JP2020505242A - ガラスシートの縁部を仕上げるための方法及び装置 - Google Patents

ガラスシートの縁部を仕上げるための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

ガラスシートの縁部を仕上げるための方法は、上記ガラスシートの上記縁部を研削ホイールで研削することを含む。上記ガラスシートは、第1の主面、上記第1の主面と略平行な第2の主面、及び上記第1の主面と上記第2の主面とを接続する上記縁部を含む。上記研削は、縁部中央部分と、上記縁部中央部分を上記第1の主面及び上記第2の主面とそれぞれ接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成する。上記方法は更に、上記縁部中央部分を研磨するために、上記ガラスシートの上記第1及び第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転する少なくとも1つのカップホイールで、上記縁部中央部分を研磨することを含み、上記カップホイールの砥粒層は、酸化第二鉄(Fe2O3)、炭化ケイ素(SiC)、及び酸化セリウム(CeO2)のうちの少なくとも1つを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年1月24日出願の米国仮出願第62/449,806号の優先権の利益を主張するものであり、上記仮出願の内容は信頼できるものであり、その全体が、以下に完全に記載されているかのように本出願に援用される。
本開示は、ガラスシートの仕上げに関し、より詳細には、ガラスシートの縁部の仕上げ、即ち研削、研磨等のための方法及び装置に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)は、コンパクト性や高いディスプレイ解像度に関する卓越した性能といった利点のために、例えばテレビ、携帯電話、ハンドヘルドデバイス等の家電製品用のディスプレイデバイスとして広く使用される。LCDにおいて、バックライトモジュールは照明機構として使用される。即ち、LCDは、ディスプレイパネルの背部又は側部に配置された光源によって照明される。
バックライトモジュールの内部では、導光板(LGP)を使用して、極めて限定された空間しか必要とすることなく、複数の一次元の光源を分散させて、二次元の均一な光へと配向する。高品質のLGPの要件は特に、高い光透過率、及び色ずれをほとんど又は全く有しないことである。LGPは、プラスチック又はガラスで作製できる。これらの2つの一般的な材料の中でも、ガラスは、その剛性及び比較的小さな熱膨張といった特性のため、有利である。
しかしながら、具体的には縁部発光型LCDのLGPとして使用されるガラスシートに関して、従来の縁部仕上げ手順(即ち縁部の研削及び研磨)後のガラスシートの縁部の粗さレベル、並びに縁部の垂直性は、まだ最適化されていない。ガラスシートのこのような最適化されていない縁部特性は、ガラスシートの光透過率に影響を及ぼす。最適化されていない縁部特性を有するこのようなガラスシートを縁部発光型LCDパネル用のLGPとして利用すると、LCDパネルを見る者は、特定の条件下において、不規則な及び/又は一様でないパターン(ドット、線、ストライプ若しくはランダムな領域等)を観察する場合がある。LCDパネルの照度又は輝度における不均一性というこの現象は、ムラ欠陥と呼ばれる。
製造されたLCDパネルによってもたらされたムラ欠陥を低減又は除去するために、ガラスシートを研削及び研磨するプロセスを更に改善して、ガラスシートの縁部の粗さ及び垂直性の改善を提供するための、方法及び装置が必要である。
概して、本開示は、ガラスシートの縁部を仕上げるための縁部仕上げ装置、及び関連する方法を含む。上記縁部仕上げ装置は、研削ホイール、及び少なくとも1つの研磨ホイール、例えばカップホイールを備え、その回転軸は、処理中のガラスシートの主面と略平行である。カップホイールの砥粒面(又は砥粒層)は、カップホイールのリム上に配置される。このタイプのホイールは、砥粒面を周囲に備える研削ホイールと比較した場合に、砥粒面全体にわたって比較的均一な摩耗率を呈する。本明細書中で開示される研磨用カップホイールの組成もまた、研磨効率の向上のために特別に構成される。更に、本開示の装置及び方法は、停止時間及びコストの削減の達成を補助し得る。ガラスシートの製造中、縁部仕上げ手順後に、縁部の属性の検査のためのプロセスが通常は実施される。1つ以上のカップホイールを研磨に用いると、製造されるガラスシートの安定した縁部品質の保証を補助でき、検査のためのプロセスを省略できるか、又はサンプルにしか実施しないものとすることができる。
従って、ガラスシートの縁部を仕上げるための方法が開示され、上記方法は、上記ガラスシートの上記縁部を研削ホイールで研削することを含み、上記ガラスシートは、第1の主面、上記第1の主面と略平行な第2の主面、及び上記第1の主面と上記第2の主面とを接続する上記縁部を含み、上記研削は、縁部中央部分と、上記縁部中央部分を上記第1及び第2の主面とそれぞれ接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成する。上記方法は更に、上記縁部中央部分を研磨するために、上記ガラスシートの上記第1及び第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転する第1のカップホイールで、上記縁部中央部分を研磨することを含み、上記第1のカップホイールの砥粒層は、Fe、SiC、及びCeOのうちの少なくとも1つを含む。上記砥粒層は、約5体積%〜約15体積%のFeを含んでよい。上記砥粒層は、約15体積%〜約27体積%のSiC又はCeOを含んでよい。上記砥粒層は更に、粒径が約2マイクロメートル〜約4マイクロメートルのダイヤモンド粒子を含んでよい。
実施形態では、上記方法は更に、上記研削ホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約2メートル/分〜約6メートル/分となるように、上記研削ホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記第1のカップホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約4メートル/分〜約10メートル/分となるように、上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを含んでよい。上記運搬は、上記ガラスシートの上記縁部の長さに沿った方向において実施される。
研磨済みの上記縁部中央部分の平均粗さRaは、約0.05マイクロメートル以下であり、研磨済みの上記縁部中央部分の表面は、上記第1又は第2の主面に対して0.1度以内の垂直性を有することができる。研磨済みの上記縁部中央部分を通る光の透過率は、約380nm〜約750nmの波長範囲において、例えば約500mmの距離にわたって約98%以上である。
上記方法は更に、上記ガラスシートの上記縁部を研削した後、かつ上記第1のカップホイールで研磨する前に、上記第2のカップホイールを用いた中間研磨ステップを上記縁部中央部分に対して実施することを含んでよく、上記第2のカップホイールは、上記第1及び第2の主面と略平行な第2の軸の周りで回転し、上記第2のカップホイールの粗粒は、上記第1のカップホイールの粗粒より大きい。上記方法は、上記第2のカップホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約4メートル/分〜約10メートル/分となるように、上記第2のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを含んでよい。いくつかの実施形態では、上記第2のカップホイールは、上記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備えることができる。
別の実施形態では、ガラスシートの縁部を仕上げるための装置が記載され、上記装置は、上記ガラスシートの上記縁部を研削するための研削ホイールを備え、上記ガラスシートは、第1の主面、上記第1の主面と略平行な第2の主面、及び上記第1の主面と上記第2の主面とを接続する上記縁部を含み、上記研削ホイールは更に、上記第1及び第2の主面に略垂直な縁部中央部分と、上記縁部中央部分を上記第1及び第2の主面と接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成するよう構成されたプロファイルを有する、周方向溝を備える。上記装置は更に、上記縁部中央部分を研磨するための第1のカップホイールを備え、上記第1のカップホイールは、上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転可能であり、上記第1のカップホイールは、Fe、SiC及びCeOのうちの少なくとも1つを含む砥粒層を備える。
いくつかの実施形態では、上記砥粒層は、約5体積%〜約15体積%のFeを含むことができる。いくつかの実施形態では、上記砥粒層は、約15体積%〜約27体積%のSiC又はCeOを含むことができる。上記第1のカップホイールは、約5000メッシュ(5000#)以上の粗粒を有する。
いくつかの実施形態では、上記装置は更に、上記縁部中央部分を研磨するよう構成された第2のカップホイールを備えてよく、上記第2のカップホイールは、上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第2の軸の周りで支持されて回転可能であり、上記第1のカップホイールの粗粒は、上記第2のカップホイールの粗粒より小さい。上記第2のカップホイールは、上記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備えてよい。
上記装置は更に、上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちのどちらか一方に連結され、上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を、約4メートル/分〜約10メートル/分の相対速度で、上記ガラスシートの上記縁部の長さに沿った方向に運搬するよう構成された、少なくとも1つのコンベヤを備えてよい。
更に別の実施形態では、上述の装置によって仕上げられた縁部を備えるガラスシートが記載され、ここで縁部中央部分の表面粗さは約0.05マイクロメートル未満である。
更なる特徴及び利点は、「発明を実施するための形態」に記載され、その一部はその記載から当業者に容易に明らかとなるか、又は「発明を実施するための形態」、それに続く「特許請求の範囲」及び添付の図面を含む、本明細書に記載の実施形態を実践することにより認識される。
以上の「発明の概要」及び以下の「発明を実施するための形態」は、いずれも単なる例示であり、請求項の性質及び特性を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。図面は、1つ以上の実施形態を例示し、本記載と併せて様々な実施形態の原理及び動作を説明する役割を果たす。産業上の標準的な慣行に従って、様々な特徴部分は正確な縮尺率で描かれていないことを強調しておく。実際には、記述の明瞭さのために、様々な特徴部分の寸法が任意に増減されている場合がある。
本開示の実施形態による、ガラスシートの縁部を仕上げるための例示的なプロセスのフロー図 例示的なガラスシートの上面図 図2Aのガラスシートの側面図 図2Aのガラスシートの斜視図 本開示のある実施形態による、ガラスシートを仕上げるための例示的な研削ホイールの側面図 図3Aの研削ホイールによる処理後の、図2Aのガラスシートの側面(縁部)図 図3Bのガラスシートの部分拡大図 本開示のいくつかの実施形態による、縁部仕上げ装置のカップホイールの断面図 ガラスシートを処理している図4Aのカップホイールの概略図 本開示の更なる実施形態による、縁部仕上げ装置の代替的なカップホイールの斜視図
これより、様々な実施形態について詳述する。これらの様々な実施形態の例は、添付の図面に図示されている。可能な限り、同一の又は同様の部分を指すために、図面全体を通して同一の参照番号を使用する。
本記載は、本開示による装置の一部を形成する、又は本開示による装置とより直接的に協働する実施形態を、特に対象とする。具体的に図示されていない又は記載されていない実施形態は、様々な形態をとり得ることを理解されたい。本明細書を通して、「一実施形態(one embodiment)」、又は「ある実施形態(an embodiment)」に対する言及は、該実施形態に関連して説明される特定の特徴部分、構造体、又は特徴が、少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。よって、本明細書全体の様々な箇所において、句「一実施形態では(in one embodiment)」又は「ある実施形態では(in an embodiment)」が現れても、それら全てが同一の実施形態に対する言及であるとは限らない。更に、上記特定の特徴部分、構造体、又は特徴は、1つ以上の実施形態においていずれの好適な様式で組み合わせてもよい。
本明細書中で使用される場合、粗粒サイズは、粗粒サイズに続く単語「メッシュ(mesh)」、あるいは「#」で表される。従って、5000メッシュの粗粒サイズは、5000#で表してもよい。
以下の記載は、本開示の装置及び/又は方法による処理(より具体的には縁部仕上げ)中のガラスシートに関する概説を提供する。
例えばガラスリボン又は別のガラスシートをスコアリングする又は切断することによって、ガラスシートを形成した後、所望の縁部仕上げを達成するために、上記ガラスシートの縁部表面を更に処理する必要があり得る。従って、図1は、ガラスシートの縁部を処理するための方法100を概略図で示す。図1によると、第1のステップ102では、上記ガラスシートの上記縁部を、研削ホイールを用いて研削する。これに続く1つ以上のステップでは、1つ以上の研磨ホイールによって研磨を実施する。例えば、任意の粗研磨ステップ104では、ガラスシートの研削済み縁部を、第1の粗研磨ホイールで研磨してよい。あるいは、いくつかの実施形態では、研磨は粗研磨ステップ104を必要とせず、研削から直接、細研磨ステップ106に進んでよい。粗研磨及び細研磨は両方とも、以下に詳述するように、カップホイールを用いて実施してよい。
図2A〜2Cは、本明細書に記載のガラスシート200の概略図である。ガラスシート200は、第1の主面202、第1の主面202と略平行な第2の主面204、及び第1の主面202と第2の主面204とを接続する縁部表面(又は単に「縁部」)206及び208を備える。縁部表面206及び208の高さでもある第1の主面202と第2の主面204との間の距離は、ガラスシート200の厚さTを画定する。製造プロセス中、ガラスシート200は、運搬方向210に運搬してよい。図2A〜2Cでは、縁部表面206及び208は平面状表面として示されているが、更なる実施形態では、縁部表面206及び208は他の形状を有してもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、縁部表面206及び/又は縁部表面208は、例えば直前の研削及び/又は研磨作業の結果としての、面取りされた表面又は丸められた表面を備えてよい。
本開示の様々な実施形態では、ガラスシート200の厚さは、本開示の範囲から逸脱することなく、約100μm〜約3mm、約300μm〜約3mm、約400μm〜約2mm、約0.5mm〜約1mm、又は約0.5mm〜約0.7mm(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)とすることができる。
ガラスシート200は、第1の主面202及び第2の主面204が水平面と平行となるように、位置決めしてよい。しかしながら、このような配向は、本開示のいずれの実施形態の要件ではなく、本主題の範囲はこのように限定されないことを理解されたい。従って、ガラスシート200を、垂直平面又は水平と垂直との間のいずれの他の平面といった他の平面内に配向してよい。
図2A〜2Cでは、ガラスシート200を、いずれの好適なコンベヤ(図示せず)によって運搬方向210に運搬してよい。以上によると、ガラスシート200を様々な配向に配置でき、運搬方向210は様々なプロセスの必要に基づいて変更してよいことを理解されたい。また、更なる実施形態では、ガラスシート200をある位置に固定してよいことも理解されたい。更に、本明細書に記載の実施形態は長方形のガラスシートを対象としているが、ガラスシートを、多数の異なる形状にある状態で処理してよいことを理解されたい。
本開示の実施形態は、ガラスシートの1つ以上の縁部を処理するための縁部仕上げ装置を含み、上記縁部仕上げ装置は、ガラスシート200の縁部を研削するための研削ホイール300を備える。図3Aは、例示的な研削ホイール300及びガラスシート200の一部を概略図で示す。
研削ホイール300は、研削ホイールの周囲に配置された周方向溝302を備え、周方向溝302は砥粒面を備える。周方向溝302は、ガラスシートの縁部をいずれの所望の縁部プロファイルへと成形するよう構成されたプロファイルを有してよい。例えば、いくつかの実施形態では、周方向溝302は、2つの遷移セクション304及び306、並びに中央セクション308を備えることができ、上記遷移セクションは、ガラスシート200の縁部、例えば縁部206上に、面取りされた表面を形成するよう構成される。
研削ホイール300は、研削中、中心回転軸310の周りで所定の回転速度で回転する。回転速度は、ガラスシート200の縁部表面、例えば縁部表面206を効率的に研削できるよう、少なくとも3,600回転/分(rpm)、例えば約3,600rpm〜約6,000rpmとしてよい。研削ホイール300は、モータに連結されたスピンドルによって支持して回転させてよい。時計回りの又は反時計回りの回転方向を採用してよい。
回転軸310が、ガラスシート200の第1の主面202及び第2の主面204に対する法線と略平行となるように、研削ホイール300を位置決めしてよい。更に、縁部206を第1の主面202及び第2の主面204と平行な方向に沿って二等分する中央平面が、研削ホイール300の中央セクション308の中点を通って延在するように、研削ホイール300及びガラスシート200を互いに位置合わせできる。
いくつかの実施形態では、ガラスシート200を、研削中に、いずれの好適なコンベヤ(図示せず)によって、縁部表面206の長さに沿った方向の運搬方向210に(即ち図3Aのようにページの外側に)運搬してよく、縁部仕上げ装置の研削ホイール300は、ガラスシート200の運搬経路に隣接する位置に固定してよい。他の実施形態では、ガラスシート200が固定位置にある状態のまま、研削ホイール300を、別のコンベヤ(図示せず)でガラスシート200の縁部(縁部表面206等)の長さに沿って移動させてよい。更なる実施形態では、ガラスシート200及び研削ホイール300の両方を、縁部表面206の長さに沿って、反対方向に移動させてよい。研削ホイール300とガラスシート200との間の相対速度は、約2メートル/分〜約6メートル/分とすることができる。
ガラスシート200の縁部表面206を研削ホイール300によって研削する際に、周方向溝302の異なるセクション304、306及び308は、縁部表面206を、図3Bに概略図で示されているように(正確な縮尺率で図示せず)、第1の主面202及び第2の主面204の両方に対して略垂直な縁部中央部分212、並びに2つの縁部面取り済み部分214及び216へと成形できる。
2つの縁部面取り済み部分214及び216は、縁部中央部分212を、それぞれ第1の主面202及び第2の主面204と接続する。ガラスシート200の縁部を面取りすることにより、後続の操作中、例えばガラスシート200後続の処理ステップ若しくは場所に移す、又はガラスシート200を包装する若しくは輸送する際等の、ガラスシートの破断又は欠けを回避できる。
図3Bに示されているように、縁部面取り済み部分214(216)は、「C」で表わされる面取り高さを備える。好ましくは、縁部面取り済み部分214及び216の面取り高さCは等しいが、更なる実施形態では、個々の面取り高さが等しくない場合がある。特にバックライトユニットにおける縁部発光型導光板として使用する場合、ガラスシート200の全体的な光学的品質に寄与するのは、縁部面取り済み部分314及び316ではなく縁部中央部分212であるため、面取り高さCは可能な限り小さくするべきであることを理解されたい。より具体的には、縁部中央部分212がガラスシート200の厚さの大部分を構成する場合、ガラスシート200の縁部に関する光透過率のより良好な測定が得られることが分かっている。ガラスシート200の厚さTが約2.0mmであるいくつかの実施形態では、研削プロセスから得られる面取り高さCは0.2mm未満である。ガラスシート200の厚さTが約0.7mmである他の実施形態では、研削プロセスから得られる面取り高さCは約0.02mm〜約0.08mmである。
研削ホイール300による研削後、得られた縁部中央部分212は、ガラスシート200の第1の主面202及び第2の主面204に対して略垂直となり得るが、縁部中央部分212は依然として垂直性からの小さな偏向を呈し得る。図3Cは、研削後の縁部中央部分212の一部の、拡大及び強調された図である。第1の主面202及び第2の主面204と垂直な線312は、比較のために示されている。縁部中央部分212の表面と線312とは、角度θを形成する。本開示の実施形態では、縁部表面206を研削ホイール300で研削した後の角度θは、約−2〜約+2度であってよい。
更に、研削ホイール300による研削後、縁部中央部分212の表面の粗さは、研削前の縁部表面206の粗さより大きくなり得る。本明細書に記載の通り、粗さは表面の算術的平均粗さ(以下「Ra」)として測定される。本開示の実施形態では、研削後かつ研磨前の縁部中央部分212に関するRaの値は、約0.5μmとすることができる。研削済みの縁部表面の粗さは、光透過率に影響を及ぼし、研削後の縁部中央部分212を通る光の、測定される透過率は、わずか約2%である。従って、研削のみに供した場合、ガラスシート200は、バックライトユニット内の導光板として、特にその縁部から照明されるよう構成された導光板には、好適でない場合がある。
研磨のみではガラスシート200の最適な縁部を提供するのに十分でない場合があるため、本明細書に記載のガラスシートを処理するための縁部仕上げ装置は更に、研削ホイール300、例えば1つ以上のカップホイールによる研削後の研削済み縁部を研磨するための、1つ以上の研磨ホイールを備えてよい。従って、プロセス100は、任意の中間研磨ステップ1004及び細研磨ステップ106を含んでよい。
図3Aは、本開示の縁部仕上げ装置と共に使用するのに好適な、例示的なカップホイール400の断面図である。図3Aの断面図は、カップホイール400が周りを回転するカップホイール400の中心回転軸402の方向に沿って得られたものである。
カップホイール400は、ベース部分404、及びベース部分404に一体化されたリング部分406を備える。ベース部分404は、円形のプレートであってよく、リング部分406は、ベース部分404の外周にわたってベース部分404に一体化されてよい。
リング部分406は概ね環状の砥粒層408を備え、これは回転軸402と同心であり、ベース部分404に対向するリング部分406の表面を覆うように配置される。砥粒層408は、研磨用の砥粒粗粒を備え、また研磨効果を増強するための他の材料を更に含んでもよい。砥粒層408の表面は略平坦である。
本開示の実施形態では、砥粒層408の厚さ(高さ)は、約2mm〜約7mm、例えば約5mmであってよいが、層408の厚さはそのように限定されず、他の厚さであってもよい。
図4Aでは、リング部分406は中空円筒として示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、カップホイール400の他の形状のリング部分406が可能であることを理解されたい。例えば、リング部分406の外径は、一方の端部から別の端部に向かって広がっていても、又は狭まっていてもよい。
カップホイール400のリング部分406が中空円筒からなる実施形態では、リング部分406の幅W(及び環状砥粒層408の幅)は例えば、約10mm〜約20mm、例えば約12mm〜約15mmであってよいが、リング部分406の幅Wに関する他の値も考えられる。しかしながら、リング部分406の幅W(即ちリング部分の壁部の幅)は好ましくは、以下で説明するように、研磨対象のガラスシート200の厚さTより大きい。更に、リング部分406の幅Wは、リング部分406がベース部分404上に効率的に安定して設置されるように、十分に大きくするべきである。図4Bは、ガラスシート200と係合した状態で示された、図4Aのカップホイール400の斜視図である。
カップホイール400は、研磨中、回転軸402の周りで、約3,600rpm〜約6,000rpmの回転速度で回転する。回転は、時計回りの又は反時計回りの回転で実施してよい。カップホイール400は、モータに連結されたスピンドルによって支持及び回転され得る。
カップホイール400は、回転軸402がガラスシート200の第1の主面204及び第2の主面206と平行となり、従って砥粒層408がガラスシート200の縁部中央部分212に接触するように、位置決めしてよい。
いくつかの実施形態では、ガラスシート200は、研磨中、コンベヤ(図示せず)によって、縁部中央部分212の長さに沿って運搬方向210に(即ち図4Bのようにページから外側に)運搬され、カップホイール400は、ガラスシート200の運搬経路のかたわらの位置で固定される。他の実施形態では、ガラスシート200が固定位置にある状態のまま、縁部仕上げ装置のカップホイール400を、別のコンベヤ(図示せず)によって、処理中のガラスシート200の縁部表面(縁部中央部分212等)の長さに沿って移動させてよい。更なる実施形態では、ガラスシート200及びカップホイール400の両方を、縁部中央部分212の長さに沿って反対方向に、ある相対速度で移動させてよい。いくつかの実施形態では、縁部仕上げ装置のカップホイール400とガラスシート200との間の相対速度は、約4メートル/分〜約10メートル/分である。
ホイールの周囲に砥粒面を有し、ガラスシートの主面に略垂直な軸の周りで回転するタイプのホイール、例えば図3Aに示される研削ホイール300は、砥粒面の残りの部分より早く摩耗する砥粒面の割合が少なくてよい。というのは、研削中、上記ガラスシートの上記縁部に沿った各地点は、研削ホイールの対応する周囲にしか接触し得ないためである。その一方で、カップホイール400等のカップホイールは、その砥粒面に関して、より低い摩耗率を呈し得る。というのは、研磨中に被加工物(例えばガラスシート200)と接触する砥粒面の領域が、砥粒面の大部分を構成するためである。更に、カップホイールの回転軸がガラスシート200と略平行であるため、カップホイールの摩耗は砥粒層408の表面全体にわたって均等に分布し、従ってカップホイールの寿命が延長され得る。
いくつかの実施形態では、研磨用カップホイールは、スロット付きカップホイール、例えば図5に示されるカップホイール500を含んでよい。いくつかの実施形態では、スロット付きカップホイール500は、カップホイール500が、砥粒層508の外側表面全体にわたって略放射状に均等に分布する複数のスロット502を伴って形成されることを除いて、カップホイール400と同一であり得る。いくつかの実施形態では、スロット502は、砥粒層508の内周に均一に分布する。いくつかの実施形態では、砥粒層508は、約20個のスロット〜約30個のスロットを備えてよい。いくつかの実施形態では、スロット幅は、約3mm〜約4mmであってよい。スロットは、例えばカップホイール500の直径に対して約40°〜約50°の角度で配設してよい。
スロット502は、研磨中に生成された熱の放散に効果的であり得る。スロット502はまた、研磨中にガラスシートの材料をより多く除去するのを補助できるため、図3A、3Bに示されたカップホイール200よりも削磨効果が高いスロット付きカップホイール500を提供する。
図5のスロット502は一様なストライプ形状として示されているが、他の形状及び配置のスロット502を採用してもよい。
本開示の実施形態では、砥粒層408、508の組成は、研磨を強化する材料を含んでよい。表1は、いくつかの実施形態によるカップホイール400、500の砥粒層408、508の例示的な成分の一覧である。
Figure 2020505242
本開示の実施形態では、カップホイール400、500の砥粒層408、508は、酸化セリウム(CeO)、炭化ケイ素(SiC)、及び/又は酸化第二鉄(Fe)を、研磨効率を改善するための研磨剤として含むことができる。いくつかの実施形態では、砥粒層408、508は、約5体積%〜15体積%のFeを含むことができる。いくつかの実施形態では、砥粒層408、508は、CeO及びSiCの少なくとも一方を、約15体積%〜約27体積%の量で含むことができる。
砥粒層408、508は、熱放散を促進するために、例えば約20体積%〜50体積%、例えば約20体積%〜約50体積%の銅(Cu)も含んでよい。例えば、いくつかの実施形態では、細研磨(即ち細研磨ステップ106)のために指定されたカップホイールは、Cuを約40体積%〜約50体積%の量で含んでよく、一方で粗研削(即ち粗研磨ステップ104)のために指定されたカップホイールは、Cuを約20%〜約40%の量で含んでよい。
いくつかの実施形態では、カップホイール400、500はダイヤモンド粒子を含んでよく、ここで平均粒径は、約2マイクロメートル〜約8マイクロメートル、例えば約2マイクロメートル〜約6マイクロメートル、例えば約2マイクロメートル〜約4マイクロメートル、例えば約6マイクロメートル〜約8マイクロメートルであってよい。ダイヤモンド粒子は、約0.5体積%〜約1.5体積%の量であってよい。典型的には、細研磨カップホイールは、平均粒径が約2マイクロメートル〜約4マイクロメートルのダイヤモンド粒子を含み、一方で粗研磨用カップホイールは、平均粒径が約6マイクロメートル〜約8マイクロメートルのダイヤモンド粒子を含むが、更なる実施形態では、他の平均粒径を用いてもよい。
実施形態では、カップホイール400、500は樹脂結合型ホイールであってよく、砥粒層408、508は、樹脂結合剤を約20体積%〜約40体積%の量で含んでよい。砥材と混合した樹脂を、砥材を砥粒層の所定の位置に一体として保持するための結合材として用いる。上述の砥材を保持するために好適な他の結合材を考えてよい。典型的には、細研磨カップホイールは、エポキシ樹脂を約30体積%〜約40体積%の量で含み、一方で粗研磨用カップホイールは、エポキシ樹脂を約30体積%〜約30体積%の量で含んでよいが、更なる実施形態では、異なる体積のエポキシ樹脂を用いてもよい。
上述したように、いくつかの実施形態では、縁部処理方法100は、上述の研削ホイール300を用いて実施される研削ステップ102を含み、その後に研磨が続く。例えば、縁部処理方法100は、研削ステップ102と、カップホイール400等の細研磨ホイールを用いた細研磨ステップとを含んでよい。研削ステップ102中、ガラスシート200の縁部表面206は、研削ホイール300の周方向溝302により研削される。研削ホイール300は、第1の主面202及び第2の主面204の法線と略平行な回転軸310の周りで回転する。研削により、縁部中央部分212、並びに縁部中央部分212を第1の主面202及び第2の主面204と接続する2つの縁部面取り済み部分214、216が形成される。縁部中央部分212は、第1の主面202及び第2の主面204の両方に対して略垂直である。
垂直性及び平滑性が向上した縁部中央部分212を提供するために、いくつかの実施形態では、細研磨ステップを、研削ステップの直後にカップホイール400を用いて実施して、研磨済みの縁部中央部分212を形成してよい。カップホイール400は、ガラスシート200の第1の主面202及び第2の主面204の両方と略平行な軸の周りで回転する。
更なる実施形態では、縁部処理方法100は、研削ステップ102の後、かつ細研磨ステップ106の前に、例えばカップホイール500を用いた中間研磨ステップ104も含んでよい。従って、ステップ104の間、第2のカップホイールを、研削済みの縁部中央部分212を粗研磨するために使用してよく、これにより平滑に仕上げられた縁部中央部分が形成される。ステップ104中に採用される粗研磨用カップホイールは、ステップ106中に使用される細研磨カップホイールより大きな砥粒粗粒を備える。上記粗研磨用カップホイール及び上記細研磨カップホイールはいずれも、任意の粗研磨ステップ104及び細研磨ステップ106の間、ガラスシート200の第1の主面202及び第2の主面204の両方と略平行な回転軸の周りで回転する。
上記細研磨ホイール(例えばカップホイール400)は、少なくともその砥粒粗粒のサイズにおいて、上記粗研磨ホイール(例えばカップホイール500)とは異なる。換言すると、縁部仕上げ装置が、ガラスシートの縁部を研磨するためのカップホイールを2つ(又はそれ以上の個数)備える実施形態では、これら2つのカップホイールは、異なるサイズの砥粒粗粒を有してよい。
砥粒ホイールのための砥粒粗粒のサイズは典型的には、「メッシュ」で測定され、これは、粗粒のためのふるいスクリーンの平方インチあたりの開口の数を意味する。本開示の実施形態では、縁部仕上げ装置の研削ホイール(研削ホイール300等)は、800メッシュ又は1200メッシュであってよく、粗研磨プロセス又は細研磨プロセス中に使用されるカップホイールは、2000メッシュ、3000メッシュ、5000メッシュ、6000メッシュ、及び9000メッシュ等である。典型的には、細研磨カップホイールは、約5000メッシュ以上、例えば約5000メッシュ〜約9000メッシュ、例えば約5000メッシュ〜約8000メッシュ、例えば約5000メッシュ〜約7000メッシュ、又は約5000メッシュ〜約6000メッシュの粗粒を備える。
更に、カップホイール500は、スロット付きでない研磨ホイールよりも多くの材料を除去する、比較的強い研磨をもたらす傾向があり、従って中間研磨ステップ104中にはスロット付きカップホイール500がより望ましい。
ステップ102、104及び106をそれぞれ、必要に応じて複数回繰り返してよいことを理解されたい。
また、いくつかの実装形態において、複数の研削及び/又は研磨ホイールが同時に動作してよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、縁部仕上げ装置内に2つの研削ホイールがあってよく、これらはそれぞれガラスシートの対向する縁部を同時に研削する。
実施例
以下の表2〜6は、本開示の様々な実施形態における例示的な構成を開示する。本開示の装置及び/又は方法によって仕上げられた縁部に関して測定された平均粗さRa及び光透過率も開示される。全ての粗さ値は、Keyance製のVK−850 3D Laser Scanning Confocal Microscope(レーザー走査型共焦点顕微鏡)を用いて得られた。
これらのパラメータの中で、列「ホイールのタイプ(Type of Wheel)」中の値は、使用されるホイール、及びその砥粒粗粒のサイズ(単位:メッシュ)を指し、ここで「G」はホイールのタイプを示し、「C」はカップホイール400等のカップホイールを示し、「S」はカップホイール500等のスロット付きカップホイールを示す。パラメータ「運搬速度(Conveyance Speed)」は、ガラスシートと縁部仕上げ装置との間の相対速度を指す。パラメータ「除去量(removal amount)」は、縁部仕上げ装置の各研削及び/又は研磨ホイールによって除去されるガラスシートの量を指す。
Figure 2020505242
Figure 2020505242
Figure 2020505242
Figure 2020505242
本開示に記載の実施例によると、研削ホイール300によって研削された後の縁部表面(図3Bの縁部中央部分212等)の算術的平均粗さ(Ra)は、約0.5μmである。仕上げ済み縁部表面、例えば縁部仕上げ装置によって処理された後の(例えば細研磨ステップ106及び任意の中間研磨ステップ104による研磨後の)縁部中央部分212のRaの値は、約0.05μm以下である。
更に、仕上げ済み縁部表面は、ガラスシートの主面に略垂直であってよく、偏向はわずか0.1度である。即ち、図3Cに示した、縁部仕上げ装置による処理後の縁部中央部分212に関する角度θの値は、−0.1〜0.1度である。粗さレベルが改善されるため、本明細書の縁部仕上げ装置及び方法によって仕上げられた縁部に関する光透過率は、98%超を達成し得る。
本開示において議論した実施形態を採用することにより達成された、縁部に関する改善された光透過率により、ムラ欠陥として知られる、ディスプレイパネルの輝度のばらつきの発生を低減できる。
本主題の精神又は範囲を逸脱することなく、様々な修正例及び変更例を行うことができることは、当業者には明らかである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラスシートの縁部を仕上げるための方法であって、
上記方法は:
上記ガラスシートの上記縁部を研削ホイールで研削することであって、上記ガラスシートは、第1の主面、上記第1の主面と略平行な第2の主面、及び上記第1の主面と上記第2の主面とを接続する上記縁部を含み、上記研削は、縁部中央部分と、上記縁部中央部分を上記第1の主面及び上記第2の主面とそれぞれ接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成する、研削すること;並びに
上記縁部中央部分を研磨するために、上記ガラスシートの上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転する第1のカップホイールで、上記縁部中央部分を研磨することであって、上記第1のカップホイールの砥粒層は、Fe、SiC、及びCeOのうちの少なくとも1つを含む、研磨すること
を含む、方法。
実施形態2
上記砥粒層は、約5体積%〜約15体積%のFeを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
上記砥粒層は、約15体積%〜約27体積%のSiC又はCeOを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態4
上記砥粒層は、粒径が約2マイクロメートル〜約4マイクロメートルのダイヤモンド粒子を更に含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態5
上記研削ホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約2メートル/分〜約6メートル/分となるように、上記研削ホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを更に含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態6
上記第1のカップホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約4メートル/分〜約10メートル/分となるように、上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを更に含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態7
上記運搬は、上記ガラスシートの上記縁部の長さに沿った方向において実施される、実施形態5又は6に記載の方法。
実施形態8
研磨済みの上記縁部中央部分の平均粗さRaは、約0.05マイクロメートル以下である、実施形態1に記載の方法
実施形態9
研磨済みの上記縁部中央部分の表面は、上記第1の主面又は上記第2の主面に対して0.1度以内の垂直性を有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態10
研磨済みの上記縁部中央部分の光の透過率は、約380nm〜約750nmの波長範囲において、約98%以上である、実施形態1に記載の方法。
実施形態11
上記ガラスシートの上記縁部を研削した後、上記第2のカップホイールを用いた中間研磨を上記縁部中央部分に対して実施することを更に含み、
上記第2のカップホイールは、上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第2の軸の周りで回転し、
上記第2のカップホイールの粗粒は、上記第1のカップホイールの粗粒より大きい、実施形態1に記載の方法。
実施形態12
上記方法は、上記第2のカップホイールと上記ガラスシートとの間の相対速度が約4メートル/分〜約10メートル/分となるように、上記第2のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を運搬することを更に含む、実施形態11に記載の方法。
実施形態13
上記第2のカップホイールは、上記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備える、実施形態11に記載の方法。
実施形態14
ガラスシートの縁部を仕上げるための装置であって、
上記装置は:
上記ガラスシートの上記縁部を研削するための研削ホイールであって、上記ガラスシートは、第1の主面、上記第1の主面と略平行な第2の主面、及び上記第1の主面と上記第2の主面とを接続する上記縁部を含み、上記研削ホイールは更に、上記第1の主面及び上記第2の主面に略垂直な縁部中央部分と、上記縁部中央部分を上記第1の主面及び上記第2の主面に接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成するよう構成されたプロファイルを有する周方向溝を備える、研削ホイール;並びに
上記縁部中央部分を研磨するためのカップホイールであって、上記カップホイールは、上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転可能であり、上記カップホイールは、Fe、SiC及びCeOのうちの少なくとも1つを含む砥粒層を備える、カップホイール
を備える、装置。
実施形態15
上記砥粒層は、約5体積%〜約15体積%のFeを含む、実施形態14に記載の装置。
実施形態16
上記砥粒層は、約15体積%〜約27体積%のSiC又はCeOを含む、実施形態14に記載の装置。
実施形態17
上記縁部中央部分を研磨するよう構成された第2のカップホイールを更に備え、
上記第2のカップホイールは、上記第1の主面及び上記第2の主面と略平行な第2の軸の周りで支持されて回転可能であり、
上記第1のカップホイールの粗粒は、上記第2のカップホイールの粗粒より小さい、実施形態14に記載の装置。
実施形態18
上記第2のカップホイールは、上記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備える、実施形態17に記載の装置。
実施形態19
上記第1のカップホイールは、5000メッシュの粗粒を含む、実施形態18に記載の装置。
実施形態20
上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちのどちらか一方に連結され、上記第1のカップホイール及び上記ガラスシートのうちの少なくとも一方を、約4メートル/分〜約10メートル/分の相対速度で上記ガラスシートの上記縁部の長さに沿った方向に運搬するよう構成された、少なくとも1つのコンベヤを更に備える、実施形態14に記載の装置。
実施形態21
実施形態14〜20のいずれか1つに記載の装置によって仕上げられた縁部を備えるガラスシートであって、
縁部中央部分の表面粗さは約0.05マイクロメートル未満である、ガラスシート。
100 方法、プロセス、縁部処理方法
102 第1のステップ
104 任意の粗研磨ステップ
106 細研磨ステップ
200 ガラスシート
202 第1の主面
204 第2の主面
206 縁部表面、縁部
208 縁部表面
210 運搬方向
212 縁部中央部分
214 縁部面取り済み部分
216 縁部面取り済み部分
300 研削ホイール
302 周方向溝
304 遷移セクション
306 遷移セクション
308 中央セクション
310 中心回転軸
312 垂直な線
400 カップホイール
402 回転軸
404 ベース部分
406 リング部分
408 砥粒層
500 カップホイール
502 スロット
508 砥粒層

Claims (10)

  1. ガラスシートの縁部を仕上げるための方法であって、
    前記方法は:
    前記ガラスシートの前記縁部を研削ホイールで研削することであって、前記ガラスシートは、第1の主面、前記第1の主面と略平行な第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面とを接続する前記縁部を含み、前記研削は、縁部中央部分と、前記縁部中央部分を前記第1の主面及び前記第2の主面とそれぞれ接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成する、研削すること;並びに
    前記縁部中央部分を研磨するために、前記ガラスシートの前記第1の主面及び前記第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転する第1のカップホイールで、前記縁部中央部分を研磨することであって、前記第1のカップホイールの砥粒層は、Fe、SiC、及びCeOのうちの少なくとも1つを含む、研磨すること
    を含む、方法。
  2. 前記砥粒層は、5体積%〜15体積%のFeを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記砥粒層は、15体積%〜27体積%のSiC又はCeOを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記砥粒層は、粒径が2マイクロメートル〜4マイクロメートルのダイヤモンド粒子を更に含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ガラスシートの前記縁部を研削した後、前記第2のカップホイールを用いた中間研磨を前記縁部中央部分に対して実施することを更に含み、
    前記第2のカップホイールは、前記第1の主面及び前記第2の主面と略平行な第2の軸の周りで回転し、
    前記第2のカップホイールの粗粒は、前記第1のカップホイールの粗粒より大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第2のカップホイールは、前記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備える、請求項5に記載の方法。
  7. ガラスシートの縁部を仕上げるための装置であって、
    前記装置は:
    前記ガラスシートの前記縁部を研削するための研削ホイールであって、前記ガラスシートは、第1の主面、前記第1の主面と略平行な第2の主面、及び前記第1の主面と前記第2の主面とを接続する前記縁部を含み、前記研削ホイールは更に、前記第1の主面及び前記第2の主面に略垂直な縁部中央部分と、前記縁部中央部分を前記第1の主面及び前記第2の主面に接続する2つの縁部面取り済み部分とを形成するよう構成されたプロファイルを有する周方向溝を備える、研削ホイール;並びに
    前記縁部中央部分を研磨するためのカップホイールであって、前記カップホイールは、前記第1の主面及び前記第2の主面と略平行な第1の軸の周りで回転可能であり、前記カップホイールは、Fe、SiC及びCeOのうちの少なくとも1つを含む砥粒層を備える、カップホイール
    を備える、装置。
  8. 前記縁部中央部分を研磨するよう構成された第2のカップホイールを更に備え、
    前記第2のカップホイールは、前記第1の主面及び前記第2の主面と略平行な第2の軸の周りで支持されて回転可能であり、
    前記第1のカップホイールの粗粒は、前記第2のカップホイールの粗粒より小さい、請求項7に記載の装置。
  9. 前記第2のカップホイールは、前記第2のカップホイールの砥粒面の内周に沿って分布する複数のスロットを備える、請求項8に記載の装置。
  10. 請求項8又は9に記載の装置によって仕上げられた縁部を備えるガラスシートであって、
    縁部中央部分の表面粗さは0.05マイクロメートル未満である、ガラスシート。
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