JP2015509728A - Cd3cd4陽性tリンパ球の同定用のエピジェネティックマーカー - Google Patents

Cd3cd4陽性tリンパ球の同定用のエピジェネティックマーカー Download PDF

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Abstract

本発明は、配列番号1によるCD3+CD4+ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性を分析することを含み、その試料における少なくとも1つのCpG位置の少なくとも90%、好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、最も好ましくは少なくとも95%のバイサルファイト変換性がCD4+Tリンパ球細胞、特にCD3+CD4+Tリンパ球細胞の指標となる、哺乳動物のCD3CD4陽性Tリンパ球を同定する方法、特にin vitro方法に関する。本発明は、全血においてCD4発現細胞を確実に同定することが可能であり、CD4陽性CD3陽性細胞とCD8陽性CD3陽性細胞とを分離する遺伝子FLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8中の少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析に更に関する。さらに、本発明は、上記の方法の実行用のキット及びそのそれぞれの使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性を分析することを含み、その試料における少なくとも1つのCpG位置の少なくとも90%、好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、最も好ましくは少なくとも95%のバイサルファイト変換性がCD4Tリンパ球細胞、特にCD3CD4Tリンパ球細胞の指標となる、哺乳動物のCD3CD4陽性Tリンパ球を同定する方法、特にin vitro方法に関する。本発明は、全血においてCD4発現細胞を確実に同定することが可能であり、CD4陽性CD3陽性細胞とCD8陽性CD3陽性細胞とを分離する遺伝子FLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8中の少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析に更に関する。さらに、本発明は、上記の方法の実行用のキット及びそのそれぞれの使用に関する。
さらに、本発明は、上記の方法の実行用のキット及びそのそれぞれの使用に関する。本発明の一目的は、哺乳動物の任意の固形臓器若しくは組織内の血液又は任意の体液のTリンパ球の特定のサブセットを定量的に検出及び測定する、新規のより確実な手段を提供することである。この方法を利用することによって、本発明者らは、CD4 Tリンパ球を決定、定量及び定期的に測定する新規のこれまで知られていなかった手段を提供する。
Tリンパ球は哺乳動物免疫系の主要な成分である。CD4 T細胞及びCD8 T細胞の両方が上記免疫系の適切な機能に関与する。CD8 T細胞は細胞傷害性免疫防御を調節するが、CD4細胞(いわゆるヘルパーT細胞)は、体液性免疫防御及び細胞性免疫防御の両方を補助する。
CD4(分化抗原群4)は、ヘルパーT細胞、単球、マクロファージ及び樹状細胞の表面上に発現される糖タンパク質である。ヒトにおいては、CD4タンパク質はCD4遺伝子によってコードされる。
高等生物は、個体のほとんどの細胞がDNAコードの全く同じ相補体を含有するにもかかわらず、様々な組織型において異なるパターンの遺伝子発現を行い、維持する必要がある。大抵の遺伝子調節は細胞の現状に応じた一時的なものであり、外部刺激によって変化する。一方で、持続的な調節は、エピジェネティクス(DNAの基本的な遺伝コードを変更しない遺伝的な調節パターン)の基本的法則(role)である。DNAメチル化は後成的調節の典型的な形態であり、安定な細胞記憶として機能し、様々な細胞型の長期同一性を維持するうえで重要な役割を果たす。近年、後成的調節の他の形態が発見された。「5番目の塩基」である5−メチルシトシン(mC)に加えて、6番目の塩基(5−ヒドロキシメチルシトシン、hmC)、7番目の塩基(5−ホルミルシトシン、fC)及び8番目の塩基(5−カルボキシシトシン、cC)を見出すことができる(非特許文献1)。
したがって、本願の定義を目的として、DNA配列における後成的修飾は、(i)非バイサルファイト変換性シトシン(5−メチルシトシン(mC)、5−ヒドロキシメチルシトシン(hmC)を含む)及び(ii)バイサルファイト変換性シトシン(5−ホルミルシトシン(fC)及び/又は5−カルボキシシトシン(cC))という専門用語で称される。どちらの種のメチル化、すなわちmC及びhmCもバイサルファイト変換性でないことから、これらの2つを区別することは可能ではない。同様に、fC、cC及び非修飾シトシンはバイサルファイト変換性であるが、同じく互いを区別することはできない。メチル化DNAという用語はmC及びhmCを包含する。非メチル化DNAという用語はfC、cC及び非修飾DNAを包含する。
DNA修飾の新規の変形が今後発見されることが更に予想される。いずれのタイプの修飾もバイサルファイト変換性又は非変換性である。しかしながら、本方法によってこれら2つの群を確実に区別することができることから、これらの新規の修飾も本発明による方法に使用可能である。
上述のDNA修飾の主要な標的は、2ヌクレオチド配列であるシトシン−グアニン(「CpG部位」)であり、この状況でシトシン(C)は簡単な化学修飾を受けてホルミル化、メチル化、ヒドロキシメチル化又はカルボキシル化し得る。ヒトゲノムにおいては、CG配列は、「CpGアイランド」と呼ばれる或る特定の比較的密なクラスター以外については予想されるよりもはるかに稀である。CpGアイランドは遺伝子プロモーターと関連することが多く、半数を超えるヒト遺伝子がCpGアイランドを有すると推定されている(非特許文献2)。
異常なDNAメチル化は、しばしば健常細胞から癌性細胞への形質転換を伴う。観察される影響には、ゲノム規模での低メチル化、腫瘍抑制遺伝子のメチル化の増大及び多くの癌遺伝子の低メチル化がある(例えば非特許文献3、非特許文献4及び非特許文献5に概説される)。メチル化プロファイルは腫瘍特異的である(すなわち、特定の遺伝子又は更には個々のCpGのメチル化パターンの変化は、特定の腫瘍型の診断に用いられる)ことが認識されており、現在では、膀胱がん、乳がん、結腸がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、肺がん及び前立腺がんの大規模な診断マーカー群が存在する(例えば非特許文献5に要約される)。
近年記載されているシトシンの修飾の1つである5−ヒドロキシメチル化については、CpGアイランドの5hmCをマッピング及び定量する酸化バイサルファイトシークエンシングの有用性が示されている(非特許文献1)。高レベルの5hmCが、転写調節因子と関連するCpGアイランド及び長鎖散在反復配列(long interspersed nuclear elements)に見られた。これらの領域が胚性幹細胞において後成的リプログラミングを受ける可能性があることが示唆されている。
特許文献1には、細胞、組織又は核から単離したDNAのメチル化パターンについての情報を収集することと、得られた情報を分析することとを含む、細胞、組織又は核を同定する方法が記載されている。
特許文献2は、T細胞の亜群を記載しており、それらを調節性T細胞として規定する調節性T細胞の特徴に関する。該出願には、かかるT細胞、かかるT細胞を含む組成物及び免疫応答調節の際にかかるT細胞を動員するケモカインの使用も記載されている。
最後に、特許文献3には、遺伝子FOXP3、又はそのオーソロガス遺伝子若しくはパラロガス遺伝子中の少なくとも1つのCpG位置のメチル化状態を分析することを含む、哺乳動物のFOXP3陽性調節性T細胞、好ましくはCD25CD4調節性T細胞を同定する方法、特にin vitro方法、並びに調節性T細胞の検出及び品質保証及び制御のための、転写因子FOXP3の遺伝子のDNAメチル化分析の使用が記載されている。
上述のように、近年、3つの新たなシトシン修飾が発見された。したがって、更なる科学的所見によってこれまでに記載された修飾の後成的パターンが訂正され、覆されることが予想される。これらの過去のシトシン修飾のパターンは、バイサルファイト変換性(非メチル化、非修飾)及び非変換性(メチル化、修飾)シトシンを包含する。新規の科学的所見によると、(i)非バイサルファイト変換性シトシンが5−メチルシトシン(mC)及び5−ヒドロキシメチルシトシン(hmC)を包含し、(ii)バイサルファイト変換性シトシンが5−ホルミルシトシン(fC)、5−カルボキシシトシン(cC)及び非修飾シトシンを包含するため、両方の語を再定義及び訂正する必要がある。
さらに、これまでの発明は、(i)全クロマチン量(細胞型に依存しない、100%のバイサルファイト変換性DNA遺伝子座)に対するバイサルファイト変換性シトシンの比率、又は(ii)非バイサルファイト変換性シトシン(hmC及びmC)に対するバイサルファイト変換性シトシン(fC、cC、非修飾シトシン)の比率に基づく。これらの比率は細胞型、細胞分化、細胞段階及び病的細胞段階を特徴付ける。したがって、新たな技法は新規のより具体的な比率をもたらし、現在の細胞特異的、細胞状態特異的及び病理学的な後成的修飾のパターンを補完し、それにより潜在的な新規のバイオマーカーを規定し得る。バイオマーカーとして発見される新規の比率は以下のように規定することができる:
バイオマーカー比=a/b
a=Σ(C及び/又はmC及び/又はhmC及び/又はfC及び/又はcC)
b=Σ(C及び/又はmC及び/又はhmC及び/又はfC及び/又はcC)
ここでa及びbは1種〜4種の修飾が互いに異なる。新規のDNA修飾の発見はこの数(enumeration)を拡大する。
本願の定義を目的として、DNA配列における「後成的修飾」は、(i)バイサルファイト変換性シトシン(5−ホルミルシトシン(fC)及び/又は5−カルボキシシトシン(cC))及び(ii)非バイサルファイト変換性シトシン(5−メチルシトシン(mC)、5−ヒドロキシメチルシトシン(hmC)を含む)という専門用語で称される。どちらの種のメチル化、すなわちmC及びhmCもバイサルファイト変換性でないことから、これらの2つを区別することは可能ではない。同様に、fC、cC及び非修飾シトシンはバイサルファイト変換性であるが、同じく互いを区別することはできない。「メチル化」DNAという用語はmC及びhmCを包含する。「非メチル化」DNAという用語はfC、cC及び非修飾DNAを包含する。DNA修飾の新規の変形が今後発見されることが更に予想される。いずれのタイプの修飾もバイサルファイト変換性又は非変換性である。しかしながら、本方法によってこれら2つの群を確実に区別することができることから、これらの新規の修飾もマーカーとして使用可能である。
さらに、DNAの修飾とは別に、ヒストンもDNA及び核タンパク質との相互作用を変化させる翻訳後修飾を受ける。修飾はメチル化、アセチル化、リン酸化、ユビキチン化、SUMO化、シトルリン化及びADPリボシル化を含む。ヒストンのコアであるH2A、H2B及びH3も修飾され得る。ヒストン修飾は遺伝子調節、DNA修復、染色体凝縮(有糸分裂)及び精子形成(減数分裂)等の多様な生物学的プロセスで作用を示す。これらの修飾についても、特定の修飾パターンが異なる細胞型、細胞段階、分化状態に特異的であり、かかるパターンは或る特定の細胞及び細胞段階を同定するためにバイサルファイト変換性又は同様の方法で分析することができる。本発明はこれらの修飾の使用も包含する。
欧州特許第1213360号 国際公開第2004/050706号 欧州特許第1826279号
Michael J. Booth et al. Quantitative Sequencing of 5-Methylcytosineand 5-Hydroxymethylcytosine at Single-Base Resolution Science 18 May 2012, Vol.336 no. 6083 pp. 934-937 Antequera and Bird, Proc Natl Acad Sci USA 90: 11995-9, 1993 Jones and Laird, Nature Genetics 21:163-167, 1999 Esteller, Oncogene 21:5427-5440, 2002 Laird, Nature Reviews/Cancer 3:253-266, 2003
CD4細胞の測定及び決定は概して容易であり、通常は細胞表面上の上記抗原の発現を分析することによって臨床的に達成されるが、その発現がCD4T細胞のみに特異的ではないことから、CD4T細胞を特異的に検出、同定、識別及び定量することは依然として困難である。したがって、CD4ヘルパーTリンパ球の検出は所望されているが、特に日常的適用にとって問題をはらんでいる。
上記を鑑みると、CD4Tリンパ球をより便利かつ確実に検出、同定、識別及び定量するための優れた手段(tool)として、シトシンのバイサルファイト変換性分析に基づく改善された、特に確実な方法を提供することが本発明の一目的である。
本発明は、哺乳動物、特に哺乳動物に由来する試料においてCD4ヘルパーTリンパ球を同定する方法であって、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性を分析することを含み、上記試料における少なくとも1つのCpG位置の少なくとも90%、好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、最も好ましくは少なくとも95%のバイサルファイト変換がCD4Tリンパ球細胞、特にCD3CD4Tリンパ球細胞の指標となる、方法を提供することによって上記の目的を解決するものである。
本発明は、特異的エピジェネティックマーカーとしてのCD4遺伝子の領域の同定によって、上記のマーカーの分析の臨床的な日常的適用が非常に容易となり得るという本発明者らの驚くべき発見に基づく。本発明において、このゲノム領域(配列番号1を参照されたい)は、CD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域と表される。驚くべきことに、バイサルファイト変換性及び非変換性シトシンの差別的パターンは、単位複製配列1255番及び1999番〜2001番で表され、示されるこのゲノム領域(配列番号1による)のみに限定される。結果として、5’末端(AMP32番、33番、1980番)及び3’末端(AMP1981番、1982番)のいずれかで領域の直接外側に位置する単位複製配列(AMP)は、差別的シトシン修飾パターンを示さない。したがって、本発明者らは、AMP1255番及び1999番〜2001番を含む高度にCD3CD4T細胞特異的なシトシン調節領域を同定した。本発明において、「バイサルファイト変換性」は、元の配列中のメチル化されていない(及び/又は別の形で本明細書に記載のように修飾された)、したがって好ましい実施の形態ではバイサルファイト変換されたシトシンの代わりのチミジン塩基(「T」)に対する、元のゲノム配列中のメチル化された(及び/又は別の形で本明細書に記載のように修飾された)シトシン塩基(「C」)を検出するための個々の及び/又は幾つかのシトシン修飾の分析の両方を含む。
FACS及びmRNA測定とは対照的に、それぞれの測定(複数の場合もあり)は精製、貯蔵、更には相当程度組織品質に依存せずに行うことができる。
本発明による方法の好ましい実施の形態では、上記少なくとも1つのCpG位置は、配列番号2による単位複製配列1255番、配列番号3による1999番、配列番号4による2000番及び配列番号5による2001番の群から選択される単位複製配列に存在する。
本発明による方法の別の好ましい実施の形態では、上記少なくとも1つのCpG位置は、配列番号2による単位複製配列1255番の位置26、81、274、335、341及び374、配列番号3による単位複製配列1999番の位置42、60、151、259、262、299及び312、配列番号4による単位複製配列2000番の位置66、84、175、283、286、323及び336、並びに配列番号5による単位複製配列2001番の位置45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349及び382から選択される。
発明概念は、CD4陽性Tリンパ球におけるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な領域の特異的なバイサルファイト変換性(好ましくは脱メチル化又は非メチル化)に基づく。単純かつ正確な定量PCR方法を用いて、本発明者らはCD4遺伝子領域の特定のシトシン修飾パターンが血液又は組織中のCD4 Tリンパ球数の特異的マーカーとなることを示す。好ましい一実施の形態では、非常に良好な一領域は、CD4を発現する細胞を他の全ての細胞と比較した際に異なる、ひいては差別的な(differentiating)バイサルファイト変換性を示す配列番号1によるヌクレオチド配列で表される。
本発明者らは、CD4細胞においてCpGモチーフがほぼ完全に(すなわち70%を超えて、好ましくは80%、好ましくは90%を超えて、最も好ましくは95%を超えて)バイサルファイト変換性である一方で、全てのCD4細胞においては同じモチーフが完全にメチル化されていることを実証することができた。したがって、CD4遺伝子座のバイサルファイト変換性の決定は、ヘルパーT細胞を同定するうえで有益な手段となり得、例えば任意の想定され得る診断状況下での自己免疫疾患、移植片拒絶反応、がん、アレルギー、原発性免疫不全及び続発性免疫不全、例えばHIV感染及びAIDS、又はヘルパーT細胞関連免疫状態においてヘルパーT細胞を測定するのに必要とされるか、又は少なくとも幾らか有用であり得る。このアッセイは、精製又は任意の染色手順なしにヘルパーT細胞の測定を可能にする。固形腫瘍又は他の固形組織において、上記領域中のバイサルファイト変換性細胞の数も更に報告され、それによりCD4陽性腫瘍浸潤Tリンパ球の総量が示される。
本発明者らは、全ての主要な末梢血細胞型について試験し、非血液細胞を選択したところ、ヒトのCD4遺伝子座でのバイサルファイト変換性がヘルパーT細胞に限定されることを見出した。これらのデータによって、CD4遺伝子座における後成的修飾が、CD4の発現にかかわらず、Tリンパ球の表現型を有する細胞の同定に対する有益なマーカーとなることが示された。
本発明による方法の別の好ましい態様では、GNGT2、CRTAM、IL2RB及びZBTB32、又はFLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8の遺伝子の少なくとも1つのバイサルファイト変換性を分析する。このため、これらの遺伝子のバイサルファイト変換性のパターンによって、全てのCD4陽性Tリンパ球の明確な同定も可能となる。したがって、本発明による方法の好ましい実施の形態では、上記少なくとも1つのCpG位置は、CD3及び/又はCD8、特にCD8βの遺伝子(複数の場合もあり)、又はGNGT2、CRTAM、IL2RB及びZBTB32、若しくはFLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8の遺伝子内の転写開始部位、プロモーター領域、イントロン、及び/又はエクソン/イントロン境界より上流の5’領域に存在する。
同様に、FLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8によって、全血においてCD4発現細胞を確実に同定することが可能である。
本発明による方法の別の好ましい態様は次に、検出されるCD4 T細胞の相対量をCD3 T細胞、CD8 T細胞、制御性T細胞、単球、顆粒球、B細胞、GAPDH、Th1、Th2、Th9、Th17、Th22、Tfh、NKT及びNK、最も好ましくはCD3 T細胞、CD8 T細胞、Treg及びヘルパーT細胞と比較する工程を更に含む。この工程を用いると、診断上及び治療上有用なマーカー及びそれぞれの細胞の比率を、CD3 T細胞、CD8 T細胞、制御性T細胞、単球、顆粒球、B細胞、GAPDH、Th1、Th2、Th9、Th17、Th22、Tfh、NKT及びNKの細胞特異的遺伝子から選択される遺伝子中の少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析に基づいて決定及び確立することができる。CD4及びCD3、CD−4及びCD−8、CD−4及び制御性T細胞マーカー、CD−4/ヘルパーT細胞マーカーの比率が好ましい。
本発明による方法の別の好ましい態様は、Tリンパ球の検出及び品質保証及び制御のための遺伝子CD3、又はSLA2、CHRNA3、C16orf24、LCK、FASLG、CD7、SIT1、IL32、CXCR6、UBASH3A、GRAP2、ITGB7及びTXK、又はGNGT2、CRTAM、IL2RB及びZBTB32、又はFLJ00060、FLJ38379、PPP6C、CD226、ZBTB7B及びTNFAIP8のシトシン修飾の分析の使用に関する。
本発明による方法の好ましい実施の形態では、上記バイサルファイト変換性の分析は、配列番号1に基づいて好適に設計することのできる好適なプライマー対の少なくとも1つのプライマー、好ましくは配列番号6〜配列番号13のいずれかによるオリゴマーを用いた増幅を含む。
好ましくは、例えばMSP、HeavyMethyl、Scorpion、MS−SNUPE、MethylLight、バイサルファイトシークエンシング、メチル特異的制限アッセイ及び/又はデジタルPCR(例えば、Kristensen and Hansen PCR-Based Methods for DetectingSingle-Locus DNA Methylation Biomarkers in Cancer Diagnostics, Prognostics, andResponse to Treatment Clinical Chemistry 55:8 1471–1483 (2009)を参照されたい)の状況における増幅には、ポリメラーゼ酵素、PCR増幅反応若しくは化学的増幅反応、又は下に記載されるような当業者に既知の他の増幅方法が含まれる。増幅によって、本発明による方法(複数の場合もあり)を行うための特に好ましい「手段」である、CD4遺伝子又は本明細書中に記載されるような任意のパラログ若しくはオーソログの単位複製配列が生成される。結果として、配列番号6若しくは配列番号7のいずれかによるオリゴマー、又は上で言及されるような配列番号1に基づくプライマー対によって増幅される単位複製配列は、本発明の好ましい実施の形態を構成する。
当業者であれば、分析すべき部位、例えばCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域(配列番号1)のCpG位置1、2、3、4、5及び6の少なくとも1つ、又は配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的なバイサルファイト変換性領域上に存在する全ての部位の量を最小限にするために、CpG位置の特異的サブセットを更に選択することが可能である。これらの位置は、生成及び分析される単位複製配列(例えば1255番、1999番、2000番又は2001番)の5’末端から数値的に数えられる。4、5、6又は7の位置の組合せが好ましく、これらは本発明において有益となるほど十分に情報を生み出す。ここで、上記少なくとも1つのCpG位置は配列番号2による単位複製配列1255番の位置26、81、274、335、341及び374、配列番号3による単位複製配列1999番の位置42、60、151、259、262、299及び312、配列番号4による単位複製配列2000番の位置66、84、175、283、286、323及び336、並びに配列番号5による単位複製配列2001番の位置45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349及び382から選択される。
CpG位置のバイサルファイト変換性を分析するために、DNAメチル化を分析する任意の既知の方法を用いることができる。本発明による方法の好ましい実施の形態では、メチル化状態の分析は、メチル化特異的酵素消化、バイサルファイトシークエンシングから選択される方法、プロモーターメチル化、CpGアイランドメチル化、MSP、HeavyMethyl、MethyLight、Ms−SNuPEから選択される分析、又は増幅DNAの検出に基づく他の方法を含む。これらの方法は当業者に既知であり、それぞれの文献中に見ることができる。
本発明による方法の好ましい実施の形態では、上記方法は日常的適用、例えばDNAチップ上で好適である。当業者であれば、上記の情報及びそれぞれの文献に基づいて上記の方法をかかる状況に適応させることができる。
本発明による方法の別の好ましい実施の形態では、同定には、上記CD4Tリンパ球を全ての主要な末梢血細胞型及び/又は非血液細胞、好ましくはCD19リンパ球、CD3CD8T細胞、CD15顆粒球、CD14単球、CD56ナチュラルキラー細胞及びCD3CD56ナチュラルキラーT細胞、更には例えば肝細胞、筋細胞、軟骨細胞(chondrocytes)、ケラチノサイト、及び血液以外の器官に由来する多くの他の細胞型(これらに限定されない)から区別することが含まれる。
本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態では、試料はヒト血液試料を含む哺乳動物の体液、又は組織、器官若しくは白血球の試料、又はかかる組織、器官若しくは白血球の精製画分若しくは分離画分、又は細胞型試料から選択される。好ましくは、上記哺乳動物はマウス、ラット、サル又はヒトである。試料は必要に応じて好適にプールすることができる。
本発明による方法の別の好ましい態様は次に、同定された上記Tリンパ球に基づいて、上記哺乳動物の免疫状態を決定する工程を更に含む。CD4T細胞集団は定量することができ、更に詳細な亜集団(Th1、Th2、Th9、Th17、Th22、Treg、Tfh等)を相対的に定量するための基準として使用するか、又は予測因子及び/又はスクリーニング因子及び/又は診断因子及び/又は予後因子及び/又は有害事象検出因子として使用するか、又は最終的にこの集団を検出して、全体的な免疫活性状態を決定するために使用することができる。
本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態では、哺乳動物は原発性免疫不全若しくは続発性免疫不全、例えばAIDS、自己免疫疾患、移植片拒絶反応、がん、感染症及び/又はアレルギー、例えば特発性CD4+リンパ球減少症、HIV、胃炎、糖尿病、大腸炎及び紅斑性狼瘡(これらに限定されない)を患っているか、又はそれらを患う可能性がある。
本発明による方法の別の好ましい態様は、哺乳動物においてCD4Tリンパ球のレベルをモニタリングする方法であって、上記の方法と、CD3、すなわち同定された全Tリンパ球の量を、同じ哺乳動物から先に又は同時に採取した試料及び/又は対照試料と比較することとを含む、方法に関する。本発明による方法の更に別の好ましい実施の形態では、哺乳動物は原発性免疫不全若しくは続発性免疫不全、自己免疫疾患、移植片拒絶反応、がん、及び/又はアレルギー、例えば特発性CD4+リンパ球減少症、HIV、胃炎、糖尿病、大腸炎及び紅斑性狼瘡(これらに限定されない)を患っているか、又はそれらを患う可能性がある。
本発明による方法の別の好ましい態様は次に、上記CDTリンパ球の量を、上記哺乳動物に与える化学物質及び/又は生物学的物質に応じて、すなわち上記患者の治療に応じて測定及び/又はモニタリングすることを更に含む、上記の方法に関する。本発明の方法(複数の場合もあり)によって得られる結果に基づき、主治医は患者の免疫状態を決定し、それに応じて基礎疾患の治療を調整することが可能である。
本発明による方法の別の好ましい態様は、配列番号6若しくは配列番号7のいずれかによるオリゴマー、配列番号1に基づき設計されたオリゴマー、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域、又は配列番号2〜配列番号5のいずれかから選択される単位複製配列に関する。
本発明の更に別の好ましい態様は次に、哺乳動物においてCD4Tリンパ球、特にCD3CD4Tリンパ球を、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域、及び/又は配列番号2〜配列番号5のいずれかから選択される少なくとも1つの単位複製配列における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析に基づいて同定及び/又はモニタリングするキットであって、本明細書中に記載されるような本発明による方法の実行用の材料を含む、キットに関する。好ましくは、該キットはa)バイサルファイト試薬と、b)配列番号2による単位複製配列1255番の位置26、81、274、335、341及び374、配列番号3による単位複製配列1999番の位置42、60、151、259、262、299及び312、配列番号4による単位複製配列2000番の位置66、84、175、283、286、323及び336、並びに配列番号5による単位複製配列2001番の位置45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349及び382から選択される少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性分析のための材料とを含む。更に好ましくは、位置は上記CD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化領域及び/又は上記単位複製配列の位置1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる。CD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化領域及び/又は上記単位複製配列の5若しくは6、又は全ての位置であるのが最も好ましい。
最後に、本発明は、哺乳動物においてCD3CD4Tリンパ球を同定及び/又はモニタリングするための、本発明によるオリゴマー若しくは単位複製配列、又はキットの使用も包含する。
要約すると、本発明者らは、CD4マーカーを使用して、CD4陽性Tリンパ球をそれ自体で、更には試料中の他の細胞型、例えばCD3のエピジェネティックマーカーを用いて全Tリンパ球との関連で、又はCD8β及び/又はCD8αのマーカーを用いてCD8細胞傷害性T細胞との関連で非常に特異的に同定し、定量し、特に分化させた。ここで、かかる手段によって、例えばCD8陽性Tリンパ球をCD4リンパ球から更に区別することができた。このため、本発明のマーカー(複数の場合もあり)とCD8βマーカーとの組合せを使用すると、CD4細胞とCD8細胞とを特異的に区別することができる。マーカーCD4のタンパク質発現をCD4 Tリンパ球の確実な同定及び定量には使用することができず、特定の保存手段なしには、(新鮮、包埋又は凍結)全血又は組織試料からこれらの細胞型を定量する日常技術を提供することができないため、このことは本発明以前には可能ではなかった。
本発明をここで、以下の実施例に基づき、添付の図面及び配列表を参照して(これらに限定されない)更に説明する。本発明の目的上、本明細書中に引用される全ての参考文献は、その全体が引用することにより本明細書の一部をなす。図面及び配列については以下のとおりである。
単位複製配列1255番(配列番号2)、1999番(配列番号3)、2000番(配列番号4)及び2001番(配列番号5)、並びに白血球集団の対照(陰性)単位複製配列32番、33番、1980番、1981番及び1982番(左側の番号)上のCpG部位の分析を示す図である。分析するそれぞれの単位複製配列のCpG位置は以下のとおりである(上から下、1つのCpG当たり1つのボックス):AMP1255;26、81、274、335、341、374;AMP1980:64、74、109、136、212、230、243、272、285、306;AMP1981:96、105、123、136、231、233、246、250、321、360、397;AMP1982:77、79、94、96、167、206、243、273;AMP1999:42、60、151、259、262、299、312;AMP2000:66、84、175、283、286、323、336;AMP2001:45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349、382;AMP32:250、271、284、313、326、344、418、447;及びAMP33:65、94、129、139。下部の略語は、BLC15−CD19Bリンパ球、CD4−CD3CD4ヘルパーT細胞、CTL−CD3CD8T細胞、GRC−CD15顆粒球、MOC−CD14単球、NKC−CD56ナチュラルキラー細胞;及びNKT−CD3CD56ナチュラルキラーT細胞を意味する。色の濃い部分は高メチル化を示し、薄い部分は低メチル化を示す。 本発明によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化領域の位置、及びこの領域に対する分析される単位複製配列(下部のバー)のアラインメントを示す図である。
配列番号1は、本発明によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域のゲノム配列を示す。
配列番号2は単位複製配列1255番のゲノム配列を示す。
配列番号3は単位複製配列1999番のゲノム配列を示す。
配列番号4は単位複製配列2000番のゲノム配列を示す。
配列番号5は単位複製配列2001番のゲノム配列を示す。
配列番号6〜配列番号13は単位複製配列1255、1999、2000及び2001のそれぞれの増幅に使用するオリゴヌクレオチドの配列を示す。
実施例1
CD4−分析
CD3/CD4、CD3/CD8ナイーブ及び記憶Tリンパ球、CD56ナチュラルキラー細胞、CD19ナイーブ及び記憶B細胞、CD14単球並びにCD15顆粒球を含む様々な血液サブセットを精製した。精製した細胞に由来するDNAをバイサルファイト処理して、様々なCpGジヌクレオチドモチーフにおいて分析した。次いで、非バイサルファイト変換性を比較した(元の配列においてメチル化しなかった、ひいてはバイサルファイト変換したシトシンについてTが見られるのに対し、元の配列においてメチル化したシトシンについてCが見られる)。
データから、全てのCD3CD4 T細胞においてメチル化せず、他の全ての血液細胞型においてメチル化した、CD4領域中の様々なCpG位置が示された。CD4に見られる差次的にシトシン修飾した遺伝子領域を配列番号1に示す。
この領域の例として、幾つかの単位複製配列が明らかな非メチル化を示すことが見出され(すなわち1255番、1999番、2000番及び2001番、図1を参照されたい)、本発明によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域以外の領域がメチル化した(単位複製配列32番、33番及び1980〜82番で示される、同様に図1を参照されたい)。
データは精製した細胞型について明確であった。全てのCD4 Tリンパ球が分析した全てのCG位置で圧倒的に非メチル化を示す一方で(図1を参照されたい)、分析した他の全ての細胞型は同一位置でメチル化した。
例として、分析中に単位複製配列1255、1999、2000及び2001を、以下のオリゴヌクレオチド(プライマー)を用いてそれぞれ増幅した:
1255r:(配列番号6)5’−TTCTTACAAAACCAATTTTCCT−3’
1255q:(配列番号7)5’−GGTTTAGGAGGGGTTGTATATT−3’
1999r:(配列番号8)5’−CCCCTCATAAACTTCTTCTAAA−3’
1999q:(配列番号9)5’−TAGTATTAGTGGTGGGAGGAGT−3’
2000r:(配列番号10)5’−ACTATCCCCAATATCCTCTACTT−3’
2000q:(配列番号11)5’−GGGTTAGAGTTTAGGGTTGTT−3’
2001p:(配列番号12)5’−GTGTTAGATAGAGTTTGGGGGT−3’
2001o:(配列番号13)5’−TCTAAAATATACAAAACTAACCCAAT−3’
実施例2
療法中のがん患者におけるCD4レベルのモニタリング
CD3+及びCD4+T細胞の量並びにCD3T細胞画分の一部としてのCD4+T細胞のレベルを、配列番号4による単位複製配列2000番中のDNAのバイサルファイト変換性の評価によって定量した(表1)。療法の経過観察中の2つの異なる時点での末梢血液試料を使用した。
結果から、CD4+T細胞レベルの患者に特異的な変化、及び薬物有効性と関連するがん療法の経過観察中のCD3T細胞レベルとの関連のCD4細胞の割合の減少によって、転帰予後診断(outcome prognosis)を示すことができ、及び/又は療法の有効性及び安全性を予測することもできることが示される。
表1:或る特定の療法中の2人の患者(P1、P2)のCD4+及びCD3+T細胞レベルの評価。2つの時点を評価した(1及び2)。バイサルファイト変換性CpG含有領域の定量後のqPCRによるCD4+及びCD3+細胞レベルの算出。(CP値)測定する値;(標準単位)標準曲線から算出されたCP値に対応する単位;(%CD3、%CD4)細胞の相対量。(CD4/CD3%)CD3の一部としてのCD4のパーセンテージ。

Claims (18)

  1. 哺乳動物に由来する試料においてCD4ヘルパーT細胞を同定する方法であって、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的なバイサルファイト変換性領域における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性を分析することを含み、前記試料における少なくとも1つのCpG位置の少なくとも90%、又は少なくとも91%、又は少なくとも92%、又は少なくとも95%のバイサルファイト変換が、CD4ヘルパーT細胞若しくはCD3CD4ヘルパーT細胞の指標となる、方法。
  2. 前記少なくとも1つのCpG位置が配列番号2による単位複製配列1255番、配列番号3による1999番、配列番号4による2000番及び配列番号5による2001番の群から選択される単位複製配列に存在する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つのCpG位置が、配列番号2による単位複製配列1255番の位置26、81、274、335、341及び374、配列番号3による単位複製配列1999番の位置42、60、151、259、262、299及び312、配列番号4による単位複製配列2000番の位置66、84、175、283、286、323及び336、並びに配列番号5による単位複製配列2001番の位置45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349及び382から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. メチル化状態の分析がメチル化特異的酵素消化、バイサルファイトシークエンシングから選択される方法、プロモーターメチル化、CpGアイランドメチル化、MSP、HeavyMethyl、MethyLight、Ms−SNuPEから選択される分析、又は増幅DNAの検出に基づく他の方法を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. CD3及び/若しくはCD8又はCD8α及びCD8βの遺伝子中、又はGNGT2の遺伝子中の少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 日常的適用としてDNAチップ上で好適である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記同定が前記Tリンパ球と、全ての主要な末梢血細胞型若しくは非血液細胞又はB細胞とを区別することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記試料が、ヒト血液試料を含む哺乳動物の体液、又は組織、器官若しくは細胞型の血液試料、血中リンパ球の試料若しくはその画分から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記哺乳動物がマウス、ラット、サル又はヒトである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 同定された前記ヘルパーT細胞に基づいて、前記哺乳動物の免疫状態を決定する工程を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. CD4 T細胞の相対量を、分析される前記領域におけるバイサルファイト変換性の相対量と、例えばGAPDH等の制御遺伝子におけるバイサルファイト変換性の相対量との比較に基づいて定量する工程を更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記哺乳動物が自己免疫疾患、移植片拒絶反応、がん及び/又はアレルギーを患っているか、又はそれらを患う可能性がある、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 哺乳動物においてCD4ヘルパーT細胞又はCD3CD4Tリンパ球のレベルをモニタリングする方法であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法と、同定された全CD3Tリンパ球の量を、同じ哺乳動物から先に又は同時に採取した試料と比較することとを含む、方法。
  14. 前記ヘルパーT細胞の量を、前記哺乳動物に与える化学物質及び/又は生物学的物質に応じて測定及び/又はモニタリングすることを更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 配列番号6若しくは配列番号7のいずれかによるオリゴマー、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域、又は配列番号2〜配列番号5のいずれかから選択される単位複製配列。
  16. 哺乳動物においてCD4Tリンパ球又はCD3CD4Tリンパ球を、配列番号1によるCD3CD4ヘルパーT細胞特異的な非メチル化バイサルファイト変換性領域、及び/又は配列番号2〜配列番号5のいずれかから選択される少なくとも1つの単位複製配列における少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析に基づいて同定及び/又はモニタリングするキットであって、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法の実行用の材料を含む、キット。
  17. a)バイサルファイト試薬と、b)配列番号2による単位複製配列1255番の位置26、81、274、335、341及び374、配列番号3による単位複製配列1999番の位置42、60、151、259、262、299及び312、配列番号4による単位複製配列2000番の位置66、84、175、283、286、323及び336、並びに配列番号5による単位複製配列2001番の位置45、53、96、125、133、163、205、259、263、345、349及び382から選択される少なくとも1つのCpG位置のバイサルファイト変換性の分析用の材料とを含む、請求項16に記載のキット。
  18. 哺乳動物においてCD3CD4ヘルパーT細胞を同定及び/又はモニタリングするための、請求項15に記載のオリゴマー若しくは単位複製配列、又は請求項16若しくは17に記載のキットの使用。
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