本発明は、いくつかの実施形態では、身体の中に経皮的に送達され、体腔(循環系の中の動脈血管または静脈血管などのような血管を含む)の中の材料(血液凝固物、石/結石、および/または異物材料を含む)を回収および除去することができるシステムおよび方法を提供する。また、いくつかの実施形態では、本発明は、たとえば、胆石、腎臓結石、および総胆管結石などを治療するために、非血管性のエリアに適用することも可能である。
システムは、カットダウンアプローチを介して、胸腔鏡下のアプローチを介して、または、他のアプローチを介して、たとえば、カテーテルシステム35を使用して、経皮的に送達され得、カテーテルシステム35の実施形態の斜視図が、図1に示されている。また、図1は、本発明のいくつかの実施形態による、材料捕獲システムの中に含まれ得るさまざまな考えられるエレメントの例を示している。図1に示されているように、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上が、いくつかの実施形態の中に含まれている:第1のチューブ状部材、たとえば、外側シース1など、第2のチューブ状部材、たとえば、捕獲カテーテル12など、第3のチューブ状部材、たとえば、ガイドワイヤーチューブ6、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス8、吸い込みカテーテル2、およびフィルター収集チャンバー5など。いくつかの実施形態では、外側シース1は、その中を通る中央ルーメンを備えた細長いチューブ状部材であることが可能であり、近位端部1000および遠位端部1001を有している。外側シース1の遠位端部1001は、捕獲デバイス(たとえば、チューブ状メッシュ8)に動作可能に接続され得、捕獲デバイスは、外側シース1に対して軸線方向に移動可能になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、外側シース1は、比較的にリジッドの近位部分と、比較的にリジッドの近位部分よりも可撓性の遠位部分とを有しており、それは、必要な場合には、大きい凝固物および/または他の材料の通過に対応するために、フレキシブルに拡張するのに有利である可能性がある。外側シース1の近位端部1000は、近位ハブ1003に接続することが可能であり、近位ハブ1003は、任意の数の吸引カテーテル2、捕獲カテーテル12、ガイドワイヤーチューブ6、およびフィルター収集チャンバー5を含むことが可能である。システムの中に含まれ得る他の随意的なエレメントの非限定的な例(図1には示されていない)は、マセレーターツール(本明細書の他のどこかで説明されている)および別個の拡張式ガイドカテーテル(本明細書の他のどこかで説明されている)を含む。いくつかの実施形態では、外側シース1は、吸い込みカテーテル2を収納するように構成されたルーメンを有しており、そして、吸い込みカテーテル2は、捕獲カテーテル4を収納するように構成されたルーメンを有しており、そして、捕獲カテーテル4は、ガイドワイヤーチューブ/ガイドワイヤールーメンアッセンブリ6および軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス(ALTCデバイス)8を収納するように構成されたルーメンを有しており、そして、それは、その中を通るガイドワイヤー(図示せず)を収納するように構成されたルーメンを有している。本明細書で定義されているようなALTCデバイスは、ネット状の構造体などのような任意の構造体を含むことが可能であり、それは、たとえば、身体の場所の中の材料を捕獲するように構成されており、また、所望の臨床結果に応じて、作業範囲の全体を通して幅もしくは直径を半径方向に短縮することを伴ってまたはそれを伴わずに、その作業範囲を通して軸線方向に伸長および短縮するように構成されている。いくつかの実施形態では、外側シース1は、捕獲カテーテル12を同軸にその中に収納するように構成された内径を有しており、そして、捕獲カテーテル12は、ガイドワイヤーチューブ6およびALTCデバイス8の本体部を収納するように構成されたルーメンを有している。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス8は、一方の端部に近位向き開口部を備えたメッシュネット状の構造体を含むことが可能であり、それは、形状記憶金属またはポリマー、非形状記憶金属、たとえば、ステンレス鋼など、または、別の非形状記憶ファブリックから作製され得、それらの実施形態は、本明細書の他の場所で詳細に説明されている。いくつかの実施形態では、IVCおよび他の塞栓フィルターの中で使用されているような従来のネット状の構造体が、本明細書のシステムおよび方法とともに利用され得る。いくつかの実施形態では、血栓捕獲デバイスは、いくつかの実施形態では、作業範囲の全体を通してデバイスを半径方向に短縮することを伴ってまたはそれを伴わずに、作業範囲の全体を通して軸線方向に伸長するように構成され得る。
図2は、図1の血栓捕獲システムの近位端部1000のクローズアップ図を示している。いくつかの実施形態では、その中を通る吸い込みカテーテル2を収納するように構成されている外側シース1が図示されている。また、外側シース1の近位端部が図示されており、外側シース1は、コネクター17および止血シール190の中で終端することが可能であり、その別のチューブ、たとえば、吸い込みカテーテル2(および/または捕獲カテーテル4)などが、同軸に挿入され得る。また、吸い込みカテーテル2の近位端部は、シールを有するコネクター3を含むことが可能であり、コネクター3のルーメンの中へ、捕獲カテーテル12が挿入され得る。また、捕獲カテーテル4は、その近位端部にシール18を備えたコネクターを含むことが可能である。その中を通るガイドワイヤーを収納するためのルーメンを備えたガイドワイヤーチューブ6が、捕獲カテーテルシャフト12の中に同軸にフィットするように構成され得る。また、吸い込みカテーテル2のルーメンに流体接続されているルーメンを備えた随意的なフィルター収集チャンバー5が図示されている。また、近位ハブ17が図示されており、同様に、フラッシュポート20も図示されている。いくつかの実施形態では、吸い込みは必要とされず(そうであるので、吸い込みカテーテル2は、システムの中に含まれない)、凝固物または他の材料が、機械的に、液体圧的に、および/または、ALTCデバイス8を介したマセレーションのいずれかによって捕獲され得る。
図3は、本発明のいくつかの実施形態による、ALTCデバイス8が半径方向に拡張された状態の初期の展開構成における軸線方向伸長式血栓捕獲システム35を図示している。また、ALTCデバイス8の遠位にあるノーズ先端部7が図示されている。捕獲カテーテル4に対する外側チューブ1の相対的な軸線方向の移動は、半径方向に圧縮された構成から半径方向に拡張された構成へのALTCデバイス8の第1の端部(たとえば、近位向き開口部を備えた、または、他の実施形態では遠位向き開口部もしくは横向き開口部を備えた、拡張された近位端部)の変形を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス8の近位端部開口部は、捕獲ガイド11を含み、捕獲ガイド11は、いくつかの実施形態では、半径方向に拡張可能な形状記憶の部分的なまたは完全なリング状の環状構造体の形態をとっており、その構造体は、外側チューブ1の側壁部から自由になると、捕獲ガイド11に取り付けられているALTCデバイスメッシュ8の一部分とともに拡張する。しかし、図示されている構成では、ALTCデバイスメッシュ8の他方の端部が、依然としてガイドワイヤーカテーテル6の外径側壁部に動作可能に取り付けられている(たとえば、固定されている)ので、ALTCデバイスのメッシュの表面積および/または軸線方向の長さのかなりの部分が、捕獲カテーテル4のルーメンの中に圧縮された構成のままになっている。
図4は、本発明のいくつかの実施形態による、送達構成におけるALTCカテーテルシステム35の遠位端部のクローズアップ図を示しており、それは、外側シース1の遠位端部1001およびノーズ先端部7を含み、ノーズ先端部7は、示されているように、非外傷性になっており、テーパーを付けられ得る。
ALTCデバイス8は、血栓塞栓体などのような材料を回収および捕獲する機能を果たすことが可能である。ALTCデバイス8、捕獲カテーテルシャフト本体部12、プルワイヤー10、および血栓捕獲ガイド11とともに、捕獲カテーテル4が示されている。
たとえば、図5〜図9に示されているように、血栓捕獲ガイド11は、一部分、たとえば、ALTCデバイス8の開放端部、および、1つ、2つ、またはそれ以上の捕獲プルワイヤー10などに取り付けられ得、ここで、捕獲プルワイヤーは、吸い込みカテーテル2のサイドルーメンの内側に位置決めされており、または、他の実施形態では、ルーメンの外側に位置決めされており、また、近位に延在している。捕獲プルワイヤー10の遠位端部は、図示されているように、捕獲ガイド11において、ALTCデバイス8の近位端部に接続され得る。捕獲プルワイヤー10は、外側シース1の長さを通して近位に延在することが可能であり、プルワイヤー10の近位端部は、押されるかまたは引っ張られ得、たとえば、ALTCデバイスを近位方向に軸線方向に引き延ばすときに、ユーザーがALTCデバイス8の軸線方向の長さを制御する(たとえば、調節する)ことを可能にする。いくつかの実施形態では、捕獲プルワイヤー10および捕獲ガイド11は、ALTCデバイス8の近位端部に取り付けられている唯一のエレメントである。いくつかの実施形態では、捕獲プルワイヤー10および捕獲ガイド11は、ループなどのような単一のコンポーネントになるように作製され得る。いくつかの他の実施形態では、捕獲ガイドおよびALTCデバイスの近位端部は、シルクまたはポリマー製フィラメント、たとえば、超高分子量ポリエチレン、ナイロン、PET、PTFEなどを使用して、適切な場所に縫合されている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスの開放端部は、低デュロメーターフィルムまたはコーティングによってカバーされており、次いで、捕獲ガイド11および縫合糸の上に折り重ねられており、アッセンブリを固着している。別の実施形態では、ALTCデバイス8の開放端部、捕獲ガイド11、および、縫合されているアッセンブリは、低デュロメーターポリマー材料によってコーティングされている。ワイヤー端部を固着する別の方法は、チューブ状構造体の外側表面または内側表面のいずれかの上にポリマーファブリックを適用し、縫合糸フィラメントによって適切な場所に縫合することを介して固着するということである。ファブリックは、少なくとも1つのピースであることが可能であり、それは、最初に、チューブ状構造体の内側表面または外側表面のいずれかの上に巻かれており、次いで、反対側に折り重ねられ、ワイヤー端部とともに固着および保護する。ファブリックの両面が、縫合糸フィラメントを使用して、チューブ状構造体に固着され得る。いくつかの実施形態では、たとえば、熱結合、プレス、ラミネーション、化学物質、機械的な固着、およびレーザーなど、ファブリックをチューブ状構造体に固着する他の手段も使用され得る。ALTCデバイスの閉鎖端部は、ガイドワイヤーチューブ6の外側表面に取り付けられ得、そして、ガイドワイヤーチューブ6は、捕獲カテーテルシャフト12のルーメンの中に位置決めされ得る。そうであるので、遠位方向へのALTCデバイスの遠位方向の伸びは、たとえば、ガイドワイヤーチューブ6およびプルワイヤー10が捕獲カテーテルシャフト12に対して遠位に移動することによって実現され得る。近位方向へのALTCデバイスの軸線方向の伸びは、たとえば、捕獲プルワイヤーおよび捕獲カテーテルシャフトを近位に移動することによって実現され得る。血栓捕獲ガイド11は、たとえば、金属材料、形状記憶材料、または他の適当な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、血栓捕獲ガイド11は、ループ構成を含むことが可能であり、また、丸形、楕円形、楕円形、および平坦形などのような、さまざまな幾何学形状のニチノール形状記憶ワイヤーから形成され得る。血栓捕獲ガイド11は、円形ループ、楕円形ループ、z字形状などのような、異なる形状から形成され得る。いくつかの実施形態では、ループ11は、コイル、複数の完全な円形、完全な円形、または、部分的な円形(そこでは、ワイヤーの端部が2つの脚部になるように形成されている)のいずれかになるように形状決めされて設定され得る。部分的な円形は、たとえば、180度から359度、または、220度から359度になっていることが可能である。脚部は、ループに対して軸外になるように構成され得、ループに対して、直角、鋭角、または鈍角になり得るようになっている。それは、アーチ形になっていることが可能であり、また、図示されているように、部分的なまたは完全なリングを形成していることが可能であり、外径を囲むか、または、その他の方法で、外径を形成することが可能であり、また、ALTCデバイス8の最も近位の端部を画定することが可能である。いくつかの実施形態では、血栓捕獲ガイド11は、ALTCデバイス8の長さに沿って位置決めされている単一のループまたは複数のループを含むことが可能であり、また、必ずしも、ALTCデバイス8の近位向き端部の開放端部において、存在しているわけでもなく、または、ガイド11の全体を有しているわけでもない。いくつかの実施形態では、血栓捕獲ガイド11は、ループを含んでいない。ALTCデバイスチューブ状構造体は、血管系の中への導入の間に、捕獲カテーテルシャフト12ルーメンの中に圧縮および位置決めされるように構成され得、ここで、捕獲カテーテルシャフト12は、チューブ状構造体および血栓捕獲ガイド11の中に同軸に位置決めされ、それを通って延在するように構成されている。
図5に示されているように、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス(ALTCデバイス)8は、いくつかの実施形態では、概してチューブ状のネット状のメッシュ構造体であることが可能であり、それは、折り畳み可能であり、拡張可能であり、たとえば、血液凝固物、血栓、および/または異物材料などのような、血管系を含む身体の中の異物材料またはその他の望まれない材料を回収および捕獲するために、作業範囲の中にその直径を維持するかまたは実質的に維持しながら、作業範囲の中などで、軸線方向に伸長するかまたは短縮するように構成されている。
たとえば、図6に示されているように、ガイドワイヤーシャフト6に対して捕獲カテーテル12を押すことによって、適当な方向に(たとえば、遠位に)ALTCデバイス8を伸長させることも可能であり、それによって、チューブ状メッシュ8の追加的な半径方向に圧縮された予備長さが、捕獲カテーテル12のルーメンの制約から外へ半径方向に拡張することを可能にし、血栓捕獲デバイス8を軸線方向に伸長させ、作業範囲を通してその一定のまたは実質的に一定の直径を維持する。その半径方向に圧縮された端部におけるALTCデバイス8の他方の端部は、ガイドワイヤーチューブ6の外側側壁部に固定され得る。たとえば、捕獲カテーテルシャフト12に取り付けられている捕獲プルワイヤー10の移動(図6)を操作する組み合わせ技法は、体腔の中の所望の場所にALTCデバイスを位置決めすることが可能であり、また、捕獲カテーテルシャフト12に対してガイドワイヤーカテーテル6が軸線方向に移動することは、作業範囲を通してその直径を維持しながら、ALTCデバイス8を軸線方向に伸長させるかまたは短縮させることとなる。ALTCデバイス8が展開された(拡張された)構成になっているときには、ALTCデバイス8は、また、作業範囲を超えて、延在された軸線方向の長さまで引き伸ばされ、その直径を低減させることが可能である。
図7は、本発明のいくつかの実施形態によれば、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス8が完全に展開されており、ガイドワイヤールーメン6外径の上のALTCデバイス8の取り付け部位128が、捕獲カテーテルシャフト12の遠位端部の遠位になるようになっており、また、吸い込みカテーテルのファンネル先端部9がALTCの中に位置決めされるようになっているということを図示している。
図8および図9は、本発明のいくつかの実施形態による、ALTCデバイス8、および、随意的な吸い込みカテーテル2のファンネル先端部の初期の展開位置の異なる図を示している。
図10は、本発明のいくつかの実施形態による、部分的に展開されたALTCデバイスを図示しており、ここでは、ALTCデバイス8は、軸線方向に対して垂直のその幅を維持しながら、軸線方向に伸長されている。
図11は、本発明のいくつかの実施形態による、ALTCデバイスの展開された構成を図示しており、ここでは、吸い込みカテーテルのファンネル先端部が、ALTCデバイスの内側に位置決めされている。
図示されているように、ガイドワイヤールーメンアッセンブリ6は、ノーズ先端部7、シャフト、ルーメン、ならびに、近位コネクターおよびポートを含むことが可能であり、ここでは、ガイドワイヤーがその中を通して挿入され得る。いくつかの実施形態では、中央ルーメンは、遠位開口部を有することが可能である。ガイドワイヤーチューブ6は、血管系の中にガイドワイヤーをナビゲートしてトラッキングするために使用され得る。ガイドワイヤーチューブ6は、カテーテルシャフト12のルーメンの中に同軸に延在することが可能である。ノーズ先端部7は、ガイドワイヤーチューブ6の遠位端部を形成し、または、その他の方法でそれに接続し、血管系を通るシステムをトラッキングすることを支援することが可能であり、いくつかの実施形態では、非外傷性になっていることが可能である。ガイドワイヤーチューブ6は、それに限定されないが、ポリイミド、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、またはePTFEなどのような、ポリマー材料から作製され得る。ガイドワイヤーチューブ6は、いくつかの実施形態では、ALTCデバイスの場所、初期の展開、部分的な展開、最終的な展開、展開された長さのパーセント、および/または、それらの任意の組み合わせを示すための使用のために、その長さに沿って、X線不透過性のマーカーを有することが可能である。
図12は、明確化のために外側シース、捕獲カテーテル4、またはガイドワイヤーカテーテル6が存在していない状態の軸線方向伸長式血栓捕獲(ALTC)アッセンブリ8を図示している。図示されているように、ALTCデバイス8の近位向き開口部802を備えた端部800は、拡張された(展開された)構成になっており、本発明のいくつかの実施形態によれば、血栓捕獲ガイド11および捕獲プルワイヤー10に固定されている。図示の目的のために、端部804を含む、拡張されていないメッシュ81の予備部分は、折り畳まれた構成になっており、取り付け部位128に向けて近位に延在している。
いくつかの実施形態では、チューブ状メッシュ構造体8は、作業長さ/軸線方向範囲を通してその直径を低減させることなくまたは実質的に低減させることなく、軸線方向に伸長するかまたは短縮することが可能である。その理由は、チューブ状メッシュ構造体の半径方向に拡張された部分が、それが軸線方向の作業範囲を通して軸線方向に細長くなるかまたは短縮するときに、張力を受けないかまたは最小の張力しか受けないからである。理論によって限定されないが、これは、少なくとも部分的に達成され得る。その理由は、チューブ状メッシュの半径方向に圧縮された予備セグメント、たとえば、拡張されていないメッシュ81などをアンロールさせるか、裏返しにするか、または、その他の方法で拡張させるかもしくは変形させることによって、チューブ状メッシュ構造体が、作業範囲の全体を通して軸線方向に細長くなることができるからである。そうであるので、捕獲ガイドおよび近位端部開口部を備えた半径方向に拡張されたデバイスの端部の反対側にある拡張された「端部」、たとえば、チューブ状メッシュ8の半径方向に拡張された部分の動的な折り返しポイント88は、ゾーン128においてチューブ状シャフトに固定されているチューブ状メッシュの絶対的な端部でなくてもよく、むしろ、そのポイントにおいてチューブ状シャフトに固定されていない(そうであるので、任意の張力下にないか、または、実質的に任意の張力下にない)中間の動的な折り返しポイント88であることが可能である。したがって、チューブ状メッシュ81の半径方向に圧縮された予備セグメントは、異なる方向または反対側方向に(たとえば、いくつかのケースでは、近位に)延在して戻り、チューブ状シャフトへの終端固定ポイントにおいて(たとえば、場所128において)終了する。それが拡張されたチューブ状シャフトの作業長さを超えなかった場合には、動的な折り返しポイント88とカテーテルシステム全体の遠位端部(たとえば、ノーズ先端部)との間の距離は、チューブ状メッシュ8の半径方向に拡張された部分が伸長するにつれて増加し、半径方向に圧縮された予備セグメントが、使い切られる。
チューブ状メッシュ8の圧縮された予備セグメント81が、128におけるその実際の端部まで、または、ほとんどその端部まで、ほぼまたは完全に拡張され、チューブ状メッシュ8がその作業長さ範囲を越えて軸線方向に細長くなると、さらなる軸線方向の伸びが、完全に軸線方向に拡張されたチューブ状メッシュ構造体8の上に、著しく増加した張力を働かせ始め、それがさらに軸線方向に伸長するにつれてそれが半径方向に収縮する構成をとることを引き起こすことが可能である。
上記および本明細書の他のどこかに開示されているような1つの開放端部を備えたチューブ状のネット状の構造体は、非常に有利である可能性がある。その理由は、チューブ状メッシュの比較的に小さい軸線方向のセグメントが、狭い作業環境の中で、たとえば、対象とする治療場所の遠位で操縦するために限られたスペースを有する妨害されている体腔の中などで、塞栓および/または他の材料を捕獲するように、半径方向に拡張され得、完全に機能的になることが可能であるからである。たとえば、比較的に長い長さの血栓塞栓体を捕獲するなどのために、半径方向に拡張されたチューブ状メッシュのより大きい軸線方向の長さが必要とされることが望まれる場合には、チューブ状メッシュの圧縮された予備セグメントは、所望の通りに、特定の軸線方向の長さまでアンロールされるか、裏返しにされるか、または、その他の方法で拡張されるかもしくは変形され得る。コンパクトな様式でカテーテルシステムの長さに沿って格納され得る圧縮された予備セグメントを有することは、従来のフィルター/ネットでは必要とされることとなるような長い固定された長さを捕獲システム全体が有することを必要とすることなく、長い効果的な捕獲長さチューブ状メッシュを提供する際に非常に有利である可能性があり、従来のフィルター/ネットは、両方の端部において固定され得、したがって、第1の端部が、単一の特定の軸線方向の距離において、第2の端部から間隔を離して配置されているときに、機能的になり、完全に半径方向に拡張される。
図12に示されているように、ALTCデバイス(たとえば、チューブ状メッシュ構造体8)の軸線方向の長さのいくらかまたはほとんどは、ガイドワイヤーカテーテル6の外径と捕獲カテーテルのシャフト12の内径との間で予備セグメントの一部として、半径方向に圧縮されたままになっており(その間の距離は、長さL12Bになっている)、チューブ状メッシュ構造体8の半径方向に拡張された部分が、近位向き開口部802を備えた近位端部800と動的な折り返しポイント88との間の軸線方向の長さに沿って画定される状態になっており(その間の距離は、長さL12Aになっている)、L12AおよびL12Bの総計は、チューブ状メッシュ8の絶対的な長さになる。この初期の構成では、半径方向に圧縮された予備セグメント81の長さL12Bは、チューブ状メッシュ8の絶対的な長さの約または少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上になっていることが可能である。
図13は、本発明のいくつかの実施形態による、初期の展開された構成における軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス35を図示しており、メッシュ8の半径方向に拡張されたセグメントが、端部800と動的な折り返しポイント88との間にあり、また、圧縮された予備セグメント(図示せず)が、ガイドワイヤーシャフト(図示せず)の外側表面の上を、端部800を通過して固定ポイント128まで、軸線方向に近位に延在した状態になっている。図14は、本発明のいくつかの実施形態によるALTCデバイスの血栓捕獲エレメント15を図示しており、それは、ステント、編組みされたメッシュ、織られたメッシュ、レーザーカットされたメッシュ、または他のメッシュ、たとえば、ネット状の構造体などを含むことが可能である。チューブ状メッシュ構造体は、必ずしも、多孔性である必要があるわけではなく、非多孔性の層または他の層によってカバーされ得る。ALTCデバイスチューブ状メッシュ構造体8は、たとえば、それに限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン(PP)、ナイロン、シルク、UHMWPE、PTFE、Kevlar、コットン、および/または、超弾性材料、ニチノール、ステンレス鋼、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン-鉄合金、またはコバルト-クロム合金、クロニクロム(Chronichrome)、またはエルジロイを含む金属材料など、任意の適切なポリマー材料から作製され得る。チューブ状構造体は、いくつかの実施形態では、ポリマー製のおよび/または金属製のフラットシート、金属製フィラメント、ポリマー製フィラメントまたはファブリックから、編組みされるか、押し出し加工されるか、織られるか、編まれるか、レーザーカットされるか、浸漬されるか、フィルムキャストされ得る。チューブ状構造体は、いくつかの実施形態では、レーザーカットホールを備えてフィルムキャストされ得る。また、チューブ状構造体は、ポリマー製のおよび/もしくは金属製フィラメント、または、それらの任意の組み合わせから編組みされ得る。いくつかのケースでは、チューブ状構造体は、複数のワイヤーストランドを有するニチノールワイヤーメッシュから作製され得る。そのうえ、チューブ状構造体は、高いX線不透過性の材料から作製された少なくとも1つのワイヤーストランド、たとえば、プラチナコアを備えたタンタル、プラチナ、金、またはニチノールの引き抜きフィラーチューブを含むことが可能であり、X線透視法の下でチューブ状構造体を見ることを可能にする。いくつかの実施形態では、チューブ状構造体は、1つの、2つの、またはそれ以上のX線不透過性のマーカーを含むことが可能である。ALTCデバイスの直径に依存して、ワイヤーストランドの数は、たとえば、1本から576本のワイヤーストランドの範囲にあることが可能である。ALTCデバイスは、いくつかの実施形態では、2本、4本、144本、288本、または別の数のワイヤーストランドを有することが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスは、1本のワイヤーストランドを有するように構成されている。ワイヤーストランド直径は、たとえば、.0002"から.015"までの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、ワイヤーストランド直径は、約0.001"になっている。チューブ状構造体は、いくつかのセクションにおいて不浸透性になっており、他のセクションにおいて浸透性になっており、および/または、その組み合わせになっていることが可能である。チューブ状構造体は、1つの、2つの、またはそれ以上の抗血栓剤、たとえば、凝固物形成を防止するためのヘパリンなど、または他の治療剤によって、コーティングされていないこともまたはコーティングされていることも可能である。また、チューブ状構造体は、親水性のまたは疎水性の薬剤によってコーティングされ得る。チューブ状構造体は、異なる細孔サイズを有し、小さい塞栓を捕獲することを支援することが可能であり、または、より大きい細孔サイズを有し、灌流または血流を可能にすることができる。チューブ状構造体は、長さ全体を通して均一な細孔サイズを有することが可能であり、または、その長さ全体に沿って異なる細孔サイズの組み合わせを有することが可能である。たとえば、大脳保護フィルターとして利用されるときに、ALTCデバイス細孔サイズは、十分に大きくなっていることが可能であり、灌流または血流を維持しながら、たとえば、約200、175、150、125、100、75、50ミクロンと同程度のまたはそれよりも小さい、臨床関連の塞栓サイズを捕獲することが可能である。回収の間に、ALTCデバイス8は、より小さい細孔サイズを有するチューブ状構造体の特定のセクションに再位置決めされ、血液凝固物/血栓を回収することが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスは、血液凝固物の中で展開してメッシュに絡ませ、たとえば、神経血管系の中の血液凝固物を捕獲することが可能である。回収の間に、ALTCデバイスは、捕獲された血栓を越えて十分に伸長し、捕獲された血栓の遠位に保護フィルターを生成させることが可能である。これは、臨床的に有益であり得、回収の間に血栓が脱落することを防止し、それによって二次的な脳卒中を防止する。ALTCデバイスチューブ状構造体8の近位端部は、いくつかの実施形態では、たとえば、取り付け部位128の近くなど、ガイドワイヤーチューブ6の外側表面に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスチューブ状構造体の近位端部は、ポリマー製フィラメントによって巻かれて縫合され得、また、低デュロメーターポリマー材料によってカプセル化され得、ワイヤー端部をガイドワイヤールーメンアッセンブリなどのようなシャフトに固定可能に固着している。たとえば、ワイヤー端部を固着するためにポリマーを機械的に、熱的に、または化学的に結合することなど、ワイヤー端部を固着するための取り付けの他の手段が使用され得る。別の実施形態では、ALTCデバイス近位端部は、接着剤を使用してガイドワイヤーシャフトの外側表面に固定され得、ガイドワイヤーシャフトの外側表面とカバーチューブとの間に挟まれている。
図15A〜図15Cは、それぞれ、凝固物捕獲システム、ALTCシステムの遠位部分、およびALTCシステムの近位部分の別の実施形態を図示している。図15Aは、カテーテルシステム35を概略的に図示しており、一方、図15Bは、ガイドワイヤーシャフト6の遠位端部に動作可能に接続されている遠位ノーズ先端部7を示しており、ガイドワイヤーシャフト6は、ガイドワイヤーがそれを通過するためのルーメンを含む。ALTCデバイス8の一方の端部は、1つまたは複数の場所128において、ガイドワイヤーシャフト6に固定可能に取り付けられ得、近位向き開口部または遠位向き開口部802を含む他方の端部800は、たとえば、ループ11などの形態の捕獲ガイド11に取り付けられており、それは、捕獲ガイド11を介して、遠位におよび近位に軸線方向に移動可能である。ループは、たとえば、1つの、2つの、またはそれ以上の線形のセグメントを含むことが可能であり、線形のセグメントは、ループ11から捕獲カテーテルシャフト12の上に近位に延在しており、そして、線形のセグメントは、スリーブ30によって捕獲カテーテルシャフト12に近位に固着されている。いくつかの実施形態では、スリーブ30は、デバイスを始めから終わりまで通って近位に延在するプルワイヤーの代わりに存在していることが可能である。いくつかのケースでは、これは、人間工学的に有利である可能性があり、ユーザーのために、近位端部におけるより合理化された制御を可能にし得る。チューブ状メッシュ8の軸線方向に拡張された長さは、端部800から動的な折り返しポイント88へ延在するように示されており、圧縮されたチューブ状メッシュ(図示せず)の予備長さは、ガイドワイヤーシャフト6の外側側壁部に沿って固定ポイント128におけるその端部まで近位に走っている。図15Cは、システムの近位端部の実施形態を図示しており、それは、1つまたは複数のフラッシュポート13、外側シース1のハブ55、捕獲カテーテル12のハブ155、および、ハイポチューブプッシャー14、ならびに、ガイドワイヤーをその中を通してスライドさせるように構成されているルーメンを備えた最も近位のハブ15を含む。いくつかの実施形態では、ハイポチューブプッシャー14は、第3のチューブ状部材(たとえば、ガイドワイヤーチューブ6)と同一の広がりを持っていることが可能であり、たとえば、第3のチューブ状部材に溶接されているかまたはその他の方法で取り付けられ得、また、オペレーターによって操作されるときに、近位方向または遠位方向へのガイドワイヤーチューブ6の軸線方向の移動を実現することが可能である。いくつかの実施形態では、最も近位のハブ15から遠位ノーズ先端部7への一体的なガイドワイヤーチューブ6が存在することが可能である。第3のチューブ状部材14は、たとえば、ハブ155におけるその近位端部などにおいて、第2のチューブ状部材(たとえば、捕獲カテーテルシャフト12)のルーメンの中に設置されるように構成され得る。第2のチューブ状部材は、たとえば、ハブ55におけるその近位端部などにおいて、第1のチューブ状部材(たとえば、外側シース1)のルーメンの中に設置されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ハブ55およびハブ155は、相補的なネジ山または他の可逆的ロッキング特徴を含むことが可能であり、外側シース1が捕獲カテーテル12に可逆的に連結されることを可能にし、2つのチューブ状部材が互いに協調して軸線方向に移動することを可能にする。ハブ55、155を連結解除することは、外側シース1に対する捕獲カテーテル12の軸線方向の移動を可能にすることができ、その逆もまた同様である。
依然として図15A〜図15Cを参照すると、図示されているようないくつかの実施形態において、スリーブ30が存在している場合には、別々のプルワイヤーは、捕獲ガイド11からシステムの近位端部へ近位に延在していない。いくつかのそのような実施形態では、ガイドワイヤーチューブシャフト6に対して捕獲カテーテルシャフト12が近位に軸線方向に移動することは、ALTCデバイス8の少なくとも一部分の半径方向の拡張、および、体腔の中へのALTCデバイス8の位置決めを促進させる。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス8を軸線方向に伸長および/または短縮することは、捕獲カテーテル12に対するガイドワイヤーチューブ6(スリーブ30を介して捕獲カテーテル12に取り付けられていないALTCデバイスの他方の端部は、たとえば、取り付け部位128などにおいて取り付けられている)の移動、および/または、ガイドワイヤーチューブ6に対する捕獲カテーテル12の移動によって実現され得る。
図16Aは、本発明のいくつかの実施形態による、送達構成になっている軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス35の遠位部分の別の実施形態を図示している。
図16Bは、初期の展開された構成になっている軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスを図示しており、外側シース1は、たとえば、近位に後退させられており、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス(たとえば、チューブ状メッシュ8)の近位向き開口部802を含む端部を、動的な折り返しポイント88まで半径方向に拡張させており、動的な折り返しポイント88は、チューブ状メッシュ8の効果的な拡張された遠位端部としての役割を果たす。捕獲ガイド11および関連のターミナルワイヤー10は、スリーブ30に動作可能に連結されており、スリーブ30は、本発明のいくつかの実施形態によれば、捕獲カテーテルシャフト12の外側壁部に連結されている。チューブ状メッシュの圧縮された予備長さセグメント(図示せず)、たとえば、折り返しを考慮に入れたALTCデバイス8(たとえば、チューブ状メッシュ)の絶対的な軸線方向の長さの約または少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはそれ以上などは、ALTCデバイス8の他方の端部が取り付け部位128においてガイドワイヤーチューブ6の外径の上に取り付けられているポイントまで、反転されており、巻き上げられており、および/または、その他の方法で半径方向に圧縮されたままになっており、また、捕獲カテーテルシャフト12の内側側壁部によって囲まれたままになっている。図示されているように、動的な折り返しポイント88は、拡張されている圧縮された予備長さセグメントの長さに応じて、チューブ状メッシュ8の長さに沿って変化する。動的な折り返しポイント88は、「浮いており」、また、ガイドワイヤーシャフト6にも捕獲カテーテルシャフト12にも直接的に取り付けられておらず、そうであるので、チューブ状メッシュ8の拡張されたセグメントが軸線方向に伸長するときに、軸線方向に近位に移動する。
そうであるので、遠位ノーズ先端部7を備えたガイドワイヤーシャフト6が一定の位置に維持されているときには、拡張されたチューブ状メッシュ8の軸線方向の伸びは、遠位ノーズ先端部7と動的な折り返しポイント88との間の軸線方向の距離D1の増加を結果として生じさせ、したがって、距離D3は、D2よりも大きくなっており、そして、D2は、D1よりも大きくなっている。そのうえ、図16Bに示されているように、チューブ状メッシュの第1の端部800は、ガイドワイヤーチューブ6の外側側壁部に固定されているチューブ状メッシュの拡張されていない端部(場所128にある)の遠位にあるが、図16Cにおいて、より近くへ近位に移動し、図16Dにおいて、チューブ状メッシュの拡張されていない端部の近位になり、一方、図16Dにおいて、動的な折り返しポイント88は近位に移動するが、チューブ状メッシュ8の拡張されていない遠位端部のわずかに遠位にある状態になっており、ここで、拡張された軸線方向の長さは、さらに大きくなっており、または、いくつかのケースでは、その最大作業長さになっている。上述のように、拡張されたチューブ状メッシュの直径/幅は、図16A〜図16Dの間で一定のままであるかまたは比較的に一定のままである。圧縮された予備セグメントが使い果たされ、それが拡張されたチューブ状メッシュへと変形されると、継続される軸線方向の拡張は、チューブ状メッシュの上に引張力の増加を結果として生じさせ、半径方向の収縮が起こり始める構成を結果として生じさせる可能性がある。
図17A〜図17Dは、本発明のいくつかの実施形態によるALTCデバイスの異なる構成を図示している。送達の間に、チューブ状メッシュ8の拡張された端部800に接続されている捕獲ガイド11(たとえば、いくつかの実施形態では、リング形状)は、血管系の中への導入の間に外側シース1のルーメンの中で折り畳まれるように構成され得、また、動的な折り返しポイント88からガイドワイヤーシャフト6の上の固定ポイント128へ近位に延在するALTCデバイス8のチューブ状メッシュ構造体81の予備長さが、捕獲カテーテルシャフト12のルーメンの中に圧縮されたままになっている状態で、外側シース1が近位に後退するときに、最初に半径方向に拡張するように構成されている。動的な折り返しポイント88は、チューブ状メッシュ8の効果的な拡張された遠位端部としての役割を果たす。捕獲プルワイヤー10(または、示されているようなスリーブ30)および捕獲カテーテルシャフト12を近位に引っ張ることを介して、血栓捕獲ガイド11をさらに後退させると、捕獲カテーテルシャフト12のルーメンの中で圧縮されているALTCデバイス8のチューブ状構造体の部分が拡張し、たとえば、近位にロールアウトすること、反転、および/または裏返し、ならびに、ALTCデバイス8を軸線方向に伸長させることを介して、変形することが可能である。捕獲カテーテルシャフト12を遠位に前進させることは、以前に図7〜図9に示されているように、ALTCデバイス8のチューブ状構造体の少なくとも一部分を捕獲カテーテルシャフト12ルーメンの中へ折り畳むことが可能である。拡張する、ロールアウトする、軸線方向に伸長する、および、作業範囲を通して実質的に一定の直径を維持するALTCデバイスの能力は、ALTCデバイス8の半径方向に拡張されたセグメントの側壁部の中にキャビティー(または、ポケット)を生成させ、たとえば、血液凝固物/血栓などのような異物材料を回収および捕獲する。別の実施形態では、スリーブ30(図16A〜図16Dおよび図17A〜図17D)は、捕獲プルワイヤー10を捕獲カテーテルシャフト12の一部分に連結する(たとえば、恒久的になど)ために使用され得、両方のコンポーネントが一緒に動作することを可能にする。捕獲プルワイヤー10および捕獲カテーテルシャフト12を連結することは、ユーザーがより効率的におよびより容易に捕獲デバイスを管理することを可能にすることができる。別の実施形態では、捕獲ガイド11は、ループの形態をとっており、スリーブ30に取り付けることが可能であり、スリーブ30は、捕獲カテーテルシャフト12に連結される。
図18A〜図18Bは、カバーエレメント80を備えた軸線方向伸長式血栓捕獲システムの遠位部分の実施形態を図示しており、カバーエレメント80は、ALTCデバイスの捕獲カテーテルシャフト12またはループ11の半径方向外向きにあり、それを部分的にまたは完全に囲んでおり、それは、図示されているようにリングの形状になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、カバーエレメント80は、捕獲ガイド、ALTCデバイス、および、治療されている体腔の内腔壁のうちの1つまたは複数を保護するように機能することが可能である。また、リング80は、(たとえば、血管の)内腔壁に対するシールを提供し、チューブ状メッシュ8の周りの望まれない材料の漏出または移動または塞栓を防止するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カバー80は、スカート部分を含むことも可能である。カバー80は、軸線方向におよび/または半径方向に拡張可能であり、たとえば、膨張可能バルーンなどであることが可能であり、軟質ポリマー材料、ゲル材料、フォーム材料、テキスタイルファブリック材料、形状記憶材料、および/または他の材料を含むことが可能である。カバー80が拡張可能である場合には、カバー80は可逆的に収縮するように構成されており、手技が完了すると、カバー80の周りの流体フローを可能にすることができる。また、図示されているように、スリーブ30は、1つまたは複数のワイヤー10に接続されている捕獲ガイド11を取り付ける役割を果たしている。スリーブ30は、1つまたは複数のアパーチャー307を含むことが可能であり、1つまたは複数のアパーチャー307は、比較的にX線透過性のマーカーとしての役割を果たし、および/または、スリーブ30は、いくつかの実施形態では、X線不透過性の材料から作製され得る。また、図示されているように、捕獲カテーテル12およびガイドワイヤーチューブ6は、チューブ状メッシュ8を通って、第1の端部800から動的な折り返しポイント88を通って延在することが可能である。圧縮されたチューブ状メッシュの予備セグメントは、明確化のために示されていない。
図19A〜図19Cは、システムの近位端部におけるルアー/最も近位のポート15から退出する前に、ガイドワイヤー350が遠位にシステムから退出することを可能にするように構成されている、軸線方向伸長式血栓捕獲システムの実施形態を図示している。ガイドワイヤーの近位端部は、それが外側シース1アッセンブリおよび捕獲カテーテル12の可逆的に連結可能な止血シール55、155をそれぞれ通過すると、側壁部の中のアパーチャーまたはスロット351を通ってシステムから退出することが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤー350は、横向きに(すなわち、横方向に)退出するように構成されている。いくつかの実施形態では、キー付きのキャップ36が、止血シール55、155の遠位に位置決めされており、そして、それは、シャフト14の近位にあり、シャフト14は、ガイドワイヤーチューブに接続されるかまたはガイドワイヤーチューブと同一の広がりを持つハイポチューブプッシャーとしての役割を果たすことが可能であり、いくつかの実施形態では、金属から作製され得る。シャフト34は、ポート15からハブ155へ完全にまたは部分的に軸線方向に側壁溝部351を含むことが可能であり、および/または、図示されているような1つの、2つの、もしくはそれ以上の別個のスロットを含むことが可能である。
そのような実施形態は、たとえば、送達システムの全体的な長さが増加するときに必要とされる、より短い長さのガイドワイヤーを利用するために、有利である可能性がある。いくつかの実施形態では、ALTC捕獲デバイスの長さが増加するときには、ハイポチューブも伸長され、ユーザーがガイドワイヤーおよびシステムを管理するための距離を適応させ、したがって増加させる。サイドガイドワイヤー特徴は、距離を最小化し、より良好なハンドリングを結果として生じさせることが可能であり、また、ガイドワイヤー350の近位端部は、必ずしも、たとえば、ポート15などにおいて、システム全体の近位端部を通過して延在する必要があるわけではない。そうであるので、システムの一部としてのガイドワイヤーは、有利には、いくつかの実施形態では、近位ポート15から遠位ノーズ先端部7への材料捕獲システム全体の軸線方向の長さと同じかまたはさらにそれよりも短い合計長さを有することが可能であり、それは、そうでなければ、可能でない可能性がある。
ガイドワイヤー350は、手技の間に止血シール55、155エリアの近くに位置付けされ得、そうであるので、手技/手術全体は、コンポーネントが位置付けされている場所をユーザーが下を見ることを必要としない状態で行われ得る。そうであるので、ユーザーは、一方の手の中に収容する止血シール55、155を保持すると同時に、全体的なエリアの中の他方の手によって、そのエリアから実質的に離れるように移動することなく、ガイドワイヤー350およびハイポチューブプッシャー14を操作することが可能である。ユーザーは、ハイポチューブプッシャー14を保持して操縦することが可能であり、または、ガイドワイヤー350を保持して操縦することが可能であり、または、ハイポチューブプッシャー14およびガイドワイヤー350の両方を同時に保持することが可能である。いくつかの実施形態では、溝部を備えたシャフト14の内径は、一般的に、ガイドワイヤー350よりも大きくなっていることが可能であり、それは、ガイドワイヤー350が横方向に退出することを可能にする。ボスプロファイルを有するキー付きのキャップ36は、金属シャフト14の溝部に嵌合することが可能であり、金属シャフト14が回転することを防止し、依然として、シャフト34が軸線方向に前後にスライドすることを可能にする。
いくつかの実施形態では、拡張式ガイドカテーテル50(たとえば、図20〜図21に示されている)は、凝固物捕獲システムとともに利用され得る別個のカテーテルであり、ALTCデバイス8(および、関連のカテーテルシステム35)を回収することを支援するように機能し、血液凝固物および他の望ましくない材料を捕獲するように機能する。いくつかの実施形態では、拡張式ガイドカテーテル50は、第1のチューブ状部材、たとえば、外側シース49などを含むことが可能であり、外側シース49は、近位端部と、遠位端部と、近位端部から遠位端部へ延在するルーメンと、近位端部の上のポートとを備えており、ポートは、図示されているように同軸になっているか、または、外側シース49の長手方向軸線からオフセットされ得る。第2のチューブ状部材、たとえば、内側カテーテル54などは、近位端部と、遠位端部と、近位端部から遠位端部へ延在するルーメンとを有することが可能であり、外側シース49のルーメンの中に設置されるように構成され得る。また、内側カテーテル54は、近位ポートと、内側カテーテルルーメンの中に位置決め可能である除去可能なオブチュレーター51と、遠位の拡張可能なファンネル先端部52と、ファンネル先端部52の近位にある拡張可能なシャフトセクション53と、内側シャフト54と、シール55を備えたコネクターとを有することが可能である。オブチュレーター51は、血管系の中に拡張式ガイドカテーテル50を挿入およびナビゲートすることを支援するために使用され得る。オブチュレーター51は、ポリマー材料、たとえば、ポリエチレン、ナイロン、Pebax、ポリウレタン、PET、またはPTFEなどから作製され得る。いくつかの実施形態では、オブチュレーター51は、テーパー状の遠位端部を有しており、血管系または他の体腔の中に拡張式ガイドカテーテル50を導入することを支援することが可能である。代替的に、オブチュレーター51の他の実施形態は、拡張可能な部材、たとえば、遠位端部に動作可能に接続されているバルーンなどを含む。拡張可能な部材の拡張、たとえば、バルーンを膨張させることなどは、滑らかな先端部移行を生成させることが可能である。バルーンは、ポリマー材料、たとえば、ナイロン、ポリウレタン、PETなどから作製され得る。バルーンを膨張させることは、バルーンオブチュレーターをガイドカテーテルに固着することが可能であり、オブチュレーターに軸線方向の荷重を近位に印加するときに、シャフトがガイディングカテーテルの先端部を関節運動させることとなるようになっている。ファンネル先端部52は(たとえば、図20B〜図20Cに図示されている)、遠位のファンネル状セグメントを含むことが可能であり、拡張可能な近位セグメント53に隣接していることが可能であり、それは、内側シャフト54のより近位の部分に接続されている。いくつかの実施形態では、ファンネル先端部52は、ポリマー材料および/または金属材料のいずれかから作製され得る。それは、形状がチューブ状であるか、織られているか、または編組みされているかのいずれかであることが可能である。いくつかのケースでは、編組構成は、1x1、1x2、2x1、もしくは2x2、または、それらの任意の組み合わせであることが可能である。いくつかの実施形態では、ピックスパーインチ(PPI)は、5から60の範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、数は、1つのワイヤーフィラメントから288個のワイヤーフィラメントまでにあることが可能である。ワイヤー形状は、たとえば、丸形、平坦形、楕円形、長方形、または正方形であることが可能である。ワイヤー直径は、たとえば、.0005"から.015"までにあることが可能である。平坦なワイヤー厚さは、たとえば、.0005"から.010"までにあることが可能であり、ワイヤー幅は、たとえば、.001"から.030"までにあることが可能である。ファンネル先端部52の遠位セグメントは、さまざまな形状または構成を有することが可能であり、血液凝固物または血栓をより良好に回収することを可能にする。いくつかの実施形態では、ファンネル先端部52の遠位セグメントは、大きい開放端部を有しており(そこで、それは、拡張されたときに、血管壁部に接触する)、より小さい開口部の近位セグメント53に移行する。いくつかの実施形態では、遠位セグメント開放端部は、直径が約5mmから約80mmの範囲にあることが可能である。また、いくつかの実施形態では、ファンネル先端部遠位セグメント52は、サイドに沿って開口部または孔部(穿孔部)を有しており、血流を可能にする。ファンネル遠位セグメント52は、編組の1つの層または複数の層のいずれかを有することが可能である。いくつかの実施形態では、ファンネル遠位セグメントは、2つの層を有している。いくつかの1つの層の実施形態では、ファンネルの最も遠位の開放端部は、ワイヤー端部を終端させるかまたは露出させておらず、ワイヤー端部がファンネルアッセンブリの近位端部に位置付けされるようになっている。ファンネル先端部近位セグメント53は、それが拡張できるように、ならびに、ALTCデバイスおよび捕獲された血液凝固物または血栓を受け入れるように構成され得る。近位セグメント53は、その内径よりも大きい物体を受け入れるために拡張し、通過後に回復するように構成され得る。近位セグメント53は、PTFE内側層、ならびに、コンプライアンスおよび/または低デュロメーターポリマー材料、たとえば、ポリウレタン、シリコーン、Tecoflex、Pebax25Dおよび/もしくは35Dなど、または、編組および/または非編組、たとえば、Pebax/Propel/BaSO4外側層などを含むことが可能である。また、近位セグメント53は、他のより低いデュロメーターのポリマー材料を含むことが可能である。複合材ファンネル先端部および近位セグメントは、浸漬コーティング、スプレー、もしくはリフロープロセス、または、それらの任意の組み合わせを介してラミネートされ得る。編組材料は、金属製および/またはポリマーおよび/またはそれらの組み合わせのいずれかであることが可能である。編組構成は、たとえば、1x1、1x2、2x1、もしくは2x2、または、それらの任意の組み合わせであることが可能である。ピックスパーインチ(PPI)は、たとえば、5から60の範囲にあることが可能である。数は、たとえば、1つのワイヤーフィラメントから288個のワイヤーフィラメントまでにあることが可能である。ワイヤー断面形状は、たとえば、丸形、平坦形、楕円形、長方形、または正方形であることが可能である。ワイヤー直径は、たとえば、.0005"から.015"までにあることが可能である。平坦なワイヤー厚さは、たとえば、.0005"から.010"までにあることが可能であり、ワイヤー幅は、たとえば、.001"から.030"までにあることが可能である。いくつかの実施形態では、有利な特徴は、圧縮の下での座屈なしに拡張および収縮する能力である。内径は、たとえば、2Fから30Fの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、内径は、たとえば、6Fから18Fの範囲にあることが可能である。拡張された長さセクションは、最大でカテーテル長さ全体になることが可能である。いくつかの実施形態では、長さは、約20cmである。また、ファンネル遠位セグメント52および近位セグメント53は、1つのコンポーネントとして作製され得、編組構成は連続的になっている。ファンネル先端部近位セグメント53に連結されているか、または、ファンネル先端部近位セグメント53と連続的になっているので、内側シャフト54は、たとえば、それに限定されないが、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、またはePTFEなどの材料から作製され得る。内側シャフト54は、編組みされていることも可能であり、または、編組みされていないことも可能である。外側シャフト49は、ファンネル先端部の上方をスライドするように機能することが可能であり、ファンネル先端部を折り畳み、血管系の中への導入の間のサポートを提供する。外側シャフト49は、ファンネル先端部を展開させるために後退する。外側シャフト49は、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、ePTFE、FEP、または、それらの組み合わせなどのような、ポリマー材料から作製され得る。外側シャフト49の直径は、たとえば、4Fから34Fの範囲にあることが可能である。外側シャフト49の内径は、たとえば、3Fから32Fの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、内径は、ルーメンシャフトの全体を通して実質的に同じになっている。いくつかの実施形態では、遠位端部における内径は、近位端部内径よりも大きくなっている。内径の変化は、1つの場所、または2つ以上の場所にあることが可能である。外径は、外側シースシャフトの長さ全体を通して実質的に同じになっている。いくつかの実施形態では、外側シャフト49は、直径が約22Fであるかまたはそれよりも小さくなっている。外側シャフト49は、遠位端部においてX線不透過性のマーカーを含むことが可能であり、または、X線透視法下での視認性のために、そのシャフト長さに沿ってX線不透過性のフィラーを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、肺塞栓症の用途のために、右心房、右心室、主肺動脈、ならびに、左肺動脈および右肺動脈の中への進入口などのような、さまざまな曲がりくねった経路に対処するように、シャフト長さに沿って、さまざまな場所および複数の偏向可能な方向において、外側シャフトは、(遠位端部の上の、たとえば、1つの、2つの、またはそれ以上のプルワイヤーを介して)偏向可能であり得る。
依然として図20A〜図20Dを参照すると、いくつかの実施形態では、拡張式ガイドカテーテル50は、血液凝固物または血栓を回収するために利用され得る。拡張式ガイドカテーテル50およびオブチュレーター51は、ワイヤーの上を血管系の中へ導入され得、治療エリアの近くに前進させられ得る。オブチュレーター51が除去される。拡張式ガイドカテーテルの外側部材49が、近位に後退させられ、ガイドカテーテル50のファンネル先端部52および拡張可能なセクション53を拡張させる。いくつかの実施形態では、ガイド外側シャフト49は、オブチュレーター51とともに血管の中へ挿入され、外側シャフト49が所望の位置になると、オブチュレーター51は除去される。内側ガイド部材は、ファンネル先端部52、近位セグメント53、および内側シャフト54を含むことが可能であり、次いで、外側シャフト49の遠位先端部まで外側シャフト49の中へ挿入される。次いで、外側シャフト49が後退させられ(または、内側シャフト54が前進させられ)、遠位ファンネル52および近位セグメント53を拡張および展開させることが可能である。捕獲カテーテルシステム35は、ワイヤーの上を拡張式内側ガイド部材54のルーメンを通して挿入される。ALTCデバイス8が展開され、血液凝固物を捕獲すると、ALTCデバイス8は、捕獲された血液凝固物とともに、ファンネル先端部52および拡張式ガイド内側部材53の中へ後退させられる(後に図50に示されている)。先端部に位置する大きい血液凝固物に起因して、ファンネル先端部において、高い抵抗に遭遇するときには、ガイドワイヤールーメンは、遠位に前進し、ALTCデバイスを伸長させることが可能である。ALTCデバイスを伸長させることは、ALTCデバイスの中に追加的なスペースを生成させることが可能であり、血液凝固物体積が再分配させられようになっており、それによって、拡張式ガイドカテーテルの先端部にプールされる大きい血液凝固物を低減させる。また、拡張式ガイドカテーテルの遠位セクションは、ルーメンサイズを増加させるその拡張可能性に起因して、より大きい凝固物が捕獲されることを可能にする。ALTCデバイスを後退させ続けることは、拡張式ガイドカテーテルの内側に追加的な捕獲された血液凝固物を回収することとなる。手技の間にALTCを繰り返して伸長させることは、凝固物を再分配し、拡張式ガイドカテーテルの内側に回収し続けることとなり、有利には、血栓処理および再分配の改善を可能にする。いくつかの実施形態では、キットは、本明細書で説明されているような捕獲カテーテルシステム35を含むことが可能であり、捕獲カテーテルシステム35は、本明細書で説明されているような別個の拡張式ガイドカテーテルシステム50の内側ルーメンの中に可逆的に設置されるように、および、それに対して軸線方向に移動するように構成されている。
図21Dは、本発明のいくつかの実施形態による、カバー先端部710が拡張式ガイドカテーテルシステムの外側カバーの遠位端部をカプセル化している実施形態を図示している。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテルは、止血ガイドシステムの一部であり、止血ガイドシステムは、1つまたは複数のオブチュレーターと、内側シャフト部材と、外側シャフト部材と、システムのハウジングの中に配設されている止血弁とを含むことが可能である。内側シャフト部材は、拡張不可能な編組みされた近位セグメントと、拡張可能な遠位セグメントと、編組みされたファンネル遠位端部とを含むことが可能であり、それは、本明細書の他のどこかで説明されているようなものであることが可能である。内側シャフト部材は、外側シャフト部材のルーメンの中に位置決めされ得る。外側シャフト部材は、たとえば、可撓性の耐キンク性の遠位セグメントを備えた編組みされたポリマー構成を有することが可能である。内側シャフトおよび外側シャフト部材は、ハウジング本体部に取り付けられ得る。ハウジング本体部は、たとえば、ガイドカテーテルシステムの近位端部にあることが可能である。止血弁は、ハウジング本体部の中に配設され得る。止血弁は、いくつかの実施形態では、可撓性のディスク状の弁であることが可能である。止血弁は、たとえば、内側に何もない状態などで、止血を提供し、漏出を防止するように構成され得る。いくつかの実施形態では、システムは、0.035"ガイドワイヤー、5Frカテーテルとともに使用するように構成され得、約12Fと約17Fとの間のサイズ、たとえば、約12F、16F、または17Fなどのサイズを含むことが可能である。止血弁は、2つの表面、すなわち、上側表面および下側表面を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、上側表面および下側表面は、対向する表面であることが可能である。上側表面は、スリットを含むことが可能であり、スリットは、上側表面を部分的に横切って延在しており、下側表面の厚さを始めから終わりまで通して突出することなく、弁の中へ所定の深さだけ延在している。下側表面は、スリットを含むことが可能であり、スリットは、下側表面を横切って延在しており、上側表面の厚さを始めから終わりまで通して突出することなく、弁の中へ所定の深さだけ延在している。いくつかの実施形態では、弁は、約0.50"から約1.00"の直径、たとえば、約0.5"、0.6"、0.7"、0.8"、0.9"、または1.0"などの直径を有している。いくつかの実施形態では、弁は、約0.050"から約.0100"の間の厚さ、たとえば、約0.075"などの厚さを有している。いくつかの実施形態では、スリットは、約0.020"から約0.060"の間の深さ/厚さ、たとえば、約0.040"などの深さ/厚さを有することが可能である。いくつかのケースでは、スリットの中間点は、ディスクの表面の中心にあるかまたはそれに近接してあることが可能である。上側スリットおよび下側スリットは、たとえば、弁の中の所定のポイント場所において交差することが可能である。スリットは、所望の距離だけ交差ポイントを越えて延在することが可能であり、たとえば、約.001"から約.010"の間の距離だけ、または、おおよそ.005"の距離だけ、交差ポイントを越えて延在することが可能である。いくつかの実施形態では、弁に沿ったスリットの配置は、弁を横切って戻る血液または空気の漏出を防止しながら、それを通したシャフトの挿入および除去を可能にする。上側スリットおよび下側スリットは、所定の角度で交差する長軸線を有することが可能である。いくつかの実施形態では、角度は、約45度から約135度の間にあるか、または、いくつかのケースでは、約45度、60度、75度、もしくは90度になっていることが可能である。
図22〜図24は、本発明のいくつかの実施形態による、捕獲デバイスの外側シースアッセンブリ1を図示している。外側シース1は、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス(チューブ状メッシュ8(図示せず))を含有し、保護し、および、たとえば、半径方向に圧縮された構成などで、所望の生体構造の場所へ送達するように機能することが可能である。図22に示されているように、外側シース1は、軟質の非外傷性の遠位先端部と、いくつかの実施形態ではチューブ状であり得るシャフト本体部と、その近位端部において第2のチューブ状部材(たとえば、本明細書の他のどこかで説明されているような捕獲カテーテルなど)を収容し可逆的に連結するように構成されている内部チャネル/ルーメンと、シール55およびフラッシュチューブ/ポート13を備えた近位コネクターとを含むことが可能である。外側シース1は、それに限定されないが、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、ePTFE、PEEK、PEBAX/Propell、およびポリプロピレンを含む、適切な医療用グレードの材料から作製され得る。ポリマー材料は、X線不透過性の材料、たとえば、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、または三酸化ビスマスなどを含むことが可能であり、X線透視法の下で見ることを可能にする。いくつかの実施形態では、X線不透過性の材料は、たとえば、遠位先端部などにおいて、1つの、2つの、またはそれ以上の別個のマーカーエレメントを形成することが可能であり、および/または、外側シース1の長さに沿って、規則的な間隔または不規則的な間隔を離して配置され得る。外側シース1の外径は、たとえば、3Fから30Fの範囲にあることが可能である。外側シース1の内径は、たとえば、2Fから28Fの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、内径は、内部チャネルの全体を通して、たとえば、ルーメンシャフトの全体を通して、実質的に一定になっている。いくつかの実施形態では、遠位端部における内径は、近位端部よりも、約または少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、または、それ以上になっている。内径の変化は、たとえば、1つの場所または2つ以上の場所において、階段状になっているかまたは漸進的になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、外径は、カテーテルの長さ全体において、実質的に同じになっていることが可能である。いくつかのケースでは、外側シース1の作業長さは、約10cmから約150cmであることが可能である。いくつかの実施形態では、外側シース1の作業長さは、いくつかの実施形態では、約135cmである。外側シース1のシャフトは、編組みされていることが可能であり、または、編組みされていないことが可能である。いくつかの実施形態では、たとえば、肺塞栓症の用途のために、左心房もしくは右心房、心室、主肺動脈、ならびに、左肺動脈および右肺動脈の中への進入口などのような、または、深部静脈の血栓症除去の用途のために、静脈、たとえば、大伏在静脈、浅大腿静脈、総大腿静脈、SVC、IVC、または、他の上側末梢静脈もしくは下側末梢静脈、内臓静脈、または、他の浅静脈もしくは深部静脈などのような、さまざまな曲がりくねった経路に対処するように、シャフト長さに沿って、さまざまな場所および複数の偏向可能な方向において、外側シース1のシャフトは、(たとえば、遠位端部の上の1つの、2つの、またはそれ以上のプルワイヤーを介して)偏向可能であり得る。いくつかのケースでは、外側シース1のシャフトの遠位端部は、360度まで偏向するように構成され得る。追加的に、外側シース1の遠位先端部は、血管壁部に向けて、または、血管壁部から離れるように、偏向するかまたは付勢するように構成され得る。外側シース1の遠位先端部は、先端部場所を示すために、1つの、2つの、またはそれ以上のX線不透過性のマーカーを含むことが可能である。代替的に、遠位先端部は、X線不透過性の材料、たとえば、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、または三酸化ビスマスなどを含むことが可能である。図23および図24は、それぞれ、外側シースアッセンブリの遠位端部および近位端部を図示している。図24に示されているように、外側シース1の近位端部は、シール付きの外側シースコネクター55、捕獲カテーテルコネクターへのカプラー、およびフラッシュポート13に接続している。
図25は、本発明のいくつかの実施形態による捕獲カテーテルアッセンブリ12を図示しており、カテーテルシャフト12および外側シース1を示している。図26は、本発明のいくつかの実施形態による捕獲カテーテルの近位端部を図示しており、フラッシュポート13に動作可能に接続されているシール付きのコネクター155を示している。
図27は、ハイポチューブプッシャー14の回転を防止するかまたは抑制するためのキーキャップ36の特徴の実施形態を図示している。図示されているように、キーキャップ36は、ルーメンを備えたチューブ状部材であり、ルーメンを通るハイポチューブプッシャー14にフィットすることが可能である。いくつかの実施形態では、ルーメンは、非円形になっており、および/または、非円形ゾーンを有しており、または、その他の方法で回転を防止するかもしくは制限するように構成されている。いくつかの実施形態では、ルーメンは、示されているように、ルーメンの中への歯または他の突起部を含み、ハイポチューブプッシャーの望ましくない回転を防止する。いくつかの実施形態では、ルーメンまたはその一部分は、正方形の、長方形の、三角形の、楕円形の、五角形の、六角形の、または他の非円形の幾何学形状を有しており、回転を制限するように構成されている。
いくつかの実施形態では、たとえば、図28〜図29に示されているように、随意的な吸い込みカテーテル2は、ALTCデバイス8の中の血栓を吸引するように機能することが可能である。いくつかの実施形態では、吸い込みカテーテル2は、遠位ファンネル先端部9、細長いシャフト本体部16、および、シール3付きの近位コネクターを含むことが可能である。図30は、ファンネル先端部9のクローズアップ図を示しており、ファンネル先端部9は、吸い込みカテーテルシャフト16遠位端部において取り付けられており、血栓を回収することを支援し、効率的な吸い込みを可能にすることができる。ファンネル先端部9は、たとえば、ポリマー材料および/または金属材料のいずれかから作製され得る。いくつかの実施形態では、それは、形状がチューブ状であるか、織られているか、または編組みされていることが可能である。ファンネル先端部9は、より良好な回収および吸い込みを可能にするために、さまざまな構成になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、ファンネル先端部9は、図示されているように、より大きい第1の遠位直径と、移行セクションと、より小さい第2の近位直径とを備えたファンネル形状を有している。吸い込みカテーテルシャフト16は、吸引された血栓が近位に移動し身体から退出するための通路、および、いくつかの実施形態では、随意的なフィルター収集チャンバーの中への通路を生成させる。シャフトは、さまざまな直径、長さ、および/または幾何学形状のものであり、血液凝固物などのような材料の除去を支援することが可能である。吸い込みカテーテルシャフトは、たとえば、それに限定されないが、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、ePTFE、PEEK、およびポリプロピレンなどのような、適切な材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、吸い込みカテーテルシャフト遠位端部は、大量の血液凝固物を収容するように拡張可能になっている。吸い込みカテーテル2は、フィルター収集チャンバー5の近位端部に取り付け、血栓吸引(または、除去)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、吸い込みカテーテルシャフト16は、シャフト長さに沿って、1つの、2つの、またはそれ以上の場所において偏向可能になっており、右心房、右心室、主肺動脈、ならびに、左肺動脈および右肺動脈への進入路などのような、さまざまな曲がりくねった経路に対応する。また、近位フラッシュポート13が図示されている。
いくつかの実施形態では、機械的な血栓除去ツール、たとえば図32〜図41に示されているマセレーター19などは、ALTCデバイス8の中の血栓を分断するおよび分解するように機能することが可能である。マセレーター20は、ディスラプター19と、シャフト22と、シール付きの近位コネクター21とを含むことが可能である。また、遠位において、調節可能なTouhyノブ23は、ディスラプター19の直ぐ近位に示されている。ディスラプター19は、シャフト22の遠位端部に取り付けられ得る。マセレーター20は、ALTCデバイス8の中の血栓を分解するために、所望の臨床結果に応じて、図35〜図41に図示されているようなさまざまなエンドエフェクター先端部構成を有することが可能であり、それは、球根状形状(図36)、幅の狭いウエストを備えた近位球状部および遠位球状部(図37)、所定の角度(たとえば、約90度など)だけそれぞれオフセットされた幅の狭いウエストを備えた複数の近位球状部および遠位球状部(図38)、中央ハブから半径方向外向きに放射する花弁を備えた花びら設計(図39)、半分の花弁設計(図40)、または、シャフト22の長手方向軸線から直交する実質的に線形の設計(図41)を含む。ディスラプター19は、吸い込みカテーテル2システムを通した挿入の間に折り畳まれており、カテーテルから退出すると拡張する。ディスラプター19は、たとえば、金属材料、たとえば、ステンレス鋼、ニチノール、コバルトクロムなどから作製され得る。マセレーターは、手動の回転、操作、および/または電動ハンドルのいずれかによって活性化させられ得る。
血栓をマセレートするために、マセレーター19は、吸い込みカテーテル2を通して、および、ALTCデバイス8の中の位置を通して挿入される。手動の技法は、ルアーコネクター21を回転させ、ディスラプター20が回転することを引き起こし、それによって、血栓を分解することによって、マセレーター19のルアーコネクター21に適用する。代替的に、マセレーター19は、電動ハンドル(図示せず)によって使用され得る。ALTCデバイス8の長さ全体を通して軸線方向にディスラプター20を横断させることは、血栓を分解することを支援することが可能である。
フィルター収集チャンバー5(図42)は、血液凝固物を吸い込んで収集するように機能することが可能である。フィルター収集チャンバー5は、たとえば、収集チャンバー325、フィルター324、プランジャー323、流入ポート327、および流出ポート326を含むことが可能である。フィルター収集チャンバー5は、吸い込みカテーテル2コネクターに取り付ける流出ポート326と、流入ポート327とを有することが可能であり、流入ポート327において、シリンジまたは同様のデバイスが、吸引のために取り付けられ得る。収集チャンバー325は、チャンバー325の内側に存在するフィルターシステム324を有しており、血液および血栓を濾過することを可能にする。また、チャンバー325は、生理食塩水などのような流体を注入する際に使用するためのプランジャー323を有しており、チャンバー325を充填し、また、濾過された血液を血管系の中へ押し戻す。プランジャー323は、チャンバーの一方の側において、シールとしての役割を果たすことが可能である。
システムから血栓を吸引するために、吸い込みカテーテル2は、フィルター収集チャンバー5(図42)に取り付けられている。大きいシリンジは、フィルター収集チャンバー5の近位端部に取り付けられる。シリンジを使用して吸い込みを適用することは、血栓および血液凝固物がフィルター収集チャンバー5の中へ移動することを引き起こす。すべての血栓がチャンバー5の中に含有されると、ストップコックを閉じ、シリンジを取り外し、生理食塩水によって充填し、シリンジをフィルター収集チャンバー5に再び取り付ける。代替的に、エクステンションチューブおよび外部の生理食塩水を充填されたシリンジが、吸い込みシリンジの中へ生理食塩水を充填するために使用され得る。シリンジを介して注入することは、生理食塩水をチャンバー325の中へ押し、プランジャー323が血液を血管系の中へ押し戻すことを引き起こすこととなる。チャンバー325は、血液を戻し、チャンバー325の内側に血栓を残すこととなる。代替的に、フィルター収集チャンバー5は、濾過された血液をシステムに戻すことなく取り外され得る。血栓が除去されると、外側シース1の内側に吸い込みカテーテル2を後退させる。外側シース1の中へALTCデバイス8を後退させ、身体からシステム全体を除去する。
本明細書で説明されているようなカテーテルシステムは、所望の臨床結果に応じて、さまざまなインディケーションのために利用され得る。いくつかの実施形態では、その使用は、静脈系に限定されず、また、他の動脈エリア、静脈エリア、または非血管性エリア、たとえば、深部静脈血栓除去または塞栓除去の間の弁置換、頸動脈保護、肺保護などのような、心臓血管手技のための神経血管保護デバイス、末梢血管保護デバイス、心臓血管保護デバイス、一時的な塞栓保護デバイスなどに適用することが可能であり、または、インプラント、医療用デバイス、または他の材料の回収に適用することが可能である。
図43は、肺系統の左側に留まっている血液凝固物を図示している。右肺動脈251、左肺動脈252、下大静脈253、左腸骨動脈254、右腸骨動脈255、左肺動脈252の中の遠位にある肺塞栓256、および上大静脈257が示されている。
図44Aおよび図44Bは、それぞれ、本発明のいくつかの実施形態による、左側肺系統の中に存在する血液凝固物および捕獲デバイスを図示している。図43に図示されている生体構造の特徴に加えて、ガイドカテーテル264、右心室266、および右心房267も示されている。図44Bに示されているように、本明細書に説明および図示されているような捕獲デバイスは、有利には、非常に限られた遠位スペースが存在しているときに利用され得る。その理由は、デバイスが、本明細書の他の場所で議論されているように、幅広い作業軸線方向範囲の全体を通して機能的であるからである。
図45〜図47は、いくつかの実施形態による、血管の中の血栓の捕獲を図示している。図45は、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイス(たとえば、チューブ状メッシュ)8の初期の展開された構成を図示しており、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスは、端部800、動的な折り返しポイント88、および半径方向に圧縮された予備セグメント(図示せず)を備えており、半径方向に圧縮された予備セグメントは、ポイント128において近位に終端しており、ポイント128において、半径方向に圧縮されたセグメントが、ガイドワイヤールーメン6の外側側壁部に固定可能に取り付けられているということが示されている。チューブ状メッシュ8の拡張されたセグメントは、血栓73閉塞エリアの遠位に位置決めされており、拡張可能な近位セクションを備えた遠位ファンネル先端部52、内側カテーテル54、および外側カテーテル49を含む拡張式ガイドカテーテル50、または、いくつかの実施形態では、吸い込みカテーテルファンネル先端部は、本発明のいくつかの実施形態によれば、血栓閉塞部73の近位に位置決めされている。いくつかの実施形態では、本明細書の他のどこかで説明されているような拡張式ガイドカテーテル50、または、吸い込みカテーテルが、吸い込みが望まれるかどうかに応じて利用され得る。また、拡張式ガイドカテーテル50の内側シース54および外側シース49が、近位に示されている。単独で、または、捕獲カテーテル12(または、以前に説明されているようなスリーブを備える実施形態では、外側シース(図示せず)に連結されている捕獲カテーテル)とともに、たとえば、軸線方向などに、適当な方向に捕獲プルワイヤー10を作動させることは、所望の臨床結果に応じて、ALTCデバイス8を軸線方向に伸長させるかまたは短縮させることを結果として生じさせることが可能である。図46は、本発明のいくつかの実施形態による、血栓を捕獲するように近位に伸長している、軸線方向伸長式チューブ状メッシュ8の拡張可能なセグメントを図示しており、関連の半径方向に圧縮されたセグメントが、往復式に短縮している状態になっている。図47は、血栓を完全に捕獲している軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスを図示しており、また、拡張式ガイドカテーテルファンネル先端部、または、代替的に、吸い込みカテーテルファンネル先端部が、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスの内側にあることを図示している。吸い込みが利用される実施形態では、吸い込みカテーテル2を介したその後の吸い込みが、血液凝固物または血栓を除去するために実施され得る。ALTCデバイスは、たとえば、約0.5cmから約125cmのカテーテルシステムの長さ全体をカバーする最大長さを有するように伸長することが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスは、約または少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、またはそれ以上のセンチメートルまで伸長することが可能である。いくつかの実施形態では、血管直径に応じて、ALTCデバイスの外径は、約1ミリメートルから約80ミリメートルまでの範囲にあることが可能である。たとえば、大きい血管、たとえば、下大静脈、上大静脈、下行大動脈、および上行大動脈などでは、直径は、約60、70、80、90、100ミリメートル以上までの範囲にあることが可能である。神経血管系の中の小さい血管は、たとえば、直径が約5、4.5、4、4.5、3、2.5、2、1.5、1、0.5ミリメートルと同程度に小さく、もしくは、約5、4.5、4、4.5、3、2.5、2、1.5、1、0.5ミリメートル以下となっていることが可能である。ALTCデバイスの直径は、ALTCデバイス直径を低減させるかまたは引き伸ばす同様の効果を実現することが可能である。いくつかの実施形態では、吸い込みが、利用されず、または、必要とされず、ALTCデバイスは、凝固物を包み、凝固物は、捕獲カテーテルの中へ機械的に引き戻され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスは、たとえば、頸動脈もしくは大脳動脈の循環または静脈の循環の中の凝固物を治療するために利用され得る。治療されることとなる血管は、たとえば、ウィリス動脈輪、左総頸動脈もしくは右総頸動脈、または、たとえば、内部頸動脈、前大脳動脈、前交通動脈、中大脳動脈、後交通動脈、頸動脈サイフォン、脳底動脈、椎骨動脈、もしくは眼動脈、または、その任意の支流を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイスは、たとえば、大腿静脈、上腕静脈、肺静脈、胸部静脈、大脳静脈、脳静脈洞、腎静脈、門脈、頸静脈、または別の静脈を治療するために利用され得る。
図48Aは、本発明のいくつかの実施形態による、以前に説明されているような特徴を含み得る凝固物捕獲システム35の別の送達構成を図示している。図48Bは、本発明のいくつかの実施形態による、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスの初期の展開位置、および、外側シースのハブ55への捕獲カテーテル12のハブ155の可逆的連結を図示している。図48Cは、本発明のいくつかの実施形態による、軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスの拡張されたセグメントがさらに伸長することを図示しており、圧縮された予備セグメント81の往復式の短縮を伴う。図示されているように、ノーズ先端部7を備えたガイドワイヤーチューブ6は、適切な位置に維持されており、一方、外側シースに可逆的に連結されている捕獲カテーテルは、近位に引き出され得る。図48Dは、本発明のいくつかの実施形態による、その最大作業長さにおける軸線方向伸長式血栓捕獲デバイスの最終的な展開を図示している。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されているようなシステムおよびデバイスは、一般的な経皮的技法、カットダウン手技、または最小侵襲性の技法、たとえば、経心尖技法、胸腔鏡技法、腹腔鏡技法、または他の技法などに関与することが可能あり、たとえば、これに限定されないが、経大動脈アクセス、経橈骨動脈アクセス、および/または内頸静脈アクセスなどがある。また、技法は、神経血管、心臓血管、および末梢血管の用途を含む、動脈系に適用することが可能であり、また、たとえば、弁置換または修理などのような、心臓血管手技などのための塞栓保護デバイスとして使用するためのものである。いくつかの実施形態では、血栓除去システムは、大動脈基部の下流に、たとえば、大動脈弓の前などに送達され得、開いた近位端部および閉じた遠位端部を備えたALTCデバイスなどのような可変長さの形状記憶メッシュ構造体が、インデックス心臓血管手技(index cardiovascular procedure)の前に拡張し、下流の塞栓、石灰沈着物、または他の破片を捕獲する。いくつかの実施形態では、システムは、たとえば、深部静脈血栓除去または肺塞栓除去の間に塞栓を防止するために展開され得る。別の実施形態では、システムは、急性虚血性脳卒中の間の塞栓または回収を防止するように展開され得る。また、本明細書で開示されているシステムおよび方法は、非血管性の生体構造の中で利用され得、たとえば、胆石、総胆管結石、および膵管結石を捕獲するために、胆道系の中で利用され得、たとえば、腎臓結石を捕獲するために、尿管または膀胱の中で利用され得、または、卵子または他の材料を捕獲するために卵管の中で利用され得、たとえば、異物体を捕獲するために、食道、胃、十二指腸、空腸、回腸、もしくは結腸などのような消化管の中で利用され得る。肺塞栓症を治療するために肺動脈にアクセスするために静脈系を使用するいくつかの実施形態が、本明細書で説明されている。また、本技法は、血管系の他のエリアにも適用することが可能である。大腿静脈にアクセスするために初期に刺傷する。短いアクセスガイドワイヤーが、大腿静脈の中へ挿入される。次に、適当な5Fまたは6Fのイントロデューサーシースが挿入される。ガイドワイヤーは、180cm、260cm、または300cmのガイドワイヤーと交換され、下大静脈、右心房、右心室、および肺動脈を通過して前進し、閉塞された治療エリアにアクセスする。より長い長さのイントロデューサー/ガイディングカテーテルが、三尖弁および肺動脈弁を横切るために必要となる可能性がある。ガイドワイヤーが閉塞された治療エリアを通過すると、5Fまたは6Fイントロデューサーシースが、長いガイディングカテーテルと交換され、閉塞エリアの近くに近位に位置決めされる。カテーテルシステム35は、ワイヤーの上方を、および、ガイディングカテーテルを通して挿入され、閉塞エリアへ遠位に前進する。また、カテーテルシステム35は、ガイディングカテーテルの使用なしに、血管系を通してナビゲートするために、外側シースの偏向可能な特徴を利用することが可能である。次に、カテーテルシステムのノーズ先端部7は、閉塞された治療エリアを通過し、閉塞された治療エリアの遠位に位置決めされる。外側シース1が、血栓捕獲ガイド11を展開させるように後退させられる。外側シース1は、血栓を通過して後退させられ、血栓(閉塞エリア)の近位に位置決めされる。吸い込みが利用される場合には、吸い込みカテーテル2が、外側シース1の外側を遠位に前進し、閉塞エリアの近位に位置する。
血液凝固物または血栓などのような材料を回収および捕獲するために、デバイス直径を実質的に減少させることなく、血栓の上方にALTCデバイス8を軸線方向に伸長させるように捕獲カテーテル12を押しながら/引っ張りながら、捕獲プルワイヤー10を近位に引っ張ることによって、血栓捕獲ガイド11は後退する。必要に応じて、捕獲プルワイヤーを引っ張りながら、捕獲カテーテルシャフト12を遠位に前進させることは、血栓を捕獲するようにALTCデバイス8が軸線方向に伸長することを可能にすることとなる。そのうえ、吸い込みカテーテル2の拡張可能なファンネル先端部9(または、拡張式ガイドカテーテルのファンネル先端部)は、閉塞エリアの近位端部に位置決めされ、血栓移動を支持および最小化することが可能である。この操縦は、すべての血栓がALTCデバイス8の内側に入るまで継続する。血栓が完全にALTCデバイス8の中に入ると、閉塞エリアから離れるようにALTCデバイス8を引っ張ることは、ALTCデバイス8の内側に血栓を含有しながら、即座に血流を回復させることが可能である。
いくつかの実施形態では、捕獲カテーテルシャフト12およびガイドワイヤーチューブ6は、ALTCデバイス8および捕獲ガイドに隣接して隣り合わせに位置決めされるように構成されている(たとえば、オフセットされており、同軸になっておらず、また、チューブ状メッシュ8の開口部802または他の半径方向に拡張された部分の中を通過していない)(たとえば、図49Aおよび図49Bに示されている)。また、動的な折り返しポイント88と、半径方向に圧縮された予備セグメント81と、ガイドワイヤーチューブ6の外側壁部に固定された圧縮された端部128とが、図示されている。
図50A〜図50Gは、拡張式ガイドカテーテルの中への血栓の回収を図示しており、ALTCデバイスは、遠位に伸長しており、追加的なスペースを生成させており、血栓が再分配されており、拡張式ガイドカテーテルの中へのより良好な回収を可能にする。また、ファンネル先端部52および拡張式ガイドカテーテルの拡張式セクション53は、血栓回収のしやすさを促進させる。たとえば、ALTCデバイス(たとえば、チューブ状メッシュ8)が血液凝固物を内側に捕獲するときには、ALTCデバイス8は、有利には、その作業長さを越えて軸線方向に引き伸ばし、半径方向に圧縮することが可能であり(たとえば、半径方向に圧縮された予備セグメントが完全に拡張されたときに、および/または、ガイドワイヤーチューブ6の遠位前進によって)、その直径/幅を減少させるように、効果的に血液凝固物を半径方向に圧搾する。新鮮な血液凝固物は、典型的に軟質であり、変形可能である。軸線方向の引き伸ばしをALTCデバイスに適用することは、血液凝固物の中にある流体を搾り出すことが可能であり、それによって、血液凝固物のサイズを低減させ、血液凝固物が血管系からより容易に除去されることを可能にする。また、動的に伸長するALTCデバイスの能力は、たとえば、図50A〜図50Gに示されているように、血液凝固物または血栓の体積を再分配することによって、大きい凝固物負担を除去するために、別の臨床的に効果的な方式を提供する。たとえば、フィルターおよびバスケットなどのような現在の介入性デバイスに関して、血液凝固物または血栓が、ガイディングカテーテルまたはシースなどのようなカテーテルの中へ収集および回収されるときには、血液凝固物または血栓は、フィルターまたはバスケットのベースにおいて、一緒に集まるかまたはプールされ、大きい「ボール状」の形状になることが可能であり、大きい「ボール状」の血栓がガイディングカテーテルまたはシースのルーメンに進入することを防止する。より小さい内径のガイドカテーテルを使用して吸引/吸い込みが試みられるときには、同様の効果が起こる可能性がある。しかし、ALTCデバイスは、遠位端部から連続的に伸長し、ALTCデバイスの中に追加的な長さおよびスペースを生成させることが可能である(たとえば、図50B、図50D、および図50Fに示されているように)。ALTCデバイスの遠位端部を伸長させることによって、血液凝固物または血栓が、ALTCデバイスの中に再分配され、それによって、ガイディングカテーテルルーメンの内側により良好に回収可能にするために、血液凝固物、血栓、または他の材料のボール状のサイズを低減させる(図50C、図50E、図50G)。これらのステップは、すべての血液凝固物および血栓がコンパクト化された形態でカテーテルの中に回収されるまで、約または少なくとも約2、3、4、5、またはそれ以上のサイクルにわたって繰り返され得る。そのうえ、ALTCデバイスと協調して拡張可能な遠位セクションを備えた拡張式ガイドカテーテルを使用することは、たとえば、図50Aおよび図50Cに示されているように、より効率的な血液凝固物または血栓除去を可能にすることができる。従来の血栓除去カテーテルが完全に軸線方向に拡張し機能的になるために利用可能な最小からゼロの遠位スペースしか存在しないという極端な血管条件において、ALTCデバイス8の有効性は、さらに実証され得る。血栓除去システムの遠位端部を越えた位置の遠位スペースは、いくつかのケースでは、約3cm、2cm、1cm、5mm未満、またはそれ以下である可能性がある。換言すれば、ALTCデバイス8は、第1の半径方向に圧縮された構成で送達され、外側シースによって圧縮され得る。外側シースを除去すると、ALTCデバイス8は、半径方向に拡張された構成へと変形することが可能であり、また、デバイスが軸線方向に圧縮された構成になっている可能性があるときでも、血栓塞栓体を捕獲するように構成され得る。次いで、いくつかの実施形態では、約1cmから約50cmの間の、約1cmから約20cmの間の、約1cmから約10cmの間の、約1cmから約5cmの間の、または、約1cmから約3cmの間の一定のまたは実質的に一定の半径方向に拡張された直径を、作業範囲を通して依然として維持しながら、ALTCデバイス8は、その完全に機能的な軸線方向に圧縮された長さに対して、たとえば、少なくとも、約1.25x、1.5x、2x、2.5x、3x、3.5x、4x、4.5x、5x、5.5x、6x、6.5x、7x、8x、9x、10x、またはそれ以上に、軸線方向に拡張され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス8は、送達の間に、および/または、その作業する軸線方向の長さの全体を通して、開いた近位端部を有している。血栓捕獲ガイド11は、有利には、ALTCデバイス本体部が捕獲カテーテルシャフト12の内側にあるままの状態で、初期に、狭いスペースの中に展開することが可能である。その後に、血栓捕獲ガイドは、ALTCデバイス8を展開し始めるように近位に後退する。ALTCデバイス8の考えられる軸線方向に拡張された長さは、必ずしも限定されるわけではなく、いくつかの実施形態では、カテーテルシステムの長さ全体に延在することが可能である。ALTCデバイス8は、血管系の中へ導入の間に、捕獲カテーテルシャフト12および外側シース1の中に折り畳まれて含有され得、また、ALTCデバイス8を展開させるように外側シース1が近位に後退するときに拡張する。捕獲カテーテルシャフト12は、たとえば、それに限定されないが、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、ポリエチレン、PET、PTFE、ePTFE、PEEK、ポリプロピレンなどの、適切な材料から作製され得る。また、いくつかの実施形態では、以前に説明されているように、たとえば、右心房、右心室、主肺動脈、左肺動脈、および右肺動脈の中への進入口などのような、さまざまな曲がりくねった経路に対処するように、シャフト長さに沿って、さまざまな場所および複数の偏向可能な方向において、捕獲カテーテルシャフト12が偏向可能になっているということが有利であり、また、可能である。
捕獲システムの別の実施形態の斜視図が、図51に示されている。また、図51は、本発明のいくつかの実施形態による、材料捕獲システムの中に含まれ得るさまざまな考えられるエレメントの非限定的な例を示している。図51に示されているように、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上などが、いくつかの実施形態の中に含まれている:本明細書で説明されている特徴、たとえば、プッシャーワイヤーまたは内側プッシャー202、外側シース203などのような第1のチューブ状部材、ループまたは捕獲ガイド204、およびカップラー205のいずれかを有する、血栓捕獲デバイスまたはALTCデバイス201。ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、捕獲ガイド204は、ニチノールなどのような金属材料を含む。捕獲ガイド204は、たとえば、示されているようなループ、または、楕円形、楕円、もしくは多角形を含む任意の閉じた形状の形態になっていることが可能である。捕獲ガイド204は、任意の線形のまたは非線形のセグメントなどのような、開いた形状の形態になっていることが可能である。ALTCデバイス201および捕獲ガイド204は、連結され得、たとえば、一緒に縫合されている。ALTCデバイス201および捕獲ガイド204は、低デュロメーターポリマー材料の中にカプセル化され得る。捕獲ガイド204は、カップラー205を介して外側シース203に連結され得る。ALTCデバイス201の近位端部(図示せず)は、内側プッシャー202に連結され得る。
いくつかの実施形態では、外側シース203は、中央ルーメンがその中を通る細長いチューブ状部材であることが可能であり、近位端部2000および遠位端部2001を有することが可能であり、近位端部2000および遠位端部2001の両方が、図51に示されている。外側シース203の遠位端部2001は、捕獲デバイス(たとえば、本明細書で説明されているようなチューブ状メッシュ)に動作可能に接続され得、捕獲デバイスは、外側シース203に対して軸線方向に移動可能であり得る。近位端部2000は、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上を含むことが可能である:止血アッセンブリ206、フラッシュポート207、および、折り畳まれたセグメント208。外側シース203は、近位に延在しており、止血アッセンブリ206に連結され得る。内側プッシャー202は、近位に延在しており、ルアーに連結され得る。いくつかの実施形態では、内側プッシャー202は、ルーメンを有することが可能であり、ガイドワイヤーの通過を可能にする。いくつかの実施形態では、内側プッシャー202は、中実のシャフトである。
図52は、展開された構成のALTCデバイス201の遠位端部2001を示している。いくつかの実施形態では、初期の展開された構成のALTCデバイス201は、ロープロファイルを有している。ALTCデバイス201の一部分は延在されており、一方、ALTCデバイス201の残りの長さは、以前に説明されているように折り畳まれており、外側シース203の中に含有されている。いくつかの使用の方法において、ALTCデバイス201は折り畳まれ得、シースまたはガイドカテーテル(図示せず)を通して意図した治療エリアまでトラッキングされ得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテルは、近位に後退させられ、ALTCデバイス201および捕獲ガイド204を最初に展開させることが可能である。たとえば、ガイドカテーテルの後退は、捕獲ガイド204が拡張することを引き起こすことが可能である。捕獲ガイド204は、ガイドカテーテルの中にある間に、圧縮されたまたは拘束された構成を含むことが可能である。初期の展開の間に、捕獲ガイド204は、拘束された位置から中立位置へ解放される。中立位置では、捕獲ガイド204は、ALTCデバイス201のためのペリメーターを生成させる。ループまたは他の円形構成のケースでは、捕獲ガイド204は、一定の直径を生成させることが可能である。他の形状または構成のケースでは、捕獲ガイド204は、一定の断面を生成させることが可能である。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、ALTCデバイス201は、ガイドカテーテルから遠位に前進させられ、ALTCデバイス201を展開させることが可能である。
いくつかのケースでは、ALTCデバイス201の小さいわずかな部分だけ、たとえば、デバイスの軸線方向の長さの約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%未満、またはそれ以下などが、初期に展開され、十分に機能的になることが可能である。小さい部分は、捕獲ガイド204が中立位置をとることを可能にするALTCデバイス201の量に対応することが可能である。捕獲ガイド204の展開の間に、ALTCデバイス201の長さは、外側シース203の中に保たれ得る。ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204から外側シース203へ曲線を辿ることが可能である。外側シース203を後退させることは、捕獲ガイド204によって提供される一定の直径または断面を維持しながら、ALTCデバイス201を伸長させることが可能である。
図53は、初期に展開された構成のALTCデバイス201の実施形態を図示している。図53に示されているように、ALTCデバイス201は、いくつかの実施形態では、概してチューブ状構造体であることが可能であり、また、いくつかのケースでは、外側シース203の中で折り畳み可能なネット状のメッシュ構造体であることが可能である。ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204によって提供される直径または断面まで拡張可能である。ALTCデバイス201は、外側シース203からALTCデバイス201を解放することによって、たとえば、作業範囲の中で、軸線方向に伸長または短縮され得る。ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204によって提供される直径または断面を維持するかまたは実質的に維持しながら、軸線方向に伸長または短縮され得る。ALTCデバイス201は、さまざまな軸線方向の長さの概してチューブ状のまたは円筒状の形状を形成するように展開され得る。ALTCデバイス201は、軸線方向に伸長または短縮され、身体(血管系を含む)の中の異物またはその他の望まれない材料、たとえば、血液凝固物、血栓、および/または異物材料などを回収および捕獲することが可能である。いくつかの実施形態では、外側シースは存在しておらず、ローダーが、低いクロッシングプロファイル構成での送達のために、ALTCデバイス201を準備するために利用され得る。
たとえば、図54および図55に示されているように、ALTCデバイス201は、軸線方向に伸長され得る。図54は、第2の構成のALTCデバイス201を図示している。ALTCデバイス201は、第2の構成になっており、第2の構成では、展開されたおよび拡張されたALTCデバイス201は、初期の展開された構成よりも軸線方向に長くなっている。残りの折り畳まれたALTCデバイス201長さは、外側シース203の内側に存在しており、初期の展開された構成よりも短くなっている。外側シース203は、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。捕獲ガイド204がカップラー205を介して外側シース203に連結されているので、外側シース203が後退させられるときに、捕獲ガイド204が後退させられる。捕獲ガイド204が後退させられるときに、ALTCデバイス201は、折り畳まれた部分208から拡張された部分へ前進させられる。外側シース203は、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように近位に後退させられ得る。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、捕獲ガイド204は、たとえば、外側シース203を後退させることによって、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。ALTCデバイス201の直径または断面は、初期の展開された構成と第2の構成との間で、一定のままであるかまたは実質的に一定のままであることが可能である。
代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、内側プッシャー202は、遠位に前進させられ、ALTCデバイス201の近位端部を前進させる。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201の近位端部は、内側プッシャー202に連結されている。第2の構成では、内側プッシャー202は、遠位に前進させられ、ALTCデバイス201の一部分を外側シース203から解放する。
図55は、第3の構成のALTCデバイス201の実施形態を図示している。ALTCデバイス201は、第3の構成になっており、第3の構成では、展開されたおよび拡張されたALTCデバイス201は、第2の構成よりも軸線方向に長くなっている。残りの折り畳まれたALTCデバイス201長さは、外側シース203の内側に存在しており、第2の構成よりも短くなっている。外側シース203は、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように近位に後退させられ得る。ALTCデバイス201の直径または断面は、第2の構成と第3の構成との間で、一定のままであるかまたは実質的に一定のままであることが可能である。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、第3の構成では、内側プッシャー202は、より大きい程度に遠位に前進させられている。第3の構成では、内側プッシャー202は、遠位に前進させられ、ALTCデバイス201のより長い部分を外側シース203から解放している。
図56は、材料捕獲、たとえば、バスケットメッシュエレメント209の実施形態を図示している。バスケットメッシュエレメント209は、ALTCデバイス201のコンポーネントであることが可能である。バスケットメッシュエレメント209は、本明細書で説明されているような適当な形状を提供する構造的なメッシュであることが可能である。バスケットメッシュエレメント209は、ニチノールまたは他の材料を含むことが可能である。バスケットエレメントは、編組みされているか、織られているか、ワイヤー形態であるか、またはレーザーカットされ得る。バスケットメッシュエレメント209は、捕獲ガイド204に連結する第1の端部を含むことが可能である。バスケットメッシュエレメント209は、縫合糸を介して、または、溶接、クリップ、フランジ、接着剤、ラミネーションなどを含む他の機械的な手段を介して、捕獲ガイド204に連結され得る。バスケットメッシュエレメント209および捕獲ガイド204は、低デュロメーターポリマー材料の中にカプセル化され得る。バスケットメッシュエレメント209の第2の端部は、内側プッシャー202に連結され得る。第2の端部は、内側プッシャー202に連結するために内向きに折り返され得る。第2の端部は、内側プッシャー202に連結するために反転され得る。第2の端部202は、ALTCデバイス201のチューブ構成の中にチューブを形成することが可能である。
図57は、ALTCデバイス201の実施形態を図示している。ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201が展開されているとき(たとえば、初期の展開された構成、第2の構成、第3の構成など)の拡張された部分を有している。拡張された部分は、本明細書で説明されているように、一定の直径または断面を有している。拡張された部分またはその一部分は、捕獲ガイド204に連結されている。拡張された部分は、捕獲ガイド204およびカップラー205を介して外側シース203に連結されている。ALTCデバイス201は、折り畳まれた部分208を有している。折り畳まれた部分208は、外側シース203のルーメンの中に存在することが可能である。折り畳まれた部分208は、拡張された部分が展開された構成になっているときに、外側シース203の中に保たれ得る。折り畳まれた部分208またはその一部分は、内側プッシャー202に連結され得る。折り畳まれた部分208は、示されているように裏返しにされている。ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する間に、折り畳まれた部分208の一部分は、遠位領域においてロールアウトし、折り畳まれた部分208と拡張された部分との間で移行することが可能である。
図58Aおよび図58Bは、捕獲ガイド204の実施形態を図示している。図58Aは、捕獲ガイド204を図示している。図58Bは、捕獲ガイド244を図示しており、捕獲ガイド244は、捕獲ガイド204の特徴のいずれかを含むことが可能である。捕獲ガイド204は、連続的な形状を形成することが可能である。捕獲ガイド204は、脚部エレメント210を含むことが可能である。脚部エレメント210は、軸線方向からペリメーター形状へ捕獲ガイド204を移行させることが可能である。ペリメーター形状は、図58Aに示されているように、円形になっていることが可能である。捕獲ガイド204は、連続的なループを形成することが可能である。捕獲ガイド244は、非連続的なペリメーターを含むことが可能である。図58Bに示されているように、捕獲ガイド244は、非連続的なループを含むことが可能である。捕獲ガイド204、244は、金属材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、捕獲ガイド204、244は、形状記憶材料から形成されている。いくつかの実施形態では、捕獲ガイド204、244は、ニチノールから形成されている。捕獲ガイド204、244は、金属などのようなバネ状の材料から形成され得る。捕獲ガイド204、244は、円形、楕円形、半円形、または、それらの任意の組み合わせになっていることが可能である。捕獲ガイド204、244は、事前形状決めされた曲線を含むことが可能である。事前形状決めされた曲線は、捕獲ガイド204、244の製造の間に形成され得る。事前形状決めされた曲線は、捕獲ガイド204、244の中立の形状または拡張された形状であることが可能である。拘束を解放すると、捕獲ガイド204、244は、事前形状決めされた曲線をとることとなる。捕獲ガイド204、244は、任意の湾曲した形状を有することが可能である。捕獲ガイド204、244は、単一の曲率半径を有するか、または、異なる曲率半径を有する複数の部分を有することが可能である。捕獲ガイド204、244は、捕獲ガイド204、244の材料および形状に部分的に基づいて、バネ荷重式であると考えられ得る。いくつかの実施形態では、アンカーは、非連続的な形状を含むことが可能であり、たとえば、いくつかのケースでは、鋭いまたは非外傷性のセグメントまたは先端部を備えたフックなどを含むことが可能である。
捕獲ガイド204、244は、2つ以上の脚部エレメント210を有することが可能である。脚部エレメント210は、送達の間にガイドカテーテルの中に、隣接しているかまたは隣り合っていることが可能である。脚部エレメント210は、折り畳まれた構成での送達の間に、比較的に平行になっているかまたは隣り合わせになっていることが可能である。折り畳まれた脚部エレメント210は、捕獲ガイド204、244の完全に拡張されたまたは中立の構成と比較して、異なる直径または断面を画定することが可能である。いくつかの実施形態では、折り畳まれた脚部エレメント210は、捕獲ガイド204、244がガイドカテーテルの中に折り畳まれている間により小さい直径または断面を有することを可能にする。たとえば、捕獲ガイド204、244が完全に拡張されているときに、捕獲ガイド204、244の円形部分は所定の直径を画定する。非円形の捕獲ガイド204、244に関して、捕獲ガイド204、244は、完全に拡張されているときに断面を画定することが可能である。脚部エレメント210を折り畳むと、捕獲ガイド204、244の円形部分は、以前の拡張された構成よりも小さい直径を画定する。捕獲ガイド204は、連続的なループ構成を形成する2つの端部を備えた、図58Aに示されているような1つのセグメントを含むことが可能である。捕獲ガイド244は、図58Bに示されているように、複数のセグメントを含むことが可能であり、非連続的なループを形成することが可能である。
拡張の間に、脚部エレメント210は、捕獲ガイド204、244の中立の構成をとるように、捕獲ガイド204、244を外向きに付勢することが可能である。脚部エレメント210は、捕獲ガイド204、244の中立の構成において、互いに対して所定の角度で位置決めされ得る。脚部エレメント210は、1つまたは複数の屈曲部を含み、捕獲ガイド204、244が折り返すことを促進させることが可能である。1つまたは複数の屈曲部は、捕獲ガイド204、244がガイドカテーテルの長手方向軸線に沿ってロープロファイル構成に折り返すことを可能にすることができる。
図59は、ALTCデバイス201の開口部の1つの態様を示している。ALTCデバイス201の端部、または、その一部分は、捕獲ガイド204に取り付けられている。捕獲ガイド204が図59に示されているが、任意の捕獲ガイドまたはその特徴が、ALTCデバイス201の端部に連結され得る。ALTCデバイス201の端部および捕獲ガイド204は、アッセンブリを形成している。アッセンブリは、ポリマーコーティングまたはリング245を形成するために、低デュロメーターポリマー材料の中にカプセル化され得る。ポリマーコーティングは、アッセンブリを完全にカプセル化するか、または、その一部分をカプセル化することが可能である。図示されている実施形態では、ポリマーコーティングは、ALTCデバイス201の端部の一部分および捕獲ガイド204をカプセル化している。ポリマーコーティングは、一定のまたは実質的に一定の直径を有する捕獲ガイド204の丸みを帯びた部分をカプセル化することが可能である。ポリマーコーティングは、ALTCデバイス201全体、または、その任意の部分をカプセル化することが可能である。ポリマーコーティングが欠如している/存在していないエリアは、容易な移動を可能にすることができる。たとえば、脚部エレメント同士の間のエリアは、欠如していることが可能である。欠如エリアは、捕獲ガイド204の折り畳みを促進させることが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマーコーティングは、選択的に適用され得る。いくつかの実施形態では、ポリマーコーティングは、リングまたはリングの一部分を形成することが可能である。ポリマーコーティングは、材料捕獲エレメント、たとえば、バスケットメッシュエレメント209の外側に適用され得る。ポリマーコーティングは、バスケットメッシュエレメント209の内側に適用され得る。ポリマーコーティングは、バスケットメッシュエレメント209全体に適用され、バスケットメッシュエレメント209をカプセル化することが可能である。
図60は、ALTCデバイス201の開口部の1つの態様を示している。ALTCデバイス201は、中心長手方向軸線を含むことが可能である。外側シース203は、長手方向軸線を含むことが可能である。内側プッシャー202は、外側シース203の長手方向軸線に沿って延在することが可能である。ALTCデバイス201の中心長手方向軸線は、外側シース203の長手方向軸線からオフセットされ得る。ALTCデバイス201の中心長手方向軸線は、内側プッシャー202の長手方向軸線からオフセットされ得る。捕獲ガイド204は、オフセットを画定することが可能である。たとえば、ALTCデバイス201の中心長手方向軸線は、捕獲ガイド204によって生成される円形の中心点を含むことが可能である。捕獲ガイド204の中心点は、外側シース203からオフセットされ得る。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201の端部は、内側プッシャー202に連結されている。ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201の一部分を外側シース203から解放することによって軸線方向に伸長する。解放されているALTCデバイス201は、図59に示されているように、内側プッシャー202の一部分に追従する。ALTCデバイス201の解放されている部分は、外向きに湾曲しており、捕獲ガイド204の直径をとっている。ALTCデバイス201は、裏返しにされた形状を形成することが可能であり、ALTCデバイス201の一部分が、内側プッシャー202の近くにおいて折り畳まれた状態になっており、また、ALTCデバイス201の一部分が、捕獲ガイド204の直径または断面まで拡張された状態になっている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の形状は、チューブの中のチューブに似ていることが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、伸縮式になっていると考えられ得る。
別のシステムの斜視図が、図61に示されている。図62は、システムの近位端部を示しており、図63は、システムの遠位端部を示している。図64は、システムのサブアッセンブリを示している。また、図61〜図64は、本発明のいくつかの実施形態による、材料捕獲システムの中に含まれ得るさまざまな考えられるエレメントの非限定的な例を示している。図61に示されているように、いくつかの実施形態では、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上が含まれている:アンカーアッセンブリ221、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223、近位カテーテルアッセンブリ224、および遠位カテーテルアッセンブリ225。アンカーアッセンブリ221は、凝固物を固着するように構成されている約または少なくとも約1つの、2つの、3つの、4つの、5つの、またはそれ以上のアンカー241を含むことが可能である。アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、1つまたは複数のアンカー241およびアンカープッシャー240を含むことが可能である。アンカーは、本明細書で説明されているように、プッシャーに連結され得る。コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222は、コアワイヤー242およびALTCデバイス201を含むことが可能である。近位カテーテルアッセンブリ224は、1つの、2つの、またはそれ以上のルーメンを備えたシャフト、たとえば、デュアルルーメンシャフト243を含むことが可能である。図61は、システムのデュアルルーメンシャフト243を図示している。デュアルルーメンシャフト243は、本明細書で説明されている止血ハウジング206に取り付けられ得る。デュアルルーメンシャフト243は、カップリング205を介して捕獲ガイド204に連結され得る。図示されている実施形態は、デュアルルーメンシャフトを示しているが、他の構成も企図される。いくつかの実施形態では、シャフトは、単一のルーメンを有している。いくつかの実施形態では、シャフトは、マルチルーメンシャフトである。シャフトは、約1つのルーメン、2つのルーメン、3つのルーメン、4つのルーメン、5つのルーメン、6つのルーメン、7つのルーメンなど、または、約1つのルーメン、2つのルーメン、3つのルーメン、4つのルーメン、5つのルーメン、6つのルーメン、7つのルーメンなどを超えるルーメンを有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー241は、単一のループである。いくつかの実施形態では、アンカー241は、連続的なループである。いくつかの実施形態では、アンカー241は、閉じたペリメーターを有している。いくつかの実施形態では、アンカー241は、開いたペリメーターを有している。いくつかの実施形態では、アンカー241は、円形形状を形成している。いくつかの実施形態では、アンカー241は、楕円形を形成している。いくつかの実施形態では、アンカー241は、任意の丸形の閉じた形状を形成している。
図62は、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223、ならびに近位カテーテルアッセンブリ224を含む、システムの近位端部を図示している。コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222、ならびに、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、デュアルルーメンシャフト243の別々のルーメンの中に存在することが可能である。システムは、コアワイヤー242を含むことが可能である。コアワイヤー242は、内側プッシャー202としての特徴または機能のいずれかを含むことが可能である。コアワイヤー242は、プッシャーロック246に連結され得る。アンカープッシャー240は、プッシャーロック246を通って延在することが可能である。プッシャーロック246は、アンカープッシャー240のシャフトに沿って移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、プッシャーロック246は、アンカー241の拡張を制限することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223をプッシャーロック246と当接させることによってアンカー241が展開されているときに、プッシャーロック246は、触覚応答を提供することが可能である。
図63は、遠位カテーテルアッセンブリ225を図示している。遠位カテーテルアッセンブリ225は、本明細書で説明されている特徴のいずれかを含むことが可能である。遠位カテーテルアッセンブリ225は、ALTCデバイス201を含むことが可能である。遠位カテーテルアッセンブリ225は、外側シャフト203と捕獲ガイド204との間にカップラー205を含むことが可能である。
図64は、アンカーアッセンブリ221を図示している。アンカーアッセンブリ221は、1つまたは複数のアンカー241を含むことが可能である。アンカーアッセンブリ221は、約または少なくとも約1つのアンカー、2つのアンカー、3つのアンカー、4つのアンカー、5つのアンカー、6つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカー、または、10個を超えるアンカー241を含むことが可能である。図示されている実施形態は、3つのアンカーを示しているが、他の構成も企図される。アンカーアッセンブリ221は、アンカープッシャー240を含むことが可能である。アンカープッシャー240は、シャフトを含む細長い部材を含むことが可能である。アンカープッシャー240は、デュアルルーメンシャフト243の中を近位に延在され得る。アンカープッシャー240またはその一部分は、近位カテーテルアッセンブリ224を近位に通過することが可能である。アンカープッシャー240またはその一部分は、プッシャーロック246を近位に通過することが可能である。アンカープッシャー240またはその一部分は、ルアーハブに接続され得る。アンカーアッセンブリ221は、デュアルルーメンシャフト243の中に含有され得る。1つまたは複数のアンカー241は、アンカープッシャー240の遠位端部に連結され得る。1つまたは複数のアンカー241は、1つのアンカーであるかまたは複数のアンカー241であることが可能である。アンカーは、アンカープッシャー240に直列に接続され得、規則的にまたは不規則的に間隔を離して配置され得る。いくつかの実施形態では、拡張されているときのアンカー241の直径は、拡張されているときの捕獲ガイド204の直径よりも小さくなっている。いくつかの実施形態では、拡張されているときのアンカー241の直径は、拡張されているときのALTCデバイス201よりも小さくなっている。アンカー241は、ALTCデバイス201が拡張されているときに、ALTCデバイス201の中にフィットするように設計され得る。いくつかの実施形態では、アンカーは、対称のまたは非対称のループ形状を形成し、凝固物の一部分を囲んで安定化させることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、メッシュまたは編組みされたエレメントであることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、バルーンであることが可能である。いくつかの実施形態では、編組みされたメッシュおよびバルーンの組み合わせが存在することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー241は、それらが取り付けられている細長い部材から半径方向外向きに延在する一部分を有することが可能である。
図65は、ALTCデバイス201の遠位端部およびアンカー241の側面図を示している。アンカー241は、本明細書で説明されている捕獲ガイド204、244の特徴のいずれかを含むことが可能であり、または、それと同様であることが可能である。それぞれのアンカー241は、他の実施形態では、連続的な形状または不連続的な形状を形成することが可能である。それぞれのアンカー241は、脚部エレメント228を含むことが可能である。脚部エレメント228は、軸線方向からペリメーター形状へアンカー241を移行させることが可能である。ペリメーター形状は、図64に示されているように、円形になっていることが可能である。アンカー241は、連続的なループを形成することが可能である。アンカー241は、非連続的なループなどのような非連続的なペリメーターを含むことが可能である。アンカー241は、金属材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、アンカー241は、ニチノールなどのような形状記憶金属から形成されている。アンカー241は、円形、楕円形、半円形、または、それらの任意の組み合わせになっていることが可能である。それぞれのアンカー241は、事前形状決めされた曲線を含むことが可能である。2つ以上のアンカー241が、同じ事前形状決めされた曲線を有することが可能である。2つ以上のアンカー241が、異なる事前形状決めされた曲線を有することが可能である。事前形状決めされた曲線は、アンカー241の製造の間に形成され得る。事前形状決めされた曲線は、アンカー241の中立の形状または拡張された形状であることが可能である。拘束を解放すると、アンカー241は、事前形状決めされた曲線をとることが可能である。アンカー241の事前形状決めされた曲線は、捕獲ガイド204の事前形状決めされた曲線と同様であることが可能である。アンカー241は、捕獲ガイド204とは異なる曲率半径を有することが可能である。本明細書で説明されているように、アンカー241は、捕獲ガイド204よりも小さい直径を有することが可能である。代替的に、アンカーは、捕獲ガイドと同じかまたは捕獲ガイドよりも大きい直径を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物に付着するためのとげ付きのエレメントを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、非外傷性になっており、任意のとげ付きの表面または他の鋭い表面を含まない。
アンカー241は、2つ以上の脚部エレメント228を有することが可能である。脚部エレメント228は、送達の間にガイドカテーテルの中に、隣接しているかまたは隣り合っていることが可能であり、また、比較的に平行になっていることが可能である。脚部エレメント228は、折り畳まれた構成での送達の間に、比較的に平行になっているかまたは隣り合わせになっていることが可能である。折り畳まれた脚部エレメント228は、アンカー241の完全に拡張されたまたは中立の構成と比較して、異なる直径または断面を画定することが可能である。いくつかの実施形態では、折り畳まれた脚部エレメント228は、アンカー241がガイドカテーテルの中に折り畳まれている間により小さい直径または断面を有することを可能にする。たとえば、アンカー241が完全に拡張されているときに、アンカー241の円形部分は所定の直径を画定する。非円形のアンカー241に関して、アンカー241は、完全に拡張されているときに断面を画定することが可能である。脚部エレメントを折り畳むと、アンカー241の円形部分は、以前の拡張された構成よりも小さい直径を画定する。アンカー241は、連続的なループ構成を形成する、図64に示されているような1つのセグメントを含むことが可能である。アンカー241は、図58Bに示されている捕獲ガイド244と同様の複数のセグメントを含むことが可能である。アンカー241は、2つ以上の脚部エレメント228に対して外向きに湾曲している形状を有することが可能である。
アンカー241は、図65に示されているように、拡張された位置を含むことが可能である。形状記憶材料のケースでは、拡張された位置は、材料の中立位置であることが可能である。アンカー241は、送達の間に折り返すかまたは屈曲するように構成され得る。アンカー241は、送達の間にロープロファイル構成をとることが可能である。拡張されたアンカー241は、丸形、円形、楕円形などを含む、任意の形状を有することが可能である。アンカー241は、たとえば、外側シース203、送達カテーテル、または他の拘束構造体など、拘束を除去すると、それらの事前形成された形状へ拡張する。
アンカー241の拡張された位置は、角度シータθによって画定され得る。いくつかの実施形態では、角度シータは、脚部エレメント228からアンカー241の円形部分へ測定される。いくつかの実施形態では、角度シータは、水平方向からアンカー241の垂直方向のエクステンションへ測定される。いくつかの実施形態では、角度シータは、デュアルルーメンシャフト243からアンカー241の拡張された部分へ測定される。いくつかの実施形態では、角度シータは、アンカー241の垂直方向の配向または実質的に垂直方向の配向を決定する。複数のアンカー241のそれぞれのアンカー241は、同じ角度シータを有することが可能である。アンカー241が直列に配置されている場合には、角度シータは、均一に同じであることが可能である。2つ以上のアンカー241は、同じ角度シータを有することが可能であり、または、互いから約30、25、20、15、10、5、4、3、2、1度以下の中にある角度を有することが可能である。
複数のアンカー241のそれぞれのアンカー241は、異なる角度シータを有することが可能である。2つ以上のアンカー241は、異なる角度シータを有することが可能である。アンカー241が直列に配置されている場合には、アンカー241の直列は、また、角度シータの中の異なる変化を有することが可能である。たとえば、第1のアンカー241は、約または少なくとも約45度、たとえば、いくつかのケースでは、約0度から90度の間、約15度から75度の間、または、約30度から60度の間などの第1の角度シータを有することが可能である。次のまたは直ぐ隣接するアンカー241は、135度などのような第2の角度シータを有することが可能である。次のまたは直ぐ隣接するアンカー241は、45度などのような第3の角度シータを有することが可能である。その直列は、45度から135度の間または他の所望の角度で交互になり続けることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーの直列は、異なる直径を有することが可能である。
いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241は、ミラーイメージを形成することが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241、241は、デュアルルーメンシャフト243から延在することが可能であり、1つのアンカー241の円形部分が、他のアンカー241の円形部分の上に実質的に突き出すようになっている。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241は、配向が同一になっているかまたは実質的に同一になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241は、同軸になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241は、デュアルルーメンシャフト243に対して異なる配向を有している。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー241は、同軸になっていない。いくつかの実施形態では、第1のアンカー241は、第1のアンカー241の円形部分を通って延在する第1の軸線を有しており、第2のアンカー241は、第2のアンカー241の円形部分を通って延在する第2の軸線を有している。いくつかの実施形態では、第1の軸線および第2の軸線は、斜めにされ得る。いくつかの実施形態では、第1の軸線および第2の軸線は、垂直になっている。いくつかの実施形態では、第1の軸線および第2の軸線は、平行になっている。いくつかの実施形態では、第1の軸線および第2の軸線は、同軸になっている。
いくつかの実施形態では、角度シータは、5度から175度の範囲にあることが可能である。角度シータの例は、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、90度、95度、100度、105度、110度、115度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、150度、155度、160度、165度、170度、175度など、および、上述の値のうちの任意の2つを組み込む範囲を含む。角度シータの例は、0〜20度、20〜40度、40〜60度、60〜80度、80〜100度、100〜120度、120〜140度、140〜160度、160〜180度などの範囲の中にあることが可能である。いくつかの実施形態では、角度シータは、おおよそ90度であることが可能である。そのような実施形態では、アンカー241は、デュアルルーメンシャフト243に対しておおよそ垂直方向になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、角度シータは、おおよそ45度であることが可能である。そのような実施形態では、アンカー241は、デュアルルーメンシャフト243に対して鋭角を形成することが可能である。いくつかの実施形態では、角度シータは、おおよそ135度であることが可能である。そのような実施形態では、アンカー241は、デュアルルーメンシャフト243に対して鈍角を形成することが可能である。
アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223、または、その一部分は、デュアルルーメンシャフト243の中を移動させられ得る。いくつかの実施形態では、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、デュアルルーメンシャフト243のルーメンの中を同軸に移動させられ得る。アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222から独立して移動させられ得る。いくつかの実施形態では、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222とともに同時に移動させられ得る。いくつかの実施形態では、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、デュアルルーメンシャフト243に対して遠位にまたは近位に前進させられ得る。いくつかの実施形態では、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、ALTCデバイス201の移動に影響を及ぼさない。1つまたは複数のアンカー241は、ALTCデバイス201から独立して移動させられ得る。本明細書で説明されているように、1つまたは複数のアンカー241は、静止したALTCデバイス201に対して移動させられ得る。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201は、静止したアンカー241に対して移動させられ得る。
図66は、ALTCデバイス201およびアンカー241の遠位端部の上面図を示している。1つまたは複数のアンカー241は、遠位プッシャー226に連結され得る。いくつかの実施形態では、アンカー241の脚部エクステンション228が、遠位プッシャー226に連結され得る。いくつかの実施形態では、角度シータは、遠位プッシャー226からアンカー241の拡張された部分へ測定される。図示されている実施形態では、それぞれのアンカー241は、遠位プッシャー226に連結されている。遠位プッシャー226の移動は、それに連結されているすべてのアンカー241の同時の移動を引き起こす。代替的な実施形態では、2つ以上の遠位プッシャー226が設けられている。2つ以上の遠位プッシャー226のそれぞれが、1つまたは複数のアンカー241の移動を制御する。2つ以上の遠位プッシャー226は、独立して移動することが可能であり、2つ以上のアンカー241が独立して移動することができるようになっている。他の構成も企図される。遠位プッシャー226は、クレセントプッシャー227に連結され得る。いくつかの実施形態では、クレセントプッシャー227は、遠位プッシャー226にリジッド性を提供することが可能である。遠位プッシャー226およびクレセントプッシャー227は、溶接、接着剤、機械的干渉などを介して付加され得る。
図67は、ALTCデバイス201の遠位端部およびアンカー241の正面図を示している。デュアルルーメンシャフト243は、断面で示されている。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223のためのルーメン、ならびに、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222のためのルーメンを提供している。2つのルーメンは、1つのアッセンブリの移動が他のアッセンブリの移動に影響を及ぼさないように分離されていることが可能である。他の構成も企図される。
コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ222は、コアワイヤー242を含む。コアワイヤー242は、デュアルルーメンシャフト243の1つのルーメンの中に配設されて示されている。コアワイヤー242は、本明細書で説明されている内側プッシャー202の特徴または機能のうちのいずれかを含むことが可能である。圧縮されたバスケットまたは圧縮されたALTCデバイス201が、コアワイヤー242と同じデュアルルーメンシャフト243のルーメンの中に配設されている。圧縮されたALTCデバイス201は、本明細書で説明されている折り畳まれたセグメント208のような特徴または機能のうちのいずれかを有することが可能である。デュアルルーメンシャフト243の外側シャフトが示されている。
アンカーおよびプッシャーアッセンブリ223は、本明細書で説明されている遠位プッシャー226およびクレセントプッシャー227を含むことが可能である。クレセントプッシャー227は、本明細書で説明されているように、アンカープッシャー240に連結され得る。いくつかの実施形態では、遠位プッシャー226、クレセントプッシャー227、およびアンカープッシャー240は、一体的にまたはモノリシックに形成されている。いくつかの実施形態では、遠位プッシャー226は、アンカープッシャー240の一部分である。クレセントプッシャー227のクレセント形状は、デュアルルーメンシャフト243の中でのクレセントプッシャー227の回転を防止することが可能である。クレセントプッシャー227は、デュアルルーメンシャフト243のルーメンの中に示されている。
アンカー241は、アンカープッシャー240に連結され得、アンカープッシャー240の移動が1つまたは複数のアンカー241の移動を引き起こすようになっている。アンカー241は、遠位プッシャー226に連結され得、遠位プッシャー226の移動が1つまたは複数のアンカー241の移動を引き起こすようになっている。いくつかの実施形態では、アンカー241は、遠位プッシャー226に溶接され得る。アンカー241は、アンカー241が中心長手方向軸線230に沿って同軸になるように配置されている。図示されている実施形態に示されているように、アンカー241の同軸の性質に起因して、1つのアンカーだけを正面図から見ることができる。
ALTCデバイス201は、図67に示されているように拡張される。ALTCデバイス201がアンカー241を捕獲するために、アンカー241の外径232は、バスケットまたはALTCデバイス201の内径233よりも小さくなっていることが可能である。ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201の軸線方向の長さに応じて、1つまたは複数のアンカーを捕獲することが可能である。ALTCデバイス201の軸線方向の長さは、デュアルルーメンシャフト243からのALTCデバイス201の解放に基づいて調節可能である。ALTCデバイス201のより長い部分が解放されるときに、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201が伸長するときに、一定の直径または断面のままである。捕獲ガイド204は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長するときに、拡張されたALTCデバイス201の形状を維持する。捕獲ガイド204は、アンカー241の外径232よりも直径が小さくなっている。
捕獲ガイド204は、血管の中にシステムの中心を合わせるためのセンタリングデバイスとして機能することが可能である。捕獲ガイド204は、血管と同様の直径または断面形状になっていることが可能である。いくつかの使用の方法では、捕獲ガイド204は、捕獲ガイド204が拡張されているときに、血管の直径よりも小さくなっている。いくつかの使用の方法では、捕獲ガイド204は、捕獲ガイド204が拡張されているときに、血管の直径におおよそ等しくなっている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201が拡張されているときに、血管の直径よりも小さくなっている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201が拡張されているときに、血管の直径におおよそ等しくなっている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、血管の血管壁部に接触している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、血管壁部に接触していない。
捕獲ガイド204は、中心長手方向軸線231を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、中心長手方向軸線231からオフセットされ得る。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、中心長手方向軸線231と同軸になっていることが可能である(図示せず)。アンカー241は、中心長手方向軸線230を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、中心長手方向軸線230からオフセットされ得る。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、中心長手方向軸線230と同軸になっていることが可能である(図示せず)。いくつかの実施形態では、アンカー241の中心長手方向軸線230は、捕獲ガイド204の中心長手方向軸線231からオフセットされ得る。いくつかの実施形態では、アンカー241の中心長手方向軸線230は、捕獲ガイド204の中心長手方向軸線231と同軸になっていることが可能である(図示せず)。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシャフト243は、捕獲ガイド204の縁部の近くに位置決めされ得る。他の構成も企図される。
図68A〜図69Cは、いくつかの実施形態による、血管の中の凝固物の捕獲を図示している。図68Aは、初期に展開された構成のALTCデバイス201を図示している。図68Aに示されているように、ALTCデバイス201は、いくつかの実施形態では、初期に展開されているときに、概して半球形のメッシュ構造体になっていることが可能である。メッシュ構造体は、ガイドカテーテルまたは外側シース203の中に初期に折り畳み可能になっている。ガイドカテーテルは、患者の身体の中の所望の場所へALTCデバイス201を送達する。捕獲ガイド204は、ガイドカテーテルまたは外側シース203の中に拘束された条件から解放される。捕獲ガイド204は、所定の断面形状を有するように拡張する。いくつかの実施形態では、捕獲ガイドは、丸形形状または円形形状に拡張する。
ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204によって提供される直径または断面まで拡張可能である。いくつか使用の方法では、ALTCデバイス201は、拘束の除去によって拡張される。ALTCデバイス201は、ガイドカテーテルから解放され得る。ガイドカテーテルは、捕獲ガイド204が拡張することを可能にするように後退させられ得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、デュアルルーメンシャフトの後退によって、デュアルルーメンシャフト243の中から解放され得る。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201の一方の端部部分は、捕獲ガイド204に連結されている。ALTCデバイス201は、遠位端部を備えたチューブ状メッシュを含むことが可能である。ALTCデバイス201は、本明細書で説明されているような動的な折り返しポイントを含むことが可能であり、チューブ状メッシュが、デュアルルーメンシャフト243から解放されると、裏返しにされるようになっている。ALTCデバイス201は、デュアルルーメンシャフトの中に半径方向に圧縮された予備セグメントを含むことが可能であり、それは、内側プッシャー202に連結されているポイントにおいて近位に終端している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201の拡張されたセグメントが、血液凝固物の遠位に位置決めされる。外側シース203は、血液凝固物の中に、または、血液凝固物に隣接して、近位に位置決めされる。
図68Bは、初期に展開された構成のALTCデバイス201を示している。本明細書で説明されているように、コアワイヤーおよびバスケットアッセンブリ、ならびに、アンカーおよびプッシャーアッセンブリは、独立して作動させられ得る。第1のアンカー241は、外側シース203が近位に後退するときに解放され得る。第1のアンカー241は、第1のアンカー241が拡張された構成をとるように、形状記憶材料を含むことが可能である。第1のアンカー241は、第1のアンカー241が角度シータによって画定されるように拡張することが可能である。第1のアンカー241は、ロープロファイル構成から拡張された構成へ拡張する。ロープロファイル構成は、アンカー241が送達の間に外側シース203の中に存在することを可能にする。いくつかの追加的なまたは代替的な使用の方法では、第1のアンカー241は、アンカープッシャー240が遠位に前進するときに解放され得る。
解放されるアンカーは、凝固物に強固に固着され得る。いくつかの使用の方法では、第1のアンカー241は、凝固物の中に絡ませられ得る。いくつかの使用の方法では、第1のアンカー241は、凝固物に対抗して存在することが可能である。いくつかの使用の方法では、第1のアンカー241は、凝固物を押すように設計され得る。いくつかの使用の方法では、第1のアンカー241は、凝固物を通してスウィーピング運動を実施するように設計され得る。スウィーピング運動は、角度シータの円弧またはその一部分にわたることが可能である。スウィーピング運動は、凝固物またはその一部分を破壊することが可能である。
図68Cは、初期に展開された構成のALTCデバイス201を示している。第2のアンカー241は、外側シース203が近位に後退するときに解放され得る。いくつかの使用の方法では、第2のアンカー241は、アンカープッシャー240が遠位に前進するときに解放され得る。第2のアンカー241は、第2のアンカー241が拡張された構成をとるように形状記憶材料を含むことが可能である。第2のアンカー241は、第2のアンカー241が角度シータによって画定されるように拡張することが可能である。本明細書で説明されているように、第1のアンカー241および第2のアンカー241は、角度シータに関して同じ配向または異なる配向を有することが可能である。
図68Dは、初期に展開された構成のALTCデバイス201を示している。いくつかの使用の方法では、第3のアンカー241は、外側シース203が近位に後退するときに解放され得る。追加的なまたは代替的な実施形態では、第3のアンカー241は、アンカープッシャー240が遠位に前進させられるときに解放され得る。第3のアンカー241は、第3のアンカーが拡張された構成をとるように形状記憶材料を含むことが可能である。第3のアンカー241は、第3のアンカー241が角度シータによって画定されるように拡張することが可能である。本明細書で説明されているように、第1のアンカー241、第2のアンカー241、および第3のアンカー241は、角度シータに関して同じ配向または異なる配向を有することが可能である。
第1のアンカー241、第2のアンカー241、および第3のアンカー241は、凝固物に固着されるように設計され得る。アンカー241の配置は、凝固物との係合を促進させるように設計され得る。たとえば、アンカーの数、アンカーの間隔、アンカーの断面寸法、アンカーの形状、アンカープッシャーに対するアンカーの配向、角度シータ、脚部エクステンションの形状、形状記憶材料が中立の形状をとるための迅速性、材料の剛性、および他の要因が、凝固物とのアンカー241の係合を促進させるように最適化され得る。
ALTCデバイス201およびアンカー241は、凝固物を除去するために近位に後退することが可能である。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、凝固物の除去の間に脱落する塞栓または破片を捕捉することが可能である。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、破片を捕捉するために血管の中に下流に位置決めされている。ALTCデバイス201の湾曲した遠位端部は、ネットとして機能することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー241は、より容易な凝固物の除去を可能にするために、凝固物を分断することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー241を展開させるスウィーピング運動は、凝固物をバラバラにすることが可能である。
図69A〜図69Cは、いくつかの実施形態による、ALTCデバイス201の軸線方向に伸長するシーケンスを図示している。デュアルルーメンシース243は、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。捕獲ガイド204がカップラー205を介してデュアルルーメンシース243に連結されているので、デュアルルーメンシース243が後退させられるときに、捕獲ガイド204が後退させられる。捕獲ガイド204が後退させられるときに、折り畳まれた部分208が、拡張された部分になる。デュアルルーメンシース243は、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように近位に後退させられ得る。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、捕獲ガイド204は、たとえば、デュアルルーメンシース243を後退させることによって、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。ALTCデバイス201の直径または断面は、図69Aに示されている初期の展開された構成と図69Bおよび図69Cに示されている拡張された構成との間で、一定のままになっている。追加的なまたは代替的な使用の方法では、コアワイヤー242が、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように作動させられ得る。コアワイヤー242は、デュアルルーメンシャフト243の中に位置決めされ得る。たとえば、軸線方向に適当な方向へのコアワイヤー242の作動は、ALTCデバイス201の拘束された部分を解放することとなる。コアワイヤー242の移動は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長するかまたは短縮することを結果として生じさせることが可能である。
図69Aは、アンカー241の展開後のシステムを図示している。いくつかの使用の方法では、アンカー241は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカーを解放することおよび軸線方向に伸長することのうちの1つまたは複数のステップが、任意の順序で起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、第1のアンカーが展開され、次いで、ALTCデバイス201が、第1のアンカーをカバーするように軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201が第1のアンカーまたは第2のアンカーをカバーするように軸線方向に伸長される前に、第1および第2のアンカーが展開される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201が、第1のアンカー、第2のアンカー、または第3のアンカーをカバーするように軸線方向に伸長される前に、第1の、第2の、および第3のアンカーが展開される。いくつかの実施形態では、2つ以上のステップが同時に起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、第1のアンカーが展開され、ALTCデバイス201が、第1のアンカーを同時にカバーするように軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、第1および第2のアンカーが展開され、ALTCデバイス201が、第1のアンカーまたは第2のアンカーを同時にカバーするように軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、第1の、第2の、および第3のアンカーが展開され、ALTCデバイス201が、第1のアンカー、第2のアンカー、または第3のアンカーを同時にカバーするように軸線方向に伸長される。
図69Bは、ALTCデバイス201の拡張された部分が軸線方向に伸長することを図示している。ALTCデバイス201は、第1のアンカー241によって固着される凝固物を捕獲するように、近位に伸長している。ALTCデバイス201の圧縮されたまたは拘束されたセグメントは、往復式にデュアルルーメンシャフト243の中に短縮している。デュアルルーメンシース243は、本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。ALTCデバイス201は、第1のアンカー241をカプセル化することが可能である。第1のアンカー241は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長されると、ALTCデバイス201の中にフィットするようにサイズ決めされ得る。
図69Cは、ALTCデバイス201の拡張された部分が軸線方向に伸長することを図示している。ALTCデバイス201は、第1のアンカー241、第2のアンカー241、および第3のアンカー241によって固着される凝固物を捕獲するように、近位に伸長している。ALTCデバイス201の圧縮されたまたは拘束されたセグメントは、往復式にデュアルルーメンシャフト243の中に短縮している。図69Cは、軸線方向伸長式ALTCデバイス201が凝固物を完全に捕獲するのに十分になっているということを図示している。ALTCデバイス201およびアンカー241は、凝固物を除去するように近位に後退することが可能である。
ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201をシースから解放することによって、たとえば、作業範囲の中などで軸線方向に伸長され得、シースは、1つの、2つの、またはそれ以上のルーメンをシース243の中に有することが可能である。ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204によって提供される直径または断面を維持しながらまたは実質的に維持しながら、軸線方向に伸長または短縮され得る。ALTCデバイス201は、たとえば、血液凝固物、血栓、および/または異物材料などのような、神経血管系を含む身体の中の異物材料またはそうでなければ望まれない材料を回収および捕獲するために、軸線方向に伸長または短縮され得る。
本明細書で説明されているALTCデバイス201は、本明細書の他の場所に記述されている任意の血管を含む、神経血管系の血管の中にフィットするようにサイズ決めされ得る。1つの例として、ALTCデバイス201は、動脈、静脈、および、非血管性のルーメンまたは領域を治療するために使用され得る。いくつかの実施形態では、デバイスは、脳静脈洞血栓症および海綿静脈洞血栓症を治療するように構成され得る。血栓(一般に、凝固物と呼ばれる)は、フィブリンタンパク質によって接続される凝集された血小板および赤血球に起因する血液凝固の産物であり、血管を詰まらせる。血栓は、移動する(塞栓を起こす)ことが可能であり、たとえば、心臓、肺、または他の臓器に向けて伝播する。血栓の除去は、脳卒中、心筋梗塞、および/または肺塞栓症のリスクを低減させることが可能である。ALTCデバイス201は、たとえば、約0.01mmから約100mmのアンカー241の長さ全体をカバーする最大長さを有するように伸長することが可能である。血管直径に応じて、ALTCデバイス201の外径は、いくつかの実施形態では、約0.01ミリメートルから約10ミリメートルまでの範囲にあることが可能である。ALTCデバイスの直径は、ALTCデバイス直径を低減させるかまたは引き伸ばす同様の効果を実現することが可能である。いくつかの実施形態では、吸い込みは利用されずまたは必要とされず、ALTCデバイスが凝固物を包み、凝固物が、捕獲カテーテルの中へ機械的に引き戻され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されているような機械的な血栓除去システムおよび方法は、治療剤と組み合わせて使用され得、および/または、治療剤によってコーティングされ得、治療剤は、所望の臨床結果に応じて、たとえば、1つまたは複数の抗血栓剤または抗血小板剤、たとえば、ヘパリン、ヒルジン、ワーファリン、ダビガトラン、および/またはエノキサパリンなど;tPA、ストレプトキナーゼ、またはウロキナーゼ、抗増殖剤、たとえば、パクリタキセル(タキソール)、ラパマイシン(シロリムス)、ゾタロリムス、またはタクロリムスなどである。
図70Aおよび図70Bは、プッシャーロックシステムの実施形態の図を示している。プッシャーロックシステムは、本明細書で説明されているシステムのうちのいずれかとともに利用され得る。また、図70Aは、本発明のいくつかの実施形態による、材料捕獲システムの中に含まれ得るさまざまな考えられるエレメントの非限定的な例を示している。図70Aに示されているように、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上が、いくつかの実施形態の中に含まれる:止血シール260、プッシャーロック261、およびプッシャー262。止血シール260は、プッシャーロックシステムの中の間隔を離して配置された場所において、複数のシールを含むことが可能である。止血シール260は、図21Eおよび図21Fに示されているシールと同様であることが可能である。プッシャーロック261は、本明細書で説明されているプッシャーロック246の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、内側プッシャー202の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、本明細書で説明されているコアワイヤー242の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、本明細書で説明されているアンカープッシャー240の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。
図70A〜図70Bに示されているシステムを最初に参照すると、プッシャー262は、本明細書で説明されている内側プッシャー202の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、近位端部から遠位端部へ延在することが可能である。いくつかの実施形態では、プッシャーは、カテーテルのノーズ先端部から近位端部へ延在している。いくつかの実施形態では、プッシャー262は、単一のシャフトである。いくつかの実施形態では、プッシャー262は、1つまたは複数のサブコンポーネントを含む。プッシャー262は、遠位端部から近位端部に向けて延在する内側ガイドワイヤールーメンシャフトを含むことが可能である。プッシャー262は、近位端部から延在するプッシャーチューブを含むことが可能である。内側ガイドワイヤールーメンシャフトは、ユニタリー構造体を形成するようにプッシャーチューブに取り付けられ得る。他の構成も企図される。プッシャー262は、本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるのに適切な任意の材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、プッシャー262またはそのコンポーネントは、ステンレス鋼またはチタンなどのような金属を含む。いくつかの実施形態では、プッシャーチューブは、ステンレス鋼を含むことが可能である。
プッシャー262は、シャフトの中に同軸に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、プッシャー262は、中間シャフトの中に設置されている。ガイドワイヤールーメンシャフトおよびプッシャーチューブアッセンブリは、中間シャフトの中に同軸に位置決めされている。プッシャーチューブは、中間シャフトを越えて延在されている。プッシャーチューブは、中間シャフトに対して同軸にスライドし、ALTCデバイス201を伸長させるかまたは短縮させるかのいずれかを行うことが可能である。臨床的使用の間に、プッシャー262のためのロッキングメカニズムが存在しない場合には、ユーザーは、プッシャーチューブまたは中間シャフトを時期尚早に不注意に作動させる可能性があり、それは、ALTCデバイス201を展開させることとなる。プッシャーロック261は、カテーテルの挿入の間にプッシャーチューブを中間シャフトに固着させることを助ける。プッシャーロック261は、ALTCデバイス201を抜いた後にアンロックされ得る。プッシャーロック261は、ユーザーがALTCデバイス201を伸長させる準備ができているときにアンロックされ得る。
いくつかの代替的なおよび追加的な実施形態では、ガイドワイヤールーメンシャフトおよびプッシャーチューブアッセンブリは、外側シース203の中に同軸に位置決めされている。プッシャーチューブは、外側シース203を越えて延在されている。プッシャーチューブは、外側シース203に対して同軸にスライドし、ALTCデバイス201を伸長させるかまたは短縮させるかのいずれかを行うことが可能である。いくつかの実施形態では、プッシャーチューブは、図51に示されているように、外側シース203を越えて延在している。臨床的使用の間に、プッシャー252のためのロッキングメカニズムが存在しない場合には、ユーザーは、プッシャーチューブまたは外側シース203を時期尚早に不注意に作動させる可能性があり、それは、ALTCデバイス201を展開させることとなる。プッシャーロック261は、カテーテルの挿入の間にプッシャーチューブを外側シース203に固着させることを助ける。プッシャーロック261は、ALTCデバイス201を抜いた後にアンロックされ得る。プッシャーロック261は、ユーザーがALTCデバイス201を伸長させる準備ができているときにアンロックされ得る。
ここで図62に示されているシステムを参照すると、プッシャー262は、本明細書で説明されているコアワイヤー242の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、本明細書で説明されているアンカープッシャー240の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。プッシャー262は、近位端部から遠位端部へ延在することが可能である。プッシャー262は、遠位端部から近位端部に向けて延在する内側ガイドワイヤールーメンシャフトを含むことが可能である。プッシャー262は、近位端部から延在するプッシャーチューブを含むことが可能である。他の構成も企図される。
プッシャー262は、シャフトの中に同軸に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、プッシャー262は、デュアルルーメンシャフト243の中間シャフトの中に設置されている。ガイドワイヤールーメンシャフトおよびプッシャーチューブアッセンブリは、中間シャフトの中に同軸に位置決めされている。プッシャーチューブは、中間シャフトを越えて延在されている。プッシャーチューブは、中間シャフトに対して同軸にスライドし、ALTCデバイス201を伸長させるかまたは短縮させるかのいずれかを行うことが可能である。臨床的使用の間に、プッシャー262のためのロッキングメカニズムが存在しない場合には、ユーザーは、プッシャーチューブまたはデュアルルーメンシャフト243の中間シャフトを時期尚早に不注意に作動させる可能性があり、それは、ALTCデバイス201を展開させることとなる。プッシャーロック261は、カテーテルの挿入の間にプッシャーチューブを中間シャフトに固着させることを助ける。プッシャーロック261は、ALTCデバイス201を抜いた後にアンロックされ得る。プッシャーロック261は、ユーザーがALTCデバイス201を伸長させる準備ができているときにアンロックされ得る。
いくつかの代替的なまたは追加的な実施形態では、プッシャー262は、デュアルルーメンシャフト243の上側シャフトの中に設置されている。ガイドワイヤールーメンシャフトおよびプッシャーチューブアッセンブリは、上側シャフトの中に同軸に位置決めされている。プッシャーチューブは、上側シャフトを越えて延在されている。プッシャーチューブは、上側シャフトに対して同軸にスライドし、アンカー241を展開させることが可能である。臨床的使用の間に、プッシャー262のためのロッキングメカニズムが存在しない場合には、ユーザーは、プッシャーチューブまたはデュアルルーメンシャフト243を時期尚早に不注意に作動させる可能性があり、それは、アンカー241を展開させることとなる。プッシャーロック261は、カテーテルの挿入の間にプッシャーチューブをデュアルルーメンシャフト243に固着させることを助ける。プッシャーロック261は、ALTCデバイス201を抜いた後にアンロックされ得る。プッシャーロック261は、第1のアンカー241を抜いた後にアンロックされ得る。プッシャーロック261は、ユーザーがアンカー241を展開させる準備ができているときにアンロックされ得る。
方法は、任意の順序で、以下のステップのうちの1つまたは複数を含むことが可能である。送達カテーテルが準備され得る。送達カテーテルが、患者のベッドサイドにおいて準備され得る。送達カテーテルが、1つまたは複数のインストラクションにしたがって準備され得る。いくつかの使用の方法では、プッシャーロック261は、適切な位置にロックされ得る。プッシャーロック261は、プッシャー262の上の適切な位置にロックされ得る。いくつかの実施形態では、プッシャーロック261は、ロックキャップ263を回転させることによって、適切な位置にロックされる。いくつかの実施形態では、プッシャーロック261は、時計回りに回転させることによってロックされ得る。いくつかの実施形態では、プッシャーロック261は、反時計回りに回転させることによってロックされ得る。
いくつかの使用の方法では、ガイドワイヤーは、患者の中に位置決めされる。いくつかの使用の方法では、プッシャー262の内側ガイドワイヤールーメンシャフトが、ガイドワイヤーの上をガイドされ得る。いくつかの使用の方法では、プッシャー262のプッシャーチューブが、ガイドワイヤーの上をガイドされ得る。いくつかの使用の方法では、システムは、ガイドワイヤーの上を前進させられる。いくつかの使用の方法では、送達カテーテルは、治療のための意図したエリアへ前進させられる。いくつかの使用の方法では、送達カテーテルが後退させられる。いくつかの使用の方法では、外側シース203が、ALTCデバイス201を展開させるために後退させられる。
いくつかの使用の方法では、プッシャーロック261がアンロックされる。いくつかの使用の方法では、プッシャーロック261が、ロックキャップ263を反時計回りに回転させることによってアンロックされる。いくつかの使用の方法では、プッシャーロック261が、ロックキャップ263を反対側方向に回転させることによってアンロックされる。プッシャーロック261をアンロックすると、ALTCデバイス201が伸長され得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイスは、中間シャフトを軸線方向に作動させることによって伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイスは、プッシャーチューブを軸線方向に作動させることによって伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイスは、外側シースを軸線方向に作動させることによって伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイスは、デュアルルーメンシャフトを軸線方向に作動させることによって伸長される。プッシャーロック261は、必要に応じて、プッシャーチューブを中間シャフトに付加するために使用され得る。
図71A〜図71Dは、図70Aのプッシャーロックシステムのプッシャーロック261の図を示している。図71A〜図71Dに示されているように、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上が、いくつかの実施形態の中に含まれている:ロックキャップ263、コレット264、およびロック本体部265。ロックキャップ263およびロック本体部は、嵌合ネジ山を含むことが可能である。図示されている実施形態では、ロックキャップ263は、メス型ネジ山を含み、ロック本体部265は、オス型ネジ山を含む。コレット264は、ロックキャップ263とロック本体部265との間に配設されている。プッシャー252またはその一部分は、コレット264の中に設置されるように設計されている。プッシャー252は、ロックキャップ263の中の開口部を通って、コレット264を通って、およびロック本体部265の中の開口部を通って、延在することが可能である。また、ロックキャップ263は、コレットと相互作用するように設計されている傾斜した表面を含む。ロックキャップ262が回転させられるときに、コレット264は、傾斜した表面と係合した状態にされ得る。さらなる回転は、コレットがプッシャー252の上に折り畳まれるかまたは締め付けられることを引き起こすことが可能である。他の構成も企図される。
図72は、方法300の実施形態のフローチャートを図示している。いくつかの実施形態では、方法は、ALTCデバイス201の端部を捕獲ガイド204に組み立てることが可能である。方法は、任意の順序で、以下のステップのうちの1つまたは複数を含むことが可能である。ステップ301は、熱可塑性物質および/またはポリウレタン、たとえば、ペレセン溶液を混合することを含むことが可能である。溶液は、たとえば、熱可塑性のポリウレタン、たとえば、ペレセン、および、たとえば、環状エステル、たとえば、テトラヒドロフラン(THF)などを使用して混合される。ペレセンおよびテトラヒドロフラン(THF)の混合物の比率は、ペレセン対THFで、たとえば、約1:1から約1:20の間の範囲にあることが可能である。ペレセン対テトラヒドロフランの比率は、たとえば、約1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1.19;1:20であるか、少なくとも約1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1.19;1:20であるか、または、約1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1.19;1:20以下であるか、または、上述の値のうちの任意の2つを含む範囲にあることが可能である。ステップ302は、ALTCデバイス201をトリムすることを含むことが可能である。ALTCデバイス201の端部は、正方形にトリムされ得る。ステップ302は、浸漬用マンドレルの上にALTCデバイス201をロードすることを含むことが可能である。浸漬用マンドレルは、ポリマー材料および/または金属材料、たとえば、HDPE、PTFE、ステンレス鋼などから作製され得る。マンドレルは、製造をしやすくするために、コーティングされていないことも、または、コーティングされていることも可能である。ステップ303は、ALTCデバイス201を溶液の中に浸漬させることを含むことが可能である。浸漬用マンドレルの上に装着されているALT
Cデバイスは、ペレセン/THF溶液の中へゆっくりと浸漬させられる。ステップ303は、ALTCデバイス201を乾燥させることを含むことが可能である。ALTCデバイス201は、乾燥を可能にするために吊り下げられることが可能であり、または、他のメカニズムを使用して乾燥させられ得る。ステップ304は、ALTCデバイス201を除去することを含むことが可能である。ステップ304は、過剰なペレセンをトリムすることを含むことが可能である。ALTCデバイス201の浸漬された端部は、バスケットメッシュエレメント209のワイヤー端部を移動しないようにカプセル化および固定することが可能である。浸漬された端部は、バスケットメッシュエレメント209のワイヤー端部が露出されることを防止することが可能である。ALTCデバイス201が、浸漬用マンドレルから除去される。過剰なペレセンが、ALTCデバイス201の縁部に近くでトリムされる。
ステップ305は、ペレセンコーティングの中に1つまたは複数のアパーチャーをパンチするかまたはその他の方法で生成させることを含むことが可能である。ALTCデバイス201の浸漬されたエリアは、捕獲ガイドの設置を可能にするために、事前決定された場所に孔部を生成させるようにパンチされ得る。コーティングの中に孔部を作製する他の方法も企図される。ステップ306は、パンチされた孔部の中へ捕獲ガイド204を挿入することを含むことが可能である。捕獲ガイド204が、パンチされた孔部の中へ挿入される。捕獲ガイド204は、2つ以上の孔部を通して織られ得る。捕獲ガイドは、ALTCデバイス201の一方の側からALTCデバイス201の他方の側へねじ込まれ得る。ステップ307は、捕獲ガイド204をカバーするために、ALTCデバイスの縁部を折り返すことを含むことが可能である。ALTCデバイス201の浸漬コーティングされた縁部が、捕獲ガイド204のワイヤーループをカバーするように折り返される。折り返すことは、バスケットメッシュエレメント209のカプセル化されたワイヤー端部を保護し、それが突出することを防止することが可能である。ステップ308は、ALTCデバイス201および捕獲ガイド204を縫合することを含むことが可能である。ALTCデバイス201は、縫合糸材料を使用して捕獲ガイド204に縫合される。縫合糸材料は、たとえば、PET、PTFE、HMWPE、または、当技術分野で公知の他の材料を含むことが可能である。ステップ309は、ALTCデバイスの縁部の周りを縫合することを含むことが可能である。ステップ309は、縁部の周りにバックスティッチを縫合することを含むことが可能である。
ステップ310は、形成用マンドレルの上にALTCデバイスをロードすることを含むことが可能である。縫合することが完了すると、次いで、ALTCデバイス201が、形成用マンドレルの上にロードされる。ステップ311は、縫い合わされたALTC縁部を熱的に形成することを含むことが可能である。ステップ311は、適当な加熱を使用して、縫い合わされたALTCデバイス縁部を熱的に形成することを含むことが可能である。形成用マンドレルは、ポリマー材料または金属材料のいずれか、たとえば、PTFE、ステンレス鋼などであることが可能である。ステップ312は、ALTCデバイスおよび捕獲デバイスを浸漬させることを含むことが可能である。ALTCデバイスおよび捕獲デバイスは、ステップ301からペレセン溶液の中に浸漬され得る。ALTCデバイスおよび捕獲デバイスは、別の溶液の中に浸漬され得る。浸漬プロセスは、ALTCデバイス201および捕獲ガイド204をペレセン/THF溶液の中へ浸漬させることを含むことが可能である。浸漬させることは、ALTCデバイス201および捕獲デバイス204のアッセンブリを固着させることが可能である。ステップ312は、ALTCデバイス201および捕獲デバイス204のアッセンブリを浸漬用マンドレルの上にロードすることを含むことが可能である。浸漬用マンドレルは、ステップ302、303の同じ浸漬用マンドレルであることが可能である。浸漬用マンドレルは、異なるマンドレルであることが可能である。このステップ312のための浸漬用マンドレルは、ポリマー材料および/または金属材料、たとえば、HDPE、PTFE、ステンレス鋼などから作製され得る。このステップ312のためのマンドレルは、製造をしやすくするために、コーティングされていないことも、または、コーティングされていることも可能である。いくつかの使用の方法では、材料のフィルムまたはシートが、1つまたは複数の浸漬ステップに加えてまたはその代わりに使用され得る。フィルムは、押し出し加工されたポリマー製フィルムであることが可能である。シートは、低デュロメーターポリマー、たとえば、ペレセン、ポリウレタン、テコタンなどのシートであることが可能である。フィルムまたはシートは、ALTCデバイスの端部の上に使用および設置され得る。いくつかの使用の方法では、材料のフィルムまたはシートは、ALTCデバイス201の縁部を熱的に形成することに加えて使用され得る。フィルムまたはシートは、熱的に溶融され得る。フィルムまたはシートは、一緒にラミネートされ得る。他の製造方法も企図される。
図73〜図94は、アンカーの実施形態を図示している。本明細書で説明されているアンカーは、アンカー241とともに、または、アンカー241の代わりに使用され得る。本明細書で説明されている1つまたは複数のアンカーは、本明細書で説明されているアンカーアッセンブリ221を形成することが可能である。アンカーアッセンブリ221は、凝固物を固着するように構成されている約または少なくとも約1つの、2つの、3つの、4つの、5つの、またはそれ以上のアンカーを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーアッセンブリ221の2つ以上のアンカーが、同じになっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーアッセンブリ221の2つ以上のアンカーが、異なっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーアッセンブリ221の2つ以上のアンカーは、本明細書で説明されているアンカーから選択され得る。いくつかの実施形態では、拡張されているときのアンカーの直径は、拡張されているときのALTCデバイス201よりも小さくなっている。いくつかの実施形態では、アンカーは、ALTCデバイス201が拡張されているときに、ALTCデバイス201の中にフィットするように設計され得る。いくつかの実施形態では、アンカーは、ALTCデバイス201と実質的に同じであるか、または、ALTCデバイス201よりも大きくなるように設計され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、システムの遠位端部を形成する可撓性の非外傷性のエクステンションを有している。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、アンカーを有している。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の一部分を絡ませるための任意の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の一部分を安定化させるための任意の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、半径方向のサポートを凝固物に提供するための任意の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、軸線方向のサポートを凝固物に提供するための任意の形状を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の一部分を移動させるための任意の形状を有することが可能であり、たとえば、ALTCデバイス201に向けて遠位に移動させるための任意の形状、または、ALTCデバイス201から離れるように近位に移動させるための任意の形状などを有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、回転することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物を分解するために軸線方向に移動することが可能である。
本明細書で説明されているシステムは、ガイドワイヤールーメン6を含むことが可能であり、ガイドワイヤールーメン6は、ALTCデバイス201を伸長させるために遠位に前進することが可能である。図5を参照すると、外側シース1は、捕獲カテーテル12をその中に同軸に収納するように構成された内径を有しており、そして、捕獲カテーテル12は、ガイドワイヤーチューブ6およびALTCデバイス8の本体部を収納するように構成されたルーメンを有している。本明細書で説明されているシステムは、プッシャー202またはコアワイヤー242を含むことが可能である。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、ALTCデバイス201の端部は、内側プッシャー202に連結され得る。第2の構成では、内側プッシャー202は、ALTCデバイス201の一部分をシースから解放するように遠位に前進させられる。内側プッシャー202が遠位に前進させられるときに、折り畳まれた部分208の一部分が、ALTCデバイス201の拡張された部分になる。内側プッシャー202が遠位に前進させられるときに、ALTCデバイス201は軸線方向に伸長される。追加的なまたは代替的な使用の方法では、コアワイヤー242が、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるために作動させられ得る。コアワイヤー242は、デュアルルーメンシャフト243の中に位置決めされ得る。たとえば、軸線方向に適当な方向へのコアワイヤー242の作動は、ALTCデバイス201の拘束された部分を解放することとなる。コアワイヤー242の移動は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長するかまたは短縮することを結果として生じさせることが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているシステムは、固定されたガイドワイヤーを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているシステムは、ガイドワイヤーに沿って前進させられ得る。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているシステムは、ガイドワイヤーに沿ってスライドすることが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているシステムは、ガイドワイヤーに沿ってスライドするように構成されたルーメンを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、シャフトである。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、ルーメンを有している。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、針である。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、中実になっている。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、可撓性になっている。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、患者の身体の中のシステムをガイドするように機能する。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤーは、デバイスの1つまたは複数のコンポーネントを展開させるように機能する。
システムは、ここで説明されているようなデュアル軸線方向伸長式のバスケットおよびアンカー捕獲デバイスを含むことが可能である。アンカーは、たとえば、ステント状の形態、バルーン、コイル、ループ、さまざまな幾何学的形状(図示せず)へのワイヤー形態など、たとえば、本明細書で説明されている実施形態など、任意の構成であることが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカーは、塞栓、血栓、または破片を固着し、除去を可能にするように機能することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカーは、塞栓、血栓、または破片を分解するように機能することが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、一緒に移動または並進する。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、独立してまたは別々に移動または並進する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカーは、別のアンカーとのユニットとして移動することが可能である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカーは、別のアンカーから独立してまたは別々に移動することが可能である。
図73は、アンカー401の実施形態を図示している。アンカー401は、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、対称のループ形状を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、非対称のループ形状を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、多角形の形状または概して多角形の形状を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、概して六角形の形状を含む。いくつかの実施形態では、アンカー401は、一定の直径を有している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、2つ以上の直径を有している。図示されている実施形態では、アンカー401は、交互のより大きい直径およびより小さい直径を有している。いくつかの実施形態では、より小さい直径は、より大きい直径の50%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の60%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の70%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の80%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の90%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径におおよそ等しいなどになっている。また、アンカーはさまざまな長さを有することが可能であるということが理解される。たとえば、アンカーが凝固物の長さを収容するために部分的に展開するように、アンカーは、十分な長さを有することが可能である。そのうえ、アンカーの残りの部分は、送達カテーテルによって圧縮されており、必要に応じて、より長い長さの凝固物を収容するように伸長および拡張することが可能である。
いくつかの実施形態では、アンカー401は、メッシュ、編組、または、ワイヤーもしくはスレッドの他のネットワークであることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、織り合わされた構造体を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、平行なまたは軸線方向のワイヤーまたはスレッド402から形成され得る。平行なまたは軸線方向のワイヤーまたはスレッドは、接合部403において連結され得るか、または、その他の方法で接続され得る。接合部403は、2つ以上のワイヤーまたはスレッド402を一緒に連結することが可能である。いくつかの実施形態では、接合部403は、メッシュ構造体を形成するために互い違いにされ得る。いくつかの実施形態では、アンカー401は、螺旋を形成している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、二重螺旋を形成している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、螺旋状の構造体を形成している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、不規則的なメッシュを形成している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、規則的なメッシュを形成している。いくつかの実施形態では、アンカー401は、完全に接続された構造体を形成している。アンカー401は、繰り返す形状または互いにぴったりくっつく形状、たとえば、三角形、正方形、または六角形などを含むことが可能である。アンカーは、レーザーカットされ得る。
アンカー401は、可撓性の先端部404を含むことが可能である。可撓性の先端部404は、非外傷性の軟質の先端部として機能することが可能である。アンカー401の反対側端部は、アンカープッシャー240に取り付けられており、本明細書で説明されている同様の様式で機能する。可撓性の先端部404は、本明細書で説明されている外側シース203の中に配設され得る。アンカープッシャー240は、本明細書で説明されているデュアルルーメンシャフト243の中に配設され得る。アンカープッシャー240は、本明細書で説明されている任意のデバイス、シャフト、またはカテーテルの任意のルーメンの中に配設され得る。アンカーは、ALTCデバイスに対してオフセットされ得る。アンカーは、ALTCデバイスに対して同軸になっていることが可能である。アンカープッシャー240およびアンカー401は、一緒に連結され得、アンカープッシャー240の移動がアンカー401の移動を引き起こすようになっている。いくつかの実施形態では、可撓性の先端部404、アンカー401、およびアンカープッシャー240は、「オーバーザワイヤー」構成に関してカニューレ挿入されている。アンカープッシャー240は、アンカー401の設置のためにガイドワイヤーの上をガイドされ得る。
図74は、アンカー405の実施形態を図示している。アンカー405は、本明細書で説明されているアンカー(アンカー401を含む)の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー405は、メッシュ、編組、レーザーカット、または、ワイヤーもしくはスレッド406の他のネットワークであることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーは、1つのワイヤーまたはスレッドから作製されている。いくつかの実施形態では、アンカー405は、平行なまたは軸線方向のワイヤーまたはスレッド406から形成され得る。平行なまたは軸線方向のワイヤーまたはスレッドは、接合部407において連結され得るか、または、その他の方法で接続され得る。接合部407は、2つ以上のワイヤーまたはスレッド406を一緒に連結することが可能である。いくつかの実施形態では、接合部407は、メッシュ構造体を形成するために互い違いにされ得る。いくつかの実施形態では、接合部407は、ワイヤーまたはスレッド406のすべてを一緒に連結することが可能である。いくつかの実施形態では、接合部407は、複数の別個のサブセクションを形成することが可能である。図示されている実施形態では、アンカー405は、2つの接合部407から形成された3つのサブセクションを含むことが可能である。他の構成も企図される(たとえば、アンカー405は、1つの接合部407から形成された2つのサブセクションを含むということ、アンカー405は、3つの接合部407から形成された4つのサブセクションを含むことが可能であるということ、アンカー405は、4つの接合部407から形成された5つのサブセクションを含むということなど)。図示されている実施形態では、アンカー405は、接合部407によって形成された交互のより大きい直径およびより小さい直径を有している。いくつかの実施形態では、より小さい直径は、より大きい直径の50%未満になっており、より小さい直径は、より大きい直径の40%未満になっており、より小さい直径は、より大きい直径の30%未満になっており、より小さい直径は、より大きい直径の20%未満になっており、より小さい直径は、より大きい直径の10%未満になっているなどになっている。また、アンカーは、金属だけに限定されるのではなく、他の材料、たとえば、ポリマー材料、PTFE、PET、ナイロン、ポリエチレン、PEEK、ポリプロピレン、ポリイミドなどであるということが理解される。
図75は、アンカー401を含む捕獲デバイスシステムの遠位端部を図示している。システムは、血管408の中に設置され得る。血管は、患者の身体の中の任意のターゲット血管であることが可能である。いくつかの実施形態では、血管は、本明細書の他のどこかで説明されているような中枢神経系、冠状動脈、または末梢血管の中にある。システムは、障害物409、または、破片もしくは材料の他の供給源の近くに設置されている。いくつかの実施形態では、障害物は、血液凝固物である。いくつかの実施形態では、障害物は、神経学的血液凝固物である。いくつかの実施形態では、障害物は、塞栓である。いくつかの実施形態では、障害物は、異物体である。
図75は、アンカー401およびALTCデバイス201が展開された状態のシステムを図示している。いくつかの使用の方法では、アンカー401を解放することおよび軸線方向に伸長することの1つまたは複数のステップが、任意の順序で起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に展開される。いくつかの実施形態では、アンカーは、単一のループだけを形成している。いくつかの実施形態では、単一のループは、アンカー401と同様の様式で機能する。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、アンカープッシャー240の軸線方向の移動によって展開される。アンカープッシャー240は、本明細書で説明されているデュアルルーメンシース243などのようなシースからアンカー401を解放することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401が展開され、次いで、ALTCデバイス201が、アンカー401をカバーするように軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201がアンカー401をカバーするように軸線方向に伸長される前に、アンカー401が展開される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201がアンカー401をカバーするように軸線方向に伸長する前に、アンカー401が部分的に展開される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長される前に、アンカー401は展開されない。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長された後に、アンカー401が展開される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201が部分的に軸線方向に伸長された後に、アンカー401が部分的に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー401が展開され、ALTCデバイス201が同時に軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー401が展開され、ALTCデバイス201は独立して軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー401は固定されており、ALTCデバイス201は軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は固定されており、アンカー401は、展開されるかまたは拡張される。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201によってカバーされる場合にのみ展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201が遠位保護を提供する場合にのみ展開される。本明細書で説明されているアンカーは、本明細書で説明されている任意の様式で機能することが可能である。
いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401に対して遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、血流の方向に下流に位置決めされている。血流の方向は、赤い矢印によって図75に示されている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、障害物または凝固物の遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、障害物の断片を捕獲するように位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、凝固物除去の間に遠位保護を提供する。いくつかの使用の方法では、代替的に、ALTCデバイス201は、アンカー401に対して近位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401の上流に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、代替的に、2つ以上のALTCデバイス201が利用されている。いくつかの使用の方法では、1つのALTCデバイス201が遠位に位置決めされており、1つのALTCデバイス201が近位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、2つのALTCデバイス201が、互いに向けて移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、2つのALTCデバイス201は、中間場所において出会うことが可能である。本明細書で説明されているシステムは、1つまたは複数のALTCデバイス201を含むことが可能である。本明細書で説明されているシステムは、本明細書で説明されているように位置決めされている1つまたは複数のALTCデバイス201を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、ALTCデバイス201の遠位に位置することが可能である(図示せず)。
いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201に対して遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカーは、塞栓を妨害するように機能することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、血流の方向に下流に位置決めされているか、または、他の実施形態では、上流に位置決めされている。血流の方向は、矢印によって図75に示されている。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物または凝固物の遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物の断片を捕獲するように位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、凝固物除去のために伸長される。いくつかの使用の方法では、代替的に、2つ以上のアンカー401が利用される。いくつかの使用の方法では、1つの、2つの、またはそれ以上のアンカー401が遠位に位置決めされており、1つの、2つの、またはそれ以上のアンカー401が、ALTCデバイス201の近位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、2つのアンカー401が、互いに向けて移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、2つのアンカー401が中間場所において出会うことが可能である。本明細書で説明されているシステムは、1つの、2つの、またはそれ以上のアンカー401を含むことが可能である。本明細書で説明されているシステムは、本明細書で説明されているように位置決めされている1つの、2つの、またはそれ以上のアンカー401を含むことが可能である。
いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物に隣接して展開される。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の中で展開される。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の遠位に展開される。いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の近位に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物または凝固物の中に展開する。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物を絡ませるように位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物の遠位に、または、血流の方向に下流に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物を通って近位に移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物の近位に、または、血流の方向に上流に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物を通って遠位に移動することが可能である。図示されている実施形態では、障害物または凝固物は、アンカー401を通過することが可能である。図示されている実施形態では、障害物または凝固物は、アンカー401の中に捕捉され得る。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、展開の後に移動する。たとえば、アンカー401は、遠位に移動し、したがって、障害物を遠位に移動させることが可能である。アンカー401は、近位に移動し、したがって、障害物を近位に移動させることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー401は、回転することが可能である。アンカー401の展開の後に、障害物およびアンカー401は、ユニットとして一緒に移動することが可能である。アンカー401の展開の後に、障害物、アンカー401、およびALTCデバイス201は、移動するユニットとして一緒に移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長した後に移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に移動することが可能である。
図76A〜図76Cは、いくつかの実施形態による、ALTCデバイス201の軸線方向に伸長するシーケンスを図示している。ALTCデバイス201は、本明細書で説明されている任意の様式で伸長され得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、シースなどのような拘束部材の後退によって伸長され得る。シースが後退させられるときに、捕獲ガイド204が拡張される。捕獲ガイド204が拡張された後に、ALTCデバイス201の一部分が拡張される。いくつかの使用の方法では、シースデュアルルーメンシース243が、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。いくつかの実施形態では、いくつかのケースにおけるデュアルルーメンシース243に関して、デバイスを拘束するために必要とされる外側シースは存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシース243は、ALTCデバイス201を拘束する。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシース243は、アンカーを拘束する。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシース243は、ALTCデバイス201とともにロードされている。いくつかの実施形態では、デュアルルーメンシース243は、1つまたは複数のアンカーとともにロードされている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、単一のルーメンシースの単一のルーメンの中にロードされている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、デュアルルーメンシースの単一のルーメンの中にロードされている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、シースの別々のルーメンの中にロードされている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、単一のルーメンシースの単一のルーメンから前進させられる。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、デュアルルーメンシースの単一のルーメンから前進させられる。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および1つまたは複数のアンカーは、シースの別々のルーメンから前進させられる。いくつかの実施形態では、デバイスは、前もってシース/ガイド/マイクロカテーテルの中にロードされることとなる。効果的には、いくつかのケースでは、ガイド/マイクロカテーテルは、シースとして使用され得る。
いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、捕獲ガイド204の直径を維持する。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、プッシャー202またはコアワイヤー242などのような部材の延長によって伸長される。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、内側プッシャー202は、ALTCデバイス201の端部を前進させるように遠位に前進させられる。本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201の端部は、内側プッシャー202に連結されている。第2の構成では、内側プッシャー202は、ALTCデバイス201の一部分をシースから解放するように遠位に前進させられる。内側プッシャー202が遠位に前進させられるときに、折り畳まれた部分208の一部分が、ALTCデバイス201の拡張された部分になる。内側プッシャー202が遠位に前進させられるときに、ALTCデバイス201が、軸線方向に伸長される。
図76Aは、アンカー401の展開の後のシステムを図示している。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に展開される。捕獲ガイド204が拡張され、ALTCデバイス201の一部分が拡張される。図76Aは、拡張可能なアンカー401がALTCデバイス201の開口端部の近くに位置決めされている状態の軸線方向伸長式デバイスまたはALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー401は、独立して移動可能であり得、ALTCデバイス201が静止している間に、拡張可能なアンカー401が近位にまたは遠位に後退することができるようになっている。いくつかの実施形態では、代替的に、アンカー401およびALTCデバイス201は、1つのユニットとして一緒に移動することが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および拡張可能なアンカー401は、送達構成で折り畳まれる。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201および拡張可能なアンカー401は、ターゲット血管の中で展開されているときに拡張されている。
図76Bは、ALTCデバイス201の拡張された部分が軸線方向に伸長していることを図示している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401をカプセル化するように近位に伸長している。いくつかの使用の方法では、アンカー401は、障害物または凝固物を捕獲した。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、障害物または凝固物をカプセル化するように近位に伸長している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401の一部分だけをカプセル化するように近位に伸長している。ALTCデバイス201の折り畳まれた部分208は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長されているときに短縮されている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401の一部分をカプセル化するように近位に伸長されない。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー401は、凝固物除去の間に図76Aに示されている位置にあるままになっている。
図76Cは、ALTCデバイス201の拡張された部分が軸線方向に伸長していることを図示している。ALTCデバイス201は、アンカー401によって固着されている凝固物を捕獲するように近位に伸長している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー401全体を囲むように近位に伸長している。ALTCデバイス201の折り畳まれた部分208は、ALTCデバイス201が伸長されているときに短縮されている。たとえば、折り畳まれた部分208は、図76Cにおいて、図76Bよりも小さい軸線方向の長さを有している。図76Cは、軸線方向伸長式ALTCデバイス201が凝固物を完全に捕獲するのに十分になっているということを図示している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー401は、凝固物を除去するように近位に後退することが可能である。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー401は、図76Aに示されている構成のままで、近位に後退することが可能である。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー401は、ALTCデバイス201がアンカー401全体を囲んでいない状態で、近位に後退することが可能である。
図76Cでは、展開されたおよび拡張されたALTCデバイス201は、たとえば、図76Bの展開されたおよび拡張されたALTCデバイス201よりも長さが長くなっている。折り畳まれた部分208は、外側シース203またはデュアルルーメンシャフト243の内側に存在しており、図76Cでは、図76Bよりも短くなっている。ALTCデバイス201の直径または断面は、軸線方向に伸長している間に、一定のままであるかまたは実質的に一定のままになっていることが可能である。いくつかのケースでは、ALTCデバイス201の直径または断面は、図76Aに示されている初期の展開された構成と76Bおよび76Cに示されている拡張された構成との間で、一定のままになっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のステップが同時に起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー401が部分的に展開され、ALTCデバイス201が、アンカー401を同時にカバーするように軸線方向に伸長される。
図77A〜図77Cは、システムの追加的な図を示している。アンカー405、または、本明細書で説明されているアンカーのうちのいずれかは、アンカー401と同様の様式で展開され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、拡張可能なアンカー401がALTCデバイス201の開口端部の近くに位置決めされている状態で、軸線方向に伸長される。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、拡張可能なアンカー401の上方に延在されている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、遠位保護のために、障害物、凝固物、塞栓、および/または異物体の遠位に位置決めされている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、遠位にまたは血流の方向に下流に位置決めされている。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー401は、障害物の中に展開される。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、拡張可能なアンカー401および障害物の上方を近位に後退する。いくつかの実施形態では、障害物が除去される。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、遠位保護のために、障害物の遠位に位置決めされている。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー401は、障害物の中に展開し、ALTCデバイス201が適切な位置に留まっている状態で、障害物を除去するように後退する。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、塞栓を除去するようにその後に後退する。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー401およびALTCデバイス201は、障害物を除去するように、1つのユニットとして後退する。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、拡張可能なアンカーおよび障害物の上方を後退させられ、デバイス全体が除去される。
図78は、アンカー410の別の実施形態を図示している。アンカー410は、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、バルーンを含むことが可能である。バルーン材料は、柔軟性になっているか、半柔軟性になっているか、または、非柔軟性になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、球形のバルーンを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、長円形のバルーンを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、円錐形状、正方形、球形、テーパー状などを含む、1つまたは複数の形状決めされた端部を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、ドッグボーンを含むことが可能であり、ドッグボーンは、2つ以上の異なる直径を有する増加された直径のバルーンまたはステップ状のバルーンの近位エリアおよび遠位エリアによって形状決めされている。いくつかの実施形態では、アンカー410は、軸線方向にまたは半径方向にオフセットされたバルーンを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、円錐形状のバルーン、テーパー状のバルーン、ステップ状のバルーン、正方形バルーン、多角形のバルーンなどを含む、任意の形状を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、バルーンは、直列もしくは並列になっていることが可能であり、または、円周方向にもしくは半径方向になっていることが可能である。追加的なバルーン形状は、2007年9月7日に出願され、2013年7月23日に米国特許第8491623号明細書(「Vogel」)として発行された米国特許出願第11/851,848号明細書に開示されており、それは、その全体が参照により組み込まれている。いくつかの実施形態では、アンカー410は、所定の直径を有している。いくつかの実施形態では、アンカー410は、2つ以上の直径を有している。いくつかの実施形態では、より小さい直径は、より大きい直径の50%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の60%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の70%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の80%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径の90%を超えており、より小さい直径は、より大きい直径におおよそ等しいなどになっている。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410は、同じ形状を有している。たとえば、2つ以上のアンカー410は、球形になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410は、同一になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410は、異なる形状を有している。たとえば、第1のアンカー410は、球形になっていることが可能であり、第2のアンカー410は、長円形になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410は、異なる直径または断面を有している。図78は、単一のバルーンを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、バルーンは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。また、いくつかの実施形態では、バルーンおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして後退させられ得る。図79は、たとえば、バルーン410が直列に位置決めされていることを図示している。いくつかの実施形態では、バルーンは、隣り合わせに、並列に、円周方向に、および/または半径方向に位置することが可能である。さらにいくつかの実施形態では、バルーンの形状および直径は、バルーン同士の間にギャップが存在するように構成され得、潜在的な血流を可能にする。
いくつかの実施形態では、アンカー410は、膨張され得る。いくつかの実施形態では、ガスまたは液体などのような膨張媒体が、アンカー410に供給される。いくつかの実施形態では、アンカー410は、リジッドの本体部を形成するように膨張され得る。いくつかの実施形態では、アンカー410は、障害物に力を伝達するように、たとえば、障害物を圧縮するかまたは移動させる力などを伝達するように膨張され得る。いくつかの実施形態では、アンカー410はしぼませられ得る。膨張媒体は、アンカー410から除去され得る。いくつかの実施形態では、アンカー410は、粗いまたはテクスチャー加工された外側表面を有している。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、本明細書で説明されている障害物または凝固物と絡ませられるようになる。いくつかの実施形態では、アンカー410は、滑らかな外側表面を有している。いくつかの実施形態では、アンカー410は、障害物または凝固物を圧縮し、それによって、血管を開けることが可能である。アンカー410は、アンカー410の膨張の間に、圧縮力を障害物の上に印加することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー410は、自己展開され得る。いくつかの実施形態では、アンカー410は、アンカー410を展開させるために形状記憶材料を含むことが可能である。
図79は、複数のアンカー、たとえば、第1のアンカー410、第2のアンカー410、第3のアンカー410、および第4のアンカー410などを含む実施形態を図示している。システムは、アンカー410のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。図示されている実施形態では、システムは、4つのアンカー410を含むが、他の構成も企図される(たとえば、2つのアンカー、3つのアンカー、5つのアンカー、6つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカーなど)。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、同時に膨張される。たとえば、アンカー410は、流体がアンカー410同士の間を流れることができるように連結され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、独立して膨張される。たとえば、それぞれのアンカーは、膨張のために別々に供給される流体であることが可能であり、または、共通の膨張ルーメンを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、直列に膨張される。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、並列に膨張される。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、同時にしぼませられる。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、独立してしぼませられる。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、直列にしぼませられる。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー410が、並列にしぼませられる。2つ以上のアンカー410は、膨張ルーメン411を介して連結され得る。膨張ルーメン411は、流体の送達がアンカーを膨張させることを可能にすることができる。
図79は、ALTCデバイス201の開口端部の近くに位置決めされている一連のバルーンを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、バルーンは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。また、いくつかの実施形態では、バルーンおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして後退させられ得る。いくつかの実施形態では、バルーンは、凝固物を絡ませるために、本明細書で説明されているようなアンカーとして機能する。いくつかの実施形態では、バルーンは、凝固物を圧縮し、ターゲット血管を開けるように機能する。バルーンに関する他の機能も企図される。いくつかの実施形態では、バルーンは、均一なサイズおよび形状を有しているが、増加する直径または減少する直径の順序で互いに隣接して位置決めされ得、または、いくつかの実施形態では、異なる形状を有することが可能である。
図80は、アンカー410の展開の後の障害物409を伴う血管408の中のシステムを図示している。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に膨張される。いくつかの使用の方法では、アンカー410を展開させるかまたは膨張させることおよび軸線方向に伸長することのうちの1つまたは複数のステップが、任意の順序で起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー410が膨張され、次いで、ALTCデバイス201が、アンカー410をカバーするように軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、2つ以上のアンカー410が、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長される前に膨張され得る。いくつかの使用の方法では、アンカー410が固定され、アンカー410が膨張されることを必要としないようになっている。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー410は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長される前にしぼませられる。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー410は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長された後に膨張される。いくつかの使用の方法では、アンカー410が膨張され、ALTCデバイス201が同時に軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー410が膨張され、ALTCデバイス201が独立して軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、ALTCデバイス201によってカバーされる場合にのみ膨張される。
図80は、障害物の遠位に位置決めされているALTCデバイス201を図示している。図80は、障害物の中で拡張しているバルーンを図示している。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカー410は、膨張の前に障害物に対して遠位に位置決めされている。膨張の後に、1つまたは複数の遠位アンカー410は、障害物を近位に押すことが可能である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカー410は、膨張の前に障害物に対して近位に位置決めされている。膨張の後に、1つまたは複数の遠位アンカー410は、ALTCデバイス201に向けて遠位に障害物を押すことが可能である。
いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー410に対して遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、いくつかのケースでは、フィルターに似て、凝固物除去の間に遠位保護を提供する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、障害物の中で膨張する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、障害物を絡ませるように位置決めされている。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、展開の後に移動する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、同時に移動する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、いくつかのケースでは、独立して、または、すべて協調して移動する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、遠位に移動し、したがって、障害物を遠位に移動させる。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、ALTCデバイス201に向けて移動する。アンカー410の展開の後に、障害物およびアンカー410は、ユニットとして一緒に移動することが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長した後に移動する。いくつかの使用の方法では、アンカー410は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に移動する。
図81は、アンカー415の実施形態を図示している。アンカー415は、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、ディスクを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、丸形もしくは円形、または卵形などのように、アーチ形に形状決めされ得る。いくつかの実施形態では、アンカー415は、一定の直径または可変の直径を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、多角形、楕円形などを含む、任意の形状であることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、完全に平坦になっていることが可能であり、または、平坦な表面を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、凹形、凸形、または別の湾曲した形状になっていることが可能である。たとえば、アンカー415の第1の表面416が、凹形になっていることが可能であり、第1の表面の反対側の第2の表面417が、凹形になっていることが可能である。たとえば、アンカー415の第1の表面416が、凸形になっていることが可能であり、第1の表面の反対側の第2の表面417が、凸形になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、滑らかな外側表面を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、粗くされたまたは多孔性の外側表面を含むことが可能である。アンカーは、血管壁部などのような表面に接触しているときに適合することが可能である。
いくつかの実施形態では、アンカー415は、アンカー241と同様に展開され得る。いくつかの実施形態では、アンカー415は、自己展開することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、アンカー415を展開させるように形状記憶材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー415は、膨張され得る。いくつかの実施形態では、ガスまたは液体などのような膨張媒体が、アンカー415に供給される。いくつかの実施形態では、アンカー415は、しぼませられ得る。図81は、ALTCデバイス201の近位に位置決めされている単一のディスクを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、拡張可能なディスクは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。また、いくつかの実施形態では、拡張可能なディスクおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして後退させられ得る。いくつかの実施形態では、アンカー415は、ALTCデバイス201に隣接しているか、隣り合わせになっているか、またはオフセットされている。いくつかの実施形態では、アンカー415は、ALTCデバイスと同軸になっているか、または、ALTCデバイスと一列になっている。
図82は、第1のアンカー415、第2のアンカー415、第3のアンカー415、第4のアンカー415、第5のアンカー415、および第6のアンカー415を含む実施形態を図示している。システムは、アンカー415のうちの1つ、2つ、またはそれ以上を含むことが可能である。図示されている実施形態では、システムは、6つのアンカー415を含むが、他の構成も企図される(たとえば、約2つのアンカー、3つのアンカー、4つのアンカー、5つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカーなど、少なくとも約2つのアンカー、3つのアンカー、4つのアンカー、5つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカーなど、または、約2つのアンカー、3つのアンカー、4つのアンカー、5つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカー以下など)。いくつかの実施形態では、アンカー415は、螺旋または螺旋状の構造体を含む。たとえば、第1のアンカー415は、螺旋を形成するために第2のアンカー415と接合され得る。螺旋状のアンカーは、たとえば、2014年11月27日に出願され、2015年6月4日に国際公開第2015/079401号(「Yachia」)として公開された国際出願第2014/066389号の図6Aに開示されており、それは、その全体が参照により組み込まれている。
いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー415が、同時に展開される。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー415が、独立して展開される。たとえば、第1のアンカー415および第2のアンカー415は、独立して展開され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー415が、直列に展開される。たとえば、第1のアンカー415は、第2のアンカー415の前に展開され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー415が、並列に展開される。図82は、ALTCデバイス201の近位に位置決めされている一連の拡張可能なディスクを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、拡張可能なディスクは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。また、いくつかの実施形態では、拡張可能なディスクおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして後退させられ得る。
図83は、障害物409を伴う血管408の中のシステムを図示している。いくつかの使用の方法では、アンカー415を展開させるかまたは膨張させることおよび軸線方向に伸長することのうちの1つまたは複数のステップが、任意の順序で起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、アンカー415は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長される前に展開される。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー415は、ALTCデバイス201がアンカー410をカバーするように軸線方向に伸長される前に展開される。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー415は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長された後に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー415が展開され、ALTCデバイス201が同時に軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー415は、ALTCデバイス201によってカバーされる場合にのみ展開される。図83は、障害物および障害物の中に展開された拡張可能なディスクの遠位に位置決めされているALTCデバイス201を図示している。図81に示されている単一のディスク実施形態は、同様の様式で障害物の中に展開され得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー415に対して遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、凝固物除去の間に遠位保護を提供する。いくつかの使用の方法では、アンカー415は、障害物または凝固物の中で展開する。いくつかの使用の方法では、アンカー415は、展開の後に移動する。
図84は、アンカー420の実施形態を図示している。アンカー420は、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、ファンネルを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、丸形または円形の開口部を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、より大きい直径または断面からより小さい直径または断面へテーパー状になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、アンカー420の長さに沿ってテーパー状になっていることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、任意の概して円錐状の形状であることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、変曲点を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、半径方向外向きのフレアを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420またはその表面は、凹形になっている。いくつかの実施形態では、アンカー420またはその表面は、凸形になっている。いくつかの実施形態では、アンカー420は、滑らかな外側表面を有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、粗くされたまたは多孔性の外側表面を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、ALTCデバイス201に隣接しているか、隣り合わせになっているか、またはオフセットされている。いくつかの実施形態では、アンカー420は、ALTCデバイスと同軸になっているか、または、ALTCデバイスと一列になっている。
いくつかの実施形態では、アンカー420は、メッシュ、または、編組構造体、レーザーカット構造体、もしくはステント構造体として形成されている。アンカー420のファンネル形状は、いくつかのケースでは、障害物または凝固物を回収することおよび含有することを支援することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、ファンネル形状の展開を支援するための構造的特徴を含み、たとえば、ファンネル形状のリム421を開いた状態に保持するためなどの構造的特徴を含む。いくつかの実施形態では、アンカー420は、ニチノールなどのような形状記憶材料もしくは自己拡張材料、または、他のステント構造体、メッシュ、および/もしくはウェビングを含むストラットを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、アンカー241と同様に展開され得る。いくつかの実施形態では、アンカー420は、自己展開され得る。いくつかの実施形態では、アンカー420は、アンカー420を展開させるために形状記憶材料を含むことが可能である。アンカー420は、リム421を含むことが可能である。リム421は、本明細書で説明されている捕獲ガイドの特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。
いくつかの実施形態では、アンカー420の近位端部開口部は、いくつかの実施形態では、半径方向に拡張可能な形状記憶の部分的なまたは完全なリング状の環状の構造体の形態をとるリム421を含むことが可能である。本明細書で説明されている任意のシースまたはチューブなどのような拘束部材から解き放たれるかまたは解放されると、リム421は拡張する。いくつかの実施形態では、リム421は、メッシュ、織り合わされた構造体、または被覆材422の一部分と連結されている。いくつかの他の実施形態では、リム421および被覆材422の近位端部は、シルクまたはポリマー製フィラメント(たとえば、超高分子量ポリエチレン、ナイロン、PET、PTFEなど)を使用して、適切な場所で縫合され得る。いくつかの実施形態では、被覆材422は、低デュロメーターポリマー材料を含む。
リム421および/または被覆材422は、たとえば、金属材料、形状記憶材料、または他の適当な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、リム421は、ループ構成を含むことが可能であり、丸形、楕円形、楕円形、および平坦形などのようなさまざまな幾何学形状のニチノール形状記憶ワイヤーから形成され得る。リム421は、円形ループ、楕円形ループ、z字形状などのような異なる形状から形成され得る。いくつかの実施形態では、リム421は、コイル、複数の完全な円形、完全な円形、または部分的な円形(ワイヤーの端部が2つの脚部になるように形成されている)のいずれかになるように設定して形状決めされ得る。部分的な円形は、たとえば、180度から359度、または、220度から359度になっていることが可能である。脚部は、ループに対して軸外となるように構成され得、それがループに対して直角、鋭角または鈍角になり得るようになっている。それは、アーチ形になっていることが可能であり、図示されているような部分的なまたは完全なリングを形成することが可能であり、外径を囲むかまたはその他の方法で形成することが可能であり、アンカー420の最も近位の端部を画定することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、被覆材422の長さに沿って位置決めされている単一のループまたは複数のループを含むことが可能である。アンカー420は、血管系の中への導入の間にシャフトのルーメンの中に圧縮および位置決めされるように構成され得、ここで、アンカー420は、障害物または凝固物の中に同軸に位置決めされるように構成されている。いくつかの使用の方法では、アンカー420は、障害物または凝固物と絡まるように展開されるように構成されている。
図84は、拡張可能なファンネル状のアンカーを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、ファンネル形状のアンカーが、ALTCデバイス201の近位に位置決めされている。いくつかの実施形態では、ファンネル形状のアンカーは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。いくつかの実施形態では、代替的に、アンカーおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして移動することが可能である。
図85は、複数のアンカー、たとえば、第1のアンカー420、第2のアンカー420、第3のアンカー420、第4のアンカー420、および第5のアンカー420などを含む実施形態を図示している。システムは、アンカー420のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。図示されている実施形態では、システムは、5つのアンカー420を含むが、他の構成も企図される(たとえば、2つのアンカー、3つのアンカー、4つのアンカー、6つのアンカー、7つのアンカー、8つのアンカー、9つのアンカー、10個のアンカーなど)。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー420が、同時に展開される。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー420が、独立して展開される。たとえば、第1のアンカー420および第2のアンカー420は、独立して展開され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー420が、直列に展開される。たとえば、第1のアンカー420は、第2のアンカー420の前に展開され得る。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー420が、並列に展開される。図85は、拡張可能なファンネル状のアンカーを備えたALTCデバイス201を図示している。いくつかの実施形態では、ファンネル形状のアンカーは、ALTCデバイス201の近位に位置決めされている。いくつかの実施形態では、ファンネル形状のアンカーは、ALTCデバイス201に対して独立して移動可能である。いくつかの実施形態では、代替的に、アンカーおよびALTCデバイス201は、1つのユニットとして移動することが可能である。
図86は、血管408の中のシステムおよび障害物409を図示している。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー420を展開させることおよび軸線方向に伸長することのうちの1つまたは複数のステップが、任意の順序で起こることが可能である。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー420は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長する前に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー420は、ALTCデバイス201がアンカー420をカバーするように軸線方向に伸長される前に展開される。いくつかの使用の方法では、1つまたは複数のアンカー420は、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長された後に展開される。いくつかの使用の方法では、アンカー420が展開され、ALTCデバイス201が同時に軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー420が展開され、ALTCデバイス201が独立して軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、アンカー420は、ALTCデバイス201によってカバーされる場合にのみ展開される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、アンカー420に対して遠位に位置決めされている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、凝固物除去の間に遠位保護を提供する。いくつかの使用の方法では、アンカー420は、障害物または凝固物の中で展開する。いくつかの使用の方法では、アンカー420は、展開の後に移動する。
図86は、アンカー420が前方を向いている実施形態を図示している。アンカー420は、遠位端部423から近位端部424へ内向きにテーパー状になっていることが可能である。それぞれのアンカー420のリム421は、それぞれのアンカー420の遠位端部423に位置付けされ得る。図87は、アンカー420が障害物409を含む血管408の中に展開された状態のシステムを図示している。図87は、アンカー420が後方を向いている実施形態を図示している。アンカー420は、近位端部424から遠位端部423へ内向きにテーパー状になっていることが可能である。それぞれのアンカー420のリム421は、それぞれのアンカー420の近位端部424に位置付けされ得る。いくつかの実施形態では、アンカー420は、単一の構成を有しており、たとえば、すべてのアンカー420が、図86に示されているように前方を向いており、すべてのアンカー420が、図87に示されているように後方を向いている。いくつかの実施形態では、2つ以上のアンカー420は、異なる構成を有しており、たとえば、第1のアンカー420は前方を向いており、第2のアンカー420は後方を向いている。いくつかの実施形態では、アンカー420は、前方を向いている状態と後方を向いている状態との間で切り換わることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー420は、前方を向いている状態と後方を向いている状態との間で、ロールアウトし、反転し、裏返しになり、および/または、近位にもしくは遠位にさまざまに伸長するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカー420は、前方を向いている状態と後方を向いている状態との間で切り換わるように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカー420は、前方を向いている状態または後方を向いている状態のいずれかとして固定され得る。図86および図87は、障害物の遠位に位置決めされているALTCデバイス201を図示している。図86および図87は、障害物の中で展開された拡張可能なファンネル形状アンカーを図示している。
本明細書で説明されているアンカーは、任意の形状を有することが可能である。他の拡張可能な形状および/または幾何学的なアンカーも企図される。いくつかの実施形態では、アンカーは、コイルとして形状決めされ得る。いくつかの実施形態では、アンカーは、ループとして形状決めされ得る。いくつかの実施形態では、アンカーは、クローバーとして形状決めされ得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のアンカーは、ALTCデバイス201に対してオフセットされている。いくつかの実施形態では、アンカーは、ALTCデバイス201に対して同軸になっていることが可能であり、アンカーは、ALTCデバイス201のシャフトに取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、この構成は、アンカーおよび軸線方向伸長式デバイスが1つのユニットとして移動することを可能にする。
2015年1月21日に出願され、2016年8月9日に米国特許第9408620号明細書(「Rosenbluth」)として発行された米国特許出願第14/602,014号明細書;1996年10月20日に出願され、1999年4月20日に米国特許第5895398号明細書(「Wensel」)として発行された米国特許出願第08/723,619号明細書;1997年11月12日に出願され、1999年9月7日に米国特許第5947985号明細書(「Imran」)として発行された米国特許出願第08/968146号明細書;2001年1月8日に出願され、2003年12月16日に米国特許第6663650号明細書(「Sepetka」)として発行された米国特許出願第09/756476号明細書;2001年2月20日に出願され、2005年1月11日に米国特許第6840950号明細書(「Sanford」)として発行された米国特許出願第09/789332号明細書;2009年10月20日に出願され、2012年1月10に米国特許第8092486号明細書(「Berrada」)として発行された米国特許出願第12/581,960号明細書;2006年10月13日に出願され、2012年8月28に米国特許第8252017号明細書(「Paul」)として発行された米国特許出願第11/580,546号明細書;2009年9月22日に出願され、2012年10月30に米国特許第8298252号明細書(「Krolik」)として発行された米国特許出願第12/564892号明細書が、すべて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
いくつかの実施形態では、Rosenbluthらによって説明されている凝固物治療デバイスは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88A〜図88Hを参照すると、アンカー425の実施形態が開示されている。図88Aを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、丸みを帯びた三角形の断面を有する円筒形状のディスク形状によって画定されている。図88Bを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、丸みを帯びた三角形の断面を有する円筒形状のディスク形状によって画定されており、ディスクの直径は、アンカー425の長さに沿って増加しており、したがって、円錐形状の外部エクステントを形成している。図88Cを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、長方形の断面を有する円筒形状のディスク形状によって画定されている。図88Dを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、線形の(丸みを帯びていない)三角形の断面を有する円筒形状のディスク形状によって画定されている。図88Eを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426のうちのいくつかは、丸みを帯びた断面を有する円筒形状のディスク形状によって画定されており、他のものは、長方形の断面を有している。図88Fを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、T字形状の断面を有する円筒形状のディスク形状とフレア形状の断面を有する円筒形状のディスク形状との間で交互になっている。図88Gを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、部分的な円筒形状のディスク形状によって画定されている。図88Hを参照すると、アンカー425の概して円筒形状のセクション427同士の間の半径方向に延在する部分426は、アンカー425の円筒形状の表面から生じるタブおよびバンプまたは隆起によって画定されている。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているアンカーは、アンカーに沿って、均一に円筒形状になっているアンカーよりも大きい表面積を提供している。いくつかの使用の方法では、増加した表面積は、障害物または凝固物の治療および/または回収を促進させる。
いくつかの実施形態では、アンカー425は、概して円筒状の形状を有することが可能であり、概して円筒状の形状は、使用の間に、凝固物を横切って、血液のためのフロールーメンを提供する。しかし、アンカー425は、概して円筒状の形状に限定されない。たとえば、形状は、そのような形状が血流のための上述のルーメンを提供する限りにおいて、その軸線に沿って、概して円錐形状になっているか、概して凹形になっているか、または概して凸形になっていることが可能である。また、いくつかの実施形態では、アンカー425は、概して円筒形状の部分427によって分離されている、一連の半径方向に延在する部分426を有している。いくつかの実施形態では、凝固物治療デバイス425は、多孔性になっていることが可能であり、その中を通る血液のフローを可能にするようになっている。いくつかの実施形態では、アンカー425は、メッシュまたは編組みされた材料から作製されている。材料は、ニチノールなどのような超弾性材料、または、コバルトクロム合金などのような代替的な材料であることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー425は、ワイヤー格子、ワイヤー編組、またはステントから作製され得る。いくつかの実施形態では、アンカー425は、自己拡張式になっていることが可能である。
いくつかの実施形態では、アンカーは、凝固物の中へ半径方向に拡張する。いくつかの使用の方法では、アンカーの少なくとも一部分は、凝固物の遠位に拡張する。本明細書のいくつかの図に示されているように、複数のアンカーのアンカーのうちの少なくとも1つは、アンカーが拡張すると、凝固物の遠位に位置付けされ得る。いくつかの使用の方法では、アンカーが拡張すると、凝固物を通る血流が回復させられる。より具体的には、ここで、血液は、アンカーのメッシュを通って自由に移動することができ、凝固物の遠位のアンカーから退出することができる。結果として、詰まりの急性疾患が是正され、したがって、患者の中の酸素化された血液の循環を即座に改善する。本明細書で説明されているアンカーの拡張、膨張、または展開は、凝固物材料に衝突することが可能であるか、または、凝固物材料の中へカットすることが可能である。この絡まりは、その後の凝固物の除去を強化することが可能である。その理由は、凝固物の部分が、半径方向に延在する部分426同士の間に;半径方向に延在する部分426を形成するメッシュの細孔を通って;アンカー425の半径方向に延在する部分426同士の間の長手方向の円筒形状のセクション427に沿って;および/または、アンカー425自身の中に、収集するからである。
いくつかの使用の方法では、アンカー425の展開は、外向きに拡張する概して円筒形状の力が凝固物の内側表面に対して付勢されるということを結果として生じさせる。いくつかの使用の方法では、この力は、凝固物材料を外向きに押し、ルーメンを生成させ、血流がルーメンを通して回復される。いくつかの使用の方法では、外向きに拡張する概して円筒形状の力は、アンカーの形状に部分的に起因して、アンカーの軸線に沿って、大きさが変化することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカーの展開は、システムの軸線に対するアンカーの角度配向を変化させる。いくつかの使用の方法では、この角度変化または捩じりは、アンカー425への凝固物材料の付着を改善または強化することが可能である。
Rosenbluthに開示されている凝固物治療デバイスは、本明細書で説明されているALTCデバイス201を備えたシステムの中に含まれ得る。ALTCデバイス201は、本明細書で説明されているアンカーと同様の凝固物治療デバイスを取り囲むことが可能である。凝固物治療デバイスが拡張された後に、ALTCデバイス201は、凝固物を捕獲するように軸線方向に伸長され得る。1つの実施形態では、凝固物治療デバイスおよびALTCデバイス201は、近位方向に同時に引き戻される。これに続いて、システム全体が引き出される。
Wenselの凝固物および異物体除去デバイスは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88I〜図88Jを参照すると、アンカー428の実施形態が開示されている。アンカー428は、凝固物捕獲コイルであることが可能である。いくつかの実施形態では、コイルは、形状記憶を有する可撓性の中実の弾性材料または超弾性材料から作製されており、たとえば、それは、真っ直ぐな位置へ変形することが可能であり、次いで、静止コイル構成に戻ることが可能である。いくつかの実施形態では、コイルは、たとえば、約0.0005インチから約0.038インチの直径を有する中実のニチノールワイヤーから作製されている。いくつかのケースでは、ニチノールが、その超弾性およびその形状記憶に起因して好適である。しかし、また、弾性的または超弾性的でもあり、形状記憶を有する他の中実の材料、たとえば、いくつかの合成プラスチックおよび金属合金なども使用され得る。コイルの直径は、閉塞された血管のサイズに応じて変化することが可能である。直径は、約1mm(小さい血管に関する)から約30mm(肺動脈または下大静脈などのような大きい血管に関する)の範囲にあることが可能である。また、コイルの長さは、変化することも可能であるが、典型的に、近位方向から遠位方向に、約3mmから約300mmの範囲にある。ニチノールコイルは超弾性的であるので、コイルは、最小力の使用によって、完全に真っ直ぐな構成まで延在され得、次いで、力が除去されるときに、その自然の静止構成へと再形成することが可能である。いくつかの実施形態では、コイルは、中実の二相性材料から作製されており、それは、電流の加熱または通過のときに形状を変化させる。いくつかの実施形態では、コイルは、円錐形状になっている。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているアンカーは、形状記憶本体部を含むことが可能である。アンカーは、単一のワイヤーまたは複数のワイヤーを含むことが可能である。アンカーは、1つまたは複数のループを含むことが可能である。アンカーは、1つまたは複数の螺旋を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ループおよび/または螺旋は、アンカーの近位端部から遠位端部へ増加する直径を有することが可能である。いくつかの実施形態では、ループおよび/または螺旋は、アンカーの近位端部から遠位端部へ減少する直径を有することが可能である。いくつかの実施形態では、ループおよび/または螺旋は、アンカーの近位端部から遠位端部へ可変の直径を有することが可能である。
Imranの装置は、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88Kを参照すると、アンカー429の実施形態が開示されている。アンカー429は、ブラシを含むことが可能である。ブラシは、可撓性の細長いチューブ状部材の遠位末端部の上に形成されている。ブラシは、壁部によって画定されるルーメンの内径に概して対応する外径を有するブラシを備えた、ナイロンなどのような適切な軟質の材料から形成された複数の半径方向に延在するブリストルから構成されている。遠位末端部は、灌注液体をブラシに供給するために、ブリストル同士の間に間置されている複数のランダムに配設されたポートを提供されている。灌注液体がポートを通して供給され、吸引が吸引ポートを通して起こる状態で、ブラシは、治療用カテーテルの近位末端部を回転させることによって回転させられ得る。カテーテルを前後に移動させることによって、ブリストルは、小さい粒子の中のプラークを除去するために、チャンバーの長さ全体を通して壁部と係合した状態になることが可能である。小さい粒子が除去されるときに、それらは、吸引ポートを通してチャンバーから吸引され得る。
Sepetkaの障害物除去デバイスは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88L〜図88Mを参照すると、障害物を除去するデバイス430は、挿入エレメント432から延在する係合エレメント431を有している。係合エレメント431は、折り畳まれた位置から拡張された位置へ移動可能である。係合エレメント431がシースまたは他の部材の中に含有されているときには、係合エレメント431は、比較的に真っ直ぐな構成になっている。係合エレメント431は、遠位部分を有しており、遠位部分は、比較的に閉じた構造体を形成しており、比較的に閉じた構造体は、障害物またはその任意の一部を捕捉またはトラップすることが可能であり、障害物またはその一部の移動を防止する。係合エレメントは、遠位部分よりも小さいコイルによって形成される近位部分を有している。近位部分は、下記に説明されているように、障害物に係合する。係合エレメント431は、好ましくは、複数のマーカーを有しており、複数のマーカーは、係合エレメントのどの程度がシースから延在しているかということについてのインディケーションを提供する。たとえば、マーカーは、係合エレメント431が1/2、3/4、または完全に露出されるときを示すことが可能である。このように、ユーザーは、シースから外へ係合エレメント431を不注意に露出および前進させることなく、シースを通して係合エレメント431を迅速に前進させることが可能である。また、マーカーは、係合エレメント431の制御された直径を提供するために使用され得る。その理由は、係合エレメントの直径が、マーカーに対応するさまざまな位置に関して既知であるからである。また、マーカーは、係合エレメント431が血管壁部に係合するときに観察することによって、および、マーカーを使用して係合エレメント431のサイズを決定することによって、係合エレメント431がその中に位置決めされている血管をサイズ決めするために使用され得る。
係合エレメント431は、好ましくは、ニチノールなどのような超弾性材料から作製されており、いくつかのケースでは、約0.005〜0.018インチ、約0.005〜0.010インチ、または約0.008インチの直径を有している。係合エレメント431は、丸みを帯びた非外傷性の先端部を有しており、血管に対する損傷を防止し、血管および/またはシースを通した前進を促進させることが可能である。X線不透過性のワイヤー、たとえば、0.004インチの幅および0.002インチの厚さを有するプラチナリボンなどが、好ましくは、係合エレメント431に巻き付けられ、X線不透過性を改善する。デバイスは、好ましくは、自己拡張式になっているが、アクチュエーターによって拡張されることも可能である。アクチュエーターは、好ましくは、細いフィラメントであり、細いフィラメントは、拡張された位置へデバイスを移動させるために張力を掛けられている。利点は、フィラメントがデバイスと同じルーメンを通って延在し、それによって、デバイスの全体的なサイズを最小化するということである。本明細書におけるデバイスおよび方法の議論の全体を通して、本明細書で説明されているアンカーのうちのいずれかは、自己拡張式になっているというよりもむしろ、アクチュエーターを使用して拡張され得るということが理解される。図88Mに示されている障害物除去デバイスは、第2のセクションよりも大きい直径のコイルを備えた第1のセクションを有している。また、第3のセクションは、第2のセクションよりも大きいコイルを有しており、第2のセクションが、第1のセクションと第3のセクションとの間に位置決めされた状態になっている。障害物除去デバイスは、複数の交互の小さいセクションおよび大きいセクションを有することが可能であり、それは、さまざまな障害物に係合するための障害物除去デバイスの能力を強化することが可能である。障害物除去デバイスは、比較的に大きいコイルを備えた4つの大きいセクション、および、より小さいコイルを有する3つのセクションを有することが可能であるが、異なる数のセクションを備えた他の構成も企図される。
Sanfordの拡張エレメントは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88Nを参照すると、アンカー433が示されている。アンカー433は、アンカーの入口部に接続されている螺旋状の拡張リングを含むことが可能である。拡張リングは、近位端部および遠位端部を有している。遠位端部は、ガイドワイヤーに固定され得る。代替的に、アンカーは、その入口部の中に埋め込まれている弾性拡張材料を有することが可能である。アンカーは、その入口部において、傾斜した「セイル」を含むことが可能である。セイルは、血流に露出されているときにアンカーを拡張させるための拡張メカニズムとして作用する。いくつかの実施形態では、アンカーは、ヒドロゲルコーティングによってコーティングされたその入口部を有しており、ヒドロゲルコーティングは、血液と接触すると膨らみ、フィルターの入口部を拡張させるように作用する。
Berradaのフィルターデバイスは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88Oを参照すると、アンカー434は、裏返しになっているフィルターであることが可能である。裏返しになっているフィルターは、可撓性のメッシュのフィルター本体部を含むことが可能である。フィルター本体部は、複数のワイヤーまたはストランドから形成され得、複数のワイヤーまたはストランドは、たとえば、編組みすること、編むこと、織ること、螺旋状に巻くこと、および反対に巻くことなど、さまざまな方法を通して、メッシュフィルター本体部を形成するために使用され得る。メッシュは、ファイバーまたはストランド交差ポイントのいくつかまたはすべてにおいて溶融され得る。また、メッシュは、エレクトロスピニングされ得、また、コンポーネントを選択的にレーザードリル加工すること、パンチ加工すること、および溶解することなどによって形成された孔部を有するシートまたはフィルムから形成され得る。ストランドは、ワイヤーなどのような材料から形成され得、ワイヤーは、金属製ワイヤーまたはポリマー製ワイヤーであることが可能である。ワイヤーは、断面が実質的に円形であることが可能であり、または、任意の数の正方形の、長方形の、または不規則的な断面プロファイルを有することが可能である。メッシュは、好ましくは、自己拡張式になっている。自己拡張式メッシュは、自己拡張するニチノール、エルジロイ、チタン、またはステンレス鋼ワイヤーなど、および、それらの組み合わせから、全体的にまたは部分的に形成され得る。また、自己拡張式メッシュは、エンジニアリングポリマー、たとえば、液晶ポリマー、PEEK、ポリイミド、およびポリエステルなどから形成され得る。好適なメッシュは、ニチノールワイヤーから形成されており、ニチノールワイヤーは、所望の拡張された形状に熱硬化され得る。メッシュは、好ましくは、所望の付勢形状に熱硬化され得る。別のメッシュは、高度に弾性的であり、機械的な過大応力によって所望の拡張された形状に事前形成されている。メッシュは、好ましくは、人間の身体と比較して良好なX線吸収特質を有するプレーティング、コアワイヤー、トレーサーワイヤー、またはフィラーによって、X線不透過性にされる。メッシュは、部分的にX線不透過性であるか、または、全体的にX線不透過性であるかのいずれかであることが可能である。
フィルター本体部は、フィルター本体部ストランドまたはワイヤー同士の間に、複数の細孔または開口部を有することが見られ得る。細孔は、フィルター本体部にわたって平均細孔サイズを有しており、ここで、個々の細孔サイズは、フィルター本体部にわたる場所に応じて変化することが可能である。また、フィルター本体部は、フィルター本体部近位領域の中に形成された近位開口部を有している。また、フィルター本体部は、フィルター本体部の内部と、フィルター本体部の外側に画定される外部とを有するように考えられ得る。裏返しにされているフィルターの形状は、フィルター本体部の裏返しにされた表面領域またはキャビティー側壁部およびフィルター本体部の最も遠位のエクステントによって境界を定められた、裏返しにされたキャビティーまたは凹形領域を画定している。フィルター本体部直径を一定に保持しながら、遠位リングに対して近位リングを軸線方向に並進させることは、フィルター本体部の裏返しの程度を変化させることが可能であるということが、図88Oの検査から見られ得る。したがって、最も遠位の領域を占有するフィルター材料は、フィルターの裏返しの程度とともに変化することが可能であり、フィルター本体部の異なる場所が、裏返しの程度の関数として変化する最遠位部分になる。遠位キャビティーの長さは、裏返しの増加とともに増加することとなる。
Paulのフィルターデバイスは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88P〜図88Qを参照すると、アンカー435およびアンカー436は裏返しにされている。アンカー435は、近位に面する凹形幾何学形状を形成するように裏返しにされている。フィルター部分は、制御ワイヤーを近位に移動させることによって、それによって、フィルター部分の第1の端部をフィルター部分の残りの部分の上方に引っ張り戻すことによって、裏返しにされ得る。さらに、フィルター部分は、また、形状記憶材料から作製され得、フィルター部分が2つの所定の幾何学形状を有するようになっている。たとえば、メッシュ材料は、形状記憶合金から作製され得、メッシュ材料が、第1の温度において、裏返しになっていない状態において、真っ直ぐなチューブ状の幾何学形状になるように付勢されるようになっている。第1の温度は、たとえば、医療用デバイスを横切ってガイディング部材を通って流れる流体によって制御される。血管の内側の室温などのような第2の温度において、フィルター部分は、近位に面する凹形幾何学形状になるように付勢されている。フィルター部分が近位に面する凹形幾何学形状になるように付勢されているときに、フィルター部分は裏返しになり、フィルター部分が血管の内側壁部に対抗して拡張することを引き起こす。医療用デバイスが血管の内側壁部に対抗して拡張されている間に、フィルター部分は、狭窄したエリアから抜け出し得る塞栓を収集する役割を果たし、そのような塞栓が医療用デバイスの下流のより小さい血管を詰まらせることを防止する。裏返しにされているときに、フィルター部分の第1の端部は、血管の内側壁部に対抗して付勢されており、フィルター部分によって形成される近位に面する凹形幾何学形状を通って流体が流れることを強要する。したがって、塞栓が、近位に面する凹形幾何学形状の遠位領域の中にトラップされる。医療用デバイスは、インターベンション手技の間にこの拡張された状態のままになっており、狭窄から抜け出す任意の塞栓を捕獲する。インターベンション手技が完了した後に、医療用デバイスが除去され得る。フィルター部分の中に塞栓をトラップするために、制御ワイヤーがさらに近位に引っ張られ、フィルター部分をガイディング部材に対抗して引く。
アンカー436に関して、制御ワイヤーは、フィルター部分のチューブ状の幾何学形状を通って延在している。したがって、制御ワイヤーは、フィルター部分の長さに沿ってフレーム構造体を形成している。制御ワイヤーは、合成材料、ステンレス鋼、または形状記憶合金、たとえば、ニチノールなどから作製され得る。制御ワイヤーの形状記憶特質は、フィルター部分の第1の端部を血管の内側壁部に対抗して支持するために使用され得る。血管の壁部に対抗してフィルター部分を支持することは、裏返しにされているフィルター部分によって形成された近位に面する凹形幾何学形状を通って流体が流れることとなり、それによって、塞栓が医療用デバイスによってトラップされることを引き起こすことを保証する。
Krolikのケージは、本明細書で説明されているアンカーの代わりに、または、本明細書で説明されているアンカーと組み合わせて使用され得る。ここで図88Rを参照すると、アンカー437は、マセレーターケージを含むことが可能である。一般的に、マセレーターケージは、閉じた近位のまたは第1の端部と、開いた遠位のまたは第2の端部とを含む。ケージは、第1の端部と第2の端部との間に、および/または、ケージの周辺部の周りに延在する複数のストラットを含むことが可能であり、それによって、複数のアパーチャーを含む円筒形状のまたは他のチューブ状の外側壁部を画定している。
ケージの開いた遠位端部は、複数の遠位に突出するエレメントまたは遠位先端部438を含むことが可能である。ケージは、少なくとも2つの異なるタイプのストラットを含む。たとえば、ケージは、複数の比較的に太いストラットを含むことが可能であり、複数の比較的に太いストラットは、たとえば、第1の端部と第2の端部との間に、第1の螺旋状の構成で、ケージの長さに沿って実質的に連続的に延在している。加えて、ケージは、複数の比較的に細いストラットを含むことが可能であり、複数の比較的に細いストラットは、隣接する太いストラットに接続することが可能である。示されているように、細いストラットは、太いストラットのように実質的に連続的にはなっていないが、ケージの周りに螺旋状におよび/または円周方向に、不連続的なパターンで延在することが可能である。随意的に、細いストラットは、また、屈曲部または他の特徴、たとえば、比較的に細くされたまたは穿孔された部分を有することが可能であり、それは、太いストラットと比較して比較的に容易にストラットが屈曲することを可能にする。アパーチャーが、太いストラットと細いストラットとの間のスペースによって画定され得、それによって、ケージのための所望の細孔サイズを画定している。
開放端部の上の遠位先端部438は、実質的に非外傷性の遠位端部をケージに提供することが可能であり、たとえば、ケージがその中に展開される体腔の壁部に対する刺傷または他の損傷を防止する。加えてまたは代替的に、遠位先端部438は、十分に可撓性であることが可能であり、遠位先端部が螺旋状に捩じることおよび/または使用の間に互いにインターロックすることを可能にする。遠位先端部438は、体腔の中の閉塞性材料に係合することおよび/または除去することを促進させることが可能である。代替的に、遠位先端部438は、遠位先端部の長さに沿って間隔を離して配置された一連のスロットまたはインデンテーションを含むことが可能であり、たとえば、それは、遠位先端部が互いに絡まること、および/または、遠位先端部によって捕獲されたまたはその他の方法で係合された閉塞性材料と遠位先端部が絡まることを可能にし、除去を促進させることが可能である。たとえば、ケージが回転させられるときには、遠位先端部438および閉塞性材料は、一緒に巻かれ得、たとえば、他の遠位先端部および/または閉塞性材料の部分がスロットに進入することができるようになっており、遠位先端部438は、互いにインターロックされることになる。
遠位への前進の間に、ケージは、たとえば、手動でまたはドライブシャフトを使用して、同時に前進および回転させられ得る。これは、ケージが前進させられるときに、ケージの遠位先端部438が、たとえば、螺旋状の様式で、体腔の内側壁部に沿ってトラッキングすることを引き起こすことが可能である。血栓または他の閉塞性材料に遭遇するときに、遠位先端部438は、材料と体腔の壁部との間を通り、それによって、ケージの内側に材料を位置決めすることが可能である。いくつかの使用の方法では、本明細書で説明されているアンカーは回転させられる。いくつかの使用の方法では、本明細書で説明されているアンカーは並進させられる。
ケージの遠位先端部438は、ケージの中での材料の分離および/または捕獲を促進させることが可能である。たとえば、遠位先端部の縁部は、ケージの遠位前縁部を提供することが可能であり、ケージの遠位前縁部は、実質的に滑らかな円筒になっているのではなく、起伏のある表面を画定している。結果的に、ケージの遠位先端部438は、ケージが回転させられるときに、繰り返して材料と接触することによってノコギリとして作用することが可能であり、それは、材料が体腔の壁部から脱落させられおよび/またはケージの中に捕獲される可能性を増加させることが可能である。ケージの前縁部が望まれない材料と体腔の壁部との間を通ることをさらに保証するために、遠位先端部438および/またはストラットの縁部は、また、体腔の壁部に沿って剪断するブレードとして作用し、接着性材料をケージの中へ引き込むことが可能である。したがって、ストラットは、体腔と閉塞性材料との間のインターフェースをカットするかまたはその他の方法で分離することが可能である。
遠位先端部438は、それらが、たとえば、拡張されたケージの残りの部分と同様の直径を画定するケージの円筒状の形状に実質的に適合するように形成され得るが、代替的に、遠位先端部438は、半径方向外向きに付勢され得、たとえば、遠位先端部438が体腔の壁部と閉塞性材料との間を通ることを保証し、および/または、体腔の壁部に対抗する遠位先端部の係合を強化する。代替的に、遠位先端部438は、装置の中心長手方向軸線に対して、半径方向内向きに、たとえば、横方向内向きに延在するように付勢され得、たとえば、体腔の壁部への損傷の相当なリスクを防止する。
本明細書で説明されているシステムは、任意のサイズの血管の中で使用することが意図されている。システムは、約10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、1mmから8mmの間、10μmから1mmの間、100μmから1mmの間、100μmから10mmの間などの直径を有する血管の中で展開され得る。アンカーは、約10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、10mm未満、1mm未満、100μm未満、10μm未満などの直径または断面を有することが可能である。ALTCデバイス201は、約10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、10mm未満、1mm未満、100μm未満、10μm未満などの直径もしくは断面を有することが可能であり、または、上述の値のうちの任意の2つを組み込む範囲の直径もしくは断面を有することが可能である。システムの異なるサイズは、障害物およびターゲット血管に基づくユーザーによる選択に関して、利用可能であることとなるということが企図される。
捕獲システムの別の実施形態の斜視図が、図89に示されている。また、図89は、本明細書で説明されているいくつかの実施形態による、材料捕獲システムの中に含まれ得る、さまざまな考えられるエレメントの非限定的な例を示している。図89に示されているように、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上が、いくつかの実施形態の中に含まれる:たとえば、プッシャーワイヤーまたは内側プッシャー202、外側シース(図示せず)などのような第1のチューブ状部材、および、本明細書で説明されているアンカーのいずれかなどのようなアンカーなど、本明細書で説明されている特徴のうちのいずれかを有する血栓捕獲デバイスまたはALTCデバイス201。図89は、アンカー450を図示している。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、アンカー450に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、アンカー450は、本明細書で説明されている捕獲ガイド204として機能する。いくつかの実施形態では、アンカー450は、ニチノールなどのような金属材料を含む。アンカー450は、たとえば、示されているようなループ、または、楕円形、楕円、もしくは多角形を含む任意の閉じた形状の形態になっていることが可能である。アンカー450は、任意の線形のまたは非線形のセグメントなどのような、開いた形状の形態になっていることが可能である。ALTCデバイス201およびアンカー450は、連結され得、たとえば、一緒に縫合されている。ALTCデバイス201およびアンカー450は、低デュロメーターポリマー材料の中にカプセル化され得る。アンカー450は、外側シース203に連結され得る。ALTCデバイス201の近位端部は、本明細書で説明されているように、内側プッシャー202に連結され得る。アンカー450は、アンカー401を含む、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを有することが可能である。
アンカー450は、アンカープッシャー451に接続され得る。いくつかの実施形態では、アンカープッシャー451は、中央ルーメンがその中を通る細長いチューブ状部材であることが可能であり、近位端部および遠位端部を有することが可能であり、近位端部および遠位端部の両方が、図89に示されている。アンカープッシャー451の遠位端部は、アンカー450(たとえば、本明細書で説明されているようなチューブ状メッシュ)に動作可能に接続され得る。いくつかの実施形態では、アンカー450は、アンカープッシャー451に対して固定されるかまたは静止していることが可能である。いくつかの実施形態では、アンカー450は、アンカープッシャー451に対して軸線方向に移動することが可能である。近位端部は、以下のコンポーネントのうちの任意の数のもの、たとえば、1つ、2つ、またはそれ以上を含むことが可能である:止血アッセンブリ206、フラッシュポート207、および折り畳まれたセグメント208。アンカープッシャー451は、近位に延在しており、止血アッセンブリ206に連結され得る。アンカープッシャー451は、近位に延在しており、ルアーに連結され得る。いくつかの実施形態では、アンカープッシャー451は、ガイドワイヤーの通過を可能にするためにルーメンを有することが可能である。いくつかの実施形態では、アンカープッシャー451は、中実のシャフトである。
また、図89は、展開された構成のALTCデバイス201の遠位端部を示している。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201の一部分が軸線方向に延在されており、一方、ALTCデバイス201の残りの長さは、以前に説明されているように、折り畳まれており、シースの中に含有されている。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、折り畳まれ得、シースまたはガイドカテーテル(図示せず)を通して意図した治療エリアへトラッキングされ得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテルは、ALTCデバイス201および自己拡張可能なアンカー450を初期に展開させるように近位に後退させられ得る。たとえば、ガイドカテーテルの後退は、アンカー450が拡張することを引き起こすことが可能である。アンカー450は、ガイドカテーテルの中にある間に、圧縮されたまたは拘束された構成を含むことが可能である。初期の展開の間に、アンカー450は、拘束された位置から中立位置へ解放される。中立位置では、アンカー450は、ALTCデバイス201のためのペリメーターを生成させる。ループまたは他の円形構成のケースでは、アンカー450は、一定の直径を生成させることが可能である。他の形状または構成のケースでは、アンカー450は、一定の断面を生成させることが可能である。代替的にまたは組み合わせて、他の使用の方法において、ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201を展開させるようにガイドカテーテルから遠位に前進させられ得る。
いくつかのケースでは、ALTCデバイス201の小さいわずかな部分だけ、たとえば、デバイスの軸線方向の長さの約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%未満、またはそれ以下などが、初期に展開され得る。小さい部分は、アンカー450が中立位置をとることを可能にするALTCデバイス201の量に対応することが可能である。アンカー450の展開の間に、ALTCデバイス201の長さが、外側シース203の中に保たれ得る。ALTCデバイス201は、アンカー450から外側シース203へ曲線を辿ることが可能である。外側シース203を後退させることは、アンカー450によって提供される一定の直径または断面を維持しながら、ALTCデバイス201を伸長させることが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の近位端部は、アンカー450に対して固定されている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、本明細書で説明されているように、圧縮された部分208を解放することによって、軸線方向に伸長することが可能である。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、軸線方向に伸長される。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、軸線方向に伸長されない。ALTCデバイス201は、さらに軸線方向に伸長することなく、遠位保護としての役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、アンカー450の前に展開される。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、アンカー450の後に展開される。
図89は、デュアルALTCデバイス201およびアンカー450を含むシステムを図示している。アンカーは、ニチノールを交換するように機能する。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー450は、一緒に後退する。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201およびアンカー450は、ユニットとして移動する。いくつかの実施形態では、遠位端部は、軸線方向伸長式デバイスから構成されており、開口端部が、拡張可能なアンカーに取り付けられている。ALTCデバイス201は、近位開口部を含む。いくつかの実施形態では、捕獲ガイド204は、アンカー450などのようなアンカーと交換される。ALTCデバイス201の近位開口部は、アンカー450に連結されており、ALTCデバイス201およびアンカーが一緒に移動するようになっている。いくつかの実施形態では、軸線方向伸長式デバイスの遠位端部は、近位に延在するプッシャー202に固定されている。ALTCデバイス201は、プッシャー202に連結され得る。プッシャー202は、シース451から圧縮された部分208を押し、ALTCデバイス201が軸線方向に伸長することを引き起こす。プッシャー202は、ユーザーによって制御されるように、システムの近位端部まで延在することが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカーの近位端部は、近位に延在するプッシャーチューブ451に取り付けられており、また、止血ハウジングに取り付けられている。いくつかの実施形態では、アンカー450の近位端部は、アンカープッシャー451に連結されている。アンカープッシャー451は、本明細書で説明されているように、近位に延在し、止血ハウジングに取り付けられ得る。システムは、血栓除去のために設計され得る。システムは、遠位バスケットまたはALTCデバイス201およびアンカー450を含むことが可能である。アンカー450は、ワイヤー形態、レーザーカット、またはステント状の構造体から作製され得る。材料は、たとえば、形状記憶、ステンレス鋼、コバルトクロムなどであることが可能である。
図90は、図89のシステムの遠位端部を図示している。システムは、ALTCデバイス201および拡張可能なアンカー450を含む。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201およびアンカー450は固定されており、1つのユニットとして移動する。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー450の遠位端部は、ALTCデバイス201の開口端部に取り付けられている。いくつかの実施形態では、アンカー450の近位端部は、カテーテルシャフト451に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、アンカー450を通って延在している。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、中心にまたは長手方向軸線に沿って、アンカー450を通って延在している。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、アンカー450の長手方向軸線からオフセットされた軸線に沿って、アンカー450を通って延在している。ALTCデバイス201の遠位端部は、本明細書で説明されているように、圧縮された部分208であることが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、プッシャーワイヤー202に連結されている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の遠位端部は、プッシャーワイヤー202または本明細書で説明されている他のデバイスに連結されている。
いくつかの実施形態では、代替的に、拡張可能なアンカー450の遠位端部は、ALTCデバイス201の開口端部から分離されている。いくつかの実施形態では、拡張可能なアンカー450の近位端部は、カテーテルシャフトの遠位端部に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の本体部は、中心にアンカー450を通って延在しており、プッシャー202に取り付けられている。プッシャー202は、プッシャーチューブ451、シース203、デュアルルーメンシース243、または、本明細書で説明されている他の拘束部材の中に含有され得る。アンカー450は、プッシャーチューブ451の中で折り畳まれるように設計され得る。ALTCデバイス201は、プッシャーチューブ451の中で折り畳まれるように設計され得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、プッシャーチューブ451の近位移動によってプッシャーチューブ451から解放され得る。いくつかの使用の方法では、アンカー450は、プッシャーチューブ451の近位移動によって解放され得る。いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、プッシャー202の遠位移動によってプッシャーチューブ451から解放され得る。いくつかの使用の方法では、アンカー450は、プッシャー202の遠位移動によって解放され得る。
図91は、捕獲システムの別の実施形態を図示しており、それは、本明細書で説明されている特徴のうちのいずれかを有することが可能である。捕獲システムは、アンカー452を含む。アンカー452は、アンカー405を含む、本明細書で説明されているアンカーの特徴のうちのいずれかを有することが可能である。アンカー452の一部分は、プッシャーチューブ451の中に含有され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、本明細書で説明されているように、アンカー452に取り付けられ得る。
図92は、捕獲システムの別の実施形態を図示しており、それは、本明細書で説明されている特徴のうちのいずれかを有することが可能である。捕獲システムは、アンカー453を含む。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、本明細書で説明されているように、アンカー453に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、アンカー453は、ステント構造体として形成されている。アンカー453は、複数のストラットを含むことが可能である。それぞれのストラットは、1つまたは複数の場所において、ALTCデバイス201に接続され得る。図示されている実施形態では、それぞれのストラットは、2つの場所において、ALTCデバイス201に接続されているが、他の構成も企図される(たとえば、1つの場所、3つの場所、4つの場所、5つの場所、複数の場所など)。いくつかの実施形態では、ストラットは、等しく間隔を置いて配置され得る。いくつかの実施形態では、ストラットは、等しく間隔を置いて配置されていない。いくつかの実施形態では、ストラットは、ジグザグパターンまたは屈曲部454を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、屈曲部454は、捕獲システムのフレキシビリティーを改善することが可能である。いくつかの実施形態では、屈曲部454は、捕獲システムがターンすることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、屈曲部454は、アンカー453の近位端部の近くに位置付けされ得る。いくつかの実施形態では、屈曲部454は、アンカー453の遠位端部の近くに位置付けされ得る。いくつかの実施形態では、アンカー453のストラットは、障害物または凝固物を回収することおよび含有することを支援する。いくつかの実施形態では、ストラットは、ニチノールなどのような形状記憶材料または自己拡張材料を含む。いくつかの実施形態では、アンカー453は、自己拡張され得る。
図93〜図94は、捕獲システムの別の実施形態を図示しており、それは、本明細書で説明されている特徴のうちのいずれかを有することが可能である。捕獲システムは、アンカー455を含む。いくつかの実施形態では、アンカー455のストラット456は、真っ直ぐであることが可能である。いくつかの実施形態では、ストラット456は、真っ直ぐな部分を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、真っ直ぐな部分は、アンカーの近位端部の近くにある。図93〜図94は、ALTCデバイス201の拡張された部分が軸線方向に伸長していることを図示している。ALTCデバイス201は、近位に伸長している。ALTCデバイス201の圧縮されたまたは拘束されたセグメントは、プッシャーチューブ241の中に短縮されている。いくつかの実施形態では、プッシャーチューブ241は、本明細書で説明されているように、ALTCデバイス201を軸線方向に伸長させるように後退させられ得る。ALTCデバイス201およびアンカー455は、ユニットとして後退させられ得る。図93は、初期の構成の軸線方向伸長式デバイスおよび拡張可能なアンカーを図示している。図94は軸線方向伸長式デバイスおよび拡張可能なアンカーを図示しており、軸線方向伸長式デバイスが伸長されている。
図95は、捕獲システムの別の実施形態を図示しており、それは、本明細書で説明されている特徴のうちのいずれかを有することが可能である。捕獲システムは、アンカー457を含む。いくつかの実施形態では、アンカー457の一部分が、ALTCデバイス201に接続されている。アンカー457は、1つまたは複数の遠位先端部458を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の遠位先端部458は、ALTCデバイス201に接続されていない。遠位先端部458は、本明細書で説明されている遠位先端部として機能することが可能である。
遠位先端部458は、実質的に非外傷性の遠位端部を提供し、たとえば、アンカー457がその中に展開される体腔の壁部に対する刺傷または他の損傷を防止することが可能である。遠位先端部458は、体腔の中の閉塞性材料に係合することおよび/または除去することを促進させることが可能である。代替的に、遠位先端部458は、互いに絡まり、および/または、遠位先端部458によって捕獲されたまたはその他の方法で係合された閉塞性材料と絡まり、除去を促進させることが可能である。遠位先端部458は、材料の分離および/または捕獲を促進させることが可能である。アンカー457の遠位先端部458は、繰り返して材料と接触することによってノコギリとして作用することが可能であり、それは、材料が体腔の壁部から脱落させられおよび/またはアンカー457の中に捕獲される可能性を増加させることが可能である。アンカー457の前縁部が望まれない材料と体腔の壁部との間を通ることをさらに保証するために、遠位先端部458および/または縁部は、また、体腔の壁部に沿って剪断するブレードとして作用し、接着性材料をアンカー457の中へ引き込むことが可能である。したがって、遠位先端部458は、体腔と閉塞性材料との間のインターフェースをカットするかまたはその他の方法で分離することが可能である。遠位先端部458は、それらが、たとえば、ALTCデバイス201の残りの部分と同様の直径を画定するALTCデバイス201の円筒状の形状に実質的に適合するように形成され得る。いくつかの実施形態では、遠位先端部458は、半径方向外向きに付勢され得、または、半径方向内向きに延在するように付勢され得る。遠位先端部458の他の構成も企図される。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明されているシステムは、固定されたALTCデバイス201を含む。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、初期の構成で患者の中へ挿入される。たとえば、本明細書で説明されている捕獲ガイド204は、ALTCデバイス201が初期の構成をとるように固定され得る。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201は、伸長していない。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の軸線方向の長さは固定されている。いくつかの実施形態では、アンカーは固定されている。いくつかの実施形態では、アンカーは、拡張されたまたは膨張された構成で患者の中へ挿入される。いくつかの実施形態では、アンカーは、患者の身体の中で拡張または膨張しない。いくつかの実施形態では、アンカーは、固定された形状または構成を有している。いくつかの実施形態では、システムは、前方端部において凝固物バスターまたは減量術を含む。いくつかの実施形態では、凝固物バスターは、凝固物をバラバラにするように遠位に移動する。いくつかの実施形態では、凝固物バスターは、アンカーの一部分である。いくつかの実施形態では、凝固物バスターは、別々のデバイスである。
図96A〜図96Bは、拡張可能なガイドカテーテル460を図示している。ガイドカテーテル460は、拡張可能な遠位端部を含み、拡張可能な遠位端部は、患者の身体の中で、ユーザーから離れるように位置決めされるように構成されている。ガイドカテーテル460または少なくとも遠位端部は、少なくとも、外側層および内側層を含むデュアル編組層を特徴とすることが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、デュアル層構造体を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、外側編組層461を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、外側編組層461は、1つまたは複数のポリマー材料などのような材料によってコーティングされている。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、内側編組層462を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、内側編組層462は、ポリマー材料によってコーティングされていない。いくつかの実施形態では、内側編組層462の一部分はコーティングされていない。いくつかの実施形態では、内側編組層462の遠位部分はコーティングされていない。いくつかの実施形態では、内側編組層462の長さはコーティングされていない。いくつかの実施形態では、内側編組層462の長さ全体がコーティングされていない。いくつかの実施形態では、外側編組層461の一部分はコーティングされている。いくつかの実施形態では、外側編組層461の遠位部分はコーティングされている。いくつかの実施形態では、外側編組層461の長さがコーティングされている。いくつかの実施形態では、外側編組層461の長さ全体がコーティングされている。いくつかの実施形態では、外側編組層461は、手技の間にポリマーによってコーティングされているかまたは囲まれているままである。
いくつかの実施形態では、外側編組層461は、ポリマーによってコーティングされている。ポリマーは、ペレセン、シリコーン、Tecoflex、テコタン、ラテックス、Pebaxを含む、任意の材料であることが可能である。ポリマーは、スリップ層に似て機能することが可能である。ポリマーは、ターゲット血管に対するカテーテルのスライディングを促進させることが可能である。いくつかの実施形態では、内側編組層462は、ポリマーによってコーティングされておらず、その代わりに、示されているようにメッシュ状の構造体を保っている。内側編組層462は、有利には、カテーテルのルーメンの中の対象物に対して、表面積の減少、表面接触の減少、および/または摩擦の減少を提供する。たとえば、内側編組層462のメッシュ状の構造体は、ルーメンの中の対象物に接触するために、中実の内側壁部よりも少ない表面積を有している。内側編組層462は、回収カテーテル、1つまたは複数のアンカー、障害物、またはALTCデバイス201が、ルーメンを通して近位に引き出されるときに、より容易に軸線方向にスライドすることを可能にする。本明細書で説明されているいくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、ガイドカテーテル406の中への後退の前に、1つまたは複数のアンカーの上方に軸線方向に伸長され得る。本明細書で説明されているいくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、ガイドカテーテル406の中への後退の前に、凝固物などのような障害物の上方に軸線方向に伸長され得る。本明細書で説明されているいくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、ALTCデバイス201がガイドカテーテル460の中へ後退させられるときに、遠位保護を提供することが可能である。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、遠位端部においてファンネル形状を有している。いくつかの実施形態では、遠位は、使用の間にユーザーから最も遠いガイドカテーテル460の部分またはそのコンポーネントを表しており、一方、近位は、ユーザーに最も近いガイドカテーテル460の部分またはそのコンポーネントを表している。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460の遠位端部は、患者の身体の中に位置決めされており、近位端部は、患者の身体の外側にある。
いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、本明細書で説明されているALTCデバイス201の特徴のうちのいずれかを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、メッシュは、個々の非弾性的なワイヤーなどのような金属材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、メッシュは、弾性的なエレメントから作製され得る。いくつかの実施形態では、メッシュは、弾性的なワイヤーおよび非弾性的なワイヤーの組み合わせから作製され得る。いくつかの実施形態では、デュアル編組は、ポリマー材料または金属材料のいずれかから作製され得る。いくつかの実施形態では、金属材料は、ニチノール、ステンレス鋼、鋼、形状記憶合金、弾性的な合金、ニッケルチタン合金などであることが可能である。いくつかの実施形態では、編組ワイヤー直径は、.0005"から.030"の範囲にあることが可能であり、たとえば、.0005"、.001"、.0015"、.002"、.0025"、または.003"であり、.0005"〜.0015"の間、.001"〜.002"の間、.0015"〜.0025"の間、.002"〜.003"の間などにあることが可能である。編組ワイヤー直径の他の構成も企図される。編組ワイヤーは、任意のパターンで織られ得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、少なくとも1つのポリマー層を含むことが可能である。少なくとも1つのポリマー層は、編組ワイヤーの任意の表面に適用され得る。編組ワイヤーは、1つまたは複数の織られたパターンを含むことが可能であり、たとえば、ガイドカテーテル460の第1の部分の中の第1の波形パターンと、ガイドカテーテル460の第2の部分の中の第2の波形パターンとを含むことが可能である。織られたパターンは、典型的なオーバーアンダーパターンであることが可能であり、たとえば、2つのオーバー、2つのアンダー;1つのオーバー、1つのアンダーなどであることが可能である。織られたパターンは、チューブ状の編組を形成することが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、複数の層の編組ワイヤーを含むことが可能である。
編組ワイヤーは、メッシュを形成することが可能である。いくつかの実施形態では、ワイヤーの断面は、丸形、多角形、楕円形などを含む、任意の形状であることが可能である。ワイヤーの形状は、平坦形、正方形、リボン、丸形などであることが可能である。いくつかの実施形態では、合計編組角度は、10度から170度の範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、合計編組角度は、0度、10度、20度、30度、40度、50度、60度、70度、80度、90度、100度、110度、120度、130度、140度、150度、160度、170度、180度、0〜45度の間、45〜90度の間、90〜135度の間、135〜180度の間などにある。いくつかの実施形態では、編組密度は、5PPIから60PPIの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、編組密度は、5PPI未満、5PPI、10PPI、15PPI、20PPI、25PPI、30PPI、35PPI、40PPI、45PPI、50PPI、55PPI、60PPI、65PPI、70PPI、75PPI、80PPI、0〜20PPIの間、20〜40PPIの間、40〜60PPIの間、60〜80PPIの間などにある。いくつかの実施形態では、内径は、1Fから30Fの間にあることが可能である。いくつかの実施形態では、内径は、1F未満、1F、2F、3F、4F、5F、6F、7F、8F、9F、10F、11F、12F、13F、14F、15F、16F、17F、18F、19F、20F、21F、22F、23F、24F、25F、26F、27F、28F、29F、30F、31F、32F、33F、34F、35F、0F〜5Fの間、5F〜10Fの間、15F〜20Fの間、20F〜25Fの間、25F〜30Fの間、30F〜35Fの間などにある。いくつかの実施形態では、外径は、2Fから33Fまでの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態では、外径は、1F未満、1F、2F、3F、4F、5F、6F、7F、8F、9F、10F、11F、12F、13F、14F、15F、16F、17F、18F、19F、20F、21F、22F、23F、24F、25F、26F、27F、28F、29F、30F、31F、32F、33F、34F、35F、0F〜5Fの間、5F〜10Fの間、15F〜20Fの間、20F〜25Fの間、25F〜30Fの間、30F〜35Fの間などにある。
いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、シャフトを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、圧縮下で拡張するシャフトを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、圧縮下で伸長するシャフトを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、拘束を解放すると拡張するシャフトを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、温度に起因して拡張するシャフトを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、中立の構成をとるように拡張するシャフトを含むことが可能である。
いくつかの実施形態では、拡張可能なガイドカテーテル460は、反転された構造体を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、編組の1つの端部が、近位端部において始まり、遠位端部まで延在し、遠位端部において、それが内向きに折り返し、近位端部へ延在して戻る。いくつかの実施形態では、デュアル編組が、近位端部から遠位端部へ延在している。いくつかの実施形態では、遠位端部における編組は、連続的であることが可能である。いくつかの実施形態では、遠位端部における編組は、不連続的であることが可能である。いくつかの実施形態では、編組の1つの端部が、近位端部において始まり、遠位端部まで延在し、遠位端部において、それが内向きに折り返し、近位領域へ延在して戻る。いくつかの実施形態では、編組の1つの端部が近位端部において始まり、遠位端部まで延在し、遠位端部において、それが外向きに折り返し、近位領域へ延在して戻る。外側編組層461および内側編組層462は同心円状になっている。
いくつかの実施形態では、外側層編組461は、ポリマー材料によってカプセル化されている。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、均一な壁部厚さを有することが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、均一な密度を有することが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、カテーテル長さ全体を通して均一な壁部厚さを有することが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー層は、不均一な壁部厚さを有することが可能である。いくつかの実施形態では、カテーテルの近位端部の壁部厚さは、遠位端部における壁部厚さよりも厚くなっている。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、カテーテル長さを通して同じ軟質性(デュロメーター)を有することが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、カテーテル長さを通して異なるまたはさまざまな軟質性(デュロメーター)を有することが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は拡張可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は可撓性になっている。いくつかの実施形態では、外側層複合材は拡張可能である。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、ポリウレタン、ペレセン、シリコーン、Tecoflex、テコタン、ラテックス、Pebax、および/または、それらの組み合わせなどのような、任意のエラストマー材料であることが可能である。いくつかの実施形態では、ポリマーは、当技術分野で公知の任意の方法を通して、編組材料に連結され得る。いくつかの実施形態では、ポリマーは、編組の上にコーティングされるか、成形されるか、浸漬されるか、または熱的に溶融され得る。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、遠位端部においてファンネル形状を有している。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル外側編組は、近位端部からファンネルの近くの遠位端部へカプセル化されている。いくつかの実施形態では、ファンネル外側および内側編組層は、ポリマーによってカプセル化されていない。いくつかの実施形態では、ファンネル外側編組は、ポリマーによってカプセル化されている。いくつかの実施形態では、内側編組層は、ポリマーによってカプセル化され得、外側層はそうなっていないことも可能である。
ガイドカテーテル460は、アクセスシステムとして機能することが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、圧縮された直径構成で導入される。いくつかの実施形態では、導入の後に、ガイドカテーテル460は、半径方向に拡張され、それを通して、本明細書で説明されているALTCデバイス201および/またはアンカーなどのような、より大きい直径の外科的器具が通過することに対処することが可能である。
ガイドカテーテル460は、患者の身体の中のターゲット場所の中のアクセスエリアを形成および拡大するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、小さい直径の構成で送達され、拡張される。いくつかの実施形態では、遠位端部またはファンネル端部だけが拡張される。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、たとえば、血管壁部に押し付けることによって血管を拡大させるなど、ガイドカテーテル460がその中へ挿入されるルーメンのサイズを変化させることが可能である。ガイドカテーテル460は、血管壁部とのスライド接触を促進させるポリマーコーティングを含むことが可能である。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460を通るALTCデバイス201の通過は、ガイドカテーテル460の拡張を引き起こすことが可能である。いくつかの実施形態では、折り畳まれたALTCデバイス201が、ガイドカテーテル460の中にフィットするようにサイズ決めされ得る。いくつかの実施形態では、拡張されたALTCデバイス201が、ガイドカテーテル460の中にフィットするようにサイズ決めされ得る。いくつかの実施形態では、拡張されたALTCデバイス201が、ガイドカテーテル460を通して後退させられ得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の拡張されたアンカーが、ガイドカテーテル460を通して後退させられ得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の拡張されたアンカーが、ガイドカテーテル460の中にフィットするようにサイズ決めされ得る。コーティングされていない内側編組層462は、ガイドカテーテル460とおよびそれを通過させられる任意のコンポーネントとの間のスライド接触を低減させる。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、可変サイズのカニューレとして機能することが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、組織拡張器として機能することが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、編組の軸線方向の圧縮の間に形状を変化させることが可能である。いくつかの実施形態では、軸線方向に短縮させることは、ガイドカテーテル460の半径方向の拡張を引き起こすことが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、圧縮力の量に基づいて、さまざまに拡張され得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、自己拡張式になっている。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、メカニズム、たとえば、プルストリング、拘束からの解放、圧縮力の印加、張力の印加などによって拡張される。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、形状記憶材料である。
いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、患者の血管系の中の詰まりの除去を促進させることが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、凝固物の中に絡ませられる1つまたは複数のアンカーを取り囲むことが可能である。いくつかの実施形態では、凝固物の表面は、ガイドカテーテル460の内側表面に部分的に起因して、ガイドカテーテルの中を容易にスライドすることが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、ガイドカテーテル460の外側表面に部分的に起因して、ターゲット血管の中を容易にスライドすることが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、1つまたは複数のアンカーを受け入れた後に折り畳まれ得る。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、それ自身が障害物をカプセル化するALTCデバイス201を取り囲むことが可能である。いくつかの実施形態では、ALTCデバイス201の外側表面は、ガイドカテーテル460の内側表面に部分的に起因して、ガイドカテーテルの中を容易にスライドすることが可能である。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル460は、ALTCデバイス201を受け入れた後に折り畳まれ得る。
システムおよび方法は、本明細書で説明されているものに関連して使用するために利用または修正され得、たとえば、2005年4月7日に出願され、2013年7月2日に米国特許第8475487号明細書(「Bonnette」)として発行された米国特許出願第11/101,224号明細書;2008年10月27日に出願され、2010年10月21日に米国特許出願公開第20100268264号明細書(「Bonnette '264」)として公開された米国特許出願第12/738,702号明細書に見出され得、それらは、すべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
いくつかの使用の方法では、ALTCデバイス201は、血栓除去カテーテル、たとえば、AngioJet(登録商標)血栓除去デバイスなどと組み合わせて使用され、または、場合によっては、吸引カテーテルが、塞栓破片を除去するために使用され得る。いくつかの使用の方法では、本明細書で説明されている1つまたは複数のアンカーが、血栓除去カテーテルまたは吸引カテーテル、たとえば、AngioJet(登録商標)血栓除去デバイスなどと組み合わせて使用され得る。AngioJet(登録商標)、流体力学的クロスストリーム血栓除去カテーテルの使用は、カテーテルの直径よりも大きい直径の血栓を除去する固有の能力を含むことが可能である。しかし、デバイスの破壊強度は、カテーテルから半径方向の距離によって減退する。したがって、いくらかの半径方向の距離において、凝固物は、AngioJet(登録商標)クロスストリームフローパターンによって発生させられる破壊力よりも強力になる可能性がある。組織化された血栓のケースでは、カテーテルからのこの半径方向の距離は、より軟質の血栓よりも小さい可能性がある。
ウォータージェット血栓除去手技は、一般的に、いくつかのケースでは、能力が限られている可能性がある。しかし、たとえば、本明細書で説明されているアンカーの使用などによって、機械的な破壊を追加することは、予想外におよび相乗的にウォータージェットアブレーションを改善することが可能である。機械的な撹拌、たとえば、可撓性のおよび拡張可能なアンカーコンポーネントおよびALTCデバイス201による血栓の研磨性の緊密な接触と、流体力学的血栓除去カテーテル(AngioJet(登録商標))とを組み合わせることによって、さまざまな血栓が、機械的な撹拌器または流体力学的クロスストリーム血栓除去カテーテルによって個別にクリアにされ得るよりもクリアにされ得る。
本開示のデバイスのいくつかの実施形態の別の態様および特徴は、大きいおよび小さい塞栓破片を捕獲するための能力を有するデバイスである。本開示のデバイスの別の態様および特徴は、破片を一時的に捕獲するための能力を有するデバイスであり、破片は、手動の吸引によって、もしくは、AngioJet(登録商標)血栓除去デバイスおよびカテーテルの使用によって、後に除去され得、または、破片は、血栓溶解薬によって治療され得る。本開示のデバイスの別の態様および特徴は、臨床的に重要でないサイズ(身体のエリアに応じて)まで、または、AngioJet(登録商標)血栓除去デバイスおよびカテーテルなどのような別のデバイスによって薬理学的な治療または除去され得るサイズまで、破片をマセレートするための能力を有するデバイスである。本開示のデバイスの別の態様および特徴は、そのような障害物を通してデバイスを引っ張ることによって、非塞栓性の破片(たとえば、静止した血栓など)をマセレートするための能力を有するデバイスである。
システムおよび方法は、本明細書で説明されているものに関連して使用するために利用または修正され得、たとえば、2014年3月17日に出願され、2016年1月28日に米国特許出願公開第20160022290号明細書(「Johnson」)として発行された米国特許出願第14/774,735号明細書;2013年1月15日に出願され、2014年1月2日に米国特許出願公開第2014/005712号明細書(「Martin」)として公開された米国特許出願第13/741,845号明細書に見出され得、それらは、すべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
Johnsonに開示されている血管内超音波(IVUS)トランスデューサーは、本明細書で説明されているシステムの中へ組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、血管内超音波(IVUS)トランスデューサーは、送達システムおよび方法に追加され得るか、または、送達システムおよび方法の中へ組み込まれ得る。圧力センサーは、血管系の中のさまざまな位置における圧力を測定するために使用され得、それは、血流を決定するために使用され得、一方、血管内超音波(IVUS)トランスデューサーは、流体フローを測定するために、および/または、血管の中のイメージングを提供するために使用され得る。いくつかの実施形態では、圧力センサーおよび/またはIVUSトランスデューサーは、1つまたは複数の場所において、たとえば、ガイドワイヤーの遠位端部または遠位部分などにおいて、ガイドワイヤーの中へ組み込まれ得、また、ガイドワイヤーの中間部分および近位部分の中へ組み込まれている。圧力センサーおよび/またはIVUSトランスデューサーを備えたガイドワイヤーは、通常のガイドワイヤーによく似て、血管系を通して送達デバイスをナビゲートすることを助けるために使用され得、圧力測定および超音波イメージングを提供する利益の追加を伴い、ナビゲーションにおいて助け、デバイス設置部位を可視化し、適正なデバイス展開をモニタリングおよび保証するようになっている。いくつかの実施形態では、IVUSトランスデューサーは、それが前進および後退させられるときに、イメージスライスを発生させ、それは、次いで、血管系および/または血管系の中のデバイスの3次元の再構築を形成するために、一緒に組み立てられ得る。いくつかの実施形態では、圧力センサーおよび/またはIVUSトランスデューサーを備えたガイドワイヤーは、別のカテーテルに締結されている圧力センサーおよび/またはIVUSトランスデューサーを有するカテーテルに関して下記に説明されているものと同様の様式で、カテーテルに締結され得る。
超音波イメージングシステムの使用は、X線透視法なしに、または、X線透視法をほとんど使用せずに、オペレーターがデバイスを送達することを可能にし、それによって、患者に対する放射線曝露を低減させることが可能であり、一方、血管系のより正確な評価を可能にし、デバイスの設置を支援し、デバイス設置が適正であったという確認を可能にする。イメージングは、フィルターまたは他のデバイスの展開を支援するために使用され得る。また、イメージングは、たとえば、展開されたデバイスの上の回収特徴の可視化、および、回収デバイスの回収特徴(たとえば、スネアの上のループなど)の可視化を提供することによって、展開されたデバイスの回収を支援するために使用され得る。血管系およびインプラント場所が、展開の前に、展開の後に、および/または展開の間に、イメージングされ得る。イメージングは、回収プロセスの間に使用され得る。イメージングは、血管系の中のフィルターまたはデバイスの位置決めを支援するために使用され得る。イメージングは、展開場所をイメージングするために使用され得、また、フィルターまたは他のデバイスの適当なサイズ決めを決定するために使用され得る。イメージングは、治療期間を推定することを助けるために使用され得る。
上記に説明されているイメージングシステムが、超音波ベースのものとして主に説明されてきたが、他のイメージングシステムが、その代わりにまたはそれに加えて使用され得る。たとえば、イメージングシステムは、血管内超音波法(IVUS)、Forward-Looking IVUS(FLIVUS)、光コヒーレンス断層撮影法(OCT)、圧電型マイクロマシン超音波トランスデューサー(PMUT)、および/またはFACTに基づくことが可能である。
また、Martinによって説明されている他のコンポーネントが、本明細書で説明されているシステムの中へ組み込まれ得る。デバイスのすべてまたはいくつかは、障害物に付着するそれらの能力を増加させるように設計され得る。たとえば、ワイヤーは、障害物に「溶接」するために、エネルギー供給源(たとえば、RF、超音波、または熱エネルギー)に連結され得る。デバイスへのエネルギーの印加は、取り囲む部分が障害物の中へ変形することおよび障害物の中に「埋まり込む」ことを可能にすることができる。代替的に、デバイスは、障害物にプラスの電荷を付与し、十分に障害物を部分的に液化し、より容易な除去を可能にすることができる。別の変形例では、マイナスの電荷が印加され、より良好な引っ張り力のために、血栓をさらに構築し、デバイスに巣を作ることが可能である。ワイヤーは、親水性の物質を使用することによって、または、障害物の表面に対して化学的な結合を発生させることとなる化学物質によって、粘着性を高められ得る。代替的に、フィラメントは、障害物の温度を低減させ、障害物を凝結させるかまたは障害物に付着することが可能である。
デバイスの変形例に適用可能な別の態様は、(横断するフィラメントまたは周囲の部分のいずれであっても)障害物へのより良好な付着のためにデバイスを構成させることが可能である。1つのそのようなモードは、特定の凝固物(または、障害物を生じさせる他の材料)に結合するコーティングの使用を含む。たとえば、ワイヤーは、血栓に結合するヒドロゲルまたは接着剤によってコーティングされ得る。したがって、デバイスが凝固物の周りに固着するので、添加剤およびデバイスの機械的な構造体の組み合わせは、障害物を除去する際のデバイスの有効性を改善することが可能である。また、コーティングは、捕獲部分またはカテーテルと組み合わせられ、障害物(たとえば、親水性のコーティング)をカプセル化および除去するためのデバイスの能力を改善することが可能である。
また、そのような改善は、機械的であるかまたは構造的であることが可能である。捕獲部分の任意の部分は、フック、ファイバー、またはとげを有することが可能であり、それらは、デバイスが障害物を取り囲むときに障害物の中へ入って把持する。フック、ファイバー、またはとげは、デバイスの任意の部分の中へ組み込まれ得る。しかし、いくつかの実施形態では、そのような特徴が、身体からデバイスを除去するための医師の能力を妨害しないということが重要であることとなる。
添加剤に加えて、デバイスは、RF供給源、マイクロ波供給源、磁気供給源、熱供給源、冷凍供給源、または他の電力供給源に連結され得、電流、超音波、またはRFエネルギーがデバイスを通って伝達すること、および、凝固物形成を誘発させること、または、凝固物もしくは他の障害物の追加的な凝固を引き起こすことを可能にする。
また、本明細書で説明されている方法は、障害物を除去しようとする前に、障害物を治療することを含むことが可能である。そのような治療は、閉塞を縮小させる目的で、または、より容易な除去のためにそれをよりリジッドにするために、化学物質または医薬品を適用することを含むことが可能である。そのような薬剤は、それに限定されないが、化学療法薬物、または溶液、溶解剤、たとえば、tPA、ウロキナーゼ、またはストレプトキナーゼなど、たとえば、抗凝固剤、マイルドホルマリン、またはアルデヒド溶液を含む。
さまざまな他の修正例、適合例、および代替的な設計が、当然のことながら、上記の教示に照らして可能である。したがって、この時点で、本発明は、具体的に本明細書で説明されているものとは他の方法で実践され得るということが理解されるべきである。上記に開示されている実施形態の特定の特徴および態様のさまざまな組み合わせまたはサブコンビネーションが、本発明のうちの1つまたは複数の中に入れられ得、依然としてその中に入ることが可能であるということが企図される。さらに、実施形態に関連する任意の特定の特徴、態様、方法、特性、特質、品質、属性、またはエレメントなどの本明細書での開示は、本明細書に述べられているすべての他の実施形態の中で使用され得る。したがって、開示されている実施形態のさまざまな特徴および態様は、開示されている発明のさまざまなモードを形成するために、互いに組み合わせられ得るかまたは互いに置換され得るということが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示されている本発明の範囲は、上記に説明されている特定の開示されている実施形態によって限定されるべきではないということが意図されている。そのうえ、本発明は、さまざまな修正例、および代替的な形態の影響を受けやすいが、その具体的な例が、図面に示されており、本明細書に詳細に説明されている。しかし、本発明は、開示されている特定の形態または方法に限定されるべきではなく、それとは対照的に、本発明は、説明されているさまざまな実施形態の精神および範囲の中に入るすべての修正例、均等物、および代替例をカバーすることとなるということが理解されるべきである。本明細書で開示されている任意の方法は、記載されている順序で実施される必要はない。本明細書で開示されている方法は、医師によってとられる特定の行為を含むが、しかし、それらは、明示的または暗示的のいずれかに、それらの行為の任意の第三者インストラクションを含むことも可能である。たとえば、「経大腿的にカテーテルを挿入する」などのような行為は、「経大腿的にカテーテルを挿入することを指示すること」を含む。また、本明細書で開示されている範囲は、任意のおよびすべての重複、サブレンジ、および、それらの組み合わせを包含する。「最大で〜まで」、「少なくとも」、「よりも大きい」、「よりも小さい」、および「〜と〜との間」などのような言語は、記載されている数字を含む。本明細書で使用されているような「おおよそ」、「約」、および「実質的に」などのような用語によって先行される数字は、記載されている数を含み(たとえば、約10%=10%)、また、依然として所望の機能を果たすかまたは所望の結果を実現する述べられている量の近くの量も表している。たとえば、「おおよそ」、「約」、および「実質的に」という用語は、述べられている量の10%未満の中にある、述べられている量の5%未満の中にある、述べられている量の1%未満の中にある、述べられている量の0.1%未満の中にある、述べられている量の0.01%未満の中にある量を表すことが可能である。