,ガイド部材をチャネルに沿って移動させて,フックの前記部分をチャネルに移動させるステップを含むことができる。アップロック装置は,フックを凹部に対して移動させる構成としたアクチュエータを備えることができる。アクチュエータをガイド部材に接続して,ガイド部材を移動させることができる。アクチュエータは,例えばチャネルに沿って前後に凹部内のガイド部材を移動させる構成とすることができる。従って,アクチュエータは,ガイド部材を移動させることにより,フックの一部を凹部に出入りさせることができる。
アップロック装置は,フック及び/又はガイド部材を閉鎖位置にロックする構成としたロック手段を備えることができる。上述したとおり,フックがロック手段により閉鎖位置にロックされる構成とすることができ,センサがロック状態に関する情報をアビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。
フック凹部は,アップロックの本体に形成することができる。凹部は,アップロック装置のケーシングにより画定することもできる。凹部は,使用時にフックを凹部に収容するための開口部を備えることができる。フックが閉鎖位置にあるとき,フックの少なくとも一部を凹部内に位置させることができる。
アップロック装置は,フック凹部内のガイド部材又はフックの関連部分の存在を検出する構成としたセンサ,例えば圧力センサ又は近接センサを備えることができる。フックセンサは,フックの一部が凹部に受け入れられたか否かを示す信号を航空アビオニクスシステムに送信する構成とすることができる。アビオニクスシステムは,ロック手段に関連付けられたセンサにより,フックが所定位置にロックされているが,フック又はガイド部材が凹部にないことが示された場合に,パイロットに警告を発する構成とすることができる。
本発明の別の態様において,航空機部品をアップロック装置により所定位置に保持する方法が提供される。アップロック装置は,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックを備え,フックは,航空機部品上に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成とされている。アップロック装置は,フックの一部を受け入れるように構成されたフック凹部を更に備える。本方法は,フックが開放位置から閉鎖位置まで移動する際に,フックの一部を凹部に挿入して凹部によりフックの移動を拘束するステップことを含む。
本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置が提供される。アップロック装置は,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックを備え,フックは,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成とされており,フックの閉鎖位置からの移動を防止する第1のロック位置と,カムにより閉鎖位置からのフックの移動を許可する第2のロック解除位置との間で回転できるように取り付けられたカムを更に備える。第2の位置において,カムは,フックの閉鎖位置から開放位置に向けての移動,例えば開放位置までの移動を可能とすることができる。従って,ロック部材は回転可能なカムを備えることができる。回転可能なカムを使用すれば,フックに係合する位置で実質的に並進運動するレバー又は他の要素を使用する場合と比較して,詰まりが生じるリスクを減らすことができる。本発明のこの態様の文脈において,カムはフックに加えて設けられるものである。すなわち,アップロック装置はフック及び(付加的に及び別個に)カム(例えば,フック)を備える。
カムは,180度を超える回転,例えば270度を超える回転,例えば360度の完全回転が行えるように取り付けることができる。カムは,第1方向に例えば時計回り又は反時計回りで回転するように取り付けることができる。カムは,回転できるように取り付けることができ,及び/又はアップロック装置は,カムを例えば時計回り又は反時計回りで一方向にのみ回転させる構成とすることができる。。
カムは,実質的に円筒形部材又はディスク形態として構成することができる。しかしながら,カムは非円形断面を有することもでき,例えば,カムは楕円柱として構成することができる。フックは,カムの一部をその中に受け入れる構成としたロック凹部(より詳細に上述されている)に接続し,又はロック凹部を含む本体に接続することができる。ロック位置では,カムの一部がロック凹部に受け入れられる。ロック位置では,カムをフックと直接接触させることができる。ロック解除位置では,カムをロック凹部から解除することができる。ロック解除位置において,カムは,フック及び/又はロック凹部から離隔させることができる。ロックカムとフックの間に機械的なリンクが設けられない構成も想定される。
本発明の別の態様では,航空機部品用のアップロック装置が提供される。アップロック装置は,カムと,開放位置及び閉鎖位置の間を移動できるように取り付けられたフックとを備え,フックは,航空機部品に取り付けられた捕捉ピンを受け入れる構成とされている。本方法は,カムがフックの移動を防止するロック位置から,カムがフックの移動を許可するロック解除位置まで,カムを第1方向に回転させるステップを含むことができる。カムをロック解除位置まで回転させた後,本方法は,カムをロック位置に復帰させるために第1方向に回転させるステップを更に含むことができる。
着陸ギヤ装置以外の航空機部品,例えば翼端装置と共に使用するためのアップロック装置も提供される。この場合のアップロック装置は,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックを備え,フックは閉鎖位置にあるときに,翼端装置に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成とされ,フックを閉位置にロックする構成としたロック手段を更に備える。従って,本発明の別の態様では,固定部と,固定部に取り付けられて地上モードと飛行モードの間で移動可能な翼端装置と,翼端装置に取り付けられた捕捉ピンとを備える翼アセンブリを提供することができる。翼アセンブリは,翼の固定部分に取り付けられたアップロックを更に備える。アップロック装置は,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックと,フックを閉鎖位置にロックする構成としたロック手段とを備える。翼アセンブリは,使用中,フックが閉鎖位置にあり,翼端装置が飛行モードにあるときに,フックが捕捉ピンに係合する構成とされている。アップロック装置は,アクチュエータが作用しない限り,ロックが解除されたときにフックを閉鎖位置に留める構成とすることができる。アップロック装置は,ロック手段が解除されたときにフックを閉鎖位置に維持するためのバイアス機構を備えることができ,バイアス機構は,その中に受け入れられた捕捉ピンによりフックに及ぼされる力がバイアス力に打ち勝つには不十分であって,フックが閉鎖位置から開放位置に向けて移動する構成とされる。アップロック装置は,(i)フックが閉鎖位置にあるか否か,(ii)ロック手段(又は存在する場合はロック部材)がロック位置にあるか否か,(iii)捕捉ピンがフックに係合しているか否か(例えば,インジケータ部材が第1位置にあるか否か)に応じて,単一の信号をアビオニクスシステムに送信する構成としたセンサ,例えば近接センサを含むことができる。アップロック装置は,上記(i),(ii),及び(iii)の全ての条件に該当する場合にのみ,センサにより安全信号(又はアビオニクスシステムにより「安全」と解釈される信号)を送信する構成とすることができる。アップロック装置は,上記(i),(ii),及び(iii)の何れかの条件に該当しない場合,不安全信号(又はアビオニクスシステムが「不安全」と解釈することのできる信号)が送信される構成とすることができる。アップロック装置は,上述したとおり,ターゲット,センサ部材及びリンク部材を備えることができる。
本発明の別の態様では,アビオニクスシステムが提供され,これは他の任意の態様に係るアビオニクスシステムとして使用するように構成される。
本発明の別の態様では,本発明の他の任意の態様に係るアップロック装置を含む航空機構造,他と言えば翼又は胴体が提供される。翼又は胴体には,格納式着陸ギヤ装置を取り付けることができる。翼又は胴体は,着陸ギヤ装置が引き込まれたときに着陸ギヤ装置を拘束する構成としたアップロック装置を備えることができる。翼は,固定部分及び翼端装置を備えることができる。翼は,翼端装置に取り付けられた捕捉ピンを介して装置を拘束するように固定部分に取り付けたアップロック装置を備えることができる。航空機は,商用旅客機,例えば50人以上の乗客,例えば100人以上の乗客を運ぶことができる航空機で構成することができる。
本発明の一態様に関連して説明された特徴を,本発明の他の態様に組み込むことができる。例えば,本発明の方法は,本発明の装置を参照して説明された特徴の何れかを組み込むことができ,逆も同様である。本発明の一態様に関連して上述したアップロック装置における種々の構成要素,例えばフック,ロック手段,インジケータ部材,バイアス機構,カム,本体,ケーシング,カム表面,及び/又は関連するアビオニクスシステムを被限定的に含む構成要素は,本発明の他の態様に係るアップロック装置又は航空機に適用することもできる。 また,上述した異なる態様の1つ又は複数を単一のアップロック装置に組み合わせることも想定される。
なお,文脈上において必要とされる場合を除き,「又は」との用語は,「及び/又は」と同義に解釈される。
次に,本発明の実施形態を,添付の概略図を参照して,もっぱら例示的に説明する。
図1は,(a)開放モード及び(b)ロックモードにおける従来技術のアップロック装置の概略図である。 図2は,本発明の第1実施形態による着陸ギヤ装置用のアップロック装置を含む航空機の概略図である。 第1実施形態に係るアップロック装置の要部の概略拡大図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第2実施形態に係るアップロック装置の要部概略図である。 第3実施形態に係るアップロック装置の要部概略図である。 第4実施形態に係るアップロック装置の要部概略図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第5実施形態に係るアップロック装置の要部概略図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第6実施形態に係るアップロック装置を含む翼の要部概略図であり,(a)は地上モード,(b)は飛行モードを示す。 (a)〜(f)はロックプロセスの種々の時点における第6実施形態に係るアップロック装置の要部概略図である。 第7実施形態に係るアップロック装置の要部概略図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第8実施形態に係るアップロック装置の要部概略図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第9実施形態に係るアップロック装置の要部概略図であり,(a)は開放モード,(b)は閉鎖モードを示す。 第10実施形態に係るアップロック装置で使用するためのフックの概略図である。 第10実施形態で使用するための検知ワイヤの断面図である。
図2は,捕捉ピン126(図2に図示せず)が取り付けられた着陸ギヤ装置103と,アップロック装置101(図2に図示せずと,アビオニクスシステム(図2に図示せず)とを備える本発明の第1の例示的実施形態に係る航空機100を示す。以下の実施形態は,格納式着陸ギヤ装置に関連させて説明されているが,捕捉ピン126は,折り畳み式の翼の先端部に取り付けることもできる。
図3は,第1実施形態による着陸ギヤ装置アップロック101の概略図を(a)開放したロック解除モード及び(b)閉鎖したロックモードで示す。アップロックは,明確性の見地からここに示されていない他の構成要素を含むことが理解されよう。ここでは,図1の従来技術のアップロック装置1とは異なるアップロック101の構成要素のみを説明する。同様の参照番号は,同様の構成要素を示す(例えば,図1のアップロックは参照数字1が付され,図3のアップロック装置は参照数字101が付されている)。図1のアップロック装置1における構成要素に加えて,第1実施形態に係るアップロック装置101は,ピボット点Aの周りで回転できるように,その長手方向中間部に取り付けられたL字型インジケータレバー130を備える。アップロック装置101は,インジケータレバー130の時計回りで回転を制限し,一端がピボット点Aの上方でインジケータレバー130に接続され,他端がフック102の右側で本体122に接続されたバイアスばね134も備える。インジケータレバー130の上端はセンサターゲット136を含み,アビオニクスシステム146に接続された対応する近接センサ(図示せず)が本体122に取り付けられている。本体122は,アップロック装置101を航空機100に固定するための上端にアイレット124を有する。
図3(a)の開放モードにおいて,フック102及びロックレバー108の配置は,図1(a)について上述したとおりである。インジケータレバー130は,バイアスばね134によってインジケータストッパ132に押圧されて保持され,インジケータレバー134上のターゲット136は,対応するセンサから離隔している。図3(b)のロックモードにおいて,フック102及びロックレバー108の配置は,図1(b)について上述したとおりである。インジケータレバー130は,図3(a)の位置に対してピボット点Aを中心として反時計回りに回転させる。これにより,インジケータレバー130の上部は,ストッパ132(図3(b)には個別的に示されていない)から離隔している。また,レバー130上のターゲット136は,対応するセンサに隣接している(図3(b)には個別的にされていない)。開放モードにおけるインジケータレバー130の位置は,図3(b)に破線で示されている。
使用中,上述したとおり,着陸ギヤ装置103を格納すると共にフック102を開放位置から閉鎖位置まで反時計回りに回転させると,捕捉ピン126がフック102に接触する。その結果,捕捉ピン126の上側もピボット点Aの下方でインジケータレバー130の下側部分に接触して該部分を押し上げ,レバー130を点A周りで反時計回りに回転させ,それによりターゲット136を近接センサに接近させる。フック102のフック付き底部が構造的に損傷した場合,捕捉ピン126が降下し,ばね134(図3(b)に個別的に示されていない)のバイアス作用下で,インジケータレバー130をストッパ132に接触するまで時計回りに回転させ,インジケータターゲット136をセンサから離隔させる。図1の従来技術の装置では,関連するセンサ114に隣接するロックレバーターゲット112により,「ロック」信号がアビオニクスシステム146に送信される。本実施形態に係るアップロック装置では,インジケータレバーターゲット136が関連するセンサに隣接すると,「アップ」信号がアビオニクスシステム146に送信される。ロックレバーセンサが「ロック」状態を示すも,インジケーターレバーセンサが「アップ」状態を示していない場合,アビオニクスシステム146は,潜在的なアップロック障害があることをパイロットに警告する。従って,本実施形態によるアップロック装置は,フック102のフック部分が故障する以前に隠された故障モードを検出するが,フック102の残りは閉鎖位置に留まり,従ってロックレバー108はロック位置に留まる。そのため,ロックセンサ114は依然として「ロック」状態を示す。
第1実施形態の変形例(図示せず)においては,インジケータレバー130の寸法が変更され,ロックレバーターゲット112及びインジケータレバーターゲット136の両者がロック位置で同一のセンサに隣接する。従って,本実施形態に係るアップロック装置は,追加のセンサを必要とすることなく,以前には隠れていた故障モードを検出可能とするものである。
図4は,フック202が閉鎖位置にある例示的な第2実施形態に係るアップロック装置201で使用するためのフック202を示す。ここでは,第1実施形態と異なる第2実施形態の構成要素のみについて説明する。同様の参照番号は,同様の構成要素を示す。第2実施形態において,インジケータバー230は,フック202の下部におけるフック部分を横切って延在し,フック202の先端に隣接する図4でCとラベル付けされた点の周りの枢動のために一端に取り付けられる。ばね240は,バー230の他方の(第2の)端部をフック202の左側に接続する。センサターゲット236は,バー230の第2の端部に位置する。近接センサ238は,バー230の第2の端部の領域でケーシング(図4には示されていない)に取り付けられ,アビオニクスシステム246に接続されている。ピン226はフック202に受け入れられ,バー230の上側に載っている。
使用中,ピン226が(図4に示すように)フック202に受け入れられると,ピン226は,センサターゲット236が密接するように,ばね240の作用に抗してインジケータバー230を押し下げ,センサターゲット236を近接センサ238に隣接させる。ターゲット236がセンサ238に隣接すると,「アップ」信号が航空機システム246に送信される。フック202が故障している場合,又はピン226がフック202ともはや係合しなくなる他の何らかの故障が発生している場合,ばね240はインジケータバー230の第2端部を持ち上げ,それによりターゲット236をセンサ238から離隔させる。第1実施形態におけるように,ロックセンサ(図4に個別的には示されていない)が「ロック」信号を送信しているが,インジケーターセンサ238が「アップ」信号を送信していない場合,アビオニクスシステム246により,パイロットにはフック202が故障していることが警告される。
図5は,例示的な第3実施形態に係るアップロック装置301を示す。ここでは,第1実施形態と異なる本実施形態の構成要素のみを説明する。同様の参照数字は,同様の構成要素を示す。図3のインジケータレバー130の代わりに,図5の実施形態は,ピボット点A及びケーシング322を介してフック302及びアイレット322の間で延在する(図5の破線344で概略的に示す)荷重経路上の位置に配置された歪みゲージ342を含む。図5に示すような荷重経路344は,荷重経路の例示的な概略図であり,実際問題として主荷重経路は直角に変化するものではなく,より湾曲した滑らかな経路に連続するものである。歪みゲージは,本実施形態ではフック302の荷重経路344上に配置されているが,主荷重経路に沿う任意の場所,又は主荷重経路に十分に近接してアップロックフック302の荷重状態と無荷重状態を明確に区別可能とする任意の場所に配置することが可能である。歪みゲージは,航空機部品の補足ピンが閉鎖位置にあるフックと係合しない場合と比較して,捕捉ピンが閉鎖位置にあるフック内に係合したときに領域が異なる歪みを受けるように,アップロックの取り付け点に十分近接する航空機の任意の場所に配置することができる。使用中,歪みゲージは,フック302の歪みの測定に対応する信号をアビオニクスシステム346に送信する(歪みゲージ342及びアビオニックシステム346の間の接続は,明確性の見地から図5には示されていない)。信号が所定の閾値を超える歪み,例えば30kNの荷重に対応する閾値歪みに対応する場合には,フック302内にピン326が存在することが示される。ロックセンサ314が「ロック」状態を示しているが,測定された歪みが閾値を下回っている場合,アビオニクスシステム346により,フック302が故障している可能性についてパイロットに警告を発することができる。従って,本実施形態に係るアップロック装置は,図3及び図4における追加の機械的要素を必要とすることなく,以前には隠されていた故障モードを検出可能とするものである。
従って,第3実施形態は,より一般的に,格納式航空機着陸ギヤ装置がアップ及びロック位置にあることを検出するための装置を提供するものである。この装置は:(a)支持部材(例えば,フック,ハンガー,ラッチ,あるいは同様のデバイス又は部分)を有し,着陸ギヤ装置の一部(例えば,捕捉ピン,バー,ラッチ装置,着陸ギヤ装置の脚部又はその他の部分を形成するか,あるいは着陸ギヤ装置に取り付けられているかを問わない)に係合して,着陸ギヤ装置が格納されたときに着陸ギヤ装置を所定位置にロックする構成としたアップロック装置と;(b)アップ及びロック位置にあるときに着陸ギヤ装置からの荷重の少なくとも一部に支持部材が反応していること検出するためのロードセル(例えば,使用中,支持部材と係合する着陸ギヤ装置の部分まで,又は当該部分から延在する航空機上の荷重経路であって,任意的に着陸ギヤ装置の前記部分の領域まで,及び/又は当該領域を横切って延在する荷重経路に沿う場所に取り付けられる);(c)ロードセルからの信号を受信する構成とされ,ロードセルからの信号(及び他のデータ,信号等)を使用して,着陸ギヤ装置が格納され,アップロック装置により格納位置でロックされているか否かを判断する構成とされた制御ユニット(例えば,アビオニクスシステム形態とすることができ,アビオニクスシステムに接続される構成とすることができ,スタンドアロン型インジケータシステムで構成することができ,あるいは単純な出力信号を送信するプロセッサ又はコンパレータで構成することができる);を備える。制御ユニットは,例えば,アップ及びロック表示の形式で出力を提供する。出力は,電子的な出力,視覚的な出力,又はその他の形態の出力とすることができる。ロードセルは,荷重経路に沿う1つ又は複数の位置で荷重を測定するように配置することができる。例えば,ロードセルは,着陸ギヤ装置における前記部分(例えば,捕捉ピン)の一側又は他側に配置することができ,すなわち,捕捉ピン自体の一部を形成しない構成とすることができ,あるいは捕捉ピン自体に含まれない構成とすることができる。ロードセルは,支持部材(フック等)の中又は上に配置することができる。ロードセルは,着陸ギヤ装置における前記部分(例えば,捕捉ピン)の中又は上に配置することができる。ロードセルは,捕捉ピンではなく,ヒンジ軸,車軸又はシャフト等の中又は上の場所に配置することができる−支持部材は,例えば当該車軸又はシャフト周りで回転できるように配置される(代替的に,そのような場所にロードセルを配置しない構成も想定される)。ロードセルは,アップロック装置におけるケーシング内又はケーシング上に配置することができる。ロードセルは,アップロック装置を保持するか,又はアップロック装置からの荷重に反応する航空機構造部内又は上に配置することができる。本実施形態は,航空機の着陸ギヤ装置が引き込められていること,並びに,着陸ギヤ装置に関連する捕捉ピンがロックされていることの両者を確認するために,捕捉ピンの何れかの側に至る荷重経路に沿う場所において荷重を測定するステップを含む方法を実行可能とするものである。
図6(a)及び(b)は,(a)開放したロック解除モード及び(b)閉鎖したロックモードにおける例示的な第4実施形態に係るアップロック装置401を示す。ここでは,図1の従来技術のアップロック装置1とは異なる第4実施形態の構成要素のみを説明する。同様の参照数字は,同様の構成要素を示す。従来技術のアップロック装置におけると同様にフック402とロックレバー408との間に延在するばね418に加えて,本実施形態は,一端がフック402の左側に取り付けられ,他端がフック402の右側に向かう点で本体402に取り付けられたバイアスばね448を含む。バイアスばね448は,アップロック装置401が図6(a)の開放モードにあるときにピボット点Aの上方を通過し,アップロック401が図6(b)の閉鎖モードにあるときにピボット点Aの下方を通過する。
従来技術のアップロック装置におけると同様に,ロックレバー408がアクチュエータ420により解放されると,引張ばね418はフック402を開放位置に向けて時計回りに回転させる機能を有する。しかしながら,本実施形態では,バイアスばね448が逆方向に作用して,フック402を閉鎖位置に保持する。2つのばね418,448は,フック402に係合したときにピン426の重量に基づく追加の時計回りの力が,バイアスばね448による力に打ち勝ち,ばね418がフック402を開放させるために必要とされるバランスがとられている。フック402が回転して特定の点を超えると,ばね448はピボット点Aの上方に位置し,従ってフック402を閉鎖位置に向けて押圧しなくなる。フック402の下部が破損しているためにピン426がフック402内に存在しない場合,ロックレバー408がアクチュエータによって持ち上げられると,フック402は閉鎖位置に留まる。アップロック解除の命令がなくなり,アクチュエータ420が解除されると,ロックレバー408は,閉鎖位置に留まっているフック402の上部のロック凹部428に復帰し,ロックレバーセンサ418は「ロック」信号をアビオニクスシステム446に送信する。しかしながら,着陸ギヤ装置は展開されており,(図示されていない他のセンサを介して)「ダウンロック」信号をアビオニクスシステム446に送信する。アップロックからの「ロック」信号と着陸ギヤ装置からの「ダウンロック」信号のこのような組み合わせにより,アビオニクスシステム446は,アップロック障害が発生した可能性があることをパイロットに警告する。従って,本実施形態に係るアップロック装置は,以前には隠されていた故障モードを検出可能とするものである。
図7(a)及び(b)は,(a)開放したロック解除モード及び(b)閉鎖したロックモードにおける本発明の例示的な第5実施形態を示す。ここでは,図6の実施形態とは異なる本実施形態の構成要素のみを説明する。同様の参照数字は,同様の構成要素を示す。本実施形態では,カム面504は,フック502の一部としてではなく,別個のカム550に設けられている。カム550は,ピボット点Cの周りでピボット運動できるように取り付けられ,リック552は,フック502とカム550との間に延在する。使用中,ピン526が上向きに移動すると,ピン526は,点Aを中心に時計回りに回転するフック502に接触する。フック502とカム550との間のリンク552により,カム550は点Cを中心に時計回りに回転する。これは,フック502が閉鎖位置にあり,ロックレバー508上のローラ510がカム面504の左側端部における凹部528内に落ち込んでフック502を所定位置にロックするまで継続する。ロックレバー508が凹部528内に入ると,カム550の反時計回りの回転が防止され,カム550とフック502との間のリンク機構552によりフック502の閉鎖位置からの移動が防止される。ロックレバー508がロックアクチュエータ520により解放されると,図6の実施形態におけると同様に,ピン526が付加的に必要な力をフック502に作用させてばね518,548の間のバランスに打ち勝つ限り,フック502は,ばね518,548の作用下で解放モードに復帰する。。
図8(a)及び(b)は,固定部分680及び折り畳み翼端682を備える航空機翼600の(a)地上モード及び(b)飛行モードにおける概略図である。本発明の第6実施形態に係るアップロック装置601(図9でより詳細に示す)は,固定翼部680の下側に取り付けられた状態で示されている(アップロック装置は,地齋には翼ボックス内に配置されるが,発明を説明するために図8に示す)。アップロック装置601は,U字形のピン凹部652及びフック602を有するストッパ654を備える。翼端装置682の下側には,ピン626が取り付けられている。図8(a)の地上モードにおいて,翼端682は航空機のピッチ軸に対して直角であり,ピン626はアップロック601装置から離隔している。図8(b)の飛行モードにおいて,翼端682は,固定部分680及び翼先端682の上面及び下面が連続するように,翼680の固定部分と位置合わせされている。ピン626はピン凹部652内に配置されており,フック602は上向きに回転しており,ピン626と係合している。使用中,フック602は,翼端装置682が地上モードに向けて反時計回りに回転するのを防止する。
図9(a)〜(f)は,第6実施形態に係るアップロック装置601の一部拡大図である。アップロック装置601は,右側から延在するアーム606を有するフック602を備える。フックは,第1の点の周りで回転できるように偏心ブッシュ656に取り付けられ,第1の点は,それ自体が第2の点の周りを回転する。
アップロック装置は,一端にU字形のピン凹部652を有するストッパ654を更に備え,凹部652は,捕捉ピン626の一部を受け入れる寸法及び形状を有する。ストッパ654の他端は,本体(図9には図示せず)に取り付けられている。
ばね618(図9(b)〜(f)には図示せず)は,フック602を図9(a)の開放位置に保持する。使用中,折り畳み翼先端682が地上モードから飛行モードに向けて移動すると,ピン626は,アーム606に接触するまでアップロック601に向けて移動し,フック602を第1の点の周りで反時計回りに押圧し始める。
ピン626は,ピンがストップ654に当接し,ストップ凹部652に収容されるまでフック602を回転させ続ける(図9(c)を参照)。この段階で,フック602の底部はピン626から離隔する。次に,第1の点を第2の点の周りに回転させることにより,偏心ブッシュ656を回転駆動し,フック602をストッパ654に向けてピン626上まで引っ張る(図9(d)を参照)。フック602のこの駆動及び結果的に生じる並進運動は,図9(f)に示すように,ピン626がフック602とストッパ654との間に挟持され,ピン626の中心が第2の点と位置合わせされ,第1の点が第2の点を中心に180度移動するまで継続される(図9(e)を参照)。本実施形態に係るアップロック装置は,航空機部品の移動を抑制することが望ましい場合に特に有利である。これは,アップロック装置601がロックされると,ストッパ654に対するフック602の移動によりピン626の周りの隙間が減少するため,翼端が飛行中の空力負荷の変動にさらされる場合に翼端装置682の移動が抑制されるからである。
図10は,本発明の例示的な第7実施形態によるアップロックの一部を,(a)開放したロック解除モード及び(b)閉鎖したロックモードで示す。ここでは,第2実施形態とは異なる本実施形態の構成要素のみを説明する。同様の参照数字は,同様の構成要素を示す。本実施形態において,フック702は,偏心ブッシュ756に取り付けられている。第2実施形態におけると同様に,アップロック装置701は,ピンがフック702に受け入れられたときにピン726により押し下げられるインジケータバー730を含む。第2実施形態とは対照的に,ターゲット712はインジケータバー730上に配置されておらず,代わりに別個の細長い部材760上に取り付けられている。アップロック装置は,2つのリンク762a及び762bを更に備え,各リンク762は,それぞれの一端で細長い部材760に枢動可能に接続される。第1のリンク762aは,他端でインジケータバー730に枢動可能に接続される。第2のリンク762bは,他端でフック702に枢動可能に接続される。ばね740は,フック702の左側の第2のリンク762bに接続されている。フック702の左下隅は,図10において符号Dで表された軸に沿って往復運動するように取り付けられたロックピストン708を受け入れる大きさの凹部728を含む。第2のリンク762bは,凹部728に達するように延在している。センサ714の位置は,図10に破線で示されている。センサ714は,アップロック701装置が開放したロック解除モードにあるとき,第2のリンク762bの領域でケーシング(図示せず)に取り付けられる。閉鎖してロックされた位置で,ピンがフックに受け入れられると,ターゲット712はセンサ714に近接する領域に配置される。ピン726がフック702に受け入れられていない場合,フック702が開放モードにある場合,又はフックがロック解除されている場合,あるいはそれらの任意の組み合わせの場合,ターゲット712はセンサ714から更に離隔した場所に配置される。ターゲット712がセンサ714に最も近接する位置にあるとき,センサは,アビオニクスシステム746に「アップ及びロック」信号を送信する。
ターゲット712がセンサ714に最も近接する位置にない場合,センサは,アビオニクスシステム746に信号を送信し,コックピットにアップロック障害の可能性を警告する。
使用中,ピン726はフックアーム706の下側に接触して,フック702を回転させる。ピン726がフック702に受け入れられると,インジケータバー730が押し下げられ,リンク762への接続を介してターゲット712をセンサ714に向けて移動させる。フック702が図10(b)の閉鎖位置に到達すると,ロックピストン708は凹部728内まで移動し,そこで第2リンク762bに接触する。ピン726がインジケータバー730を押し下げ,ロックピストン708がリンク762bに接触すると,リンク762がセンサ714とターゲット712が互いに接近する位置まで細長い部材760を移動させる(図10(b)。次に,センサ714により,「アップ&ロック」信号を航空機システムに送信する。アップロック701装置は,フック702が閉鎖位置にロックされ,ピン726がフック702内にあるとき,ターゲット712がセンサ714にのみ隣接する構成とされている。従って,本実施形態に係るアップロック装置は,単一のセンサで以前に隠されていた故障モードの検出を可能とするものである。
図11は,本発明の例示的な第8実施形態に係るアップロック装置801を,(a)閉鎖状態及びロック状態と,(b)開放状態及びロック解除状態で示す。ここでは,第7実施形態と異なる本実施形態の要素のみを説明する。同様の参照数字は,同様の構成要素を示す。本実施形態において,ロックピストン708は,非円形断面を有するカム864に置き換えられ,第2リンク862bは,ロックカム864に隣接するリンクの端部にローラ866を含む。図11(a)のロックモードでは,カム864が回転してカムの一部がロック凹部828に受け入れられ,ピン826の存在と相まって,カム864及びリンク862bの接触によりインジケータバー830が押圧され,センサ814及びターゲット812を整列状態に維持する。図11(b)のロック解除モードでは,カム864の何れの部分もロック凹部内に位置しないようにカムが回転し,これを防止するためにカム864と接触させずにリンク862bを回転させると,センサ814がターゲット812から移動する。ローラ866により,リンク862は,カム864の移動に適応可能である。本実施形態に係る回転ロックカムを有するアップロック装置は,他の移動を伴うロック部材を有するアップロック装置と比較して,摩擦による損失及び/又は詰まりのリスクの低減できるものである。
図12は,本発明の例示的な第9実施形態によるアップロック901の一部を,(a)開放及びロック解除モードと,(b)閉鎖及びロックモードで示す。ここでは,第6実施形態と異なる本実施形態の構成要素のみを説明する。本実施形態においては,フック902が,ガイド部材970上に位置する点Aを中心に回転できるように取り付けられている。ガイド部材970は,アップロック装置901の本体922に形成されたチャネル972に沿う往復運動ができるように取り付けられている。アクチュエータ920は,フック902の上方に位置し,ビーム974の中間点に枢動可能に接続されている。ガイド部材970は,ビーム974及びガイド部材970にその端部が枢動可能に接続される単純なリンク976aを介して,ビーム974の左側に接続される。フック902は,ビーム974及びフック902の端部に枢動可能に接続された単純なリンク976bを介してビーム974の右側に接続されている。ロックくさび978及びばね979を備える油圧ロック908が,ビーム974に隣接して設けられている。図12(b)は,フック902が閉鎖位置にあるときに,ロックくさび978とは反対側で,フックアーム906が占める位置に隣接するストッパ凹部952の縁部にあるセンサ914(図12に矢印で示す)を示す。図12(a)は開放モードを示している。この場合,ピン926はフック902及びストップ954から離隔して配置され,ガイド部材970はチャネル972の上部から離隔して配置され,ビーム974の左側はビームの右側よりも高い位置にある。ロックくさび978は,対応するセンサ914から間隔を空けて配置されている。図12(b)は,ロック及び閉鎖モードにおけるアップロック装置を示す。この場合,ピン926はフック902とストップ954との間で圧縮され,ガイド部材970はチャネル972の上部にあり,ビーム974は水平である。
使用中,着陸ギヤ装置(図示せず)が格納されているとき,ピン926がフックアーム906の下側に接触して,フックを点Aの周りで反時計回りに回転させる。アクチュエータ920が後退すると同時に,ビーム974が上昇して(リンク976を介して)ガイド部材970をチャネル972内で上向きに移動させ,フック902を回転させて,ビーム972を水平にする。ビーム972を水平にすると,油圧がロック手段908に供給され,そのくさび978をビーム972の右端の下側で駆動することにより,フック902の開放位置への復帰を防止することができる。油圧979が解放されると,ばね979がくさびをこの位置に維持する。ガイド部材970の上向き移動により,フック902を更にチャネル972内に引き込め,チャネルに係合するフック902の部分によりフック902の更なる回転を防止する。センサ914は,(i)くさび978がビーム974と係合していること,(ii)フック902が閉鎖位置にあること,(iii)ピン926がストップ954に隣接していること,を示す信号を送信する。これらの基準の全てが満たされると,アップロック装置が適切に作動したことを示す信号がパイロットに送信することができる。逆に,3つの基準のうち2つのみが満たされている場合,アップロック装置が故障している可能性があることをパイロットに警告することができる。
図13は,例示的な第10実施形態に係るアップロック装置で使用するためのフック1002の断面図である。ここでは,従来技術のアップロック装置1とは異なる本実施形態の構成要素のみを説明する。同様の参照番数字は,同様の構成要素を示す。フック1002は,検知ワイヤ1090(図13に破線で示され,図14により詳細に示される)を含み,検知ワイヤ1090は,フック1002の表面に形成された溝内でフック1002の下部の周囲の周りに延在する。検知ワイヤ1090は,電源1088及び抵抗値測定回路1086に接続されている。抵抗値測定回路1086は,アビオニクスシステム1046に情報を送信する。明確性の見地から,電源1088,抵抗測定回路1086及びワイヤ1090の間の接続は,図13には示されていない。抵抗値測定回路1086は,アビオニクスシステム1046に接続されている。
使用中,電源1088によりワイヤ1090に電流を供給し,回路1086によりワイヤ1090の抵抗値を測定し,その情報をアビオニクスシステム1046に送信する。通常の使用において,検知ワイヤ1090は,溝内に配置されることにより,アップロック装置における他の構成要素との接触や損傷から保護され,ワイヤの抵抗値は実質的に一定のままである。フック1002の下部が剪断して検知ワイヤ1090が損傷し,例えば,変形,伸張又は断線を生じると,ワイヤ1090の抵抗値が変化する。例えば,ワイヤ1090が断線すると,これは非常に高い抵抗値を有する開回路につながる。ワイヤ1090における抵抗値のこの変化は,回路1086により検出され,回路1086は,新しい抵抗値に対応する信号をアビオニクスシステムに送信する。抵抗値の変化により,アビオニクスシステム1046は,パイロットにアップロック装置の障害の可能性を警告する。
図14は,第10実施形態における検出ワイヤ1090の概略断面図である。検知ワイヤ1090は,回路1086に接続された接地ワイヤ1092a及び検出器ワイヤ1092bを含む。2つのワイヤ1092は,絶縁材料1094によって分離されている。通常の使用では,絶縁体により検出器ワイヤ1092bと接地ワイヤ1092aの間に電流が流れるのを防止し,検出器ワイヤ1092b(及びその回路が一部である)は第1の電圧値を有する。フック1002が破損し,検出ワイヤ1090が相当に変形すると,検出器ワイヤ1092bが接地ワイヤ1092aと接触し,検出器ワイヤ1092bから接地1092aに電流が流れ,検出器ワイヤ1092bの抵抗値が変化する。ワイヤ1092bへの損傷が深刻な場合,ワイヤ1092bは破損し,再び抵抗値が変化する。他の実施形態において,単純な単線形式の検知線を使用することもできる。
特定の実施形態を参照して本発明を記載及び図示したが,本明細書に具体的に図示されていない多くの異なる変形例にも本発明は有用である。特定の可能な変形例に関する記載は,単なる例示に過ぎない。
特定の実施形態を格納式着陸ギヤ装置に関連して説明し,他の実施形態を翼端装置に関連してて説明してきたが,本発明に係るアップロック装置は,格納式着陸ギヤ装置及び翼端装置の両者,並びにその他の航空機部品と共に使用可能である点に留意されたい。
以上の説明において,既知の,明白な又は予見可能な均等物を有する整数又は構成要素に言及されている場合,そのような均等物は,個別に記載されていると同等に本明細書に組み込まれる。本発明の真の技術的範囲を確定するためには特許請求の範囲の記載を参酌すべきであり,そのような同等物を包含するものと解釈すべきである。また,好適,有利,便利等として説明されている本発明の整数又は特徴が任意的なものであり,独立請求項の範囲を限定するものではない。更に,そのような任意の整数又は特徴は,いくつかの実施形態では潜在的な利点があるが,他の実施形態では望ましくなく,従って採用されない場合があることに留意されたい。

Claims (37)

  1. 航空機部品と共に使用するためのアップロック装置であって,該アップロック装置は,前記航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合する構成とされたフックを備え,該フックは,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられ,前記アップロック装置は,前記フックが閉鎖位置にあるときに前記ピンが前記フックに係合しているか否かを検出するインジケータシステムを更に備える,アップロック装置。。
  2. 請求項1に記載のアップロック装置であって,前記インジケータシステムが,第1位置及び第2位置の間を移動できるように取り付けられたインジケータ部材と,該インジケータ部材の位置を検出するように構成されたセンサと,を備え,前記アップロック装置は,使用中,前記フックが閉鎖位置にあって前記ピンが前記フックに係合していれば,前記インジケータ部材が前記第1位置を占め,前記フックが閉鎖位置にあるも前記ピンが前記フックに係合していなければ,前記インジケータ部材が前記第2位置を占める構成とされている,アップロック装置。
  3. 請求項2に記載のアップロック装置であって,前記フックに係合した前記捕捉ピンが前記インジケータ部材を前記第1位置に維持し,前記フックが閉鎖位置に留まっているも前記ピンが前記フックに係合しなくなると,前記インジケータ部材が前記第1位置から前記第2位置に向けて移動する構成とされている,アップロック装置。
  4. 請求項2又は3に記載のアップロック装置であって,前記インジケータ部材は前記第2位置に向かけて付勢され,通常の使用において,前記インジケータ部材は,前記フックに係合したピンによって力が及ぼされない場合に,前記第2位置に留まる構成とされている,アップロック装置。
  5. 請求項2〜4の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記センサが近接センサであり,前記インジケータ部材がセンサターゲットに接続され,前記インジケータ部材が前記第1位置にあれば,前記ターゲットが前記近接センサに隣接する第1位置を占め,前記インジケータ部材が前記第2位置にあれば,前記ターゲットが前記近接センサから離れた第2位置を占める構成とされている,アップロック装置。
  6. 請求項2〜5の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記捕捉ピンは,前記ピンが前記フックに係合するときに前記インジケータ部材に接触する構成とされている,アップロック装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のアップロック装置であって,該アップロック装置は,前記フックを閉鎖位置にロックするためのロック手段を更に備え,前記インジケータシステムは,前記ロック手段が解除されたときに前記フックを閉鎖位置に維持するバイアス機構を備え,前記フックに係合する捕捉ピンにより前記フックに及ぼされる力が,前記バイアス機構によるバイアス力に十分に打ち勝って前記フックを閉鎖位置から開放位置に向けて移動させる構成とされている,アップロック装置。
  8. 請求項7に記載のアップロック装置であって,前記バイアス機構は,前記閉鎖位置において前記バイアス機構が前記フックを前記閉鎖位置に維持するも,前記フックが閉鎖位置から所定のポイントを超えて離れると前記バイアス機構が前記フックを開放位置に復帰させる構成とされている,アップロック装置。
  9. 請求項8に記載のアップロック装置であって,前記バイアス機構は,前記フックを閉鎖位置に維持するための第1ばねと,前記フックを開放位置に向けて移動させるための第2ばねと,を備え,前記フックが閉鎖位置にあるときに,前記第1ばねにより前記フックに及ぼされる力が,前記第2ばねにより前記フックに及ぼされる力よりも大である,アップロック装置。
  10. 請求項9に記載のアップロック装置であって,前記フックが前記閉鎖位置から所定の角度だけ回転したときに,前記第2のばねにより前記フックに及ぼされる力が,前記第1のばねにより前記フックに及ぼされる力よりも大である,アップロック装置。
  11. 請求項7〜10の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記バイアス機構は,前記閉鎖位置から離れる前記フックの動きに抵抗するための摩擦力発生器を備える,アップロック装置。
  12. 請求項7〜11の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記ロック手段は,前記ロック部材が前記フックの移動を防止するロック位置と,前記フックの移動を許容するロック解除位置との間を移動させることのできるロック部材を含み,通常の使用において,前記フックが閉鎖モードである場合にのみ,前記ロック部材がロック位置を占めることのできる構成とされている,アップロック装置。
  13. 請求項12に記載のアップロック装置であって,前記ロック部材の位置を検出するためのセンサを含む,アップロック装置。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記インジケータシステムは,及ぼされる力に応じて変化する電気的出力を生成するためのロードセルを備え,該ロードセルは,前記アップロック装置上,前記航空機部品上又は前記アップロック装置からの荷重に応動するその他の航空機構造上のポイントで荷重を測定する構成とされている,アップロック装置。
  15. 請求項14に記載のアップロック装置であって,前記ロードセルが,前記フックの歪みを測定するための歪みゲージである,アップロック装置。
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記インジケータシステムが,センサワイヤと,該センサワイヤの抵抗値を測定するための回路とを備え,前記センサワイヤが前記フックの少なくとも一部分を横切って延在し,該部分の障害に際して前記センサワイヤに機械的損傷を生じさせ,これにより前記ワイヤの抵抗値を変化させる構成とされている,アップロック装置。
  17. 請求項16に記載のアップロック装置であって,前記センサワイヤは,互いに絶縁された第1及び第2の導体を備え,前記ワイヤは,その変形により前記第1及び第2の導体を接触させて該第1及び第2の導体の少なくとも一方の抵抗値を変化させる構成とされている,アップロック装置。
  18. 航空機部品に取り付けられた捕捉ピンと係合するように構成されたフックを含む,航空機部品のアップロック装置の故障を検出する方法であって,前記フックが閉鎖位置にあるときに捕捉ピンがフックに係合しているか否かに応じて障害が発生したか否かを判断し,前記ピンが前記フックに係合していない場合に,前記アップロック装置が故障を生じている可能性をパイロットに警告するステップを含む,方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって,前記アップロック装置がインジケータ部材を更に備える場合に,前記方法は:
    ・前記捕捉ピンを前記捕捉ピンに係合させ,前記フックを閉鎖位置にロックして前記航空機部品を第1位置に維持するステップと;
    ・前記捕捉ピンがフックに係合していないか,又は前記フックにもはや係合されなくなる場合に,前記
    インジケータ部材を別の第2位置に移動可能とするステップと;
    ・前記インジケータ部材の位置に応じて,前記捕捉ピンが前記フックに係合しているか否かを判断するステップと;
    を備える方法。
  20. 請求項18又は19に記載の方法であって,前記フックは,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられ,前記アップロック装置は,前記フックを閉鎖位置に維持するためのバイアス機構を更に備え,前記フックに受け入れられた捕捉ピンの及ぼす力が,前記バイアス機構によるバイアス力に打ち勝って前記フックを閉鎖位置から開放位置に向けて移動させるのに十分である場合に,前記方法は:
    ・前記フックを前記捕捉ピンに係合させ,前記フックを閉鎖位置にロックして前記航空機部品を第1位置に維持するステップと,
    ・前記フックのロックを解除して前記航空機部品を別の第2位置まで移動させるするステップと,
    ・前記航空機部品を前記第2位置まで移動させた後,前記フックの位置に応じて,前記フックがロック解除される前に。前記捕捉ピンが前記フックに係合したか否かを判断するステップと;
    を備える,方法。
  21. 請求項18〜20の何れか一項に記載の方法であって,前記アップロック装置が航空機に取り付けられ,前記アップロック装置が,作用する力に応じて変化する電気的出力を生成するロードセルを備える場合に,前記方法が:
    ・前記ロードセルを使用して,前記フック及び航空機の間の経路に沿う1つ以上のポイントで荷重を測定するステップと;,
    ・前記ロードセルが測定した荷重に応じて,前記捕捉ピンが前記フックに係合しているか否かを判定するステップと;
    を備える,方法。
  22. 請求項18〜21の何れか一項に記載の方法であって,センサワイヤが前記フックの一部に取り付けられる場合に,前記方法が,
    ・前記センサワイヤの抵抗値を反復的に測定するステップと;
    ・所定の期間中に測定された抵抗値の変化に応じて,前記フックが損傷しているか否かを判定するステップと,
    を含む,方法。
  23. 捕捉ピンを含む航空機部品のアップロック装置であって,該アップロック装置は,前記捕捉ピンを受け入れる構成とされ,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックと,第1位置(ロック位置)及び第2位置(ロック解除位置)の間で回動可能に取り付けられたカムと,を備え,前記第1位置において前記カムは,前記フックの閉鎖位置からの移動を防止し,前記第2位置において前記カムは,前記フックの閉鎖位置から開放位置への移動を許容する構成とされている,アップロック装置。
  24. 請求項23に記載のアップロック装置であって,前記カムは,180度以上回動するように取り付けられている,アップロック装置。
  25. 捕捉ピンを含む航空機部品のアップロック装置であって,該アップロック装置は,前記捕捉ピンを受け入れる構成とされたストッパ及びフックを備え,前記フック及びストッパは,開放位置及び閉鎖位置の間で相対移動可能であり,前記開放位置では前記アップロック装置に対する前記捕捉ピンの移動が許容され,前記併催位置では前記フックに受け入れられた前記捕捉ピンが前記フック及び前記ストッパの両者に接触する構成とされている,アップロック装置。
  26. 請求項25に記載のアップロック装置であって,該アップロック装置は,前記フックが閉鎖位置にあるときに前記捕捉ピンが前記フック及び前記ストッパの間で圧縮されるように構成されている,アップロック装置。
  27. 請求項25又は26に記載のアップロック装置であって,前記フックは,前記フックに受け入れられたピンが前記開放位置から,前記ストッパより離隔する中間位置までの第1の運動(回動)と,前記中間位置から前記閉鎖位置までの第2の運動が行えるように取り付けられている,アップロック装置。
  28. 請求項25〜27の何れか一項に記載のアップロック装置であって,前記フックは,偏心運動が行えるように取り付けられている,アップロック装置。
  29. 航空機部品に取り付けられた捕捉ピンを受け入れるためのフックと,ストッパとを備えるアップロック装置を使用して前記航空機部品を拘束する方法であって:該方法は,前記フックを,前記アップロック装置に対する捕捉ピンの移動を許容する開放位置から,前記フックに収容された前記捕捉ピンが前記捕捉ピン及びストッパの両者に接触する閉鎖位置まで,前記ストッパに対して移動させるステップと;前記フックを前記ストッパに対して回転させて前記捕捉ピンと係合させるステップと;前記ピンが前記フック及び前記ストッパの間に挟持されるまで前記フックを前記ストッパに向けて移動させるステップと,を備える方法。
  30. 捕捉ピンを含む航空機部品と共に使用するためのアップロック装置であって,該アップロック装置は,(i)捕捉ピンを受け入れるように構成されたフックと,(ii)前記フックの一部分を受け入れて前記フックの回転運動を制限する構成とされたフック凹部と,を備え,前記フックは,閉鎖位置及び開放位置の間で移動できるように取り付けられ,前記アップロック装置は,前記フックが閉鎖位置にあるときに該フックの前記部分が前記凹部に受け入れられ,前記フックが開放位置にあるときには該フックの前記部分が前記凹部に受け入れられないように構成されている,アップロック装置。
  31. 請求項30に記載のアップロック装置であって,前記凹部は,前記フックの回転運動が防止されるように,前記フックの前記部分を受け入れるように構成される,アップロック装置。
  32. 請求項1〜17又は23〜28の何れか一項に記載のアップロック装置を備える航空機。
  33. 請求項32に記載の航空機であって,該航空機は,前記アップロック装置から1つ又は複数の信号を受信し,その受信信号に応じてアップロック装置に障害が発生したか否かを判定するためのアビオニクスシステムを備える,航空機。
  34. 請求項32又は33に記載の航空機であって,前記捕捉ピンは,格納式着陸ギヤ装置に取り付けられている,航空機。
  35. 請求項34に記載の航空機の翼として使用するための翼であって,前記着陸ギヤ装置が前記翼に取り付けられている,翼。
  36. 請求項32又は33に記載の航空機の翼として使用するための翼であって,前記捕捉ピンが翼端装置に取り付けられ,該翼端装置は,地上モード及び飛行モードの間で移動できるよう前記翼の固定部に取り付けられている,翼。
  37. 翼アセンブリであって,固定部と,地上モード及び飛行モードの間を移動できるよう前記固定部に取り付けられた翼端装置と,を備え,アップロック装置が前記翼の固定部に取り付けられると共に捕捉ピンが前記翼端装置に取り付けられ,該アップロック装置が,閉鎖位置及び開放位置の間を移動できるように取り付けられたフックと,該フックを前記閉鎖位置にロックするためのロック手段と,を備え,前記翼アセンブリは,使用中,前記フックが前記閉鎖位置にあって前記翼端装置が前記飛行モードにあるときに,前記フックが前記捕捉ピンと係合する構成とされている,翼アセンブリ。
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