JP2020505938A - エピジェネティックな免疫細胞計数のための改善された方法 - Google Patents

エピジェネティックな免疫細胞計数のための改善された方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020505938A
JP2020505938A JP2019542675A JP2019542675A JP2020505938A JP 2020505938 A JP2020505938 A JP 2020505938A JP 2019542675 A JP2019542675 A JP 2019542675A JP 2019542675 A JP2019542675 A JP 2019542675A JP 2020505938 A JP2020505938 A JP 2020505938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
blood
demethylated
cell
nucleic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019542675A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020505938A5 (ja
Inventor
オレク,スフェン
Original Assignee
エピオンティス ゲーエムベーハー
エピオンティス ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エピオンティス ゲーエムベーハー, エピオンティス ゲーエムベーハー filed Critical エピオンティス ゲーエムベーハー
Publication of JP2020505938A publication Critical patent/JP2020505938A/ja
Publication of JP2020505938A5 publication Critical patent/JP2020505938A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions
    • C12Q1/6851Quantitative amplification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6881Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for tissue or cell typing, e.g. human leukocyte antigen [HLA] probes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/154Methylation markers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

本発明は、エピジェネティックな血液細胞計数及び免疫細胞計数のための改善された方法、並びにそれぞれの使用及びキットに関する。【選択図】なし

Description

本発明は、エピジェネティックな血液細胞計数及び免疫細胞計数のための改善された方法、並びにそれぞれの使用及びキットに関する。
細胞免疫系の生理学的均衡からの逸脱は、様々な疾患の指標であり、したがって診断及び患者モニタリングのための重要な手段となる。対応する測定は、現在では測定されるべき細胞型に関して精度及び柔軟性の両方が与えられるフローサイトメトリー(FCM)によって最善に行われる(1)。しかしながら、診断研究所で使用される血液分析器が高度に開発され、かつ必要とされる過程に物流環境が広く対応するようになってきているものの、このアプローチはその適用範囲において限定されている。
FCMを基礎とする細胞計数は、無傷の白血球を含む新鮮な、抗凝固剤処理された、又は保存状態の良い血液試料を必要とする。新鮮な試料でさえも、分析までの時間が、採血後の最初の数時間に始まる細胞の劣化により結果に影響を与え得るため、迅速に作業することが望まれる。さらに、FCMの標準化は、生物学的、技術的、及び操作上にばらつきがあるため重要な課題であり(2、3、4、5)、完全に標準化された測定にはまだ至っていない(6、7)。しかしながら、最も重要な課題は、全ての医療用途で新鮮な又は保存状態の良い血液試料の利用可能性が保証されるわけではなく、これらの場合にフローサイトメトリーを適用することができないことである。
例えば、HIV感染患者のための療法決定は、患者のCD4陽性Tヘルパー細胞数にかかっている。1マイクロリットル当たり500個未満のTヘルパー細胞の頻度では、抗レトロウイルス療法が強く推奨され、1マイクロリットル当たり200個未満の細胞のレベルではそれが不可欠となる。資源の乏しい国々において、採血と測定とを続けて行うことができない農村地域では、適切な診断評価が妨げられていることも多い。結果として、治療はしばしばHIV関連の臨床症状のみに基づいて開始されることから、最善には及ばない成果をもたらし得る(8、9)。
もう1つの例は、新生児スクリーニングである。かかとの刺傷からのガスリーカードを収集して、重症の治癒可能な先天的な欠陥の検出のために使用する。これらのカードは、フローサイトメトリー分析には使用することができず、代わりにT細胞受容体切除サークル(TREC)がPIDスクリーニングのために使用される。TREC分析は、胸腺移出T細胞、つまり新生児の末梢において優勢なT細胞サブタイプを優先的に検出する。しかしながら、この技術は、T細胞、更にはより近年にはB細胞(KREC)に限定されており、CD4又はCD8亜集団等の鑑別的分析には適しておらず、NK細胞等のその他の細胞型の検出にも失敗する。したがって、新生児分析におけるTREC分析は、初回のスクリーニングのためだけに使用される。鑑別的診断及び治癒的な造血幹細胞移植に先立つ、又は移植に際しての患者モニタリングには技術の変更が必要とされ、それはフローサイトメトリーによって行われる。
診断上の限界及び関連する技術的な切り替えを克服するためには、免疫状態評価のための改善された手段が有益である。それは、新鮮な血液、凍結された血液、又は紙にスポットされた血液の使用を等しく可能にする、相対的及び絶対的な細胞計数を確実に提供すべきである。シグナルは、分析された細胞毎に数字で表示される、すなわち「陽性」について任意に定義された閾値が必要とされるのではなく、細胞当たり1つの正の値又は負の値のいずれかが示されるべきである。またそのような新しい方法は、自動化された作業者に依存しない様式で行われ、そして抗体等の使用される試薬のばらつきに殆ど依存しない。
本発明の第1の態様においては、上記課題は、血液免疫細胞のための定量的メチル化アッセイのための方法であって、
a)定量化されるべき血液免疫細胞の2倍体ゲノムDNAを含む規定容量のヒト血液の試料を準備する工程と、
b)少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子と、上記少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列とを含むin silicoでバイサルファイト変換された組み換え核酸(「標準I」)を準備する工程と、
c)上記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列と、上記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する上記配列の脱メチル化されたゲノム配列とを含む組み換え核酸(「キャリブレーターI」)を準備する工程と、
d)上記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列を含む組み換え核酸(「スパイカーI」)を準備する工程と、
e)規定量の上記d)の組み換え核酸を上記a)の試料に添加する工程(「スパイキング」)と、
f)上記a)の定量化されるべき細胞の2倍体ゲノムDNA並びに上記c)及びd)の組み換え核酸をバイサルファイトで処理することで、非メチル化シトシンをウラシルへと変換する工程と、
g)上記a)、b)、c)、及びf)の核酸分子を適切なプライマー対を使用して増幅させることで、アンプリコンを作製する工程と、
h)上記アンプリコンの分析に基づいて試料の容量当たりの血液免疫細胞(BIC)を特定する工程と、
を含む、方法によって解決される。
本発明の第2の態様においては、上記課題は、血液細胞のための定量的メチル化アッセイのための方法であって、
a)定量化されるべき血液細胞の2倍体ゲノムDNAを含むヒト血液の試料を準備する工程と、
b)少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子と、少なくとも1つの血液細胞特異的遺伝子とを含むin silicoでバイサルファイト変換された組み換え核酸(「標準II」)を準備する工程と、
c)上記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列と、上記b)の少なくとも1つの血液細胞特異的遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列とを含む組み換え核酸(「キャリブレーターII」)を準備する工程と、
d)上記a)の定量化されるべき細胞の2倍体ゲノムDNA、及び上記c)の組み換え核酸をバイサルファイトで処理することで、非メチル化シトシンをウラシルへと変換する工程と、
e)上記a)、b)、c)、及びd)の核酸分子を適切なプライマー対を使用して増幅させることで、アンプリコンを作製する工程と、
f)上記アンプリコンの分析に基づいて全ての細胞当たりの脱メチル化のパーセント(DDC)を特定する工程と、
を含む、方法によって解決される。
特に好ましい本発明の第3の態様においては、上記課題は、免疫細胞型のメチル化された遺伝子の絶対的コピー数を測定する方法であって、
a)上記の本発明の第1の態様による方法を実施することと、
b)上記の本発明の第2の態様による方法を実施することと、
c)特定されたBICに特定されたDDCを乗ずることと、
を含む、方法によって解決される。
本発明の方法の工程は、図2に示されるように並行の又は組み合わされた反応バイアル中で実施され得る。
本発明は、メチル化データの正確な定量化に関する。これは、幾つかの構成要素及び考慮事項を含む。
1.内部標準、例えばin silico変換されたプラスミド。
2.(例えば)特定の遺伝子のメチル化された変異体の比較対照となるGAPDHノーマライザー。
3.このように、1を用いた定量化による、絶対的な脱メチル化GAPDHによる全ての脱メチル化コピーと、特定の(しかし同じコピー数で存在する)脱メチル化遺伝子との比較。
4.それにもかかわらず、上記は真に「絶対的な」定量化を可能にしない。それというのも、in silico変換された標準は、反応バイアル中でのみ変換された生物学的試料に相当しないからである。
5.4での問題を、いわゆるGNoMs(GenomicNormaliser of Methylation)の添加及び測定に基づいて解決し、本明細書では全ての本来の配列は、プラスミド中に等モルで含まれており、その後に全ての過程(バイサルファイト処理及び精製)に供される。それらは1:1で存在するので、標準は、定量化後にin silicoメチル化とin situメチル化との間の差を示す1での標準を使用して特定することができる。この要素を使用して、測定のメチル化値を補正することができ、それにより結果はかなり改善される。
6.反転されたCG塩基を有する標準遺伝子を有する規定量の核酸(プラスミド)を使用して、更に上記過程の間のあらゆる材料損失を考慮に入れることができ、それにより該方法は更に改善される。
原則として、定量的リアルタイムPCR(qPCR)は、高度に細胞型特異的なエピジェネティック(すなわち、DNAメチル化)マーカーを基礎とする場合に、上記特徴に到達するアプローチである(14、15、16)。技術的には、DNAをバイサルファイトで処理すると、非メチル化CpGジヌクレオチドはTpG(「TpG変異体」)へと変換されるが、メチル化CpGジヌクレオチドは不変のままとなる(「CpG変異体」)。したがって、バイサルファイト変換は、エピジェネティックなマークを、変異体間の識別及び両者の定量化を可能にする配列情報へと変換する。qPCRアッセイは、血液試料中の細胞の完全性の損失に影響を受けにくい。それというのも、DNAは非常に安定な実体であるからである。したがって、エピジェネティックな細胞定量化は、新鮮な末梢血、乾燥した血液スポット、又はあらゆるその他の検体に対して、それらの保存状態に特別な要求なく行うことができる。細胞当たりに各々のCpG座位の2つのコピーが存在すること、そして各々の座位が単一の所与の細胞において、メチル化されているか、又は脱メチル化されているかのいずれかであると推定され得る。さらに、qPCRのために必要とされる必須の構成要素は合成により作製され、標準化は、特定の抗体のような生物学的物質の製造と比較した場合に比較的容易である。しかしながら、現時点では、おそらく十分に定義された細胞型特異的なバイオマーカーが存在せず、そして確定的及び絶対的な定量化を実行する方法を欠いているため、そのようなエピジェネティックなアプローチの利用可能性は実証されていない。確定的な定量化は、生物学的基質を直接表す参照標準を必要とする(17)。絶対的な定量化は、DNAに基づく技術において困難をもたらす。それというのも、白血球DNAと血液容量との間の関係は、生物学的に固定されておらず、そして血液抽出からのDNA回収は半定量的であるからである。
本明細書で、本発明者らは、ヒト血液試料中の主要な白血球集団の定量化のための一連のエピジェネティックな免疫細胞特異的qPCRに基づくアッセイを紹介する。該アッセイは、T細胞全体、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、B細胞、及びNK細胞に特異的なDNAメチル化マークに基づいている。新鮮な血液試料が利用可能であれば、例えばHIVに罹患した患者におけるCD4陽性T細胞の決定のために、血液1マイクロリットル当たりの細胞数が標準治療を構成する。したがって、本発明者らは、免疫細胞を、それらの細胞型特異的なエピジェネティックシグナルに基づいて確定的及び絶対的に計数するための新規の系を提案する。アッセイの概念及び個々のバイオマーカーを、それらの代表的なFCM技術との等価性ついて分析した。しかしながら、乾燥した血液試料の場合のように、所与の血液の容量が正確に規定されない場合に、相対的な測定がより正確であり、採用されるべきである。したがって、広い測定スペクトルを達成するために、本明細書で本発明者らは、健康なドナー及びHIV陽性患者のコホートの分析による絶対的な定量化の一致度を目的として、様々な診断用途を試験したが、本発明者らはまた、乾燥した血液スポットからの健康な新生児コホートのコホート内でPID患者を特定することにより診断品質を決定した。
本発明による方法の好ましい実施の形態においては、該方法は統合され、
a)定量化されるべき血液細胞の2倍体ゲノムDNAを含む規定容量のヒト血液の試料を準備することと、
b)脱メチル化標準遺伝子と、上記脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列と、血液細胞特異的遺伝子とを含むin silicoでバイサルファイト変換された組み換え核酸を準備する工程と、
c)上記b)の脱メチル化標準遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列と、上記脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列と、上記b)の血液細胞特異的遺伝子とを含む組み換え核酸を準備することと、
d)上記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列を含む組み換え核酸を準備することと、
e)規定量の上記d)の組み換え核酸を上記a)の試料に添加すること(「スパイキング」)と、
f)上記a)の定量化されるべき細胞の2倍体ゲノムDNA並びに上記c)及びd)の組み換え核酸をバイサルファイトで処理することで、非メチル化シトシンをウラシルへと変換することと、
g)上記a)、b)、c)、及びf)の核酸分子を適切なプライマー対を使用して増幅させることで、アンプリコンを作製することと、
h)上記アンプリコンの分析に基づいて試料の容量当たりの血液細胞の量を特定することと、
を含む。
好ましくは、核酸はプラスミド、例えば線状プラスミド、例えば細菌性プラスミド、例えばpUCである。
この方法の形態においては、増幅は、脱メチル化標準遺伝子(例えば、GAPDH)と、「人工配列」(全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列)と、血液細胞特異的遺伝子(「特異的遺伝子」)とを含む第1のin silicoでバイサルファイト変換された核酸(プラスミド)を使用して正規化される。3つの要素は全て、上記核酸上に等しく(等モルで)存在し、in silicoでバイサルファイト変換される。したがって、正規化曲線及び対応する検量線は、試料と直接的に比較することができ、相対的な細胞数は、血液細胞特異的遺伝子対脱メチル化標準遺伝子の比から決定することができる。それにもかかわらず、該核酸は、各々のCがTにより置き換えられているので「現実の」配列に相当しない。挙げられる全ての遺伝子に関する連続希釈及び各々の濃度の測定により、該アッセイについての検量線が作成された。
このアプローチの精度を改善するために、脱メチル化標準遺伝子(例えば、GAPDH)と、「人工配列」(全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列)と、血液細胞特異的遺伝子(「特異的遺伝子」)とを含む第2の核酸(プラスミド)が使用される。それにもかかわらず、これらの配列はin silicoでバイサルファイト変換されず、ゲノム配列に相当し(相当するゲノムを有する限りにおいて、以下参照)、こうして増幅(例えば、qPCR)効率を測定するためにのみ使用することができる。
第2の標準のための理由は2つある。A)確定的な定量化に関して、分析されるべき生物学的試料中と同じ標準が必要とされる(これは規制要件でもある)。第1の核酸においては、それにもかかわらず、二本鎖ATリッチ配列が一本鎖Uリッチ配列と比較される。二本鎖核酸の「真の」バイサルファイト変換だけが、この確定的な比較を可能にする。その際、血液細胞特異的遺伝子対脱メチル化標準遺伝子のバイサルファイト変換の商を第1の核酸を使用して正規化したものは、効率係数を表す。全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列のバイサルファイト変換を、脱メチル化標準遺伝子のバイサルファイト変換により除することに基づく商についても同じことが当てはまる。
好ましくは、「人工配列」(全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列)は、ヒトゲノムには存在しないC及びCpG配列(バイサルファイト変換のため)を含むランダム配列である。1つの実施の形態においては、該人工配列は、増幅されてCpG配列がGpC配列に反転されるGAPDHのちょうどその部分の配列(アンプリコン)である。「人工配列」は、上記の3つの核酸、すなわち第1の核酸(insilicoでバイサルファイト変換される)、第2の核酸(バイサルファイト変換のため)、及び分析される唯一の配列として、第3の核酸(in silicoでバイサルファイト変換される)上の全てに見出される。
第3の核酸は規定量で規定量の血液中に与えられ、その後に分析される(例えば、精製、バイサルファイト処理、第2の精製、脱スルホン化、特異的増幅)。次いで、正規化が第1の核酸に対して行われ(どれほど多くのコピーが測定され、反応中に与えられたか)、効率が第2の核酸との比較を使用して測定され、(残留)コピー数は、第3の核酸を使用して測定される。同じ手順を行ったゲノムDNAの損失とあらゆる損失とが比較される。全過程は、上記DNA、これにより血液試料中の細胞、例えば全血中の細胞の正確な確定的及び絶対的な定量化を可能にする。
1つの実施の形態においては、本発明は、本発明の方法を実施する場合のツールとしての、増幅されてCpG配列がGpC配列に反転されるGAPDHのちょうどその部分の配列(アンプリコン)である人工配列に関する。
細胞免疫系の構成は、様々な疾患のための有益な診断情報を保持している。定量的な免疫細胞モニタリングのための標準技術は、フローサイトメトリーである。しかしながら、この方法は、細胞の完全性が保たれている血液試料に限定される。臨床ルーチンにおいて、これにより、分析は分析基材としての新鮮な血液試料に限られる。
診断的免疫モニタリングの使用範囲を広げるために、本発明者らは、主要な白血球集団の定量化のためにエピジェネティックqPCRシステムを実行した。免疫細胞型特異的なメチル化マークの測定に際して、25人の健康なドナー、97人のHIV患者からの全血、及び原発性免疫不全(PID)を伴う患者からの25枚のカードを含む325枚の新生児からのガスリーカードを分析した。B細胞、NK細胞、総T細胞、Tヘルパー細胞、及び細胞障害性T細胞についてのフローサイトメトリーデータと、エピジェネティックデータとの間の方法論的一致を決定し、定量的な免疫細胞欠乏を特定するこの新しい技術の能力を調べた。
データは、エピジェネティックqPCRアッセイ及びフローサイトメトリーによる定量化が、Bland-Altman試験に従って健康な被験体及びHIV患者において等しく機能することを示している。エピジェネティックな定量化は、新鮮な血液試料及び凍結された血液試料における白血球サブセットの相対頻度及び絶対頻度に適用可能である。フローサイトメトリーとは対照的に、ガスリーカードの免疫細胞分析は、新生児におけるPIDの事例を正確に特定する。免疫細胞集団のエピジェネティックな定量化は、標準的なフローサイトメトリーと高い同等性をもって機能し、遠隔地域の患者又は新生児の血液計数への道を切り開く可能性がある乾燥した血液スポットの分析を含む、可能性のあるより広範囲の用途を提供する。
本発明による方法において、上記血液免疫細胞は、白血球、Tリンパ球、顆粒球、単球、Bリンパ球、及び/又はNK細胞から選択することが好ましい。
本発明による方法において、上記組み換え核酸分子は、プラスミド、酵母人工染色体(YAC)、ヒト人工染色体(HAC)、PI由来人工染色体(PAC)、細菌人工染色体(BAC)、及びPCR産物から選択することが好ましい。
本発明による方法において、上記脱メチル化標準遺伝子は、検出されるべき全ての細胞中で発現される遺伝子、例えばハウスキーピング遺伝子、例えばGAPDHから選択することが好ましい。
本発明による方法において、上記血液細胞特異的遺伝子は、検出されるべき全ての血液細胞中で発現される遺伝子、例えばCD4から選択することが好ましい。
本発明による方法において、上記血液試料は、末梢血試料、毛細血試料、若しくは静脈血試料、又はそれらのサブトラクション(subtractions)、例えば末梢血単球、血餅、及び乾燥した血液スポットから選択することが好ましい。
本発明による方法において、上記定量化に基づいて哺乳動物の免疫状態について結論づける工程を更に含むことが好ましい。
本発明の別の態様は、本発明による方法を実施するための材料を、任意に使用のための説明書と一緒に含む診断キットに関する。好ましい材料は、核酸分子、及び/又はバイサルファイト試薬である。
本発明の別の態様は、本発明による方法を実施するための、本発明によるキットの使用に関する。
現在の免疫細胞モニタリングは、新鮮な又は保存状態の良い血液試料を必要とする。本明細書で、本発明者らは、新鮮な血液試料、ホルマリン固定された血液試料、凍結された血液試料、又は乾燥した血液試料における相対的及び絶対的な細胞数の計算を可能にする鑑別的な血液細胞計数のための代替技術を提示する。
エピジェネティックqPCRは、無傷の細胞又は高水準の保存を必要しない有望なツールとして浮上した。制御性T細胞におけるFOXP3 TSDRの脱メチル化を報告するデータ(14)により、そのようなエピジェネティックな細胞計数の実現可能性が示された。
本発明においては、a)幾つかの重要な細胞型について適しているエピジェネティックマーカーの利用可能性、b)様々な細胞型特異的なエピジェネティックqPCRシステム間の正規化、c)エピジェネティックシグナルについての確定的な定量化(17)をもたらすためのアプローチ、d)所与の血液容量に対する定量化、及びe)対応する免疫細胞型を検出するFCMの代表的な技術との方法論的な一致に関する未解決の問題を扱った。
細胞型同定のための理想的なDNAメチル化マーカーは、対象となる細胞型(ほぼ0%のメチル化)と、全てのその他の細胞型(ほぼ100%のメチル化)とを識別する。本明細書では、免疫細胞計数のためのマーカーを、最初に推定識別座位でのバイサルファイトシーケンシングの完全に定量的ではない方法を適用して調査した。これらのデータは、理想的なマーカーのための基準を暫定的に満たす全ての試験された免疫細胞型についての座位を示している。識別用CpGジヌクレオチドをqPCRアッセイ開発のために選択し、そしてメチル化及び脱メチル化の鋳型変異体に対して試験した。標的DNAの効率的及び定量的な増幅が、非標的鋳型からのバックグラウンドの検出を伴うことなく達成された。qPCRアッセイ性能は、新鮮な血液又は凍結された血液におけるずれが少なく、頑強であった。
不均質な試料における様々な異なる細胞型の同時試験のためには、座位特異的メチル化(すなわち、CpG)及び脱メチル化(TpG)qPCRの使用は最適ではない。増幅効率は、例えばCpG密度が異なるため、各qPCRシステムで異なり、そのため、全ての測定について生物学的又は技術的に安定なパラメータは存在しない(20)。ハウスキーピングGAPDH(21)遺伝子の常に脱メチル化された調節ストレッチを、代わりに固定された分母として使用した。このようにして、各細胞型特異的座位は、GAPDHにおいて脱メチル化された座位の数、すなわちすべての有核細胞において脱メチル化されると推定される座位の数と対比して数えられる。しかしながら、精製された細胞型のそれらの特定のエピジェネティックな座位での試験により、分母としてGAPDHを用いた定量化が、座位特異的にメチル化された増幅系で得られる定量化から逸脱することが示された。これらの逸脱は、個々の座位及び増幅系に依存する(22、23)ことから、in silico変換されたプラスミドからの標準曲線による正規化が、実際にバイサルファイト変換されたDNAにおける増幅差を完全には補償しないことを示唆している。プラスミドDNAは、二本鎖であり、かつエピジェネティックな増幅のための鋳型の外側に約40%のGC(24)を含む。対照的に、バイサルファイト変換されたDNAは、大部分は一本鎖であり、増幅後に大幅に減少したGC含量を有する。さらに、後者は、脱メチル化シトシンのチミンへのin silico変換によって物理的に表されない断片化を引き起こす過酷な化学的処理に曝された。
この効果を補うために、GAPDHの本来の脱メチル化されたゲノム配列及び全ての免疫細胞型特異的マーカー遺伝子を含む単一のプラスミド分子(「キャリブレーター」)を、生物学的試料と一緒に処理した。このキャリブレーターは、種々のqPCRシステムを介してバイサルファイト変換されたDNAの相対的及び等モルの定量化を提供する。しかしながら、それは標準プラスミドに取って代わらない。それというのも、バイサルファイト変換に沿った正確な独立した定量化は困難であるからである。したがって、in silicoでバイサルファイト変換されたプラスミド(「標準」)は、コピー数決定のために引き続き使用される。キャリブレータープラスミドは、様々な実験を通して高度に再現可能な測定をもたらし、GAPDHと座位特異的アッセイとの間で観察された効率の違いを補償する。まとめると、標準プラスミド及びキャリブレータープラスミドを並行して使用することで、エピジェネティックqPCRは、全ての(脱メチル化)GAPDHコピーに対する各々の座位における脱メチル化の確定的な定量化(17)のための方法となる。
図1及び表1のデータは、様々にメチル化された座位の分析が、定義された免疫細胞型を検出及び定量化するための強力な代用となることを示唆している。しかしながら、細胞型特異性に加えて、この手段による細胞計数が意図されるのであれば、細胞型とDNAコピー数との直接的な比例関係が実験的に確立される必要がある。そのような直接的な線形関連は、血小板、網状赤血球中の残留DNAによって、又はDNAコピーと細胞数との間のシフトによって疑義が生ずる場合がある。こうして、エピジェネティックqPCRによる細胞定量化は、FCM分析と直交的に比較した。この研究で紹介された確定的な相対的定量化を使用する場合に、個々の細胞型及びマーカーについてのデータは、-6%から+11%までの範囲の系統的バイアスで少々異なっていた。しかしながら、全体として、高い方法論的な一致は、両方の技術の間で全体のマーカー及び選択された個々のマーカーとして観察された。
通常の臨床用途に関して、相対的な細胞型の定量化は、WHOによりHIV治療ガイドラインにおいて受諾されているが、医療の現実では、容量当たりの細胞数が要求される(25、26)。エピジェネティックな免疫細胞タイピングについては、これは、DNA回収が完全に定量的ではなく、DNA量と血液容量との間の関係が生物学的に決定されないので問題を引き起こす。しかしながら、規定濃度の反転GAPDH変異体(GAP[GC])を血液試料中へスパイクすることで、DNA抽出前の本来のDNA含有量への近似的推論が可能となった。ゲノムDNA及びプラスミドDNAの異なる効率が記載されているが(27)、そのような差異は、バイサルファイト処理及び生ずる断片化の後に大幅に軽減し得る。スパイクの構想を評価するために、エピジェネティックな免疫細胞計数を、同じ血液試料からのフローサイトメトリーデータと並列化させた。一致のバイアス及び限界に関して(28)、提示されたデータは、で、以前に発表された種々の抗体に基づく方法の間の方法論的比較と一致する誤差分布及びより小さい偏差を示す(29)。したがって、本発明者らのデータにより、白血球サブセットが、エピジェネティックな免疫細胞計数によって確実に検出され得て、FCMデータにほぼ匹敵することが指摘される。
定量的診断マーカーに対する固有の課題は、正常な生理学的範囲外での、そして簡単に保存された試料からのそれらの信頼性の高い性能である。免疫細胞の定量化については、PIDがそのような状況を構成する。患者は、重症の免疫不全を患い、そしてFCMによる定量的な細胞計数は、新生児スクリーニングのための乾燥した血液カードからは実現不可能である。
そのような場合に、代表的な方法の診断性能との比較は、その新規方法の診断力について最もよく伝えることができる。FCM及び/又はエピジェネティックqPCRによる細胞定量化と比べてTREC計数間で測定パラメータが異なるため、直接的な方法の比較は実現不可能であるので、そのような成果の比較は不可欠であると思われる。エピジェネティックな免疫細胞計数は、乾燥した血液スポットから全てのPID患者(XLA患者を含む)を確実に特定する。さらに、それはNK細胞レベルに関する情報、特にADA-SCIDについての根底にある遺伝的欠陥に関する重要なヒントを与える。それというのも、ここでは、SCIDのその他の形とは対照的に、SCIDのNK細胞の遅発発症型が見られないからである。
まとめると、本発明は、エピジェネティックな細胞計数が、パーセンテージ若しくは絶対的な細胞数における連続的なパラメータとして測定されるか、又は分類的パラメータとして測定されるかにかかわらず、免疫モニタリングのための厳密かつ正確な手段を提供することを示す。単球についてエピジェネティックマーカーとFCMマーカーとの間で観察されるように、より低い方法の一致を検出する場合、所与の細胞集団内の不均一性又は不明瞭なマーカー特異性が一致に影響を及ぼすことが示唆される。
全体として、本発明は、微量の簡単に保存された血液からの試料を分析することが可能な、非常に頑強なプラットフォームを提供することによって、免疫診断への価値ある診断方法としてのエピジェネティックな免疫モニタリングの利用可能性を強調する。
ここで、本発明を以下の実施例及び図面で更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の目的上、本明細書に引用される全ての参照文献はその全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
精製された免疫細胞集団におけるマーカー遺伝子のDNAメチル化プロファイルを示す図である。行列は、7種のマーカー遺伝子及び参照遺伝子GAPDHの細胞型特異的DNAメチル化パターンを示す。その行列において、免疫細胞型は、x軸に示される列に配置される。遺伝子及び対応するアンプリコン(Amp)は、y軸に示されている。遺伝子は、単一のCpG部位に相当する各々の行と一緒に赤線により分離される。測定されたCpGメチル化レベルは、黄色(0%のメチル化)から青色(100%のメチル化)までの範囲のカラースケールにより色分けされている。 エピジェネティックな細胞計数のための種々の定量化アプローチに関する概略図を示す図である。全てのアプローチについて、本発明者らは、単純化された2アレル対1細胞の関係であると仮定した。本発明において分析された各々の遺伝子は、常染色体(すなわち、2倍体)であり、1つの特定の細胞型(このスキームでは、CD4陽性Tヘルパー細胞におけるCD4座位)では脱メチル化されるが、その他の全ての血液細胞型では完全にメチル化されていることが示された。A)座位特異的な相対的なパーセンテージの定量化のための方法を図示している。未知数(#)の脱メチル化及びメチル化された2倍体ゲノムDNAコピーを有する血液試料において、バイサルファイト変換は、脱メチル化シトシンのみをウラシルに変換することによって、エピジェネティックなメチル化状態を一次配列に移す。CpG位置では、メチル化及び脱メチル化されたシトシンが、特定の遺伝子調節に応じて生ずる。変換されたウラシルDNAは、qPCRによって特異的に増幅されたCpGメチル化状態であり、それによりウラシルとアデノシンの塩基対が、こうして本来の脱メチル化領域でTpGジヌクレオチドを含む増幅産物を生ずる。次いで、qPCRは、増幅結果(f)の線形内挿(f-1)により、連続希釈されたin silico変換されたプラスミドの計算に基づいてコピー数の計数を可能にする。ゲノム座位での相対的なパーセンテージのメチル化は、この座位での本来の脱メチル化されたコピーの内挿されたコピー数をこの座位での全コピー、すなわちメチル化されたコピー及び脱メチル化されたコピーで除することで計算される。生物学的試料中での変換は、ゲノムDNAの完全性を乱すが、プラスミドは増幅産物であって基質ではない。得られる増幅効率の差は、未知の「変換係数(CF)」により示される。メチル化状態に依存する少数のSNPを有する、2つの高度に相同性の配列の増幅が比較される場合には、増幅効率の差は無視することができると考えられる。全般的な相対的なパーセンテージのqPCR(B)のためには、insilico変換されたプラスミド標準、その内挿、及び細胞型特異的な脱メチル化された遺伝子座の使用に関して、エピジェネティックな定量化のための同じ原理が用いられる。細胞特異的に脱メチル化された座位の評価の代わりに、全細胞に代表的な全般的な脱メチル化されたGAPDH座位が増幅される。これを定量化参照として使用することで、全ての特異的な座位を、全ゲノムコピー数に正規化することができる。CFは、異なる配列間での相同性が想定されないので、この場合には類似であると想定され得ない。したがって、全ての細胞に対する相対脱メチル化は、異なるCFの存在により妨害される。異なる変換効率の影響を補償するために、キャリブレータープラスミドを、C)で示されたように導入する。それは、全ての関連する細胞特異的座位及びGAPDHの等モルのゲノム配列を含む。増幅の内挿は、異なる変換特異的効率の干渉に対するコピー数を提供する。異なるコピー数の比率は、標準と試料との間の変換に関連する差異を排除するために使用することができる効率係数(EF)を提供する。EFの(B)への導入は、確定的なコピー数の定量化を提供する。D)血液の容量当たりの細胞を計数するために、規定容量の血液に、合成の天然ではないDNA配列(GAP-GC)を有する既知のコピー数のプラスミドを供給する。in silico変換されたプラスミドを使用する相対的な定量化及びEFの計算は、上記のように行われる。GAP-GCの開始量の内挿により、DNA調製のモニタリングが可能になり、変換及びqPCRによりプロセス効率の良好な推定値が得られる。それを用いた血液細胞の開始量の計算が可能となる。 同上 同上 同上 25人の健康なドナーからの血液中のフローサイトメトリー及びエピジェネティックqPCRによる免疫細胞定量化の比較を示す図である。フローサイトメトリーを介して測定された免疫細胞(y軸)の、免疫細胞型特異的なエピジェネティックqPCR分析を介して決定された対応する値(x軸)に対する散布図を描いた。A)値が総白血球中のパーセントで示される相対的な免疫細胞計数を示す。線形のピアソンの相関係数は、r=0.95であった。B)値がr=0.95の相関を特徴とする血液1 μl当たりの細胞数として表現される絶対的な免疫細胞計数を表示している。赤線は、全てのデータ点からコンピュータ計算された回帰直線を表し、黒線は二等分線を示す。右側の凡例の中の記号は、異なる個々の免疫細胞集団を示す。 HIVコホートにおけるT細胞サブセットのフローサイトメトリーとエピジェネティックqPCR分析との間の方法の比較を示す図である。A)相対的な免疫細胞計数の比較(全有核細胞に対する%で表現される)を示す。大きなグラフは、エピジェネティックqPCR分析(x軸)及びフローサイトメトリー(y軸)を介して分析された3種のT細胞集団の散布図を示す。黒線及び赤線は、それぞれ二等分線及び回帰直線を表す。ピアソンによる線形相関係数は、r=0.982(p<0.0001)であった。小さいグラフは、各々のエピジェネティック測定値とサイトメトリー測定値との間の平均としての平均細胞数(%)(x軸)を、それらの(相対的な)差(y軸)に対してプロットしたBland-Altman分析を示す。各々のBland-Altmanプロットにおいては、上方及び下方の赤線が一致の限界を反映し、中央の赤線が系統的バイアスを示している。各赤線の上下に、95%信頼区間が、灰色の点線で示されている。上方のBland-Altmanパネル:総T細胞、バイアス:6.43%、一致の下限:-9.15%、一致の上限:22.02%。中央のパネル:細胞障害性T細胞、バイアス:11.23%、一致の下限:-15.36%、一致の上限:37.83%。右下:ヘルパーT細胞、バイアス:-6.04%、一致の下限:-41.34%、一致の上限:29.25%。B)絶対的な免疫細胞計数の比較(1 μlの血液当たりの細胞で表現される)を示す。左側:散布図分析:ピアソンr=0.955(p<0.0001)。右側:Bland-Altman分析:上方のパネル:総T細胞、バイアス:-4.76%、一致の下限:-39.62%、一致の上限:30.09%。中央のパネル:細胞障害性T細胞、バイアス:0.03%、一致の下限:-35.78%、一致の上限:35.83%。右下:ヘルパーT細胞、バイアス:-17.61%、一致の下限:-59.68%、一致の上限:24.46%。 CD3陽性T細胞、CD19陽性B細胞、CD56陽性NK細胞(並びに下のCD4 T細胞及びCD8T細胞)に関するエピジェネティックマーカーを用いたコントロールのガスリーカード及びPID症例の分析を示す図である。健康なコントロールは、灰色の点で示され、そして2変量正規分布の99%(青)及び99.9%(赤)の信頼区間は、対数変換されたコピー数から推定される。試験コホートの測定データは、番号として示されており、表現型に従って色分けされている。 同上
略語:Amp アンプリコン、qPCR 定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応、FCM フローサイトメトリー、HSCT 造血幹細胞移植、RDls 座位特異的相対的脱メチル化、RDu 全般的な相対的脱メチル化、DDu 全般的な確定的脱メチル化、LC 白血球計数、CF 変換係数。
白血球集団。末梢血試料を、健康なドナーから得て、以前に記載された高速蛍光活性化セルソーティング(16)によって、CD15陽性顆粒球、CD14陽性単球、CD56陽性ナチュラルキラー細胞、CD19陽性Bリンパ球、CD3陽性CD4陽性Tヘルパー細胞及びCD3陽性CD8陽性細胞障害性T細胞に分画した。ソーティングされた細胞の純度は、フローサイトメトリーにより測定されて97%超であり、生存率は99%超であった。
末梢全血試料。EDTA抗凝固剤処理された末梢血試料を、各1回の採血から25人の健康な被験者、ドイツの外来診療所で治療中の97人のHIV陽性患者(各1回の採血)、及び造血幹細胞移植を受けているSan Raffaele大学病院からの26人の(急性骨髄性)白血病患者から収集した。後者のコホートからは、コンディショニング段階から移植後180日までに92回の採血が行われた。薬機法に従う追加の静脈穿刺を必要とせずに、全ての試料に、並行してエピジェネティックqPCR分析及び免疫細胞定量化のための標準的なフローサイトメトリー分析(下記参照)を行った。対応する機関で倫理的同意が得られた。エピジェネティック分析のために、全てのデータは、実験者に対して盲検化した。診断的FACS分析のためには、試料は盲検化しなかった。
DNA調製。精製された免疫細胞のシーケンシング及びqPCR分析のために、ゲノムDNAを、DNeasy tissue kit(Qiagen社)を製造元の指示に従って使用して単離した。全てのその他の用途においては、血液試料は、先行するDNA調製を行わずに1チューブ溶解及びバイサルファイト変換へと進められた。
バイサルファイト変換。精製されたゲノムDNA又はプラスミドDNAの変換のために、EpiTect Fast Bisulfite Conversion Kit(Qiagen社)を製造元のプロトコルに従って使用した。全血の直接的なバイサルファイト変換のために、20 μlのEDTA抗凝固剤処理された血液(又はキャリブレータープラスミド)を、16 μlの溶解バッファー、3 μlのプロテイナーゼK(Qiagen社)、及び適宜1 μlのGAP[GC]スパイカープラスミドと混合することで、血液1 μl当たりに20000コピーが得られ、引き続き59℃で10分間にわたりインキュベートした。変換のために、90 μlの重亜硫酸アンモニウム(68%〜72%、pH 4.8〜5.3、Chemos AG社)及び30 μlのテトラヒドロフルフリルアルコール(Sigma-Aldrich社)を添加した。変換及び変換されたDNAの精製は、「EpiTect Fast Bisulfite Conversion Kit」のプロトコルに従って行った。
バイサルファイトシーケンシング。PCR増幅は、1×PCRバッファー、1UのTaq DNAポリメラーゼ(Qiagen社)、200 μMのdNTP、各々12.5 pmolのフォワードプライマー及びリバースプライマー、並びに約10 ngのバイサルファイト変換されたゲノムDNAを含有する25 μlの最終容量において、95℃で15分間、そして95℃で1分間、55℃で45秒間、及び72℃で1分間の40サイクル、それから72℃で10分間の最終伸長工程で行った。PCR産物を、ExoSAP-IT(USB Corp.社)を使用して精製し、1つのPCRプライマーを適用してABIBig Dye Terminator v1.1-chemistry(Applied Biosystems社)を適用することでシーケンシングを行い、それに続いてABI 3100ジェネティックアナライザにおいてキャピラリー電気泳動を行った。AB1ファイルを、ESMEを使用して解釈した(18)。
エピジェネティックqPCR分析。実験は、50 ngのλファージDNA(NewEngland Biolabs社)及び最大100 ngの変換されたDNA鋳型又は適量のプラスミドを含有するRoche LightCycler 480Probes Master chemistryを用いて最終容量10 μlで実施した。各プライマーの標準濃度は、ゲノムスパイカープラスミド(0.75 μM)、CD4陽性T細胞TpGアッセイ(4.5 μMのフォワードプライマー、3 μMのリバースプライマー)を除いて1.5 μMであった。標準プローブ濃度は、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、NK細胞、及びスパイカープラスミド(TpG特異的な系のための各々0.125 μMのプローブ)を除いて0.25μMであった。熱プロファイルは、95℃で10分間に続いて、95℃で15秒間及び61℃で1分間の50サイクルであった。
プラスミド。メチル化又は脱メチル化のマーカー領域のいずれかに対応する2つのバイサルファイト変換された配列をin silicoで設計し、合成し、そしてプラスミドpUC57(Genscript Inc.社)に挿入し、そしてアッセイ確立のためのポジティブコントロール及びqPCR実験のための定量化標準として使用した。標準プラスミドは、全てのアッセイ標的配列(TpG又はCpG変異体として)を有し、分子内で連結されて、等モルの全てのアッセイ標的が得られる。プラスミドを分光測光法により定量化し、Sca Iにより線状化し、そして10 ng/μlのλファージDNA(NewEngland Biolabs社)中に連続希釈して、1反応当たり31250コピー、6250コピー、1250コピー、250コピー、50コピー、又は30コピーの定量化標準を得た。qPCR正規化のために、全てのアッセイ標的配列を等モルで有する単一のキャリブレータープラスミドを、ゲノムの未変換の脱メチル化版において作製した。血液1 μl当たりの白血球の定量化のために、GAPDH特異的なqPCRアッセイの標的と厳密に同等であるがGpCに反転された全てのCpGジヌクレオチドを有する未変換の人工GAPDH遺伝子領域(GAP[GC])を有するスパイクインプラスミドを設計して作製した。
オリゴヌクレオチド。フォワード(fp)プライマー、リバース(rp)プライマー、及び加水分解プローブ(p)(Metabion AG社)は、ヒトゲノムアセンブリGRCh38.p5、Release 84(2016年3月)に関するそれらの染色体位置によって示される。バイサルファイトシーケンシングのためのオリゴヌクレオチド:AMP1255: fp: 12:6790192-214, rp: 12:6790582-603;AMP1730: fp: 9:128149251-72, rp: 9:128149589-609;AMP2000: fp: 12:6790724-46, rp: 12:6791160-80;AMP2001: fp: 12:6791141-62, rp 12:6791535-60;AMP2007: fp: 2:86821232-54, rp 2:86821674-95;AMP2178: fp: 6:161375641-62, rp 6:161376086-108;AMP2249: fp: 11:68371460-81, rp: 11:68371926-47;AMP2674: fp: 16:88653882-902, rp: 16:88654299-88654320。qPCR分析のためのオリゴヌクレオチド:CD4: TpG: fp: 12:6790871-98, rp: 12:6791046-73, p:12:6790998-1019;CpG: fp: 12:6790871-900, rp:12:6791046-72, p: 12:6790997-1020. CD8B: TpG: fp: 2:86821374-1400, rp:2:86821476-93, p: 2:86821425-52;CpG: fp:2:86821372-1401, rp: 2:86821463-83, p: 2:86821425-55. LPR5: TpG: fp:11:68371608-28, rp: 11:68371721-45, p: 11:68371666-84;CpG:fp: 11:68371611-35, rp: 11:68371720-48, p: 11:68371662-86. MVD: TpG: fp:16:88654112-36, rp: 16:88654173-90, p: 16:88654136-55;CpG:fp: 16:88654111-36, rp: 16:88654172-89, p: 16:88654136-58. PARK2: TpG: fp:6:161375730-55, rp: 6:161375851-66, p: 6:161375804-25;CpG:fp: 6:161375784-807, rp: 6:161375851-70, p: 6:161375805-830. LCN2: TpG: fp:9:128149258-78, rp: 9:128149353-75, p: 9:128149289-309;CpG:fp: 9:128149257-77, rp: 9:128149353-76, p: 9:128149287-309。CD3陽性T細胞及びGAPDH特異的アンプリコンのオリゴヌクレオチド並びにqPCRシステムは、以前に公開されている(15)。
全血試料のフローサイトメトリーによる特性評価 − エピジェネティック分析の結果を標準的なフローサイトメトリーと比較するために、CD45陽性白血球の絶対数を、赤血球の溶解後にMACSQuantサイトメーター(Milteny Biotec社、ベルギッシュグラートバハ)により測定した。さらに、CD15陽性顆粒球、CD14陽性単球、CD19陽性B細胞、CD56陽性NK細胞、全CD3陽性T細胞、並びにCD4陽性及びCD8陽性のサブセットの頻度及び絶対数を、以前に記載された(14、32)ように計算した。
統計分析 − 集成された三重測定値のCP(「交差点」)を、LC480ソフトウェア(Roche社)を適用する2次微分最大値法によってコンピュータ計算することで、プラスミドを基礎とする標準の希釈により作成された検量線からの増幅(f)の内挿(f-1)によってコピー数(「プラスミド単位」)を得た。フローサイトメトリーとqPCRベースの測定技術との間の方法の比較を以下のようにして行った:2つの方法からの二変数データを散布図に描いた。1とは異なる傾きa)及び0とは異なる切片b)について、線形回帰を行った。Bland-Altmanプロットを、バイアス及び精度の統計(28)を分析して検査した。許容可能な精度は、測定内性能の変動係数に対するインハウスの限界を反映する、パーセントでのバイアスからの平均偏差であるとみなされ、すなわち0.2であった。これは、0.4の許容可能な一致の限界と言い換えることができる。本発明者らは、推定されたバイアス、精度統計、及びそれぞれの95%信頼区間を報告する。相関については、ピアソンの積率相関を使用した。判定者間一致は、Cohens-Kappa係数(19)を用いて評価された。全てのp値は両側である。統計ソフトウェアR 3.3.0を使用した。
細胞型特異的なバイサルファイト変換。CpGジヌクレオチドのメチル化依存的変換は、ヒト末梢血からソーティングされた免疫細胞集団についてのマーカー同定を目的としたバイサルファイトシーケンシング(18)によって分析された。候補座位は、文献又はゲノムワイドな発見実験から選択された。CD4陽性Tヘルパー細胞の有望なマーカーとして、本発明者らは、CD4遺伝子中の最初のイントロンの5'領域内の調節エレメントをカバーするバイサルファイト配列分析用の3つのアンプリコン(Amp)を設計した(Amp 1255、Amp2000、Amp 2001)。非メチル化CpG部位は、バイサルファイト変換及び増幅の後に、標的細胞、すなわちCD3陽性CD4陽性Tリンパ球のみにおいてTpG残基として検出される。同じCpGは、CD56陽性ナチュラルキラー(NK)細胞、CD3陽性CD8陽性Tリンパ球、CD14陽性単球、CD19陽性Bリンパ球、及びCD15陽性顆粒球を含むコントロール細胞型におけるバイサルファイト変換に不活性であった(図1)。本発明者らは、その第3のイントロン内の調節要素を標的とするアンプリコン(Amp 2007)を設計することによって、CD8陽性細胞障害性T細胞についての潜在的に適切なエピジェネティックマークとしてCD8B遺伝子を調査した。ここでは、CpGのバイサルファイトに媒介される変換は、CD3陽性T CD8陽性(標的)細胞においてのみ観察されたが、CpGは、コントロールの細胞型において変換に対して不活性であった。CD8陽性及びCD4陽性のT細胞についてのデータと同様に、本発明者らは、それぞれが標的細胞型においてのみ脱メチル化され、そして対応するコントロールの白血球集団においては完全にメチル化されるエピジェネティックマークを特定した。遺伝子LRP5(Amp2249)及びMVD(Amp2674)に対応するアンプリコンは、それぞれB細胞及びNK細胞に対するエピジェネティックマーカーとして機能した。CD3陽性T細胞のマーカーを構成する遺伝子間CD3G及びCD3D領域(Amp 1405、Amp1406、及びAmp 1408)のDNAメチル化プロファイル、並びにGAPDH(Amp 1570)のメチル化プロファイルは、以前に公開された(15)。
座位特異的な相対的qPCR測定。上記の様々にメチル化されたCpG位置を標的にして、定量的PCRアッセイ系を、方法のセクションに記載のように設計した。qPCRシステムを、プラスミド中にクローニングされたin silicoでバイサルファイト変換された鋳型DNAにおいて特性化した(図2A、右パネル)。TpG鋳型(ゲノムDNA中の脱メチル化CpGを模倣する)については、ユニバーサルプラスミドは、全アッセイについての標的領域、及び人工GAP[GC]配列を等モルの化学量論で有する(ユニバーサルTpGプラスミド)が、「CpGプラスミド」(ゲノムDNA中のメチル化されたCpGを模倣する)を、それぞれのアンプリコンのために個々に設計した。高い技術的特異性が、相互に正反対の鋳型において交差反応性なしに観察された(表1、「プラスミドを基礎とするコントロール」)。血液試料中の遺伝子配列の本来のコピー数を、対応する増幅(f')からのPCRシグナルを連続希釈されたプラスミドの増幅(f)に関連付けることによって推定した(図2A)。生物学的アッセイの特異性を、精製された免疫細胞集団に対して試験した。高コピー数及び低コピー数が、それぞれTpG系及びCpG系において標的細胞型について観察された。反対に、コントロール細胞型の場合には、TpG系において低コピー数が見られ、CpG系においては高コピー数が見られた。それぞれの遺伝子座での相対的な脱メチル化(RDls)は、標的細胞型においては89.9%から100%までの範囲であり、そしてコントロールにおいては0.0%から3%までの範囲であった(表1)。例外は、CD8B座位で8.9%の脱メチル化を示す精製されたCD4陽性T細胞及びその逆(すなわち、CD8陽性T細胞における9.6%のCD4脱メチル化)についても観察された。
全般的及び確定的な定量化。全細胞についての定量化の共同の基礎を提供するために、脱メチル化されたGAPDH特異的増幅を、上記の細胞特異的なTpG系と一緒に分析した(図2B)。ユニバーサルTpGプラスミドは、増幅標準として機能した。これにより、試料中の全般的な相対的脱メチル化(RDu)を、各マーカー及びGAPDHについて試料増幅f'を標準増幅(f)に関連付けることによって決定した。本発明者らのデータは、RDuが対応する座位特異的脱メチル化(RDls)と必ずしも一致しないことを示している。この固有の系統的シフトを補償するために、等モル量及びそれらの未変換(すなわち、脱メチル化)状態で全てのアッセイ標的を有する「キャリブレータープラスミド」を採用した。標準的なプラスミドに基づく正規化後に残った個々のqPCRシステムの間の効率の差を、未変換のプラスミドに基づいて推定し、qPCR効率係数(EF)を得た。各々の細胞型特異的アッセイとGAPDHとの間の平均EFは、約25回の実験で決定され、CD4についての0.53とCD3x及びyについての1.17との間の範囲であった(表1、EF)。全般的な相対的脱メチル化(RDu)にEFを適用することで、全般的な確定的脱メチル化定量化が可能となる(DDu、図2c)。
絶対的な定量化は、全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する人工GAPDH配列(GAP[GC])を有する「スパイクインプラスミド」及び対応するqPCRアッセイを導入することによって確立された。GAP[GC]特異的qPCRアッセイの基質特異性は、スパイカープラスミドを有する、及び有さない全血からのバイサルファイト変換されたDNAで確認され、その際、内因性GAPDH遺伝子との交差反応性は検出されなかった。反対に、GAP[GC]配列を有するスパイクインプラスミド鋳型上でGAPDH特異的qPCRアッセイを試験すると、増幅シグナルは検出されないことから、絶対的定量化に不可欠である高い基質特異性がまた裏付けられる。免疫細胞計数のために、スパイクインプラスミドを血液試料に添加して、所与の初期試料容量当たりに規定の濃度が得られた(図2D)。さらに、人工GAP[GC]配列を、in silicoでバイサルファイト変換されたプラスミド標準及びキャリブレータープラスミド上に含め、こうして補正のために使用されるそれぞれの等モル係数(EF)0.87(GAP[GC]、0.83/0.92)が得られる。
フローサイトメトリー及びエピジェネティックqPCRによる比較免疫細胞計数。25人の成人の健康なドナーからの血液試料を、CD15陽性好中球、CD14陽性単球、CD19陽性B細胞、CD56陽性NK細胞、CD3陽性、CD4陽性、及びCD8陽性のT細胞の全般的定量化のために標準的なフローサイトメトリー(FCM)及びエピジェネティックqPCRにかけた。両方の方法からのデータを、相対的計数(図3A)又は絶対的計数(図3B)として互いにプロットした。散布図は、白血球集団の相対的定量化及び絶対的定量化の両方について、0.95のピアソン相関係数r(p<0.0001)で両方の方法間での高レベルの一致を示している。相対的な定量化のためのFCMとエピジェネティックqPCRとを比較する回帰直線は、二等分線から有意に逸脱していなかった。しかしながら、絶対的定量化については小さいが有意に異なる傾きが観察され、それは比例的な系統的バイアスを示している。
実際の臨床的状況において本発明者らの新たなアプローチを試験するために、本発明者らは、標準的FCM及びエピジェネティック計数によるCD3陽性、CD4陽性、及びCD8陽性の細胞計数の定量化に関して97人のHIV陽性被験体からの血液試料を測定した。本発明においては、相関分析により、相対的定量化及び絶対的定量化について、0.91から0.98(p<0.0001)までの範囲のピアソンr相関係数が得られた(図4)。絶対的定量化は、GAP[GC]プラスミドを血液試料中にスパイクすることに基づいており、こうしてGAP[GC]特異的qPCRアッセイ系を適用して、総白血球数が決定される。FCM及びエピジェネティックqPCRアプローチによって決定される白血球数は、高度に相関していた(ピアソンr=0.8、p<0.0001)。方法の同等性を評価するために、本発明者らは、Bland-Altman分析を実施した(17、図4)。2つの方法間の系統的な差異(バイアス)は、全ての3つの細胞型について11%未満(相対)及び18%未満(絶対)であった。さらに、FACSをエピジェネティックqPCRと比較した場合に、非系統的変動は3つの全てのマーカーについて25%未満のままであることから、両方のアプローチについて低い不正確レベルが示される。これらのデータによれば、FCMの生物学的な読み取り値及びエピジェネティックな計数は、全ての細胞型についてよく相関しているように思われた。試料収集及び前処理は、フローサイトメトリー分析を除いて、例えば乾燥した血液スポット中の血液容量が既知であることを必ずしも保証するわけではない。これらの場合におけるエピジェネティックqPCRの診断精度を試験するために、本発明者らは、250人の健康な新生児から収集されたガスリーカード、並びにSCID(x患者)、ADA-SCID(y)、及びXLA(z)に罹患している原発性免疫不全患者からの30枚の血液カードにおいて免疫細胞数を決定した。分析時に、データは盲検化されず、結果をTREC及びKREC分析及び開示された利用可能な遺伝子分析で得られたデータと比較した。図5に示すように、15人のSCID症例のうち13人が、CD3対GAPDHのプロットにおける正常なコホートの99.9%の信頼区間から外れており、単独で陽性診断が得られる。症例番号11は、B細胞分析において99%のCIの範囲外であり、NK細胞分析において99.9%のCIの範囲外であった。SCID番号10は、T細胞分析では「正常コホート」の内側にあり、両方のB細胞及びNK細胞においてGAPDH分析に対して99.9%のCIの外側にあった。SCIDの症例番号10及び11におけるこれらの組み合わせは、免疫細胞恒常性の深刻な変化を明らかに示しており、徹底的なスクリーニング後分析が必要となる。遅発発症型のSCID症例を分析すると、番号23は99.9%の範囲外、番号30は99%のCIの範囲外であり、症例番号28はT細胞分析において疑わしくないと思われた。しかしながら、3つ全ての症例は、B細胞分析において99.9%のCIの外側で検出され、NK細胞計数においては少なくとも99%のCIの外側にあった。XLA患者のT細胞レベルは、症例番号1及び8について99%のCIの外側で報告されたが、全ての5つの症例は、B細胞において99%のCIの外側であり、番号1、番号2、番号6、及び番号8は、99.9%のCIの外側であった。また、症例8及び症例15は、NK細胞について99%のCIの外側であった。症例番号15は、B細胞分析において99%のCIの外側であった。本試験発明にスパイクされた健康なコントロール(番号12、14、及び29)は、全てのアッセイにおいて99%のCIの範囲外であり、以前に幹細胞移植を受けた患者からのコントロール試料(番号13、18、20)は、T細胞について99%のCIの内側であるが、番号18は、依然として「非正常」として特定する。かなりの母親由来生着を伴うSCID症例は、分析された全てのマーカーにおいて全く疑わしくないように見えるので、この分析においては特定されていない。最後に、CD4及びCD8の細胞画分の分析は、CD3マーカーの発見を支持するが、CD3スクリーニングと比較して重大な個々の追加の価値を示さない。GAPDH、CD3、B細胞、及びNK細胞アッセイの共同解析は、正確な診断のための情報を提供すると思われる。3つのパネルのそれぞれが99%又は(99.9%)のCIに調節されているので、本発明者らは、多重度について補正して、ボンフェローニ補正を介して、ファミリーワイズエラー率の制御(タイプIエラーの汎化)を3%(0.3%)の水準で得る必要がある。

表1.RDls:%での相対脱メチル化(座位特異的)、RDu:%での相対脱メチル化(全般的)、EF:効率係数、DDu:%での確定的脱メチル化
引用された参考文献:
1.) Adan A, et al (2016) Flow cytometry:basic principles and applications. Crit Rev Biotechnol. 14:1-14.
2.) Whitby L, et al. (2015) Currentlaboratory practices in flow cytometry for the enumeration of CD 4(+)T-lymphocyte subsets. Cytometry B Clin Cytom.; 88(5):305-11
3.) Nebe CT, et al. (2013) Messunsicherheitund Qualit&auml;tssicherung im Bereich der Immunph&auml;notypisierung derLymphozytensubpopulationen im peripheren Blut. J Lab Med 37(5):233&#8211;250.
4.) Herzenberg LA, et al. (2006)Interpreting flow cytometry data. Nat. Immunol., 7(7):681-685.
5.) Kverneland AH, et al. (2016) Age andgender leucocytes variances and references values generated using thestandardized ONE-Invention protocol. Cytometry A. 89(6):543-64.
6.) Maecker HT, et al. (2012) Standardizingimmunophenotyping for the Human Immunology Project. Nat Rev Immunol.12(3):191-200.
7.) Maecker HT, McCoy JP Jr; FOCIS (2010)Human Immunophenotyping Consortium, Amos M, et al., A model for harmonizingflow cytometry in clinical trials. Nat Immunol. 11(11):975-8.
8.) WHO (2016). Consolidated guidelines onthe use of antiretroviral drugs for treating and preventing HIV infection.Recommendations for a public health approach - Second edition.
9.) European Aids Clinical Society (2015).European Guidelines for treatment of HIV-positive adults in Europe (Version8.0; June 2016).
10.) Slatter MA, Cant AJ (2011)Hematopoietic stem cell transplantation for primary immunodeficiency diseases.Ann N Y Acad Sci. 1238:122-31
11.) Thoma MD, et al. (2012) Peripheralblood lymphocyte and monocyte recovery and survival in acute leukemiapostmyeloablative allogeneic hematopoietic stem cell transplant. Biol BloodMarrow Transplant. 18(4):600-7.
12.) Nina Shah N, et al. (2015) HematopoieticStem Cell Transplantation for Multiple Myeloma: Guidelines from the AmericanSociety for Blood and Marrow Transplantation. Biol Blood Marrow Transplant21:1155-66.
13.) Auletta JJ and Lazarus HM (2005)Immune restoration following hematopoietic stem cell transplantation: anevolving target. Bone Marrow Transplantation. 35:835&#8211;857.
14.) Wieczorek G, et al., (2009)Quantitative DNA methylation analysis of FOXP3 as a new method for countingregulatory T cells in peripheral blood and solid tissue. Cancer Res.69:599-608.
15.) Sehouli J, et al. (2011) Epigeneticquantification of tumor-infiltrating T-lymphocytes. Epigenetics 6:236-46.
16.) Baron U, et al., (2007) DNAdemethylation in the human FOXP3 locus discriminates regulatory T cells fromactivated FOXP3(+) conventional T cells. Eur J Immunol. 37:2378-2389.
17.) Lee JW, et al., (2006) Fit-for-purposemethod development and validation for successful biomarker measurement. PharmRes. 23(2):312-28. 15.
18.) Lewin J, et al. (2004) QuantitativeDNA methylation analysis based on four dye trace data from direct sequencing ofPCR amplificates. Bioinformatics 20:3005-12.
19.) Mary L. McHugh (2012) Interraterreliability: the kappa statistic. Biochem Med (Zagreb); 22(3):276&#8211;282.
20.) Warnecke PM, Stirzaker C (1997)Detection and measurement of PCR bias in quantitative methylation analysis ofbisulphite-treated DNA. Nucleic Acids Res. 25(21):4422-6.
21.) de Jonge HJM, et al., (2007) Evidencebased selection of housekeeping genes. PLoS One.2(9):e898
22.) Chen D, et al., (1999) Differentialreactivity of the rat S100A4(p9Ka) gene to sodium bisulfite is associated withdifferential levels of the S100A4 (p9Ka) mRNA in rat mammary epithelial cells.J Biol Chem. 274(4):2483-91.
23.) Harrison J, Stirzaker C, Clark SJ (1998)Cytosines adjacent to methylated CpG sites can be partially resistant toconversion in genomic bisulfite sequencing leading to methylation artifacts.Anal Biochem. 264(1):129-32
24.) International Human Genome SequencingConsortium (2001) Initial sequencing and analysis of the human genome. Nature409: 860&#8211;921
25.) Moore, DM, et al. (2006) CD4percentage is an independent predictor of survival in patients startingantiretroviral therapy with absolute CD4 cell counts between 200 and 350cells/microL. HIV Med 7:383-388.
26.) Yu LM, Easterbrook PJ, Marshall T(1997) Relationship between CD4 count and CD4% in HIV-infected people. Int JEpidemiol. 26(6):1367-72.
27.) Read SJ (2001) Recovery efficienciesof nucleic acid extraction kits as measured by quantitative LightCyclerTM PCR.Mol Pathol. 54(2): 86&#8211;90.
28.) Giavarina D. (2015) UnderstandingBland Altman analysis. Biochemia Medica. 25(2):141&#8211;51.
29.) Rodriguez WR, Christodoulides N,Floriano PN, Graham S, Mohanty S, Dixon M, Hsiang M, Peter T, Zavahir S, ThiorI, Romanovicz D, Bernard B, Goodey AP, Walker BD, McDevitt JT (2005) Amicrochip CD4 counting method for HIV monitoring in resource-poor settings.PLoS Med 2(7): e182-e182.
30.) Israeli M, Klein T, Herscovici C, RamR, Shpilberg O, Sredni B and Yeshurun M. (2013) Cellular immune functionmonitoring after allogeneic haematopoietic cell transplantation: evaluation ofa new assay. Clin Exp Immunol. 172(3): 475&#8211;482.
31.) Tsikas D (2009) A proposal forcomparing methods of quantitative analysis of endogenous compounds inbiological systems by using the relative lower limit of quantification (rLLOQ).
J Chromatogr B Analyt Technol Biomed LifeSci. 877(23):2244-51.
32.) Boldt A, Borte S, Fricke S, KentoucheK, Emmrich F, Borte M, Kahlenberg F, Sack U (2014) Eight-colorimmunophenotyping of T-, B-, and NK-cell subpopulations for characterization ofchronic immunodeficiencies, Cytometry B Clin Cytom. 86(3):191-206.
図面訳
図1
Methylation level [%] メチル化レベル(%)
CD4+ T cells CD4陽性T細胞
CD8+ T cells CD8陽性T細胞
CD19+ B cells CD19陽性B細胞
CD56+ NK cells CD56陽性NK細胞
CD14+ monocytes CD14陽性単球
CD15+ granulocytes CD15陽性顆粒球

図2A
Locus-specific, relative, percentagequantification 座位特異的な相対的なパーセンテージ定量化
Diploid Genomic DNA 2倍体ゲノムDNA
Demethylated CD4 locus 脱メチル化されたCD4座位
Methylated CD4 locus メチル化されたCD4座位
Unknown copy# 未知のコピー数
Uracil-DNA ウラシル-DNA
Amplified DNA 増幅されたDNA
Conversion 変換
Amplification 増幅
Conversion Factor 変換係数
#Converted DNATpG in sample =#TpG*CFTpG #試料中の変換されたDNATpG数=#TpG*CFTpG
Apply f-1 to f' f-1をf'に適用
In silico converted Plasmid in silico変換されたプラスミド
Methylation-based メチル化ベース
Demethylation-based 脱メチル化ベース
Dilution series: defines copy# 希釈系列はコピー数#を規定する
Amplified DNA 増幅されたDNA
Interpolation of: の内挿
#Converted DNACpG in sample =#CpG*CFCpG #試料中の変換されたDNACpG数=#CpG*CFCpG
Relative Demethylation at genomic locus(RD) [%] ゲノム座位での相対的脱メチル化(RD)(%)

図2B
Universal, relative, percentagequantification 全般的な相対的なパーセンテージ定量化
Diploid Genomic DNA 2倍体ゲノムDNA
Demethylated CD4 locus 脱メチル化されたCD4座位
Demethylated GAPDH locus 脱メチル化されたGAPDH座位
Unknown copy# 未知のコピー数
Uracil-DNA ウラシル-DNA
Amplified DNA 増幅されたDNA
Conversion 変換
Amplification 増幅
#Converted DNATpG in sample =#TpG*CFTpG #試料中の変換されたDNATpG数=#TpG*CFTpG
Apply f-1 to f' f-1をf'に適用
In silico converted Plasmid in silico変換されたプラスミド
Universal demethylation-based Plasmid 脱メチル化ベースのユニバーサルプラスミド
GAPDH locus GAPDH座位
Cd4 locus Cd4座位
Dilution series: defines copy# 希釈系列はコピー数を規定する
Amplified DNA 増幅されたDNA
Interpolation of: の内挿
#Converted DNAGAPDH in sample =#GaPDH*CFGAPDH #試料中の変換されたDNAGAPDH数=#GaPDH*CFGAPDH
Relative Demethylation at genomic locus(URD) [%] ゲノム座位での相対的脱メチル化(URD)(%)

図2C
Universal, definitive, percentagequantification 全般的な確定的なパーセンテージ定量化
In silico converted Plasmid in silico変換されたプラスミド
Universal demethylation-based Plasmid GAPDHand CD4 脱メチル化ベースのユニバーサルプラスミドGAPDH及びCD4
Amplification and Interpolation of: の増幅及び内挿
Relative Demethylation at genomic locus [%] ゲノム座位での相対的脱メチル化(%)
Definitive Demethylation per all cells(DDC) [%] 全ての細胞当たりの確定的な脱メチル化(%)
Whole Blood with Diploid Genomic DNA 2倍体ゲノムDNAを有する全血
Demethylated CD4 locus 脱メチル化されたCD4座位
Demethylated GAPDH locus 脱メチル化されたGAPDH座位
Unknown copy# 未知のコピー数
Conversion 変換
Uracil-DNA ウラシル-DNA
Amplification 増幅
Amplified TpG and GAPDH DNA 増幅されたTpG及びGAPDHのDNA
Apply f-1 to f' f-1をf'に適用
"Genomic" Galibrator Plasmid 「ゲノム」キャリブレータープラスミド
Demethylated GAPDH 脱メチル化されたGAPDH
Demethylated CD4 脱メチル化されたCD4
Interpolation of: の内挿
Effeciency Factor (EF) 効率係数(EF)

図2D
Universal, definitive, absolutequantification 全般的な確定的な絶対的定量化
In silico converted Plasmid in silico変換されたプラスミド
Universal demethylation-based Plasmid GAPDHand GAP-GC 脱メチル化ベースのユニバーサルプラスミドGAPDH及びGAP-GC
Amplification and Interpolation of: の増幅及び内挿
Leukocyte count (LC) [per μl blood] 白血球数(LC)(1 μlの血液当たり)
Defined volume (V) of Whole Blood with"Spiker Plasmid" 規定容量(V)の全血と「スパイカープラスミド」
"Spiker" Plasmid with defindes#GAP-GC 規定の#GAP-GCを有する「スパイカー」プラスミド
Demethylated genomic GAPDH locus 脱メチル化されたゲノムGAPDH座位
Genomic DNA with Plasmid spike ゲノムDNAとプラスミドスパイク
Conversion 変換
Uracil-DNA ウラシル-DNA
Amplification 増幅
Amplified GAP-GC and GAPDH DNA 増幅されたGAP-GC及びGAPDHのDNA
Apply f-1 to f' f-1をf'に適用
"Genomic" Galibrator Plasmid with"GAP-DC" 「ゲノム」キャリブレータープラスミドと「GAP-DC」
Demethylated GAPDH 脱メチル化されたGAPDH
Artifical GAP-GC sequence 人工GAP-GC配列
Interpolation of: の内挿

図3
Flow cytometry [% cells] フローサイトメトリー(%細胞)
Epigenetic qPCR analysis [% cells] エピジェネティックなqPCR分析(%細胞)
Flow cytometry [cells/μl] フローサイトメトリー(細胞/μl)
Epigenetic qPCR analysis [cells/μl] エピジェネティックなqPCR分析(細胞/μl)
Leukocytes 白血球
Neutrophils 好中球
Total T cells 総T細胞
Helper T cells ヘルパーT細胞
Monocytes 単球
Cytotox. T cells 細胞障害性T細胞
B cells B細胞
NK cells NK細胞
Regression line 回帰直線
Bisecting line 二等分線

図4A
Flow cytometry [% cells] フローサイトメトリー(%細胞)
Epigenetic qPCR analysis [% cells] エピジェネティックなqPCR分析(%細胞)
Total T cells 総T細胞
Cytotox. T cells 細胞障害性T細胞
Helper T cells ヘルパーT細胞
Regression line 回帰直線
Bisecting line 二等分線
Rel. diff. of % cells [%] %細胞の相対的差異(%)
Mean [% cells] 平均(%細胞)

図4B
Flow cytometry [cells/μl] フローサイトメトリー(細胞/μl)
Epigenetic qPCR analysis [cells/μl] エピジェネティックなqPCR分析(細胞/μl)
Total T cells 総T細胞
Cytotox. T cells 細胞障害性T細胞
Helper T cells ヘルパーT細胞
Regression line 回帰直線
Bisecting line 二等分線
Rel. diff. of cells/μl [%] 細胞/μlの相対的差異(%)
Mean [cells/μl] 平均(細胞/μl)

図5A)
Copy Numbers by CD3 assay CD3アッセイによるコピー数
CD3 copies CD3コピー
GAPDH copies GAPDHコピー
Healthy 健康
Healthy Test Cases 健康な試験症例
SCID after HSCT HSCT後のSCID
SCID with ME MEを伴うSCID

図5B)
Copy Numbers by B-cell assay B細胞アッセイによるコピー数
BLC copies BLCコピー
GAPDH copies GAPDHコピー
Healthy 健康
Healthy Test Cases 健康な試験症例
SCID after HSCT HSCT後のSCID
SCID with ME MEを伴うSCID

図5C)
Copy Numbers by NK assay NKアッセイによるコピー数
NK copies NKコピー
GAPDH copies GAPDHコピー
Healthy 健康
Healthy Test Cases 健康な試験症例
SCID after HSCT HSCT後のSCID
SCID with ME MEを伴うSCID

Claims (11)

  1. 血液免疫細胞のための定量的メチル化アッセイのための方法であって、
    a)定量化されるべき血液免疫細胞の2倍体ゲノムDNAを含む規定容量のヒト血液の試料を準備する工程と、
    b)少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子と、前記少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列とを含むin silicoでバイサルファイト変換された組み換え核酸(「標準I」)を準備する工程と、
    c)前記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列と、前記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する前記配列の脱メチル化されたゲノム配列とを含む組み換え核酸(「キャリブレーターI」)を準備する工程と、
    d)前記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の全てのCpGジヌクレオチドをGpCに反転する配列を含む組み換え核酸(「スパイカーI」)を準備する工程と、
    e)規定量の前記d)の組み換え核酸を前記a)の試料に添加する工程(「スパイキング」)と、
    f)前記a)の定量化されるべき細胞の2倍体ゲノムDNA並びに前記c)及びd)の組み換え核酸をバイサルファイトで処理することで、非メチル化シトシンをウラシルへと変換する工程と、
    g)前記a)、b)、c)、及びf)の核酸分子を適切なプライマー対を使用して増幅させることで、アンプリコンを作製する工程と、
    h)前記アンプリコンの分析に基づいて試料の容量当たりの血液免疫細胞(BIC)を特定する工程と、
    を含む、方法。
  2. 血液細胞のための定量的メチル化アッセイのための方法であって、
    a)定量化されるべき血液細胞の2倍体ゲノムDNAを含むヒト血液の試料を準備する工程と、
    b)少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子と、少なくとも1つの血液細胞特異的遺伝子とを含むin silicoでバイサルファイト変換された組み換え核酸(「標準II」)を準備する工程と、
    c)前記b)の少なくとも1つの脱メチル化標準遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列と、前記b)の少なくとも1つの血液細胞特異的遺伝子の脱メチル化されたゲノム配列とを含む組み換え核酸(「キャリブレーターII」)を準備する工程と、
    d)前記a)の定量化されるべき細胞の2倍体ゲノムDNA、及び前記c)の組み換え核酸をバイサルファイトで処理することで、非メチル化シトシンをウラシルへと変換する工程と、
    e)前記a)、b)、c)、及びd)の核酸分子を適切なプライマー対を使用して増幅させることで、アンプリコンを作製する工程と、
    f)前記アンプリコンの分析に基づいて全ての細胞当たりの脱メチル化のパーセント(DDC)を特定する工程と、
    を含む、方法。
  3. 免疫細胞型のメチル化された遺伝子の絶対的コピー数を測定する方法であって、
    a)請求項1に記載の方法を実施することと、
    b)請求項2に記載の方法を実施することと、
    c)特定されたBICに特定されたDDCを乗ずることと、
    を含む、方法。
  4. 前記血液免疫細胞は、白血球、Tリンパ球、顆粒球、単球、Bリンパ球、及び/又はNK細胞から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記組み換え核酸分子は、プラスミド、酵母人工染色体(YAC)、ヒト人工染色体(HAC)、PI由来人工染色体(PAC)、細菌人工染色体(BAC)、及びPCR産物から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記脱メチル化標準遺伝子は、検出されるべき全ての細胞中で発現される遺伝子、又はハウスキーピング遺伝子、又はGAPDHから選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記血液細胞特異的遺伝子は、検出されるべき全ての血液細胞中で発現される遺伝子若しくはCD4から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記血液試料は、末梢血試料、毛細血試料、若しくは静脈血試料、又はそれらのサブトラクション若しくは末梢血単球、血餅、及び乾燥した血液スポットから選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記定量化に基づいて哺乳動物の免疫状態について結論づける工程を更に含む、請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法を実施するための材料を、使用のための説明書と一緒に含む診断キット。
  11. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法を実施するための、請求項10に記載のキットの使用。
JP2019542675A 2017-02-09 2018-02-08 エピジェネティックな免疫細胞計数のための改善された方法 Pending JP2020505938A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17155496.7 2017-02-09
EP17155496.7A EP3360971A1 (en) 2017-02-09 2017-02-09 Improved method for epigenetic immune cell counting
PCT/EP2018/053206 WO2018146209A1 (en) 2017-02-09 2018-02-08 Improved method for epigenetic immune cell counting

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020505938A true JP2020505938A (ja) 2020-02-27
JP2020505938A5 JP2020505938A5 (ja) 2021-03-18

Family

ID=58016595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019542675A Pending JP2020505938A (ja) 2017-02-09 2018-02-08 エピジェネティックな免疫細胞計数のための改善された方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11319581B2 (ja)
EP (2) EP3360971A1 (ja)
JP (1) JP2020505938A (ja)
CN (1) CN110382713A (ja)
AU (1) AU2018217352A1 (ja)
CA (1) CA3051314A1 (ja)
WO (1) WO2018146209A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012511917A (ja) * 2008-12-16 2012-05-31 エピオンティス ゲーエムベーハー 1型の血液細胞成分の同定のためのエピジェネティックマーカー
JP2015509728A (ja) * 2012-03-12 2015-04-02 エピオンティス ゲーエムベーハー Cd3cd4陽性tリンパ球の同定用のエピジェネティックマーカー
JP2016505243A (ja) * 2012-11-23 2016-02-25 エピオンティス ゲーエムベーハー CD8+Tリンパ球、特にCD8α及びβTリンパ球の亜集団の同定用のエピジェネティック法
JP2016515397A (ja) * 2013-04-19 2016-05-30 エピオンティス ゲーエムベーハー 生体サンプルにおける定量的細胞組成を特定する方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5341506B2 (ja) * 2005-04-15 2013-11-13 エピゲノミクス アーゲー 細胞増殖性疾患分析のための方法および核酸
CN103031372A (zh) * 2012-08-10 2013-04-10 深圳先进技术研究院 Znf545基因甲基化定量检测方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012511917A (ja) * 2008-12-16 2012-05-31 エピオンティス ゲーエムベーハー 1型の血液細胞成分の同定のためのエピジェネティックマーカー
JP2015509728A (ja) * 2012-03-12 2015-04-02 エピオンティス ゲーエムベーハー Cd3cd4陽性tリンパ球の同定用のエピジェネティックマーカー
JP2016505243A (ja) * 2012-11-23 2016-02-25 エピオンティス ゲーエムベーハー CD8+Tリンパ球、特にCD8α及びβTリンパ球の亜集団の同定用のエピジェネティック法
JP2016515397A (ja) * 2013-04-19 2016-05-30 エピオンティス ゲーエムベーハー 生体サンプルにおける定量的細胞組成を特定する方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"Epigenetic quantification of tumor-infiltrating T-lymphocytes", EPIGENETICS, vol. Volume 6, Issue 2, JPN6021048145, 2011, pages 236 - 246, ISSN: 0004843315 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018146209A1 (en) 2018-08-16
EP3580358A1 (en) 2019-12-18
US20190390263A1 (en) 2019-12-26
EP3360971A1 (en) 2018-08-15
CN110382713A (zh) 2019-10-25
US11319581B2 (en) 2022-05-03
CA3051314A1 (en) 2018-08-16
AU2018217352A1 (en) 2019-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3561074B1 (en) Method for identifying the quantitative cellular composition in a biological sample
US20190185938A1 (en) Dna methylation based predictor of mortality
Kim et al. Analysis of mixtures using next generation sequencing of mitochondrial DNA hypervariable regions
Glossop et al. Epigenome-wide profiling identifies significant differences in DNA methylation between matched-pairs of T-and B-lymphocytes from healthy individuals
Kubik et al. Recommendations for accurate genotyping of SARS-CoV-2 using amplicon-based sequencing of clinical samples
Guo et al. Detection of plasma EGFR mutations in NSCLC patients with a validated ddPCR lung cfDNA assay
JP2019162102A (ja) 末梢血中で、がんによって変化したrnaを検出するシステムおよび方法
WO2006106316A2 (en) Polynucleotide primers
Didone et al. Comparative study of different methodologies to detect the JAK2 V617F mutation in chronic BCR-ABL1 negative myeloproliferative neoplasms
Zhang et al. A simple and highly efficient method of IFI44L methylation detection for the diagnosis of systemic lupus erythematosus
CN104774949B (zh) 一种肺炎克雷伯菌碳青霉烯酶基因型检测方法
Niu et al. Highly sensitive detection method for HV69-70del in SARS-CoV-2 alpha and omicron variants based on CRISPR/Cas13a
JP2016505243A (ja) CD8+Tリンパ球、特にCD8α及びβTリンパ球の亜集団の同定用のエピジェネティック法
Fronˇková et al. Lymphoid differentiation pathways can be traced by TCR δ rearrangements
JP2020505938A (ja) エピジェネティックな免疫細胞計数のための改善された方法
CN103757110B (zh) 一种霍乱弧菌分析分型试剂盒
CN112400027A (zh) 用于免疫诊断和新生儿筛查的人类血液样品中表观遗传免疫细胞检测和计数的方法
Nan et al. VarLOCK-sequencing independent, rapid detection of SARS-CoV-2 variants of concern for point-of-care testing, qPCR pipelines and national wastewater surveillance
Xie et al. Sensitive detection of trace amounts of KRAS codon 12 mutations by a fast and novel one-step technique
EP3818179B1 (en) Epigenetic method to detect and distinguish ipex and ipex-like syndromes, in particular in newborns
CN109457019B (zh) Kcnh2基因scd相关snp检测试剂盒及检测方法
Licheri et al. A novel isothermal whole genome sequencing approach for Monkeypox Virus
Garza et al. Development of a high-resolution melting curve analysis screening test for SRSF2 splicing factor gene mutations in myelodysplastic syndromes
Cai et al. P731: TERT gene promoter region mutation analysis in glioma using multiplex SNaPshot method
Hanron Using Host Response For Respiratory Virus Discovery And Surveillance

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220804

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230301